(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2018230295
(43)【国際公開日】20181220
【発行日】20200416
(54)【発明の名称】調湿ユニット
(51)【国際特許分類】
   F24F 3/153 20060101AFI20200319BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20200319BHJP
   B01J 20/26 20060101ALI20200319BHJP
   B01D 53/26 20060101ALI20200319BHJP
【FI】
   !F24F3/153
   !F24F5/00 L
   !F24F5/00 Z
   !B01J20/26 D
   !B01D53/26 220
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
【出願番号】2019525259
(21)【国際出願番号】JP2018019973
(22)【国際出願日】20180524
(31)【優先権主張番号】2017116658
(32)【優先日】20170614
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】新樹グローバル・アイピー特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】木澤 敏浩
【住所又は居所】大阪府大阪市北区中崎西二丁目4番12号 梅田センタービル ダイキン工業株式会社内
【テーマコード(参考)】
3L054
4D052
4G066
【Fターム(参考)】
3L054BA05
3L054BA06
3L054BG08
4D052AA08
4D052CB00
4D052DA06
4D052FA08
4D052GA01
4D052HA03
4D052HA27
4G066AA61B
4G066AC00
4G066CA43
4G066GA01
4G066GA06
4G066GA21
(57)【要約】
ケーシング(50)は、再生前空気取入口(54)から取り入れられた空気が第1脱離領域(AR2b)と第2脱離領域(AR2c)を順に通って再生後空気取出口(55)から取り出されるように構成されている。吸着器(400)は、空気中の水分を吸着することができるとともに水分を吸着したときよりも温度の高い空気に対して水分を脱離する吸着剤を有し、吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を第1脱離領域(AR2b)及び第2脱離領域(AR2c)に相対的に移動することができるように構成されている。加熱装置(500)は、第1脱離領域(AR2b)を通過する前の空気を加熱する第1加熱部(510)及び、第2脱離領域(AR2c)を通過する前の空気を加熱する第2加熱部(520)を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を取り入れる空気取入口、空気を取り出す空気取出口、第1脱離領域及び第2脱離領域を有し、前記空気取入口から取り入れられた空気が前記第1脱離領域と前記第2脱離領域を順に通って前記空気取出口から取り出されるように構成されているケーシング(50)と、
空気中の水分を吸着することができるとともに水分を吸着したときよりも温度の高い空気に対して水分を脱離する吸着剤を有し、前記吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を前記第1脱離領域及び前記第2脱離領域に相対的に移動することができるように構成されている吸着器(400)と、
前記第1脱離領域を通過する前の空気を加熱する第1加熱部(510)及び、前記第2脱離領域を通過する前の空気を加熱する第2加熱部(520)を有する加熱装置(500)と
を備える、調湿ユニット。
【請求項2】
前記吸着器は、前記吸着剤を有し、前記吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を前記第1脱離領域及び前記第2脱離領域に相対的に移動することができるように構成されている吸着ロータ(32)を含み、
前記加熱装置は、熱源部から供給される冷媒と空気との熱交換を行うように構成されている熱交換器(31)を含み、
前記熱交換器は、前記第1加熱部として、前記第1脱離領域を通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う第1熱交換部(311)を有し、前記第2加熱部として、前記第1熱交換部及び前記第1脱離領域を通過した後の空気であって前記第2脱離領域を通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う第2熱交換部(312)とを有する、
請求項1に記載の調湿ユニット。
【請求項3】
前記熱交換器は、前記第1熱交換部と前記第2熱交換部が、前記吸着ロータを挟んで配置されている、
請求項2に記載の調湿ユニット。
【請求項4】
前記熱交換器は、前記第2熱交換部を通過した後に前記第2脱離領域を通過する空気流が、水分を吸着するために前記吸着ロータを通過する空気流に対して対向流になるように配置されている、
請求項2または請求項3に記載の調湿ユニット。
【請求項5】
前記熱交換器は、冷媒が前記第1熱交換部から前記第2熱交換部に流れ、前記第1熱交換部が前記第2熱交換部よりも前記吸着ロータの回転方向の後側に位置する、
請求項2に記載の調湿ユニット。
【請求項6】
前記熱交換器は、前記第1熱交換部の少なくとも一部に過熱域の冷媒が流れ、前記第2熱交換部に気液二相域の冷媒が流れる、
請求項5に記載の調湿ユニット。
【請求項7】
前記吸着ロータは、吸着と脱離を行う機能を持つ高分子吸着剤を含み、
前記熱交換器は、熱交換後の空気の温度が100℃よりも低くなるように前記第1熱交換部での熱交換が行われる、
請求項2から6のいずれか一項に記載の調湿ユニット。
【請求項8】
前記吸着器は、前記空気取出口に近い一方側部と、前記空気取入口に近い他方側部とを持ち、
前記ケーシングは、前記空気取入口から入った空気が前記吸着器の前記他方側部から前記一方側部に通過し、前記一方側部を通過した後に折り返された空気が前記吸着器の前記一方側部から前記他方側部に通過し、前記他方側部を通過した後に折り返された空気が前記吸着器の前記他方側部から前記一方側部に通過し、前記一方側部を通過した空気が前記空気取出口から出るように構成されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の調湿ユニット。
【請求項9】
前記加熱装置は、前記第1加熱部と前記第2加熱部が前記吸着器を挟み且つ前記第1加熱部、前記一方側部、前記他方側部、前記第2加熱部の順に並べて配置されている、
請求項8に記載の調湿ユニット。
【請求項10】
前記加熱装置は、前記第2加熱部を通過した後に前記第2脱離領域で前記吸着剤を通過する空気流が、水分を吸着するために前記吸着剤を通過する空気流に対して対向流になるように配置されている、
請求項9に記載の調湿ユニット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調湿ユニット、特に、熱交換器を用いて吸着ロータに送る空気の加熱を行う調湿ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
吸着ロータに空気中の水分を吸着させ、加熱した空気を吸着ロータに流すことによって、吸着した水分を吸着ロータから脱離させて加湿を行う調湿ユニットが従来からある。このような調湿ユニットの中には、例えば特許文献1(特開2007−327712号公報)に記載されているような、熱交換器を用いて吸着ロータに流す空気を加熱するものがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載されている調湿ユニットでは、水分の脱離のために吸着ロータに供給される空気が熱交換器で加熱されるため、電気ヒータなどで加熱される場合に比べると、熱交換器を通過する空気に一度に多くの熱量を与え難く、熱交換後の空気の温度を上げ難い。このような構成の調湿ユニットでは、加湿のための十分な水分を供給することが難しくなる。また、電気ヒータを用いる場合でも、調湿ユニットから吹き出される空気の熱量が制限される場合には、加湿のための十分な水分を調湿ユニットから供給することが難しくなる。
【0004】
本開示の課題は、水分の脱離のために吸着ロータに供給される空気が加熱される際に、空気に与えることのできる熱量が少なくて空気の温度を上げ難い場合でも、十分な水分を吸着ロータから脱離させられる調湿ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点に係る調湿ユニットは、空気を取り入れる空気取入口、空気を取り出す空気取出口、第1脱離領域及び第2脱離領域を有し、空気取入口から取り入れられた空気が第1脱離領域と第2脱離領域を順に通って空気取出口から取り出されるように構成されているケーシングと、空気中の水分を吸着することができるとともに水分を吸着したときよりも温度の高い空気に対して水分を脱離する吸着剤を有し、吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を第1脱離領域及び第2脱離領域に相対的に移動することができるように構成されている吸着器と、第1脱離領域を通過する前の空気を加熱する第1加熱部及び、第2脱離領域を通過する前の空気を加熱する第2加熱部を有する加熱装置とを備える。
【0006】
第1観点に係る調湿ユニットにおいては、第1脱離領域で吸着器から脱離した水分に第2脱離領域で吸着器から脱離した水分が加わる。その結果、空気取出口から取り出される空気は、第1脱離領域で脱離された水分と第2脱離領域で脱離された水分で十分に加湿される。
【0007】
第2観点に係る調湿ユニットは、第1観点に係る調湿ユニットにおいて、吸着器は、吸着剤を有し、吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を第1脱離領域及び第2脱離領域に相対的に移動することができるように構成されている吸着ロータを含み、熱源部から供給される冷媒と空気との熱交換を行うように構成されている熱交換器を含み、熱交換器は、第1加熱部として、第1脱離領域を通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う第1熱交換部を有し、第2加熱部として、第1熱交換部及び第1脱離領域を通過した後の空気であって第2脱離領域を通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う第2熱交換部とを有する。
【0008】
第2観点に係る調湿ユニットにおいては、第1熱交換部で加熱された空気により第1脱離領域において水分が脱離され、さらに第2熱交換部で第1熱交換部及び第1脱離領域を通過した後の空気が熱交換されることから、第2脱離領域を通過する空気が2度加熱されるので、第2脱離領域においても水分を脱離させることができ、第1脱離領域及び第2脱離領域において十分に水分を脱離させることができる。
【0009】
第3観点に係る調湿ユニットは、第2観点に係る調湿ユニットにおいて、熱交換器は、第1熱交換部と第2熱交換部が、吸着ロータを挟んで配置されている、ものである。
【0010】
第3観点に係る調湿ユニットにおいては、第1熱交換部と第2熱交換部が吸着ロータを挟んで配置されていることから、第1熱交換部と第2熱交換部の両方を吸着ロータ32に対向するように設置することができる。
【0011】
第4観点に係る調湿ユニットは、第2観点または第3観点に係る調湿ユニットにおいて、熱交換器は、第2熱交換部を通過した後に第2脱離領域を通過する空気流が、水分を吸着するために吸着ロータを通過する空気流に対して対向流になるように配置されている、ものである。
【0012】
第4観点に係る調湿ユニットにおいては、水分を吸着するために吸着ロータを通過する空気流に対して第2脱離領域を通過する空気流が対向流になることから、第2脱離領域で水分を脱離させ易くなる。
【0013】
第5観点に係る調湿ユニットは、第2観点に係る調湿ユニットにおいて、熱交換器は、冷媒が第1熱交換部から第2熱交換部に流れ、第1熱交換部が第2熱交換部よりも吸着ロータの回転方向の後側に位置する、ものである。
【0014】
第5観点に係る調湿ユニットにおいては、冷媒が第1熱交換部から第2熱交換部に流れるため、冷媒から空気に与えられる熱量が少なく、熱交換後の空気の温度を上げ難い第2熱交換部を通過した空気で脱離が行われた後に、熱量が多く、熱交換後の空気の温度を上げ易い第1熱交換部を通過した空気で水分の脱離が行われるので、第2熱交換部通過後の空気で脱離させられなかった水分を第1熱交換部通過後の空気で脱離させることができる。
【0015】
第6観点に係る調湿ユニットは、第5観点に係る調湿ユニットにおいて、熱交換器は、第1熱交換部の少なくとも一部に過熱域の冷媒が流れ、第2熱交換部に気液二相域の冷媒が流れる、ものである。
【0016】
第6観点に係る調湿ユニットにおいては、第1熱交換部の少なくとも一部に過熱域の冷媒が流れることから、第1熱交換部を通過する空気の温度を第2熱交換部を通過した空気の温度よりも高くし易くなり、第2熱交換部通過後の空気で脱離させられなかった水分を第1熱交換部通過後の空気で脱離させ易くなる。
【0017】
第7観点に係る調湿ユニットは、第2観点から第6観点のいずれかに係る調湿ユニットにおいて、吸着ロータは、吸着と脱離を行う機能を持つ高分子吸着剤を含み、熱交換器は、熱交換後の空気の温度が100℃よりも低くなるように第1熱交換部での熱交換が行われる、ものである。
【0018】
第7観点に係る調湿ユニットにおいては、吸着ロータに高分子吸着剤が含まれるが、第1熱交換部での熱交換後の空気の温度を100℃よりも抑えることにより、高分子吸着剤の劣化を抑制することができ、吸着ロータの吸着機能の低下を抑制することができる。
【0019】
第8観点に係る調湿ユニットは、第1観点から第7観点のいずれかに係る調湿ユニットにおいて、吸着器は、空気取出口に近い一方側部と、空気取入口に近い他方側部とを持ち、ケーシングは、空気取入口から入った空気が吸着器の他方側部から一方側部に通過し、一方側部を通過した後に折り返された空気が吸着器の一方側部から他方側部に通過し、他方側部を通過した後に折り返された空気が吸着器の他方側部から一方側部に通過し、一方側部を通過した空気が空気取出口から出るように構成されている、ものである。
【0020】
第8観点に係る調湿ユニットにおいては、空気取入口から空気取出口に至る空気の流れが2回折り返されてS字状に吸着器を通過するので、吸着器の周りの空気の経路をコンパクト化し易くなる。
【0021】
第9観点に係る調湿ユニットは、第8観点に係る調湿ユニットにおいて、加熱装置は、第1加熱部と第2加熱部が吸着器を挟み且つ第1加熱部、一方側部、他方側部、第2加熱部の順に並べて配置されている、ものである。
【0022】
第9観点に係る調湿ユニットにおいては、S字状に吸着器を通過する空気の流れに対して、第1加熱部と第2加熱部が吸着器を挟んで配置されているので、吸着器の周りの空気の経路及び加熱装置をコンパクト化し易くなる。
【0023】
第10観点に係る調湿ユニットは、第9観点に係る調湿ユニットにおいて、加熱装置は、第2加熱部を通過した後に第2脱離領域で吸着剤を通過する空気流が、水分を吸着するために吸着剤を通過する空気流に対して対向流になるように配置されている、ものである。
【0024】
第10観点に係る調湿ユニットにおいては、水分を吸着するために吸着器を通過する空気流に対して第2脱離領域を通過する空気流が対向流になることから、第2脱離領域で水分を脱離させ易くなる。
【発明の効果】
【0025】
第1観点に係る調湿ユニットでは、水分の脱離のために吸着器に供給される空気が加熱される際に、空気に与えることのできる熱量が少なくて空気の温度を上げ難い場合でも、十分な水分を吸着ロータから脱離させることができる。
【0026】
第2観点に係る調湿ユニットでは、水分の脱離のために吸着ロータに供給される空気が熱交換器によって加熱される際に、冷媒から空気に一度に与えられる熱量が少ない場合でも十分な水分を吸着ロータから脱離させることができる。
【0027】
第3観点に係る調湿ユニットでは、構造を簡単にして調湿ユニットが大型化するのを抑制することができる。
【0028】
第4観点、第5観点、第6観点または第10観点に係る調湿ユニットでは、加湿量を増やし易くなる。
【0029】
第7観点に係る調湿ユニットでは、吸着ロータの耐用期間を延ばすことができる。
【0030】
第8観点または第9観点に係る調湿ユニットでは、調湿ユニットの小型化が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施形態に係る加湿ユニットを含む空気調和装置の回路図。
【図2】図1の加湿ユニットの構成の一例を示す概念図。
【図3】実施形態に係る加湿ユニットの正面図。
【図4】図3のI−I線に沿った加湿ユニットの断面図。
【図5】壁に取り付けられている図1に記載の加湿ユニットを含む空気調和装置の模式図。
【図6】吸着ロータと再生用熱交換器における気流を説明するための概念図。
【図7】加湿ユニットの吸着ロータと吸着用ファンと再生用ファンの配置の一例を示す正面図。
【図8】再生用熱交換器における冷媒の状態を説明するためのモリエル線図。
【図9】吸着ロータと再生用熱交換器を通過する空気の状態を説明するための空気線図。
【図10】調湿ユニットの構成を説明するための概念図。
【図11】変形例1Aに係る除湿ユニットを含む空気調和装置の回路図。
【図12】図11の除湿ユニットの構成の一例を示す概念図。
【図13】壁に取り付けられている図11に記載の除湿ユニットを含む空気調和装置の模式図。
【図14】変形例1Bに係る調湿ユニットの構成を説明するための模式図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本開示の実施形態に係る調湿ユニットについて図に基づいて説明する。実施形態では、空気調和装置に組み込まれた加湿ユニットを調湿ユニットの例に挙げて説明している。
【0033】
(1)全体構成
図1には、実施形態に係る空気調和装置の全体構成が示されている。また、図2には、図1に示されている加湿ユニット30の構成の概念が示されている。図1に示されている空気調和装置1は、室外機2と室内機4と冷媒連絡管5,6とを備え、空気調和装置1には加湿ユニット30が組み込まれている。実施形態に係る空気調和装置1では、室外機2が室外ODに設置され、室内機4が室内IDの壁100に取り付けられ(図5参照)、室外機2と室内機4が冷媒連絡管5,6などで連絡されている。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、膨張弁24と、閉鎖弁25と、閉鎖弁26と室外ファン27と、アキュムレータ28とを備えている。また、室内機4は、室内熱交換器42と室内ファン41とを備えている。
【0034】
室外機2と室内機4が冷媒連絡管5,6で接続されることにより、空気調和装置1の中には、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路10が形成されている。冷媒回路10には、圧縮機21が組み込まれている。圧縮機21は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高温高圧のガス冷媒とした後に吐出する。圧縮機21は、例えば、インバータによる回転数制御を行うことのできる容量可変のインバータ圧縮機である。圧縮機21の運転周波数が高くなるほど冷媒回路10の冷媒循環量が多くなり、逆に運転周波数が低くなると冷媒回路10の冷媒循環量が減少する。
【0035】
四方弁22は、冷房運転と暖房運転の切換時に、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁である。四方弁22は、第1ポートに圧縮機21の吐出側(吐出管21a)が接続され、第2ポートに室外熱交換器23が接続され、第3ポートにアキュムレータ28が接続され、第4ポートに閉鎖弁26を介して冷媒連絡管6が接続されている。この四方弁22は、第1ポートと第2ポートの間を冷媒が流れるとともに第3ポートと第4ポートの間を冷媒が流れる破線で示された状態と、第1ポートと第4ポートの間を冷媒が流れるとともに第2ポートと第3ポートの間を冷媒が流れる実線で示された状態とを切り換えることができる。
【0036】
加湿ユニット30の詳細な構成については後述するが、加湿ユニット30は、再生用熱交換器31を備えており、この再生用熱交換器31が冷媒連絡管6で接続されている。従って、暖房運転状態のときには、圧縮機21から吐出される高温高圧のガス冷媒は、高温高圧のまま再生用熱交換器31に送られる。吸着ロータ32に送り込む再生前空気を再生用熱交換器31により加熱することによって湿度の高い再生後空気を生成することができるので、この加湿ユニット30は、主に、暖房運転状態のときに室内IDを加湿することになる。
【0037】
四方弁22の第2ポートと膨張弁24との間に配置されている室外熱交換器23では、伝熱管(図示せず)を流れる冷媒と室外空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器23は、冷房運転時には冷媒から熱を放出させる放熱器として機能し、暖房運転時には冷媒に熱を与える蒸発器として機能する。
【0038】
膨張弁24は、室外熱交換器23と室内熱交換器42との間に配置されている。膨張弁24は、室外熱交換器23と室内熱交換器42の間を流れる冷媒を膨張させて減圧する機能を有している。膨張弁24は、膨張弁開度を変更することができるように構成されており、膨張弁開度を小さくすることにより膨張弁24を通過する冷媒の流路抵抗が増加し、膨張弁開度を大きくすることにより膨張弁24を通過する冷媒の流路抵抗が減少する。このような膨張弁24は、暖房運転では、室内熱交換器42から室外熱交換器23に向かって流れる冷媒を膨張させて減圧し、冷房運転では、室外熱交換器23から室内熱交換器42に向かって流れる冷媒を膨張させて減圧する。膨張弁24には、例えば、制御信号に応じて電動で弁を開閉する電動弁を用いることができる。
【0039】
また、室外機2には、室外機2の内部に室外空気を吸入して、室外熱交換器23に室外空気を供給した後に、室外機2の外部に熱交換後の空気を排出するための室外ファン27が設けられている。この室外ファン27により、室外空気を冷却源又は加熱源として冷媒を冷却したり蒸発させたりする室外熱交換器23の機能が促進される。室外ファン27は、回転数を変更できる室外ファンモータ27aによって駆動される。この室外ファン27の回転数が変更されることにより、室外熱交換器23を通過する室外空気の風量が変更される。
【0040】
また、室内機4には、室内機4の内部に室内空気を吸入して、室内熱交換器42に室内空気を供給した後に、室内機4の外部に熱交換後の空気を排出するための室内ファン41が設けられている。この室内ファン41により、室内空気を冷却源又は加熱源として冷媒を冷却したり蒸発させたりする室内熱交換器42の機能が促進される。室内ファン41は、回転数を変更できる室内ファンモータ41aによって駆動される。
【0041】
なお、加湿ユニット30の設置時には、閉鎖弁25,26が閉じられた状態で行われる。そして、加湿ユニット30の設置が終わったときに、閉鎖弁25,26が開状態にされる。
【0042】
(2)基本動作
加湿ユニット30により室内IDが加湿されるのは、主に、室内IDが乾燥するときであり、加湿ユニット30により室内IDが加湿される時期に特に制限はない。例えば、日本では、冬場に室内が乾燥することが多いので、暖房運転時に加湿ユニット30により加湿されることが多い。
【0043】
(2−1)暖房運転
暖房運転時においては、冷媒回路10は、四方弁22が図1の実線で示される状態となっている。また、閉鎖弁25,26は開状態にされ、膨張弁24は冷媒を減圧するように開度調節される。
【0044】
このような暖房運転時の冷媒回路10において圧縮機21が駆動されると、低圧のガス冷媒は、吸入管21bを通って圧縮機21に吸入され、圧縮機21において圧縮されて圧縮機21の吐出側(吐出管21a)から吐出される。圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁22の第1ポートと第4ポートと閉鎖弁26と冷媒連絡管6を通って再生用熱交換器31に送られる。再生用熱交換器31で熱交換された冷媒は、冷媒連絡管6及び接続管71を通って室内熱交換器42に入る。高温高圧のガス冷媒は、室内熱交換器42において室内ファン41から吹き出される室内空気との熱交換により放熱する。放熱後の高圧の冷媒は、接続管72、冷媒連絡管5及び閉鎖弁25を通って膨張弁24に送られて、膨張弁24において減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となる。膨張弁24を出た低圧の気液二相状態の冷媒は室外熱交換器23に入る。室外熱交換器23において、低圧の気液二相状態の冷媒は、室外空気との熱交換により蒸発する。室外熱交換器23から出た低圧のガス冷媒は、四方弁22の第2ポートと第3ポートとアキュムレータ28を通って圧縮機21の吸入側(吸入管21b)に再び送られる。
【0045】
(2−2)冷房運転
冷房運転時においては、冷媒回路10は、四方弁22が図1の破線で示される状態となっている。また、閉鎖弁25,26は開状態にされ、膨張弁24は冷媒を減圧するように開度調節される。
【0046】
このような冷房運転時の冷媒回路10において圧縮機21が駆動されると、低圧のガス冷媒は、吸入管21bを通って圧縮機21に吸入され、圧縮機21において圧縮されて圧縮機21の吐出側(吐出管21a)から吐出される。圧縮機21から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方弁22の第1ポートと第2ポートを通って室外熱交換器23に送られる。高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において室外空気との熱交換により放熱する。放熱後の高圧の冷媒は、膨張弁24に送られて、膨張弁24において減圧されて低圧の気液二相状態の冷媒となる。この低圧の気液二相状態の冷媒は、閉鎖弁25、冷媒連絡管5及び接続管72を通って室内熱交換器42に送られる。室内熱交換器42において、低圧の気液二相状態の冷媒は、室内ファン41から吹き出される室内空気との熱交換により蒸発して低圧のガス冷媒となる。室内熱交換器42から出た低圧のガス冷媒は、接続管71、再生用熱交換器31が接続された冷媒連絡管6、閉鎖弁26、四方弁22(第4ポートから第3ポート)、及びアキュムレータ28を通って圧縮機21の吸入側(吸入管21b)に再び送られる。
【0047】
(3)詳細構成
(3−1)加湿ユニット30
図3には、加湿ユニット30の正面から見た外観が示されている。図4には、図3のI−I線に沿った加湿ユニット30の断面が示されている。なお、図4などの断面図において、図を見やすくするために一部斜線などのハッチングを省略している。図1に示されているように、加湿ユニット30は、再生用熱交換器31と吸着ロータ32とロータ用モータ33と吸着用ファン34と再生用ファン35と加湿ホース36とを備えている。再生用熱交換器31と吸着ロータ32とロータ用モータ33と吸着用ファン34と再生用ファン35は、図3に示されているケーシング50の内部に収納されている。
【0048】
加湿ユニット30においては、図2に示されているように、吸着前空気が吸着前空気取入口52から取り入れられて吸着ロータ32のうちの水分吸着エリアAR1に送られる。吸着ロータ32のうちの水分吸着エリアAR1で水分を奪われた吸着後空気は、吸着用ファン吹出口56から吹出される。これら吸着前空気及び吸着後空気の気流は吸着用ファン34により発生する。また、再生前空気は、再生前空気取入口54から取り入れられ、再生用熱交換器31を通過するときに加熱されて吸着ロータ32のうちの水分脱離エリアAR2に送られる。吸着ロータ32のうちの水分脱離エリアAR2で水分を与えられた再生後空気は、再生後空気用ダクト35e及び加湿ホース36を通って再生後空気取出口55から室内機4の内部に吹出される。これら再生前空気及び再生後空気の気流は再生用ファン35により発生する。
【0049】
(3−1−1)ケーシング50
図3及び図4に示されているように、加湿ユニット30のケーシング50の形状は、直方体を基礎として設計されている。図5に示されている加湿ユニット30は、鉛直方向に沿う壁面WSにケーシング50の背面50bが対向するように接触してまたは近接して取り付けられている。図5に示されている壁100には、貫通孔101が形成されている。この貫通孔101の中を、冷媒連絡管5,6及び加湿ホース36が通っている。図3及び図4に示されているケーシング50では、上から順に、再生用ファン35、吸着ロータ32、吸着用ファン34が並んでいる。ケーシング50の正面50aには、円盤状の吸着ロータ32の位置に合わせて正面50aの中央部より少し下の箇所に半円形状の吸着前空気取入口52が形成され、吸着前空気取入口52を覆うグリッド51が取り付けられている。
【0050】
ケーシング50の左側面50fには、配管接続部カバー53が取り付けられている。この配管接続部カバー53は、配管接続部31a,31b(図1参照)を覆っている。配管接続部31aは、閉鎖弁26に繋がっている冷媒連絡管6に接続され、配管接続部31bは、室内機4の室内熱交換器42に繋がっている冷媒連絡管6に接続されている。ケーシング50の左側面50fには、再生前空気取入口54(図2参照)及び、加湿ホース36をケーシング50の内部から外部に取り出すための開口部がある。このような構成の加湿ユニット30においては、再生前空気取入口54が右側面50eに形成されても形成されなくてもよい。ケーシング50の下側面50dには、吸着用ファン吹出口56がある。
【0051】
(3−1−2)再生用熱交換器31
再生用熱交換器31は、第1熱交換部311と第2熱交換部312とを有している。再生用熱交換器31の第1熱交換部311と第2熱交換部312には、例えば、図6に示されているように、複数の伝熱管391を複数の伝熱フィン392の並び方向に貫通させることによって構成されるフィン・アンド・チューブ式の熱交換器を用いることができる。第1熱交換部311は、後ほど説明する第1脱離領域AR2bの上流側に位置しており、吸着ロータ32に対向して配置されている。また、第2熱交換部312は、後ほど説明する第2脱離領域AR2cの上流側に位置しており、吸着ロータ32に対向して配置されている。再生用熱交換器31は、室外空気と熱源としての冷媒との間で熱交換を行わせるものである。
【0052】
(3−1−3)吸着ロータユニット39
図6には、吸着ロータ32を通過する気流が模式的に描かれている。また、図7には、正面視における吸着ロータ32と吸着用ファン34と再生用ファン35のケーシング50内での配置が破線で示されている。また、図7においても、吸着ロータ32を通過する気流が矢印で描かれている。
【0053】
吸着ロータユニット39(図4参照)は、再生用熱交換器31と吸着ロータ32とロータ用モータ33とを含んで構成されている。吸着ロータ32は、円盤状の部材である。吸着ロータ32の円形の表面32aから円形の裏面32bまでのロータ本体32cには貫通した穴(図示せず)が多数形成さており、表面32aから裏面32bまで吸着ロータ32の中を空気が通り抜けるように構成されている。この吸着ロータ32には、高分子の吸着剤が含まれている。吸着剤は、吸着ロータ32を通り抜ける空気から水分を吸着する機能を有しており、常温よりも高い温度に加熱された空気が吸着ロータ32の中を通過すると水分をその加熱された空気中に脱離する機能を有している。この開示で説明している吸着剤は、水分を吸着するときの空気の温度よりも高い温度の空気中に、吸着した水分を脱離させる。
【0054】
吸着ロータ32が配置されている円盤状の領域において、吸着前空気取入口52から取り入れられた空気が吸着用ファン吹出口56から吹出されるまでに通過するのが水分吸着エリアAR1であり、再生前空気取入口54から取り入れられた空気が加湿ホース36を通って室内機4に送られるまでに通過するのが水分脱離エリアAR2である。これら水分吸着エリアAR1と水分脱離エリアAR2は重ならないように配置されている。実施形態の加湿ユニット30では、水分吸着エリアAR1は円盤状の領域の概ね下半分を占め、水分脱離エリアAR2は円盤状の領域の概ね上半分を占める。なお、水分吸着エリアAR1と水分脱離エリアAR2の占有割合は適宜設計することができ、例えば、水分脱離エリアAR2を扇形にして残りを水分吸着エリアAR1とするように構成してもよい。図6及び図7に示されているように、水分脱離エリアAR2は、3つの扇形の領域に分割されており、左側面50fに近い側から順に、パージ領域AR2a、第1脱離領域AR2b、第2脱離領域AR2cである。
【0055】
吸着ロータユニット39は、吸着ロータ32が第1回転軸32dの周りで回転するように吸着ロータ32を支持している。吸着ロータ32の外周部には歯車32eが形成されており、これら歯車32eがロータ用モータ33の歯車33eにより駆動される。第1回転軸32dは、背面50bに対する垂直方向に延びている。吸着ロータ32は、例えば1時間に30回転する。吸着ロータ32は、第1回転軸32dの周りを1回転すると、水分吸着エリアAR1と水分脱離エリアAR2を通過して、水分の吸着と水分の脱離を行う。そのために、再生用熱交換器31を通過して加熱された再生前空気が全て吸着ロータ32を通過できるように、吸着ロータユニット39は、再生用熱交換器31を保持するとともに再生用熱交換器31を通過してさらに水分脱離エリアAR2を通過する空気の経路を形成している。言い換えると、ケーシング50に、再生前空気取入口54から吸着ロータ32の裏面32bに達して裏面32bから入る気流AF1、吸着ロータ32の表面32aから出て折り返す気流AF2、再び吸着ロータ32の表面32aから吸着ロータ32に入る気流AF3、吸着ロータ32の裏面32bから出て折り返す気流AF4、再び吸着ロータ32の裏面32bから吸着ロータ32に入る気流AF5、及び吸着ロータ32の表面32aから出て再生後空気取出口55から取り出される気流AF6のように続くS字状の空気の経路が設けられているということである。
【0056】
吸着ロータ32は、正面から見て、図6に矢印で示されている反時計回り(CCW)に回転している。吸着ロータ32の回転に従って、吸着ロータ32のうちの水分吸着エリアAR1を通過した箇所は、まず、第2脱離領域AR2cに到達する。第2脱離領域AR2cにおいては、第2熱交換部312で加熱された再生後空気が吸着ロータ32を通過する。このとき、吸着ロータ32に吸着されている水分の一部が脱離するが、脱離せずに吸着ロータ32に残る水分もある。吸着ロータ32のうちの第2脱離領域AR2cを通過した箇所は、吸着ロータ32の回転に従って次に、第1脱離領域AR2bに到達する。第1脱離領域AR2bにおいては、第1熱交換部311で加熱された再生前空気が吸着ロータ32を通過する。このとき、第2脱離領域AR2cで脱離せずに吸着ロータ32に残っている水分の多くが脱離する。吸着ロータ32のうちの第1脱離領域AR2bを通過した箇所は、吸着ロータ32の回転に従って次に、パージ領域AR2aに到達する。パージ領域AR2aにおいては、第1脱離領域AR2bで加熱された吸着ロータ32が再生前空気によって冷やされる。吸着ロータ32のうちの第1脱離領域AR2bを通過した箇所は、吸着ロータ32の回転に従って次に、水分吸着エリアAR1に到達する。
【0057】
(3−1−4)吸着用ファン34
ここでは、吸着用ファン34にシロッコファンが用いられている例を示しているが、吸着用ファン34に用いることができるファンはシロッコファンに限られるものではない。ただし、吸着用ファン34には、占有体積と送風量の条件を満たし易い遠心ファンが用いられることが好ましい。吸着用ファン34は吸着後空気用ダクト34eを備えている。吸着用ファン34は、吸着前空気を吸着前空気取入口52から取り入れ、水分吸着エリアAR1において吸着ロータ32を通過するように吸着前空気を送風する。吸着ロータ32を通過した空気は、吸着ロータ32に水分を奪われて吸着後空気になる。
【0058】
吸着ロータ32の裏面32bの側には、吸着後空気用ダクト34eが配置されている。そして、吸着後空気用ダクト34eは、正面視において、水分吸着エリアAR1と吸着用ファン34のベルマウス34gの吸込円孔34fを覆うように配置されている。吸着後空気用ダクト34eから吸着用ファン34のベルマウス34gの吸込円孔34fを通って吸着用ファン34に吸い込まれた吸着後空気は、吸着用ファン吹出口56から吹出される。
【0059】
(3−1−5)再生用ファン35
ここでは、再生用ファン35にターボファンが用いられている例を示しているが、再生用ファン35に用いることができるファンはターボファンに限られるものではない。ただし、再生用ファン35には、占有体積と送風量の条件を満たし易い遠心ファンが用いられることが好ましい。再生用ファン35は再生後空気用ダクト35eを備えている。再生用ファン35は、再生前空気を再生前空気取入口54から取り入れ、水分脱離エリアAR2において吸着ロータ32を通過するように再生前空気を送風する。吸着ロータ32を通過した空気は、吸着ロータ32に水分を与えられて再生後空気になる。再生前空気は、吸着ロータ32を通過する前に、再生用熱交換器31によって加熱される。
【0060】
吸着ロータ32の表面32aの側には、再生後空気用ダクト35eが配置されている。再生後空気用ダクト35eは、正面視において、水分脱離エリアAR2及び再生用ファン35の吸込口35fを覆うように配置されている。再生後空気用ダクト35eから再生用ファン35の吸込口35fを通って再生用ファン35に吸い込まれた再生後空気は、加湿ホース36を通って室内機4の中に吹出される。
【0061】
さらに詳細に説明すると、図6及び図7に示されている気流AF1は、再生前空気取入口54から取り入れられ、パージ領域AR2aに位置する吸着ロータ32の裏面32bまでの再生前空気の流れを示している。気流AF2は、表面32aから第1熱交換部311までのパージ領域AR2aを通過した再生前空気の流れを示している。気流AF3は、第1熱交換部311から第1脱離領域AR2bの吸着ロータ32の表面32aまでの第1熱交換部311を通過した再生前空気の流れを示している。気流AF4は、吸着ロータ32の裏面32bから第2熱交換部312までの第1脱離領域AR2bを通過した再生後空気の流れを示している。気流AF5は、第2熱交換部312から吸着ロータ32の裏面32bまでの第2熱交換部312を通過した再生後空気の流れを示している。気流AF6は、吸着ロータ32の表面32aからの第2脱離領域AR2cを通過した再生後空気の流れを示している。気流AF6は、ケーシング50の再生後空気取出口55から取り出される。
【0062】
図1に示されているように、第1熱交換部311には、圧縮機21から吐出された冷媒が供給され、第2熱交換部312には、第1熱交換部311を通過した冷媒が供給される。図8のモリエル線図には、冷媒回路10の蒸気圧縮式冷凍サイクルの概要が示されている。図8において、点Aは、第1熱交換部311の入口の冷媒の状態に対応する。点Bは、第1熱交換部311の出口の冷媒の状態、言い換えると第2熱交換部312の入口の冷媒の状態に対応する。点Cは、第2熱交換部312の出口の冷媒の状態に対応する。第1熱交換部311の入口の冷媒は、高温高圧のガス冷媒であり、第2熱交換部312の入口及び出口の冷媒は、気液2相状態である。このように、第2熱交換部312を流れる冷媒が過冷却状態にはならないので、熱交換される冷媒は高温の状態を維持できる。再生用熱交換器31は、例えば、室外空気(気流AF1)の温度が5℃〜10℃である場合、第1熱交換部311を通過した再生前空気(気流AF3)の温度を60℃程度にすることができ、第1脱離領域AR2bに位置する吸着ロータ32を通過した再生後空気(気流AF4)の温度が30℃程度になる場合、第2熱交換部312を通過した再生後空気(気流AF5)の温度を50℃程度にすることができる。
【0063】
加湿ユニット30では、第2熱交換部312を通過した後に第2脱離領域AR2cにおいて吸着ロータ32を通過する空気流(気流AF5,AF6参照)が、水分を吸着するために吸着ロータ32を通過する空気流に対して対向流になるように第1熱交換部311及び第2熱交換部312が配置されている。すなわち、水分吸着エリアAR1においては、空気流がケーシング50の正面50aから背面50bに向って吸着ロータ32を通過するが、第2脱離領域AR2cにおいては、逆に、空気流がケーシング50の背面50bから正面50aに向って吸着ロータ32を通過する。
【0064】
(3−1−6)水分脱離エリアAR2における水分の脱離
加湿ユニット30における水分の脱離について、図9に示されている空気線図を用いて説明する。図9において、点P1は、パージ領域AR2aにおいて吸着ロータ32を通過した空気に対応する。点P2は、第1熱交換部311を通過した空気に対応する。点P3は、第1脱離領域AR2bにおいて吸着ロータ32を通過した空気に対応する。点P4は、第2熱交換部312を通過した空気に対応する。点P5は、第2脱離領域AR2cにおいて吸着ロータ32を通過した空気に対応する。
【0065】
再生前空気取入口54から取り込まれた空気が、パージ領域AR2aにおいて吸着ロータ32を通過することにより、水分が少し吸着ロータ32に吸着され、吸着ロータ32を冷やされる。そのため、再生前空気取入口54から取り込まれた空気に比べて、点P1の空気は、少し温度が高くなるとともに絶対湿度が少し低下した状態(図6の気流AF2の状態)である。次に、第1熱交換部311を通過した点P2の空気は、点P1の空気と比べて絶対湿度が変化せずに温度のみが上昇して例えば60℃になった状態(図6の気流AF3の状態)である。
【0066】
そして、第1脱離領域AR2bにおいて吸着ロータ32を通過することによって吸着ロータ32から水分が付与されると同時に吸着ロータ32によって冷やされた点P3の空気は、点P2の空気と比べて絶対湿度が上昇するとともに温度が低下して例えば30℃になった状態(図6の気流AF4の状態)である。次に、第2熱交換部312を通過した点P4の空気は、点P3の空気と比べて絶対湿度が変化せずに温度のみが上昇して例えば50℃になった状態(図6の気流AF5の状態)である。第2脱離領域AR2cにおいて吸着ロータ32を通過することによって吸着ロータ32から水分が付与されると同時に吸着ロータ32によって冷やされた点P5の空気は、点P4の空気と比べて絶対湿度が上昇するとともに温度が低下した状態(図6の気流AF5の状態)である。
【0067】
上述のように、水分脱離エリアAR2を通過した空気は、点P2の空気の状態から点P3の空気の状態に移行する段階で加湿され、さらに点P4の空気の状態から点P5の空気の状態に移行する段階で加湿され、合計2回加湿される。従って、加湿ユニット30は、再生用熱交換器31において冷媒から空気に一度に与えられる熱量が少なく、冷媒との一度の熱交換後の空気の温度が上がり難い場合でも、十分な水分を吸着ロータ32から脱離させることができる。
【0068】
また、加湿ユニット30では、吸着ロータ32は、吸着と脱離を行う機能を持つ高分子吸着剤を含んでいることから、第1熱交換部311での熱交換が行われた後の空気の温度が100℃よりも低くなるように設定されていることが好ましい。図9を用いた説明では、第1熱交換部311での熱交換が行われた後の空気の温度が60℃程度に抑えられている例が示されている。吸着ロータ32に含まれている高分子吸着剤の耐熱性が、ゼオライトなどを用いるセラミックからなる吸着剤に比べて劣るが、第1熱交換部311での熱交換後の空気の温度を100℃よりも抑えることにより、高分子吸着剤の劣化を抑制して吸着ロータ32の吸着機能の低下を抑制することができる。
【0069】
(4)特徴
(4−1)
実施形態の調湿ユニットの一例である加湿ユニット30は、図10に概念的に示されている構成を備えていると考えられる。すなわち、加湿ユニット30は、ケーシング50と、吸着器400と、加熱装置500とを備えている。ケーシング50は、空気を取り入れる空気取入口である再生前空気取入口54、空気を取り出す空気取出口である再生後空気取出口55、第1脱離領域AR2b及び第2脱離領域AR2cを有している。ケーシング50は、再生前空気取入口54から取り入れられた空気が第1脱離領域AR2bと第2脱離領域AR2cを順に通って再生後空気取出口55から取り出されるように構成されている。図10において、太い矢印AFが空気の流れを表している。
【0070】
吸着器400は、空気中の水分を吸着することができるとともに水分を吸着したときよりも温度の高い空気に対して水分を脱離する吸着剤を有する。吸着剤としては、例えば、高分子吸着剤及びセラミック製の吸着剤がある。セラミック製の吸着剤には、例えば、ゼオライトがある。吸着ロータ32は、吸着器400の一例である。
【0071】
吸着器(400)は、吸着剤のうちの空気中の水分を吸着した箇所を第1脱離領域AR2b及び第2脱離領域AR2cに相対的に移動することができるように構成されている。図10では、吸着器400の吸着剤のうち水分を吸着した箇所を第1脱離領域AR2bに移動していることを、矢印Ah1が表している。また、吸着器400の吸着剤のうち水分を吸着した箇所を、第2脱離領域AR2cに移動していることを、矢印Ah2が表している。加熱装置500は、第1脱離領域AR2bを通過する前の空気を加熱する第1加熱部510及び、第2脱離領域AR2cを通過する前の空気を加熱する第2加熱部520を有する。第1加熱部510は、例えば再生用熱交換器31の第1熱交換部311であるが、再生用熱交換器31の第1熱交換部311に代えて電気ヒータを用いることもできる。また、第2加熱部520は、例えば再生用熱交換器31の第2熱交換部312であるが、再生用熱交換器31の第2熱交換部312に代えて電気ヒータを用いることもできる。
【0072】
図10において、黒丸Wa1が第1脱離領域AR2bで吸着器400から脱離した水分を表しており、黒丸Wa2が第2脱離領域AR2cで吸着器400から脱離した水分を表している。第2脱離領域AR2cでは黒丸Wa1,Wa2が混在しており、第1脱離領域AR2bで脱離した水分に第2脱離領域AR2cで脱離した水分が加わることを表している。その結果、再生後空気取出口55から取り出される空気は、第1脱離領域AR2bで脱離された水分と第2脱離領域AR2cで脱離された水分で十分に加湿される。第1脱離領域AR2bで水分を脱離させることで、矢印AFで示された空気の流れの第1脱離領域AR2bの下流の空気の温度が下がる。しかしながら、第1脱離領域AR2bの下流の空気の温度は、通常は再生前空気取入口54の空気の温度よりも高く、第2加熱部520によって空気を加熱する際のエネルギーの消費が小さくて済む。このように第1脱離領域AR2bで水分の脱離に使った空気を第2脱離領域AR2cでも水分の脱離に使うことで、エネルギー消費を抑制することができる。
【0073】
(4−2)
実施形態の加湿ユニット30は、調湿ユニットの一例である。加湿ユニット30においては、ロータ用モータ33によって回転する吸着ロータ32が吸着器である。吸着ロータ32は、水分吸着エリアAR1において空気中の水分を吸着した箇所を、水分脱離エリアAR2に移動する。吸着ロータ32は、水分脱離エリアAR2に流れる加熱された空気に対して吸着した水分を脱離する。そのために、加熱装置である再生用熱交換器31は、熱源部である室外機2から供給される冷媒と空気との熱交換を行って、水分脱離エリアAR2を通過する前の空気を加熱する。図6を用いて説明したように、吸着ロータ32は、水分脱離エリアAR2の中の互いに異なる第1脱離領域AR2bと第2脱離領域AR2cとを通過する空気に対して水分を脱離可能に構成されている。再生用熱交換器31が有する第1熱交換部311は、第1加熱部であり、第1脱離領域AR2bを通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う。また、再生用熱交換器31が有する第2熱交換部312は、第2加熱部であり、第1熱交換部311及び第1脱離領域AR2bを通過した後の空気であって第2脱離領域AR2cを通過する前の空気と冷媒との間で熱交換を行う。
【0074】
上述の構成を有する加湿ユニット30では、第1熱交換部311で加熱された空気により第1脱離領域AR2bにおいて水分が脱離される。そして、さらに第2熱交換部312では、第1熱交換部311及び第1脱離領域AR2bを通過した後の空気が熱交換される。その結果、図9を用いて説明したように、加湿ユニット30は、第2脱離領域AR2cを通過する空気が再生用熱交換器31によって2度加熱されるので、第2脱離領域AR2cにおいても水分を脱離させることができ、第1脱離領域AR2b及び第2脱離領域AR2cにおいて吸着ロータ32から十分に水分を脱離させることができる。
【0075】
(4−3)
上述の加湿ユニット30では、第1熱交換部311と第2熱交換部312が、吸着ロータ32を挟んで配置されている。加湿ユニット30は、第1熱交換部311及び第1脱離領域AR2bを通過した空気をさらに第2熱交換部312を通過させるために気流を曲げるように構成して、第1熱交換部311と第2熱交換部312の両方を吸着ロータ32に対向させるように設置されており、加湿ユニット30の構造が簡単になって加湿ユニット30が大型化するのが防がれている。
【0076】
(4−4)
上述の加湿ユニット30は、水分脱離エリアAR2の第2脱離領域AR2cを通過する空気流が、水分吸着エリアAR1において水分を吸着するために吸着ロータ32を通過する空気流に対して対向流になることから、第2脱離領域AR2cで水分を脱離させ易くなるので、加湿量を増やし易くなっている。
【0077】
(4−5)
図1に示されているように、冷媒が第1熱交換部311から第2熱交換部312に流れ、図6に示されているように、第1熱交換部311が第2熱交換部312よりも吸着ロータ32の回転方向(CCW)の後側に位置するように配置されている。このように加湿ユニット30が構成されていることから、冷媒が第1熱交換部311から第2熱交換部312に流れるため、冷媒から空気に与えられる熱量が少なく、熱交換後の空気の温度を上げ難い第2熱交換部312を通過した空気で脱離が行われた後に、熱量が多く、熱交換後の空気の温度を上げ易い第1熱交換部311を通過した空気で水分の脱離を行うことができる。その結果、第2熱交換部312を通過した後の空気で脱離させられなかった水分を、加湿ユニット30は、第2熱交換部312を通過した後の空気よりも温度の高い第1熱交換部311を通過後の空気で脱離させることができ、図9を用いて説明したように加湿量を増やすことができている。
【0078】
(4−6)
図8を用いて説明したように、第1熱交換部311の入口から点Aに示された過熱域の冷媒が流れ込むことから、第1熱交換部311の入口に近い部分では少なくとも過熱域の冷媒が流れる。また、第2熱交換部312の入口から点Bに示された気液二相域の冷媒が流れ込み、出口からも点Cに示された気液二相域の冷媒が流れ出すことから、第2熱交換部312の全体にわたって気液二相域の冷媒が流れている。このように構成された加湿ユニット30では、第1熱交換部311を通過する空気の温度を第2熱交換部312を通過した空気の温度よりも上げ易くなり、第2熱交換部312を通過した後の空気で脱離させられなかった水分を第1熱交換部通過後の空気で脱離させ易くなる。
【0079】
(4−7)
上述の加湿ユニット30の吸着ロータ32が高分子吸着剤を含むものであるため、熱交換後の空気の温度が100℃よりも低くなるように第1熱交換部311での熱交換が行われるよう構成されている。第1熱交換部311での熱交換後の空気の温度を100℃よりも抑えることにより、高分子吸着剤の劣化を抑制して吸着ロータ32の吸着機能の低下が抑制されている。その結果、吸着ロータ32の耐用期間を延ばすことができる。
【0080】
(4−8)
図6に示されているように、吸着器である吸着ロータ32は、空気取出口である再生後空気取出口55に近い一方側部である表面32aと、空気取入口である再生前空気取入口54に近い他方側部である裏面32bとを持っている。ケーシング50は、再生前空気取入口54から入った空気が吸着ロータ32の裏面32bから表面32aに通過し、表面32aを通過した後に折り返された空気が吸着ロータ32の表面32aから裏面32bに通過し、裏面32bを通過した後に折り返された空気が吸着ロータ32の裏面32bから表面32aに通過し、表面32aを通過した空気が再生後空気取出口55から出るように構成されている。このような構成を有する加湿ユニット30(調湿ユニットの一例)は、再生前空気取入口554から再生後空気取出口55に至る空気の流れが2回折り返されて(気流AF2から気流AF3への折り返しと気流AF4から気流AF5への折り返し)、S字状に吸着ロータ32を通過するので、吸着ロータ32の周りの空気の経路をコンパクト化し易くなっている。
【0081】
(4−9)
図6に示されているように、第1加熱部である第1熱交換部311と第2加熱部が吸着器を挟んで吸着ロータ32の両側に配置されている。そして、第1熱交換部311、一方側部である吸着ロータ32の表面32a、他方側部である吸着ロータ32の裏面32b、第2熱交換部312の順に並べて配置されている。このように配置されている加湿ユニット30(調湿ユニットの一例)は、S字状に吸着ロータ32を通過する空気の流れに対して、第1熱交換部311と第2熱交換部312が吸着ロータ32を挟んで配置されているので、吸着ロータ32の周りの空気の経路及び加熱装置である再生用熱交換器31をコンパクト化し易くなる。
【0082】
(4−10)
上述の調湿ユニットである加湿ユニット30は、第2脱離領域AR2cにおいて吸着ロータ32の吸着剤を通過する空気流が、水分吸着エリアAR1において水分を吸着するために吸着ロータ32の吸着剤を通過する空気流に対して対向流になることから、第2脱離領域AR2cで水分を脱離させ易くなり、加湿量を増やし易くなっている。なお、互いに対向流になる気流は、例えば図6における気流AF5,AF6と、水分吸着エリアAR1において吸着ロータ32の表面32aから裏面32bへと通過する気流である。
【0083】
(5)変形例
(5−1)変形例1A
上記実施形態の加湿ユニット30は、空気調和装置1に組み込まれて室内IDの加湿を行う調湿ユニットの一例として説明されている。この加湿ユニット30と同じユニットを室内IDに設置して再生後空気を室外に排出することで、除湿ユニットとして用いることもできる。
【0084】
図11には、除湿ユニット30Aが取り付けられた空気調和装置1が示されている。また、図12には、図11に示されている除湿ユニット30Aの構成の概念が示されている。この除湿ユニット30Aが変形例1Aに係る調湿ユニットの一例である。変形例1Aに係る除湿ユニット30Aは、実施形態に係る加湿ユニット30と同様に再生用熱交換器31と吸着ロータ32とロータ用モータ33と吸着用ファン34と再生用ファン35とケーシング50とを備えている。また、再生用熱交換器31は、第1熱交換部311と第2熱交換部312を有している。しかし、変形例1Aに係る除湿ユニット30Aは、実施形態の加湿ユニット30が備える加湿ホース36の代わりに排気ホース37を備えている。排気ホース37以外の構成は、変形例1Aの除湿ユニット30Aと実施形態の加湿ユニット30とは同じであるので説明を省略する。
【0085】
図13には、室内IDに除湿ユニット30Aのケーシング50が取り付けられている状態が示されている。除湿ユニット30Aからは、貫通孔101を通って排気ホース37が室外ODまで延びている。貫通孔101を通って室外機2から室内IDまで配管されている冷媒連絡管6は、除湿ユニット30Aの配管接続部31aに接続され、貫通孔101を通って室外機2から室内IDまで配管されている冷媒連絡管5は、室内機4(接続管72)に接続されている。室内機4(接続管71)と除湿ユニット30Aの配管接続部31bとが室内IDにおいて配管されている冷媒連絡管6によって接続されている。除湿ユニット30Aは、例えば室内機4とは異なる部屋に取り付けられ、例えば乾燥室に配置される。
【0086】
除湿ユニット30Aが除湿を行うときには、吸着用ファン34により吸着前空気が室内IDから吸着前空気取入口52を通って取り入れられて吸着ロータ32に送られる。そして、吸着ロータ32で水分を奪われて乾燥した吸着後空気が、吸着用ファン34によって吸着用ファン吹出口56から室内IDに吹出される。また、再生用ファン35により再生前空気が室内IDから再生前空気取入口54を通って取り入れられて吸着ロータ32に送られる。吸着ロータ32で水分を与えられた再生後空気が、再生用ファン35によって排気ホース37を通って室外ODに吹き出される。
【0087】
上述の変形例1Aでは、図11を用いて、室内機4と除湿ユニット30Aを併用する場合について説明したが、室内機4を除いて除湿ユニット30Aと室外機2とを直接接続して用いることもできる。その場合には、例えば、図11の除湿ユニット30Aの配管接続部31bが室外機2の閉鎖弁25に直接接続される。
【0088】
(5−2)変形例1B
実施形態では室外ODに設置された加湿ユニット30について説明した。吸着用ファン34及び再生用ファン35の吸排気を切り換えるダンパを設けることで、加湿機能と除湿機能を併せ持つ除加湿ユニットを構成することもできる。
【0089】
図14には、加湿機能と除湿機能を併せ持つ調湿ユニット30Bが示されている。調湿ユニット30Bは、加湿ユニット30の構成に対して、4つのダンパ66〜69をさらに備えている。ダンパ66,67は、吸着前空気と再生前空気のうちの一方を室内IDから取り入れ、他方を室外ODから取り入れるように切り換える。ダンパ68,69は、吸着用ファン34により吹出される吸着後空気と再生用ファン35により吹出される再生後空気の一方を室内IDに吹出させ、他方を室外ODに吹出させるように切り換える。
【0090】
ダンパ66,67が図14の実線で示されている状態になっているときには、吸着用ファン34により室外ODから吸着前空気が取り入れられて吸着ロータ32に送られ、再生用ファン35によって再生前空気が給気ホース38を通って室内IDから取り入れられて吸着ロータ32に送られる。ダンパ68,69が図14に実線で示されている状態になっているときには、吸着用ファン34によって吸着後空気が室外ODに吹出され、再生用ファン35によって再生後空気が調湿ホース36Aを通って室内IDに吹出されて、室内IDの加湿が行われる。
【0091】
それに対して、ダンパ66,67が図14の破線で示されている状態になっているときには、吸着用ファン34により室内IDから給気ホース38を通って吸着前空気が取り入れられて吸着ロータ32に送られ、再生用ファン35によって再生前空気が室外ODから取り入れられて吸着ロータ32に送られる。ダンパ68,69が図14の破線で示されている状態になっているときには、吸着用ファン34によって吸着後空気が調湿ホース36Aを通って室内IDに吹出され、再生用ファン35によって再生後空気が室外ODに吹出されて、室内IDの除湿が行われる。なお、ダンパ66〜69は、シャッタで構成してもよく、ケーシングの外に設けられてもよい。
【0092】
また、調湿ユニット30Bを室内IDに配置して、加湿と除湿の機能を併せ持つように構成することもできる。
【0093】
(5−3)変形例1C
上記実施形態では、水分吸着エリアAR1において吸着ロータ32を通過する空気流と第2脱離領域AR2cを通過する空気流が対向流となるように第1熱交換部311及び第2熱交換部312が配置されていたが、水分吸着エリアAR1において吸着ロータ32を通過する空気流と第2脱離領域AR2cを通過する空気流が同じ向きに流れるように第1熱交換部311及び第2熱交換部312が配置されてもよい。
【0094】
以上、本開示の実施形態を説明したが、請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0095】
1 空気調和装置
2 室外機
4 室内機
30 加湿ユニット(調湿ユニットの例)
30A 除湿ユニット(調湿ユニットの例)
30B 調湿ユニット
31 再生用熱交換器
311 第1熱交換部
312 第2熱交換部
32 吸着ロータ
34 吸着用ファン
35 再生用ファン
50 ケーシング
54 再生前空気取入口
55 再生後空気取出口
400 吸着器
500 加熱装置
510 第1加熱部
520 第2加熱部
AR2a パージ領域
AR2b 第1脱離領域
AR2c 第2脱離領域
【先行技術文献】
【特許文献】
【0096】
【特許文献1】特開2007−327712号公報
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【国際調査報告】