(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018516783
(43)【公表日】20180628
(54)【発明の名称】タイヤ構築機械用押圧装置
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/30 20060101AFI20180601BHJP
【FI】
   !B29D30/30
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】2017560223
(86)(22)【出願日】20160323
(85)【翻訳文提出日】20171220
(86)【国際出願番号】DE2016000135
(87)【国際公開番号】WO2016184446
(87)【国際公開日】20161124
(31)【優先権主張番号】102015006372.3
(32)【優先日】20150519
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】513044038
【氏名又は名称】ハールブルク・フロイデンベルガー マシーネンバウ ゲーエムベーハー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 21079 ハンブルク ゼーヴェシュトラーセ 1
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(74)【代理人】
【識別番号】100091867
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 アキラ
(72)【発明者】
【氏名】アーレンツ アンドレ
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 21037 ハンブルク オクセンヴェルダー ノルデンダイヒ 278
(72)【発明者】
【氏名】マイアーマン ヤン・ゼーレン
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 29549 バート ベーヴェンゼン ポンメルンヴェーク 4
(72)【発明者】
【氏名】ミルツァレク アルベルト
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 22307 ハンブルク リュムカーシュトラーセ 8
【テーマコード(参考)】
4F212
【Fターム(参考)】
4F212AH20
4F212VA02
4F212VD03
4F212VD09
4F212VL06
4F212VL11
4F212VP11
(57)【要約】
本発明は、押圧装置回転軸と、複数のディスク要素(130)と、ディスク要素(130)の少なくとも1つに力を加えるための少なくとも1つの力付加装置(120)とを含むタイヤ構築機械用押圧装置に関し、押圧装置は、少なくとも2つのゾーン(Z1、Z2)に分割され、それらのゾーンは、均一にされた面圧または面圧勾配が、複数のディスク要素(130)を用いて、一部の領域でタイヤ半製品ウェブに加えられ得るように、様々なタイプの力付加装置を装備する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤ構築機械用押圧装置(100)であって、押圧装置回転軸(110)と、複数のディスク要素(130)と、前記ディスク要素(130)の少なくとも1つに力を作用させる少なくとも1つの力作用装置(120)とを有する押圧装置(100)において、
前記押圧装置(100)は、少なくとも2つのゾーン(Z1、Z2)に細分され、前記ゾーン(Z1、Z2)は、前記複数のディスク要素(130)により、半製品タイヤウェブの領域に均一な面圧または面圧勾配を入力することができるように、異なるタイプの力作用装置(120、121、122)を装備することを特徴とするタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項2】
前記力作用装置(120)は、シリンダ(122)によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項3】
前記押圧装置回転軸(100)は、モジュール式の態様で前記シリンダ(120)を受け入れることができることを特徴とする、請求項2に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項4】
シリンダ(122)の代わりに、代用モジュール(123)が、前記押圧装置回転軸(110)に受け入れられることを特徴とする、請求項3に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項5】
前記力作用装置(120)は、少なくとも1つのホース(121)によって形成されることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項6】
前記力作用装置(120、121、122)は、少なくとも一部分において、前記押圧装置回転軸(110)の一体構成部品であることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項7】
前記押圧装置回転軸(110)は、少なくとも一部分において、前記力作用装置(120、121、122)によって構成されることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項8】
前記押圧装置回転軸(110)は、少なくとも一部分において、環状溝/補強リング連結部(150)によって連結される接点(140、141、142)を有することを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項9】
前記押圧装置(100)は少なくとも3つのゾーン(Z1、Z3、Z5)を有し、前記ゾーン(Z1、Z3、Z5)は、半製品タイヤウェブの3つの要素の1つが、それぞれ1つのゾーンから前記面圧を加えられ得るように構成および配置されることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項10】
前記押圧装置(100)は少なくとも2つのさらなるゾーン(Z2、Z4)を有し、前記さらなるゾーン(Z2、Z4)は、前記さらなるゾーンの各1つによって、面圧勾配が半製品タイヤウェブの前記3つの要素の移行領域に型押しされるように、前記ゾーン(Z1、Z3、Z5)間に構成および配置されることを特徴とする、請求項9に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項11】
前記押圧装置(100)の前記少なくとも2つのさらなる領域(Z2、Z4)は、それぞれ2つのさらなる領域に細分されて、面圧勾配が、半製品タイヤウェブの前記3つの要素の前記移行領域に型押しされることを特徴とする、請求項1に記載のタイヤ構築機械用押圧装置(100)。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の押圧装置(100)を特徴とする、タイヤを製造するためのタイヤ構築機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力ローラ回転軸と、複数のディスク要素と、ディスク要素の少なくとも1つに力を作用させる少なくとも1つの力作用装置とを有するタイヤ構築機械用押圧装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車またはオートバイなどの車両用のタイヤの製造は、多数の製造および処理ステップで構成されるきわめて複雑なプロセスである。その理由は、きわめて多数の、異なる個々の構成要素で構成されるタイヤの複雑な構造にある。さらに、この多数の構成要素は、圧力および温度の作用下で、すなわち、いわゆる加硫によって、相互結合されなければならない。
【0003】
タイヤ製造プロセスの最終製品としての完成タイヤだけでなく、タイヤブランクも、多くの半製品要素で構成される、すでに高度に複雑な構成要素である。多層構造であるために、個々の構成要素は、最初に、かつ加硫プロセスの前に、互いに結合されなければならない、すなわち、タイヤ構成要素は、正確な寸法に単一化されて、場所、位置、および向きに関して正確な態様でカーカスドラムに供給され、前記カーカスドラムは、タイヤ構築機械内に配置される。タイヤブランクは、このようにして、加硫を行うために製造および用意される。
【0004】
多くのタイヤ構成要素は、ウェブ状の、および/またはアーチ形の半製品、すなわち、それぞれ、様々なゴム合成物および天然ゴム複合材料、織物または繊維コード、織り鋼ベルト織物、ならびに天然ゴム被覆ビードコアとして構成される。これらのウェブ状の、および/またはアーチ形の半製品をカーカスドラムに供給するために、ある程度まで層サーバがタイヤ構築機械内で使用される。
【0005】
タイヤ製造において、特に、タイヤ構築機械内の圧力ローラは、個々の構成要素に圧縮力をかけるように機能し、個々の構成要素は、加硫を行う製造ステップの前に、それぞれウェブ状の、またはアーチ形の材料、あるいは半製品として存在し、タイヤ構築機械内で結合されて、1つの半製品タイヤを形成する。タイヤ構成要素自体以外に、コアフィラ、楔形ストリップ、横ストリップ、およびさらなる要素も、圧力をかけて貼り付ける必要があり得る。
【0006】
圧力ローラは、原理的に、例えば、厚さ、輪郭、および弾性が同一の、および/または異なるウェブ状の、およびアーチ形の材料を押圧するように機能し、前記押圧は、前記材料に作用する圧縮力によって引き起こされる。このために、回転対称構成要素としての圧力ローラの幾何学特性に従って、面圧が線接触面に沿って加えられ、線接触面は、圧力ローラの直径に比較して細い。
【0007】
タイヤの製造においてよくあることであるが、押圧される構成要素が、不均一な厚さ寸法および/または輪郭面を有する場合に特定の問題が存在する。ウェブ幅全体にわたる線接触面と局所的に不均一な厚さ寸法および/または輪郭面とが相まって、任意の許容可能な限界値を超えることがあり、半製品を損傷または破壊することがある極端に高い面圧が一部の部分に生じる。
【0008】
特に、タイヤ構築機械において、またはタイヤ製造プロセスに対して、それぞれ、厚さ寸法および/または輪郭面が異なる場合にも、どちらにも均一な圧縮力を可能にする圧力ローラを提供するために、あるいは対象を局所的に絞った態様で異なる面圧を発生させるために、円筒面が複数の要素、いわゆるディスク要素または環状要素によって形成され、互いに対して、および半径方向に移動可能であり、厚さおよび/または輪郭に関して、押圧される材料の幾何学特性に表面輪郭を合わせることを可能にする圧力ローラが構築される。このようにして、接触線に沿って均一な態様で面圧を導入することができるか、または対象を絞った態様で面圧勾配を導入することができる。ディスク要素は、半径方向の移動性に加えて、圧力ローラ回転軸に対して少なくとも1回転自由度が存在するように取り付けられ、機能的に連結されるのが好ましい。
【0009】
必要な圧力特性に応じて、少なくとも1つのディスク要素または一群のディスク要素が、限定された力によって、圧縮される材料の方向に押し当たることが必要である。1つのディスク要素にそれぞれに作用する力により、一方で、ディスク要素の構成要素の半径方向の移動性が得られ、他方で、ディスク要素およびそれぞれの接触面を経由して、圧縮される材料に作用する面圧が結果として生じる。
【0010】
多数のディスク要素を有する圧力ローラであって、各個々のディス要素に対応した、適切でそれぞれ独立した力作用装置により、限定された力を加え得る圧力ローラは、圧縮される材料に局所的に異なる面圧を導入することができ、かつ/または接触線全体にわたって、きわめて精密に調整可能な面圧勾配を実現することができるという利点を有する。しかしながら、この構造設計による実施形態の圧力ローラは、構造が複雑で、多数の力作用装置が必要なことから、コストが高くなり、誤動作しやすいし、さらに、保守を多大に必要とする傾向もある。
【0011】
さらに、各個々のディスク要素に対して、それぞれ独立した力作用装置を有する圧力ローラの場合、変形に対する安定性および耐性が問題点である。構造形態のコンパクト化を容易にするために、力作用装置は、いわば圧力ローラの回転軸を形成し、回転軸に対する回転自由度を有するディスク要素が、前記回転軸のまわりに配置されるように、圧力ローラ内に配置されなければならない。
【0012】
したがって、構造に関して、それぞれ独立した力作用装置が、回転軸を形成するように連結される、または一体化される必要があり、その結果、連結技術の強度に関して、高い要求が設定される。さらに、個々の力作用装置の交換を可能にするために、連結手段は解除可能でなければならない。しかし、解除可能に相互連結された個々の要素で構成される回転軸構造物は、変形の観点から、特に、タイヤ構築機械においてしばしば必要とされる剛性と、必要とされる圧縮力とを持っていない。
【0013】
多数のディスク要素を有する圧力ローラであって、すべてのディスク要素に共通であり、空気式の作用原理に基づく力作用装置により、適切な力を実用し得る圧力ローラは、面圧の均一化を容易にし、ひいては、厚さ寸法および/または輪郭面が一様でない場合に、面圧勾配を容易に小さくすることができる。この構造設計による実施形態の圧力ローラは、あまり複雑でない態様で構築され、そのため、コスト効率が高く、頑強であるが、局所的に対象を絞った態様で面圧を増大させることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の目的は、構造の観点から好ましく、上記の欠点を取り除く、または少なくとも最小化する圧力ローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明による教示は、これらの目的が、個々の、およびグループ化したディスク要素に対して、力作用装置を巧みに組み合わせることによって達成できることを具現する。さらに、本発明は、圧力ローラの変形の観点から剛性を改善するために、局所的で解除可能な連結技術を提案する。
【0016】
圧力ローラと半製品タイヤ材料との間の接触線に沿った面圧勾配を制御および実現するという観点からの必要に応じて、本発明は、個々のディスク要素と、力により、まとめて押し当てることができるディスク要素とを組み合わせることで、構築に係わる作業を削減し、同時に、変形の観点から剛性を高める。最後に、半製品タイヤウェブのうちの、局所的に高い、または可変の面圧を必要とする領域は、本発明に従って構築される圧力ローラによって圧縮され、前記圧力ローラは、それぞれ力により個々に、またはまとめて押し当てることができるディスク要素を装備した様々なゾーンを有する。そのような領域は、通常のタイヤ構造の場合、特に、タイヤウォールとタイヤトレッド領域との間の移行点に存在する。特別なトレッド幾何形状、すなわち、タイヤのトレッド面に特有の特徴を有するタイヤのトレッド幾何形状のために、特別な面圧値が必要とされることもある。
【0017】
圧力ローラを様々なゾーンに細分することで、曲げ剛性が高く、コスト効率のより高い圧力ローラを形成することができ、前記ゾーンの場所および設計の実施形態は、半製品タイヤウェブの不均一な厚さ寸法および/または輪郭面の領域とウェブ幅全体にわたる線接触面とに合致する。
【0018】
本発明によれば、少なくとも2つのゾーンが1つの圧力ローラ内に設けられる。この場合に、第1のゾーンは、1つまたは複数のディスク要素によって形成され、前記第1のゾーンでは、少なくとも1つの力作用装置により、いずれの場合も1つの個々のディスク要素を限定可能な力で押し当てる潜在能力が利用可能になる。第2のゾーンは、複数のディスク要素によって形成され、前記第2のゾーンでは、少なくとも1つの力作用装置により、複数のディスク要素を限定可能な力で一群としてまとめて押し当てる潜在能力が利用可能になる。
【0019】
一群の、すなわち、複数のディスク要素が、限定可能な力によってまとめて押し当てられる場合に、力作用装置は、圧縮可能な媒体を用いて加圧され、ディスク要素の群を均一な態様で押し当てる弾性圧力ホースによって具現化されると想定でき、圧力ローラゾーンと半製品タイヤウェブとの間の線接触面に沿った面圧の均一化が、結果として得られた、この帯状領域における各個々のディスク要素の半径方向の移動性によって容易になる。
【0020】
1つのディスク要素、または一群のディスク要素が、限定可能な力によって、それぞれ個々に押し当てられる場合に、力作用装置は、圧縮可能な媒体を用いて加圧され、個別の態様またはまとめた態様で駆動可能な圧力シリンダユニットによって具現化されると想定できる。
【0021】
多くの場合、特に、タイヤの製造において、比較的複雑な面圧分布または面圧勾配が、それぞれ、圧力ローラの接触面全体にわたって、かつ圧縮されるウェブ状材料に沿って実現されなければならない。この状況は、3つ以上のゾーンを有する圧力ローラを手段として、本発明によって考慮される。
【0022】
将来の完成タイヤの形状に従った半製品タイヤウェブは、ウェブ幅にわたって通常3つの要素(strand)をもち、ウェブ上の2つの外側要素は、タイヤのサイドウォールであり、中央要素は、タイヤトレッド面である。この理由から、実施形態の1つの変形型における本発明による教示は、タイヤ構築機械で使用するための少なくとも3つのゾーンを有する圧力ローラを有する。3つの圧力ローラゾーンは、それぞれ、同一の、または相互に異なる力作用装置を有することができ、少なくとも等しい力および等しくない力の両方とも、値に関して調整可能である。
【0023】
本発明は、半製品タイヤウェブの、特に、要素間の移行領域での幾何学的仕様に応じて、圧力ローラの構造においてさらなるゾーンを使用することで、さらなる利点を明確にする。外側要素、すなわち、完成タイヤのサイドウォールを形成する要素は、タイヤトレッド面を形成する中央要素よりも有意に(著しく)薄い肉厚を有することが多い。したがって、要素の相互移行領域は、多くの場合、ウェブ層に対して最適な結合結果を得るために、特定の仕様の面圧勾配を必要とする厚さの有意な(著しい)急変を特徴とする。
【0024】
このような理由で、本発明は、この場合に、5つのゾーンを有する圧力ローラ構造を提供する、すなわち、将来のタイヤのサイドウォールおよびトレッド面用のゾーンに加えて、これらの特定の仕様の面圧勾配の実現を容易にするゾーンが、要素移行領域の高くなっている部分に設けられる。要素移行領域のそれぞれのゾーンは、半製品タイヤウェブに作用するさらにいっそう正確な面圧が、点状の態様で生じ得るようにするために、さらにもう一度、複数回でも、ゾーンに細分することができる。最大で11個のゾーンを有する圧力ローラが形成されると想定される。
【0025】
原理的に、力作用装置は、圧力ローラの外側か、または内側に設けることができる。力作用装置を外側配置する場合に、ディスク要素は、接触手段によって、前記ディスク要素の回転自由度が制限されることなく、圧力ローラとウェブ材料との間の接触面とは反対側で力によって押し当てられるのが好ましい。力作用装置を内側配置する場合に、ディスク要素は、接触手段によって、内側に作用し、圧力ローラとウェブ材料との間の接触面の方を向いた力で押し当てられるのが好ましく、前記接触手段は、同様に、ディスク要素の回転自由度の妨げとならない。
【0026】
組立作業および必要空間を減らし、複雑さを軽減するために、本発明によれば、力作用装置が圧力ローラ内に配置される。この場合に、圧力ローラの回転軸は、ディスク要素の回転中心点として、少なくとも一部分において、力作用装置または力作用装置の要素によって形成される。
【0027】
力作用装置を圧力ローラ内に配置するので、圧力ローラ回転軸の機能を果たすために、適切で、好ましくは解除可能な態様で連結されなければならない接点が、少なくとも、隣接するゾーンおよび/または相互に隣接する個々の力作用装置の領域にできる。圧力ローラ回転軸は、曲げ剛性を可能な限り高くする助けとなるように構築されなければならない。
【0028】
この目的を達成するために、本発明は、正方形または四角形の態様の圧力ローラ回転軸の断面設計を行って、設計強度からもたらされる方向依存性が非常に高い変形強度、特に、曲げ強度を有益な態様で利用する。長方形の断面は、負荷が特に高い場合に形成されるのが好ましく、前記長方形断面は、主負荷の方向に対して、長い方の側縁(側辺)が、結果として生じる力の作用線と平行であるように位置を合わされる。
【0029】
さらに、本発明は、結果として生じる力の作用線と平行である、長方形または四角形の圧力ローラ回転軸の側縁で、隣接するゾーンおよび/または相互に隣接する個々の力作用装置の接点の領域に、補強リングが挿入可能な環状溝を設ける。驚いたことに、これが対をなす相手同士のすきま嵌めである場合でさえ、曲げ剛性が改善される。補強リングが、すきま嵌めで環状溝に挿入されることによる改善、すなわち、負荷がかかった状態での変形の軽減は、補強リングのない連結技術よりも最大で6倍だけ良好になり得る。
【0030】
これらの大きな改善での因果関係は、連結相手が接点で半径方向に移動し得ることで生じる。従来の連結技術とは対照的に、すきま嵌めの実施形態における環状溝/補強リング連結部は、すきまからなる移動路により、対をなす相手同士の半径方向の相互移動を容易にする。移動後に、連結相手が、端部側のショルダ部によって互いに支持し合い、環状溝内での補強リングの圧力嵌めおよび密着嵌め(形状嵌め)が確立されたときに、圧力ローラ回転軸の周縁領域の高い応力のかかった引張り/圧縮領域に対する中立相である、好ましい間隔の空いた状態が広く行き渡るので、応力ピークが有意に低くなり、垂直から外れた、結果として生じる主応力成分が調整される。
【0031】
本発明の例示的な実施形態が、図面に概略的に示される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】圧力ローラ回転軸の2つのゾーンに隣接する領域を断面図で示している。
【図2】様々な力作用装置を有する圧力ローラ回転軸の2つのゾーンを斜視図で示し、例示的な態様で示されたいくつかのディスク要素の図解を示している。
【図3】多数のディスク要素の断面図と共に、様々な力作用装置を有する圧力ローラ回転軸の2つのゾーンを斜視図で示している。
【図4】1つのゾーン内での力作用装置間の例示的な接点を斜視図および部分拡大図で示している。
【図5】圧力ローラ回転軸の接点での環状溝/補強リング連結部を斜視図で示している。
【図6】様々なゾーンを有する圧力ローラの例示的な実施形態を断面斜視図で示している。
【図7】様々なゾーンおよび環状溝/補強リング連結部を有する圧力ローラ回転軸のさらなる例示的な実施形態を3次元図で示している。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、結果として生じた接点(141)を有する、圧力ローラ回転軸(110)の2つのゾーン(Z1、Z2)に隣接する領域を断面図で示している。ゾーンの力作用装置は、例示的な態様で示されている。
【0034】
図2は、様々な力作用装置(120)を有する圧力ローラ回転軸(110)の2つのゾーン(Z1、Z2)を斜視図で示し、例示的な態様で示されたいくつかのディスク要素(130)の図解を示している。この例示的な実施形態での圧力ローラ回転軸(110)の断面は、面取り縁を有する長方形であるように具現化されている。
【0035】
図3は、設けられた力作用装置(120)の少なくとも一部を用いた力による押し当て後の終端位置にある様々な力作用装置(120)および多数のディスク要素(130)を有する圧力ローラ回転軸(110)の2つのゾーン(Z1、Z2)を斜視図で示している。
【0036】
図4は、圧力ローラ回転軸(110)の1つのゾーン内の接点(140)と、力作用装置(120)間の力作用装置接点(142)とを斜視図および部分拡大図で例示的に示している。
【0037】
図5は、圧力ローラ回転軸(110)の接点(140)での環状溝/補強リング連結部(150)を斜視図で示している。補強リングが挿入可能な環状溝は、接点(140)の領域で、結果として生じる力の作用線に平行である圧力ローラ回転軸(110)の側縁に組み込まれている。
【0038】
図6は、様々なゾーンを有する圧力ローラ(100)の例示的な実施形態を断面斜視図で含む。特に、ゾーンは、モジュール式の態様で、力作用装置(120)を装備すると想定される。シリンダ(122)が設けられる場合、特性と、構成と、圧力ローラ(100)と半製品タイヤ材料との間の接触線に沿った面圧の傾きとに関する現在の要求に対応するように、ゾーン当たりのシリンダ密集度を低め、占有されていない空間を代用モジュール(123)で埋めることが可能である。
【0039】
図7は、様々なゾーンおよび環状溝/補強リング連結部を有する圧力ローラ回転軸(110)のさらなる例示的な実施形態を3次元図で示している。場所および必要に応じて、圧力ホース(121)の形態の、または少なくとも1つのシリンダ(122)の形態の様々な力作用装置(120)を有する5つのゾーン(Z1、Z2、Z3、Z4、Z5)が設けられている。
【0040】
ゾーンZ1〜Z5は、場所および構成に関して、好ましくは、半製品タイヤウェブの3つの要素と、半製品タイヤウェブの移行領域とに適合し、適切な力作用装置(120、121、122)を装備している。ゾーンZ1、Z5は、外側要素、すなわち、将来の完成タイヤのサイドウォールに対向するように配置されている。面圧が所望通りに均一であるので、好ましくは弾性のある実施形態のホース(121)が、力作用装置として使用されている。ホース(121)を加圧することで、ディスク要素(130)に力が作用し、次に、前記ディスク要素(130)は、面圧を半製品タイヤウェブに向かって接触線に生じさせる。
【0041】
ゾーンZ3は、中央要素、すなわち、将来のタイヤトレッド面に対向するように配置されている。この場合も、均一な面圧が必要とされるので、好ましくは弾性のある実施形態のホース(121)が、やはり力作用装置として使用されている。
【0042】
ゾーンZ2、Z4は、要素移行領域の高くなっている部分に設けられている。要素の相互移行領域は、厚さの有意な急変を特徴とし、厚さが有意に急変することで、ウェブ層の最適な結合結果を得るためには特定の仕様の面圧勾配が必要になる。これらの要求を満たすために、モジュール式の態様で使用することができ、個別に、またはまとめて駆動可能な複数のシリンダ(122)が、ゾーンZ2、Z4に設けられている。図示した例では、ゾーンZ2、Z4は、それぞれ4つに再度細分されているので、Z2およびZ4は、それぞれ4つのゾーンを有する。したがって、圧力ローラ回転軸(110)は、総計11個のゾーンを有する。
【0043】
本発明による環状溝/補強リング連結部(150)は、それぞれゾーンZ2、Z4の領域に設けられており、その理由は、この領域での相応して高い曲げ負荷が、変形に対して、特に、弾性的な連結を必要とするからである。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【国際調査報告】