(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2017526934
(43)【公表日】20170914
(54)【発明の名称】被分析物の検出および定量のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/08 20060101AFI20170818BHJP
   G01N 37/00 20060101ALI20170818BHJP
【FI】
   !G01N35/08 A
   !G01N37/00 101
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】74
(21)【出願番号】2017514322
(86)(22)【出願日】20150910
(85)【翻訳文提出日】20170419
(86)【国際出願番号】US2015049439
(87)【国際公開番号】WO2016040642
(87)【国際公開日】20160317
(31)【優先権主張番号】62/049,313
(32)【優先日】20140911
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】514283032
【氏名又は名称】キュー インコーポレイテッド
【住所又は居所】アメリカ合衆国 92121 カリフォルニア サン ディエゴ スイート エー ローゼル ストリート,11100
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】カッタク, アユブ
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア 92121, サンディエゴ, ローゼル ストリート 11100, スイート エー, キュー インコーポレイテッド 気付
(72)【発明者】
【氏名】シーバー, クリントン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア 92121, サンディエゴ, ローゼル ストリート 11100, スイート エー, キュー インコーポレイテッド 気付
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058DA07
2G058GA12
(57)【要約】
収集されたサンプル内の目的とする分子を検出するためのデバイス、システム、および方法が本明細書で説明される。ある実施形態では、再利用可能な読取機構成要素と、使い捨てカートリッジ構成要素と、使い捨てサンプル収集構成要素とを含む、内蔵サンプル分析システムが開示される。いくつかの実施形態では、読取機構成要素は、試験プロトコルおよび試験結果のデジタル伝送のために遠隔コンピュータデバイスと通信する。種々の開示された実施形態では、システム、構成要素、および方法は、例えば、サンプル中の1つまたはそれを上回る病原体もしくは汚染物質の存在を試験するために、特定の核酸、タンパク質、または他の目的とする被分析物の存在、非存在、および/または量を識別するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたはそれを上回る被分析物の存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを検出する信号を生成するためのシステムであって、前記システムは、
サンプル分析カートリッジであって、
開口から延在する入力トンネルであって、サンプルに暴露されるように適合されるサンプル収集デバイスの遠位部分の挿入を可能にするように構成される、入力トンネルと、
液体を保持するように構成され、前記サンプル収集デバイスの前記遠位部分から前記サンプルを受容するように構成される、貯留部と、
前記貯留部から、その中で混合させられた前記サンプルおよび試薬を有する前記液体を受容するように構成される、分析チャネルと、
前記分析チャネル内の前記混合液体に暴露されるように、ならびに前記サンプル内の1つまたはそれを上回る被分析物の存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを示す信号を生成するように構成される、センサと
を備える、サンプル分析カートリッジと、
前記サンプル分析カートリッジに電気的に連結される、サンプル分析読取機であって、処理するために前記信号を受信するように、ならびに前記サンプル内の前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを示す処理された信号をコンピュータに伝送するように構成される、サンプル分析読取機と、
前記コンピュータのプロセッサによって実行されると、グラフィカルユーザインターフェースに前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを示す情報を表示させる命令を備えた、コンピュータ可読媒体と
を備える、システム。
【請求項2】
前記グラフィカルユーザインターフェースは、前記コンピュータを介してアクセス可能なアプリケーションによって生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記アプリケーションは、インターネットからダウンロード可能である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記アプリケーションは、使用に先立って安全なログインを必要とする、請求項2または3に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピュータは、データをサーバに伝送し、かつそこから受信するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記データは、前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを示すデータを含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記データは、前記サーバに記憶された過去の試験結果を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
前記グラフィカルユーザインターフェース上に表示される前記情報は、前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つに基づく、ユーザアクションの推奨を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
前記グラフィカルユーザインターフェース上に表示される前記情報は、前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つに基づく、表またはグラフもしくは両方を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピュータは、装着型デバイスからデータを受信するように構成され、
前記コンピュータの前記プロセッサは、前記装着型デバイスからの前記データを処理するように、および前記グラフィカルユーザインターフェースに前記装着型デバイスからの前記データに基づく情報を表示させるように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記アプリケーションは、カレンダーアプリケーションと同期化するように、および前記カレンダーアプリケーションとの前記同期化に基づいて特定の時間にユーザに通知するように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
前記アプリケーションは、ユーザのソーシャルネットワークのうちの1つまたはそれを上回るものにリンクするように構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記アプリケーションは、前記ユーザの1つまたはそれを上回るソーシャルネットワーク内の1つまたはそれを上回る連絡先に、前記サンプル内の前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つを示す試験結果を通知するように構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記アプリケーションは、生殖能力レベルを示す試験結果について、前記1つまたはそれを上回る連絡先に通知するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記アプリケーションは、前記1つまたはそれを上回る連絡先に匿名で通知するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記命令は、前記プロセッサによって実行されると、前記1つまたはそれを上回る被分析物の前記存在、非存在、および量のうちの少なくとも1つに基づいて、前記グラフィカルユーザインターフェースに、医師または薬局もしくは両方に連絡するようにユーザを促す、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項17】
前記グラフィカルユーザインターフェースは、マップ上の場所における他のユーザによる1つまたはそれを上回る被分析物の陽性試験結果を示すマップを表示するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記コンピュータは、スマートフォン、タブレット、装着型デバイス、またはラップトップを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記サンプル分析読取機による前記のサンプル分析カートリッジの受容は、前記サンプル分析カートリッジと前記サンプル分析読取機との間の電気的連結を引き起こす、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムはさらに、サンプル収集デバイスを備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2014年9月11日に出願された米国仮出願番号第62/049,313号に基づく米国特許法第119条(e)項の下で優先権を主張しており、この仮出願の内容は、その全体が参考として本明細書によって援用される。
【0002】
(技術分野)
本技術は、概して、分子検出の分野に関する。具体的には、本技術は、収集されたサンプル内の1つまたはそれを上回る特定の被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するためのマイクロ流体デバイス、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
サンプル内の核酸、タンパク質、および/または他の目的とする分子の存在、非存在、ならびに/もしくは量を識別するための従来の技術は、多くの場合、高価な研究室機器および高度な訓練を受けた医療専門家の専門知識を必要とする。その結果として、そのような分析は、典型的には、研究室または医療施設内で行われる。そのような分子検出は、例えば、個人または他の動物内、もしくは環境内の病原体、疾患、汚染、過剰摂取、および中毒の存在を検出するために重要であり得る。残念ながら、現在、個人は、適正な試験を行うことができる前に、および結果を生成して分析することができる前に、長い待ち時間に直面し得る。長い待ち時間および研究室または医療施設への移動の不便さにより、疾患および汚染は、多くの場合、拡散し、該疾患または汚染の存在が識別される前でさえ、重大な有害を引き起こし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(要旨)
改良型分子検出および定量化技術の有意な必要性がある。現在使用されている従来のデバイスより少ない時間で、かつ少ない技術的専門知識を用いて、目的とする分子を検出することができるデバイスの必要性がある。非臨床設定で、例えば、学校、勤務先、および家庭内で、消費者によって利用することができる、分子検出技術の必要性がある。また、薬局または医療施設に来院した際に消費者によって使用することができ、消費者が薬剤師または医療関係者と話す時間までに結果が入手可能であるように、迅速に結果を生成することができる、分子検出技術の必要性もある。また、生体有害(バイオハザード)リスクを最小限化するように構成される、消費者を標的にした分子検出デバイスの必要性もある。本明細書で開示される種々の実施形態は、これらの必要性のうちの1つまたはそれを上回るものを満たし得る。
【0005】
本開示の一側面は、分子を検出するためのシステムを対象とする。種々の実施形態では、本システムは、カートリッジデバイスと、カートリッジデバイスに取り外し可能に連結される読取機デバイスと、サンプル収集デバイスとを含む。いくつかの実施形態では、カートリッジデバイスは、複数の貯留部、分析チャネル、および入力トンネルを画定する、内部障壁を有する、カートリッジ筐体と、カートリッジ筐体に連結されるか、または、カートリッジ筐体内に配置される回路基板であって、分析チャネルの壁を形成し、分析チャネルの一部分内に配置される複数のセンサを有する、回路基板とを含む。いくつかの実施形態では、読取機デバイスは、センサと整合させられる磁石と、センサに電気的に連結される回路と、その上に記憶された命令を伴うメモリを有する、プロセッサとを含む。そのような実施形態では、読取機デバイスはまた、磁石、回路、およびプロセッサが位置する、読取機筐体であって、サンプル分析カートリッジの少なくとも一部分を受容するドックを画定する、読取機筐体も含む。いくつかの実施形態では、サンプル収集デバイスは、入力トンネル内に少なくとも部分的に嵌合するようなサイズにされる。加えて、いくつかの実施形態では、分子検出システムはまた、回路に電気的に連結され、複数の貯留部のうちの第1の貯留部と整合させられる、音波処理構成要素も含む。音波処理構成要素は、カートリッジデバイスまたは読取機デバイスの構成要素を形成してもよく、部分的に、または全体が圧電変換器を含むことができる。
【0006】
本開示の別の側面は、サンプル分析カートリッジを対象とする。いくつかの実施形態では、カートリッジは、筐体と、筐体の上、下、または内に配置される回路基板とを含む。いくつかの実施形態では、筐体は、複数の貯留部、分析チャネル、および入力トンネルを画定する、内部障壁を有する。複数の貯留部は、サンプル調製試薬を含む第1の液体体積で少なくとも部分的に充填される、第1の貯留部と、化学基質を含む液体体積で少なくとも部分的に充填される、別の貯留部とを含む。いくつかの実施形態では、複数の貯留部は、加えて、洗浄液を含む液体体積で少なくとも部分的に充填される、貯留部を含む。いくつかの実施形態では、入力トンネルは、筐体の表面における開口から第1の貯留部まで延在し、複数の貯留部のそれぞれは、少なくとも時として、分析チャネルと流体連通している。ある実施形態では、回路基板は、分析チャネルの一部分と整合させられる、複数のセンサを含む。
【0007】
いくつかのそのような実施形態では、サンプル調製試薬は、表面結合親和性分子を有する、複数の磁気粒子と、複数の検出作用物質と、標的被分析物へのアクセス、ならびに標的被分析物と表面結合親和性分子との間の結合および標的被分析物と検出作用物質との間の結合を促進する、複数の作用物質とを含む。他の実施形態では、カートリッジはまた、入力トンネルと第1の貯留部との間に配置される膜も含む。いくつかのそのような実施形態の膜は、磁気粒子、検出作用物質、結合剤、および/または他のサンプル調製試薬のうちの1つまたはそれを上回るものを乾燥貯蔵し、膜が破裂させられるまで該試薬を貯蔵し、その時点で、該試薬は、第1の貯留部に進入する。他の実施形態の膜は、複数の競合結合剤を乾燥貯蔵し、各競合結合剤は、信号伝達作用物質に結合される、事前結合標的被分析物を含む。そのような実施形態では、サンプル調製試薬は、表面結合親和性分子を有する、複数の磁気粒子と、標的被分析物へのアクセスを促進し、かつ標的被分析物または競合結合剤への表面結合親和性分子の結合を促進する、複数の作用物質とを含む。いくつかのそのような実施形態では、サンプル調製試薬は、膜破裂に先立って、第1の貯留部内に貯蔵され、他の実施形態では、サンプル調製試薬のうちの1つまたはそれを上回るものは、膜破裂に先立って、膜上に貯蔵される。
【0008】
種々の実施形態では、複数の磁気粒子は、2つまたはそれを上回るサイズの磁気粒子を含んでもよく、各サイズは、各サイズが異なる標的被分析物に結合するように、異なる表面結合親和性分子を有する。
【0009】
サンプル分析カートリッジのいくつかの実施形態では、カートリッジは、複数の貯留部と対応する、複数の弁を備え、1つの弁は、複数の貯留部のうちの1つと分析チャネルとの間の各交差点に位置付けられる。いくつかのそのような実施形態では、複数の弁はそれぞれ、熱の印加時に位相変化可能であり、回路基板は、複数の弁と整合させられる(例えば、直上または下に配置される)複数のビアを含み、そのようなビアは、加熱要素に物理的に連結される。いくつかの実施形態では、サンプル分析カートリッジはさらに、分析チャネルの下流端に配置される、吸収材料を含む。
【0010】
カートリッジの種々の実施形態では、筐体は、固定構造を形成するようにともに連結される、カバー構成要素と、内部構成要素と、基礎構成要素とを含む。いくつかのそのような実施形態では、カバー構成要素は、内部構成要素の第1の側面上に配置され、基礎構成要素は、内部構成要素の第2の側面上に配置され、回路基板は、内部構成要素と基礎構成要素との間に位置付けられる。カバー構成要素および内部構成要素の第1の側面の特徴はともに、入力トンネルおよび複数の貯留部を画定してもよく、内部構成要素の第2の側面および回路基板の特徴は、分析チャネルをともに画定してもよい。
【0011】
本開示の付加的な側面は、サンプル分析読取機を対象とする。種々の実施形態では、読取機は、磁場発生器と、カートリッジ検出ユニットを有する回路と、その上に記憶された命令を伴うメモリを有する、プロセッサと、サンプル分析カートリッジに連結するためのドックを伴う筐体とを含む。ある実施形態では、サンプル分析読取機がサンプル分析カートリッジに連結されるとき、磁場発生器によって生成される磁場は、サンプル分析カートリッジのセンサと実質的に整合させられ、回路は、サンプル分析カートリッジのセンサに電気的に連結される。種々の実施形態では、サンプル分析読取機は、複数のサンプル分析カートリッジに交換可能に連結する。
【0012】
いくつかの実施形態では、読取機はまた、回路に電気的に連結される音波処理構成要素も含む。そのような実施形態では、サンプル分析読取機がサンプル分析カートリッジに連結されるとき、音波処理構成要素は、サンプル分析カートリッジ内のサンプル調製貯留部と整合させられる。
【0013】
サンプル分析読取機のいくつかの実施形態では、磁場発生器は、複数の磁場発生器を含み、サンプル分析読取機がサンプル分析カートリッジに連結されるとき、複数の磁場発生器は、サンプル分析カートリッジの平面上に位置する複数のセンサと整合させられ、各磁場発生器は、異なる強度の磁場を生成するように構成される。そのような構成は、サンプル分析カートリッジの分析チャネル内で磁場勾配を生成する。いくつかの実施形態では、複数の磁場発生器は、センサの平面に対して異なる深度でそれぞれ配置される、複数の永久磁石で形成される。他の実施形態では、磁場勾配は、例えば、増大するサイズの複数の永久磁石、または増大するサイズもしくは増加する数のコイルの複数のインダクタを使用して、形成されてもよい。
【0014】
読取機のいくつかの実施形態では、音波処理構成要素は、プロセッサに電気的に連結される圧電構成要素であり、圧電構成要素は、貯留部内の機械的事象または機械的変化を電気信号に変換するように位置付けられる。そのような実施形態では、圧電構成要素に電気的に連結されるプロセッサおよび/または回路は、電気信号を受信して解釈するように構成される。貯留部内のこの機械的事象は、サンプル収集デバイスの進入時に、サンプル分析カートリッジのサンプル調製貯留部における屈曲を通して、圧電構成要素に印加される検出された圧力の形態に変換されることができる。代替として、圧電構成要素の上方の機械的負荷または質量の変化は、プロセッサおよび/または回路によって検出可能ならびに/もしくは定量化可能である、圧電構成要素の共振周波数の偏移(シフト)を引き起こし得る。他の実施形態では、圧電構成要素、ならびに接続されたプロセッサおよび/または回路は、圧電構成要素から放出されるパルスの反射波の変動を定量化する。いくつかのそのような実施形態では、プロセッサおよび/または回路は、反射波のそのような変動の閾値でプログラムされ、閾値は、貯留部内に収集デバイスがない状態と収集デバイス挿入状態とを区別するように設定される。貯留部内の機械的事象または機械的変化を電気信号に変換する、圧電構成要素のさらに別の実施例では、圧電構成要素は、入力トンネルまたは貯留部の特徴と相互作用するサンプル収集デバイスの機械部品によって作動させられる、クリック音と対応する音波等の音波を検出するように構成される。
【0015】
サンプル分析読取機のいくつかの実施形態では、プロセッサは、実行されたときにプロセッサに方法を行わせる、メモリに記憶された命令を実行するように構成される。ある実施形態の方法は、回路から受信されるカートリッジ識別情報に少なくとも部分的に基づいて、連結されたサンプル分析カートリッジのための適正な試験プロトコルを識別するステップと、適正な試験プロトコルを実行するステップとを含む。いくつかの実施形態では、適正な試験プロトコルを実行するステップは、サンプル調製貯留部内で試験信号を生成するように、および帰還信号を検出するように、圧電構成要素をシミュレートするステップと、圧電構成要素から、検出信号であって、帰還信号および圧電構成要素の共鳴を含む、検出信号を受信するステップと、帰還信号の変化および/または圧電構成要素の共鳴の偏移に少なくとも部分的に基づいて、サンプル調製貯留部の中へのサンプル収集デバイスの進入を検出するステップと、音波処理構成要素がサンプル調製貯留部内に配置された液体内の試薬およびサンプル粒子を混合するための音波処理プロトコルを開始するステップであって、混合は、サンプル粒子との試薬のうちの少なくともいくつかのハイブリダイゼーションを促進する、ステップとを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、適正な試験プロトコルを実行するときにプロセッサによって行われる方法は、加えて、または代替として、回路を介して、サンプル分析カートリッジのセンサによって生成される検出信号を受信するステップと、検出信号を処理するステップとを含む。本方法はまた、検出信号に少なくとも部分的に基づくデータを、モバイルコンピュータデバイスまたは表示デバイスに伝送するステップを含んでもよい。
【0017】
本開示のさらなる側面は、非臨床疾患検出のための特殊化コンピュータを対象とする。種々の実施形態の特殊化コンピュータは、ハードウェアおよびソフトウェアの両方を含む。例えば、いくつかの実施形態では、コンピュータは、疾患検出カートリッジの少なくとも一部分に係合するためのドックまたはポートであって、コンピュータ上または内に位置付けられるドックを含む。種々の実施形態のコンピュータはまた、疾患検出カートリッジ内で起こる酸化反応から生成される信号を検出するための回路と、その上に記憶された命令を伴うメモリを有する、プロセッサとを含む。疾患検出カートリッジとの係合時に、プロセッサは、ある実施形態では、回路から受信される信号から、疾患検出カートリッジの分類を検出するステップと、分類に特有の試験プロトコルを開始するステップと、30分未満で分類に特有の疾患検出結果を生成するステップとを含む、方法をプロセッサに行わせる、命令を実行する。本方法はさらに、さらなる処理、表示、および/または記憶のために、疾患検出結果を遠隔コンピュータデバイスに伝送するステップを含んでもよい。ある実施形態では、コンピュータは、高さが30cm未満、幅が30cm未満、および長さが30cm未満である。ある実施形態では、コンピュータは、家庭、オフィス、または学校環境での訓練を受けていない消費者による使用のために意図される。
【0018】
本開示の一側面は、被分析物検出中および後に、全ての収集されたサンプル、および特定の被分析物を検出するために必要とされる全ての液体を確実に貯蔵する、内蔵被分析物検出キットを対象とする。種々の実施形態では、キットは、1回使い切りサンプル収集デバイスと、1回使い切り検出ユニットとを含む。検出ユニットは、サンプル収集デバイスを確実かつ永久的に受容するようなサイズにされる、入力トンネルと、試薬、洗浄媒体、および基質を別個かつ確実に貯蔵する、複数のコンパートメントとを含む。いくつかの実施形態では、入力トンネルは、検出ユニットの表面上の開口から、試薬を保持する第1のコンパートメントの通路まで延在する。いくつかの実施形態では、サンプル収集デバイスの挿入に先立って、選択的に破れやすい膜が、入力トンネルの中への液体および/または試薬の流動を遮断するように、第1のコンパートメントの通路を覆う。いくつかの実施形態では、補完的係止特徴が、入力トンネルの中へのサンプル収集デバイスの挿入時に、検出ユニットに対するサンプル収集デバイスの移動を制限するように、サンプル収集デバイス上および入力トンネルの中に配置される。また、いくつかの実施形態では、サンプル収集デバイスおよび入力トンネルは、サンプル収集デバイスが入力チャネルの中へ前進すると、液密シールを形成するようなサイズにされる。
【0019】
開示された技術のなおもさらなる側面は、医療提供者または技術者が存在しない状態で、疾患を検出するための方法を対象とする。いくつかの実施形態では、そのような方法は、サンプルを収集するようにユーザの鼻の内部通路を綿棒で擦るステップと、疾患検出試験プロトコルを行うために必要とされる全ての試薬および基質を収納するカートリッジを、カートリッジを検出するように構成される特殊化コンピュータの中または上に配置するステップと、綿棒がカートリッジ内の定位置に係止し、除去することができないように、カートリッジに綿棒を挿入するステップとを含む。種々の実施形態では、特殊化コンピュータは、綿棒の挿入を感知し、試験プロトコルを開始する。いくつかのそのような実施形態では、特殊化コンピュータは、30分未満で試験プロトコルを介してサンプル内の特定の疾患の存在または非存在を検出する。本方法はまた、結果が、有線または無線通信接続を介して、特殊化コンピュータから遠隔コンピュータデバイスに伝送された後に、遠隔コンピュータデバイスから試験の結果を読み取るステップを含んでもよい。
【0020】
本開示の付加的側面は、サンプル内の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するための方法を対象とする。種々の実施形態の方法は、被分析物読取機の中または上にカートリッジを装填するステップであって、カートリッジは、試薬で少なくとも部分的に充填される第1の貯留部と、基質で少なくとも部分的に充填される貯留部と、随意に、洗浄液で少なくとも部分的に充填される別の貯留部とを含む、複数の貯留部を有する、ステップと、滅菌パッケージからサンプル収集デバイスを除去するステップと、サンプルを収集するように、検体をサンプル収集デバイスの先端と接触させるステップと、少なくとも先端が第1の貯留部に進入するまで、カートリッジにサンプル収集デバイスを挿入するステップとを含む。ある実施形態では、第1の貯留部にサンプル収集デバイスの先端を挿入するステップは、被分析物読取機を起動し、サンプル収集デバイスによって収集されたサンプルを第1の貯留部中の試薬と混合させるように、被分析物読取機内の音波処理デバイスに音波処理プロトコルを行わせる。加えて、または代替として、第1の貯留部に先端を挿入するステップは、一連の加熱要素に、複数の貯留部内または近傍に位置付けられる一連の弁を連続的に融解させ、それによって、被分析物読取機による分析のために、複数の貯留部の内容物を分析ゾーンの中へ連続的に放出する。いくつかのそのような実施形態では、カートリッジにサンプル収集デバイスの先端を挿入するステップは、サンプル収集デバイスの先端が、入力トンネルの遠位端に配置される膜障壁を破り、先端が第1の貯留部に進入し、サンプル収集デバイスが、サンプル収集デバイスと入力トンネルとの間に形成された液密シールを伴ってカートリッジと固定係合するように係止するまで、カートリッジの入力トンネルの中へサンプル収集デバイスを前進させることを伴う。
【0021】
本開示の別の側面は、サンプル内の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するためのコンピュータ化方法を対象とする。例えば、いくつかの実施形態では、コンピュータ化被分析物読取機によって行われる方法は、被分析物読取機の中または上に装填されるカートリッジの存在を検出するステップと、カートリッジと関連付けられる識別情報を検出するステップと、識別情報に少なくとも部分的に基づいて、カートリッジのための適正な試験プロトコルを識別するステップとを含む。いくつかの実施形態では、コンピュータ化方法は、加えて、または代替として、カートリッジの第1の貯留部に挿入されるサンプル収集デバイスを検出するステップと、第1の貯留部内で、複数の試薬、複数の磁気粒子、複数の検出作用物質または競合結合剤、および複数のサンプル粒子を混合するために、サンプル収集デバイス挿入時に音波処理プロトコルを開始するステップとを含む。いくつかのそのような実施形態では、複数の磁気粒子は、少なくとも、第1の標的被分析物に結合するように構成される、その表面上に第1の表面親和性分子をそれぞれ有する、複数の大型磁気粒子と、第2の標的被分析物に結合するように構成される、その表面上に第2の表面親和性分子をそれぞれ有する、複数の小型磁気粒子とを含む。例えば、音波処理プロトコルを介した混合時に、第1のおよび/または第2の標的被分析物が存在する場合、ハイブリダイゼーションが起こる。いくつかのそのような実施形態、具体的には、検出作用物質を伴う実施形態では、結果として生じる混合物は、磁気粒子の表面上の表面親和性分子および検出作用物質の両方に結合される標的被分析物でそれぞれ形成される、複数のサンドイッチ複合体を含む。他の実施形態、具体的には、競合結合剤を伴う実施形態では、結果として生じる混合物は、磁気粒子の表面上の表面親和性分子のみに結合される標的被分析物でそれぞれ形成される、複数の分子複合体を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、本方法はまた、カートリッジ内の第1の弁が融解し、混合物がサンプル調製貯留部から分析チャネルに流入するように、第1の加熱要素をシミュレーションするステップも含む。種々の実施形態では、混合物は、溶液中に懸濁させられ、溶液は、毛管作用を介して、第1の貯留部から下流の吸収材料に向かって分析チャネルの中へ混合物を輸送する、輸送媒体として作用する。分析チャネル内で、混合物の磁気粒子は、分析チャネルの一部分内の複数の磁石または他の磁場発生器上に局在化し、それによって、磁気粒子が複数の局在化サンプルを形成する。そのような実施形態では、磁気粒子は、大型磁気粒子がより小さい上流磁場内に局在化し、小型磁気粒子がより大きい下流磁場内に局在化するように、サイズおよび強度に基づいて局在化する。いくつかの実施形態の方法はまた、カートリッジ内の第2の弁が融解し、洗浄液が第2の貯留部から流出して分析チャネルに流入し、複数の局在化サンプルから、磁気粒子に間接的に結合されていない検出作用物質および/または競合結合剤を除去するように、第2の加熱要素をシミュレーションするステップも含む。いくつかの実施形態の方法はさらに、カートリッジ内の第3の弁が融解し、基質の溶液が第3の貯留部から流出して分析チャネルに流入するように、第3の加熱要素をシミュレーションするステップを含む。いくつかの実施形態では、検出作用物質および競合結合剤は、基質を酸化させる酸化酵素を含む。
【0023】
コンピュータ化方法はさらに、より小さい磁場内に位置する第1の記録センサにおいて第1の信号を検出するステップであって、第1の信号の少なくとも一部分は、基質の酸化によって引き起こされる、ステップと、より大きい磁場の近傍に位置する第2の記録センサにおいて第2の信号を検出するステップであって、第2の信号の少なくとも一部分は、基質の酸化によって引き起こされる、ステップと、基準センサにおいて基準信号を検出するステップと、例えば、雑音を排除するように、第1の信号から基準信号を差し引くことによって、第1の結果として生じた信号を計算するステップと、第1の標的被分析物の存在および/または量を識別するように、第1の結果として生じた信号を処理および分析するステップと、例えば、雑音を排除するように、第2の信号から基準信号を差し引くことによって、第2の結果として生じた信号を計算するステップと、第2の標的被分析物の存在および/または量を識別するように、第2の結果として生じた信号を処理および分析するステップとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、本方法はまた、試験結果を示す信号をモバイルコンピュータデバイスに伝送するステップも含む。
【0024】
いくつかのそのような実施形態では、第1の結果として生じた信号は、局在化サンプル内に存在する第1の標的被分析物の量に比例し、第2の結果として生じた信号は、局在化サンプル内に存在する第2の標的被分析物の量に比例する。他の実施形態では、第1および第2の結果として生じた信号は、サンプル中に存在する第1および第2の標的被分析物の量に間接的に比例する。他の実施形態では、第1の信号は、第1の被分析物の量に間接的に比例し、第2の信号は、第2の標的被分析物の量に正比例し、またはその逆も同様である。
【0025】
サンプル内の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するためのコンピュータ化方法の他の実施形態では、第1の貯留部は、1つのサイズの磁気粒子のみを含み、1つだけの磁石または他の磁場発生器が、分析チャネルの中もしくは近傍に提供される。そのような実施形態では、本方法は、単一の標的被分析物の存在、非存在、および/または量の検出を可能にする。
【0026】
コンピュータ化方法の他の実施形態では、3つまたはそれを上回るサイズの磁気粒子が、第1の貯留部中に存在し、等数の3つまたはそれを上回る磁場発生器が、分析チャネルの中もしくは近傍に提供される。そのような様式で、サンプル内の複数の被分析物の存在を試験するために、単一のデバイスおよび単一の方法が採用されてもよい。センサ信号が標的被分析物の量と正比例しようと、または間接的に比例しようと、その信号と被分析物標的濃度との間に1対1のマッピングを作成するために、任意の数の粒子サイズおよび磁場強度を利用することができる。そのような実施形態では、磁場の数は、両方とも、本システムが検出するように構成される、異なる標的被分析物の数に等しい、センサの数および一意的な磁気粒子集団の数に等しい。そのような方法およびデバイスは、例えば、多くの疾患の中でも、どれに個人が罹患しているか、多くの薬剤または毒の中でも、どれに個人が不利に反応しているか、多くの化学物質の中でも、どれが水を汚染したかを判定するために、使用されてもよい。他の実施例は、個人の体内の種々のビタミン、ホルモン、タンパク質、または他の目的とする被分析物の濃度を定量化するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
類似数字が類似要素を表す、添付図面を参照して、例示的実施形態が以下で説明される。
【0028】
【図1】図1A−1Dは、本開示された被分析物検出システムの一実施形態内で見出される分子および反応の概略描写を提供する。
【0029】
【図2】図2A−2Bは、本開示された被分析物検出システムの別の実施形態内で見出される分子および反応の概略描写を提供する。
【0030】
【図3A】図3A−3Bは、それぞれ、サンプル収集デバイスの一実施形態の側面図および斜視図を描写する。
【図3B】図3A−3Bは、それぞれ、サンプル収集デバイスの一実施形態の側面図および斜視図を描写する。
【0031】
【図3C】図3C−3Dは、それぞれ、図3A−3Bのサンプル収集デバイスの実施形態において提供された収集ヘッドの斜視図および側面図を描写する。
【図3D】図3C−3Dは、それぞれ、図3A−3Bのサンプル収集デバイスの実施形態において提供された収集ヘッドの斜視図および側面図を描写する。
【0032】
【図4A】図4Aは、サンプル収集デバイスの別の実施形態の側面図を描写する。
【0033】
【図4B】図4Bは、図4Aのサンプル収集デバイスの斜視図を描写する。
【0034】
【図5】図5は、サンプル収集デバイスの一実施形態の機能ブロック図を描写する。
【0035】
【図6】図6は、サンプル収集デバイスの別の実施形態の側面図を描写する。
【0036】
【図7A】図7Aは、組み立てられたカートリッジデバイスの一実施形態の斜視図を描写する。
【0037】
【図7B】図7Bは、分解構成で図7Aのカートリッジデバイスを形成する構成要素の斜視図を描写する。
【0038】
【図8】図8は、カートリッジデバイスの別の実施形態の分解図を描写する。
【0039】
【図9】図9A−9Cは、別のカートリッジデバイスの実施形態の分解、半分解、および非分解斜視図を描写する。
【0040】
【図10A】図10Aは、図8のカートリッジデバイスの実施形態の上面図を描写する。
【0041】
【図10B】図10Bは、図8からのカートリッジデバイスの部分斜視図を描写する。
【0042】
【図11A】図11A−11Bは、それぞれ、カートリッジデバイスの一実施形態で見出される内部構成要素および回路基板構成要素の上面図および斜視図を描写する。
【図11B】図11A−11Bは、それぞれ、カートリッジデバイスの一実施形態で見出される内部構成要素および回路基板構成要素の上面図および斜視図を描写する。
【0043】
【図11C】図11Cは、特定の実施形態における貯留部の特徴を強調表示するように拡大された、図11Aの内部構成要素の部分図を描写する。
【0044】
【図12】図12A−12Bは、それぞれ、その中に配置された図4のサンプル収集デバイスの実施形態を有する、図8のカートリッジデバイスの実施形態の上面図および側面図を描写する。
【0045】
【図13】図13A−13Bは、カートリッジの残りの部分から単離して概略的に表される、サンプル調製貯留部の一実施形態の上面図および斜視図を描写する。
【0046】
【図14】図14は、入力トンネルの一実施形態の機能ブロック図を描写する。
【0047】
【図15】図15A−15Cは、それぞれ、入力トンネルの別の実施形態の上面図、側面図、および斜視図を描写する。
【0048】
【図16A】図16Aは、サンプル収集デバイスの一実施形態が係止構成でその中に配置される、入力トンネルの一実施形態の上面図を描写する。
【0049】
【図16B】図16B−16Cは、それぞれ、実施形態の係止特徴および密閉特徴を強調表示するように拡大された、図16Aの入力トンネルおよびサンプル収集デバイスの部分図を描写する。
【図16C】図16B−16Cは、それぞれ、実施形態の係止特徴および密閉特徴を強調表示するように拡大された、図16Aの入力トンネルおよびサンプル収集デバイスの部分図を描写する。
【0050】
【図17A】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17B】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17C】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17D】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17E】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17F】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17G】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17H】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【図17I】図17A−17Iは、マイクロ流体分析チャネルの種々の実施形態の断面図を描写する。
【0051】
【図18】図18A−18Bは、それぞれ、図7A−7Bのカートリッジの実施形態の回路基板構成要素の実施形態の上面図および底面図を描写する。
【0052】
【図19】図19は、図8のカートリッジの実施形態からの第1の貯留部の断面図を描写する。
【0053】
【図20】図20A−20Bはそれぞれ、カートリッジの一実施形態内に位置付けられた弁を描写する。
【0054】
【図21】図21は、読取機デバイスの一実施形態を概略的に表す。
【0055】
【図22】図22は、読取機デバイスの一実施形態の分解図を描写する。
【0056】
【図23】図23A−23Cは、自動検出および自動開始プロトコルの種々の状態に係合する音波発生装置を概略的に表す。
【0057】
【図24】図24は、弁フィードバックシステムの一実施形態の概略図を描写する。
【0058】
【図25】図25は、弁フィードバックシステムを有する読取機デバイスの一実施形態の部分図を描写する。
【0059】
【図26】図26A−26Cは、図7A−7Bのカートリッジデバイスの実施形態との種々の係合段階で、図22の読取機デバイスの実施形態の種々の図を描写する。
【0060】
【図27A】図27A−27Bは、カートリッジデバイスの別の実施形態に連結された読取機デバイスの別の実施形態の側面図および断面図を提供する。
【図27B】図27A−27Bは、カートリッジデバイスの別の実施形態に連結された読取機デバイスの別の実施形態の側面図および断面図を提供する。
【0061】
【図28A】図28Aは、標的被分析物検出システムの一実施形態を備える、種々の構成要素を描写する。
【0062】
【図28B】図28Bは、種々の構成要素がともに連結されて使用されている、図28Aの標的被分析物検出システムを描写する。
【0063】
【図29A】図29Aは、読取機デバイスの別の実施形態を描写する。
【0064】
【図29B】図29Bは、遠隔コンピュータデバイスに直接連結された図29Aの読取機デバイスを描写する。
【0065】
【図30】図30は、読取機デバイスの別の実施形態を描写する。
【0066】
【図31】図31は、被分析物検出システムの一実施形態の概略図を提供する。
【0067】
【図32】図32は、サンプル中の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するための方法の一実施形態のフローチャートを提供する。
【0068】
【図33】図33−37はそれぞれ、標的被分析物検出システムのいくつかの実施形態の一部を形成する、遠隔コンピュータデバイスによって生成されたグラフィカルユーザインターフェースの実施形態を描写する。
【図34】図33−37はそれぞれ、標的被分析物検出システムのいくつかの実施形態の一部を形成する、遠隔コンピュータデバイスによって生成されたグラフィカルユーザインターフェースの実施形態を描写する。
【図35】図33−37はそれぞれ、標的被分析物検出システムのいくつかの実施形態の一部を形成する、遠隔コンピュータデバイスによって生成されたグラフィカルユーザインターフェースの実施形態を描写する。
【図36】図33−37はそれぞれ、標的被分析物検出システムのいくつかの実施形態の一部を形成する、遠隔コンピュータデバイスによって生成されたグラフィカルユーザインターフェースの実施形態を描写する。
【図37】図33−37はそれぞれ、標的被分析物検出システムのいくつかの実施形態の一部を形成する、遠隔コンピュータデバイスによって生成されたグラフィカルユーザインターフェースの実施形態を描写する。
【0069】
【図38】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図39】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図40】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図41】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図42】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図43】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図44】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【図45】図38−45は、本明細書に説明されるシステムまたはシステムの構成要素の実施形態を使用して行われる、種々の実験からの実験結果を描写する。
【発明を実施するための形態】
【0070】
(詳細な説明)
以下の詳細な説明では、本開示の一部を形成する、添付図面を参照する。図面および説明で説明される実施形態は、限定的ではなく例示的であることを目的としている。本明細書で示されるように、「例示的な」という用語は、「実施例または例証としての機能を果たすこと」を意味し、必ずしも他の実施形態と比べて好ましい、または有利であると解釈されるべきではない。本明細書で提示される主題の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、修正が行われてもよい。本明細書で説明および例証されるような本開示の側面は、種々の異なる構成で配列し、組み合わせ、および設計することができ、その全ては、明示的に企図され、本開示の一部を形成する。
【0071】
別様に定義されない限り、本明細書で使用される各技術または科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般的に理解されるものと同一の意味を有する。以下に続く請求項および本明細書で提供される本開示によると、以下の用語は、明示的に別様に記述されない限り、以下の意味で定義される。
【0072】
「約」または「およそ」という用語は、数値指定または範囲(例えば、圧力または寸法)の前で使用されるときに、(+)または(−)5%、1%、もしくは0.1%だけ変動し得る近似値を示す。
【0073】
本明細書および請求項で使用されるように、「1つの(a、an)」および「該(the)」という単数形は、文脈が明確に別様に決定付けない限り、単数および複数の参照の両方を含む。例えば、「1つの分子」という用語は、複数の分子を含んでもよく、かつ含むと企図される。時として、請求項および開示は、「複数」、「1つまたはそれを上回る」、もしくは「少なくとも1つ」等の用語を含んでもよいが、そのような用語の欠如は、複数が着想されないことを意味することを目的としておらず、かつ意味すると解釈されるべきではない。
【0074】
本明細書で使用されるように、「〜を備える」または「備える」という用語は、デバイス、システム、および方法が、記載された要素を含み、加えて、任意の他の要素を含み得ることを意味することを目的としている。「本質的に〜から成る」は、デバイス、システム、および方法が、記載された要素を含み、記述された目的で組み合わせにとって本質的に意義のある他の要素を除外することを意味するものである。したがって、本質的に本明細書で定義されるような要素から成るデバイスまたは方法は、請求された発明の基本および新規の特性に物質的に影響を及ぼさない、他の材料またはステップを除外しないであろう。「〜から成る」は、デバイス、システム、および方法が、記載された要素を含み、ささいにすぎない、もしくは重要ではない要素またはステップを除外することを意味するものとする。これらの移行用語のそれぞれによって定義される実施形態は、本開示の範囲内である。
【0075】
本明細書で使用されるように、「抗体」は、全抗体(モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体)ならびに任意の抗原結合断片またはその一本鎖を含む。したがって、「抗体」という用語は、抗原への結合の生物学的活性を有する免疫グロブリン分子の少なくとも一部を含む、任意のタンパク質またはペプチド含有分子を含む。そのようなものの例は、重鎖または軽鎖もしくはそのリガンド結合部分の相補性決定領域(CDR)、重鎖または軽鎖可変領域、重鎖または軽鎖定常領域、骨格(FR)領域、またはそれらの任意の部分、もしくは結合タンパク質の少なくとも一部分を含んでもよい。本明細書で使用されるような「ポリクローナル抗体」または「ポリクローナル抗体組成」という用語は、異なるB細胞株に由来する抗体の調製物を指す。ポリクローナル抗体組成は、抗原の同一または異なるエピトープを認識する、具体的抗原に対して、もしくは異なる抗原に対して分泌される、免疫グロブリン分子の混合物を含む。本明細書で使用されるような「モノクローナル抗体」または「モノクローナル抗体組成物」という用語は、単一分子組成の抗体分子の調製物を指す。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープに対する単一の結合特異性および親和性を示す。「モノクローナル抗体混合物」または「オリゴクローナルカクテル」は、複数のモノクローナル抗体の混合物もしくは組み合わせを指し、モノクローナル抗体のそれぞれは、同一の抗原、抗原の同一または異なるエピトープ、もしくは異なる抗原を特異的に認識および結合することができる。
【0076】
抗体は、概して、2つの重鎖ポリペプチドと、2つの軽鎖ポリペプチドとを含むが、1つの重鎖および1つの軽鎖を有する単一領域抗体、ならびに軽鎖が欠けている重鎖抗体も企図される。重鎖定常領域のアミノ酸配列に基づく、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミュー呼ばれる、5つのタイプの重鎖がある。これらの異なるタイプの重鎖は、それぞれ、IgGの4つのサブクラス、すなわち、IgG、IgG、IgG、およびIgGを含む、抗体の5つのクラス、すなわち、IgA(IgAおよびIgAを含む)、IgD、IgE、IgG、ならびにIgMを生じさせる。また、定常領域のアミノ酸配列に基づく、カッパ(κ)またはラムダ(λ)と呼ばれる、2つのタイプの軽鎖もある。全長抗体は、定常領域と、可変領域とを含む。
【0077】
定常領域は、抗体を抗原に結合することに直接関与しないが、エフェクタ機能(ADCC、補体結合、およびCDC)に関与する。ヒト定常領域は、Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed.Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD.(1991)によって、およびBruggemann et al.(1987)J.Exp.Med.166:1351−1361、Love et al.(1989)Methods Enzymol.178:515−527によって、詳細に説明されている。他の有用な定常領域は、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(DSMZ)またはAmerican Type Culture Collection(ATCC)等の寄託機関で寄託されたハイブリドーマ細胞株から取得可能な抗体の定常領域である。
【0078】
抗体の重鎖および軽鎖配列、またはその抗原結合断片のそれぞれは、3つの相補性決定領域(CDR)ならびに非CDR骨格領域(FR)を伴う可変領域を含む。本明細書で使用されるような「重鎖」および「軽鎖」という用語は、別様に記述されない限り、それぞれ、重鎖可変領域および軽鎖可変領域を意味する。抗体配列中の可変領域およびCDRは、(i)当技術分野で開発されている一般規則に従って、または(ii)公知の可変領域のデータベースに対して配列を整合させることによって、識別されることができる。これらの領域を識別するための方法は、Kontermann and Dubel,eds.,Antibody Engineering,Springer,New York,NY,2001、およびDinarello et al.,Current Protocols in Immunology,John Wiley and Sons Inc.,Hoboken, NJ, 2000で説明されている。抗体配列のデータベースは、Retter et al.(2005)Nucl.Acids Res.33(Database issue):D671−D674で説明されるように、(Department of Biochemistry & Molecular Biology University College London(London,England)のA.C.Martinによって維持されている)bioinf.org.uk/absにおける「The Kabatman」データベース、およびvbase2.orgにおけるVBASE2で説明され、それらを通してアクセスされることができる。「Kabatman」データベースウェブサイトはまた、CDRを識別するための一般経験則も含む。本明細書で使用されるような「CDR」という用語は、別様に示されない限り、Kabat et al.,Sequences of Immunological Interest,5thed.,U.S.Department of Health and Human Services,1991で定義されている。
【0079】
本明細書で使用されるように、一次抗体は、標的被分析物のエピトープに対する特異性を有し、それに結合する、抗体である。本明細書で使用されるように、二次抗体は、一次抗体に対する特異性を有し、それに結合する、抗体である。
【0080】
本明細書で使用されるように、「信号伝達作用物質」および「標識」という用語は、同義的に使用されてもよく、検出される組成物に直接または間接的に共役される、直接または間接的に検出可能な化合物もしくは組成物を指す。製剤中または他の共調合抗体を伴う共製剤中(coformulation)の抗体は、検出もしくは安定性分析を促進するように標識されることができる。本用語はまた、緑色蛍光タンパク質(GFP)および同等物等の挿入された配列の発現時に信号を提供し得る、ポリヌクレオチドに共役される配列も含む。標識は、単独で検出可能であり得(例えば、放射性同位体元素標識または蛍光標識)、または酵素標識の場合、検出可能である基質化合物もしくは組成物の化学的変質を触媒してもよい。標識は、小規模検出のために好適であり、または高スループットスクリーニングのためにより好適であり得る。したがって、好適な標識は、放射性同位体、蛍光色素、化学発光化合物、染料、および酵素を含むタンパク質を含むが、それらに限定される訳ではない。標識は、単純に検出されてもよく、または定量化されてもよい。単純に検出される応答は、概して、存在が単に確認される応答を含む一方で、定量化される応答は、概して、強度、偏光、および/または他の性質等の定量化可能な(例えば、数値的に報告可能な)値を有する応答を含む。発光または蛍光検定では、検出可能な応答は、結合に実際に関与する検定構成要素と関連付けられる発光団もしくはフルオロフォアを直接使用して、または別の(例えば、レポータもしくはインジケータ)構成要素と関連付けられる発光団もしくはフルオロフォアを間接的に使用して、生成されてもよい。
【0081】
信号を生成する発光標識の例は、生物発光および化学発光を含むが、それらに限定される訳ではない。検出可能な発光応答は、概して、発光信号の変化または発生を含む。検定成分を発光標識するための好適な方法および発光団は、当技術分野で公知であり、例えば、Haugland,Richard P.(1996)Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(6thed.)で説明されている。発光プローブの例は、エクオリンおよびルシフェラーゼを含むが、それらに限定されない。
【0082】
好適な蛍光標識の例は、フルオロセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、エオシン、エリトロシン、クマリン、メチルクマリン、ピレン、マラカイトグリーン、スチルベン、ルシファーイエロー、Cascade BlueTM、およびテキサスレッドを含むが、それらに限定さる訳ではない。他の好適な光学染料が、Haugland,Richard P.(1996)Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(6thed.)で説明されている。
【0083】
別の側面では、蛍光標識は、細胞表面マーカ等の細胞または組織の表面内もしくは上に存在する細胞成分への共有結合を促進するように官能化される。好適な官能基は、イソチオシアネート基、アミノ基、ハロアセチル基、マレイミド、スクシンイミジルエステル、およびハロゲン化スルホニルを含むが、それらに限定されず、その全ては、蛍光標識を第2の分子に付着させるために使用され得る。蛍光標識の官能基の選択は、リンカ、作用物質、マーカ、または第2の標識作用物質のいずれか一方への付着部位に依存し得る。
【0084】
本明細書で開示される種々のデバイス、システム、キット、および方法は、検体から採取されるサンプル内の標的被分析物を単離し、タグ付けし、検出することを目的としている。ある実施形態では、そのような検出を可能にするために、化学反応が採用される。例示的な化学反応が、以下で議論され、図1A−1D、2A、および2Bで描写される。
【0085】
反応物質および反応
いくつかの実施形態では、標的被分析物110a、110bが、図1Aおよび1Bに示されるように、サンプル調製試薬の溶液に添加される。この標的被分析物は、核酸、タンパク質、小分子、または重金属等の任意の分子であってもよい。サンプル調製試薬は、少なくとも、磁気マイクロビーズまたはナノ粒子120a、120b(本明細書では「磁気粒子」と称される)を含む。いくつかの実施形態では、磁気粒子は、金シェルによってコーティングまたは別様に取り囲まれた鉄心(Fe)もしくは他の強磁性金属から形成される。いくつかの実施形態では、磁気粒子は、約100ナノメートル(nm)、約5000nm、またはその間の任意の値の半径を有する。例えば、いくつかの実施形態では、磁気粒子集団のうちの1つまたはそれを上回るものは、約100〜1000nmの半径を有する。他の実施形態では、磁気粒子集団のうちの1つまたはそれを上回るものは、約1000〜5000nmの半径を有する。いくつかの実施形態では、磁気粒子は、約100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、および/または5000nm、ならびに/もしくは、例えば、100〜1600nmまたは200〜1600nm、もしくは300〜4900nmの間の任意の範囲の半径を有する。いくつかの実施形態では、磁気粒子の複数の集団が提供され、各集団は、溶液中に存在する他の集団に一意的であるサイズを有する。
【0086】
種々の実施形態では、各磁気粒子120a、120bは、その表面に結合した親和性分子130a、130bを有する。本明細書で使用されるように、親和性分子は、標的分子に結合するか、またはそれを捕捉することができる、任意の好適な分子もしくは部分であってもよい。親和性分子の非限定的な例は、抗体(一本鎖、多重鎖抗体、ダイアボディ、ヒト化抗体等を含む)、親和性を伴う抗体断片、リガンド、基質に対する結合親和性を伴うポリペプチドまたはタンパク質分子および部分、核酸分子(例えば、アプタマー)、結合親和性を伴う他の分子、および同等物を含む。図1Aおよび1Bは、抗体130aおよび核酸プローブ130bを描写するが、核酸アプタマー、または他の結合タンパク質もしくは分子を含む、任意の好適な親和性分子を使用することができる。
【0087】
いくつかの実施形態では、サンプル調製試薬はまた、例えば、信号伝達作用物質150aに共役した抗体160a、または信号伝達作用物質150bに結合した標識核酸プローブ160b等の検出作用物質140a、140bも含む。いくつかの実施形態では、検出作用物質の抗体は、標的被分析物に対する一意的な特異性を伴う一次抗体である。他の実施形態では、検出作用物質の抗体は、一次抗体に対する一意的な特異性を伴う二次抗体である。そのような実施形態では、一次抗体もまた、提供されてもよい。いくつかの実施形態では、二次抗体の使用は、信号伝達作用物質150の結合を促進する。種々の実施形態の検出作用物質140のそれぞれは、例えば、酸化酵素または他の信号伝達酵素、メチレンブルーまたは他の電気化学応答性タグ、もしくは臭化エチジウム、フルオレセイン、緑色蛍光タンパク質、または他のフルオロフォア等の蛍光タグ等の検出可能な標識である、信号伝達作用物質150を含む。
【0088】
検出作用物質140を含む実施形態では、上記で記載される種々の試薬は、サンドイッチ複合体を形成するようにハイブリダイズしてもよい。例示的なサンドイッチ複合体100a、100bが、図1Cおよび1Dで図示されている。各サンドイッチ複合体は、(1)表面結合親和性分子130a、130bを有する磁気粒子120a、120b、(2)標的被分析物110a、110b、および(3)検出作用物質140a、140bから形成される。図1Cの例示的なサンドイッチ複合体100aは、親和性分子として抗体を使用し、標的被分析物は、目的とするタンパク質または小分子である。図1Dの例示的なサンドイッチ複合体100bは、特定の核酸の配列を捕捉するように設計されている核酸プローブを使用する。
【0089】
種々の実施形態では、信号伝達作用物質150は、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)または大豆ペルオキシダーゼ等の酸化酵素である。そのような実施形態では、酵素は、特定の化学基質の存在下にあるときに、電気化学電池において起こる酸化反応を誘発する。したがって、特定の基質が、電気化学電池における標的被分析物および磁気粒子に結合した酸化酵素上に流れるか、または別様にそれに遭遇する場合に、酸化反応が起こる。そのような実施形態では、それに応じて、存在する標的被分析物の量に比例する量で、酸化酵素によって基質から奪われた電子を補充するように、電子が電気化学電池の作業電極から放出される。電子の放出または流れは、例えば、電流の変化または電圧の変化として電極によって検出可能である、電流をもたらす。
【0090】
図2A−2Bの概略図によって表される実施形態等の他の実施形態では、サンプル調製試薬は、少なくとも、その表面に結合した親和性分子230をそれぞれ有する、磁気粒子220の集団を含む。いくつかのそのような実施形態では、競合結合剤240、および標的被分析物210を含有するサンプルが、サンプル調製試薬に添加される。種々の実施形態の競合結合剤240は、信号伝達作用物質250、例えば、上記で説明される信号伝達作用物質のうちのいずれかに事前に結合する、事前結合標的被分析物270を含む。事前結合標的被分析物270は、例えば、抗体、核酸プローブ、核酸アプタマー、または他の親和性分子260を介して、信号伝達作用物質250に間接的に結合されてもよい。種々の実施形態では、サンプルからの非結合標的被分析物210、および競合結合剤240が、磁気粒子220上の親和性分子230に結合するように相互と競合する。磁気粒子220に結合することが成功する競合結合剤240および信号伝達作用物質250の量は、サンプル中に存在する非結合標的被分析物210の量に反比例する。競合結合剤240の信号伝達作用物質250が酸化酵素である、実施形態では、特定の基質が、電気化学電池における競合結合剤240に結合した磁気粒子上を流れるか、または別様にそれに遭遇する場合に、酸化反応が起こる。それに応じて、サンプル中に存在する標的被分析物の量に反比例する量で、酸化酵素によって基質から奪われた電子を補充するように、電子が電気化学電池の作業電極から放出される。電子の放出または流れは、例えば、電流の変化または電圧の変化として電極によって検出可能である、電流をもたらす。いくつかの実施形態では、そのような競合結合技法の使用は、有利なことには、標的被分析物が非常に低い濃度でサンプル中に存在するときでさえも、標的被分析物の検出を可能にする。
【0091】
本明細書で企図されるいくつかの実施形態では、サンプル試薬は、磁気粒子の1つだけの集団と、検出作用物質または競合結合剤の1つの集団とを含む。そのような実施形態は、目的とする単一の標的被分析物の検出のために調節される。
【0092】
他の実施形態では、磁気粒子ならびに検出作用物質および/または競合結合剤の複数の集団が提供され、各集団は、独自の親和性を有するように構築される。そのような実施形態では、磁気粒子の各集団は、その表面に結合した一意的な親和性分子を有し、それによって、磁気粒子の各集団は、異なる標的被分析物と結合するように設計されている。同様に、検出作用物質の各集団は、一意的な親和性分子を含み、それによって、異なる標的被分析物と結合するように設計されている。競合結合アプローチを採用する実施形態では、競合結合剤の各集団は、異なる事前結合標的被分析物を含み、それによって、異なる標的被分析物と競合するように設計されている。そのような実施形態は、複数の標的被分析物の検出を可能にする。
【0093】
当業者であれば、磁気粒子結合複合体を形成する可能性は多数であり、全てのそのような可能性が本明細書で企図されることを理解するであろう。例えば、サンプル調製試薬は、標的被分析物の一部分に結合する、ビオチン標識抗体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、サンプル調製試薬の間で存在する抗体および/または核酸は、ストレプトアビジン共役信号伝達酵素がビオチン化検出剤と結合して複合体を形成することができるように、事前にビオチン化されてもよい。1つのそのようなストレプトアビジン共役信号伝達酵素は、HRPである。タグ付けの組み合わせは、ビオチン・ストレプトアビジンに限定されない。任意の好適なタグ付け方式が機能し得る。別の例では、複数のHRP酵素が、結果として生じたサンドイッチ複合体の信号生成能力を増進するために、ポリHRP分子として一般的に知られている分子にともに共役される。
【0094】
磁気粒子結合複合体を形成する構成要素に加えて、種々の実施形態のサンプル調製試薬は、(a)塩等の磁気粒子結合複合体の形成を促進する作用物質、(b)細菌またはウイルスの溶解もしくは大分子またはヌクレオチドの切断のための洗剤および酵素等の標的被分析物へのアクセスおよび特異性を促進する作用物質、(c)非特異的結合を減少させる阻害タンパク質、および(d)サンプル調製試薬の保存可能期間を向上させることができる、例えば、トレハロース等の安定剤のうちの1つまたはそれを上回るものを含むことができる。
【0095】
サンプル調製試薬の少なくともいくつかの実施形態では、結合の可能性を増進するために塩が必要である。例えば、いくつかの実施形態は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)を含む。他の実施形態では、電気化学検出に干渉しない任意の塩が試薬内で提供されてもよい
【0096】
サンプル調製試薬の間で存在する抗体、酵素、および/または他のタンパク質を安定させることに役立つように、周知のウシ血清アルブミン、カゼイン、フィブリノゲン、または他の阻害タンパク質等の阻害タンパク質が提供されてもよい。そのような阻害タンパク質はまた、磁気粒子、ならびに本明細書の他の場所で説明されるシステムおよびデバイスの壁への信号伝達酵素の非特異的結合を防止することにも役立ち得る。
【0097】
加えて、目的とする分子または核酸にアクセスするために溶解を必要とする実施形態については、洗剤(detergent)が採用されてもよい。種々の実施形態では、信号伝達酵素および/または抗体の変性を防止するように、イオン性洗剤よりもむしろ非イオン性洗剤が提供される。洗剤は、細菌の溶解を増進することができるが、インフルエンザウイルス等の種々のウイルスを穏やかに溶解させるためにも有用である。そのような溶解は、ウイルスの内部の核タンパク質等の標的被分析物へのアクセスを向上させるために望ましくあり得る。加えて、いくつかの実施形態では、サンプル調製試薬は、溶解を増進し、溶解中に粘度を低減させる酵素を含み、そのような試薬は、いくつかのサンプル、例えば、大腸菌等の細菌を含有するサンプルの調製のために必要であり得る。溶解を増進および促進する酵素は、磁気粒子の表面上の核酸プローブを破壊することなく、放出されたゲノムDNAを切り刻む、リゾチームおよびデオキシリボヌクレアーゼを含んでもよい。
【0098】
より大きいヌクレオチド配列をより小さい配列に選択的に切り刻む、リボヌクレアーゼまたはデオキシリボヌクレアーゼ等の酵素は、有利な結合動力学を有する、より小さい断片を生成するために有用であり得る。そのような酵素は、いくつかの実施形態のサンプル調製試薬中に存在する。他の構成要素もまた、サンプル調製試薬内に含まれてもよい。例えば、トレハロース等の安定剤が存在してもよく、そのような安定剤は、酸化からタンパク質を保護することに役立ち、それによって、特に室温で、試薬の保存可能期間を増加させる。
【0099】
当業者は、上記のサンプル調製試薬および化学反応のうちの1つまたはそれを上回るものが、任意の数の標的被分析物を試験するために採用され得ることを理解するであろう。標的被分析物は、特定の疾患、感染症、または健康状態の存在もしくは非存在を検出するため、または健康もしくは疾患の1つまたはそれを上回る測定基準の進行を監視するために、検出および/または定量化されてもよい。好適な標的被分析物は、以下のうちの1つまたはそれを上回るもの、すなわち、ビタミンD、コレステロール、インスリン、炎症の指標であるC反応性タンパク質(CRP)、遊離テストステロン、ストレスの指標であるコルチゾール、感染症の発症と関連付けられるバイオマーカ、排卵の指標である黄体形成ホルモン、生殖能力の指標である卵胞刺激ホルモン、妊娠と関連付けられるバイオマーカであるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)、細菌またはウイルス感染症のバイオマーカ、例えば、インフルエンザA、B、および/またはCのバイオマーカ、鳥インフルエンザのバイオマーカ、豚インフルエンザのバイオマーカ、エボラのバイオマーカ、A群連鎖球菌のバイオマーカであるストレプトリジンO、HIV/AIDSのバイオマーカおよび/または百日咳菌のバイオマーカとしての機能を果たすCD4+ならびに/もしくはCD8 T細胞、遺伝性疾患と関連付けられるDNA断片等の胎児DNAまたはDNA断片、卵巣癌と関連付けられるバイオマーカであるCA−153、前立腺癌と関連付けられるバイオマーカである前立腺特異抗原(PSA)、および/または癌性腫瘍と関連付けられる任意の他のバイオマーカ、例えば、循環腫瘍細胞もしくは他の腫瘍特異的マーカを含むが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、複数の標的被分析物が、特定の疾患、感染症、または健康状態の存在もしくは非存在を検出するように、または健康もしくは疾患の進行を監視するように、検出および定量化されてもよい。例えば、一実施形態では、白血球エステラーゼ、尿路原因細菌中で見出される16sリボソーム核酸、および/または亜硝酸塩が、尿路感染症の存在もしくは非存在を判定するように定量化されてもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、磁気粒子に結合された親和性分子は、標的被分析物を特異的に認識し、それに結合する抗体である(本明細書では「標的被分析物の抗体」と称される)。例えば、標的被分析物がストレプトリジンOであるとき、親和性分子は、抗ストレプトリジンO(ASO)である。
【0101】
いくつかの実施形態では、競合結合剤が提供されるとき、競合結合剤は、信号伝達作用物質に事前結合された標的被分析物を含む化合物である。例えば、標的被分析物がビタミンDである、一実施形態では、親和性分子は、ビタミンD一次抗体であり、競合結合剤は、HRP共役ビタミンD分子である。そのような実施形態では、ビタミンD一次抗体は、磁気粒子の表面上で固定化され、サンプル内に存在する任意のビタミンDは、抗体と結合するためにHRP共役ビタミンD分子と競合する。別の実施例では、標的被分析物は、テストステロンであり、親和性分子は、テストステロン一次抗体であり、競合結合剤は、HRP共役テストステロン分子である。そのような実施形態では、テストステロン一次抗体は、磁気粒子表面に結合され、サンプル中に存在する任意のテストステロンは、テストステロン一次抗体に結合するためにHRP共役テストステロン分子と競合する。
【0102】
いくつかの実施形態では、検出作用物質が提供されるとき、検出作用物質は、信号伝達作用物質に結合された標的被分析物の抗体を含む化合物である。検出作用物質内に含まれる抗体は、磁気粒子表面上で固定化される抗体と異なる。種々の実施形態では、2つの抗体は、標的被分析物上の異なるエピトープに対する特異性を有する。例として、標的被分析物がCRPである、一実施形態では、親和性分子は、CRP特異抗体であり、検出作用物質は、大豆ペルオキシダーゼ(SBP)分子に結合された異なるCRP一次抗体である。磁気粒子に結合されたCRP特異抗体は、SBP分子に結合されたCRP一次抗体とは異なるCRP上のエピトープに対する特異性を有する。そのような実施形態では、標的被分析物、すなわち、CRPが、サンプル内に存在する場合、CRPの1つの部分が親和性分子に結合し、CRPの別の部分が検出作用物質に結合して、サンドイッチ複合体を形成する。
【0103】
標的被分析物は、本明細書で提供されるシステムを使用して、検出および/または定量化されてもよい。本明細書に説明されるシステムの種々の実施形態は、上記で説明される化学反応のいずれかが、完全に自動的に、または実質的に人間の介入を伴わずに起こり得る、内蔵環境を生成するように設計されている。例えば、本明細書で説明されるいくつかの設計では、上記の化学反応のうちの1つまたはそれを上回るものは、オペレータが試薬を本システムに添加するか、もしくは本システムから除去する必要なく進む。ある実施形態では、本システムは、検体から収集されたサンプルがこぼれるリスク等の生体有害(バイオハザード)リスクが最小限化されるように閉鎖される。種々の実施形態では、そのようなシステムは、少なくとも、サンプル収集デバイス、カートリッジデバイス、および読取機デバイスを含む。そのようなデバイスの例示的実施形態が、以下でさらに詳細に説明される
【0104】
サンプル収集デバイス
種々の実施形態のサンプル収集デバイスは、検体からサンプルを収集するように構成される。サンプル収集デバイスは、任意の所望の領域または場所、例えば、頬の内側、口、喉、鼻腔、耳から、尿から、唾液から、血液から、または別の身体部分から、細胞および他の生物学的物質を収集するように構成されてもよい。1つの例示的なサンプル収集デバイスは、血液、唾液、粘液、または尿の小液滴を小型毛管チャネルの中へ吸い上げるユニットを含む。他の実施形態では、サンプル収集デバイスは、例えば、空気または水から、もしくは物理的表面または他の構造から等、環境から生物学的物質、粒子状物質、または他の化学物質を収集するように構成されてもよい。
【0105】
種々の実施形態のサンプル収集デバイスは、以下で説明される他のデバイスを使用して、検体中の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出することが可能であるように、検体の適切な場所から十分に大きいサンプルを収集するようなサイズにおよび成形される。例えば、インフルエンザまたは風邪ウイルスと関連付けられるもの等のいくつかの標的被分析物については、サンプル収集デバイスは、鼻挿入綿棒であってもよく、綿棒は、個人に存在する場合、インフルエンザまたは風邪ウイルスと関連付けられる標的被分析物の検出を可能にするように、個人の鼻腔から十分な量のサンプルを収集するようなサイズおよび形状にされる。例えば、連鎖球菌性咽頭炎と関連付けられるもの等の他の標的被分析物については、サンプル収集デバイスは、個人の喉から十分な細胞を擦り取るように成形される、咽喉綿棒であってもよい。別の実施例として、HIVと関連付けられる標的被分析物を収集するために適切なサンプル収集デバイスは、血液ランセットを備えてもよい。血液ランセットはまた、例えば、循環被分析物、例えば、ビタミンD、CRP、黄体形成ホルモン、卵胞刺激ホルモン、hCG、遊離テストステロン、コルチゾール、ウイルスおよび/または細菌ならびに/もしくは癌バイオマーカの濃度を検出および/または分析するように設計されるシステムの中で提供されてもよい。別の実施例では、唾液を収集するように構成されるサンプル収集デバイスは、例えば、ホルモン濃度(例えば、遊離テストステロン濃度、コルチゾール濃度、黄体形成ホルモン濃度、または卵胞刺激ホルモンレベル)、薬物レベル、ビタミンレベル(例えば、ビタミンDレベル)、妊娠(例えば、hCGレベル)、および/または特定のウイルス、細菌、もしくは癌と関連付けられることが公知であるバイオマーカのレベルを追跡するための検査を含む、種々の検査のために標的被分析物を収集するために適切であり得る。尿を収集するように構成されるサンプル収集デバイスは、例えば、妊娠と関連付けられる標的被分析物(例えば、hCG)を収集するために適切であり得る。
【0106】
サンプル収集デバイスの1つのそのような実施形態が、図3A−3Dで提供される。サンプル収集デバイス300は、検体から少量の尿を収集するように構成される。サンプル収集デバイス300は、シャフト310、収集ヘッド320、先端330、および収集領域340であって、毛細管から形成される収集領域340を有する。いくつかの実施形態のシャフトは、収集者の手が収集部位から除去された状態で、容易かつ衛生的な収集を促進するように細長い。先端330を有する収集ヘッド320は、図3Cおよび3Dで単離して示されている。いくつかの実施形態では、収集ヘッド320は、例えば、補完的ねじ山もしくは係止機構、および/またはカートリッジデバイスと係合するための密閉機構等の以下でさらに詳細に説明される特徴のうちの1つまたはそれを上回るものを有する、シャフトと組み合わせられる。
【0107】
サンプル収集デバイス400の別の実施形態が、図4Aおよび4Bで提供される。提供されたサンプル収集デバイス400は、鼻腔から生物学的物質を収集するために構成される、鼻綿棒である。サンプル収集デバイス400は、シャフト410と、収集ヘッド420と、先端430とを有する。いくつかの実施形態では、先端430は、丸みを帯びている。他の実施形態では、任意の鈍的または実質的に鈍的な先端形状が使用されてもよい。種々の実施形態では、シャフト410は、個人の鼻内に嵌合するように細長く、収集ヘッド420は、鼻の内壁を優しく擦り、鼻内に存在する流体、細胞、および/または他の生物学的物質を収集するように構成される。いくつかの実施形態では、シャフト410および収集ヘッド420は、同一の材料から形成される。他の実施形態では、それらは、異なる材料から形成される。いくつかの実施形態では、シャフト410および収集ヘッド420の両方は、プラスチックから形成される。いくつかの実施形態では、サンプル収集デバイス400は、滅菌包装内に事前包装され、1回限りの使用のために構成される。
【0108】
いくつかの実施形態では、サンプル収集デバイス400の先端430は、鈍的であり、鋭い縁を含まない。鈍的設計は、サンプル収集デバイスでユーザがけがをするリスクを低減させる。加えて、鈍的先端430の利点が、カートリッジデバイスの議論において以下でさらに詳細に説明される。種々の実施形態のサンプル収集デバイス400は、そのようなカートリッジデバイスの中への完全または部分的挿入のために構成される。
【0109】
図4Aおよび4Bのサンプル収集デバイス400を含む、サンプル収集デバイスの種々の実施形態では、本デバイスは、複数の機能構成要素を含む。そのような機能構成要素は、図5のブロック図で概略的に表される。これらの構成要素が機能的に説明されるため、当業者であれば、これらの構成要素が多くの物理的形態をとり得ることを理解するであろう。全ての好適な物理的形態が、本明細書で企図され、組み込まれる。描写されるように、種々の実施形態では、サンプル収集デバイス500は、サンプルを収集し、カートリッジデバイス内の貯留部に送達するためにサンプルを貯蔵するための収集ゾーン510、カートリッジデバイスの中へのサンプル収集デバイス500の挿入時に、サンプル収集デバイス500とカートリッジデバイスとの間の液密シールの形成を促進するための密閉ゾーン520、カートリッジデバイスの中へのサンプル収集デバイス500の挿入時に、収集デバイスがカートリッジと不可逆的かつ不可動に噛合されるように、サンプル収集デバイス500とカートリッジデバイスとの間の固定係合を促進するための係止ゾーン530、およびユーザがサンプル収集デバイスを把持して操作するためのハンドルゾーン540のうちの1つまたはそれを上回るものを含む。いくつかの実施形態では、収集ゾーン510はまた、カートリッジデバイス内の貯留部の中へのアクセスを取得するために、カートリッジデバイス内の膜を破るように提供および構成される。いくつかの実施形態では、ハンドルゾーン540は、カートリッジデバイスの中へのサンプル収集デバイス500の残りの部分の挿入に続いて、破れやすいか、または別様にサンプル収集デバイス500の該残りの部分から取り外し可能である。
【0110】
機能的ゾーンが顕著に表示された、サンプル収集デバイス600の一実施形態が、図6で提供される。示されるように、サンプル収集デバイス600は、デバイス600を保持するためのハンドル640と、デバイス600をカートリッジの中へ係止するための係止特徴630と、カートリッジの中の内部トンネルと液密シールを形成するための密閉特徴620と、サンプルを収集して一時的に貯蔵するための収集特徴610とを含む。
【0111】
カートリッジデバイス
種々の実施形態では、カートリッジは、筐体から形成され、これは、封入空間を画定し、カートリッジが、サンプル収集デバイスから標的被分析物を伴うサンプルを受容すること、サンプル調製試薬とともにサンプルを貯蔵すること、標的被分析物をサンプル調製試薬と混合してハイブリダイズさせるための空間を提供すること、ハイブリダイズした標的被分析物が検出のためのセンサ上に局在化される、分析ゾーンを提供すること、ハイブリダイズした標的被分析物を分析ゾーンに輸送するための液体媒体を提供すること、ハイブリダイズした標的被分析物に導入されたときに検出可能な反応を受けることができる、基質を貯蔵して提供すること、基質を分析ゾーン内のハイブリダイズした標的被分析物に輸送するための液体媒体を提供すること、および廃棄物が貯蔵される廃棄物収集ゾーンを提供することのうちの1つまたはそれを上回るものを行うことを可能にする、種々の特徴を有する。
【0112】
種々の実施形態では、カートリッジは、標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するために必要とされる反応が起こる、実質的に閉鎖型のシステムである。そのような実施形態のカートリッジは、カートリッジシステムの中へ必要とされる唯一の入力が、検体からのサンプル、混合、ハイブリダイゼーションおよび/または弁開放を促進するエネルギー、および分析ゾーン内のハイブリダイズした標的被分析物の局在化を促進する磁力のうちの1つまたはそれを上回るものであり、カートリッジからの唯一の出力が電気信号であるため、「実質的に閉鎖型」と言われる。種々の実施形態では、カートリッジは、1つまたはそれを上回る特定の標的被分析物を検出するように選択される、包含されたサンプル調製試薬を伴って、標的被分析物特異的である。異なるカートリッジのタイプは、異なる標的被分析物を識別することを目的としている、異なる試薬を含む。
【0113】
カートリッジ700の一実施形態が、図7Aおよび7Bで提供される。具体的には、図7Aは、固定構成でともに連結されたカートリッジ700の構成要素の種々の非限定的実施例を描写し、図7Bは、カートリッジ700の種々の特徴を強調表示するために組立に先立って分離された、同一の構成要素を描写する。示されるように、種々の実施形態のカートリッジ700は、カバー構成要素720から形成される筐体710と、内部構成要素730と、基礎構成要素740とを含む。組立時に、これらの構成要素は、入力トンネル712、複数の貯留部722、および分析チャネル732を有する、固定構造を形成するようにともに連結される。いくつかの実施形態では、これらの構成要素は、硬質プラスチックまたは他の実質的に剛性の材料から形成される。
【0114】
類似カートリッジ実施形態の種々の構成要素、および相互に対する構成要素の配向もまた、図8の分解図に示される。示されるように、描写した実施形態の組立時に、カバー構成要素820は、内部構成要素830の第1の側面上に配置され、基礎構成要素840は、内部構成要素830の第2の側面上に配置される。回路基板構成要素850が、内部構成要素830と基礎構成要素840との間に位置付けられ、例えば、接着剤860の層を用いて、内部構成要素830に取り付けられる。カバー構成要素820および内部構成要素830の第1の側面の特徴は、入力トンネル812および複数の貯留部822をともに画定し、内部構成要素830の第2の側面および回路基板850の特徴は、分析チャネル832を画定する。
【0115】
別のカートリッジの実施形態の種々の構成要素およびそのような構成要素の組立が、それぞれ、図9A−9Cの分解、半分解、および非分解斜視図に示される。示されるように、カートリッジ900の組立中に、第1のカバー構成要素920は、内部構成要素930の側方に配置され、第2のカバー構成要素940は、内部構成要素930の反対の側方面上に配置される。回路基板構成要素950が、内部構成要素930に、例えば、接着剤の層を使用して、内部構成要素930の裏面に取り付けられる。そのような実施形態では、内部構成要素930および回路基板構成要素950は、第1のカバー構成要素920と第2のカバー構成要素940との間にともに位置付けられる。第1のカバー構成要素920、第2のカバー構成要素940、および内部構成要素930のうちの1つまたはそれを上回るものの特徴は、入力トンネル912をともに画定してもよく、内部構成要素930の裏面および回路基板950の特徴は、分析チャネル932を画定してもよい。いくつかの実施形態では、内部構成要素930は、複数の貯留部を画定する。いくつかのそのような実施形態では、各貯留部は、内部構成要素930の貯留部画定部分922にエッチングされ、彫刻され、切り込まれ、または別様に形成されたウェルである。いくつかの実施形態では、各貯留部の開放側は、ガス透過性/液体不透過性膜によって覆われる。
【0116】
図8のカートリッジ実施形態800に戻ると、内部構成要素830の種々の要素はまた、図10Aおよび10Bの上面図および部分斜視図でも示される。描写した図では、入力トンネル812は、カートリッジ800の中の第1の貯留部824につながる。第2の貯留部828および第3の貯留部826もまた、第1の貯留部824とともに提供される。複数の貯留部824、826、828のそれぞれは、マイクロ流体分析チャネル832へ開放する、貯留部の底部分近傍の対応する出口を有する。
【0117】
当業者であれば、3つの貯留部が描写されているが、種々の実施形態では、複数の貯留部は、2つの貯留部もしくは4つまたはそれを上回る貯留部を含み得、かつ代替的な空間構成を採用し得ることを理解するであろう。ありとあらゆる可能な空間構成が、本明細書で企図され、明示的に組み込まれる。別の可能な空間的構成の例が、図11A−11Cで提供される。図11A−11Cは、外部筐体構成要素が除去された、カートリッジ実施形態の内部構成要素1130および回路基板構成要素1150を描写する。描写した実施形態では、貯留部1122は、分析チャネル1132の周囲でクローバーの葉型に配向される。他の実施形態のように、入力トンネル1112は、カートリッジの開口1102から第1の貯留部1124まで延在し、分析チャネル1132は、内部構成要素1130の壁および回路基板構成要素1150の壁によって画定される。加えて、各貯留部1122は、貯留部1122を分析チャネル1132に接続する出口1123を含み、分析チャネル1132は、貯留部1122から吸収パッド1136まで延在する。描写した実施形態では、回路基板構成要素1150上のセンサ1158は、分析チャネル1132内に位置付けられる。加えて、描写した実施形態では、音波発生装置要素1121が含まれ、音波発生装置要素1121は、第1の貯留部1124の底面の全体または一部分を形成するように位置付けられる。
【0118】
例えば、上記で説明される全ての実施形態等のカートリッジデバイスおよびサンプル収集デバイスの種々の実施形態では、カートリッジの入力トンネルは、サンプル収集デバイスの全体または一部分を受容するように構成される。一実施例が、図8のカートリッジ800および図4Aおよび4Bのサンプル収集デバイス400を使用して、図11Aおよび11Bで提供される。示されるように、カートリッジ800の入力トンネル812は、サンプル収集デバイス400の全体または一部分を受容するようなサイズおよび形状にされる。ある実施形態では、サンプル収集デバイス400の全体または一部分をカートリッジ800の中へ前進させることによって、収集されたサンプルの入力が起こる。例えば、図11Aおよび11Bでは、サンプル収集デバイス400は、最初に先端430が、入力トンネル822の中へ摺動させられる。サンプル収集デバイス400は、サンプル収集デバイス400のヘッド420の全体または一部分が第1の貯留部824内に配置されるまで、入力トンネル822の中へ摺動させられる。
【0119】
いくつかの実施形態では、カートリッジ800の中へのサンプル収集デバイス400の挿入に先立って、内部膜が、入力トンネル内に、または入力トンネルと第1の貯留部との間に配置される。内部膜823の一実施形態が、図10Aで可視的である。内部膜は、図10Aで最も可視的であるが、本明細書で提供されるありとあらゆるカートリッジの実施形態もまた、内部膜を含み得ることが企図される。描写されるように、内部膜823は、少なくとも、第1の貯留部824への通路で、またはその近傍で、入力トンネル812の断面積の全体を覆う。いくつかの実施形態の内部膜823は、二重壁であり、2つの壁の間に液体の体積を含有する。膜液体は、サンプル収集デバイス400からのサンプルの懸濁を促進し、第1の貯留部824の中へのサンプル粒子の輸送に役立つ。上記で説明される競合作用物資検出方法を採用する実施形態では、内部膜823はまた、競合結合剤も貯蔵する。種々の実施形態では、例えば、磁気粒子、競合結合剤、および検出作用物質を含む、サンプル調製試薬のうちのいずれかまたは全ては、内部膜823上もしくはその中に貯蔵されてもよい。
【0120】
種々の実施形態では、入力トンネル812の中へのサンプル収集デバイス400の挿入は、内部膜823を破断させ、それによって、任意の貯蔵された液体、任意の貯蔵された試薬、および収集されたサンプル粒子を第1の貯留部824の中へ放出する。図13Aおよび13Bを参照して以下で説明されるような他の実施形態では、カートリッジ800の内部膜823は、薄い単一壁膜である。いくつかのそのような実施形態では、上記の分子のうちの1つまたはそれを上回るものは、膜上に乾燥貯蔵されて提供される。本明細書で使用されるように、「膜上に乾燥貯蔵される」とは、分子が、膜の乾燥表面に共有結合、非共有結合、または静電結合している、もしくは別様に付着していることを意味する。薄い単一壁膜では、乾燥表面は、入力トンネルに対面する表面である。
【0121】
内部膜の別の構成が、図13Aおよび13Bで提供される。図13Aおよび13Bは、内部膜1323の配置を強調表示するためにカートリッジの残り部分から除去され、単離して示される第1の貯留部1324(第1の貯留部724または824に類似する)上面図および斜視図を概略的に表す。描写した実施形態では、内部膜1323は、第1の貯留部1324の外壁上に配置される。そのような膜1323は、入力トンネル内に、または入力トンネルと第1の貯留部1324との間の空間内に存在するであろう。内部膜1323は、サンプル入力開口1321への進入を遮断し、それによって、第1の貯留部1324内に貯蔵された液体が、貯留部から、例えば、入力トンネルの中へ漏出することを防止する。内部膜1323のいくつかのそのような実施形態では、例えば、競合結合剤、図1A−1Dで150として描写される信号伝達作用物質、または任意の他のサンプル調製試薬等の種々の分子1319は、内部膜1323の乾燥表面に付着されてもよい。
【0122】
入力トンネルの種々の実施形態では、トンネルは、種々の実施形態のサンプル収集デバイスの機能的ゾーンおよび特徴を補完する、複数の機能構成要素を含む。そのような機能構成要素は、図14のブロック図で概略的に表される。これらの構成要素が機能的に説明されるため、当業者であれば、構成要素が多くの物理的形態を成し得ることを理解するであろう。全ての好適な物理的形態が、本明細書で考慮され、組み込まれる。描写されるように、種々の実施形態では、入力トンネル1400は、それを通ってサンプル収集デバイスがトンネルに進入することができる、開口部を提供する、進入ポートゾーン1410、軸に沿って第1の貯留部に向かって収集デバイスを指向し、軸に沿っていない移動を制限するための誘導ゾーン1420、2つのデバイスの間で確実な固定連結を達成するために、サンプル収集デバイス上の係止ゾーンを補完する機械的特徴を伴う係止ゾーン1430、2つの構造の間で液密シールを達成するために、サンプル収集デバイス上の密閉ゾーンを補完する機械的特徴を伴う密閉ゾーン1440、および膜が第1の貯留部からの漏出を防止するように添着される、膜ゾーン1450のうちの1つまたはそれを上回るものを含む。第1の貯留部1460はまた、入力トンネル1400の遠位端を形成し得るので提供されてもよい。
【0123】
機能的ゾーンが顕著に表示された、入力トンネル1500の一実施形態が、図15A−15Cで提供される。示されるように、入力トンネル1500は、少なくとも部分的に、内部構成要素1501によって画定される。入力トンネル1500は、それを通ってサンプル収集デバイスがトンネル1500に進入することができる、開口1510と、軸に沿って第1の貯留部に向かって収集デバイスを指向するための伸長部分1520であって、サンプル収集デバイスの側方移動を制限する直径を有する、伸長部分1520と、サンプル収集デバイスを補完し、固定して連結する機械的特徴を伴う係止ゾーン1530と、内部トンネル1500とサンプル収集デバイスとの間に液密シールを達成することに役立つ、狭小化直径、ガスケット、および/または他の機械的特徴を伴う密閉ゾーン1540と、膜1550とを含む。また、複数の貯留部1560も可視的である。トンネル1500の中への収集デバイスの入力に抵抗する圧力を別様に生成し得る、空気の移動を可能にするように、通気孔1570もまた、入力トンネル1500内で提供されてもよい。
【0124】
上記のように、カートリッジの種々の実施形態は、サンプル収集デバイスの挿入に先立って、流体が第1の貯留部から流出して入力トンネルに流入することを防止する、膜を含む。そのような実施形態では、サンプル収集デバイスは、第1の貯留部の中へ前進しながら、内部膜を破断させる。ある実施形態では、サンプル収集デバイスが膜をその破断点まで押す瞬間に、または実質的にその瞬間に、2つの事象が起こり、すなわち、(1)収集ヘッドの基部における、例えば、ゴムガスケットまたは任意の他の好適な材料のガスケット等の可撓性特徴が、膜を包囲する構造筐体特徴と液密シールを形成するように定位置まで移動し、(2)サンプル収集デバイスのシャフトが、カートリッジの入力トンネル内の定位置で係止する場所まで前進する。係止は、例えば、サンプル収集デバイスのシャフトと周辺入力トンネルとの間に補完的な溝および隆起、溝および歯、または他の補完的特徴を提供することによって、達成されてもよい。入力トンネル内の構造的に係合した固定構成になることによって、種々の実施形態のサンプル収集デバイスは、定位置にとどまり、膜の破断中に収集ヘッドに及ぼされる圧力に抵抗することができる。加えて、または代替として、そのような構成は、ユーザがカートリッジを偶発的に開放することを防止し、それによって、カートリッジの潜在的生体有害成分への暴露を防止することによって、使用後のカートリッジの便利な処分を増進する。
【0125】
図16A−16Cは、図15A−15Cの入力トンネルの実施形態内で係止係合しているサンプル収集デバイスの一実施例を描写する。描写した実施例では、サンプル収集デバイスは、図6からのサンプル収集デバイス600である。図16Bに示されるように、係止位置では、サンプル収集デバイス600のシャフト上の補完的特徴630、1530および周辺入力トンネル1500が係合し、図16Cに示されるように、係止位置では、膜1550が破断し、収集デバイス1500上の密閉機構1540が、入力トンネル600の密閉部分620とシールを形成している。描写した実施形態では、入力トンネル1500の密閉部分1540は、狭小化直径を有する、トンネル部分を含み、収集デバイスの密閉部分620は、ガスケットを含む。
【0126】
別の実施例として図12Aおよび12Bに戻ると、カートリッジ800の中へのサンプル収集デバイス400の挿入中に、サンプル収集デバイス400は、第1の貯留部824の中へ前進しながら、内部膜823を破断させる。種々の実施形態では、サンプル収集デバイス400の先端430は、内部膜823が変形し、次いで、先端430によって即時に穿刺されるよりもむしろ、制御された破断点で破裂することを確実にするように、鈍的である。
【0127】
例えば、所望の破断特性および所望の破断点を有する内部膜823等の内部膜を取得するために、種々の実施形態では、内部膜は、所望の弾性係数、降伏点、および/または破断点を有するように慎重に選択された材料から形成される。弾性係数は、材料の弾性の程度を特徴付ける定数であり、その元の形状に依然として戻りながら、膜を伸張させることができる最大値を判定するために使用することができる。この点は、降伏点と呼ばれる。降伏点を超えると、材料が可塑性を呈し、不可逆的な変形を受ける。降伏点を超えると、破断点と呼ばれる別の臨界点がある。破断点は、膜が機能しなくなるか、または破れるときである。実施形態に所望される特定の弾性係数は、内部膜上に圧力を及ぼす、サンプル収集デバイス先端のサイズおよび形状に従って変動する。選択された膜材料は、例えば、ポリウレタン、ポリシリコーン、およびポリブタジエン、ニトリル、または他の弾性材料、もしくはそれらの組み合わせを含んでもよい。変形可能な膜の他の好適な材料は、例えば、パラフィルム、ラテックス、箔、ポリエチレンテレフタレートを含む。
【0128】
種々の実施形態では、収集ヘッド420のサイズ、先端430の形状、内部膜材料の破断点、および補完的係止特徴の場所は、相互を考慮して選択される。
【0129】
一実施形態では、補完的係止特徴は、入力トンネルの中に半径方向に配置される、正の溝(すなわち、隆起または他の突出部)と、サンプル収集デバイスのシャフト上に半径方向に配置される、負の溝または他の補完的なくぼみとを含む。半径方向配置は、サンプル収集デバイス400の半径方向配向にかかわらず、入力トンネル812の中へのサンプル収集デバイス400の挿入を可能にする。他の実施形態では、1つまたは複数の非半径方向の補完的係合特徴が提供されてもよい。いくつかの実施形態では、係合特徴は、シャフト410の係合特徴が入力トンネル812の係合特徴に対して移動するとき、係合特徴の一方または両方が、可逆的に圧縮もしくは後退させられ、シャフト410が固定係合の場所に進入するときに、それらの最初の位置に戻るように、構築される。そのような構造は、サンプル収集デバイス400の任意のさらなる前方または後方の側方移動を防止する。そのような構造は、サンプル収集デバイスが完全に正しく挿入されたというユーザのための触覚確認を提供し、加えて、二方向ロックが、破断/シール機構に構造支持を与える。カートリッジ800からのサンプル収集デバイス400の意図的かつ偶発的な除去を防止することによって、サンプルとの接触のリスクが最小限化される。したがって、生体有害リスクが最小限化される。そのような構造は、通常のごみの中への本システムの容易な処分を可能にする。
【0130】
カートリッジ800内で、いくつかの実施形態の入力トンネル812は、カートリッジ800の表面上の開口から第1の貯留部824まで延在する。描写した実施形態では、複数の貯留部は、第1の貯留部824と、第2の貯留部828と、第3の貯留部826とを含む。他の実施形態では、2つだけ、もしくは4つまたはそれを上回る貯留部が存在し得る。これらの貯留部822はそれぞれ、他の貯留部から分離しており、それらの内容物の相互混合は貯留部内で起こらない。図10Aおよび10Bの上面および斜視図で可視的であるように、複数の貯留部822のそれぞれは、少なくとも時として、貯留部出口を介して、マイクロ流体分析チャネル832と流体接続している。ある実施形態では、各貯留部の底「床面」または底内面は、平坦ではないが、むしろ、最低高さまたは最深の深度で位置する貯留部および分析チャネル832の交差点を伴って、出口に向かって下向きに傾斜している。そのような実施形態は、分析チャネル832の中への全ての貯留部内容物の流動を促すことに役立ち、それによって、死容積を最小限化する。種々の実施形態では、各貯留部出口は、出口を完全に密閉し、使用に先立って、液体が貯留部から分析チャネル832に流入することを防止する、その中に配置された弁(例えば、弁825、827、829等)を有する。使用中に、以下でさらに詳細に説明される方法によると、複数の弁は、複数の貯留部822のそれぞれからの内容物が連続的に分析チャネル832に流入することができるように、時限様式で開放することができる。
【0131】
描写した実施形態では、第1の貯留部824は、さらに下流にあり、入力チャネル822に最も近い。これは、サンプル収集デバイス400の挿入時に、ヘッド420が第1の貯留部に進入するように、計画的である。サンプル収集デバイス400の挿入時に、第1の貯留部824は、上記で説明されるサンプル調製試薬および第1の液体で少なくとも部分的に充填される。本開示内で、「第1の貯留部」および「サンプル調製貯留部」という用語は、同義的に使用されてもよい。いくつかの実施形態では、サンプル調製試薬および第1の液体は、使用に先立って第1の貯留部824の中に貯蔵され、他の実施形態では、サンプル調製試薬のうちの1つまたはそれを上回るものは、使用に先立って入力トンネル812と第1の貯留部824との間の膜上に貯蔵される。種々の実施形態では、サンプル収集デバイス400が第1の貯留部824に進入するとき、第1の貯留部824はまた、サンプル中に存在する場合、1つまたはそれを上回る標的被分析物を含む、サンプル粒子で充填されるようになる。加えて、種々の実施形態では、サンプル収集デバイス400が第1の貯留部824に進入するとき、液体は、貯留部内で粒子を懸濁およびハイブリダイズさせるように、穏やかに混合させられる。いくつかの実施形態では、サンプル中の標的被分析物は、少なくとも、磁気粒子結合複合体を形成する、サンプル調製試薬の間で存在する磁気粒子および親和性分子にハイブリダイズおよび結合する。第1の弁が開放するとき、第1の貯留部824からの液体は、磁気粒子結合複合体および他の粒子を第1の貯留部824から分析チャネル832に流入させる、輸送媒体として作用する。有利なことには、第1の貯留部824内の混合媒体および貯蔵媒体としての機能を果たす液体はまた、ポンプを必要とすることなく、第1の貯留部824の内容物を分析チャネル832内の分析ゾーンに輸送するように、流動媒体として機能する。
【0132】
全てではないがいくつかの実施形態で存在する、第2の貯留部828は、洗浄液で少なくとも部分的に充填される。本明細書で使用されるような「第2の」という用語は、カートリッジ800内の貯留部の位置よりもむしろ、貯留部からの溶液が分析チャネル832の中へ放出される順序を指す。第2の貯留部828は、種々の実施形態では、さらに上流に位置する。そのような実施形態では、対応する第2の弁829が開放するとき、洗浄液が第2の貯留部828から分析チャネル832に流入し、それによって、分析チャネル832から全てもしくは実質的に全ての非結合検出作用物質および/または非結合競合結合剤を除去する。最上流貯留部の中に洗浄液を位置付けることにより、サンプル調製貯留部824からの全ての遊離浮遊性の非結合分子が、分析チャネル832から洗浄されることを確実にし、分析チャネル832の分析ゾーン内で生じる有意な任意の非特異的結合を有する可能性を低減させる。
【0133】
第3の貯留部826は、例えば、第1の貯留部824と第2の貯留部828との間で、第1の貯留部824の上流に位置する。第3の貯留部826は、溶液中の化学基質で少なくとも部分的に充填される。種々の実施形態では、第3の貯留部826の溶液は、第1の貯留部824からの信号伝達作用物質の存在下で反応を受ける、基質を含む。例えば、いくつかの実施形態では、第3の貯留部826の基質は、第1の貯留部824からの酸化酵素の存在下で酸化反応を受ける。種々の実施形態では、第3の弁827が開放するとき、第3の貯留部826からの液体は、化学基質を第3の貯留部826から分析チャネル832に流入させる、輸送媒体として作用する。
【0134】
種々の実施形態では、液体は、複数の貯留部822のそれぞれから分析チャネル832に流入し、毛管作用の結果として、分析チャネル内で下流方向へ流動し続ける。ある実施形態では、空気が各貯留部から分析チャネルの中へ放出する液体に取って代わることを可能にするように、通気孔が各貯留部の中に、またはその上に提供される。適正な換気がないと、流体がカートリッジ内で流動しない場合がある。いくつかの実施形態では、通気孔は、例えば、複数の貯留部を覆うPTFE膜等の空気透過性膜を配置することによって形成される。いくつかのそのような実施形態では、カートリッジ筐体のカバー構成要素の少なくとも複数部分は、PTFEで形成されてもよい。他の実施形態では、PTFE膜で密閉される開口部が、貯留部を覆うカバー構成要素内に提供されてもよい。有利なことには、空気透過性であるが液体透過性ではないPTFE膜等の膜は、液体が貯留部から分析チャネルの中へ流出することを可能にしながら、液体漏出を防止するように、各貯留部の最上部を密閉するための手段を提供する。加えて、液体がチャネルに流入すると、移動された空気が放出することを可能にするために、1つまたはそれを上回る通気孔835、836が、分析チャネルの全体もしくは一部分上に提供されてもよい。気泡が、多くの場合、マイクロ流体システムでは問題である。この問題は、いくつかの実施形態では、気泡の受動ガス抜きを可能にする、通気孔の方略的配置で対抗される。例えば、いくつかの実施形態では、(カートリッジの内部構成要素内の)マイクロ流体チャネルの上面の全体または一部分は、PTFE膜もしくは他の空気透過性膜と置換される。そのような実施形態では、膜は、チャネルの大部分の天井を形成する。膜の細孔サイズは、変動し得、直径が0.1ミクロン〜3ミクロンの細孔を含むように選択されることができる。いくつかのそのような実施形態では、膜は、接着剤を用いて、チャネル上に、チャネルおよび/または貯留部上に密閉される。
【0135】
組立中のカートリッジ内の空気透過性膜の取付は、任意の好適な製造プロセスを使用して達成されてもよい。いくつかの実施形態では、接着剤が膜の底側に適用され、膜は、分析チャネルの底壁にテープで貼付され、チャネルの底壁は、回路基板構成要素の表面から形成される。次いで、1つまたはそれを上回る通気孔に空気を押し通すことによって、減圧が印加され、減圧は、膜の接着部分が分析チャネルの側壁に接触して、接着シールを形成するように、膜を上昇させる。実際には、膜は、定位置に吸引され、印加された減圧および接着剤の使用を通して、分析チャネルの側壁に結合され得る。
【0136】
分析チャネル中の毛細管流動を促進するために、種々の実施形態では、チャネルの内面は、親水性であるように作製される。本明細書で使用されるように、「親水性」とは、表面および/または分子が水とのその接触面積を最大限化するための親和性を指す。親水性表面は、水滴の接触角が90度未満である、表面である。本明細書で説明されるいくつかの実施形態では、60度未満の接触面積を有する表面が達成される。本明細書で使用されるように、「毛細管流動」または「毛管作用」とは、流体およびチャネルの少なくとも2つの物理的性質によって駆動される、流体チャネルに沿った流体の移動を指す。この物理的性質は、チャネルの表面と接触している流体の分子の親水性接着と、チャネルの親水性表面に最も近い分子がチャネル表面に沿って伝搬するにつれて、流体の大部分を引き寄せることに役立つ、液体本体内の分子間凝集力とを含む。
【0137】
種々の実施形態では、分析チャネルは、2つまたはそれを上回る壁によって画定され、いくつかもしくは全てのそのような表面は、親水性であるように作製される。いくつかの実施形態では、分析チャネルは、カートリッジの内部構成要素に形成される第1の半円形壁と、カートリッジの回路基板構成要素の表面から形成される第2の壁とを含む。例えば、図17Aの分析チャネルの断面図によって描写される実施形態等の他の実施形態では、分析チャネル1732の壁は、カートリッジの内部構成要素1730に彫刻され、エッチングされ、または別様に形成される、3つの壁を含み、第4の壁は、回路基板構成要素1750の表面から形成される。
【0138】
親水性壁を有する分析チャネルを作成するために、種々の材料または表面化学修飾を使用することができる。例えば、内部構成要素1730、および内部構成要素1730から形成される分析チャネル壁は、図17Aに示されるように、熱可塑性樹脂から作製されてもよい。そのような実施形態はまた、図17Bで描写され、図17Bでは、分析チャネル1732を形成するように内部構成要素1730を回路基板構成要素1750に連結する、接着剤層1760も示されている。例えば、図17Cで提供される実施形態等の別の実施例として、分析チャネル1732の壁を形成する表面を含む、内部構成要素1730の1つまたはそれを上回る表面は、ポリエチレングリコール(PEG)がそれに結合し、親水性およびタンパク質耐性修飾表面1731を作製するように、プラズマ処理によって媒介されるペグ化接合を受けて表面を活性化してもよい。加えて、いくつかの実施形態では、市販の側方流動型膜は、チャネル内で吸い上げ材料を提供するように、チャネル内部に配置されてもよい。
【0139】
上記で説明されるように、いくつかの実施形態では、カートリッジは、分析チャネルからガスを放出するための手段を含む。図17Dおよび17Eに示されるように、いくつかの実施形態では、ガスを放出するための手段は、内部構成要素1730内の小さい穴から形成される、1つまたはそれを上回る通気孔1736を含む。いくつかの実施形態では、通気孔1736を画定する壁は、疎水性であり、穴は、分析チャネル1732内の水性液体が通気孔1736から反発されて漏出しないように十分に小さい。図17Fに示されるように、別の実施形態では、内部構成要素1730によって画定される気泡迂回区画1733が、分析チャネル1732の最上部分の中に提供される。気泡迂回区画1733は、分析チャネル内の液体が、チャネル1732の下部主要区画内にとどまっている間に、ガスが気泡迂回区画1733を通って流動することを可能にするようなサイズにされて位置付けられる。いくつかの実施形態では、気泡迂回区画1733は、2つの通気孔1736の間に提供され、放出のために分析チャネルから通気孔1736にガスを輸送する働きをする。
【0140】
他の実施形態では、分析チャネル1732からガスを放出するための手段は、内部構成要素1730から別様に形成される1つの分析チャネル壁に取って代わる、PTFE膜等の通気性膜を含む。1つのそのような実施形態は、分析チャネル1732の上壁が通気性膜1735によって置換された、図17Gで描写される。通気のための通気性膜1735を有する、いくつかの実施形態では、PTFE等のいくつかの通気性材料が疎水性であるため、膜1735の事前湿潤が必要とされ得る。明確に異なる事前湿潤ステップの必要性を排除するために、いくつかの実施形態では、構造的事前湿潤が利用されてもよい。1つのそのような実施形態が、図17Hで描写される。示されるように、通気性膜1735を「構造的に事前湿潤させる」ために、通気性膜の長さに及ぶ、親水性材料のレール1737が提供されてもよい。そのようなレール1737は、例えば、貯留部から分析チャネル1732の中へ、および/または分析チャネル1732の長さに沿って、レールに沿った液体の流動を助長する。親水性レール1737は、膜の疎水性抵抗を克服することに役立つ。これらのレール1737は、多数の方法で形成することができ、膜天井1735の長さに延設する細いプラスチックレールを含むように構築される。いくつかの実施形態では、膜上に直接配置される接着剤が、レールを形成することができ、別の実施形態では、レールは、親水性表面修飾を分析チャネル1732の長さに延設させられる、膜のパターン化表面修飾によって形成されてもよい。
【0141】
加えて、以下でさらに詳細に説明されるように、いくつかの実施形態では、1つまたはそれを上回るセンサが、分析チャネル1732内の回路基板構成要素1750上に配置される。図17D−17Iで描写され、図17Iで具体的に識別されるように、センサ1758は、金または他の電導性金属から形成されてもよく、図18Aを参照して以下で説明されるように、付加的な表面化学修飾1757を含んでもよい。例えば、図7Aおよび7Bのカートリッジ700および図8のカートリッジ800等の本明細書で説明される種々のカートリッジの実施形態では、分析チャネル732/832は、図17A−17Iのうちのいずれかの内側で説明および/または描写される特徴のうちのいずれかもしくは全て、または当業者に公知である任意の他の特徴を含み得ることが企図される。
【0142】
加えて、分析チャネル内の毛管作用を介して流動を促進するために、種々の実施形態では、吸収材料が、分析チャネルの最下流端で提供される。吸収パッド834の形態の吸収材料の一実施例が、図10Aで可視的である。吸収材料またはパッド834は、分析チャネル832から液体を吸い上げ、それによって、吸収パッド834まで下流に流動するように液体を促す。いくつかの実施形態では、吸収パッド834は、全ての廃液および廃棄粒子が分析チャネル832を通って流動した後にそれらを収集する、廃棄物容器として作用する。種々の実施形態では、吸収パッドのサイズおよび吸収の程度は、分析チャネル832内の液体および粒子の流量を計測するように選択される。例えば、いくつかの実施形態では、吸収パッド834が吸い上げることができる液体の体積は、第1の(サンプル調製)貯留部824および第2の(洗浄)貯留部828から全ての液体を排出し、第3の(基質)貯留部826から化学基質を担持する液体を排出するために十分大きくなければならない。そのような条件は、吸収性の下限として供されてもよい。加えて、上限として作用することは、化学基質が分析ゾーン内で局在化される信号伝達作用物質と反応する時間を有するように、化学基質を運ぶ液体流が、分析チャネル832の分析ゾーンにわたって減速または停止しなければならないという要件である。
【0143】
例えば、図7B、8、および11A−11Cで明確に示されるように、種々の実施形態のカートリッジはまた、それぞれ、本明細書では回路基板または回路基板構成要素と称される、プリント回路基板750、850、および1150も含む。回路基板構成要素は、カートリッジの内部構成要素に連結される。図7Bの回路基板構成要素750は、図18Aおよび18Bで単離して提供される。回路基板構成要素750は、電気的構成要素、例えば、抵抗器、導線754、ビア756、および標的被分析物の検出のために必要とされるセンサ758のうちの1つまたはそれを上回るものを含む。別々に説明されているが、回路基板構成要素750の電気的構成要素は、別個の構造要素である必要はないことを理解されたい。1つまたはそれを上回る電気的構成要素および/または回路は、本明細書で説明される種々の構成要素の役割のうちのいくつかもしくは全てを果たしてもよい。いくつかの実施形態では、抵抗器は、(以下でさらに詳細に説明される)読取機デバイスがカートリッジの種類を区別することを可能にする、一意的識別タグとして提供される。抵抗器は、小型表面搭載抵抗器、抵抗インクベースの抵抗要素、または読取機が抵抗器を「読み取り」、それによって、カートリッジの種類を識別することを可能にする、任意の他の抵抗要素を含んでもよい。本明細書で使用されるように、カートリッジが、異なる標的被分析物の検出のために構成される場合、「カートリッジの種類」が異なる。他の実施形態では、カートリッジの種類を識別するための異なる非抵抗手段が採用される。
【0144】
以下でさらに詳細に説明されるように、種々の実施形態の導線754は、読取機デバイスとの電気的接続および導通を確立するように提供される。図18Bに示されるように、導線754は、ビア756に電気的に連結され、読取機デバイスによって起動されるときに、電流をそのような構成要素に提供する。ビアは、プリント回路基板上の標準製品であり、典型的には、回路基板の1つの層の上の信号トレースが別の層と電気的に導通することを可能にするために使用される。ビアは、複数の層を通して電気的導通を提供する。そのようなビアは、優れた熱の導体であり、ほとんどの回路基板を備える周辺材料が優れた熱の絶縁体であるため、周辺領域に影響を及ぼすことなく、熱を非常に精密な場所に伝達することができる。したがって、種々の実施形態では、複数のビア756が回路基板構成要素の中で提供され、各ビア756は、弁作動要素を作成するように、貯留部出口の中に配置される位相変化可能な熱作動型弁の下に、その上に、またはそれに隣接して配置される。ともに、ビア756および弁は、弁ユニットを形成する。ビア756と関連付けられる熱伝達の精度は、相互の近くに位置する弁の間の最小限のクロストークを可能にし、したがって、弁作動のタイミングを各弁について慎重に制御することができる。いくつかの実施形態では、弁は、ワックス、例えば、親水性ワックスから形成され、ビア756は、読取機デバイスによって制御されるような精密な時点でワックスを融解させるように、熱の導体として作用する。1つまたはそれを上回る加熱要素は、ワックスが融解させられる必要がある正確な場所に伝導させられる熱を生成する。貯留部の出口の中に配置されるワックス弁の融解時に、出口は、もはや閉塞されなくなり、貯留部は、それを通ってその流体内容物が分析チャネルの中へ流出することができる、開口部を有する。いくつかの実施形態の加熱要素は、回路基板構成要素の一部を形成する。例えば、図18Bの実施形態では、加熱要素は、ビア756を包囲する、回路基板構成要素750の底側に位置する蛇行トレース755として見える、抵抗加熱要素である。他の実施形態では、加熱要素は、例えば、読取機上で、カートリッジの外部に位置する。熱を生成するために抵抗加熱要素が使用される、種々の実施形態では、例えば、トランジスタの作動を通して、電流が抵抗加熱要素を通って流れることを可能にさせられる。抵抗加熱要素を通過する電流は、ジュール加熱を通して熱を生成する。熱は、抵抗加熱要素とビアとの間の物理的接触に起因して、ビアに伝導させられる。種々の実施形態では、次いで、熱は、ビアを通してワックス障壁まで伝導させられ、例えば、ワックスの融解等の位相転移が起こる。
【0145】
精密なタイミングでワックスの完全融解を確保するために、種々の実施形態では、ワックス弁が貯留部の出口内で慎重に構築される。例えば、いくつかの実施形態では、ワックス弁が、貯留部の出口を閉塞するために必要な最小高さを有することが好ましく、最小高さは、熱がワックスを融解させるために移動しなければならない距離を最小限にする。そのような特性を有するワックス障壁を実現するための1つの例示的方法は、融解したワックスを予熱したビアに適用することを伴う。有利なことには、ビアが予熱されるとき、ワックス弁が室温のビアに対して凝固するためにより長くかかり、したがって、ワックスは、硬化する前に平坦化して外向きに拡張するために、より多くの時間を有する。ワックスの「パンケーキ化」が、高さを最小限にするために望ましく、これは、弁の適正な融解作動の機会を最大にし得る。加えて、ビアの加熱は、ワックスのより大きな部分が熱を受け、また、適正な弁作動の機会を最大限にするように、ワックスとビアとの間のより大きいレベルの接触面積を促進する。ワックスの堆積に先立ってビアを加熱する方法は、以下の方法でさらに増進される;ワックスが硬化するときに、ワックスが貯留部の複数の内壁およびビア自体に同時に付着するように、溶解したワックスが予熱したビアに適用されるとき、貯留部の底部における開口部がビアに空間的に近いように、貯留部の開口部がビア上に整合させられる。これは、貯留部からの不慮の液体流が発生しないように、分析チャネルへの開口部を完全に閉塞する、無傷の弁の製造収率を増進するために有利である。
【0146】
弁825の一実施形態の断面図が、図19で提供される。弁825は、カートリッジ800の貯留部824の底部における出口内に位置する。図19で描写されるように、貯留部824は、内部構成要素830の壁によって画定される。いくつかの実施形態では、出口は、内部構成要素830の底壁内の穴から形成される。種々の実施形態では、回路基板構成要素850は、内部構成要素830の下方に配置され、例えば、流体の毛細管流動を支持するように親水性であり得る、両面粘着テープ等の接着剤860の使用により、内部構成要素830に添着される。種々の実施形態では、弁825は、例えば、親水性ワックス等の感熱性の位相変化可能な材料から形成される。作動に先立って、弁825のワックスまたは他の感熱材料は、固体もしくは半固体状態であり、液体が貯留部824から分析チャネル832の中へ漏出することができないように、出口の断面全体を充填するようなサイズおよび形状にされる。描写されるように、いくつかの実施形態の熱作動型弁825は、ビア856または他の局在化熱伝導要素の直上で整合させられる。そのような整合は、任意の隣接弁の位相変化を引き起こすことなく、弁825の位相変化を誘発するように、熱の局在化印加を可能にする。種々の実施形態では、位相変化は、出口の完全閉塞をもはや引き起こさなくなるが、代わりに、貯留部824中の液体が分析チャネル832に流入することを可能にするように、感熱材料を融解させるか、または別様に変換する。
【0147】
いくつかの実施形態では、ビア上に配置され、液体が分析チャネルに流入することを防止するように貯留部の開口部を閉塞する、ワックス材料は、好ましくは、ヘキサデカノールまたはオクタデカノール等の親水性材料である。これは、有利なことには、弁作動後に分析チャネルの任意の領域内で硬化する任意のワックスビットを過ぎた液体流を妨害するよりもむしろ、助長する。これらの材料はまた、好ましくは、バッテリ動作型デバイスの合理的な電力消費を伴う作動を可能にするが、一般的な取扱および貯蔵環境で、および/または音波処理プロトコル中に、作動させられないままである、摂氏50〜100度の融解温度を有する。いくつかの実施形態では、ビアの上に配置されるワックスの量は、その液体状態で1マイクロリットルを下回り、いくつかのそのような実施形態では、量は、0.5マイクロリットル未満またはそれに等しい。少なくともいくつかの実施形態では、分析チャネルの任意の閉塞を低減させ、熱が印加されたときに完全弁作動を最大限にするために、可能な限り少ないワックスを使用することが好ましい。いくつかの実施形態では、弁はまた、一貫した弁作動のために、一貫した熱プロファイルがビアで達成されることを可能にする、フィードバックおよび制御システムも有する。さらに、このフィードバックおよび制御システムは、各弁が適正に作動したことを本システムが確認することを可能にするように、感知要素を組み込んでもよい。
【0148】
いくつかの非限定的実施形態では、貯留部の底部における出口は、例えば、図20Aまたは図20Bで描写されるようなサイズおよび形状にされる。図20Aでは、各貯留部の底部における弁開口部/出口は、分析チャネルと流体連通している半円形として描写されている。いくつかのそのような実施形態では、半円形が、貯留部の流体が分析チャネルの中に進入することを抑えるために必要なワックスの量を低減させることに役立ち得るサイズである、約1mmの直径を有する。代替として、図20Bは、境界拡張を伴う半円形から形成された出口を描写する。いくつかのそのような実施形態では、境界拡張は、0.1mm〜1mmの長さを有する。図20Aと比較して、図20Bの境界拡張は、弁作動の経過中に融解させられるワックスが、分析チャネルの中に進入する前に凝固するために、より広い表面積を提供することによって、適正な弁作動および流動を増進してもよい。そのような構成は、分析チャネルの中に進入するワックスの量を低減させてもよい。同様に、弁構築中に、半円形開口部からの拡張は、分析チャネルを閉塞することなくワックスが硬化することができる、増大した領域を提供する。
【0149】
図18Aに戻って、導線754もまた、センサ758に電気的に連結され、そのような電気的接続は、センサ758によって検出される信号が、処理のために読取機デバイスに送達されることを可能にする。種々の実施形態では、センサ758、およびそれらの上方の分析チャネルの領域が、本明細書の他の場所で記述される「分析ゾーン」を形成する。センサ758は、回路基板750が組み立てられたカートリッジ700内に含まれ、回路基板750の表面が分析チャネル732の1つの壁を形成するときに、センサ758が分析チャネル732内に配置されるように、方略的に位置する。図18Aに示されるように、複数のセンサ758が提供され、それぞれ他方に対して離間され、全て分析チャネル732と整合させられてもよい。センサ758は、分析チャネル内で電気化学電池をそれぞれ形成する、電気化学センサである。本実施形態では、各センサ758は、作業電極758a、基準電極758b、および対電極758cから形成される。他の実施形態では、センサのうちの1つまたはそれを上回るものは、作業電極のみから形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、1つだけの基準電極および1つの対電極が、複数の作業電極とともに分析チャネル内に提供される。いくつかの実施形態では、磁気粒子に間接的に結合した酸化酵素がセンサ758で存在し、適切な化学基質が分析チャネル732に導入される場合に、酸化反応が電気化学センサ758において起こり得る。そのような実施形態では、作業電極758aは、存在する酸化酵素の量に比例する量で、酸化酵素によって基質から奪われた電子を補充するように、電子を放出する。作業電極からの電子の放出は、センサ758に接続された回路内で信号として検出可能であり得る、電流である。それによって、センサ758は、そのような実施形態の分析ゾーンの中で局在化される、酸化酵素の存在、非存在、および/または量を間接的に検出することができる。次いで、例えば、以下で説明される読取機デバイス内のコンピュータは、標的被分析物の存在、非存在、および/または量を、酸化酵素の存在、非存在、ならびに/もしくは量に相関させることができる。そのようなコンピュータの機能が、以下でさらに詳細に説明される。種々の実施形態では、分析ゾーン内の酵素もしくは他の信号伝達作用物質の局在化を促進するために、1つまたはそれを上回る磁場が使用される。有利なことには、そのような実施形態では、いかなる親和性分子も、局在化を達成するようにセンサに事前結合される必要がなく、これは別様に、拡散ベースのハイブリダイゼーション動力学の限界に起因して、被分析物定量化プロセスを有意に減速するであろう。磁場の詳細も以下で提供される。
【0150】
いくつかの実施形態では、検出が行われる、電気化学センサ758が、無電解ニッケル金浸漬(ENIG)プロセスを通して作製され、したがって、表面上に金を有する。他の実施形態では、ENIGプロセスを通して作製されていない金または金めっきセンサが使用される。いくつかの実施形態では、少なくとも各センサ758の作業電極758aは、追加安定性のために、チオール化エチレングリコールおよび/またはヘキサエチレングリコールジチオール等のジチオールで形成される表面化学を有する。そのような表面化学の頭部基の親水性質は、流動およびタンパク質抵抗を促進する。加えて、または代替として、いくつかの実施形態では、電極のうちの1つまたはそれを上回る表面は、メルカプトウンデカン酸、メルカプトヘキサノール、もしくは任意の他の裏込剤で裏込される。いくつかの実施形態では、センサ758内の電極のうちの1つまたはそれを上回る表面は、上昇していない温度で、エチレングリコールジチオールおよび裏込剤の連続的追加およびインキュベーションを通して形成される。一実施形態では、電気化学センサ758の表面は、少なくともオリゴエチレングリコールジチオール(具体的には、ヘキサエチレングリコールジオチオール、テトラエチレングリコールジチオール、または他のオリゴエチレングリコールジチオール)およびカルボン酸末端チオールの混合物を含む、自己組織化単層を含む。一実施形態では、カルボン酸末端チオールは、11個の炭素を伴うメルカプトウンデカン酸(すなわち、11−メルカプトウンデカン酸)である。
【0151】
少なくともいくつかの実施形態では、電気化学センサ内の各電極は、回路基板内に印刷された充填孔ビアを含む。各電極が、分析チャネル内に各電極を配置する場所で回路基板構成要素の上層の上に印刷されるが、各ビアは、回路基板構成要素を通って延在し、それによって、回路基板構成要素の上層の上の電極を、回路基板構成要素の別の層(例えば、底層)の上に位置するトレースに電気的に接続することができる。トレースは、回基板路の要素の間に電気通信を提供する、伝導性金属トラック(例えば、銅トラック)等の伝導性トラックである。トレースは、電極を回路基板構成要素の導線に電気的に接続するように提供されてもよい。導線は、カートリッジが読取機デバイスに連結されるときに、読取機デバイス(以下で説明される)内の回路と直接接続しており、したがって、カートリッジおよび読取機デバイスが連結されるとき、電極もまた、読取機デバイスに間接的に電気的に接続される。回路基板要素の本構成は、プリント回路基板の上層の上により一様な表面を作成することに有用であり得る。有利なことには、上層の上のより一様な表面は、回路基板構成要素(例えば、回路基板構成要素750)が内部構成要素(例えば、内部構成要素730)に結合する容易性を向上させる。代わりに、トレースが回路基板構成要素の頂面上に提供される場合、トレースは、頂面の平面性に干渉し、内部構成要素を回路基板構成要素に結合することの困難を引き起こし得る。
【0152】
種々の実施形態では、1つまたはそれを上回る周囲電気化学雑音センサ、もしくは基準センサ759が提供され、分析チャネル内で磁気粒子局在化の部位から離間される。その関連回路を伴う基準センサ759は、本システムにおける背景雑音を定量化する。そのような雑音は、例えば、非特異的に結合した酵素の存在によるものであり得る。種々の実施形態では、検出結果の処理中に、コンピュータは、システム雑音に対処し、および/または排除し、それによって、標的被分析物の適正な定量化もしくは検出を可能にするように、検出センサ信号から基準センサ信号を除去するアルゴリズムを適用する。
【0153】
いくつかの実施形態では、検出は、酸化/還元反応が進むために、基準電極で生成されるバイアス電位を利用する、標準電気化学回路を使用して実行される。電位は、作業電極に接続される、演算増幅器ベースの電流・電圧(演算増幅器)回路トポロジーを使用して、酸化分子への電子の流れを定量化することができるように、化学基質の還元電位(溶液中の還元可能種のわずかな非特異的還元があるように十分に低い)で保たれる。例えば、一般的な基質分子、すなわち、テトラメチルベンジジン(TMB)が、HRPに使用される。存在するとき、HRPはTMB分子を酸化し、これらの分子は順に、作業電極によって還元される。この事象は、存在するHRPの量に比例して起こるため、電流・電圧演算増幅器測定の変化が、結果として生じる。アナログ・デジタル変換器を使用して、実際の信号を処理するためにプロセッサに送達することができる。以下でさらに詳細に説明されるように、種々の実施形態では、該プロセッサおよび信号処理構成要素は、読取機デバイス内で提供される。
【0154】
読取機デバイス
種々の実施形態の読取機デバイスまたは読取機は、特殊化コンピュータを備え、もしくは特殊化コンピュータから成る。コンピュータは、サンプル中の標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するための1つまたはそれを上回る方法を実行するために、その上に記憶された命令を有する、メモリを伴うプロセッサを含む。種々の実施形態では、読取機のコンピュータは、例えば、カートリッジの第1の貯留部中の流体の混合、弁の開放、および/またはセンサ上の磁気粒子の局在化等のシステムの種々の機能が起こるとき、およびどのようにして起こるかを制御する、検出システムの動作を制御する。そのような動作を制御するために、コンピュータ化読取機は、読取機またはカートリッジ内に存在する物理的構成要素から情報を受信し、情報を物理的構成要素に送信するように構成される。
【0155】
読取機の一実施形態の機能ブロック図が、図21で描写される。別々に説明されているが、読取機2100に関して説明される機能ブロックは、別個の構造要素である必要はないことを理解されたい。例えば、プロセッサ2110およびメモリ2120は、単一のチップに組み込まれてもよい。同様に、プロセッサ2110および通信インターフェース2150は、単一のチップに組み込まれてもよい。種々の実施形態では、読取機2100は、バッテリ等の電力供給部2160を含む。
【0156】
プロセッサ2110は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、もしくは本明細書で説明される機能を果たすように設計される、これらの任意の好適な組み合わせであり得る。プロセッサはまた、コンピュータデバイスの組み合わせ、例えば、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つまたはそれを上回るマイクロプロセッサ、もしくは任意の他のそのような構成として実装されてもよい。
【0157】
プロセッサ2110は、メモリ2120から情報を読み取り、もしくは情報をメモリ2120に書き込むように、1つまたはそれを上回るバスを介して連結される。プロセッサは、加えて、または代替案では、プロセッサレジスタ等のメモリを含有してもよい。メモリ2120は、異なるレベルが異なる容量およびアクセス速度を有する、マルチレベル階層キャッシュを含む、プロセッサキャッシュを含むことができる。メモリ2120はまた、ランダムアクセスメモリ(RAM)、他の揮発性記憶デバイス、または不揮発性記憶デバイスを含むことができる。記憶デバイスは、例えば、ハードドライブ、光ディスク、フラッシュメモリ、およびジップドライブを含むことができる。
【0158】
プロセッサ2110は、メモリ2120に記憶されたソフトウェアと併せて、例えば、Windows(登録商標)、Mac OS、Unix(登録商標)、またはSolaris 5.10等のオペレーティングシステムを実行する。プロセッサ2110はまた、メモリ2120に記憶されたソフトウェアアプリケーションも実行する。1つの非限定的実施形態では、ソフトウェアは、例えば、Unix(登録商標) Kornシェルスクリプトを備える。他の実施形態では、ソフトウェアは、例えば、C++、PHP、またはJava(登録商標)を含む、当業者に公知である任意の好適なプログラミング言語でのプログラムであり得る。
【0159】
プロセッサ2110はまた、電気信号をカートリッジの回路基板構成要素に送信し、回路基板構成要素から電気信号を受信するように、EDGEカードまたは他の電気コネクタを含み得る、カートリッジインターフェース2130にも連結される。
【0160】
いくつかの実施形態では、プロセッサ2110は、ユーザインターフェース2140に連結されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、読取機2100は、タッチスクリーン、LEDマトリクス、他のLEDインジケータ、またはユーザから入力を受信し、出力をユーザに提供するための他の入出力デバイスを含んでもよい。他の実施形態では、ユーザインターフェース2140は、読取機2100上に存在しないが、代わりに、通信インターフェース2150を介して読取機2100に通信可能に接続される、遠隔コンピュータデバイス上に提供される。さらに依然として、他の実施形態では、ユーザインターフェースは、読取機上の要素および遠隔コンピュータデバイスの組み合わせであり得る。
【0161】
種々の実施形態の通信インターフェース2150もまた、プロセッサ2110に連結される。いくつかの実施形態では、通信インターフェース2150は、無線で遠隔コンピュータデバイスからデータを受信し、データを遠隔コンピュータデバイスに伝送するために、受信機および伝送機、または送受信機を含む。いくつかのそのような実施形態では、遠隔コンピュータデバイスは、システムにユーザインターフェースを提供する、モバイルコンピュータデバイスであり、加えて、または代替として、いくつかの実施形態では、遠隔コンピュータデバイスは、サーバである。他のデバイスとの無線通信のための実施形態では、通信インターフェース2150は、1つまたはそれを上回るネットワーク規格に従って通信ネットワークを経由して伝送するために、プロセッサ2110によって生成されるデータを作成し、および/もしくは1つまたはそれを上回るネットワーク規格に従って通信ネットワークを経由して受信されるデータを復調する。いくつかの実施形態の通信インターフェース2150は、加えて、または代替として、読取機2100と遠隔コンピュータデバイスとの間の信号の有線通信のための電気的接続を含んでもよい。
【0162】
コンピュータ構成要素に加えて、種々の実施形態の読取機は、標的被分析物検出を実施するために必要とされる、いくつかの付加的な物理的構成要素を含む。例えば、図22の読取機2200は、カートリッジを受容するために、本明細書ではドック2210と称される、スロット、開口部、床、ポート、または他のドッキング特徴を含む。カートリッジは、読取機2200によって受容されるときに、読取機2200の上または中に配置され、もしくは別様に読取機2200に連結されてもよい。
【0163】
読取機構成要素のうちのいくつかは、カートリッジとの所望の相互作用を達成するために、ドック2210に対して特定の場所に方略的に位置付けられる。例えば、描写した実施形態の読取機2200は、電気コネクタ2220と、1つまたはそれを上回る磁場発生器2240とを含み、そのような構成要素の場所は、ドッキングされたカートリッジの特定の特徴と整合するように選択される。加えて、図22の実施形態を含む、いくつかの実施形態は、音波処理要素2230を含む。これらの構成要素のそれぞれは、以下でさらに詳細に説明される。
【0164】
種々の実施形態の電気コネクタ2220は、電気的接続性のためのピンを有する、EDGEカードまたは他のコネクタである。コネクタ2220は、ドック2210の上、下に、内に、またはそれに隣接して位置し、コネクタ2220のピンがドッキングされたカートリッジデバイスの導線と接触し、それと電気的接続性を確立するように位置付けられる。それによって、電気コネクタ2220は、カートリッジの回路基板構成要素上のセンサと読取機内の電気化学回路との間に電気的導通を確立する。いくつかの実施形態では、読取機の電気コネクタ2220はまた、カートリッジの回路基板構成要素上に存在する場合、加熱要素と電気的導通を確立してもよい。いくつかの実施形態では、読取機2200は、電気コネクタ2220とカートリッジの導線との間の電気的導通に基づいて、カートリッジの追加により完成する、電気化学回路の一部分を含む。そのような実施形態では、カートリッジの追加は、回路を完成させるか、または閉鎖する。そのような実施形態では、カートリッジを読取機2200に連結することにより、読取機を始動し、それを「起動」させる。いったん起動されると、電気コネクタ2220は、どのような種類のカートリッジがそのドックに連結されているかを識別するように、カートリッジの一部分から受信されている信号を識別してもよい。いくつかの実施形態では、電気コネクタ2220は、ドッキングされたカートリッジの種類を識別するために、特定のカートリッジの種類に特有である、例えば、カートリッジ上の抵抗ラベル等のラベルを識別してもよい。他の実施形態では、カートリッジの回路基板構成要素の導線内で符号化されるデジタルバーコードが、カートリッジの種類を識別するように、読取機内の電気ピンまたはパッドによって読み取られる。いくつかのそのような実施形態では、カートリッジの回路基板構成要素は、複数の導線を含み、そのうちのいくつかは接地線に接続され、そのうちのいくつかは接続されない。それらと接地ピンとの間の電気ピンおよび接続の組み合わせた使用を通して、および/または読取機上に位置するプルアップ/プルダウン抵抗器を用いて、各ピンの状態(例えば、接地または非接地)は、特定のピンが接地されているかどうかを判定するように、読取機のプロセッサで論理状況として読み取られる、設定電圧より高いまたは低い電圧として感知される。このようにして、カートリッジの部類を一意的に識別するように、接地および非接地ピンの組み合わせを読取機2200によって検出し、認識することができる。
【0165】
いくつかの実施形態では、いったん起動されると、読取機2200はまた、識別されたカートリッジに対してどのような試験プロトコルを実行するかを判定し、および/または近くのモバイルコンピュータデバイスを検索し、それに接続する。
【0166】
図22を続けると、読取機2200は、随意に、音波処理構成要素、または音波発生装置2230を含む。種々の実施形態の音波発生装置2230は、ドック2210の中に、下に、またはその上に位置し、直接的に、もしくは実質的に、ドッキングされたカートリッジの第1の貯留部の上に、またはその下に位置付けられる。いくつかの実施形態では、ドッキングされたカートリッジは、音波発生装置2230と第1の貯留部との間の密接な関係を促進する特徴を含む。例えば、図7Bで見られるように、回路基板構成要素750および基礎構成要素740はそれぞれ、それらの構造の中で切り抜きまたは窓741、751を提供するように成形され、切り抜き741、751は、貯留部と整合させられる。したがって、種々の実施形態では、その間にいかなる構造も提供されていない状態で、音波発生装置2230およびカートリッジの第1の貯留部を整合させることができる。いくつかの実施形態では、ユーザがカートリッジをドックの中へ摺動させるとき、切り抜き741、751は、音波発生装置2230が貯留部の直下に位置付けられることを可能にする。そのような構成は、音波発生装置2230が制御された量のエネルギーを第1の貯留部の中へ伝送することを可能にする。他の実施形態では、音波発生装置(または本明細書で開示される音波処理ステップを行う他の構成要素)は、例えば、図11A−11Cに示されるように、第1の貯留部724の底壁の上に配置されるか、またはそれを形成する。他の実施形態では、いかなる音波発生装置も提供されない。音波発生装置2230を有する、種々の実施形態では、音波処理エネルギーは、脆弱なDNAプローブまたは他の分子に引き起こされる損傷を制限しながら、第1の貯留部内で構成要素の混合およびハイブリダイゼーションを達成するように制御される。
【0167】
いくつかの実施形態では、音波発生装置2230は、感圧性圧電円板2232を含む。随意に、いくつかの実施形態では、音波発生装置2230はさらに、第1の貯留部と圧電円板との間に配置される、高含水ブリスターを含む。いくつかの実施形態では、高含水ブリスターは、カートリッジ生産プロセスにおいて第1の貯留部の下に添着され、他の実施形態では、これは、読取機内の音波発生装置2230の上に提供される。高含水ブリスターは、最小限の減衰を伴って、音波発生装置2230から第1の貯留部への音響エネルギーの送達を促進してもよい。いくつかの実施形態では、ブリスターは、別の適切に伝導する音波処理媒体と置換される。いくつかの実施形態では、音波処理媒体としての機能を果たす構成要素は、好ましくは、液体残留物が存在しない状態で、外側が乾燥している。いくつかの実施形態では、カートリッジが読取機2200の中へ摺動するとき、音波発生装置に連結される音響的伝導媒体は、第1の貯留部の底部に添着される音響的伝導媒体と軟質シールを形成する。この「軟質シール」は、貯留部の底部に順応する音響的伝導媒体を使用することによって増進されてもよい。
【0168】
第1の貯留部の内容物を混合およびハイブリダイズさせるように、音響エネルギーを生成することに加えて、音波発生装置2230を有する、種々の実施形態では、音波発生装置2230は、第1の貯留部の中へのサンプル収集デバイスの導入を検出するために使用することができる。有利なことには、そのような検出は、第1の貯留部の中へのサンプルの導入の直後、または実質的に直後に、読取機2200が試験プロトコルの自動開始を開始することを可能にする。自動開始は、横たわったユーザのために使い易さを向上させ、また、サンプル導入に対して一貫した開始時間を確保し、したがって、一貫した結果を提供する。
【0169】
上記のように、いくつかのそのような実施形態では、音波発生装置2230は、感圧性圧電要素である。そのような実施形態では、カートリッジの壁は、第1の貯留部の中へのサンプル収集デバイスの導入時にわずかに屈曲するように設計され、そのような屈曲は、音波発生装置2230によって検出可能である、圧力の変化をもたらす。
【0170】
他の実施形態では、第1の貯留部中のサンプル収集デバイスの検出は、共鳴または信号監視を通して起こる。具体的には、図23Aに示されるように、例えば、カートリッジを読取機に連結することの結果として、読取機の起動時に、音波発生装置2300、および/または音波発生装置2300の全体もしくは一部分を形成する圧電要素は、第1の貯留部に向かって指向される音波2310を生成する。いくつかの実施形態では、次いで、音波発生装置2300またはその一部分が、反射音波315の結果として変形し、および/または音波発生装置の共振周波数が記録され、それによって、読取機内のプロセッサならびに/もしくは回路が、基準無負荷状態を判定することを可能にする。その後、音波発生装置2300は、図23Bに示される走査状態になり、第1の貯留部の中へ音波2310を周期的にping送信するため、読取機内のプロセッサまたは回路は、任意の変動が発生したかどうかを判定するために、帰還信号2315および/または音波発生装置の共振周波数偏移を監視することができる。いくつかの実施形態では、いかなる変動も検出されなかったか、および/または基準無負荷状態が確立されている場合、読取機は、カートリッジの中へサンプル収集デバイスを進入させるようにユーザを促す、1つまたはそれを上回る光もしくは音を発する。図23Cでは、サンプル収集デバイス2350の追加は、読取機内のプロセッサまたは回路がサンプル収集デバイス挿入として識別するようにプログラムされる、閾値を上回る、音波発生装置の共鳴の偏移(シフト)および/または音波帰還信号への変化を引き起こす。種々の実施形態では、次いで、プロセッサおよび/または回路は、試験プロトコルの音波処理ステップを開始するように、命令を音波発生装置2300に返信する。いくつかの実施形態では、試験プロトコルが開始されたことを表すように、読取機上の光パターンが変化するか、または音が発せられる。いくつかの実施形態では、走査段階中に発せられる、ユーザを促す光または可聴のユーザを促す音パターンは、収集デバイスを入力する緊急性の増加をユーザに信号伝達するように、強度または周波数の変化を受ける。種々の実施形態では、ユーザに指示することと関連付けられる音波は、貯留部の負荷対無負荷状態を確立するように、音波発生装置によって発せられる音波とは明確に異なる。
【0171】
いくつかの実施形態では、存在する場合、標的被分析物を含む、サンプル粒子を、第1の貯留部の溶液の中へ活発に溶出させるように、高強度音波処理手順が行われる。音波処理手順はまた、標的と結合するために磁気粒子を溶液中で利用可能にするために、サンプル調製試薬、具体的には、磁気粒子の適正な懸濁を達成するように行われる。キャビテーションおよび大きな剪断力を回避しながら、高強度段階でさえも、穏やかな音波処理を生成するという目標を達成することが可能である、任意の音波発生装置が使用されてもよい。適切な音波発生装置の一実施形態は、15ワット未満の出力で、例えば、1.6メガワット屈曲変換器圧電円板等の圧電構成要素である。
【0172】
高強度音波処理に続いて、音波発生装置の音波信号は、磁気粒子が沈降することを防止するため、およびシステムの中へエネルギーを追加し続けるためにパルス状である。エネルギーの追加は、磁気粒子上の親和性分子、標的、と検出作用物質または競合結合剤との間のハイブリダイゼーションを増進する。
【0173】
読取機によって選択される音波処理プロファイルは、試験されているサンプルに従って変動する。本明細書で使用されるように、「音波処理プロファイル」とは、音波処理の時間の長さ、音波処理の周波数、強度等の送達された音波処理の特性を指す。種々の実施形態では、読取機は、そのような変数に対するきめの細かい制御を有する。いくつかの実施形態では、電力消費目的で、音波発生装置は、それがパルスを発する「導通期間(on period)」を有する。例えば、一実施形態では、音波処理段階中に、音波発生装置は、10秒毎の窓内で3秒間起動され、これらの起動した3秒以内に、音波発生装置は、規則的間隔でパルスを発する。例えば、音波発生装置は、0.027秒毎に音波を生成してもよい。そのような方法は、電力の過剰消費およびサンプルの過熱を回避しながら、ハイブリダイゼーション、標的捕捉、および種々の分子複合体の形成を助長する環境を生成する。
【0174】
図22を続けると、種々の実施形態の読取機2200はまた、1つまたはそれを上回る磁場発生器2240も含む。いくつかの実施形態では、磁場発生器2240は、読取機2200内に添着されるインダクタまたは他の電磁構成要素であってもよい。図22に示されるように、いくつかの実施形態では、磁場発生器2240は、永久磁石である。磁場発生器(単数または複数)2240は、カートリッジがドック2210に連結されるときに、1つまたはそれを上回る検出センサがそれぞれ、磁場発生器(単数または複数)2240によって生成される磁場内に直接配置されるように、位置付けられる。種々の実施形態では、磁場(単数または複数)は、局在化の原因であり、磁場(単数または複数)は、分析ゾーン内で局在化するように、磁気粒子および付随するハイブリダイズ分子を誘導するものである。
【0175】
種々の実施形態では、カートリッジの基礎構成要素は、少なくとも1つの永久磁石またはインダクタが、回路基板構成要素の検出センサの直下に位置付けられることを可能にする、切り抜きを有する。切り抜きは、磁石またはインダクタに衝突することなく、カートリッジがドック2210上の定位置に摺動することを可能にする。切り抜きはまた、磁場発生器2240が可能な限り検出センサの近くに位置付けられることも可能にする。磁場発生器2240がセンサに近いほど、磁場がより多くの力を及ぼすことができ、より小型の磁石またはインダクタが、より大型で高価な磁石またはインダクタと同等の磁場強度を及ぼすことが可能であることを意味する。小型磁石またはインダクタの使用は、磁石またはインダクタが小さいほど、より少なく磁場が重複するため、複数の磁場および複数の分析ゾーンを有する実施形態において(例えば、複数の異なる標的被分析物を検出するように構成される実施形態において)特に有利である。より小さい磁場は、異なる検出センサの下で磁石またはインダクタ間のクロストークの量を制限することができる。
【0176】
加えて、カートリッジの議論で上記のように、被分析物検出システムのいくつかの実施形態では、貯留部出口内の熱作動型弁を起動するように、加熱要素が提供される。そのような実施形態では、加熱要素は、熱をカートリッジの回路基板構成要素上のビアに送達し、ビアは、精密な時点で、および/または精密な空間領域内で、ワックスを融解させるように、熱の導体として作用する。いくつかの実施形態では、複数の加熱要素が、読取機2200内に位置付けられ、ドッキングされたカートリッジのビアと整合するように位置付けられる。いくつかのそのような実施形態では、読取機の加熱要素とビアとの間で有効接触を形成するように、ばね荷重接点が読取機2200内で提供される。いくつかのそのような実施形態では、加熱要素は、抵抗加熱要素である。
【0177】
種々の実施形態では、(読取機またはカートリッジの中の)加熱要素の場所にかかわらず、熱伝達および弁開放のタイミングは、読取機デバイスによって精密に時間決定および制御される。例えば、いくつかの実施形態では、読取機コンピュータは、発熱電流が加熱要素を通って流れるときを制御する。弁は、以下の順序、すなわち、(1)サンプル調製貯留部、(2)存在する場合は洗浄剤貯留部、次いで(3)化学基質貯留部において、そのような電流によって引き起こされる熱によって作動させられる。各弁の作動は、それぞれの弁が完全に作動し、関連貯留部が、その内容物を分析チャネルの中へ放出する時間を有し、次の貯留部の内容物が放出される前に、貯留部の内容物のうちの少なくともいくつらが、センサの下流に位置付けられる吸収パッドまで移動する時間を有するように、時間決定される。いくつかの実施形態では、弁作動間の時間は、吸収パッドが分析チャネル内に存在する液体を完全または実質的に吸収するために十分長く選択される。有利なことには、そのような実施形態では、非常に少ない混合が、連続貯留部の内容物の間で起こる。
【0178】
いくつかの実施形態では、連続弁作動の精密なタイミングおよび/または成功した弁作動の判定は、プロセッサ上のアルゴリズム、およびサーミスタおよび電気化学センサ等の感知要素から導出される情報を利用する、フィードバック制御システムの使用を通して、プロセッサで判定することができる。例えば、センサの上方の液体の存在または非存在に応じて、センサにおいて生成される信号が異なるであろうため、分析チャネルが液体を有するかどうかを判定するように、分析チャネル中の電気化学センサに問い合わせを行うことができる。それによって、この信号は、信号を論理的に解釈するように設定されるプロセッサと組み合わせて、弁が適正に作動したかどうか、および/または貯留部がその液体内容物を完全に排出したとき、ならびにチャネルが液体を含まず、連続弁作動の準備ができているように、液体内容物が廃棄物パッドに吸収されたときを判定することができる。いくつかの実施形態では、フィードバックシステムを通して、分析チャネルが完全もしくは部分的に一掃され、次のステップの準備ができているという確認をプロセッサおよび/または回路が受信した後でのみ、読取機のプロセッサおよび/または回路は、後続の弁を作動させるように加熱要素に命令する信号を送信する。
【0179】
加えて、図24で概略的に示されるように、いくつかの実施形態では、熱作動型弁2430を作動させるように位置付けられる加熱要素2420と熱的に連通している、サーミスタ等の温度感知要素2410と、該加熱要素2420からの信号を論理的に解釈するように設定されるプロセッサ2440とを含む、付加的なフィードバックおよび制御システム2400の使用を通して、弁作動のための加熱要素の所望の熱プロファイルを一貫して達成することができる。
【0180】
熱プロファイル制御フィードバックおよび制御システムの一実施形態が、図25で提供される。代替的な図25は、弁作動要素の回路基板構成要素2530上のビア2520と熱的に連通している、温度感知要素2510の実施形態を描写する。具体的には、描写される温度感知要素は、その温度とともに変動する抵抗を有する、サーミスタである。サーミスタからの電子信号を解釈するように構成される他の回路および/またはプロセッサと電子通信しているとき、サーミスタから収集される情報は、前述のプロセッサと電子連通している加熱要素のコマンドおよび制御を通して、弁の一貫した熱作動を維持するために利用することができる。この感知要素は、加えて、温度が熱くなりすぎた場合に、プロセッサが加熱要素を停止させることを可能にするであろう、感知情報を与えることによって、該サーミスタと熱的に連通している加熱要素における温度の暴走上昇を防止することに役立つことによって、サンプル分析デバイスの安全性を向上させることができる。図25の描写した実施形態は、読取機デバイスの回路基板上の熱伝導要素の使用を通して、加熱要素と熱的に連通しているサーミスタ2510を示し、該熱伝導要素は、金属トレース2540、例えば、銅トレースである。加えて、サーミスタ25510は、典型的には、高い熱伝導率を有する、コネクタ2550(一実施形態では、ばね荷重コネクタピン)の使用を通して、弁ユニットのビア2520と熱的に連通している。加熱要素は、図25で描写されていないが、サーミスタが、伝導トレースを通して、次いで、ビアと接触しているばね荷重ピンを通して、ビアに連結される際のトレースの使用を通じてを含む、複数の方法で、加熱要素をビアに熱的に連結できることを理解することができる。
【0181】
図26A−26Cは、カートリッジ700への連結の種々の段階を通して示される、図22の読取機デバイス2200を描写する。示されるように、読取機2200は、ドック2210と、電気コネクタ2220と、音波発生装置2230と、永久磁石の形態の磁場発生器2240とを含む。カートリッジ700は、ドック2210の中へ摺動し、読取機2200に連結するように構成される。連結されたとき、カートリッジ700の導線754は、電気コネクタ2220と直接接触しており、第1の貯留部724は、音波発生装置2230上に配置され、マイクロ流体分析チャネル732の一部分は、磁場内の磁場発生器2240を上に配置される。
【0182】
図27Aおよび27Bは、カートリッジ2702に連結された読取機デバイス2700の付加的な実施形態を提供する。図27Aおよび27Bの読取機デバイスは、カートリッジ2702がドックに連結されたときに、磁石2742、2744、2746、2748が、それぞれ、複数の検出センサ2762、2764、2766、2768の下方に位置するように位置付けられる、読取機2700のドックの下方に直列に配列された複数の磁石2740を含む。サンプル中の複数の異なる標的被分析物の存在、非存在、および/または量を検出するように設計されている、図27Aおよび27Bの実施形態等の実施形態では、本明細書で説明される他の実施形態に対して、カートリッジ2702および読取機2700の設計の両方に修正が行われる。例えば、上記で説明されるように、複数の異なる標的被分析物の検出は、第1の貯留部2724内の磁気粒子の複数の集団ならびに検出作用物質および/または競合結合剤の複数の集団の包含を必要とする。貯留部2724中に存在する磁気粒子、検出作用物質、および競合結合剤の各集団は、異なる標的被分析物に対する親和性を有し、異なる捕捉抗体、捕捉DNAプローブ、または他の親和性分子を含むように設計されている。加えて、貯留部2724中に存在する磁気粒子の各集団は、異なるサイズ、磁気応答、密度、またはそれらの任意の組み合わせ等の一意的な識別物理特性を有する。
【0183】
磁気粒子の複数の集団が、複数の異なる標的被分析物の存在を検出するために存在する、一実施形態では、検出のために集団を分離するために、デッドエンド濾過が使用される。そのような実施形態では、磁気粒子が第1の貯留部2724から流出し、分析チャネル2704に流入すると、分析チャネル2704内で提供される一連のフィルタに遭遇する。下流方向へ移動して、フィルタは、細孔サイズによって順序付けられ、第1のフィルタが最大細孔を有し、最後のフィルタが最小細孔を有する。各フィルタは、特定の検出作用物質または特定の検出作用物質の生成物を検出するように指定される、検出機構に近接近して配置される。例えば、いくつかの実施形態では、検出機構は、ハイブリダイズした磁気粒子の特定の集団の間で起こる酸化を検出するように指定される、電気化学センサである。第1のフィルタ細孔より小さい磁気粒子は、チャネルを下る液体流とともに、フィルタを通過し得る。第1のフィルタの細孔サイズより大きい磁気粒子は、第1のセンサ2762と近接近して後に残り得る。減少する細孔サイズの連続フィルタの使用を通して、磁気粒子集団は、分離され、異なる検出センサ2760上に局在化される。このようにして、次いで、ハイブリダイズした磁気粒子および標的被分析物の異なる集団の間の酸化反応等の反応は、複数の標的被分析物のそれぞれの存在、非存在、および/または量を識別するように、本明細書の他の場所で説明される様式で監視することができる。
【0184】
このプロセスは、磁気の使用を通して増進させることができる。同一の材料組成の磁気粒子は、磁気粒子の直径の二乗とともに、それらの磁気応答が変動する。したがって、磁場は、異なるサイズの磁気粒子上で異なって相互作用し、したがって、選別機構が起こることを可能にし得る。この異なる磁気応答は、いくつかの実施形態では、分離速度および特異性を増進するために活用されてもよい。磁気粒子が第1の貯留部から退出すると、少なくとも部分的に磁気粒子をサイズによって順序付けるために、磁場が分析チャネルに印加されてもよい。より大型の磁気粒子が、より小型の磁気粒子より強く磁力を感じ得るため、より大型の磁気粒子は、より小型の磁気粒子に対して、よりゆっくりと下流に移動し得る。これは、より小型の磁気粒子がより大型の磁気粒子より早く、分析チャネル2704を下って進行するための選好をもたらし、これは、細孔の磁気粒子ベースの詰まりの可能性を減少させる。細孔の磁気粒子ベースの詰まりは、多重化特異性を減少させ得、過剰な酵素を洗い流すため、および化学基質を捕捉された検出作用物質に提供するために必要とされる、液体流を制限することによって、適正な試験を完全に妨害し得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、デッドエンド濾過でよく見られる膜汚染を防止するために、クロスフロー濾過技術が使用される。そのような実施形態では、磁石またはインダクタは、流動の方向に対して垂直もしくは他の非平行磁力を及ぼすように位置付けられる。整合磁石またはインダクタのそのような配置は、提供された磁場発生器によって作用されるために十分なサイズである場合に、フィルタが位置する分析チャネルの側面に磁気粒子が引き寄せられる。そのような実施形態では、磁場サイズは、磁気粒子のサイズより小さい細孔サイズを有する第1のフィルタのすぐ上流のフィルタに遭遇するよう、磁気粒子が分析チャネル2704の側面に引き寄せられるように選択される。
【0186】
代替として、磁気粒子および標的被分析物の集団は、磁気のみの使用を通して分離することができる。磁気粒子の磁力応答が粒子の直径の二乗に伴って拡大するため、分析チャネル2704の異なる場所で異なる磁場強度を生成する、読取機デバイスもしくはカートリッジ上に位置する複数の磁石またはインダクタを提供することによって、膜を使用することなく、磁気粒子集団の分離および局在化を単一のチャネルの中で達成することができる。具体的には、下流方向に移動して、増加する磁場強度の磁場発生器に遭遇する。最大磁気粒子は、最大磁気粒子を捕捉するためにちょうど強いが、任意の他のサイズの磁気粒子を捕捉するためには強くはない、第1の磁場から逃避することができないため、第1のセンサで局在化される。磁気粒子集団は、それらの集団の間で酸化反応を検出するために提供される、検出センサ2760上に位置するそれらの特定の磁気粒子のサイズに合わせた磁場によって捕捉されるまで、液体流とともに下流に移動し得る。2番目に最も弱い磁場は、2番目に最大の直径を伴う磁気粒子の集団を捕捉し、3番目に最も弱い磁場は、3番目に大きな直径を伴う磁気粒子の集団を捕捉する、等となり得る。最小の磁気粒子は、最も強い磁場によって捕捉される。これは、磁気粒子の各集団が異なる検出センサ上に局在化することを可能にし、検出が上記で説明されるように進む。磁場は、少なくともいくつかの方法を通して変動させることができる。いくつかの実施形態では、各磁石またはインダクタは、異なるサイズであり、磁石またはインダクタが大きいほど、その磁場が大きい。図27Aおよび27Bに示される実施形態等の他の実施形態では、磁石2740は、分析チャネル2704の平面に対して様々な深度で配置される。最上流磁石2748は、分析チャネル2702に最も遠く配置され,したがって、最も強い磁場をチャネル2704に及ぼす。最下流磁石2742は、分析チャネル2702に最も近く配置され、したがって、最も強い磁場をチャネル2704に及ぼす。
【0187】
重要なことには、本明細書で説明される種々の実施形態では、磁気粒子と1つまたはそれを上回る磁場との間の磁気引力は、洗浄液および/または化学基質を運ぶ液体が磁気粒子上を流動すると、1つまたはそれを上回る磁場発生器上に磁気粒子を局在化したままにさせるために十分強い。
【0188】
検出システム
図4Aおよび4Bのサンプル収集デバイス400と、図7Aおよび7Bのカートリッジデバイス700と、図22の読取機デバイス2200とを含む、検出システム2800の一実施形態が、図28Aおよび28Bで提供される。本システムを形成するデバイスは、図28Aでは使用に先立って、および図28Bでは連結構成で、別々に示される。図28Aの実施形態を含む、種々の実施形態のサンプル収集デバイス400は、使い捨てであり、1回限りの使用のために構成される。これは、取り外し可能な滅菌包装内で提供されてもよい。いったんカートリッジ700の入力トンネル712に挿入されると、サンプル収集デバイス400は、永久固定係合で係止され、再度使用することができない。同様に、描写したカートリッジ700は、使い捨てであり、1回限りの使用のために構成される。いったんサンプル収集デバイス400がカートリッジ700の入力トンネル712内で定位置に係止すると、カートリッジ700を再度使用することができない。しかしながら、カートリッジ700を読取機2200から除去することができる。種々の実施形態では、カートリッジ700および読取機2200は、別々に連結されるように構成され、カートリッジ700は、少なくとも検出プロトコルの実施の前および後に、読取機2200のドックに、挿入し、そしてそれから除去することができる。いくつかの実施形態では、読取機2200は、カートリッジ700を一時的に定位置に係止し、検出試験サイクルの持続時間中に除去を制限するための係止機構を含んでもよい。種々の実施形態の読取機2200は、再利用可能である。
【0189】
加えて、ある実施形態では、読取機2200および検出システム2800全体は、非臨床的な消費者向けの用途のために構成される。したがって、いくつかの実施形態のシステム2800は、使用しやすく、迅速に結果を生成する。いくつかの実施形態では、標的被分析物検出プロトコルの結果は、サンプル収集デバイス400からサンプルがシステムのカートリッジ700に挿入された時間から30分未満で生成される。いくつかの実施形態では、結果は、20分未満、いくつかの実施形態では、10分未満で生成され、いくつかの実施形態では、結果は、5分未満で生成される。加えて、いくつかの実施形態の消費者向けのシステムは、家庭、学校、オフィス、または他の勤務先内で邪魔にならない存在のために小さい。いくつかの実施形態では、本システムは、高さが30cm未満、幅が30cm未満、および長さが30cm未満であり、いくつかの実施形態では、高さ、幅、および長さは、それぞれ20cm未満であり、いくつかの実施形態では、高さ、幅、および長さのうちの1つまたはそれを上回るものは、10cm未満である。いくつかの実施形態では、カートリッジ700、サンプル収集デバイス400、および読取機2200は、ほぼスマートフォンまたは他のモバイルコンピュータデバイスのサイズのシステム2800をともに形成する。いくつかの実施形態では、本システムは、携帯用であるようなサイズにおよび構成される。そのような実施形態では、コンパクトな手持ち式設計に加えて、サンプル内の全ての液体は、持ち運んでいる間のシステム構成要素のぶつかり合いにより、漏出または時期尚早の酸化反応が起こらないように、適正に密閉および分離される。
【0190】
非臨床設定で横たわった人々による使用を助長するために、いくつかの実施形態のシステム2800は、自己起動および自己実行検出プロトコルを含むことによって、「ダミー防止」であるように設計されている。例えば、図28Bは、カートリッジ700が読取機2200のドック2210の中に配置されており、サンプル収集デバイス400がカートリッジ700の入力トンネル712に挿入されている、実施例を描写する。描写した実施形態では、カートリッジ700を読取機2200の中へ装填することにより、カートリッジ700のピンと読取機2200との間で電気的接続を確立し、それによって、読取機2200内の回路を完成させ、読取機を自動的に起動した。起動されると、いくつかの実施形態の読取機2200は、存在する場合、その音波発生装置を起動し、第1の貯留部の中へのサンプル収集デバイス400の進入を検出するために音波発生装置を利用する。検出時に、種々の実施形態の読取機2200は、いかなるさらなる人間の介入も伴わずに、自動的に検出プロトコルを開始するように構成される。自動開始は、第1の貯留部内の試薬およびサンプルの混合が、サンプル収集デバイスの挿入に続いて固定時間で一貫して起こり、一貫した試験結果につながることを確実にする。音波発生装置が存在しない、他の実施形態では、試験プロトコルは、ユーザが、読取機2200または遠隔コンピュータデバイス2820上の「進む」、「実行」、および「開始」、もしくは他の類似ボタンもしくはアイコンを押すときに開始してもよい。
【0191】
以下でさらに詳細に説明されるように、かつ図28Aおよび28Bに示されるように、いくつかの実施形態では、システム2800は、遠隔コンピュータデバイス2820を含む。遠隔コンピュータデバイス2820は、例えば、スマートフォン、タブレット、または装着型デバイス等のモバイルコンピュータデバイス、もしくはラップトップまたは他のコンピュータであってもよい。図28Aに示されるように、いくつかの実施形態では、読取機2200は、遠隔コンピュータデバイス2820と無線で通信する。他の実施形態では、ケーブル接続等の可撤性有線接続が、読取機2200と遠隔コンピュータデバイス2820との間に提供される。図29Aおよび29Bの実施形態等のなおも他の実施形態では、システム2900内にカートリッジドッキングステーション2915を有する、被分析物読取機2910は、例えば、プラグ2912を介してヘッドホンジャックまたは充電ポートの中へ接続することによって、遠隔コンピュータデバイス2920に取り外し可能に直接連結する。
【0192】
種々の実施形態では、遠隔コンピュータデバイスが、より多くの計算能力および/またはより多くのメモリを提供するように、遠隔サーバからデータを引き出し、データを遠隔サーバに送信するための無線送受信機を提供するように、および/または表示画面ならびにユーザインターフェースを提供するように、本システム内に含まれてもよい。遠隔コンピュータデバイスは、全ての実施形態内で必要とされるわけではない。例えば、図30に示されるように、いくつかの実施形態では、読取機3000は、プロセッサおよびメモリ(図示せず)、カートリッジ用のドック3015、ならびにタッチスクリーンまたは他のユーザインターフェース3010を含む。そのような実施形態では、読取機は、適正な試験プロトコルを識別し、試験プロトコルを実行し、システム内のセンサから受信される未加工結果を分析し、デジタル結果をユーザに表示するように構成される。そのような実施形態の読取機はさらに、遠隔サーバからのデータにアクセスして伝送するための無線受信機および伝送機を含んでもよい。
【0193】
被分析物検出システムの一実施形態が、図31で概略的に示される。図31は、被分析物検出システム3100の一実施形態内のコンピュータ化構成要素の間の相互作用の概略図を提供する。当業者であれば、実施形態が本質的に例証的にすぎず、種々の構成要素が追加、削除、または置換され得、デバイス間の通信の種々の異なる階層およびモードが採用され得ることを理解するであろう。描写した実施例では、検出システム3100は、読取機3130、ユーザインターフェースを有するデバイス3140、およびサーバ3150を含む、複数のコンピュータ化デバイスで形成される。コンピュータ化されていないが、システム3100は、加えて、読取機3130に連結して示される、サンプル収集デバイス3110と、カートリッジ3120とを含む。図31を参照して説明される、ある実施形態では、読取機3130は、例えば、読取機2200、読取機2910、または読取機3000等の本明細書の他の場所で説明される任意の読取機の実施形態を表し得ることを理解されたい。同様に、ユーザインターフェースを有するデバイス3140は、モバイルコンピュータデバイス2820または2920等の本明細書で説明される任意のそのようなデバイスを表してもよい。カートリッジ2820は、カートリッジ700、800、または900等の本明細書で説明される任意のカートリッジの実施形態を表してもよく、サンプル収集デバイス2810は、サンプル収集デバイス400または600等の本明細書で説明される任意のサンプル収集デバイスを表してもよい。システム3100は、それを通して種々のデバイスのうちのいくつかまたは全てが相互と通信する、通信ネットワーク3160を含む。ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)または広域ネットワーク(WAN)であり得る。いくつかの実施形態では、ネットワークは、例えば、モバイルWiMAXネットワーク、LTEネットワーク、Wi−Fiネットワーク、または他の無線ネットワーク等の無線通信ネットワークである。他の実施形態では、ユーザインターフェースを有するコンピュータ3140とサーバ3150との間の通信は、DSLケーブル接続等の有線ネットワークを介したインターネットを経由して起こる。
【0194】
いくつかの実施形態では、読取機3130、およびユーザインターフェースを有するデバイス3140は、別個のデバイスではないが、むしろ、例えば、図30に示されるように、両方とも読取機デバイス3130内で提供される。そのような実施形態では、読取機プロセッサとユーザインターフェースとの間の通信は、電気信号の伝送を介して読取機3130内で内部に起こる。
【0195】
他の実施形態では、読取機3130、およびユーザインターフェースを有するデバイス3140は、別個のデバイスである。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースを伴うデバイス3140は、スマートフォンまたは他のモバイルコンピュータデバイスである。読取機3130とモバイルコンピュータデバイス3140との間の通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)、近距離通信、または他の高周波技術を使用して、無線で起こってもよい。代替として、読取機3130とモバイルコンピュータデバイス3140との間の信号の伝送は、コード、ケーブル、または他の有線もしくは直接接続を経由して起こってもよい。種々の実施形態では、モバイルコンピュータデバイスまたはユーザインターフェースを有する他のデバイス3140は、試験結果をユーザに提示するためのフロントエンドグラフィカルユーザインターフェースのためのソフトウェアアプリケーションを含む。
【0196】
種々の実施形態では、読取機3130は、サンプル内の標的被分析物を検出および/または定量化するために必要とされる試験およびプロセスを制御するように構成される。そうするために、有意量の情報が読取機3130のメモリ内に記憶されてもよい。代替として、情報のうちの一部または全てが、サーバ3150内に記憶されてもよく、通信ネットワーク3160を介して読取機3130によってアクセス可能であり得る。そのような情報は、例えば、カートリッジの一意的な識別抵抗器ラベルによって生成される信号によって、各カートリッジの種類を識別する、カートリッジキーのデータベースを含む。情報はまた、各カートリッジキーと関連付けられる試験プロトコルも含む。試験プロトコルは、音波処理を通してサンプル調製試薬をどれだけ長く混合するか、音波処理の周波数、種々の感熱弁を加熱するとき等の詳細を特定してもよい。情報はまた、検出されたセンサ信号を標的被分析物の非存在、存在、および/または特定量に相関させる、各カートリッジの種類の相関表を含んでもよい。加えて、読取機3130および/またはサーバ3150によって記憶される情報は、1つまたはそれを上回る過去の結果を含んでもよい。いくつかの実施形態では、読取機3130は、少なくとも読取機3130が遠隔コンピュータデバイスと通信するまで、試験結果を記憶し、そのようなときに、結果は、表示および/または長期記憶のために、遠隔コンピュータデバイス(モバイルコンピュータデバイス3140またはサーバ3150)に伝送されてもよい。
【0197】
いくつかの実施形態では、サーバ3150はまた、ユーザインターフェースを有するデバイス3140を通して、ユーザによってシステムに入力される生物学的情報を含み得る、ユーザプロファイルも記憶する。いくつかのそのような実施形態では、各ユーザのための試験結果のログもまた、サーバ3150によって記憶され、ユーザインターフェースを伴うデバイス3140へのそのようなデータの伝送を通して、ユーザによって視認するためにアクセス可能である。
【0198】
一実施形態では、カートリッジ3120が読取機3130の中に装填されるとき、読取機3130は、カートリッジの種類を検出するように、カートリッジ3120上の抵抗器ラベルまたは電子バーコード等のラベルから信号を検出する。読取機3130は、どのカートリッジの種類が存在するかを判定するように、検出された信号を、既知のラベル信号またはカートリッジキーのデータベースと比較する。検出されたラベル信号がカートリッジキーのデータベース内で見出されない場合、読取機3130は、カートリッジキーのデータベースへの更新を要求するメッセージをサーバ3150に伝送してもよい。読取機3130は、サーバ3150に直接、またはモバイルコンピュータデバイス3140を介して間接的に、メッセージを伝送してもよい。読取機3130は、加えて、カートリッジキーデータベース更新のためのデータを直接または間接的に受信してもよい。データは、新しいカートリッジの種類と、各新しいカートリッジの種類に対応するカートリッジキーおよび試験プロトコルとを含んでもよい。いくつかの実施形態では、次いで、読取機3130は、検出されたカートリッジの種類と関連付けられる試験プロトコルを識別して実装する。検出センサから信号を受信すると、いくつかの実施形態の読取機3130は、信号を処理して有意義な結果を生成するように、信号を相関表と比較する。結果は、ユーザに表示するために、ユーザインターフェースを伴うデバイス3140に伝送されてもよい。当業者であれば、検出器システム3100のコンピュータデバイスによって記憶される種々の情報は、デバイスのうちのいずれか1つまたはそれを上回るものによって記憶され得、データ信号の受信および伝送を通して他のデバイスにアクセス可能であり得ることを理解するであろう。
【0199】
検出のコンピュータ化方法
上記のように、コンピュータ化読取機は主に、検出システムの動作を制御する。読取機は、プロセッサと、メモリとを含み、メモリは、収集されたサンプル内の標的被分析物の存在、非存在、および/または量の検出に成功するために必要とされる、種々の方法を実装するためのその上に記憶された命令を有する。例えば、自動的にコンピュータ化読取機によって行われる1つの方法の実施形態が、図32で提供される。
【0200】
ブロック3202では、コンピュータ化読取機が、読取機の中または上に装填されたカートリッジの存在を検出する。例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジ上の導線が、読取機上の電気ピンと物理的に接触して、読取機をオンにし、カートリッジの存在を読取機に信号伝達する回路を完成させるように、カートリッジが読取機に連結される。
【0201】
ブロック3204では、読取機が、カートリッジと関連付けられる識別情報を検出する。例えば、いくつかの実施形態のカートリッジは、カートリッジの特定のカートリッジ種類に特有の信号を生成し、読取機がカートリッジの種類を区別することを可能にする、一意的な識別キーをその回路基板構成要素上に含む。識別キーは、抵抗要素、例えば、一意的なサイズまたは形状を有する、表面搭載抵抗器もしくは抵抗インクベースの要素であってもよく、または別の一意的な発電機であってもよい。
【0202】
読取機のプロセッサは、信号を検出し、ブロック3206で示されるように、一意的な識別キーに基づいてカートリッジのための適正な試験プロトコルを識別する、一意的な識別キー信号を読取機の回路から受信する。いくつかの実施形態では、読取機のプロセッサは、一意的な識別キー信号を、メモリに記憶された識別キーのデータベースと比較する。いくつかの実施形態のデータベース内で、各識別キーは、特定のカートリッジの種類および試験プロトコルと関連付けられる。プロセッサから受信された識別キー信号がデータベース内のキーに一致する場合、対応する試験プロトコルが、プロセッサによって開かれて実行されるであろう。識別キー信号がデータベース内のキーに一致しない場合、プロセッサは、識別不能なカートリッジが検出されたことを信号伝達するように、モバイルコンピュータデバイスおよび/またはサーバ等の遠隔コンピュータデバイスと通信してもよい。いくつかの実施形態では、読取機は、サーバから直接、または中間物の役割を果たすモバイルコンピュータデバイスを用いて間接的に、更新をダウンロードする。いくつかの実施形態では、未知のカートリッジの種類が検出されるとき、ユーザは、モバイルコンピュータデバイスのユーザインターフェースを介して、更新をダウンロードするように指示され、他の実施形態では、更新は、自動的にダウンロードされる。種々の実施形態では、更新は、新たに開発されたカートリッジ識別キーおよび試験プロトコルを含む。いったん新しい識別キーおよび試験プロトコルがダウンロードされると、それらは、遠隔コンピュータデバイスと通信する必要なく、このカートリッジの種類を用いた将来の試験が自動的に認識されて実装されるように、読取機のサポートされた試験のデータベースに追加されるであろう。
【0203】
ブロック3208で示されるように、種々の実施形態では、コンピュータ化読取機は、カートリッジの第1の貯留部の中へのサンプル収集デバイスの挿入を検出する。上記の音波処理の議論でさらに詳細に提供されるように、この検出を達成するように、種々のプロセスを実行することができる。種々の実施形態では、読取機のプロセッサは、読取機の中の圧電要素から部分的または完全に成る、音波発生装置要素から信号を受信する。貯留部内の機械的事象から生成される信号の変化を識別するように、音波発生装置要素を監視することによって、プロセッサは、機械信号を、該圧電要素と電子通信している回路およびプロセッサの組み合わせを通して増幅および理解することができる電子信号に変換する、圧電構成要素の能力を通して、圧力の変化、および/または共鳴の変化、ならびに/もしくは反射信号(圧力または音波)の変化がカートリッジの第1の貯留部の中で起こったときを識別することができる。そのような変化は、貯留部の中へのサンプル収集デバイスの進入を示す。
【0204】
ブロック3210では、読取機のプロセッサが、信号を音波発生装置に送信して、音波処理プロトコルを開始し、第1の貯留部内に配置された液体内で複数の試薬、親和性分子、およびサンプル粒子を混合するようにそれに命令する。種々の実施形態では、結果として生じる混合物は、標的被分析物、標的被分析物および検出作用物質、および/または競合結合剤に結合した磁気粒子を含む。本明細書で使用されるように、サンドイッチ複合体とは、標的被分析物および検出作用物質に直接または間接的に結合した磁気粒子を指し、競合結合複合体とは、競合結合剤に結合した磁気粒子を指す。各サンドイッチ複合体および競合結合複合体は、複合体内で結合した検出作用物質を含む。ここで説明される一実施形態では、検出作用物質は、酸化酵素である。
【0205】
ブロック3212で示されるように、いくつかの実施形態では、読取機は、第1の加熱要素を加熱するか、または別様に刺激する、電流を生成し、それによって、カートリッジ内の第1の熱作動型弁に熱を伝達させる。いくつかの実施形態では、これは、弁を融解させるか、または別の位相変化を受けさせ、これは、液体が、毛管作用を介して、第1の貯留部から流出して分析チャネルに流入することを可能にする。液体が流動すると、それとともに混合物を輸送し、サンドイッチ複合体および/または競合結合複合体内の磁気粒子を含む、混合物内の磁気粒子は、分析チャネル内の1つまたはそれを上回る磁場にわたって局在化し、1つまたはそれを上回る局在化サンプルを形成する。
【0206】
随意に、ブロック3214では、読取機は、カートリッジ内の第2の弁が位相変化を受け、洗浄液が第2の貯留部から流出して分析チャネルに流入するように、第2の加熱要素を加熱するか、または別様に刺激する、電流を生成する。種々の実施形態では、洗浄液は、1つまたはそれを上回る局在化サンプルから、磁気粒子に間接的に結合されていない酸化酵素(または他の検出作用物質)を除去する。
【0207】
ブロック3216では、読取機は、カートリッジ内の第3の弁が位相変化を受け、基質の溶液が第3の貯留部から流出して分析チャネルに流入するように、第3の加熱要素を加熱するか、または別様に刺激する、電流を生成する。種々の実施形態では、検出作用物質が酸化酵素であるとき、各局在化サンプルのサンドイッチ複合体および/または競合結合複合体内の酸化酵素は、該基質分子を輸送するために使用される水性媒体中に存在する、該基質分子を酸化させる。サンドイッチ複合体が存在する実施形態では、酸化が電気化学センサによって形成される電気化学電池で起こり、実質的にそれを覆う液体の体積および電子が、局在化サンプル内に存在する標的被分析物の量に比例する量で、電気化学センサの作業電極から、該センサの実質的に上方の体積まで流動する。競合結合複合体が存在する実施形態では、酸化が電気化学センサによって形成される電気化学電池で起こり、実質的に該センサを覆う液体の体積および電子が、局在化サンプル内に存在する標的被分析物の量に反比例する量で、電気化学センサの作業電極から流動する。
【0208】
ブロック3218では、読取機のプロセッサが、読取機の電気コネクタから、電気化学センサで検出される第1の信号を受信する。種々の実施形態では、信号は、電圧または電流信号である。信号の少なくとも一部分は、基質の酸化によって引き起こされる。ブロック3220では、読取機のプロセッサは、読取機の電気コネクタから、基準センサによって検出される第2の信号を受信する。ブロック3222では、読取機のプロセッサは、システム内に存在し得る雑音に対処し、および/または雑音を排除するように、減算すること、もしくは第1の信号から第2の信号を除去する別のアルゴリズムを適用することによって、結果として生じた信号を計算する。ブロック3224では、読取機のプロセッサが、標的被分析物の存在および/または量を識別するように、結果として生じた信号を処理および分析する。随意に、ブロック3226で示されるように、いくつかの実施形態では、読取機は、さらなる処理、記憶、サーバへの伝送、および/またはユーザへの結果の表示のために、試験結果を示す信号を遠隔コンピュータデバイスに伝送する。
【0209】
被分析物検出システムのいくつかの実施形態は、有意義かつ解釈しやすい様式で結果および他のデータをユーザに提示するように構成される、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含む。GUIは、ダウンロード可能なアプリケーションとして、またはインターネットブラウザを通して、遠隔コンピュータデバイスを介してアクセス可能なソフトウェアアプリケーションによって生成され、その一部を形成してもよい。図28Aおよび28Bのように、遠隔コンピュータデバイスは、例えば、iPhone(登録商標)または他のスマートフォン、タブレット、もしくは装着型デバイス、またはラップトップもしくは他のコンピュータ等のモバイルコンピュータデバイスであってもよい。
【0210】
システムによって生成される健康関連情報の機密性により、いくつかの実施形態では、ユーザは、使用する度にアプリケーションにログインしなければならない。ログインすることは、アプリケーションが登録されたユーザ名およびパスワードのデータベースと比較する、ユーザ名およびパスワードを提供することを含んでもよい。入力されたユーザ名およびパスワードがデータベース内の入力に合致する場合、ユーザは、アプリケーション内で利用可能なコンテンツにアクセスすることを許可されるであろう。他の実施形態では、生体認証技術が、ユーザをアプリケーションにログインするために使用されてもよい。
【0211】
種々の実施形態では、ユーザは、GUIを使用して、個人情報をプロファイルに入力してもよく、アプリケーションは、記憶するために入力された情報をサーバに伝送するように遠隔コンピュータデバイスに指図する。プロファイルは、例えば、ユーザの名前、ユーザ名、パスワード、年齢、性別、人種、住所、遺伝子型決定データ、身長、および/または体重等の生物学的情報を含んでもよい。いくつかの実施形態では、本情報の一部または全ては、例えば、Facebook、Google+、LinkedIn、Foursquare、または同等物等のユーザがリンクする別のソーシャルネットワークから、アプリケーションによって引き出されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザのかかりつけの医師の名前ならびに連絡先情報、および/またはユーザの好ましい薬局の名前ならびに連絡先情報等の付加的なヘルスケア関連情報をプロファイルに保存することが可能であり得る。プロファイルはまた、いくつかの実施形態では、健康データが遠隔コンピュータデバイスによって読取機から受信され、後に、サーバに伝送されるときに、動的かつ自動的に更新される、患者の病歴を含んでもよい。
【0212】
いくつかの実施形態では、遠隔コンピュータデバイスは、読取機から試験結果を示すデータを受信する。データを受信すると、アプリケーションは、データベース内に記憶するために、本データをサーバ(例えば、アプリケーションサーバ、データベースサーバ等)に伝送し、サーバから付加的情報を要求して受信するように、遠隔コンピュータデバイスに指図してもよい。例えば、いくつかの実施形態では、読取機は、試験結果を示すデータを遠隔コンピュータデバイスに伝送する。遠隔コンピュータデバイスは、記憶するために現在の試験結果をサーバに送信してもよく、アプリケーションはまた、サーバから、同一の患者および同一の試験タイプと関連付けられる過去の試験結果を要求して受信するように、遠隔コンピュータデバイスに指図してもよい。そのような情報は、サーバのデータベース内に記憶されてもよい。過去および現在の試験結果を受信すると、いくつかの実施形態のアプリケーションは、経時的に結果または経時的に結果の変化を示す、グラフもしくは表を遠隔コンピュータデバイスのGUI内に生成する。他の実施形態では、全てのデータは、いかなるサーバも必要ではないように、遠隔コンピュータデバイス上でローカルに記憶されてもよい。そのような実施形態では、遠隔コンピュータデバイスが読取機から試験結果を示すデータを受信するとき、アプリケーションは、データをローカルに記憶するように遠隔コンピュータデバイスに指図し、さらに、データを分析し、GUI内でそれを視覚的に表示するように、遠隔コンピュータデバイスに指図してもよい。種々のGUIによって表示される、いくつかの非限定的な例示的グラフおよび付随情報が、図33−38で提供される。
【0213】
図33−38に示されるように、試験結果を示すデータを受信すると、アプリケーションはまた、サーバから、ユーザのプロファイルからの関連情報を要求するように、遠隔コンピュータデバイスに指図してもよく、またはデータがローカルに記憶される場合、アプリケーションは、メモリ内に記憶されたユーザのプロファイルから関連情報を引き出してもよい。いくつかの実施形態では、アプリケーションは、試験結果およびユーザのプロファイルに基づいて、遠隔コンピュータデバイスまたはユーザが取るための1つまたはそれを上回るアクションを識別する。
【0214】
例えば、図33に示されるように、ユーザの炎症レベルに関する試験結果を示すデータを受信すると、遠隔コンピュータデバイスは、過去一週間にわたってユーザの炎症レベルの試験結果を要求して受信した。該試験結果は、レベルの動向を描写する線グラフとしてGUI内に表示される。GUIはまた、試験結果が望ましくない上昇した範囲内にあるときの明確な指示を提供する、赤色ゾーンも含む。上昇したとき、アプリケーションはまた、例えば、「グリーンスムージーで回復しましょう」とユーザに推奨すること等のユーザアクションの推奨を生成してもよく、GUIは、それを表示してもよい。
【0215】
図33に示されるように、いくつかの実施形態のアプリケーションはまた、遠隔コンピュータデバイス上に記憶された他のアプリケーションから、および/または他の無線装着型技術からデータを引き出すこともできる。例えば、睡眠データおよび運動データが、Fitbit(登録商標)またはiWatch(登録商標)等の装着型バンドから、もしくはモバイル健康監視アプリケーションから引き出されてもよい。いくつかの実施形態のGUIは、なぜ結果が発生しているかという洞察をユーザが得ることを可能にする、統合体験をユーザに提供するように、これらの他の接続されたアプリケーションまたはデバイスから引き出される情報とともに、読取機からの試験結果を表示する。例えば、ユーザは、炎症レベルが激しいトレーニングの直後に上昇する傾向があることを識別するために、アプリケーションを使用することが可能であり得る。いくつかの実施形態では、アプリケーションまたはサーバ上に記憶されたバックエンドプログラムは、分析を行い、複数のソースからデータを引き出し、データを公知の規則セットと比較し、相関および動向を識別する。
【0216】
例示的なGUIからの別の例示的結果画面が、図34で提供される。図34では、遠隔コンピュータデバイスは、読取機からビタミンD濃度を示す現在の試験データを受信し、サーバ内のデータベースから過去のビタミンD濃度結果を引き出している。GUIは、データの動向を表示するように、線グラフ内にいくつかの試験結果を提示し、また、ユーザのビタミンD濃度が低下しており、昨日から15%下がっていることを示す、概要の文書も提供する。GUIはまた、アクションの推奨、具体的には、本実施例では、ユーザが太陽からビタミンDを吸収することができる、野外の活動を予定に入れる推奨も提示する。少なくともいくつかの実施形態では、アプリケーションは、ユーザによって使用されるカレンダーアプリケーションと同期化し、ユーザの場所を識別し、ユーザの場所における天気予報をチェックし、日光浴のために外出する特定の時刻を推奨するように構成される。
【0217】
例示的なGUIからの別の例示的結果画面が、図35で提供される。図35では、遠隔コンピュータデバイスは、読取機からテストステロン濃度を示す現在の試験データを受信し、サーバ内のデータベースから過去のテストステロン濃度結果を引き出している。他の実施形態と同様に、GUIは、例えば、テストステロン濃度の標的範囲を示す帯域、ユーザの最近の結果が標的帯域に対して低下することを実証する線グラフ、および最後の試験結果以降の変化の読出を表示してもよい。GUIまたは接続されたアプリケーションのGUIを使用して、ユーザは、運動、睡眠、および食品消費を追跡することが可能であり得、そのような追跡されたデータについての情報は、ユーザの健康のより総合的で包括的な見解を提供するように、試験結果と一緒に、本提供されたGUIの中で表示可能であり得る。
【0218】
種々の実施形態では、アプリケーションはまた、ユーザのソーシャルネットワークのうちの1つまたはそれを上回るものにリンクすることが可能であり得る。加えて、または代替として、GUI内で、ユーザは、ユーザが試験結果を共有することを希望し得る種々の人々の連絡先情報を入力することが可能であり得る。例えば、図36に示されるように、描写されたGUIは、生殖能力レベルを示す標的被分析物の試験結果を表示している。描写された実施例では、ユーザの生殖能力がピークである。ユーザは、本アラートを自分のパートナーと共有することを希望し得る。したがって、選択されたときに、ユーザが情報を共有する1つまたはそれを上回る連絡先を選択することを可能にする、共有アイコンが提供される。ユーザは、テキストメッセージ、Eメール、またはプライベートメッセージを介して情報を共有するオプションを提供されてもよく、または連絡先も本明細書で提供されるシステム/ネットワークのメンバーである場合、ユーザは、アプリケーション内でプッシュ通知または他のアラートを送信してもよい。
【0219】
他の機密試験結果では、ユーザは、情報を匿名で共有することを希望し得る。本システムの少なくともいくつかの実施形態では、ユーザの試験結果が他者に関連し得るとき、ユーザは、システムが匿名通知を共有するであろう連絡先を選択することができる。通知は、ネットワーク内の誰かが特定の試験の陽性試験結果を受信した、および/または連絡先が特定の症状について検査を受けることを推奨したことを連絡先に警告してもよい。ユーザの選択された連絡先も、本明細書で提供されるシステム/ネットワークのメンバーである場合、プッシュ通知または他のアラートが、連絡先に送信されてもよい。ユーザの選択された連絡先がネットワーク/システムのメンバーではない場合、アプリケーションは、検査を受ける推奨について連絡先に警告するように、テキストメッセージ、Eメール、またはソーシャルネットワーキングサイト内のプライベートメッセージを生成してもよい。メッセージは、送信されるようにアラートを促したユーザについていかなる情報も提供することなく、アプリケーションによって送信されてもよい。例えば、ユーザが特定の性感染症の陽性試験結果を受信する場合、ユーザは、通知されるべきである過去の性的パートナーの連絡先情報を入力してもよく、アプリケーションは、これらの個人にメッセージを送るであろう。
【0220】
他の試験結果では、ユーザは、結果をソーシャルネットワーク内の複数の連絡先と共有することを希望し得る。例えば、子どもがインフルエンザまたは連鎖球菌性咽頭炎を有することが分かった場合、親等のユーザは、情報を自分のオンラインソーシャルネットワーク内の全員または子どものクラス内の全ての親と共有することを希望し得る。一実施例が、図37で提供される。描写されたGUIは、インフルエンザの陽性試験結果の例示的インターフェースを表示している。示されるように、ユーザは、試験結果をユーザのソーシャルネットワーク内の1人またはそれを上回る人々と共有するためのオプションを提供されてもよく、例えば、ユーザは、Facebook(登録商標)、Twitter(登録商標)、および/またはEメールによって、試験結果を共有することができる。ユーザはまた、メッセージ、プッシュ通知、またはアラートを本明細書に説明されるネットワークのメンバーに送信することが可能であり得る。
【0221】
また、図37に示されるように、いくつかの実施形態では、検査が感染症または他の病状の陽性結果を生じるとき、ユーザは、医師に連絡する、および/または結果を薬局に転送して処方箋を要求するプロンプトを提供されてもよい。いくつかの実施形態では、ユーザがスマートフォンを使用しながら医師に連絡するオプションを選択する場合、本システムは、ユーザのプロファイル内に記憶された医師の電話番号にダイヤルするようにスマートフォンを促す。いくつかの実施形態では、感染症または他の病状の陽性試験結果が生成されるとき、ユーザは、本説明されたネットワークのメンバーとして参加している医療提供者(例えば、医師、ナースプラクテョナー、または薬剤師)に通知するように促されてもよい。ユーザが結果をネットワーク内医療提供者と共有することを選択する場合、アプリケーションは、結果を医療提供者と提供者のアプリケーションのGUI内で直接共有するであろう。ユーザの好ましい医療提供者がまだネットワークのメンバーではない場合、陽性試験結果が生成されたとき、ユーザは、ネットワークに参加するよう医療提供者を招待するように促されてもよい。ユーザが医療提供者のEメールアドレスを提供する場合、電子招待がアプリケーションを介して送信されるであろう。
【0222】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ネットワークに参加するように、またはすでにメンバーである場合、ネットワークを介して接続するように、医療提供者を招待することができる。いったん接続されると、ユーザは、選択されたデータ結果または全てのユーザのデータ結果を医療提供者と共有することを選択することができる。同様に、いくつかの実施形態では、ユーザは、ネットワークに参加するように、もしくはすでにメンバーである場合、ネットワークを介して接続するように、介護者、家族の一員、および/または友人を招待することができる。いったん接続されると、ユーザは、選択されたデータ結果もしくは全てのユーザのデータ結果を介護者、家族の一員、および/または友人と共有することを選択することができる。このようにして、遠隔に位置する介護者でさえも、患者の健康を監視し、定期的に、または忠告された通りに、患者が推奨された検査を行っていることを確実にすることができる。
【0223】
加えて、もしくは代替として、いくつかの実施形態では、アプリケーションは、ユーザがGUI内のマップ上で伝染性病状の有病率および/または蔓延を追跡することを可能にする。そのような実施例が、図37のGUIに示されている。いくつかの実施形態では、ピンまたは他のマーカが、陽性試験結果の場所でマップ上に出現してもよく、他の実施形態では、マップは、場所別に症状の相対有病率を描写するように着色されてもよい。他の実施形態では、他の図形が、伝染性疾患の蔓延に関するデータを提示するために使用されてもよい。
【0224】
遠隔コンピュータデバイスによって行われるような本明細書に説明される任意の計算または他の機能が、代替として、遠隔サーバによって行われ、表示するために遠隔コンピュータデバイスに伝送され得ることが、当業者に理解されるであろう。
【実施例】
【0225】
種々の実験が、本明細書に説明されるシステムおよび構成要素の性能を試験して実証するように行われた。
【0226】
(実施例1)
第1の実験のセットでは、種々の電気化学センサの性能が試験された。具体的には、上記で説明される実施形態と一致する表面化学特徴を有する、電気化学センサが形成された。電気化学センサは、メルカプトウンデカン酸およびヘキサエチレングリコールジチオール(MUDA+HEG SAM)から形成された自己組織化単層を有した。本電気化学センサによって生成された信号対雑音比は、2つの対照の信号対雑音比と比較された。対照1は、裸センサであり、対照2は、センサの信号対雑音比および安定性を増進させるために業界で広く使用されている表面改質である、メルカプトヘキサノール自己組織化単層(C6 SAM)を伴うセンサであった。各センサは、異なる分析チャネル内に位置付けられ、各センサからの信号および雑音は、センサに電気的に接続されたコンピュータデバイスによって測定された。標的被分析物、すなわち、H3N2核タンパク質は、親和性作用物質に結合された磁気粒子および検出作用物質の両方と組み合わせられ、サンドイッチ複合体を形成し、サンドイッチ複合体は、各分析チャネルに添加された。3つの試験が、一連のH3N2核タンパク質濃度にわたって実行された。具体的には、試験1、2、および3は、それぞれ、4ng/ml、12ng/ml、および60ng/mlのH3N2核タンパク質を使用した。試験の結果が、図38に示されている。示されるように、MUDA+HEG SAM表面化学を有する電気化学センサは、一連の濃度にわたって対照センサより大いに優れていた。
【0227】
同一の試験センサおよび対照を使用して、センサの背景雑音も試験された。本試験からの結果は、図39で提供される。示されるように、MUDA+HEG SAM表面化学を有するセンサの背景雑音および標準偏差は、対照と比較して有意に低減させられた。低減した雑音は、図38で実証されるように、信号対雑音比の大きな増加につながり得る。
【0228】
同一の試験センサおよび対照2を使用して、種々の表面化学の保管安定性が比較された。具体的には、背景雑音が、センサが作成された同一の週に、再度、2週間、1ヶ月、2ヶ月、および3ヶ月後に測定された。本試験からの結果は、図40で提供される。示されるように、背景雑音は、C6 SAM表面化学を有するセンサよりもMUDA+HEG SAM表面化学を有するセンサで、常に低いままであった。業界で広く使用されているC6層は、経時的に不安定であることが示され、性能が最初の2週間にわたって劣化した。したがって、本明細書に説明されるMUDA+HEG SAM表面化学は、対照よりも有意に優れた保管安定性を有することが示された。
【0229】
さらなる試験が、電気化学センサの信号および雑音を研究するために行われた。1つの実験では、本システムの実施形態を使用して、センサ上に局在化される、化学基質、すなわち、テトラメチルベンジジン(TMB)を担持する液体、ならびにセンサおよび液体が、電気化学電池を効果的に形成した。約200mVの定電位が、作業および基準電極の間の電気化学電池に印加され、結果として生じる電流が測定された。種々の表面化学を有する異なるセンサで行われる数十の測定を通して、MUDA+HEG SAMセンサが、C6 SAMセンサおよび他の試験されたセンサに対して非常に低い背景雑音を示す、10〜30ナノアンペア範囲内の高度なクラスタリングを示すことが分かった。図41で提供される測定結果を参照されたい。この低い背景雑音は、高い信号対雑音比に寄与する。MUDA+HEG SAMセンサから生成される、一貫し、安定した低い信号と対照的に、他の試験されたセンサは、多くの場合、高度な変動性を示した。図42で提供される測定結果を参照されたい。例えば、裸センサを用いると、信号は、1〜2マイクロアンペアほども高く、最大1マイクロアンペアの変動を有し得る。これは、感知構成要素として裸センサを使用する検定において、高度な再現不可能性につながる。
【0230】
(実施例2)
第2の実験のセットでは、被分析物検出システム内に音波発生装置を含むことの効果が試験された。具体的には、試験被分析物検出システムおよび対照被分析物検出システムが提供された。試験被分析物検出システムは、本開示に従って作製され、カートリッジの第1の貯留部の下方に配置された音波発生装置を含んだ。対照システムは、同様に構築されたが、音波発生装置を伴わなかった。試験および対照システムの両方では、サンプルが、第1の貯留部に添加され、サンプル調製試薬と混合してハイブリダイズするように、そこに2分間とどまらされた。第1の貯留部に添加されたサンプルは、60ng/mlのH3N2ウイルスを含んだ。H3N2ウイルスとサンドイッチ複合体を形成するためのサンプル調製試薬が、第1の貯留部内に存在した。試験システムでは、音波処理プロトコルが、2分の時間周期中に第1の貯留部の内容物を混合することを支援した。いかなる音波処理プロトコルも、対照システムに適用されなかった。2分後、第1の貯留部の内容物は、サンプル中の標的被分析物の検出および定量化のために分析チャネルの中へ出された。実験の結果は、図43内で提供される。音波発生装置の存在は、電気化学センサにおける信号の増加によって示されるように、サンドイッチ複合体内で結合された捕捉標的の量の実質的増加をもたらした。2分マークにおいて、試験システムは、対照システムと比較して平均信号を8倍増加させた。したがって、音波発生装置は、標的被分析物検出のための必要な反応のうちの少なくとも1つが起こる速度を大いに増加させる。
【0231】
(実施例3)
第3の実験のセットは、サンプル収集デバイスから第1の貯留部にサンプルを移送することにおいてシステムの有効性を試験した。本明細書で提供される実施形態に従って形成された試験システムでは、標的被分析物を伴うサンプルが、サンプル収集デバイスの第1の端部上に提供され、サンプル収集デバイスの第1の端部が、入力トンネルを通して第1の貯留部に挿入された。本明細書で提供される実施形態に従って形成された対照システムでは、標的被分析物を伴うサンプルが、いかなるサンプルを失うことも回避するために、ピペットを使用して第1の貯留部に直接注入された。試験および対照システムの両方では、次いで、サンプルが、音波発生装置の存在下でサンプル調製試薬と混合し、サンドイッチ複合体が、標的被分析物とサンプル調製試薬との間に形成された。指定時間周期後に、第1の貯留部への弁が開放され、サンドイッチ複合体が、分析チャネルに流し込まれ、そこで、電気化学センサ上に局在化され、化学基質に導入された。電気化学センサからの信号が記録された。試験システム内の信号は、対照システム内の信号の96.5%に等しいことが分かった。信号の4%未満が、サンプル収集デバイスから第1の貯留部の中への標的被分析物の移送において失われた。将来、そのような損失は、標的被分析物の定量化において対処され得る。加えて、損失は、ピペットを介してサンプルをカートリッジに注入するのではなく、サンプル収集デバイスをカートリッジに挿入することに起因する、有用性の増加と比較して、比較的重要ではないと見なされる。
【0232】
(実施例4)
第4の実験のセットは、標的被分析物の異なる濃度を再現可能に区別するシステムの能力を実証し、したがって、標的被分析物を再現可能に定量化するシステムの能力を実証した。1つの実験では、標的被分析物、すなわち、インフルエンザが、第1の貯留部に挿入され、そこで、インフルエンザ特異サンプル調製試薬と混合し、サンドイッチ複合体を形成した。サンドイッチ複合体は、分析チャネルに流し込まれ、そこで、電気化学センサ上に局在化され、化学基質に導入された。電気化学センサからの信号が記録された。複数の試験が、5つの異なる標的被分析物濃度において実行された。具体的には、本システムは、120ng/ml、60ng/ml、12ng/ml、4ng/ml、および0ng/mlのインフルエンザを使用して試験された。実験の結果は、図44で提供される。平均値および標準偏差の両方が示されている。描写されるように、各濃度値の信号が異なり、信号は、標的被分析物の濃度の減少とともに減少する。本システムは、標的被分析物の定量化を可能にするであろうデータを生成することが可能であることを実証した。
【0233】
別の実験では、同一の一般実験設定が使用されたが、インフルエンザを試験する代わりに、標的被分析物は、CRPであった。複数の試験が、5つの異なる標的被分析物濃度において実行された。具体的には、本システムは、30μg/ml、15μg/ml、5μg/ml、2μg/ml、および0.5μg/ml(500ng/ml)のCRPを使用して試験された。実験の結果は、図45で提供される。平均値および標準偏差の両方が示されている。描写されるように、標準偏差は、非常に小さく、測定の良好な再現可能性を示した。また、示されるように、信号は、標的被分析物濃度が減少するとともに信号が減少する、良好な直線性を実証する。したがって、標的被分析物の再現可能な定量化が、本システムを用いると可能である。
【0234】
(実施例5)
第5の実験のセットは、システムの時間を、他の公知の被分析物検出システムの結果と比較した。インフルエンザについて検査する際に、カートリッジへのサンプル収集デバイスの挿入から最終結果を受信するまでの実行時間は、3分かかった。対照的に、標準ELISA検定の実行時間は、120分である。本明細書に説明されるシステムの実施形態に含まれる種々の革新は、この大いに向上した実行時間につながり、向上したユーザ体験に寄与する。
【0235】
先述は、例証および一例として、いくつかの実施形態の詳細な説明を含んでいるが、これらの実施形態の教示を踏まえて、添付の請求項の精神または範囲から逸脱することなく、多数の変更および修正が行われ得ることが、当業者に容易に明白となるであろう。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3A-3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図11A-11B】
【図11C】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図17A】
【図17B】
【図17C】
【図17D】
【図17E】
【図17F】
【図17G】
【図17H】
【図17I】
【図18A】
【図18B】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図27A】
【図27B】
【図28A】
【図28B】
【図29A】
【図29B】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【国際調査報告】