(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018507182
(43)【公表日】20180315
(54)【発明の名称】バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ複合製剤
(51)【国際特許分類】
   A01N 63/02 20060101AFI20180216BHJP
   A01P 7/04 20060101ALI20180216BHJP
   A01N 43/56 20060101ALI20180216BHJP
   A01N 25/04 20060101ALI20180216BHJP
   C12N 1/20 20060101ALI20180216BHJP
   C07K 14/325 20060101ALI20180216BHJP
   A01H 5/00 20180101ALI20180216BHJP
【FI】
   !A01N63/02 E
   !A01P7/04
   !A01N43/56 D
   !A01N25/04 101
   !C12N1/20 E
   !C07K14/325
   !A01H5/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】45
(21)【出願番号】2017537432
(86)(22)【出願日】20160115
(85)【翻訳文提出日】20170808
(86)【国際出願番号】US2016013628
(87)【国際公開番号】WO2016115476
(87)【国際公開日】20160721
(31)【優先権主張番号】62/104,157
(32)【優先日】20150116
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】509319074
【氏名又は名称】バレント・バイオサイエンシーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Valent BioSciences LLC
【住所又は居所】アメリカ合衆国60048イリノイ州リバティビル、テクノロジー・ウェイ870番
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100150500
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】バラ・エヌ・デビセッティ
【住所又は居所】アメリカ合衆国60048イリノイ州リバティビル、テクノロジー・ウェイ870番
(72)【発明者】
【氏名】サマン・ダーホード
【住所又は居所】アメリカ合衆国60048イリノイ州リバティビル、テクノロジー・ウェイ870番
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・マーマー
【住所又は居所】アメリカ合衆国60048イリノイ州リバティビル、テクノロジー・ウェイ870番
【テーマコード(参考)】
2B030
4B065
4H011
4H045
【Fターム(参考)】
2B030AA02
2B030CA14
4B065AA20X
4B065AC13
4B065AC16
4B065AC20
4B065CA24
4B065CA48
4H011AC01
4H011BA05
4H011BA06
4H011BB09
4H011BB21
4H011BC01
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4H045AA10
4H045AA20
4H045AA30
4H045CA11
4H045DA83
4H045EA06
4H045FA72
(57)【要約】
本発明は、一般に、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株を含み、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの重量比が約20:80〜80:20である、農薬製剤に関する。本発明は、また、本発明の製剤の製造方法および作物害虫を効果的に防除するためのその使用方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
約10〜約40 % w/wのバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素;ならびに
約60〜約90 % w/wの希釈剤;
を含む農薬製剤であって、発酵固体、胞子および殺虫毒素が、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株に由来し、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約20:80〜80:20である農薬製剤。
【請求項2】
効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株が、ABTS-351、VBTS-2528およびVBTS-2546から選ばれる、請求項1に記載の製剤。
【請求項3】
効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株が、VBTS-2546である、請求項2に記載の製剤。
【請求項4】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約30:70〜約70:30である、請求項1に記載の製剤。
【請求項5】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約55:45〜約65:35である、請求項4に記載の製剤。
【請求項6】
、バチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量が、約15〜約35 % w/wである、請求項1に記載の製剤。
【請求項7】
バチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量が、約20〜約29 % w/wである、請求項6に記載の製剤。
【請求項8】
約0.5〜約2.5 % w/wのレオロジー添加剤を含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項9】
約2〜約9 % w/wの乳化剤を含む、請求項1に記載の製剤。
【請求項10】
総発酵固体、胞子および殺虫毒素の35〜約50 % w/wが、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素である、請求項1に記載の製剤。
【請求項11】
総発酵固体、胞子および殺虫毒素の50〜約65 % w/wが、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素である、請求項1に記載の製剤。
【請求項12】
請求項1に記載の製剤を作物に施用することを含む、鱗翅目幼虫を防除する方法。
【請求項13】
作物が、GM(遺伝子操作された)作物である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ヘクタール当たり、約5〜約400gのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
ヘクタール当たり、約10〜約350gのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ヘクタール当たり、約25〜約300gのバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
有効量のクロラントラニリプロールを作物に施用することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
有効量の殺卵剤を作物に施用することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
製剤が、生育シーズン当たり、1〜5回施用される、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki)菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai)菌株を含み、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの重量比が約20:80〜80:20である、農薬製剤に関する。本発明は、また、作物害虫を防除するための本発明の製剤の使用方法および本発明の製剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バチルス・チューリンゲンシスは、天然の土壌細菌である。多くのバチルス・チューリンゲンシス菌株は、胞子形成中に、生物学的殺虫剤として使用することができるδ-エンドトキシンと呼ばれる結晶タンパク質を産生する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよび亜種アイザワイは、数分以内に幼虫の消化器系を麻痺させる結晶を生成する。幼虫は、最終的に、飢餓により死亡する。
【0003】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイを使用する利点の1つは、それらがヒトおよび環境にとって安全であることである。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイは、標的特異的殺虫剤なので、ヒトまたは非ヒト標的昆虫に害を与えない。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイは、収穫直前でも作物に用いることができる。このことは、害虫防除の選択肢がほとんどない有機栽培者に対し、最終的に作物全体を壊滅させる可能性のある昆虫の感染を管理するための安全かつ効果的な方法を提供する。
【0004】
近年、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの効力の高い菌株が発見された。この菌株、2546は、他の菌株の少なくとも2倍の量のδ-エンドトキシンを提供する。
【0005】
鱗翅目は、蛾や蝶を含む昆虫の目の1つである。推定126の科に含まれる、174,000種以上の鱗翅目の昆虫が存在すると推定されている。鱗翅目の種は、そのライフサイクルの間に完全な変態を経験する。成虫は交尾し、産卵する。卵から出てくる幼虫は、円筒形の身体と噛む口の部分を有する。幼虫は、終齢に達するまで、齢と呼ばれるいくつかの成長段階を経験し、次いで蛹化する。次いで、鱗翅目の昆虫は、成虫である蝶や蛾として現れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鱗翅目の種は、美的魅力のために一般的に有益な生物と考えられているものもあるが、多くの種が作物に甚大な被害をもたらす。おそらく化学的防除手順を交代で使用しなかった結果として、鱗翅目種が一般的に使用される殺虫剤に対する耐性を発達させているという報告がある。したがって、鱗翅目の害虫防除のための安全かつ有効な製剤が必要とされている。これらの製剤は、施用が容易であり、高い効力を有し、耐性率が上昇するリスクが低く、高い費用対効果を示すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概略
1つの態様では、本発明は、約10〜約40 % w/wのバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素、ならびに約60〜約90 % w/wの希釈剤を含む農薬製剤であって、発酵固体、胞子および殺虫毒素が、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株に由来し、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約20:80〜約80:20である農薬製剤に関する。
【0008】
もう1つの態様では、本発明は、作物害虫を防除するための本発明の製剤の使用方法に関する。
【0009】
さらにもう1つの態様では、本発明は、本発明の製剤の製造方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な記載
出願人は、予期せぬことに、効果的な作物害虫防除のための新しい製剤を作り出した。もし効力の低いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株が使用されるならば、標的作物害虫の所望の高い殺傷率を達成するためにバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイと組み合わせた後にバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの毒素が希釈されすぎるので、効力の高い菌株の使用は、製剤の成功にとって重要である。
【0011】
さらに、出願人の製剤は、優れた有効率を提供する希釈剤および全バチルス・チューリンゲンシスの特定の範囲を含む。出願人は、本発明の製剤が、多数の作物種の優れた殺滅率を提供するとは予想しなかった。本発明の製剤は、クロラントラニリプロールなどの一般的に使用される殺虫剤に対する耐性を発達させた有害生物に対しても有効である。
【0012】
出願人の製剤は、バチルス・チューリンゲンシス菌株のみを用いて得ることができるものよりも広い範囲の作物有害生物からの保護を提供する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイは、それぞれ、異なる毒素特性を有する。両方の菌株の毒素および胞子を単一の製品に組み合わせる新規な方法により、出願人は、広範囲の鱗翅目幼虫に対する高い有効性を達成することができた。
【0013】
本発明のもう1つの利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの組み合わせが、総合病害虫管理(IPM)の原則と合致することである。さまざまな毒素、および広範囲の毒素を組み合わせることにより、毒素の全てを克服する変異体を優勢に発現する昆虫の能力は非常に低い。
【0014】
本発明のさらに別の利点は、植物に適用されるバチルス・チューリンゲンシスの総量が少なくて済むことである。栽培者は、代替の生物学的合成農薬に切り替える必要がないため、栽培者に大幅なコスト削減をもたらす。
【0015】
本発明の製剤のさらなる利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイが標的特異的であることである。これは、標的害虫の天然の捕食者などのヒトおよび他の非標的生物が、本発明の方法によって害されないことを意味する。
【0016】
1つの実施態様では、本発明は、約10〜約40 % w/wのバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素、ならびに約60〜約90 % w/wの希釈剤を含む農薬製剤であって、発酵固体、胞子および殺虫毒素が、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株に由来し、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約20:80〜約80:20である農薬製剤に関する。
【0017】
好ましい実施態様では、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、ABTS-351、VBTS-2528およびVBTS-2546から選ばれる。より好ましい実施態様では、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、VBTS-2546である。
【0018】
本明細書で用いる「効力の高い」バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、少なくとも7500 IU/mgの収穫ビール効力または少なくとも28,000 IU/mgの濃縮スラリー効力を有する菌株を示す。δ-エンドトキシン(Cry毒素としても知られる)胞子、相乗的可溶性代謝産物および可溶性タンパク質を含有する発酵液中の固形分パーセントは、発酵収穫物がどのように回収または濃縮されるかに応じて、約7%〜20% wt/wtの範囲であり得る。別の好ましい実施形態では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比は、約30:70〜約70:30である。さらに好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの重量比は、約55:45〜約65:35である。最も好ましい実施態様では、重量比は、約60:40である。
【0019】
もう1つの実施態様では、製剤は、多数のδ-エンドトキシン、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1C、Cry 1D、およびCry 2Aaを含む。
【0020】
さらにもう1つの実施態様では、製剤中のバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量は、約15〜約35 % w/wである。好ましい実施態様では、製剤中のバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量は、約23〜約29 % w/wである。
【0021】
もう1つの実施態様では、製剤は、約65〜約80 % w/wの希釈剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約63〜約70 % w/wの希釈剤を含む。
【0022】
適切な希釈剤として、とりわけ、トウモロコシ油、大豆油、綿実油、キャノーラ油、ヤシ油、メチル化シード油、パラフィン油、イソパラフィン、油の混合物、およびグリコールが挙げられる。1つの好ましい希釈剤は、パラフィン油である。
【0023】
さらなる実施態様では、製剤は、レオロジー添加剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約0.5〜約2.5 % w/wのレオロジー添加剤を含む。より好ましい実施態様では、製剤は、約1〜約2 % w/wのレオロジー添加剤を含む。さらにより好ましい実施態様では、製剤は、約1.2〜約1.8 % w/wのレオロジー添加剤を含む。
【0024】
適切なレオロジー添加剤として、とりわけ、有機物親和性ヘクトライトクレー、変性モンモリロナイトクレー、変性ベントナイトクレーおよびヒマシ油誘導体(水素化および/または有機変性)が挙げられる。好ましいレオロジー添加剤の1つは、変性モンモリロナイトクレーである。
【0025】
さらにもう1つの実施態様では、製剤は、少なくとも1つの乳化剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約2〜約9 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。より好ましい実施態様では、製剤は、約4〜約7 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。さらにより好ましい実施態様では、製剤は、約5〜約6 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。
【0026】
適切な乳化剤として、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、およびその他の高分子界面活性剤またはそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、乳化剤は、好ましい希釈剤に容易に溶解し、懸濁液の安定化に役立ち、安定したエマルションを容易に形成し、作物に対して植物毒性ではないので、非イオン性乳化剤である。好ましい乳化剤として、ポリオール脂肪酸エステルおよびそのポリエトキシル化誘導体が挙げられる。
【0027】
もう1つの実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の35〜約50 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。好ましい実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の38〜約42 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素である。
【0028】
さらなる実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の55〜約65 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。好ましい実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の58〜約62 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。
【0029】
もう1つの実施態様では、本発明は、本発明の製剤を作物に施用することを含む、鱗翅目幼虫を防除するための方法に関する。本発明の製剤は、好ましくは、水または油で希釈して施用するのに適している。本発明の製剤は、単独で、またはクロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、およびスピノサド(スピノシンAおよびスピノシンDの混合物)などの通常使用される農薬と組み合わせて施用することもできる。
【0030】
好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約5〜約600gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。より好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約10〜約350gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。最も好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約25〜約300gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。
【0031】
いくつかの実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの比率は、グラム/ヘクタール、IU/mg、DBMU/mgまたはSpodoptera U/mgで表されるが、本発明は、力価を測定するこれらの方法に限定されない。他の製品が他の力価の測定値と共に開発または販売されている場合、その比率を本明細書の本発明に匹敵する有効量に変換して、標的作物害虫の相乗的防御を達成することは、当業者の知識の範囲内である。
【0032】
さらに、本発明は特定のタイプの製剤に限定されない。たとえば、本明細書の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの供給源として、乳化性懸濁液を用いた。しかしながら、限定されるものではないが、水和性粉末製剤、水分散性顆粒、顆粒、無水流動性顆粒および他のデリバリーシステムを含む他のタイプの製剤を使用してもよい。
【0033】
適切なバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ亜種菌株として、VBTS-1857、GB413、GC-91、およびそれらの組換え、トランスコンジュゲートおよび改変菌株が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
本発明の製剤は、多くの異なる作物害虫を防除するために使用することができる。以下の表は、本発明の製剤での防除に適したいくつかの標的作物害虫を列挙している。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
さらなる実施態様では、本発明は、作物に本発明の製剤を適用することを含む、作物害虫を防除する方法であって、作物が、根菜および塊茎菜、球根野菜、葉状非アブラナ属の野菜、葉状アブラナ属の野菜、多肉または乾燥マメ、結実野菜(fruiting vegetable)、ウリ科野菜、柑橘類、仁果類、核果、液果および小果実、木の実、穀物、飼料草および飼葉および乾草、非イネ科植物動物飼料、ハーブ、スパイス、花、花壇用植物、装飾花、アーティチョーク、アスパラガス、コーヒー、綿、熱帯/亜熱帯果菜類、ホップ、マランガ、ピーナッツ、ザクロ、油糧種子野菜、樹木および低木、サトウキビ、タバコ、芝生およびクレソンから選ばれる方法に関する。
【0041】
もう1つの実施態様では、作物は、遺伝子操作される。「遺伝子操作された」作物は、特定の遺伝子が除去されたもの、改変されたもの、または天然もしくは外来DNAのさらなる遺伝子コピーを有するものである。作物のDNAにおける変化は、非生物(たとえば、除草剤)または生物(たとえば、昆虫)への応答に影響を及ぼす可能性がある作物植物が産生するRNA、タンパク質および/または他の分子のタイプまたは量の変化をもたらし得る。
【0042】
好ましい実施態様では、根菜および塊茎菜は、アラカチャ、クズウコン、チョロギ、キクイモ、赤カブ、サトウダイコン、食用ゴボウ、食用カンナ、ニンジン、ニガキャッサバ、アマキャッサバ、セルリアック、ルーツハヤトウリ(root chayote)、カブ根チャービル、チコリ、ショクヨウカヤツリ、タロイモ、ショウガ、高麗人参、西洋ワサビ、レレン(leren)、カブ根パセリ、メリカボウフウ、ジャガイモ、ハツカダイコン、東洋ダイコン、ルタバガ、サルシファイ、ブラックサルシファイ、スパニッシュサルシファイ、ムカゴニンジン、サツマイモ、タニエ(tanier)、ターメリック、カブ、クズイモ、真のヤム、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0043】
もう1つの好ましい実施態様では、球根野菜は、新鮮なアサツキの葉、新鮮なニラの葉、カンゾウの球根、オオバギボウシ、バイモの球根、バイモの葉、ニンニクの球根、クラット、レディスリーキ、リーキ、ワイルドリーキ、ユリ根、ベルツヴィルバンチングオニオン、球根オニオン、中国球根オニオン、フレッシュオニオン、グリーンオニオン、ノビル、パールオニオン、ポテト球根オニオン(potato bulb onion)、ポテト球根、ツリーオニオン上部(tree onion top)、ウェルシュオニオン上部(Welsh onion top)、新鮮なエシャロトットの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0044】
さらなる実施態様では、葉状非アブラナ属の野菜は、ヒユナ(Chinese spinach Amaranth)、葉状アマランサス、アルーグラ(ロケット)、カルドン、セロリ、芹菜、セルタス、チャービル、食用葉の菊、春菊、コーンサラダ、ガーデンクレス、アップランドクレス、タンポポ、タンポポの葉、スイバ(ギシギシ)、エンダイブ(エスカロール)、イタリアウイキョウ、リーフレタス、マホウレンソウ、パセリ、スベリヒユ、冬スベリヒユ、赤チコリ(レッドチコリ)、ルバーブ、ホウレンソウ、ツルナ、ツルムラサキ、フダンソウ、ハゲイトウ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0045】
もう1つの実施態様では、葉状アブラナ属の野菜は、ブロッコリー、チャイニーズブロッコリー(カイラン)、ブロッコリーラーブ(ラピーニ)、メキャベツ、キャベツ、ハクサイ(パクチョイ)、シロナ、カラシナ、カヴァロブロッコリー(cavalo broccoli)、コラード、ケール、コールラビ、ミズナ、マスタードグリーン、コマツナ、ナタネの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0046】
さらにもう1つの実施態様では、多肉または乾燥マメは、ルピナスマメ、インゲンマメ(Phaseolus beans)、ササゲマメ(Vigna beans)、ソラマメ(ファバ)、ヒヨコマメ(ガルンバンゾー)、クラスタマメ、タチナタマメ、センゴクマメ、レンズマメ、エンドウマメ(Pisum peas)、キマメ(pigeon pea)、ダイズ、未成熟種子ダイズ、ナタマメ、ナンキンマメ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ルピナスマメとして、穀物ルピン、スイートルピン、ホワイトルピン、ホワイトスイートルピン、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、インゲンマメ(Phaseolus beans)として、ソラマメ、インゲンマメ(kidney bean)、ライマメ、シロインゲンマメ、ウズラマメ、ベニバナインゲンマメ、サヤマメ(snap bean)、ヒロハインゲン、ワックスビーン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、ササゲマメ(Vigna beans)として、アズキ、ジュウロクササゲ(asparagus bean)、ブラックアイドビーン、キマメ(catjang)、中国ササゲ、カウピー、クローダーピー(Crowder pea)、モスビーン、リョクトウ、タケアズキ、サザンピー(southern pea)、ウラドマメ(urd bean)、ジュウロクササゲ(yardlong bean)、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの実施態様では、エンドウマメ(Pisum peas)として、ドワーフピー、食用サヤエンドウ、グリーンピース、フィールドピー、ガーデンピー、グリーンピー、サヤエンドウ、シュガースナップエンドウ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0047】
さらなる実施態様では、結実野菜は、ブッシュトマト、ココナ、カラントトマト、ガーデンハックルベリー、ゴジベリー、ホオズキ、マーティニア、ナランジラ、オクラ、マクアプオン、ペピーノ、ペッパー、ノンベルペッパー、ローゼル、スカウトトマトフィールドローゼル(Scout tomato fields roselle)、ナス、アカナス、アフリカナス、イヌホオズキ、トマティーヨ、トマト、ツリートマト、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ペッパーとして、ベルペッパー、チリペッパー、クッキングペッパー、ピメント、スイートペッパー、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0048】
1つの実施態様では、ウリ科野菜は、ハヤトウリ、ハヤトウリ果実、トウガン(Chinese preserving melon)、シトロンメロン、キュウリ、ガーキン、食用ヒョウタン、ニガウリ、マスクメロン、カボチャ、夏カボチャ、冬カボチャ、スイカ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、食用ヒョウタンとして、ヒョウタン、ズッキーニ、ヘチマ、トカドヘチマ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、ニガウリ野菜として、バルサムアップル、バルサムペア、ビターメロン、中国キュウリ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、マスクメロンとして、トゥルーカンタロープ(true cantaloupe)、カンタロープ、カサバ、クレンショーメロン、ゴールデンパーシャウメロン(golden pershaw melon)、ハニーデューメロン、ハニーボール、マンゴーメロン、ペルシャンメロン、パイナップルメロン、サンタクロースメロン、スネークメロン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、夏カボチャとして、クルックネックスカッシュ、スカロップスカッシュ、ストレートネックスカッシュ、カボチャ(vegetable marrow)、ズッキーニ、およびそれらの交配種が挙げられる。さらに好ましい実施態様では、冬カボチャとして、バターナッツスカッシュ、カラバッサ、ハバードスカッシュ、エイコンスカッシュ、スパゲッティスカッシュ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0049】
もう1つの実施態様では、柑橘類は、ライム、カラモンジン、シトロン、グレープフルーツ、夏ミカン、キンカン、レモン、地中海マンダリン、ダイダイ、オレンジ、ザボン、温州ミカン、タチバナオレンジ、タンジェロ、マンダリンタンジェリン、タンゴール、カラタチ、ユニークフルーツ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ライムは、 オーストラリアデザートライム、オーストラリアフィンガーライム、オーストラリアラウンドライム、ブラウンリバーフィンガーライム、マウントホワイトライム、ニューギニアワイルドライム、スイートライム、ラッセルリバーライム、タヒチライム、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0050】
1つの実施態様では、仁果類は、リンゴ、アザロール、クラブアップル、ビワ、サンザシ、西洋カリン、西洋ナシ、梨、マルメロ、カリン、ボケ、テホコテ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0051】
もう1つの実施態様では、核果は、アプリコット、スイートチェリー、タルトチェリー、ネクタリン、ピーチ、プラム、チカソープラム、ダムソンプラム、日本スモモ、プラムコット、フレッシュプルーン、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0052】
さらなる実施態様では、液果および小果実は、アムールリバーブドウ、アロニアベリー、ベイベリー、ベアベリー、ビルベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ローブッシュブルーベリー、ハイブッシュブルーベリー、バッファローカラント、バッファローベリー、チェ(che)、チリグアバ、チョークチェリー、クラウドベリー、クランベリー、ハイブッシュクランベリー、ブラックカラント、レッドカラント、エルダーベリー、ヨーロッパバーベリー、グズベリー、ブドウ、食用ハニーサックル、ハックルベリー、ジョスタベリー、ジューンベリー(サスカトゥーン・ベリー)、リンゴンベリー、チャボトケイソウ、マウンテンペッパーベリー、マルベリー、ムントリー、ネイティブカラント、パートリッジベリー、ファルサ、ピンチェリー、ブラックラズベリー、レッドラズベリー、ライベリー、サラール、シーザンドラベリー、シーバックソーン、サービスベリー、イチゴ、ワイルドラズベリー、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ブラックベリーとして、アンデスブラックベリー、北極ブラックベリー、ビングルベリー、ブラックサテンベリー(black satin berry)、ボイセンベリー、ブロムベーレ(brombeere)、カリフォルニアブラックベリー、チェスターベリー、チェロキーブラックベリー、シャイアンブラックベリー、セイヨウヤブイチゴ、コリベリー(coryberry)、ダローベリー(darrowberry)、デューベリー、ダークセンソーンレスベリー、エバーグリーンブラックベリー、ヒマラヤベリー、ハルベリー(hullberry)、ラバカベリー(lavacaberry)、ローガンベリー、ローベリー、ルクレリアベリー(Lucreliaberry)、マンモスブラックベリー、マリオンベリー、モラ(mora)、ミューレデロンス(mures deronce)、ネクターベリー、ノーザンデューベリー、オラリーベリー、オレゴンエバーグリーンベリー、フェノメナルベリー、レンジベリー(rangeberry)、レーブンベリー(ravenberry)、ロスベリー(rossberry)、ショーニーブラックベリー、サザンデューベリー、タイベリー、ヤングベリー、サルサモーラ、およびそれらの交配種が挙げられる。
【0053】
もう1つの実施態様では、木の実は、アーモンド、ブナナッツ、ブラジルナッツ、バターナッツ、カシュー、クリ、チンカピン、ヘーゼルナッツ(ハシバミ)、ヒッコリーナッツ、マカダミアナッツ、ペカン、ピスタチオ、クロクルミ、セイヨウグルミ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0054】
さらなる実施態様では、穀物は、オオムギ、ソバ、トウジンビエ、キビ、オートムギ、トウモロコシ、トウモロコシ(フィールドコーン)、スイートコーン、シードコーン、ポップコーン、イネ、ライムギ、モロコシ(マイロ)、ソルガム種、グレインソルガム、スーダングラス(実)、ブタモロコシ、トリティカーレ、コムギ、ワイルドライス、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0055】
さらにもう1つの実施態様では、飼料草および飼葉および乾草は、サトウキビ以外のイネ科のメンバーであって穀物群に含まれる植物種であるイネ科植物、牧草地および分布範囲のイネ科植物、および乾草またはサイレージのために栽培されたイネ科植物から選ばれる。さらなる実施態様では、イネ科の草は、生草であっても乾草であってもよい。
【0056】
1つの実施態様では、非イネ科植物動物飼料は、アルファルファ、ビロードマメ、トリフォリウムクローバー、メリロータスクローバー、クズ、ハギ、ルピナス、イガマメ、トレフォイル、ベッチ、クラウンベッチ、ミルクベッチ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0057】
もう1つの実施態様では、ハーブおよびスパイスは、オールスパイス、アンゼリカ、アニス、アニスシード、スターアニス、アナットシード、バーム、バジル、ルリヂサ、バーネット、カモミール、ケイパーの芽、キャラウェイ、ブラックキャラウェイ、カルダモン、桂皮、桂子、イヌハッカ、セロリシード、チャービル、チャイブ、ニラ、シナモン、クラリー、クローブの芽、コリアンダーリーフ、コリアンダーシード、コストマリー、シラントロリーフ、シラントロシード、クラントロリーフ、クラントロシード、クミン、ディルリーフ、ディルシード、フェンネル、コモンフェンネル、フィレンツェフェンネルシード、フェヌグリーク、パラダイスの穀粒、ホアハウンド、ヒソップ、ジュニパーベリー、ラベンダー、レモングラス、リーフロベージ、シードロベージ、メース、マリーゴールド、マジョラム、ミント、マスタードシード、キンレンカ、ナツメグ、パセリ、ペニーロイヤル、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ポピーシード、ローズマリー、ヘンルーダ、サフラン、セージ、サマーサボリー、ウィンターサボリー、スイートベイ、タンジー、タラゴン、タイム、バニラ、ウィンターグリーン、ウッドラフ、ワームウッド、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ミントは、スペアミント、ペパーミント、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0058】
さらにもう1つの実施態様では、アーティチョークは、チョロギ、キクイモ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0059】
1つの実施態様では、サブトロピカル/トロピカルフルーツは、アノナ、アボカド、ファジーキウイフルーツ、ハーディキウイフルーツ、バナナ、ランテーン、カイミート、カランボラ(スターフルーツ)、グアバ、ロンガン、サポジラ、パパイヤ、パッションフルーツ、マンゴー、ライチ、ジャックフルーツ、ドラゴンフルーツ、マミーサポテ、ココナッツ、チェリモヤ、カニステル、モンスター、ワックスジャンブ、ザクロ、ランブータン、プラサン、パキスタンマルベリー、ランサット、チェンペダック、ドリアン、イチジク、パイナップル、ジャボチカバ、マウンテンアップル、バナナ、グアバ、パイナップル、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0060】
さらなる実施態様では、油糧種子野菜は、ルリヂサ、キンセンカ、ヒマシ油植物、タローツリー、綿実、ハマナ、クフェア、エキウム、ユーホルビア、マツヨイグサ、亜麻、カメリナ、ミシマサイコ、マスタード、または油ナタネ、ホホバ、レスケレラ、ルナリア、メドウフォーム、トウワタ、オイルラディッシュ、ポピーシード、ローズヒップ、ゴマ、ストケシア、スイートロケット、タロウウッド、サザンカ、ベルノニア、キャノーラ、または油ナタネ、ベニバナ、ヒマワリ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0061】
もう1つの実施態様では、樹木および低木は、森林樹、緑陰樹、およびサトウカエデ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0062】
本発明の製剤は、種子、葉、または植物が生育しようとする区域に施用することができる。
【0063】
別の実施形態では、本発明の製剤は、貯蔵された農産物に施用される。貯蔵された農産物として、穀物、大豆、ヒマワリの種、作物の種子、香辛料種子、スパイス、ハーブ、粒餌、およびポップコーンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
本発明の製剤は、原液(無希釈)で、または施用前に水または油で所望の濃度に希釈して適用することができる。
【0065】
本発明の製剤はまた、他のアジュバントを含んでもよい。適切なアジュバントとして、保存剤、界面活性剤、分散剤、結合剤、ポリマー、pH調節剤、ドリフト制御剤、UV保護剤、着色剤、マイクロカプセル化剤、糖類、デンプン、フリーフロー剤、クレー、栄養剤、保湿剤、植物成長調節剤または刺激剤、摂食刺激剤、殺虫性または殺菌性または殺ダニ性または全身獲得抵抗性(SAR)を有する他の天然の、天然に由来するまたは合成化合物が挙げられる。選択される成分およびその濃度の選択は、製剤のタイプ、最終使用希釈、施用方法(空中または地上)、作物および作物害虫コンプレックス、使用されるタンク混合、安定性要件、他の多くの要件間の処理コストに応じて変化しうる。
【0066】
製剤は、添加剤、たとえば、改良された耐雨堅牢性、UV保護、改良された熱安定性、ドリフト制御特性、および摂食刺激のための添加剤をさらに含んでもよい。
【0067】
さらにもう1つの実施態様では、本発明の製剤は、他の農業有効成分とともに、作物植物に施用される。他の活性物質は、たとえば、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、植物成長調節剤または植物成長刺激剤でありうる。
【0068】
好ましい実施態様では、本発明の製剤は、少なくとも1つのアントラニリックジアミド殺虫剤とともに、作物植物に施用される。好ましいアントラニリックジアミドは、クロラントラニリプロールおよびフルベンジアミドである。
【0069】
クロラントラニリプロールは、アントラニリックジアミドである。クロラントラニリプロールは、ヒトおよび動物に対する毒性が低い。さらに、クロラントラニリプロールは、低使用率で有効である。バチルス・チューリンゲンシスのように、クロラントラニリプロールは、有効であるためには幼虫によって食べられなければならない。クロラントラニリプロールは、幼生内の筋肉に、それらの蓄積されたカルシウムをすべて放出させ、幼虫の摂食活動を止めさせ、最終的に死に至らせる。
【0070】
もう1つの実施態様では、本発明の製剤は、殺卵剤とともに作物に施用される。
好ましい実施態様では、殺卵剤は、チオカルブである。
【0071】
追加の有効成分は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素とともに製剤されうる。追加の有効成分は、本発明の製剤と、タンク混合されてもよい。あるいは、追加の有効成分は、別々に、しかし製剤と同時に、または本発明の製剤と交互に施用されてもよい。
【0072】
好ましい実施態様では、本発明の製剤は、幼虫が若く(若齢)、活発に摂食する時期であって、被害の経済的な閾値を超える前に施用されるのがより重要である。
【0073】
さらにもう1つの実施態様では、本発明の製剤は、シーズン当たり少なくとも1回作物に施用される。好ましい実施態様では、製剤は、害虫圧、作物の生育、および施用直後の降雨などの環境条件に応じて、シーズン当たり1〜7回施用される。より好ましい実施態様では、製剤は、シーズン当たり約3回施用される。本発明の製剤は、侵襲された植物の部分を完全に覆うのに十分な量の水または他の担体を用いて、地上、空中装置またはスプリンクラー潅漑によって施用されうる。
【0074】
シーズン当たりの施用回数にかかわらず、総率は、環境保護機関によって決定される年間最大率または関連するラベル率年間最大速度を超えるべきではない。
【0075】
さらなる実施態様では、本発明は、本発明の製剤の製造方法に関する。方法は、最適成長培地および最適成長条件下で、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株の効力の高い菌株を別々に発酵させ、保存し、効力またはバチルス・チューリンゲンシスの結晶毒素、胞子、相乗的代謝産物および植物性殺虫性タンパク質を含む固体の特定の比率で発酵スラリーを合わせ、合わせた発酵スラリーを噴霧乾燥して工業用グレードの有効成分を得、加工し、物理的および生物学的特性を決定し、その中で乳化可能な懸濁濃縮物および水分散性顆粒が好ましいさまざまな製品形態に製剤することを包含する。合わせたスラリーを分散剤、安定剤、界面活性剤、および希釈剤とともに直接製剤化することができ、半連続または流動床造粒機中で噴霧乾燥造粒して、乾燥流動性または湿潤性顆粒製剤を得ることができる。別の実施形態では、発酵ビールを、たとえば、遠心分離、蒸発、精密ろ過または限外ろ過によって、あるいは2つ以上の回収方法の組み合わせなどの当業者に公知の方法によって、濃縮することができる。
【0076】
本明細書で用いる「植物」は、少なくとも1つの植物を示し、植物集団を示さない。
【0077】
本明細書で用いるバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの比に言及する場合の該比は、バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素のwt %と比較したバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素のwt %を包含する。
【0078】
本明細書で用いる「防除」または「防除する」は、幼虫からの植物への損傷量の減少、害虫集団の減少、生命周期発達の妨害、または植物保護をもたらすその他の生理学的または行動的効果を意味する。
【0079】
本明細書で使用されるように、量、重量パーセントなどに関するすべての数値は、それぞれの特定の値プラスまたはマイナス10%である「約」または「およそ」として定義される。たとえば、「少なくとも5.0重量%」という語句は、「少なくとも4.5〜5.5重量%」として理解されるべきである。したがって、主張された値の10%以内の量は、請求の範囲に包含される。
【0080】
開示された実施態様は、本明細書で開示された発明概念の単なる例示的な実施態様であり、特記されない限り、限定的であるとみなされるべきではない。
【0081】
以下の実施例は、本発明を例示し、当業者に本発明の製造方法および使用方法を教示することを意図している。それらは、決して限定することを意図するものではない。
【0082】
実施例
以下の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ、菌株VBTS-2546を、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの供給源として用いた。
【0083】
以下の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイ、菌株ABTS-1857(Valent BioSciences Corporationから入手可能)を、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの供給源として用いた。
【0084】
以下の実施例では、軽質パラフィン系石油蒸留物である、Sunspray 6N(R.E. Carroll、Incおよびその他から入手可能)パラフィン系農業用スプレーオイルを、希釈剤の供給源として用いた。
【0085】
以下の実施例では、変性レオロジー添加剤である、Bentone(登録商標)38(Elementis Specialties、Inc.から入手可能、Bentoneは、Elementis Specialties、Inc.の登録商標である)モンモリロナイトクレーを、レオロジー添加剤の供給源として用いた。
【0086】
以下の実施例では、ポリオール脂肪酸エステルおよびそのポリエトキシ化誘導体である、Atplus(商標) 300FA(Croda Crop Careから入手可能)乳化剤を、乳化剤の供給源として用いた。
【0087】
以下の実施例では、ポリソルベート20またはTween 20(Croda Crop Careから入手可能)界面活性剤を、乳化剤の供給源として用いた。
【実施例1】
【0088】
本発明の製剤を以下のとおり製造した。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイを別々に発酵させた。次いで、混合タンク中、所望の発酵固体比、60:40のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイで、発酵スラリーを合わせた。次に、スラリーを噴霧乾燥させ、篩かけして、工業用グレードの有効成分を得た。
【0089】
ミキサーを備えたタンクにおいて、希釈剤、レオロジー添加剤および乳化剤の一部を用いてゲル濃縮物を調製した。ミキサーを備えた別のタンクにおいて、希釈剤であるパラフィン系農業用スプレーオイルを最初に充填し、次いで、ゲル濃縮物、有効成分、および残りの乳化剤を充填した。製剤を、均質になるまで混合した。次いで、製剤を篩かけして、直径が約100マイクロメーターより大きい粒子を除去した。この製剤の例は、下記表1である。希釈剤、レオロジー添加剤および乳化剤の量は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス・アイザワの濃度に依存して変化し、これは発酵スラリーの効力によって異なる。
【0090】
表1:乳化可能な懸濁液濃縮物製剤

バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ +

【実施例2】
【0091】
製剤の効力
本発明の製剤の6つのさらなるバッチを、約25 %〜約28 % wt/wtで変化する量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイとともに調製した。次いで、キャベジルーパー(キャベツシャクトリムシ)、ダイアモンドバックモス(コナガ)、およびビートアーミーワーム(シロイチモジヨトウ)に対して、これらの製剤の効力およびLC50値を試験した。これらの試験結果を下記表2、3および4にまとめる。
【0092】
表2:製剤のキャベジルーパーに対する効力およびLC50
【0093】
表3:製剤のダイアモンドバックモスに対する効力およびLC50

注:Bta Ref. Std:LC50=1.25 ug/mL(CL=0.922−1.56); 効力=60,805 DBM U/mg。
【0094】
表3:製剤のビートアーミーワームに対する LC50

注:Bta Ref. Std:LC50=27.8 ug/mL(CL=24.6−31.4)
【0095】
表3から明らかなように、本発明の製剤は、標準的なキャベジルーパーに対して17,590 IU/mg以上の効力を有する。キャベジルーパー、ビートアーミーワームおよびダイアモンドバックモスに対するLC50値はすべて、出願人によって製剤されたバチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比0.6:0.4が、3種の害虫すべてについて高い殺傷率をもたらすことを示す。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ他の比からは、優れた結果が得られなかったことから、これらの結果は予期せぬものであった。
【実施例3】
【0096】
製剤の毒素含量
当業者に公知の標準的技術を用いるイオン交換HPLCを用いて、本発明の製剤を分析した(たとえば、米国特許第5,523,211号を参照)。まとめると、本発明の製剤中に存在する毒素、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1CおよびCry1Dのレベルを決定するために、バチルス・チューリンゲンシスのパラ胞子結晶を可溶化し、分離し、定量した。以下の表4から明らかなように、試験は、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1C、およびCry1Dについて明確な毒素ピークを示した。
【0097】
表4:製剤のイオン交換HPLC分析
【0098】
この試験によって確認されたように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキは、毒素Cry1Aa、Cry1Ab、およびCry1Acを発現する。バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイは、毒素Cry1C、Cry1D、Cry1Aa、およびCry1Abを発現する。表4から明らかなように、本発明の製剤は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ and バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイによって発現された毒素を含む。
【実施例4】
【0099】
タンク混合物
上記に示されたように、本発明の製剤は、混合タンク内で他の有効成分と混合されるか、または他の活性剤とともに製剤されてもよい。表5に、このようなたタンク混合物のいくつかを示す。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0100】
表5:例示のBtk/Bta(60:40)タンク混合物
1.2〜4.7リットル
4B1.2〜4.7リットル
4C1.2〜4.7リットル
4I1.2〜4.7リットル
0.11〜0.29リットルのBelt(登録商標)SC(39% Flubendiamideを含む懸濁液濃縮物)(Bayerから入手可能)
【実施例5】
【0101】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比が、一般的に使用されている殺虫剤クロラトラニリプロールに対する耐性が知られている昆虫種に及ぼす影響を調べるための試験を行った。Prevathon(商標)(DuPont(商標)から入手可能)は、クロラントラニプリロールの5%懸濁液濃縮物であり、以下の2つの試験においてクロラントラニプリロールの供給源として用いられた。バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス・クルスタキの供給源として、Sympatico(商標)乳化可能な懸濁液濃縮物(Valent BioSciences Corporationから入手可能)を用いた。Sympatico(商標)は、重量比が約60:40のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子、毒素およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子、毒素を含む。小区画(プロット)にキャベツを植え、クロラントラニプリロールに耐性があることが知られているダイアモンドバックスモス(Plutella xylostella)とキャベジクラスターキャタピラー(Crocidolomia pavonana)の集団に自然に感染させた。
【0102】
表6
【0103】
表6から明らかなように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比は、有意な収量増加をもたらした。非処理コントロールおよびクロラントラニリプロール処理したプロットの収量は、それぞれ46.2および67.0 kg/プロットであったが、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ処理プロットの収量は、少なくとも89.9 kg /プロットであった。この試験により、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ相乗混合物がクロラントラニプリロールに対する耐性を発現した幼虫を防除するのに有効であることが確認された。
【実施例6】
【0104】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比が、一般的に使用されている殺虫剤クロラトラニリプロールに対する既知の耐性を持つ昆虫種に及ぼす影響を調べるために別の試験を行った。
【0105】
表7
【0106】
表7から明らかなように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比は、有意な収量増加をもたらした。さらに、本発明の製剤とクロラントラニリプロールとの混合物は、収量の増加に特に効果的であった。
【手続補正書】
【提出日】20170915
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki)菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ(Bacillus thuringiensis subsp. aizawai)菌株を含み、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの重量比が約20:80〜80:20である、農薬製剤に関する。本発明は、また、作物害虫を防除するための本発明の製剤の使用方法および本発明の製剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バチルス・チューリンゲンシスは、天然の土壌細菌である。多くのバチルス・チューリンゲンシス菌株は、胞子形成中に、生物学的殺虫剤として使用することができるδ-エンドトキシンと呼ばれる結晶タンパク質を産生する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよび亜種アイザワイは、数分以内に幼虫の消化器系を麻痺させる結晶を生成する。幼虫は、最終的に、飢餓により死亡する。
【0003】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイを使用する利点の1つは、それらがヒトおよび環境にとって安全であることである。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイは、標的特異的殺虫剤なので、ヒトまたは非ヒト標的昆虫に害を与えない。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびアイザワイは、収穫直前でも作物に用いることができる。このことは、害虫防除の選択肢がほとんどない有機栽培者に対し、最終的に作物全体を壊滅させる可能性のある昆虫の感染を管理するための安全かつ効果的な方法を提供する。
【0004】
近年、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの効力の高い菌株が発見された。この菌株、2546は、他の菌株の少なくとも2倍の量のδ-エンドトキシンを提供する。
【0005】
鱗翅目は、蛾や蝶を含む昆虫の目の1つである。推定126の科に含まれる、174,000種以上の鱗翅目の昆虫が存在すると推定されている。鱗翅目の種は、そのライフサイクルの間に完全な変態を経験する。成虫は交尾し、産卵する。卵から出てくる幼虫は、円筒形の身体と噛む口の部分を有する。幼虫は、終齢に達するまで、齢と呼ばれるいくつかの成長段階を経験し、次いで蛹化する。次いで、鱗翅目の昆虫は、成虫である蝶や蛾として現れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
鱗翅目の種は、美的魅力のために一般的に有益な生物と考えられているものもあるが、多くの種が作物に甚大な被害をもたらす。おそらく化学的防除手順を交代で使用しなかった結果として、鱗翅目種が一般的に使用される殺虫剤に対する耐性を発達させているという報告がある。したがって、鱗翅目の害虫防除のための安全かつ有効な製剤が必要とされている。これらの製剤は、施用が容易であり、高い効力を有し、耐性率が上昇するリスクが低く、高い費用対効果を示すべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概略
1つの態様では、本発明は、約10〜約40 % w/wのバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素、ならびに約60〜約90 % w/wの希釈剤を含む農薬製剤であって、発酵固体、胞子および殺虫毒素が、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株に由来し、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約20:80〜約80:20である農薬製剤に関する。
【0008】
もう1つの態様では、本発明は、作物害虫を防除するための本発明の製剤の使用方法に関する。
【0009】
さらにもう1つの態様では、本発明は、本発明の製剤の製造方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な記載
出願人は、予期せぬことに、効果的な作物害虫防除のための新しい製剤を作り出した。もし効力の低いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株が使用されるならば、標的作物害虫の所望の高い殺傷率を達成するためにバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイと組み合わせた後にバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの毒素が希釈されすぎるので、効力の高い菌株の使用は、製剤の成功にとって重要である。
【0011】
さらに、出願人の製剤は、優れた有効率を提供する希釈剤および全バチルス・チューリンゲンシスの特定の範囲を含む。出願人は、本発明の製剤が、多数の作物種の優れた殺滅率を提供するとは予想しなかった。本発明の製剤は、クロラントラニリプロールなどの一般的に使用される殺虫剤に対する耐性を発達させた有害生物に対しても有効である。
【0012】
出願人の製剤は、バチルス・チューリンゲンシス菌株のみを用いて得ることができるものよりも広い範囲の作物有害生物からの保護を提供する。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイは、それぞれ、異なる毒素特性を有する。両方の菌株の毒素および胞子を単一の製品に組み合わせる新規な方法により、出願人は、広範囲の鱗翅目幼虫に対する高い有効性を達成することができた。
【0013】
本発明のもう1つの利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの組み合わせが、総合病害虫管理(IPM)の原則と合致することである。さまざまな毒素、および広範囲の毒素を組み合わせることにより、毒素の全てを克服する変異体を優勢に発現する昆虫の能力は非常に低い。
【0014】
本発明のさらに別の利点は、植物に適用されるバチルス・チューリンゲンシスの総量が少なくて済むことである。栽培者は、代替の生物学的合成農薬に切り替える必要がないため、栽培者に大幅なコスト削減をもたらす。
【0015】
本発明の製剤のさらなる利点は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイが標的特異的であることである。これは、標的害虫の天然の捕食者などのヒトおよび他の非標的生物が、本発明の方法によって害されないことを意味する。
【0016】
1つの実施態様では、本発明は、約10〜約40 % w/wのバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素、ならびに約60〜約90 % w/wの希釈剤を含む農薬製剤であって、発酵固体、胞子および殺虫毒素が、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株に由来し、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比が、約20:80〜約80:20である農薬製剤に関する。
【0017】
好ましい実施態様では、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、ABTS-351、VBTS-2528およびVBTS-2546から選ばれる。より好ましい実施態様では、効力の高いバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、VBTS-2546である。
【0018】
本明細書で用いる「効力の高い」バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ菌株は、少なくとも7500 IU/mgの収穫ビール効力または少なくとも28,000 IU/mgの濃縮スラリー効力を有する菌株を示す。δ-エンドトキシン(Cry毒素としても知られる)胞子、相乗的可溶性代謝産物および可溶性タンパク質を含有する発酵液中の固形分パーセントは、発酵収穫物がどのように回収または濃縮されるかに応じて、約7%〜20% wt/wtの範囲であり得る。別の好ましい実施形態では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子および殺虫毒素:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素の重量比は、約30:70〜約70:30である。さらに好ましい実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの重量比は、約55:45〜約65:35である。最も好ましい実施態様では、重量比は、約60:40である。
【0019】
もう1つの実施態様では、製剤は、多数のδ-エンドトキシン、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1C、Cry 1D、およびCry 2Aaを含む。
【0020】
さらにもう1つの実施態様では、製剤中のバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量は、約15〜約35 % w/wである。好ましい実施態様では、製剤中のバチルス・チューリンゲンシス発酵固体、胞子および殺虫毒素の総量は、約23〜約29 % w/wである。
【0021】
もう1つの実施態様では、製剤は、約65〜約80 % w/wの希釈剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約63〜約70 % w/wの希釈剤を含む。
【0022】
適切な希釈剤として、とりわけ、トウモロコシ油、大豆油、綿実油、キャノーラ油、ヤシ油、メチル化シード油、パラフィン油、イソパラフィン、油の混合物、およびグリコールが挙げられる。1つの好ましい希釈剤は、パラフィン油である。
【0023】
さらなる実施態様では、製剤は、レオロジー添加剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約0.5〜約2.5 % w/wのレオロジー添加剤を含む。より好ましい実施態様では、製剤は、約1〜約2 % w/wのレオロジー添加剤を含む。さらにより好ましい実施態様では、製剤は、約1.2〜約1.8 % w/wのレオロジー添加剤を含む。
【0024】
適切なレオロジー添加剤として、とりわけ、有機物親和性ヘクトライトクレー、変性モンモリロナイトクレー、変性ベントナイトクレーおよびヒマシ油誘導体(水素化および/または有機変性)が挙げられる。好ましいレオロジー添加剤の1つは、変性モンモリロナイトクレーである。
【0025】
さらにもう1つの実施態様では、製剤は、少なくとも1つの乳化剤を含む。好ましい実施態様では、製剤は、約2〜約9 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。より好ましい実施態様では、製剤は、約4〜約7 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。さらにより好ましい実施態様では、製剤は、約5〜約6 % w/wの少なくとも1つの乳化剤を含む。
【0026】
適切な乳化剤として、非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、およびその他の高分子界面活性剤またはそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、乳化剤は、好ましい希釈剤に容易に溶解し、懸濁液の安定化に役立ち、安定したエマルションを容易に形成し、作物に対して植物毒性ではないので、非イオン性乳化剤である。好ましい乳化剤として、ポリオール脂肪酸エステルおよびそのポリエトキシル化誘導体が挙げられる。
【0027】
もう1つの実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の35〜約50 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。好ましい実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の38〜約42 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素である。
【0028】
さらなる実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の55〜約65 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。好ましい実施態様では、総発酵固体、胞子および殺虫毒素の58〜約62 % w/wは、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素である。
【0029】
もう1つの実施態様では、本発明は、本発明の製剤を作物に施用することを含む、鱗翅目幼虫を防除するための方法に関する。本発明の製剤は、好ましくは、水または油で希釈して施用するのに適している。本発明の製剤は、単独で、またはクロラントラニリプロール、シアントラニリプロール、およびスピノサド(スピノシンAおよびスピノシンDの混合物)などの通常使用される農薬と組み合わせて施用することもできる。
【0030】
好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約5〜約600gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。より好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約10〜約350gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。最も好ましい実施態様では、ヘクタール当たり約25〜約300gの組み合わせたバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキとバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素が施用される。
【0031】
いくつかの実施態様では、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの比率は、グラム/ヘクタール、IU/mg、DBMU/mgまたはSpodoptera U/mgで表されるが、本発明は、力価を測定するこれらの方法に限定されない。他の製品が他の力価の測定値と共に開発または販売されている場合、その比率を本明細書の本発明に匹敵する有効量に変換して、標的作物害虫の相乗的防御を達成することは、当業者の知識の範囲内である。
【0032】
さらに、本発明は特定のタイプの製剤に限定されない。たとえば、本明細書の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの供給源として、乳化性懸濁液を用いた。しかしながら、限定されるものではないが、水和性粉末製剤、水分散性顆粒、顆粒、無水流動性顆粒および他のデリバリーシステムを含む他のタイプの製剤を使用してもよい。
【0033】
適切なバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ亜種菌株として、VBTS-1857、GB413、GC-91、およびそれらの組換え、トランスコンジュゲートおよび改変菌株が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
本発明の製剤は、多くの異なる作物害虫を防除するために使用することができる。以下の表は、本発明の製剤での防除に適したいくつかの標的作物害虫を列挙している。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
さらなる実施態様では、本発明は、作物に本発明の製剤を適用することを含む、作物害虫を防除する方法であって、作物が、根菜および塊茎菜、球根野菜、葉状非アブラナ属の野菜、葉状アブラナ属の野菜、多肉または乾燥マメ、結実野菜(fruiting vegetable)、ウリ科野菜、柑橘類、仁果類、核果、液果および小果実、木の実、穀物、飼料草および飼葉および乾草、非イネ科植物動物飼料、ハーブ、スパイス、花、花壇用植物、装飾花、アーティチョーク、アスパラガス、コーヒー、綿、熱帯/亜熱帯果菜類、ホップ、マランガ、ピーナッツ、ザクロ、油糧種子野菜、樹木および低木、サトウキビ、タバコ、芝生およびクレソンから選ばれる方法に関する。
【0041】
もう1つの実施態様では、作物は、遺伝子操作される。「遺伝子操作された」作物は、特定の遺伝子が除去されたもの、改変されたもの、または天然もしくは外来DNAのさらなる遺伝子コピーを有するものである。作物のDNAにおける変化は、非生物(たとえば、除草剤)または生物(たとえば、昆虫)への応答に影響を及ぼす可能性がある作物植物が産生するRNA、タンパク質および/または他の分子のタイプまたは量の変化をもたらし得る。
【0042】
好ましい実施態様では、根菜および塊茎菜は、アラカチャ、クズウコン、チョロギ、キクイモ、赤カブ、サトウダイコン、食用ゴボウ、食用カンナ、ニンジン、ニガキャッサバ、アマキャッサバ、セルリアック、ルーツハヤトウリ(root chayote)、カブ根チャービル、チコリ、ショクヨウカヤツリ、タロイモ、ショウガ、高麗人参、西洋ワサビ、レレン(leren)、カブ根パセリ、メリカボウフウ、ジャガイモ、ハツカダイコン、東洋ダイコン、ルタバガ、サルシファイ、ブラックサルシファイ、スパニッシュサルシファイ、ムカゴニンジン、サツマイモ、タニエ(tanier)、ターメリック、カブ、クズイモ、真のヤム、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0043】
もう1つの好ましい実施態様では、球根野菜は、新鮮なアサツキの葉、新鮮なニラの葉、カンゾウの球根、オオバギボウシ、バイモの球根、バイモの葉、ニンニクの球根、クラット、レディスリーキ、リーキ、ワイルドリーキ、ユリ根、ベルツヴィルバンチングオニオン、球根オニオン、中国球根オニオン、フレッシュオニオン、グリーンオニオン、ノビル、パールオニオン、ポテト球根オニオン(potato bulb onion)、ポテト球根、ツリーオニオン上部(tree onion top)、ウェルシュオニオン上部(Welsh onion top)、新鮮なエシャロトットの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0044】
さらなる実施態様では、葉状非アブラナ属の野菜は、ヒユナ(Chinese spinach Amaranth)、葉状アマランサス、アルーグラ(ロケット)、カルドン、セロリ、芹菜、セルタス、チャービル、食用葉の菊、春菊、コーンサラダ、ガーデンクレス、アップランドクレス、タンポポ、タンポポの葉、スイバ(ギシギシ)、エンダイブ(エスカロール)、イタリアウイキョウ、リーフレタス、マホウレンソウ、パセリ、スベリヒユ、冬スベリヒユ、赤チコリ(レッドチコリ)、ルバーブ、ホウレンソウ、ツルナ、ツルムラサキ、フダンソウ、ハゲイトウ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0045】
もう1つの実施態様では、葉状アブラナ属の野菜は、ブロッコリー、チャイニーズブロッコリー(カイラン)、ブロッコリーラーブ(ラピーニ)、メキャベツ、キャベツ、ハクサイ(パクチョイ)、シロナ、カラシナ、カヴァロブロッコリー(cavalo broccoli)、コラード、ケール、コールラビ、ミズナ、マスタードグリーン、コマツナ、ナタネの葉、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0046】
さらにもう1つの実施態様では、多肉または乾燥マメは、ルピナスマメ、インゲンマメ(Phaseolus beans)、ササゲマメ(Vigna beans)、ソラマメ(ファバ)、ヒヨコマメ(ガルンバンゾー)、クラスタマメ、タチナタマメ、センゴクマメ、レンズマメ、エンドウマメ(Pisum peas)、キマメ(pigeon pea)、ダイズ、未成熟種子ダイズ、ナタマメ、ナンキンマメ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ルピナスマメとして、穀物ルピン、スイートルピン、ホワイトルピン、ホワイトスイートルピン、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、インゲンマメ(Phaseolus beans)として、ソラマメ、インゲンマメ(kidney bean)、ライマメ、シロインゲンマメ、ウズラマメ、ベニバナインゲンマメ、サヤマメ(snap bean)、ヒロハインゲン、ワックスビーン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、ササゲマメ(Vigna beans)として、アズキ、ジュウロクササゲ(asparagus bean)、ブラックアイドビーン、キマメ(catjang)、中国ササゲ、カウピー、クローダーピー(Crowder pea)、モスビーン、リョクトウ、タケアズキ、サザンピー(southern pea)、ウラドマメ(urd bean)、ジュウロクササゲ(yardlong bean)、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの実施態様では、エンドウマメ(Pisum peas)として、ドワーフピー、食用サヤエンドウ、グリーンピース、フィールドピー、ガーデンピー、グリーンピー、サヤエンドウ、シュガースナップエンドウ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0047】
さらなる実施態様では、結実野菜は、ブッシュトマト、ココナ、カラントトマト、ガーデンハックルベリー、ゴジベリー、ホオズキ、マーティニア、ナランジラ、オクラ、マクアプオン、ペピーノ、ペッパー、ノンベルペッパー、ローゼル、スカウトトマトフィールドローゼル(Scout tomato fields roselle)、ナス、アカナス、アフリカナス、イヌホオズキ、トマティーヨ、トマト、ツリートマト、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ペッパーとして、ベルペッパー、チリペッパー、クッキングペッパー、ピメント、スイートペッパー、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0048】
1つの実施態様では、ウリ科野菜は、ハヤトウリ、ハヤトウリ果実、トウガン(Chinese preserving melon)、シトロンメロン、キュウリ、ガーキン、食用ヒョウタン、ニガウリ、マスクメロン、カボチャ、夏カボチャ、冬カボチャ、スイカ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、食用ヒョウタンとして、ヒョウタン、ズッキーニ、ヘチマ、トカドヘチマ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、ニガウリ野菜として、バルサムアップル、バルサムペア、ビターメロン、中国キュウリ、およびそれらの交配種が挙げられる。もう1つの好ましい実施態様では、マスクメロンとして、トゥルーカンタロープ(true cantaloupe)、カンタロープ、カサバ、クレンショーメロン、ゴールデンパーシャウメロン(golden pershaw melon)、ハニーデューメロン、ハニーボール、マンゴーメロン、ペルシャンメロン、パイナップルメロン、サンタクロースメロン、スネークメロン、およびそれらの交配種が挙げられる。さらにもう1つの好ましい実施態様では、夏カボチャとして、クルックネックスカッシュ、スカロップスカッシュ、ストレートネックスカッシュ、カボチャ(vegetable marrow)、ズッキーニ、およびそれらの交配種が挙げられる。さらに好ましい実施態様では、冬カボチャとして、バターナッツスカッシュ、カラバッサ、ハバードスカッシュ、エイコンスカッシュ、スパゲッティスカッシュ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種が挙げられる。
【0049】
もう1つの実施態様では、柑橘類は、ライム、カラモンジン、シトロン、グレープフルーツ、夏ミカン、キンカン、レモン、地中海マンダリン、ダイダイ、オレンジ、ザボン、温州ミカン、タチバナオレンジ、タンジェロ、マンダリンタンジェリン、タンゴール、カラタチ、ユニークフルーツ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ライムは、 オーストラリアデザートライム、オーストラリアフィンガーライム、オーストラリアラウンドライム、ブラウンリバーフィンガーライム、マウントホワイトライム、ニューギニアワイルドライム、スイートライム、ラッセルリバーライム、タヒチライム、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0050】
1つの実施態様では、仁果類は、リンゴ、アザロール、クラブアップル、ビワ、サンザシ、西洋カリン、西洋ナシ、梨、マルメロ、カリン、ボケ、テホコテ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0051】
もう1つの実施態様では、核果は、アプリコット、スイートチェリー、タルトチェリー、ネクタリン、ピーチ、プラム、チカソープラム、ダムソンプラム、日本スモモ、プラムコット、フレッシュプルーン、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0052】
さらなる実施態様では、液果および小果実は、アムールリバーブドウ、アロニアベリー、ベイベリー、ベアベリー、ビルベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ローブッシュブルーベリー、ハイブッシュブルーベリー、バッファローカラント、バッファローベリー、チェ(che)、チリグアバ、チョークチェリー、クラウドベリー、クランベリー、ハイブッシュクランベリー、ブラックカラント、レッドカラント、エルダーベリー、ヨーロッパバーベリー、グズベリー、ブドウ、食用ハニーサックル、ハックルベリー、ジョスタベリー、ジューンベリー(サスカトゥーン・ベリー)、リンゴンベリー、チャボトケイソウ、マウンテンペッパーベリー、マルベリー、ムントリー、ネイティブカラント、パートリッジベリー、ファルサ、ピンチェリー、ブラックラズベリー、レッドラズベリー、ライベリー、サラール、シーザンドラベリー、シーバックソーン、サービスベリー、イチゴ、ワイルドラズベリー、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ブラックベリーとして、アンデスブラックベリー、北極ブラックベリー、ビングルベリー、ブラックサテンベリー(black satin berry)、ボイセンベリー、ブロムベーレ(brombeere)、カリフォルニアブラックベリー、チェスターベリー、チェロキーブラックベリー、シャイアンブラックベリー、セイヨウヤブイチゴ、コリベリー(coryberry)、ダローベリー(darrowberry)、デューベリー、ダークセンソーンレスベリー、エバーグリーンブラックベリー、ヒマラヤベリー、ハルベリー(hullberry)、ラバカベリー(lavacaberry)、ローガンベリー、ローベリー、ルクレリアベリー(Lucreliaberry)、マンモスブラックベリー、マリオンベリー、モラ(mora)、ミューレデロンス(mures deronce)、ネクターベリー、ノーザンデューベリー、オラリーベリー、オレゴンエバーグリーンベリー、フェノメナルベリー、レンジベリー(rangeberry)、レーブンベリー(ravenberry)、ロスベリー(rossberry)、ショーニーブラックベリー、サザンデューベリー、タイベリー、ヤングベリー、サルサモーラ、およびそれらの交配種が挙げられる。
【0053】
もう1つの実施態様では、木の実は、アーモンド、ブナナッツ、ブラジルナッツ、バターナッツ、カシュー、クリ、チンカピン、ヘーゼルナッツ(ハシバミ)、ヒッコリーナッツ、マカダミアナッツ、ペカン、ピスタチオ、クロクルミ、セイヨウグルミ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0054】
さらなる実施態様では、穀物は、オオムギ、ソバ、トウジンビエ、キビ、オートムギ、トウモロコシ、トウモロコシ(フィールドコーン)、スイートコーン、シードコーン、ポップコーン、イネ、ライムギ、モロコシ(マイロ)、ソルガム種、グレインソルガム、スーダングラス(実)、ブタモロコシ、トリティカーレ、コムギ、ワイルドライス、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0055】
さらにもう1つの実施態様では、飼料草および飼葉および乾草は、サトウキビ以外のイネ科のメンバーであって穀物群に含まれる植物種であるイネ科植物、牧草地および分布範囲のイネ科植物、および乾草またはサイレージのために栽培されたイネ科植物から選ばれる。さらなる実施態様では、イネ科の草は、生草であっても乾草であってもよい。
【0056】
1つの実施態様では、非イネ科植物動物飼料は、アルファルファ、ビロードマメ、トリフォリウムクローバー、メリロータスクローバー、クズ、ハギ、ルピナス、イガマメ、トレフォイル、ベッチ、クラウンベッチ、ミルクベッチ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0057】
もう1つの実施態様では、ハーブおよびスパイスは、オールスパイス、アンゼリカ、アニス、アニスシード、スターアニス、アナットシード、バーム、バジル、ルリヂサ、バーネット、カモミール、ケイパーの芽、キャラウェイ、ブラックキャラウェイ、カルダモン、桂皮、桂子、イヌハッカ、セロリシード、チャービル、チャイブ、ニラ、シナモン、クラリー、クローブの芽、コリアンダーリーフ、コリアンダーシード、コストマリー、シラントロリーフ、シラントロシード、クラントロリーフ、クラントロシード、クミン、ディルリーフ、ディルシード、フェンネル、コモンフェンネル、フィレンツェフェンネルシード、フェヌグリーク、パラダイスの穀粒、ホアハウンド、ヒソップ、ジュニパーベリー、ラベンダー、レモングラス、リーフロベージ、シードロベージ、メース、マリーゴールド、マジョラム、ミント、マスタードシード、キンレンカ、ナツメグ、パセリ、ペニーロイヤル、ブラックペッパー、ホワイトペッパー、ポピーシード、ローズマリー、ヘンルーダ、サフラン、セージ、サマーサボリー、ウィンターサボリー、スイートベイ、タンジー、タラゴン、タイム、バニラ、ウィンターグリーン、ウッドラフ、ワームウッド、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。好ましい実施態様では、ミントは、スペアミント、ペパーミント、およびそれらの交配種から選ばれる。
【0058】
さらにもう1つの実施態様では、アーティチョークは、チョロギ、キクイモ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0059】
1つの実施態様では、サブトロピカル/トロピカルフルーツは、アノナ、アボカド、ファジーキウイフルーツ、ハーディキウイフルーツ、バナナ、ランテーン、カイミート、カランボラ(スターフルーツ)、グアバ、ロンガン、サポジラ、パパイヤ、パッションフルーツ、マンゴー、ライチ、ジャックフルーツ、ドラゴンフルーツ、マミーサポテ、ココナッツ、チェリモヤ、カニステル、モンスター、ワックスジャンブ、ザクロ、ランブータン、プラサン、パキスタンマルベリー、ランサット、チェンペダック、ドリアン、イチジク、パイナップル、ジャボチカバ、マウンテンアップル、バナナ、グアバ、パイナップル、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0060】
さらなる実施態様では、油糧種子野菜は、ルリヂサ、キンセンカ、ヒマシ油植物、タローツリー、綿実、ハマナ、クフェア、エキウム、ユーホルビア、マツヨイグサ、亜麻、カメリナ、ミシマサイコ、マスタード、または油ナタネ、ホホバ、レスケレラ、ルナリア、メドウフォーム、トウワタ、オイルラディッシュ、ポピーシード、ローズヒップ、ゴマ、ストケシア、スイートロケット、タロウウッド、サザンカ、ベルノニア、キャノーラ、または油ナタネ、ベニバナ、ヒマワリ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0061】
もう1つの実施態様では、樹木および低木は、森林樹、緑陰樹、およびサトウカエデ、およびそれらの栽培品種、変種および交配種から選ばれる。
【0062】
本発明の製剤は、種子、葉、または植物が生育しようとする区域に施用することができる。
【0063】
別の実施形態では、本発明の製剤は、貯蔵された農産物に施用される。貯蔵された農産物として、穀物、大豆、ヒマワリの種、作物の種子、香辛料種子、スパイス、ハーブ、粒餌、およびポップコーンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
本発明の製剤は、原液(無希釈)で、または施用前に水または油で所望の濃度に希釈して適用することができる。
【0065】
本発明の製剤はまた、他のアジュバントを含んでもよい。適切なアジュバントとして、保存剤、界面活性剤、分散剤、結合剤、ポリマー、pH調節剤、ドリフト制御剤、UV保護剤、着色剤、マイクロカプセル化剤、糖類、デンプン、フリーフロー剤、クレー、栄養剤、保湿剤、植物成長調節剤または刺激剤、摂食刺激剤、殺虫性または殺菌性または殺ダニ性または全身獲得抵抗性(SAR)を有する他の天然の、天然に由来するまたは合成化合物が挙げられる。選択される成分およびその濃度の選択は、製剤のタイプ、最終使用希釈、施用方法(空中または地上)、作物および作物害虫コンプレックス、使用されるタンク混合、安定性要件、他の多くの要件間の処理コストに応じて変化しうる。
【0066】
製剤は、添加剤、たとえば、改良された耐雨堅牢性、UV保護、改良された熱安定性、ドリフト制御特性、および摂食刺激のための添加剤をさらに含んでもよい。
【0067】
さらにもう1つの実施態様では、本発明の製剤は、他の農業有効成分とともに、作物植物に施用される。他の活性物質は、たとえば、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、植物成長調節剤または植物成長刺激剤でありうる。
【0068】
好ましい実施態様では、本発明の製剤は、少なくとも1つのアントラニリックジアミド殺虫剤とともに、作物植物に施用される。好ましいアントラニリックジアミドは、クロラントラニリプロールおよびフルベンジアミドである。
【0069】
クロラントラニリプロールは、アントラニリックジアミドである。クロラントラニリプロールは、ヒトおよび動物に対する毒性が低い。さらに、クロラントラニリプロールは、低使用率で有効である。バチルス・チューリンゲンシスのように、クロラントラニリプロールは、有効であるためには幼虫によって食べられなければならない。クロラントラニリプロールは、幼生内の筋肉に、それらの蓄積されたカルシウムをすべて放出させ、幼虫の摂食活動を止めさせ、最終的に死に至らせる。
【0070】
もう1つの実施態様では、本発明の製剤は、殺卵剤とともに作物に施用される。
好ましい実施態様では、殺卵剤は、チオカルブである。
【0071】
追加の有効成分は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子および殺虫毒素とともに製剤されうる。追加の有効成分は、本発明の製剤と、タンク混合されてもよい。あるいは、追加の有効成分は、別々に、しかし製剤と同時に、または本発明の製剤と交互に施用されてもよい。
【0072】
好ましい実施態様では、本発明の製剤は、幼虫が若く(若齢)、活発に摂食する時期であって、被害の経済的な閾値を超える前に施用されるのがより重要である。
【0073】
さらにもう1つの実施態様では、本発明の製剤は、シーズン当たり少なくとも1回作物に施用される。好ましい実施態様では、製剤は、害虫圧、作物の生育、および施用直後の降雨などの環境条件に応じて、シーズン当たり1〜7回施用される。より好ましい実施態様では、製剤は、シーズン当たり約3回施用される。本発明の製剤は、侵襲された植物の部分を完全に覆うのに十分な量の水または他の担体を用いて、地上、空中装置またはスプリンクラー潅漑によって施用されうる。
【0074】
シーズン当たりの施用回数にかかわらず、総率は、環境保護機関によって決定される年間最大率または関連するラベル率年間最大速度を超えるべきではない。
【0075】
さらなる実施態様では、本発明は、本発明の製剤の製造方法に関する。方法は、最適成長培地および最適成長条件下で、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ菌株の効力の高い菌株を別々に発酵させ、保存し、効力またはバチルス・チューリンゲンシスの結晶毒素、胞子、相乗的代謝産物および植物性殺虫性タンパク質を含む固体の特定の比率で発酵スラリーを合わせ、合わせた発酵スラリーを噴霧乾燥して工業用グレードの有効成分を得、加工し、物理的および生物学的特性を決定し、その中で乳化可能な懸濁濃縮物および水分散性顆粒が好ましいさまざまな製品形態に製剤することを包含する。合わせたスラリーを分散剤、安定剤、界面活性剤、および希釈剤とともに直接製剤化することができ、半連続または流動床造粒機中で噴霧乾燥造粒して、乾燥流動性または湿潤性顆粒製剤を得ることができる。別の実施形態では、発酵ビールを、たとえば、遠心分離、蒸発、精密ろ過または限外ろ過によって、あるいは2つ以上の回収方法の組み合わせなどの当業者に公知の方法によって、濃縮することができる。
【0076】
本明細書で用いる「植物」は、少なくとも1つの植物を示し、植物集団を示さない。
【0077】
本明細書で用いるバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの比に言及する場合の該比は、バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイの発酵固体、胞子および殺虫毒素のwt %と比較したバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの発酵固体、胞子および殺虫毒素のwt %を包含する。
【0078】
本明細書で用いる「防除」または「防除する」は、幼虫からの植物への損傷量の減少、害虫集団の減少、生命周期発達の妨害、または植物保護をもたらすその他の生理学的または行動的効果を意味する。
【0079】
本明細書で使用されるように、量、重量パーセントなどに関するすべての数値は、それぞれの特定の値プラスまたはマイナス10%である「約」または「およそ」として定義される。たとえば、「少なくとも5.0重量%」という語句は、「少なくとも4.5〜5.5重量%」として理解されるべきである。したがって、主張された値の10%以内の量は、請求の範囲に包含される。
【0080】
開示された実施態様は、本明細書で開示された発明概念の単なる例示的な実施態様であり、特記されない限り、限定的であるとみなされるべきではない。
【0081】
以下の実施例は、本発明を例示し、当業者に本発明の製造方法および使用方法を教示することを意図している。それらは、決して限定することを意図するものではない。
【0082】
実施例
以下の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ、菌株VBTS-2546を、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキの供給源として用いた。
【0083】
以下の実施例では、バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイ、菌株ABTS-1857(Valent BioSciences Corporationから入手可能)を、バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの供給源として用いた。
【0084】
以下の実施例では、軽質パラフィン系石油蒸留物である、Sunspray 6N(R.E. Carroll、Incおよびその他から入手可能)パラフィン系農業用スプレーオイルを、希釈剤の供給源として用いた。
【0085】
以下の実施例では、変性レオロジー添加剤である、Bentone(登録商標)38(Elementis Specialties、Inc.から入手可能、Bentoneは、Elementis Specialties、Inc.の登録商標である)モンモリロナイトクレーを、レオロジー添加剤の供給源として用いた。
【0086】
以下の実施例では、ポリオール脂肪酸エステルおよびそのポリエトキシ化誘導体である、Atplus(商標) 300FA(Croda Crop Careから入手可能)乳化剤を、乳化剤の供給源として用いた。
【0087】
以下の実施例では、ポリソルベート20またはTween 20(Croda Crop Careから入手可能)界面活性剤を、乳化剤の供給源として用いた。
【実施例1】
【0088】
本発明の製剤を以下のとおり製造した。バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイを別々に発酵させた。次いで、混合タンク中、所望の発酵固体比、60:40のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイで、発酵スラリーを合わせた。次に、スラリーを噴霧乾燥させ、篩かけして、工業用グレードの有効成分を得た。
【0089】
ミキサーを備えたタンクにおいて、希釈剤、レオロジー添加剤および乳化剤の一部を用いてゲル濃縮物を調製した。ミキサーを備えた別のタンクにおいて、希釈剤であるパラフィン系農業用スプレーオイルを最初に充填し、次いで、ゲル濃縮物、有効成分、および残りの乳化剤を充填した。製剤を、均質になるまで混合した。次いで、製剤を篩かけして、直径が約100マイクロメーターより大きい粒子を除去した。この製剤の例は、下記表1である。希釈剤、レオロジー添加剤および乳化剤の量は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス・アイザワの濃度に依存して変化し、これは発酵スラリーの効力によって異なる。
【0090】
表1:乳化可能な懸濁液濃縮物製剤
【実施例2】
【0091】
製剤の効力
本発明の製剤の6つのさらなるバッチを、約25 %〜約28 % wt/wtで変化する量のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイとともに調製した。次いで、キャベジルーパー(キャベツシャクトリムシ)、ダイアモンドバックモス(コナガ)、およびビートアーミーワーム(シロイチモジヨトウ)に対して、これらの製剤の効力およびLC50値を試験した。これらの試験結果を下記表2、3および4にまとめる。
【0092】
表2:製剤のキャベジルーパーに対する効力およびLC50
【0093】
表3:製剤のダイアモンドバックモスに対する効力およびLC50

注:Bta Ref. Std:LC50=1.25 ug/mL(CL=0.922−1.56); 効力=60,805 DBM U/mg。
【0094】
4:製剤のビートアーミーワームに対する LC50

注:Bta Ref. Std:LC50=27.8 ug/mL(CL=24.6−31.4)
【0095】
2から明らかなように、本発明の製剤は、標準的なキャベジルーパーに対して17,590 IU/mg以上の効力を有する。表2、3および4から明らかなように、キャベジルーパー、ビートアーミーワームおよびダイアモンドバックモスに対するLC50値はすべて、出願人によって製剤されたバチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比0.6:0.4が、3種の害虫すべてについて高い殺傷率をもたらすことを示す。バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ他の比からは、優れた結果が得られなかったことから、これらの結果は予期せぬものであった。
【実施例3】
【0096】
製剤の毒素含量
当業者に公知の標準的技術を用いるイオン交換HPLCを用いて、本発明の製剤を分析した(たとえば、米国特許第5,523,211号を参照)。まとめると、本発明の製剤中に存在する毒素、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1CおよびCry1Dのレベルを決定するために、バチルス・チューリンゲンシスのパラ胞子結晶を可溶化し、分離し、定量した。以下の表5から明らかなように、試験は、Cry1Aa、Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1C、およびCry1Dについて明確な毒素ピークを示した。
【0097】
5:製剤のイオン交換HPLC分析
【0098】
この試験によって確認されたように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキは、毒素Cry1Aa、Cry1Ab、およびCry1Acを発現する。バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイは、毒素Cry1C、Cry1D、Cry1Aa、およびCry1Abを発現する。表5から明らかなように、本発明の製剤は、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ and バチルス・チューリンゲンシス・アイザワイによって発現された毒素を含む。
【実施例4】
【0099】
タンク混合物
上記に示されたように、本発明の製剤は、混合タンク内で他の有効成分と混合されるか、または他の活性剤とともに製剤されてもよい。表6に、このようなたタンク混合物のいくつかを示す。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0100】
6:例示のBtk/Bta(60:40)タンク混合物
【実施例5】
【0101】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比が、一般的に使用されている殺虫剤クロラトラニリプロールに対する耐性が知られている昆虫種に及ぼす影響を調べるための試験を行った。Prevathon(商標)(DuPont(商標)から入手可能)は、クロラントラニプリロールの5%懸濁液濃縮物であり、以下の2つの試験においてクロラントラニプリロールの供給源として用いられた。バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイおよびバチルス・チューリンゲンシス・クルスタキの供給源として、Sympatico(商標)乳化可能な懸濁液濃縮物(Valent BioSciences Corporationから入手可能)を用いた。Sympatico(商標)は、重量比が約60:40のバチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ発酵固体、胞子、毒素およびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ発酵固体、胞子、毒素を含む。小区画(プロット)にキャベツを植え、クロラントラニプリロールに耐性があることが知られているダイアモンドバックスモス(Plutella xylostella)とキャベジクラスターキャタピラー(Crocidolomia pavonana)の集団に自然に感染させた。
【0102】
7
【0103】
7から明らかなように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比は、有意な収量増加をもたらした。非処理コントロールおよびクロラントラニリプロール処理したプロットの収量は、それぞれ46.2および67.0 kg/プロットであったが、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ処理プロットの収量は、少なくとも89.9 kg /プロットであった。この試験により、バチルス・チューリンゲンシス・クルスタキ/バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイ相乗混合物がクロラントラニプリロールに対する耐性を発現した幼虫を防除するのに有効であることが確認された。
【実施例6】
【0104】
バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキおよびバチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比が、一般的に使用されている殺虫剤クロラトラニリプロールに対する既知の耐性を持つ昆虫種に及ぼす影響を調べるために別の試験を行った。
【0105】
8
【0106】
8から明らかなように、バチルス・チューリンゲンシス亜種クルスタキ:バチルス・チューリンゲンシス亜種アイザワイの相乗的重量比は、有意な収量増加をもたらした。さらに、本発明の製剤とクロラントラニリプロールとの混合物は、収量の増加に特に効果的であった。
【国際調査報告】