(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018503030
(43)【公表日】20180201
(54)【発明の名称】自動車用のバルブ装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 1/226 20060101AFI20180105BHJP
   F02M 26/70 20160101ALI20180105BHJP
   F02M 26/11 20160101ALI20180105BHJP
   F02D 9/10 20060101ALI20180105BHJP
   F02D 9/02 20060101ALI20180105BHJP
   F16J 15/3236 20160101ALI20180105BHJP
【FI】
   !F16K1/226 B
   !F02M26/70 330
   !F02M26/11 311C
   !F02D9/10 A
   !F02D9/02 341A
   !F02D9/10 H
   !F16J15/3236
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】2017523992
(86)(22)【出願日】20151102
(85)【翻訳文提出日】20170630
(86)【国際出願番号】EP2015075477
(87)【国際公開番号】WO2016071289
(87)【国際公開日】20160512
(31)【優先権主張番号】102014222517.5
(32)【優先日】20141104
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ハノーファー ファーレンヴァルダー シュトラーセ 9
【住所又は居所原語表記】Vahrenwalder Strasse 9, D−30165 Hannover, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ペーター コーレン
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ノイ−アンシュパッハ ビュヒナーヴェーク 6ツェー
(72)【発明者】
【氏名】ライナー ヨハネス モンティニー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 バート・ゾーデン ガイアーフェルト 5アー
【テーマコード(参考)】
3G062
3G065
3H052
3J006
【Fターム(参考)】
3G062ED10
3G062GA21
3G065CA36
3G065HA05
3G065HA08
3H052AA02
3H052BA34
3H052CB33
3H052EA02
3H052EA16
3J006AB02
3J006AB03
3J006AB06
3J006AB13
3J006AE14
3J006CA01
3J006CA05
(57)【要約】
本発明は、ハウジング(1)と、ハウジング内に存在する流路(2)と、流路(2)の閉鎖のために流路(2)内に配置されたフラップ(3)であって、フラップ(3)を貫通する軸が固定された領域を有し、この軸はハウジング(1)内で回転可能に支承されているフラップ(3)と、流路(2)内に配置され、フラップ(3)の閉位置において当該フラップ(3)と接触する弁座(7)とを備える自動車用のバルブ装置に関する。この装置では、シール(8)が流路(2)内に配置されており、シール(8)の、フラップ(3)に面する側は、残りの断面よりも大きな壁厚の領域(14)を有しており、より大きな壁厚の領域(14)は、閉鎖状態でのフラップ(3)と向かい合っている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に存在する流路と、
前記流路の閉鎖のために前記流路内に配置されたフラップであって、該フラップを貫通する軸が固定された領域を有し、前記軸は前記ハウジング内で回転可能に支承されているフラップと、
前記流路内に配置され、前記フラップの閉位置において該フラップと接触する弁座と、を備える自動車用のバルブ装置において、
シール(8)が前記流路(2)内に配置されており、
前記シール(8)の、前記フラップ(3)に面する側は、残りの断面よりも大きな壁厚の領域(14)を有しており、該より大きな壁厚の領域(14)は、閉鎖状態での前記フラップ(3)と向かい合っていることを特徴とする、バルブ装置。
【請求項2】
前記より大きな壁厚の領域(14)は、前記フラップ(3)の、8°〜−8°、好ましくは5°〜−5°、特に2°〜−2°の旋回領域に亘って延在している、請求項1に記載のバルブ装置。
【請求項3】
前記より大きな壁厚の領域(14)は、前記フラップ(3)の閉位置の領域において、平坦部(16)として形成されている、請求項2に記載のバルブ装置。
【請求項4】
前記より大きな壁厚の領域(14)は、前記フラップ(3)方向に向かう湾曲部を有している、請求項2に記載のバルブ装置。
【請求項5】
前記シール(8)は、U字形またはV字形断面を有している、請求項1乃至4の少なくとも1項に記載のバルブ装置。
【請求項6】
シール断面の一方の脚部(12)は、前記フラップ(3)に面し、それに対して他方の脚部(13)は、前記流路(2)内の前記シール(8)のための収容部(9)に当接している、請求項5に記載のバルブ装置。
【請求項7】
前記U字形またはV字形断面の頂部(11)は、前記フラップ(3)に面しており、前記頂部(11)と向かい合っている脚部(12,13)の端部は、前記流路(2)内の前記シール(8)の前記収容部(9)に当接している、請求項5に記載のバルブ装置。
【請求項8】
前記シール(8)は、補強輪郭(15)を有している、請求項5乃至7の少なくとも1項に記載のバルブ装置。
【請求項9】
前記補強輪郭(15)は、前記断面に応じてU字形またはV字形に形成されている、請求項8に記載のバルブ装置。
【請求項10】
前記補強輪郭(15)は、前記脚部(12,13)の内側に亘って延在するように配置されている、請求項5乃至9の少なくとも1項に記載のバルブ装置。
【請求項11】
前記補強輪郭(15)は、弾性作用を有している、請求項8に記載のバルブ装置。
【請求項12】
前記シール(8)は、エラストマーまたはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなっている、請求項1乃至11の少なくとも1項に記載のバルブ装置。
【請求項13】
前記シール(8)は、前記流路(2)の前記収容部(9)に配置されている、請求項1乃至12の少なくとも1項に記載のバルブ装置。
【請求項14】
前記収容部(9)は、径方向の周縁溝である、請求項13に記載のバルブ装置。
【請求項15】
前記収容部(9)は、段部であり、前記シール(8)は、前記段部に当接し、クランプリング(10)が、前記シール(8)をこの位置に固定している、請求項13に記載のバルブ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングと、ハウジング内に存在する流路と、流路の閉鎖のために流路内に配置されたフラップであって、ハウジング内で回転可能に支承されている軸に固定されているフラップと、流路内に配置され、フラップの閉位置において当該フラップと接触する弁座とを備える自動車用のバルブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のバルブ装置は、例えばスロットルバルブ支持部または排ガス再循環バルブとして使用されており、以前から公知である。回転可能に支承されているフラップにより、流路を完全に閉鎖または開放することが可能であり、これによって質量流量を制御することができる。特に小さな開口角度の領域では、高い制御品質が要求されるので、フラップおよびシールの構成には特に注意が払われる。一方では、シールは、開閉によって機械的な高い負荷にさらされ、それ故シールは、フラップにではなくハウジング内に配置されている。他方では、流路内およびフラップにおける不所望な動作条件の結果として着氷が生じ、これによって、フラップの均一な運動経過が損なわれる。最悪のケースでは、着氷は、フラップの運動を固着させる可能性がある。このために、ハウジング内で、内燃機関の冷却水循環路に接続された管路を流路周りに延在させることによって、バルブ装置のハウジングを加熱することが公知である。これにより冷却水は、ハウジングの加熱を生じさせる。このバルブ装置の欠点は、所属の接続部を有する冷却媒体管路のための複雑なハウジング構成にある。また、着氷防止コーティングを有する流路を形成することも公知であるが、これも同じ様なコスト増加となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が基礎とする課題は、小さな開口角度から流路の完全な閉鎖までの領域において高い制御品質が達成される、バルブ装置を得ることにある。さらにこのバルブ装置は、着氷に起因するバルブの固着を低コストで回避するはずである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題は、本発明により、シールが流路内に配置されており、シールの、フラップに面する側が、残りの断面よりも大きな壁厚の領域を有しており、より大きな壁厚の領域は、閉鎖状態でのフラップと向かい合っていることによって解決される。
【0005】
残りの断面よりも大きな壁厚の領域を有し、ただしこの領域が閉鎖状態でのフラップと向かい合っている、シールの構成は、これによって露出した領域が形成される結果となり、そのため、この領域におけるシールは最小の内径を有する。この領域を、フラップがその閉位置に存在するゾーン内に配置することによって、フラップの閉位置において流路が確実に閉鎖されることが保証される。この領域におけるより大きな材料蓄積の結果、比較的僅かな弾性が生じ、このことはシール作用を高める。しかしながら、この領域は、フラップの閉位置の領域にしか形成されないので、この領域の幾何学的拡張は最小に削減される。これにより、シールおよびフラップにおける負荷が、空間的に極めて限定された領域内で発生し、このことは摩耗を大幅に低減させ、したがってシールおよびフラップの寿命が高まる。さらに、流路内のシールの配置構成によって、取り付け中の損傷の危険性が大幅に低減される。
【0006】
流路の直径に依存して、好ましい構成では、より大きな壁厚の領域は、フラップの、8°〜−8°、好ましくは5°〜−5°、特に2°〜−2°の旋回領域に亘って延在しており、より大きな直径のもとでは、より小さな旋回角度領域が選択可能である。フラップの閉位置は、この場合0°に相当する。
【0007】
特に高い制御品質のために、より大きな壁厚の領域は、フラップの閉位置の領域において、平坦部として形成されている。
【0008】
シールとフラップとの間の最小の摩耗は、より大きな壁厚の領域が、フラップ方向に向かう湾曲部を有することによって達成される。この構成により、シールおよびフラップが接触する領域が空間的に最小に削減されることが達成される。
【0009】
シールリップの使用は、広い領域に亘って高い弾性を可能にする。なぜならシールリップは、残りのシール体に比べて狭幅な断面を有するからである。シール作用を空間的に小さな領域に制限するが、しかしながら、それにもかかわらず十分な可撓性を保証するために、U字形またはV字形断面を有するシールを形成することが好ましいことが判明した。所望の可撓性は、断面の2つの脚部によって保証され、脚部の厚さを介して所定の枠内で可撓性を設定可能である。
【0010】
シール断面の一方の脚部がフラップに面し、それに対して他方の脚部が流路内のシールのための収容部に当接していると、高い可撓性が達成される。
【0011】
非常に高い制御品質のために、シールは次のように流路内に配置される。すなわち、U字形またはV字形断面の頂部がフラップに面しており、頂部と向かい合っている脚部の端部が流路内のシールの収容部に当接するように、流路内に配置される。この脚部の当接によって、シールは、この向きにおいて、フラップに接触する領域の僅かな位置変化しか可能にならない、正確に定められた位置を有する。このことは最終的に、流路を通って通流する媒体の正確な設定を可能にさせる。
【0012】
別の構成では、シールが補強輪郭を有していると、狭幅な断面を有するが十分な形状安定性を持つシールを製造することができるようになる。
【0013】
最も簡単なケースでは、この補強輪郭は、断面に応じてU字形またはV字形に形成される。このようにして、脚部の機能を支援することができるようになる。
【0014】
補強輪郭は、断面の内側に配置可能である。この補強輪郭が脚部の内側に亘って延在するように配置され、これによって一方の側がシールと接触し、輪郭の向かい合っている面が自由に見えるようにすると、シールの製造がより簡単になる。
【0015】
補強輪郭が弾性作用を有する限り、この構成は、シールの断面のさらなる減少を可能にする。なぜなら、シールの弾性を、専ら材料とその断面を介して実現する必要がもはやなくなるからである。これにより、シールを安価に製造することができるようになる。
【0016】
良好な可撓性は、エラストマーからなるシールによって達成され、これに対してシールの領域における着氷は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなるシールの構成によって達成される。
【0017】
シールの配置構成は、シールが流路の収容部に配置されていると、特に簡単になる。
【0018】
最も簡単なケースでは、この収容部は、径方向の周縁溝である。収容部の製造は、別の好ましい構成に従って、収容部が段部であり、この段部にシールが当接していると、より安価になる。この位置におけるシールの確実な支持のために、シールをこの位置に固定するクランプリングを設けることが可能である。
【0019】
以下では、本発明を、実施例に基づきより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るバルブ装置の断面図
【図2】シールの様々な実施形態
【図3】シールの様々な実施形態
【図4】シールの様々な実施形態
【図5】シールの様々な実施形態
【図6】シールの拡大図
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1には、バルブ装置として、ハウジング1と、ハウジング内に存在し、ディスク状のフラップ3が配置されている流路2とを備えるスロットルバルブ支持部が示されている。フラップ3は、固定的に軸4に接続され、軸4は、ハウジング1内で回転可能に支承されている。軸4は、伝動装置6を介して電気モータ5により駆動される。
【0022】
フラップ3が流路2を密閉する円筒状領域は、弁座7である。流路2内の通流方向は、矢印で示されている。図2は、閉位置における流路2内のフラップ3を示す。そのためにフラップ3は、シール8に当接する。シール8は、収容部として形成された流路2の段部9に当接し、クランプリング10によってこの位置に固定されている。このシール8は、U字形断面を有しており、シール8の頂部11と脚部12とが段部9に当接し、脚部13は、フラップ3と接触する。フラップ3に面する脚部13は、他方の脚部12および頂部11よりも大きな壁厚を有している。より大きな壁厚の領域14が、フラップ3に面する湾曲部として形成されており、これによってフラップ3による流路2の正確な密閉が可能になる。
【0023】
図3のシールは、図2によるシールに比べて90°回転した断面を有し、径方向内側に存在する頂部11を有している。この頂部11には、閉位置でのフラップ3が当接し、この場合頂部11は、脚部12,13よりも大きな壁厚を有している。
【0024】
図4および図5には、図2および図3による配向でのシール8が示されており、この場合のシール8は、自身がそれぞれ、形状安定性の支援のための補強輪郭15を有している点で異なっている。この補強輪郭15は、脚部12,13のそれぞれの内側に配置されている。しかしながら、この補強輪郭部15を完全にシール8の内側に配置して、見えないようにすることも考えられる。
【0025】
図6におけるシール8は、より大きな壁厚の領域14が湾曲部としてではなく平坦部16として形成されている点で、図2のシール8の構造と異なっている。この種の構成は、図3乃至5のシール8においても可能である。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【国際調査報告】