(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018512859
(43)【公表日】20180524
(54)【発明の名称】TTK阻害剤化学療法の為の予後バイオマーカー
(51)【国際特許分類】
   C12Q 1/68 20180101AFI20180420BHJP
   C12Q 1/04 20060101ALI20180420BHJP
   A61K 45/00 20060101ALN20180420BHJP
   A61P 35/00 20060101ALN20180420BHJP
【FI】
   !C12Q1/68 A
   !C12Q1/04ZNA
   !A61K45/00
   !A61P35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】69
(21)【出願番号】2017554071
(86)(22)【出願日】20160414
(85)【翻訳文提出日】20171101
(86)【国際出願番号】EP2016058292
(87)【国際公開番号】WO2016166255
(87)【国際公開日】20161020
(31)【優先権主張番号】15164133.9
(32)【優先日】20150417
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】517354799
【氏名又は名称】ネザーランズ トランスレーショナル リサーチ センター ビー.ブイ.
【住所又は居所】オランダ国,5342 シーシー オッス,モレンストラート 110
(74)【代理人】
【識別番号】100085545
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 光夫
(74)【代理人】
【識別番号】100118599
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 博司
(72)【発明者】
【氏名】デ ロース,イェルン
【住所又は居所】オランダ国,5346 エルシー オッス,ハーグポールト 9
(72)【発明者】
【氏名】ウイトデハーグ,ヨースト,コルネリス,マリヌス
【住所又は居所】オランダ国,5346 ダブリューアール オッス,ハルナス 70
(72)【発明者】
【氏名】デ マン,アドリアヌス,ペートルス,アントーニウス
【住所又は居所】オランダ国,5327 エーエイチ フルウェネン,エイチ.ダブリュー.ファン ヘールストラート 4
(72)【発明者】
【氏名】バウスマン,ロジャー,クリスティアーン
【住所又は居所】オランダ国,5351 エムケー ベルグヘム,タルウェストラート 74
(72)【発明者】
【氏名】ザマン,フイド,イェニー,ルドルフ
【住所又は居所】オランダ国,5351 ケービー ベルグヘム,シン−ヤンスクルイド 5
【テーマコード(参考)】
4B063
4C084
【Fターム(参考)】
4B063QA07
4B063QA18
4B063QA19
4B063QQ08
4B063QQ43
4B063QQ58
4C084AA17
4C084NA05
4C084ZB262
(57)【要約】
本発明は、TTK阻害剤を用いての処置に感受性がある、ヒト個体における又は動物における腫瘍を同定する方法であり、該方法は、a)腫瘍のサンプルを用意すること;b)該腫瘍サンプルにおける変異CTNNB1遺伝子の存在を決定すること、但しここで、該変異はCTNNB1のエキソン3に位置している、該決定によって変異CTNNB1遺伝子の存在は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、を含む。代替的な観念において、上記に定義された方法の工程b)は、該腫瘍サンプルにおける変異CTNNB1タンパク質の存在を決定すること、但しここで、該変異はCTNNB1のエキソン3に位置している、該決定によって変異CTNNB1タンパク質の存在は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、の工程によって置換される。さらに代替的な観点において、工程b)は、CTNNB1調節遺伝子の変化された発現を決定すること、それによってCTNNB1調節遺伝子の変化された発現は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、を含む。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
TTK阻害剤を用いての処置に感受性がある、ヒト個体又は動物における腫瘍を同定する方法であって、
a)腫瘍のサンプルを用意すること;
b)該腫瘍サンプルにおける変異CTNNB1遺伝子の存在を決定すること、但しここで、該変異はCTNNB1のエキソン3に位置している、該決定によって変異CTNNB1遺伝子の存在は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、
を含む、上記方法。
【請求項2】
該変異が、CTNNB1のコドン33に対応するセリン残基のミスセンス変異又は欠失である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該変異が、CTNNB1のコドン41に対応するスレオニン残基のミスセンス変異又は欠失である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該変異が、CTNNB1のコドン45に対応するセリン残基のミスセンス変異又は欠失である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
TTK阻害剤を用いての処置に感受性がある、ヒト個体又は動物における腫瘍を同定する方法であって、
a)腫瘍のサンプルを用意すること;
b)該腫瘍サンプルにおける変異CTNNB1タンパク質の存在を決定すること、但しここで、該変異はCTNNB1のエキソン3に位置している、該決定によって変異CTNNB1タンパク質の存在は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、
を含む、上記方法。
【請求項6】
TTK阻害剤を用いての処置に感受性がある、ヒト個体又は動物における腫瘍を同定する方法であって、
a)腫瘍のサンプルを用意すること;
b)CTNNB1調節遺伝子の変化された発現を決定すること、それによってCTNNB1調節遺伝子の変化された発現は、該腫瘍がTTK阻害剤を用いての処置に感受性があることを示す、
を含む、上記方法。
【請求項7】
該TTK阻害剤が、式Iに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化1】
ここで、
R1は、下記からなる群から選択され:
【化2】
R11は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、(2〜3C)アルケニル、(2〜3C)アルキニル、(1〜2C)アルコキシ、又はOC2H3であり、全てのアルキル基及びアルコキシ基は任意的に、1以上のハロゲンで置換されていてもよく;
R12は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R13は、R131CH2、R132O、R133R134N、R135C(O)、R136S、R136S(O)、R136S(O)(NH)、R137SO2、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、又は(1〜5C)ヘテロアリールであり、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールのそれぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、オキソ、(1〜2C)アルコキシ、(1〜6C)アルキルカルボニル、(1〜6C)アルキルスルホニル、(1〜5C)アルコキシカルボニル、(1〜6C)アルキルアミノカルボニル、(3〜6C)シクロアルキルカルボニル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニル、又はジ[(1〜2C)アルキル]アミノで置換されていてもよく、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルカルボニル、又はヘテロシクロアルキルカルボニルのそれぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、シアノ、オキソ、又は(1〜2C)アルコキシで置換されていてもよく;
R131は、(1〜6C)アルキルカルボニルアミノ、(3〜6C)シクロアルキルカルボニルアミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R132は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、又は(1〜5C)ヘテロアリールであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R133は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルカルボニル、(1〜5C)アルコキシカルボニル、(3〜6C)シクロアルキルカルボニル、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R134は、水素又は(1〜2C)アルキルであり;
R135は、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルアミノ、ジ[(1〜6C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルアミノ、又は(3〜6C)シクロアルキルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、オキソ、シアノ、又はアミノから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R136は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R137は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルアミノ、ジ[(1〜6C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルアミノ、又は(3〜6C)シクロアルキルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R14は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;及び
R15は、H又はハロゲンであり;
該式Iにおいて、R2は下記からなる群から選択され:
【化3】

R21は、H、ハロゲン、(1〜3C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシ(1〜2C)アルキル、(3〜4C)シクロアルキル、(2〜3C)アルケニル、又はシアノであり;
R22は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R23は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、シアノ、又はヒドロキシであり;
R24は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R25は、H、ハロゲン、(1〜3C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシ(1〜2C)アルキル、(3〜4C)シクロアルキル、(2〜3C)アルケニル、又はシアノであり;
R26は、H、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜5C)ヘテロシクロアルキル、(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキルであり、ここで、nは1、2、3、又は4の整数を表し、全てのアルキル基、ヘテロシクロアルキル、及び(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキル基は任意的に、(1〜2C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、(3〜6C)シクロアルキル、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜5C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;ここで、
該式Iにおいて、R2中のR21及びR25のうちの1つのみがHであることができる、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
該TTK阻害剤が、式IIに従う化合物の類に属する化合物であり、
【化4】
ここで、
R1及びR3は独立に、(6〜10C)アリール及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(1〜6C)アルキル及び(2〜6C)アルケニルからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R4は、水素及び(1〜6C)アルキルからなる群から選択され、ここで、該アルキル基は任意的に置換されていることができ;及び、
R5及びR6は独立に、水素又はメチルである、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
該TTK阻害剤が、式IIIに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化5】
ここで、
R1は、(1〜6C)アルキル、ハロ(1〜6C)アルキル、HO-(1〜6C)アルキル、H2N-(1〜6C)アルキル、シアノ(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、(3〜6C)シクロアルキル、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリール及び(1〜9C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R3は、(1〜6C)アルキル、-(CH2)n-(3〜7C)ヘテロシクロアルキル)、-(CH2)n-(4〜8C)ヘテロシクロアルケニル)、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、(1〜9C)ヘテロアリール、-(CH2)n-(6〜10C)アリール、-O-(6〜10C)アリール、-C(=O)N、及びシアノからなる群から選択され、ここで、該基は置換されていることができ、及びnは0、1又は2である、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
該TTK阻害剤が、式IV従う化合物の類に属する化合物であり:
【化6】
ここで、
R1は、(3〜6C)シクロアルキル、(3〜7C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリール及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができる、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
該TTK阻害剤が、式Vに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化7】
ここで、
R1は、水素、(1〜6C)アルキル、ハロ(1〜6C)アルキル、HO(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、又は(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリール又は(1〜9C)ヘテロアリールであり、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R3は、X-(6〜10C)アリール及びX-(1〜9C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることでき、ここで、Xは、S(=O)p、O、NR4、CR4aR4b、C=CR4aR4bを表し、ここで、pは、0、1、2の整数であり;及びさらに、ここで、R4、R4a、R4bは互いに独立に、水素原子又は(1〜6C)アルキルを表す
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
該TTK阻害剤が、式VIに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化8】
ここで、
R1は、フェニル基、ピリジル基、又はインドリル基を表し、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、フェニル基、ピリジル基、又はピリミジル基を表し、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R3は、水素原子又は-C(=O)-O-(CR7R8)-O-C(=O)-R4から選択される基を表し、ここで、R4は、-NH2、-N(H)R5、-N(R5)R6から選択される基で1回又は、同一に又は異なり2回以上置換された(1〜6C)アルキルから選択される基、-NH2、-N(H)R5、-N(R5)R6から選択される基で1回又は、同一に又は異なり2回以上任意的に置換されていてもよい(4〜7C)ヘテロシクロアルキルを表し;
R5及びR6は互いに独立に、水素原子及び(1〜3C)アルキルから選択される基を表し、
R7は、水素原子及び(1〜3C)アルキルから選択される基を表し、
R8は、水素原子を表す、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
該TTK阻害剤が、式VIIに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化9】
ここで、
R1は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができる、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
該TTK阻害剤は、式VIIIに従う化合物の類に属する化合物であり:
【化10】
ここで、
R1は、水素原子又はアミノからなる群から選択され;
R2は、(6〜10C)アリール、(1〜5C)ヘテロアリール、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、及び(3〜7C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R3は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
Xは、C又はNである、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
化合物がTTK阻害剤であるかを決定する方法であって、
a)第1の哺乳動物細胞株及び第2の哺乳動物細胞株を用意すること、ここで、該第1の細胞株がCTNNB1変異されており、且つ該第2の細胞株がCTNNB1熟達であり;
b)該第1の細胞株及び第2の細胞株を第1の候補化合物と接触させること;そして、
c)アッセイによって該第1の細胞株及び第2の細胞株の細胞増殖の阻害を決定すること
の工程を含む、上記方法。
【請求項16】
該工程b)及びc)が第2の候補化合物を用いて繰り返され、且つ、複数の候補化合物の選択が、該第1の細胞株を用いてのアッセイにおける個々の候補化合物の活性に基づいて行われる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
該第1の細胞株及び第2の細胞株が癌細胞株である、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
該第1の細胞株及び第2の細胞株が同質遺伝子型の細胞株である、請求項15又は16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CTNNB1遺伝子若しくはCTNNB1タンパク質の変異状態又はCTNNB1調節遺伝子の変化された発現を検出し、TTK阻害剤を用いての抗癌治療に感受性がある腫瘍を同定する方法に関する。本発明はまた、CTNNB1遺伝子若しくはCTNNB1タンパク質の変異状態又はCTNNB1調節遺伝子の変化された発現の検出により、TTK阻害剤を用いて処置される癌の結果又は疾病進行を予測する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
標的治療は、従前の選択的でない細胞傷害性薬物よりも少ない副作用で生存率を改善することができるので、癌患者に大きな恩恵をもたらす。小分子阻害剤のプロテインキナーゼは、標的治療の成功の主な例である:これらの阻害剤の多くは、癌細胞のユニークな特徴を利用して癌特異性を許す一方、健康な細胞に対して限定的な影響しか及ぼさない。標的治療の典型例は、HER2遺伝子の増幅又は過剰発現を伴う乳癌患者においてチロシンキナーゼ阻害剤及び抗体を使用することである(Higgins,M.J.,and Baselga,J.,J.Clin.Inves.第121巻:第3797頁;2011年)。
【0003】
患者が或る標的治療に反応する可能性が高いかどうかを判定する為に、治療開始前に患者の腫瘍の標本における薬物感受性と相関するバイオマーカーの状態及び存在を判定することが重要である。
【0004】
一般的にMps1と呼ばれるプロテインキナーゼTTK(EC 2.7.12.1)は、染色体分離の忠実度を保証する監視機構である紡錘体形成チェックポイント(SAC:spindle assembly checkpoint)の構成要素である(Liu,X.,and Winey,M.,Annu.Rev.Biochem.第81巻:第561頁;2012年)。SAC機能の欠陥は、付着されていないキネトコアの存在下で有糸分裂終了を許すことによって染色体分離エラーを引き起こすことが出来る。SAC機能の完全な喪失はマウスにおいて致命的であり(Baker,D.J.等,Curr.Opin.Cell Biol.第17巻,第583頁;2005年)且つヒト細胞株の生存能力と両立しない(Michel,L.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第101巻,第4459頁;2004年;Kops G.J.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第101巻,第8699頁;2004年)。TTK mRNAレベルは、様々なヒト癌、例えば乳癌、甲状腺乳頭癌、肝細胞癌、膵管腺癌、神経膠腫、胃癌、気管支癌及び肺癌、において上昇する(Daniel,J.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第108巻:第5384頁;2011年;Maire,V.等,PloS ONE 第8(5)巻 第e63712頁;2013年;Kilpinen,S.等,PloS ONE 第5(12)巻,第e15068頁;2010年;Landi,M.T.等,PloS ONE 第3(2)巻 第e1651頁;2008年;Liang,X.D.等,PloS ONE 第9(6)巻,第e97739頁;2014年;Mills,G.B.等,J.Biol.Chem.第267巻:第16000頁;1992年;Mir,S.E.等,Cancer Cell 第18巻:第244頁;2010年;Salvatore,G.等,Cancer Res.第67巻:第10148頁;2007年;Slee,R.B.等,Mol.Cancer Ther.第13巻:第307頁;2014年;Tannous,B.A.等,J.Natl.Cancer Inst.第105巻:第1322頁;2013年;Yuan,B.等,Clin.Cancer Res.第12巻:第405頁;2006年)。それ故に、TTKの活性を阻害する化合物は、様々な癌の処置に有用である。これら化合物は、単一の薬剤として又は他の抗癌剤との組み合わせにおいて適用されうる。
【0005】
TTKに対する阻害効果を示す種々の化合物が開示されている。AstraZeneca UK Ltd.は、国際公開第2009/024824A1号においてTTKの阻害剤としての2-アニリノプリン-8-オンを開示する。国際公開第2011/013729A1号にいおいて縮合イミダゾールが並びに国際公開第2011/016472A1号においてピリジン及びピリミジン誘導体が、Oncotherapy Science IncによってTTKの阻害剤として開示されている。TTKの阻害の為のインダゾールが、国際公開第2011/123937A1号、国際公開第2013/053051A1号、及び国際公開第2014/056083A1号においてUniversity Health Networkによって開示されている。Dana Farber Cancer Instituteは、国際公開第2010/080712A1においてTTKの阻害剤としてのピリミド-ジアゼピノンを開示した。国際公開第2009/156315A1号においてピラゾロ-キナゾリンが、国際公開第2012/101029A1号において三環式誘導体が、国際公開第2010/108921A1号においてN-アリール-2-(2-アリールアミノピリミジン-4-イル)ピロール-4-カルボキサミドが、国際公開第2012/013557A1号においてイソオキサゾロ-キナゾリンが、国際公開第2012/101032A1号において三環式ピロロ誘導体が、及び国際公開第2012/139930A1号においてピラゾリル-ピリミジンが、Nerviano Medical Sciences S.R.L.によってTTKの阻害剤として開示されている。
【0006】
Myriad Pharmaceuticals Inc.は、国際公開第2010/111406A2号においてTTKの阻害剤としてのプリンを開示した。その上、Cancer Research Technology Ltd.は、国際公開第2012/123745A1号においてTTKの阻害剤としてのピロロピリジンアミノ誘導体を並びに国際公開第2014/037750A1号及び国際公開第2014/037751A1号においてTTKの阻害剤としての2環式を開示した。
【0007】
国際公開第2010/124826A1号においてイミダゾキノキサリンが、国際公開第2011/026579A1号においてアミノキノキサリンが、国際公開第2011/063907A1号、国際公開第2011/063908A1号、国際公開第2011/064328A1号、国際公開第2011/157688A1号、国際公開第2012/143329A1号、国際公開第2014/009219A1号、国際公開第2014/195274A1号、国際公開第2014/195276A1号及び国際公開第2014/198647A1号においてトリアゾロピリジンが、国際公開第2012/136531A1号においてイミダゾピリジンが、国際公開第2012/130905A1号において置換ベンズイミダゾールが、国際公開第2012/032031A1号、国際公開第2013/135612A1号及び国際公開第2014/131739A1号においてイミダゾピリダジンが、国際公開第2011/113862A1号、国際公開第2011/151259A1号、国際公開第2012/080228A1号、国際公開第2012/080229A1号、国際公開第2012/080230A1号、国際公開第2012/080232A1号、国際公開第2012/080234A1号及び国際公開第2012/080236A1号においてイミダゾピラジンが、それぞれ、Bayer Schering Pharma A.G.によってTTKの阻害剤として開示される。
【0008】
種々の化学の類の代表的な化合物が、種々のヒト癌細胞株を用いた細胞増殖アッセイにおいて研究されている。イミダゾ-ピラジンの代表的なTTK阻害剤、Mps-BAY2b、は、種々の癌起源からの27個のヒト癌細胞株の増殖を、160nM〜4.3μMのIC50で阻害することが示された(Jemaà,M.等,Cell Death Different.第20巻:第1532頁;2013年);応答及びゲノム不安定性のパターン、発癌に関する幾つかのタンパク質の活性、又はSACの機能性の間に相関は見出されなかった。
【0009】
ピラゾロ-キナゾリン類の代表的なNMS-P715は、127個の癌細胞株のパネルにおいて広範囲の細胞株の増殖を阻害した(Colombo,R.等,Cancer Res.第70巻:第10255頁;2010年);IC50は1μMに近いかそれ以上であり、且つ抗増殖効果と細胞倍加時間との間に相関は観察されなかった。
【0010】
Myriadによって開示されたTTK阻害剤であるMPI-04079605は、種々の癌起源からの14個のヒト癌細胞株の成長を阻害するが、延長されたインキュベーション時間後のみであることを示した(Tardif,K.D.等,Mol.Cancer Res.第10巻:第2267頁;2011年)。
【0011】
1H-ピロロ[2,3-c]ピリジン類の代表的なCCT251455は、HCT116細胞の増殖を、160nMのGI50で阻害した(Naud,S.等,J.Med.Chem.第56巻:第10045頁;2013年)。
【0012】
Shionogiによって開示されたイミダゾ[1,2-b]ピリダジンに基づくTTK阻害剤は、種々の癌起源からの14個のヒト癌細胞株の増殖を、3.3nM〜320nMのIC50で阻害することを示した(Kusakabe,K.等,J.Med.Chem.第58巻:第1716頁;2015年)。
【0013】
インダゾールの代表的なCFI-401870は、22個の癌細胞株のパネルにおいて広範囲の細胞株の増殖を、8nM〜70nMのGI50で阻害した(Liu,Y.等,J.Med.Chem.第58巻:ASAP;2015年)。
【0014】
上記のプロファイリング実験において、種々の癌細胞株はTTK阻害剤に対して種々の相対的な感受性を示したが、TTK阻害剤に対する感受性と相関するゲノム又は他のマーカーは同定されなかった。
【0015】
上記化学類の幾つかのTTK阻害剤が、メラノーマ(Colombo,R.等)、結腸直腸癌(Jemaà,M.等;Tardif等;Laufer,R.等,Bioorg.Med.Chem.第22巻:第4968頁;2014年)、子宮頸癌(Jemaà,M.等)及び神経膠芽腫細胞(Tannous,B.A.等)のマウスモデルの成長を減少させ、様々な癌の処置におけるTTK阻害剤の潜在的な使用を実証した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
多くの種々の細胞株及び腫瘍型におけるTTK阻害剤の広範な活性を考慮して、どの癌がTTK阻害剤を用いての化学療法処置に最も応答する可能性が高いかを予測する為に使用されることができるバイオマーカーについての明らかな必要性がある。そのような予後薬物感受性バイオマーカーは、TTK阻害剤を用いての薬物療法の施与に対する最適な患者集団を特定する為に使用されることができ、又はTTK阻害剤を用いて処置される疾病の進行若しくはその結果を予測する為に使用されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の第1の観点に従うと、本明細書に添付される請求項1に記載の方法が提供される。
【0018】
本発明者等は、驚くべきことに、CTNNB1遺伝子(HUGO名:CTNNB1)における変異を有する癌細胞が、変異体CTNNB1を発現しない正常細胞又は癌細胞(CTNNB1熟達細胞(熟達 cells))よりもTTK阻害剤に対してより感受性が高いことを観察した。
【0019】
CTNNB1遺伝子は、細胞接着の協調を調節し且つWntシグナル経路における遺伝子転写を調節する二重機能タンパク質 β-カテニンをコードする(Logan,C.Y.,and Nusse,R.,Annu.Rev.Cell.Dev.Biol.第896巻:第1998頁;2004年)。CTNNB1遺伝子における変異が、多くの癌、例えば結腸直腸癌(Morin,P.J.等,Science 第275巻:第1787頁;1997年;Iwao,K.等,Cancer Res.第58巻:第1021頁;1998年;Sparks,A.B.等,Cancer Res.第58巻:第1130頁;1998年)及び肝細胞癌(Miyoshi,Y.等,Cancer Res.第58巻:第2524頁;1998年;Chen,Y.W.等,Hepatology 第36巻:第927頁;2002年)、メラノーマ(Rubinfeld,B.等,Science 第275巻:第1790頁;1997年)、髄芽細胞腫(Zurrawel,R.H.等,Cancer Res.第58巻:第896頁;1998)、肺癌(Shigemitsu,K.等.,Oncogene 第20巻:第4249頁;2001年)、子宮内膜癌(Fukuchi,T.等.,Cancer Res.第58巻:第3526頁;1998年;Liu,Y.等,J.Natl.Canc.Inst.第106(9)巻;2014年)、卵巣癌(Palacios,J.,and Gamallo,C.,Cancer Res.第58巻:第1344頁;1998年)、並びに前立腺癌(Voeller,H.J.,and Gelmann,E.P.,Cancer Res.第58巻,第2520頁;1998年)において見つけられている。
【0020】
β-カテニンの活性は、プロテイン・キナーゼ・グリコーゲン・シンターゼ・キナーゼ3β(GSK3β)及びカゼイン・キナーゼI(CKI)によるセリン残基及びスレオニン残基でのリン酸化、引き続きプロテアソームによるユビキチン化及び分解によって調節される(Liu,C.等,Cell 第108巻,第837頁;2002年)。1以上のこれらセリン残基又はスレオニン残基の欠失又は置換を結果として生じるCTNNB1遺伝子における変異はリン酸化及び分解を損ない、結果として過活動のβ-カテニン及び制御されていない細胞成長を生じる(Morin,P.J.等,Science 第275頁:1787年;1997年;Liu,C.等)。
【0021】
本発明は、腫瘍由来物質におけるCTNNB1の変異状態を決定する方法に、TTK阻害剤を用いての抗癌治療に対する上記腫瘍の感受性を決定する方法に関する。本発明はまた、CTNNB1の変異状態を決定し、TTK阻害剤を用いての増殖性疾患の治療の有効性を監視する方法に、又はTTK阻害剤を用いて処置される癌の結果を予測する方法に関する。
【0022】
CTNNB1の変異状態の解析は、他の遺伝子及び/又はタンパク質の変異状態又は発現の解析と組み合わせて実施されてもよく、又はCTNNB1遺伝子状態の解析に限定されうる。
【0023】
本発明は、診断方法を構成する。しかしながら、当該方法は、ヒト又は動物の身体に対して直接的に行われるものでない。該診断方法は実験室で行われうるが、特に単一の薬剤として又は他の治療剤若しくは放射線療法と組み合わせてのいずれかで施与された患者がTTK阻害剤を用いての化学療法に応答する可能性があるかどうかに関して、医者が癌患者における疾病進行の正確な予後を可能にする結果を提供する。
【0024】
より特には、本発明は、腫瘍由来物質における発癌性CTNNB1変異の状態を決定して、本明細書に記載された式I〜VIIIにおいて定義された通りのTTK阻害剤を用いての抗癌治療における上記腫瘍の感受性を決定する。
【0025】
β-カテニンにおける多くの種々の変異が癌患者において観察されており、及びこれらがデータベース、例えばCOSMIC(http://cancer.sanger.ac.uk/cancergenome/projects/cosmic/)、において分類されている。ヒト癌におけるCTNNB1変異の発現が、http://www.cancergenome.nih.govでアクセス可能であるThe Cancer Genome Atlasにおいて報告されている。
【0026】
CTNNB1核酸及びタンパク質配列へのリンクがhttp://www.genenames.org/cgi-bin/gene_symbol_report?hgnc_id=2514で見られることができ、その開示は参照によって本明細書中に取り込まれる。CTNNB1の該タンパク質配列及びアミノ酸番号付けがまた、本明細書に添付の図1において与えられている。
【0027】
CTNNB1のエキソン3(Exon3)は、β-カテニンをリン酸化するキナーゼの能力に影響する変異のホットスポットを含む(Morin,P.J.等,1997年)。このリン酸化の欠如は、核内でのβ-カテニン蓄積を結果として生じる(Liu,C.等,2002年)。より特には、33位、37位又は45位でのセリン残基の変異若しくは欠失、又は41位でのスレオニン残基の変異又は欠失が、β-カテニンの分解に関与するGSK3βリン酸化モチーフを変える(Rubinfeld,B.,等;Morin,P.J.,等)。結果として、これらの変異は、増加した発癌性シグナルを結果として生じる(Rubinfeld,B.,等;Morin,P.J.,等)。
【0028】
本発明の更なる観点に従うと、本明細書に添付の特許請求の範囲の請求項15〜18に従う方法が提供される。特に、化合物がTTK阻害剤であるかどうかを決定する方法が記載され、当該方法は、a)第1の哺乳動物細胞株及び第2の哺乳動物細胞株を用意すること、但しここで、該第1の細胞株はCTNNB1変異されており且つ該第2の細胞株はCTNNB1熟達である:b)該第1の細胞株及び該第2の細胞株と、第1の候補化合物とを接触させること;及びc)該第1の細胞株及び該第2の細胞株の細胞増殖の阻害をアッセイによって決定することの工程を含む。この方法の重要な変法において、該工程b)及びc)が第2の候補化合物を用いて繰り返され、且つ、複数の候補化合物の選択が、該第1の細胞株を用いてのアッセイにおける個々の候補化合物の活性に基づいて行われる。
【0029】
一つの実施態様において、この方法において使用される該第1の細胞株及び第2の細胞株は癌細胞株でありうる。代替的な実施態様において、該第1の細胞株及び第2の細胞株が同質遺伝子型の細胞株でありうる。
【0030】
本発明者等は、驚くべきことに、上記された3つの変異の発現がTTKの化学的阻害剤に対する癌細胞の増加した感受性と相関することを観察した。それ故に、セリン33、スレオニン41、又はセリン45でのCTNNB1遺伝子の変異状態の検出は、TTK阻害剤を用いての処置の為の腫瘍の感受性を決定する為に使用されることができる。
【0031】
本発明は、下記に添付された図を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、CTNNB1(β-カテニン)のタンパク質配列及びアミノ酸番号付けである(UniProt code P35222)。33位、37位、41位及び45位での下線部分のセリン(S)残基又はスレオニン(T)残基の変異又は欠失は、β-カテニンの分解のリン酸化を変える(Rubinfeld,B.,等;Morin,P.J.,等)。
【図2】図2は、実施例5、8、9、12、13、17及び20についての66個の癌細胞株における細胞プロファイルのボルケーノ(volcano)プロットを表す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
完全性の為に、ボルケーノプロットが、細胞株に存在する癌遺伝子変異と化合物を用いての増殖アッセイにおけるこれらの細胞株の応答との関連付けの分散の解析のグラフ表示である。該ボルケーノプロットは、変異体と非変異体細胞株との間の平均IC50シフト(x-軸)、及びアノーバ(Anova)試験からの有意性(y-軸)を示す。有意性は多重試験の為に訂正され、且つ閾値レベル(点線)を超える全ての関連付けが黒で塗り潰されている。円の領域は、変異を有する細胞株の数に比例する。薬物感受性解析において使用される該癌細胞株が本明細書の下記の表1にリストされる。
【0034】
解析の為に腫瘍のサンプルを得る方法は、当分野において周知であり、且つ本明細書において特定の説明を必要としない。癌を有する個体由来の腫瘍のCTNNB1遺伝子の変異状態は、腫瘍の試料のDNA配列を解析し、腫瘍DNA配列を健康組織におけるDNA配列と又は「野生型」CTNNB1配列(P35222としてUniProtデータベースにおいて言及されており且つ図1に示されている)と比較することによって決定されることができる。DNAサンプルは、腫瘍生検から直接的に採取されてもよく、又は循環腫瘍DNAから得られうる(Diaz,L.A.,等,Nature 第486巻:第537頁;2012年)。CTNNB1遺伝子の変異状態はまた、腫瘍サンプルのmRNAの配列決定することによって決定されてもよく、又はβ-カテニンのアミノ酸配列によって若しくは特異抗体を使用してβ-カテニンのリン酸化状態を決定することによって間接的に決定されてもよい。
【0035】
該変異はβ-カテニンの分解に影響を及ぼすので、それらはβ-カテニンの総細胞レベル及び核におけるβ-カテニン量に影響を及ぼす。それ故に、CTNNB1遺伝子の変異状態は、腫瘍細胞における総β-カテニンレベル又は核β-カテニンレベルを決定することによって間接的に決定されうる。
【0036】
代替的に、CTNNB1の変異状態は、β-カテニンによって調節される遺伝子の発現を解析することによって決定されうる。β-カテニン調節遺伝子の検出は、腫瘍のサンプルからのRNAを抽出すること及び逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)を使用して又はマイクロアレイ解析を使用して遺伝子発現を測定することによって決定されうる。β-カテニンによって調節される多くの遺伝子が下記に記載されており、Axin2(Yan,D.等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第98巻:第14973頁;2001年)、c-myc(He,T.C.等,Science 第281巻:第1509頁;1998年)、及びLGR5(Barker,N.等,Nature 第499巻:第1003頁2007年)を含む。β-カテニン調節遺伝子の総括的なリストが、Wntホームページ(http://web.stanford.edu/group/nusselab/cgi-bin/wnt/target_genes)で及び化学論文(Willert,J.等,BMC Dev.Biol.第2巻:第8頁;van de Wetering,M.等,Cell 第111巻:第241頁;2002年)において見つけられることができる。
【0037】
β-カテニン調節遺伝子の発現がまた、特異抗体又は質量分析法に基づく方法を使用して、タンパク質レベルで決定されうる。幾つかのβ-カテニン調節遺伝子は発癌遺伝子である故に、CTNNB1の変異状態がまた、発癌性シグナルを測定することによって決定されることができる。
【0038】
TTKの阻害剤の例が、下記の式I又はその医薬的に許容される塩に従う(5,6-ジヒドロ)ピリミド[4,5-e]インドリジンの類に属する化合物である。
【0039】
【化1】
【0040】
ここで、
R1は、下記からなる群から選択され:
【0041】
【化2】
【0042】
R11は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、(2〜3C)アルケニル、(2〜3C)アルキニル、(1〜2C)アルコキシ、又はOC2H3であり、全てのアルキル基及びアルコキシ基は任意的に、1以上のハロゲンで置換されていてもよく;
R12は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R13は、R131CH2、R132O、R133R134N、R135C(O)、R136S、R136S(O)、R136S(O)(NH)、R137SO2、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、又は(1〜5C)ヘテロアリールであり、ヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールのそれぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、オキソ、(1〜2C)アルコキシ、(1〜6C)アルキルカルボニル、(1〜6C)アルキルスルホニル、(1〜5C)アルコキシカルボニル、(1〜6C)アルキルアミノカルボニル、(3〜6C)シクロアルキルカルボニル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニル、又はジ[(1〜2C)アルキル]アミノで置換されていてもよく、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、シクロアルキルカルボニル、又はヘテロシクロアルキルカルボニルのそれぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、シアノ、オキソ、又は(1〜2C)アルコキシで置換されていてもよく;
R131は、(1〜6C)アルキルカルボニルアミノ、(3〜6C)シクロアルキルカルボニルアミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R132は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、又は(1〜5C)ヘテロアリールであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R133は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルカルボニル、(1〜5C)アルコキシカルボニル、(3〜6C)シクロアルキルカルボニル、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、若しくは(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜7C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R134は、水素又は(1〜2C)アルキルであり;
R135は、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルアミノ、ジ[(1〜6C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルアミノ、又は(3〜6C)シクロアルキルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、(1〜2C)アルコキシ、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、オキソ、シアノ、又はアミノから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R136は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R137は、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜7C)ヘテロシクロアルキル、(1〜6C)アルキルアミノ、ジ[(1〜6C)アルキル]アミノ、(2〜7C)ヘテロシクロアルキルアミノ、又は(3〜6C)シクロアルキルアミノであり、それぞれは任意的に、(1〜2C)アルキル、フルオロ、ヒドロキシル、又は(1〜2C)アルコキシから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
R14は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;及び
R15は、H又はハロゲンである。
【0043】
該式Iにおいて、R2は下記からなる群から選択され:
【0044】
【化3】
【0045】
R21は、H、ハロゲン、(1〜3C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシ(1〜2C)アルキル、(3〜4C)シクロアルキル、(2〜3C)アルケニル、又はシアノであり;
R22は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R23は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、シアノ、又はヒドロキシであり;
R24は、H、ハロゲン、(1〜2C)アルキル、又は(1〜2C)アルコキシであり;
R25は、H、ハロゲン、(1〜3C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシ(1〜2C)アルキル、(3〜4C)シクロアルキル、(2〜3C)アルケニル、又はシアノであり;
R26は、H、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(2〜5C)ヘテロシクロアルキル、(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキルであり、ここで、nは1、2、3、又は4の整数を表し、全てのアルキル基、ヘテロシクロアルキル、及び(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキル基は任意的に、(1〜2C)アルキル、(1〜2C)アルコキシ、ヒドロキシル、オキソ、アミノ、(3〜6C)シクロアルキル、ジ[(1〜2C)アルキル]アミノ、又は(2〜5C)ヘテロシクロアルキルから選択される1以上の基で置換されていてもよく;ここで、
該式Iにおいて、R2中のR21及びR25のうちの1つのみがHであることができる。
【0046】
既知のTTK阻害剤の他の例は、国際公開第2009/156315A1号に記載されている通りの式II又はその医薬的に許容される塩に従うピラゾロ-キナゾリンの類に属する化合物である。
【0047】
【化4】
【0048】
ここで、
R1及びR3は独立に、(6〜10C)アリール及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(1〜6C)アルキル及び(2〜6C)アルケニルからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R4は、水素及び(1〜6C)アルキルからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R5及びR6は独立に、水素又はメチルである。
【0049】
他に、既知のTTK阻害剤は、国際公開第2011/013729A1号、国際公開第2011/113862A1号、国際公開第2011/151259A1号、国際公開第2012/080228A1号、国際公開第2012/080229A1号、国際公開第2012/080230A1号、国際公開第2012/080232A1号、国際公開第2012/080234A1号、及び国際公開第2012/080236A1号に記載されている通りの式III又はその医薬的に許容される塩に従うイミダゾ-ピラジンの類に属する化合物である。
【0050】
【化5】
【0051】
ここで、
R1は、(1〜6C)アルキル、ハロ(1〜6C)アルキル、HO-(1〜6C)アルキル、H2N-(1〜6C)アルキル、シアノ(1〜6C)アルキル、(1〜6C)アルコキシ(1〜6C)アルキル、(2〜6C)アルケニル、(2〜6C)アルキニル、(3〜6C)シクロアルキル、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリール及び(1〜9C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ;
R3は、(1〜6C)アルキル、-(CH2)n-(3〜7C)ヘテロシクロアルキル)、-(CH2)n-(4〜8C)ヘテロシクロアルケニル)、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、(6〜10C)アリール、(1〜9C)ヘテロアリール、-(CH2)n-(6〜10C)アリール、-O-(6〜10C)アリール、-C(=O)N、及びシアノからなる群から選択され、ここで、該基は置換されていることができ、及びさらに、nは0、1又は2である。
【0052】
既知のTTK阻害剤の他の例は、国際公開第2010/111406A1号に記載されている通りの式IV又はその医薬的に許容される塩に従うプリンの類に属する化合物である。
【0053】
【化6】
【0054】
ここで、
R1は、(3〜6C)シクロアルキル及び(3〜7C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;及び、
R2は下記からなる群から選択される:
a) (6〜10C)アリール、及び
b) (1〜5C)ヘテロアリール
ここで、両方の基は任意的に置換されていることができる。
【0055】
さらに、他の既知のTTK阻害剤は、国際公開第2011/013729A1号、国際公開第2012/032031A1号、国際公開第2013/135612A1号、及び国際公開第2014/131739A1号に記載されている通りの式V又はその医薬的に許容される塩に従うイミダゾ-ピリダジンの類に属する化合物である。
【0056】
【化7】
【0057】
ここで、
R1は、水素、(1〜6C)アルキル、ハロ(1〜6C)アルキル、HO(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、(3〜7C)ヘテロシクロアルキル、及び(1〜5C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリール又は(1〜9C)ヘテロアリールであり、それらのそれぞれは任意的に置換されうる;
R3は、X-(6〜10C)アリール又はX-(1〜9C)ヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、両方の基は任意的に置換されていることができ、ここで、Xは、S(=O)p、O、NR4、CR4aR4b、C=CR4aR4bを表し、及びさらに、ここで、pは、0、1、2の整数であり;
R4、R4a、R4bは互いに独立に、水素原子又は(1〜6C)アルキルを表す。
【0058】
他に、既知のTTK阻害剤は、国際公開第2011/063907A1号、国際公開第2011/063908A1号、国際公開第2011/064328A1号、国際公開第2011/157688A1号、国際公開第2012/143329A1号、国際公開第2014/009219A1号、国際公開第2014/195274A1号、国際公開第2014/195276A1号、及び国際公開第2014/198647A1号に記載されている通りの式VI又はその医薬的に許容される塩に従うトリアゾロピリジンの類に属する化合物である。
【0059】
【化8】
【0060】
ここで、
R1は、フェニル基、ピリジル基、又はインドリル基を表し、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、フェニル基、ピリジル基、又はピリミジル基を表し、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R3は、水素又は-C(=O)-O-(CR7R8)-O-C(=O)-R4から選択される基を表し、ここで、R4は、-NH2、-N(H)R5、-N(R5)R6から選択される基で1回又は、同一に又は異なり2回以上置換された(1〜6C)アルキルから選択される基、-NH2、-N(H)R5、-N(R5)R6から選択される基で1回又は、同一に又は異なり2回以上任意的に置換されていてもよい(4〜7C)ヘテロシクロアルキルを表す。
R5及びR6は互いに独立に、水素原子及び(1〜3C)アルキルから選択される基を表す。
R7は、水素原子及び(1〜3C)アルキルから選択される基を表す。
R8は、水素原子を表す。
【0061】
既知のTTK阻害剤の他の例は、国際公開第2009/032694A1号、国際公開第2009/032703A1号、及びNature Chemical Biology 第6巻 (2010年)、第359頁に記載されている通りの式VII又はその医薬的に許容される塩に従うピロロピリジンの類に属する化合物である。
【0062】
【化9】
【0063】
ここで、
R1は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R2は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができる。
【0064】
さらに、既知のTTK阻害剤の他の例は、国際公開第2011/016472A1号、ACS Med.Chem.Letters 第3巻 (2012年)、第560頁、及びBioorg.Med.Chem.Letters 第23巻 (2015年)、第2247頁に記載されている通りの式VIII又はその医薬的に許容される塩に従うアミノピリジン及びアミノピリミジンの類に属する化合物である。
【0065】
【化10】
【0066】
ここで、
R1は、水素原子又はアミノからなる群から選択され;
R2は、(6〜10C)アリール、(1〜5C)ヘテロアリール、(1〜6C)アルキル、(3〜6C)シクロアルキル、及び(3〜7C)ヘテロシクロアルキルからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
R3は、(6〜10C)アリールからなる群から選択され、ここで、該基は任意的に置換されていることができ;
Xは、C又はNである。.
【0067】
本明細書において使用される場合の語は下記を言及する:
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
(1〜2C)アルキルは、1〜2の炭素原子を有するアルキル基を意味し、メチル又はエチルである。メチル基は、Me又はCH3として示されうる。
(1〜3C)アルキルは、1〜3の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味し、メチル、エチル、プロピル、又はイソプロピルである。
(1〜4C)アルキルは、1〜4の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味し、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル又はtert-ブチル、(1〜3C)アルキル基が好ましい。
(1〜5C)アルキルは、1〜5の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル及びイソペンチル、(1〜4C)アルキル基が好ましい。
(1〜6C)アルキルは、1〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル及びn-ヘキシル、を意味する。(1〜5C)アルキル基が好ましく、(1〜4C)アルキルがより好ましい。
(1〜2C)アルコキシは、1〜2の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル残基は、上記に定義された通りの同じ意味を有する。
(2〜4C)アルコキシは、2〜4の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、例えば、エトキシ、プロピルオキシ、ブチルオキシ、イソプロピルオキシ、イソブチルオキシ、及びtertブチルオキシを意味し、エチルオキシ及びプロピルオキシが好ましい。エチルオキシ基がより好ましい。
(1〜3C)アルコキシは、1〜3の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル残基は、上記に定義された通りの同じ意味を有する。(1〜2C)アルコキシ基が好ましい。
(1〜4C)アルコキシは、1〜4の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル残基は、上記に定義された通りの同じ意味を有する。(1〜3C)アルコキシ基が好ましく、(1〜2C)アルコキシ基が最も好ましい。
(1〜5C)アルコキシは、1〜5の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル残基は、上記に定義された通りの同じ意味を有する。(1〜4C)アルコキシ基が好ましく、(1〜3C)アルコキシ基が最も好ましい。
(2〜3C)アルケニルは、2〜3の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルケニル基を意味し、例えばエテニル又は2-プロペニルである。
(2〜3C)アルキニルは、エチニル又は2-プロピニルを意味する。
(3〜4C)シクロアルキルは、3〜4の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味し、シクロプロピル又はシクロブチルである。.
(3〜6C)シクロアルキルは、3〜6の原子を有するシクロアルキル基を意味する。例えば、「シクロアルキル」は、これらに制限されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、又はシクロヘキシルを含む。
(2〜5C)ヘテロシクロアルキルは、2〜5の炭素原子、好ましくは3〜5の炭素原子、;及びN、O及び/又はSから選択される1又は2のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキル基を意味し、それは可能であるならばヘテロ原子を介して又は炭素原子を介して結合されうる。好ましいヘテロ原子は、N又はOである。好ましくは、オキセタニル、アゼチジニル、ピペリジニル、モルフォリニル、ピロリジニル、及びピペラジニルである。最も好ましい(2〜5C)ヘテロシクロアルキルは、オキセタニル及びアゼチジニルである。
(2〜7C)ヘテロシクロアルキルは、2〜7の炭素原子、好ましくは2〜5の炭素原子、を有するヘテロシクロアルキル基を意味し、及び1又は2のヘテロ原子がN、O及び/又はSから選択される。好ましいヘテロ原子は、N又はOである。好ましい(2〜7C)ヘテロシクロアルキル基は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ホモピペリジニル、モルフォリニル、又はチオモルフォリニルである。ヘテロシクロアルキル基は、可能であるならば、ヘテロ原子を介して結合されうる。
(6〜10C)アリールは、6〜10の炭素原子を有する芳香族炭化水素基を意味する。「(6〜10C)アリール」の例は、これらに制限されるものではないが、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、又はインデニルを含む。
(1〜5C)ヘテロアリールは、1〜5の炭素原子とN、O及び/又はSから選択される1〜4のヘテロ原子とを有する置換又は非置換の芳香族基を意味する。(1〜5C)ヘテロアリールは任意的に置換されうる、「(1〜5C)ヘテロアリール」の例は、これらに制限されるものではないが、テトラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジル、トリアジニル、チエニル フリルチエニル フリル、ピロリル、又はピラゾリルを含む、
(3〜6C)シクロアルキルアミノは、3〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有するシクロアルキル基で一置換されたアミノ基を意味する。
(1〜6C)アルキルアミノは、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有するアルキル基で一置換されたアミノ基を意味する。好ましい(1〜6C)アルキルアミノ基は、メチルアミノである。
ジ[(1〜2C)アルキル]アミノは、1又は複数のアルキル基で二置換されたアミノ基を意味し、該アルキル基のそれぞれが独立に1〜2の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する。好ましいジ[(1〜2C)アルキル]アミノ基は、ジメチルアミノである。
ジ[(1〜6C)アルキル]アミノは、1又は複数のアルキル基で二置換されたアミノ基を意味し、該アルキル基のそれぞれが独立に1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する。好ましいジ[(1〜6C)アルキル]アミノ基は、N-メチルプロパン-1-アミノである。
(2〜7C)ヘテロシクロアルキルアミノは、2〜7の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(2〜7)ヘテロシクロアルキル基で一置換されたアミノ基を意味する。
(1〜6C)アルキルアミノカルボニルは、アミノ基で置換されたカルボニル基を意味する。該アミノ基は、1〜6の炭素原子を有するアルキル基で一置換されており且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する。
(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルは、2〜7の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(2〜7C)ヘテロシクロアルキル基で置換されたカルボニル基を意味する。
(1〜5C)アルコキシカルボニルは、アルコキシ基で置換されたカルボニル基を意味し、そのアルキル残基は上記に定義された通りの1〜6の炭素原子を有する。
(1〜6C)アルキルスルホニルは、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(1〜6C)アルキル基で置換されたスルホニル基を意味する。
(1〜6C)アルキルカルボニルは、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(1〜6C)アルキル基で置換されたカルボニル基を意味する。
(3〜6C)シクロアルキルカルボニルは、3〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(3〜6C)シクロアルキル基で置換されたカルボニル基を意味する。
(1〜6C)アルキルアミノカルボニルは、アミノ基で置換されたカルボニル基を意味する。該アミノ基は、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有するアルキル基で一置換されている。
(1〜6C)アルキルカルボニルアミノは、カルボニル基で置換されたアミノ基を意味する。該カルボニル基は、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有するアルキル基で一置換されている。
(3〜6C)シクロアルキルカルボニルアミノは、カルボニル基で置換されたアミノ基を意味する。該カルボニル基は、3〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有するシクロアルキル基で一置換されている。
(2〜7C)ヘテロシクロアルキルカルボニルアミノは、カルボニル基で置換されたアミノ基を意味する。該カルボニル基は、2〜7の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有する(2〜7C)ヘテロシクロアルキル基で一置換されている。
ヒドロキシ(1〜2C)アルキルは、1〜2の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有し且つヒドロキシル基で置換された(1〜2C)アルキル基を意味する。
(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキルは、1〜6の炭素原子を有し且つ上記に定義された通りの同じ意味を有し且つ1以上の(2〜4C)アルキルオキシ基で置換された(1〜6C)アルキル基を意味し、ここで、nは1、2、3、又は4の整数を表し、アルコキシ基は互いに直鎖上に結合されている。最後の(2〜4C)アルキルオキシ基は、(1〜2C)アルキルオキシ基で置換されている。(1〜2C)アルコキシ[(2〜4C)アルコキシ]n(1〜6C)アルキル基において、好ましい(1〜2C)アルコキシ基はメトキシであり、好ましい(2〜4C)アルコキシはエトキシであり、及び好ましい(1〜6C)アルキルはエチルであり、好ましくはnは、1、2、3、4であり、nが1又は2である場合が最も好ましい。
(1〜9C)ヘテロアリールは、1〜9の炭素原子とN、O及び/又はSから選択される1〜4ヘテロ原子とを有する置換又は非置換の芳香族基を意味する。(1〜9C)ヘテロアリールは任意的に置換されうる。「(1〜9C)ヘテロアリール」の例は、これらに制限されるものではないが、キノロン、イソキノリン、インダゾールベンズイソオキサゾール、及びインドールを含む。
(2〜6C)アルケニルは、2〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルケニル基を意味する。「(2〜6C)アルケニル」の例は、これらに制限されるものではないが、エテニル、2-ブテニル、及びn-ペンテニルを含む。
(2〜6C)アルキニルは、2〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキニル基を意味する。「(2〜6C)アルキニル」の例は、これらに制限されるものではないが、エチニル、プロピニル、n-ブチニル、n-ペンチニル、イソペンチニル、イソヘキシニル、又はn-ヘキシニルを含む。
(3〜7C)ヘテロシクロアルキルは、3〜7の炭素原子、好ましくは3〜5の炭素原子とN、O及び/又はSから選択される1又は2のヘテロ原子とを有するヘテロシクロアルキル基を意味する。「ヘテロシクロアルキル」の例は、これらに制限されるものではないが、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、又はモルフォリニルを含む。
(4〜8C)ヘテロシクロアルケニル)は、4〜8の炭素原子、好ましくはその中において二重結合を有する3〜5の炭素原子、及び、N、O及び/又はSから選択される1のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルケニル基を意味する。「ヘテロアルケニル」の例は、これらに制限されるものではないが、オキシシクロヘキセニル及びアザシクロヘキセニルを含む。
ハロ(1〜6C)アルキルは、1から全ての水素原子がその中において本明細書で定義された通りのハロゲンによって置換されている1〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味する。本発明において有用であるそのような分岐又は未分岐鎖ハロアルキル基の例は、これらに制限されるものではないが、1以上のハロゲン原子、例えばフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨウド、によって独立に置換された、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、及びn-ブチルを含む、「ハロアルキル」の特定の例は、これらに制限されるものではないが、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、及びパーフルオロ-n-プロピルを含む。
HO(1〜6C)アルキルは、1、2又3の水素原子がその中においてヒドロキシル基によって置換されている1〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味する。「HO(1〜6C)アルキル」の例は、これらに制限されるものではないが、ヒドロキシメチル、1-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシエチル、及び1,2-ジヒドロキシエチルを含む。
H2N(1〜6C)アルキルは、1、2又3の水素原子がその中においてアミノ基によって置換されている1〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味する。「H2N(1〜6C)アルキル」の例は、これらに制限されるものではないが、アミノメチル、1-アミノエチル、2-アミノエチル、及び1,2-ジアミノエチルを含む。
シアノ(1〜6C)アルキルは、1、2又3の水素原子がその中においてシアノ基によって置換されている1〜6の炭素原子を有する分岐又は未分岐のアルキル基を意味する。「シアノ(1〜6C)アルキル」の例は、これらに制限されるものではないが、シアノメチル、1-シアノエチル、2-シアノエチル、及び1,2-ジシアノエチルを含む。
【0068】
多官能基を有する上記の定義において、結合点は最後の基にある。
【0069】
置換の定義において、該置換基の「全てのアルキル基」が任意的に置換されていることが示されている場合、これはまたアルコキシ基のアルキル残基を含む。
【0070】
語「置換された」は、指定された1つの原子/複数の原子上の1以上の水素が指定された基からの
選択で置換されていることを意味し、但し、既存の状況下で、指定された原子の通常の原子価を超えないこと及び該置換が安定な化合物を結果として生じることを条件とする。置換基及び/又は変数の組み合わせは、そのような組み合わせが安定な化合物を結果として生じる場合にのみ許容される。
【0071】
「安定な化合物」又は「安定な構造」は、反応混合物からの有用な程度の純度への単離及び有効な治療剤への処方に耐えるのに十分に頑固である化合物又は構造として定義される。
【0072】
語「任意的に置換された」は、特定の基、ラジカル又は残基を用いての任意的な置換を意味する。
【0073】
本発明は、今、下記の実施例において説明される。これらの実施例は、本発明の例示であることを意図されており、本発明を限定することを意図されるものでない。
【0074】
実施例
【0075】
方法
【0076】
癌細胞株
癌由来細胞のTTK阻害剤に対する感受性が特異的なゲノムマーカーの存在と相関するかどうかを決定する為に、様々なTTK阻害剤が、種々の癌起源に由来し且つ様々な発癌遺伝子及び腫瘍抑制遺伝子の発現及び変異状態に関して特徴付けられている66個の癌細胞株のパネルに対して並行してプロファイリングされた(Uitdehaag,J.C.M.,等,PLoS ONE 第9(3)巻,第e92146頁;2014年)。使用された癌細胞株が、表1にリストされている。全ての細胞株が、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American Type Culture Collection)(Manassas,VA,米国)から購入された。
【0077】
【表1】
【0078】
細胞株パネル中の31個の最も頻繁に変化した癌遺伝子の遺伝的状態が、公開の配列データから「変異体」又は「野生型」のいずれかとして確立されている。(Garnett,M.J.,等,Nature 第483巻:第570巻;2012年)。表2において、CTNNB1遺伝子変異を有する該細胞株がリストされている。A427,LS 174T,HCT116及びSW48が、特異的なセリン及びスレオニン残基でのリン酸化を介してβ-カテニンの安定性を調節するセリン残基又はスレオニン残基において変異を有する(Polakis,P.,Curr.Opin.Gen.Dev.第9巻:第15巻;1999年)。該表中にリストされている他の細胞株及び言及されていない66個の癌細胞株パネルからの細胞株は、タンパク質安定性の調節に関与しないCTNNB1変異を有するか、又は何らのCTNNB1遺伝子変異をも有しないのいずれかである。
【0079】
【表2】
【0080】
文献
1.Cosmic Cel Lines project,status February,第2版,2015年
2.Garnett,M.J.,等
3.Wang,Z., 等.,Cancer Res.第63巻:第5234頁;2003年
4.Cancer Cell Line Encyclopedia,status February,第2版,2015年
5.Morin,等,1997年;Ilyas,M.,等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第94巻:第10330頁;1997年
【0081】
細胞増殖アッセイ
全ての細胞株が、ATCCによって推奨された通りの培地中で培養された。該培地は、Life Technologies(Bleiswijk,オランダ)から購入された。増殖アッセイが、384-ウェル・プレートにおいて、化合物との120時間のインキュベーションで、(Uitdehaag J.C.M.,等)に記載された通りに行われた。TTK阻害剤の効果が、9点希釈列で2回測定された。インキュベーション中の最終DMSO濃度が、全てのウェル中で0.4%(容量/容量)であった。読み出された情報として、細胞内ATP含量が、ATPlite(商標)1ステップ溶液を使用して、細胞数の間接的測定値として使用された(Perkin Elmer,フローニンゲン,オランダ)。細胞成長に対する化合物の効果が、0.4%(v/v)DMSOのみを含む対照ウェルと比較して計算された。半最大阻害活性(IC50)が、XLfit(商標)5(ID Business Solutions,Ltd.,サリー州,英国)を用いて、非線形回帰によって適合された。
【0082】
細胞パネル応答データの解析
細胞株のパネルにおける特定の遺伝的変化と薬物感受性との間の統計的相関があるかどうかを決定する為に、分散分析(Anova)が用いられた。細胞増殖アッセイからの変異及び10logIC50が、統計プログラムR(R Foundation for statistical computing,ウィーン,オーストリア)を用いてII型アノーバ解析で解析され、そして、例えば図2に示されるようなボルケーノプロットで表示された。p-値(ボルケーノプロットにおけるy-軸)は、IC50シフトを用いて、特定の遺伝子における変異の遺伝的関連についての信頼レベルを示す。IC50がシフトする平均因子が、x-軸上に示される。円の面積が、細胞パネルにおける変異の数に比例する(各変異は少なくとも2回存在する)。有意性を計算する為に、p-値が、Benjamini-Hochberg多重試験訂正(Benjamini,Y.,and Hochberg,Y.,J.Royal.Statistic.Soc.B 第57巻:第289頁;1995年)に付された。<20%の偽陽性率を有する遺伝的関連付けが有意であると考えられている。
【0083】
感受性における相違の統計的解析
CTNNB1-変異体とCTNNB1熟達との間の感受性における相違を定量化する為に、TTK阻害剤の阻害効力がpIC50(-10logIC50)として表される。CTNNB1-変異細胞とCTNNB1熟達細胞との間の感受性(ΔpIC50)における相違が統計的に有意である(すなわち、p<0.05)かどうかを決定する為に、両側のスチューデントのt検定が実行された。
【0084】
同質遺伝子型の細胞株における感受性の比較
変異したCTNNB1がTTK阻害剤に対する増加した感受性を与える為に十分であるかどうかを決定する為に、増殖アッセイが一対の同質遺伝子型の細胞株を用いて行われた。親HCT116細胞はCTNNB1遺伝子の一つのコピーにおいて3つの塩基対の欠損を有し、β-カテニンの45位(S45del)での調節セリン残基の欠損を結果として生じた(表2)。親HCT116細胞がさらに、CTNNB1遺伝子における変異に関して異型接合であり、すなわちCTNNB1に関する親HCT116の遺伝子型がS45del/+である。変異CTNNB1遺伝子コピー(+/-)を欠損しているHCT116由来の同質遺伝子型の細胞株が、Horizon Discovery(Cambridge,英国)から購入された(Chan,T.A.,等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 第99巻:第8265頁;2002年)。HCT116親誘導体及び同質遺伝子誘導体が、供給業者によって推奨される通りに、同一の培地において培養された。増殖アッセイが癌細胞株について記載された通りに実行された(Uitdehaag J.C.M.,等)。用量反応曲線がIC50でプロットされ、pIC50及び最大パーセント効果(効き目)がXLfit(商標)5を使用して計算された。親誘導体及び同質遺伝子誘導体の感受性における相違が、pIC50における相違(ΔpIC50)及び効き目における相違(Δ効き目)として表された。
【0085】
TTK阻害剤(実施例1〜31)
下記の実施例は本発明の例示的な実施態様であり、本発明の範囲を決して限定するものでない。試薬は、商業的に入手可能であるか又は文献中の手順に従ってのいずれかで調製される。
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
【0091】
下記の略語が、本出願を通じて化学用語に関して使用されている:
TFA トリフルオロ酢酸
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロフォスフェート
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
THF テトラヒドロフラン
MeOH メタノール
EtOAc 酢酸エチル
DCM ジクロロメタン
Na2SO4 硫酸ナトリウム
TMS-Cl クロロトリメチルシラン
DiPEA N,N-Diイソプロピルエチルアミン
EtOH エタノール
10% Pd/C 10% 木炭上のパラジウム
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LCMS 質量分析検出器を備えている液体ククロマトグラフィー
NaOH 水酸化ナトリウム
KOH 水酸化カリウム
HCl 塩酸
NaHCO3 重炭酸ナトリウム
4-DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
Boc tert-ブチルオキシカルボニル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
HNO3 硝酸
LiHMDS リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド
DDQ 2,3-ジクロロ-5,6-diシアノ-p-ベンゾキノン
DEAD ジエチルアゾジカルボキシレート
o/n 一晩
【0092】
下記の実施例における最終製品の名前は、Accelrys Draw(version 4.1)を使用して生成される。
【0093】
実施例1(WITJ0018D)
【0094】
【化11】
【0095】
N6-シクロヘキシル-N2-(2-メチル-4-モルフォリノ-フェニル)-9H-プリン-2,6-ジアミン
この化合物は、国際公開第2010/111406A2号及びBioorg.Med.Chem.Letters 第22巻(2012年),4377頁に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(338mg)を与えた。データ:LCMS (C) Rt:10.995分;m/z 408.3 (M+H)+
【0096】
実施例2(JGS0282C)
【0097】
【化12】
【0098】
N-シクロプロピル-4-[8-(イソブチルアミノ)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-3-イル]ベンズアミド
この化合物は、国際公開第2012/080229A1号及びCell Death and Differentiation 第20巻(2013年),1532頁に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(47mg)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.088分;m/z 350.2 (M+H)+
【0099】
実施例3(BTHO238B)
【0100】
【化13】
【0101】
N-(2,6-ジエチルフェニル)-1-メチル-8-[4-[(1-メチル-4-ピペリジル)カルバモイル]-2-(トリフルオロメトキシ)アニリノ]-4,5-ジヒドロピラゾロ[4,3-h]キナゾリン-3-カルボキサミド
この化合物は、国際公開第2009/156315A1号及びCancer Res.第70巻(2010年),10255頁に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(191mg)を与えた。データ:LCMS (A) Rt:5.810分;m/z 677.6 (M+H)+
【0102】
実施例4(WITJ113B)
【0103】
【化14】
【0104】
N-(2,6-ジエチルフェニル)-8-(2-メトキシ-4-ピペラジン-1-イル-アニリノ)-1-メチル-4,5-ジヒドロピラゾロ[4,3-h]キナゾリン-3-カルボキサミド
この化合物は、国際公開第2009/156315A1号に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(7.3mg)を与えた。データ:LCMS (C) Rt:12.954分;m/z 567.3 (M+H)+
【0105】
実施例5(JGS0716D)
【0106】
【化15】
【0107】
N-シクロプロピル-4-[6-(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-フェノキシ)-8-(テトラヒドロピラン-4-イルメチルアミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル]-2-メチル-ベンズアミド
この化合物は、国際公開第2014/131739A1号に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(90mg)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:13.496分;m/z 564.5 (M+H)+
【0108】
実施例6(JGS0728A)
【0109】
【化16】
【0110】
N-シクロプロピル-4-[6-(3-フルオロ-4-メトキシ-フェノキシ)-8-(オキセタン-3-イルメチルアミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル]-2-メチル-ベンズアミド
この化合物は、国際公開第2014/131739A1号に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(45mg)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:11.640分;m/z 518.4 (M+H)+
【0111】
中間体1
【0112】
【化17】
【0113】
2-クロロ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル
【0114】
(a)5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン-4-アミン(WITJ0221)
THF(445mL)中の5-ブロモ-2,4-ジクロロ-ピリミジン(150g;658mmol)の溶液に水酸化アンモニウム(25% 水中,250mL)が添加され、そして結果として生じた反応混合物が90分、室温で撹拌された。引き続き、該混合物が減圧下で少量まで濃縮され、そして酢酸エチルと水との間で分配された。有機層が分離され、そして水そして塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして濃縮され、5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン-4-アミンの137.3g(量子収率)を与えた。
【0115】
(b)5-ブロモ-2-メトキシ-ピリミジン-4-アミン(WITJ0223)
メタノール(1L)中の5-ブロモ-2-クロロ-ピリミジン-4-アミン(137.3g,658mmol)の懸濁液に、ナトリウムメトキシド(83.5g;1.54mol)が少量ずつ添加された。反応混合物が2時間、還流下で撹拌された。反応混合物が、少量(~400mL)まで濃縮され、そして水(1.2L)中の塩化アンモニウムの飽和溶液内に注がれた。この混合物は15分間撹拌されることを許され、その後水層が酢酸エチルで抽出された。組み合わされた酢酸エチル層が塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして濃縮され、5-ブロモ-2-メトキシピリミジン-4-アミン(133.7g,99.4%)を与えた。
【0116】
(c)(E)-3-(4-アミノ-2-メトキシ-ピリミジン-5-イル)プロプ-2-エン酸エチル(WITJ0256)
酢酸パラジウム(II)(1.21g,5.5mmol)及びトリフェニルホスフィン(3.40g,13.0mmol)が無水且つ無酸素のDMF(53mL)中に溶解され、そして30°Cで5分間撹拌され、オレンジ色の懸濁液を与えた。この懸濁液に、DMF(270mL)中の5-ブロモ-2-メトキシピリミジン-4-アミン(44.1g,216mmol)の溶液、トリエチルアミン(60.2mL,432mmol)、及びDMF(50mL)中のアクリル酸エチル(23.5mL,216mmol)の溶液が添加された。反応混合物が、窒素環境下で、一晩、100°Cで撹拌された。当該反応混合物は、少量まで濃縮された。水(300mL)及び塩水(300mL)が該混合物に添加され、続いて酢酸エチル(300mL,2回)で抽出された。組み合わせられた有機層が、水、塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物がシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘプタン=2:1容量/容量%)によって精製され、上記標記化合物(38.2g,77%)を生じた。
【0117】
(d)2-メトキシ-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(WITJ0262)
メタノール(250mL)中の(E)-3-(4-アミノ-2-メトキシ-ピリミジン-5-イル)プロプ-2-エン酸エチル(12.52g,56.1mmol)の撹拌溶液に、メタノール/エタノール=3/1容量/容量%(30mL)中の木炭上の10% Pd(1.19g)の懸濁液が添加された。反応混合物が、窒素雰囲気下で、15分間、室温で撹拌された。次に、蟻酸アンモニウム(35.3g,561mmol)が添加され、そして結果として生じた反応混合物が一晩還流された。反応混合物の冷却後に、蟻酸アンモニウム(20g,317mmol)の新鮮な部分が添加され、そして撹拌が還流下で追加の一晩続けられた。反応混合物が、Decalite(登録商標)を介して濾過され、そしてPd-C/Decalite(登録商標)残渣がジクロロメタン/メタノール=8/2容量/容量%で洗われ、そして濾過物が減圧下で濃縮された。該残渣がジクロロメタン中に溶解され、そして水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて、9.4g(94%)の2-メトキシ-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オンを得た。
【0118】
(e)2-メトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(JGS0241)
2-メトキシ-6,8-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-d]ピリミジン-7-オン(4.79g,26.8mmol)が、機械式攪拌機、温度計及び及び還流冷却器を備えられた三つ口フラスコ(500mL)においてTHF(200mL)中に懸濁された。該混合物が0°Cに冷やされ、そして水酸化ナトリウム(油中60%分散物,1.18g,29.4mmol)が2回に分けて添加された。該混合物が、30分間、0°Cで撹拌された。(1-エトキシカルボニルシクロプロピル)トリフェニルホスホニウムテトラフルオロボレート(13.6g,29.4mmol)が添加され、そして結果として生じた懸濁液が3日間、還流温度で維持された。反応混合物が室温に冷やされ、塩水/水/EtOAc(450mL)の1/1/1混合物中に注がれた。水層が、酢酸エチルで(2回)抽出された。組み合わせられた有機層が水そして塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて18.05gのオレンジ色の油を与えた。粗生成物が、精製されること無しに、次の工程において直接的に使用された。
【0119】
(f)2-メトキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(JGS244)
ジクロロメタン(100mL)中の2-メトキシ-5,6,8,9-テトラヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(18.05g,26.2mmol)の撹拌溶液に、酢酸(3.15g,3mL)及び鉛(IV)アセテート(13.9g,31.4mmol)が添加された。反応混合物が室温で、2時間撹拌され、次にPEフィルターを介して濾過されて、Pb塩が除去され、そしてPb残渣が2x30mL DCMで洗われた。濾過物が減圧下で濃縮され、そして結果として生じた残渣が酢酸エチル(300mL)中に溶解された。重炭酸ナトリウムの溶液(5%)が、pHが~8.5まで添加された。有機層及び水層の両方が、Decalite(登録商標)を介して濾過されて、何らかの任意の塩が除去された。引き続き、水層がEtOAc(2x50mL)で抽出された。組み合わせられた有機層が、5%重炭酸ナトリウム溶液(100mL)、水(100mL)、塩水(50mL)で洗われ、乾燥(Na2SO4)され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物がシリカでのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン:酢酸エチル=1/0〜1/1容量/容量%)によって精製されて、上記標記化合物(4.74g,2工程で66%)を与えた。
【0120】
(g)2-ヒドロキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(JGS0245)
ヨウ化ナトリウム(7.83g,52.2mmol)が、アセトニトリル(150mL)中の2-メトキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(4.74g,17.3mmol)の撹拌溶液に添加された。アセトニトリル(30mL)中に溶解されたクロロトリメチルシラン(5.64g,6.59mL)が反応混合物に滴下され、そして混合物が室温で一晩(o/n)撹拌された。NaI(1当量)が添加され、そしてアセトニトリル(6mL)中の追加のTMS-Cl(0.94g,1.1mmol)が滴下され、そして反応物が室温で3日間撹拌された。混合物が濃縮され、そして残渣が200mL DCM/MeOH(4/1)中で懸濁され、そしてチオ硫酸ナトリウムの飽和溶液(200mL)と水(200mL)との混合物で抽出された。水層が、3x150mL DCM/MeOH(4/1)で抽出された。組み合わせられた有機層が、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして溶媒が減圧下で除去されて、黄色の固体を与えた。残渣が、18時間、減圧下、40°Cで乾燥され、3.89gの2-ヒドロキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(86%)を与えた。
【0121】
(h)2-クロロ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(中間体1)(JGS0248)
N,N-ジメチルアニリン(182mg,191uL,1.50mmol)が、アセトニトリル(100mL)中の2-ヒドロキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(3.89g,15.0mmol)の溶液に添加された。アセトニトリル(15mL)中のオキシ塩化リン(V)(11.5g,7.00mL,75.0mmol)の溶液が、反応混合物に滴下で添加された。黄色の懸濁液が65°Cに4時間加熱され、その間、該懸濁液は透明な溶液に変化した。冷却後、混合物が、25% アンモニア水溶液(200mL,86.7当量)及び冷水(250mL)の撹拌された混合物中に、15〜20分間、10°C未満の温度で保持しながらゆっくりと注ぎ込まれた。さらに15分間の撹拌後に、個体が濾過された。該個体は200mL EtOAc中に溶解され、そして塩水(20mL)で洗われた。有機層が硫酸ナトリウムで乾燥され、そして減圧下で濃縮されて、オフホワイトの固体を与えた。粗生成物がシリカでのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0〜1/1容量/容量%)によって精製されて、上記標記化合物(3.05g,73%)を与えた。
【0122】
中間体A
【0123】
【化18】
【0124】
4-(4-アミノ-3-メチル-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル
【0125】
(a)4-(3-メチル-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(WITJ404)
ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(1.05mL,5.25mmol)及び炭酸カリウム(1.38g,10mmol)が、DMF(10mL)中の4-フルオロ-2-メチル-1-ニトロ-ベンゼン(776mg,5mmol)の溶液に添加され、そして結果として生じた混合物が、18時間、100°Cで撹拌された。水が反応混合物に添加され、そして抽出が酢酸エチルで実行された。組み合わせられた有機層が塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物がシリカカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0〜6/4容量/容量%)によって精製されて、上記標記化合物(1.75g,98%)を生じた。
【0126】
(b)4-(4-アミノ-3-メチル-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(中間体A)(WITJ406)
4-(3-メチル-4-ニトロ-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(355mg,1mmol)がTHF(5mL)中に溶解され、そして酢酸(1.1mL)が添加された。該混合物が0°Cに冷やされ、そして亜鉛(1.31g,20mmol)が、20°C未満に温度を維持する為に少量添加された。反応混合物が、一晩、室温で撹拌された。TLC分析が開始物質の完全な転化を示した後、該混合物がDecalite(登録商標)で濾過され、そしてZn-Decalite(登録商標)残渣がEtOAc(20mL)で洗われた。組み合わされた濾過物が、1NNaOH-溶液(25mL)、引き続き水(25mL)及び塩水(25mL)で洗われた。有機層がNa2SO4で乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて、4-(4-アミノ-3-メチル-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(327mg,量的な)を与えた。
【0127】
中間体2
【0128】
【化19】
【0129】
4-[4-[(7-クロロカルボニル-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル)アミノ]-3-メチル-フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル
【0130】
(a)2-[4-(4-ベンジルオキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メチル-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(WITJ407)
n-ブタノール(8mL)中の2-クロロ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(中間体1,292mg,1.05mmol)の懸濁液に、4-(4-アミノ-3-メチル-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(中間体A,327mg,1.0mmol)及びトリフルオロ酢酸(153μL,2.0mmol)が添加された。反応混合物が、マイクロ波放射下で、120°Cで、12時間、加熱された。反応混合物が減圧下で濃縮され、そして残渣が酢酸エチル中に溶解された。有機層が重炭酸ナトリウムの飽和溶液で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物が、シリカカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=4/6〜0/1容量/容量%)によって精製された。生成物を含む画分が集められ、そして蒸留されて、2-[4-(4-ベンジルオキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メチル-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(423mg,75%収率)を与えた。
【0131】
(b)4-[4-[(7-クロロカルボニル-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル)アミノ]-3-メチル-フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(中間体2)(WITJ408/WITJ414)
15mLの無水エタノール中の2-[4-(4-ベンジルオキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メチル-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(423mg,0.75mmol)の溶液に、2M NaOH溶液(935L(2.5当量),1.87mmol)が添加された。反応混合物が、65°Cで一晩(o/n)加熱された。反応混合物が蒸発乾固され、そして高減圧下で乾燥された。結果として生じた残渣が水中に溶解され、室温で一晩(o/n)撹拌され、そして高減圧下で乾燥され、粗製の2-[4-(4-ベンジルオキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メチル-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸ナトリウムを生じた。
【0132】
塩化チオニル(561μL,7.mmol)が、ジクロロメタン(8mL)中の粗製の2-[4-(4-ベンジルオキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メチル-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸ナトリウム(217mg,0.39mmol 理論上)の冷(0°C)懸濁液に添加された。結果として生じたスラリーが室温で一晩(o/n)撹拌された。反応混合物が減圧下で濃縮され、そして残渣がトルエン(2x10mL)で共蒸発されて、黄色の/褐色の粉末(261mg,量子粗製収率)として、4-[4-[(7-クロロカルボニル-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル)アミノ]-3-メチル-フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸ベンジルを与えた。
【0133】
実施例7(WITJ0416/WITJ429A)
【0134】
【化20】
【0135】
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-(2-メチル-4-ピペラジン-1-イル-アニリノ)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
【0136】
アセトニトリル(3mL)中の4-[4-[(7-クロロカルボニル-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル)アミノ]-3-メチル-フェニル]ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル(中間体2,45mg,0.081mmol 理論上)の懸濁液に、2,6-ジメチルアニリン(15μL,0.12mmol)及び触媒量の4-DMAPが添加された。反応混合物が、50°Cで、1時間撹拌された。溶媒の蒸発後、Cbz基がTFA/チオアニソールを使用して脱保護され、そして粗製生成物が分取HPLCによって精製された。生成物を含む画分が集められ、そして減圧下で濃縮された。残渣が、ジクロロメタンと5% NaHCO3溶液との間で分配された。有機層がPE-フィルターで分離され、そして蒸発されて、上記標記化合物(20mg,64%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:9.706分;m/z 508.3 (M+H)+
【0137】
実施例8(JGS439C)
【0138】
【化21】
【0139】
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-[2-メトキシ-4-(テトラヒドロピラン-4-ylカルバモイル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
【0140】
(a)2-(4-ブロモ-2-メトキシ-アニリノ)-N-(2,6-ジメチルフェニル)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド(JGS453)
この化合物は、出発物質としての商業的に入手可能な4-ブロモ-2-メトキシアニリンを使用して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドは、実施例7に記載された手順に従って、2,6-ジメチルアニリンと反応されて、上記標記化合物(1.35g,84%)を与えた。
【0141】
(b)2-(4-シアノ-2-メトキシ-アニリノ)-N-(2,6-ジメチルフェニル)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド(JGS455)
【0142】
DMF(4mL)中の2-(4-ブロモ-2-メトキシ-アニリノ)-N-(2,6-ジメチルフェニル)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド(1.35g,2.6mmol)及びシアン化亜鉛(321mg,2.73mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(300mg,0.26mmol)が添加された。反応混合物が、マイクロ波放射下で、170°Cで、30分間、加熱された。周囲温度に冷却後、該混合物が濃縮され、そして残渣が酢酸エチル出来酌され、水そして塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて、粗製の標記化合物(1.05g,87%)を与えた。
【0143】
(c)4-[[7-[(2,6-ジメチルフェニル)カルバモイル]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル]アミノ]-3-メトキシ-安息香酸(JGS0457)
MeOH(25mL)中の2-(4-シアノ-2-メトキシ-アニリノ)-N-(2,6-ジメチルフェニル)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド(750mg,1.61mmol)の撹拌された懸濁液に、水(12.5mL)中の水酸化カリウム(453mg,8.07mmol)の溶液が添加された。反応混合物が、マイクロ波放射下で、120°Cで、2時間、、加熱された。メタノール画分の蒸発後に、結果として生じた水層が、pH~2まで2N HCl溶液の添加によって酸性化された。ジクロロメタンを用いての抽出後、組み合わせられた有機層がPEフィルターで濾過されて、330mgの上記標記化合物(収率:42%)を与えた。
【0144】
(d)N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-[2-メトキシ-4-(テトラヒドロピラン-4-ylカルバモイル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド(JGS439C)
4-[[7-[(2,6-ジメチルフェニル)カルバモイル]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-2-イル]アミノ]-3-メトキシ安息香酸(30mg,0.062mmol)が、N,N-ジメチルホルムアミド(3ml)中に溶解された。引き続き、HATU(25.9mg,0.068mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(43.1μL,0.25mmol)が添加され、そして混合物が室温で10分間、撹拌された。4-アミノテトラヒドロピラン塩酸塩(12.8mg,0.093mmol)が添加され、そして混合物が室温で一晩(o/n)撹拌された。該混合物が混合物 酢酸エチル/水/塩水(1/1/1)内に注がれ、そして15分間、撹拌された。有機層が分離され、塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(5mg,18%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:14.407分;m/z 567.3 (M+H)+
【0145】
中間体B(NV0068/NV0076)
【0146】
【化22】
【0147】
2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)アニリン
【0148】
(a)N-[2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチル(NV0068)
N-(4-ブロモ-2-メトキシ-フェニル)カルバミン酸tert-ブチル(150mg,0.5mmol)、1,3,5-トリメチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(118mg,0.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(58mg,0.05mmol)及び炭酸カリウム(207mg,1.5mmol)の、ジオキサン(4mL)中の混合物が、密閉されたチューブ内で、20分間、マイクロ波照射下で、100°Cで加熱された。周囲温度に冷却後、該混合物が濃縮され、そして残渣が酢酸エチルで希釈され、水そして塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。残渣がカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=100/0〜25/75容量/容量%)によって精製されて、N-[2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチル(126.8mg,77%)を与えた。
【0149】
(b)2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)アニリン(中間体B)(NV0076)
N-[2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)フェニル]カルバミン酸tert-ブチル(127mg,0.38mmol)が、DCM(2mL)中に溶解された。TFA(3mL)が添加され、そして反応混合物が室温で、1時間撹拌された。混合物が減圧下で濃縮されて、褐色の油(313mg)を与え、それは更なる精製無しに使用された。
【0150】
中間体C(JDM0438/JDM0435)
【0151】
【化23】
【0152】
1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-アミン
【0153】
(a)1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール
THF(10mL)中の3,5-ジメチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(250mg,1.77mmol)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(482μL,3.01mmol)及びトリフェニルホスフィン(789mg,3.01mmol)の冷(0°C)溶液が、トルエン(1.31mL,3.01mmol)中の40% DEADの溶液に滴下された。反応混合物が室温に暖められることを許され、そして3時間撹拌された。酢酸エチルが添加され、そして10% NaCl溶液で洗われた。有機層が乾燥(Na2SO4)され、濾過され、そして濃縮された。残渣がカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH=99/1〜95/5容量/容量%)によって精製されて、1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール(1.7g,粗製)を与え、それは次の工程において精製無しに使用された。
【0154】
(b)1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-アミン(中間体C)
1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール(1.5g,1.77mmol 理論上)がTHF(15mL)中に溶解され、そして酢酸(1.6mL)が添加された。混合物が0°Cで冷やされ、そして亜鉛(2.3g,35.4mmol)が20°C未満に温度を保持しながら少しずつ加えられた。反応混合物が、一晩(o/n)、室温で撹拌された。TLC分析が出発物質の完全な転化を示した後に、該混合物がDecalite(登録商標)で濾過され、そして、Zn-Decalite(登録商標)残渣が酢酸エチルで洗われた。組み合わされた濾過物が1N NaOH-溶液で洗われ、続いて水そして塩水で洗われた。有機層が乾燥(Na2SO4)され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。残渣がメタノール中に溶解され、そして次にSCX-2カラムで濾過された。該カラムをメタノールでリンス後に、所望の生成物が0.7 Nアンモニア/メタノール溶液で溶出され、上記標記化合物(340.1mg,74.7%)を与えた。
【0155】
実施例9(JDM0641A)
【0156】
【化24】
【0157】
N-[1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-(1,3,5-トリメチルピラゾール-4-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質として中間体Bを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸は、実施例8dに記載された通りの類似の様式において中間体Cと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(19.5mg,42.6%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:10.946分;m/z 684.7 (M+H)+
【0158】
中間体D(JGS88/92)
【0159】
【化25】
【0160】
2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン
この化合物は、N-メチルピペラジン及び2-メトキシ-4-フルオロニトロベンゼンから開始し、中間体Aについて記載された通りの類似の様式において調製されて、上記標記化合物(1.38g,94%)を与えた。
【0161】
実施例10(JDM0443A)
【0162】
【化26】
【0163】
N-[1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Dを使用して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドは、実施例8dに記載された手順に従って、中間体Cと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(11.6mg,28.6%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:6.985分;m/z 674.3 (M+H)+
【0164】
実施例11(JGS79C)
【0165】
【化27】
【0166】
N-(2,6-ジエチルフェニル)-2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Dを使用して、中間体2aについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応するエステルから調製された。LiHDMS(THF中12,6-ジエチルアニリン(50.8μL,0.31mmol)M/エチルベンゼン,412μL,0.412mmol)が添加されて、THF(1mL)中の冷(0°C)溶液に添加された。0°Cで、15分の撹拌後、THF(2mL)中の2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(48mg,0.103mmol)が反応混合物に滴下され、そして撹拌が0°Cで、90分間続けられた。追加のLiHMDS(100μL)が室温で滴下され、そして撹拌が室温で、2時間続けられた。反応混合物が、20mLの塩化アンモニウムの飽和溶液でクエンチされ、そして酢酸エチルで抽出された。組み合わせられた有機層が水、塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(13.5mg,23.2%)を与えた。データ:LCMS (C) Rt:12.686分;m/z 566.4 (M+H)+
【0167】
中間体E(/WITJ437WITJ438/WITJ440)
【0168】
【化28】
【0169】
2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン
DMF(6ml)中の5-フルオロ-2-ニトロフェノール(500mg,3.18mmol)の溶液に、2-クロロ-2,2-ジフルオロ酢酸ナトリウム(970mg,6.36mmol)及び炭酸二ナトリウム(405mg,3.82mmol)が添加された。反応混合物が3.5時間、100°Cで、そして引き続き、3日間、室温で撹拌された。透明な溶液が得られるまで4M HCl溶液が添加され、混合物が室温で、2時間、撹拌された。反応混合物が水で希釈され、そしてEtOAcで抽出された。組み合わせられた有機層が1M NaOH溶液、塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。残渣がカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=10/0〜8/2容量/容量%)によって精製されて、2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-1-ニトロ-ベンゼン(493mg,75%)を与えた。
【0170】
上記標記化合物は、N-メチルピペラジン及び2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-1-ニトロ-ベンゼンから開始して、中間体Aについて記載された通りの類似の様式において調製されて、180mg(80%)を与えた。
【0171】
中間体F(JDM300/WITJ410/WITJ411/WITJ413)
【0172】
【化29】
【0173】
3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-アミン
【0174】
(a)3,5-ジエチル-1H-ピラゾール
水(10mL)中の3,5-ヘプタンジオン(2g,15.6mmol)及びヒドラジンヒドラート(0.77g,15.8mmol)の溶液に酢酸(1滴)が添加され、そして反応混合物が1時間、加熱還流された。次に、反応混合物が冷やされ、そして減圧下で濃縮されて、1.8gの上記標記化合物を提供した。この化合物は、精製すること無しに、次の工程において直接的に用いられた。
【0175】
(b)3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール
3,5-ジエチル-1H-ピラゾール(1.8g,14.5mmol)及び濃硫酸(1.5ml)の冷(0°C)混合物に、発煙HNO3(4.35ml)が激しい撹拌下で、ゆっくりと添加された。反応混合物が、60°Cで一晩撹拌された。引き続き、混合物が室温に冷やされ、次に、重炭酸ナトリウムの氷冷飽和溶液に注意深く添加され、そして15分間撹拌された。次に、混合物がEtOAcで3回抽出され、組み合わせられた有機層が塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、減圧下で蒸発され、2.52gの3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾールを与えた。
【0176】
(c)3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-アミン(中間体F)
上記標記化合物が、3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾールから開始して、中間体Cについて記載された通りの類似の様式において調製されて、3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-アミン(174mg,71%)を与えた。
【0177】
実施例12(WITJ453B)
【0178】
【化30】
【0179】
N-(3,5-ジエチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-[2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Eを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応するカルボン酸から調製された。引き続き、該カルボン酸は、実施例8dに記載された通りの類似の様式において中間体Fと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(9.6mg,23%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.864分;m/z 592.3 (M+H)+
【0180】
中間体G(JDM617/JDM622/JDM630)
【0181】
【化31】
【0182】
3,5-ジエチル-1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]ピラゾール-4-アミン
上記標記化合物が3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(中間体Fb)及びトリエチレングリコールモノメチルエーテルから開始して、中間体Cについて記載された通りの類似の様式において調製されて、660mgの3,5-ジエチル-1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]ピラゾール-4-アミン(41.7%)を与えた。
【0183】
中間体M(WITJ461/WITJ458)
【0184】
【化32】
【0185】
4-(4-アミノ-3-メトキシ-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル
この化合物は、ピペラジン-1-カルボン酸ベンジル及び2-メトキシ-4-フルオロニトロベンゼンから開始して、中間体Aについて記載された通りの類似の様式において調製されて、上記標記化合物(1.2g,95%)を与えた。
【0186】
実施例13(JDM0684A)
【0187】
【化33】
【0188】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-[4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、その対応するアミン(中間体1及び中間体Mから開始して、実施例7について記載された通りに調製された)及びメトキシ酢酸から調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(17.8mg,57.1%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:9.908分;m/z 760.8 (M+H)+
【0189】
中間体H(JDM221/JDM0222/JDM393)
【0190】
【化34】
【0191】
1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-アミン
【0192】
(a)1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール
DMF(50mL)中の3,5-ジメチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(2.5g,17.7mmol)及び炭酸セシウム(6.06g,18.6mmol)の溶液に、2-ブロモエチルメチルエーテル(2.59g,1.75mL,18.6mmol)が添加された。混合物が、3.5時間、100°Cで加熱された。室温に冷却後、該混合物が水中に注がれ、そして酢酸エチル(3x50mL)で抽出された。組み合わせられた有機層が塩水(50mL)で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして減圧下で濃縮された。残渣がカラムクロマトグラフィー(EtOAc/ヘプタン=1/4容量/容量%)によって精製され、白色結晶性固体として、1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール(2.66g,75.4%)を与えた。
【0193】
(b)1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-アミン
1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール(245mg,1.22mmol)が、メタノール(25mL)中に溶解された。結果として生じた溶液が、H-キューブ連続フロー水素化反応器、10% Pd/C、30°Cで、8〜10バール、1mL/分、フルH2手法を使用して、水素化された。結果として生じた溶液が減圧下で濃縮され、薄茶色の油として、208mg(量子収率)の上記標記化合物を与えた。
【0194】
中間体I(JDM464/JDM450)
【0195】
【化35】
【0196】
3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-アミン
上記標記化合物が、3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(中間体Fb)及び1-ブロモ-2-(2-メトキシエトキシ)-エタンから開始して、中間体Hについて記載された通りの類似の様式において調製されたて、290mgの3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-アミン(72.2%)を与えた。
【0197】
実施例14(JDM0466A)
【0198】
【化36】
【0199】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
【0200】
この化合物は、出発物質としての中間体Dを使用して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドは、実施例7に記載された手順に従って中間体Iと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(22mg,54.4%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:7.845分;m/z 658.3 (M+H)+
【0201】
中間体J(WITJ277/WITJ84)
【0202】
【化37】
【0203】
4-(4-アミノ-3-メトキシ-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル
この化合物は、ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル及び2-メトキシ-4-フルオロニトロベンゼンから開始して、中間体Aにおいて記載された通りの類似の様式において調製されて、上記標記化合物(245mg,91%)を与えた。
【0204】
実施例15(WITJ349B)
【0205】
【化38】
【0206】
N-[1-(2-メトキシエチル)-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-イル]-2-(2-メトキシ-4-ピペラジン-1-イル-アニリノ)-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
2-クロロ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(中間体1,296mg,1.07mmol)、4-(4-アミノ-3-メトキシ-フェニル)ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(中間体J,328mg,1.07mmol)及び炭酸セシウム(1.39g,4.27mmol)が、ジオキサン(25mL)中に懸濁された。窒素が5分間、30°Cで、該混合物を通じて吹き込まれ、続いて9,9-ビス-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(62mg,0.11mmol)及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(49mg,53μmol)が添加された。反応混合物が、窒素ガスの流れ下で、20時間、80°Cで撹拌された。
【0207】
酢酸エチル/水/塩水(1/1/1容量/容量%,50mL)が反応混合物に添加され、そして撹拌が15分間続けられた。Decalite(登録商標)で濾過後、水層が分離され、そして酢酸エチル(2x20mL)で抽出された。引き続き、組み合わせられた有機層が水(40mL)、塩水(20mL)で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物がシリカでのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0〜0/1容量/容量%)によって精製され、2-[4-(4-tert-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)-2-メトキシ-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(115mg,20%)を与えた。
【0208】
引き続き、このようにして得られたエチルエステルが、中間体2bについて記載された条件を使用して加水分解された。引き続き、対応するカルボン酸のナトリウム塩が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Hと反応された。Boc基の脱保護後、精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(5.2mg,28%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.140分;m/z 572.3 (M+H)+
【0209】
中間体K(JDM251/JDM302)
【0210】
【化39】
【0211】
2-メトキシ-4-[(1-メチル-4-ピペリジル)オキシ]アニリン
【0212】
(a)4-(3-メトキシ-4-ニトロ-フェノキシ)-1-メチル-ピペリジン
トルエン(10mL)中の4-フルオロ-2-メトキシ-1-ニトロ-ベンゼン(750mg,4.38mmol)の溶液に、10mLの25% KOH溶液、4-ヒドロキシ-N-メチルピペリジン(1009mg,8.76mmol)及びテトラ-n-ブチルアンモニウムブロミド(282mg,0.876mmol)が添加された。混合物が、一晩(o/n)、60°Cで加熱された。次に、反応混合物が酢酸エチルで希釈され、そして水層が酢酸エチルで抽出された。組み合わせられた有機層が塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、そして蒸発された。残渣が、シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=99/1〜9/1容量/容量%)によって精製されて、上記標記化合物(650mg,55.7%)を得た。
【0213】
(b)2-メトキシ-4-[(1-メチル-4-ピペリジル)オキシ]アニリン(中間体K)
10% Pd/C(20mg)が、エタノール中の懸濁液として、エタノール(5mL)中の4-(3-メトキシ-4-ニトロ-フェノキシ)-1-メチル-ピペリジン(200mg,0.75mmol)の溶液に添加された。結果として生じた混合物は、室温で、15分間、撹拌された。蟻酸アンモニウム(473mg,7.5mmol)が添加され、そして反応混合物が、窒素雰囲気下で、還流下で、1時間、撹拌された。反応混合物が室温に冷やされ、そしてDecalite(登録商標)で濾過された。濾過物が減圧下で濃縮され、その後、ジクロロメタンが添加され、そして有機層が5%溶液のNaHCO3で洗われた。有機層が硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて、2-メトキシ-4-[(1-メチル-4-ピペリジル)オキシ]アニリン(169.5mg,95.6%)を得た。
【0214】
中間体L(JDM221/JDM0222)
【0215】
【化40】
【0216】
3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-アミン
上記標記化合物が、3,5-ジメチル-4-ニトロ-1H-ピラゾールから開始して、中間体Hbについての記載された通りの類似の様式において調製されて、110mgの3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-アミン(量子)を与えた。
【0217】
実施例16(JDM323A)
【0218】
【化41】
【0219】
N-(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-[2-メトキシ-4-[(1-メチル-4-ピペリジル)オキシ]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Kを使用して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドが、実施例7において記載された手順に従って中間体Lと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(14.1mg,37%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:7.902分;m/z 543.2 (M+H)+
【0220】
実施例17(WITJ0529B)
【0221】
【化42】
【0222】
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-[2-メトキシ-4-[4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、その対応するアミン(中間体1及び中間体Mからから開始して、実施例7について記載された通りに調製された)及びメトキシ酢酸から調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(10mg,49%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:12.973分;m/z 596.3 (M+H)+
【0223】
中間体3
【0224】
【化43】
【0225】
2-クロロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル
【0226】
(a)2-メトキシピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(JGS362)
DDQ(1.53g,6.76mmol)が、DCM(50mL)中の2-メトキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(1.54g,5.63mmol)の撹拌溶液に添加された。反応混合物が、室温で、3日間撹拌された。200mg DDQの追加の量が添加され、そして反応混合物が室温で7日間撹拌された。混合物が濾過され、そして減圧下で少量まで濃縮された。粗生成物がシリカでのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0〜1/1容量/容量%)によって精製されて、上記標記化合物(750mg,50%)を生じた。
【0227】
(b)2-ヒドロキシピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(JGS377)
ヨウ化ナトリウム(1.24g,8.29mmol)が、アセトニトリル(19mL)中の2-メトキシ-ピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(750mg,2.76mmol)の撹拌溶液に添加された。アセトニトリル(3mL)中のクロロトリメチルシラン(896mg,1.05mL)の溶液が、反応混合物に滴下で添加された。該混合物が、一晩(o/n)、室温で撹拌された。アセトニトリル(6mL)中の追加のヨウ化ナトリウム(3.33g)及びTMS-Cl(2.4g,2.8mL)が滴下で添加され、そして反応物が室温で3日間撹拌された。該混合物が、減圧下で濃縮された。残渣が200mLのDCM/MeOH(4/1)中に懸濁され、そしてチオ硫酸ナトリウムの飽和溶液(50mL)と水(100mL)との混合物で抽出された。水層がDCM/MeOH(4/1,2x150mL)で抽出された。組み合わせられた有機層が、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして溶媒が減圧下で除去されて、固体を与えた。該固体は、沸騰中の酢酸エチル(50mL)内で摩砕された。冷却後、該固体が室温で、1時間撹拌され、そして濾過された。残渣が減圧下で、40°Cで乾燥されて、1.0gの粗製の2-ヒドロキシ-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(量子収率)を与えた。
【0228】
(c)2-クロロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(中間体3)(JGS380)
N,N-ジメチルアニリン(47mg,50μL,1.50mmol)が、アセトニトリル(30mL)中の2-ヒドロキシピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボン酸エチル(1.0g,3.89mmol)の溶液に添加された。アセトニトリル(4mL)中のオキシ塩化リン(V)(2.99g,1.81mL,19.5mmol)の溶液が、反応混合物に滴下で添加された。褐色/赤色の懸濁液が、4時間、65°Cに加熱された。冷却後、該混合物が、25% アンモニア水溶液(50mL)及び冷水(100mL)の撹拌された混合物中に、10°C未満の温度で保持しながら注ぎ込まれた。さらに15分間の撹拌後に、混合物が酢酸エチルで抽出された。引き続き、組み合わせられた有機層が水(50mL)、0.2N HCl(50mL)、塩水(25mL)で洗われ、乾燥(Na2SO4)され、そして減圧下で濃縮された。粗生成物がシリカでのカラムクロマトグラフィー(ヘプタン/酢酸エチル=1/0〜1/1容量/容量%)によって精製されて、200mgの上記標記化合物を生じた。
【0229】
実施例18(WITJ490B)
【0230】
【化44】
【0231】
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-[2-メトキシ-4-[(1-メチル-4-ピペリジル)オキシ]アニリノ]ピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体3及び中間体Kから開始して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドは、実施例7に記載された手順に従って、2,6-ジメチルアニリンと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(30mg,45%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:12.491分;m/z 551.3 (M+H)+
【0232】
中間体N(JDM618/JDM626/JDM634)
【0233】
【化45】
【0234】
1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジエチル-ピラゾール-4-アミン
【0235】
(a)2-(2-エトキシエトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホナート
15mLのTHF中のジ(エチレングリコール)エチルエステル(4.92ml,36.2mmol)の0°Cに冷却された溶液に、15mLの水に溶解されたNaOH(2.46g,61.5mmol)が激しく撹拌しながら添加された。この混合物に、15mLのTHF中の塩化トシル(8.28g,43.4mmol)の溶液が0°Cで、10分間かけて滴下で添加された。次に、反応混合物が室温に上昇されて、そして窒素下で1時間撹拌された。次に、該混合物が50mLのジエチルエーテルで2回抽出され、そして有機層が1M NaOH水溶液、そして水で洗われ、そして硫酸ナトリウムで乾燥された。溶媒が減圧下で除去されて、無色の液体(10g,95.8%)としての2-(2-エトキシエトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホナートを与えた。
【0236】
(b)1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール
DMF(10mL)中の3,5-ジメチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(1g,7.08mmol)及び炭酸セシウム(2.31g,7.08mmol)の溶液に、2-(2-エトキシエトキシ)エチル4-メチルベンゼンスルホナート(2.04g,7.08mmol)が添加された。混合物が、1時間、100&#8304;Cで加熱された。室温に冷却後、該混合物が水/塩水に注ぎ込まれ、そして酢酸エチル(100mL)で抽出された。組み合わせられた有機層が、塩水で洗われ、硫酸ナトリウムで乾燥され、濾過され、そして減圧下で濃縮されて、1.69gの上記標記化合物(92.8%)を与えた。
【0237】
(c)1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-アミン(中間体N)
メタノール(25mL)中の1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジメチル-4-ニトロ-ピラゾール(1.69g,6.57mmol)の撹拌溶液に、エタノール(1mL)中の木炭上の10% Pd (200mg)の懸濁液が添加された。反応混合物が、窒素環境下で、15分間、室温で撹拌された。次に、蟻酸アンモニウム(4.14g,65.7mmol)が添加され、そして反応混合物が、15分間、還流温度に加熱された。反応混合物が冷却され、Decalite(登録商標)で濾過され、そして減圧下で濃縮された。残渣がメタノール中に溶解され、次にSCX-2カラムで濾過された。該カラムをメタノールでリンス後に、所望の生成物が0.7 Nアンモニア/メタノール溶液で溶出された。結果として生じた溶出物が減圧下で濃縮されて、上記標記化合物(520mg,34.8%)を与えた。
【0238】
実施例19(JDM640A)
【0239】
【化46】
【0240】
N-[1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Dを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dに記載された通りの類似の様式において、中間体Nと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(32.3mg,53.9%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:7.432分;m/z 644.6 (M+H)+
【0241】
実施例20(JDM677A)
【0242】
【化47】
【0243】
N-[1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]-3,5-ジメチル-ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-[4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸は、実施例8dに記載された通りの類似の様式において中間体Cと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及びメトキシ酢酸の脱保護がもたらされた後に得られた。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(19.0mg,63.4%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.815分;m/z 732.7 (M+H)+
【0244】
実施例21(JDM711A)
【0245】
【化48】
【0246】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-[4-(3-メチルアゼチジン-3-カルボニル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Iと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及び1-(tert-ブトキシカルボニル)-3-メチルアゼチジン-3-カルボン酸の脱保護がもたらされた後に得られた。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(16.3mg,55%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.107分;m/z 741.8 (M+H)+
【0247】
中間体O(JDM618/JDM625/JDM633)
【0248】
【化49】
【0249】
1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジエチル-ピラゾール-4-アミン
上記標記化合物が、3,5-ジエチル-4-ニトロ-1H-ピラゾール(中間体Fb)及びジ(エチレングリコール)エチルエーテルから開始して、中間体Nについて記載された通りの類似の様式において調製されて、550mgの1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジエチル-ピラゾール-4-アミン(79.8%)を与えた。
【0250】
実施例22(JDM713A)
【0251】
【化50】
【0252】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-[4-(3-メチルアゼチジン-3-カルボニル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Oと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及びBoc-N-エチル-グリシンの脱保護がもたらされた後に得られた。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(15mg,53.1%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.619分;m/z 743.8 (M+H)+
【0253】
実施例23(JDM697A)
【0254】
【化51】
【0255】
N-[1-[2-(2-エトキシエトキシ)エチル]-3,5-ジエチル-ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-[4-(2-メトキシアセチル)ピペラジン-1-イル]アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Oと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及びメトキシ酢酸の脱保護がもたらされた後に得られた。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(17.0mg,61.4%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:10.554分;m/z 730.7 (M+H)+
【0256】
実施例24(JDM636A)
【0257】
【化52】
【0258】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Dを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Gと反応された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(22.5mg,34.5%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:7.879分;m/z 702.7 (M+H)+
【0259】
実施例25(JDM703A)
【0260】
【化53】
【0261】
N-[3,5-ジエチル-1-[2-[2-(2-メトキシエトキシ)エトキシ]エチル]ピラゾール-4-イル]-2-[4-[4-[2-(エチルアミノ)アセチル]ピペラジン-1-イル]-2-メトキシ-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸が、実施例8dについて記載された通りの類似の様式において中間体Gと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及びBoc-N-エチル-グリシンの脱保護がもたらされた後に得られた。精製が、Boc基の脱保護の後に、分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(18.4mg,59.4%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.194分;m/z 773.8 (M+H)+
【0262】
実施例26(JDM709A)
【0263】
【化54】
【0264】
2-[4-[4-[(2R)-アゼチジン-2-カルボニル]ピペラジン-1-イル]-2-メトキシ-アニリノ]-N-[3,5-ジエチル-1-[2-(2-メトキシエトキシ)エチル]ピラゾール-4-イル]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2bについて記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸から調製された。引き続き、該カルボン酸は、実施例8dに記載された通りの類似の様式において中間体Iと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及び(R)-N-Boc-アゼチジン-2-カルボン酸の脱保護がもたらされた後に得られた。精製が、Boc基の脱保護後に、分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(16.8mg,57.7%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:8.017分;m/z 727.9 (M+H)+
【0265】
実施例27(JDM666A)
【0266】
【化55】
【0267】
N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-[4-[4-[2-(エチルアミノ)アセチル]ピペラジン-1-イル]-2-メトキシ-アニリノ]-5,6-ジヒドロピリミド[4,5-e]インドリジン-7-カルボキサミド
この化合物は、出発物質としての中間体Mを使用して、中間体2について記載された通りの同じ反応順序を用いて、その対応する酸クロリドから調製された。引き続き、該酸クロリドが、実施例7について記載された通りの類似の様式において2,6-ジメチルアニリンと反応された。該対応するアミンは、実施例8dに記載された通りの標準のHATU-カップリング手順を使用して、Cbz基及びBoc-N-エチル-グリシンの脱保護がもたらされた後に得られた。精製が、Boc基の脱保護の後に、分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(1mg,13.2%)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:9.388分;m/z 609.6 (M+H)+
【0268】
実施例28(JGS0715B)
【0269】
【化56】
【0270】
N-シクロプロピル-4-[6-(2,3-ジフルオロ-4-メトキシ-フェノキシ)-8-(3,3,3-トリフルオロプロピルアミノ)イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル]-2-メチル-ベンズアミド
この化合物は、国際公開第2014/131739A1号に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(30mg)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:14.958分;m/z 562.5 (M+H)+
【0271】
実施例29(JDM943D)
【0272】
【化57】
【0273】
(2R)-2-(4-フルオロフェニル)-N-[4-[2-(2-メトキシ-4-メチルスルホニル-アニリノ)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリジン-6-イル]フェニル]プロパンアミド
この化合物は、国際公開第2014/009219A1号に記載されている通りに調製された。精製が分取HPLCを使用して実行されて、上記標記化合物(107.1mg)を与えた。データ:LCMS (B) Rt:13.703分;m/z 558.0 (M-H)。
【0274】
実施例30(JDM969A)
【0275】
【化58】
【0276】
1-[4-[[4-(2-イソプロピルスルホニルアニリノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-6-イル]アミノ]-3-メトキシ-フェニル]ピペリジン-4-オール(Mps1-IN-1)
この化合物は、Tocrisから購入された。
【0277】
実施例31(JDM969B)
【0278】
【化59】
【0279】
4-[[4-アミノ-6-(tert-ブチルアミノ)-5-シアノ-2-ピリジル]アミノ]ベンズアミド(TC Mps1 12)
この化合物は、Tocrisから購入された。
【0280】
TTK酵素アッセイ
生化学的に精製された全長TTK(Life Technologies,マディソン,ウィスコンシン州,米国)に対する化合物の阻害活性が、IMAP(登録商標)アッセイ(Molecular Devices,サニーベール,カリフォルニア州,米国)において決定された。化合物が、100% ジメチルスルホキシド(DMSO)中に溶解された。実験の日に、化合物ストックが100% DMSO中で3.16倍に希釈されて、10点希釈列を得て、続いて10mM トリス-HCl、pH7.5、10mM MgCl2、0.01% Tween-20、0.1% NaN3及び1mMの新たに調製されたジチオスレイトールからなるIMAP反応バッファで更に希釈された。化合物溶液が、IMAP反応バッファ中の等容量の全長TTK酵素と混合された。室温で、暗所において、1時間のプレインキュベーション後、フルオレセイン標識されたMBP由来基体ペプチド(Molecular Devices)が添加されて、ATPが反応を開始した。最終酵素濃度は3.9nMであり、最終基体濃度は50nMであり、及び最終ATP濃度は5μMであった。反応が、暗所において、室温で、2時間処理されることを許された。該反応は、製造者(Molecular Devices)のプロトコルに従って、IMAPプログレッシブ結合溶液(IMAP progressive binding solution)でクエンチングすることによっって停止された。フルオレセイン偏光が、Envisionマルチモード・リーダ(Perkin Elmer,ウォリサム,マサチューセッツ州,米国)上で測定された。用量反応曲線が、XLfit(商標)5(ID Business Solutions,Ltd.,ギルフォード,英国)における4つのパラメータ対数式に適合された。
【0281】
表3は、TTKについての酵素アッセイにおける種々の化学類からの多くのTTK阻害剤の半最大阻害効力を示す。
【0282】
【表3】
【0283】
癌細胞のTTK阻害剤に対する感受性と相関するゲノムバイオマーカーを同定する為に、化合物が、66個の、種々の、遺伝的に十分に特徴付けられた癌細胞株を用いて増殖アッセイにおいて試験された。
【0284】
細胞株における特異的癌遺伝子変異の存在を伴う阻害剤の抗増殖活性の統計的解析は、TTK阻害剤が、CTNNB1発現タンパク質β-カテニンの安定性の調節に関与することが知られているCTNNB1遺伝子における変異を有する細胞を優先的に殺すことを明らかにした。
【0285】
図2は、実施例5、8、9、12、13及び17のアノーバ解析のボルケーノプロットを示す。TTK阻害剤が、CTNNB1における変異を有しない細胞株と比較して変異CTNNB1を発現する細胞株において有意により効能があるかを検証する為に、片側(one-sided)スチューデントのt検定が実行された。表4は、種々の化学類からの多数の代表的なTTK阻害剤の感受性(ΔpIC50)における相違を示す。負のΔpIC50値は、CTNNB1変異細胞株がCTNNB1遺伝子の調節ドメインにおける変異を有しない細胞株よりも阻害剤に対してより感受性であることを示す(表2)。p値<0.05は、相違が有意であることを示す。
【0286】
【表4】
【0287】
1 -10logIC50(M中)として定義される
2 片側スチューデントのt検定、分散不均一
3 CTNNB1遺伝子を言及する
【0288】
変異CTNNB1遺伝子コピーの存在がTTK阻害剤に対する増加した感受性を与えるのに十分であることを検証する為に、増殖アッセイが、親HCT116細胞(S45del/+)及び変異CTNNB1(-/+)を欠損している同質遺伝子誘導体を用いて行われた。表5は、親HCT116細胞と比較して、同質遺伝子型の細胞株における種々の化学類からの多数の代表的なTTK阻害剤の感受性における相違をまとめたものである。変異体CTNNB1(S45del/+)を発現するHCT116親細胞は、変異CTNNB1遺伝子が除去されている(-/+)同質遺伝子誘導体よりも阻害剤に対してより感受性であることを負のΔpIC50又は負のΔ効き目は示す。従って、負のΔpIC50又は負のΔ効き目を有する阻害剤は、変異体CTNNB1シグナリングが存在する細胞株をより良く阻害する。
【0289】
【表5】
【図1】
【図2-1】
【図2-2】
【図2-3】
【図2-4】
【国際調査報告】