(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019500775
(43)【公表日】20190110
(54)【発明の名称】航空機キャビン内において向上した可聴環境を提供するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/00 20060101AFI20181207BHJP
   B64D 11/00 20060101ALI20181207BHJP
   H04R 1/02 20060101ALI20181207BHJP
   G10K 11/178 20060101ALI20181207BHJP
   H04R 7/04 20060101ALI20181207BHJP
   H04R 9/06 20060101ALI20181207BHJP
【FI】
   !H04R1/00 310F
   !B64D11/00
   !H04R1/02 102Z
   !G10K11/178 100
   !H04R7/04
   !H04R9/06 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】2018525448
(86)(22)【出願日】20161116
(85)【翻訳文提出日】20180710
(86)【国際出願番号】US2016062280
(87)【国際公開番号】WO2017087522
(87)【国際公開日】20170526
(31)【優先権主張番号】14/942,569
(32)【優先日】20151116
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/353,332
(32)【優先日】20161116
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】512168869
【氏名又は名称】ボンジョビ アコースティックス リミテッド ライアビリティー カンパニー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 フロリダ州 34984 ルーシー ポート エスティー エスダブリュー ホワイトモア ドライブ 649
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【弁理士】
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ボンジョビ,アンソニー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 フロリダ州 34984 ポートセントルーシー エスダブリュー ウィットモア ドライヴ 649
(72)【発明者】
【氏名】ハメリンク,ローレンス ロバート
【住所又は居所】アメリカ合衆国 ミシガン州 49419 ハミルトン ロスコ ドライヴ 3174
(72)【発明者】
【氏名】サーヴィス,ブライアン ケー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 ミシガン州 49424 ホランド ティファニー コート 1980
(72)【発明者】
【氏名】ビエルスキ,ジョン ロバート
【住所又は居所】アメリカ合衆国 ミシガン州 48947 チェスターフィールド オクタヴィア ストリート 49682
【テーマコード(参考)】
5D012
5D016
5D017
5D061
【Fターム(参考)】
5D012DA03
5D012GA01
5D016AA01
5D017AE00
5D061FF02
(57)【要約】
航空機キャビン内において向上した可聴環境を提供するためのシステムは、航空機キャビンの窓の周りに対称に、窓の設置用フランジ上に設置された、少なくとも1つの、ただし可能であれば複数の変換器を含む。上記変換器は協働するように配置され、また、上記窓の少なくとも1つの眺望用窓ガラスを励起することによって、窓からの眺望を妨げることなく、航空機キャビン内に所望の可聴環境を提供するよう構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機キャビン内において向上した可聴環境を提供するためのシステムであって:
前記航空機キャビンの窓の不可視部分に設置された、少なくとも1つの変換器を備え、
前記少なくとも1つの変換器は更に、前記窓の少なくとも1つの他の部分に、振動を伝達するように配置される、
システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの変換器は更に、前記航空機内の乗客に対して、前記航空機キャビンの隔壁の背後に設置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記窓に対して環境音を受信するよう設置されたマイクロフォンを更に備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記マイクロフォンと通信するよう設置され、前記環境音に対して逆相の信号を生成するよう構成された、処理ユニットを更に備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理ユニットは、前記少なくとも1つの変換器を駆動するよう配置され、また前記逆相信号を前記少なくとも1つの変換器に送信するよう構成される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
航空機キャビン内において向上した可聴環境を提供するためのシステムであって:
前記航空機キャビンの窓の周りに対称に、前記窓の設置用フランジ上に設置された、複数の変換器を備え、
前記複数の変換器はそれぞれ更に、協働するように配置され、前記窓の少なくとも1つの眺望用窓ガラスを励起するよう構成される、システム。
【請求項7】
前記設置用フランジは、前記複数の変換器を収容するための、長い方の長さを備える、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記複数の変換器は更に、前記複数の変換器を前記航空機キャビンの隔壁の背後に配置することによって、前記航空機キャビン内の乗客の眺望を妨げないよう配置される、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記設置用フランジの前記長い方の長さは、前記設置用フランジの短い方の長さより長い、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記設置用フランジの前記長い方の長さは、前記航空機キャビン内に前記窓を設置するために十分な寸法より長い、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記複数の変換器はそれぞれ、中点から等距離に配置される、請求項6に記載のシステム。
【請求項12】
前記複数の変換器それぞれの出力の振幅は、前記眺望用窓ガラスの励起の強め合う干渉を生成するよう、事前に決定される、請求項6に記載のシステム。
【請求項13】
前記複数の変換器はそれぞれ、外部ハウジングの中に配置される、請求項6に記載のシステム。
【請求項14】
前記外部ハウジングは、微小振動カバーを含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
航空機キャビン内において向上した可聴環境を提供するための方法であって、
前記航空機キャビンは、可視部分及び不可視部分を有する窓を備える、方法において:
少なくとも1つの変換器を前記窓の1つの前記不可視部分上に設置するステップ;
前記少なくとも1つの変換器を励起して、前記窓の1つの前記可視部分に振動を伝達するステップ
を含む、方法。
【請求項16】
前記窓の複数の前記不可視部分上に、複数の前記変換器を設置するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記複数の変換器は、前記窓の1つの前記可視部分に関して対称に設置される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つの変換器は、外部ハウジング内に配置された表面音響変換器を備え、
前記外部ハウジングは、微小振動カバーを備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記窓に隣接して配置された少なくとも1つのマイクロフォンを用いて、環境音を感知するステップを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記環境音に対して逆相の信号を生成するステップ、及び前記少なくとも1つの変換器を前記逆相信号で駆動するステップを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
本出願は、2015年11月16日出願の、過去に出願されて現在係属中の出願である米国特許出願第14/942,569号の継続出願であり、上記特許出願は参照により本出願に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、航空機キャビン用に最適に構造形成され、かつ航空機キャビン内の可聴環境を改善する、表面音響変換器に関連するシステム及び方法を提供する。
【背景技術】
【0003】
従来のラウドスピーカーが、ダイアフラム又はコーンを振動させるための機械的運動に電気信号を変換することによって音響を生成する際、表面音響変換器は、コーンを用いずに音響を生成する。即ち表面音響変換器は、様々な材料製の既存のパネル又は壁といった表面への取り付けによって動作して、上記表面に向かって振動を直接指向させて、音響を生成する。
【0004】
表面音響変換器は一般に当該技術分野において公知である。例えば表面音響変換器は、従来のラウドスピーカー又はスピーカードライバーからエンクロージャ及びコーンを単に取り除き、音響を生成するための外部振動表面を取り付けることにより、形成してよい。しかしながら、表面変換器はある程度以前から公知であるものの、これらの変換器の技術的限界、及びそれによってもたらされる、変換器を様々な表面に単に取り付けることによる音響の品質の低さにより、商用分野での成功はほとんど収めていない。
【0005】
具体的には、表面音響変換器の1つの制約は、機械的微小移動がないことによるものであり、これにより、音響周波数のハイ及びローが存在しなくなる。例えば豊かな低音を達成する代わりに、通常の表面音響変換器は周波数応答が限定されており、これにより、従来のラウドスピーカーに比べて低品質の狭帯域応答がもたらされる。表面変換器の別の問題は、表面変換器の設置のために取り付けられたブラケット表面又は外側ハウジングの影響である。即ち構造的には、現行の表面設置型変換器は、表面変換器が取り付けられる振動表面に対する運動又は振動を考慮しない。例えば表面変換器が取り付けられる壁又は表面にもたれかかった人物は、適用部の背後の隣接する表面に対して発生し得る変換器の偏向により、再生される音響又は音響品質に対して抜本的な影響を有することになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、より良好な音響を生成し、かつ上述の特定の課題を克服する、改善された表面音響変換器、並びに上記表面音響変換器を航空機キャビン内に実装するためのシステム及び方法に対して、産業分野において需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、構造的に独自の表面音響変換器、並びに付随するシステム及び方法を提供することによって、上述の既存の需要を満たす。具体的には本発明は、外部表面を振動させることによって高品質の音響を生成するよう構造形成された、表面音響変換器を提供する。本発明のある好ましい実施形態では、本発明の表面音響変換器は、航空機キャビン内で高品質音響を生成するために最適に構造形成される。当然のことながら、本発明の変換器はまた、他の表面を振動させるよう構成して、そのために利用してもよい。
【0008】
従って本発明の表面音響変換器は、第一義の広い意味においては、一次組立体と、上記一次組立体を中に保持するよう構造形成された変換器ハウジングとを備える。
【0009】
上記一次組立体は、ボイスコイル組立体を格納し、ボイスコイル形成器及びボイスコイルワイヤ、並びに任意に連結器リングを含むよう構造形成される。一次組立体は略円筒形であってよく、その近位端の一部分は変換器ハウジングから外向きに突出する。磁石は一次組立体の遠位端に配置される。連結器リングは一次組立体の近位端に取り付けてよい。一次組立体の主要本体部分はボイスコイル形成器から形成でき、ボイスコイル形成器には、その少なくとも一部分を取り囲むようにボイスコイルワイヤが巻かれている。
【0010】
上記変換器ハウジングは、フランジ構造体及びヨーク構造体、スパイダ、並びに磁石、並びにその中に取り付けられた及び/又は配置された上部シャントプレートを備えてよい。フランジ構造体は、変換器ハウジングの近位部分を形成し、ヨーク構造体は、変換器ハウジングの遠位部分を形成する。上記ヨークは、一次組立体の遠位端に連結するか、又は運動可能に取り付けてよい。上部シャントプレートは、磁石と一次組立体との間において一次組立体の遠位端に並置してよい。より具体的には、上部シャントプレートは、ボイスコイル形成器の略内部に配置してよく、またボイスコイルワイヤを、ボイスコイル形成器の一部分において、ボイスコイル形成器の外側に巻くことにより、上部シャントプレートの外縁部に対して有意に重複する位置に配置してよい。磁石は、磁石の縁部の一部分がボイスコイル組立体のボイスコイルワイヤに対して重複する位置となるように、変換器ハウジングの遠位表面に取り付けてよく、及び/又は上記遠位表面に配置してよい。フランジは、上記ボイスコイル組立体の外側表面を取り囲むように配置してよい。末端アタッチメントはフランジの一部分に取り付けてよく、また電気入力を受信するよう構造形成及び配置してよい。スパイダは、一次組立体、より詳細にはその一部分を形成するボイスコイル組立体と並置された状態で、フランジに連結してよい。スパイダは、電気入力信号によってボイスコイル組立体が電気的に励起された場合に、ボイスコイル組立体の運動を機械的に減衰させる、及び/又は少なくとも部分的に妨害するように、配置してよい。
【0011】
変換器ハウジングを少なくとも部分的に閉じ込めるために、外側ハウジング又は設置用ブラケットを更に設けてよい。外側ハウジングは、剛性組成物の円筒形保持壁と、その上に配置される及び/又は付着させられる微小移動カバーとを備えてよく、上記微小移動カバーは、変換器を保護しながら、同時にその中での一次組立体の微小移動を可能とする。
【0012】
本発明の特定の実施形態はまた、航空機キャビン内の可聴環境を改善するための、航空機キャビン内での変換器の実装も具体化する。従って変換器を、航空機内のパネル、隔壁、壁及び/又は窓に適用することにより、PAアナウンス等の音響の伝達、又は特定の実施形態ではアクティブノイズキャンセルを促進してよい。このような実施形態は、マイクロフォン、受信機モジュール及びプロセッサモジュールと共に配備することにより、上記変換器を駆動するための適切な信号を生成して、航空機キャビン内で所望の可聴環境を生成できる。
【0013】
本発明のこれらの及びその他の目的、特徴及び利点は、図面及び「発明を実施するための形態」を考慮すると更に明らかになるだろう。
【0014】
本発明の性質をより完全に理解するために、以下の「発明を実施するための形態」を、添付の図面と関連付けて参照する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態における表面音響変換器の外面斜視図
【図2】図1の表面音響変換器の底部プロファイル外面図
【図3A】図1の表面音響変換器の側部プロファイル外面図
【図3B】図1の表面音響変換器の側部プロファイル部分切り欠き図
【図4A】図1の表面音響変換器の別の側部プロファイル切り欠き図
【図4B】図4Aに示す表面音響変換器の断面の拡大図
【図5】本発明の表面音響変換器の一部を形成する連結器リングのプロファイル図
【図6】本発明の表面音響変換器の一部を形成するボイスコイル組立体と接続された、図5の連結器リングのプロファイル図
【図7】本発明の表面音響変換器の一部を形成する磁石のプロファイル図
【図8】本発明の表面音響変換器の一部を形成するフランジのプロファイル図
【図9】本発明の表面音響変換器の一部を形成するスパイダのプロファイル図
【図10】本発明の表面音響変換器の一部を形成する上部シャントプレートのプロファイル図
【図11】本発明の表面音響変換器の一部を形成するヨークのプロファイル図
【図12】外側ハウジング内に設置された表面音響変換器のプロファイル図
【図13A】図12の外側ハウジングのプロファイル図
【図13B】図12の外側ハウジングの上面図
【図13C】図12の外側ハウジングの側面図
【図14】図12の外側ハウジングを介して航空機の窓パネルの周縁に沿って設置された、図1の表面音響変換器のうちの1つ以上を利用する、アクティブノイズキャンセルシステムの概略図
【図15】図12の外側ハウジングを介して航空機の窓領域の周縁に沿って設置された、図1の表面音響変換器のうちの1つ以上を利用する、別のアクティブノイズキャンセルシステムの概略図
【図16】本発明の別の実施形態による、航空機の窓パネルの外周に沿って設置された1つ以上の表面音響変換器の概略図
【図17】本発明の一実施形態による、航空機の窓の外周に沿って設置された1つ以上の変換器を利用する、航空機キャビン内の可聴環境を向上させるためのシステムの概略図
【発明を実施するための形態】
【0016】
複数の図面を通して、同様の参照番号は同様の部品を指す。
【0017】
添付の図面に示すように、本発明は表面音響変換器を対象とする。ある好ましい実施形態では、本発明の表面音響変換器は、以下で説明するように、航空機キャビンの内部キャビン壁、隔壁及び/又は窓を振動させることにより、航空機キャビン内において高品質音響を生成するために最適に構造形成される。当然のことながら、本発明の表面音響変換器は、他の表面を振動させるために利用してもよい。具体的には、本発明の表面音響変換器は、ボイスコイル組立体及び磁石を有する一次組立体を少なくとも部分的に閉じ込めるよう構造形成された、変換器ハウジングを含む。ある実施形態では、変換器ハウジングは更に、微小移動カバーを有する外側ハウジング又は設置用ブラケット内に設置してよい。この微小移動カバーを順応性らせん構造で形成することにより、表面音響変換器を外乱から保護しながら、同時に微小移動カバーによって変換器の微小移動を可能としてよい。これにより、例えば表面音響変換器が取り付けられたキャビン壁、又は表面音響変換器の付近の若しくは表面音響変換器に接する他の表面若しくは材料に、人物がもたれかかった場合に、変換器の音響範囲及び品質を全く犠牲にすることなく、音響の歪みが防止又は最小化される。
【0018】
図1及び2は、本発明の表面音響変換器100を概略図で示している。図1は本発明の変換器100の斜視図を提供し、図2は本発明の変換器100の底面図を提供する。最初に示されているように、変換器100はその外側に、変換器ハウジング120と、その中に保持された一次組立体110とを備えてよい。
【0019】
一次組立体110は略円筒形に形成してよく、またボイスコイル組立体117を備えてよく、及び/又はボイスコイル組立体117から少なくとも部分的に形成されてよく、ボイスコイル組立体117の近位端の少なくとも一部分は、変換器ハウジング120から外向きに突出する。変換器ハウジング120は、変換器ハウジング120の近位部分を形成するフランジ103と、変換器ハウジング120の遠位部分を形成するヨーク104とを備えてよい。更に、一次組立体110の遠位端はヨーク104内で終端してよい。
【0020】
フランジ103は、上記変換器ハウジング120の近位端に連結してよく、その一部分を形成する。上記フランジ103は、一次組立体110を取り囲むように配置される。フランジ103は、添付の図面に示すようにフランジの端部又は縁部に連結された末端アタッチメント105を備えてよい。末端アタッチメント105は、電源から電力を受け取り、更にボイスコイル組立体117に上記電力を中継するための、少なくとも1つの正及び負端子部分を用いて構造形成される。本発明の少なくとも1つの実施形態では、変換器ハウジング120、又はより詳細にはフランジ103は、25mm〜30mmの直径を備える。
【0021】
ヨーク104は、上記変換器ハウジング120の遠位端に連結してよく、その別の部分を形成する。上記ヨーク104は、一次組立体110の遠位部分に対して、少なくとも部分的に取り囲むように連結してよい。
【0022】
図3A及び3Bに注目すると、表面音響変換器100の側部プロファイル図及び部分切り欠き側部プロファイル図がそれぞれ示されている。図3Aにおけるように、一次組立体110は更に、その近位端に取り付けられた連結器リング101を備えてよい。一次組立体110は、連結器リング101とヨーク104との間に配置されたボイスコイル組立体117を備えてよい。
【0023】
図3Bに注目すると、表面音響変換器100の部分切り欠き図は更にスパイダ102を示し、これは少なくとも部分的にフランジ103に連結され、またボイスコイル組立体117を備える一次組立体110の運動を減衰させるよう構造形成される。従ってスパイダ102は、一次組立体110、又はより具体的にはボイスコイル組立体117を取り囲むように連結してよい。磁場を提供する磁石111は、変換器ハウジング120の遠位端に連結され、ボイスコイル組立体117が静止状態である場合等には、一次組立体110及び/又はボイスコイル組立体117の遠位端、並びにそのボイスコイルワイヤ116付近に配置される。上部シャントプレート112は、ボイスコイル組立体117の遠位部分に沿って周方向に形成してよく、磁石111に並置された状態で配置してよい。少なくとも1つの実施形態では、上部シャントプレート112は、上部シャントプレート112の隅部における磁場の発生又は消滅を容易にする、斜角のついた縁部の構成を備える。このような構成はまた、微小移動距離に対する力係数(磁石の磁場強度とボイスコイルの長さとの積)を表す「BL」曲線の形状を改善できる。
【0024】
表面音響変換器100の切り欠き図を示す図4A及び更に詳細には断面Cの展開図を示す図4Bに注目すると、ボイスコイル組立体117は、ボイスコイル形成器115及びボイスコイルワイヤ116を備える。ボイスコイル形成器115は円筒形の形状を備えてよく、またボイスコイル組立体117の一部又は一部分を形成してよい。ボイスコイルワイヤ116は、図4Bに示すように、ボイスコイル形成器115の少なくとも一部分を取り囲むように巻き付けてよく、これによりボイスコイルワイヤ116は少なくとも部分的に、磁石111が提供する磁場内に存在し得る。
【0025】
本発明の少なくとも1つの実施形態では、上部シャントプレート112は、ボイスコイルワイヤ116に対して有意に重複するように配置してよく、その一方で、ボイスコイル組立体117が静止状態である場合、磁石111の一部分のみがボイスコイルワイヤ116に重複するように配置される。更に本発明の磁石111は好ましくは、ボイスコイル組立体117からおよそ0.33mmの距離だけ離れて(即ち0.33mmの間隙を提供して)設置され、これにより磁石111とボイスコイル組立体117とが衝突しないことが保証される。他の実施形態では、上記間隙は0.25〜0.4mmの様々な範囲となる。ボイスコイル組立体117が、例えば外部電源から末端アタッチメント105を介した入力電気信号によって励起された場合のように、励起状態である場合、ボイスコイル組立体117は、受信した信号に応じて移動し得る。フランジ103に連結されたスパイダ102は、ボイスコイル組立体117を取り囲むように並置され、これにより、ボイスコイル形成器115に当接してその運動を少なくとも部分的に妨害する及び/又は減衰させる。ある好ましい実施形態では、スパイダ102は可撓性材料で形成され、これにより、ボイスコイル組立体117の大きな微小移動範囲又は運動が可能となる。
【0026】
再び図4Aに注目すると、本発明の少なくとも1つの実施形態では、変換器ハウジング120は、ボイスコイル組立体117が磁石111に対して可動である状態で配置されるように、ボイスコイル組立体117及び磁石111を含む一次組立体110を格納するよう構造形成される。換言すれば、ボイスコイル組立体117は、フランジ103及びヨーク104を備える変換器ハウジング120に対して可動である状態で取り付けられ、これによりボイスコイル組立体117は、1つ以上の様々な励起状態中に、微小移動の経路に沿って変換器ハウジング120から軸方向外向きに移動でき、また図4A及び4Bに示す位置に戻って静止できる。
【0027】
更に図12〜13に移ると、本発明の他の実施形態は更に、上述の表面音響変換器100を、航空機の内部キャビン、隔壁及び/又は窓パネルといった表面又は材料に設置するために利用される、外側ハウジング200を備える。図12に示すように、外側ハウジング200は、表面音響変換器100を少なくとも部分的に閉じ込めてよく、これにより変換器100をその中に保持して、1つ以上の設置用ブラケット203及び/又は203’等の少なくとも1つの設置用ブラケットを介して表面75に取り付ける。変換器100は、外側ハウジング200内に設置されると、外側ハウジング200と中心が位置合わせされた状態を維持し、また正中線ねじ206を利用して、変換器100を外側ハウジング200内に安定化させて付着させることができ、これに伴って上記ねじは、外側ハウジング200の近位部分を形成する微小移動カバー201の中心アパーチャ205に入り、変換器ハウジング120の遠位部分に取り付けられた又は上記遠位部分を形成するヨーク104に向かって遠位へと到達し、これにより構造固定機構として作用する。
【0028】
ハウジング200は変換器と同一の表面に設置する必要はなく、実際にはハウジング200は、変換器が設置された表面とは独立した表面に設置してよいことも理解されたい。
【0029】
図13A〜13Cの更なる詳細に注目すると、外側ハウジング200は一般に、保持壁202、少なくとも1つの設置用ブラケット203及び/又は203’並びに微小移動カバー201を備える。保持壁202は好ましくは円筒形の剛性組成物で形成され、これにより、表面変換器100及び外側ハウジング200が取り付けられる航空機の表面又は内部キャビンに人物がもたれかかった場合等に、保持壁202の内部を外力から保護する。従って保持壁202は更に、少なくとも1つの設置用ブラケット203及び/若しくは203’に取り付けてよく、又はこれらを用いて形成してよく、上記設置用ブラケット203及び/又は203’は、各ブラケット上に、爪状部若しくはねじ又は接着剤等の従来の様式で外側ハウジング200を略平坦な表面に固定するための少なくとも1つのアパーチャを備える。一実施形態では、設置用ブラケット203、203’、あるいはそのそれぞれのアパーチャは任意であってよい。というのは、外側ハウジング200は接着剤によって表面に固定できるためである。別の実施形態では、設置用ブラケット203、203’、あるいはそのそれぞれのアパーチャにより、接着剤による結合の機械的補強を可能とすることができる。というのは、接着剤がアパーチャに流れ込んで反対側の表面に達し、乾燥時に概ね「きのこ」状の形状を生成し、これによって更なる機械的締結強度が得られるためである。
【0030】
微小移動カバー201は、保持壁202上に形成されるか、又は複数の接触部分207を介して保持壁202に取り付けられる。図13Bに示す実施形態では、微小移動カバー201は、3つの接触部分207を有する渦巻き又はらせん構造を備え、これにより、その中に格納された変換器100に対してある程度の保護を提供しながら、同時に変換器100、より具体的には一次組立体及び/又はボイスコイル組立体の、外向きの微小移動を可能とする。換言すれば、その構造的構成、組成、接触部分及び/又はこれらの組み合わせにより、微小移動カバー201の順応性をサポートし、これはまた、変換器100が1つ以上の励起状態に入ったことに応答して外向きに移動でき、従って音響を減衰させるのではなく、より豊かでより活気のある音響をサポートするのを支援できる。当然のことながら、他の実施形態では、必要な順応性又は剛性の程度に応じて、微小移動カバー201の様々な組成的及び物理的特徴に加えて、2つ以上の接触部分207を使用してよいことを理解されたい。
【0031】
一実施形態では、外側ハウジング200を射出成形で形成してよく、射出成形樹脂としては、限定するものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS、ポリカーボネート、ガラス補強成形樹脂、難燃剤を含む射出成形樹脂が挙げられる。他の実施形態では、外側ハウジング200は、鋼鉄打ち抜き加工及び/又は当業者に公知の他の適切な材料で形成してよい。
【0032】
再び図5〜11に注目すると、本発明の変換器100の各要素が更に、別個に斜視図で示されている。
【0033】
図5は、本発明の連結器リング101を示す。連結器リング101の材料組成は、ポリカーボネート、プラスチック及び/若しくは他の適切な材料、又はこれらの組み合わせを含んでよい。連結器リング101は、音響の生成のために一次組立体からの振動を伝達するために、航空機の内部キャビンといった外側表面に対して配置することを目的としてよい。
【0034】
図6は、連結器リング101に取り付けられたボイスコイル形成器115を備えるボイスコイル組立体117を示す。ボイスコイル形成器115は好ましくはアルミニウムで形成されるが、他の適切な材料を利用してもよい。ボイスコイル形成器115は、本発明のある好ましい実施形態ではおよそ0.05mmの厚さを備えてよい。ボイスコイルワイヤ116は、ボイスコイル形成器115を取り囲むように巻いてよい。ある好ましい実施形態では、ボイスコイル形成器115及びワイヤ116の直径は20〜28mmであってよい。別の実施形態では、ボイスコイルワイヤの1層の巻きにより、26.5mmの直径を得てよい。別の実施形態では、2層の巻きによって26.8mmの直径を得てよい。ボイスコイルワイヤ116は好ましくは銅で形成されるが、他の適切な材料を利用してもよい。本発明の少なくとも1つの実施形態では、表面音響変換器100は、20W〜30Wのワット数のボイスコイルを備える。ある好ましい実施形態では、ボイスコイルのワット数は25Wである。
【0035】
図7は、ボイスコイル組立体117及びそのボイスコイルワイヤ116に磁場を提供するための、本発明の磁石111を示す。磁石111は、少なくとも1つの実施形態では、ネオジム‐鉄‐ホウ素(NdFeB)N42H磁石を含んでよい。当然のことながら、本発明の他の様々な実施形態では、N24〜N52の他のグレードのNdFeBを用いてもよい。他の様々な材料としては、アルニコ(AlNiCo)、サマリウムコバルト(SmCo)、及び他の公知かつ適切な希土類磁石又は永久磁石を利用してよい。ある好ましい実施形態では、磁石は略円筒形及び/又はディスク状の形状又はプロファイルを備える。
【0036】
図8は、本発明の、外部ソースからの電気入力を受信するための末端アタッチメント105を保持するよう構造形成された、フランジ103を示す。フランジ103の材料組成は、ポリカーボネート又はプラスチックの化合物及び/又は混合物を含んでよい。
【0037】
図9は、本発明の、ボイスコイル組立体117の移動を減衰させるか又は少なくとも部分的に妨害するよう構造形成されて協働するよう配置される、スパイダ102を示す。スパイダ102の材料組成は、樹脂含浸布地又は織物を含んでよい。しかしながら、所望の機械的コンプライアンス(又は剛度の逆数)を達成するために、当業者に公知の他の可撓性材料及び/又はコーティングを用いてもよい。スパイダ102の好ましい機械的コンプライアンスは、0.23ミリメートル/ニュートン(mm/n)であり、これは当該技術分野で公知の他の変換器よりも大きな微小移動範囲(小さな減衰)を提供する。他の様々な実施形態では、0.2mm/N〜0.3mm/Nの範囲を用いてもよい。
【0038】
図10は、好ましくは本発明の磁石111に連結された、本発明の上部シャントプレート112を示す。上部シャントプレート112の材料組成は、EN1A等の軟鋼又は低炭素鋼を含んでよいが、当業者に公知の他の適切な金属も含んでよい。
【0039】
図11は、変換器ハウジング120の遠位端を形成する本発明のヨーク104を示す。図示されているように、ヨークは、変換器ハウジング120を付着させて安定化するために、M4ねじ又は他のねじといったねじを挿入するための、複数の溝切りを備えてよい。ヨーク104は同様に、EN1A等の軟鋼又は低炭素鋼を含んでよいが、当業者に公知の他の適切な金属も含んでよい。
【0040】
本発明の更なる実施形態は、上質の音響を生成すること等によって航空機キャビン内の可聴環境を向上させるために、及び/又はノイズキャンセル用途のために、本発明の表面音響変換器又は同様の変換器を使用するための、システム及び方法を対象とする。
【0041】
本発明の少なくとも1つのシステム実施形態では、上述の変換器100等の複数の表面音響変換器を、車両の窓、壁又は内部キャビンといったパネル又は表面に取り付けてよい。具体的には、一実施形態は、航空機の窓パネルであって、その上に配置され、航空機内の隔壁又はキャビン壁の下方に隠された、複数の表面音響変換器を有する、航空機の窓パネルを対象としてよい。
【0042】
上記パネルの少なくとも1つの実施形態は、窓及び/又はその付近の様々なパネル若しくは表面の正味振動を低減するための、ノイズキャンセル動作を対象としてよい。従って複数の表面変換器を、隔壁の下側、又は航空機キャビン内部の不可視領域において、窓及び/又は窓パネルの表面に設置してよい。というのは、外部ノイズは一般に窓において最も大きく共鳴するためである。理想的には、図14及び15においてそれぞれシステム300及び400として全体を図示したように、変換器を窓の外周に沿って設置することによって、窓を塞がないようにする。これらの図及びシステムは、外側ハウジング200による変換器100の配置の様々な構成の例示的実施形態であり、限定的なものでは全くない。換言すれば、ハウジング200によって、いずれの個数の変換器100を、エンジンノイズ等の外部音響が、航空機又は他の車両の内部キャビンに入ってくる地点として作用し得る、外部及び/若しくは内部構造窓パネル、ダストカバー、彩色及び/若しくは電子彩色パネル、ガラス、又は他の透明材料、並びに不透明隔壁接続部に設置してよい。
【0043】
より具体的には、図16及び17に示す実施形態を参照すると、複数の変換器100を、航空機窓の設置用フランジ502の周囲に配置する。航空機窓は、可視部分506及び不可視部分507の両方、並びに眺望用窓ガラス501及び設置用フランジ502を内包し得る。窓500の上述の要素は、一体形成されていても、又は細部品から組み立てられていてもよい。更に、多様な公知の変換器が、本実施形態に関連する使用に好適であり得るものの、本発明の表面音響変換器100及び特定の実施形態ではそのハウジング200が、特に好適となり得る。設置用フランジ502は、航空機の隔壁1000の背後に設置される窓500の一部であってよく、航空機内での窓500の設置を更に補助する。
【0044】
従って、1つ以上の変換器100は、起動されると、1つ以上の変換器100によって振動を生成し、この振動を、窓500の所望の部分を通して伝播させること等によって、窓500の表面の少なくとも一部分、例えば設置用フランジ502及び/又は眺望用窓ガラス501を励起するよう動作する。ある好ましい実施形態では、2つ以上の変換器100を設置用フランジ502の周りに、窓500及び/又は眺望用窓ガラス501の中心に関して対称に設置する。従って変換器100は、窓500を励起して音波を発生させるように配置及び構成してよく、上記音波は、窓500及び/又は眺望用窓ガラス501の中心から放出されるように少なくとも見える。より具体的には、変換器の周波数及び振幅といった出力、並びに変換器の設置の精密な位置は、各変換器100の励起が、同相コヒーレンス又は強め合う干渉等によって相加的な性質となり、眺望用窓ガラス501の上述の励起を達成して窓500を音響表面に変換できるように、事前に決定してよい。
【0045】
従って、所与の航空機窓500は、図16における設置用フランジの短い方の長さ505によって示されるような、航空機内に窓500を設置するため、及び窓500上に変換機100を設置するための両方に好適なサイズである所与の寸法の、設置用フランジ502を含んでよい。しかしながら、ある好ましい実施形態では、変換器の理想的な設置位置を得るために、設置用フランジ502のサイズを、個々の点において又は全体として、増大させる必要があり得、上記理想的な設置位置は例えば、航空機内に窓500を設置するために十分なものを超えた設置用フランジ502の拡大部分によって特徴付けられる、設置用フランジの長い方の長さ504によって示される。また、図示されている実施形態は、設置用フランジの長い方の長さ504を含む窓500の構成の単なる一例であること、並びに異なる航空機窓、並びに/又は例えば設置用フランジ502の1つの側部、複数の側部、上部及び/若しくは底部に沿った異なる数の変換器の利用、並びに異なる形状及び輪郭に対して好適となり得る他の構成が、本発明によって想定されることも、理解されるだろう。
【0046】
なお更なる実施形態では、複数の変換器100がそれぞれ共通の中点1010から等距離となるように、複数の変換器100を窓500の周りに設置することが好ましい場合がある。あるいは、各変換器100の振幅又は周波数といった出力特性を修正することにより、窓500の周りでの様々な設置位置を考慮できる。
【0047】
なお更なる実施形態では、図17を参照すると、航空機キャビン内部の乗客に対して、窓500の不可視部分に変換器ハウジング200を設置することが望ましい場合がある。従ってハウジング200は、航空機キャビン内部の乗客に対して、航空機の隔壁1000によって妨げられるように配置してよい。従って乗客は、可視部分506及び/又は眺望用窓ガラス501を通した、妨害のない眺望を楽しむことができる。
【0048】
更に、本発明のシステムは、窓500(又は他の励起されるパネル)に隣接して配置され、更に環境ノイズ1040を感知するよう配置及び構成された、マイクロフォン1020等の受信機モジュールと組み合わせてよい。プロセッサモジュール1030を、マイクロフォン1020と通信した状態で配置してよく、また環境ノイズ1040に対応する信号を受信するよう構造形成してよい。1つ以上の変換器100を駆動するように配置された信号プロセッサ1030は続いて、1つ以上の変換器100を所望の様式で起動又は励起するよう動作する、制御信号又は駆動信号を生成してよい。一実施形態では、本発明を利用して、以下で更に説明するようなアクティブノイズ制御(又はノイズキャンセル)を達成してよい。図示されている実施形態は、マイクロフォン1020、プロセッサ1030及び変換器100の間に有線通信を備えるが、適切な無線通信を同様に利用してよいことが理解されるだろう。
【0049】
パネルは更に、アクティブノイズ制御(ANC)又はノイズキャンセルのために構成された様々な構成部品を備えてよく、上記様々な構成部品は、例えばノイズ源に対抗するための抗ノイズ信号を複数の変換器に放出させるためのものであり、また各変換器100に対して、有線又は無線通信のいずれによって、窓パネル付近の航空機キャビンの内部又は不可視部分内に設置又は配置される。例えばパネルは、電源、受信機モジュール、処理ユニット及び少なくとも1つの変換器を備えてよい。受信機モジュールは、パネルの内部若しくは外部に設置してよく、又は離れた場所に設置して、パネル及び処理ユニットに通信可能に接続してよい。受信機モジュールはマイクロフォン1020を備えてよく、音響信号又はノイズ信号を受信してこれを処理ユニット1030に中継するよう構成される。処理ユニットは、ノイズ信号を受信して、抗ノイズ信号を生成するよう構成され、上記抗ノイズ信号は、上記ノイズ信号に対して同一の振幅を有するものの逆転した位相(即ち逆相)を有する音響信号である。次にこの抗ノイズ信号を少なくとも1つの変換器に送信し、パネルにおいて再生することによって、外部エンジンノイズといった、受信機モジュールが受信したいずれのノイズをキャンセルする。
【0050】
本発明の別の実施形態は、上述の変換器100等の表面音響変換器を対象とする音響処理のための方法を対象としてよい。上述のように、従来技術のある公知の制約は、主に表面変換器の機械的制約、即ち十分な機械的微小移動の欠如により、表面変換器のベース周波数が不十分であることである。この制約を克服するため、及びより豊かな低音を提供するために、本発明の方法はまず、音響信号のピークデシベルを制限する様々な点を選択することを考える。次にこれらの点において音響を処理して、音響信号の振幅を低減し、その周波数をこれに比例して増強させる。この方法論及び他の音響処理方法論は、米国特許第8160274号に記載されているような本出願人のデジタル信号処理方法に従って達成してよく、上記特許は参照によりその全体が本出願に援用される。
【0051】
以上のステップは、これらのみを実施してもこれら以外も含めて実施してもよく、またいずれの順序で実施してよいことを理解されたい。更に本方法において挙げられている物理デバイスは、本文書内で記載されている、又は当業者に公知の、いずれの装置及び/又はシステムを備えてよい。
【0052】
本発明の上述の好ましい実施形態に対して、多くの細部の修正、改変及び変更を実施できるため、以上の説明中の、添付の図面に示されている全ての事物は、例示として解釈され、限定的な意味で解釈されないことが意図されている。よって本発明の範囲は、添付の請求項及びその法的均等物によって決定されるものとする。
【0053】
以上を本発明の説明とする。
【符号の説明】
【0054】
100 表面音響変換器
101 連結器リング
102 スパイダ
103 フランジ
104 ヨーク
105 末端アタッチメント
110 一次組立体
111 磁石
112 上部シャントプレート
115 ボイスコイル形成器
116 ボイスコイルワイヤ
117 ボイスコイル組立体
120 変換器ハウジング
200 外側ハウジング
201 微小移動カバー
202 保持壁
203 設置用ブラケット
203’ 設置用ブラケット
205 中心アパーチャ
206 正中線ねじ
207 接触部分
300 システム
400 システム
500 窓
501 眺望用窓ガラス
502 設置用フランジ
504 設置用フランジの長い方の長さ
505 設置用フランジの短い方の長さ
506 可視部分
507 不可視部分
1000 隔壁
1010 中点
1020 マイクロフォン
1030 プロセッサモジュール、信号プロッサ、プロセッサ、処理ユニット
1040 環境ノイズ
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【国際調査報告】