(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2018537685
(43)【公表日】20181220
(54)【発明の名称】駆動ユニットのトルクを測定する方法
(51)【国際特許分類】
   G01L 3/14 20060101AFI20181122BHJP
【FI】
   !G01L3/14 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】2018531342
(86)(22)【出願日】20160830
(85)【翻訳文提出日】20180801
(86)【国際出願番号】EP2016070387
(87)【国際公開番号】WO2017102112
(87)【国際公開日】20170622
(31)【優先権主張番号】102015225696.0
(32)【優先日】20151217
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
(71)【出願人】
【識別番号】501125231
【氏名又は名称】ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70442 シュトゥットガルト ポストファッハ 30 02 20
(74)【代理人】
【識別番号】100095957
【弁理士】
【氏名又は名称】亀谷 美明
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100128587
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 一騎
(72)【発明者】
【氏名】ビルトシュタイン、ミヒャエル
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70469 シュトゥットガルト ベーマーヴァルトシュトラーセ 7
(72)【発明者】
【氏名】ゲッティング、ギュンター
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 70499 シュトゥットガルト シュッツェンハウスヴェーク 39
(57)【要約】
本発明は、駆動ユニット(10)、特に車両駆動ユニット(10)のトルクを測定する方法であって、駆動ユニット(10)は、固定的な支点(21)と接続するための少なくとも1つの支承部(20)を有し、駆動ユニット(10)の力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量をセンサ値として測定し当該センサ値から駆動ユニット(10)でのトルクを測定値として定める少なくとも1つのセンサ(22)が設けられる、上記方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ユニット(10)、特に車両駆動ユニット(10)のトルクを測定する方法であって、前記駆動ユニット(10)は、固定的な支点(21)と接続するための少なくとも1つの支承部(20)を有し、前記駆動ユニット(10)の力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量をセンサ値として測定し前記センサ値から前記駆動ユニット(10)でのトルクを測定値として定める少なくとも1つのセンサ(22)が設けられる、方法。
【請求項2】
制御ユニット(30)が設けられ、前記制御ユニット(30)は、前記少なくとも1つのセンサ(22)と信号接続しており、前記センサ値から前記測定値を定めることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定値は、前記センサ値及び少なくとも1つの支承部特性値から定められ、特に、前記支承部特性値は、伸び剛性、曲げ剛性、及び/又は、捩れ剛性であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記駆動ユニット(10)は、少なくとも1つの固定的な支点(21、24)と接続するための少なくとも2つの支承部(20、23)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
少なくとも1つのセンサ(22)が、前記駆動ユニット(10)及び/又は前記支承部(20、23)に配置され、少なくとも1つのセンサ(25)が、前記固定的な支点(21、24)に配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は間隔センサであり、特に、容量センサ、光センサ、又は音響式センサであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は慣性センサであり、特に、加速度センサ、又はホールセンサであり、これにより、前記駆動ユニット(10)の相対的位置角が定められうることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記センサ(22、25)は力変換器であり、これにより、前記支承部(20)での力変化量が測定されうることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのセンサ(22、25)は、前記駆動ユニット(10)の原動機(10)及び/又は差動歯車装置(10)に配置されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立項の方法クレームに係る駆動ユニットのトルクを測定する方法、及び独立項のシステムクレームに係る駆動ユニットのトルクを測定する測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の車両を駆動するためには、例えば基準速度及び実際加速度を計算するために、ドライブトレインに印加されるトルクについての情報が必要である。さらに、この情報は、監視タスク(トルクパスでの監視)のために利用される。通常では、上記データは、モデル(空気量及び噴射量、又は、電気的駆動の場合は電流データ)から決定される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明に基づいて、本方法は、駆動ユニット、特に車両駆動ユニットのトルクを測定するために役立ち、駆動ユニットは、固定的な支点と接続するための少なくとも1つの支承部を有し、駆動ユニットの力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量をセンサ値として測定し上記センサ値から駆動ユニットでのトルクを測定値として定める少なくとも1つのセンサが設けられる。
【0004】
本発明の更なる特徴及び詳細は、従属請求項、以下の明細書の記載、及び図面から明らかとなろう。本発明に係る方法の特徴との関連で記載される特徴及び詳細は、当然のことながら、本発明に係るシステムとの関連においても当てはまり、その反対も然りである。従って、本発明の個々の観点についての開示に関して、常に相互に参照され又は参照されうる。
【0005】
従属請求項に記載される措置によって、独立請求項に示される本発明の有利な発展形態及び改良が可能である。
【0006】
本発明に係る方法によって、駆動ユニットの稼働時のトルク測定が、駆動軸に印加されるトルクを直接的に測定する(これには高い測定コストが伴う)ことなく可能となる。このことは、少なくとも1つのセンサが駆動ユニットの力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量をセンサ値として測定することにより達成される。駆動ユニットでのトルクにより、駆動ユニットは、トルクの影響から固定的な支点に対して相対的に移動し、又は、測定可能な力が駆動ユニットの支承部に対して作用する。これにより特に、固定的な支点に対する駆動ユニットの位置変化量、特に相対捩れ量を測定することが可能である。
【0007】
本発明に係る方法は、駆動ユニットでのトルクについての追加的な情報を提供し、この追加的な情報は、例えば走行機能の制御のために利用されうる。さらに、上記測定値は、設定されたトルクを監視するため、及び、モータの電流又は回転子の位置角の測定値等の他の信号を調整するために利用されうる。
【0008】
駆動ユニットにより生成されたトルクによって、駆動ユニットの弾性的な支承部で力変化量が生じ、又は、固定的な支点と比較した、駆動ユニットの相対的な位置変化量、特に相対的な捩れ量が生じる。このように測定されたセンサ値であって、駆動ユニットの力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量を反映する上記センサ値から、駆動ユニットでのトルクを測定値として定めることが可能である。その際に、センサ値の測定、及び、当該センサ値から定められるトルクが、トルクの準定点測定として及び/又は時間微分を用いて、これに対応してほぼコンスタントに評価されうる。時間微分を用いて、駆動ユニットによる誤ったトルク形成を記録し、対応する制御技術的措置によって防止することが可能である。さらに、時間微分を介して、固有振動数の励起により生じるコギングトルクも同様に検出され、制御技術的措置により減衰され又は抑制される。このために、センサ値の測定は、好適に、十分に高い頻度で又は指定可能な間隔で行われる。固定的な支点とは、本発明の枠組みでは、例えば車の車体として理解されうる。
【0009】
有利に、制御ユニットが設けられ、制御ユニットは、少なくとも1つのセンサと信号接続しており、センサ値から測定値を定める。制御ユニットは、センサ値の形態による測定値を処理して評価し、制御ユニット内に存在するアルゴリズム及び/又はヒューリスティックス(Heuristik)に基づいて、トルクについての測定値を定める。少なくとも1つのセンサとの制御ユニットの信号接続は、ケーブルを介して及び/又は無線で構築されうる。制御ユニットにセンサ値を伝達するためのデータインタフェースは、例えば、データ伝送のためのBluetooth(登録商標)接続及び/又はNFC(Near Field Communication)接続及び/又は無線LAN接続及び/又はGSM(登録商標)(global system for mobile communications)接続又はLTE(Long Term Evolution)接続でありうる。制御ユニットは、例えば、走行機能の制御、及び/又は、他の信号の調整、即ち、モータの電流及び/又は回転子の位置角の測定値を処理することにも同時に適した車両内部の制御ユニットであってもよい。さらに、制御ユニット及び/又は少なくとも1つのセンサが、センサ値及び/又は測定値を車外の装置、特に携帯機器へと伝送し、従って、データが外部の装置又は携帯機器によって読み出され評価されうることも構想されうる。このことは、例えば試験台又は工場で利用され、従って簡単なやり方で、トルクに関する駆動ユニットのデータが評価されうる。さらに、制御ユニットが、空気量及び噴射量又は電気的駆動ユニットの電流データについてのモデルからデータを決定することが構想されうる。これにより、トルクパスでのモニタリングを提供することが可能であり、その際に、制御ユニットは、センサ値に基づいて、特に、制御ユニットに格納された駆動ユニットの特性値に関連付けて、駆動ユニットのトルクについての測定値を定める。
【0010】
測定値は、有利に、センサ値及び少なくとも1つの支承部特性値から定めることが可能であり、特に、支承部特性値は、伸び剛性、曲げ剛性、及び/又は、捩れ剛性である。支承部特性値は、本発明に基づいて、例えば、少なくとも1つのセンサのセンサ電子デバイス及び/又は制御ユニットに格納することが可能であり、従って、支承部特性値が、センサ値と関連付けられて、アルゴリズム又はヒューリスティックスを介して、駆動ユニットのトルクについての測定値を定める。駆動ユニットの、特に弾性的に形成された少なくとも1つの支承部のための支承部特性値は、例えば、支承部の形状及び/又は支承部の使用材料の形状から得られ、従って、この支承部特性値は、ほぼ変化しえないほぼ固定又は一定の特性値であり、従って、信頼性が高い計算パラメータとして、センサ値からの測定値の決定のために援用されうる。従って、支承部の既知の伸び剛性、曲げ剛性、及び/又は捩れ剛性は、アルゴリズム及び/又はヒューリスティックスのための計算パラメータとなり、これにより、測定されたセンサ値と関連付けて、駆動ユニットのトルクが定められうる。従って、上記測定されたセンサ値であって、駆動ユニットの力変化量及び/又は位置変化量、特に相対的な捩れ量についての互いに異なる値を示す上記センサ値から、既知として仮定された支承部特性値を用いて、印加されたトルクを逆算することが可能である。
【0011】
本発明に基づいて、駆動ユニットは、少なくとも1つの固定的な支点と接続するための少なくとも2つの支承部を有しうる。好適に、少なくとも2つの支承部が、互いに間隔を取って駆動ユニットに配置され又は駆動ユニットと接続され、その際に、好適に各支承部に少なくとも1つのセンサが配置され、従って、複数のセンサ値が、駆動ユニットの支承部で測定されうる。例えば、少なくとも1つの支承部が、印加されたトルクによって圧力を受け、他の支承部に対しては、トルクの結果としての張力の負荷が掛かることが構想されうる。さらに、駆動ユニットの位置変化量、特に相対的な捩れ量も、少なくとも2つの支承部で、即ち特に互いに間隔を取って配置された支承部で測定され、センサ値からの測定値の計算又は決定のために援用されうる。このことによって、トルク測定の信頼性がより高くなり、その際に、複数のセンサ値に基づいて測定値の分散が低減され、従って、トルクがより正確に定められうる。
【0012】
有利に、少なくとも1つのセンサが駆動ユニット及び/又は支承部に配置され、少なくとも1つのセンサが固定的な支点に配置されうる。駆動ユニット及び/又は支承部の少なくとも1つセンサと、固定的な支点の少なくとも1つのセンサと、によって、互いに比較可能なセンサ値を測定することが可能であり、従って、固定的な支点のセンサ値が変わらずこれと比べて駆動ユニット及び/又は支承部でのセンサ値が変化した際には、相対的な位置変化量及び/又は力変化量が測定されて、互いに比較される。その結果、駆動ユニットでのトルクのより正確な測定結果を定めることが可能である。なぜならば、固定的な支点でのセンサのセンサ値は、印加されたトルクの影響によってほぼ変化せず、従って、駆動ユニット又は支承部での変化するセンサ値と比べた参照値又は基準値が存在するからである。さらに、少なくとも1つのセンサが間隔センサであり、特に、容量センサ、光センサ、又は音響式センサであることが構想されうる。本発明に係る間隔センサは、駆動ユニット、支承部、又は固定的な支点に配置可能であり、駆動ユニットでのトルクの影響による駆動ユニットの位置変化量を測定することが可能である。その際に、間隔センサが駆動ユニットに配置されている場合には、好適に、固定的な支点に基準測定点が存在し、従って、原動機の位置変化における基準測定点と比較して、光センサを用いて間隔変化量を測定することが可能である。容量的な間隔測定は、例えば、選択された支承部で実行することが可能であり、その際に、弾性的な支承部は、例えば、非導電性の弾性の絶縁スリーブの例えば金属製のボルトと、車両に固定された片側だけ導電性のスリーブと、からの選択された箇所に存在し、その際に、第2のスリーブ半部は、上記非導電性のスリーブ半部に対して絶縁されている。ボルトと導電性スリーブとは、平板コンデンサの形態により接続されている。この2つの構成要素の間隔によって、このように形成されたセンサの容量が変化する。容量の変化に基づいて、印加された反作用トルクが推定され、これによりトルクが推定されうる。ボルトとスリーブの代わりに、代替的に、互いに絶縁された平板(Flaeche)を利用することが可能であり、上記平板の間隔は、トルク印加により変形した際に変化する。さらに、噛合ったリブがコンデンサとして設計されることが構想されうる。トルク印加により変化する上記リブの噛合い率によって容量の変化が生じ、これに基づいて、原動機により印加されたトルクが推測されうる。音響式センサは、例えば、固定の支点に対する、例えば車体に対する原動機の位置変化量を、超音波を用いて測定する超音波センサでありうる。
【0013】
本発明の枠組みにおいて、少なくとも1つのセンサは慣性センサであってよく、特に、加速度センサ、又はホールセンサであってよく、これにより、駆動ユニットの相対的位置角が定められうる。その際に、好適に、少なくとも1つの加速度センサが、弾性的な支承部に配置される。駆動ユニットは、トルクによる負荷によって、弾性的な支承部のために角度α分だけ捻じられる。これに応じて加速度センサの測定値も変化し、その際に、この測定された値が、位置変更していないセンサの対応する値と比較される。測定値間の差分によって2つのセンサの間の角度が推定され、これに基づいて、印加されたトルクが推定されうる。好適に、2つの加速度センサが存在し、その際、位置が固定されたセンサと、駆動ユニット及び/又は弾性的な支承部に配置されたセンサと、が存在する。ここでは、位置が固定されたセンサは、好適に固定的な支点に配置されており、測定のための基準システムを形成する。トルクが印加された結果として、駆動ユニットの捻じれによって、駆動ユニットの、位置変更があったセンサの測定値が変化する。変化した測定値及び基準システムの測定値を用いてトルクが定められうる。ホールセンサ、特に3D磁場センサは、磁場を測定するためにホール効果を利用する。縦方向のホールセンサと横方向のホールセンサとを組み合わせて3D磁場センサとすることで、位置検出が可能となり、これにより、位置変化量が可能となる。このような磁場センサは、非接触式で、かつ摩耗を生じることなく、モータの構成要素の位置を測定する。
【0014】
さらに、センサが力変換器であり、これにより、支承部での力変化量が測定可能であることが構想されうる。このような力変換器又は力センサは、例えば、支承部での又は駆動ユニットの配置点での圧力変化量の測定のために役立つ圧電素子でありうる。トルクにより、これに応じて、対応する支承部への圧力及び/又は張力が、印加されたトルクの結果として測定されうる。このように定められたセンサ値から、支承部特性値と関連付けて、印加されたトルクを推定することが可能である。
【0015】
本発明の枠組みにおいて、少なくとも1つのセンサが、駆動ユニットの原動機及び/又は差動歯車装置に配置されうる。本発明の意味において、原動機とは、例えば車両の駆動のためにトルクを生成する駆動機構、特に電気的な駆動機構、又は内燃機関を意味している。さらに、少なくとも1つのセンサが駆動ユニットの差動歯車装置に配置されることが構想されうる。差動歯車装置は、特に、モータと駆動軸とがこのような差動歯車装置により互いに接続されている場合に使用される。ここでは、例えば、フロントモータを有し後車軸を介して及び/又は4つの全ての車輪を介して駆動される車両が関わりうる。この場合、差動歯車装置に印加されるトルクが測定され、従って、トルクが駆動軸で直接的に測定可能であり、後輪駆動車の場合の原動機でのトルク測定と比較して、より正確な測定結果となる。
【0016】
本発明の他の観点によれば、駆動ユニットのトルクを測定するための測定システムが請求される。トルク測定のための測定システムは、特に、車両駆動ユニットのための使用に適しており、その際に、この測定システムは、少なくとも1つのセンサを有し、この少なくとも1つのセンサによって、駆動ユニットの力変化量/位置変化量、特に相対的な捩れ量が測定されうる。さらに、測定システムは、少なくとも1つの制御ユニットを有し、この制御ユニットは、本発明に係る方法によるトルク測定が実行可能な少なくとも1つのセンサと信号接続している。これにより、本発明に係る測定システムによって、本発明に係る方法に関して詳細に記載したのと同様の利点がもたらされる。
【0017】
本発明を改良する他の措置が、図に概略的に示された本発明の幾つかの実施例についての以下の明細書の記載から明らかとなろう。特許請求の範囲、明細書、及び図面から明らかとなる全ての特徴、及び/又は、構造的な細部を含む利点、空間的な配置、及び処置工程は、個別でも、様々な組み合わせにおいても本発明にとって本質的でありうる。図面は単に説明的な性質を有するものであり、何からの形態により本発明を限定することが意図されていないことに注意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の図では、実施例が異なっても同じ技術的特徴については、同一の符号が利用される。
【図1】本発明に係る測定システムの第1の実施形態を概略的に示す。
【図2】本発明に係る測定システムの他の実施形態を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明に係る測定システム100の可能な実施形態を示しており、測定システム100は、第1のセンサ22を有し、この第1のセンサ22は、駆動ユニット10の支承部23で、耐移動性を有して(bewegungsfest)固定的な支点21と接続されている。支承部23は、ほぼ弾性を帯びて形成され、従って、駆動ユニット10によってトルクが生成された際には、支承部23の周囲で相対的な位置変化量、特に、相対的な捩れ量が獲得されうる。さらに、駆動ユニット10は、図1では第2の弾性的な支承部20を有し、この第2の弾性的な支承部20は、固定的な支点21と接続されている。駆動ユニット10には、第2のセンサ25が配置されており、この第2のセンサ25は、間隔センサ25として構成され、駆動ユニット10の相対的な位置変化量を測定する。間隔センサ25は、基準点RPと測定点MPとの間の相対的な位置変化量ΔSを測定する。その際に、基準点RPは、トルクが加えられていない駆動ユニット10の位置を反映した比較値を形成する。ここで、駆動ユニット10が、駆動ユニット10内に矢印で示されるトルクを生成した場合には、トルクは、2つの支承部20及び30の周囲で、駆動ユニット10の相対的な位置変化量を生成する。その際に、一方では、トルクの影響による駆動ユニット10の移動によって生成された張力が、センサ22で測定可能である。同時に、駆動ユニット10は、相対的な位置変化量ΔSの分だけ移動し、従って、センサ22及びセンサ25からの2つのセンサ値が、生成されたトルクを定めるために援用されうる。センサ22と25とは、図1では、制御ユニット30と信号接続している。この場合に、制御ユニット30は、駆動ユニット10のトルクを測定するための本発明に係る方法を実行し、このようにして、センサ22及び25のセンサ値に基づいて、支承部20及び23の既知の支承部特性値と関連付けて、生成されたトルクを定める。支点21及び24は、車両の車体を例示的に表しており、従って、相対的な位置変化量及び/又は力変化量を測定するための固定の基準点である。駆動ユニット10は、図1では、車両駆動ユニット、特に原動機又は差動歯車装置を例示的に表している。
【0020】
図2は、車両の駆動のための原動機11及び差動歯車装置12を有する駆動ユニット10を示している。原動機11は、2つの支承部20と支承部23とを介して、固定的な支点としての車体21、24と接続されている。さらに原動機11には間隔センサ22が配置されており、この間隔センサ22は、固定的な支点24との原動機11の間隔ΔSを測定する。間隔ΔSは、トルクが印加された際に変化し、従って、この変化量がセンサ22によって測定されうる。さらに、原動機11と固定的な支点24とにはそれぞれ加速度センサ25が配置されており、この加速度センサ25は、原動機11又は固定的な支点の加速度を測定して、互いに関連付けて位置変化量を検出する。センサ25内の矢印は、加速度ベクトルを示している。ここでは、2つの加速度センサ25が存在しており、位置が固定されたセンサ25と、原動機11に配置されたセンサ25と、が存在する。位置が固定されたセンサ25は、固定的な支点24に配置されており、測定のための基準システムを形成する。トルクが印加された結果、駆動ユニット10の捩れによって、原動機11での位置変更したセンサ25の測定値が変化する。変化した測定値と基準システムの測定値とを用いてトルクが定められうる。a及びaについての異なる値から、支承部20、23の仮定された捩り剛性を用いて、印加されたトルクを逆算することが可能である。駆動ユニット10は、図2では、ディファレンシャル12を有し、これにより、トルクが原動機11からディファレンシャル12を介して駆動軸13へと伝達されうる。ディファレンシャル12、及び、これに対応して駆動軸13にトルクが印加された場合には、固定的な支点24との駆動軸13の間隔ΔSが変化する。この間隔ΔSは、固定的な支点24でセンサ22によって測定され、従って、ディファレンシャル12又は駆動軸13に印加されたトルクが定められうる。
【0021】
本発明の上記の解説では、例示の枠組みでのみ本発明を記載している。当然のことながら、実施形態の個々の特徴は、技術的に有効である限り、本発明の範囲を逸脱することなく自由に組み合わせることが可能である。
【図1】
【図2】
【手続補正書】
【提出日】20180801
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ユニット(10)のトルクを測定する方法であって、前記駆動ユニット(10)は、固定的な支点(21)と接続するための少なくとも1つの支承部(20)を有し、前記駆動ユニット(10)の力変化量及び/又は位置変化量をセンサ値として測定し前記センサ値から前記駆動ユニット(10)でのトルクを測定値として定める少なくとも1つのセンサ(22)が設けられる、方法。
【請求項2】
制御ユニット(30)が設けられ、前記制御ユニット(30)は、前記少なくとも1つのセンサ(22)と信号接続しており、前記センサ値から前記測定値を定めることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定値は、前記センサ値及び少なくとも1つの支承部特性値から定められることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記支承部特性値は、伸び剛性、曲げ剛性、及び/又は、捩れ剛性であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記駆動ユニット(10)は、少なくとも1つの固定的な支点(21、24)と接続するための少なくとも2つの支承部(20、23)を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのセンサ(22)が、前記駆動ユニット(10)及び/又は前記支承部(20、23)に配置され、少なくとも1つのセンサ(25)が、前記固定的な支点(21、24)に配置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は間隔センサであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は、容量センサ、光センサ、又は音響式センサであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は慣性センサであり、これにより、前記駆動ユニット(10)の相対的位置角が定められうることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は、加速度センサ、又はホールセンサであることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記センサ(22、25)は力変換器であり、これにより、前記支承部(20)での力変化量が測定されうることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのセンサ(22、25)は、前記駆動ユニット(10)の原動機(10)及び/又は差動歯車装置(10)に配置されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記駆動ユニット(10)は、車両駆動ユニット(10)であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
相対的な捩れ量を前記センサ値として測定することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
本発明の枠組みにおいて、少なくとも1つのセンサは慣性センサであってよく、特に、加速度センサ、又はホールセンサであってよく、これにより、駆動ユニットの相対的位置角が定められうる。その際に、好適に、少なくとも1つの加速度センサが、弾性的な支承部に配置される。駆動ユニットは、トルクによる負荷によって、弾性的な支承部のために角度α分だけ捻じられる。これに応じて加速度センサの測定値も変化し、その際に、この測定された値が、位置変更していないセンサの対応する値と比較される。測定値間の差分によって2つのセンサの間の角度が推定され、これに基づいて、印加されたトルクが推定されうる。好適に、2つの加速度センサが存在し、その際、位置が固定されたセンサと、駆動ユニット及び/又は弾性的な支承部に配置されたセンサと、が存在する。ここでは、位置が固定されたセンサは、好適に固定的な支点に配置されており、測定のための基準システムを形成する。トルクが印加された結果として、駆動ユニットの捻じれによって、駆動ユニットの、位置変更があったセンサの測定値が変化する。変化した測定値及び基準システムの測定値を用いてトルクが定められうる。ホールセンサ、特に3D磁場センサは、磁場を測定するためにホール効果を利用する。縦方向のホールセンサと横方向のホールセンサとを組み合わせて3D磁場センサとすることで、位置検出が可能となり、これにより、位置変化量の検出が可能となる。このような磁場センサは、非接触式で、かつ摩耗を生じることなく、モータの構成要素の位置を測定する。
【手続補正書】
【提出日】20180817
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動ユニット(10)のトルクを測定する方法であって、前記駆動ユニット(10)は、固定的な支点(21)と接続するための少なくとも1つの支承部(20)を有し、前記駆動ユニット(10)の力変化量及び/又は位置変化量をセンサ値として測定し前記センサ値から前記駆動ユニット(10)でのトルクを測定値として定める少なくとも1つのセンサ(22)が設けられる、方法。
【請求項2】
制御ユニット(30)が設けられ、前記制御ユニット(30)は、前記少なくとも1つのセンサ(22)と信号接続しており、前記センサ値から前記測定値を定めることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定値は、前記センサ値及び少なくとも1つの支承部特性値から定められることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記支承部特性値は、伸び剛性、曲げ剛性、及び/又は、捩れ剛性であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記駆動ユニット(10)は、少なくとも1つの固定的な支点(21、24)と接続するための少なくとも2つの支承部(20、23)を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも1つのセンサ(22)が、前記駆動ユニット(10)及び/又は前記支承部(20、23)に配置され、少なくとも1つのセンサ(25)が、前記固定的な支点(21、24)に配置されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は間隔センサであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は、容量センサ、光センサ、又は音響式センサであることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は慣性センサであり、これにより、前記駆動ユニット(10)の相対的位置角が定められうることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つのセンサ(22、25)は、加速度センサ、又はホールセンサであることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記センサ(22、25)は力変換器であり、これにより、前記支承部(20)での力変化量が測定されうることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのセンサ(22、25)は、前記駆動ユニット(10)の原動機(10)及び/又は差動歯車装置(10)に配置されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記駆動ユニット(10)は、車両駆動ユニット(10)であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記駆動ユニット(10)の相対的な捩れ量を前記センサ値として測定することを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
駆動ユニット(10)のトルクを測定するための測定システムであって、
前記駆動ユニット(10)の力変化量及び/又は位置変化量を測定可能な少なくとも1つのセンサ(22、25)と、
少なくとも1つの制御ユニット(30)であって、請求項1〜14のいずれ1項に記載の方法によるトルク測定が実行可能な前記少なくとも1つのセンサ(22、25)と信号接続している前記少なくとも1つの制御ユニット(30)と、
を備える、測定システム。
【請求項16】
前記駆動ユニット(10)は、車両駆動ユニット(10)であることを特徴とする、請求項15に記載の測定システム。
【請求項17】
前記センサ(22、25)は、前記駆動ユニット(10)の相対的な捩れ量を測定可能であることを特徴とする、請求項15又は16に記載の測定システム。
【国際調査報告】