(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO2019021541
(43)【国際公開日】20190131
【発行日】20200611
(54)【発明の名称】鞍乗り型車両の収納部構造
(51)【国際特許分類】
   B62J 9/00 20200101AFI20200515BHJP
   B62J 6/00 20200101ALI20200515BHJP
   B62J 6/04 20200101ALI20200515BHJP
【FI】
   !B62J9/00 G
   !B62J6/00 M
   !B62J6/04
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】15
【出願番号】2019532372
(21)【国際出願番号】JP2018014777
(22)【国際出願日】20180406
(31)【優先権主張番号】2017146644
(32)【優先日】20170728
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
(74)【代理人】
【識別番号】110001081
【氏名又は名称】特許業務法人クシブチ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉村 雅晴
【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 信平
【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直樹
【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
(57)【要約】
簡単な構造で収納ボックス内を良好に照らすことが可能な鞍乗り型車両の収納部構造を提供する。
収納ボックス40と、収納ボックス40の上面開口41を開閉自在に塞ぐ蓋部材とを備えた鞍乗り型車両の収納部構造において、収納ボックス40は、少なくとも内面40aが、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成され、鞍乗り型車両のテールランプの発光を収納ボックス40内に導く孔62を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納ボックス(40)と、当該収納ボックス(40)の開口(41)を開閉自在に塞ぐ蓋部材(13)とを備えた鞍乗り型車両の収納部構造において、
前記収納ボックス(40)は、少なくとも内面(40a)が、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成され、
前記鞍乗り型車両の灯火器(55)の発光を前記収納ボックス(40)内に導く導光部(62)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両の収納部構造。
【請求項2】
前記導光部(62)は、前記収納ボックスに形成された孔(62)から前記灯火器(55)の発光を前記収納ボックス(40)内に導くことを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の収納部構造。
【請求項3】
前記灯火器(55)は、前記収納ボックス(40)の後方に配置されるテールランプ(55)であることを特徴とする請求項2記載の鞍乗り型車両の収納部構造。
【請求項4】
前記孔(62)は、前記収納ボックス(40)の周壁部(61)に設けられることを特徴とする請求項3記載の鞍乗り型車両の収納部構造。
【請求項5】
前記孔(62)は、前記周壁部(61)の上部に設けられることを特徴とする請求項4記載の鞍乗り型車両の収納部構造。
【請求項6】
前記孔(62)は、前記周壁部(61)の後壁(61d)に設けられることを特徴とする請求項4または5記載の鞍乗り型車両の収納部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗り型車両の収納部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鞍乗り型車両の収納部構造において、収納部内を照らす発光部を設けるものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特許文献1では、鞍乗り型車両の前部のバスケット(収納部)の内側及び外側を照明可能なようにランプが設けられ、周囲が暗い状況においてもユーザーがバスケット内の様子を容易に確認できる。
特許文献2では、鞍乗り型車両の前部のバスケット(収納部)内を照らすポジションランプを設ける構造が開示されている。
特許文献3は、鞍乗り型車両の収納ボックス(収納部)に専用の照明を設ける構成を開示する。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−139206号公報
【特許文献2】特開平11−245866号公報
【特許文献3】特開2003−118668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献3のように、収納ボックス用に専用の照明を設けると、構造が複雑になる。また、既存の発光部を利用して収納ボックスを照らす場合、専用の照明ではないため、収納ボックス内を照らす光量が不足することが考えられる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造で収納ボックス内を良好に照らすことが可能な鞍乗り型車両の収納部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この明細書には、2017年7月28日に出願された日本国特許出願・特願2017−146644の全ての内容が含まれる。
本発明は、収納ボックス(40)と、当該収納ボックス(40)の開口(41)を開閉自在に塞ぐ蓋部材(13)とを備えた鞍乗り型車両の収納部構造において、前記収納ボックス(40)は、少なくとも内面(40a)が、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成され、前記鞍乗り型車両の灯火器(55)の発光を前記収納ボックス(40)内に導く導光部(62)を備えることを特徴とする。
【0006】
また、上記発明において、前記導光部(62)は、前記収納ボックスに形成された孔(62)から前記灯火器(55)の発光を前記収納ボックス(40)内に導く構成としても良い。
また、上記発明において、前記灯火器(55)は、前記収納ボックス(40)の後方に配置されるテールランプ(55)であっても良い。
【0007】
さらに、上記発明において、前記孔(62)は、前記収納ボックス(40)の周壁部(61)に設けられても良い。
また、上記発明において、前記孔(62)は、前記周壁部(61)の上部に設けられても良い。
また、上記発明において、前記孔(62)は、前記周壁部(61)の後壁(61d)に設けられても良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る鞍乗り型車両の収納部構造によれば、収納ボックスと、収納ボックスの開口を開閉自在に塞ぐ蓋部材とを備え、収納ボックスは、少なくとも内面が、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成され、鞍乗り型車両の灯火器の発光を収納ボックス内に導く導光部を備える。この構成によれば、灯火器の発光は、導光部を通って収納ボックス内に導かれ、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成される収納ボックスの内面で反射し、収納ボックスの内面を効果的に光らせる。このため、灯火器の発光を利用して簡単な構造で収納ボックス内を良好に照らすことができる。
【0009】
また、上記発明において、導光部は、収納ボックスに形成された孔から灯火器の発光を収納ボックス内に導く構成としても良い。この構成によれば、収納ボックスに形成された孔から灯火器の発光を収納ボックス内に導くことができるため、簡単な構造で収納ボックス内を良好に照らすことができる。
また、上記発明において、灯火器は、収納ボックスの後方に配置されるテールランプであっても良い。この構成によれば、テールランプの発光を利用して、収納ボックス内を後方側から効果的に照らすことができる。
【0010】
さらに、上記発明において、孔は、収納ボックスの周壁部に設けられても良い。この構成によれば、収納ボックスを周壁部側から照らすことができ、広い範囲を照らし易い。
また、上記発明において、孔は、周壁部の上部に設けられる。この構成によれば、収納ボックス内を高い位置から照らすことができ、収納ボックス内を良好に照らすことができる。また、荷物等が収納ボックス内に収納された状態であっても、収納ボックス内を照らし易い。
また、上記発明において、孔は、周壁部の後壁に設けられても良い。この構成によれば、孔とテールランプとの距離を小さくでき、十分な光量を確保して収納ボックス内を良好に照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車の右側面図である。
【図2】図2は、収納ボックス及び収納ボックスの周辺部を左上方側から見た斜視図である。
【図3】図3は、テールランプ及びテールランプの周辺部の右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係る自動二輪車1の右側面図である。なお、図1では、左右一対で設けられるものは、符号を含め右側のものだけが図示されている。
自動二輪車1は、車体フレーム10と、前輪2と、前輪2を操舵可能に支持するフロントフォーク11と、車体フレーム10の後部に支持されるパワーユニット12と、後輪3と、乗員が跨るようにして着座するシート13(蓋部材)とを備えるスクーター型の鞍乗り型車両である。
【0014】
車体フレーム10は、ヘッドパイプ14と、ダウンフレーム15と、左右一対のロアフレーム16と、左右一対のアッパーフレーム17と、左右一対のリアフレーム18とを備える。
【0015】
ヘッドパイプ14は、車体フレーム10の前端部に設けられる。ダウンフレーム15は、ヘッドパイプ14から下方に延びる。ダウンフレーム15の下端部には、車幅方向に延びるクロスメンバ19が設けられる。
左右のロアフレーム16は、ダウンフレーム15の下部から車幅方向外側且つ下方に延びた後、後方へ延び、その後、後上がりに後方へ延びる。左右のロアフレーム16の前端部は、クロスメンバ19によって左右に連結される。
【0016】
左右のアッパーフレーム17は、ダウンフレーム15の上下の中間部から後下方に延びてロアフレーム16の後部に連結される。
左右のリアフレーム18は、左右のアッパーフレーム17の後部から後上がりに後方へ延び、自動二輪車1の後端部まで延びる。
左右のロアフレーム16の後端は、左右のリアフレーム18の前部に下方から連結される。
【0017】
フロントフォーク11は、ヘッドパイプ14に挿入されるステアリングシャフト(不図示)を介し、操舵自在に車体フレーム10に支持される。乗員用の操舵ハンドル20は、フロントフォーク11の上端部に取り付けられる。前輪2は、フロントフォーク11の下端部に支持される。
【0018】
パワーユニット12は、後輪3の駆動源としてのエンジンの機能と、後輪3を支持するスイングアームの機能とを備えたユニットスイングエンジンである。パワーユニット12は、その前端部に設けられるピボット軸24を介して上下に揺動自在に車体フレーム10に軸支される。
パワーユニット12は、エンジン本体部25と、エンジン本体部25から後方に延出する伝動ケース部26とを備える。エンジン本体部25のシリンダ部25aは、前方へ延出し、左右のロアフレーム16の後部の間に位置する。伝動ケース部26の内部には、エンジン本体部25の動力を後輪3側に伝達する動力伝達機構(不図示)が収容されている。この動力伝達機構は、例えば、ベルト式の無段変速機である。
【0019】
パワーユニット12には、車幅方向において伝動ケース部26側とは反対側の部分から後方に延びるアーム部材27が固定される。後輪3は、伝動ケース部26とアーム部材27との間に配置される。後輪3は、アーム部材27の後端部と伝動ケース部26の後端部との間に掛け渡される車軸3aに支持される。
左右の一方のリアフレーム18と伝動ケース部26との間、及び、他方のリアフレーム18とアーム部材27との間には、リアサスペンション28がそれぞれ掛け渡される。
エンジン本体部25用の吸気装置のエアクリーナーボックス29は、伝動ケース部26の上面に取り付けられる。
【0020】
エンジン本体部25に設けられる排気管30は、シリンダ部25aの下面の排気口から下方に引き出され、エンジン本体部25の下方を通ってアーム部材27側へ後方に延び、その後端部がマフラー31(消音器)に接続される。
マフラー31は、アーム部材27の外側方に配置され、アーム部材27に固定される。
排気管30及びマフラー31は、パワーユニット12と一体に揺動する。
【0021】
自動二輪車1は、ヘルメットH等の物品を収納可能な収納ボックス40を後部に備える。
収納ボックス40は、リアフレーム18の上方に配置され、リアフレーム18に固定される。収納ボックス40は、車幅方向では、左右のリアフレーム18の間に配置される。
収納ボックス40は、車幅方向よりも前後方向に長い箱状に形成されている。収納ボックス40は、その上面に上面開口41を備える。上面開口41は、収納ボックス40の上面の略全体に形成されている。
【0022】
シート13は、収納ボックス40の上面に配置され、上面開口41を塞ぐ。すなわち、シート13は、上面開口41を塞ぐ蓋部材である。
シート13は、その前端部が、収納ボックス40の前端部の上部に、ヒンジ42を介して連結される。シート13は、ヒンジ42を中心に回動可能に設けられ、シート13が回動することで、収納ボックス40は開閉される。
シート13は、運転者が着座する前側シート13aと、同乗者が着座する後側シート13bとを一体に備える。後側シート13bは、前側シート13aよりも一段高く形成される。
運転者が左右の足を置くステップフロア43は、前側シート13aの前下方に設けられる。
【0023】
自動二輪車1は、車体フレーム10及び収納ボックス40等の車体を覆う車体カバー45を備える。
車体カバー45は、フロントカバー46と、インナーカバー47と、左右一対のロアカバー48と、アンダーカバー49と、左右一対のリアカバー50とを備える。
フロントカバー46は、ヘッドパイプ14及びフロントフォーク11等を前方側から覆う。ヘッドライト51は、フロントカバー46に設けられる。
インナーカバー47は、ヘッドパイプ14及びダウンフレーム15等を後方側から覆う。
【0024】
ロアカバー48は、インナーカバー47の下方でステップフロア43の上方の部分を側方から覆う。
アンダーカバー49は、ステップフロア43の下方で車体を下方から覆う。
リアカバー50は、前側シート13a及び後側シート13bの下方の位置でリアフレーム18及び収納ボックス40を側方から覆う。
フロントフェンダー52は、フロントフォーク11に取り付けられる。後輪3の上方には、後輪3を上方及び後方から覆うリアフェンダー53が設けられる。
【0025】
自動二輪車1の後部には、後側シート13bの同乗者等が把持可能なグラブレール54と、テールランプ55とが設けられる。
グラブレール54は、後側シート13bの左右の下方に設けられる。
テールランプ55は、自動二輪車1の後方側に向けて発光する灯火器である。テールランプ55は、リアカバー50の後端に連続するように配置され、車体の後端に設けられる。テールランプ55は、後側シート13bの下方且つリアフェンダー53の上方に設けられる。
自動二輪車1を直立させるセンタースタンド56は、エンジン本体部25の下部に取り付けられる。
【0026】
図2は、収納ボックス40及び収納ボックス40の周辺部を左上方側から見た斜視図である。ここで、図2では、シート13は不図示である。
図1及び図2に示すように、収納ボックス40は、収納ボックス40の下面を構成する底壁部60と、底壁部60の周縁部の全周から上方に立ち上がる周壁部61とを一体に備える。周壁部61の上縁部は、上面開口41を区画する。
【0027】
周壁部61は、収納ボックス40の前面を構成する前壁61aと、収納ボックス40の左右の側面を構成する左右の側壁61b,61cと、収納ボックス40の後面を構成する後壁61dとを備える。
収納ボックス40内には、ヘルメットH等を収納可能な収納空間Sが形成される。収納空間Sは、車幅方向よりも前後方向に大きい空間である。
収納ボックス40は、車両側面視では、リアフレーム18に沿って後上がりに配置されており、底壁部60は、全体的に前側に行くほど低くなっている。
【0028】
周壁部61の後壁61dには、収納空間Sを収納ボックス40の後方の外側に連通させる孔62が形成される。孔62は、後壁61dの上部に形成されるとともに、車幅方向において一方側(右側)の側壁61c側に寄せて配置される。
【0029】
収納ボックス40は、その全体が、基材となる樹脂材料中に粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成される。
本実施の形態のメタリック調樹脂は、基材となるPP樹脂中に、光輝材としてフレーク状のアルミニウムの粉末を分散させたものである。
上記光輝材は、基材となる樹脂材料にメタリック調の色調を付与する機能を有するものであれば良く、その材質は特に限定されないが、光輝材は、例えば、金属や無機物である。
金属としては、例えばアルミニウムやアルミニウム合金が用いられるが、ニッケル、クロム、鉄、チタン、及びステンレス等であっても良い。また、これらの金属に顔料等によって着色しても良い。
無機物としては、例えばガラスやマイカであり、ガラスの粉末に金属をメッキ等によって付着させたものであっても良い。
上記光輝材粉末の形状は、特に限定されないが、例えば、フレーク状や、球状である。
【0030】
メタリック調樹脂の基材となる樹脂は、合成樹脂であり、その材質は特に限定されないが、例えば、ABS樹脂、PP樹脂、及びPE樹脂等が使用される。
メタリック調樹脂は、金属光沢を有する粒子が配合されることで、メタリック感のある金属調光沢を有する。これにより、メタリック調樹脂によれば、成形品に塗装を施すことなく、メタリック調で意匠性に優れた高級感のある成形品を得られる。
【0031】
図1及び図2を参照し、収納ボックス40の後方には、収納ボックス40の後壁61dの上面に連続して後方に延びるカバー部65が設けられている。
カバー部65は、前後方向では後壁61dからテールランプ55の上方の位置まで延びるとともに、車幅方向では左右のリアカバー50の後部の間を上方から覆う。
カバー部65には、シートキャッチ部材66が設けられる。シートキャッチ部材66は、シート13の後部の下面に設けられる係合部(不図示)に係合し、収納ボックス40を閉じた状態にロックする。シートキャッチ部材66は、テールランプ55の前方に位置するとともに、車幅の中央に位置する。
【0032】
図3は、テールランプ55及びテールランプ55の周辺部の右側面図である。
テールランプ55は、発光体68と、発光体68を支持するハウジング69と、発光体68を後方側から覆うレンズ70とを備える。
発光体68は、LEDであるが、電球であっても良い。
【0033】
ハウジング69は、後面が開放したケース状に形成されている。
レンズ70は、ハウジング69に取り付けられて、ハウジング69の後面の開放部を塞ぐ。レンズ70は透光性を有する。
発光体68は、ケース状のハウジング69の内側に配置される。ハウジング69の内面には、発光体68の発光を後方側に反射させるリフレクタ(不図示)が設けられる。
テールランプ55は、ハウジング69を介して車体フレーム10の後端部に取り付けられる。ハウジング69は、収納ボックス40の後方に配置され、ハウジング69の前壁部69aは、収納ボックス40の後壁61dに対向する。
【0034】
収納ボックス40の後壁61dとハウジング69の前壁部69aとの間には、後部空間71が形成される。後部空間71は、左右のリアフレーム18、カバー部65、及びリアフェンダー53によって囲まれている。
ハウジング69の前壁部69aには、前壁部69aを貫通する開口部72が形成される。
発光体68の発光の一部である光L(図3参照)は、開口部72から前方の後部空間71に入り、収納ボックス40の後壁61dの孔62から収納ボックス40の収納空間Sに導かれる。
【0035】
孔62から収納空間Sに入った光Lは、メタリック調樹脂で構成される収納ボックス40の内面40aで効率良く反射する。これにより、光Lによって収納ボックス40の内面40aを効果的に照らすことができ、例えば、暗い場所で収納ボックス40を開いた場合であっても、ユーザーは収納ボックス40内を視認し易い。孔62からの光Lに加えて、メタリック調樹脂による反射によって収納空間Sを照らすことができるため、テールランプ55の発光を利用する構成であっても、収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
また、収納ボックス40はメタリック調樹脂で構成されており、収納ボックス40を構成する壁部の内部までメタリック調である。このため、収納ボックス40の内面40aに荷物等によって傷が付いたとしても、内面40aを塗装仕上げとした場合に比して傷が目立ち難い。このため、外観性及び光の反射の効率を良い状態に維持し易い。
【0036】
また、収納ボックス40がシート13の下方で自動二輪車1の後部に設けられる収納部であり、テールランプ55に近いため、テールランプ55から収納ボックス40に届く光の減衰を抑制でき、収納ボックス40を効率良く照らすことができる。
また、収納ボックス40の前端部のヒンジ42を中心にシート13を開くと、収納ボックス40の後部側が先に開く。孔62は、前後方向においてヒンジ42側とは反対側の後壁61dに設けられるため、収納ボックス40を少しだけ開く場合であっても、孔62からの光Lによる照明効果を享受できる。
【0037】
また、孔62が後壁61dの上部に位置し、高い位置から収納ボックス40内を照らすことができるため、収納ボックス40内の広い範囲を照らすことができる。さらに、収納ボックス40が前下がりに設けられるため、後壁61d側の高い位置から照らすことで、収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
また、孔62がシートキャッチ部材66に対して車幅方向にオフセットして配置されるため、光Lがシートキャッチ部材66によって遮られることを抑制でき、光Lによって収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
【0038】
以上説明したように、本発明を適用した実施の形態によれば、自動二輪車1の収納部構造は、収納ボックス40と、収納ボックス40の上面開口41を開閉自在に塞ぐシート13とを備え、収納ボックス40は、少なくとも内面40aが、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成され、テールランプ55の発光を収納ボックス40内に導く導光部としての孔62を備える。この構成によれば、テールランプ55の発光は、孔62を通って収納ボックス40内に導かれ、粉末状の光輝材を含んだメタリック調樹脂で構成される収納ボックス40の内面40aで反射し、収納ボックス40の内面40aを効果的に光らせる。このため、収納ボックス40に専用の照明を設けなくとも、テールランプ55の発光を利用して簡単な構造で収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
【0039】
また、導光部は、収納ボックス40に形成された孔62からテールランプ55の発光を収納ボックス40内に導く。この構成によれば、収納ボックス40に形成された孔62からテールランプ55の発光を収納ボックス40内に導くことができるため、簡単な構造で収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
また、収納ボックス40を照らす灯火器は、収納ボックス40の後方に配置されるテールランプ55である。この構成によれば、テールランプ55の発光を利用して、収納ボックス40内を後方側から効果的に照らすことができる。
【0040】
さらに、孔62は、収納ボックス40の周壁部61に設けられる。これにより、収納ボックス40を周壁部61側から照らすことができ、広い範囲を照らし易い。
また、孔62は、周壁部61の上部に設けられる。これにより、収納ボックス40内を高い位置から照らすことができ、収納ボックス40内を良好に照らすことができる。また、荷物等が収納ボックス40内に収納された状態であっても荷物等が光Lによる照明の邪魔になり難く、収納ボックス40内を照らし易い。
また、孔62は、周壁部61の後壁61dに設けられる。これにより、孔62とテールランプ55との距離を小さくでき、十分な光量を確保して収納ボックス40内を良好に照らすことができる。
【0041】
なお、上記実施の形態は本発明を適用した一態様を示すものであって、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、収納ボックス40は、その全体が、メタリック調樹脂で構成されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。収納ボックス40は、収納ボックス40の内面40a側のみがメタリック調樹脂で構成され、外面側がメタリック調樹脂とは異なる樹脂材料で構成されても良い。
また、上記実施の形態では、テールランプ55と収納ボックス40との間に後部空間71が設けられるものとして説明したが、テールランプ55と周壁部61とを近接させて、テールランプ55の発光を直接的に収納ボックス40内に導く構成としても良い。
また、上記実施の形態では、孔62は後壁61dに設けられるものとして説明したが、孔は、側壁61b,61c等の周壁部61の他の部分や底壁部60に設けても良い。
さらに、上記実施の形態では、導光部は孔62であるものとして説明したが、これに限らず、例えば、テールランプ55と収納ボックス40とを繋ぐ導光部材(導光部)を通して収納ボックス40内にテールランプ55の光を導いても良い。また、導光部は、透光性を有する透明な窓を収納ボックス40の後壁61dの一部に設けたものであっても良い。
また、上記実施の形態では、テールランプ55の光は、ハウジング69の開口部72から収納ボックス40側に入るものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ハウジング69の少なくとも一部を透明にすることでハウジング69に透光性を持たせ、ハウジング69を透過して前方に進むテールランプ55の光を収納ボックス40内に導光しても良い。
また、シート13の下面を構成しシート13のクッションを支持するシート底板を、収納ボックス40と共にメタリック調樹脂で構成しても良い。この構成によれば、シート13が回動して収納ボックス40が開いた状態において、光Lがシート底板に対して反射することで、シート底板の下方の収納ボックス40内を照らすことができる。
また、上記実施の形態では鞍乗り型車両としての自動二輪車1は、スクーターを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、モーターサイクルなどの他の自動二輪車、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両、4輪以上を備えた鞍乗り型車両など全ての鞍乗り型車両に適用可能である。
【符号の説明】
【0042】
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
13 シート(蓋部材)
40 収納ボックス
40a 内面
41 上面開口(開口)
55 テールランプ(灯火器)
61 周壁部
61d 後壁
62 孔(導光部)
【図1】
【図2】
【図3】
【国際調査報告】