(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018536778
(43)【公表日】20181213
(54)【発明の名称】コーミングバーと本体具備の円形コーム
(51)【国際特許分類】
   D01G 19/10 20060101AFI20181116BHJP
【FI】
   !D01G19/10 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】33
(21)【出願番号】2018541511
(86)(22)【出願日】20161026
(85)【翻訳文提出日】20180518
(86)【国際出願番号】EP2016075859
(87)【国際公開番号】WO2017076722
(87)【国際公開日】20170511
(31)【優先権主張番号】102015221410.9
(32)【優先日】20151102
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】518153243
【氏名又は名称】ステッドラー プルス ウーエル カーゲー
【氏名又は名称原語表記】Staedtler + Uhl KG
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 91126 シュヴァーバッハ,ネルドリッヒェ リングシュトラーセ 12
(74)【代理人】
【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄
(72)【発明者】
【氏名】フリードリッヒ ヘニンガー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 91604 フラハスランデン,ローゼンハッバー シュトラーセ 24
(72)【発明者】
【氏名】エルヴィン ドア
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 90584 アラースベルク,ノイマルクター シュトラーセ 1
(72)【発明者】
【氏名】リヒャルト ペトラゼク
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 91187 レッテンバッハ,クロンヴェグ 10
【テーマコード(参考)】
3B151
【Fターム(参考)】
3B151AA21
3B151AA23
3B151AB07
3B151AB27
3B151AC03
3B151AC20
3B151AC42
3B151AC46
(57)【要約】
【課題】従来の既知の例と比較してその特性が改善される円形コームを提供することである。
【解決手段】本発明は、織物繊維を梳毛するコーミングマシンのシャフト(5)に固定できる円形コーム(2)に関し、シャフトは回転軸線(4)の周りを回転することができる。円形コームは円形コーム本体(6)を有し、これは外周側部(7)と複数のコーミングバー(9)とを備え、これは円形コーム本体(6)の外周側部(7)に配置され、これは全体的に見てコーミング円周角セグメントをカバーし、円形コーム(2)のコーミング領域を形成する。円形コーム本体(6)はマルチパートデザインで互いに直接的に接続される複数の本体セグメント(15、16、17)からなり、各々のコーミングバー(9)は本体セグメント(15、16、17)の1つに組み合わされ、各々のコーミングバー(9)はそれに組み合わされる本体セグメント(15、16、17)に装着される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物繊維を梳毛するためのコーミングマシンのための円形コームであって、前記円形コームは前記コーミングマシンのシャフト(5)に装着され、前記シャフトは回転軸線(4)の周りに回転可能であり、
a)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)とともに外周側部(7)を備え、
b)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)の外周側部(7)に配置された複数のコーミングバー(9)を、全体的に見て、コーミング円周開角セグメント(KS)をカバーし、円形コーム(2、21、41、58、76、86、94、105、108)のコーミング領域を形成するように備え、
c)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)はマルチパートデザインで互いに接線方向に直接接続される複数の本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)を有し、各々のコーミングバー(9)は本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)のそれぞれ1つに組み合わされ、各々のコーミングバー(9)はこれに組み合わされる本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)に装着されることを特徴とする円形コーム。
【請求項2】
前記本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)は互いに取り外し可能に接続されていることを特徴とする請求項1記載の円形コーム。
【請求項3】
前記本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)は、互いに接線方向に確実に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の円形コーム。
【請求項4】
接線方向接続を可能にするために、本体セグメント(15、23、60、112)の少なくとも幾つかは第1の接線方向端部において接続突起(18、24)及び第2の接線方向端部において接続開口(19、25)を備え、前記接続突起(18、24)及び前記接続開口(19、25)は互いに対応しており、前記接続突起(18、24)は接線方向力伝達のためのアンダーカット(20、26)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載の円形コーム。
【請求項5】
非装着状態において、2つの隣接する本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)の間の接線方向接続は互いに半径方向で0.3mm、特に0.1mmまでの隣接する本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)の相対的移動を可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項記載の円形コーム。
【請求項6】
前記コーミングバー(9)が装着される総ての本体セグメント(60)は同一のデザインであることを特徴とする請求項1乃至請求項5何れか1項記載の円形コーム。
【請求項7】
前記円形コーム本体(59)はその2つの接線方向端部の各々にそれぞれの本体端部セグメント(61、62)を有し、この本体端部セグメントはコーミングバー(9)を備えておらずに前記円形コーム本体(59)をシャフト(5)に固定する固定手段(63〜66)を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項6何れか1項記載の円形コーム。
【請求項8】
前記円形コーム本体(6、42、77、87、95)は、コーミングバー(9)が装着され円形コーム本体(6、42、77、87、95)をシャフト(5)に固定する固定手段(16a、17a、65、66、46、47、65、66、63〜66、81、92、97)を備えるその接線方向端部の各々でそれぞれの本体端部セグメント(16、17、44、45、79、91、96)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5何れか1項記載の円形コーム。
【請求項9】
前記本体セグメント(60〜62、112)の少なくとも幾つかはスペーサ(106、109〜111、114)を備えて半径方向の可変距離でシャフト(5)に固定されるのを可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の円形コーム。
【請求項10】
前記円形コーム本体(59)は内周側部(8)を有し、前記スペーサは前記内周側部(8)に確実に装着され又は緩く当接する少なくとも1つのワッシャー(106、109〜111)として構成されていることを特徴とする請求項9記載の円形コーム。
【請求項11】
互いに接線方向及び/又は半径方向に配置される複数のワッシャー(109〜111)は内周側部(8)に当接するように設けられることを特徴とする請求項10記載の円形コーム。
【請求項12】
前記ワッシャー(109〜111)の少なくとも幾つかは異なるワッシャー厚さを有することを特徴とする請求項11記載の円形コーム。
【請求項13】
前記円形コーム本体(113)は内周側部(8)を有し、前記本体セグメント(112)の少なくとも幾つかは内周側部(8)に固定手段(115、116、117)を備えてワッシャーエレメント(114)を固定するのを可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項12何れか1項記載の円形コーム。
【請求項14】
前記本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)は、特に300N/mmまでの引張強さを有するアルミニウムで作成されることを特徴とする請求項1乃至請求項13何れか1項記載の円形コーム。
【請求項15】
前記円形コーム本体(6、42、59、77、87、95)は引張固定手段(16a、17a、65、66)を備えてシャフト(5)に固定されるのを可能とし、これらの引張固定手段(16a、17a、65、66、46、47、65)はシャフト(5)に固定されるとき円形コーム本体(6、42、59、77、87、95)に接線方向引張力(F1)を加えるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項14何れか1項記載の円形コーム。
【請求項16】
前記円形コーム本体(6、42、59)は内周側部(8)を有し、前記引張固定手段の少なくとも幾つかは外周側部(7)から外側に又は内周側部(8)から内側に突出する少なくとも1つの引張固定突起部(65、66)として構成され、特に2つの引張固定突起(65、66)は好ましくはそのそれぞれの1つが前記円形コーム本体(6、42、59)の2つの接線方向端部の1つに配置されて備えられることを特徴とする請求項15記載の円形コーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物繊維を梳毛するコーミングマシン(梳毛機)の円形コームに関し、円形コームはコーミングマシンのシャフトに固定されるように構成され、シャフトは回転軸線の周りに回転可能である。
【背景技術】
【0002】
例えば、円形コーム又は丸形コームとして構成されコーミングマシンに使用されるコームは公用されていることで知られており、コーミングエレメントは織物繊維の繊維タフトに係合して梳毛される形態で円形コーム本体に配置される。コーミングエレメントが少なくともその円周の一部に沿って設けられるコームは円形コームと呼ばれる。したがって、アクティブなコーミング領域は円形コームの輪郭の円周の例えば78度、90度、111度又は137度とすることができる。コーミングエレメントは、例えばニードル、ニードルバー、鋸歯ワイヤー部、コーミングプロング又は特に鋸歯カットアウトとして構成することができる。これら複数のコーミングエレメントは、通常、あらかじめ組み立てられてコーミングバーを形成しており、これらは、しばしばコーミングセグメント又はコームフィッティングとも呼ばれる。したがって、このタイプのコーミングバーは複数の鋸歯カットアウト、鋸歯ワイヤー部又は歯が設けられた有歯ワッシャーを備えることができ、これらは軸線方向に互いに隣り合って、即ち回転軸線の方向に配置される。
【0003】
良好なコーミング結果を得るためには、特にコーミングニードル又はコーミングバーの歯先の最小径方向距離をニッパユニットとの関係で達成しておくことが望ましく、ニッパユニットはコーミングマシンの一部であって梳毛(コーミング)の際に繊維タフトを保持し梳毛する。
【0004】
これを達成するために、円形コーム本体が複数のコーミングバーを備え、その円形コーム本体を半径方向高さ調節可能にコーミングマシンのローラ本体又は保持体に固定することが特許文献1(CH 683190 A5)に記載されている。円形コーム本体はローラ本体又は保持体から半径方向に可変の距離に止めねじによって保持される。調整可能な取付によって円形コームの凹状の屈曲が生じ、したがって歯先の位置が変動する可能性がある。
【0005】
円形コーム本体の半径方向に高さ調節可能な取付部を有する円形コームの他の例で複数のコーミングバーをコーミングマシンのシャフトに設けられているものが特許文献2(DE 29720656 U1)及び特許文献3(EP 2789716 A1)から知られている。
【0006】
特許文献2に記載された実施例において、円形コーム本体とシャフトとの間にワッシャーとして構成されるスペーサエレメントが設けられている。特許文献3に記載された例において、円形コーム本体はシャフトに面する内側に凹部を有し、そこに支持エレメントが配置されてシャフト上の円形コーム本体を支持する。凹部の基部と支持エレメントとの間には交換可能なスペーサエレメントがあり、これによりシャフト上での円形コームの半径方向の位置をその厚さに応じてある程度設定することができる。
【0007】
円形コームの歯先の正確な位置決めをしてコーミングマシンのニッパユニットに近接している既知の例の幾つかは精巧なデザインを有しており、更にはそのうち幾つかはコーミング領域内における歯先の半径方向の端部位置が互いにかなり異なっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】CH 683190 A5
【特許文献2】DE 29720656 U1
【特許文献3】EP 2789716 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、従来の既知の例と比較してその特性が改善される上記タイプの円形コームを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するために、特許請求の範囲請求項1の特長に対応する円形コームが提供される。本発明に係る円形コームは、外周側部の円形コーム本体と、円形コーム本体の外周側部に配置される複数のコーミングバーとを備え、コーミングバーは全体としてコーミング円周方向開角セグメントをカバーして円形コームのコーミング領域が形成される形態とされており、円形コーム本体はマルチパートデザインを有し接線方向に互いに直接接続される複数の本体セグメントを備え、コーミングバーの各々は本体セグメントの1つに組み合わされ各コーミングバーはそれに組み合わされる本体セグメントに特に直接装着される。
【0011】
各コーミングバーは、本体セグメントと共に、特にサブユニットを形成する。特に互いに接線方向に配置され、それらのうちの幾つかが特に直接コーミングバーを担持する本体セグメントは特に固定バーと解釈され又は称することができる。特にコーミングバーと少なくとも同じ本体セグメントにコーミング円周方向開角セグメントが存在し、これは特に最大でも150度の接線方向の開角領域にわたって、互いに接線方向に配置される合計6つのコーミングバーを備える実施例において例えば約137度の接線方向の開角領域にわたって、後方に互いに接線方向に配置される合計5つのコーミングバーを備える実施例において例えば約111度の接線方向の開角領域にわたって、互いに接線方向に配置される合計4つのコーミングバーを備える実施例において例えば約90度の接線方向の開角領域にわたって延在している。
【0012】
本体セグメントは、例えばチェーンリンクの形態で互いに接続することができる。さらに、接線方向に隣接する本体セグメントの間には直接接線方向接続が存在し、即ち有利なことには、それらの間には他の接続手段を設ける必要はない。
【0013】
円形コーム本体は、特に中空円筒の円周方向セグメントの基本形状を実質的に有し、中空円筒の円筒軸線は、特に回転軸線と一致する円形コーム本体の長手方向中心軸線である。
【0014】
ここで使用される位置又は方向の表示は、特にシャフトの回転軸線又はこの回転軸線によって規定される円筒状の座標系を指す。この点において、用語「軸線方向」は、回転軸線方向における配向を指し、「半径方向」という用語は、回転軸線に垂直な方向における配向を指し、用語「接線方向」は回転軸線周りにおける配向を指す。
【0015】
円形本体の接線方向にセグメント化されたデザインにより個別の本体セグメントを、以前に使用された従来技術の一体型円形コーム本体に比べて、非常に簡単にさらにより正確に製造することができることが分かった。一体型の円形コーム本体における所定の径方向寸法からの僅かな逸脱又は僅かな捩れのような局所的に詳細に規定される生産不正確性は、コーミングマシン内に円形コーム本体をコーミングバーを備えて生産不正確性の位置だけでなく、事実上コーミング領域内のどこにでも装着するとき、歯先の位置決め精度に悪影響を及ぼすことがある。最悪の場合、この悪影響は、レバレッジ効果に因る実際の欠陥よりもその欠陥から遠い位置でさらに大きくなることさえある。したがって、公知の一体型円形コーム本体において、非常に高い製造精度を達成するためにかなりの努力が払われなければならない。それでも、上述した歯先の位置決め精度への悪影響は、従来技術の一体型円形コーム本体では完全に避けることができない。
【0016】
これとは対照的に、本発明による円形コームの本体セグメントは、その小さなサイズのために必要な精度ではるかに容易に製造することができる。さらに、セグメント化されたデザインは、局所的に限定される不正確さがコーミング領域全体における歯先の位置決め精度に影響するのを防止する。その誤差伝搬はセグメント境界で停止される。
【0017】
さらに、その小さなサイズのために、本発明による円形コームの本体セグメントは、従来技術のより大きな一体型円形コーム本体よりもはるかに容易に高い精度でシャフトに装着することができる。円形コームの下部接触面は装着される状態において対応するカウンタ部に当接し、これは例えばシャフト上に直接設けられ(即ち、円形コームの直接的取付)又はその間に配置されるシャフト装着体(円形コームの間接的取付)上に設けられ、好ましくはセグメントに分割される。セグメントに分割される本発明による円形コームの下部接触面のより小さい部分接触面はそれぞれ従来技術の一体型円形コーム本体のより大きな一体型接触面よりもより大きな精度で上記の対応するカウンタ部に取付け又は装着できる。本体セグメントの各々は、その下側部分接触面でシャフト又はシャフト装着体に密着して嵌合し、それによりそれぞれのコーミングバーの歯先が所望の半径方向位置(=コーミング半径)に配置されることを保証する。
【0018】
さらに、個別の本体セグメントの下側部分接触面に作用する接触力は、円形コームの取付状態において実質的に等しい。その結果、本体セグメントの成形部分、したがって本体全体に発生する内部応力が最小限に低減され、それでシャフト又はシャフト装着体上に密着して嵌合する形態で本体セグメントがカウンタ接触面と整列することが可能になる。
【0019】
その結果、セグメント化されたデザインのために、本発明による円形コームはコーミングマシンのシャフトに直接的又は間接的に装着することができ、そのためにはコーミングバーの歯先が特に何処でも正確な半径位置に配置され、特に望ましくはコーミングマシンのニッパユニットからの半径方向の距離を有する形態とされている。
【0020】
本体セグメントの接線方向の接続が有利であり、何故なら最終的に組み立てられた状態で隣接するコーミングバーの間における望ましくない接線方向の間隙又は間隔を防止できるからである。したがって、コーミング効果は意図したままである。特に、セグメント境界でのコーミング効果の望ましくない変動又は中断さえも防止される。
【0021】
特に、コーミングバー及び本体セグメントは、有利とするためには円形コームをコーミングマシンに設置する前に予め組み立てることができる。これで本体セグメントに装着されるコーミングバー及びそれぞれの本体セグメントは、特に円形コームの予め組み立てられたサブユニットを形成する。この事前組み立ては、コーミングマシンの部位での円形コームの最終的な組み立てを容易にする。
【0022】
また、円形コーム本体の分割デザインにより円形コームの収納や搬送に必要なスペースが削減され、本体セグメントを未装着状態で密着して積み重ねることができ、このように小型梱包も可能となる。したがって、本発明による円形コームはまた搬送上の努力を少なくできることをもたらす。
【0023】
さらに、本体セグメント及び単一のコーミングバーから成るサブユニットは、特にその構造容積が小さいため、従来の円形コーム本体及びその上に配置されるすべてのコーミングバーからなる全体的な円形コームよりも、組み立てが(部分的に)遙かに容易である。次いで、(部分的に)組み立てられたサブユニットは、コーミングマシン内に設置されているときに現場で本発明による円形コーム全体を形成するように組み立てられる。この有利な部分組立は、円形コーム本体のセグメント化されたデザインによってのみ可能となる。
【0024】
さらに、円形コーム本体のセグメント化されたデザインのために、特に特別な工具又は特別な取外し装置を必要とせずに、コーミングマシンに設置される本発明による円形コームの単一のコーミングバーのみを容易に交換することができる。これは今まで可能ではなかった。この交換は、すべてのコーミングバーを含む円形コーム全体を取り除くことによってのみ実行することができた。本発明による円形コームは、特定のサブユニットのみをそれぞれのコーミングバーとともに取り外して新しいサブユニットで置き換えることができるように構成されている。新しいサブユニットは、例えば交換されたサブユニットの不良又は磨耗したコームバーを修復するために設置することができる。別法として、異なるコーミング特性を有するコーミングバーを備えたサブユニットを設置して、円形コーム全体の嵌合及びコーミング挙動をコーミングマシンの新しい動作状況に適合させることも考えられる。
【0025】
本発明による円形コームはセグメント化された円形コーム本体とともに一体型の円形コーム本体を有する従来技術の円形コームよりも多くの利点を有する。
【0026】
本発明による円形コームはセグメント化された円形コーム本体とともに既存のコーミングマシンに容易に後から装着することができ、ユーザーにとっては古いコーミングマシンでも上述した本発明による円形コームの利点を享受することができる。
【0027】
本発明による円形コームの有利な実施例は、請求項1に従属する請求項の特長から明らかになる。
【0028】
有利な実施例において、本体セグメントは互いに着脱可能に接続される。これにより、組み立てが容易になり、使用の自由度が増大する。
【0029】
別の有利な実施例によれば、本体セグメントは特に少なくとも接線方向に互いに確実に接続される。これは、本体セグメント間で円形コーム本体内において全体としてこの方向における力の良好な伝達を確実にする。
【0030】
別の有利な実施例によれば、本体セグメントの少なくとも幾つかは、第1の接線方向端部に接続突起、第2の接線方向端部に接続開口を備えて接線方向接続を可能にし、接続突起と接続開口は互いに対応しており、接続突起は接線方向の力の伝達を可能にするアンダーカットを有する。アンダーカットを備えた接続突起は、特に接線方向のウェブ端部にダブテール又は円形の軸線方向断面を有するウェブとして構成することができ、上記ウェブは、好ましくはそれぞれの本体セグメントと一体型に形成される構成部品である。この幾何学的形状は、本体セグメント間で円形コーム本体内において全体としてこの接線方向の力の良好な伝達を確実にする。
【0031】
別の有利な実施例によれば、未装着状態の2つの隣接する本体セグメント間の接線方向接続により、隣接する本体セグメントの互いに相対的な移動を半径方向に0.3mmまで、特に0.1mmまで可能にする。円形コームをコーミングマシンに装着するとき、隣接する2つの本体セグメントの間の接線方向接続のこの半径方向の遊びは、シャフト又はシャフト装着体のカウンタ接触面上で各々の本体セグメントの個別の位置決めのために、或る程度の自由度を可能にする。特に、半径方向の位置は1つの本体セグメントから次の本体セグメントに僅かに変更することができる。したがって、有利なことに、本体セグメントはシャフト又はシャフト装着体のカウンタ接触面に確実に嵌合し、これはコーミングバーの歯先の半径方向位置に好ましい効果をもたらす。
【0032】
別の有利な実施例によれば、コーミングバーが装着される全ての本体セグメントは同一にデザインされ、その結果として製造コストが低減される。本体セグメントにはただ1つの単一の金型が必要である。そもそも当該本体セグメントは、コーミングバーの歯先の半径方向位置、したがってコーミング半径に最大の影響を及ぼし、したがって金型コストが低く低減されて高精度で製造されるべきものである。
【0033】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体は、その2つの接線方向端部の夫々に、コーミングバーが設けられていない本体端部セグメントを有し、当該本体端部セグメントは固定手段を備えて円形コーム本体をシャフトに固定する。最初に本体を装着するために必要とされる2つの本体端部セグメントを製造するとき、特に半径方向寸法の精度及びその下部の部分接触面の形状精度に注意を払う必要がなく、円形コームの組立て最終状態においてシャフト又はシャフト装着体に当接するように配置される。これは製造コストを低くする。
【0034】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体はコーミングバーが装着される2つの接線方向端部の夫々に本体端部セグメントを有し、本体をシャフトに固定する固定手段を備えている。この実施例において、円形コーム本体は特に軽量で有利な低質量慣性を有するようにデザインすることができる。
【0035】
別の有利な実施例によれば、本体セグメントの少なくとも幾つかは半径方向に可変距離でシャフトに装着されるスペーサを備えている。本発明による円形コームにこのタイプのスペーサを設置し、組み立てられた最終状態において所望のコーミング半径を得ることは絶対的に必要ではないが、その状況が設置又は組立中に発生し、そこでは特に上述のスペーサとして構成され半径方向の高さ調整を行うことを可能にする追加措置はそれにもかかわらず有用である。この種の状況は、例えば特にコーミング品質を向上させるという観点から、既存のコーミングマシンを改装することである。これを達成するためには、コーミングマシンの歯先とニッパユニットとの間の距離を減少させることが有用であり、これはスペーサによって行うことができる。
【0036】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体は内周側部を有し、スペーサは固定されているが特に取り外し可能な態様で内周側部に装着され又は当接する少なくとも1つのワッシャーとして構成される。ワッシャーは、特に薄く、好ましくは折り曲げ可能なシートプレートである。可能性のある代替的な実施例において、ワッシャーは接線方向延長部を有し、これは最大限でも特にそれが当接する本体セグメントの延長部に等しい。一方、別の好ましい代替的な実施例において、ワッシャーは本体セグメントの各々より大きな接線方向の延長部を有する。ワッシャーは、特に2つ以上の本体セグメントにわたって延長してもよいが、極端な場合には、総ての本体セグメントにわたって延長してもよい。ワッシャーによる半径方向の高さ調節は、本発明による円形コームにおいて特に良好に機能し、特に一体型の円形コーム本体を有する円形コームよりも良好に機能する。ここでも、これはセグメント化されたデザインに因るものである。通常、シャフト又はシャフト装着体のカウンタ接触面の外径と、円形コーム本体の下部接触面の内径とは互いに一致している。シャフト又はシャフト装着体は円筒状のセグメントであることが多く、少なくとも実質的に中空円筒状の円筒状セグメントの形状である。この外径及びこの内径は同一又は少なくともほぼ同一のサイズを有することが多い。高さ調整のためにカウンタ接触面と下部接触面との間にワッシャーが配置されると、互いに接触するように構成される円筒状形状は完全に嵌合しなくなる。この例におけるように、ワッシャーを円形コームに組み合わせると、円形コームの内周側部の内径が小さくなり、一体型の円形コーム本体を備える円形コームはカウンタ接触面全体と密接に接触することはない。最悪の場合、円形コームの2つの接線方向端部には2つの狭隘な接触領域しか存在しない。これらの2つの接触領域の間では、一体型の円形コーム本体はそれと接触していない。一方、セグメント化された円形コーム本体を含む本発明による円形コームにおいて、ワッシャーを挿入することによって生じる接触不良挙動が回避される。接線方向におけるそれらのかなり短い延長部に因り、個別の本体セグメントはカウンタ接触面と実質的に完全に面接触する。これはワッシャーがその間に配置されている場合である。さらに、円形コーム本体のセグメント化されたデザインは、ニッパユニットからのそれぞれのコーミングバーの歯先の半径方向の距離を総てのコーミングバーについて個別に調節することを可能にし、この場合所望のワッシャー厚さを有するワッシャーはそれぞれの本体セグメントの下にのみ配置される形態で行なわれる。上述したように特定のコーミングバーの距離を調整することは一体型の円形コーム本体では不可能である。
【0037】
別の有利な実施例によれば、互いに接線方向及び/又は半径方向に配置される複数のワッシャーが内周側部に当接するように設けられる。さらに、少なくとも幾つかのワッシャーが異なるワッシャー厚さを有することが考えられる。特に、個別の本体セグメントは異なるワッシャーを設けることができる。好ましくは、ワッシャーを本体セグメントの1つの接線方向端部の1つの下にのみ配置することも考えられる。次いで、それぞれの本体セグメントは、湾曲したカウンタ接触面又はシャフト又はシャフト装着面と斜めに接触する。このようにして、ニッパユニットから歯先までの距離(=ニッパ距離)を柔軟に、好ましくはたとえ接線方向(=コーミング方向)に不均等でも調整することが可能である。ニッパ距離は、ウェッジの形状を増減させるように又はウェッジの形状を最初に増加させ、次いでウェッジの形状を減少させるように構成することができる。
【0038】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体は内周側部を有し、本体セグメントの少なくとも幾つかはその内周側部に、ワッシャーエレメントを特に着脱可能に固定する固定手段が備えられる。これは、ニッパ距離を、特に個別のコーミングバーについて個別に調整することを可能にするもう1つの措置である。さらに、ワッシャーエレメントを固定することによって、ワッシャーエレメントが保管中又は運搬中に紛失すること及び/又は組立中にその位置を変えることから防止される。後者は、望ましくない基本状況及び可能性として、元々意図されたものよりも少なくとも局所的に異なるニッパ距離をもたらすことになる。固定手段は、特にクリップとして構成することができる。しかしながら、他の構成も同様に考えられる。
【0039】
別の有利な実施例によれば、本体セグメントは、特に310N/mmまでの引張強さを有するアルミニウムで作成される。本体セグメントは従来技術の一体型円形コーム本体よりも小さい寸法を有するので、製造に使用される押出成形型もまたより小さい。したがって、特に上記の値までのより高い引張強さを有する材料を使用することが有利なことに可能である。特に高い引張強さを有する材料を使用してその機械的特性に影響を及ぼす危険なしに、特に小型及び/又は軽量の本体セグメントを製造することができる。本体セグメントは、特に押出成形され、好ましくは押出形材として構成されている。押出方法の精度、即ち寸法精度は特に非常に優れているので、距離に対して枢要な意味を持つ位置、換言すればコーミングマシンのシャフトから及び/又はニッパユニットからの本体セグメント上に配置されるコーミングバーの半径方向の距離を規定する当該位置の再加工は必要ではない。したがって、好ましくは押出成形されるアルミニウムエレメントとして構成される本体セグメントは設置される準備ができており、追加の再加工を必要としない。
【0040】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体はシャフトに固定されることを可能にする引張固定手段を備え、これらの引張固定手段はシャフトに固定されるときに接線方向引張力を円形コーム本体に加えるように構成される。引張力又は引張荷重が円形コームに加えられた場合に、シャフトに固定されるとき、円形コームは、コーミング領域全体にわたるコーミングバーのすべての歯先について、デザイン仕様に適合する特に的確な、特に実質的に正確な半径方向位置を確保するように装着することができる。シャフトに直接又は間接的に固定されたときに、円形コーム本体に適用される。接線方向引張力は、円形コーム本体がシャフト又はシャフト装着体のカウンタ接触面に押圧することを確実にするために極めて重要である。このカウンタ接触面は装着面としても称することができる。ベースとして見た円形コーム構造と比較して、より正確で均一で、少なくとも半径方向に最も遠位に突出する歯先の位置を正確にするほど、コーミングバーは梳毛される織物繊維を保持するコーミングマシンのニッパユニットにより接近して位置決めされ、コーミング結果をより良好に達成することができる。例えば加工工程の1つ又はその直径がわずか±2%の僅かな公差又は不正確さを有して、本体セグメントが依然として僅かに捩られ又は反っているとしても、これは有利なことに円形コームの組み立てられた最終状態においてコーミングバーの歯先の半径方向位置に悪影響を与えない。このような捩れ又は反り並びに直径公差は、円形コーム本体、したがって個別の本体セグメントに加えられる引張力によって補償することができる。本体セグメント間の接線方向接続のために、円形コーム本体に加えられる接線方向の引張力又は引張荷重は総ての本体セグメントに均等に作用し、上述した有利な効果が総ての単一の本体セグメントについて達成される形態となる。したがって、本体セグメントを製造する際に必要とされる費用を削減することができる。ある種の生産誤差は、円形コームを装着する際に接線方向の張力を加えることによって、後で補償することさえできる。したがって、本体セグメントを低コストで製造することができる。
【0041】
別の有利な実施例によれば、円形コーム本体は内周側部を有し、引張固定手段は、少なくとも1つの引張固定突起が内周側部上で内側、即ち回転軸線方向に突出(特に半径方向に)して配置されるように、又は少なくとも1つの引張固定突起が外周側部上で外側に突出(特に半径方向に)して配置されるように、少なくとも部分的に構成され、後者は特にアンダーカットを備え、特に2つの引張固定突起が設けられ、そのうちの1つは好ましくは円形コーム本体の2つの接線方向端部のうちの1つの上に配置される。このタイプの引張固定用突起は、簡単な形態で円形コーム本体に引張荷重を加えることを可能にする。好ましくは、引張固定突起は半径方向に対してある開角で配置された接触面を有することができ、したがって、加えられる引張荷重は接線方向成分及び半径方向内側に向いた方向成分も有する。
【0042】
別の有利な実施例によれば、固定手段は少なくとも1つの固定接触面及び当該固定接触面に直交する面として少なくとも部分的に構成され、特に円錐面として、好ましくは円錐孔の内周面として構成され、回転軸線に対して半径方向に関し、また回転軸線に対して接線方向に関し傾斜又は傾斜している。特に、固定接触面に直交する面は、半径方向及び接線方向のそれぞれと1つの開角を形成し、上記開角は、0度より大きく90度より小さく好ましくは少なくとも15度、最大75度である。このタイプの傾斜した固定接触面は簡単な形態で円形コーム本体に引張荷重を加えることを可能にする。
【0043】
特に、固定手段の少なくとも幾つかはその2つの接線方向端部領域の少なくとも1つにおいて円形コーム本体内に半径方向の貫通孔として構成することもでき、貫通孔の少なくとも幾つかは外周側部に向かって円錐状に広がる円錐座部として構成され引張固定ねじの円錐ねじ頭を受け入れる断面積を有し、その結果、引張固定ねじが装着されるとき、接線方向引張力は有利には円形コーム本体に再度加えられる。各貫通孔は実質的に半径方向に延在する貫通孔の長手方向軸線を有する。
【0044】
別の有利な実施例によれば、固定手段の少なくとも幾つかは引張固定ねじをねじ止めできる本体ねじ穴として構成され、上記本体ねじ穴は円形コーム本体の2つの接線方向端部の少なくとも1つの半径方向境界面から特に盲穴の形の円形コーム本体中に延在している。このタイプの本体ねじ孔は引張荷重を円形コーム本体に単純な形態で加える。
【0045】
別の有利な実施例によれば、固定手段の少なくとも幾つかは円形コーム本体の2つの接線方向端部の1つに形成された少なくとも1つの受けラグとして構成され、受けラグは回転軸線方向に延在する突起貫通孔を有し、回転可能な偏心クランピングロッドを当該突起貫通孔内に取り外し可能に挿入することができる。このタイプの受けラグは多額の費用を必要とせずに円形コーム本体に装着することができる。偏心機構のエレメントで構成することにより、引張力を簡単な形態で円形コーム本体に加えることができる。
【0046】
別の有利な実施例によれば、2つの外側接触ストリップが回転軸線方向に延在し、回転軸線に関して互いに接線方向に離間してコーミングバーが組み合わされる本体セグメントの各々の外周側部に設けられ、当該外側接触ストリップはそれぞれのコーミングバーが当接するコンバービングバー接触面を形成する。さらに、内側接触ストリップが回転軸線方向に延在し、回転軸線に関して半径方向内側に突出し、回転軸線に関して互いに接線方向に離間してこれらの本体セグメントの各々の内周側部に設けられ、当該内側接触ストリップはそれぞれの本体セグメントの唯一のシャフト装着接触面を形成し、シャフトに直接的又は間接的に接触するか又は接続する。外側接触ストリップの少なくとも幾つかは内側接触ストリップのそれぞれの1つに組み合わされて、それらと1対のストリップを形成する。さらに、対のストリップの各々の外側接触ストリップ及び内側接触ストリップはそれらの接線方向延長部において少なくとも部分的に重なり合っており、少なくとも2対のストリップはコーミングバーが組み合わされる各本体セグメントに対して設けられている。特に正確な半径方向位置を保証するように円形コームは装着することができ、このことはこれらの対の接触面が半径方向に互いに反対に配置されている場合にはコーミング領域全体におけるコーミングバーの全ての歯先のデザイン要求に実質的に合致し、少なくとも部分的に互いに一致する接線方向位置及び/又は位置領域を有する接触面が本体セグメントの内周側部と外周側部の両方に設けられている。従来技術の円形コームのデザインと比較して、半径方向に最大の延長部を有する少なくともこれらの歯先のより正確で一様で位置的に正確な位置であれば、梳毛される織物繊維を保持するニッパユニットからのコーミングバーの最少距離を小さくすることができ、結果として梳毛結果が改善されることをもたらす。
【0047】
コーミングバーは、特に本体セグメントの外周側部で外側接触ストリップによって形成される接触面と直接接触している。したがって、これらの接触面はコーミングバー接触面とも呼ばれる。
【0048】
内周側部上には、接触面が、特に回転軸線方向に突出する内側接触ストリップによって形成される。したがって、内側接触ストリップは、特に内側に突出する突起として構成されている。少なくともコーミング領域において、これらの内側接触ストリップは円形コーム本体の内周側部上で唯一及び/又は特に単独の接触面であり、本体セグメントをシャフトに装着するためのものである。円形コーム本体は、これらのシャフト装着接触面を用いて、シャフトと直接接触し又はシャフトに間接的に接続することができる。これらのことはそれらの間に配置された少なくとも1つの追加の装着エレメント、例えばシャフト装着体、特に保持フランジ又は保持体によって行なわれる。シャフト装着接触面を除いて、一方では円形コーム本体と他方ではシャフト又は追加の装着エレメントとの間には、少なくともコーミング領域において、それ以上の接触はない。したがって、隣接する2つの内側接触ストリップの間の接線方向隙間は、特に接触していない。
【0049】
一対のストリップの外側接触ストリップ及び内側接触ストリップは、好ましくは互いに半径方向に反対に配置される。外側接触ストリップは、特に少なくとも1つの外側接触ストリップ部分領域を有し、その接線方向位置及び延長部は内側接触ストリップの少なくとも1つの内側接触ストリップ部分領域の接線方向位置及び延長部と一致する。一対のストリップの外側接触ストリップ及び内側接触ストリップのこれらの接線方向に重なる部分領域は、互いに半径方向に反対に配置される。
【0050】
コーミングバーが組み合わされる各本体セグメントには、このタイプのストリップの少なくとも2対、特に2対から10対、好ましくは2対から5対が設けられる。これらの本体セグメントは、少なくとも2つの部分的領域を特に半径方向において内周側部と外周側部との間で連続的(無破断)構成材接続部とともに有している。それぞれの本体セグメントとこれに組み合わされるコーミングバーの、これらの部分領域は構成材接続部とともに特に半径方向に連続しており、内周側部及び外周側部で、外側内側接触ストリップ及び内側接触ストリップによって形成される接触面に延びている。これらの接触面はシャフトの方向に指向されている。したがって、シャフトからの半径方向の接続間隔は、互いに接線方向に離隔される少なくとも2つの位置において、各コーミングバーに対して非常に正確に形成される。この接続間隔は、最初に特に外側ストリップ及び内側接触ストリップ上の接触面間の半径方向の距離によって決定される。したがって、接続間隔は外側ストリップ及び内側接触ストリップを製造するとき本体セグメントの製造の間に早期に設定することができる。仮令本体セグメントが製造工程の1つの間で生起される僅かな機械的捩れ又は反りを依然として有し又はそれらの直径に又はその直径が例えば±2%までの僅かな公差又は不正確さを有する場合でも、これは円形コームの組み立てられる最終状態においてコーミングバーの歯先の半径方向位置に有利なことに悪影響を及ぼすものではない。そのような捩れ又は反りは、直径公差のように、内部接触ストリップによる装着面の唯一の局所的又は単一接触のために補償することができる。捩じれ又は反りのこの有利な補償及び/又は直径公差の補償は円形コーム本体の本体セグメントがシャフトに間接的又は直接的に装着されるとき適切な、好ましくは接線方向張力にさらされる形態で特に達成される。これにより、本体セグメントを製造するのに必要な費用も削減することができる。円形コームを装着する際には、或る生産上の不正確さが後で補償されることもある。したがって、本体セグメントを低コストで製造することができる。
【0051】
外側接触ストリップ及び内側接触ストリップが同じ構成部品、即ちそれぞれの本体セグメントに取付けられているので、適切な措置が本体セグメントの製造中に早期に取られて、対のストリップの各々の外側接触ストリップ及び内側接触ストリップの接線方向位置/延長部が一致するのを確実にすることができる。この段階では、達成できる非常に高い位置精度とは対照的に、これを行うために必要な費用は非常に低額である。これとは対照的に、互いに組み合わされる外側接触ストリップ及び内側接触ストリップが異なる構成部品に配置される場合に、必要な費用は遙かに高額になり、このことは一般的に可能であるものの、それらの接線方向位置/延長部は、後で例えば本体セグメントをシャフトに装着するまで互いに一致させることができないという問題をもたらす。
【0052】
別の有利な実施例において、丁度2対のストリップはコーミングバーが組み合わされる各本体セグメントに対して提供される。これにより、各コーミングバーのためにシャフト上に機械的に形成される装着及び支持するのを確実にする。さらに、このタイプの本体セグメントは、特に低いコストで製造することができ、何故なら高精度の要求に準拠する必要があるのは2つの寸法だけであるからである。
【0053】
別の有利な実施例によれば、複数対のエッジストリップとして構成される2対のストリップはコーミングバーが組み合わされる各本体セグメントに対して設けられ、複数対のエッジストリップの各々に対して、それぞれの本体セグメントの接線方向セグメントエッジからの接線方向距離エッジは、特に2対のエッジストリップの間の接線方向距離よりも小さい。その結果、各コーミングバーは機械的に特に安定した態様でシャフトに装着され、支持される。さらに、複数対のエッジストリップは各々の場合に特にバーの接線方向エッジ上に正確に配置してもよく、換言すればそれらはバーの接線方向エッジに直接隣接してもよい。
【0054】
別の有利な実施例によれば、複数対のストリップの少なくとも1つの外側接触ストリップと内側接触ストリップは各々の場合に同じ接線方向位置に配置され、同一の接線方向延長部を有する。これらの好ましい複数対のストリップの場合、外側接触ストリップ及び内側接触ストリップ並びにそれぞれの本体セグメントの外側円周面及び内側円周面に形成される接触面は互いにまさに半径方向に反対にされており、その結果、この本体セグメントに組み合わされるコーミングバーは、特に効率的にシャフトに装着され支持される。反対側の円周面にカウンタ部を有さない部分接触表面領域は存在しない。
【0055】
別の有利な実施例によれば、内側接触ストリップの突出部は、回転軸線に垂直に測定して、半径方向突出高さが0.25mm〜5mm、特に0.5mm〜2mmである。一方では、この高さは例えば適当な引張荷重を与えることによって、組み立て中に補うべきそれぞれの本体セグメントの可能性のある機械的捻れ又は反り又は直径公差を補償するのに十分である。しかしながら、他方では、これは機械的不安定性が生じるほどの量ではない。
【0056】
別の有利な実施例によれば、内側接触ストリップの突起部は、回転軸線に垂直に測定して、半径方向の突出高さが0.25mm〜35mm、特に0.5mm〜25mmである。この構成において、装着された本体セグメントは、特にシャフトと直接接触しており、この場合に好ましくは比較的大きな半径方向延長部を有し、特に回転軸線からの歯先の半径方向距離のために規定される仕様に合致する。したがって、突出高さは、例えば10mmより大きく、特に数10mmまでのより大きな値にもなり得る。
【0057】
さらに、本発明は、特に織物繊維を梳毛するコーミングマシンのための円形コームユニットにも関し、この円形コームユニットは回転軸線の周りに回転可能なシャフトと、上述された本発明によるシャフトに固定される円形コームとを備え、上述された本発明によるこの円形コームの有利な実施例の1つである。本発明による円形コーム又はその有利な実施例の1つをシャフトに固定するために、円形コームユニットは円形コーム本体の内周側部が当接する少なくとも1つの装着面を有し、当該装着面は回転軸線に対して同心に配置されている。
【0058】
装着面は、特に円筒状セグメントの形状である円滑面(即ち、表面構造を備えていない)であって、特に突起又は凹部を備えていない。それは特にシャフトの一部であってもよいし、又は特にシャフトと円形コーム本体との間に少なくとも部分的に配置された固定機構の一部であってもよい。したがって、円形コーム本体は、特に間接的又は直接的にシャフトに固定されてもよい。さらに、円筒状セグメント形状装着面が回転軸線に対して高い同心性及び/又は回転対称性を有することが有利である。特に、装着面はDIN ISO 286−1:1990−11に準拠し又はそのフォローアップ版EN ISO 286−1:2010−11に準拠し標準公差グレードIT7に適合している。
【0059】
別の実施例によれば、装着面は表面構造を備える面であってもよく、この面は特に追加の突起及び/又は凹部が設けられる基本的円筒状セグメント形状を有する。
【0060】
本発明による円形コームユニットは本発明による円形コーム及びこの有利な実施例に関して既に説明したのと実質的に同じ利点を有する。
【0061】
本発明の他の特徴、利点及び詳細は、幾つかの実施例について以下の説明から図面を参照することで明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、コーミングマシンの接線方向クランピングによってシャフトに固定される円形コームとともに円形コームユニットの実施例の軸線方向前端部平面図を示す。
【図2】図2は、セグメント化された円形コーム本体とともに円形コームの代替実施例の軸線方向前端部断面平面図を示す。
【図3】図3は、コーミングマシンの円形コームユニットの円形コームの別の実施例の軸線方向前端部平面図を示し、円形コームは接線方向クランピングによってシャフトに固定するように構成されている。
【図4】図4は、セグメント化された円形コーム本体を含む円形コームとともにコーミングマシンの円形コームユニットの別の実施例の軸線方向前端部平面図を示し、円形コームは接線方向クランピングによってシャフトに固定されている。
【図5】図5は、接線方向クランピングによって円形コームをシャフトに固定するために設けられる引張ねじ固定ブロックを含む別の固定機構の実施例の軸線方向前端部断面平面図を示す。
【図6】図6は、接線方向クランピングによって円形コームをシャフトに固定するために設けられる円錐形ヘッドねじ装着を含む別の固定機構の実施例の軸線方向前端部断面平面
【図7】図7は、接線方向クランピングによって円形コームをシャフトに固定するために設けられる偏心機構を備える別の固定機構の実施例の軸線方向前端部断面平面図を示す。
【図8】図8は、コーミングマシンの接線方向クランピングによって円形コームをシャフトに固定される円形コームとともに円形コームユニットの別の実施例の軸線方向前端部平面図を示し、円形コームはセグメント化された円形コーム本体及びワッシャーを備える。
【図9】図9は、接線方向クランピングによってシャフトに固定される円形コームとともにコーミングマシンの別の実施例の軸線方向前端部平面図を示し、円形コームはセグメント化された円形コーム本体及び複数のワッシャーを備える。
【図10】図10は、取付けられるワッシャーエレメントとともにセグメント化された円形コーム本体の本体セグメントの代替実施例の軸線方向前端部平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。相互に対応する構成部品は、図1〜図4にわたって同じ参照番号を付してある。以下の段落でより詳細に説明される実施例の詳細はそれ自体本発明を表しており、又は本発明の対象事項の一部である。
【0064】
図1において、織物繊維を梳毛するためのコーミングマシンの円形コームユニット1の第1の実施例が示されている。円形コームユニット1は、円形コーム2と、固定機構3と、回転軸線4の周りに回転可能なシャフト5とを備えている。回転軸線4は、特に円形コームユニットの長手方向中心軸線として解釈される。円筒座標系が回転軸線4に関連して定義され、当該円筒座標系は回転軸線4に沿って配向される軸線方向zと、軸線4に対して距離方向に配向された方向rと、回転軸線4の周りに円周方向に延びる接線方向φとを有する。円形コーム2は、固定機構3によって回転シャフト5に固定されている。円形コーム2は、円形コーム本体6に外周側部7及び内周側部8を有するものと、複数のコーミングバー9とを備え、コーミングバー9は図示された実施例では合計5個が外周側部7に配置され、コーミングバー9は梳毛(コーミング)形態で織物繊維の繊維タフトに係合するよう意図されているコーミング歯10を含む。コーミングバー9は別異に構成することができる。特に、コーミングバー9のコーミング歯10は異なる形状及び距離を有してもよく、異なる数で設けられてもよい。
【0065】
コーミング歯10の歯先11は、回転軸線4からコーミング半径KRと呼ばれる距離を有する。さらに、歯先11は、上部ニッパ12の下端エッジからニッパ距離Dだけ離れている。下部ニッパ13と共に、上部ニッパ12はコーミングマシンのニッパユニット14を形成する。このニッパユニット14は、梳毛される織物繊維の繊維タフト(図示せず)を保持するために使用される。円形コーム2のコーミング領域全体でニッパ距離Dをより正確、均一にするほど、歯先11と上部ニッパ12の下端部との間の可能距離が小さくなり、その結果、改善されより一定の達成可能なコーミング結果がもたらされる。円形コーム2のコーミング領域はコーミングバー9全体、即ち全体として見てコーミングバー9によって形成される。コーミングバー9の全体は、アクティブコーミング領域を形成するコーミング円周開角セグメントKSをカバーし、コーミング円周開角セグメントKSは、例えば78度、90度、111度又は137度の値とすることができ、75度〜150度の範囲の他の値にもすることができる。図示の実施例において、5つのコーミングバー9を含んでおり、コーミング円周開角セグメントKSは約111度の開角範囲をカバーする。ニッパ距離Dは、特に0.15mm〜0.9mmの範囲内である。図1に示す円形コームユニット1及びそれに組み合わされる円形コーム2は回転軸線4から最大距離を有する総てのコーミングバー9のこれらの歯先11の少なくとも特に正確で均一で位置的に正確なコーミング半径KRによって区別され、それで円形コームユニット1及び後述する他の円形コームユニットの歯先11は従来の円形コームユニットにおけるものよりニッパユニット14に0.2mmまで接近する位置に有利に配置することができる。特に、ニッパ距離Dは好ましくはコーミング領域全体において0.2mm〜0.3mmである。したがって、コーミング領域全体で僅か約0.1mmの非常に低い公差値が有利に達成され、これは従来の円形コームユニットではこれまで不可能であった。
【0066】
これを達成するために、円形コーム2、特にその円形コーム本体6は特別な態様でデザインされる。円形コーム本体6はセグメントに分割され、本体セグメント15、16、17として構成される複数の構成部品から構成される。図示の実施例において、円形コーム本体6は接線方向に互いに接続される合計5つの本体セグメント、即ち同一のデザインの3つの中央本体セグメント15と、接線方向端部に配置された2つの本体端部セグメント16、17を備え、これらの本体端部セグメント16、17にはそれと一体に形成される引張固定突起16a、17aがそれぞれ設けられている。コーミングバー9のそれぞれ1つは本体セグメント15〜17の各々に固定されている。互いに隣接する2つの本体セグメント15〜17の間の直接接線方向接続は各々の場合において接線方向の取り外し可能な確実な接続として構成されている。したがって、本体セグメント15、16はそれらの接線方向端部の一方と一体型に形成される接続突起18を有し、本体セグメント15、17は接続突起18に対応する接続開口19を有し、接続開口19は内側に拡開してその他方の接線方向端部と一体に形成されている。接線方向の確実な接続は接続突起18のアンダーカット20によって得られ、ここでは接線方向のウェブ端部で蟻継ぎされる軸線方向断面を有するウェブとして構成され、アンダーカット20はそれぞれの接続開口19の拡開部分に係合する。接線方向の確実な接続を隣接する本体セグメント15又は17と形成するために、本体セグメント15及び16の一方の接続突起18はアンダーカットを備えてそれぞれの本体セグメント15又は17の拡開接続開口19内に軸線方向に挿入される。結果として、特にチェーンリンクの形態で構成される本体セグメント15〜17間の接続が得られる。半径方向において、各々の場合において2つの隣接する本体セグメント15〜17間の接線方向接続は、例えば約0.2mmまでの半径方向の遊びを有する。これにより、円形コーム2の非装着状態において上記の半径方向の遊び値について本体セグメント15〜17の隣接するものの間の半径方向の相対的な移動が可能になる。
【0067】
円形コーム本体6のセグメント化されたデザインは円形コーム2をシャフト5に非常に精密で半径方向に正確に装着することを保証し、最大コーミング品質を達成することを目的として、特に歯先11とニッパユニット14との間のニッパ距離Dをデザイン仕様にしたがって非常に正確に設定し、例えばコーミング領域全体において均一なニッパ距離D及び/又は非常に小さなニッパ距離Dとする。
【0068】
図2は、セグメント化された円形コーム本体22を有する円形コーム21の別の実施例の断面図を示す。図は、コーミングバー9が装着されている円形コーム本体22の中央本体セグメント23のみを示す。図1に示すセグメント化された円形コーム本体6とは対照的に、円形コーム本体22の本体セグメント23には、僅かに異なるデザインを有する接続突起24及びそれに対応する接続開口25が設けられている。接続突起24にはアンダーカット26も設けられており、接続開口25は内側に向かって拡開しており、これにより円形コーム本体6の本体セグメントと同一である本体セグメント23の2つの隣接するものの間の円形コーム本体22における接線方向の確実な接続が保証される。しかしながら、本体セグメント23の一方の接線方向端部に形成される接続突起24は接線方向のウェブ端部で円形の軸線方向断面を有するウェブの形状を有している。
【0069】
円形コーム本体22の本体セグメント23は、それに組み合わされるコーミングバー9に向けて、また固定機構3の装着面27に向けて、特に複数の単一接触面を有し、上記装着面27はこの実施例において軸線方向にマルチパートデザインされている。
【0070】
各々の本体セグメント23は、特に、その外周側部7に2つの外側接触ストリップ28及び29を有し、外側接触ストリップ28及び29は軸線方向zに延びて、接線方向φに互いに離間している。2つの外側接触ストリップ28、29の間には、凹部30とともに半径方向に突出する固定ラグ31がある。外側接触ストリップ28、29は、それぞれのコーミングバー9が当接するコーミングバー接触面を形成する。固定ラグ31は、コーミングバー9の対応するバー保持突起32を取り囲んでいる。
【0071】
対向する内周側部8上で、本体セグメント23は接触ストリップ、即ち内側接触ストリップ33及び34が設けられている。これらは、回転軸線4の方向に軸線方向に延び、半径方向内側に、即ち特に回転軸線4に向かって突出し、凹部35によって互いに接線方向に離間されている。内側接触ストリップ33、34は内周側部8上の突起によって形成されている。それらは、シャフト5に固定されるように設けられる唯一の本体部分23の接触面とともに固定機構3の装着面27である。したがって、内側接触ストリップ33、34はシャフト装着接触面である。
【0072】
固定機構3は中間位置(図1も参照のこと)に配置されているので、内側接触ストリップ33、34は、シャフト5への間接的な接続を形成するために使用される。他の実施例において、固定機構3を全く備えていないか又は異なる固定機構を備えている場合、内側接触ストリップ33、34はシャフト5と直接接触してシャフト5と直接接続するようにしてもよい。これらの代替的な実施例において、シャフト5の周面は装着面であって円形コーム本体の内周側部8はそれと接触する。
【0073】
装着された状態において、中空又は中間空間が内側接触ストリップ33、34を互いに離隔させる凹部35により内側接触ストリップ33、34の間に形成される。この中間空間は接触しない。この中間空間の領域において、円形コーム本体22と対向する装着面27との間には接触がない。
【0074】
2つの外側接触ストリップ28、29の各々は2つの内側接触ストリップ33、34のそれぞれの1つに組み合わされている。外側接触ストリップ38及びそれに組み合わされる内側接触ストリップ33並びに外側接触ストリップ29及びそれに組み合わされる内側接触ストリップ34はそれぞれの一対のストリップ36及び37を形成する。一対のストリップ36の、外側の接触ストリップ28及びそれに組み合わされる内側接触ストリップ33は互いに反対に配置される。それらは、それぞれの接線方向延長部において少なくとも相手部分と重なり合っている。同じことはストリップ37の第2の対の外側接触ストリップ29及び内側接触ストリップ34についても適用される。特に、円形コーム本体22は、ストリップ36、37対の領域において、各々の場合に外周側部7及び内周側部8に設けられる接触面間のコーミングバー9に向かって又は装着面27に向かって半径方向rに連続的な構成材接続部又はブリッジを有する。円形コーム本体22のこれらの外側接触面及び内側接触面間の半径方向の距離d1及びd2は極めて正確に設定して製造することができる。これは、図示された実施例のように、円形コーム本体22が陽極酸化によって硬化され、310N/mmまでの引張強さを有する押出成形されるアルミニウム形状として構成されている場合にも適用する。したがって、図示されているセグメント化された円形コーム本体22は低コストで製造可能な構成部品でありながら、互いに反対に配置されるストリップ36、37対の外側接触ストリップ28、29と内側接触ストリップ33、34との間の極めて正確な半径方向距離d1、d2を保証する。図示されている実施例において、距離d1、d2はそれぞれ5mmと10mmとの間、特に6mmと8mmとの間、好ましくは約7mmの値を有する。
【0075】
2対のストリップ36、37はそれぞれ接線方向バーエッジ38又は39の接近して配置される1対のエッジストリップとして構成されている。バーエッジ38から一対のストリップ36の接線方向距離φ1と、バーエッジ39から一対のストリップ37の接線方向距離φ2は、各々の場合に2対のストリップ36、37の間の接線方向距離φ3よりも小さい。
【0076】
セグメント化された円形コーム本体22及びそれに当接する構成部品、言い換えれば図2による円形コーム21の実施例で説明したように、コーミングバー9及びマルチパート装着面27の間の接触位置は、図1による円形コームユニット1又は円形コーム2において同一又は同様に構成されている。
【0077】
同様なことは、接線方向クランピングによってシャフト5に固定されるように構成される円形コーム41を備えるコーミングマシンの円形コームユニット40の図3に示される追加の実施例にも適用し、上記円形コーム41はセグメント化された円形コーム本体42も備えている。上記円形コーム本体42はコーミングバー9を各々備える6つの本体セグメント43、44、45を有し、4つの中央本体セグメント43は同一にデザインされ、2つの接線方向本体端部セグメント44、45はそれらと一体に形成される引張固定突起46又は47を備えている。6つのコーミングバー9を備える円形コーム41はコーミング円周開角セグメントKSが約137度の開角範囲をカバーするように構成されている。
【0078】
本体セグメント43〜45の隣接するものは接線方向に確実に互いに直接接続されている。着脱可能であるこの確実な接続はフック状接続突出部48、49によって提供され、これらは本体セグメント43〜45の接線方向端部に形成される特にアンダーカットが設けられ、隣り合う本体セグメント43〜45の接続突起48、49は互いに係合している。セグメント化された円形コーム本体6について上述したように本体セグメント43〜45の隣接するものの間のラジアル方向の遊びはこれらの確実な接続部においても存在する。
【0079】
さらに、円形コーム41は6つのコーミングバー9を本体セグメント43〜45に代替固定するものである。この実施例において隣接する構成部品と接触するよう設けられる複数対のストリップ36、37の2つの外側接触ストリップ28及び29間の凹部30において、接線方向にそれに反対に配向され、それぞれのコーミングバー9の対応する傾斜するバー保持面54、55に当接する2つの突出する固定ラグ50、51とともに傾斜するラグ保持面52、53があり、したがって、コーミングバー9がそれぞれの本体セグメント43、44又は45に確実に固定されることが保証される。2つの固定ラグ50、51はそれらと反対に配向される傾斜するラグ保持面52、53と蟻継ぎ固定形状を形成する。
【0080】
複数対のストリップ36、37の内側接触ストリップ33、34に加えて、本体セグメント43〜45は、各々の場合に、特に外周側部面7から突出する固定ラグ50、51の領域において1つの付加的な内側接触ストリップ56を有する。これらの付加的な内側接触ストリップ56は任意的なものである。それらは付加的サポート機能を有する。
【0081】
図4は、コーミングマシンの別の実施例57を接線方向クランピングによってシャフト5に固定される円形コーム58とともに示し、上記円形コーム58はセグメント化された円形コーム本体59も備えている。上記円形コーム本体59はコーミングバー9を備える同じデザインの5つの中央本体部60と、その2つの接線方向端部に2つの本体端部セグメント61、62とを有し、これはコーミングバー9を備えておらず、それと一体に形成される引張固定突起63又は64を各々有する。本体セグメント60〜62の隣接するものは、接線方向に互いに直接的に確実に接続されており、同様の蟻継ぎ固定形状が図1によるセグメント化された円形コーム本体6のように設けられている。
【0082】
円形コーム2、21、41及び58、特に各々の場合に設けられるセグメント化された円形コーム本体6、2、42及び59は、歯先11を非常に均一に、即ち実質的に均等のコーミング半径KRを有し、非常に正確である。
【0083】
円形コーム2、21、41、58を接線方向クランピングによるシャフトに固定する幾つかの可能性は、図1、図4及び図5〜図7を参照して以下に説明される。
【0084】
円形コーム本体6、22、42、59、したがって全体の円形コーム2、21、41、58をシャフト5に固定し、接線方向張力F1を円形コーム本体6、22、42、59に加えるために、円形コーム本体6、22、42、59には引張固定手段が設けられている。上記引張固定手段は、外側に突出するように外周側部7に設けられる引張固定用突起65、66として構成されている。引張固定用突起65、66は本体側端部セグメント16及び17(図1)、44及び45(図3)及び61及び62(図4)の引張取付けエレメント16a、17a(図1)、46、47(図3)、63、64(図4)上に各々配置されており、特にそれらと一体的に形成されている。
【0085】
さらに、固定機構3はシャフトを固定し張力を加えるために設けられている。上記固定機構3は複数の構成部品を含み、これらの構成部品の総ては図面に示されているものではない。特に、固定機構3は互いに軸線方向に配置される保持プレートとして構成される複数の保持体67を有し、その狭い側部は円筒状セグメントの形状を有する。全ての保持体67のこれらの狭隘側部が一緒になってマルチパート装着面27を形成し、円形コーム本体6、22、42及び59は上述したように、即ち特にそれらの内側接触ストリップ33、34と接触している。図示された実施例において、板状保持体67は射出成形又はダイカストアルミニウム部品として構成され、その結果、重量が軽くなる。装着面27を形成する保持体67の円柱セグメント状狭隘側部は精密に、寸法的に正確に製造される。
【0086】
さらに、固定機構3は2つの保持ブラケット68及び70を含んでいる。両方の保持ブラケット68、69はそれらの上端部でフックの形状に構成され、それぞれブラケットラグ70又は71はそれぞれの引張固定突起65又は66にそれぞれ係合するように形成されている。任意選択として、ブラケットラグ70又は71はそれぞれ引張固定突起65又は66にそれぞれ設けられ得るアンダーカットに係合することができる。引張固定突起65〜66は任意選択として傾斜する係合カウンタ面を備えてもよく、組み合わされるブラケットラグ70又は71はそれぞれそれに対応する傾斜する係合カウンタ面、係合面及び互いに当接する係合カウンタ面を備えている。保持ブラケットねじ68及び69の位置はブラケットねじ72及び73によって変更することができる。固定機構3の構成部品であるブラケットねじ72及び73の正確な位置、装着及び数はコーミングマシンの用途及び種類によって異なる。
【0087】
固定機構3の別の構成部品は、特にシャフト5に設けられたカウンタウェイト74である。上記カウンタウェイトはクランピング及び/又はねじ結合によってシャフト5に固定される。図示されていない別の実施例において、カウンタウェイトは固定機構3の一部を形成しないように構成してもよいが、それとは独立して設けてもよい。
【0088】
既に述べたように、保持ブラケット68、69の位置、特にブラケットラグ70、71の位置は、特に所望の接線方向張力F1が円形コーム本体6、22、42、59のそれぞれの1つに加えられるように変更することができる。ブラケットねじ72、73により、ブラケットラグ70、71によってそれぞれ引張固定突起65、66に加えられる力は、好ましくは連続的に調整し、必要条件に準拠するように設定できる。そのように行なうとき、調整可能な接線方向引張力F1はそれぞれその本体セグメント15〜17、23、43〜45及び60〜62を備える円形コーム本体6、22、42及び59のそれぞれ1つに加えられる。この形態において円形コーム本体6、22、42、59のそれぞれ1つに作用する接線方向引張力F1は、それと反対方向に配向されるカウンタ保持力F2によって対抗され、これは絶対値が同じであり、保持ブラケット68、69の装着(図示せず)によって加えられる。一方では、保持ブラケット68、69及びそれらによって加えられる接線方向張力F1によって、円形コーム本体6、22、42及び59のそれぞれ一方がシャフト5に確実に固定される。他方では、円形コーム本体6、22、42及び59のセグメント化されたデザインと関連して得られる接線方向の張力F1は、本体セグメント15、17、23、43〜45及び60〜62の各々がそれぞれの本体セグメント15〜17、23、43〜45又は60〜62の位置でのみ特に実行される状態にしたがうよう個別的形態でそれぞれ装着面27に密着して嵌合するのをもたらす。本体セグメント15〜17、23、43〜45、60〜62の隣接する1つの間の小さな偏差は、それぞれ、本体セグメント15〜17、23、43〜45及び60〜62の隣接するものの間の接線方向の確実な接続の半径方向の遊びによって補償される。
【0089】
さらに、各々の円周位置及び接線方向連結に因り本体セグメント15〜17、23、43〜45及び60〜62の各々に作用する接線方向引張力F1は円形コーム本体6、22、42及び59のそれぞれ1つを接線方向φに(僅かに)延長することができ、これは本体セグメント15〜17、23、43〜45及び60〜62の各々において、円環状のコーム型メイン本体取付部とのする好ましくは付加的に特に本体セグメント15〜17、23、43〜45又は60〜62の製造工程で発生した僅かな反り又は捩れ又は直径公差が補償されることに因り本体セグメント15〜17、23、43〜45及び60〜62と装着面27の間で緊密な接触を促進する。この補償は、図1〜図4に示す実施例の内周側部8に配置される内側接触ストリップ33、34に因り、本体セグメント15〜17、23、43〜45又は60〜62が好ましくは装着面27と完全に対面接触していないが、それらとの単一接触のみである場合に特に有効である。
【0090】
さらに、本体セグメント15〜17、23、43〜45、60の各々を通過し半径方向rで外周側部7に設けられる接触面に向かう構成材接続部又はブリッジがそれぞれのコーミングバー9と接触するために装着面27に当接する内側接触ストリップ33、34の領域、言い換えれば複数対のストリップ36、37の領域に丁度設けられている。これにより、各々のコームバー9、したがって総ての歯先11の(半径方向)位置が特に高い引張荷重にさらされる場合にも正確に形成される。
【0091】
上述したこれらの有利な手段(即ち、特に、円形コーム本体6、22、42及び59のセグメント化されたデザイン、好ましくは接線方向引張力の適用、円形コーム本体6、22、42及び59の装着面27との単一接触面、外周側部7上及び内周側部8上における接触面間で本体セグメント15〜17、23、43〜45、60の各々を通って半径方向に通過する2つの構成材ブリッジ)は、歯先11が実際の実装後、即ちそれらをシャフト5に装着した後にデザイン書面に規定されているような理論的仕様に準拠する非常に高い位置精度を有することを保証する点で重要な役割を果たす。
【0092】
円形コーム本体6、22、42、59のそれぞれ1つと装着面27との密接な接触に関して、引張荷重又は張力F1は有利には円形コーム本体6、22、42、59のそれぞれ1つを内径方向内側に作用する接触力をもたらし、それぞれ固定ラグ31、50、51を内側に引張って、それぞれのコイニングバー9の対応するバー保持突起32又は対応するバー保持面54、55に対して押圧されるようになる。バー保持突起32及びバー保持面54、55にそれぞれ固定ラグ31及び50、51によって加えられる力は好ましくは十分に大きく、補強バー9を円形コーム本体6、22、42、59のそれぞれ1つに固定する固定ストリップ及び/又はねじ等の他の別個の固定手段を省略することができるということを確実にする。これにより、装着及びコスト上の利点をもたらす。また、この局面はそれ自身別個の発明を表す。
【0093】
他の実施例は対応する接線方向の引張荷重を円形コーム本体に加えることを可能にし、これは図5〜図7に図示されている。
【0094】
図5において、円形コームユニット75の断面図が示されており、これは円形コーム76をセグメント化された円形コーム本体77とともに含んでいる。この図は円形コーム76の1つの接線方向端部の領域のみを示し、円形コーム76にはセグメント化された円形コーム本体77を接線方向クランピングによってシャフトに固定するための引張固定手段が設けられている。これらの引張固定手段は円形コーム2、21、41及び58の引張固定手段とは異なるデザインを有する。
【0095】
引張ベアリング80は、円形コーム本体77又はその本体端部セグメント79の図5に示す接線方向本体エッジ78に配置される。少なくとも1つの本体ねじ穴81が設けられ、これは上記接線方向本体エッジ78における半径方向境界面から本体端部セグメント79の構成材内にブラインドホールの形態で延在している。この少なくとも1つの本体ねじ孔81は円形コーム本体77の引張固定手段である。この実施例において、固定機構3aの対応する引張固定カウンタ手段は、引張ねじ固定ブロック82及び引張ねじ固定ブロック82に設けられる通路孔83に挿入される少なくとも1つの引張固定ネジ84として構成されている。引張ねじ固定ブロック82はコーミング領域の外側で保持体67の装着面27から半径方向外側に延在している。それは適切な形態で保持体67に装着される。
【0096】
円形コーム本体77は、引張固定ねじ84を本体ねじ孔81に多少なりにねじ止めすることによって、所望の接線方向引張荷重又は引張力F1に曝されることができる。
【0097】
図6において、他の円形コームユニット85の断面図が示されており、これは円形コーム86をセグメント化された円形コーム本体87とともに含んでいる。ここでも、この図は、円形コーム86の1つの接線方向端部を囲む領域のみを示し、円形コーム86は接線方向クランピングによって円形コーム本体87をシャフト5に固定する引張固定手段を備えている。
【0098】
ここで、円形コーム本体87をシャフト5に固定するために設けられた固定機構3bは、引張固定ねじ89がねじ込まれることを可能にするように、軸線方向に互いに重なり合うように配置される複数のねじ孔88を受け入れるのに十分な軸線方向厚さを有する保持体67を有し、引張固定ねじ89は各々円錐頭部90を有する。
【0099】
円形コーム本体87の本体端部セグメント91において、接線方向本体エッジ78の領域に貫通孔92が設けられ、これは外周側部7に向かって円錐状に拡開し、少なくともこの外側の領域において円錐状座の形態を有する。いずれにせよ、円形コーム本体87は通路孔92に挿入され組立てされた最終状態においてねじ孔88にねじ込まれる引張固定ねじ89によって保持体67の装着面27に部分的に固定される。
【0100】
円形コーム本体87を例えば円形コーム本体87の他の接線方向端部で保持体67に固定する図6には示していない代替的(部分的)固定において、引張固定ねじ89はねじ込まれておらず、ネジ穴88の軸線はそれに組み合わされるそれぞれの通路穴92の軸線とは一致しておらず、むしろ小さい接線方向のずれがある。各々のねじ穴88の軸線はこのねじ穴88に対応する通路穴92の軸線よりもコーミング領域から僅かに大きい接線方向距離に配置されている。完全に装着された状態において引張固定ねじ89はねじ込まれており、この接線方向オフセットはもはや存在しない。引張力によって生ずる円形コーム本体87の僅かな接線方向の伸びに因り、ねじ穴88の軸線はそれに組み合わされるそれぞれの通路穴92の軸線と実質的に一致する。
【0101】
組み立てられた最終状態において、引張固定ねじ89の円錐頭部90は通路孔92の円錐部分に配置される。引張固定ねじ89がねじ穴88にねじ込まれると、通路孔92の円錐台座における引張固定ねじ89の円錐頭部90の位置が深くなり、円形コーム本体部87に加えられる接線方向引張荷重又は引張力F1が大きくなり、上記のように前者を接線方向に延長する。
【0102】
言い換えれば、通路孔92の円錐領域の内周面は各々半径方向r及び接線方向φに対して開角をなして延在する固定接触面を形成する。したがって、引張固定ねじ89の円錐頭部90の外周面は径方向r及び接線方向φに対して開角をなして延在する固定カウンタ接触面である。したがって、これらの面は、引張固定手段及び引張固定カウンタ手段として働き、接線方向引張力F1を円形コーム本体87に加える。
【0103】
図7において、別の円形コームユニット93の断面図が示されており、これは円形コーム94をセグメント化された円形コーム本体95とともに含んでいる。再び、この図は接線方向クランピングによって円形コーム本体95をシャフト5に固定するため円形コーム94の一方の接線方向端部の周りの領域のみを示している。
【0104】
偏心機構が円形コーム本体95の接線方向本体エッジ78に設けられ、引張力を加えることによって前者を固定する。偏心機構は固定機構3cの一部である。複数の受けラグ97はそれらと一体成形される形態で円形コーム本体95又はその本体端部セグメント96の本体エッジ78上に互いに軸線方向に配置される。したがって、組み立てられた状態で本体エッジ78に対面する保持ブラケット99の偏心端部98は、一体に形成される形態で保持ブラケット99上に互いに軸線方向に配置され複数の受けカウンタラグ100を有する。装着された状態において、受けラグ97と受けカウンタラグ100は互いに噛合するように配置される。本体端部セグメント96の受けラグ97と偏心端部98の受けカウンタラグ100とは軸線方向に交互に配置されている。
【0105】
受けラグ97の各々はラグ貫通開口部101を有し、一方、受けカウンタラグ100は各々カウンタラグ貫通開口部102を有する。装着された状態において、ラグ貫通開口部101及びカウンタラグ貫通開口部102は少なくとも部分的に重複している。組み立て中、偏心クランピングロッド103は、クランピング作用を与えないその横方向位置において、ラグ貫通開口部101及びカウンタラグ貫通開口部102を通過する。偏心クランピングロッド103は、その長手方向軸線の周りに回転させることによってクランピング作用を付与するその垂直位置に移動され、円形コーム本体95及び保持ブラケット99を互いに向かって移動又は引き寄せるようにし、かくしてラグ貫通開口部101及びカウンタラグ貫通開口部102の重複度が増加する。そのように実行するとき、円形コーム本体95は接線方向の張力F1に曝されるが、これは実際にはこの実施例において非常に高い。したがって、円形コーム本体95の受けラグ97は引張固定手段としても機能し、シャフト5に装着されるとき接線方向引張力F1を円形コーム本体95に加えるように構成されている。上記引張固定手段と相互作用する対応する引張固定カウンタ手段は同じ目的を達成するために設けられている。上記引張固定カウンタ手段は特に受けカウンタラグ100及び偏心クランピングロッド103からなる偏心端部98として構成され、その長手方向軸線の周りに取り外し可能、回転可能に挿入されている。
【0106】
円形コーム94を取り外すために、偏心クランピングロッド103は最初にクランピング作用を与えない横方向位置に回転し戻されて、その結果円形コーム本体95はもはや引張荷重にさらされない。次いで、偏心クランピングロッド103はラグ貫通開口部101及びカウンタラグ貫通開口部102から容易に取り外すことができる。他のすべての固定手段を緩め及び/又は取り外した後、保持ブラケット99及び円形コーム94を再び移動させることができる。
【0107】
接線方向クランピングによって円形コーム又はその円形コーム本体をシャフト5に固定する他の実施例も一般的に考えられる。特に、上述した固定代替例の組み合わせを提供することが可能である。
【0108】
図8には、コーミングマシンの円形コームユニット104を接線方向クランピングによってシャフト5に固定される円形コーム105とともに説明する別の実施例が示されている。円形コームユニット104は、図4による円形コームユニット57と同様の設計を有する。本質的に異なるのはワッシャー106が設けられていることであり、これはセグメント化された円形コーム本体59の内周側部8と保持体67の装着面27との間に緩く挿入されニッパ距離Dを調節する。このワッシャー106は、特に所望のニッパ距離Dに応じて選択可能な板厚を有するシートメタルプレートとして構成され、円形コーム105の一部である。図示の実施例において、ワッシャー106は板厚、換言すれば約1mmのワッシャー厚さを有する。シートメタルプレートは可撓性で折曲げ可能であり、(マルチパート)装着面27の円筒セグメント形状の輪郭に適合することを可能にする。ワッシャー106は、少なくともコーミング領域全体にわたって、したがって円形コーム本体59の総ての中央本体セグメント60によってカバーされる接線方向及び軸線方向領域にわたって延在する。図8に示す実施例において、ワッシャー106は本体端部セグメント61、62によってカバーされる接線方向及び軸線方向領域にわたっても延在している。円形コーム本体59のセグメント化されたデザインに因り、ワッシャー106は特に本体セグメント60〜62及びそれらのベース間で接触精度を損なうことなく容易に挿入することができ、これはこの実施例において装着面27に当接するワッシャーである。ワッシャー106を挿入することによって生じる本体セグメント60〜62にとって接触面の外径の増大は本体セグメント60〜62の隣接するものの間の接続によって補償され、これは接線方向、特に半径方向の遊びを有する。装着された状態において、本体セグメント60〜62はワッシャー106に密着して嵌合する。
【0109】
同様のことは、コーミングマシンの円形コームユニット107が接線方向クランピングによってシャフト5に固定される円形コーム108とともに図9に示す追加の実施例にも当てはまる。ここで、ニッパ距離Dを調整するために、板厚の異なる複数のワッシャー109、110、111はセグメント化された円形コーム本体59の内周側部8と装着面27との間に互いに接線方向に配置される形態で緩く挿入される。ワッシャー109は例えば約1mmの板厚を有し、ワッシャー110は例えば約0.6mmの板厚を有し、ワッシャー111は例えば約0.3mmの板厚を有する。異なる板厚を選択することにより、結果としてニッパ距離Dを必要条件に極めて正確に適合させることができる。
【0110】
均一なニッパ距離Dをコーミング領域全体に亘って設定することが可能であり、別法として、コーミング領域に特定の輪郭を有し、特に接線方向に変動するニッパ距離Dを設定することも可能である。その中に挿入されるワッシャー109〜111は本体セグメント60−62全体、即ち特に内側接触ストリップ33、34両方をカバーすることができ(例えば、シャフト5又は円形コーム108の回転方向DRの方向で見たとき本体端部セグメント62及びこれに隣接する第1の中央本体セグメント60及び第4の中央本体セグメント60を参照)、又は部分的にのみ、即ち特に2つの内側接触ストリップ33、34の一方のみ(例えば回転方向DRで見たとき第2、第3及び第5の本体セグメント60を参照)をカバーすることができる。本体セグメント60〜62の幾つかの下のワッシャー109〜111を全く設けないことも可能である(例えば、本体端部セグメント61を参照)。円形コーム本体59のセグメント化されたデザインに因り、個別の本体セグメント60〜62は、それらの下側のカウンタ対応物と接触するとき、非常に柔軟かつ個別にそれぞれのワッシャー配置に適合することができる。ここで、ワッシャー109〜111はこの場合も同様に円形コーム108の一部である。
【0111】
図示されていない別の実施例によれば、複数のワッシャーが半径方向に上下に積み重ねることも考えられる。
【0112】
緩く挿入されたワッシャー106及び109〜111の代わりに、異なる構成が内周側部8に固定されたワッシャーエレメントとすることでも考えられる。対応する実施例は図10に図示されている。この図はセグメント化された円形コーム本体113の本体セグメント112とともに内側円周側部8上に設けられるワッシャーエレメント114を示す。上記ワッシャーエレメント114は別にして、円形コーム本体113は図2による円形コーム本体22に本質的に対応している。本体セグメント112はワッシャーエレメント114を固定する固定手段としての役割を果たす傾斜接触面115、116を有し、上記傾斜接触面116は本体セグメント12の内周側部8に形成される固定スロット117の内壁によって形成される。ワッシャーエレメント114は組み立てられた状態で接触面115、116に当接する上方に突出するブラケットエレメント118、119を有し、それでワッシャーエレメント114は特にクリップ状形態で本体セグメント112に固定される。上記固定は特に着脱自在に構成されている。ワッシャーエレメントを本体セグメントの内周側部8に取り外し可能に装着する他の構成を提供することも一般に考えられる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【手続補正書】
【提出日】20180702
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物繊維を梳毛するためのコーミングマシンのための円形コームであって、前記円形コームは前記コーミングマシンのシャフト(5)に装着され、前記シャフトは回転軸線(4)の周りに回転可能であり、
a)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)とともに外周側部(7)を備え、
b)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)の外周側部(7)に配置された複数のコーミングバー(9)を、全体的に見て、コーミング円周開角セグメント(KS)をカバーし、円形コーム(2、21、41、58、76、86、94、105、108)のコーミング領域を形成するように備え、
c)円形コーム本体(6、22、42、59、77、87、95、113)はマルチパートデザインで互いに接線方向に直接接続される複数の本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)を有し、各々のコーミングバー(9)は本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)のそれぞれ1つに組み合わされ、各々のコーミングバー(9)はこれに組み合わされる本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)に装着され、
d)前記円形コーム本体(6、42、59、77、87、95)はシャフト(5)に固定するのを可能にする引張固定手段(16a、17a、65、66、46、47、65、66、63−66、81、92、97)を備え、これらの引張固定手段(16a、17a、65、66、46、47、65、66、63−66、81、92、97)はシャフト(5)に固定されるとき接線方向引張力(F1)を円形コーム本体(6、42、59、77、87、95)に加えるように構成されることを特徴とする円形コーム。
【請求項2】
前記本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)は互いに取り外し可能に接続されていることを特徴とする請求項1記載の円形コーム。
【請求項3】
前記本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)は、互いに接線方向に確実に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の円形コーム。
【請求項4】
接線方向接続を可能にするために、本体セグメント(15、23、60、112)の少なくとも幾つかは第1の接線方向端部において接続突起(18、24)及び第2の接線方向端部において接続開口(19、25)を備え、前記接続突起(18、24)及び前記接続開口(19、25)は互いに対応しており、前記接続突起(18、24)は接線方向力伝達のためのアンダーカット(20、26)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載の円形コーム。
【請求項5】
非装着状態において、2つの隣接する本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)の間の接線方向接続は互いに半径方向で0.3mm、特に0.1mmまでの隣接する本体セグメント(15−17、23、43−45、60−62、79、91、96、112)の相対的移動を可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項記載の円形コーム。
【請求項6】
前記コーミングバー(9)が装着される総ての本体セグメント(60)は同一のデザインであることを特徴とする請求項1乃至請求項5何れか1項記載の円形コーム。
【請求項7】
前記円形コーム本体(59)はその2つの接線方向端部の各々にそれぞれの本体端部セグメント(61、62)を有し、この本体端部セグメントはコーミングバー(9)を備えておらずに前記円形コーム本体(59)をシャフト(5)に固定する固定手段(63〜66)を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項6何れか1項記載の円形コーム。
【請求項8】
前記円形コーム本体(6、42、77、87、95)は、コーミングバー(9)が装着され円形コーム本体(6、42、77、87、95)をシャフト(5)に固定する固定手段(16a、17a、65、66、46、47、65、66、63−66、81、92、97)を備えるその接線方向端部の各々でそれぞれの本体端部セグメント(16、17、44、45、79、91、96)を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5何れか1項記載の円形コーム。
【請求項9】
前記本体セグメント(60〜62、112)の少なくとも幾つかはスペーサ(106、109〜111、114)を備えて半径方向の可変距離でシャフト(5)に固定されるのを可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項8何れか1項記載の円形コーム。
【請求項10】
前記円形コーム本体(59)は内周側部(8)を有し、前記スペーサは前記内周側部(8)に確実に装着され又は緩く当接する少なくとも1つのワッシャー(106、109−111)として構成されていることを特徴とする請求項9記載の円形コーム。
【請求項11】
互いに接線方向及び/又は半径方向に配置される複数のワッシャー(109〜111)は内周側部(8)に当接するように設けられることを特徴とする請求項10記載の円形コーム。
【請求項12】
前記ワッシャー(109〜111)の少なくとも幾つかは異なるワッシャー厚さを有することを特徴とする請求項11記載の円形コーム。
【請求項13】
前記円形コーム本体(113)は内周側部(8)を有し、前記本体セグメント(112)の少なくとも幾つかは内周側部(8)に固定手段(115、116、117)を備えてワッシャーエレメント(114)を固定するのを可能にすることを特徴とする請求項1乃至請求項12何れか1項記載の円形コーム。
【請求項14】
前記本体セグメント(15〜17、23、43〜45、60〜62、79、91、96、112)は、特に300N/mmまでの引張強さを有するアルミニウムで作成されることを特徴とする請求項1乃至請求項13何れか1項記載の円形コーム。
【請求項15】
前記円形コーム本体(6、42、59)は内周側部(8)を有し、前記引張固定手段の少なくとも幾つかは外周側部(7)から外側に又は内周側部(8)から内側に突出する少なくとも1つの引張固定突起部(65、66)として構成され、特に2つの引張固定突起(65、66)は好ましくはそのそれぞれの1つが前記円形コーム本体(6、42、59)の2つの接線方向端部の1つに配置されて備えられることを特徴とする請求項15記載の円形コーム。
【国際調査報告】