(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019502071
(43)【公表日】20190124
(54)【発明の名称】関節シャフトの長さ補償用のシール装置及び関節シャフト
(51)【国際特許分類】
   F16D 3/84 20060101AFI20181221BHJP
   F16D 3/26 20060101ALI20181221BHJP
   F16D 1/06 20060101ALI20181221BHJP
   F16J 15/04 20060101ALI20181221BHJP
【FI】
   !F16D3/84 F
   !F16D3/26 X
   !F16D1/06 200
   !F16J15/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】2018533611
(86)(22)【出願日】20161221
(85)【翻訳文提出日】20180724
(86)【国際出願番号】EP2016082153
(87)【国際公開番号】WO2017118575
(87)【国際公開日】20170713
(31)【優先権主張番号】16150692.8
(32)【優先日】20160108
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】312007803
【氏名又は名称】スパイサー ゲレンクヴェレンバオ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【住所又は居所】ドイツ国 45143 エツセン ヴエステントホーフ 5―9
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】クリシャク、ミラナ
【住所又は居所】ドイツ国 45143 エツセン ヴエステントホーフ 5―9 スパイサー ゲレンクヴェレンバオ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング内
(57)【要約】
関節シャフトの長さ補償(3)用のシール装置であり、本シール装置は以下のものを有する。すなわち、シート部分(26)を有する第1のシャフト要素(21)と、固定部分(28)を有するシールスリーブ(11)とであり、シールスリーブ(11)を第1のシャフト要素(21)に固定する目的のために、円周溝(32)がシート部分(26)に配置されており、シールスリーブ(11)は上記円周溝に係合し、シールスリーブ(11)は固定部分(28)を介して長手軸(4)方向にシート部分(26)上に軸方向に押し込まれ、固定部分(28)は少なくとも1つのラッチング突起部(36)を有し、この突起は、半径方向内側に突出しており、シールスリーブ(11)が完全に押し込まれた状態にある場合に円周溝(32)にラッチング方式で係合し、シート部分(26)は円周シール面(34)を有し、そこにシールスリーブ(11)の固定部分(28)が、弾性的に張力をかけた方式で完全に押し込まれた状態になっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節シャフトの長さ補償用のシール装置であって、
シート部分を有する第1のシャフト要素と、
固定部分を有するシールスリーブであって、前記シールスリーブを前記第1のシャフト要素に固定するために、円周溝が前記シート部分に配置されており、その中に前記シールスリーブが係合し、前記シールスリーブは、前記固定部分が長手軸方向の前記シート部分にある状態で、軸方向に押し込まれている、シールスリーブと、
半径方向内側に突出して前記固定部分に配置され、前記シールスリーブが完全に押し込まれた状態でロック方式により前記円周溝に係合する、少なくとも1つのロック突起部とを有し、
前記シート部分は、円周方向に延在するシール面を有し、前記シール面は、前記円周溝から離れて軸方向に配置され、前記シール面に前記シールスリーブの前記固定部分が、弾性的に付勢される方式で完全に押し込まれた状態で接合する、シール装置。
【請求項2】
前記固定部分は半径方向に弾性的に変形可能であり、特に前記シート部分に押し込むことによって拡張可能であり、前記シールスリーブが完全に押し込まれた状態で、前記少なくとも1つのロック突起部を前記円周溝で保持する、請求項1に記載のシール装置。
【請求項3】
前記シールスリーブの少なくとも前記固定部分はプラスチックで作られている、請求項1又は2に記載のシール装置。
【請求項4】
前記シールスリーブの前記固定部分は、円周方向に延在する内面又は内縁を有する前記シール面に接合する、請求項1から3のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項5】
前記シール面は、前記シールスリーブの方向に先が円錐状に細るように形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのロック突起部は、前記円周溝の支持面に軸方向に支持されている、請求項1から5のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項7】
前記シールスリーブの前記固定部分は、前記円周溝の前記支持面と前記シート部分の前記シール面との間で、軸方向に弾性的に固定される、請求項6に記載のシール装置。
【請求項8】
前記シールスリーブは、その周囲に分散して配置された、いくつかのロック突起部を有する、請求項1から7のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項9】
前記シート部分と前記シールスリーブの前記固定部分の内周面との間に、半径方向の遊びが設けられている、請求項1から8のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項10】
前記固定部分は、前記シールスリーブの第1の軸端部に配置されている、請求項1から9のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項11】
前記シールスリーブの第2の軸端部に、第2のシャフト要素に対して前記シールスリーブをシールする働きをするシールを有するシール部分が配置される、請求項10に記載のシール装置。
【請求項12】
前記シールスリーブは、前記固定部分が形成される第1の管端要素と、前記シール部分が形成される第2の管端要素とを有し、これら2つの管端要素は少なくとも間接的に接続され、特に互いに溶接される、請求項11に記載のシール装置。
【請求項13】
前記2つの管端要素の間に、少なくとも1つの管中間要素が配置される、請求項12に記載のシール装置。
【請求項14】
前記2つの管端要素及び任意の前記少なくとも1つの管中間要素は、プラスチックで作られている、請求項12又は13に記載のシール装置。
【請求項15】
前記第1のシャフト要素はシャフトジャーナルを有し、前記シールスリーブは、前記シャフトジャーナルに対して同軸に、前記シャフトジャーナルの周りに半径距離を置いて配置される、請求項1から14のいずれか一項に記載のシール装置。
【請求項16】
前記シャフトジャーナルの外径は、前記シート部分の外径より小さい、請求項15に記載のシール装置。
【請求項17】
請求項1から16のいずれか一項に記載のシール装置を有する関節シャフトであって、前記関節シャフトは第2のシャフト要素を有し、前記第2のシャフト要素は、回転しないように且つ長手軸に沿って移動可能に前記第1のシャフト要素に接続されており、且つ円周方向に延在する接合面を有し、前記シールスリーブは、前記接合面にシール接合で配置されたシールを有する、関節シャフト。
【請求項18】
前記第1のシャフト要素及び前記第2のシャフト要素は互いに、軸端部分において直接互いに軸方向に支持される、請求項17に記載の関節シャフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関節シャフトの長さ補償用のシール装置及びそのようなシール装置を有する関節シャフトに関する。本シール装置は、シート部分を有する第1のシャフト要素を有する。さらに、本シール装置は固定部分を備えたシールスリーブを有し、シールスリーブを第1のシャフト要素に固定するために、円周溝がシート部分に配置されており、その中にシールスリーブが係合する。シールスリーブは、長手軸方向の軸方向に押し込まれ、固定部分がシート部分の上にくる。半径方向内側に突出した少なくとも1つのロック突起部が、固定部分に配置され、シールスリーブが完全に押し込まれた状態でロック方式により円周溝に係合する。
【発明の概要】
【0002】
そのようなシール装置は、独国特許明細書第962842C1号で知られている。そこで示されているシールスリーブは、ゴム弾性リングで形成された固定部分を有し、これはシールスリーブの金属管に接続されている。このため、管は内側に湾曲した固定フランジを有し、そこにゴム弾性リングが固定される。ゴム弾性リングは、第1のシャフト要素の円周溝にあり、弾性的に保持される。
【0003】
欧州公開特許第1500836A1号が、別のシール装置を示す。開示された関節シャフトは、第1のシャフト要素及び第2のシャフト要素を有し、これらのシャフト要素は互いに回転しないように接続され、長手軸に沿って互いに対して移動可能に動かされる。シールスリーブは円筒管として形成され、形状記憶プラスチックで作られている。シールスリーブは、シート部分の円筒状シート面に収容される。シート面には、少なくとも1つの円周溝が設けられているか、又は半径方向に突出する要素若しくは表面粗さの増大がある。シールスリーブをシート面に押し込んだ後(この状態でシールスリーブは、シート面に対して半径方向の遊びを有する)、シールスリーブはシート面の領域で熱処理を受け、これにより、シールスリーブは収縮してシート面に固定され、少なくとも1つの円周溝に入る。したがって、第1のシャフト要素に関して、確実な軸方向固定及び回転に抗する保証が実現される。しかしながら、シールスリーブを加熱するという付加的で煩雑な方法の段階は不利な点である。
【0004】
独国公開特許第1910284A1号には、自在継ぎ手シャフトが記述されており、当該自在継ぎ手シャフトは、第1の継ぎ手ヨークを有する第1のシャフト要素と、第2の継ぎ手ヨークを有する第2のシャフト要素とを含む。第1のシャフト要素は、長手軸に沿って延在する外歯を備えた外歯部を有する。第1のシャフト要素は、第2のシャフト要素の接続管の中に軸方向に移動可能に収容され、第2のシャフト要素には第1のシャフト要素の外歯部に対応して内歯部が設けられている。第1のシャフト要素の継ぎ手ヨークの円筒状シート面に、シールスリーブが第1の端部で固定される。シールスリーブは金属で作られており、第1のシャフト要素に溶接されている。シールスリーブは、第1のシャフト要素に対して同軸状に配置され、第2の端部にシールキャリアを有し、これが保持部分と共に第2の端部からシールスリーブに押し込まれ、続けてそこに溶接される。シールスリーブを、別個の方法の段階で第1のシャフト要素に溶接する必要があることは、不利な点である。
【0005】
自在継ぎ手シャフト用の同様のシール装置が欧州登録特許第1460296B1号に示されている。シールスリーブはまた、金属で作られており第1のシャフト要素に接続されている。
【0006】
米国特許1496236A号が、概して長さ補償、具体的には、管状の第1のシャフト要素及び第2のシャフト要素を有する自在継ぎ手シャフトの長さ補償を記述しており、この自在継ぎ手シャフトは第1の要素に収容されている。第2のシャフト要素は、歯部を介して第1のシャフト要素に回転しないように収容されており、第1のシャフト要素に対して長手軸に沿った軸方向の移動を行うことができる。第2のシャフト要素は、金属で作られたシールスリーブの固定端部のために円形の円筒状シート面を形成する。第2のシャフト要素はシート面に続いて円周面を有し、そこにシールスリーブの固定部分がロール成形によって半径方向に押し込まれる。したがって、シールスリーブは第2のシャフト要素において軸方向に保持される。シールスリーブはその自由端に、内側に向けられたカラーを有する。さらに、シールスリーブはネジ山を有し、そこにさらなるスリーブがネジで固定され、これがシールに適合する。このシールは、管状の第1のシャフト要素の外面に対してシールするのに役立つ。またここで、シールスリーブをシャフト要素に固定するために、さらなる方法の段階、すなわちロール成形が必要になる。
【0007】
本発明は、関節シャフトの長さ補償用のシール装置を提供するという目的に基づいており、シールスリーブは、対応するシャフト要素に簡単な方法で固定され得る。
【0008】
本目的は、関節シャフトの長さ補償用のシール装置によって満たされ、シール装置は以下のものを有する。すなわち、シート部分を有する第1のシャフト要素と、固定部分を有するシールスリーブとであり、シールスリーブを第1のシャフト要素に固定するために、円周溝がシート部分に配置されており、その中にシールスリーブが係合し、シールスリーブは、固定部分がシート部分にある状態で、長手軸方向に軸方向に押し込まれる。半径方向内側に突出した少なくとも1つのロック突起部が、固定部分に配置され、シールスリーブが完全に押し込まれた状態でロック方式により円周溝に係合する。シート部分は円周方向に延在するシール面を有し、シール面は円周溝から軸方向に離れている。シールスリーブの固定部分は、弾性的に付勢された方式で完全に押し込まれた状態でシール面に接合する。
【0009】
さらに、本目的はそのようなシール装置を有する関節シャフトによって満たされ、関節シャフトはさらに第2のシャフト要素を有し、第2のシャフト要素は、速く回転可能且つ長手軸に沿って移動可能な方式で第1のシャフト要素に接続されており、さらに円周方向に延在する接合面を有し、シールスリーブは、接合面にシール接合で配置されたシールを有する。
【0010】
したがって、シールスリーブを固定するために、シールスリーブは固定部分に軸方向に押し込まれ、固定部分は、完全に押し込まれた状態で、少なくとも1つのロック部分がロック方式でシート部分の円周溝に係合するということに役立つ。したがって、シールスリーブは、シールスリーブをシート部分に簡単に押し込むことで第1のシャフト要素に接続され得る。
【0011】
さらに、シール面がシート部分に設けられ、シールスリーブは、シール面に接合した状態でシールされて保持される。シール面は、円周溝に対して軸方向に離れて配置されており、したがって、局所的に円周溝から分離されている。シール面は、円周溝の一部ではない。
【0012】
シールスリーブは、実質的に別の方法で円周方向に連続して第1のシャフト要素に溶接も接着も接続もされていないので、それらの接続手段によって、すなわち、少なくとも1つのロック突起部及び円周溝によって、シール効果は何も与えられない。シールは、固定部分をシート部分のシール面に接合することで確保される。したがって、2つの機能、すなわち、シールスリーブを第1のシャフト要素に固定することと、シールスリーブを第1のシャフト要素に対してシールすることとが局所的に分離されて提供される。
【0013】
固定部分は、半径方向に弾性的に変形可能であり、特に固定部分をシート部分に押し込むことによって拡張可能である。したがって、シールスリーブをシート部分に固定した場合、すなわち、シールスリーブをシート部分に押し込んだ場合、初めに固定部分が変形し、これにより、シールスリーブ、固定部分はそれぞれシート部分に押し込まれ得る。シールスリーブが完全に押し込まれた位置に達した場合、少なくとも1つのロック突起部が、ロック方式で円周溝に係合し、固定部分が元の形状の方向に弾性的に戻される。したがって、シールスリーブをシート部分に固定するために、さらなる方法の段階は何も必要とされない。
【0014】
円周方向に延在するカラーの形をした円周方向に延在する個々のロック突起部が設けられている場合、固定部分は主に円筒状に拡張可能である。
【0015】
いくつかの個々のロック突起部が周囲に分散して設けられ、円周方向に離れて配置されている場合、固定部分は、元の基本的に円筒の部分から変形して、円筒形状から逸脱した形状になり得、ロック突起部を有する固定部分の円周部分は、2つのロック突起部の間の固定部分の部分よりさらに外側に半径方向に変形し、これにより、円形ではない形状が断面になる。
【0016】
しかしながら、可能な限り良好な弾性変形の特徴を確保するために、少なくとも固定部分、及び必要であればシールスリーブ全体又はシールスリーブの最大の部分も、プラスチックで作られてよい。このシールスリーブにさらなる要素が形成されても、又は実質的にそこに接続されてもよく、必要であれば、異なる材料で作られてもよいことは明らかである。
【0017】
好適には、シール面は円錐状に形成され、シールスリーブの方向に先細る形で延在する。したがって、軸方向に押し込んだ場合、シール面はシール面に対して軸方向に押し込まれ得る。シールスリーブ又はシールスリーブの固定部分をシール面に押し込んだ場合、シール面での固定部分の付勢シートを確保するために、こうして固定部分がこの部分で半径方向にわずかに拡張することが保証される。
【0018】
好適には、少なくとも1つのロック突起部は円周溝の支持面で軸方向に支持される。その方向はすなわち、シールスリーブをシート部分から外す、つまりシール面から離れる方向とは反対の方向である。
【0019】
シールスリーブに対する固定部分の十分な付勢を確保するために、固定部分は、円周溝の支持面とシート部分のシール面との間で軸方向に弾性的に付勢され得る。
【0020】
好適には、シールスリーブはいくつかのロック突起部を有し、これらは、互いに離れて周囲に配置されている。
【0021】
シールスリーブの固定部分のシート部分への簡単な押し込みを保証するために、シート部分と固定部分の内周面との間に半径方向の遊びが設けられることが定められてよい。代替として、完全に押し込まれた状態で、固定部分がシート部分のシート面との接合に組み込まれ、シール面に対するシールに加えてさらなるシールを確保することが定められてよい。
【0022】
固定部分は、シールスリーブの第1の軸端部に配置される。シールスリーブの第2の軸端部には、シールを有するシール部分が設けられ得、このシールは、関節シャフトの第2のシャフト要素に対してシールスリーブをシールする働きをする。
【0023】
一実施形態において、シールスリーブはいくつかのパーツで形成されてよく、固定部分が形成される第1の管端要素と、シール部分が形成される第2の管端要素とを有する。第2の管端要素は、好適には実質的に、直接又は少なくとも1つの管中間要素を介して、第1の管端要素に接続されてよい。
【0024】
管端要素及び任意の少なくとも1つの管中間要素は、プラスチックで作られてよい。
【0025】
一実施形態において、第1のシャフト要素はシャフトジャーナルを有してよく、シールスリーブは、シャフトジャーナルに対して半径距離を置いてシャフトジャーナルと同軸状に配置される。シールスリーブとシャフトジャーナルとの間の半径方向の空間には、スリーブの形をした第2のシャフト要素又は第2のシャフト要素のスリーブ部分が入り得る。
【0026】
シャフトジャーナルの外径は、シート部分の外径より小さく形成されてよい。したがって、シールスリーブは、押し込み中にシャフトジャーナルに接触することなく、シャフトジャーナル越しにシート部分に達するまで押し込まれてよく、これにより、シールスリーブへの損傷又はシャフトジャーナルのコーティングへの損傷が防止される。
【0027】
第1のシャフト要素及び第2のシャフト要素の互いの軸端部分において、これらのシャフト要素は互いに直接軸方向に支持され得る。したがって、端部接合部が2つのシャフト要素自体で形成される。シールスリーブには、作用又は負荷がかかっていない。
【0028】
以下では、好ましい実施形態が、図面を用いて詳細に表現され、説明される。ここに示される図面は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明によるシール装置の第1の実施形態を用いた、長さ補償付き関節シャフトの概略側面図である。
【0030】
【図2】シール装置の第2の実施形態の拡大描写において、関節シャフト及びシールスリーブを有する第1の端部要素である。
【0031】
【図3】図2の細部Xによる拡大描写において、第1のシャフト要素へのシールスリーブの取り付けを示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、長さ補償3を有するシャフトを介して互いに回転しないように接続された第1の自在継ぎ手1及び第2の自在継ぎ手2を有する自在継ぎ手シャフトの形態で関節シャフトを示している。第1の自在継ぎ手1は、第1の内部ヨーク17及び第1の外部ヨーク18を有し、これらは、第1のクロスアセンブリ19を介して互いに関節方式で接続されている。第1の外部ヨーク18は、駆動コンポーネント又は被駆動コンポーネントを接続するための第1のフランジ20を有する。第1の内部ヨーク17はシャフトジャーナル8において一体化し、第1の内部ヨーク17とシャフトジャーナル8は、第1のシャフト要素21を表す。
【0033】
第2の自在継ぎ手2は、第2の内側ヨーク22及び第2の外側ヨーク23を有し、これらは、第2のクロスアセンブリ24を介して互いに関節方式で接続されている。
【0034】
第2の外側ヨーク23は、駆動コンポーネント又は被駆動コンポーネントに接続するための第2のフランジ25を有する。第2の内側ヨーク22は、接続管6に回転しないように接続されており、接続管6はまた、スリーブの形態で第2のシャフト要素5に回転しないように接続される。
【0035】
第2のシャフト要素5は、長軸に沿った内腔を有し、その中に内歯部7が配置され、内歯部7の歯は長手軸4と平行に延在し、円周方向に分散して配置されている。
【0036】
シャフトジャーナル8は相補的な外歯部9を有し、それらの歯は内歯部7の歯に係合し、それに対して長手方向に移動可能に保持され、これにより、シャフトジャーナル8と第2のシャフト要素5との間で、トルクが長手軸4を中心に回転して伝達され得る。
【0037】
第2のシャフト要素5は、外側に円形円筒状の接合面10を有する。シャフトジャーナル8の周り及び第2のシャフト要素5の周りに同軸状に、シールスリーブ11が配置され、シールスリーブ11は第1のシャフト要素21のシート部分26に第1の軸端部12で適合する。第1の軸端部12の反対に配置されたシールスリーブの第2の軸端部13には、シール部分16を有するシールキャリア15が接続される。この場合、シールスリーブ11は2つのパーツに分離され、第1の管端要素40がシールスリーブ11の第1の軸端部12を有し、第2の管端要素41がシールスリーブ11の第2の端部13と共にシールキャリア15を有する。2つの管端要素40及び41は、互いに直接接続される。2つの管端要素40及び41はプラスチックで作られており、互いに溶接される。
【0038】
シールスリーブ11は内周面14を有し、内周面14は半径距離を置いて接合面10に配置される。シール部分16の領域には、シール部分16に固定され、接合面10にシール接合で保持されるシール27が、シールスリーブ11の内周面14と第2のシャフト要素5の接合面10との間の半径方向間隙にある。本シール装置は、長さ補償3への塵又は湿気の侵入及び潤滑グリースの抜け出しを防止するのに役立つ。そのような自在継ぎ手シャフトは、一般には機械工学又は車両においても、例えば、エンジンと変速機との間でトルクを伝達するのに用いられる。
【0039】
図1は、関節シャフトの個々のコンポーネントに関する模式的な外観のみを提供する。図2は、シール装置の代替的な実施形態の構造を詳細に示す。図3は、図2の細部Xを拡大描写して示す。図2及び図3は、以下で共に説明される。
【0040】
図2及び図3によるシール装置は、4つのパーツで構成されている。シールスリーブ11は、図1による第1の実施形態において、シールスリーブ11の第1の軸端部12を形成する第1の管端要素40と、シールスリーブ11の第2の軸端部13を形成する第2の管端要素41とを有する。2つの管端要素40及び41の間には2つの管中間要素42及び43が配置され、これらの管中間要素は互いに接続され且つ管端要素40及び41のうち一方とそれぞれ接続され、これらを組み合わせて管状のシールスリーブ11が形成される。個々の管中間要素42及び管中間要素43の長さ並びに必要であれば管端要素40及び管端要素41の長さも、必要とされるシールスリーブ11の全長に応じて適合され得る。
【0041】
第2の管端要素41は、第1の軸端部12と向かい合う第2の管端要素41の端部に溶接フランジ29を有し、第2の管端要素41は、2つの管中間要素のうち1つ(43)に溶接フランジ29を用いて溶接される。
【0042】
シールスリーブ11は、第1の軸端部12に固定部分28を有し、シールスリーブ11は、固定部分28が第1のシャフト要素21のシート部分26に接した状態で存在している。
【0043】
シート部分26は、第1のシート面部分30及び第2のシート面部分31を有するシート面を有し、これらのシート面部分は、外周面として形成され、円周溝32によって互いに分離されている。第1のシート面部分30は、シャフトジャーナル8、次いで第1の内部ヨーク17の第2のシート面部分31により近接して配置される。
【0044】
円周溝32は、シャフトジャーナル8により近接した支持面33を形成し、これは第1の内部ヨーク17と向かい合っている。
【0045】
ロック突起部36が、円周方向に延在するカラー(collar)としてシールスリーブ11の内周面14に形成されており、ロック突起部36は半径方向の内側に内周面14から長手軸4へ突出している。ロック突起部36は円周溝32に係合する。平面に配置され、長手軸4に対して直角に配置された円形リング面37が、第1の内部ヨーク17から軸方向に離れて向かい合う円周溝32の支持面33で支持される。支持面33も平面に配置され、長手軸4に対して直角に配置される。したがって、シールスリーブ11を取り付けた状態で、シールスリーブ11は固定部分28で軸方向に固定される。
【0046】
さらに、固定部分28は、第2のシート面部分31と第1の内部ヨーク17との間にシール面34を有し、シール面34は、図示された例示的な実施形態において円錐状に形成されており、シャフトジャーナル8に向かう方向に先細りしている。しかしながら、シール面34は長手軸4に対して他の角度を有することも可能である。したがって、シール面34は長手軸4に対して直角で平面に配置されてもよい。
【0047】
シールスリーブ11の固定部分28は、シール面34と軸方向に接合して保持される。このため、固定部分28は第1の端部12に内面35を有し、これも図示された例示的な実施形態において円錐状に形成され、シール面34に向かう方向に開いている。内面35は、長手軸4に対して他の角度を有してもよい。代替として、内面35に代えて内縁が設けられてよく、内縁はシール面34とシール接合して保持される。
【0048】
図示された例では、シール面34及び内面35の開口角度は、少なくともおおよそ同一であり、これにより、これら2つの面は向かい合わせ接合で保持される。図3において、固定部分28は変形しないで図示されていることに留意する必要がある。したがって、ある程度の干渉が存在し、これにより、固定部分28は(図3の簡略表現から逸脱して)実際には圧縮される及び/又は半径方向外側に拡張することが認識される必要がある。このため、固定部分28は、支持面33とシール面34との間に固定される。
【0049】
固定部分28は良好な変形特性を有するように、シールスリーブ11の壁の厚みは、シールスリーブ11の残りの領域(不図示)に対して固定部分28の領域において削減することができる。
【0050】
アセンブリについては、ロック突起部36が円周溝32に係合するまで、シールスリーブ11は固定部分28でシート部分26に押し込まれる。簡単な押し込みを目的に、第1のシート面部分30からシャフトジャーナル8への移行領域では、円錐状の接合面38が形成され、これは外周面として表され、シャフトジャーナル8に向って先細りしている。ロック突起部36は対応する円錐状の対向面39を有し、これは内周面として形成され、第1の端部12に向かう方向に拡張する。したがって、シールスリーブ11をシート部分26に押し込んだ場合、対向面39は最初に接合面38と接合する。接合面38の円錐構造によって固定部分28は半径方向外側に拡張し、これにより、ロック突起部36は第1のシート面部分30に乗り上がり、ロック突起部36が円周溝32に入るまで軸方向にさらに押し込まれ得る。
【0051】
簡単な押し込みを保証し、またシールスリーブ11をシート部分26に可能な限り問題なくスライド挿入できることを保証するために、内周面14は第1の端部12とロック突起部36との間の領域に、第1の端部12から見た場合、第2の端部13の方向にロック突起部36に続く領域より大きい内径を有する。また、第1のシート面部分30の外径は第2のシート面部分31の外径より小さい。
【0052】
可能な限り良好な弾性変形性を保証するために、シールスリーブ11は、プラスチックで作られている。
【符号の説明】
【0053】
1:第1の自在継ぎ手
2:第2の自在継ぎ手
3:長さ補償
4:長手軸
5:第2のシャフト要素
6:接続管
7:内歯部
8:シャフトジャーナル
9:外歯部
10:接合面
11:シールスリーブ
12:第1の軸端部
13:第2の軸端部
14:内周面
15:シールキャリア
16:シール部分
17:第1の内部ヨーク
18:第1の外部ヨーク
19:第1のクロスアセンブリ
20:第1のフランジ
21:第1のシャフト要素
22:第2の内側ヨーク
23:第2の外側ヨーク
24:第2のクロスアセンブリ
25:第2のフランジ
26:シート部分
27:シール
28:固定部分
29:溶接フランジ
30:第1のシート面部分
31:第2のシート面部分
32:円周溝
33:支持面
34:シール面
35:内面
36:ロック突起部
37:円形リング面
38:接合面
39:対向面
40:第1の管端要素
41:第2の管端要素
42:管中間要素
43:管中間要素
【図1】
【図2】
【図3】
【国際調査報告】