(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2017154921
(43)【国際公開日】20170914
【発行日】20190110
(54)【発明の名称】炭素原子間の不飽和結合による光架橋基を有する化合物を含む段差基板被覆組成物
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/11 20060101AFI20181207BHJP
   G03F 7/26 20060101ALI20181207BHJP
   G03F 7/09 20060101ALI20181207BHJP
   H01L 21/027 20060101ALI20181207BHJP
【FI】
   !G03F7/11 502
   !G03F7/26 511
   !G03F7/09 501
   !H01L21/30 578
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】73
【出願番号】2018504522
(21)【国際出願番号】JP2017009054
(22)【国際出願日】20170307
(31)【優先権主張番号】2016047065
(32)【優先日】20160310
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】2017005150
(32)【優先日】20170116
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000003986
【氏名又は名称】日産化学株式会社
【住所又は居所】東京都中央区日本橋二丁目5番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】特許業務法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 貴文
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】橋本 圭祐
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】西巻 裕和
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】田村 護
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】坂本 力丸
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼永 光
【住所又は居所】富山県富山市婦中町笹倉635 日産化学株式会社材料科学研究所内
【テーマコード(参考)】
2H196
2H225
5F146
【Fターム(参考)】
2H196AA25
2H196CA05
2H196DA02
2H196JA02
2H196JA04
2H196KA18
2H225AE11N
2H225AE12N
2H225AN38N
2H225AN39N
2H225BA01N
2H225BA32N
2H225CA12
2H225DA12
5F146NA19
(57)【要約】
【課題】 パターンへの充填性と平坦化性を有する被膜を形成する段差基板被覆組成物を提供する。
【解決手段】 部分構造(I)と部分構造(II)とを含む化合物(E)及び溶剤(F)を含み、且つ該部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物の反応により生じたヒドロキシ基を含む光硬化性段差基板被覆組成物であって、該部分構造(I)は下記式(1−1)乃至式(1−5)からなる群より選ばれる少なくとも一つの部分構造、又は式(1−6)と式(1−7)若しくは式(1−8)との組み合わせからなる部分構造であり、部分構造(II)は下記式(2−1)又は式(2−2)の部分構造である上記組成物。また、化合物(E)中、エポキシ基とヒドロキシ基とを0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5となるモル比で含み、部分構造(II)を0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8となるモル比で含む上記組成物。
【化1】






【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部分構造(I)と部分構造(II)とを含む化合物(E)及び溶剤(F)を含み、且つ該部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物との反応により生じたヒドロキシ基を含み、該部分構造(I)は下記式(1−1)乃至式(1−5)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも一つの部分構造であるか、又は式(1−6)で表される部分構造と式(1−7)若しくは式(1−8)で表される部分構造との組み合わせからなる部分構造であり、
該部分構造(II)は下記式(2−1)又は式(2−2)で表される部分構造である光硬化性段差基板被覆組成物。
【化1】






(式中、R、R1a、R、R、R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数6乃至40の芳香族炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、窒素原子、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数2乃至10の不飽和炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、Rは1価の基を、R、R1a、R、R5a、及びR6aは2価の基を、Rは3価の基を示し、R、R、R、R10及びR11はそれぞれ水素原子、又は炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基を示し、nは1乃至10の繰り返し単位数を示し、点線は隣接原子との化学結合を示す。)
【請求項2】
化合物(E)中、エポキシ基とヒドロキシ基とを、0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5となるモル比で含み、且つ、部分構造(II)を0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8となるモル比で含む請求項1に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項3】
化合物(E)が少なくとも一つの部分構造(I)と少なくとも一つの部分構造(II)とを含む化合物である請求項1又は請求項2に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項4】
上記R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数6乃至40のアリーレン基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、又はそれらの組み合わせからなる2価の基である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項5】
化合物(E)が、
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(1)、
炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)とプロトン発生化合物(D)との反応で得られた化合物(2)、
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(3)、
エポキシ化合物(B)又は炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)と、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)、又はプロトン発生化合物(D)との反応で生成したヒドロキシ基と、該ヒドロキシ基と反応可能な不飽和結合を含む化合物(G)との反応で得られた化合物(4)である請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項6】
上記化合物(E)が、化合物(1)、化合物(3)又は化合物(4)であるとき、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)、又は炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)から生じるプロトンとエポキシ化合物(B)のエポキシ基がモル比で1:1乃至1:1.5の割合の反応で得られたものである請求項5に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項7】
上記化合物(E)が、化合物(2)又は化合物(4)であるとき、炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)のエポキシ基とプロトン発生化合物(D)から生じるプロトンがモル比で1:1乃至1.5:1の割合の反応で得られたものである請求項5に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項8】
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)が、炭素原子間の不飽和結合含有カルボン酸化合物、炭素原子間の不飽和結合含有酸無水物、炭素原子間の不飽和結合含有アミン化合物、炭素原子間の不飽和結合含有アミド化合物、炭素原子間の不飽和結合含有イソシアヌレート化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール化合物、又は炭素原子間の不飽和結合含有チオール化合物である請求項5又は請求項6に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項9】
エポキシ化合物(B)が、グリシジル基含有エーテル化合物、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物、グリシジル基含有イソシアヌレート化合物、エポキシシクロヘキシル基含有化合物、エポキシ基置換シクロヘキシル化合物、又はグリシジルエステル化合物である請求項5又は請求項6に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項10】
光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)が、アジド基含有化合物である請求項5又は請求項6に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項11】
炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)が、炭素原子間の不飽和結合含有グリシジルエステル化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、又は炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物である請求項5又は請求項7に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項12】
プロトン発生化合物(D)が、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物、カルボン酸含有化合物、アミン含有化合物、チオール含有化合物、又はイミド含有化合物である請求項5又は請求項7に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項13】
化合物(G)が炭素と炭素の不飽和結合を含有する酸ハロゲライド化合物、酸無水物、イソシアネート化合物、若しくはハロゲン化アルキル化合物、又は上記炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)である請求項5又は請求項7に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項14】
化合物(E)が部分構造(I)と部分構造(II)とをそれぞれ1乃至1000個の割合で含む請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項15】
段差基板被覆組成物が、半導体装置製造のリソグラフィー工程に用いられるレジスト下層膜形成組成物である請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物。
【請求項16】
段差を有する基板に請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む被覆基板の製造方法。
【請求項17】
工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える請求項16に記載の被覆基板の製造方法。
【請求項18】
工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである請求項16又は請求項17に記載の被覆基板の製造方法。
【請求項19】
工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである請求項16乃至請求項18のいずれか1項に記載の被覆基板の製造方法。
【請求項20】
基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である請求項16乃至請求項19のいずれか1項に記載の被覆基板の製造方法。
【請求項21】
オープンエリアとパターンエリアとのBias(塗布段差)が1乃至50nmである請求項16乃至請求項20のいずれか1項に記載の被覆基板の製造方法。
【請求項22】
段差を有する基板上に請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、形成されたレジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項23】
段差を有する基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である基板である請求項22の半導体装置の製造方法。
【請求項24】
段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程が
段差を有する基板に請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項25】
工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える請求項24に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項26】
工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである請求項24又は請求項25に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項27】
工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである請求項24乃至請求項26のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項28】
段差基板被覆組成物から得られた下層膜が1乃至50nmの塗布段差を有する請求項22に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項29】
段差を有する基板に請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、形成されたレジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法。
【請求項30】
段差を有する基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である基板である請求項29に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項31】
段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程が
段差を有する基板に請求項1乃至請求項15のいずれか1項に記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む請求項29に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項32】
工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える請求項31に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項33】
工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである請求項31又は請求項32に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項34】
工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである請求項31乃至請求項33のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項35】
段差基板被覆組成物から得られた下層膜が1乃至50nmの塗布段差を有する請求項29に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、段差を有する基板上に光架橋によって平坦化膜を形成するための段差基板被覆組成物と、その段差基板被覆組成物を用いた平坦化された積層基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路装置は微細なデザインルールに加工されるようになってきた。光リソグラフィー技術により一層微細なレジストパターンを形成するためには、露光波長を短波長化する必要がある。
ところが、露光波長の短波長化に伴って焦点深度が低下するために、基板上に形成された被膜の平坦化性を向上させることが必要になる。すなわち微細なデザインルールを持つ半導体装置を製造するためには、基板上の平坦化技術が重要になってきている。
【0003】
これまで、平坦化膜の形成方法としては、例えばレジスト膜の下に形成されるレジスト下層膜を光硬化により形成する方法が開示されている。
側鎖にエポキシ基、オキセタン基を有するポリマーと光カチオン重合開始剤とを含むレジスト下層膜形成組成物、又はラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有するポリマーと光ラジカル重合開始剤とを含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、エポキシ基、ビニル基等のカチオン重合可能な反応性基を有するケイ素系化合物と、光カチオン重合開始剤、光ラジカル重合開始剤とを含むレジスト下層膜形成組成物が開示されている(特許文献2参照)
また、側鎖に架橋性官能基(例えばヒドロキシ基)を有するポリマーと架橋剤と光酸発生剤とを含有するレジスト下層膜を用いる半導体装置の製造方法が開示されている(特許文献3参照)。
【0005】
また、光架橋系のレジスト下層膜ではないが、不飽和結合を主鎖又は側鎖に有するレジスト下層膜が開示されている(特許文献4、5参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開パンフレットWO2006/115044
【特許文献2】国際公開パンフレットWO2007/066597
【特許文献3】国際公開パンフレットWO2008/047638
【特許文献4】国際公開パンフレットWO2009/008446
【特許文献5】特表2004−533637
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の光架橋材料では、例えばヒドロキシ基等の熱架橋形成官能基を有するポリマーと架橋剤と酸触媒(酸発生剤)とを含むレジスト下層膜形成組成物においては、基板上に形成されたパターン(例えば、ホールやトレンチ構造)に充填するように該組成物を加熱する際、架橋反応が進行して粘度上昇が生じ、その結果、パターンへの充填不良が問題になる。さらに脱ガスによる熱収縮が発生するために平坦性が損なわれることが問題になる。
【0008】
また、エポキシ基、ビニル基等のカチオン重合可能な反応性基を有するポリマーと酸発生剤とを含むレジスト下層膜形成組成物においては、光照射と加熱が行われる。その際にやはり脱ガスによる熱収縮が発生するために平坦性に問題が生ずる。
【0009】
従って、本発明の課題はパターンへの充填性が高く、脱ガスや熱収縮が発生しない塗膜形成が可能な平坦化性を有する被膜を基板上に形成するための段差基板被覆組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は第1観点として、部分構造(I)と部分構造(II)とを含む化合物(E)及び溶剤(F)を含み、且つ該部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物との反応により生じたヒドロキシ基を含み、該部分構造(I)は下記式(1−1)乃至式(1−5)で表される部分構造からなる群より選ばれる少なくとも一つの部分構造であるか、又は式(1−6)で表される部分構造と式(1−7)若しくは式(1−8)で表される部分構造との組み合わせからなる部分構造であり、
該部分構造(II)は下記式(2−1)又は式(2−2)で表される部分構造である光硬化性段差基板被覆組成物、
【化1】






(式中、R、R1a、R、R、R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数6乃至40の芳香族炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、窒素原子、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数2乃至10の不飽和炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、及びRは1価の基を、R、R1a、R、R5a、及びR6aは2価の基を、Rは3価の基を示し、R、R、R、R10及びR11はそれぞれ水素原子、又は炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基を示し、nは1乃至10の繰り返し単位数を示し、点線は隣接原子との化学結合を示す。)、
第2観点として、化合物(E)中、エポキシ基とヒドロキシ基とを、0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5となるモル比で含み、且つ、部分構造(II)を0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8となるモル比で含む第1観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第3観点として、化合物(E)が少なくとも一つの部分構造(I)と少なくとも一つの部分構造(II)とを含む化合物である第1観又は第2観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第4観点として、上記R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数6乃至40のアリーレン基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、又はそれらの組み合わせからなる2価の基である第1観点乃至第3観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第5観点として、化合物(E)が炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(1)、
炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)とプロトン発生化合物(D)との反応で得られた化合物(2)、
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(3)、
エポキシ化合物(B)又は炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)と、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)、又はプロトン発生化合物(D)との反応で生成したヒドロキシ基と、該ヒドロキシ基と反応可能な不飽和結合を含む化合物(G)との反応で得られた化合物(4)である第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第6観点として、上記化合物(E)が、化合物(1)、化合物(3)又は化合物(4)であるとき、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)、又は炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)から生じるプロトンとエポキシ化合物(B)のエポキシ基がモル比で1:1乃至1:1.5の割合の反応で得られたものである第5観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第7観点として、上記化合物(E)が、化合物(2)又は化合物(4)であるとき、炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)のエポキシ基とプロトン発生化合物(D)から生じるプロトンがモル比で1:1乃至1.5:1の割合の反応で得られたものである第5観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第8観点として、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)が、炭素原子間の不飽和結合含有カルボン酸化合物、炭素原子間の不飽和結合含有酸無水物、炭素原子間の不飽和結合含有アミン化合物、炭素原子間の不飽和結合含有アミド化合物、炭素原子間の不飽和結合含有イソシアヌレート化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール化合物、又は炭素原子間の不飽和結合含有チオール化合物である第5観点又は第6観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第9観点として、エポキシ化合物(B)が、グリシジル基含有エーテル化合物、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物、グリシジル基含有イソシアヌレート化合物、エポキシシクロヘキシル基含有化合物、エポキシ基置換シクロヘキシル化合物、又はグリシジルエステル化合物である第5観点又は第6観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第10観点として、光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)が、アジド基含有化合物である第5観点又は第6観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第11観点として、炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)が、炭素原子間の不飽和結合含有グリシジルエステル化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、又は炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物である第5観点又は第7観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第12観点として、プロトン発生化合物(D)が、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物、カルボン酸含有化合物、アミン含有化合物、チオール含有化合物、又はイミド含有化合物である第5観点又は第7観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第13観点として、化合物(G)が炭素と炭素の不飽和結合を含有する酸ハロゲライド化合物、酸無水物、イソシアネート化合物、若しくはハロゲン化アルキル化合物、又は上記炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)である第5観点又は第7観点に記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第14観点として、化合物(E)が部分構造(I)と部分構造(II)とをそれぞれ1乃至1000個の割合で含む第1観点乃至第13観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第15観点として、段差基板被覆組成物が、半導体装置製造のリソグラフィー工程に用いられるレジスト下層膜形成組成物である第1観点乃至第14観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物、
第16観点として、段差を有する基板に第1観点乃至第15観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む被覆基板の製造方法、
第17観点として、工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える第16観点に記載の被覆基板の製造方法、
第18観点として、工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである第16観点又は第17観点に記載の被覆基板の製造方法、
第19観点として、工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである第16観点乃至第18観点のいずれか一つに記載の被覆基板の製造方法、
第20観点として、基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である第16観点乃至第19観点のいずれか一つに記載の被覆基板の製造方法、
第21観点として、オープンエリアとパターンエリアとのBias(塗布段差)が1乃至50nmである第16観点乃至第20観点のいずれか一つに記載の被覆基板の製造方法、
第22観点として、段差を有する基板上に第1観点乃至第15観点のいずれか一つに記載の段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、形成されたレジストパターンにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法、
第23観点として、段差を有する基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である基板である第22の半導体装置の製造方法、
第24観点として、段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程が
段差を有する基板に第1乃至第15観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む第22観点に記載の半導体装置の製造方法、
第25観点として、工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える第24観点に記載の半導体装置の製造方法、
第26観点として、工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである第24観点又は第25観点に記載の半導体装置の製造方法、
第27観点として、工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである第24乃至第26観点のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法、
第28観点として、段差基板被覆組成物から得られた下層膜が1乃至50nmの塗布段差を有する第22観点に記載の半導体装置の製造方法、
第29観点として、段差を有する基板に第1乃至第15観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程、その上にハードマスクを形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、形成されたレジストパターンによりハードマスクをエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該下層膜をエッチングする工程、及びパターン化された下層膜により半導体基板を加工する工程を含む半導体装置の製造方法、
第30観点として、段差を有する基板がオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10である基板である第29観点に記載の半導体装置の製造方法、
第31観点として、段差基板被覆組成物により下層膜を形成する工程が
段差を有する基板に第1乃至第15観点のいずれか一つに記載の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含む第29観点に記載の半導体装置の製造方法、
第32観点として、工程(i)の光硬化性段差基板被覆組成物を塗布した後に70乃至400℃の温度で、10秒乃至5分間の加熱を行う(ia)工程を加える第31観点に記載の半導体装置の製造方法、
第33観点として、工程(ii)の露光波長が150nm乃至248nmである第31観点又は第32観点に記載の半導体装置の製造方法、
第34観点として、工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmである第31乃至第33観点のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法、
第35観点として、段差基板被覆組成物から得られた下層膜が1乃至50nmの塗布段差を有する第29観点に記載の半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0011】
段差基板被覆組成物は、段差基板上に塗布され、場合により更に加熱によるリフローによりパターンに充填されるが、本発明の段差基板被覆組成物は、熱架橋部位や酸触媒を持たないため使用の際に粘度上昇がなく、段差基板上のオープンエリア(非パターンエリア)や、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを問わず、平坦な膜を形成することができる。そして、本発明の段差基板被覆組成物では、それに含まれる化合物が炭素と炭素の不飽和結合を有するため光照射によってラジカル種による不飽和結合同士の架橋構造が形成される。すなわち、本発明の段差基板被覆組成物は架橋剤と酸触媒を含まないが、該段差基板被覆組成物を塗布して形成された段差基板被覆膜(平坦化膜)は炭素と炭素の不飽和結合に由来する二重結合、三重結合同士の反応により架橋することができる。
【0012】
従って、本発明の段差基板被覆組成物により形成された段差基板被覆膜(平坦化膜)は、熱リフロー時に架橋剤と酸触媒による架橋反応は生じず、また、その後の光架橋は脱ガスを伴わない光反応であるため熱収縮は生じない。このため、本発明の段差基板被覆組成物により、パターンへの良好な充填性と、充填後の平坦性が同時に満たされた、優れた平坦化膜を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は部分構造(I)と部分構造(II)とを含む化合物(E)及び溶剤(F)を含み、部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物の反応により生じたヒドロキシ基を含み、部分構造(I)は上記式(1−1)乃至式(1−5)からなる群より選ばれる少なくとも一つの部分構造、又は式(1−6)と式(1−7)若しくは式(1−8)との組み合わせからなる部分構造であり、
部分構造(II)は上記式(2−1)又は式(2−2)の部分構造である光硬化性段差基板被覆組成物である。
【0014】
また、本発明は部分構造(I)と部分構造(II)とを含む化合物(E)及び溶剤(F)を含み、部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物の反応により生じたヒドロキシ基を含み、化合物(E)中で、0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5のモル比で含み、部分構造(II)が化合物(E)中で、0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8のモル比で含まれている光硬化性段差基板被覆組成物であって、部分構造(I)は上記式(1−1)乃至式(1−5)からなる群より選ばれる少なくとも一つの部分構造、又は式(1−6)と式(1−7)若しくは式(1−8)との組み合わせからなる部分構造であり、
部分構造(II)は上記式(2−1)又は式(2−2)の部分構造である上記組成物である。
【0015】
上記部分構造(I)は式(1−1)の部分構造、式(1−2)の部分構造、式(1−3)の部分構造、式(1−4)の部分構造、式(1−5)の部分構造、式(1−6)の部分構造と式(1−7)の部分構造の組み合わせ、又は式(1−6)の部分構造と式(1−8)の部分構造の組み合わせが上げられる。また、式(1−1)の部分構造と式(1−3)の部分構造の組み合わせ、又は式(1−1)の部分構造と式(1−4)の部分構造の組み合わせも上げられる。
上記式(1−1)乃至式(1−4)、式(1−6)、式(1−7)及び式(2−1)中、R、R1a、R、R、R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数6乃至40の芳香族炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、窒素原子、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、及びRは、それぞれ水素原子、炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基、炭素原子数2乃至10の不飽和炭化水素基、酸素原子、カルボニル基、アミド基、アミノ基、又はそれらの組み合わせからなる基を示し、R、R2a、R、Rは1価の基を、R、R1a、R、R5a、及びR6aは2価の基を、Rは3価の基を示し、R、R、R、R10及びR11はそれぞれ水素原子、又は炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基を示し、nは1乃至10の繰り返し単位数を示し、点線は隣接原子との化学結合を示す。
上記式(1−4)中、R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数6乃至40のアリーレン基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、又はそれらの組み合わせからなる2価の基とすることができる。
【0016】
式(1−1)のRの点線部分、式(1−2)のRの点線部分、式(1−3)のRの点線部分、式(1−4)のR5a、及びR6aの点線部分、式(1−5)のエステル基の酸素原子の点線部分、式(1−6)のR1aの点線部分、式(1−7)のエステル基の酸素原子の点線部分、及び式(1−8)のエステル基の酸素原子の点線部分は、それぞれ式(2−1)の点線部分、式(2−2)の点線部分によって両者の化学結合が形成される。
【0017】
上記段差基板被覆組成物は必要に応じて界面活性剤等の添加剤を含むことができる。
【0018】
上記段差基板被覆組成物の固形分は0.1乃至70質量%、又は0.1乃至60質量%、又は0.2乃至30質量%、又は0.3乃至15質量%である。固形分は段差基板被覆組成物から溶剤を除いた全成分の含有割合である。上記段差基板被覆組成物では固形分中に上記化合物(E)を1乃至100質量%、または1乃至99.9質量%、または50乃至99.9質量%、または50乃至95質量%、または50乃至90質量%の割合で含有することができる。
本発明に用いられる化合物(E)は、平均分子量が600乃至1000000、又は600乃至200000、又は1500乃至15000である。
【0019】
化合物(E)は、分子間又は分子内で炭素と炭素の不飽和結合の光反応で架橋構造を形成することができるが、この炭素原子間の不飽和結合、即ち炭素原子間の不飽和二重結合を分子内に少なくとも1個有することができ、また分子内に複数個(例えば1乃至1000個)有することもできる。
【0020】
化合物(E)中、部分構造(I)と部分構造(II)は、0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8のモル比の範囲で変性することができる。そして、化合物(E)が少なくとも一つの部分構造(I)と少なくとも一つの部分構造(II)とを含む化合物とすることができる。
【0021】
ここで、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))の値が0.8を超えると光反応が可能な官能基の割合が少なくなり好ましくなく、また(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))の値が0.01より少ない場合は光硬化性段差基板被覆組成物としての安定性が低下し、そして基板との密着性や塗布性が低下するので好ましくない。
【0022】
上記炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基としては、炭素原子数1乃至10のアルキル基であってよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
【0023】
上記炭素原子数1乃至10の飽和炭化水素基としてはまた、上記アルキル基から誘導される2価のアルキレン基を挙げることができる。
【0024】
上記炭素原子数2乃至10の不飽和炭化水素基としては、上記炭素原子数2以上のアルキル基に対応するアルケニル基またはアルキニル基を挙げることができる。
【0025】
上記炭素原子数6乃至40の芳香族炭化水素基としては、2価の炭素原子数6乃至40のアリーレン基であってよく、例えばフェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、フルオレニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、ピレニレン基、カルバゾリレン基等が例示される。
【0026】
部分構造(I)の式(1−4)において、R5a、及びR6aはそれぞれ炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数6乃至40のアリーレン基、酸素原子、カルボニル基、イオウ原子、又はそれらの組み合わせからなる2価の基とすることができる。
部分構造(I)において式(1−4)は式(II)の単位構造と結合して鎖状高分子を形成するが、R5a、及びR6aがこれらの基からなる場合は、光反応による架橋構造形成能が高くなり好ましい。
【0027】
化合物(E)はまた、
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(1)、
炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)とプロトン発生化合物(D)との反応で得られた化合物(2)、
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)とエポキシ化合物(B)との反応で得られた化合物(3)、
エポキシ化合物(B)又は炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)と、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)、又はプロトン発生化合物(D)との反応で生成したヒドロキシ基と、該ヒドロキシ基と反応可能な不飽和結合を含む化合物(G)との反応で得られた化合物(4)として示すことができる。
【0028】
部分構造(II)がエポキシ基とプロトン発生化合物の反応により生じたヒドロキシ基を含み、化合物(E)中で、0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5のモル比で含むことができる。エポキシ化合物(B)、(C)に、プロトン発生化合物(A)、(D)を反応させ、エポキシ基に付加反応を生じヒドロキシ基が発生する。その付加反応の割合は0≦(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)≦0.5のモル比であるが、残留エポキシ基は少ないことが好ましく、化合物(E)中のエポキシ基は光反応性の上でゼロ又はゼロに近い値であることが望ましい。
【0029】
上記化合物(E)が、上記炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)又は、炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)と光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)から生じるプロトンとエポキシ化合物(B)のエポキシ基がモル比で1:1乃至1:1.5の割合の反応で得られたものとすることができる。
また、化合物(E)が、上記炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)のエポキシ基とプロトン発生化合物(D)から生じるプロトンがモル比で1:1乃至1.5:1の割合の反応で得られたものとすることができる。
【0030】
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)のプロトン発生基とエポキシ化合物(B)のエポキシ基が反応して部分構造(I)と部分構造(II)が形成される。部分構造(I)のR、R、R、R5a、R6a、R1a、及びエステル基の酸素原子は、部分構造(II)のRとR10の間の炭素原子、又はRとR11の間の炭素原子、又はヒドロキシシクロヘキシル環と結合を形成する。
【0031】
炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)は例えば、炭素原子間の不飽和結合含有カルボン酸化合物、炭素原子間の不飽和結合含有酸無水物、炭素原子間の不飽和結合含有アミン化合物、炭素原子間の不飽和結合含有アミド化合物、炭素原子間の不飽和結合含有イソシアヌレート化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール化合物、又は炭素原子間の不飽和結合含有チオール化合物を挙げることができる。
【0032】
エポキシ化合物(B)は例えば、グリシジル基含有エーテル化合物、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物、グリシジル基含有イソシアヌレート化合物、エポキシシクロヘキシル基含有化合物、エポキシ基置換シクロヘキシル化合物、又はグリシジルエステル化合物を挙げることができる。
【0033】
また、炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)のエポキシ基とプロトン発生化合物(D)のプロトン発生基が反応して部分構造(I)と部分構造(II)が形成される。部分構造(I)のR、R、R、R5a、R6a、R1a、及びエステル基の酸素原子は、部分構造(II)のRとR10、又はRとR11の間の炭素原子、又はヒドロキシシクロヘキシル環と結合を形成する。
【0034】
炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)は例えば、炭素原子間の不飽和結合含有グリシジルエステル化合物、炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有化合物とエピクロルヒドリンとの反応物、又は炭素原子間の不飽和結合含有フェノール性ヒドロキシ基含有樹脂とエピクロルヒドリンとの反応物が挙げられる。
【0035】
プロトン発生化合物(D)は例えば、フェノール性ヒドロキシ基含有化合物、カルボン酸含有化合物、アミン含有化合物、チオール含有化合物、又はイミド含有化合物が挙げられる。
【0036】
部分構造(I)に基づく炭素原子間の不飽和結合基と、部分構造(II)に基づくヒドロキシ基の割合がモル比で0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8とすることができる。化合物(A)と化合物(B)、又は化合物(C)と化合物(D)との反応において、それらに含まれるプロトン発生基とエポキシ基との反応が1:1のモル比で起これば、部分構造(I)に基づく炭素原子間の不飽和結合基と、部分構造(II)に基づくヒドロキシ基の割合がモル比で1:1の割合で生成する。しかし、プロトン発生基を有する化合物が炭素原子間の不飽和結合を有していない任意化合物を使用する場合は、生成するヒドロキシ基の割合が増加するが、本発明ではそのモル比が1:4の割合まで得られる。
【0037】
化合物(E)が部分構造(I)と部分構造(II)とをそれぞれ1乃至1000個の割合で含むことができる。これは単分子化合物からポリマーまで包含するものであり、それぞれが上記範囲の割合を含むものである。
【0038】
本発明に用いられる炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)は例えば以下に例示することができる。
【化2】





【0039】
【化3】





【0040】
【化4】





【0041】
上記化合物は試薬として入手することができる。
また、本発明に用いられる光分解性基を含むプロトン発生化合物(A’)は例えば以下のアジド基含有化合物を例示することができる。
光分解性基は光分解性窒素含有基が上げられ、光分解性窒素含有基は光照射により窒素ガスの発生により反応性窒素部位(ニトレン基)や、反応性炭素部位(カルベン基)を含む化学基が生成する。反応性窒素部位はニトレン基とも呼ばれ、例えばアルケンやベンゼン環と反応しアジリジン環等が形成され架橋が進行する。
【0042】
【化5】





【0043】
本発明に用いられるエポキシ化合物(B)は例えば以下に例示することができる。
【化6】






【化7】





【0044】
【化8】






【化9】






【化10】






【化11】





【0045】
式(B−1)はDIC(株)製、商品名EPICLON HP−5000として入手することができる。
式(B−2)は日本化薬(株)製、商品名EPPN−501Hとして入手することができる。
式(B−3)は旭化成エポキシ(株)製、商品名ECN−1229として入手することができる。
式(B−4)は日本化薬(株)製、商品名EPPN−501Hとして入手することができる。
式(B−5)は日本化薬(株)製、商品名NC−2000Lとして入手することができる。
式(B−6)は日本化薬(株)製、商品名NC−3000Lとして入手することができる。
式(B−7)は日本化薬(株)製、商品名NC−7000Lとして入手することができる。
式(B−8)は日本化薬(株)製、商品名NC−7300Lとして入手することができる。
式(B−9)は日本化薬(株)製、商品名NC−3500として入手することができる。
式(B−10)はDIC(株)製、商品名HP−7200Lとして入手することができる。
式(B−11)は(株)ダイセル製、商品名EHPE−3150として入手することができる。
式(B−12)はDIC(株)製、商品名EPICLON HP−4700として入手することができる。
式(B−13)は旭有機材工業(株)製、商品名TEP−Gとして入手することができる。
式(B−14)は(株)ダイセル製、商品名エポリード GT401であり、a、b、c、dはそれぞれ0又は1であり、a+b+c+d=1である。
式(B−15)は日産化学工業(株)製、商品名TEPIC−SSとして入手することができる。
式(B−16)はナガセケムテック(株)製、商品名EX−411として入手することができる。
式(B−17)はナガセケムテック(株)製、商品名EX−521として入手することができる。
式(B−18)は新日鉄住金化学(株)製、商品名YH−434Lとして入手することができる。
式(B−19)はナガセケムテック(株)製、商品名EX−711として入手することができる。
式(B−20)はDIC(株)製、商品名YD−4032Dとして入手することができる。
式(B−21)はDIC(株)製、商品名HP−4770として入手することができる。
式(B−22)は新日鉄住金化学(株)製、商品名YH−434Lとして入手することができる。
式(B−23)は試薬として入手できる。
式(B−24)は日本化薬(株)製、商品名RE−810NMとして入手することができる。
式(B−25)は日本化薬(株)製、商品名FAE−2500として入手することができる。
式(B−26)は日本化薬(株)製、商品名NC−6000として入手することができる。
【0046】
また、DIC(株)製、商品名EPICLON HP−6000(エポキシ価244g/eq.)を用いることもできる。
【0047】
本発明に用いられる炭素原子間の不飽和結合を含むエポキシ化合物(C)は例えば以下に例示することができる。
【化12】






式(C−1)は四国化成工業(株)製、商品名MA−DGICとして入手することができる。
式(C−3)は四国化成工業(株)製、商品名DA−MGICとして入手することができる。
その他の化合物は試薬として入手することができる。
【0048】
本発明に用いられるプロトン発生化合物(D)は例えば以下に例示することができる。
【化13】






【化14】





【0049】
【化15】






【化16】





【0050】
【化17】






【化18】





【0051】
上記化合物は試薬として入手することができる。
式(D−23)は旭有機材(株)製、商品名TEP−DFとして入手することができる。
式(D−24)は旭有機材(株)製、商品名TEP−TPAとして入手することができる。
式(D−25)は旭有機材(株)製、商品名TEPC−BIP−Aとして入手することができる。
式(D−26)は旭有機材(株)製、商品名TEP−BOCPとして入手することができる。
【0052】
本発明では化合物(E)中に部分構造(II)のヒドロキシ基を有するが、上記ヒドロキシ基の一部は、炭素原子間の不飽和結合を含み上記ヒドロキシ基と反応可能な化合物(G)と反応させることができる。化合物(G)が反応することにより光反応性が向上する。この反応によっても化合物(E)中で、0.01≦(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))≦0.8のモル比の範囲にあることが望ましい。
【0053】
化合物(G)が炭素と炭素の不飽和結合を含有する酸ハロゲライド化合物、酸無水物、イソシアネート化合物、若しくはハロゲン化アルキル化合物、又は上記炭素原子間の不飽和結合を含むプロトン発生化合物(A)とすることができる。
【0054】
化合物(G)は例えば以下に例示することができる。
【化19】





【0055】
上記式中でXはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン原子を示す。例えば式(G−1)のXは塩素原子が好ましく、式(G−2)のXは塩素原子が好ましく、式(G−7)のXは臭素原子が好ましく、式(G−8)のXは塩素原子が好ましく上げられる。上記化合物は試薬として入手することができる。
【0056】
本発明に用いる化合物(E)は以下に例示することができる。
【化20】





【0057】
【化21】





【0058】
【化22】






【化23】





【0059】
【化24】





【0060】
【化25】






式(E−17)において単位構造(E−17−1)と、単位構造(E−17−2)の割合はモル比で60:40である。
【0061】
【化26】





【0062】
【化27】





【0063】
本発明の段差基板被覆組成物は界面活性剤を含有することができる。前記界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップ〔登録商標〕EF301、同EF303、同EF352(三菱マテリアル電子化成(株)製)、メガファック〔登録商標〕F171、同F173、同R30、同R−30N、同R−40LM(DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガード〔登録商標〕AG710、サーフロン〔登録商標〕S−382、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)を挙げることができる。これらの界面活性剤から選択された1種類を添加してもよいし、2種以上を組合せて添加することもできる。前記界面活性剤の含有割合は、本発明の段差基板被覆組成物から後述する溶剤を除いた固形分に対して、例えば0.01質量%乃至5質量%である。
【0064】
本発明で化合物(E)を溶解させる溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコ−ルモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トルエン、キシレン、スチレン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2ーヒドロキシプロピオン酸エチル、2ーヒドロキシー2ーメチルプロピオン酸エチル、エトシキ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2ーヒドロキシー3ーメチルブタン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸メチル、3ーメトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸エチル、3ーエトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、1−オクタノール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチレングリコール、1−メトキシ−2−ブタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、γ−ブチルラクトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルノーマルブチルケトン、酢酸イソプロピルケトン、酢酸ノーマルプロピル、酢酸イソブチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert−ブタノール、アリルアルコール、ノーマルプロパノール、2−メチル−2−ブタノール、イソブタノール、ノーマルブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−エチルヘキサノール、イソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、N,N−ジメチルパターンムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、N−シクロヘキシル−2−ピロリジノン等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で、または2種以上の組合せで使用される。
【0065】
次に本発明の段差基板被覆組成物を用いた平坦化膜形成法について説明すると、精密集積回路素子の製造に使用される基板(例えばシリコン/二酸化シリコン被覆、ガラス基板、ITO基板などの透明基板)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により段差基板被覆組成物を塗布後、ベーク(加熱)して露光して被膜を作成する。即ち、段差を有する基板に段差基板被覆組成物を塗布する工程(i)、及び露光する工程(ii)を含み被覆基板が製造される。
【0066】
スピナーを用いて塗布する時、例えば回転数100乃至5000で、10乃至180秒間行って塗布することができる。
上記基板はオープンエリア(非パターンエリア)と、DENCE(密)及びISO(粗)のパターンエリアを有し、パターンのアスペクト比が0.1乃至10であるものを用いることができる。
【0067】
非パターンエリアとは基板上でパターン(例えば、ホールやトレンチ構造)のない部分を示し、DENCE(密)は基板上でパターンが密集している部分を示し、ISO(粗)は基板上でパターンとパターンの間隔が広くパターンが点在している部分を示す。パターンのアスペクト比はパターンの幅に対するパターン深さの比率である。パターン深さは通常数百nm(例えば、100乃至300nm程度)であり、DENCE(密)にはパターンが数十nm(例えば30乃至80nm)程度のパターンが100nm程度の間隔で密集した場所である。ISO(粗)はパターンが数百nm(例えば200乃至1000nm程度)のパターンが点在している場所である。
【0068】
ここで、段差基板被覆膜(平坦化膜)の膜厚としては0.01乃至3.0μmが好ましい。また工程(ia)として、塗布後に加熱することができ、その条件としては70乃至400℃、又は100乃至250℃で10秒乃至5分間、又は30秒乃至2分間である。この加熱により段差基板被覆組成物がリフローして平坦な段差基板被覆膜(平坦化膜)が形成される。
工程(ii)の露光光は、近紫外線、遠紫外線、又は極端紫外線(例えば、EUV、波長13.5nm)等の化学線であり、例えば248nm(KrFレーザー光)、193nm(ArFレーザー光)、172nm(キセノンエキシマ光)、157nm(Fレーザー光)等の波長の光が用いられる。また、露光波長は150nm乃至248nmの紫外光を用いることができ、そして172nmの波長を好ましく用いることができる。
【0069】
この露光により段差基板被覆膜(平坦化膜)の架橋が行われる。工程(ii)の露光量が10mJ/cm乃至3000mJ/cmとすることができる。この範囲の露光量で光反応が生じ、架橋が形成され、溶剤耐性を生じるものである。
【0070】
この様に形成された段差基板被覆膜(平坦化膜)は、オープンエリアとパターンエリアとのBias(塗布段差)はゼロであることが望ましいが、1乃至50nm、又は1乃至25nmの範囲となるように平坦化することができる。オープンエリアとDENCEエリアのBiasは15乃至20nm程度であり、オープンエリアとISOエリアのBiasは1乃至10nm程度である。
【0071】
本発明により得られた段差基板被覆膜(平坦化膜)は、その上にレジスト膜を被覆し、リソグラフィーによりレジスト膜を露光と現像してレジストパターンを形成し、そのレジストパターンに従って基板加工を行うことができる。その場合、段差基板被覆膜(平坦化膜)はレジスト下層膜であり、段差基板被覆組成物はレジスト下層膜形成組成物でもある。
【0072】
レジスト下層膜上にレジストを塗布し、所定のマスクを通して光又は電子線の照射を行い、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを得ることができる。必要に応じて光又は電子線の照射後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を行うこともできる。そして、レジスト膜が前記工程により現像除去された部分のレジスト下層膜をドライエッチングにより除去し、所望のパターンを基板上に形成することができる。
【0073】
本発明に用いられるレジストとはフォトレジストや電子線レジストである。
本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布されるフォトレジストとしてはネガ型、ポジ型いずれも使用でき、ノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルとからなるポジ型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、アルカリ可溶性バインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、酸により分解してアルカリ溶解速度を上昇させる基を有するバインダーと酸により分解してフォトレジストのアルカリ溶解速度を上昇させる低分子化合物と光酸発生剤からなる化学増幅型フォトレジスト、骨格にSi原子を有するフォトレジスト等があり、例えば、ロームアンドハース社製、商品名APEX−Eが挙げられる。
【0074】
また本発明におけるリソグラフィー用レジスト下層膜の上部に塗布される電子線レジストとしては、例えば主鎖にSi−Si結合を含み末端に芳香族環を含んだ樹脂と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物、又は水酸基がN−カルボキシアミンを含む有機基で置換されたポリ(p−ヒドロキシスチレン)と電子線の照射により酸を発生する酸発生剤から成る組成物等が挙げられる。後者の電子線レジスト組成物では、電子線照射によって酸発生剤から生じた酸がポリマー側鎖のN−カルボキシアミノキシ基と反応し、ポリマー側鎖が水酸基に分解しアルカリ可溶性を示しアルカリ現像液に溶解し、レジストパターンを形成するものである。この電子線の照射により酸を発生する酸発生剤は1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン等のハロゲン化有機化合物、トリフェニルスルフォニウム塩、ジフェニルヨウドニウム塩等のオニウム塩、ニトロベンジルトシレート、ジニトロベンジルトシレート等のスルホン酸エステルが挙げられる。
【0075】
上記フォトレジストの露光光は、近紫外線、遠紫外線、又は極端紫外線(例えば、EUV、波長13.5nm)等の化学線であり、例えば248nm(KrFレーザー光)、193nm(ArFレーザー光)、157nm(Fレーザー光)等の波長の光が用いられる。光照射には、レジスト膜中の光酸発生剤から酸を発生させることができる方法であれば、特に制限なく使用することができ、露光量1乃至3000mJ/cm、または10乃至3000mJ/cm、または10乃至1000mJ/cmによる。
また電子線レジストの電子線照射は、例えば電子線照射装置を用い照射することができる。
【0076】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を使用して形成したレジスト下層膜を有するレジスト膜の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジーn−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第4級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。これらの中で好ましい現像液は第四級アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド及びコリンである。
【0077】
また、現像液としては有機溶剤を用いることができる。例えば、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、メトキシ酢酸エチル、エトキシ酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2−メトキシブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、4−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−エチル−3−メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、2−エトキシブチルアセテート、4−エトキシブチルアセテート、4−プロポキシブチルアセテート、2−メトキシペンチルアセテート、3−メトキシペンチルアセテート、4−メトキシペンチルアセテート、2−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−3−メトキシペンチルアセテート、3−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、4−メチル−4−メトキシペンチルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、蟻酸プロピル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、炭酸エチル、炭酸プロピル、炭酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、ピルビン酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸イソプロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネート、プロピル−3−メトキシプロピオネート等を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5乃至50℃、時間10乃至600秒から適宜選択される。
【0078】
本発明では、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンにより該レジスト下層膜をエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜により半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
【0079】
今後、レジストパターンの微細化が進行すると、解像度の問題やレジストパターンが現像後に倒れるという問題が生じ、レジストの薄膜化が望まれてくる。そのため、基板加工に充分なレジストパターン膜厚を得ることが難しく、レジストパターンだけではなく、レジスト膜と加工する半導体基板との間に作成されるレジスト下層膜にも基板加工時のマスクとしての機能を持たせるプロセスが必要になってきた。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性レジスト下層膜とは異なり、レジスト膜に近いドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜、レジスト膜に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜や半導体基板に比べて小さいドライエッチング速度の選択比を持つリソグラフィー用レジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
【0080】
一方、微細なレジストパターンを得るために、レジスト下層膜ドライエッチング時にレジストパターンとレジスト下層膜をレジスト現像時のパターン幅より細くするプロセスも使用され始めている。このようなプロセス用のレジスト下層膜として従来の高エッチレート性反射防止膜とは異なり、レジスト膜に近いドライエッチング速度の選択比を持つレジスト下層膜が要求されるようになってきている。また、このようなレジスト下層膜には反射防止能を付与することも可能であり、従来の反射防止膜の機能を併せ持つことができる。
【0081】
本発明では基板上に本発明のレジスト下層膜を成膜した後、レジスト下層膜上に直接、または必要に応じて1層乃至数層の塗膜材料をレジスト下層膜上に成膜した後、レジストを塗布することができる。これによりレジスト膜のパターン幅が狭くなり、パターン倒れを防ぐ為にレジスト膜を薄く被覆した場合でも、適切なエッチングガスを選択することにより基板の加工が可能になる。
【0082】
即ち、半導体基板にレジスト下層膜形成組成物により該レジスト下層膜を形成する工程、その上にケイ素成分等を含有する塗膜材料によるハードマスク又は蒸着によるハードマスク(例えば、窒化酸化ケイ素)を形成する工程、更にその上にレジスト膜を形成する工程、光又は電子線の照射と現像によりレジストパターンを形成する工程、レジストパターンによりハードマスクをハロゲン系ガスでエッチングする工程、パターン化されたハードマスクにより該レジスト下層膜を酸素系ガス又は水素系ガスでエッチングする工程、及びパターン化されたレジスト下層膜によりハロゲン系ガスで半導体基板を加工する工程を経て半導体装置を製造することができる。
【0083】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、反射防止膜としての効果を考慮した場合、光吸収部位が骨格に取りこまれているため、加熱乾燥時にフォトレジスト中への拡散物がなく、また、光吸収部位は十分に大きな吸光性能を有しているため反射光防止効果が高い。
【0084】
本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、熱安定性が高く、焼成時の分解物による上層膜への汚染が防げ、また、焼成工程の温度マージンに余裕を持たせることができるものである。
【0085】
さらに、本発明のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物は、プロセス条件によっては、光の反射を防止する機能と、更には基板とフォトレジストとの相互作用の防止或いはフォトレジストに用いられる材料又はフォトレジストへの露光時に生成する物質の基板への悪作用を防ぐ機能とを有する膜としての使用が可能である。
【実施例】
【0086】
<合成例1>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))10.00g、アクリル酸4.37g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.56g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル34.91gを加え、窒素雰囲気下、100℃で21時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))15g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))15gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−1)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0087】
<合成例2>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−5000、エポキシ価:252g/eq.、DIC(株)製、式(B−1))14.00g、アクリル酸4.00g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.52g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル43.27gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−2)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1300であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0088】
<合成例3>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPPN−501H、エポキシ価:167g/eq.、日本化薬(株)製、式(B−4))13.00g、アクリル酸5.61g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.72g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.30gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−3)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0089】
<合成例4>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:NC−3500、エポキシ価:207g/eq.、日本化薬(株)製、式(B−9))14.00g、アクリル酸4.87g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.63g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.57gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))20g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))20gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−5)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3300であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0090】
<合成例5>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:NC−7300L、エポキシ価:231g/eq.、日本化薬(株)製、式(B−8))14.00g、アクリル酸4.71g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.60g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.09gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−4)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは900であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0091】
<合成例6>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))10.00g、メタクリル酸5.22g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.56g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル36.90gを加え、窒素雰囲気下、100℃で21時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))16g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))16gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−6)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0092】
<合成例7>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))10.00g、イタコン酸モノメチル8.74g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.56g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.09gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−7)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1600であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0093】
<合成例8>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))8.00g、ジアリルイソシアヌル酸10.14g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.45g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル43.43gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−8)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1600であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.34であった。
【0094】
<合成例9>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))11.00g、ソルビン酸7.48g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.62g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル44.62gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−9)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1600であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0095】
<合成例10>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:162g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))8.00g、4−ビニル安息香酸7.34g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.46g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル36.92gを加え、窒素雰囲気下、100℃で21時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))16g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))16gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−10)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1500であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0096】
<合成例11>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:162g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))9.00g、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド9.84g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.04g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.22gを加え、窒素雰囲気下、100℃で25時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))20g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))20gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−11)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1900であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0097】
<合成例12>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−6000、エポキシ価:239g/eq.、DIC(株)製)14.00g、アクリル酸4.24g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.54g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル43.89gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物は、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは800であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.1であった。
【0098】
<合成例13>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−6000、エポキシ価:238g/eq.、DIC(株)製)7.00g、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド5.21g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.54g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート39.74gを加え、窒素雰囲気下、100℃で23時間加熱撹拌した。これに、メタクリル酸無水物4.60gを加え、さらに100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))17g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))17gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物は、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1100であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.1であった。
【0099】
<合成例14>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−6000、エポキシ価:238g/eq.、DIC(株)製)9.00g、アクリル酸2.72g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.35g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート41.84gを加え、窒素雰囲気下、100℃で23時間加熱撹拌した。これに、メタクリル酸無水物5.83gを加え、さらに100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))18g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))18gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物は、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは800であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.1であった。
【0100】
<合成例15>
ビスフェノール誘導体(製品名:TEPC−BIP−A、旭有機材(株)製)10.00g、グリシジルメタクリレート12.05g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.57g、ヒドロキノン0.04gにプロピレングリコールモノメチルエーテル55.32gを加え、窒素雰囲気下、100℃で24時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))24g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))24gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−12)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1700であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0101】
<合成例16>
水添ビスフェノール誘導体(製品名:TEP−BOCP、旭有機材(株)製)12.00g、グリシジルメタクリレート11.83g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.54g、ヒドロキノン0.04gにプロピレングリコールモノメチルエーテル59.29gを加え、窒素雰囲気下、100℃で24時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))25g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))25gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−13)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1800であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0102】
<合成例17>
2,2’−ビフェノール30.00g、2−エチルヘキシルアルデヒド20.66g、メタンスルホン酸7.74gにプロピレングリコールモノメチルエーテル47.78gを加え、窒素雰囲気下、17時間加熱還流撹拌した。得られた溶液にプロピレングリコールモノメチルエーテル39.82gを加えて希釈した後、陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))58g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))58gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離した溶液を水中に滴下することで、生成物が析出し、これを分離後、60℃で減圧した。得られた化合物(D)は式(D−27)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2500であった。
式(D−27)5.00g、グリシジルメタクリレート5.26g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.69g、ヒドロキノン0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート25.58gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))11g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))11gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−14)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3700であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0103】
<合成例18>
モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸7.00g(製品名:MA−DGIC、エポキシ価:140g/eq.、四国化成工業(株)製、式(C−1))、ジメチルコハク酸3.64g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.65g、ヒドロキノン0.16gにプロピレングリコールモノメチルエーテル45.86gを加え、窒素雰囲気下、還流条件で15時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))11g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))11gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−15)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2100であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.67であった。
【0104】
<合成例19>
エポキシ基含有複素環式化合物(製品名:TEPIC−SS、エポキシ価:100g/eq.、日産化学工業(株)製、式(B−15))11.00g、アクリル酸7.95g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.02g、ヒドロキノン0.05gにプロピレングリコールモノメチルエーテル46.70gを加え、窒素雰囲気下、100℃で19時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))20g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))20gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−16)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは400であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0105】
<合成例20>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))6.00g、プロパルギル酸(東京化成工業株式会社製)2.60g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.34g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル20.91gを加え、窒素雰囲気下、100℃で1時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))9.0g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))9.0gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−18)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,300あった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0106】
<合成例21>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))4.50g、アクリル酸(東京化成工業株式会社製)1.00g、5−ヘキシノイック酸(東京化成工業株式会社製)1.56g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.26g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル17.11gを加え、窒素雰囲気下、100℃で11時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))7.3g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))7.3gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−19)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,400あった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【0107】
<合成例22>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))4.50g、4−アジド安息香酸(東京化成工業株式会社製)2.27g、5−ヘキシノイック酸(東京化成工業株式会社製)1.56g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.52g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル20.66gを加え、窒素雰囲気下、80℃で5時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))8.9g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))8.9gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−20)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,900あった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.67であった。
【0108】
<合成例23>
モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸20.00g(製品名:MA−DGIC、エポキシ価:140g/eq.、四国化成工業(株)製、式(C−1))、3,3‘−ジチオプロピオン酸16.50g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.32gにシクロヘキサノン151.30gを加え、窒素雰囲気下、105℃で24時間加熱撹拌後、2−イソシアナトエチルアクリラート20.15g(製品名:カレンズAOI〔登録商標〕、昭和電工(株)製)を更に加え、乾燥空気を流入させながら、70℃で24時間加熱撹拌した。得られた溶液を陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))58g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))58gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−21)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは3500であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.24であった。
【0109】
<合成例24>
ジグリシジルテレフタル酸20.00g(製品名:デナコールEX−711、エポキシ価:147g/eq.、ナガセケムテックス(株)製、式(B−19))、ジメチルコハク酸11.82g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド1.31gにシクロヘキサノン132.51gを加え、窒素雰囲気下、105℃で24時間加熱撹拌後、2−イソシアナトエチルアクリラート19.85g(製品名:カレンズAOI、昭和電工(株)製)を更に加え、乾燥空気を流入させながら、70℃で24時間加熱撹拌した。得られた溶液を陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))53g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))53gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(E)溶液が得られた。得られた化合物(E)は式(E−22)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは5000であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.18であった。
【0110】
<比較合成例1>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))12.00g、クロトン酸6.26g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.68g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル44.26gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))19g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))19gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(F)溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−1)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1300であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化28】





【0111】
<比較合成例2>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))11.00g、チグリン酸6.67g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.62g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル42.75gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))18g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))18gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(F)溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−2)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1400であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化29】





【0112】
<比較合成例3>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))10.00g、マレイン酸モノメチル7.88g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.56g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル43.10gを加え、窒素雰囲気下、100℃で22時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))18g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))18gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(F)溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−3)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1900であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化30】





【0113】
<比較合成例4>
エポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))7.50g、4−メトキシ桂皮酸8.10g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.42g、ヒドロキノン0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル37.44gを加え、窒素雰囲気下、17時間加熱還流した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))16g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))16gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(F)溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−4)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1700であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化31】





【0114】
<比較合成例5>
エポキシ基含有脂肪族ポリエーテル(商品名:EHPE−3150、エポキシ価:179g/eq.、(株)ダイセル製、式(B−11))5.00g、9−アントラセンカルボン酸3.11g、安息香酸2.09g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド0.62gにプロピレングリコールモノメチルエーテル7.57g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート17.67gを加え、窒素雰囲気下、13時間加熱還流した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))16g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))16gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物(F)溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−5)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは4700であった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化32】





【0115】
<比較合成例6>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))7.80g、5−ヘキシノイック酸(東京化成工業株式会社製)5.40g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.45g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.03gにプロピレングリコールモノメチルエーテル31.91gを加え、窒素雰囲気下、100℃で25.5時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))13.7g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))13.7gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−6)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,550あった。残留エポキシ基は存在せず、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化33】





【0116】
<比較合成例7>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))6.50g、アクリル酸(東京化成工業株式会社製)1.45g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.37g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル19.46gを加え、窒素雰囲気下、100℃で11時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))8.3g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))8.3gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−7)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,700あった。(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)が1.0モルであり、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で0.5であった。
【化34】





【0117】
<比較合成例8>
二口フラスコにエポキシ基含有ベンゼン縮合環式化合物(製品名:EPICLON HP−4700、エポキシ価:165g/eq.、DIC(株)製、式(B−12))5.50g、4−アジド安息香酸(東京化成工業株式会社製)2.77g、エチルトリフェニルホスホニウムブロマイド(北興化学工業株式会社製)0.32g、ヒドロキノン(東京化成工業株式会社製)0.02gにプロピレングリコールモノメチルエーテル20.08gを加え、窒素雰囲気下、100℃で15時間加熱撹拌した。得られた溶液に陽イオン交換樹脂(製品名:ダウエックス〔登録商標〕550A、ムロマチテクノス(株))8.6g、陰イオン交換樹脂(製品名:アンバーライト〔登録商標〕15JWET、オルガノ(株))8.6gを加えて、室温で4時間イオン交換処理した。イオン交換樹脂を分離後、化合物溶液が得られた。得られた化合物(F)は式(F−8)に相当し、GPCによりポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは1,100あった。(エポキシ基)/(ヒドロキシ基)はモル比で1.0であり、(部分構造(II))/(部分構造(I)+部分構造(II))はモル比で1.0であった。
【化35】





【0118】
<製造例1>
合成例1で得た樹脂溶液(固形分は25.02質量%)4.19gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.001g、プロピレングリコールモノメチルエーテル6.62g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.19gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0119】
<製造例2>
合成例2で得た樹脂溶液(固形分は24.64質量%)8.51gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.11g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0120】
<製造例3>
合成例3で得た樹脂溶液(固形分は25.94質量%)8.09gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.54g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0121】
<製造例4>
合成例4で得た樹脂溶液(固形分は24.78質量%)8.01gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.62g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0122】
<製造例5>
合成例5で得た樹脂溶液(固形分は24.64質量%)8.47gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.16g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0123】
<製造例6>
合成例6で得た樹脂溶液(固形分は25.24質量%)4.16gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.001g、プロピレングリコールモノメチルエーテル6.66g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.19gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0124】
<製造例7>
合成例7で得た樹脂溶液(固形分は27.45質量%)7.64gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.99g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0125】
<製造例8>
合成例8で得た樹脂溶液(固形分は26.24質量%)8.00gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.63g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0126】
<製造例9>
合成例9で得た樹脂溶液(固形分は27.61質量%)7.60gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.03g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0127】
<製造例10>
合成例10で得た樹脂溶液(固形分は25.39質量%)8.26gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.37g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0128】
<製造例11>
合成例11で得た樹脂溶液(固形分は25.71質量%)6.80gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル11.22g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.98gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0129】
<製造例12>
合成例12で得た樹脂溶液(固形分は25.80質量%)8.13gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.50g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0130】
<製造例13>
合成例13で得た樹脂溶液(固形分は22.23質量%)9.44gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.53g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート1.03gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0131】
<製造例14>
合成例14で得た樹脂溶液(固形分は20.54質量%)10.21gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル19.53g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.25gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0132】
<製造例15>
合成例15で得た樹脂溶液(固形分は21.27質量%)8.22gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル9.80g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.98gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0133】
<製造例16>
合成例16で得た樹脂溶液(固形分は21.16質量%)8.26gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル9.76g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.98gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0134】
<製造例17>
合成例17で得た樹脂溶液(固形分は19.59質量%)10.73gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10.90g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0135】
<製造例18>
合成例18で得た樹脂溶液(固形分は16.90質量%)21.28gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.004g、プロピレングリコールモノメチルエーテル51.42g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.28gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0136】
<製造例19>
合成例19で得た樹脂溶液(固形分は22.65質量%)7.72gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10.30g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.98gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0137】
<製造例20>
合成例20で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は21.77質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.11g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.65g、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.86gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0138】
<製造例21>
合成例21で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は24.04質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.12g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.03g、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.89gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0139】
<製造例22>
合成例22で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は20.62質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.10g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.34gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0140】
<製造例23>
合成例23で得た樹脂溶液(固形分は19.82質量%)10.58gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−30N、フッ素系界面活性剤)0.021g、シクロヘキサノン5.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.95gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0141】
<製造例24>
合成例24で得た樹脂溶液(固形分は16.22質量%)12.93gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−30N、フッ素系界面活性剤)0.021g、シクロヘキサノン3.11g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.95gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0142】
<比較製造例1>
比較合成例1で得た樹脂溶液(固形分は25.55質量%)8.21gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.42g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0143】
<比較製造例2>
比較合成例2で得た樹脂溶液(固形分は26.80質量%)7.83gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.80g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0144】
<比較製造例3>
比較合成例3で得た樹脂溶液(固形分は27.76質量%)7.56gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.07g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0145】
<比較製造例4>
比較合成例4で得た樹脂溶液(固形分は26.80質量%)2.61gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.001g、プロピレングリコールモノメチルエーテル4.60g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.79gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0146】
<比較製造例5>
比較合成例5で得た樹脂溶液(固形分は23.17質量%)5.15gにテトラメトキシメチルグリコールウリル(製品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174、日本サイテックインダストリーズ(株)製)0.30g、ピリジウニムp−トルエンスルホナート0.01g、界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.001g、プロピレングリコールモノメチルエーテル11.76g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.78gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0147】
<比較製造例6>
イソシアヌル酸トリス(2−アクリロイルオキシエチル)(東京化成工業(製)、式(F−9)のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は23.13質量%)7.56gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.002g、プロピレングリコールモノメチルエーテル10.46g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート6.98gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【化36】





【0148】
<比較製造例7>
比較合成例6で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は25.47質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.13g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート4.27g、プロピレングリコールモノメチルエーテル6.54gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0149】
<比較製造例8>
比較合成例7で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は23.70質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.12g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテル5.73gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0150】
<比較製造例9>
比較合成例8で得た樹脂のプロピレングリコールモノメチルエーテル溶液(固形分は19.51質量%)5.00gに1wt%の界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)を含むプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液0.10g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3.27g、プロピレングリコールモノメチルエーテル3.84gを加え、段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【0151】
<比較製造例10>
ペンタエリスリトールトリアクリレート(アルドリッチ(製)、式(F−10)3.00gに界面活性剤(DIC(株)製、品名:メガファック〔商品名〕R−40、フッ素系界面活性剤)0.003g、プロピレングリコールモノメチルエーテル18.90g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.10gを加え段差基板被覆組成物の溶液を調製した。
【化37】





【0152】
〔光硬化性試験〕
実施例1乃至実施例23として、製造例1乃至製造例18、製造例20乃至製造例24で調製された段差基板被覆組成物を、それぞれスピナーを用いてシリコンウェハー上に塗布(スピンコート)した。ホットプレート上で215℃、1分間加熱し被膜(レジスト下層膜)を形成した。尚、実施例18として、製造例18で調製された段差基板被覆組成物は膜厚100nmとした。また、実施例12及び実施例14として、製造例12及び製造例14で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で170℃、1分間加熱した。また、実施例21として、製造例22で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で100℃、1分間加熱した。実施例22として製造例23で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で150℃、1分間加熱した。
この段差基板被覆膜を東京エレクトロン(株)製、ACT−12搭載UV照射ユニット(波長172nm)を用いた紫外線照射装置により、500mJ/cmの紫外線照射を行い、光照射(紫外線照射)における溶剤剥離性を確認した。溶剤剥離性は紫外線照射後の塗布膜をプロピレングリコールモノメチルエーテルとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの7対3の混合溶剤に1分間浸漬し、スピンドライ後に100℃で1分間ベークし、膜厚を測定した。
比較例1乃至比較例20として、製造例1乃至製造例18、製造例23乃至製造例24で得られた段差基板被覆組成物をそれぞれ上記と同様にシリコンウエハー上にスピンコートして加熱し、その後の光照射(紫外線照射)を行うことなく、上記の溶剤剥離性試験を行った。
比較例21乃至比較例27として、比較製造例1乃至比較製造例4、比較製造例7乃至比較製造例9で得られた段差基板被覆組成物をそれぞれ上記と同様にシリコンウエハー上にスピンコートして加熱し、光照射を行った後、上記の溶剤剥離性試験を行った結果を下表に示す。下表で初期膜厚とは溶剤剥離試験前の膜厚を表す。
【0153】
【表1】





【0154】
【表2】





【0155】
【表3】






【表4】





【0156】
上記結果から、実施例1乃至実施例17、19乃至23は紫外線照射前の加熱で硬化したのではなく、紫外線照射により硬化したことが確認された。
また、実施例18では紫外線照射により半分程度硬化したことが確認された。
また、比較例21乃至比較例27は紫外線照射によって硬化しないことが確認された。
【0157】
〔光学定数、エッチングレート評価試験〕
実施例1乃至実施例13、実施例17、実施例19乃至実施例21として、製造例1乃至製造例13、製造例17、製造例20乃至製造例22で調製された段差基板被覆組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で215℃、1分間加熱して形成させた段差基板被覆組成物の193nmにおける屈折率と減衰係数を測定した。尚、実施例12及び実施例13として、製造例12及び製造例13で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で170℃、1分間加熱した。また、実施例21として製造例22で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で100℃、1分間加熱した。屈折率と減衰係数の測定にはウーラムジャパン(株)製エリプソメーター(VUV−VASE)を用いた。
また、実施例1乃至実施例13、実施例17、実施例19乃至実施例21として、製造例1乃至製造例13、製造例17、製造例20乃至製造例22で調製された段差基板被覆組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で215℃、1分間加熱して形成させた段差基板被覆組成物と住友化学(株)製レジスト溶液(製品名:スミレジスト PAR855)から得られたレジスト膜のドライエッチング速度との比較をそれぞれ行った。尚、実施例12及び実施例13として、製造例12及び製造例13で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で170℃、1分間加熱した。また、実施例21として製造例22で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で100℃、1分間加熱した。ドライエッチング速度の測定にはサムコ(株)製ドライエッチング装置(RIE−10NR)を用い、CFガスに対するドライエッチング速度を測定した。
段差基板被覆膜(平坦化膜)の屈折率(n値)、減衰係数(k値)、ドライエッチング速度の比(ドライエッチング速度の選択比)を表5に示した。
【0158】
【表5】





【0159】
上記表の結果から、本発明の段差基板被覆組成物による段差基板被覆膜(平坦化膜)は、適切な反射防止効果を有する。そして、本発明の段差基板被覆組成物による段差基板被覆膜(平坦化膜)の上層にレジスト膜を塗布して露光と現像を行い、レジストパターンを形成した後、そのレジストパターンに従いエッチングガス等でドライエッチングを行い基板の加工を行う時に、レジスト膜に対して同等もしくは大きなドライエッチング速度を有しているために基板の加工が可能である。
従って、本発明の段差基板被覆組成物は、塗布し硬化して形成される段差基板被覆膜(平坦化膜)がレジスト膜の下層のレジスト下層膜として用いることができることから、レジスト下層膜形成組成物として使用することができる。
[段差基板上での平坦化性試験]
段差被覆性の評価として、200nm膜厚のSiO基板で、トレンチ幅50nm、ピッチ100nmのデンスパターンエリア(D−1)、パターンが形成されていないオープンエリア、トレンチ幅230nm(T−1)、800nm(T−2)の大トレンチエリアでの被覆膜厚の比較を行った。実施例1乃至実施例18として製造例1乃至製造例18で調製された段差基板被覆組成物を上記基板上へ150nm膜厚で塗布、215℃で60秒ベーク後の段差被覆性を日立ハイテクノロジーズ(株)製走査型電子顕微鏡(S−4800)を用いて観察し、デンスエリア、大トレンチエリアでの膜厚とオープンエリアとの膜厚差を測定することで平坦化性を評価した。尚、実施例12及び実施例14として、製造例12及び製造例14で調製された段差基板被覆組成物はホットプレート上で170℃、1分間加熱した。比較例28及び比較例30として、比較製造例5及び比較例10から得られる熱硬化性平坦化膜の被覆性評価を行った。比較例28は上記基板上へ150nm膜厚で塗布、215℃で60秒ベークし、比較例30は上記基板上へ150nm膜厚で塗布、170℃で60秒ベークした。測定した膜厚差を下表に示す。
【0160】
【表6】





【0161】
段差基板への被覆性を比較すると、実施例1乃至実施例18の方がパターンエリアとオープンエリアの膜厚差が比較例28よりも小さく、平坦化性が良好と言える。
また、比較例30は段差基板への成膜性が良好ではなく、デンスエリア、大トレンチエリアでの膜厚とオープンエリアとの膜厚差を算出できなかった。すなわち、エポキシ化合物から誘導される段差基板被覆組成物は2級ヒドロキシ基を有するため、段差基板上にて高い平坦化性が発現される。
[基板への成膜性]
実施例24として、製造例19で調製された段差基板被覆組成物をシリコンウエハー上に塗布し、ホットプレート上で215℃、1分間加熱して形成させた段差基板被覆組成物の成膜性を加熱前後の膜厚測定を実施することにより確認した。比較例29として、比較製造例6で調製された段差基板被覆組成物を同様にシリコンウエハー上に成膜し、その成膜性を確認した。その結果を下表に示す。
【0162】
【表7】





【0163】
成膜性を比較すると、実施例24では塗布した段差基板被覆組成物が加熱後にシリコンウエハー上に成膜可能であるのに対し、比較例29では塗布した段差基板被覆組成物が加熱後にシリコンウエハー上に成膜できないことを確認した。すなわち、エポキシ化合物から誘導される段差基板被覆組成物はシリコンウエハー上への成膜性が良好と言える。
【産業上の利用可能性】
【0164】
パターンへの充填性が高く、脱ガスや熱収縮が発生しない塗膜形成が可能な平坦化性を有する被膜を基板上に形成するための段差基板被覆組成物として利用することができる。
【国際調査報告】