(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2017531325
(43)【公表日】20171019
(54)【発明の名称】モバイルデバイスのためのRF遮蔽
(51)【国際特許分類】
   H05K 9/00 20060101AFI20170922BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20170922BHJP
【FI】
   !H05K9/00 V
   !G06F3/041 470
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】2017533155
(86)(22)【出願日】20140903
(85)【翻訳文提出日】20170501
(86)【国際出願番号】US2014053804
(87)【国際公開番号】WO2016036353
(87)【国際公開日】20160310
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG
(71)【出願人】
【識別番号】517076857
【氏名又は名称】コンチネンタル・アクセサリー・コーポレーション
【住所又は居所】アメリカ合衆国・ニューヨーク・11701−9006・アミティビル・ニュー・ハイウェイ・150
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】リチャード・ピー・コーペル
【住所又は居所】アメリカ合衆国・ニューヨーク・11545・ブルックビル・ブルックビル・ロード・167
(72)【発明者】
【氏名】ロナルド・エイチ・コーペル
【住所又は居所】アメリカ合衆国・ニューヨーク・11545・ブルックビル・ビーチ・ツリー・レーン・7
【テーマコード(参考)】
5E321
【Fターム(参考)】
5E321AA04
5E321AA23
5E321BB23
5E321BB32
5E321BB34
5E321BB41
5E321BB44
5E321CC16
5E321GG05
5E321GH01
(57)【要約】
モバイルデバイスのためのRF遮蔽デバイスは、互いに電気的に接触する水平配線トレースおよび垂直配線トレースを有する導電性グリッドと、導電性グリッドの外周の周りに配置される導電性トレースであって、水平配線トレースおよび垂直配線トレースの各々の両端と電気的に接触する、導電性トレースと、導電性グリッドの上面上に配置される第1の絶縁フィルムと、導電性グリッドおよび導電性トレースの底面上に配置される第2の絶縁フィルムとを含む。第1の絶縁フィルムおよび第2の絶縁フィルムは、透明材料からなる。第1の絶縁フィルムおよび第2の絶縁フィルムは透明であり、したがって、RF遮蔽デバイスが配置されるモバイルデバイスのディスプレイを見ることを可能にする。垂直配線トレースと水平配線トレースとは、モバイル通信のために利用される周波数レンジ内の信号に対して不透過なグリッドを形成するように離間される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスのためのRF遮蔽デバイスであって、
交点において互いに電気的に接触する第1の配線トレースおよび第2の配線トレースを有する導電性グリッドと、
前記導電性グリッドの外周の周りに配置される導電性トレースであって、前記第1の配線トレースおよび前記第2の配線トレースの各々の両端と電気的に接触する、導電性トレースと、
を備える、RF遮蔽デバイス。
【請求項2】
前記導電性グリッドの上面上に配置される第1の絶縁フィルムと、
前記導電性グリッドおよび前記導電性トレースの底面上に配置される第2の絶縁フィルムと、
をさらに備え、
前記第1の絶縁フィルムおよび前記第2の絶縁フィルムは、透明材料からなる、
請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記モバイルデバイスの正面との接触を意図された、前記RF遮蔽デバイスの表面上に配置される接着剤層をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記導電性グリッドおよび前記導電性トレースが、金属、金属合金、プラスチック、インク、および塗料から選択される材料から形成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記モバイルデバイスの正面に対して前記RF遮蔽デバイスを所定の位置に保持するように適合されたフレームをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記フレームの少なくとも一部が、前記モバイルデバイスによって放射および受信されるRF放射を実質的に透過させる材料から形成される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
前記フレームが、前記フレーム内に前記モバイルデバイスを保持するように構成される、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記フレームが、前記モバイルデバイスをボイド内に摺動させて収容するように寸法付けられた第2の開口を側面に有するケースとして形成される、請求項5に記載のデバイス。
【請求項9】
モバイルデバイスのためのRF遮蔽デバイスであって、
交点において互いに電気的に接触する第1の配線トレースおよび第2の配線トレースを有する導電性グリッドと、
前記導電性グリッドの外周の周りに配置される導電性トレースであって、前記第1の配線トレースおよび前記第2の配線トレースの各々の両端と電気的に接触する、導電性トレースと、
前記導電性グリッドの上面上に配置される第1の絶縁フィルムと、
前記導電性グリッドおよび前記導電性トレースの底面上に配置される第2の絶縁フィルムと、
を備え、
前記第1の絶縁フィルムおよび前記第2の絶縁フィルムは、透明材料からなる、
RF遮蔽デバイス。
【請求項10】
前記モバイルデバイスの正面との接触を意図された、前記RF遮蔽デバイスの表面上に配置される接着剤層をさらに備える、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記導電性グリッドおよび前記導電性トレースが、金属、金属合金、プラスチック、インク、および塗料から選択される材料から形成される、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記モバイルデバイスの正面に対して前記RF遮蔽デバイスを所定の位置に保持するように適合されたフレームをさらに備える、請求項9に記載のデバイス。
【請求項13】
前記フレームの少なくとも一部が、前記モバイルデバイスによって放射および受信されるRF放射を実質的に透過させる材料から形成される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
前記フレームが、前記フレーム内に前記モバイルデバイスを保持するように構成される、請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
前記フレームが、前記モバイルデバイスをボイド内に摺動させて収容するように寸法付けられた第2の開口を側面に有するケースとして形成される、請求項12に記載のデバイス。
【請求項16】
モバイルデバイスのためのRF遮蔽デバイスであって、
交点において互いに電気的に接触する第1の配線トレースおよび第2の配線トレースを有する導電性グリッドと、
前記導電性グリッドの外周の周りに配置される導電性トレースであって、前記第1の配線トレースおよび前記第2の配線トレースの各々の両端と電気的に接触する、導電性トレースと、
前記導電性グリッドの上面上に配置される第1の絶縁フィルムと、
前記導電性グリッドおよび前記導電性トレースの底面上に配置される第2の絶縁フィルムと、
前記モバイルデバイスの正面に対して前記RF遮蔽デバイスを所定の位置に保持するように適合されたフレームと、
を備え、
前記第1の絶縁フィルムおよび前記第2の絶縁フィルムは、透明材料からなる、
RF遮蔽デバイス。
【請求項17】
前記フレームの少なくとも一部が、前記モバイルデバイスによって放射および受信されるRF放射を実質的に透過させる材料から形成される、請求項16に記載のデバイス。
【請求項18】
前記フレームが、前記フレーム内に前記モバイルデバイスを保持するように構成される、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
モバイルデバイスのためのRF遮蔽デバイスであって、
上面および底面を有する第1の光学的に透明な絶縁フィルムと、
上面および底面を有する第2の光学的に透明な絶縁フィルムと、
前記第2の光学的に透明な絶縁フィルムの前記上面上に堆積された銅トレースから形成されるグリッドパターンであって、前記銅トレースは、第1のセットが第2のセットに対して直交する向きにされ、前記第1のセットの銅トレースと前記第2のセットの銅トレースとが90°で交差するように2つのセットで構成され、前記グリッドパターンは、前記RF遮蔽デバイスが取り付けられるべきモバイルデバイスのx-y軸に対して30°回転される、グリッドパターンと、
前記第2の光学的に透明な絶縁フィルムの前記上面の外周の周りに配置され、前記グリッドパターンの前記銅トレースの各端部に電気的に結合された導電性銅トレースと、
前記第1の光学的に透明な絶縁フィルムの前記底面と前記第2の光学的に透明な絶縁フィルムの前記上面との間に配置された光学的に透明な接着剤と、
を備える、RF遮蔽デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、携帯電話、Apple iPad(登録商標)などのタブレット、ならびにBarnes & Noble Nook(登録商標)およびAmazon Kindle(登録商標)などの電子書籍リーダを含むが、これらに限定されない、モバイルセルラーデバイスまたは無線デバイスのための無線周波数遮蔽に関する。
【背景技術】
【0002】
通常の動作中に、モバイルデバイスは、スタンバイ中には断続的に、アクティブな通話中には連続的に、無線周波数(RF)放射を送信する。以下、モバイルデバイスとは、携帯可能であり、セルラー通信または無線(例えば、Wi-Fi、Bluetooth (登録商標)、近距離無線)通信能力およびディスプレイ画面を備えた任意のデバイスを含む。モバイルデバイスの例は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、タブレットコンピュータおよび電子書籍リーダを含む。公衆衛生の専門家の間には、モバイルデバイスから放射されるRF放射が多様な健康関連問題を引き起こし得るという懸念がある。
【0003】
モバイルデバイスからのRF放射に関する社会的関心に応えて、多くのデバイスおよびモバイルデバイスアクセサリが、RF放射を遮断または低減するものとしてマーケティングされてきた。しかしながら、これらの製品の多くには欠点がある。例えば、いくつかの製品は、使用しない時にはモバイルデバイスを収容するためのケースとして形成される。しかしながら、呼を受信または開始する際には、モバイルデバイスが保護ケースから取り外される必要があるであろう。したがって、ユーザをRF放射に暴露させてしまう。他のデバイスは、多くの現行のモバイルデバイス上でタッチスクリーン入力が適当に機能することを妨げる。
【0004】
モバイルデバイスからのRF放射に対する曝露を低減するための様々な試みは、下記の公報において論じられている:米国特許第5,367,309号、米国特許第5,335,366号、米国特許第5,336,896号、米国特許第5,657,386号、米国特許第5,726,383号、米国特許第6,001,282号、米国特許第6,075,977号、米国特許第6,095,820号、米国特許第6,184,835号、米国特許第6,341,217号、米国特許第6,356,773号、米国特許第6,359,213号、米国特許第6,377,824号、米国特許第6,404,403号、米国特許第6,505,036号、米国特許第6,515,223号、米国特許第6,615,028号、米国特許第6,624,432号、米国特許第6,628,784号、米国特許第6,603,981号、米国特許第6,708,047号、米国特許第6,738,650号、米国特許第6,897,826号、米国特許出願公開第2001/0041545号、米国特許出願公開第2002/0072337号、米国特許出願公開第2002/0097188号、米国特許出願公開第2002/0009976号、米国特許出願公開第2003/0228843号、米国特許出願公開第2003/0176164号、米国特許出願公開第2004/0198264号、米国特許出願公開第2004/0026100号、米国特許出願公開第2008/0014872号、および米国特許出願公開第2010/0240421号。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,367,309号
【特許文献2】米国特許第5,335,366号
【特許文献3】米国特許第5,336,896号
【特許文献4】米国特許第5,657,386号
【特許文献5】米国特許第5,726,383号
【特許文献6】米国特許第6,001,282号
【特許文献7】米国特許第6,075,977号
【特許文献8】米国特許第6,095,820号
【特許文献9】米国特許第6,184,835号
【特許文献10】米国特許第6,341,217号
【特許文献11】米国特許第6,356,773号
【特許文献12】米国特許第6,359,213号
【特許文献13】米国特許第6,377,824号
【特許文献14】米国特許第6,404,403号
【特許文献15】米国特許第6,505,036号
【特許文献16】米国特許第6,515,223号
【特許文献17】米国特許第6,615,028号
【特許文献18】米国特許第6,624,432号
【特許文献19】米国特許第6,628,784号
【特許文献20】米国特許第6,603,981号
【特許文献21】米国特許第6,708,047号
【特許文献22】米国特許第6,738,650号
【特許文献23】米国特許第6,897,826号
【特許文献24】米国特許出願公開第2001/0041545号
【特許文献25】米国特許出願公開第2002/0072337号
【特許文献26】米国特許出願公開第2002/0097188号
【特許文献27】米国特許出願公開第2002/0009976号
【特許文献28】米国特許出願公開第2003/0228843号
【特許文献29】米国特許出願公開第2003/0176164号
【特許文献30】米国特許出願公開第2004/0198264号
【特許文献31】米国特許出願公開第2004/0026100号
【特許文献32】米国特許出願公開第2008/0014872号
【特許文献33】米国特許出願公開第2010/0240421号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一目的は、タッチスクリーンを備えたモバイルデバイスが動作することを可能にしながら、モバイルデバイスユーザを潜在的に有害なRF放射から保護するRF遮蔽を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、互いに電気的に接触する水平配線トレースおよび垂直配線トレースを有する導電性グリッドと、導電性グリッドの外周の周りに配置される導電性トレースであって、水平配線トレースおよび垂直配線トレースの各々の両端と電気的に接触する、導電性トレースと、導電性グリッドの上面上に配置される第1の絶縁フィルムと、導電性グリッドおよび導電性トレースの底面上に配置される第2の絶縁フィルムとを有し、第1の絶縁フィルムおよび第2の絶縁フィルムは、透明材料からなる、RF遮蔽デバイスである。
【0008】
本発明のこれらおよび他の特徴、態様、および利点は、下記の説明、添付の特許請求の範囲、および添付の図面に関して、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態の分解図である。
【図2】本発明の代替的な実施形態を例示する図である。
【図3】本発明の代替的な実施形態を例示する図である。
【図4】本発明に係る代替的なパターンを例示する図である。
【図5】本発明に係る代替的なパターンを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照すると、本発明の一実施形態が、分解図において示されている。本発明のRF遮蔽デバイスは、モバイルデバイス110の少なくとも上面を包むように構成および寸法付けられたフレーム部材102から構成される。フレーム部材102は、モバイルデバイスの対応するモデルに特に合わせた大きさにされており、したがって、あるフレーム部材102は、iPhone(登録商標)4/4sまたは5/5sまたは6に特有であってもよく、一方で、異なる寸法を有する第2のフレーム部材102は、Google Nexus 10に特有であってもよい。
【0011】
フレーム部材102は、プラスチック製、シリコーン製、熱可塑性ポリウレタン製、ゴム製または金属製のフレーム102aから形成され得る。フレーム部材102は、その中心に形成されたディスプレイボイド102bを有する。ディスプレイボイド102bは、対応するモバイルデバイス110のディスプレイ110aに対応する領域と位置合わせされる。したがって、フレーム102aは、ディスプレイ110aの全体がディスプレイボイド102bと位置合わせされ、ディスプレイボイド102bを通して見えるように、モバイルデバイス110の外周を取り囲む。
【0012】
多くのモバイルデバイス110が、モバイルデバイス110の上面に、正面向きのカメラ110bとハードウェアボタン110cとを備えているため、対応するフレーム部材102は、正面向きのカメラ110bとハードウェアボタン110cとにそれぞれ対応する、カメラボイド102cとボタンボイド102dとを有して構成される。代替的に、ハードウェアボタン110cに対応するボタンボイド102dは、可撓性材料、例えば、下部にあるハードウェアボタン110cのユーザ作動を可能にするゴムまたは適当なプラスチックなどから形成されてもよい。さらに、切り欠きが、モバイルデバイスの正面に配置された任意の他の構成要素、例えば、スピーカ開口、マイクロフォン開口、アンビエントライトセンサ等のための切り欠きが提供されてもよい。
【0013】
RF遮蔽スクリーン104は、RF遮蔽スクリーン104がディスプレイボイド102bと位置合わせされるように、フレーム部材102の内面にはめ込まれる。したがって、RF遮蔽スクリーン104は、フレーム部材102とモバイルデバイス110との間に配置される。RF遮蔽スクリーン104は、電気的に絶縁する第1のクリアフィルム層104aと、導電性グリッド層104bと、同様に電気的に絶縁する第2のクリアフィルム層104cとから構成される。第1のクリアフィルム層104aおよび第2のクリアフィルム層104cは、プラスチックまたはガラスなどの任意の透明な材料から形成され得る。
【0014】
本発明の一実施形態において、第2のクリアフィルム層104cは、電子印刷、化学蒸着、物理蒸着等を用いてグリッド層104b上がその上に形成される基板として機能する。印刷の場合には、カーボンナノチューブ、銅、または他の導電性材料を含有するインクが使用され得る。代替的に、グリッド層104bは、第1のプラスチックフィルム層104aと第2のプラスチックフィルム層104cとの間に挟まれ、接合される、別個に製造された層であってもよい。
【0015】
一実施形態において、グリッド層104bは、第1のクリアフィルム層104aおよび第2のクリアフィルム層104cとは独立して形成される。グリッド層104bの配線は、互いに編み込まれた個々の配線から形成され得る。本発明は、本発明の適当な動作のために第1のクリアフィルム層104aおよび第2のクリアフィルム層104cを必要としないことが、留意されるべきである。むしろ、グリッド層104bは、モバイルデバイス110上に直接置かれてもよい。ただし、第1のクリアフィルム層104aおよび第2のクリアフィルム層104cは、グリッド層104bによる引っ掻きからのディスプレイ画面110aの表面の保護と、ユーザの指または他の異物との接触に起因する損傷からのグリッド層104bの配線トレースの保護との双方のために提供される。
【0016】
本発明の一実施形態において、RF遮蔽スクリーン104の厚さは、0.005インチ(5ミル)以下である。ただし、RF遮蔽スクリーン104の適当な厚さは、5ミルよりも大きくてもよいが、モバイルデバイス110のタッチスクリーンに対するユーザコンタクトを適当に伝えるための必要性によって制限される。
【0017】
図2は、グリッド層104bの構造の詳細な描写を示す。グリッド層104bは、グリッド層104bの外周の周りに形成される導電性トレース202を有する。また、垂直配線トレース204が、導電性トレース202の2つの平行な側面の間に提供される。2つの平行な側面は、垂直配線トレース204の方向に対して垂直な向きにされている。また、水平配線トレース206が、導電性トレース202の他方の2つの平行な側面の間に提供される。他方の2つの平行な側面は、水平配線トレース206の方向に対して垂直な向きにされている。
【0018】
さらに、交点208と、垂直配線トレース204と、水平配線トレース206とは、互いに電気的に接触している。垂直配線トレース204および水平配線トレース206の各々の両端も、導電性トレース202と電気的に接触している。このようにして、グリッド層104bは、衝突RFフィールドの電荷を打ち消す等電位電荷の平面を形成する。メッシュ間隔は、RF信号のかなりの部分を遮断するように十分に密であるべきであるが、タッチスクリーンの機能性を無効にしないように十分に疎であるべきである。
【0019】
RF遮蔽スクリーン104は、ディスプレイ110aよりも大きくなるように寸法付けられる。一実施形態において、RF遮蔽スクリーン104は、モバイルデバイス110の正面の全体を覆うように寸法付けられる。導電性トレース202は、ディスプレイ110aに影響を与えない、できるだけ大きい幅に寸法付けられる。本発明の一実施形態において、導電性トレース202は、ディスプレイ110aの外側外周縁に対応するように構成され、RF遮蔽スクリーン104の外側外周縁へと延びる。
【0020】
シールドにおいて作用する2つの電磁的影響が存在する。シールドの全ての導電性の部分は、共通電位の平面を形成するように電気的に接続される。RF遮蔽スクリーン104のパターンの構成は、RF波が導電性シートと同様に導電性メッシュに対して反応する開口現象を利用する。メッシュ要素間の間隔がRF信号の波長よりも著しく小さく、かつ、メッシュ要素が電気的に接続されている場合、メッシュは、シールドの裏側からの信号の送信を低減し、または信号を遮断する。
【0021】
第2の影響は、電話のアンテナに近接した導電性材料の存在である。導電性材料は、RFに対して、空気と比較してより低いインピーダンスのパスを提示し、信号を引き込み、信号をリダイレクトする。
【0022】
メッシュ間隔(またはピッチ)は、RF信号の一部を遮断するように十分に密であるべきであるが、タッチスクリーンの機能性を無効にしないように十分に疎であるべきである。例えば、RFの少なくとも70%を遮断するために、5mm以下のピッチを有するメッシュが望ましい。しかしながら、例えば、iPhone(登録商標)4/4sにおいては、ピッチは2mm未満とすることができず、さもなければ、タッチスクリーンの機能性が低下してしまうであろう。そのため、iPhone(登録商標)4/4sについて、適当なRF遮蔽スクリーン104は、2mmから5mmの範囲のピッチを有する。
【0023】
図3に示される、別の実施形態において、水平導電性トレース202aと垂直導電性トレース202bとが異なる幅を有する導電性トレース202を形成するRF遮蔽スクリーン104が示されている。幅における変化は、特定のモバイルデバイスモデルによって決定される。また、図3における実施形態は、ハードウェアボタン110cへのアクセスを可能にするために、水平導電性トレース202a内にボタン切り欠き302を有する。また、カメラ切り欠き304は、モバイルデバイスの正面向きのカメラ110bが水平導電性トレース202aによって遮られないまま留まることを可能にする。
【0024】
RF遮蔽スクリーン104の寸法は、モバイルデバイス内のアンテナの配置によって決定される。例えば、モバイルデバイスケーシングの縁から概して差し込まれて配置されるアンテナを有する大抵のモバイルデバイス110において、RF遮蔽スクリーン104は、モバイルデバイス110のケースの縁へと延びるように寸法付けられ得る。しかしながら、例えば、iPhone(登録商標)4/4sの場合と同様に、アンテナが、モバイルデバイス110のケースの縁に沿って配置される場合には、RF信号がユーザの身体へ向かって概して前方方向へ伝達することを効果的に遮断するために、RF遮蔽スクリーン104は、モバイルデバイス110のケースの縁を例えば0.08インチだけ超えて延びるべきである。
【0025】
上述された実施形態は、配線トレースを互いに90°で交差させることによって形成されるグリッドパターンをRF遮蔽スクリーン104が有することを示す。しかしながら、グリッドの代替的なパターンも同様に効果的に使用され得る。例えば、図4は、配線トレースが90°未満の角度で交差するダイアモンドグリッドパターンを示す。代替的に、図2および図3に示されるグリッドパターンは、10°から80°までの任意の角度で回転されて、結果として、配線トレースが90°で交差するダイアモンド状のパターンを形成してもよい。図5は、第1の配線トレースが同心円として形成され、半径方向に延びる交差線が第2の配線トレースから形成されてグリッドがパターン化された、さらなる実施形態を示す。
【0026】
図1から図3に示された実施形態に加えて、本発明は、ケースまたはポーチとして構成され得る。本実施形態において、ケースは、RF遮蔽スクリーンの層を備えて構成され、この層は、ケースの内側の一部と一列に並ぶ。ケース本体は、プラスチック、布、または、他の同様の材料、例えば、皮革、ナイロン、ネオプレン、およびゴムなどから構成され得る。本体は、モバイルデバイスの輪郭に適合する形状に形成される。
【0027】
本体は、正面において、RF遮蔽スクリーンの一部が露出される開口を備えて形成される。また、正面に対して垂直に横たわる第2の側面において、本体は、本体によって形成された内側ボイド内へのモバイルデバイスの挿入を摺動的に受け入れるように寸法付けられた第2の開口を有する。モバイルデバイス110をケース内に取り外し可能に保持するように構成されたフラップも同様に本体上に提供され得る。
【0028】
また、ケースは、ユーザがケースを衣類、ベルト、ポケット等に、またはハンドバックのストラップ等などの物体に留めることを可能にするクリップを備えてもよい。
【0029】
本発明の代替的な実施形態において、RF遮蔽デバイスは、モバイルデバイスの内部に配置される。このような実施形態において、RF材料は、モバイルデバイス内で層状にされ得る。例えば、RF材料は、タッチスクリーンがモバイルデバイスのユーザによって直接接触可能となるように、モバイルデバイスのタッチスクリーンの後ろ側に配置されてもよい。代替的に、RF材料は、タッチスクリーンの前であって、かつ、モバイルデバイス筐体内に配置されてもよい。
【0030】
RF材料がタッチスクリーンの前に置かれる場合には、RF材料は、タッチスクリーンを見ることを可能にする材料から構成されなければならない。他方で、RF材料がタッチスクリーンの後ろ側に置かれる場合には、この材料は、光学的に透明である必要はない。
【0031】
本発明の一実施形態において、フィルム材料104aおよび104cは、一般にPETと称される、アクリルコーティングされたポリエチレンテレフタレートであり、例えば、DuPont Teijin Filmsによって生産されるフィルムなどである。グリッド層104bは、底部フィルム材料104cの上面上に直接堆積される銅トレースから形成される。底部フィルム材料104cの上面は、本実施形態が完全に組み立てられた際に、上部フィルム材料104aの底面と接触する、底部フィルム材料104cの表面として規定される。上部フィルム材料104aと底部フィルム材料104cとは、非常に小さいミクロン厚の光学的に透明な接着剤、例えば、約1から400ミクロン厚、例えば、約100ミクロン厚である、3Mおよび他の製造業者によって生産される接着剤などによって互いに接合される。上部フィルム材料104aの底面は、シールドが取り付けられるべき電話のベゼルに対応する外周上に印刷された黒色インクスクリーンを有する。しかしながら、このインクスクリーンは、白色であっても、または任意の他の色であってもよい。
【0032】
グリッド層104bを形成するトレース202、204および206は、反射率を低減させるためにトレース表面を暗くするための混合硫化物処理/混合酸化物処理を施した銅金属である。これらトレースは、底部フィルム材料104cの上面に対して塗布される一連の感光性コーティングを使用して、底部フィルム材料104c上に堆積される。感光性コーティングは、所望のトレースパターンを作成するために、フォトマスクを通してUV光に暴露される。感光性コーティングは、UV光に暴露されない感光性コーティングの領域が底部フィルム材料104cの上面から洗い流されるように現像される。底部フィルム材料104cは、無電解銅メッキ液に浸漬され、無電解銅メッキ液が、残りの感光性コーティングの上で銅を化学的に成長させる。銅トレースは、およそ5ミクロンの幅であり、4mmのピッチ、すなわち、隣接する平行なトレース間の距離を有する。グリッドパターンは、直交するトレースを90°で交差させて形成される。ただし、モアレ干渉パターンが、RFシールドのグリッドパターンと電話のLCDディスプレイとの間に現れることを回避するために、グリッドパターン全体が、モバイルデバイスのx-y軸に対して30°回転される。また、このようにしてグリッドパターンを回転させることによって、色アーチファクトにつながり得る、LCDディスプレイ上の赤色画素、緑色画素または青色画素の行全体をトレースが遮断することが防止される。
【0033】
本発明の説明された実施形態は、制限的ではなく例示的であることを意図されており、本発明のあらゆる実施形態を表すことを意図されていない。文言と法において認められる均等物との双方において、下記の特許請求の範囲に示されるような、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変形例およびバリエーションが作られ得る。
【符号の説明】
【0034】
102 フレーム部材
102a フレーム
102b ディスプレイボイド
102c カメラボイド
102d ボタンボイド
104 RF遮蔽スクリーン
104a 第1のクリアフィルム層
104b 導電性グリッド層
104c 第2のクリアフィルム層
110 モバイルデバイス
110a ディスプレイ
110b 正面向きのカメラ
110c ハードウェアボタン
202 導電性トレース
202a 水平導電性トレース
202b 垂直導電性トレース
204 垂直配線トレース
206 水平配線トレース
208 交点
302 ボタン切り欠き
304 カメラ切り欠き
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【国際調査報告】