(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2018043310
(43)【国際公開日】20180308
【発行日】20190624
(54)【発明の名称】フェライト系ステンレス鋼
(51)【国際特許分類】
   C22C 38/00 20060101AFI20190603BHJP
   C22C 38/48 20060101ALI20190603BHJP
   C22C 38/54 20060101ALI20190603BHJP
   C21D 9/46 20060101ALN20190603BHJP
【FI】
   !C22C38/00 302Z
   !C22C38/48
   !C22C38/54
   !C21D9/46 Z
   !C21D9/46 R
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】2017562092
(21)【国際出願番号】JP2017030439
(22)【国際出願日】20170825
(31)【優先権主張番号】2016171520
(32)【優先日】20160902
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】2017104059
(32)【優先日】20170526
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000001258
【氏名又は名称】JFEスチール株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号
(74)【代理人】
【識別番号】100184859
【弁理士】
【氏名又は名称】磯村 哲朗
(74)【代理人】
【識別番号】100123386
【弁理士】
【氏名又は名称】熊坂 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100196667
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100130834
【弁理士】
【氏名又は名称】森 和弘
(72)【発明者】
【氏名】市川 真奈美
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 JFEスチール株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】中村 徹之
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 JFEスチール株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】福田 國夫
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 JFEスチール株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】石川 伸
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 JFEスチール株式会社内
(72)【発明者】
【氏名】杉原 玲子
【住所又は居所】東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 JFEスチール株式会社内
【テーマコード(参考)】
4K037
【Fターム(参考)】
4K037EA01
4K037EA02
4K037EA04
4K037EA05
4K037EA09
4K037EA10
4K037EA12
4K037EA13
4K037EA14
4K037EA15
4K037EA17
4K037EA18
4K037EA19
4K037EA20
4K037EA23
4K037EA25
4K037EA27
4K037EA28
4K037EA31
4K037EA32
4K037EA33
4K037EA35
4K037EA36
4K037EB02
4K037EB06
4K037EB07
4K037EB08
4K037EB09
4K037FA02
4K037FA03
4K037FF03
4K037FG03
4K037FH01
4K037FJ06
4K037FJ07
4K037FM02
4K037GA01
4K037GA08
(57)【要約】
優れたろう付け性を有すると共に、排熱回収器またはEGRクーラーに使用される環境において、優れた耐凝縮水腐食性を有するフェライト系ステンレス鋼を提供すること。
質量%で、C:0.025%以下、Si:0.40〜2.0%、Mn:0.05〜1.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Cr:16.0〜30.0%、Mo:0.60〜3.0%、Ni:0.10〜2.5%、Nb:0.20〜0.80%、Al:0.001〜0.15%、N:0.025%以下を含有し、かつ、以下の式(1)および式(2)を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有するようにする。
C+N≦0.030% ・・・(1)
2Si+Ni≧1.0% ・・・(2)
(式(1)、式(2)中のC、N、Si、Niは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
質量%で、
C:0.025%以下、
Si:0.40〜2.0%、
Mn:0.05〜1.5%、
P:0.05%以下、
S:0.01%以下、
Cr:16.0〜30.0%、
Mo:0.60〜3.0%、
Ni:0.10〜2.5%、
Nb:0.20〜0.80%、
Al:0.001〜0.15%、
N:0.025%以下を含有し、
かつ、以下の式(1)および式(2)を満たし、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼。
C+N≦0.030% ・・・(1)
2Si+Ni≧1.0% ・・・(2)
(式(1)、式(2)中のC、N、Si、Niは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
【請求項2】
さらに質量%で、
Cu:0.01〜1.0%、
W:0.01〜1.0%、
Co:0.01〜1.0%
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼。
【請求項3】
さらに質量%で、
Ti:0.01〜0.10%、
V:0.01〜0.50%、
Zr:0.01〜0.30%、
B:0.0003〜0.005%、
Ca:0.0003〜0.003%、
Mg:0.0003〜0.003%、
REM:0.001〜0.10%
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼。
【請求項4】
自動車の排熱回収器用または排気ガス再循環装置用であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のフェライト系ステンレス鋼。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の排気ガス凝縮水環境で使用されるフェライト系ステンレス鋼に関する。より具体的には、本発明は、例えば、排熱回収器やEGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラーなどの排気ガス再循環装置に用いるフェライト系ステンレス鋼に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車分野における排気ガス環境規制の強化が進められると共に、さらなる燃費向上が要求されている。このため、排熱回収器やEGRクーラーといった熱交換器の自動車への適用が増大しつつある。
【0003】
排熱回収器は、排気ガスの熱を回収して再利用する装置であり、ハイブリッド車を中心に搭載されている。排熱回収器を用いたシステムでは、熱交換器を通じて排気ガスの熱をエンジン冷却水に伝えることで、エンジン暖気の促進をして燃費および暖房性能を向上させている。
【0004】
また、EGRクーラーは、排気ガスを再循環させる装置である。EGRクーラーを用いたシステムでは、排気側の高温の排気ガスを熱交換器によって冷却し、冷却された排気ガスを再度吸気させることでエンジンの燃焼温度を低下させ、NOxの生成を抑制する。
【0005】
このような排熱回収器やEGRクーラーの熱交換部は、凝縮水が生成し、厳しい腐食環境にさらされる。熱交換部では、ステンレス鋼を介して排気ガスと冷却水が接しており、腐食により穴あきが発生すると冷却水の漏れにつながるため、高い耐凝縮水腐食性が求められる。
【0006】
特許文献1には、精製が不十分でS濃度の高い燃料が用いられる場合のEGRクーラーおよび排熱回収装置用オーステナイト系ステンレス鋼が開示されている。しかし、オーステナイト系ステンレス鋼は、Niを多量に含むために高コストになることや、エキゾーストマニホールド周囲部品のように、高温で激しい振動で拘束力をうける使用環境での疲労特性、高温での熱疲労特性が低いという点に問題があった。
【0007】
そこで、排熱回収器やEGRクーラーの熱交換部にオーステナイト系ステンレス鋼以外の鋼を用いることが検討されている。
【0008】
例えば、特許文献2には、フェライト系ステンレス鋼を素材として構成された自動車排熱回収装置が開示されている。ここでは、18mass%以上のCrにMoを添加することで、排気ガスの凝縮−蒸発環境における耐孔食性および耐隙間腐食性を確保している。
【0009】
また、上記のEGRクーラーの熱交換部等の接合には、ろう付け接合が適用されており、これらの部材には、耐凝縮水腐食性を向上させることのみならず、優れたろう付け性も求められている。
【0010】
この点、例えば、特許文献3には、EGRクーラーフェライト系ステンレス鋼が開示されている。ここでは、Cr+2.3Cu≧18を満足するようにCrにCuを添加することで優れたろう付け性と排気ガス凝縮水に対する耐食性とを確保している。
【0011】
特許文献4には、ろう付け後の排気ガス凝縮水に対する耐食性を備えた排熱回収器用フェライト系ステンレス鋼が開示されている。ここでは、ろう付け後の耐食性の観点から、ろう付け熱処理後に形成される皮膜中のカチオン分率を規定していることを特徴としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2013−199661号公報
【特許文献2】特開2009−228036号公報
【特許文献3】特開2010−121208号公報
【特許文献4】特開2012−214880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかし、特許文献2〜4のようなステンレス鋼では、凝縮水の生成と蒸発、加熱が繰り返される実際の環境を模擬した試験を行った際に、耐凝縮水腐食性が不十分である場合がある。このように、従来技術では、十分なろう付け性を確保しつつ所望の耐凝縮水腐食性を得ているとはまだ言えなかった。
【0014】
そこで、本発明は、優れたろう付け性を有すると共に、排熱回収器またはEGRクーラーに使用される環境において、優れた耐凝縮水腐食性を有するフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
【0015】
なお、ここで、優れたろう付け性とは、重ねた2枚の鋼板の片側の端面にろう材BNi−5(Ni−19Cr−10Si)を1.2g塗布し、10−2Paの真空雰囲気、1170℃×600sの加熱条件でろう付け処理を行った後、ろう材の浸透が2枚の板の重なり長さの50%以上であることを指す。
【0016】
また、優れた耐凝縮水腐食性とは、pH8.0の200ppmCl+600ppmSO2−溶液への試験片の全浸漬、80℃の保持、24時間の浸漬−蒸発試験、250℃の炉内での24時間の加熱保持の全てを4サイクル行った後(以下、凝縮水腐食試験とも記す)、最大腐食深さが100μm未満であることを指す。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者らは、前述した凝縮水腐食試験を行い、Cr、Mo、Ni、C、Nに加えてSiを適量含有させることで、優れた耐凝縮水腐食性が得られることを見出した。さらに、Al含有量を調整することで、ろう付け性も確保できることを知見した。
【0018】
上記課題を解決することを目的とした本発明の要旨は、以下のとおりである。
[1]質量%で、
C:0.025%以下、
Si:0.40〜2.0%、
Mn:0.05〜1.5%、
P:0.05%以下、
S:0.01%以下、
Cr:16.0〜30.0%、
Mo:0.60〜3.0%、
Ni:0.10〜2.5%、
Nb:0.20〜0.80%、
Al:0.001〜0.15%、
N:0.025%以下を含有し、
かつ、以下の式(1)および式(2)を満たし、
残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とするフェライト系ステンレス鋼。
C+N≦0.030% ・・・(1)
2Si+Ni≧1.0% ・・・(2)
(式(1)、式(2)中のC、N、Si、Niは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
[2]さらに質量%で、
Cu:0.01〜1.0%、
W:0.01〜1.0%、
Co:0.01〜1.0%
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする前記[1]に記載のフェライト系ステンレス鋼。
[3]さらに質量%で、
Ti:0.01〜0.10%、
V:0.01〜0.50%、
Zr:0.01〜0.30%、
B:0.0003〜0.005%、
Ca:0.0003〜0.003%、
Mg:0.0003〜0.003%
REM:0.001〜0.10%
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする前記[1]または[2]に記載のフェライト系ステンレス鋼。
[4]自動車の排熱回収器用または排気ガス再循環装置用であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れかに記載のフェライト系ステンレス鋼。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、優れたろう付け性を有すると共に、排熱回収器またはEGRクーラー等の凝縮水腐食環境にさらされる自動車部品に使用される場合において、優れた耐凝縮水腐食性を有するフェライト系ステンレス鋼を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0021】
排熱回収器やEGRクーラーの熱交換部の排気ガス側は、従来のマフラーと同様に、排気ガスの凝縮および蒸発が繰り返される環境にある。生成した凝縮水は排気ガスにより加熱され、水分が蒸発するとともにイオン種の濃化とpHの低下が起こり、ステンレス鋼の腐食を促進する。近年では、燃料の多様化に伴い排気ガスも多様化しており、耐食性に大きな影響を及ぼす塩化物イオン、硫酸イオンが増加したり、pHが中性から弱酸性に変化したりするなど、腐食環境は過酷なものが想定されている。
【0022】
こうした背景を鑑み、本発明者らは、排気ガス凝縮水環境におけるステンレス鋼の耐凝縮水腐食性向上について、鋭意検討した。
【0023】
その結果、優れた耐凝縮水腐食性を有するステンレス鋼を得るには、所定範囲の含有量に調整したCr、Mo、Ni、C、Nに加えて適量のSiを含有させることが有効であることがわかった。
【0024】
凝縮水腐食の腐食形態は孔食である。本発明では、孔食の発生を抑制すること、孔食の成長速度を低減すること、および孔食の成長を停止させることで耐凝縮水腐食性を向上させた。1つ目の孔食の発生の抑制については、CrとMoの含有に加え、さらに、適量のSiを含有させることで抑制効果を大幅に強化している。2つ目の孔食の成長速度の低減は、適量のNi含有で行っている。さらに、3つ目の孔食の成長の停止については、CrとMoの含有に加え、さらに、適量のSiとNiを含有させることでより効果的に成長を停止させている。
【0025】
さらに、Al含有量を調整することで、ろう付け性が確保できることを知見した。
【0026】
以上の各過程への元素の異なる寄与により、ろう付け性を確保しつつ、耐凝縮水腐食性が飛躍的に向上することを見出し、本発明に至った。
【0027】
このような知見に基づく本発明のフェライト系ステンレス鋼は、質量%で、C:0.025%以下、Si:0.40〜2.0%、Mn:0.05〜1.5%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、Cr:16.0〜30.0%、Mo:0.60〜3.0%、Ni:0.10〜2.5%、Nb:0.20〜0.80%、Al:0.001〜0.15%、N:0.025%以下を含有し、かつ、以下の式(1)および式(2)を満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とし、優れたろう付け性を有すると共に、排熱回収器またはEGRクーラー等の凝縮水腐食環境にさらされる自動車部品に使用される場合において、優れた耐凝縮水腐食性を有する。
C+N≦0.030% ・・・(1)
2Si+Ni≧1.0% ・・・(2)
(式(1)、式(2)中のC、N、Si、Niは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
【0028】
以下では、まず、本発明のフェライト系ステンレス鋼の成分組成について説明する。なお、各元素の含有量を示す%は、特に記載しない限り質量%とする。
【0029】
C:0.025%以下
Cは、鋼に不可避的に含まれる元素である。C含有量が多いと強度が向上し、少なくなると加工性が向上する。強度を向上させるためには0.001%以上Cを含有することが好ましい。一方、C含有量が0.025%を超えると加工性の低下が顕著となるうえ、Cr炭化物が析出して局所的なCr欠乏による耐凝縮水腐食性の低下を起しやすくなる。よって、C含有量は0.025%以下とする。C含有量は、好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下であり、さらに好ましくは0.010%以下である。また、C含有量は、より好ましくは0.003%以上であり、さらに好ましくは0.004%以上である。
【0030】
Si:0.40〜2.0%
Siは、本発明において耐凝縮水腐食性向上のために重要な元素である。その効果は、0.40%以上Siを含有することで得られる。より優れた耐凝縮水腐食性を必要とする場合は0.60%超えのSiの含有が望ましい。ただし、Siを2.0%超えで含有すると加工性を低下させる。よって、Si含有量は0.40〜2.0%とする。Si含有量は、好ましくは0.60%超であり、より好ましくは0.80%以上であり、さらに好ましくは1.00%以上である。また、Si含有量は、好ましくは1.80%以下であり、より好ましくは1.60%以下であり、さらに好ましくは1.40%以下である。
【0031】
Mn:0.05〜1.5%
Mnは、脱酸作用があり、その効果は0.05%以上のMnの含有で得られる。しかし、Mnの1.5%超えの含有は、固溶強化により加工性を損なわせる。また、Mnの1.5%超えの含有は、腐食の起点となるMnSの析出を促進して、耐凝縮水腐食性を低下させる。よって、Mn含有量は0.05〜1.5%の範囲とする。Mn含有量は、好ましくは0.10%以上である。また、Mn含有量は、好ましくは0.50%以下であり、より好ましくは0.30%以下である。
【0032】
P:0.05%以下
Pは、鋼に不可避的に含まれる元素であり、0.05%超えのPの含有は溶接性を低下させ、粒界腐食を生じさせ易くする。そのため、P含有量は0.05%以下に限定する。好ましくは、P含有量は0.04%以下である。さらに好ましくは、P含有量は0.03%以下である。
【0033】
S:0.01%以下
Sは、鋼に不可避的に含まれる元素であり、0.01%超のSの含有は、MnSの析出を促進し、耐凝縮水腐食性を低下させる。よって、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは、S含有量は0.008%以下である。より好ましくは、S含有量は0.005%以下である。
【0034】
Cr:16.0〜30.0%
Crは、耐凝縮水腐食性を確保するために重要な元素である。Cr含有量が16.0%未満では、耐凝縮水腐食性を十分に得られない。一方で、Crを30.0%超えで含有すると、加工性、製造性が低下する。よって、Cr含有量は16.0〜30.0%の範囲とする。Cr含有量は、好ましくは18.0%以上であり、より好ましくは19.0%以上であり、さらに好ましくは20.5%以上である。また、Cr含有量は、好ましくは24.0%以下であり、より好ましくは23.0%以下であり、さらに好ましくは22.0%以下である。
【0035】
Mo:0.60〜3.0%
Moは、ステンレス鋼の不動態皮膜を安定化させて、耐凝縮水腐食性を向上させる効果を有する。排熱回収器やEGRクーラーでは、凝縮水による内面腐食や融雪剤などによる外面腐食を防止する効果がある。さらに、熱疲労特性の向上効果があり、エキゾーストマニホールド直下に取り付けられるEGRクーラーに使用する場合には、特に好適な元素である。これらの効果は、0.60%以上のMoの含有で得られる。しかし、Moは高価な元素であるためコストの増大を招く。さらに、Mo含有量が3.0%を超えると、加工性が低下する。よって、Mo含有量は0.60〜3.0%の範囲とする。Mo含有量は、好ましくは0.80%以上であり、より好ましくは1.00%以上であり、さらに好ましくは1.20%以上であり、さらにより好ましくは1.50%以上である。また、Mo含有量は、好ましくは2.50%以下であり、より好ましくは2.00%以下である。
【0036】
Ni:0.10〜2.5%
Niは、0.10%以上の含有で、耐凝縮水腐食性および靭性の向上に有効に寄与する元素である。しかし、Ni含有量が2.5%を超えると、応力腐食割れ感受性が高くなる。そのため、Ni含有量は0.10〜2.5%の範囲とする。Ni含有量は、好ましくは0.50%以上であり、より好ましくは0.80%超であり、さらに好ましくは1.00%以上であり、さらにより好ましくは1.20%以上であり、特に好ましくは1.50%以上である。また、耐凝縮水腐食性向上に有効なSiの含有量が0.60%以下の場合は、耐凝縮水腐食性を確保するためにNiを0.80%を超えて含有することが望ましい。
【0037】
Nb:0.20〜0.80%
Nbは、CおよびNと優先的に結合することにより、Cr炭窒化物の析出による耐凝縮水腐食性の低下を抑制する元素である。また、高温強度を高めて、熱疲労特性を向上させる効果を有する。これらの効果は、Nbの0.20%以上の含有で得られる。一方、Nb含有量が0.80%を超えると、靱性が低下する。そのため、Nb含有量は0.20〜0.80%の範囲とする。Nb含有量は、好ましくは0.25%以上である。また、Nb含有量は、好ましくは0.60%以下であり、より好ましくは0.50%以下であり、さらに好ましくは0.40%以下である。
【0038】
Al:0.001〜0.15%
Alは脱酸に有用な元素であり、その効果は0.001%以上のAlの含有で得られる。一方、Alの0.15%超えの含有はろう付け性を低下させることから、Al含有量は0.15%以下とする。よって、Al含有量は0.001〜0.15%とする。Al含有量は、好ましくは0.10%以下であり、より好ましくは0.050%以下であり、さらに好ましくは0.025%以下であり、さらにより好ましくは0.015%以下であり、特に好ましくは0.010%以下であり、最も好ましくは0.008%以下である。
【0039】
N:0.025%以下
Nは、Cと同様に鋼に不可避的に含まれる元素であり、固溶強化により鋼の強度を上昇させる効果がある。その効果は、Nを0.001%以上含有することで得られる。一方、Nを0.025%超えで含有し、Cr窒化物として析出した場合には耐凝縮水腐食性を低下させる。よって、N含有量は0.025%以下とする。N含有量は、好ましくは0.020%以下であり、より好ましくは0.015%以下であり、さらに好ましくは0.010%以下である。また、N含有量は、好ましくは0.001%以上であり、より好ましくは0.003%以上であり、さらに好ましくは0.005%以上である。
【0040】
C+N:0.030%以下 ・・・(1)
(式(1)中のC、Nは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
CおよびNの過剰含有は、耐凝縮水腐食性および加工性を低下させる。そのため、C含有量およびN含有量の夫々を前述した範囲とした上で、C+N(C含有量とN含有量の和)は0.030%以下とする。好ましくは、C+Nは0.025%以下である。より好ましくは、C+Nは0.020%以下である。
【0041】
2Si+Ni:1.0%以上 ・・・(2)
(式(2)中のSi、Niは、各元素の含有量(質量%)を示す。)
前述したように、本発明では、耐凝縮水腐食性の向上のためにSiおよびNiの夫々を所定の含有量にする。さらに本発明者らは、鋭意検討し、2Si+Ni(Si含有量の2倍とNi含有量の和)が1.0%未満であると、所望の耐凝縮水腐食性が得られないことも知見した。そのため、本発明では、Si含有量およびNi含有量の夫々を前述した範囲とした上で、2Si+Niを1.0%以上とする。より好ましくは、2Si+Niは1.5%以上である。
【0042】
本発明のフェライト系ステンレス鋼では、残部はFeおよび不可避的不純物からなる。
【0043】
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、上記成分に加えて、さらに、Cu、W、Coのうちから選ばれる1種または2種以上を、下記の範囲で含有することができる。
【0044】
Cu:0.01〜1.0%
Cuは、耐凝縮水腐食性を高める効果を有する元素である。その効果は、Cuを0.01%以上含有することで得られる。一方、Cu含有量が1.0%を超えると、熱間加工性が低下する場合がある。そのため、Cuを含有する場合は、Cu含有量は0.01〜1.0%の範囲とすることが好ましい。Cu含有量は、より好ましくは0.05%以上である。また、Cu含有量は、より好ましくは0.50%以下である。
【0045】
W:0.01〜1.0%
Wは、Moと同様に、耐凝縮水腐食性を向上させる効果がある。その効果は、Wを0.01%以上含有することで得られる。一方、W含有量が1.0%を超えると、製造性を低下させる場合がある。よって、Wを含有する場合は、W含有量は0.01〜1.0%とすることが好ましい。より好ましくは、W含有量は0.50%以下である。
【0046】
Co:0.01〜1.0%
Coは、耐凝縮水腐食性および靭性を向上させる元素である。その効果は、Coを0.01%以上含有することで得られる。一方、Co含有量が1.0%を超えると、製造性を低下させる場合がある。よって、Coを含有する場合は、Co含有量は0.01〜1.0%とすることが好ましい。Co含有量は、より好ましくは0.02%以上であり、さらに好ましくは0.04%以上である。また、Co含有量は、より好ましくは0.50%以下であり、さらに好ましくは0.20%以下である。
【0047】
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、さらに、Ti、V、Zr、B、Ca、Mg、REMのうちから選ばれる1種または2種以上を、下記の範囲で含有することができる。
【0048】
Ti:0.01〜0.10%
Tiは、鋼中に含まれるCおよびNと結合し、鋭敏化を防止する効果を有する。その効果はTiの0.01%以上の含有で得られる。一方、Tiは酸素に対して活性な元素であり、0.10%超えのTiの含有はろう付け処理時に緻密で連続的なTi酸化皮膜を鋼の表面に生成して、ろう付け性を低下させる場合がある。よって、Ti含有量は0.01〜0.10%とすることが好ましい。Ti含有量は、より好ましくは0.02%以上であり、さらに好ましくは0.03%以上である。また、Ti含有量は、より好ましくは0.05%以下であり、さらに好ましくは0.04%以下である。
【0049】
V:0.01〜0.50%
Vは、Ti同様に、鋼中に含まれるCおよびNと結合し、鋭敏化を防止する効果を有する。その効果は、Vを0.01%以上含有することで得られる。一方、V含有量が0.50%を超えると、加工性が低下する場合がある。そのため、Vを含有する場合は、V含有量は0.01〜0.50%の範囲とすることが好ましい。V含有量は、より好ましくは0.03%以上であり、さらに好ましくは0.05%以上である。また、V含有量は、より好ましくは0.40%以下であり、さらに好ましくは0.25%以下である。
【0050】
Zr:0.01〜0.30%
Zrは、C、Nと結合して、鋭敏化を抑制する効果がある。その効果は、Zrを0.01%以上含有することで得られる。一方、Zr含有量が0.30%を超えると、加工性を低下させるうえ、非常に高価な元素であるためコストの増大を招く場合がある。よって、Zrを含有する場合は、Zr含有量は0.01〜0.30%とすることが好ましい。Zr含有量は、より好ましくは0.05%以上である。また、Zr含有量は、より好ましくは0.20%以下である。
【0051】
B:0.0003〜0.005%
Bは、二次加工脆性を改善する元素である。その効果は、Bを0.0003%以上含有することで得られる。一方、B含有量が0.005%を超えると、固溶強化により延性が低下する場合がある。よって、Bを含有する場合は、B含有量は0.0003〜0.005%の範囲とすることが好ましい。B含有量は、より好ましくは0.0005%以上である。また、B含有量は、より好ましくは0.0030%以下である。
【0052】
Ca:0.0003〜0.003%
Caは、溶接部の溶け込み性を改善して溶接性を向上させる。その効果は、Caを0.0003%以上含有することで得られる。一方、Ca含有量が0.003%を超えると、Sと結合してCaSを生成し、耐凝縮水腐食性を低下させる場合がある。よって、Caを含有する場合は、Ca含有量は0.0003〜0.003%の範囲とすることが好ましい。Ca含有量は、より好ましくは0.0005%以上である。また、Ca含有量は、より好ましくは0.0020%以下である。
【0053】
Mg:0.0003〜0.003%
Mgは、脱酸効果等精錬上有用な元素であり、また、組織を微細化し、加工性、靭性の向上にも有用であり、必要に応じてMgを0.003%以下含有させることができる。Mgを含有させる場合、Mg含有量は、安定した効果が得られる0.0003%以上とすることが好ましい。すなわち、Mgを含有させる場合、Mg含有量は0.0003〜0.003%とすることが好ましい。Mg含有量は、より好ましくは0.0020%以下である。
【0054】
REM:0.001〜0.10%
REM(希土類元素)は耐酸化性を向上させて、酸化スケールの形成を抑制し、溶接部のテンパーカラー直下のCr欠乏領域の形成を抑制する。その効果は、REMを0.001%以上含有することで得られる。一方、REM含有量が0.10%を超えると、酸洗性などの製造性を低下させるうえ、コストの増大を招く。よって、REMを含有する場合は、REM含有量は0.001〜0.10%とすることが好ましい。
【0055】
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼の製造方法について説明する。
【0056】
本発明のステンレス鋼の製造方法は、フェライト系ステンレス鋼の通常の製造方法であれば好適に用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、転炉、電気炉等公知の溶解炉で鋼を溶製し、あるいはさらに取鍋精錬、真空精錬等の二次精錬を経て上述した本発明の成分組成を有する鋼とし、連続鋳造法あるいは造塊−分塊圧延法で鋼片(スラブ)とし、その後、熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗等の各工程を経て冷延焼鈍板とする製造工程で製造することができる。上記冷間圧延は、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延としてもよく、また、冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗の各工程は、繰り返して行ってもよい。さらに、熱延板焼鈍は省略してもよく、鋼板の表面光沢や粗度調整が要求される場合には、冷間圧延後あるいは仕上げ焼鈍後、スキンパス圧延を施してもよい。
【0057】
上記製造方法における、好ましい製造条件について説明する。
【0058】
鋼を溶製する製鋼工程は、転炉あるいは電気炉等で溶解した鋼をVOD法等により二次精錬し、上記必須成分および必要に応じて添加される成分を含有する鋼とすることが好ましい。溶製した溶鋼は、公知の方法で鋼素材とすることができるが、生産性および品質面からは、連続鋳造法によることが好ましい。鋼素材は、その後、好ましくは1050〜1250℃に加熱され、熱間圧延により所望の板厚の熱延板とされる。もちろん、板材以外に熱間加工することもできる。上記熱延板は、その後必要に応じて900〜1150℃の温度で連続焼鈍を施した後、酸洗等により脱スケールし、熱延製品とすることが好ましい。なお、必要に応じて、酸洗前にショットブラストによりスケール除去してもよい。
【0059】
さらに、上記熱延焼鈍板を、冷間圧延等の工程を経て冷延製品としてもよい。この場合の冷間圧延は、1回でもよいが、生産性や要求品質上の観点から中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延としてもよい。1回または2回以上の冷間圧延の総圧下率は60%以上が好ましく、より好ましくは70%以上である。冷間圧延した鋼板は、その後、好ましくは900〜1150℃、さらに好ましくは950〜1150℃の温度で連続焼鈍(仕上げ焼鈍)し、酸洗し、冷延製品とするのが好ましい。なお、連続焼鈍を光輝焼鈍で行って酸洗を省略してもよい。さらに用途によっては、仕上げ焼鈍後、スキンパス圧延等を施して、鋼板の形状や表面粗度、材質調整を行ってもよい。
【0060】
以上説明した本発明のフェライト系ステンレス鋼は、自動車の排熱回収器やEGRクーラーなどの排気ガス再循環装置に好適に用いられる。
【実施例】
【0061】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
【0062】
表1、2に示したNo.1〜21、23〜45の成分組成を有する鋼を真空溶解炉で溶製し、1100〜1200℃で1時間加熱した後、熱間圧延によって板厚4.0mmの熱延板を製造した。950〜1100℃にて熱延板焼鈍を行った後、スケールを除去して板厚1.0mmまで冷間圧延した。950〜1100℃にて仕上げ焼鈍を行って得られた冷延焼鈍板を、エメリー研磨紙で600番まで研磨し、アセトンによる脱脂を行って試験に供した。
【0063】
<耐凝縮水腐食性>
耐凝縮水腐食性は、実環境を模擬したサイクル試験で評価した。冷延焼鈍板を25mm×100mmの大きさに切り出し、試験に供した。試験液は実車の排熱回収装置から採取した凝縮水の分析例を参考にし、腐食に特に寄与する塩化物イオンと硫酸イオンのみを用いた。試薬に塩酸、硫酸を用いて、200ppmCl+600ppmSO2−の溶液を調整した後、アンモニア水を用いてpHを8.0に調整した。80℃に一定管理した上記溶液に試験片を浸漬させ、試験片を浸漬したまま浸漬溶液を24時間で蒸発させた。本工程を5回行った。続いて試験片を250℃の炉に入れて24時間加熱保持を行った。これを1サイクルとし、計4サイクル行った。試験終了後、腐食生成物を除去して、3Dマクロスコープにより腐食深さを測定した。最大腐食深さが80μm未満の場合を◎(合格、特に優れている)、最大腐食深さが80μm以上100μm未満の場合を○(合格)、100μm以上の場合を×(不合格)と評価した。
【0064】
<ろう付け性>
ろう付け性は、ろう材のすき間部への浸透性で評価した。各冷延焼鈍板について30mm角と25mm×30mmの板を切出し、この2枚の板を重ねて、一定のトルク力(170kgf)でクランプ冶具を用いてはさみ止めした。片側の端面にろう材BNi−5(Ni−19Cr−10Si)を1.2g塗布し、10−2Paの真空雰囲気でろう付け処理を行った。
熱処理温度パターンは、昇温温度10℃/s、均熱時間1(全体の温度を均一にする工程):1060℃×1800s、昇温温度10℃/s、均熱時間2(実際にろう材の融点以上の温度でろう付けを行う工程):1170℃×600sの処理を順に行った後、炉冷し、200℃に温度が下がったときに外気(大気)でパージするものとした。ろう付け処理後に板間にろう材がどの程度浸透したかを、重ねた板の側面部にて目視により確認し、以下の基準で評価した。ろう材の浸透が2枚の板の重なり長さの50%以上の場合を○(合格)、ろう材の浸透が2枚の板の重なり長さの50%未満の場合を×(不合格)とした。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
表1、2より、本発明例の鋼No.1〜20、31〜34および37〜45は、いずれも優れた耐凝縮水腐食性およびろう付け性を示している。
特に、Si含有量が0.60%を超えている鋼No.1、2、4〜8、11、12、14〜20、32〜34、41、43、Si含有量は0.60%以下であるがNi含有量が0.80%を超えている鋼No.3、13、31、37〜40、42、44、45は、耐凝縮水腐食性が特に優れていた。
【0068】
一方、式(1)が本発明の範囲から外れる鋼No.21は、耐凝縮水腐食性が不合格となった。また、Si、Cr、Mo、Ni、Nbの含有量のいずれかが本発明の範囲から外れる鋼No.23、24、25、35、36、式(2)を満足しない鋼No.26、式(2)を満足せず、かつSi、Niの含有量が本発明の範囲から外れる鋼No.27は、耐凝縮水腐食性が不合格となった。
【0069】
また、Al、Tiの含有量のいずれかが本発明の範囲から外れる鋼No.28、29は、ろう付け性が不合格となった。また、Si、Alが本発明の範囲から外れ、且つ式(2)を満足しない鋼No.30は、耐凝縮水腐食性とろう付け性いずれも不合格となった。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明のフェライト系ステンレス鋼は、自動車の排気ガスから生成する凝縮水にさらされる排熱回収器やEGRクーラーなどの排気ガス再循環装置に使用される部材として好適である。
【国際調査報告】