(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018504176
(43)【公表日】20180215
(54)【発明の名称】血管の閉塞装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/12 20060101AFI20180119BHJP
【FI】
   !A61B17/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】2017533561
(86)(22)【出願日】20160218
(85)【翻訳文提出日】20170621
(86)【国際出願番号】US2016018478
(87)【国際公開番号】WO2016134149
(87)【国際公開日】20160825
(31)【優先権主張番号】62/117,503
(32)【優先日】20150218
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 55311−1566 ミネソタ州 メープル グローブ ワン シメッド プレイス(番地なし)
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ヘイバーコスト、パトリック エイ.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 55429 ミネソタ州 ブルックリン センター トレド アベニュー ノース 6730
(72)【発明者】
【氏名】コノリー、ジョセフ マイケル
【住所又は居所】アメリカ合衆国 55408 ミネソタ州 ミネアポリス ハンボルト アベニュー エス.3300
(72)【発明者】
【氏名】グルフ、ジョエル エヌ.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 55328 ミネソタ州 ディラーノ セカンド ストリート エヌ 300
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160DD01
4C160DD52
4C160DD54
4C160DD63
4C160DD65
4C160MM37
(57)【要約】
本発明は、(a)それぞれがオリフィスを有する複数のループを備え、長手軸を有し、拘束形状と非拘束形状との間で自己拡張可能な自己拡張式の支持フレームと、(b)少なくとも1つの前記ループのオリフィスを被覆する被覆材料とを備えている閉塞装置を提供する。また、そのような閉塞装置を備えたアセンブリ及びキット、並びに該閉塞装置を患者に装入する方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)それぞれがオリフィスを有する複数のループを備え、長手軸を有し、拘束形状から非拘束形状に自己拡張可能な自己拡張式の支持フレームと、(b)少なくとも1つの前記ループのオリフィスを被覆する被覆材料とを備えている閉塞装置。
【請求項2】
前記支持フレームは、2個から8個のループを備え、少なくとも前記ループの1つが非被覆であり、又は前記支持フレームは、2個から8個までのループを備え、且つ少なくとも前記ループの1つが非被覆である請求項1に記載の閉塞装置。
【請求項3】
前記支持フレームは、軸方向で見た場合にほぼ円形である請求項1又は2に記載の閉塞装置。
【請求項4】
前記支持フレームは、一連の楕円形ループを備えている請求項1から3のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項5】
各ループは、非拘束形状にある場合には、隣接するループとの間で同一平面に対し、60°から170°までの範囲にある請求項1から4のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項6】
前記支持フレームは、正面で見て余弦波形状を備えている請求項1から5のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項7】
前記余弦波形状は、非拘束形状にある場合には、長手軸に対し、30°から85°までの範囲で傾斜する接線を通る変曲点を備えている請求項6に記載の閉塞装置。
【請求項8】
取付具をさらに備えている請求項1から7のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項9】
複数のアンカをさらに備えている請求項1から8のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項10】
前記支持フレームがニチノールを備えており、前記被覆材料が多孔性の織布又は不織布のポリマシートを備えており、又は前記支持フレームがニチノールを備えており、且つ前記被覆材料が多孔性の織布又は不織布ポリマシートを備えている請求項1から9のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項11】
圧縮されてチューブ状部材内に圧縮された形状で装填されている請求項1から10のいずれか一項に記載の閉塞装置。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の閉塞装置と、前記閉塞装置に対し、装着及び取り外し可能に構成された長尺状の装入部材とを備えているアセンブリ。
【請求項13】
前記閉塞装置は、圧縮されてチューブ状部材内に圧縮された形状で装填されている請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
請求項1から11のいずれか一項に記載の閉塞装置と、請求項12又は13に記載のアセンブリのいずれか一方を備えたキット。
【請求項15】
前記チューブ状部材は、カテーテルである請求項14に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、血管閉塞を作成するための装置、アセンブリ及びキット並びにこれらを用いて血管閉塞を作成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
体全体にわたる種々の条件の血管内治療は、治療のますます重要な形態である。血管閉塞装置は、血流に対する物理的障壁を形成したり、及び患部での血栓形成を促進したりするため、身体の血管系内に配置されることが知られている。
【0003】
本発明は、他の閉塞装置のうち、改良された装置、アセンブリ、キット、及びとりわけ血管を含む体内管腔の閉塞のための方法に関する。
【発明の概要】
【0004】
種々の態様において、以下の特定事項を備えた閉塞装置が提供される。(a)それぞれがオリフィスを有する複数のループを含む長手方向に延びる長手軸を有する自己拡張式の支持フレームであって、該支持フレームは拘束形状から非拘束形状に自己拡張可能であるもの、及び(b)前記ループの少なくとも1つのオリフィスを覆う被覆材料。
【0005】
いくつかの実施形態において、閉塞装置は、2個から8個のループ(すなわち、2,3,4,5,6,7又は8個のループ)を備えていてもよい。
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、少なくとも1つのループは、非被覆であってもよい。
【0006】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、前記ループは、支持フレームを軸方向で見た場合にほぼ円形の形状を有していてもよい。
【0007】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、前記支持フレームは、一連の楕円形ループを備えていてもよい。
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、閉塞装置は非拘束形状であり、各ループは、隣接するループとの間で同一平面に対し、60°から170°までの範囲にある。
【0008】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、前記支持フレームは、正面で見て余弦波形状を備えていてもよい。前記余弦波形状は、非拘束形状にある場合には、接線を有する変曲点が、他の値のうち、縦軸に対して30°から85°までの範囲のものを備えていてもよい。
【0009】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、閉塞装置は、取付具をさらに備えていてもよい。
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、閉塞装置は、複数のアンカをさらに備えていてもよい。
【0010】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、支持フレームは、ニチノールを備えていてもよい。
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、被覆材料は、多孔性の織布又は不織布のポリマシートを備えていてもよい。
【0011】
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、閉塞装置は、圧縮可能であり、チューブ状装置(例えば、カテーテル、シース等)内に拘束された形態で予め装填されていてもよい。
【0012】
他の態様において、本発明は、(a)前記態様及び前記実施態様のいずれかによる閉塞装置、及び(b)閉塞装置に着脱可能に構成された長尺状の装入部材を備えたアセンブリを提供する。
【0013】
他の態様において、本発明は、前記態様及び前記実施態様のいずれかによる閉塞装置又はアセンブリを備えたキットを提供する。
さらに他の態様において、本発明は、(a)前記態様及び前記実施態様のいずれかによる閉塞装置を拘束形状に維持しつつ、血管に導入すること、及び(b)前記支持フレームが自己拡張し、ループが血管の壁に接触し、被覆材料が血管を通る流れを妨げるように、閉塞装置を拘束形状に維持している拘束を取り除くこと、を備えている方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施形態において、チューブ状医療装置から閉塞装置を排出することによって、拘束が取り除かれる。
前記態様及び前記実施態様のいずれかと組み合わせて使用可能ないくつかの実施形態において、血管は、胃十二指腸動脈、内腸骨動脈、及び右胃動脈から選択されてもよい。
【0015】
ここに記載の体内管腔の閉塞装置は、単一の展開のみで塞栓を形成するように構成されている点で、種々の手順での使用に有利である。ここに記載の体内管腔の閉塞装置は、(例えば、体内管腔の心門に配置された場合)親動脈へのキックバックに抗するという点でも有利である。
【0016】
本発明のこれら及び他の態様、実施形態及び利点は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を検討すれば、当業者には直ちに明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の一実施形態による自己拡張式の閉塞装置の概略斜視図。
【図1B】図1Aの閉塞装置の支持フレームの概略斜視図。
【図1C】図1Aの閉塞装置の被覆材料の概略斜視図。
【図2A】図1Aの閉塞装置の支持フレームを4つの異なる視点の1つから見た図。
【図2B】図1Aの閉塞装置の支持フレームを4つの異なる視点の1つから見た図。
【図2C】図1Aの閉塞装置の支持フレームを4つの異なる視点の1つから見た図。
【図2D】図1Aの閉塞装置の支持フレームを4つの異なる視点の1つから見た図。
【図3A】図1Aの閉塞装置のワイヤフレームを異なる視点の1つから見た示す図。
【図3B】図1Aの閉塞装置のワイヤフレームを異なる視点の1つから見た示す図。
【図3C】図1Aの閉塞装置のワイヤフレームを異なる視点の1つから見た示す図。
【図3D】図1Aの閉塞装置のワイヤフレームを異なる視点の1つから見た示す図。
【図4A】本発明の一実施形態による閉塞装置の体内管腔(例えば、血管)内での配備を示す概略部分断面図。
【図4B】本発明の一実施形態による閉塞装置の体内管腔(例えば、血管)内での配備を示す概略部分断面図。
【図4C】本発明の一実施形態による閉塞装置の体内管腔(例えば、血管)内での配備を示す概略部分断面図。
【図5】本発明の一実施形態による、チューブからレーザ切断された図1Aの閉塞装置の支持フレームの概略斜視図。
【図6A】本発明の一実施形態による、装入カテーテルの取付機構と、閉塞装置の相補的な取付具の概略斜視図。
【図6B】スタックされて締結関係にある図6Aの各要素の概略斜視図。
【図7A】本発明の一実施形態による閉塞装置と共に使用するための支持フレームの2つの異なる視点から取った概略図。
【図7B】本発明の一実施形態による閉塞装置と共に使用するための支持フレームの2つの異なる視点から取った概略図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の明細書に別段の定めがない限り、図面は必ずしも縮尺通りではなく、本発明の原理の説明に重点が置かれている。
本発明のより完全な理解は、本発明の多くの態様及び実施形態の以下の詳細な説明を参照することによって可能である。以下の詳細な説明は、本発明を説明することを意図しているが、本発明を限定することを意図しているものではない。
【0019】
「近位」及び「遠位」という文言は、一般に、医療装置を使用する臨床医の観点から、要素又は動作の互いに相対的な位置、向き、又は方向を指し示すものである。つまり、「近位」は、一般に臨床医に又は患者の外側により近いと考えられ、「遠位」は、医療装置の長手方向沿いに、又は医療装置の端部を超えて、臨床医からより遠くにあると一般に考えられる。
【0020】
本発明は、血管閉塞を含む体内管腔に閉塞を生成するための装置、アセンブリ、及びキットに関する。本発明の閉塞装置は、カテーテル又は装入シース等のチューブ状装置内に収まるように拉げるとともに、チューブ状装置から取り外された場合には、血管等の体内管腔を完全に閉塞するような非拘束姿勢に自発的に拡張可能である。例えば、血管に関する特定の実施形態において、閉塞装置は、塞栓を要する場所にあるカテーテルの遠位端(他の可能性の中で、例えば、0.021インチ(約0.53mm)内径(ID)のマイクロカテーテルから0.070インチ(約1.78mm)IDのガイドシースまでの範囲内)を経由して、又は同カテーテルの遠位端から、押し出されてもよい。カテーテルを出ると、装置は自動的に拡張して血管の壁と係合し、血管の壁を閉塞する。
【0021】
図1Aは、本発明の一実施形態による、非拘束状態の自己拡張式の閉塞装置100の概略斜視図である。図1B及び図1Cは、図1Aの閉塞装置100の支持フレーム110及び被覆材料120の概略斜視図である。
【0022】
まず、支持フレーム110について、図2A及び図2Bは、それぞれ、図1Aの閉塞装置100の支持フレーム110の概略平面図及び正面図である。これらの図から分かるように、閉塞装置100は、一般に、近位端110p、遠位端110d、軸110a、幅110w及び高さ110hを有する支持フレーム110を備えている。以下の説明から明らかになるように、本装置は、軸方向が円形の輪郭を有するため、図示の実施形態において、幅方向110w及び高さ110hは、同じである。本発明の支持フレームは、少なくとも2つのループ112(6つが示されている)を備えており、各々のループ112は、オリフィス112o(2つに符号が付されている)を有している。ループ112は、接続領域114を介して互いに結合されている。図2Aの平面で見ることができるように、ループ112は、ほぼ楕円形であり、この平面から見ると、隣接するループ同士が「8の字」を形成する。一方、図2Bの正面から見て、該フレームは、正弦波形状(具体的には、余弦波形状)を有する。ループの変曲点を通る接線110tは、長手軸110aに対して角度α1を有する。非拘束の拡張された形状において、角度α1は種々の値をとることが可能である。特定の実施形態において、角度α1は、例えば、他にとることが可能である値のうち、30°以下から85°以上であり、例えば30°から35°まで、40°まで、45°まで、50°まで、55°まで、60°まで、65°まで、70°まで、75°まで、80°まで、35°まで、(すなわち、任意の2つ以上の数値の間の範囲内)の範囲の値をとることが可能である。隣接する接線110tは、角度α2で交わっている。角度α1と角度α2との関係は、α1=(180°−α2)/2又はα2=180°−2α1である。当業者には理解されるように、(例えば、図2Aから見て)ほぼ楕円形の形状が偏心したものほど、角度α1の値が小さくなる一方、図2Aから見て、ほぼ楕円形の形状が偏心していないものほど、角度α1の値は大きくなる。角度α2は、補強し合うループが、非拘束形状にある場合に、どの程度、実質的に同一の平面から傾斜しているかを示す尺度を提供するものであり、角度α2の値が180°のときは、隣接するループが同一の平面上にあることを意味し、所定の改善された実施形態において、各ループは、同一の平面から60°から170°までの範囲で傾斜していてもよく、それは、角度α2の値が10°から120°までの範囲であってもよいことを意味する。いくつかの実施形態において、各ループは、隣接するループとの間で同一の平面から80°から150°までの範囲で傾斜していてもよく、それは、角度α2の値が30°から100°までの範囲であってもよいことを意味する。
【0023】
ループ112を形成する薄肉要素は、実質的にどのような断面形状であってもよく、通常は、ほぼ(例えば、支持フレームが以下に説明されるチューブから切断される場合に、小さな曲率を無視した)四角形状である。ループ112を形成する薄肉要素の典型的な最大厚さは、他の値のうち、例えば0.002インチから0.010インチ(0.05mmから0.25mm)まで、より典型的には約0.004インチ(0.1mm)までの範囲であり、典型的には、装置のサイズに応じてばらつくものである。
【0024】
以下に説明するように、図示の支持フレーム110は、長尺状の装入部材への取り付け及び取り外しのための取付具116をさらに含んでいる。図示の取付具116は、支持フレーム110と一体の構造であるが、取付具116は、例えば、はんだ付け、溶接、溶融、接着、圧着、その他により支持フレームに連結され、当該支持フレームを構成する別個の構成要素の形態で提供されてもよい。
【0025】
図2C及び図2Dは、図1Aの閉塞装置の支持フレーム110を示す2つの追加図である。図2Dから明らかなように、ループ112はほぼ平らであり、主として、ループ112用ジョイントとして機能するループ接続領域114に生じる曲率を有している。
【0026】
図3A〜図3Dは、より明確にするために、異なる視点から見た図1Aの閉塞装置100のワイヤフレームの図である。図3Dにおいては、図1Aの閉塞装置100を、その長手軸に沿って見ている。この図からわかるように、ループ112の各々は、装置の長手軸に沿って見たときにほぼ円形の形状を有する外縁を有する。血管のような体内管腔内に埋め込まれると、少なくとも1つのループ112の外縁部(この場合、全てのループ112)は、血管壁の全周にわたり、又は実質的に360度周りの全体に沿って周囲の血管壁に接触(例えば、300度以上で接触)することができ、それによって(例えば、被覆材料が少なくとも1つのループのオリフィス112oを覆う限り)、実質的に完全に血管を遮断する。既述の通り、図1Aの幅110wは、図2Bの高さ110hと同じである。図2Dに示すように、これらの寸法は、装置の有効直径に対応する。
【0027】
ループの数が増えると、体内管腔で移動する際の装置100の抵抗が増加することに留意されたい。この点、他の用途の中でも特に、内臓の出血又は動脈瘤の治療といった順行性及び逆行性の両方の流動を防止することが望まれる場合、より多くのループが有利な場合がある。特定の実施形態において、ループの数を増やすと係止力が増加することから、強めの係止力が必要な場合、冗長なループの一部は、被覆が必要となるのではなく、被覆されて閉塞特性を実行する部分を係止する目的に役立つ。ループが多くなるほど、展開されたときの装置の長さも増加するが、このことは、移植される位置に応じて重要であったり重要でなかったりする。
【0028】
医療従事者は、装置の長さをインプラント位置に応じて特化するために、マルチループ装置から1つ以上のループを切除してもよいことにさらに留意されたい。
図2A〜図2Dの閉塞装置の支持フレームのループは、ほぼ楕円形である一方、当該ループ112が、支持フレーム110の長手軸に沿って見た場合にほぼ円形形状を有する外縁を有する限り、他のループ形状も可能であることが理解されるであろう。そのような形状は、限定するわけではないが、涙滴形状を含む。この点について、図7A及び図7Bは、概して涙滴形状の2つのループ112を備えている閉塞装置の支持フレーム110の概略斜視図である。図2A〜図2Dの支持フレームの場合と同様に、ループ112は、血管のようなチューブ状の体内管腔内での拡張している場合に、少なくとも1つのループ112(この場合は2つのループ)の縁部が血管壁の全周にわたり、又は実質的に360度周りの全体に沿って周囲の血管壁に接触することができ、それによって、被覆材料が少なくともひとつのループのオリフィス112oを塞ぐことで、ほぼ完全に血管を遮断する。
【0029】
図1Aの閉塞装置100の被覆材料120を図1Cに示す。この被覆材料120は、体内管腔内(例えば、血管内の)で支持フレーム110が拡張することによって、装置が体内管腔を通る流動(例えば、血流)を緩慢に又は迅速に止める一助となる。図示の実施形態において、被覆材料は、支持フレーム110と一体である取付具116を除いて、当該支持フレーム110の全体を覆っている。しかしながら、他の実施形態においては、被覆材料120は、1つのみ、又はそれ以上のループ112のオリフィス112oを覆っていてもよい。図3Dの軸方向から見たワイヤフレームからよく分かるように、単一の被覆オリフィスは、血管等の体内管腔の円形断面を実質的に遮断するのに十分なものである。このように、被覆材料120は、例えば、順番に、又はひとつおきに(例えば、3つのオリフィス112oが1つおきに覆われるように)、支持フレーム110の1個、2個、3個、4個、5個、又は6個すべてのオリフィス112oを覆うことが可能である。
【0030】
いくつかの実施形態において、被覆材料120は、血液及び水分等の他の体液の少なくともいずれか1つに対して透過性であってもよい。いくつかの実施形態において、被覆材料120は、そのような体液に対し不透過性なものとすることができる。いくつかの実施形態において、移植後に内皮形成を促進する被覆材料120を選択することができる。被覆材料120として使用するのに好適な種々の材料を以下に説明する。
【0031】
種々の実施形態において、閉塞装置100は、非拘束時直径、すなわち、半径方向の力が、閉塞装置100の係止を助勢するように、塞栓されるべき血管の直径よりも、他の値のうち、例えば10%から40%まで、大きい直径を有する。係止は、種々の実施形態において、血流の方向に関連する圧力によって助勢(又は抑制)されてもよい。
【0032】
さらに、支持フレーム110の一部を露出させたままにすることによって、当該装置が周囲の組織に良好に係合可能になることに留意されたい。この理由のために、種々の実施形態において、支持フレーム110の1つ以上のループ112は、被覆材料120を備えておらず、非被覆であるループは、体内管腔内への移植後の移動を規制する係止ループとして作用する。種々の実施形態において、少なくともいくつかのループ112の外部組織係合表面は、例えば、装置によって及ぼされる半径方向の力が装置を十分に固定するのに適切ではない懸念がある場合には、周囲の組織との係止をより向上するために、粗仕上げになっていてもよい。これは、血液が遠位方向から近位方向に流れる場合、及び装置が静脈に埋め込まれる実施形態の場合の少なくともいずれか一方の場合(静脈は、動脈よりもずっと高い逆流防止機能(compliance)を有しており、とりわけ血管壁がより薄い)においては、いずれの場合も、装置が動いてしまう可能性が高まるので、特に正鵠を得たものである。代替的に又は追加的に、特定の実施形態において、閉塞装置は、組織に突き刺さり、配備された閉塞装置の長手方向における移動を規制するように支持フレームから半径方向外方に延びる複数のアンカ(例えば、矢尻体、フック、その他)を含んでいてもよい。例えば、支持フレーム110の1つ以上のループ112の組織接触表面上に複数のフック又は矢尻体を備えていてもよく、又は支持フレーム110の1つ以上の接続領域114の組織接触表面上に複数のフック若しくは矢尻体を備えていてもよい。
【0033】
種々の実施形態において、ここに記載の閉塞装置は、例えば(完全に拡張した)閉塞装置の非拘束時直径の3%から55%まで、より典型的には、直径が、他の値のうち、4%から21%までの範囲であるチューブ状装置(例えば、カテーテル又はカテーテルを介して挿入されたシース)を介して、装入される。
【0034】
種々の実施形態において、内径が0.021インチ(約0.53mm)のカテーテルを占有するのに十分に小さい圧縮時直径(すなわち、0.021インチ又は0.53mm未満)を有する血管閉塞装置の非拘束時直径が、他の値のうち、例えば2mmから6mmまでの範囲であってもよい。そのような装置は、内径が、他の値のうち、例えば1mmから4mmまでの範囲の血管に移植するのに、例えば適している。そのような装置は、そのような装置は、展開長さを、他の値のうち、例えば12mm未満とすることができる。
【0035】
内径が0.027インチ(約0.69mm)のカテーテルを占有するのに十分に小さい(すなわち0.027インチ又は0.69mm未満の)圧縮時直径を有する血管閉塞装置は、他の値のうち、例えば3mmから7mmまでの範囲の非拘束時直径を有していてもよい。そのような装置は、内径が、他の値のうち、例えば2mmから5mmまでの範囲の血管への移植に適している。そのような装置は、展開長さを、他の値のうち、例えば12mm未満とすることができる。
【0036】
内径が約0.067インチ(すなわち、1.67mm)の5Frガイドシース、又は内径が約0.070インチ(1.8mm)の6Frガイディングカテーテルを占有するのに十分に小さい圧縮時直径を有する血管閉塞装置は、非拘束時直径を、他の値のうち、例えば3mmから21mmまで、より典型的には12mmから21mmまでの範囲とすることができる。そのような装置は、内径が、他の値のうち、例えば2mmから18mmまで、より典型的には5mmから14mmまでの範囲の血管を塞栓するのに例えば適しており、展開長さを、他の値のうち、例えば16mm未満とすることができる。
【0037】
展開長さに関して、この長さは、より長く又はより短くなるように設計することが可能であり、カテーテルの内径によって決定されるのではなく、ループ角度が小さいほど閉塞装置の長さが長くなり、その逆も同様であることが特筆される。展開長さは、このように、一般的な設計変数であり、必要に応じて調整することが可能である。
【0038】
いくつかの実施形態において、支持フレームは、金属材料、金属合金、セラミック材料、ポリマ、金属−ポリマ複合材料、セラミック−ポリマ複合材料、これらの組合せ材料等から形成されていてもよく、又は、これらの材料を備えていてもよい。選択された材料は、好ましくは生体適合性であり、チューブ内に圧縮されるとともに、チューブから取り出されると自己拡張するような形状記憶を有する。適切な材料のいくつかの特定の例には、金属材料、並びにニッケル−チタン合金(ニチノール)(例えば、超弾性又は線形弾性ニチノール)、ステンレス鋼(例えば、303,304v又は316Lステンレス鋼)、ニッケル−クロム合金、ニッケル−クロム−鉄合金、コバルト合金、ニッケル、チタン、及び白金等の合金の少なくともいずれか1つを含むが、これらに限定されない。種々の実施形態において、取付具は、そのような材料から形成されてもよい。
【0039】
支持フレームは、既述の材料及びその他の材料から種々の方法によって形成することができる。例えば、特定の実施形態において、支持フレームは、金属製ハイポチューブ又は他の適切な原料基材のようなチューブ状部材から切断することができる。いくつかの実施形態において、支持フレームは、単一のチューブ状部材からレーザ切断することができる。当業者であれば、機械加工、化学エッチング、ウォータカッティング、放電加工(EDM)等を含むが、これらに限定されない、当該技術分野で知られている種々の製造方法を使用可能であることを認識するであろう。特定の実施形態において、支持フレームは、溶融材料から鋳造してもよい。
【0040】
金属製チューブから切断する場合、支持フレーム110は、最初に図5に示すような低い姿勢で金属製チューブから切断されてもよい。一旦このように形成されると、例えば、装置の所望の内径に対応する直径を有するマンドレルを支持フレーム110の中心に挿入することによって、支持フレーム110を拡張姿勢に成形することができる。新しい形状の形状記憶を形成するために、支持フレーム110は、処理される材料の種類に応じた適切な温度及び時間で熱処理される場合がある。ニチノールの場合、温度は、他の可能性のうち、460℃から530℃まで、より典型的には480℃から510℃までの範囲であり、時間は、他の可能性のうち、1分から30分まで、より典型的には4分から8分である。
【0041】
先に特筆したように、いくつかの実施形態において、取付具116は、支持フレーム110と一体的に形成することが可能である。いくつかの実施形態において、支持フレーム110の形成後に取付具116を支持フレーム110に取り付けることができる。
【0042】
種々の実施形態において、閉塞装置100は、装置100の位置及び向きの少なくともいずれか一方に関する情報を提供するために、画像マーカ、例えば、装置100に沿った種々のポイントに位置決め可能な放射線不透過性マーカ等を備えていてもよい。例えば、放射線不透過性マーカは、ループ112、接続領域114、又はその両方に関連する点に設けられてもよい。放射線不透過性マーカは、例えば、取り付け、電気めっき、浸漬、及びコーティングの少なくともいずれか1つによって、支持フレーム110に沿った1つ以上の位置に設けられる。放射線不透過性材料は、蛍光透視スクリーンに、又は医療処置中のX線といった他の撮像技術において、比較的明るい画像を生成可能な諸材料であると理解されるべきである。この比較的明るい画像は、装置の使用者がその位置を決定する一助となる。適切な放射線不透過性材料には、限定はされないが、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン、これら既述の金属の1つ以上を含む金属合金、次炭酸ビスマス、ヨウ素、及びその他の金属が含まれていてもよい。特定の有益な実施形態において、放射線不透過性材料は、いくつかの可能性があるうちで、ループ112間の接続領域114に位置決めされてもよい。
【0043】
いくつかの実施形態において、被覆材料は、ポリマ材料、金属材料若しくは金属合金材料、金属−ポリマ複合材料、それらの複合物、並びにその他の材料で形成されるか、或いは、それらの材料を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、一時的又は永続的な閉塞を生じさせることが望ましいかどうかに応じて、被覆は生体安定性又は生分解性材料から有益に形成される。被覆材料の典型的な厚さは、他の値のうち、例えば0.00015インチ(0.0038mm)から0.004インチ(0.1mm)の範囲である。いくつかの実施形態において、被覆材料は多孔質であってもよい。
【0044】
恒久的な被覆材料は、非常に微細なマイクロファイバで構成することができる。該マイクロファイバは、編まれ、編組され、織られ、又は静電的に紡糸されて、非常に薄くてしかも強力な膜に構成される。マイクロファイバの有益な材料には、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びポリビニリデンジフルオライド(PVDF)等のフルオロポリマ類、ポリエチレン等のポリアルキレン類、ナイロン、ポリウレタン等のポリアミド類、又は本技術分野で知られている、他の好適な生物学的に安定な物質を含んでいる。発泡ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)の薄い膜もまた有益である。一時的な被覆材料は、ポリ乳酸、ポリグリコライド、ポリ(ラクチド−コ−グリコライド)、といったポリエステル類、又は当技術分野で公知の他の適切な生分解性材料から、同じプロセスの多くを用いて形成することができる。一時的な被覆材料はまた、ヒト組織並びに脱細胞化植物及び動物組織のような天然組織から生成されてもよい。ヒト組織は、例えば、ヒト屍体又は人工ヒト組織から得ることができる。動物組織は、例えば、ブタ、ヒツジ、ウシ、及びウマの組織供給源から得ることができる。1つの具体的な例は、米国メリーランド州コロンビアのACell社から入手可能な膀胱由来の細胞外マトリックスを備えた膀胱マトリックス(UBM)フィルムである。
【0045】
ここに記載されるように、被覆材料120を支持フレーム110に取り付けるための多くの方法が存在する。例えば、被覆材料120は、生体適合性のあるステープル、縫合糸又はそれらの組み合わせの使用によって支持フレーム110に固定されていてもよい。いくつかの実施形態において、支持フレーム110は、被覆材料120を貫通して定位置に留まることが可能な複数の矢尻体又は他のアンカを含んでいてもよい。被覆材料120は、当該被覆材料120を被覆材料120自身及び支持フレーム110の少なくともいずれか一方に対してヒートシール、溶剤接着、溶融接着、又は溶接することにより、支持フレーム110に固定可能である。フレームの一部が二つのシート間で被さる(例えば、少なくとも1つのループ112が、ループ112によって形成されたオリフィス112aを覆う)ように、第1のシートの被覆材料120を第2のシートの被覆材料120に対し、積層又は接着するために、種々の技術を採用することが可能である。被覆材料120のシートを互いに結合又は固定するために、ヒートシール、溶剤接着、溶融接着、加圧、又は他の接着技術のいずれをも採用可能である。
【0046】
一時的な被覆材料が採用されるか、又は永続的な被覆材料120が採用されるかには拘わらない。ここに記載する種々の閉塞装置100が、長手軸から見たときに円形構成であるために、医療従事者は、植え込みに続いて、流れを復元させるため、場合によってはステントで、被覆材料に穿孔してもよい。他の種類の閉塞装置は、コイルのように対称性が低い場合があるので、ステントのような技術を使用して管腔流を確立した後で、直接穿孔することにより、再開封や、或いはアクセスするのには適さない。
【0047】
いくつかの実施形態において、閉塞装置は、平滑で滑らかな外面を提供する材料でコーティングされていてもよいし、或いは、そのような材料を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞装置は、意図された用途又は適用例に応じて、潤滑性コーティング、親水性コーティング、疎水性コーティング、薬剤含有コーティング、若しくは他の適切なコーティングを含んでいるか、或いはコーティングされてもよい。いくつかの実施形態において、閉塞装置は、血栓剤及び内皮化促進剤の少なくともいずれか一方を備えていてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態において、閉塞装置は、長尺状の装入部材及びチューブ状の装入装置を含む装入システムと併用される。
図4A〜図4Cを参照して、装入のために、閉塞装置100は、装入カテーテル160等のチューブ状装置のルーメン内で拘束姿勢に圧縮されてもよい。(既述のように、図示の閉塞装置100は、1つが覆われ、1つが非被覆である2つのループ100を含んでいるが、本発明はそのように限定されない。)装入シャフト150のような長尺状の装入部材もまた、装入カテーテル160の内部に配置可能であり、閉塞装置100が所望のタイミングでカテーテル160に対して相対的に前進及び後退し、最終的には体内に放出できるように、取付具116の近位のところで閉塞装置100に着脱可能に接続されていてもよい。いくつかの実施形態において、装入シャフト150は、植込装置の取付具と係合するように構成された取付機構を備えていてもよい。例えば、装入シャフト150は、図1A〜図3Dに示す取付具116に示されるようなスロットに係合するように構成された取付機構を備えていてもよい。別の例として、装入シャフト150が図6Aに示されるような取付機構152を備えているとともに、閉塞装置100がこの取付機構152と相補的な形状の取付具116を備えていてもよい。搬送カテーテル160の中にある間、これらの要素152,116は、図6Bに示すような締結姿勢に拘束され、離脱が阻止される。カテーテルの遠位端から機構152,116が送出されると、これらの要素152,116は、例えば、装入シャフト150を回転させることによって容易に分離可能な状態になる。さらに別の例として、装入シャフト150は、着脱可能な種々の他の可能な機械的又は電気的(例えば、電解溶解等)の手段の中で、当該挿入シャフト150の遠位端に雄ねじ結合部を備え、該雄ねじ結合部が閉塞装置100の取付具内にある雌ねじ結合部内にねじ込まれるように構成されていてもよく、又は逆に構成されていてもよい。装入カテーテル160、閉塞装置100、及び装入シャフト150は、これらの総体が装入システムを形成する。
【0049】
装入している間、前記装入システムは、患者に経皮的に挿入されて、閉塞装置100を所望の血管部位200(例えば、動脈、静脈等)に装入する。塞栓される動脈又は静脈へのアクセスは、他のアクセスポイントの中で、大腿動脈、大腿静脈、又は橈骨動脈を経由して到達可能である。最初に、閉塞装置100(平面図を図示)は、図4Aに示すように、装入カテーテル160のルーメン内に拘束された第1の位置に配置されることになる。
【0050】
所望の装入位置に到達すると、図4Bに示すように、閉塞装置100の外面が血管200の壁に適合するように、閉塞装置100が装入カテーテル160から送出されて、半径方向外向きに自律的に拡張し、支持フレームが半径方向外側に延出する拡張姿勢となるべく、装入シャフトを定位置に維持しつつ装入カテーテル160が近位側に引き抜かれる、或いは、装入カテーテル160を静止しつつ装入シャフト150が遠位側に前進する(すなわち、カテーテルと装入シャフト150との間に相対的な動作が形成される)。いくつかの実施形態においては、装入シャフト150と閉塞装置100との間の連結態様に応じて、閉塞装置100を装入カテーテル160内に引き戻すことによって、閉塞装置100を再捕捉可能とされる。
【0051】
最後に、装入シャフト150は、(まだ解放されていなければ)閉塞装置100から分離され、装入カテーテル160及び装入シャフト150が患者から取り除かれて、閉塞装置は、図4Cに示すように血管部位200に残留する。一旦、移植されると、被覆材料は血流を遅らせるか、又は停止させるように作用し、装置全体が凝固のための基質として作用し、必要に応じて恒久的な塞栓を生じる。特定の有益な実施形態において、閉塞装置100は血管組織に統合される。
【0052】
これらの手順及び他の手順を使用して、ここに記載の閉塞装置を、精管、卵管、及び血管を含む種々の体内管腔に移植することができる。塞栓形成のために使用される場合、ここに記載の装置は、多種多様な動脈及び静脈血管を含む広範囲の血管に埋め込み可能である。血管塞栓装置(全ての態様を含む)が埋め込まれる動脈の例としては、他の動脈のうち、内腸骨動脈(ハイポガストリック動脈)、外腸骨動脈、胃十二指腸動脈、腎動脈、肝動脈、子宮動脈、脾臓動脈、脾動脈、肋間動脈、腸間膜動脈、右胃動脈、左胃動脈、腰動脈、内頸動脈、交通動脈、脳底動脈、気管支動脈、大脳動脈、小脳動脈、大腿深動脈、胃大網動脈、膵十二指腸動脈を含むが、これらに限定されない。血管塞栓装置が埋め込まれる静脈の例としては、他の静脈のうち、骨盤内静脈、内腸骨静脈(ハイポガストリック静脈)、門脈静脈及び性腺静脈(例えば性別に応じて精子静脈または卵巣静脈)が挙げられる。血管塞栓装置が埋め込まれ得る血管の例には、その他、動静脈瘻及び動静脈奇形等の異常な血管が含まれる。
【0053】
特に有益な実施形態において、例えば、Y−90(イットリユウム)療法の前に、或いは、肝臓癌若しくは肝転移の他の微小球体治療(例えば、薬物溶出ミクロスフェア、TACE等)の前に、予防的な胃十二指腸動脈塞栓手術(この胃十二指腸動脈は、共通の肝動脈の分枝である)及び右胃動脈塞栓手術の少なくともいずれか一方を施術するために、AAAステントグラフト移植前に予防的なハイポガストリック塞栓手術(ハイポガストリック動脈は内腸骨動脈とも呼ばれる)を施術する目的と同様に、ここに記載の閉塞装置を採用可能である。これらの手術の各々は、動脈の心門の塞栓形成を必要とする。
【0054】
ここに記載された血管閉塞装置は、既述の及びその他の施術において、当該装置が体内管腔(例えば、血管)を一度の展開で閉塞するように構成されており、(例えば、血管の心門に配置された場合)同時に(しかも、いくつかの実施形態では血流の方向に起因して)親動脈へのキックバックにも抗する点で利点がある。
【0055】
本発明の別の態様において、塞栓形成処置において便利な医療キットが提供される。この医療キットは、手順を実行するのに便利な構成要素の全て又は一部を備えていてもよい。例えば、医療キットは、以下の項目のいずれか2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のあらゆる組み合わせを具備することが可能である。すなわち、(a)ここに記載の閉塞装置、(b)前記閉塞装置を血管内に装入するために好適なチューブ状装置(例えば、カテーテル及びシースの少なくともいずれか一方)(特定の有益な実施形態において、血管閉塞装置は、圧縮されて拘束された、すなわち直径が縮小された状態でチューブ状装置に予め装填されていてもよい)、(c)装入シャフトのような長尺状の装入部材であって、ここで取り上げた部材のように適切な機構を介して着脱可能に閉塞装置に接続可能なもの、(d)カテーテルイントロデューサ、(f)適切な包装材料、(g)被治療者に対して、閉塞装置をどのように配備するかに関する情報及び指示の1つ以上を有する印刷物。
【0056】
種々の実施形態がここに具体的に図示され説明されているが、本発明の改変及び変形は上述した説明によってカバーされ、本発明の精神及び意図する範囲から逸脱することなく添付の特許請求の範囲内にあることが理解されよう。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図3D】
【図4A-4C】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【国際調査報告】