(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018513786
(43)【公表日】20180531
(54)【発明の名称】固体吸着剤を再生する方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 20/34 20060101AFI20180427BHJP
   C07C 17/25 20060101ALI20180427BHJP
   C07C 21/18 20060101ALI20180427BHJP
   B01J 20/28 20060101ALI20180427BHJP
   B01J 20/20 20060101ALI20180427BHJP
   B01J 20/18 20060101ALI20180427BHJP
【FI】
   !B01J20/34 F
   !C07C17/25
   !C07C21/18
   !B01J20/28 Z
   !B01J20/20 B
   !B01J20/18 B
   !B01J20/34 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】2017552150
(86)(22)【出願日】20160422
(85)【翻訳文提出日】20171004
(86)【国際出願番号】US2016028755
(87)【国際公開番号】WO2016172421
(87)【国際公開日】20161027
(31)【優先権主張番号】62/152,273
(32)【優先日】20150424
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
【住所又は居所】アメリカ合衆国ニュージャージー州07950,モリス・プレインズ,テイバー・ロード 115
【住所又は居所原語表記】115 Tabor Road Morris Plains NJ 07950 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】ウォン,ハイユー
【住所又は居所】アメリカ合衆国ニューヨーク州14228,アマースト,キャンプベル・ブールバード 811
(72)【発明者】
【氏名】トゥン,シュー・スン
【住所又は居所】アメリカ合衆国ニューヨーク州14068,ゲッツビル,ヴァサー・ドライブ 16
(72)【発明者】
【氏名】マーケル,ダニエル・シー.
【住所又は居所】アメリカ合衆国ニューヨーク州14127,オーチャード・パーク,マイルズトリップ・ロード 6990
【テーマコード(参考)】
4G066
4H006
【Fターム(参考)】
4G066AA04B
4G066AA05B
4G066AA61B
4G066AA75A
4G066AB21D
4G066AC08A
4G066BA23
4G066BA25
4G066BA26
4G066BA36
4G066CA31
4G066CA32
4G066DA01
4G066GA01
4G066GA06
4H006AA02
4H006AC13
4H006BD33
4H006BD52
4H006BD60
4H006EA03
(57)【要約】
本発明は、例えばHFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)のような安定なフッ素化炭化水素化合物を再生流体として用いて、モレキュラーシーブ又は活性炭のような固体吸着剤を再生する方法を提供する。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体吸着剤の少なくとも一部を、HCFO−1233xfの少なくとも一部を脱着するのに有効な条件下でフッ素化炭化水素化合物と接触させることを含む、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を含む固体吸着剤を再生する方法。
【請求項2】
フッ素炭化水素化合物が、HFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HCF−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ea(1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ca(1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236cb(1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236ca(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−254fa(1,1,3,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254fb(1,1,1,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254eb(1,1,1,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254cb(1,1,2,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ca(1,2,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ea(1,1,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−263fa(1,1,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263fb(1,1,1−トリフルオロプロパン)、HFC−263ea(1,2,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263eb(1,1,2−トリフルオロプロパン)、HFC−263ca(1,2,2−トリフルオロプロパン)、HFC−272fa(1,3−ジフルオロプロパン)、HFC−272ea(1,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272ca(2,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272fb(1,1−ジフルオロプロパン)、HFC−281fa(1−フルオロプロパン)、HFC−281ea(2−フルオロプロパン)、HFC−218(オクタフルオロプロパン)、HFC−227ca(1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−116(1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロエタン)、HFC−134(1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HFC−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC−125(1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン)、HFC−143(1,1,2−トリフルオロエタン)、HFC−143a(1,1,1−トリフルオロエタン)、HFC−152(1,2−ジフルオロエタン)、HFC−152a(1,1−ジフルオロエタン)、HFC−161(フルオロエタン)、FC−14(テトラフルオロメタン)、HFC−23(トリフルオロメタン)、HFC−32(ジフルオロメタン)、HFC−41(フルオロメタン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
フッ素化炭化水素化合物が、HFC−245cb、HFC−245fa、又はこれらの混合物である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
固体吸着剤が5Å以上の細孔径を有するモレキュラーシーブである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
細孔径が5.5Å以上である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
細孔径が5.5Å〜10Åである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
モレキュラーシーブが、13X、ZSM−5、H−ZSM−5、MFI、シリカライト、及びこれらの組合せからなる群から選択されるゼオライトである、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
固体吸着剤が活性炭である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
活性炭が900〜1200の範囲の最小ヨウ素価を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
活性炭が、ヤシ殻ベースの炭素、石炭ベースの炭素、又はこれらの組合せからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
(a)2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を含む第1の中間体組成物を、フッ素化触媒の存在下、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)及び未反応のHCFO−1233xfを含む第2の中間体組成物を生成させるのに有効な条件下でHFと接触させ;
(b)第2の中間体組成物を、未反応のHCFO−1233xfを吸着して、それによりそれをHCFC−244bbの少なくとも一部から分離するのに有効な条件下で固体吸着剤と接触させることによって、未反応のHCFO−1233xfをHCFC−244bbから分離し;
(c)固体吸着剤を、未反応のHCFO−1233xfの少なくとも一部を固体吸着剤から脱着するのに有効な条件下でフッ素化炭化水素化合物と接触させることによって固体吸着剤を再生し;そして
(c)工程(b)において分離された244bbの少なくとも一部を脱塩化水素化して、HFO−1234yfを含む反応生成物を生成させる;
ことを含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)の製造方法。
【請求項12】
固体吸着剤が、モレキュラーシーブ、カーボンモレキュラーシーブ、又は活性炭である、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
モレキュラーシーブが5Å以上の細孔径を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
モレキュラーシーブが、13X、ZSM−5、H−ZSM−5、MFI、シリカライト、及びこれらの組合せからなる群から選択されるゼオライトである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
固体吸着剤が活性炭である、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
活性炭が900〜1200の範囲の最小ヨウ素価を有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
活性炭が、ヤシ殻ベースの炭素、石炭ベースの炭素、又はこれらの組合せからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
フッ素化炭化水素化合物が、HFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HCF−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ea(1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ca(1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236cb(1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236ca(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−254fa(1,1,3,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254fb(1,1,1,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254eb(1,1,1,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254cb(1,1,2,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ca(1,2,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ea(1,1,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−263fa(1,1,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263fb(1,1,1−トリフルオロプロパン)、HFC−263ea(1,2,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263eb(1,1,2−トリフルオロプロパン)、HFC−263ca(1,2,2−トリフルオロプロパン)、HFC−272fa(1,3−ジフルオロプロパン)、HFC−272ea(1,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272ca(2,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272fb(1,1−ジフルオロプロパン)、HFC−281fa(1−フルオロプロパン)、HFC−281ea(2−フルオロプロパン)、HFC−218(オクタフルオロプロパン)、HFC−227ca(1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−116(1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロエタン)、HFC−134(1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HFC−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC−125(1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン)、HFC−143(1,1,2−トリフルオロエタン)、HFC−143a(1,1,1−トリフルオロエタン)、HFC−152(1,2−ジフルオロエタン)、HFC−152a(1,1−ジフルオロエタン)、HFC−161(フルオロエタン)、FC−14(テトラフルオロメタン)、HFC−23(トリフルオロメタン)、HFC−32(ジフルオロメタン)、HFC−41(フルオロメタン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
フッ素化炭化水素化合物が、HFC−245cb、HFC−245fa、又はこれらの混合物である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
工程(c)からの脱着されたHCFO−1233xfを回収することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
回収された脱着HCFO−1233xfが、固体吸着剤の再生のために用いたフッ素化炭化水素化合物の少なくとも一部を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
フッ素化炭化水素化合物から脱着されたHCFO−1233xfを分離し、分離されたHCFO−1233xfの少なくとも一部を回収することを更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
回収されたHCFO−1233xfの少なくとも一部を工程(a)に再循環して戻す、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
固体吸着剤がカーボンモレキュラーシーブである、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、活性炭及びモレキュラーシーブを含む消費された固体吸着剤などの、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)から2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を分離するために用いた固体吸着剤を再生する方法を提供する。HCFO−1233xfを脱着し、回収し、そして再循環することができる。
【背景技術】
【0002】
[0002]2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)などのテトラフルオロプロペンのようなヒドロフルオロオレフィン(HFO)は、有効な冷媒、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電体、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが知られている。クロロフルオロカーボン(CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)(これらは両方とも地球のオゾン層を損傷する可能性がある)とは異なり、HFOは塩素を含まず、したがってオゾン層を脅威にさらさない。HFO−1234yfはまた、低い毒性を有する低地球温暖化化合物であることが示されており、したがって可動型空調における冷媒に関する益々厳しくなっている要求を満足することができる。したがって、HFO−1234yfを含む組成物は、上述の用途の多くにおいて用いるように開発されている材料の中に含まれる。
【0003】
[0003]HFO−1234yfに関する1つの製造方法は、出発原材料として1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)を用いる。このプロセスは次の3つの工程を含む。
【0004】
工程(1):固体触媒を充填した蒸気相反応器内において、1230xa+3HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(1233xf)+3HCl;
工程(2):液体触媒を充填した液相反応器内において、1233xf+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb);及び
工程(3):蒸気相反応器内において、244bb→1234yf+HCl。
【0005】
[0004]工程(2)においては、1233xfの転化はしばしば不完全であり、多少の1233xfが244bbと共に工程(3)に繰り越される。工程(3)の供給流中に1233xfが存在することは、中でも、種々の有利な再循環が問題の多いものになり、不要な副反応の可能性が上昇するので望ましくない。したがって、244bbから1233xfを分離することが好ましい。米国公開特許出願2013/0085308は、244bbから1233xfを分離するのに用いる活性炭は、加熱、真空、又は不活性ガス流によって再生することができることに関連している。活性炭を再生することは経済的に重要である。しかしながら、活性炭を再生する他の方法、及び244bbから1233xfを分離するのに有用な他の吸着剤を再生する他の方法が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国公開特許出願2013/0085308
【発明の概要】
【0007】
[0005]一形態においては、本発明は、安定なフッ素化炭化水素化合物を再生流体として用いて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)から2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を分離するのに用いた固体吸着剤、好ましくはモレキュラーシーブ又は活性炭のような消費された固体吸着剤を再生する方法に関する。好ましい態様においては、飽和ヒドロフルオロカーボンを再生流体として用いる。再生流体としてのかかるフッ素化炭化水素の有用な例としては、HFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HCF−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ea(1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245ca(1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236fa(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236cb(1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−236ca(1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−254fa(1,1,3,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254fb(1,1,1,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254eb(1,1,1,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254cb(1,1,2,2−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ca(1,2,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−254ea(1,1,2,3−テトラフルオロプロパン)、HFC−263fa(1,1,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263fb(1,1,1−トリフルオロプロパン)、HFC−263ea(1,2,3−トリフルオロプロパン)、HFC−263eb(1,1,2−トリフルオロプロパン)、HFC−263ca(1,2,2−トリフルオロプロパン)、HFC−272fa(1,3−ジフルオロプロパン)、HFC−272ea(1,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272ca(2,2−ジフルオロプロパン)、HFC−272fb(1,1−ジフルオロプロパン)、HFC−281fa(1−フルオロプロパン)、HFC−281ea(2−フルオロプロパン)、HFC−218(オクタフルオロプロパン)、HFC−227ca(1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−227ea(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)、HFC−116(1,1,1,2,2,2−ヘキサフルオロエタン)、HFC−134(1,1,2,2−テトラフルオロエタン)、HFC−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC−125(1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン)、HFC−143(1,1,2−トリフルオロエタン)、HFC−143a(1,1,1−トリフルオロエタン)、HFC−152(1,2−ジフルオロエタン)、HFC−152a(1,1−ジフルオロエタン)、HFC−161(フルオロエタン)、FC−14(テトラフルオロメタン)、HFC−23(トリフルオロメタン)、HFC−32(ジフルオロメタン)、HFC−41(フルオロメタン)、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】[0006]図1は、再生を窒素パージガスによって150℃、200℃、及び250℃において示されている時間行った場合の、1233xf吸着に関する新しい活性炭と再生された活性炭(Calgon OLC 12X40)の比較した性能をグラフで示す(供給流組成:244bb=97.6957GC面積%/1233xf=2.3043GC面積%;50mLの吸着剤;室温:大気圧)。
【図2】[0007]図2は、再生を真空によって150℃、200℃、及び250℃において示されている時間行った場合の、1233xf吸着に関する新しい活性炭と再生された活性炭(Calgon OLC 12X40)の比較した性能をグラフで示す(供給流組成:244bb=97.6957GC面積%/1233xf=2.3043GC面積%;50mLの吸着剤;室温:大気圧)。
【図3】[0008]図3は、再生を有機1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa)パージによって150℃、200℃、及び250℃において示されている時間行った場合の、1233xf吸着に関する新しい活性炭と再生された活性炭(Calgon OLC 12X40)の比較した性能をグラフで示す(供給流組成:244bb=97.6957GC面積%/1233xf=2.3043GC面積%;50mLの吸着剤;室温:大気圧)。
【図4】[0009]図4は、再生を有機1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(245cb)パージによって150℃、200℃、及び250℃において示されている時間行った場合の、1233xf吸着に関する新しい活性炭と再生された活性炭(Calgon OLC 12X40)の比較した性能をグラフで示す(供給流組成:244bb=97.6957GC面積%/1233xf=2.3043GC面積%;50mLの吸着剤;室温:大気圧)。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0010]一態様においては、本発明は、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)から2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を分離するのに用いた、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を含む固体吸着剤を再生する方法に関する。本再生方法は、固体吸着剤の少なくとも一部を、HCFO−1233xfの少なくとも一部を脱着するのに有効な条件下でフッ素化炭化水素化合物と接触させることを含む。再生は、当該技術において公知の任意の時点、好ましくは吸着剤が飽和又はほぼ飽和状態になった時点;即ち吸着剤が消費されたか、又はほぼ消費された時点で行うことができる。
【0010】
[0011]好適な固体吸着剤としては、限定なしに、モレキュラーシーブ、カーボンモレキュラーシーブ、及び活性炭が挙げられる。2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)と2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)の分離において使用できるモレキュラーシーブとしては、限定なしに、5Å以上の細孔径を有するものが挙げられる。かかるモレキュラーシーブとしては、限定なしに、13X、ZSM−5、H−ZSM−5、MFI、又はシリカライト(ZSM−5のAlフリー型)、及びこれらの組合せのようなゼオライトが挙げられる。好ましい実施においては、細孔径は5.5Å以上である。より好ましくは、細孔径は5.5Å〜10Åである。他の好ましい細孔径としては、6Å、6.5Å、7Å、7.5Å、8Å、8.5Å、9Å、9.5Å、及びこれらの間の全ての範囲が挙げられる。最も好ましい細孔径は約10Åである。吸着は、静止又は流動条件下で行うことができる。本明細書において用いるモレキュラーシーブという用語には、石炭のような天然材料から誘導されるもの、或いは米国特許4,820,681、及び6,670,304、並びに米国公開2002/0025290において議論されているような合成ポリマーから誘導されるもののようなカーボンモレキュラーシーブが含まれる。本明細書において用いる吸着という用語及びその関連語(例えば吸着剤)には、吸着、吸収などの行為が含まれ、いかなる物理的又は熱力学的な意味においても、いかなる特定のタイプの吸着又は吸収にも限定されないことが理解されるであろう。この用語は、それによってHCFO−1233xfとHCFC−244bbを分離するプロセス又はメカニズム或いはその組合せが存在する全ての態様を包含すると意図される。
【0011】
[0012]本発明において有用なカーボンモレキュラーシーブとしては、限定なしに、石炭のような天然材料から誘導されるもの、或いは米国特許4,820,681、及び6,670,304、並びに米国公開2002/0025290において議論されているような合成ポリマーから誘導されるものが挙げられる。これらのカーボンモレキュラーシーブは、同様に天然材料から誘導されるが、遙かにより大きい細孔径を有する活性炭とは区別される。本明細書において記載する分離のために有用なカーボンモレキュラーシーブは、5.0Å以上の代表的な細孔径を有する。
【0012】
[0013]使用可能な活性炭としては、ヤシ殻ベースの活性炭、石炭ベースの活性炭、又はこれらの組合せが挙げられる。幾つかの態様においては、活性炭は、製造者によって蒸気相用途において用いるように設計されているものである。幾つかの態様においては、活性炭は、製造者によって液相用途において用いるように設計されているものである。Pittsburgh, PaのCalgon Carbon Corporationは、例として次の記号表示:BPL、RVG、OVC、COCO、AT−410、及びVPRを有する製品などの数多くのかかる活性炭を製造及び販売している。
【0013】
[0014]活性炭を特徴付けるのに用いられる1つのパラメーターはヨウ素価である。ヨウ素価は一般に活性度レベルの尺度として用いられ、より高い数値はより高い活性化度を示し、これはまた活性炭の微小孔含量を示すものとしても働く。ヨウ素価は、残留濾液中のヨウ素含量が0.02規定である場合の、炭素1グラムによって吸収されるヨウ素のミリグラムとして定義される。
【0014】
[0015]本発明においては、900の最小ヨウ素価を有する活性炭が、オレフィン不純物の少なくとも一部を吸着すると予測される。1000の最小ヨウ素価を有する活性炭は、より多いオレフィン不純物を吸着すると予測される。1100の最小ヨウ素価を有する活性炭は、更により多いオレフィン不純物を吸着すると予測される。最後に、1200の最小ヨウ素価を有する活性炭は、更により多くのオレフィン不純物を吸着すると予測される。活性炭のものと同様の特性を有する他の固体吸着剤も、本発明において有用であると予測される。
【0015】
[0016]1つの実施においては、フッ素化炭化水素化合物は、HFC−245cb(1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン)、HFC−245fa(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン)、HCF−245eb(1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン)、HFC−236ea(1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン)、HFC−134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、HFC−125(1,1,1,2,2−ペンタフルオロエタン)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。HFC−245cbは、主要又は単独の再生流体として好ましい。1つの実施においては、HFC−245cbは上記に示した工程(2)の副生成物として得られ、再生流体として好都合に用いることができる。不活性ガスをフッ素化炭化水素と混合して用いることができる。
【0016】
[0017]再生の温度は、フッ素化有機化合物との反応を引き起こす温度より低いが、或いは他の形態においては脱着を起こすのに十分に高くなければならない。活性炭に関しては、好ましい温度は約100℃〜300℃、より好ましくは約150℃〜約250℃である。吸着剤が本明細書に記載するモレキュラーシーブである場合には、この温度は好ましくは約50℃〜約250℃、より好ましくは約100℃〜約200℃である。
【0017】
[0018]他の態様においては、HCFO−1233xfは、当該技術において公知の技術によって、例えば真空などによる脱気によって脱着することができる。脱着されたHCFO−1233xfは、その後に回収して、再循環のように再度目的を果たすことができる。幾つかの実施においては、脱着したHCFO−1233xfはまた、再生のために用いたフッ素化有機化合物の少なくとも一部も含む。脱着されたHCFO−1233xfを例えば蒸留によってこのフッ素化有機化合物から分離して、その後にHCFO−1233xfを回収することができる。回収されたHCFO−1233xfの全部又は一部を、例えば上記に示すHFO−1234yfプロセスの工程(2)に再循環して戻すことができる。
【0018】
[0019]他の態様によれば、本発明は、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)を含む第1の中間体組成物を、フッ素化触媒の存在下、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)及び未反応のHCFO−1233xfを含む第2の中間体組成物を生成させるのに有効な条件下でHFと接触させ;第2の中間体組成物を、固体吸着剤が未反応のHCFO−1233xfを吸着して、それによりそれをHCFC−244bbの少なくとも一部から分離するのに有効な条件下で固体吸着剤と接触させることによって未反応のHCFO−1233xfをHCFC−244bbから分離し;固体吸着剤を、HCFO−1233xfの少なくとも一部を脱着するのに有効な条件下でフッ素化炭化水素化合物と接触させることによって固体吸着剤を再生し;そして、工程(b)において分離されたHCFC−244bbの少なくとも一部を脱塩化水素化して、HFO−1234yfを含む反応生成物を生成させる;ことを含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)の製造方法に関する。
【0019】
[0020]以下の実施例は例示のみのものであり、本発明を限定しない。
【実施例】
【0020】
実施例1:
[0021]吸着試験の全ての実験において、3区域の電気炉中に沈下させた直径3/4インチの円筒形モネル反応器を用いた。反応器の内部で固体吸着剤床内に配置した多点式熱電対を用いてプロセス温度を記録した。2つの隣接するプローブポイントの間の距離は4インチであった。固体吸着剤を、その床が3つの隣接するプローブポイントの内側になるように装填した。固体吸着剤を、窒素流中で200℃において4時間乾燥した。乾燥工程の後、反応器を室温(通常は20℃〜30℃の間)に冷却した。次に、垂直に設置した反応器の底部中に244bb供給流を供給し、固体吸着剤の床に到達する前に気化させた。ガスクロマトグラフ(GC)を用いて流出ガスを周期的に分析して、それぞれの吸着剤の吸着効率を求めた。
【0021】
[0022]2.304GC面積%の1233xfを含む244bb供給流を用いて、244bb供給流中に含まれる1233xfの吸着に関して、種々のモレキュラーシーブを試験した。それぞれの吸着剤の能力を個々の等温吸着曲線に基づいて算出し、結果を表1に示す。モレキュラーシーブ13Xが最も高い吸着能力(それ自体の重量の約1.6重量%)を示した。表2は13Xの性能を示す。有効期間(1233xfの吸着割合が>95%であった期間)の間は、流出流中の1233xfの濃度は1000ppmより低かった。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
実施例2:
[0023]実施例2においては、実施例1と同じ装置及び手順を用いた。2.304GC面積%の1233xfを含む244bb供給流を用いて、244bb供給流中に含まれる1233xfの吸着に関して、種々の活性炭(AC)を試験した。それぞれの吸着剤の能力を個々の等温吸着曲線に基づいて算出し、結果を表3に示す。Calgon OLC 12X40 ACが最も高い吸着能力(それ自体の重量の約5.3重量%)を示した。表4はCalgon OLC 12X40 ACの性能を示す。有効期間(1233xfの吸着割合が>95%であった期間)の間は、流出流中の1233xfの濃度は1000ppmより低かった。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
実施例3:
カーボンモレキュラーシーブを用いたこの吸着試験においては、3区域の電気炉中に沈下させた直径3/4インチの円筒形モネル反応器を用いた。反応器の内部で固体吸着剤床内に配置した多点式熱電対を用いてプロセス温度を記録した。2つの隣接するプローブポイントの間の距離は4インチであった。固体吸着剤を、その床が3つの隣接するプローブポイントの内側になるように装填した。固体吸着剤を、窒素流中で200℃において4時間乾燥した。乾燥工程の後、反応器を室温(通常は20℃〜30℃の間)に冷却した。次に、垂直に設置した反応器の底部中に244bb供給流を供給し、固体吸着剤の床に到達する前に気化させた。ガスクロマトグラフ(GC)を用いて流出ガスを周期的に分析して、それぞれの吸着剤の吸着効率を求めた。
【0028】
2.3043GC面積%の1233xfを含む244bb供給流を用いて、244bb供給流中に含まれる1233xfの吸着に関して、種々のカーボンモレキュラーシーブを試験した。それぞれの吸着剤の能力を個々の等温吸着曲線に基づいて算出し、結果を表5に示す。X2M4/6が最も高い吸着能力(それ自体の重量の約6.2重量%)を示した。表6はX2M4/6カーボンモレキュラーシーブの性能を示す。有効期間(1233xfの吸着割合が>95%であった期間)の間は、流出流中の1233xfの濃度は1000ppmより低かった。
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
実施例4:
[0024]実施例2においてCalgon OLC 12X40 ACに対して吸着飽和に達した後、消費されたCalgon OLC 12X40 ACの再生を、まず窒素流中において温度を150℃に上昇させ、同じ温度に2.5時間保持することによって行った。再生して冷却した後、室温において吸着実験を再び開始した。200℃及び250℃における再生は同じようにして行った。図1に示すように、消費されたACは、パージガスとしてNを用いて再生可能であり、≧200℃の温度が必要であった。
【0032】
実施例5:
[0025]再生のためのパージガスとして窒素を用いることに関連する1つの問題は、それを凝縮させるのが困難なことによる吸着した244bb及び1233xfの回収中の材料損失である。次に、温度を150℃、200℃、又は250℃に上昇させ、同じ温度に長時間保持することによって、消費したCalgon OLC 12X40 ACの再生を真空下で行った。真空に引くために、15ミクロンまで真空に引くことができるYELLOW JACKETポンプ(モデル93540)を用いた。図2に示すように、1233xf吸着に関する直線的増加の時間は、窒素流中での再生の後よりも真空下における再生の後の方が短かった。しかしながら、パージガスとしてNを用いる再生と同様に、真空下における再生は同様に≧200℃の温度が必要であった。
【0033】
実施例6:
[0026]パージガスとして1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(245fa)を用いてパージ(脱着)工程を行う再生方法を用いた。図3に示すように、試験した3つの温度(150℃、200℃、及び250℃)のそれぞれにおける245fa流中での再生の後の1233xf吸着に関する直線的増加の時間の長さは、新しい活性炭とほぼ同等であった。これは、それぞれの再生サイクルの後において、運転時間の長さが新しい活性炭とほぼ同等であることを示している。
【0034】
[0027]実施例7:
パージ剤として1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(245cb)を用いてパージ(脱着)工程を行う再生方法を用いた。図4に示すように、試験した3つの温度(150℃、200℃、及び250℃)のそれぞれにおける245cb流中での再生の後の1233xf吸着に関する直線的増加の時間の長さは、新しい活性炭とほぼ同等であった。これは、それぞれの再生サイクルの後において、運転時間の長さが新しい活性炭とほぼ同等であることを示している。245eb、236ea、125、134aのような他のヒドロフルオロカーボンを再生中にパージガスとして用いて、同様の結果が達成される。表7は、再生したCalgon OLC 12X40 ACの性能を示す。有効期間(1233xfの吸着割合が>95%であった期間)中において、流出流中における1233xfの濃度は1000ppmよりも低かったことが分かる。
【0035】
【表7-1】
【0036】
【表7-2】
【0037】
[0028]上記の記載は例のみの目的であり、発明の範囲を限定しない。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】