(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018507365
(43)【公表日】20180315
(54)【発明の名称】コンペンセータ
(51)【国際特許分類】
   F16L 51/03 20060101AFI20180216BHJP
   F16L 27/12 20060101ALI20180216BHJP
【FI】
   !F16L51/03
   !F16L27/12 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】2017544605
(86)(22)【出願日】20160213
(85)【翻訳文提出日】20170822
(86)【国際出願番号】EP2016000248
(87)【国際公開番号】WO2016134828
(87)【国際公開日】20160901
(31)【優先権主張番号】102015002105.2
(32)【優先日】20150223
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】510153962
【氏名又は名称】マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー
【住所又は居所】ドイツ・86153・アウグスブルク・シュタットバッハシュトラーセ・1
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・ディヒテル
【住所又は居所】ドイツ・86153・アウクスブルク・アム・シェーフラーバッハ・6
【テーマコード(参考)】
3H104
【Fターム(参考)】
3H104JA08
3H104JB02
3H104JC04
3H104JC08
3H104JD02
3H104LB04
3H104LC02
3H104LC08
3H104LG08
3H104LG30
(57)【要約】
本発明は、第一のベローズ部11と、第二のベローズ部12と、当該第一のベローズ部11と第二のベローズ部12との間に配置された中間管部13と、第一の接続フランジ14と、第二の接続フランジ15と、を備えるコンペンセータ10であって、第一のベローズ部11は第一の接続フランジ14および中間管部13に係合し、第二のベローズ部12は第二の接続フランジ15および中間管部13に係合し、第一の接続フランジ14と第二の接続フランジ15との間に配置されるとともに、中間管部13を外部において、中間管部に対する結合なしに、あるいは中間管部に対する剛性結合なしに包囲する中間フランジ16であって、当該中間フランジ16は第一の連結棒17を介して第一の接続フランジに結合され、第二の連結棒18を介して第二の接続フランジに結合されている中間フランジを備えるコンペンセータに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一のベローズ部(11)と、第二のベローズ部(12)と、当該第一のベローズ部(11)と第二のベローズ部(12)との間に配置された中間管部(13)と、第一の接続フランジ(14)と、第二の接続フランジ(15)と、を備えるコンペンセータ(10)であって、前記第一のベローズ部(11)は前記第一の接続フランジ(14)および前記中間管部(13)に係合し、前記第二のベローズ部(12)は前記第二の接続フランジ(15)および前記中間管部(13)に係合するコンペンセータにおいて、
前記第一の接続フランジ(14)と前記第二の接続フランジ(15)との間に配置されるとともに、前記中間管部(13)を外部において、前記中間管部に対する結合なしに、あるいは前記中間管部に対する剛性結合なしに包囲する中間フランジ(16)であって、当該中間フランジ(16)は第一の連結棒(17)を介して前記第一の接続フランジに結合され、第二の連結棒(18)を介して第二の接続フランジに結合されている中間フランジを特徴とするコンペンセータ。
【請求項2】
前記第一の連結棒(17)であって、当該第一の連結棒を介して前記中間フランジ(16)が前記第一の接続フランジ(14)に結合されている第一の連結棒は第一の軸線(19)上にあり、前記第二の連結棒(18)であって、当該第二の連結棒を介して前記中間フランジ(16)が前記第二の接続フランジ(15)に結合されている第二の連結棒は第二の軸線(20)上にあることを特徴とする、請求項1に記載のコンペンセータ。
【請求項3】
前記第一の軸線(19)と前記第二の軸線(20)は、当該軸線(19,20)の交点(21)が前記コンペンセータ(10)の内部にあるように交差することを特徴とする、請求項2に記載のコンペンセータ。
【請求項4】
前記第一の軸線(19)と前記第二の軸線(20)は、90°±10°、特に90°±5°の角度を含むことを特徴とする、請求項2または3に記載のコンペンセータ。
【請求項5】
前記第一の軸線(19)と前記第二の軸線(20)は、90°の角度を含むことを特徴とする、請求項4に記載のコンペンセータ。
【請求項6】
前記中間フランジ(16)と前記中間管部(13)との間に減衰要素(25)が設けられていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のコンペンセータ。
【請求項7】
前記中間フランジ(16)と前記中間管部(13)との間に絶縁材(25)が設けられていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンペンセータ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載のコンペンセータであって、当該コンペンセータは金属材料から製造されていることを特徴とするコンペンセータ。
【請求項9】
請求項1から7のいずれか一項に記載のコンペンセータであって、当該コンペンセータは、前記中間管部(13)、前記接続フランジ(14,15)、前記中間フランジ(16)、および前記連結棒(17,18)の領域内で金属材料から製造されている一方、前記ベローズ部(11,12)の領域内で非金属材料から製造されていることを特徴とするコンペンセータ。
【請求項10】
前記非金属材料は、ゴム材料もしくはゴム状材料、またはエラストマー材料であることを特徴とする請求項9に記載のコンペンセータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンペンセータに関する。
【背景技術】
【0002】
導管システム、例えば排ガスシステムにおいて、例えば温度サイクルに起因して生じる導管システム内の移動を補償するためにコンペンセータが用いられる。基本的な三つの移動の種類に応じて、従来技術によれば軸方向コンペンセータと、アンギュラーコンペンセータと、横方向コンペンセータおよびユニバーサルコンペンセータとが区別される。軸方向コンペンセータは、軸方向における移動を吸収する働きをする。アンギュラーコンペンセータは、屈曲もしくは角運動を吸収する。横方向コンペンセータは横断移動もしくは横移動を補償する。ユニバーサルコンペンセータは、あらゆる空間方向における移動と、曲げ軸線周りの捻じれを補償する。軸方向コンペンセータと、ユニバーサルコンペンセータとは、軸方向に作用する内圧反力ゆえに、低い圧力もしくは小さな公称寸法を有するシステムにおいてのみ用いられることが多い。
【0003】
実践から知られている横方向コンペンセータは、典型的に二つのベローズ部を備え、当該二つのベローズ部の間に中間管部が配置されている。実践から知られている横方向コンペンセータはさらに、好ましくは二つの接続フランジを備え、第一のベローズ部は第一の接続フランジおよび中間管部に係合し、第二のベローズ部は第二の接続フランジおよび同じく中間管部に係合する。すでに述べたように、中間管部は二つのベローズ部の間に設けられている。
【0004】
実践から知られている横方向コンペンセータは、屈曲もしくは角運動を補償することができない。付加的に全ての屈曲面において角運動を吸収できるためには、一の横方向コンペンセータに加えて、カルダン継手を備える二つのアンギュラーコンペンセータが取り付けられなければならない。これはコスト上の理由および構成空間上の理由から、不利である。
【0005】
従って、横方向コンペンセータの機能を拡大し、すなわち、それにより横方向コンペンセータが横断移動もしくは横移動に加えて、両方の屈曲面における屈曲もしくは角運動をも補償することができるような、新式のコンペンセータが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の点に鑑み、本発明は新式のコンペンセータを創出することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、請求項1に記載のコンペンセータによって解決される。
【0008】
本発明によればコンペンセータは、中間フランジを有しており、当該中間フランジは、第一の接続フランジと、第二の接続フランジとの間に配置されるとともに、中間管部を外部において、当該中間管部に対する結合なしに、あるいは当該中間管部に対する剛性結合なしに包囲し、前記中間フランジは、第一の連結棒を介して第一の接続フランジに結合され、第二の連結棒を介して第二の接続フランジに結合されている。本発明に係るコンペンセータは、横移動と、あらゆる軸線に関する屈曲捻じれを補償することができる。本発明に係るコンペンセータは、軽量であることと、必要とする構成空間が小さいことを特徴とする。
【0009】
一の有利な発展的構成によれば、第一の連結棒であって、当該第一の連結棒を介して中間フランジが第一の接続フランジに結合されている第一の連結棒は第一の軸線上にあり、第二の連結棒であって、当該第二の連結棒を介して中間フランジが第二の接続フランジに結合されている第二の連結棒は第二の軸線上にあり、第一の軸線と第二の軸線は好適に、当該軸線の交点がコンペンセータ内部にあり、第一の軸線と第二の軸線がおよそ90°の角度を成すように交差する。当該実施は、異なる平面において行われる角運動の補償を分離するために特に有利である。
【0010】
さらなる有利な発展的構成によれば、中間フランジと中間管部との間に減衰要素が設けられている。中間フランジと中間管部との間に減衰要素を設けることは、本発明に係るコンペンセータの水平取り付け位置においても、垂直取り付け位置においても有利である。垂直な取り付け位置において、振動が励起された場合、中間フランジと中間管部との減衰されない接触が回避され得、それにより中間管部の領域内でのコンペンセータの損傷を回避する。コンペンセータの水平取り付け位置では、中間管部と中間フランジとの間に常に所定の距離が保持され得る。
【0011】
本発明の好適な発展的構成は従属請求項と、以下の詳細な説明に記載されている。本発明の実施の形態を図面に基づいてより詳しく説明するが、本発明は当該実施の形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るコンペンセータを斜視的に示す図である。
【図2】本発明に係るコンペンセータの側面を示す図である。
【図3】本発明に係るコンペンセータの上面を示す図である。
【図4】内燃機関の排ガス設備に取り付けられた本発明に係るコンペンセータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明はコンペンセータに関する。図1から図3は本発明に係るコンペンセータ10の一の好適な実施の形態を異なる観点から示しており、これに対して図4は、内燃機関の排ガスシステムとの関連で、本発明に係るコンペンセータ10の好適な取り付け位置もしくは好適な応用例を示している。
【0014】
本発明に係るコンペンセータ10は、第一のベローズ部11と、第二のベローズ部12と、当該第一のベローズ部11と第二のベローズ部12との間に設けられるとともに、これらと固定的に結合された中間管部13とを有している。本発明に係るコンペンセータ10はさらに、第一の接続フランジ14と、第二の接続フランジ15とを有している。第一のベローズ部11は、第一の接続フランジ14と中間管部13との間に配置されている。中間管部13の反対側では、第二のベローズ部12が、第二の接続フランジ15と中間管部13との間に配置されている。従って第一のベローズ部11が、中間管部13と第一の接続フランジ14とに固定的に係合する一方で、第二のベローズ部12は中間管部13と第二の接続フランジ15とに固定的に係合している。
【0015】
本発明に係るコンペンセータ10はさらに、中間フランジ16を有している。中間フランジ16は、第一の接続フランジ14と第二の接続フランジ15との間に、中間管部13に対する結合なしに、あるいは中間管部13に対する剛性結合なしに配置されており、中間フランジ16は中間管部13を経方向外部において、部分的に同心的に包囲する。中間フランジ16は、中間管部13に対する結合なしに、もしくは中間管部13に対する剛性結合なしに、接続フランジ14および15の間に、緩く吊るされている。
【0016】
中間フランジ16は第一の連結棒17を介して第一の接続フランジ14に結合され、第二の連結棒18を介して第二の接続フランジ16に結合されている。中間フランジ16を第一の接続フランジ14に結合する役割を果たしている第一の連結棒17は、図3において最もよく分かるように、第一の軸線19上にある。中間フランジ16を第二の接続フランジ15に結合する役割を果たしている第二の連結棒18は、第二の軸線20上にある。
【0017】
二つの軸線19,20はこのとき、軸線19,20の交点21がコンペンセータ10の内部に、すなわちコンペンセータ10によって画定された流路22の内部にあるように、互いに配向されているか、もしくは延在している。第一の軸線19と第二の軸線20は、90°±10°、特に90°±5°、好ましくは90°の角度を含む。この場合、異なる屈曲方向における角運動の補償は、互いに完全に切り離されている。
【0018】
図4は、ディーゼル発電設備の排ガスシステムにおける、本発明に係るコンペンセータ10の好適な取り付け状況もしくは好適な応用例を示しており、コンペンセータ10は導管システムの、第一ターボ過給段と第二ターボ過給段との間に組みこまれており、すなわち、コンペンセータ10は第一の接続フランジ14によって、ディーゼル発電設備の排ガスシステムの第一の管部分23に接続され、当該コンペンセータの第二の接続フランジ15によって、第二の管部分24に接続されているように、導管システムに組み込まれている。例えば排ガスの温度サイクルに伴う横移動と屈曲運動は、本発明に係るコンペンセータ10によって、完全に補償され得る。
【0019】
図4において本発明に係るコンペンセータ10は垂直に取り付けられている。図2から分かるように、中間管部13と中間フランジ16との間に、要素25が配置されていてよく、当該要素は図2では、絶縁材から成る要素25であり、当該要素は軸方向で見た場合、中間管部13のみを介するのではなく、ベローズ部11,12も介して延在し、それにより軸方向で見た場合、二つの接続フランジ14,15の間に連続的に延在する。このような絶縁材は断熱の働きをするが、減衰要素としての役目も果たし、それによりコンペンセータ10に振動が励起されているとき、中間フランジ16と中間管部13とが直接的に接触し、それにより中間管部13が損傷することを回避する。
【0020】
中間管部13と中間フランジ16との間に、他の減衰要素が設けられていてもよいことが指摘され、それにより、振動励起が生じた場合、中間管部13の損傷を回避する。
【0021】
このような減衰要素または絶縁材からなる要素は好適に、本発明に係るコンペンセータ10が水平位置で取り付けられるときも、少なくとも中間管部13と中間フランジ16との間に配置されている。
【0022】
本発明に係るコンペンセータは好ましくは、完全に金属材料から製造されている。コンペンセータ10は部分的にのみ、金属材料から製造されていてもよい。特にコンペンセータは、中間管部13の領域内、接続フランジ14,15の領域内、中間フランジ16の領域内、および連結棒17,18の領域内で金属材料から形成されている。ベローズ部11,12は、非金属材料から、例えばゴム材料もしくはゴム状材料から、またはエラストマー材料または繊維製品から製造されていてもよい。
【0023】
従って本発明に係るコンペンセータ10は、ベローズ部11,12と、当該ベローズ部同士の間に配置された中間管部13とを有している。コンペンセータ10はさらに、接続フランジ14,15および中間フランジ16を有している。中間フランジ16は、異なる軸線上に配置された連結棒17,18を介して、二つの接続フランジ14,15と結合されている。軸方向に作用する圧縮力は、全ての側の横移動および全ての軸線に関する屈曲捻じれと同様に吸収される。コンペンセータ10は垂直方向の取り付けにも水平方向の取り付けにも好適である。
【0024】
フランジ14,15,16は互いに平行に延在する平面内にある。連結棒17,18は、これらの平面に垂直である一方、コンペンセータ10を貫流する方向に対して平行に設けられている。
【0025】
図2において中間フランジ16の領域内に点線で暗示されているように、中間フランジ16は多層式に、複数の互いに重なり合う層から形成されていてよく、連結棒17,18はそれぞれ、中間フランジの全ての層を通過して延伸する。
【0026】
本発明に係るコンペンセータ10は好適に、内燃機関、例えば船舶用ディーゼル内燃機関、またはディーゼル発電設備用内燃機関の排ガスシステムの導管に用いられる。コンペンセータ10は排ガスシステムの排ガスに貫流される構成部材であり、従って排ガスシステムの導管の構成要素である。
【符号の説明】
【0027】
10 コンペンセータ
11 ベローズ部
12 ベローズ部
13 中間管部
14 接続フランジ
15 接続フランジ
16 中間フランジ
17 連結棒
18 連結棒
19 軸線
20 軸線
21 交点
22 流路
23 管部分
24 管部分
25 要素
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】