(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019505089
(43)【公表日】20190221
(54)【発明の名称】領域適応的欠陥検出を行うシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/66 20060101AFI20190125BHJP
   G01N 21/88 20060101ALI20190125BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20190125BHJP
   G01N 23/2251 20180101ALI20190125BHJP
【FI】
   !H01L21/66 J
   !G01N21/88 Z
   !G06T7/00 610C
   !G01N23/2251
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
(21)【出願番号】2018525650
(86)(22)【出願日】20161116
(85)【翻訳文提出日】20180713
(86)【国際出願番号】US2016062355
(87)【国際公開番号】WO2017087571
(87)【国際公開日】20170526
(31)【優先権主張番号】62/257,025
(32)【優先日】20151118
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/350,632
(32)【優先日】20161114
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】500049141
【氏名又は名称】ケーエルエー−テンカー コーポレイション
【住所又は居所】アメリカ合衆国、95035、カリフォルニア州、ミルピタス、ワン テクノロジイ ドライブ
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マハール クリストファー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア キャンベル ローンデール アヴェニュー 407
(72)【発明者】
【氏名】ブラウアー ビョルン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 オレゴン ビーバートン ノースウエスト トゥーソン ストリート 16698
(72)【発明者】
【氏名】ラマチャンドラン ヴィジャイ
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア サニーベール ダンカーディン ウェイ 832
(72)【発明者】
【氏名】カルセンティ ローラン
【住所又は居所】イスラエル レホボト ハラズ ストリート 16/1
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンガウス エリエゼル
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア パロ アルト オルテガ コート 3704
(72)【発明者】
【氏名】ジョーダン ジョン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 カリフォルニア マウンテン ビュー イヴァン ウェイ 3397
(72)【発明者】
【氏名】ミラー ロニ
【住所又は居所】イスラエル ホド ハシャロン エシュコル ストリート 17 テル アビブ ロテム リットマン ザメンホフ 16
【テーマコード(参考)】
2G001
2G051
4M106
5L096
【Fターム(参考)】
2G001AA03
2G001BA07
2G001BA14
2G001CA03
2G001KA03
2G001LA11
2G001NA07
2G051AA51
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2G051EA08
2G051EB01
4M106AA01
4M106CA38
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4M106DB12
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4M106DH11
4M106DH31
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4M106DJ14
4M106DJ18
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4M106DJ23
4M106DJ32
5L096BA03
5L096FA02
5L096FA37
5L096GA10
5L096GA51
5L096HA01
5L096KA09
(57)【要約】
欠陥検出方法は、基準画像を取得するステップと、前記基準画像の目標領域を選択するステップと、マッチング尺度に基づいて、前記目標領域に対応する前記基準画像の1個以上の比較対象領域を識別するステップと、テスト画像を取得するステップと、前記基準画像の前記目標領域および前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域により前記テスト画像をマスキングするステップと、前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップと、前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップとを含んでいる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準画像を取得するステップと、
前記基準画像の目標領域を選択するステップと、
マッチング尺度に基づいて、前記目標領域に対応する前記基準画像の1個以上の比較対象領域を識別するステップと、
テスト画像を取得するステップと、
前記基準画像の前記目標領域および前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域により前記テスト画像をマスキングするステップと、
前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップと、
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップとを含む欠陥検出方法。
【請求項2】
前記マッチング尺度がピクセル値の範囲を含み、前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域を識別するステップが、
前記ピクセル値の範囲内にピクセル値を有する前記基準画像の1個以上の領域を識別するステップを含む、請求項1に記載の欠陥検出方法。
【請求項3】
前記ピクセル値がグレイスケール値を含む、請求項2に記載の欠陥検出方法。
【請求項4】
目標画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記目標領域および前記目標画像内の前記1個以上の比較対象領域におけるピクセルのピクセル値の分布を含むピクセル値分布を計算するステップと、
前記ピクセル値分布に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップとを含む、請求項2に記載の欠陥検出方法。
【請求項5】
前記ピクセル値分布が、前記目標領域および前記目標画像内の前記1個以上の比較対象領域におけるピクセルのピクセル値のヒストグラムを含む、請求項4に記載の欠陥検出方法。
【請求項6】
前記ピクセル分布に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記ピクセル値分布の尾部に関連付けられた外れ値を識別すべく前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップを含む、請求項4に記載の欠陥検出方法。
【請求項7】
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象領域が前記欠陥閾値に基づく欠陥を含むか否かを判定するステップを更に含む、請求項4に記載の欠陥検出方法。
【請求項8】
前記目標領域が単一の目標ピクセルを含む、請求項1に記載の欠陥検出方法。
【請求項9】
前記マッチング尺度がピクセル値の分布を含み、前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域を識別するステップが、
ピクセルの画定された配置を含む近傍パターンを画定するステップと、
前記近傍パターンに従い配置された前記基準画像内での目標近傍を、前記目標近傍が前記目標ピクセルを含み、且つ前記マッチング尺度が前記目標近傍のピクセル値分布を含むように画定するステップと、
前記マッチング尺度に基づいて前記近傍パターンに従い配置された前記基準画像の1個以上の比較対象近傍であって、前記1個以上の比較対象領域に含まれる1個以上の比較対象近傍を識別するステップとを含む、請求項8に記載の欠陥検出方法。
【請求項10】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
局所性鋭敏型ハッチングに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項11】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
カーネル化された局所性鋭敏型ハッチングに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項12】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
パターンマッチング技術に基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項13】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
設計データに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項14】
前記1個以上の比較対象近傍の1個以上の位置をデータベースに保存するステップを更に含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項15】
前記データベースが索引付きデータベースを含む、請求項14に記載の欠陥検出方法。
【請求項16】
前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍の1個以上のピクセル値分布を計算するステップと、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍の前記ピクセル値分布に基づいて前記テスト画像の前記目標近傍におけるピクセル値分布を推定するステップと、
前記目標近傍における前記推定されたピクセル値分布に基づいて前記目標ピクセルに対する欠陥閾値を画定するステップを含む、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項17】
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップが、
前記推定されたピクセル値分布と、前記テスト画像内の前記目標近傍の実際のピクセル値分布との比較に基づいて、前記テスト画像の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップを含む、請求項16に記載の欠陥検出方法。
【請求項18】
前記近傍パターンのサイズが、前記目標画像の生成に用いる測定ツールの相互作用機能に基づいている、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項19】
前記近傍パターンのサイズが、前記目標画像の生成に用いる測定ツールの解像度に基づいている、請求項9に記載の欠陥検出方法。
【請求項20】
基準データが、基準画像または設計データの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の欠陥検出方法。
【請求項21】
前記基準画像が最適金型に基づいている、請求項20に記載の欠陥検出方法。
【請求項22】
前記基準画像が少なくとも1個の基準金型に基づいている、請求項20に記載の欠陥検出方法。
【請求項23】
前記基準画像が中央値基準金型を含む、請求項20に記載の欠陥検出方法。
【請求項24】
前記設計データがネットリストデータまたは1個以上の構造の設計配置の少なくとも一方を含む、請求項20に記載の欠陥検出方法。
【請求項25】
照射ビームを生成する照射光源と、
前記照射ビームを試料へ誘導する照射光学部品の組と、
前記試料から発せられた照射光を収集する検出器とを含む
検査サブシステムと、
前記検出器と通信可能に結合されたコントローラであって、1個以上のプロセッサに、
基準画像を取得し、
前記基準画像の目標領域を選択し、
マッチング尺度に基づいて、前記目標領域に対応する前記基準画像内の1個以上の比較対象領域を識別し、
テスト画像を取得し、
前記基準画像の前記目標領域および前記基準画像の1個以上の比較対象領域によりテスト画像をマスクし、
前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて、前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定し、
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像の目標領域が欠陥を含むか否かを判定させるべく構成されたプログラム命令を実行すべく構成された1個以上のプロサッサを含むコントローラとを含む欠陥検出システム。
【請求項26】
前記マッチング尺度がピクセル値の範囲を含み、前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域を識別するステップが、
前記ピクセル値の範囲内にピクセル値を有する前記基準画像の1個以上の領域を識別するステップを含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項27】
前記ピクセル値がグレイスケール値を含む、請求項26に記載の欠陥検出システム。
【請求項28】
目標画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記目標領域および前記目標画像内の前記1個以上の比較対象領域におけるピクセルのピクセル値の分布を含むピクセル値分布を計算するステップと、
前記ピクセル値分布に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップとを含む、請求項26に記載の欠陥検出システム。
【請求項29】
前記ピクセル値分布が、前記目標領域および前記目標画像内の前記1個以上の比較対象領域内におけるピクセルのピクセル値のヒストグラムを含む、請求項28に記載の欠陥検出システム。
【請求項30】
前記ピクセル分布に基づいて前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記ピクセル値分布の尾部に関連付けられた外れ値を識別すべく前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップを含む、請求項28に記載の欠陥検出システム。
【請求項31】
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象領域が前記欠陥閾値に基づく欠陥を含むか否かを判定するステップを更に含む、請求項28に記載の欠陥検出システム。
【請求項32】
前記目標領域が単一の目標ピクセルを含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項33】
前記マッチング尺度がピクセル値の分布を含み、前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域を識別するステップが、
ピクセルの画定された配置を含む近傍パターンを画定するステップと、
前記近傍パターンに従い配置された前記基準画像内での目標近傍を、前記目標近傍が前記目標ピクセル含み、且つ前記マッチング尺度が前記目標近傍のピクセル値分布を含むように画定するステップと、
前記マッチング尺度に基づいて前記近傍パターンに従い配置された前記基準画像の1個以上の比較対象近傍であって、前記1個以上の比較対象領域に含まれる1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項32に記載の欠陥検出システム。
【請求項34】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
局所性鋭敏型ハッチングに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項35】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
カーネル化された局所性鋭敏型ハッチングに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項36】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
パターンマッチング技術に基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項37】
前記基準画像の前記1個以上の比較対象近傍を識別するステップが、
設計データに基づいて前記基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別するステップを含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項38】
前記1個以上の比較対象近傍の1個以上の位置をデータベースに保存するステップを更に含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項39】
前記データベースが索引付きデータベースを含む、請求項38に記載の欠陥検出システム。
【請求項40】
前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップが、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍の1個以上のピクセル値分布を計算するステップと、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍の前記ピクセル値分布に基づいて前記テスト画像の前記目標近傍におけるピクセル値分布を推定するステップと、
前記目標近傍における前記推定されたピクセル値分布に基づいて前記目標ピクセルに対する欠陥閾値を画定するステップを含む、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項41】
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップが、
前記推定されたピクセル値分布と、前記テスト画像内の前記目標近傍の実際のピクセル値分布との比較に基づいて、前記テスト画像の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップを含む、請求項40に記載の欠陥検出システム。
【請求項42】
前記近傍パターンのサイズが、前記目標画像の生成に用いる測定ツールの相互作用機能に基づいている、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項43】
前記近傍パターンのサイズが、前記目標画像の生成に用いる測定ツールの解像度に基づいている、請求項33に記載の欠陥検出システム。
【請求項44】
基準データが、基準画像または設計データの少なくとも一方を含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項45】
前記基準画像が最適金型に基づいている、請求項44に記載の欠陥検出システム。
【請求項46】
前記基準画像が少なくとも1個の基準金型に基づいている、請求項44に記載の欠陥検出システム。
【請求項47】
前記基準画像が中央値基準金型を含む、請求項44に記載の欠陥検出システム。
【請求項48】
前記設計データが、ネットリストデータまたは1個以上の構造の設計配置の少なくとも一方を含む、請求項44に記載の欠陥検出システム。
【請求項49】
前記照射ビームが、光子ビームまたは粒子ビームの少なくとも一方を含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項50】
前記粒子ビームが、電子またはイオンビームの少なくとも一方を含む、請求項49に記載の欠陥検出システム。
【請求項51】
前記照射光学部品の組が、光子光学部品または粒子光学部品の少なくとも一方を含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項52】
前記検出器が、光子検出器または粒子検出器の少なくとも一方を含む、請求項25に記載の欠陥検出システム。
【請求項53】
照射ビームを生成する照射光源と、
前記照射ビームを試料へ誘導する照射光学部品の組と、
前記試料から発せられた照射光を収集する検出器とを含む
検査サブシステムと、
前記検出器と通信可能に結合されたコントローラであって、1個以上のプロセッサに、
基準画像を取得し、
前記基準画像の目標領域を選択し、
ピクセルの画定された配置を含む近傍パターンを画定し、
前記近傍パターンに従い配置された前記基準画像内の目標近傍を、前記目標近傍が目標ピクセルを含むように画定し、
前記目標近傍のピクセル値分布を含むマッチング尺度に基づいて、前記目標領域に対応する前記基準画像内の1個以上の比較対象領域を識別し、
テスト画像を取得し、
前記基準画像の前記目標領域および前記基準画像の1個以上の比較対象領域によりテスト画像をマスクし、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍の1個以上のピクセル値分布を計算し、
前記テスト画像の前記1個以上の比較対象近傍のピクセル値分布に基づいて、前記テスト画像の前記目標近傍におけるピクセル値分布を評価し、
前記目標近傍における推定されたピクセル値分布に基づいて前記目標ピクセルに対する欠陥閾値を画定して、
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像の目標ピクセルが欠陥を含むか否かを判定させるべく構成されたプログラム命令を実行すべく構成された1個以上のプロサッサを含むコントローラとを含む欠陥検出システム。
【請求項54】
基準画像を取得するステップと、
前記基準画像の目標領域を選択するステップと、
マッチング尺度に基づいて、前記目標領域に対応する前記基準画像の1個以上の比較対象領域を識別するステップと、
テスト画像を取得するステップと、
前記基準画像の前記目標領域および前記基準画像の前記1個以上の比較対象領域により前記テスト画像をマスキングするステップと、
前記テスト画像内の前記1個以上の比較対象領域に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップと、
前記欠陥閾値に基づいて前記テスト画像内の前記目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップとを含む欠陥検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に欠陥検出に関し、より具体的には領域適応的欠陥検出に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術の相互参照
本出願は、Lauent Karsenti、Eliezer Rosengaus、John Jordan、およびRoni Millerを発明者とする2015年11月18日出願の米国仮特許出願第62/257,025号「AUTOMATED GENERALIZED REGION ADAPTIVE DEFECTIVE ENGINE(a−GRADE)」を米国特許法§119(e)の下で優先権主張するものであり、その全文を本明細書に引用している。
【0003】
検査システムは、半導体ウエーハ上の欠陥を識別および分類してウェーハ上の欠陥数を求める。所与の半導体ウエーハは、数百個のチップを含み、各チップが数千個の注目素子を含んでいて、1個のチップの所与の層上で各注目素子が数百万個形成されている場合がある。その結果、検査システムは所与のウェーハ上で膨大な数のデータポイント(例:いくつかのシステムでは数千億個のデータポイント)を生成する場合がある。更に、装置の小型化が進み続けるため、検査システムに対する要求も高まる。この要求には、検査速度または感度を犠牲にすることなく解像度および容量を向上させるニーズが含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国仮特許出願第62/257,025号
【特許文献2】米国特許第7,676,007号
【特許文献3】米国特許出願第13/115,957号
【特許文献4】米国特許第8,041,103号
【特許文献5】米国特許第7,570,796号
【特許文献6】米国特許出願第13/339,805号
【特許文献7】米国特許第8,126,255号
【特許文献8】米国特許出願第9,222,895号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
欠陥検出の感度は、欠陥検出方法におけるノイズの発生源に大きく依存する。例えば、典型的な欠陥検出システムは、テスト画像と基準画像との差分画像を生成し、テスト画像内の欠陥は、テスト画像と基準画像とのピクセル値の差異として現れる。しかし、基準画像および/またはテスト画像に付随するノイズが欠陥検出感度を低下させる。いくつかの追加的な欠陥検出システムは、感度の向上を図って複数の基準画像(例:異なるウェーハ、異なる金型、金型内の反復パターンの異なる領域等)を利用する。にもかかわらず、このようなシステムは本質的に基準データノイズの影響を受けやすく、結局は欠陥検出感度が制約される。従って、上で述べたような短所を克服するシステムおよび方法を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の1個以上の例示的な実施形態による欠陥検出方法を開示する。例示的な一実施形態において、本方法は、基準画像を取得するステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、基準画像の目標領域を選択するステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、マッチング尺度に基づいて、目標領域に対応する基準画像の1個以上の比較対象領域を識別するステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、テスト画像を取得するステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、基準画像の目標領域および基準画像の1個以上の比較対象領域によりテスト画像をマスキングするステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、テスト画像内の1個以上の比較対象領域に基づいてテスト画像内の目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップを含んでいる。別の例示的な実施形態において、本方法は、欠陥閾値に基づいてテスト画像の目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップを含んでいる。
【0007】
本開示の1個以上の例示的な実施形態による欠陥検出システムを開示する。例示的な一実施形態において、本システムは、検査サブシステムを含んでいる。別の例示的な実施形態において、検査サブシステムは、照射ビームを生成する照射光源を含んでいる。別の例示的な実施形態において、検査サブシステムは、照射ビームを試料へ誘導する照射光学部品の組を含んでいる。別の例示的な実施形態において、本システムは、試料から発せられた照射光を収集する検出器を含んでいる。別の例示的な実施形態において、本システムは、検出器と通信可能に結合されたコントローラを含んでいる。別の例示的な実施形態において、コントローラは、基準画像を取得すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、基準画像の目標領域を選択すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、マッチング尺度に基づいて、目標領域に対応する基準画像内の1個以上の比較対象領域を識別すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、テスト画像を取得すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、基準画像の目標領域および基準画像の1個以上の比較対象領域によりテスト画像をマスクすべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、テスト画像内の1個以上の比較対象領域に基づいて、テスト画像内の目標領域に対する欠陥閾値を画定すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、欠陥閾値に基づいてテスト画像の目標領域が欠陥を含むか否かを判定すべく構成されている。
【0008】
本開示の1個以上の例示的な実施形態による欠陥検出システムを開示する。例示的な一実施形態において、本システムは、検査サブシステムを含んでいる。別の例示的な実施形態において、検査サブシステムは、照射ビームを生成する照射光源を含んでいる。別の例示的な実施形態において、検査サブシステムは、照射ビームを試料へ誘導する照射光学部品の組を含んでいる。別の例示的な実施形態において、本システムは、試料から発せられた照射光を収集する検出器を含んでいる。別の例示的な実施形態において、本システムは、検出器と通信可能に結合されたコントローラを含んでいる。別の例示的な実施形態において、コントローラは基準画像を取得すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは基準画像の目標ピクセルを選択すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラはピクセルの画定された配置を含む近傍パターンを画定すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは近傍パターンに従い配置された基準画像内で目標近傍を画定すべく構成されている。本開示の1個以上の例示的な実施形態によれば、目標近傍は目標ピクセルを含んでいる。別の例示的な実施形態において、コントローラは、マッチング尺度に基づいて、目標領域に対応する基準画像の1個以上の比較対象近傍を識別すべく構成されている。本開示の1個以上の例示的な実施形態によれば、マッチング尺度は、目標近傍のピクセル値分布を含んでいる。別の例示的な実施形態において、コントローラは、テスト画像を取得すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、基準画像の目標領域および基準画像の1個以上の比較対象近傍によりテスト画像をマスクすべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、テスト画像内の1個以上の比較対象近傍の1個以上のピクセル値分布を計算すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、テスト画像の1個以上の比較対象近傍のピクセル値分布に基づいて、テスト画像の目標近傍におけるピクセル値分布を推定すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、目標近傍で推定されたピクセル値分布に基づいて、目標ピクセルに対する欠陥閾値を画定すべく構成されている。別の例示的な実施形態において、コントローラは、欠陥閾値に基づいてテスト画像の目標ピクセルが欠陥を含むか否かを判定すべく構成されている。
【0009】
上述の一般的な記述および以下の詳細な記述は例示的且つ説明的に過ぎず、必ずしも請求項で規定する本発明を限定するものではないことを理解されたい。本明細書に含まれていてその一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を示すものであり、一般的な記述と合わせて本発明の原理の説明に役立つ。
【0010】
本開示の多くの利点は、添付の図面を参照することにより当業者の理解が深まろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本開示の1個以上の実施形態による、検査システムの概念図である。
【図2】本開示の1個以上の実施形態による、検査システムによる検出に適した欠陥を含む試料の模式図である。
【図3】本開示の1個以上の実施形態による、試料検査方法で実行されるステップを例示しているフロー図である。
【図4A】本開示の1個以上の実施形態による、複数の目標領域を有する基準画像の概念図である。
【図4B】本開示の1個以上の実施形態による、図4Aに示す基準画像に関連付けられたピクセル値の分布のプロット図である。
【図5A】目標領域および関連付けられた比較対象領域に対応するマスクパターン要素を示すマスクの概念図である。
【図5B】目標領域および関連付けられた比較対象領域に対応するマスクパターン要素を示すマスクの概念図である。
【図5C】目標領域および関連付けられた比較対象領域に対応するマスクパターン要素を示すマスクの概念図である。
【図6】本開示の1個以上の実施形態による、欠陥を含む試料のテスト画像の概念図である。
【図7A】本開示の1個以上の実施形態による、マスクによりマスキングされたテスト画像の概念図である。
【図7B】本開示の1個以上の実施形態による、残りのピクセルのピクセル値分布のプロット図である。
【図7C】本開示の1個以上の実施形態による、マスクによりマスキングされたテスト画像の概念図である。
【図7D】本開示の1個以上の実施形態による、残りのピクセルのピクセル値分布のプロット図である。
【図7E】本開示の1個以上の実施形態による、マスクによりマスキングされたテスト画像の概念図である。
【図7F】本開示の1個以上の実施形態による、残りのピクセルのピクセル値分布のプロット図である。
【図8】本開示の1個以上の実施形態による、試料の欠陥マップの概念図である。
【図9A】本開示の1個以上の実施形態による、光学検査サブシステムとして構成された検査測定サブシステムの概念図である。
【図9B】本開示の1個以上の実施形態による、粒子ビーム検査サブシステムとして構成された検査サブシステムの概略模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、添付図面に示す開示内容について詳細に述べる。本開示は特に、特定の実施形態およびこれらに固有の特徴に関して図示および記述されている。以下に記述する実施形態は限定的でなく、例示的であると理解されたい。当業者には、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形式および細部に各種の変更および改良がなされ得ることは明らかであろう。
【0013】
本開示の実施形態は、領域適応的な欠陥検出を行うシステムおよび方法を目的としている。この点に関して、テスト画像における冗長な情報を用いて類似の特徴(例:比較対象領域)を有するテスト画像の領域を判定することができる。従って、テスト画像の比較対象領域におけるピクセル値に基づいて欠陥検出閾値を生成することができる。本開示の実施形態は、基準画像を用いることなく、テスト画像上の比較対象領域を判定することを目的としている。本開示の追加的な実施形態は、基準データ(例:基準画像、設計データ等)を用いて基準画像内の比較対象領域を判定し、比較対象領域によりテスト画像をマスキングすることを目的としている。このように、基準データによりテスト画像内の比較対象領域の正確な判定を容易に行うことができるが、欠陥検出閾値はテスト画像のピクセル値だけに基づいていてよい。本開示の更なる実施形態は、ピクセル固有の欠陥検出閾値の測定を目的としている。例えば、基準画像の各ピクセルに対して、周辺ピクセルの近傍におけるピクセル値の分布をテスト画像全体にわたり類似近傍と比較して当該ピクセルに欠陥が存在するか否かを判定することができる。本開示の追加的な実施形態は、テスト画像を複数のセグメントに分割して、各セグメントに対して領域固有の欠陥検出閾値を判定することを目的としている。例えば、テスト画像を、類似ピクセル値(例:グレーレベルピクセル値等)を有する領域に応じて分割して、各セグメントに対して領域固有の欠陥検出閾値を判定することができる。
【0014】
以下、典型的な欠陥検出システムがテスト画像を(例えば1個以上の差分画像の生成等により)1個以上の基準画像と比較することにより欠陥を検出できること認識されたい。基準画像には別の金型(例:金型毎の検出等)または別のセル(例:セル毎の検出等)が関連付けられていてよい。しかし、基準画像に付随するノイズは欠陥検出感度を著しく低下させる恐れがある。複数の基準画像を利用して基準画像ノイズを克服する試みは、スループットまたは処理要件等の、但しこれらに限定されない追加的なシステム性能に悪影響を及ぼす恐れがある。例えば、1個のテスト画像を2個の基準画像と比較することは、両方の画像との比較により欠陥が識別された場合にしかフラグが立たないため困難を伴う。このようなシステムは、基準画像ノイズにより依然として制約がある。別の例として、いくつかの欠陥検出システムは「最適化された」(例:最良の)基準画像を生成するものがある。例えば、「最適化された」基準画像は、基準画像の各ピクセルが複数の基準画像の対応ピクセルの中央値を表す中央値金型等の、但しこれらに限定されない複数の基準画像の統計的集約を含んでいてよい。同様に、このようなシステムは依然として、特にノイズも現れるテスト画像で感度が低いという問題がある。本開示の追加的な実施形態は、基準画像ではなくテスト画像のピクセル値に基づく欠陥閾値の判定を提供するものであり、基準画像ノイズを回避できる。
【0015】
本明細書では更に、欠陥検出システムが試料を、各部分内で試料の構造が同様の特徴を有するように複数の部分に分割できることを理解されたい。更に、このようなシステムは各部分を別々に調べて各部分内の類似構造を統計的に比較することができる。例えば、このような欠陥検出システムは、セグメント化自動閾値設定(SAT)、マルチダイ適応的閾値設定(MDAT/MDAT2)、階層的局所自動閾値設定(HLAT)、コンテキストベース画像化(CBI)、標準参照パッチ(SRP)、またはテンプレートベース検査(TBI)を利用できるが、これらに限定されない。試料の設計データを用いて検査を容易にする検査システムは一般に2010年3月9日公開の米国特許第7,676,077号、および2000年11月28日発行の米国特許第6,154,714号および2011年10月18日発行の米国特許第8,041,103号に記述されており、その全文を本明細書に引用している。
【0016】
しかし、試料の異なる部分を別々に調べるのは、検出感度に悪影響を及ぼし得る測定効果をもたらす恐れがある。例えば、粒子画像化方法(例:走査電子顕微鏡検査、集束イオンビーム画像化等)は、測定領域に大きく依存し得る帯電効果をもたらす恐れがある。例えば、エッジに囲まれていて、広い測定領域にわたり画像化されるピクセルは、同一エッジにより画定される測定領域により画像化されたピクセルとは異なる挙動を示す場合がある。本開示の追加的な実施形態は、測定領域が広い画像全体における比較対象領域を識別するものであり、測定による人為的影響を回避できる。
【0017】
本開示全体を通じて用いる用語「試料」は一般に、半導体または非半導体材料(例:ウェーハ等)からなる基板に関する。例えば、半導体または非半導体材料には単結晶シリコン、ヒ化ガリウム、およびリン化インジウムが含まれていてよいが、これらに限定されない。1個の試料が1個以上の層を含んでいてよい。例えば、このような層にはレジスト、誘電材料、導電材料、および半導材料が含まれていてよいが、これらに限定されない。このような層として多くの異なる種類が当分野で知られており、本明細書で用いる用語「試料」は、あらゆる種類のこのような層を上に形成できる試料を含むものとする。試料上に形成される1個以上の層はパターン化されていても、パターン化されていなくてもよい。例えば、1個の試料が、各々反復可能なパターン化された特徴を有する複数の金型を含んでいてよい。このような材料層の形成および処理から最終的に完成した装置を得ることができる。多くの異なる種類の素子を1個の試料上に形成することができ、本明細書で用いる用語「試料」は、当分野で公知の任意の種類の素子を上に形成できる試料を含むものとする。更に、本開示の目的のため、用語「試料」と「ウェーハ」は入れ替え可能であると解釈すべきである。また、本開示の目的のため、用語「パターニング装置」、「マスク」および「レチクル」は入れ替え可能であると解釈すべきである。
【0018】
図1は、本開示の1個以上の実施形態による検査システム100の概念図である。一実施形態において、検査システム100は、試料104を調べる検査測定サブシステム102を含んでいる。例えば、検査測定サブシステム102は試料104上における1個以上の欠陥を検出することができる
【0019】
本明細書において検査測定サブシステム102が、試料104上の欠陥の検出に適した当分野で公知の任意の種類の検査システムであってよいことに注意されたい。例えば、検査測定サブシステム102は粒子ビーム検査サブシステムを含んでいてよい。従って、検査測定サブシステム102は、1個以上の粒子ビーム(例:電子ビーム、イオンビーム等)を試料104に向けて、試料104から発せられて検出された放射(例:二次電子、後方散乱電子、発光等)に基づいて1個以上の欠陥を検出可能にできる。別の例として、検査測定サブシステム102は、光学検査サブシステムを含んでいてよい。従って、検査測定サブシステム102は、光放射を試料104へ誘導して、試料104から発せられる検出された放射(例:反射放射、散乱放射、回折放射、発光放射等)に基づいて1個以上の欠陥を検出可能にできる。
【0020】
検査測定サブシステム102は、画像化モードまたは非画像化モードで動作可能である。例えば、画像化モードでは、個々の対象(例:欠陥)は、試料上の照射スポット内で(例:明視野画像、暗視野画像、位相コントラスト画像等の一部として)解像可能であってよい。非画像化動作モードでは、1個以上の検出器により収集された放射が試料上の単一の照射スポットに関連付けられて、試料104の画像の単一のピクセルを表すことができる。この点に関して、試料位置の並びからデータを取得することにより試料104の画像を生成することができる。更に、検査測定サブシステム102は、試料からの放射を瞳孔平面で解析して試料104からの放射の角度分布を特徴付ける(例:試料104による放射の散乱および/または回折に関連付ける)散乱計測に基づく検査システムとして動作することができる。
【0021】
別の実施形態において、検査システム100は、検査測定サブシステム102に結合されたコントローラ106を含んでいる。この点に関して、コントローラ106は、検査測定サブシステム102からの検査データを含むがこれに限定されないデータを受信すべく構成されていてよい。別の実施形態において、コントローラ106は1個以上のプロセッサ108を含んでいる。例えば、1個以上のプロセッサ108は、メモリ装置110またはメモリ内に保存されたプログラム命令の組を実行すべく構成されていてよい。コントローラ106の1個以上のプロセッサ108は、当分野で公知の任意の処理要素を含んでいてよい。この点で、1個以上のプロセッサ108は、アルゴリズムおよび/または命令を実行すべく構成された任意のマイクロプロセッサ型の装置を含んでいてよい。更に、メモリ装置110は関連付けられた1個以上のプロセッサ108により実行可能なプログラム命令の保存に適した当分野で公知の任意の記憶媒体を含んでいてよい。例えば、メモリ装置110は非一時的メモリ媒体を含んでいてよい。追加的な例として、メモリ装置110は、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気または光メモリ装置(例:ディスク)、磁気テープ、固体ドライブ等が含まれるが、これらに限定されない。更に、メモリ装置110は1個以上のプロセッサ108と共に共通コントローラ筐体に収納されていてよいことに注意されたい。
【0022】
図2は、本開示の1個以上の実施形態による、検査システム100による検出に適した欠陥を含む試料104の模式図である。一実施形態において、試料104は、構造202関連付けられた欠陥200を含んでいる。本明細書で既に述べたように、欠陥200は、試料104の画像(例:テスト画像)を基準画像と比較することにより識別可能である。しかし、基準画像に付随するノイズが検出感度に悪影響を及ぼす恐れがある。
【0023】
一実施形態において、試料104に関連付けられた反復的情報(例:小モティーフの反復)を利用して欠陥(例:欠陥200等)を検出することができる。例えば、試料104は、反復的構造の1個以上の組を含んでいてよい。試料104上の特定の構造に関連付けられたテスト画像のピクセルは、他の反復的構造に関連付けられた比較対象領域のピクセルと類似ピクセル値を有していると予想される。図2に示すように、構造202〜208は類似構造の第1の組を形成し、構造210〜212は第2の類似構造の組を形成していてよい。更に、欠陥200は、欠陥200のピクセル値と、試料全体にわたる比較対象領域のピクセル値との比較に基づいて検出することができる。例えば、欠陥200のピクセル値と、構造204〜208に関連付けられた比較対象領域216〜220のピクセルとの比較に基づいて欠陥200を検出することができるが、必須ではない。別の例として、周囲近傍214(例:1ピクセルの近傍)内のピクセル値と、構造204〜208に関連付けられた比較対象領域216〜220内のピクセルとの比較に基づいて欠陥200を検出することができるが、必須ではない。
【0024】
図2に示すように、反復的構造は、欠陥の検出に適した反復的データを提供するために試料上で同じ向きである必要はない。例えば、構造202,208は、試料104上で構造204〜206と同じ向きでなくてもよい。
【0025】
更に、試料104に関連付けられた反復的情報は、反復的構造に限定されない。むしろ、試料104は、比較対象近傍のピクセルが類似ピクセル値を有していると予想されるように、様々な構造の部分に関連付けられた試料全体にわたる多数の比較対象近傍(例:ピクセル近傍)を含み得ると言える。別の実施形態において、テスト画像全体にわたる比較対象領域に基づいて、テスト画像の注目領域(例:目標領域)に対するピクセル統計値を推定する。別の実施形態において、基準データ(例:基準画像、設計データ等)を利用して試料104全体にわたる比較対象領域(例:比較対象近傍)を識別する。この点に関して、基準データにより比較対象領域が与えられるテスト画像の比較対象領域内でのピクセル値の解析に基づいて試料上の欠陥を検出することができる。この点に関して、検査システム100は、テスト画像と基準画像のピクセルを直接比較することなく(例:テスト画像と基準画像との差分画像を生成することなく)試料104のテスト画像内の欠陥を検出することができる。従って、基準画像に付随するノイズを回避して極めて感度の高い欠陥検出を行うことができる。
【0026】
本開示で用いる用語「設計データ」は一般に、複雑なシミュレーションまたは簡単幾数学的およびブール代数演算を介した物理設計から導かれた集積回路およびデータの物理設計を指す。また、レチクル検査システムにより得られるレチクルの画像および/またはその派生物を設計データの1個以上の代用物として用いることができる。このようなレチクル画像またはその派生物は、設計データを用いる本明細書に記述する任意の実施形態における設計配置の代用物としての役割を果たす。設計データおよび設計データ代用物について、Kulkarniによる2010年3月9日出願の米国特許第7,676,007号、Kulkarniによる2011年5月25日出願の米国特許出願第13/115,957号、Kulkarniによる2011年10月18日出願の米国特許第8,041,103号、およびZafar他による2009年8月4日出願の米国特許第7,570,796号に記述されており、その全文を本明細書に引用している。更に、検査プロセスの指示における設計データの利用について、Parkによる2012年2月17日出願の米国特許出願第13/339,805号に一般的に記述されており、その全文を本明細書に引用している。
【0027】
設計データは、試料104上の個々の素子および/または層(例:絶縁体、導体、半導体、井戸、基板等)の特徴、試料104上の層同士の接続関係、または試料104上の素子および接続(例:導線)の物理的配置を含んでいてよい。この点に関して、設計データは、試料104上の印刷パターン要素に対応する複数の設計パターン要素を含んでいてよい。
【0028】
本明細書において、設計データが、試料104上のパターン要素の配置情報を含む「フロアパターン」として知られるものを含んでいてよいことに注意されたい。ここで更に、当該情報が、通常はGDSIIまたはOASISファイル形式で保存されるチップの物理設計から抽出できることに注意されたい。構造上の挙動またはプロセス設計の相互作用は、パターン要素のコンキクスト(環境)の関数であってよい。フロアパターンを用いることにより、提案する解析が、半導体層に構築される特徴を記述する多角形等の設計データ内のパターン要素を識別することができる。更に、提案する方法は、これらの反復ブロックの協調情報と共にコンキクストデータ(例:隣接構造の位置等)を提供することができる。
【0029】
一実施形態において、設計データは、パターン要素の1個以上のグラフフィック表現(例:視覚的表現、象徴的表現、図形表現等)を含んでいる。例えば、設計データは、素子の物理的配置のグラフィック表現(例:試料104上に加工される印刷パターン要素に対応する1個以上の多角形の記述)を含んでいてよい。更に、設計データは、試料設計の1個以上の層のグラフフィック表現(例:試料104上に加工される印刷パターン要素の1個以上の層)または1個以上の層同士の接続性を含んでいてよい。別の例として、設計データは、試料104上の素子の電気接続性のグラフフィック表現を含んでいてよい。この点に関して、設計データは、試料に関連付けられた1個以上の回路またはサブ回路のグラフフィック表現を含んでいてよい。別の実施形態において、設計データは、試料104の1個以上の部分のグラフフィック表現を含む1個以上の画像ファイルを含んでいる。
【0030】
別の実施形態において、設計データは、試料104のパターン要素の接続性の1個以上のテキスト記述(例:1個以上のリスト、1個以上のテーブル、1個以上のデータベース等)を含んでいる。例えば、設計データは、ネットリストデータ、回路シミュレーションデータ、またはハードウェア記述言語データを含むが、これらに限定されない。ネットリストは、物理ネットリスト、論理ネットリスト、インスタンスネットリスト、またはネット主体のネットリストを含むがこれらに限定されない電気回路の接続性の記述を提供する当分野で公知の任意の種類のネットリストを含んでいてよい。更に、ネットリストは、試料104上の回路および/またはサブ回路を記述する1個以上のサブネットリスト(例:階層構成における)を含んでいてよい。例えば、ネットリストに関連付けられたネットリストデータは、ノードのリスト(例:ネット、回路素子間の導線等)、ポートのリスト(例:端末、ピン、コネクタ等)、ネット間の電気的素子の記述(例:レジスタ、コンデンサ、インダクタ、トランジスタ、ダイオード、電源等)、電気的素子に関連付けられた値(例:抵抗のオームを単位とする抵抗値、電源のボルトを単位とする電圧値、電圧源の周波数特性、素子の初期条件等)を含むが、これらに限定されない。別の実施形態において、設計データは、半導体処理フローの特定のステップに関連付けられた1個以上のネットリストを含んでいてよい。例えば、試料104は、半導体処理フローの1個以上の中間点で(例:検査システム100により)検査されてもよい。従って、要注意領域の生成に利用される設計データは、半導体処理フローの現時点での試料104の配置に固有であってよい。この点に関して、半導体処理フロー内の特定中間点でのウェーハ上に存在する素子だけを含めるように、半導体処理フロー内の特定中間点に関連付けられたネットリストを、技術ファイル(層の接続性、各々の層の電気特性等)と組み合わせた物理設計配置、または試料104の最終配置に関連付けられたネットリストのいずれかから導く(例:抽出等)ことができる。
【0031】
図3は、本開示の1個以上の実施形態による、試料検査方法300で実行されるステップを示すフロー図である。出願人は、検査システム100との関連で本明細書において既に述べた実施形態および実装技術が、方法300にも拡張できるものと解釈すべきであることに注意されたい。しかし更に、方法300が検査システム100のアーキテクチャに限定されない点にも注意されたい。
【0032】
方法300の各々のステップは、本明細書に更に記述するように実行することができる。これらのステップは、本明細書に記述する任意の実施形態に従い構成されていてよい1個以上のコントローラ(例:コントローラ106等)により実行することができる。また、上述の方法は、本明細書に記述する任意のシステム実施形態に従い実行することができる。方法300はまた、本明細書に記述するコントローラまたは任意のシステム実施形態により実行可能な1個以上の追加的ステップを含んでいてよい。
【0033】
一実施形態において、方法300は基準画像を取得するステップ302を含んでいる。基準画像は、欠陥の有無に関して検査対象である試料104の部分を表すものであってよい。例えば、基準画像は、試料104の部分(例:金型、セル等)の画像を含んでいてよい。別の例として、基準画像は、複数の基準部分画像の合体として形成されていてもよい。この点に関して、基準画像の各ピクセルは、複数の基準部分画像の対応ピクセルの統計的集計に対応する値(例:対応ピクセルのピクセル値の中央値、対応ピクセルのピクセル値の平均等)を有していてよい。別の実施形態において、基準画像はノイズデータを含んでいる。例えば、基準画像は、複数の基準部分画像に付随するノイズデータを含んでいてよい。この点に関して、基準画像は、試料104の複数の領域についてノイズの相対的尺度を示すデータ(例:複数の基準部分画像のピクセル値間の変動等)を含んでいてよい。
【0034】
図4Aは、本開示の1個以上の実施形態による、複数の目標領域を有する基準画像400の概念図である。例えば、試料104は、第1の類似構造の組402、第2の類似構造の組404、および第3の類似構造の組406を含んでいてよい。第1の類似構造の組402、第2の類似構造の組404、および第3の類似構造の組406が、単に説明目的で図4Aに円の組として示されており、第1の類似構造の組402、第2の類似構造の組404、および第3の類似構造の組406の各組内のピクセルが任意のパターンで配置されていてよいことを理解されたい。更に、類似構造が、形状、サイズ、ピクセル値、またはピクセル値の分布等の、但しこれらに限定されない、従来技術で公知の任意の尺度に従い類似していてよいことを理解されたい。
【0035】
基準画像は、当分野で公知の任意の方法により形成されてよい。例えば、基準画像は、少なくとも部分的には検査測定サブシステム102を用いて生成されてよいが、必須ではない。従って、基準画像は、光学画像、走査型電子顕微鏡画像、粒子ビーム画像等に対応していてよい。別の例として、基準画像は検査システム100により保存することができる。例えば、基準画像はコントローラ106のメモリ装置110内に保存することができる。別の例として、基準画像は、外部ソース(例:データ記憶システム、サーバ、追加的な検査システム等)から取得されてもよい。
【0036】
別の実施形態において、基準画像は、少なくとも部分的に設計データを用いて生成されてよい。この点に関して、基準画像は、検査対象の1個以上の特徴の意図された配置(例:物理的配置、電気的配置等)の1個以上の態様を含んでいてよい。
【0037】
別の実施形態において、方法300は、基準画像の目標領域を選択するステップ304を含んでいる。例えば、目標領域は、(例:方法300の所与の反復における)欠陥の有無に関して検査対象である1個以上の注目ピクセルを含んでいてよい。基準画像は、任意の個数の目標領域を含んでいてよい。例えば、テスト画像内の各ピクセルは、別々の目標領域であってよい。この点に関して、基準画像の各ピクセルは別々に考慮することができる。別の例として、目標領域はテスト画像にピクセルの組を含んでいてよい。この点に関して、目標領域内の全てのピクセルを同時に考慮することができる。再び図4Aを参照するに、目標領域は、第1の類似構造の組402のピクセル組408、第2の類似構造の組404のピクセル組410、または第3の類似構造の組406のピクセル組412を含んでいてよいが、これらに限定されない。更に、複数の目標領域は、(例:コントローラ106等により)逐次または並列に考慮することができる。
【0038】
別の実施形態において、方法300は、マッチング尺度に基づいて、目標領域に対応する基準画像の1個以上の比較対象領域を識別するステップ306を含んでいる。この点に関して、マッチング尺度は、類似ピクセル統計値を有することが予想される基準画像の比較対象領域を目標領域として選択する動作を制御することができる。別の実施形態において、方法300は、テスト画像を取得するステップ308を含んでいる。別の実施形態において、方法300は、基準画像の目標領域および基準画像の1個以上の比較対象領域によりテスト画像をマスキングするステップ310を含んでいる。この点に関して、基準画像の1個以上の比較対象領域に関連付けられた位置データを用いて、テスト画像の関連する部分を選択することができる。更に、ノイズの重要な発生源となり得る、(例:差分画像における)基準画像とテスト画像のピクセル値の直接的比較を回避することができる。
【0039】
テスト画像は、欠陥の有無に関して検査対象である画像(例:試料104の)であってよい。更に、テスト画像は、当分野で公知の任意の方法により形成されていてよい。例えば、テスト画像は、少なくとも部分的に検査測定サブシステム102を用いて生成されていてよいが、必須ではない。従って、テスト画像は、光学画像、走査型電子顕微鏡画像、粒子ビーム画像等に対応していてよい。別の例として、テスト画像は検査システム100により保存することができる。例えば、テスト画像は、コントローラ106のメモリ装置110内に保存することができる。この点に関して、検査システム100は仮想検査システムとして動作することができる。別の例として、テスト画像は、外部ソース(例:データ記憶システム、サーバ、追加的な検査システム等)から取得されてもよい。
【0040】
マッチング尺度は、画像のピクセルの領域を比較する当分野で公知の任意の種類の尺度であってよい。
【0041】
一実施形態において、マッチング尺度は、設計データに基づいて同様ように設計された試料104の領域の位置データを含んでいる。例えば、設計データは、可能な比較対象領域の位置を判定するために利用できる。一実施形態において、基準画像の各ピクセルの可能な比較対象領域の位置を、検査システム100(例:メモリ装置110等)により保存することができる。例えば、基準画像の各ピクセルの可能な比較対象領域は、効果的に取得できるようデータ記憶装置(例:索引付きデータ記憶装置等)に保存することができる。
【0042】
別の実施形態において、マッチング尺度は、目標ピクセル(例:単一ピクセルを含む目標領域)周辺のピクセル値の分布を含んでいる。例えば、マッチング尺度に関連付けられたピクセル値の特定の分布は、特定の近傍(例:1ピクセルの近傍)に関連付けられたピクセル値の特定のヒストグラム、またはピクセル値が相対的または絶対的に画定されたピクセルの組の特定の空間分布を含むが、これらに限定されない。この点に関して、比較対象領域は、目標ピクセルを囲むピクセルと同一(または実質的に同様の)ピクセル値分布を有する基準画像全体にわたるピクセルの近傍を含んでいてよい。更に、近傍マッチング尺度は、サイズおよび/または形状(例:矩形、円等)が画定された特定の近傍パターン(例:ピクセルの配置)を有していてよい。従って、基準画像の1個以上の比較対象領域は、比較対象の近傍が目標近傍のピクセル値分布に対応するピクセル値分布を有する近傍パターンに従い配置された基準画像全体にわたる比較対象近傍を含んでいてよい。
【0043】
別の実施形態において、近傍パターンの寸法および/または配置は、基準画像および/または試料104の画像(例:テスト画像)の生成に用いる検査測定サブシステム102に基づいている。例えば、近傍パターンの寸法および/または配置は、試料の加工に用いる相互作用機能および/またはリソグラフィシステムの解像度に基づいていてよい。一例において、近傍は、試料104上の約100nmを表すことができ、従ってリソグラフィシステム(例:193nmのリソグラフィシステム等)の近似的な解像度を表すことができるが、必須ではない。別の例として、近傍パターンの寸法および/または配置は、検査測定サブシステム102の相互作用機能および/または解像度に基づいていてよい。
【0044】
基準画像において1個以上の比較対象領域を、当分野で公知の任意の方法に基づいて識別することができる。一実施形態において、比較対象領域は、パターンマッチング技術に基づいて識別することができる。本明細書において、基準画像内の比較対象領域を識別するには潜在的に時間および/または計算負荷が高くなり得ることが認識されている。例えば、総当たりパターンマッチング処理を用いて比較対象領域を識別するのに要する時間および/または計算リソースは、検査システム100の全体的なパフォーマンスに悪影響を及ぼし得る。一実施形態において、検査システム100は(例:コントローラ106を介して)、局所性鋭敏型ハッシング技術を用いて比較対象領域を識別することができる。例えば、検査システム100は、カーネル化された局所性鋭敏型ハッシングを利用して、比較対象領域を目標近傍の「最近隣」として効率的に認識することができる。この点に関して、当該検索方法は計算量が抑えられ、且つ基準画像の静止性質を利用する。
【0045】
別の実施形態において、マッチング尺度は、ピクセル値の範囲(例:グレイスケールピクセル値、RGBピクセル値等)を含んでいる。この点に関して、基準画像の1個以上の比較対象領域は、当該ピクセル値の範囲内にピクセル値を有するピクセルを含んでいてよい。
【0046】
図4Bは、本開示の1個以上の実施形態による、図4Aに示す基準画像に関連付けられたピクセル値の分布(例:ヒストグラム)416のプロット図414である。一実施形態において、基準画像400は、基準画像のピクセル値がグレイスケール値を表すグレイスケール画像である。別の実施形態において、第1の類似構造の組402、第2の類似構造の組404、および第3の類似構造の組406は識別可能な範囲にあるピクセル値を有している。例えば、図4Bに示すように、3個の範囲、すなわちカットオフ値418よりも小さいグレイスケール値を有するピクセル、カットオフ値418とカットオフ値420の間のグレイスケール値を有するピクセル、およびカットオフ値420よりも大きいグレイスケール値を有するピクセルを識別することができる。従って、ピクセル値の範囲を含むマッチング尺度を用いて、ピクセル値が目標領域と同一範囲内にあるピクセルを有する基準画像の構造を識別することができる。
【0047】
別の実施形態において、1個以上の比較対象領域の位置データが検査システム100(例:メモリ装置110等)により保存される。位置データは、基準画像内の1個以上の比較対象領域の位置、サイズ、または形状を含むが、これらに限定されない。
【0048】
別の実施形態において、ステップ310で、テスト画像がテスト領域および比較対象領域によりマスキングされる。この点に関して、テスト領域および比較対象領域に関連付けられたピクセルを1個のグループとして解析することができる。
【0049】
別の実施形態において、ステップ310は、ステップ306で識別された比較対象領域に基づいてマスクを生成するステップを含んでいる。マスクは、当分野で公知の任意の方法により生成することができる。例えば、ステップ310は、目標領域および比較対象領域の位置に対応するピクセルのバイナリパターンを含むようにマスクを生成するステップを含んでいてよい。更なるステップ310は、基準画像に付随するノイズ等の不要なアーチファクトを除去すべくマスクを修正するステップを含んでいてよい。一例において、ステップ310は、不要なアーチファクトを除去する1個以上の画像処理ステップ(例:フィルタリング、エッジ検出、形態素画像処理等)を含んでいる。一実施形態において、ステップ310は、少なくとも部分的に設計データを用いてマスクを生成するステップを含んでいる。この点に関して、マスクは、マスクパターンがステップ306で識別された比較対象領域に関連付けられた試料上の構造の設計特性に対応するように設計データに基づいて補完および/または修正されてよい。
【0050】
図5A〜5Cに、本開示の1個以上の実施形態による、異なる比較対象領域に関連付けられた例示的なマスクの概念図である。図5Aは、目標領域408(例:ステップ304で選択された)および関連比較対象領域(例:ステップ306で識別された)に対応するマスクパターン要素504を示すマスク502の概念図である。図5Bは、目標領域410(例:ステップ304で選択された)および関連比較対象領域(例:ステップ306で識別された)に対応するマスクパターン要素508を示すマスク506の概念図である。図5Cは、目標領域412(例:ステップ304で選択された)および関連比較対象領域(例:ステップ306で識別された)に対応するマスクパターン要素512を示すマスク510の概念図である。
【0051】
図6は、本開示の1個以上の実施形態による、欠陥を含む試料104のテスト画像の概念図である。例えば、テスト画像600は、第1の類似構造の組602、第2の類似構造の組604、および第3の類似構造の組606を含んでいてよい。更に、欠陥608は試料104上に存在してテスト画像600にピクセル値の変更として出現する場合がある。
【0052】
別の実施形態において、方法300は、テスト画像内の1個以上の比較対象領域に基づいてテスト画像内の目標領域に対する欠陥閾値を画定するステップ312を含んでいる。従って、テスト画像内の目標領域に対する欠陥閾値は、テスト画像自体のピクセル値に基づいていてよく、基準画像はピクセルの比較対象領域の位置を与えることができる。別の実施形態において、方法300は、欠陥閾値に基づいてテスト画像の目標領域が欠陥を含むか否かを判定するステップ314を含んでいる。
【0053】
欠陥閾値は、当分野で公知の任意の方法を用いて比較対象領域に基づいて画定することができる。例えば、ステップ312は、マスキング後にテスト画像に残存しているピクセルのピクセル値分布における外れ値ピクセルを検出して当該外れ値ピクセルをステップ314で欠陥として判定できるようにすべく欠陥閾値(例:ステップ310でマスクによりフィルタリングされた目標領域および/または比較対象領域)を画定するステップを含んでいてよい。一例において、外れ値ピクセルは、残存ピクセルのピクセル値のヒストグラムの尾部が存在する(または存在しない)ことに基づいて判定することができる。この点に関して、ヒストグラムの尾部に関連付けられたピクセル値を有するピクセルを欠陥として判定することができる。
【0054】
図7Aは、本開示の1個以上の実施形態による、マスク502によりマスキングされたテスト画像600の概念図である。図7Bは、本開示の1個以上の実施形態による、残存ピクセルのピクセル値分布704のプロット図702である。一実施形態において、欠陥閾値は、ピクセル値分布704における外れ値を検出すべく設計されたカットオフ値706により画定される。例えば、図7A、7Bに示すように、カットオフ値706により画定された境界外にはみ出すピクセルは無く、従って欠陥は検出されない。
【0055】
図7Cは、本開示の1個以上の実施形態による、マスク506によりマスキングされたテスト画像600の概念図である。図7Dは、本開示の1個以上の実施形態による、残存ピクセルのピクセル値分布710のプロット図708である。一実施形態において、欠陥閾値は、ピクセル値分布710における外れ値を検出すべく設計されたカットオフ値712により画定される。例えば、図7C、7Dに示すように、カットオフ値712により画定される境界外にはみ出すピクセルは無く、従って欠陥は検出されない。
【0056】
図7Eは、本開示の1個以上の実施形態による、マスク508によりマスキングされたテスト画像600の概念図である。図7Fは、本開示の1個以上の実施形態による、残存ピクセルのピクセル値分布704のプロット図714である。一実施形態において、欠陥閾値は、ピクセル値分布716の外れ値を検出すべく設計されたカットオフ値718により画定される。例えば、図7E、7Fに示すように、ピクセル値分布716は、カットオフ値718を超えた外れ値ピクセル720が欠陥608に関連付けられるように、カットオフ値718を超えて延在する尾部を含んでいる。
【0057】
別の実施形態において、本明細書で既に記述した例に戻り、テスト画像の比較対象近傍でのピクセル値分布を計算し、テスト画像の1個以上の比較対象近傍のピクセル値分布に基づいてテスト画像の目標近傍におけるピクセル値分布を推定して、目標近傍での推定ピクセル値分布に基づいて目標ピクセルの欠陥閾値を画定することにより、単一の目標ピクセルを含む目標領域に対する欠陥閾値を判定することができる。
【0058】
一実施形態において、ステップ314は試料104の欠陥マップを生成するステップを含んでいる。図8は、本開示の1個以上の実施形態による、試料104の欠陥マップ800の概念図である。例えば、欠陥マップ800は、任意の識別された欠陥の画像を含んでいてよい。別の例として、欠陥マップは、識別された欠陥のサイズ、形状、または位置等の、但しこれらに限定されない、任意の識別された欠陥に関連付けられたデータを含んでいてよい。
【0059】
本明細書において更に、方法300に付随する高い検出感度によりテスト画像の局所的特性に基づく自己調整欠陥検出を行うことができることに注意されたい。この点に関して、特定の目標領域に関連付けられた欠陥検出閾値は局所的画像特性に基づいていてよい。これにより、異なる平均グレイスケール値を有するテスト画像の異なる部分間の競合を生起させ得る代替技術に関連付けられた大域的または準大域的欠陥検出閾値に付随する誤差を回避することができる。例えば、本開示の一実施形態において、テスト画像全体にわたる各種の比較対象領域のピクセル統計値を調整して(例:ステップ310で)、テスト画像内での大幅な変動(例:平均グレイスケール値の変動等)を補償することができる。方法300による欠陥検出はまた、単一ピクセル欠陥を検出するのに充分な信号対ノイズ比を提供することができる。このような高い検出感度により、識別された欠陥の輪郭の正確な検出を行うことができ、且つパターンノイズに対する許容度を高めることができる。
【0060】
別の実施形態において、欠陥検出方法300は、複合型欠陥検出方法の一部を形成することができる。この点に関して、検出方法300は、当分野で公知の任意の追加的な欠陥検出方法により補完することができる。例えば、基準画像内の特定の目標領域が、欠陥閾値の正確な測定を行うのに充分な個数の比較対象領域を有していない(例:基準画像の特徴、不充分な反復的構造等による)場合、当該特定の目標領域の欠陥閾値を画定する代替的な方法で検出方法300を補完することができる。別の例として、大きい欠陥が近傍(例:目標近傍および/または比較対象近傍)内でピクセル統計値に影響を及ぼす場合、当該特定の目標領域の欠陥閾値を画定する代替的な方法で検出方法300を補完することができる。
【0061】
再び図1を参照するに、検査システム100は当分野で公知の任意の検査サブシステムを含んでいてよい。
【0062】
図9Aは、本開示の1個以上の実施形態による、光学検査サブシステムとして構成された検査測定サブシステム102の概念図である。一実施形態において、検査測定サブシステム102は照射光源902を含んでいる。照射光源902は、1個以上の照射ビーム904(例:光子のビーム)を生成するのに適した当分野で公知の任意の照射光源を含んでいてよい。例えば、照射光源902は、単色光源(例:レーザー)、2個以上の離散的な波長を含むスペクトルを有する多色光源、ブロードバンド光源、または波長掃引光源を含むが、これらに限定されない。更に、照射光源902は、白色光源(例:可視波長を含むスペクトルを有するブロードバンド光源、レーザー光源、自由形式照射光源、単極照射光源、多極照射光源、アークランプ、無電極ランプ、またはレーザー維持プラズマ(LSP)光源で形成されていてよいが、これら限定されない。更に、照射ビーム904は、自由空間伝搬または誘導光(例:光ファイバ、光導体等)を介して送られてよい。
【0063】
別の実施形態において、照射光源902は、照射経路906を介して1個以上の照射ビーム904を試料104へ誘導する。照射経路906は、1個以上のレンズ910を含んでいてよい。更に、照射経路906は、1個以上の照射ビーム904を修正および/または調整するのに適した1個以上の追加的な光学素子908を含んでいてよい。例えば、1個以上の光学素子908は、1個以上の偏光子、1個以上のフィルタ、1個以上のビームスプリッタ、1個以上の拡散器、1個以上のホモジナイザ、1個以上のアポダイザ、または1個以上のビームシェイパを含むが、これらに限定されない。一実施形態において、照射経路906は、ビームスプリッタ914を含んでいる。別の実施形態において、検査測定サブシステム102は、1個以上の照射ビーム904を試料104に集光させる対物レンズ916を含んでいる。
【0064】
照射光源902は、照射経路906を介して1個以上の照射ビーム904を任意の角度で試料へ誘導することができる。一実施形態において、図9Aに示すように、照射光源902は、1個以上の照射ビーム904を法線入射角で試料104へ誘導する。別の実施形態において、照射光源902は、1個以上の照射ビーム904を非法線入射角(例:視射角、45度等)で試料104へ誘導する。
【0065】
別の実施形態において、試料104は、スキャン中に試料104を固定するのに適した試料台912に配置されている。別の実施形態において、試料台912は可動台である。例えば、試料台912は、試料104を1個以上の直線方向(例:x方向、y方向および/またはz方向)に沿って選択的に並進させるのに適した1個以上の並進台を含むが、これらに限定されない。別の例として、試料台912は、試料104を回転方向に沿って選択的に回転させるのに適した1個以上の回転台を含むが、これらに限定されない。別の例として、試料台912は、試料を直線方向に沿って選択的に並進させる、および/または試料104を回転方向に沿って回転させるのに適した回転台および並進台を含むが、これらに限定されない。
【0066】
別の実施形態において、照射経路906は、照射ビーム904で試料104を横断的に走査するのに適した1個以上のビーム走査光学部品(図示せず)を含んでいる。例えば、1個以上の照射経路906は、1個以上の電気光学ビーム偏向器、1個以上の音響光学ビーム偏向器、1個以上の検流スキャナ、1個以上の共振スキャナ、または1個以上の多角形スキャナ等、当分野で公知の任意の種類のビームスキャナを含んでいてよいが、これらに限定されない。このように、試料104の表面をrシータパターンで走査することができる。照射ビーム904により任意のパターンで試料を走査できることに更に注意されたい。一実施形態において、照射ビーム904は、1個以上のビームで同時に走査できるように1個以上のビームに分割される。
【0067】
別の実施形態において、検査測定サブシステム102は、試料104から発せられた放射を収集経路918を介して捕捉すべく構成された1個以上の検出器922(例:1個以上の光学検出器、1個以上の光子検出器等)を含んでいる。収集経路918は、1個以上のレンズ920、1個以上のフィルタ、1個以上の偏光子、1個以上のビームブロック、または1個以上のビームスプリッタを含むが、これに限定されない対物レンズ916により収集された照射光を誘導および/または修正できる複数の光学要素を含んでいてよい。本明細書において、収集経路918の素子が試料104に対して任意の位置に向けられていてよいことに注意されたい。一実施形態において、収集経路は、試料104に対して垂直に向けられた対物レンズ916を含んでいる。別の実施形態において、収集経路918は、試料からの放射を複数の立体角で収集する方向に向けられた複数の収集レンズを含んでいる。
【0068】
一実施形態において、検査システム100は明視野検査システムを含んでいる。例えば、試料104の明視野画像、または試料104の一部を、検出器922に(例:対物レンズ916、1個以上のレンズ920等により)投影することができる。別の実施形態において、検査システム100は暗視野検査システムを含んでいる。例えば、検査システム100は、検出器922上の試料の画像が散乱および/または回折光に関連付けられるように照射ビーム904を大きい入射角で試料104へ誘導する1個以上の素子(例:環状ビームブロック、暗視野対物レンズ916等)を含んでいてよい。別の実施形態において、検査システム100は斜角検査システムを含んでいる。例えば、検査システム100は、欠陥検査用にコントラストを付けるべく照射ビーム904を軸外角で試料へ誘導することができる。別の実施形態において、検査システム100は位相コントラスト検査システムを含んでいる。例えば、検査システム100は、欠陥検査用に試料からの回折光と非回折光との位相コントラストを付けるべく1個以上の位相板および/またはビームブロック(例:環状ビームブロック等)を含んでいてよい。別の実施形態において、検査システム100は発光検査システム(例:蛍光検査システム、燐光検査システム等)を含んでいてよい。例えば、検査システム100は、第1の波長スペクトルを有する照射ビーム904を試料104へ誘導することができ、試料104から発せられた(例:試料104の1個以上の素子および/または試料104上の1個以上の欠陥から発せられた)1個以上の追加的な波長スペクトルを検出する1個以上のフィルタを含んでいてよい。別の実施形態において、検査システムは、システム100が共焦点検査システムとして動作できるように共焦位置に存在する1個以上のピンホールを含んでいる。
【0069】
図9Bは、本開示の1個以上の実施形態による、粒子ビーム検査サブシステムとして構成された検査サブシステムの簡略模式図である。一実施形態において、照射光源902は粒子ビーム904を生成すべく構成された粒子源を含んでいる。粒子源902は、粒子ビーム904を生成するのに適した当分野で公知の任意の粒子源を含んでいてよい。非限定的な例として、粒子源902は電子銃またはイオン銃を含むが、これらに限定されない。別の実施形態において、粒子源902はエネルギーが調整可能な粒子ビーム904を提供すべく構成されている。例えば、電子源を含む粒子源902は、0.1kV〜30kVの範囲の、但しこれに限定されない加速電圧を印加することができる。別の例として、イオン源を含む粒子源は、1〜50keVの範囲の、但しこれに限定されないエネルギー値をイオンビームに提供する。
【0070】
別の実施形態において、検査測定サブシステム102は、2個以上の粒子ビーム904を生成するための2個以上の粒子ビーム源902(例:電子ビーム源またはイオンビーム源)を含んでいる。
【0071】
別の実施形態において、照射経路906は、1個以上の粒子集束要素924を含んでいる。例えば、1個以上の粒子集束要素924は、複合的システムを形成する単一粒子集束要素または1個以上の粒子集束要素を含むが、これらに限定されない。別の実施形態において、システム100の対物レンズ916は、試料104に粒子ビーム904を誘導すべく構成されている。更に、1個以上の粒子集束要素924および/または対物レンズ916は、静電、磁気、単一電位、または二重電位レンズを含むがこれに限定されない、当分野で公知の任意の種類の粒子レンズを含んでいてよい。更に、検査測定サブシステム102は、1個以上の電子偏向器、1個以上の開口、1個以上のフィルタ、または1個以上の非点収差補正装置を含むが、これらに限定されない。
【0072】
別の実施形態において、検査測定サブシステム102は、1個以上の粒子ビーム走査要素926を含んでいる。例えば、1個以上の粒子ビーム走査要素は、試料104の表面に対するビームの位置を制御するのに適した1個以上の走査コイルまたは偏向器を含むが、これらに限定されない。この点に関して、1個以上の走査要素を用いて、粒子ビーム904で試料104を選択されたパターンで横断的に走査することができる。
【0073】
別の実施形態において、検査サブシステムは、試料104から発せられた粒子を画像化または別途検出する検出器922を含んでいる。一実施形態において、検出器922は、電子収集器(例:二次電子収集器、後方散乱電子検出器等)を含んでいる。別の実施形態において、検出器922は、試料表面からの電子および/または光子を検出する光子検出器(例:光検出器、X線検出器、光電子増倍管(PMT)検出器に結合されたシンチレータ要素等)を含んでいる。本明細書において一般的な意味で、検出器922は、粒子ビーム904により試料の表面または嵩高を特徴付ける当分野で公知の任意の装置または装置の組み合わせを含んでいてよいことを理解されたい。例えば、検出器922は、後方散乱電子、オージェ電子、透過電子または光子(例:入射電子に反応した表面から発せられたX線、試料104の陰極線ルミネセンス等)を収集すべく構成された当分野で公知の任意の粒子検出器を含んでいてよい。
【0074】
別の実施形態において、検査システム100は電圧コントラスト画像化(VCI)システムを含んでいる。本明細書において、粒子ビーム(例:電子ビーム、イオンビーム等)を利用する検査システムは高い空間分解能を実現可能なため半導体試料(例:ランダム論理チップ等)上の欠陥機構の検出および/または識別に特に有用であることを認識されたい。例えば、粒子ビームは、試料を画像化する(例:試料から発せられる二次電子、後方散乱電子等を捕捉することにより)検査システム内で利用されてよい。また、試料上の構造(例:パターン化された半導体ウエーハ)は、粒子ビームによる励起に反応して帯電効果を示す場合がある。帯電効果は、システムにより捕捉される電子(例:二次電子)の個数、従ってVCI信号強度の変更を含んでいてよい。この点に関して、電圧コントラスト画像化(VCI)システムは試料の高解像度画像を生成することができ、当該画像の各ピクセルの強度がピクセル位置での試料の電気特性に関するデータを与える。例えば、接地光源に接続されていない(例:接地されていない)絶縁構造および/または構造群は、粒子ビームにより誘導された粒子(例:二次電子、イオン等)の減少に反応して電荷(例:正電荷または負電荷)を生じさせる場合がある。従って、誘導電荷は、二次電子の軌跡を偏向させて、検出器により捕捉される信号強度を低下させる場合がある。逆に、接地された構造では電荷が生成されず、従って強い信号を示す(例:付随するVCI画像で明るく見える)場合がある。更に、容量性構造の信号強度は、粒子ビームの走査速度および/またはエネルギーの関数であってよい。この点に関して、VCI画像は、各ピクセルのグレイスケール値がウェーハ上での当該位置の相対的な電気特性に関するデータを提供するグレイスケール画像を含んでいてよい。更なる実施形態において、検査システム100は、試料108の1個以上の位置に1個以上の電圧を印加すべく構成された1個以上の素子(例:1個以上の電極)を含んでいる。この点に関して、システム100は有効電圧コントラスト画像化データを生成することができる。
【0075】
別の実施形態において、検査システム100はディスプレイ(図示せず)を含んでいてよい。別の実施形態において、ディスプレイはコントローラ106に通信可能に結合されている。例えば、ディスプレイはコントローラ106の1個以上のプロセッサ108に通信可能に結合されていてよい。この点に関して、1個以上のプロセッサ108は、本発明の各種の結果の1個以上をディスプレイ上に表示することができる。
【0076】
ディスプレイ装置は、当分野で公知の任意のディスプレイ装置を含んでいてよい。一実施形態において、ディスプレイ装置は液晶ディスプレイ(LCD)を含むが、これに限定されない。別の実施形態において、ディスプレイ装置は、有機発光ダイオード(OLED)を用いたディスプレイを含むが、これに限定されない。別の実施形態において、ディスプレイ装置はCRTディスプレイを含むが、これに限定されない。当業者には、本発明の実施に各種のディスプレイ装置が適しており、ディスプレイ装置の特定の選択が、形式要因、コスト当を含むがこれに限定されない、各種の要因に依存し得ることが認識されよう。一般的な意味で、ユーザーインターフェース装置(例:タッチスクリーン、ベゼル搭載インターフェース、キーボード、マウス、トラックパッド等)との一体化が可能な任意のディスプレイ装置が本発明の実施に適している。
【0077】
別の実施形態において、検査システム100はユーザーインターフェース装置(図示せず)を含んでいてよい。一実施形態において、ユーザーインターフェース装置は、コントローラ106の1個以上のプロセッサ108に通信可能に結合されている。別の実施形態において、ユーザーインターフェース装置は、ユーザーの選択および/または指示を受理するコントローラ106により利用することができる。本明細書で更に詳述するいくつかの実施形態において、ディスプレイを用いてユーザーに対してデータを表示することができる。次いで、ディスプレイ装置を介してユーザーに対して表示された検査データに応答してユーザーが選択および/または指示(例:検査領域のユーザー選択)を入力することができる。
【0078】
ユーザーインターフェース装置は、当分野で公知の任意のユーザーインターフェースを含んでいてよい。例えば、ユーザーインターフェースは、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、レバー、ノブ、スクロールホイール、トラックボール、スイッチ、ダイヤル、スライドバー、スクロールバー、スライド、ハンドル、タッチパッド、パドル、ステアリングホイール、ジョイスティック、ベゼル入力装置等を含むが、これらに限定されない。タッチスクリーンインターフェース装置の場合、当業者には、本発明での実装に多数のタッチスクリーンインターフェース装置が適し得る点が認識されよう。例えば、ディスプレイ装置は、容量性タッチスクリーン、抵抗性タッチスクリーン、表面音響タッチスクリーン、赤外線タッチスクリーン等に、但しこれらに限定されないタッチスクリーンインターフェースと一体化されていてよい。一般的な意味で、ディスプレイ装置105のディスプレイ部分との一体化が可能な任意のタッチスクリーンインターフェースが本発明での実装に適している。別の実施形態において、ユーザーインターフェースは、ベゼル搭載インターフェースを含むが、これに限定されない。
【0079】
本明細書において、図9A、9Bは上述の対応する説明と共に単に説明目的で提供しているに過ぎず、限定目的であると解釈すべきでないことに注意されたい。多くの等価物または追加的な構成が本発明内で利用することができることを予期される。
【0080】
更に、システム100は「現実」または「仮想」検査システムとして構成されていてよい。例えば、システム100は、試料104に関連付けられた実際の画像または他の出力データを生成することができる。この点に関して、システム100は「仮想」システムではなく、「現実の」検査システムとして構成されていてよい。別の例として、本明細書に記述する記憶媒体(図示せず)およびコントローラ106は「仮想」検査システムとして構成されていてよい。従って、システム100は物理的試料に作用しなくてもよく、逆にあたかも物理的試料が走査されているかのように保存データ(例:メモリ媒体110等に保存されたデータ)を再生および/またはストリーム出力させてもよい。この点に関して、「検出器」の出力は、実際の検査システムの1個以上の検出器(例:検出器922)により先行ステップで既に生成されたデータであってよい。「仮想」検査システムとして構成されたシステムおよび方法は、本発明の譲受人に譲渡された2012年2月28日出願の米国特許第8,126,255号、および、2015年12月29日出願の米国特許出願第9,222,895号に記述されており、両者の全文を本明細書に引用している。
【0081】
本明細書に記述する主題は、他の素子内に含まれる、または接続された異なる素子を示す場合がある。このように示すアーキテクチャは単に例示的であって、同一機能を実現する他のアーキテクチャも実装可能であることを理解されたい。概念的な意味で、所望の機能を実現すべく同一機能を実現する素子の任意の配置が「関連付けられる」。従って、特定の機能を実現すべく本明細書において組み合わされた任意の2個の素子が、アーキテクチャまたは中間的な素子に依らず、所望の機能を実現すべく互いに「関連付けらている」ものと見なすことができる。同様に、そのように関連付けられた任意の2個の素子もまた、所望の機能をすべく互いに「接続」または「結合」されているものと見なすことができ、またそのように関連付けることが可能な任意の2個の素子もまた、所望の機能を実現すべく互いに「結合可能」であると見なすことができる。結合可能である具体的な例として、物理的に相互作用可能および/または物理的に相互作用中の素子、および/または無線相互作用可能および/または無線相互作用中の素子、および/または論理的に相互作用可能および/または論理的に相互作用中の素子が含まれるが、これらに限定されない。
【0082】
本開示および付随する利点の多くが上述の説明により理解されるものと思われ、開示する主題から逸脱することなく、且つ重要な利点の全てを喪失することなく、素子の形式、構造、および配置に対して各種の変更を行えることは明らかであろう。記述する形式は説明目的に過ぎず、以下の請求項はそのような変更を網羅および包含するものとしている。更に、本発明が添付の請求項により画定されることを理解されたい。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図7F】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【国際調査報告】