(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018508265
(43)【公表日】20180329
(54)【発明の名称】三次元鉢部を形成する吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/53 20060101AFI20180302BHJP
   A61F 13/532 20060101ALI20180302BHJP
   A61F 13/537 20060101ALI20180302BHJP
   A61F 13/494 20060101ALI20180302BHJP
【FI】
   !A61F13/53 200
   !A61F13/53 100
   !A61F13/532 200
   !A61F13/537 210
   !A61F13/537 220
   !A61F13/53 300
   !A61F13/494 111
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】33
(21)【出願番号】2017540897
(86)(22)【出願日】20160204
(85)【翻訳文提出日】20170802
(86)【国際出願番号】US2016016480
(87)【国際公開番号】WO2016133712
(87)【国際公開日】20160825
(31)【優先権主張番号】15155432.6
(32)【優先日】20150217
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【住所又は居所】アメリカ合衆国オハイオ州,シンシナティー,ワン プロクター アンド ギャンブル プラザ (番地なし)
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(72)【発明者】
【氏名】ブルーノ、ヨハネス、エールンスペルガー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国シュバルバッハ、アム、タウヌス、ズルツバッハー、シュトラーセ、40−50、プロクター、アンド、ギャンブル、サービシズ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
(72)【発明者】
【氏名】ハンス、アドルフ、ヤッケルス
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国シュバルバッハ、アム、タウヌス、ズルツバッハー、シュトラーセ、40−50、プロクター、アンド、ギャンブル、サービシズ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
(72)【発明者】
【氏名】クラウス、ペーター、シュトールツェル
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国シュバルバッハ、アム、タウヌス、ズルツバッハー、シュトラーセ、40−50、プロクター、アンド、ギャンブル、サービシズ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
(72)【発明者】
【氏名】クリスティーネ、エリザベート、ツィプフ
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国シュバルバッハ、アム、タウヌス、ズルツバッハー、シュトラーセ、40−50、プロクター、アンド、ギャンブル、サービシズ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200CA08
3B200DA02
3B200DA14
3B200DB05
3B200DB11
3B200DB24
(57)【要約】
おむつなど吸収性物品(20)は、トップシート(24)と、バックシート(25)と、吸収性コア(28)と、を備える。吸収層は、少なくとも長手方向に延在する中央部(60)と、中央部の横方向外側に配設された第1及び第2側部(61、62)と、を備える。吸収性コアは、中央部と側部との間に第1及び第2折り畳みガイド(261、262)を更に備える。各側部は、複数のウイングレット(610〜613、620〜623)を備え、各ウイングレットは、折り畳みガイドに対して近位側部(6200、6210、6220)を有し、この近位側部から外側に延在し、隣接するウイングレットは、その隣接する側部(6202〜6211、6213〜6221)間の間隙によって分離される。吸収性コアが折り畳みガイドに沿って折り畳まれると、中央部及び側部は、三次元鉢部を形成する。物品は、トップシートと吸収性コアとの間に実質的に超吸収性ポリマーを含まない、少なくとも1つの液体管理層(52、54)を備えてよい。吸収性コアは、実質的にセルロース繊維を含まなくてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着用者に面する面と、衣類に面する面と、を有し、長手方向(80)及び横方向(90)に延在する吸収性物品(20)であって、前記物品が、
−前記着用者に面する面上のトップシート(24)と、
−前記衣類に面する面上のバックシート(25)と、
−前記トップシートと前記バックシートとの間の吸収性コア(28)と、を備え、
−前記吸収性コアが、コアラップ(16、16’)内に吸収層を備え、前記吸収層が吸収性材料を含み、長手方向に延在する中央部(60)と、前記中央部の横方向外側に配設された第1側部(61)と、前記中央部の別の側で、前記中央部の横方向外側に配設された第2側部(62)と、を有し、
前記吸収性コアが、前記中央部と前記第1側部との間の第1折り畳みガイド(261)と、前記中央部と前記第2側部との間の第2折り畳みガイド(262)と、を更に備え、
各側部が複数のウイングレット(610〜613、620〜623)を備え、各ウイングレットが、折り畳みガイドに対して近位側部(6200、6210、6220)を有し、この近位側部から外側に延在し、隣接するウイングレットが、その隣接する側部(6202〜6211、6213〜6221)間の間隙によって分離され、
前記吸収性コアが前記折り畳みガイドに沿って折り畳まれるとき、前記中央部及び前記側部が三次元鉢部を形成し、前記ウイングレット間の前記間隙が縮小し、前記隣接する側部が任意に接触し、前記物品が、
−前記トップシートと前記吸収性コアとの間に少なくとも1つの液体管理層(52、54)を更に備える、吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収性コアが実質的にセルロース繊維を含まず、具体的には、前記吸収性材料が超吸収性ポリマー粒子により構成される、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記コアラップが、最上層(16)と、最下層(16’)と、を備え、前記コアラップの前記最上層(16)が、前記折り畳みガイド及び/又は前記ウイングレット間の前記間隙の少なくとも一部を介して前記コアラップの前記最下層(16’)に接合される、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記吸収層に面する前記最上層の側部及び/又は前記最下層の側部に補助接着剤(70)を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収性材料が、マイクロファイバー接着剤によって少なくとも部分的に前記コアラップ内に固定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収性コアの前記折り畳みガイドが、前記吸収層の中央部に向かって内向きに湾曲している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収性コアの前記折り畳みガイドの少なくとも1つの先端、好ましくは両先端が、前記吸収性層の前記吸収性層の前記長手方向側縁部まで延在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
各側部について、前記隣接するウイングレット間の前記間隙のうちの少なくとも1つが概ね三角形の形状を有し、具体的には、前記2つの隣接するウイングレットの隣接する側部によってこれらの近位側部に形成される角度(α)が約5°〜約60°の範囲である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記物品が、長手方向軸(80)と、前側領域(36)と、後側領域(38)と、中間股領域(37)と、を概念上有し、各領域が、前記長手方向軸に沿って測定したときに、前記物品の長さの1/3を示し、前記吸収層の前記中央部が、前記物品の前記前側領域、前記股領域及び前記後側領域を横断して長手方向に延在し、前記吸収層の前記第1側部及び前記第2側部が、少なくとも部分的に前記物品の前記股領域内にある、請求項1〜8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記吸収性物品が、
−一対の弾性レッグカフ(34)であって、各カフが前記トップシートに取り付けられた近位縁部(64)と、自立遠位縁部(66)と、を有する、一対の弾性レッグカフ(34)、並びに/あるいは
−前記吸収層の横方向外側に配置された、一対の弾性ガスケットカフ(32)、及び/又は
−前記吸収層の前記側部と前記バックシートとの間に少なくとも部分的に配置された、長手方向に延在する弾性要素、を更に備え、
前記物品が着用者に配置されたときに、これらの1つ又は2つ以上の弾性構成要素が、前記折り畳みガイドに沿って前記吸収性コアを鉢形状にさせる収縮力を前記吸収性コアに及ぼす、請求項1〜9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項11】
−前記液体管理層が、非結合又は弱結合親水性繊維、具体的には、架橋セルロース繊維を含む、液体分配層(54)である、あるいは
−前記液体管理層が、不織布材料、具体的には、樹脂結合した不織布を含む捕捉層(52)である、あるいは、
−前記吸収性物品が、上述のように液体分配層である第1液体管理層と、上述のように捕捉層である第2液体管理層と、を備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記少なくとも1つの液体管理層が、前記吸収性コアの前記折り畳みガイドと少なくとも部分的に重ねて置かれる一対の折り畳みガイドを備える、請求項1〜11のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記液体管理層が、前記液体管理層の折り畳みガイドに隣接する領域から外側に延在する複数の液体管理層ウイングレット(610’〜617’、610”〜617”)を備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項14】
前記液体管理層の折り畳みガイドが、
−前記液体管理層の周囲領域よりも低い坪量を有する溝であって、具体的には、前記折り畳みガイドが実質的に液体管理層材料を含まない領域である、溝、
−前記液体管理層の周囲領域よりも高程度の圧縮を有する溝、及び
−前記液体管理層内の切り込み、のうちの少なくとも1つによって形成される、請求項12又は13に記載の吸収性物品。
【請求項15】
前記吸収層及び/又は前記液体管理層の前記折り畳みガイドが、前記吸収性コアの前記中央部の長さの少なくとも10分の2(2/10)、具体的には、少なくとも40mm、好ましくは、少なくとも50mmの長さである、前記長手方向の突起部を有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、具体的には、乳幼児用おむつ及び成人用失禁製品が挙げられるが、これらに限定されない、着用者の股領域に着用されて、身体排泄物を吸収する種類の個人衛生用吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のおむつは、典型的には、セルロース繊維及び超吸収性ポリマー(「SAP」)粒子の混合物を吸収性材料として含有する吸収性コアを備える。吸収性コア内のSAPの相対量は、長年にわたって増加しており、したがって、より薄い吸収性コアがもたらされている。最近では、セルロース繊維を含まない吸収性コア材料(「エアフェルトフリー」コアとも呼ばれる)を備える吸収性物品も提案されている。フィット性を向上させ、漏出を低減するために、折り畳みガイドによって分離される中央部及び2つの側部を備える吸収性コアも提案されている。
【0003】
典型的には、吸収性物品が尿で飽和すると、吸収性物品は、流体の重量のために、着用者の股領域で垂れ下がる傾向にある。これにより、着用者の大腿部に沿って物品の接触が失われ、漏出の可能性を増加させることがある。弾性腰部バンド及びバリアレッグカフなど他の弾性部分が、接触及びフィット性を維持するために一般に使用されるが、これらの解決策は限定的であり、特に、おむつが所定の位置に適切に配置されなかった場合、又は着用者が所定の位置から移動させた場合、それでも漏出が生じ得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術で提案された改良にもかかわらず、製造費をできるだけ低く抑えつつ、吸収性物品の乾燥/湿潤時のフィット性、着用快適性、並びに流体捕捉及び漏出の低減など流体処理特性を向上させる継続的な必要性が存在する。更に、着用者に対称に当てやすく、身体の形状に沿わせやすい物品に対する必要性が存在する。本発明は、これらの多数の要求に対応する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、着用者に面する面上のトップシートと、衣類に面する面上のバックシートと、トップシートとバックシートとの間の吸収性コアと、を備える吸収性物品に関する。吸収性コアは、長手方向に延在する中央部と、中央部の横方向外側に配設された第1側部と、中央部の別の側に、中央部の横方向外側に配設された第2側部と、を有する吸収層を備える。吸収性コアは、中央部と第1及び第2側部との間に折り畳みガイドを更に備える。
【0006】
各側部は、折り畳みガイドに対する近位側部を有し、この近位側部から外側に延在する複数のウイングレットを備える。2つの隣接するウイングレットは、これらの隣接する側部間の間隙によって分離される。これらの間隙のうちの少なくとも一部は、概ね三角形形状であってよい。吸収性コアが折り畳みガイドに沿って折り畳まれると、中央部及び側部は、三次元鉢部を形成する。この鉢構成では、隣接するウイングレット間の間隙は縮小し、任意に完全に近接して、鉢部の側壁を形成する。物品の残りの部分、具体的には、バックシート、トップシート、並びにバリアレッグカフ及びガスケットカフ(存在する場合)は、吸収性コアの鉢構成に従うことができる。吸収性物品は、有利には、吸収性コア及び物品が折り畳みガイドに沿って自然に折り畳まれ、したがって、物品が着用者に配置されると鉢形状を形成することを支援する、少なくとも1つの弾性要素を備えてよい。
【0007】
第1態様では、物品は、トップシートと吸収性コアとの間に少なくとも1つの液体管理層を更に備えてよい。別の態様では、吸収性コアは、実質的にセルロース繊維を含まなくてよい。別の態様では、コアラップは、折り畳みガイドを介して、及び/又は隣接するウイングレットを介して取り付けられてよい。有利に組み合わせてよい本発明のこの態様及び他の態様は、以下で更に詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】平らに広げられた状態であり、内部層をより明確に示すために一部の層が部分的に取り除かれた、例示的な物品の平面図である。
【図2】鉢構成であり、吸収層の上の層が視界から取り除かれた、同一物品の斜視図である。
【図3】図1の物品のいくつかの層の分解斜視図である。
【図4a】図1の物品の4−4に沿った概略断面図である。
【図4b】2つの液体管理層のうちの一方のみを備える、簡略化された物品の図4aのような断面図である。
【図4c】2つの液体管理層のうちの他方が存在する、別の簡略化された物品の図4aのような断面図である。
【図5】分離して示す、図1の物品の吸収性コアの平面図である。
【図6】図5のコアの横断面図である。
【図7】吸収性コアの最上層の内側での例示的な接着剤塗布パターンであり、吸収層を点線で示す。
【図8】図4aの下液体管理層の平面図である。
【図9】図4aの上液体管理層の平面図である。
【図10】図1の吸収性コア及び2つの液体管理層を重ね合わせて示す平面図である。
【図11】別の吸収性コアの平面図である。
【図12】別の下液体管理層の平面図である。
【図13】別の上液体管理層の平面図である。
【図14】図11、12、13の層を重ね合わせて示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
序論
本明細書及び特許請求の範囲において使用するとき、更なる制限のない用語「中央部」、「側部」、「折り畳みガイド」、及び「ウイングレット」は、別段の指示がない限り、又はこれらの用語が別の層を指すことが内容から明らかである場合を除いて、吸収性コアの一部としてのこれらの要素を指す。これらの用語が、「液体管理層の中央部」など「液体管理層」によって更に制限されるとき、これらは、液体管理層の一部としてのこれらの要素を指す。
【0010】
本明細書で使用するところの「含む、備える(comprise(s))」、「comprising」なる用語は、無制限である。それぞれは、その語の後に記載される要素(例えば構成部材)の存在を特定するものであるが、他の要素、例えば、当該技術分野において既知であるか、又は本明細書に開示される要素、工程、構成部材の存在を除外するものではない。動詞「含む(comprise)」に基づくこれらの用語は、特徴がその機能を実施する方法に著しく影響を及ぼす、言及されていないあらゆる要素、工程、又は成分を除外する、より狭義の用語「から本質的になる(consisting essentially of)」、及び明記されていないあらゆる要素、工程、又は成分を除外する用語「からなる(consisting of)」を包含すると解釈されるべきである。以下に記載する好ましい、有利な、又は例示的な実施形態はいずれも、特許請求の範囲を限定することが具体的に示されていない限り、特許請求の範囲を限定しない。「典型的には」、「通常は」、「好ましくは」、「有利には」、「具体的には」などの語も、特許請求の範囲を限定することが具体的に示されていない限り、特許請求の範囲を限定することを目的としない特徴を修飾する。ある実施形態に関連させて本明細書で説明したいかなる特徴又は構成要素も、別段の指示がない限り、別の実施形態の別の特徴又は構成要素と組み合わされ得る。
【0011】
別段の指示がない限り、説明文及び特許請求の範囲は、使用前(すなわち乾燥しており、液体を含んでいない)のものでありかつ少なくとも24時間、21℃±2℃及び相対湿度(RH)50±20%で調整され、かつ例えば図1に示すように平らな状態である吸収性物品、吸収性コア又はそれらの構成要素を指す。
【0012】
これより、図及び説明のためにこれらの図で参照されている数字を例示的に参照して、概ね本発明の吸収性物品及びこれらの構成要素について説明する。これらの例は、特に断らない限りは、特許請求の範囲を限定しようとするものではない。
【0013】
吸収性物品20の概説
本発明による例示的な吸収性物品を、乳幼児用テープ付きおむつ20の形態で図1に示す。図1は、平らに広げられた状態の、例示的なおむつの着用者に面する面の平面図であり、おむつの構造をより明確に示すために構造の一部分を切り欠いて示している。したがって、おむつ20は説明のみを目的として示しており、本発明は、特定種類の個人衛生用吸収性物品に限定されるものではない。この吸収性物品はまた、例えば、予備成形されたサイドシームを有するパンツタイプの物品でもあり得る。物品は、乳幼児、よちよち歩きの幼児用であってよいが、成人の失禁用であってもよい。用語「吸収性物品」は、ユーザーによって直接使用され得る完成品を指す。特に断らない限り、本明細書に開示される寸法及び領域はこの平らに広げられた形態の物品に適用される。物品の特定の部品に伸縮性要素によって張力が作用している場合、物品は典型的に、物品の外周に沿ってクランプを使用するか、かつ/又は粘着表面を使用して、ほぼ平らにするためにトップシート及びバックシートをピンと引っ張ることができる。トレーニングパンツのような閉じた物品は、平らな表面に適用することができるように横の縫い目に沿って切り開くことができる。サイドシームを有さない閉鎖式ベルト製品も、側縁部に沿って切り開くことができる。
【0014】
吸収性物品20は、前縁部10と、後縁部12と、前縁部と後縁部とを連結する2つの長手方向に延在する側(横)縁部13、14と、を備える。前縁部10は、着用時にユーザーの前方に向かって置かれるように意図された、物品の縁部であり、後縁部12はその反対側の縁部である。図1に例示的に示すように、平らに広げた構成で物品を着用者側から見ると、この吸収性物品は、長手軸線80によって概念的に分割され、この長手軸80は、物品の前縁部から後縁部へと延び、この軸に対して、物品を2つの実質的に対称的な半部に分割するものである。この軸80は、吸収性コアの長手方向軸80’と一般的には一致してよい。吸収性物品は、軸80に沿って後縁部から前縁部まで測定した長さLを有する。吸収性物品は、物品がかかる平らな状態にある場合に長手方向軸上で測定される長さの等しい前部領域及び後部領域に横方向軸90によって概念上分割することもできる。物品の横方向軸90は、長手方向軸80に対して垂直として画定され、物品の長さの半分のところに位置する。物品の前縁部10からLの0.45の距離(0.45L)に配置された長手方向軸80上の点は、本明細書において股ポイント「C」と呼ぶ。
【0015】
吸収性物品は、前側領域36、後側領域38、及びそれらの間の股領域37に概念上更に分割される。前側領域36は、物品のうちの前縁部10から延び、長手方向軸80に沿ってLの3分の1の長さを有する領域として定義される。後側領域38は、物品のうちの後縁部12から延び、長手方向軸80に沿ってLの3分の1の長さを有する領域として定義される。股領域37は、前側領域と後側領域との間にあり、同様に長手方向軸80に沿ってLの3分の1の長さを有する中間領域である。
【0016】
図2は、折り畳まれた構成の同一のおむつを示し、吸収性コアは、鉢形状構成をとり、ウイングレット610〜613、620〜623は、鉢部の側壁を形成している。理解を深めるために、吸収層の上の層は、図から取り除いている。液体管理層は、以下に詳述するように、物品が着用者に配置されたとき、鉢形状の三次元構成に従う。また、カフ、バックシート、及びトップシートなど吸収性物品の他の要素は、典型的には、折り畳まれた構成の吸収性コアの鉢形状に従い、更に拡張する。
【0017】
図3は、図1のおむつの層の一部を分解図で示す。おむつの着用者に面する面は、液体透過性トップシート24を備え、衣類に面する面は、液体不透過性バックシート25を備え、トップシート24とバックシート25との間には吸収性コア28が存在する。図示した物品は、2つの液体管理層、つまり、液体捕捉層52及び液体分配層54を備える。しかしながら、多数の用途では、単一の液体管理層で十分である。液体管理層は、実質的に超吸収性ポリマーを含まず、トップシートと吸収性コアとの間に少なくとも部分的に配設される。
【0018】
物品はまた、弾性部35を備える自立縁部66をそれぞれ有する一対のバリアレッグカフ34、並びにおむつのシャーシに弾性構成要素33を備えるにガスケットカフ32を備えてよい。典型的な他の吸収性物品の構成要素も存在してよく、締着システム40〜44(ただし、パンツ型おむつには含まれない)などその一部が図示されている。トップシート24、バックシート25、吸収性コア28、及び他の物品の構成要素は、種々の周知の構成にて、具体的には、糊付け、融着、及び/又は圧着によって組み立てられてよい。例示的なおむつ組み立て体は、例えば、米国特許第3,860,003号、同第5,221,274号、同第5,554,145号、同第5,569,234号、同第5,580,411号、同第6,004,306号に概説されている。吸収性物品は、有利には、薄くてよく、具体的には、乳幼児ケア用途の場合、以下に記載の厚さ測定方法で測定したとき、股ポイント又は物品の任意の他の点において、2.0mm〜8.0mm、具体的には3.0mm〜6.0mmのキャリパーであってよい。本明細書に記載の厚さ測定方法に従って測定したときの吸収性物品の最大厚さは、具体的には、有利には8.0mm以下、又は6.0mm以下であってよい。
【0019】
これより、物品の異なる構成要素及びこれらの相互作用方法について詳述する。
【0020】
吸収性コア28
本明細書で使用するとき、用語「吸収性コア」は、典型的には、最上層及び最下層によって形成されたコアラップに封入される、吸収性材料層を備える吸収性物品の構成要素を指す。吸収性コアは、典型的には、トップシート及びバックシートなど物品の他の構成要素に直接的又は間接的に取り付けられて、加工ラインで物品を形成する、個々の構成要素である。「吸収性コア」及び「コア」なる用語は、本明細書では互換可能に用いられる。しかしながら、吸収性材料層が、別個のコアラップを設けずに液体管理層など1つ若しくは2つ以上の層又はバックシートに直接堆積され、この場合、コアラップは、これらの層の1つによって少なくとも部分的に形成されてよいことは除外されない。
【0021】
吸収性コアは、図5に示すように、中央部60と、中央部の反対側で横方向外側に配設された、2つの側部61、62と、を備える吸収性材料の層を備える。第1折り畳みガイド261及び第2折り畳みガイド262は、中央部と、2つの側部のそれぞれとの間にそれぞれ存在する。中央部及び側部のそれぞれを含む吸収層は、典型的には、コアの長手方向中心線80’に対して対称であってよい。
【0022】
本発明の吸収性材料は、典型的には、超吸収性ポリマーを含む。有利には、吸収性材料は、実質的にセルロース繊維を含まなくてよいが、吸収性材料が、より高い量のセルロース繊維、例えば、吸収性コア中の吸収性材料の最大50重量%を含むことは除外されない。コアラップは、吸収性コア中の超吸収性ポリマー(SAP)の比率(%)を計算する目的では吸収性材料と見なされない。吸収性コアは、典型的には、吸収性物品のすべての構成要素のうちで最も高い吸収能力を有し、超吸収性ポリマー(SAP)の全体又は少なくとも大部分を含む吸収性物品の構成要素である。コアは、コアラップと、吸収性材料と、所望による接着剤とから本質的になり得る。コアラップは、典型的には、吸収性材料を含有するためにその長手方向側に沿って、任意にその前側端部及び後側端部においても好適な接合を使用して、不織布、紙又はティッシュ材料の1つ又は2つの層によって形成され得る。
【0023】
本発明の吸収性コアは、典型的には、例示として図5に図示するように、平面に平らに置かれ得る。吸収性コアはまた、通常薄くて快適であり、その製造プロセスの間に曲面、例えばドラム上に置かれ得るか、又は吸収性物品に加工される前に保管材料の連続的なロールとして保管及び処理され得る。特に断らない限り、本明細書に開示される寸法及び面積は、この平らに広げられた形態のコアに適用される。同じことが、コアが組み込まれた、テープ付きおむつとして図1に例示的に示した吸収性物品に当てはまる。
【0024】
吸収性コアは、その厚さに対して比較的薄く、主として横方向及び長手方向に延在してよい。これらの方向は、典型的には、コアが組み込まれる物品の横方向80及び長手方向90にそれぞれ対応する。したがって、吸収性コア28は、長手方向に対して平行であり、かつ前縁部280から後縁部282まで延在し、コアを分割する長手方向軸80’によって、この軸に対して2つの実質的に対称な半分に概念上分割され得る。同様に、横方向軸90’は、コアによって形成される平面において垂直方向に沿って2つの等しい長さを有する半部にコアを分割するものとして画定され得る。
【0025】
図5〜6に示すように、吸収性コア28は、前縁部280と、後縁部282と、前縁部と後縁部とを連結する2つの長手方向側縁部284、286とを備えてよい。コアの前縁部とは、コアが組み込まれているか又は組み込まれることになる吸収性物品の前縁部に向かって配置されることが意図される、コアの縁部である。通常、コアの前縁部280及び後縁部282は、コアの長手方向側縁部284、286よりも短い。吸収性コアはまた、上側288と下側290とを備えている。コアの上側は、物品の着用者対向側(トップシート24)に向かって配置されているか又は配置されるように意図されており、下側は、完成した物品の衣類対向側(バックシート25)に向かって配置されているか又は配置されるように意図されている側である。
【0026】
コアラップ16、16’
コアラップは、図6の断面図に示すように、コア(本明細書では、最上層とも称する)の上側288の第1基材16と、コアの下側290(本明細書では、最下層とも称する)の第2基材16’と、を備えてよい。最上層は、有利には、例えば、当該技術分野において周知の湿潤剤での処置後に、最下層よりも親水性であってよい。最上層はまた、身体(物品の身体に面する面)に向かって吸収性材料が移動することを回避するために、最下層よりも小さい孔を有してよい。最下層は、より厚い、及び/又はより嵩高であって、あばた状凸凹を回避してよい。すなわち、吸収性粒子がコアの穿孔からバックシートに達することを阻止してよい。しかしながら、コアラップが、例えば、その長さに沿って封止される一片の不織布材料によって形成され得ることは除外されない。
【0027】
コアラップが2つの基材で作製される場合、図6に示すように、コアの各長手方向側縁部284、286に沿ったC型ラップシールが形成されてよい。かかるC型ラップシールでは、第1基材のフラップがコアの長手方向側縁部のそれぞれに沿って第2基材の上で折り畳まれ、このフラップは、当該技術分野において周知のように、接着剤又は融着72を使用し、第2基材に取り付けられる。コアラップの前側縁部及び後側縁部は、例えば、互いに対して平らに接合されてよい(いわゆる「サンドイッチ」接合)。かかるコアラップ構造の例は、国際公開第2014/093310号に見出すことができる。超吸収性材料層の上で折り畳まれる一片の不織布材料からコアラップを形成し、長手方向で不織布材料とそれ自体とのわずかな重複部分を使用することも可能である。コアラップは、その外周に沿って、若しくは長手方向縁に沿ってのみ封止されてよい、又はいずれの縁部に沿っても封止されなくてよい。吸収層の中央部及び側部は、典型的には、十分なコアラップ材料がかかる封止部を設けるために存在するように、コアラップのまさに縁部まで延在しなくてよい。
【0028】
コアラップ基材は、吸収性材料を受容し、収容するために好適な任意の材料であってよい。典型的な基材は、具体的には、不織布、紙、ティッシュ、フィルム、織布、又はこれらのうちのいずれかの積層体である。コアラップは、具体的には、カード不織布、スパンボンド不織布(「S」)、又はメルトブローン不織布(「M」)、及びこれらのうちのいずれかの積層体などの不織布ウェブによって形成されてもよい。例えば、スパンメルトされたポリプロピレン不織布は、好適であり、具体的には、積層体ウェブのSMS、SMMS、又はSSMMS構造を有するもの、及び坪量が約5gsm〜15gsmの範囲であるものが好適である。好適な材料が、例えば、米国特許第7,744,576号、米国特許出願公開第2011/0268932(A1)号、同第2011/0319848(A1)号、及び同第2011/0250413(A1)号に開示されている。合成繊維から得た不織布材料、例えば、PE、PETなど、具体的にはPPが使用されてよい。コアラップの全体形状は、図5に見られるように矩形であってよい。これは、固定幅の1つ又は2つのロールからのコアラップ材を巻き戻し、切断し、任意にラップ材を折り畳んでコアの縁部280、282、284、286を形成することによって比較的容易に製造できるためである。コアラップの外周は他の形状であることも可能であり、例えば、吸収層の形状に概ね従う。
【0029】
接合部70’によって図6に示すように、コアラップの最上層16は、有利には、例えば、接着接合、機械的接合、融着、超音波接合、又はこれらの任意の組み合わせを使用して、折り畳みガイド領域を介して最下層16’に接合されてよい。したがって、折り畳みガイドは、有利には、吸収性材料を実質的に含まず、これらの接合部の形成を促進する、コアの領域であってよい。「実質的に含まない」は、製造プロセス中のSAP粒子など一部の吸収性材料による偶発的な汚染は除外されないことを意味する。これらの接合部は、吸収性材料が時期尚早に、使用前又は使用中(吸収性材料が膨潤するとき)に折り畳みガイドの領域を充填しないようにすることに役立ち得る。コアラップの最上層と下層との間のかかる接合部は、例えば、国際公開第2012/170,778号(Rosati)に開示されている。コアラップはまた、例えば、ウイングレット間、又はコアの側部と長手方側縁部との間の間隙によって形成された領域など他の領域で接合されてよい。かかる接合部70’’は、例えば、接着接合、機械的接合、融着、超音波接合、又はこれらの任意の組み合わせによって形成されてよい。他の種類の接合が使用されてよいが、補助接着剤70は、当該技術分野において周知であり、以下で更に説明するスロットコーティングによって、吸収性コアの幅にわたって吸収層に面する最上層及び/又は最下層の側部に塗布されて、これらの接合部70’、70’’を形成してよい。これは、所望のパターンによる吸収性材料の固定を支援してよい。C型ラップシール72はまた、例えば、接着剤のスロットコーティングによって、図6に示すように、コアの長手方向に延在する側縁部に沿って形成されてよい。C型ラップ接合部72を除くこれらの接合部70’、70’’は、吸収性コアが特定の飽和量に達すると開放して、吸収性材料が膨張できる、より多くの空間を解放するように設計されている。
【0030】
吸収層の中央部60
図5に示すように、中央部60は、コアの前縁部280に隣接する前縁部と、コアの後縁部282に隣接する後縁部と、前縁部及び後縁部を接続する2つの長手方向縁部と、を備える。中央部は、長手方向軸80’に沿って測定される長さL’を有する。中央部60は、有利に、換言すると、非矩形に成形される。ただし、中央部が矩形形状であることは除外されない。中央部は、例えば、その前縁部及び/又はその後縁部に面する最大幅W1と、横方向90’に沿って測定されるとき、中間位置にある最小幅W3と、を有してよい。
【0031】
中央部の長手方向縁部は、具体的には、中央部の前縁部と後縁部との間の中間位置に、それぞれ第1凹部及び第2凹部を形成してよい。したがって、中央部の全体形状は、図5に示すように、上から見たときにドッグボーン形状、つまり砂時計形状であってよい。中央部は、中央部の前縁部と後縁部との間の中間長手方向位置において最小幅W3を有してよい。中央部の最小幅W3は、中央部の最大幅W1の10%〜80%の範囲、具体的には、W1の15%〜70%の範囲、具体的には、W1の20%〜60%の範囲、例えば40%であってよい。中央部は、図示するように、凹部の外側領域では一定幅を有してよいが、他の構成、例えば、幅がコアの前縁部及び/又は後縁部に向かって連続的に拡大し得るなど他の構成も可能である。中央部の前縁部及び後縁部は実質的に直線状であってよいが、曲線状、凹状、若しくは凸状であり得る、又は一方は凸状であり、他方は凹状であり得ることは除外されない。
【0032】
中央部は、図示するように単一であってよいが、例えば、更に横方向に配置された折り畳みガイドによって分離されて、長手方向に更なる柔軟性をもたらすサブセクションを備えることは除外されない。中央部の吸収性材料の量は、典型的には、より高い坪量の吸収性材料が中央部の中間部、具体的には、側部の間に向かって、及び中央部の後縁部に対して中央部の前縁部に向かって配設されるように賦形されてよい。
【0033】
吸収層の側部61、62
吸収層の第1側部61及び第2側部62は、典型的には、中央部60の中間先細部によって形成された凹部によって画定された領域内に少なくとも部分的に配設される。これらの側部は、中央部よりも更に横方向外側に延在してよいが、これは、張り出した側部を覆うために長手方向側に追加のコアラップ材料を要することがある。したがって、側部は、コアの長手方向側での追加コアラップ材料の必要性を排除又は低減するように、中央部によって形成された凹部内に完全に包囲されることが有利であり得る。したがって、側部の最外側位置は、最大幅の、中央部の長手方向に延在する側縁部と同一平面上にあってよい、又はその内側方向であってよい。第1側部及び第2側部は、典型的には、コアの長手方向軸80’に対して互いに対称であってよい。
【0034】
ウイングレット(610〜613、620〜623)
側部61、62は、複数の隣接するウイングレット610〜613、620〜623をそれぞれ含む。ウイングレットは、フラップとしても記載されてよく、典型的には、中央部の領域に対して小さい寸法を有する。図5は、第2側部62のウイングレットの一部のクローズアップ図を示す。各ウイングレットは、折り畳みガイドに最も近接し、ウイングレットが外側へと延在する近位側部6200、6210、6220、6230...及び少なくとも2つ、典型的には、更に3つの更なる側部によって画定される。各ウイングレットの近位側部は、直接隣接してよい。すなわち、最も近接した折り畳みガイドの中心線から10mm未満離れてよい。各ウイングレットは、隣接するウイングレットから完全に分離していてよいが、ウイングレットの一部又はすべてが、折り畳みガイドの近位にある連続吸収性材料によって互いに結合されることは除外されない。ウイングレットの別の配置を図11に示す。
【0035】
各側部内で、ウイングレットは、隣り合って概ね揃っており、それらの隣接する側部6202〜6211、6213〜6221、6223〜6231...は、図5に示すように間隙によって分離されている。各側部にある間隙のうちの少なくとも1つは、物品及びコアが、図5に示すように平らに広げられた状態で示されるとき、概ね三角形、換言すると、くさび形であってよい。これらの三角形の間隙の場合、間隙の幅は、ウイングレットの近位側部からの距離と共に増加する。2つの隣接するウイングレットの隣接する側部によって近位側部で形成される角度α(アルファ)は、例えば、約5°〜約60°の範囲、具体的には、10°〜約50°の範囲、例えば、30°であってよい。典型的には、この角度が大きいほど、鉢構成においてより大きい曲率半径が達成され得る。この角度は、各間隙で同一であってよい、又は異なってよい。
【0036】
概ね三角形の間隙に加えて、各側部にある間隙のうちの少なくとも1つ(図示なし)は、実質的に一定の幅を有してよい。これらの間隙は、具体的には、概ね直線状であってよく、具体的には、図に示すように、横方向軸に対して平行であってよいが、これらが直線状であり、横方向軸に対して傾斜している、又は直線状ではなく、曲線状であることも可能である。かかる間隙の幅(The width of such gaps gap)は、具体的には、1mm〜8mmの範囲、より正確には2mm〜6mmの範囲であるが、他の値も可能である。これらの一定幅の間隙は、吸収性コアが鉢構成になったときに減少しても、減少しなくてもよい。それどころか、これらは、吸収性物品が着用者に配置されたときに有用に必要であり得る側部の柔軟性を増加させ、物品がユーザーに着用されると、コアは鉢形状をとる。
【0037】
各側部のウイングレットは、すべてが同一形状を有してよいが、具体的には、最も近接した折り畳みガイド(closet folding guides)の湾曲に適合する異なる形状を有利に有する。ウイングレットは、具体的には、特に、側部の第1及び最終ウイングレットの場合は概ね三角形であり(図5のウイングレット610、620、613、623ように)、中間ウイングレット611、621、612、622の場合は概ね四辺形であってよい。様々な四辺形形状が可能であり、具体的には、ウイングレットは概ね台形(少なくとも2辺が平行である台形)であってよい。本明細書で使用するとき、単語「概ね」は、ウイングレットの角部及び側部が、示した形状を必ずしも図形的に正確に形成するわけではないが、角部はやや丸みを帯び、側部は完全な直線で区切られなくてよいことを意味する。図5のクローズアップ図に示すように、ウイングレットの一部又はすべては、コアの長手方向側縁部284、286に対して平行である遠位縁部6201、6212、6222を有してよい。
【0038】
吸収性コアが折り畳みガイドに沿って折り畳まれて三次元鉢部を形成するとき、ウイングレットの隣接する側部間の間隙は縮小する。換言すると、隣接する側部は互いに対してより近接し、任意に互いに接触してよい。これは、乾燥及び湿潤状態の三次元鉢部の安定した側壁を形成することに役立つ。異なる種類のウイングレットの組み合わせを有して、側部をより良好に折り畳むこと、具体的には、ウイングレットが、長手方向で測定したときに異なる長さ、及び/又は異なる形状を有して、向上した側部シールをもたらし得ることは、有利であり得る。ウイングレットの形状及び数は、様々な寸法の吸収性物品及び様々な着用者の成長段階に適合してよい。各側部は、例えば、3〜10個のウイングレット、具体的には、4〜8個のウイングレットを備えてよい。
【0039】
吸収性コアの折り畳みガイド261、262
中央部60及び第1側部61は第1折り畳みガイド261によって分離され、同様に、中央部60及び第2側部62は、第2折り畳みガイド262によって分離される。折り畳みガイドは、コアが、着用者に配置されたときに、図2に示すように鉢部に類似の三次元形状を形成するように、吸収性コアを容易に折り畳めるようにする。吸収性材料層の側部は鉢部の側壁を形成し、中央部の前側部及び後側部は、互いに対して上方向に傾斜する。折り畳みガイドは、具体的には、中央部と側部との間の実質的に吸収性材料を含まない領域であってよい。吸収性材料を含まない領域の幅は、折り畳みガイドを通じて実質的に一定であってよいか、変化してよく、例えば、吸収性材料を含まない領域の幅は、折り畳みガイドのそれぞれの先端の一方又は両方に向かって漸増してよい。図6に示すように、コアラップの最上層16は、有利には、折り畳みガイドを介して最下層16’に接合されてよい。この接合部70’は、前述したように、折り畳みガイドの領域に形成された、例えば、接着接合、機械的接合、融着、超音波接合、又はこれらの任意の組み合わせであってよい。コアラップはまた、コアの他の領域、例えば、ウイングレット70’’の間の領域、つまり間隙で接合されてよく、また、図6に示すように、コアの長手方向に延在する側縁部に沿ってC型ラップシール72を形成してよい。
【0040】
折り畳みガイドは、有利には、中央部60に向かって湾曲してよい。中央部の長手方向側部に沿った凹部、側部の近位縁部、及び折り畳みガイドは、互いに対して概ね平行に走ってよい。具体的には、各折り畳みガイドの両先端は、図5に示すように、吸収層の長手方向に延在する側縁部まで完全に延在してよく、したがって、物品及びコアが平らに広げられた構成であると見なされたとき、中央部をその全長さに沿って側部から分離する。換言すると、折り畳みガイドは、有利には、吸収性材料によって完全に囲まれていない。このようにして、中央部に対して側部を容易に折り畳んで、折り畳まれた鉢構成で鉢部の直立側壁を設けることができる。折り畳みガイドは、一対の逆向きかっこ(「)(」)のように、変曲点のない、平滑な曲線に沿って湾曲してよい。折り畳みガイドのそれぞれが、互いから最も近接した位置に変曲点を有する曲線又は一連のセグメント、例えば、それぞれが90°回転した概ね「v」形状を形成し、したがって、合わせて一対の大なり及び小なり記号(「><」)に見えることも可能である。
【0041】
折り畳みガイドは、図5及び11に示すように完全に連続的であってよいが、別個の区域が十分に近接し、揃っていて、所望の折り畳みガイド機能を提供する限り、例えば、一連の別個の材料を含まない領域又は吸収性材料を含む小間隙によってそれぞれ分離されたエンボス加工領域によって折り畳みガイドが断続的に形成されることは除外されない。
【0042】
折り畳みガイドは、より一般的には、例えば、国際公開第2006/068549A1号(Hansson)に開示されるような当該技術分野において周知の方法で提供されてよく、任意の形状、具体的には、直線状であり、長手方向80に対して平行である形状を有してよい。折り畳みガイドは、例えば、特定の幅(例えば、1mm〜20mm)を有する溝又はチャネルであってよく、(図6に示すように)吸収性材料を含まないか、吸収層の周辺領域よりも低い坪量で吸収性材料を多少含む(例えば、直接隣接する中央部及び/又は側部の坪量の10%〜80%、具体的には、15%〜70%を有する)かのいずれかであってよい。折り畳みガイドはまた、繊維状吸収性材料又は発泡体など永久的に圧縮可能である吸収性材料をエンボス加工することによって設けられてよい。この場合、折り畳みガイドは、吸収層の周辺領域よりも高程度の圧縮を有する溝によって形成されてよい。一部の固形発泡体様吸収性材料など吸収性材料に切り込みを入れることができる場合、吸収層の材料に切り込み入れることによって折り畳みガイドを形成することも既知である。当然のことながら、これらの手段の組み合わせを使用して折り畳みガイドを形成することができる。折り畳みガイドは、図5の点線で示すように、中間部に沿ってガイドに概ね従う中心線を有する。
【0043】
吸収性材料
吸収層は、吸収性材料を含む。吸収性材料は、製造を簡易化するために、中央部60及び側部61、62において同一であってよいが、例えば、中央部及び側部で異なる材料が使用されることは除外されない。吸収性材料は、典型的には、高比率の超吸収性ポリマー(本明細書では「SAP」と略される)を含んでもよい。本明細書で使用する「超吸収性ポリマー」という用語は、架橋ポリマー材料であり得、遠心保持容量(CRC)試験(EDANA法WSP 241.2−05E)を用いて測定されたときに、それらの重量の少なくとも15倍の0.9%生理食塩水を吸収し得る、吸収性材料を指す。このSAPは、具体的には、20〜50g/g、又は25〜40g/gのCRC値を有し得る。SAPは、特に微粒子形態(SAP粒子)をなし得るが、吸収性フォーム又は繊維など、他の形態も考えられる。吸収性材料、具体的にはSAPの更なる詳細な例が、国際公開第2014/093310号(Ehrnsperger)において開示されている。具体的には、吸収性材料は、国際公開第2012/174026号(Ehrnsperger)に記載の、K(t)試験方法に従って測定したときに240秒未満の20g/gの吸収達成時間(T20)を必要とする、SAP粒子を含み得るか、それからなり得る。使用されるSAP粒子は、国際公開第2012/174026A1号に示される試験方法によって測定したときに、少なくとも10×10−7(cm秒)/g、具体的には、少なくとも15×10−7(cm秒)/g、又は少なくとも20×10−7(cm秒)/g、又は10〜50×10−7(cm秒)/gのUPM(尿透過率測定)値として表される平衡時透過性を有してよい。
【0044】
吸収性コアは、具体的には、実質的にセルロース繊維を含まなくてよく、吸収性材料の総重量に対して15重量%未満のセルロース繊維、具体的には、10%未満、又は5%未満かつ0重量%以上のセルロース繊維を含む。これにより、吸収性コアを、比較的薄い、具体的には、セルロース繊維を含む従来のコアよりも薄いものとすることができる。具体的には、物品の股ポイントCに対応する点、又は、有利には、コアの表面の任意の点で測定したときのコア(使用前)のキャリパーは、以下で詳述する厚さ測定方法に従って測定したとき、0.25mm〜5.0mm、具体的には、0.5mm〜4.0mmであってよい。
【0045】
吸収性材料層は、図5に例示的に示すように、中央部及び側部で連続的であってよい。吸収性材料の連続層は、具体的には、米国特許出願公開第2008/312617号(Hundorf)に教示されるように、2つの非連続的な吸収副層を加えることによって得られてよく、第1吸収副層は第1基材を含み、第2吸収副層は第2基材を含み、第1及び第2吸収副層は、該第1及び第2基材上に堆積された超吸収性粒子状ポリマー材料と、それぞれ第1及び第2基材上の吸収性粒子状ポリマー材料を被覆する熱可塑性接着材料と、を更に含む。該第1吸収副層の該熱可塑性接着材料の少なくとも一部は、第2吸収副層の熱可塑性接着材料の少なくとも一部と接触するように、第1吸収副層と第2吸収副層とは一体に合わせられ、したがって、第1基材と第2基材との間の得られた吸収性粒子状ポリマー材料層は、吸収性粒子状ポリマー材料領域内にわたって実質的に連続的に分配されてよい。例えば、米国特許出願公開第2008/312625号(Hundorf)で当該技術分野において周知のように、中央部及び側部が、吸収性材料を含む多数のランド領域を含んでよく、吸収性材料を含まない結合領域が中間に存在することも除外されない。
【0046】
吸収性材料の坪量(単位表面積当たりの堆積量)はまた、長手方向及び/又は横方向に巨視的に賦形された吸収性材料の分布を生じさせるように変化され得る。典型的には、コアの吸収性材料は有利にも、より高い吸収性が、典型的には、コアの前側及び中間領域に向かって求められることから、コアの後縁部に向かってややより少量で分配され得る。本明細書において用いられ得る吸収性材料分布の更なる詳細な例が、国際公開第2014/093310号(Ehrnsperger)において開示されている。側部は、一定の坪量で吸収性材料を含んでよいか、賦形された分布を有してもよい。中央部は、典型的には、2つの側部を組み合わせたよりも大きい総量の吸収性材料(例えば、20:1〜2:1の比率で)含んでよい。
【0047】
吸収性材料は、吸収性材料、具体的には、SAPを、有利には、比較的高速で比較的正確に堆積させることができる任意の既知のプロセスを適合させることによって基材上に堆積させて、中央部及び側部を形成してよい。吸収性材料は、例えば、米国特許公開2006/024433号(Blessing)、同第2008/0312617号及び同第2012/0051166A1号(共にHundorfら)において開示されているようなSAP技術を用いて付着されてもよい。この技法は、印刷ロールなどの転写装置を用いて、格子状の支持体(例えばレイオンドラム)上に配設された基材の上にSAP粒子を堆積させるものである。格子は、クロスバーの間に延びるリブを形成するように互いに対して実質的に平行に延びかつ離間した複数のクロスバーを含み得る。SAPは、これらのリブの内側の基材の起伏に堆積させる。上述した当該技術分野において周知のように、並行して動作する2つのかかるSAP印刷ロール/レイオンドラムシステムを使用して、2つの基材上でSAP層を2回印刷することができ、次いで、基材は、互いに接触してSAP層と組み立てられ、したがって、最上層と最下層との間にSAPの連続層(コアラップ)を形成する。この技術は、基材上への所望のパターンでの高速かつ正確なSAPの堆積を可能にする。
【0048】
より最近では、米国特許出願公開第2012/0312491号(Jackels)において、転写装置の隆起要素が支持体の格子上の対応する嵌合ストリップと協働して、堆積された吸収性材料を含まない領域を設け得る方法が開示される。かかる隆起要素は、本発明の折り畳みガイドを形成するために機能し得る。追加の隆起要素は、ウイングレット間の間隙の形成において更に役立ち得る。これらの材料を含まない領域の一部を介してコアラップの最上層及び最下層を接合して、折り畳みガイド及びウイングレット間の間隙を形成できる。したがって、SAP印刷技術は、有利には、本発明による吸収性コアの作製に使用されてよい。当然のことながら、他の製造技術が使用され得ること、又は製品が、例えば研究目的で手製であることは除外されない。
【0049】
吸収性コアの更なる構成要素
吸収性コアは、例えば、米国特許出願公開第2006/024433号(Blessing)、同第2008/0312617号及び同第2010/051166A1号(いずれもHundorfら)、並びに同第2012/0312491号(Jackels)に開示されるように、吸収性材料の固定を支援する、及び/又はコアラップの層間に接合部を形成する、1つ又は2つ以上の接着剤の層を任意に備えてよい。吸収性コアは、具体的には、コアラップの最上層16及び/又は最下層16’の内側に塗布された、少なくとも1つの補助接着剤層70を備えてよい。補助糊剤は、吸収性材料が後に付着される基材の上に直接塗布され、したがって基材上の吸収性材料を少なくとも部分的に固定してもよい。補助接着剤はまた、折り畳みガイド内で、具体的には、材料を含まない領域261、262、及び/又はウイングレットの間かつ側部の横方向外側の接合部70’’を介して、少なくとも部分的にコアラップ接合部70’を形成するための機能を有してよい。異なる、より強力な接着剤がこれらの接合部72に使用され得るものの、補助接着剤70はまた、コアラップ層間でのC型ラップ結合部72の形成を支援してよい。補助接着剤はまた、繊維状の熱可塑性接着材料が存在するとき、その熱可塑性接着材料の基材への接着性を改善するために有用となり得る。
【0050】
図7は、折り畳みガイドの最上層16と最下層16’との間の接合部70’及びウイングレット70’’間の間隙の領域にある接合部70’’を設けるために使用されてよい、接着剤層(本明細書では、補助接着剤70と呼ぶ)の例示的な塗布パターンを示す。使用される接着剤は、当該技術分野で周知の、任意のホットメルト接着剤であってよい。接着剤層は、コアラップの最上層16及び/又は最下層16’の内側表面に塗布されてよい。補助接着剤は、吸収性材料が後に堆積される基材層の上に直接塗布され、したがって基材上の吸収性材料を少なくとも部分的に固定してもよい。補助接着剤は、層の塗布領域上に塗布される。接着剤塗布領域は、例えば、少なくとも折り畳みガイド及び側部の全体を被覆して、最上層及び最下層のこれらの領域に接合をもたらしてよい。図7に示すように、接着剤塗布領域は、また、中央部よりも短くて、接着材料の使用を低減し得るが、接着剤塗布領域が、中央部と同様に長い、又はこれよりも長くてよいことは除外されない。
【0051】
補助接着剤は、当該技術分野において既知の任意の接着剤アプリケータ、特にビーズノズル、スロットノズル、又はスプレーノズルによって塗布され得る。例えば、図示するように、補助接着剤は、長手方向にそれぞれ延在し得る複数の離間接着剤スロットを含んだパターンとしてスロットコーティングプロセスを用いて塗布され得る。スロットは、例えば0.5mm〜3mmの幅を有してよく、かつ/又は0.5mm〜4mmのスロット間の横方向の間隔を有してよい。
【0052】
吸収性コアはまた、コアラップ内での吸収性材料の固定を支援するために、マイクロファイバー接着剤としても知られる繊維状の熱可塑性接着材料(図示せず)を備えてもよい。繊維状の熱可塑性接着材料は、典型的には、コア作製プロセス中に基材上に不連続的に堆積された吸収性材料層の上に吹き付けることによって塗布され、それによって上に示すようなランド及び結合領域が形成される。繊維性の熱可塑性接着材料は、吸収性材料及び吸収性材料非存在結合エリア内の基材層と接触する。これによって、それ自体は本質的に長さ方向及び幅方向の寸法と比較して比較的薄い二次元構造である熱可塑性接着材料の繊維状層に本質的に三次元の網状構造が付与される。これにより、繊維状の熱可塑性接着材料は、吸収性材料を覆うキャビティを設けることができ、それによってこの吸収性材料を固定する。一方の層のランドエリアがもう一方の層の材料非存在結合エリアに、またその逆に対応し、連続的な二重吸収性層が得られる二重層コアがこのようにして構成され得る。
【0053】
接着材料は、有利には、乾燥及び湿潤状態における吸収性材料の高い固定化をもたらし得る。吸収性コアは、有利には、米国特許出願公開第2010/051166A1号に記載の湿潤不動化試験(Wet Immobilization Test)に従って、約70%、60%、50%、40%、30%、20%、10%以下のSAP損失率を実現する。
【0054】
液体管理層52、54
物品はまた、有利には、トップシートと吸収性コアとの間に少なくとも部分的に存在する、少なくとも1つの液体管理層を備えてよい。液体管理層は、流体をトップシートから離してコアへと素早く捕捉及び/又は分配するように機能する。これらの液体管理層は、「ウィッキング層」、「サージ層」、「捕捉層」、又は「分配層」と称される場合がある。典型的には、SAPは流体の捕捉及び分配を緩慢にし得るので、液体管理層は、SAPを含まない。従来技術により、多数の種類の液体管理層が開示されている。例えば、国際特許出願第2000/59430号(Daley)、同第95/10996号(Richards)、米国特許第5,700,254号(McDowall)、国際特許出願第02/067809号(Graef)を参照されたい。液体管理層は、典型的には、物品の長手方向軸に対して対称に配置されるが、他の構成も可能である。液体管理層は、吸収性コアの吸収性材料層に対して、典型的には、少なくとも長手方向において、典型的には、横方向においても短くてよい。
【0055】
液体管理層は、物品、具体的には、吸収性コア内にセルロース繊維を全く有さないか、比較的少量有する物品の流体処理特性の向上を支援する。セルロース繊維は、典型的には、コア内での流体の捕捉及び分配を支援し得る。コアの吸収性材料が実質的にセルロース繊維を含まなくてよい本発明では、したがって、少なくとも1つ液体管理層を有することが有利である。しかしながら、本発明者らは、従来の形状の液体管理層は、吸収性コアが所望の鉢形状を形成することを妨げ得ることを見出した。
【0056】
したがって、液体管理層が存在する場合、これは、少なくとも部分的に吸収性コアの折り畳みガイドと重ねて置かれる折り畳みガイドを備えてよい。したがって、三次元鉢部が形成されるとき、液体管理層は、コアと同様の方法で容易に折り畳まれ得る。図8〜9に示すように、液体管理層は、任意に、中央部60’、60’’、第1及び第2側部61’〜62’、61’’〜62’’、並びに第1及び第2折り畳みガイド261’〜262’、261’’〜262’’を備えてよい。液体管理層の折り畳みガイドが存在する場合、これは、少なくとも部分的に吸収性コアの折り畳みガイドと重ねて置かれてよい。「概ね重ねて置かれる」は、着用者によって物品が配置され、着用されるとき、液体管理層が、下にある吸収性コアによって形成された鉢部の形状を容易に推測できるように、液体管理層の折り畳みガイドの位置及び形状が、吸収性コアの、下にある折り畳みガイドに垂直方向に対応することを意味する。2層の折り畳みガイドが厳密に重ね置かれる必要はなく、例えば、最新の高速製造プロセスにおいて不可避的なプロセス裕度による、又は三次元鉢部形成時の層厚を考慮することによる若干の横方向移動が存在してよい。したがって、物品が平面状態であると考えるとき、両折り畳みガイドの中心線が、互いから10mm以下、例えば、5mmの距離内にあることが許容され得る。図に示すように、液体管理層の折り畳みガイドは、液体管理層の折り畳みガイドの全長の上に吸収性コアの折り畳みガイドが重ね置かれてよいが、重複比率がこれよりも低いことも可能である。これらの層の折り畳みガイドが重複しない、又は一方の層の折り畳みガイドが別の層の折り畳みガイドよりも短い領域が存在し得ることは除外されない。例えば、液体管理層の折り畳みガイドは、吸収性コアの折り畳みガイドの全長の少なくとも50%、60%、70%、又はそれ以上重複してよい。重複が存在しない残りの領域では、液体管理層の折り畳みガイドは、例えば、吸収性コアの折り畳みガイドに対してオフセットしていてよい、又はより短い、つまり、吸収性コアの折り畳みガイドと同一の長さまで延在しなくてよい。
【0057】
液体管理層の側部にウイングレットが存在する場合、これらは、ウイングレットの形状及びウイングレット間の間隙など下にある吸収性コアと類似又は同一の構成で構築されてよい。しかしながら、より簡素な構成が所望される場合、液体管理層の側部がウイングレットを含まないか、異なるウイングレットを含まないことも考えられる。したがって、液体管理層の側部はまた、遠位の直線及び近位の曲線、又は2つの曲線で区切られ、具体的には、三日月形の側部を形成してよい、一片の液体管理材料からそれぞれなっていてよい。
【0058】
本発明の物品はまた、2つ、又はそれ以上の液体管理層を備えてよく、これらは、一体層を形成してよい、又は互いに緩やかに取り付けられ得る、個別層のままであってよい。物品は、具体的には、2つの液体管理層、つまり、図4aに示すように、トップシートの真下にある捕捉層52と、捕捉層と吸収性コアとの間にある分配層54と、を備えてよい。かかる2層型液体管理層は、例えば、分配層が架橋セルロース繊維を含み、捕捉層が樹脂結合したカード不織布を含む、国際公開第2014/093323号(Bianchi)に更なる詳細が開示されている。しかしながら、本発明は、2つの液体管理層を有するこの例に限定されない。物品の大部分は、具体的には、費用上の理由で1つの液体管理層のみを有する。例えば図4bは、捕捉層52のみを備える、かかる吸収性物品を示す。図4cは、分配層54のみを備える吸収性物品の別の例を示す。前述したように、吸収性コアとトップシートとの間に液体管理層が存在しなくてよい、及び/又は吸収性コアの下の、吸収性コアとバックシートとの間に1つのかかる層が存在してよい。
【0059】
物品はまた、折り畳みガイドを有さない液体管理層を備えてよい。一部の液体管理層は、下にある吸収性コアが鉢形状に折り畳まれるのを相当程度まで妨げないように、比較的可撓性であり、折り曲げ可能な材料で作製される。吸収性コアの折り畳みに対する悪影響が期待されることなく、側部間の吸収性コアの中央部の幅W3よりも小さい、又はそれに等しい幅を有する更なる液体管理層も設けられてよい。
【0060】
以下では、それぞれ捕捉層52及び分配層54として単独で(図4b及び図4cに示す)、又は組み合わせて(図4aに示す)物品中で使用されてよい、本発明による液体管理層の2つの例を詳述する。
【0061】
図8は、分離した、例示的な液体管理層54を示す。この層は、例えば、主に分配層として機能してよいが、これに限定されるとは考えられない。分配層の機能は、コアの吸収性能をより効率的に使用できるように、絶縁流体液体(insulting fluid liquid)を物品内のより大きい表面にわたって広げることである。典型的には、分配層は、合成繊維又はセルロース繊維を含み、比較的低密度を有する材料で作製され得る。分配層の材料は、非結合又は弱結合親水性繊維を含む不織布層又は繊維層、具体的には、架橋セルロース繊維の層を含んでよい。分配層の密度は、物品の圧縮度に応じて変動してもよいが、典型的には、2.07kPa(0.30psi)で測定して、0.03〜0.25g/cm、具体的には、0.05g〜0.15g/cmの範囲であってもよい。分配層はまた、米国特許第5,137,537号に開示されている手順に示されているとおりに測定して、25〜60、好ましくは30〜45の保水値を有する材料であってよい。
【0062】
具体的な例では、液体管理層54は、架橋セルロース繊維の少なくとも50重量%を含んでよく、任意にその100%からなってよい。架橋セルロース繊維は、捲縮されても、撚り合わされても、若しくはカールされてもよく、又は、捲縮される、撚り合わせられる、及びカールされることを含むこれらの組み合わせであってもよい。この種類の材料は、過去に、例えば、米国特許出願公開第2008/0312622A1号(Hundorf)の捕捉システムの一部として使い捨ておむつに使用されているが、本発明の方法では使用されていない。架橋セルロース繊維は、製品の梱包、又は、例えば、乳幼児の重量下の使用条件下における圧縮に対する高い復元力、ひいては高い耐性を提供する。これにより、層に、高い空隙容積、透過性、及び液体吸収作用が付与されるので、漏出が低減され、乾燥状態が改善される。液体管理層54はまた、典型的には、物品の後部に対して、物品の前部及び中間部により多くの材料が存在するように賦形されてよい。分配層は、典型的には、30〜400g/m、具体的には、100〜300g/mの平均坪量を有してよく、坪量は、層の前部及び中間部に後部よりも多くの材料が存在するように、物品の長さに沿って変化する。したがって、液体管理層54は、国際公開第2014/093323号(Bianchi)に例示的に開示されるように、物品の後部に向かって丸みを帯びるように賦形されてよい、及び/又は成形されてよい。
【0063】
上述のように、液体管理層は、自身が配設されている吸収性コアの輪郭及び構造に概ね従ってよい。ただし、長手方向及び/又は横方向ではこれよりも概ね短くてよい。概して、コアの中央部、側部、及び折り畳みガイドについてこれまでに開示された同一の特徴が液体管理層にも適用され得る。したがって、図8に示すように、液体管理層は、長手方向に延在するが、コアの中央部60よりも短くてよい中央部60’と、2つの折り畳みガイド261’、262’と、を備えてよい。これらの折り畳みガイドは、コアの折り畳みガイド261、262について前述したように作製されてよい。具体的には、図8に示すように、これらは、液体管理材料を実質的に含まない、この場合は、架橋セルロース繊維など非結合又は弱結合親水性繊維を実質的に含まない領域を備えてよい。
【0064】
液体管理層の側部61’、62’は、図示するように、吸収性コアのウイングレット610〜613、620〜623に形状及び構成が概ね対応してよい、ウイングレット610’〜617’、620’〜627’を更に備えてよい。図8及び図9に示すように、液体管理層はまた、ウイングレット間の三角形の間隙に加えて、スリットとして記載されてよく、長さに沿って一定の幅を有する直線状の間隙(ウイングレット対610’〜611’、614’〜615’、615’〜616’、616’〜617’間の間隙によって示される)を備える。これらのスリットは、液体管理層の更なる可撓性をもたらしてよく、ウイングレット間のわずかな距離は、最適な流体捕捉及び分配を確保する。
【0065】
概して、液体管理層の折り畳みガイド、中央部、及び側部は、着用者に配置されたときにコアによって形成される三次元鉢部に類似の三次元鉢部を形成してよい。ウイングレットが液体管理層に存在するとき、これらはまた、三次元鉢部により適合する側壁を形成してよい。しかしながら、かかる層54を形成する弱結合繊維は、液体管理層内のウイングレットが不要であるように、十分に適合性であってよい。したがって、各液体管理層の側部は、あるいは三日月形又は半円などより簡素な形状を有してよく、近位縁部(the proximal the edge)は液体管理層折り畳みガイドと平行であり、遠位縁部は直線状であり、長手方向と平行である。
【0066】
かかる繊維分配層54は、例えば、繊維材料が所望されない領域と一致する畝を有する形成面に繊維、例えば、架橋セルロース繊維(cross-lined cellulosic fibers)を堆積させることによってオンラインで製造されてよい。真空が所望の位置にある繊維を引き寄せて、所望の堆積層を形成するように、真空に接続された一連の孔を有する形成面上に担持シートが設けられる堆積チャンバは、既知である。これらの堆積チャンバの形成面は、中央部、折り畳みガイドによって分離された側部、及び任意にウイングレットを有する、本発明による繊維材料の層を設けるように変更され得る。繊維層は、典型的には、担持シート上で形成されるか、移動させられる。したがって、繊維液体管理層と少なくとも同一の寸法を有するべきである。担持シートは、トップシート、不織布捕捉層52など別の液体管理層、又は物品の他の層、例えば、コアラップであってよい。
【0067】
図9は、本発明で使用され得る、液体管理層52の別の例を示す。この液体管理層52は、例えば、物品で捕捉層として使用されてよく、単独で、又は液体管理層/分配層54など別の液体管理層と組み合わせて使用されてよい。図9に示す液体管理層52は、前述した層54のように弱結合繊維ではなく、不織布ウェブで作製されてよい。不織布ウェブは、例えば、加工ラインでの巻き出し時に所望の長さ及びパターンに従って切断される、材料の連続ロールとして提供されてよい。
【0068】
本明細書で使用するとき、「不織布ウェブ」又は「不織布」は、摩擦及び/又は粘着及び/又は接着によって接合させた、指向的又はランダムに配向された繊維から製造されたシート、ウェブ、又は打延べ綿シートを意味し、紙、及び更なるニードル加工の有無を問わず、からみ糸若しくはフィラメントを組み込んだ織成製品、編成製品、タフテッド製品、ステッチボンド製品、又は湿式粉砕によるフェルト製品は含まない。繊維は、天然繊維であっても人工繊維であってもよく、ステープル若しくは連続フィラメントであっても、又はその場形成でもよい。市販の繊維は、約0.001mm未満〜約0.2mmを超える範囲の直径を有し、短繊維(ステープル又はチョップドとして知られる)、連続単繊維(フィラメント又はモノフィラメント)、未撚連続フィラメント束(トウ)、及び連続フィラメントの撚糸束(ヤーン)などの、いくつかの異なる形態で提供される。不織布ウェブは、メルトブロー法、スパンボンド法、溶媒紡糸法、電界紡糸法、カーディング法、及びエアレイイング法などの多くのプロセスによって形成され得る。不織布ウェブの坪量は、通常は、グラム毎平方メートル(g/m又はgsm)で表される。
【0069】
捕捉層52は、典型的には、トップシートの真下、かつ分配層が存在する場合は、かかる層の上に配置される。捕捉層は、典型的には、不織布、例えば、通気結合(「TAB」)カード不織布、樹脂結合(「RB」)カード不織布、スパンボンド又はスパンレース(水流交絡)不織布であるか、これらを含んでよい。TABカード不織布は、例えば、軟質PE/PP2成分短繊維で作製されてよい。空気透過接合プロセスは、嵩高及び圧縮に対する抵抗力を閉じ込める。樹脂結合カード不織布は、多デニールポリエステル短繊維(例えば、6デニール繊維及び9デニール繊維の50/50又は40/60での混合)から作製されてよい。これらの弾力的かつ開放的な構造は、優れた流体捕捉特性をもたらすように設計される。かかる捕捉層は、例えば、Fitesa of Simpsonville(South Carolina,USA)又はTWE Group GmbH(Emsdetten,Germany)など供給業者から直接入手できる。不織布層の安定化に使用される樹脂は、典型的には、例えば、スチレン−ブタジエンラテックスバインダ(SBラテックス)などラッテクスバインダであってよい。かかるラテックスを得るプロセスは、例えば、欧州特許第149,880号(Kwok)、並びに米国特許出願公開第2002/028858号及び同第2003/0105190号(Diehl)より既知である。結合剤は、典型的には、捕捉層の約12重量%、約14重量%、又は約16重量%を超えて捕捉層に存在してもよい。SBラテックスは、例えば、商品名GENFLO(商標)3160(OMNOVA Solutions Inc.(Akron,Ohio))で入手可能である。ラテックス結合捕捉層は、例えば、米国特許出願公開第2005/033252A1号、同第2005/033253A1号、又は同第2005/043694A1号(Schneider)で更に開示されている。捕捉層の坪量は、典型的には、10gsm〜200gsm、具体的には、20gsm〜140gsm、又は40gsm〜120gsmの範囲、例えば、80gsmであってよい。
【0070】
図9に示すように、液体管理層52は、中央部60’’と、側部61’’、62’’と、を備える。次に側部61’’、62’’は、ウイングレット610’’〜617’’、620’’〜627’’を備え得るが、側部が、ウイングレットを備えないものの、それぞれ三日月形であるか、液体管理層54について前述した別の形状であることは除外されない。図9に示すように、不織布材料で形成された液体管理層の場合、所望のパターンに従って不織布材料を圧縮する又はそれに切り込みを入れることによって液体管理層の折り畳みガイド261’’、262’’を形成することがより実用的であり得る。これは、吸収性コア28の折り畳みガイドの輪郭に従い、層52に断続的な切り込みを入れることによって例示的に形成される折り畳みガイド261’’、262’’によって、図9に例示的に示されている。ウイングレットは、三角形に切り取る、又は横方向に側部に切り込みを入れることによって形成されてよく、ウイングレット610’’〜617’’の間、620’’〜627’’の間に間隙を形成する。これらの切り取り及び切り込み操作は、切り込み装置、エンボス加工装置、又は切断装置など従来の装置を使用してオンラインで作製されてよい。
【0071】
上述した第1捕捉層に加えて、更なる捕捉層(図示なし)が使用されてよい。例えば、ティッシュ層が、捕捉層52と分配層54との間に配置されてよい。ティッシュは、上述した獲得層と比較して、毛管現象による分配特性を向上させ得る。ティッシュ層及び第1捕捉層は同一寸法の層であってよい、又は、異なる寸法の層であってよく、例えば、ティッシュ層は、第1捕捉層よりも、吸収性物品の後方へと更に延在していてもよい。親水性ティッシュの例は、供給業者Havixによるセルロース繊維から作製された、13〜15gsmの高湿潤強度である。
【0072】
トップシート24
トップシートは、吸収性物品について当該技術分野において周知の任意のトップシートであってよい。トップシートは、柔軟で、柔らかな感触で、着用者の皮膚を刺激しないものであることが好ましい。更に、トップシートの少なくとも一部は、液体透過性であり、液体がその厚さを容易に貫通できる。好適なトップシートは、例えば、多孔質発泡体、網目状発泡体、有孔プラスチックフィルム、又は天然繊維(例えば、木材繊維又は綿繊維)、合成繊維若しくはフィラメント(例えば、ポリエステル繊維、若しくはポリプロピレン繊維、若しくは二成分PE/PP繊維、又はこれらの混合物)、若しくは天然繊維と合成繊維との組み合わせの、織布又は不織布材料などの幅広い範囲の材料から製造することができる。トップシートが繊維を含む場合、繊維は、スパンボンド繊維、カーディングした繊維、ウエットレイド繊維、メルトブローン繊維、水流交絡繊維、又は具体的にはスパンボンドPP不織布のように当該技術分野で既知の方法で処理されたものであってよい。ステープル長のポリプロピレン繊維のウェブを含む好適なトップシートとして、マサチューセッツ州ウォルポール(Walpole)所在のインターナショナル・ペーパー社(International Paper Company)の一部門であるヴェラテック(Veratec, Inc.)社によってP−8の製品名にて製造されるものがある。典型的なおむつのトップシートの坪量は、約10〜約28gsmであり、具体的には約12〜約18gsmであるが、他の坪量も可能である。
【0073】
好適な成形フィルムのトップシートは、米国特許第3,929,135号、同第4,324,246号、同第4,342,314号、同第4,463,045号、及び同第5,006,394号にも記載されている。その他の適当なトップシートは、米国特許第4,609,518号及び同第4,629,643号に従って作製することも可能である。かかる成形フィルムは、The Procter & Gamble Company(Cincinnati,Ohio)から「DRI−WEAVE」として、及びTredegar Corporation(Richmond,VAを拠点とする)から「CLIFF−T」として入手可能である。
【0074】
トップシートはまた、湿潤剤で処理されて、より親水性にさせてよい。湿潤剤は、当該技術分野において周知のように、界面活性剤であってよい。他の考えられる処理は、例えば、米国特許第6,645,569号、同第6,863,933号、米国特許出願公開第2003/148684号、及び同第2005/008839号(Cramerら)、並びに米国特許第7,112,621号(Rohrbaughら)に記載されているように、例えば、ナノ粒子による特殊コーティングである。トップシートの任意の部分を、当該技術分野において周知のローションでコーティングしてもよい。好適なローションの例としては、米国特許第5,607,760号、同第5,609,587号、同第5,643,588号、同第5,968,025号、及び同第6,716,441号に記載されるものが挙げられる。トップシート24はまた、抗菌剤を含むか、あるいは抗菌剤にて処理されてもよく、その一部の例は国際公開第WO95/24173号に開示されている。更に、トップシート、バックシート、又はトップシート若しくはバックシートの任意の部分には、より布に近い外観を持たせるためにエンボス加工及び/又はつや消し加工を施してもよい。
【0075】
トップシート24は、尿及び/又は糞便(固体、半固体、若しくは液体)など、トップシートを通る排出物の浸透を容易にするための1つ、又は2つ以上の開口部を備えてよい。少なくとも一次開口部のサイズは、所望の排泄物封入性能を達成するために重要である。一次開口部が小さ過ぎると、排泄物は、排泄物源と開口位置の位置合わせがよくないことが原因で、又は開口より大きい直径を有する糞便の塊が原因で、開口部を通過しない場合がある。開口部が大き過ぎると、物品からの「再湿潤」により汚染される可能性のある皮膚面積が増加する。典型的には、おむつの表面の開口部の総面積は、約10cm〜約50cm、具体的には、約15cm〜35cmを有してよい。有孔トップシートの例が、米国特許第6,632,504号に開示されている。更に、国際公開特許第WO2011/163582号にも、12〜18gsmの坪量を有し、かつ複数の接合点を含む、好適な着色トップシートが開示されている。各接合点は、2mm〜5mmの表面積を有し、複数の接合点の累積表面積は、トップシートの合計表面積の10〜25%である。
【0076】
図には示していないが、トップシートを吸収性コアの折り畳みガイドに直接的又は間接的に接合することが可能である。トップシートとバックシートとの間に液体管理層が存在する場合、トップシートはまた、液体管理層の折り畳みガイドに接合されるか、これを通り抜けてよい。トップシートは、任意の既知の接合手段、典型的には、接着接合、圧力接合、若しくは熱接合、又はこれらの組み合わせによって接合されてよい。同様に、トップシートはまた、吸収性コアのウイングレット間の間隙に対応するコアラップの領域の少なくとも一部に、直接的又は間接的に接合されてよい。
【0077】
バックシート25
バックシート25は、吸収性物品について当該技術分野において周知の任意のバックシートに従って作製されてよい。バックシートは、典型的には、物品の衣類に面する面を乾燥状態に保つように、液体(例えば、尿)に対して不透過性である。バックシートは、例えば、約0.10mm未満の厚さを有する熱可塑性フィルムなどの薄いプラスチックフィルムであるか、又はそれを含んでもよい。例示的なバックシートフィルムとしては、Richmond,VAを拠点とするTredegar Corporationによって製造され、CPC2フィルムの商標で販売されるものが挙げられる。その他の好適なバックシート材料としては、物品から蒸気を逃し、一方で排出物がバックシートを通過することを防ぐ通気性材料を挙げることができる。覆いである低坪量の不織布は、フィルムの外側表面に貼付されて、より柔らかな感触を提供することができる。
【0078】
物品の他の構成要素
本発明の吸収性物品は、物品の意図される目的に対して既知の、任意の典型的な構成要素を備え得る。図1及び図3は、物品の後縁部12に向かって取り付けられ、物品の前縁部10に向かって配置されたランディング区域44と協働する締着タブ42を含む締着システムなど本明細書では更に議論しない、他の典型的なテープ付きおむつ構成要素を示す。これらの締結機構は、典型的には、予備成形されたサイドシームを有するパンツ型物品には不在であるものの、本発明は、当然のことながら、かかるパンツ型物品で使用されてもよい。吸収性物品はまた、後側弾性ウエスト機構、前側弾性ウエスト機構、トップシートを横断する横断バリア要素、尿との接触時に外観を変化させる、コアとバックシートとの間の湿り度インジケータ、トップシート上でのローションアプリケーションなど、図示されていない他の典型的な構成要素を備えてもよい。これらの構成要素は、当該技術分野において周知であり、本明細書では更に議論されない。国際公開第2014/093310号を参照すると、これらの構成要素のいくつかの例が更に詳細に開示されている。
【0079】
吸収性物品は、典型的には、着用者の脚部周囲における物品のフィット性を改善する構成要素、具体的には一対のバリアレッグカフ34及びガスケットカフ32を更に備えてよい。バリアレッグカフ34は、部分的に離れた方向に向かって隆起し得る、したがって、例えば、図4a〜cに示すように、トップシートによって画定された平面から立ち上がる、一片の材料、典型的には、不織布でそれぞれ形成されてよい。したがって、バリアレッグカフは、トップシートと同一平面上にあり、近位縁部65によって内向きに限定される第1部分64を備える。この第1部分は、断続的又は連続的な融着及び/又は接着接合でトップシート及び/又はバックシートに取り付けられてよい。バリアレッグカフ34は、遠位縁部66によって限定される自立部分を更に備える。この自立部分は、使用時に、大腿部の接合部において着用者の胴体と少なくとも物品の股領域37でフィットする。バリアレッグカフは、おおよそ着用者の胴体及び脚の接合部において、液体及び他の身体排泄物の改善された閉じ込めを提供することができる。典型的には、バリアレッグカフは、物品の残りの部分、具体的には、トップシートと結合される別個の材料から形成されるが、バリアレッグカフが、トップシート若しくはバックシート、又は任意の他の層、例えば、コアラップの最下層と一体であり得る(すなわち、これらから形成され得る)ことは除外されない。典型的に、バリアレッグカフの材料は、物品の全長を通って延在してもよいが、物品の前縁及び後縁に向かってトップシートに更に接合され、その結果、これらの区域では、バリアレッグカフ材料はトップシートと同一平面のままとなる(図1では、見やすくするためにタック結合は示さない)。各バリアレッグカフ34は、典型的には、自立末端縁部66に近接して、1つ、2つ、又はそれ以上の弾性ひも35を備える。
【0080】
バリアレッグカフの遠位端66においてもたらされる弾性収縮力は、吸収性コアの折り畳みを支援し、したがって、吸収性物品の鉢形状への折り畳みを支援し得る。したがって、弾性ひも35は、バリアレッグカフを立ち上がらせるだけではなく、有利には、吸収性コアの側部61、62も引き上げ、これらの側部を折り畳みガイド261、262にヒンジ止めする。液体管理層52、54の対応する側部が存在する場合、これらはまた、立ち上がって吸収性側壁を形成するであろう。
【0081】
バリアレッグカフ34に加えて、物品は、典型的には、吸収性物品のシャーシの一部として存在して得るガスケットカフ32を備えてよい。ガスケットカフは、少なくとも部分的にトップシートとバックシートとの間、又はバリアレッグカフとバックシートとの間に封入されてよい。ガスケットカフは、バリアレッグカフ34の近位縁部65に対して横方向外側に配置されてよい。ガスケットカフは、着用者の太腿の周りにより良好なシールをもたらすことができる。通常、各ガスケットレッグカフは、例えば、脚部開口部の領域のトップシートとバックシートとの間でおむつのシャーシ内に組み込まれる、1つ、又は2つ以上の弾性要素33を備えるであろう。これらの弾性要素33は、単独で、又はバリアレッグカフの弾性部35と組み合わされて、所定の位置に配置されて、ユーザーに着用されるときに、吸収性物品の鉢形状への成形を支援してよい。
【0082】
当該技術分野では様々なカフ構造が開示されており、本発明ではこれらを使用してよい。米国特許第3,860,003号は、ガスケットカフを設けるためにサイドフラップと、1つ、又は2つ以上の弾性部材と、を有する収縮性脚部開口部を設ける、使い捨ておむつを記載している。米国特許第4,808,178号及び同第4,909,803号(Azizら)は、脚部領域の閉じ込めを改善する「直立型」弾性フラップ(バリアレッグカフ)を有する使い捨ておむつを記載している。米国特許第4,695,278号(Lawson)及び同第4,795,454号(Dragoo)には、ガスケットカフとバリアレッグカフとを含む二重カフを有する使い捨ておむつについて記載されている。より最近では、国際公開第2005/105010号(Ashton)は、連続的なカフ材料で作製される二重カフシステムを開示している。バリアレッグカフ及び/又はガスケットカフの全部又は一部を、ローションで処理してもよい。
【0083】
図示していないが、本発明の物品は、当該技術分野において周知の他の長手方向に延在する弾性要素、具体的には、吸収層の側部61、62とバックシートとの間に少なくとも部分的に配置されてよく、機能が、物品が所定の位置に配置され、ユーザーによって着用されたときに、折線に沿った物品の折り畳みを更に支援することである要素を更に備えてよい。例えば、国際公開第2006/068549号(Hansson)は、股部に少なくとも2つの伸縮性の股部弾性部材を有し、吸収性コア及び/又はトップシート若しくはバックシートのうちの1つに取り付けられ、股部弾性部材の少なくとも相当部分は、それぞれの折り畳みガイドの横方向外側に位置する要素を開示している。国際公開第95/16418号(Wildlund)は、伸長した状態でトップシートに固定された2本の弾性糸を有し、物品の前側から物品の後側まで延在する要素を開示している。これらの糸は、互いに収束する。
【0084】
したがって、物品の様々な弾性構成要素によってもたらされる合成弾性力は、物品が着用者に配置されたときに、物品を鉢形状にさせてよい、又はそのように促進してよい。
【0085】
より一般的には、物品内の隣接する層は、層の表面の全体若しくは一部へのスロットコーティング、渦巻き形での接着、若しくは吹き付けによる接着剤コーティング、又は、熱接合、又は圧着、あるいはそれらの組み合わせなど、従来の接合法を用いて互いに結合される。構成要素間の結合の多くは、分かりやすさ及び読みやすさのために図面には示されていない。物品の各層間の結合は、特に除外されない限りは存在するものと見なすべきである。接着剤は、典型的には、異なる層の接着を改良するために使用されてよい。例えば、バックシート及びコアラップは、国際公開第2012/170341A1号(Hippe)に開示されているコア−バックシート接着パターン、又はいくつかの渦巻き形接着剤アプリケータを使用した完全被覆パターンを使用して、接着されてよい。例えば、バックシートが、接着又は別の方法で折り畳みガイドに対応するコアラップの領域(図示なし)に取り付けられる場合、折り畳みガイドは、物品の衣類に面する面からユーザーにより見えやすくなる。任意の典型的なホットメルト接着剤が使用されてよい。国際公開第2014/078247号に例示的に開示されるように、例えば、任意にトップシートを通して見ることができてよい、トップシートと吸収性コア又は液体管理層との間の印刷接着層を使用することも可能である。
【0086】
更なる例
図11は、図5に示す吸収性コアと類似の吸収性コアを示すが、ウイングレットを分離する、異なるパターンの間隙を有する。ウイングレット間の間隙は、それでもなお隣接するウイングレット間で三角形の間隙を備えるが、配置が異なる。これらの配置を変更することにより、着用者の特定の必要性により好適であるように、鉢部の形状が変更されてよい。例えば、より小さい乳幼児は、仰向けに寝るか、座ってより長時間を過ごし得るが、より成長した乳幼児又はよちよち歩きの幼児は、立って、及び歩いてより長時間を過ごし得る。このことにより、鉢構成にあるコアでは異なる曲率半径が必要になり得る。図11の吸収性コア及びこのコアが組み込まれた物品は、図5のコアについて前述したものと同一の検討事項、具体的には、図7に関して前述したように、吸収性コアのコアラップの最上層16の内側への補助接着剤の塗布パターンに従ってよい。図12及び図13は、図11のコアのウイングレットと概ね一致するウイングレットを有する、適合液体管理層を示し、図14は、3層すべてが重ね置かれた状態を示す。しかしながら、これらの実施形態が本発明を制限するものではないことは明らかであり、具体的には、ウイングレットを有さない、より簡素な液体管理層構造が、本発明の吸収性コアと共に使用され得ることは除外されない。
【0087】
パッケージ化
吸収性物品は、任意のタイプの従来のパッケージ化され得る。吸収性物品は、特にスペースを節約するようにパッケージ化されるときに圧縮されてよい。したがって、パッケージは複数の2つ折りの吸収性物品を含んでよく、パッケージ内の物品は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2011/041352号(Weismanら)に記載されるバッグ内スタック高さ試験に従って、約80mm未満のバッグ内スタック高さ(本明細書では「IBSH」と称する)を有する。パッケージ化吸収性物品は、バッグ内スタック高さ試験に従って、例えば、約72mm〜約80mm、又は約74mm〜約78mm、具体的には、特定の範囲内及びその中又はそれによって形成されたすべての範囲内においてすべての0.5mmの増分である、IBSHを有し得る。
【0088】
多くの吸収性物品は、バッグに詰められるときに、横方向中心線90に沿って2つ折りである。場所を節約するために物品が高度に圧縮されている場合、使用される材料及びバッグ内での物品の保管期間に応じて、永久的な折線を物品の2つ折り線に沿って生じさせることがある。したがって、物品は、この問題を回避するために、例えば、80mm超、具体的には、84mm〜120mmのIBSHに対応するより低度の圧縮でパッケージ化されてよい。物品はまた、国際公開第2008/155702号(Hundorf)に例示的に開示されるように、3つ折りでパッケージ化されてよい。
【0089】
したがって、物品はまた、従来技術の一部で提案されているよりも緩やかな圧縮率で、具体的には、5%〜45%、具体的には、10%〜40%のバッグ内圧縮率でパッケージ化されてよい。本明細書で使用するとき、「バッグ内圧縮率」は、単層バッグ内で圧縮下にて測定した、10個の折り畳まれた物品のスタック高さ(バッグ内スタック高さ)を1から引いたものをミリメートルで表し、それを圧縮前の同一種類の10個の折り畳まれた物品のスタック高さで割り、それに100をかけたもの、すなわち、(1−バッグ内スタック高さ/圧縮前のスタック高さ)×100(パーセントで記録)である。圧縮前の物品は、典型的には、折り畳みユニットとスタックパッケージ化ユニットとの間の製造ラインから抽出されてよい。バッグ内スタック高さの測定に使用される方法は、国際公開第2011/041352号(Weisman)に更に詳述されており、同第2008/155702A1号(Hundorf)の図19に記載のおむつパッケージ化万能試験機(Universal Diaper Packaging Tester)を使用する。
【0090】
試験手順
別段の指示がない限り、本明細書に示された値は、本明細書で以下に示される方法に従って計測されたものである。別段の指示がない限り、すべての測定は、21℃±2℃及び50%±20%RHで実施される。別段の指定がない限り、この試験を実施する前に、すべての試料は少なくとも24時間、これらの条件に保たれて平衡化されるべきである。別段の指定がない限り、すべての測定は、少なくとも4つの試料で再現され、得られた平均値が示されているはずである。
【0091】
遠心保持容量(CRC)
CRCは、過剰の液体中で自由膨潤する超吸収性ポリマー粒子によって吸収される液体を測定する。CRCは、EDANA法WSP241.2−05に従って測定される。
【0092】
尿透過率測定(UPM)試験方法
この方法を使用して、膨潤したヒドロゲル層の透過率を測定する。結果は、1×10−7cms/gに等しいUPM単位で概ね表される。尿透過率測定試験は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2012/174026A1号に開示されている。
【0093】
厚さ測定方法
この方法は、物品の構成要素又は物品(「試料」)自体の厚さを標準化された方法で測定するために使用される。
【0094】
機器:分解能が0.01mmのMitutoyo製の手動キャリパーゲージ又は同等の計器。
【0095】
コンタクトフット:直径17.0mm(±0.2mm)の平坦な円形フット。円形の重りをフットに適用して(例えば、器具シャフトの周囲への適用を促進するためにスロットを有する重り)、目標重量を得てもよい。フット及び付加重量の総重量(シャフトを含む)は、試料に4.14kPaの圧力を提供するように選択される。
【0096】
キャリパーゲージは、コンタクトフットの下部表面が約20cm×25cmの基部プレートの平坦で水平な上部表面の中心に接触するように、コンタクトフットの下部表面が水平面にあるように備え付ける。ゲージは、コンタクトフットを基部プレート上に静置してゼロであるように設定する。
【0097】
目盛:mm単位で目盛が付けられた較正済み金属定規
【0098】
ストップウォッチ:精度1秒
【0099】
試料調製:試料を上記のように少なくとも24時間状態調整する。
【0100】
測定手順:試料を、底面、すなわち、着用者から離れるように配置されるように意図された側を下向きにして、平らに置く。試料を圧迫又は変形させないように注意しながら、測定点(そうでない場合は、別の方法で示された試料の中央)を試料の上側に注意深く描く。
【0101】
キャリパーゲージのコンタクトフットを持ち上げ、試料の上側を上向きにしてキャリパーゲージの基部プレート上に試料を平坦に配置して、下げたときにフットの中心が印を付けた測定点上にあるようにする。
【0102】
フットを試料の上に慎重に下ろしてから解放する(測定開始前に較正が「0」であることを確認する)。キャリパー値は、フットを解放した10秒後に0.01mm単位で読み取る。
【0103】
手順を各試料について繰り返す。所与の材料に対して10個の試料をこの方法で測定し、平均キャリパーを算出し、10分の1mmの精度で記録する。
【0104】
その他
本明細書に開示されている寸法及び値は、記載される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解すべきではない。むしろ、特に断らない限り、そのような各寸法は、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【国際調査報告】