(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2017530294
(43)【公表日】20171012
(54)【発明の名称】潮汐力発電及び電力貯蔵システム並びにこのようなシステムの貯水池建設方法
(51)【国際特許分類】
   F03B 13/26 20060101AFI20170919BHJP
【FI】
   !F03B13/26
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】2017513813
(86)(22)【出願日】20151002
(85)【翻訳文提出日】20170421
(86)【国際出願番号】GB2015052892
(87)【国際公開番号】WO2016051201
(87)【国際公開日】20160407
(31)【優先権主張番号】1417538.4
(32)【優先日】20141003
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517081404
【氏名又は名称】クォン シン ツェ
【氏名又は名称原語表記】TSE, Kwong Shing
【住所又は居所】イギリス国 サウス ラナークシャー エムエル12 6ディーエイチ ビガー ハイ ストリート 110
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149249
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(72)【発明者】
【氏名】クォン シン ツェ
【住所又は居所】イギリス国 サウス ラナークシャー エムエル12 6ディーエイチ ビガー ハイ ストリート 110
【テーマコード(参考)】
3H074
【Fターム(参考)】
3H074AA06
3H074AA12
3H074BB11
3H074BB15
3H074CC11
3H074CC29
3H074CC31
(57)【要約】
潮汐力発電及び電力貯蔵システム10は、潟12と、この潟を潮汐流水域16から分離する複数個の貯水池14とを備える。各貯水池14は、貯水池隔室22を包囲する護岸20を有する。システムは、潮汐流水域16と潟12との間を連通させ、流れをタービン32に導いて電力を生成する第1フローチャンネル30を有する。システムは、さらに、2つの隣接貯水池間を連通させることができる第2フローチャンネル40と、貯水池と第1フローチャンネルとの間を連通させることができる第3フローチャンネル90とを有する。各貯水池14の護岸20は重力式構造物を備え、この重力式構造物は、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物による複数層を有する。システムは、建設ポイント由来の材料を用いて建造でき、また貯水池14及び潟12における水貯蔵及びポンプ作用を可能にして、発電できる期間を最大化する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電及び電力貯蔵のシステムであって、
前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを備え、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものであり、
前記システムは、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備え、また
各貯水池の前記護岸は重力式構造物を備え、前記重力式構造物は、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物による複数層を有する、システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムにおいて、前記水硬性結合材は、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料である、システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載のシステムにおいて、前記水硬性結合材は、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム、又はそれらの混合物である、システム。
【請求項4】
請求項1〜3のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは、水が前記第2フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第2閉止手段を内部に有する、システム。
【請求項5】
請求項1〜4のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは、前記隣接する貯水池のうち一方の第1貯水池から他方の第2貯水池に水をポンプ送りするよう構成されたポンプを有する、システム。
【請求項6】
請求項1〜5のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは第2タービンを有し、前記第2タービンは、前記第2フローチャンネルを流れる水によって前記第2タービンが回転する際に電力を生成するよう構成されている、システム。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第3フローチャンネルは、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記潟との間を連通し、前記第3フローチャンネルは、水が前記第3フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第3閉止手段を内部に有する、システム。
【請求項8】
請求項1〜7のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記複数個の貯水池は、連続潮汐流防壁を形成するよう構造的に結合されている、システム。
【請求項9】
潟及び1個又はそれ以上の貯水池を備える潮汐力発電システム用の貯水池を建設する方法であって、
潮汐流水域に環状のコファダムを建設するステップと、
水及び/又は海底材料を前記コファダムの内側から除去して環状容積部を形成するステップと、
前記環状容積部に、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を充填する充填ステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を締め固める締固めステップと、
前記充填ステップ及び前記締固めステップを繰り返して複数層を形成するステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を硬化させて連続環状護岸を形成するステップと、
前記連続環状護岸の内側から水及び/又は海底材料を除去して貯水池隔室を形成するステップと、及び
前記貯水池隔室に少なくとも部分的に水を充填するステップと、
を有する、方法。
【請求項10】
請求項9記載の方法において、さらに、
潟と、潮汐流防壁を形成するよう互いに接続した複数個の前記貯水池であって、使用にあたり前記潟を潮汐流水域から分離する、該複数個の貯水池と、を備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有する潮汐力発電及び電力貯蔵システムを建設するステップを有し、
前記方法は、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを準備する第1フローチャンネル準備ステップであって、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものである、該第1フローチャンネル準備ステップを有し、
前記方法は、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを準備するステップを有する、方法。
【請求項11】
請求項9又は10記載の方法において、前記水硬性結合材は、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料、好適には、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム、又はそれらの混合物である、方法。
【請求項12】
請求項9又は11記載の方法において、前記コファダム建設は、連続パイル打ち又はシート状パイル打ちステップを有する、方法。
【請求項13】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法であって、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟又は前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記潟又は前記潮汐流水域から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
を備える、方法。
【請求項14】
請求項13記載の方法において、水を前記潟から前記第1貯水池及び/又は前記第2貯水池にポンプ送りし、前記満潮状態で前記潟の水位レベルを前記潮汐流水域の水位レベルよりも高いレベルに上昇させる他のステップを有する、方法。
【請求項15】
請求項13又は14記載の方法において、上昇潮汐状態中追加の入力フローチャンネルを開放して、重力で水を前記潮汐流水域から前記第1貯水池及び/又は第2貯水池内に流入させる他のステップを有する、方法。
【請求項16】
請求項13〜15のうちいずれか一項記載の方法において、前記ステップは前記潮汐流水域の各潮汐周期で繰り返す、方法。
【請求項17】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法であって、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、水を前記第2貯水池から前記第1貯水池にポンプ送りして、前記第1貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、及び
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記潟から前記第2貯水池に水をポンプ送りして、前記第2貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潮汐力発電及び電力貯蔵システムであって、発電とともに、潮汐力発電システムに使用される貯水池及び潟(ラグーン)の多重使用を可能とする、該潮汐力発電及び電力貯蔵システムに関する。本発明は、さらに、このようなシステムのオフショア貯水池を建設する方法及びこのようなシステムを用いて発電する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の潮汐力発電計画は、潮汐条件が適切である所定時間帯で電力を生成することができる。それらは連続的に電力を生成することはできず、またピーク要求時間帯に適合させることはできない。
【0003】
従来の潮汐力発電計画は航海を妨げ、また他の目的のために海洋環境を使用する上での障害物として作用するおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、上述の問題のうち1つ又はそれ以上を克服するにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様によれば、潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電及び電力貯蔵のシステムを提供し、
前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを備え、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものであり、
前記システムは、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備え、また
各貯水池の前記護岸は重力式構造物を備え、前記重力式構造物は、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物による複数層を有する。
【0006】
好適には、前記水硬性結合材は、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料である。一実施形態において、前記水硬性結合材は、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム、又はそれらの混合物であり得る。
【0007】
前記第2フローチャンネルは、水が前記第2フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第2閉止手段を内部に有することができる。
【0008】
前記第2フローチャンネルは、前記隣接する貯水池のうち一方の第1貯水池から他方の第2貯水池に水をポンプ送りするよう構成されたポンプを有することができる。
【0009】
前記第2フローチャンネルは第2タービンを有し、前記第2タービンは、前記第2フローチャンネルを流れる水によって前記第2タービンが回転する際に電力を生成するよう構成されたものであり得る。
【0010】
前記第3フローチャンネルは、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記潟との間を連通し、前記第3フローチャンネルは、水が前記第3フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第3閉止手段を内部に有するものであり得る。第3フローチャンネルは第1フローチャンネルの一部であり得る。第1タービンは、第3フローチャンネルを流れる水によって第1タービンが回転する際に電力を生成するよう構成されるものであり得る。
【0011】
好適には、前記複数個の貯水池は、連続潮汐流防壁を形成するよう構造的に結合されている。
【0012】
本発明の第2態様によれば、潟及び1個又はそれ以上の貯水池を備える潮汐力発電システム用の貯水池を建設する方法を提供し、この方法は、
潮汐流水域に環状のコファダムを建設するステップと、
水及び/又は海底材料を前記コファダムの内側から除去して環状容積部を形成するステップと、
前記環状容積部に、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を充填する充填ステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を締め固める締固めステップと、
前記充填ステップ及び前記締固めステップを繰り返して複数層を形成するステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を硬化させて連続環状護岸を形成するステップと、
前記連続環状護岸の内側から水及び/又は海底材料を除去して貯水池隔室を形成するステップと、及び
前記貯水池隔室に少なくとも部分的に水を充填するステップと、
を有する。
【0013】
本発明方法は、潟と、潮汐流防壁を形成するよう互いに接続した複数個の前記貯水池であって、使用にあたり前記潟を潮汐流水域から分離する、該複数個の貯水池と、を備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有する潮汐力発電及び電力貯蔵システムを建設するステップを有し、
前記方法は、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを準備する第1フローチャンネル準備ステップであって、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものである、該第1フローチャンネル準備ステップを有し、また
前記方法は、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを準備するステップを有する。
【0014】
好適には、前記水硬性結合材は、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料である。一実施形態において、前記水硬性結合材は、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム、又はそれらの混合物であり得る。
【0015】
前記コファダム建設は、連続パイル打ち又はシート状パイル打ちステップを有する。パイルは、前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を硬化させて連続壁を形成するステップ後に現場に残存させることができる。
【0016】
環状容積部は、潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも少なくとも5m、好適には6m高いレベルまで充填することができる。このことは、壁に十分な質量を与え、また連続壁の材料が大きな横方向荷重の下でも圧縮状態を確実に維持できるという利点を有する。
【0017】
潮汐流水域の平均干潮水位レベルよりも下方領域にある連続壁は、少なくとも5mの幅、代表的には少なくとも8mの幅を有することができる。壁の幅は、平均干潮水位レベルより若干上方にあり得る。貯水池は平面図で見てほぼ円形であり得る。貯水池は、平面図で見てほぼ長方形であり得る。
【0018】
本発明の第3態様によれば、潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法を提供し、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟又は前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、及び
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記潟又は前記潮汐流水域から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
を備える。
【0019】
本発明方法は、水を前記潟から前記第1貯水池及び/又は前記第2貯水池にポンプ送りし、前記満潮状態で前記潟の水位レベルを前記潮汐流水域の水位レベルよりも高いレベルに上昇させる他のステップを有することができる。
【0020】
本発明方法は、上昇潮汐状態中追加の入力フローチャンネルを開放して、重力で水を前記潮汐流水域から前記第1貯水池及び/又は第2貯水池内に流入させる他のステップを有することができる。
【0021】
好適には、本発明方法の前記ステップは前記潮汐流水域の各潮汐周期で繰り返す。
【0022】
第2フローチャンネルは、第2水力タービン若しくはポンプ、又は複合タービン/ポンプを内部に有することができる。
【0023】
第3フローチャンネルは、第1又は第2のフローチャンネルと部分的又は全体的に同一であり得る。1個若しくはそれ以上のバルブを設け、第1、第2及び第3のフローチャンネルのうち1つ若しくはそれ以上を選択的に開閉する、又は第1、第2及び第3のフローチャンネルのうち1つ若しくはそれ以上に沿って流れを転向させることができる。
【0024】
本発明の第4態様によれば、潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法を提供し、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、水を前記第2貯水池から前記第1貯水池にポンプ送りして、前記第1貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、及び
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記潟から前記第2貯水池に水をポンプ送りして、前記第2貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
を備える。
【0025】
第2フローチャンネルは、第2水力タービン若しくはポンプ、又は複合タービン/ポンプを内部に有することができる。
【0026】
第3フローチャンネルは、第1又は第2のフローチャンネルと部分的又は全体的に同一であり得る。1個若しくはそれ以上のバルブを設け、第1、第2及び第3のフローチャンネルのうち1つ若しくはそれ以上を選択的に開閉する、又は第1、第2及び第3のフローチャンネルのうち1つ若しくはそれ以上に沿って流れを転向させることができる。
【0027】
満潮状態は、満潮の前及び後の期間、代表的にはその前後2時間にも達する期間を含める。干潮状態は、干潮の前及び後の期間、代表的にはその前後2時間にも達する期間を含める。
【0028】
第3フローチャンネルは、第1フローチャンネル及び第2フローチャンネルのうち一方又は双方と選択的に連通することができる。例えば、潮汐水が満潮状態中に第3フローチャンネルを開放するとき、水は第1貯水池から第2貯水池に第2フローチャンネル経由で放出され、また切替え可能なバルブによって、第1フローチャンネルを海に対して閉鎖状態にしたまま、第1フローチャンネル経由で潟に放出することができる。第1フローチャンネルを通過する水流が第1タービンを駆動することができる。
【0029】
他の例によれば、潮汐水の干潮状態中に第3フローチャンネルを開放するとき、水は潟から第1及び/又は第2の貯水池に第1フローチャンネル経由で放出され、また切替え可能なバルブによって、第1フローチャンネルを海に対して閉鎖状態にしたまま、第2フローチャンネル経由で貯水池に放出することができる。第1フローチャンネルを通過する水流が第1タービンを駆動することができる。
【0030】
好適には、本発明のステップは、潮汐水の各潮汐周期で繰り返す。
【0031】
上述の実施形態のうち少なくとも1つは、背景技術の問題及び欠点に対する1つ以上の解決法を提供する。本発明の他の技術的利点は、当業者には以下の説明及び特許請求の範囲から容易に理解できるであろう。本発明の種々の実施形態は本明細書で述べる利点の部分集合でしかない。いかなる利点も実施形態にとって厳密に区別がつくものではない。特許請求されるいかなる実施形態も、任意な他の実施形態と技術的に組み合せることができる。
【0032】
添付図面は、本発明の例示的実施形態を示し、また例として本発明の原理を説明するのに供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの略図的説明図である。
【図2】図1の潮汐力発電及び電力貯蔵システムの平面図である。
【図3】本発明の例示的実施形態による他の潮汐力発電及び電力貯蔵システムの平面図である
【図4】本発明の例示的実施形態による貯水池の構造の略図的平面図である。
【図5】本発明の例示的実施形態による貯水池の構造の略図的断面図である。
【図6】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的平面図である。
【図7】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的断面図である。
【図8】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的平面図である。
【図9】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的断面図である。
【図10】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的平面図である。
【図11】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的断面図である。
【図12】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的平面図である。
【図13】本発明の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの動作における或る段階の略図的断面図である。
【図14】図3のシステムにおける2つの隣接貯水池間のフローチャンネルの略図的説明図である。
【図15】図3のシステムに設置した風力タービン構成の略図的説明図である。
【図16】図15の風力タービン構成の断面図である。
【図17】本発明の他の例示的実施形態による潮汐力発電及び電力貯蔵システムの護岸の部分平面図である。
【図18】図17の護岸の断面図である。
【図19】図17のシステムにおける動作の一段階の略図的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1及び2につき説明すると、これらは、本発明の実施形態による潮汐力発電システム10を示す。このシステムは、潟(ラグーン)12と、外海又は河口であり得る潮汐流水域16から潟12を分離する複数個の貯水池14とを備える。これら貯水池14は互いに構造的に結合して、8km又はそれ以上延びることがあり得る潮汐流防壁18を形成する。
【0035】
システム10は適切な場所に建設して、潟12内における潮汐流水量が最大化され、かつ潮汐流防壁18を最小化できるようにする。既存湾又は天然岬19間の領域は理想的ロケーションをなす。潟12は既存海岸線13によって区切られていることがあり得る。使用にあたり、潟12は、随意的に新設汀線15を採用することができ、これにより既存海岸線13と新設汀線15との間に埋立地領域17を造成することができる。
【0036】
各貯水池14は、貯水池隔室22を包囲する護岸20を有する。貯水池14は平面図で見てほぼ長方形である図1及び2の実施形態において、中間護岸24は互いに隣接する貯水池14に共通である。
【0037】
システムは、潮汐流水域16と潟12との間を連通する多数の第1フローチャンネル30を備える。一般的に、第1フローチャンネル30それぞれは、貯水池14の内壁26から貯水池14の外壁28まで延在する大径パイプとすることができる。第1フローチャンネル30は、その内部に第1閉止手段(図示せず)、一般的にはバルブを有して、第1フローチャンネル30に水が流れるのを選択的に阻止する。第1フローチャンネル30は、第1フローチャンネル内に配置した第1タービン32を有し、水が第1フローチャンネル30を外海16から潟12に、又はその逆に流れることによって第1タービン32が回転する際に発電する。
【0038】
システムは、さらに、複数個の貯水池における互いに隣接する2個の貯水池14間に連通する多数の第2フローチャンネル40を備える。一般的に、第2フローチャンネル40は中間護岸24に貫通する大径パイプとすることができる。第2フローチャンネル40は、その内部に第2閉止手段(図示せず)を有し、第2フローチャンネル40に水が流れるのを選択的に阻止する。第2フローチャンネル40は、第1フローチャンネル内に配置した第2タービン42を有し、水が第2フローチャンネル40を一方の貯水池14から隣接の貯水池に流れることによって第2タービン42が回転する際に発電する。第2タービンは可逆的であり、また後で説明するようにポンプとして作用することができる。代案として、ポンプ及びそれ自体のバルブを有する別個の第2フローチャンネルを、第2タービン42を収容する第2フローチャンネルに隣接して設けることができる。
【0039】
図3は、本発明の他の実施形態による潮汐力発電システム10を示す。図1及び2に示す本発明の実施形態とは、貯水池14が平面図で見て円形である点で相違する。貯水池隔室22は個別の連続護岸20によって包囲される。しかし、貯水池は、任意の適当な形状にすることができ、円形に限定されない。システム要素が図1及び2におけるのと同一である場合、それらはこれ以上説明しない。この実施形態において、第1フローチャンネル30は互いに隣接する貯水池間に設ける。互いに隣接する貯水池14の各対間に短い長さの結合護岸50を設けて、途切れのない潮汐流防壁18を形成する。図3は略図的であり、また実際上この護岸の長さは、1又は2メートル程度の小さいものとするとともに、各貯水池の直径は500m又は1000mとすることができる。第1フローチャンネル30は結合護岸50に貫通する。第2フローチャンネル40は、さらに、互いに隣接する貯水池間で結合護岸50に貫通させて設ける。結合護岸には、交互に第1フローチャンネル30及び第2フローチャンネル40をそれぞれ設ける。
【0040】
各貯水池における護岸20は、好適には、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物から成る重力式構造物として建造する。水硬性結合材としては、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料、例えば、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム又はそれらの混合物がある。このような結合材は発展途上国の道路建設に使用されてきたが、本発明の発明者は、護岸20の建設できることを認識していた。
【0041】
貯水池14の建設方法を図4及び5につき説明する。この実施例において円形の貯水池14を示すが、本発明方法は任意な形状の貯水池にも使用することができる。
【0042】
例えば、シート状パイル(杭)84又は連続コンクリートパイルによる2つの同心状の第1リング80,82を任意の適当なプロセスによって設置し、また海底17に打ち込み、潮汐流水域に環状のコファダム(防水用囲い)を形成する。例えば、いかなる浸水をもポンプ排水することによってコファダムをほぼ水密に形成した後、水及び海底材料は、コファダムの内側からポンピング及び/又は掘削によって除去し、環状容積部86を形成する。この環状容積部は、一般的に8m幅とし、また数100メートルの直径を有する。環状容積部には、この後砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物88を充填する。この水硬性結合材は、ポゾラン性又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料、例えば、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム又はそれらの混合物である。
【0043】
砂は環状容積部86から予め除去した砂とする、又は他の掘削から生じた砂とすることができる。砂及び/又は他の海底材料の混合物88は水硬性結合材とともに締め固める。一般的には、砂及び結合材は多層にして導入する。各層は100〜300mmの厚さとし、導入した後、適当な圧縮機によってロール転圧する。このとき水硬性結合材は、砂及び/又は他の海底材料の混合物88を硬化させ、コンクリート状材料を形成する。この材料はパイルの同心状リング80,82内に重力式の壁を形成する。
【0044】
必要であれば、パイル84は、混合物が硬化した後に、平均干潮より高いレベルまで切り戻しすることができる。
【0045】
必要であれば、壁20はパイル84よりも上方に存続させることができる。壁の幅は平均干潮より高いレベルの位置で減少することができる。
【0046】
壁20が完成した後、砂及び/又は海底材料を連続壁20の内側から除去して、貯水池隔室22を形成する。海底材料は、潟12に隣接する干拓地埋立て用又は更なる護岸20の建設用に使用することができる。貯水池隔室22には、この後ポンピング又は潮汐水が適当なフローチャンネル40から進入させることによって、水を充満させることができる。
【0047】
一般的に、環状容積部86には、周囲水域16の平均満潮レベルの上方に少なくとも5m、好適には少なくとも6mの高さまで砂及び結合材の混合物88を充填する。
【0048】
一般的に、周囲水域16の平均干潮レベルより下方領域における連続壁20は、少なくとも5m幅、好適には少なくとも8m幅とする。
【0049】
以下に、本発明の実施形態による潮汐力発電システムの運用方法を図6〜13につき説明し、先ず図3〜5に示すのと同様の隣接する第1貯水池14A及び14Bを示す。
【0050】
このシステムは、海16と潟12との間を連通して内部に第1タービン32を有する第1フローチャンネル30と、互いに隣接する第1貯水池14Aと第2貯水池14Bとの間を連通して内部に第2タービン42を有する第2フローチャンネル40と、及び互いに隣接する第1貯水池14A及び第2貯水池14Bのうち一方又は双方と潟との間を連通する少なくとも1個の第3フローチャンネルと、を備える。この実施例において、第3フローチャンネル90は、図6に示すが図14により詳細に示し、第1フローチャンネル30に達するとともに第1フローチャンネル30自体の一部でもある区域92を有する。この実施例において、満潮は01:00、干潮は07:00及び満潮は13:00であると仮定する。
【0051】
運用方法は、以下の段階を含む。すなわち、
1. 01:00には、海は図6及び7に示すような満潮状態にある。貯水池14Aにおける水位は、満潮レベルよりも6m上方である。満潮の位置又はそれ以上の位置では第3フローチャンネルは、バルブ(図示せず)を開けることによって開放され、水は第1及び/又は第2の貯水池14A、14Bから矢印200の方向に第3フローチャンネル90経由で潟に放出され、これによりタービン32を駆動して発電する。次にシステムが図8及び9に示す状態に達した後、バルブ(図示せず)を閉じて第3フローチャンネルを閉鎖する。こうして、システムは、満潮で潮汐流が緩やかなときであっても発電できる。
【0052】
2. 約02:00において、海は、図8及び9に示す満潮よりも低い潮汐状態にある。貯水池14A及び14B並びに潟12における海水レベルは同一である。この潮汐水の満潮状態後に幾らかの時間経ったとき、バルブ(図示せず)を開いて第1フローチャンネル30を開放し、これにより水を矢印202の方向に潟から第1フローチャンネル30経由で海16に放出し、これにより第1タービン32を駆動して発電する。
【0053】
3. 水が潟12から海16に流動するとき発電するとともに、この電力の幾分かを使用して、水を矢印204の方向に第2貯水池14Bから第1貯水池14Aにポンプ送りし、第1貯水池のレベルを潮汐水の平均満潮レベルより高く上昇させる。ポンプは、別個のポンプ(図示せず)とする、又は第2フローチャンネル40に設けた可逆的ポンプ/タービン42とすることができる。必要であれば、追加のパイプ92(図11参照)を第2フローチャンネル40に接続することができる。この後、システムが図10及び11に示す状態に達した後、バルブ(図示せず)を閉じて第1フローチャンネル30を閉鎖する。この間には第2フローチャンネル40経由でのポンプ送りは停止しておく。
【0054】
4. 07:00には、海は図6及び7に示すような干潮状態にある。干潮の位置又はそれ以上の位置では第3フローチャンネルは、バルブ(図示せず)を開けることによって開放され、水は潟から矢印206の方向に第1及び/又は第2の貯水池14A、14Bに向けて第3フローチャンネル90経由で放出され、これによりタービン32を駆動して発電する。次にシステムが図12及び13に示す状態に達した後、バルブ(図示せず)を閉じて第3フローチャンネルを閉鎖する。こうして、システムは、干潮で潮汐流が緩やかなときであっても発電できる。
【0055】
5. 約08:00において、海は、図12及び13に示す干潮よりも高い潮汐状態にある。貯水池14B並びに潟12における海水レベルは同一である。この潮汐水の干潮状態後に幾らかの時間経ったとき、バルブ(図示せず)を開いて第1フローチャンネル30を開放し、これにより水を矢印210の方向に海16から第1フローチャンネル30経由で潟12に放出し、これにより第1タービン32を駆動して発電する。
【0056】
6. 水が海16から潟12に流動するとき発電するとともに、この電力の幾分かを使用して、水を矢印212の方向に第2貯水池14Bにポンプ送りし、第2貯水池14Bのレベルを第1貯水池14Aと同一レベルに上昇させる。ポンプは、別個のポンプ(図示せず)とすることができる。この後、システムが再び図6及び7に示す状態に達した後、バルブ(図示せず)を閉じて第1フローチャンネル30を閉鎖する。この間には潟12から第2貯水池14Bへのポンプ送りは停止しておく。
【0057】
この後、ステップ1〜6を潮汐周期で繰り返す。
【0058】
図14は、第1フローチャンネル30及び第3フローチャンネル90をより詳細に示す。水が海16から潟12に又はその逆に流動してタービン32を駆動するとき、バルブ102を開き、かつバルブ104及び106を閉じて、これにより第3フローチャンネル90を閉鎖する。水が貯水池14A、14Bから潟12に又はその逆に流動してタービン32を駆動するとき、バルブ102を閉じ、かつバルブ104及び106を開いて、これにより第1フローチャンネル30を閉鎖する。タービン32を収容する第1フローチャンネル30の部分は開放したままであるが、このとき第3フローチャンネル90の一部をなす。
【0059】
発電の他に、潮汐力発電システムは多数の他の機能を有する。複数個の貯水池それぞれは、例えば、養魚業のような漁業用に使用することができる。貯水池は養魚業に十分適するもので、これはすなわち、貯水池内の水は水循環をもたらすからである。
【0060】
各貯水池は風力発電手段を備えることができる。例えば、風力タービンを護岸20の頂部に建設することができる。図15及び16は風力タービンのあり得る構成を示す。集風用のスクリーン300を貯水池14の護岸20の頂部に備え付けることができる。スクリーン300は前向き及び後向きの凹面スクリーン302,304を有し、これら凹面スクリーン302,304の中央部に互いに離間した、代表的には2個の凹面スクリーン間に延在して30〜100m毎に開孔306を設ける。スクリーン300は代表的には5〜10mの高さとする。風力タービン308を各開孔内に配置する。矢印309の方向の風は、凹面スクリーン302,304によって中心に方向付けされ、開孔306を通過し、タービン308から得られる風力を最大化する。代替的又は付加的に、従来の自立風力タービン310を護岸20の頂部に備え付けることができる。
【0061】
全体システムは、海岸線防護として使用し、浸食又は洪水から海岸線を保護することができる。
【0062】
全体システムは、海から干拓地埋立て方法として使用することができる。この干拓地にエコツーリズム及び教育体制を建造することができる。
【0063】
全体システムは、水浄化手段として使用することができる。
【0064】
図17〜19は、本発明の潮汐力発電システム110の他の実施形態を示す。図17は潮汐流防壁18及び潟12の1/4象限のみを示し、これを他の3つの1/4象限と結合して平面図で見て円形の潟12を包囲する円形潮汐流防壁18を形成する。代表的には、潟12は1500mの直径とし、護岸を構築する各貯水池14は100mの幅を有することができる。中間壁24、内壁26及び外壁28を含み、各貯水池隔室22を包囲して貯水池14を形成する中間壁24、内壁26及び外壁28を含む護岸は、上述の方法によって適切な潮汐流範囲を有する海洋場所に形成することができる。このシステムは海に建造することができ、また既存汀線を使用する必要はない。
【0065】
この実施例において、潟12は、潮汐流防壁18を建設した後に掘削し、潟12が隣接の海底17よりも低い、代表的には5mも低い潟床レベルにして潟12の容量を増大させることができる。タービン32,42を護岸にわたって配置した4つの発電及びポンプハウス120内に設ける。
【0066】
上昇潮汐の際、海水は海16からタンク14内に流入し、また海16から第1フローチャンネル30経由で発電及びポンプハウス120内に進入し、これによりタービン32,42を駆動する。この実施例において、海16から各タンク又は貯水池14への付加的入力フローチャンネル130を設け、各タンクへの急速充填を可能にする。
【0067】
満潮時にタンク14は満潮レベルまで満杯になるとともに、タービンのフロー制限のために潟は完全には満杯にはならない。
【0068】
必要であれば、入力フローチャンネル130は閉鎖して、発電及びポンプハウス120内のポンプが、潟12内に流入する水によって生ずる電力の幾分かを用いて潟12からタンク14内に水をポンプ送りするのに使用して、タンク14を満潮レベルより高い、代表的には5m高いレベルにまですることができる。
【0069】
潮汐流が転回した後、タンク14内の水は第2フローチャンネル150及び/又は第3フローチャート160を経由して海及び/又は潟に向かってタービンを通過し、発電する。随意的に、タービン及び/又はポンプ(図示せず)を、タンク14及び潟12に隣接してチャンネル160内に設けることができる。
【0070】
随意的に、海の水位レベルが潟12のレベルよりも低下した後、水は潟12からタービン32,42を通過して海16に向かうことができ、干潮に達するまで発電する。この後、このプロセスを繰り返す。
【0071】
適当な制御システム及びバルブ(図示せず)を設けて、タービン及びポンプを通過する水の流れを制御できると理解されたい。
【0072】
潟に関連して貯水池を設けることにより、単純な単一潟システムにおけるよりも長い潮汐流サイクル期間にわたり電力を生成できる。満潮流の期間において、発生するエネルギーの幾分かを使用して水を貯水池にポンプ送りすることができ、これにより干潮流期間において、貯水池からの水も発電に使用することができる。
【0073】
本明細書に記載した説明は、最良モードを含めて本発明を開示する実施例を用いたものであり、当業者であれば、任意な装置又はシステムを形成及び使用すること、並びに任意な組み入れ可能な方法を実行することを含めて本発明を実施できるであろう。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲により定義され、また当業者に思いつく他の実施例をも包含する。このような他の実施例は、特許請求の範囲の文字通りの用語から相違しない構造的要素を有する場合、又は特許請求の範囲の文字通りの用語から僅かにしか相違しない構造的均等要素を有する場合には、特許請求の範囲内にあることを意図する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【手続補正書】
【提出日】20170517
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法であって、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟又は前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐状態が許容するとき、前記第2フローチャンネル及び前記第3フローチャンネルを開放して、これにより水を前記潟又は前記潮汐流水域から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後、前記第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
を備える、方法。
【請求項2】
請求項記載の方法において、水を前記潟から前記第1貯水池及び/又は前記第2貯水池にポンプ送りし、前記満潮状態で前記潟の水位レベルを前記潮汐流水域の水位レベルよりも高いレベルに上昇させる他のステップを有する、方法。
【請求項3】
請求項又は記載の方法において、上昇潮汐状態中追加の入力フローチャンネルを開放して、重力で水を前記潮汐流水域から前記第1貯水池及び/又は第2貯水池内に流入させる他のステップを有する、方法。
【請求項4】
請求項のうちいずれか一項記載の方法において、前記ステップは前記潮汐流水域の各潮汐周期で繰り返す、方法。
【請求項5】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電のシステムであり、前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させ、内部に第1水力タービンを有する少なくとも1つの第1フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における互いに隣接する第1貯水池と第2貯水池との間を連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記互いに隣接する第1貯水池及び第2貯水池のうち一方又は双方と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備える、該システムを運用する方法であって、前記方法は、
前記潮汐流水域が満潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記第1貯水池及び/又は第2貯水池から前記第3フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第1フローチャンネル経由で前記潮汐流水域に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が満潮状態後に、水を前記第2貯水池から前記第1貯水池にポンプ送りして、前記第1貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態中に、前記第3フローチャンネルを開放して、水を前記潟から前記第3フローチャンネル経由で前記第1貯水池及び/又は第2貯水池に放出し、これによりタービンを駆動して発電し、またこの後第3フローチャンネルを閉鎖するステップと、
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記第1フローチャンネルを開放して、水を前記潮汐流水域から前記第1フローチャンネル経由で前記潟に放出し、これにより前記第1タービンを駆動して発電し、またこの後第1フローチャンネルを閉鎖するステップと、及び
前記潮汐流水域が干潮状態後に、前記潟から前記第2貯水池に水をポンプ送りして、前記第2貯水池内の水位レベルを前記潮汐流水域の平均満潮水位レベルよりも高いレベルに上昇させるステップと、
を備える、方法。
【請求項6】
潟と、この潟を潮汐流水域から分離する複数個の貯水池とを備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有している潮汐力発電及び電力貯蔵のシステムであって、
前記システムは、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを備え、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものであり、
前記システムは、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを備え、また
各貯水池の前記護岸は重力式構造物を備え、前記重力式構造物は、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物による複数層を有する、システム。
【請求項7】
請求項記載のシステムにおいて、前記水硬性結合材は、ポゾラン的又は潜在的水硬性の特性を有する無機材料である、システム。
【請求項8】
請求項又は記載のシステムにおいて、前記水硬性結合材は、石灰石、高炉スラグ、珪質フライアッシュ、石灰質フライアッシュ、すりつぶし顆粒化高炉スラグ(GGBFS又はGGBS)、シリカ・フューム、又はそれらの混合物である、システム。
【請求項9】
請求項のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは、水が前記第2フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第2閉止手段を内部に有する、システム。
【請求項10】
請求項のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは、前記隣接する貯水池のうち一方の第1貯水池から他方の第2貯水池に水をポンプ送りするよう構成されたポンプを有する、システム。
【請求項11】
請求項10のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第2フローチャンネルは第2タービンを有し、前記第2タービンは、前記第2フローチャンネルを流れる水によって前記第2タービンが回転する際に電力を生成するよう構成されている、システム。
【請求項12】
請求項11のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記第3フローチャンネルは、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記潟との間を連通し、前記第3フローチャンネルは、水が前記第3フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第3閉止手段を内部に有する、システム。
【請求項13】
請求項12のうちいずれか一項記載のシステムにおいて、前記複数個の貯水池は、連続潮汐流防壁を形成するよう構造的に結合されている、システム。
【請求項14】
潟及び1個又はそれ以上の貯水池を備える潮汐力発電システム用の貯水池を建設する方法であって、
潮汐流水域に環状のコファダムを建設するステップと、
水及び/又は海底材料を前記コファダムの内側から除去して環状容積部を形成するステップと、
前記環状容積部に、砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を充填する充填ステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を締め固める締固めステップと、
前記充填ステップ及び前記締固めステップを繰り返して複数層を形成するステップと、
前記砂及び/又は他の海底材料と水硬性結合材との混合物を硬化させて連続環状護岸を形成するステップと、
前記連続環状護岸の内側から水及び/又は海底材料を除去して貯水池隔室を形成するステップと、及び
前記貯水池隔室に少なくとも部分的に水を充填するステップと、
を有する、方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、さらに、
潟と、潮汐流防壁を形成するよう互いに接続した複数個の前記貯水池であって、使用にあたり前記潟を潮汐流水域から分離する、該複数個の貯水池と、を備え、各貯水池が、貯水池隔室を包囲する護岸を有する潮汐力発電及び電力貯蔵システムを建設するステップを有し、
前記方法は、さらに、前記潮汐流水域と前記潟との間を連通させる少なくとも1つの第1フローチャンネルを準備する第1フローチャンネル準備ステップであって、前記第1フローチャンネルは、水が前記第1フローチャンネルを流れるのを選択的に阻止する第1閉止手段を内部に有し、また前記第1フローチャンネルは第1タービンを有し、前記第1タービンは、前記第1フローチャンネルを流れる水によって回転する際に電力を生成するよう構成されたものである、該第1フローチャンネル準備ステップを有し、
前記方法は、さらに、前記複数個の貯水池における互いに隣接する2つの貯水池間を選択的に連通させる少なくとも1つの第2フローチャンネルと、前記複数個の貯水池における少なくとも1つの貯水池と前記第1フローチャンネルとの間を選択的に連通させる少なくとも1つの第3フローチャンネルとを準備するステップを有する、方法。
【国際調査報告】