(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019520014
(43)【公表日】20190711
(54)【発明の名称】連続容量制御システムを備えた電動機駆動コンシューマを有する装置の電動機を保護する方法およびその電動機の選択
(51)【国際特許分類】
   H02P 29/62 20160101AFI20190621BHJP
   F04B 49/06 20060101ALI20190621BHJP
   F04B 49/10 20060101ALI20190621BHJP
   F04B 49/20 20060101ALI20190621BHJP
   H02P 29/64 20160101ALI20190621BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20190621BHJP
   F25B 1/053 20060101ALI20190621BHJP
   F25B 49/02 20060101ALN20190621BHJP
【FI】
   !H02P29/62
   !F04B49/06 341E
   !F04B49/10 331G
   !F04B49/20
   !H02P29/64
   !F25B1/00 371N
   !F25B1/053 N
   !F25B49/02 570A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】22
(21)【出願番号】2018553998
(86)(22)【出願日】20170405
(85)【翻訳文提出日】20181012
(86)【国際出願番号】BE2017000023
(87)【国際公開番号】WO2017177287
(87)【国際公開日】20171019
(31)【優先権主張番号】2016/5256
(32)【優先日】20160412
(33)【優先権主張国】BE
(31)【優先権主張番号】2016/5824
(32)【優先日】20161104
(33)【優先権主張国】BE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】593074329
【氏名又は名称】アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】ATLAS COPCO AIRPOWER,naamloze vennootschap
【住所又は居所】ベルギー国 ビー−2610 ウィルリーイク ブームセステーンヴェーグ 957
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100159846
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 尚
(72)【発明者】
【氏名】デ カイザー カレル
【住所又は居所】ベルギー国 2610 ウィルリーイク ブームセステーンヴェーグ 957 アトラス コプコ エアーパワー,ナームローゼ フェンノートシャップ内
【テーマコード(参考)】
3H145
5H501
【Fターム(参考)】
3H145AA06
3H145AA12
3H145AA25
3H145AA42
3H145BA12
3H145BA42
3H145BA43
3H145CA19
3H145DA13
3H145DA16
3H145EA16
3H145EA36
3H145EA42
5H501AA09
5H501BB04
5H501BB08
5H501DD10
5H501HB07
5H501LL39
5H501MM05
5H501MM11
(57)【要約】
コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護する方法であって、
− 電動機の直接測定により電動機の熱状態を決定するステップと、
− 前述の決定された熱状態の関数としてコンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップと、を含むことを特徴とする、方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護する方法であって、
− 前記電動機上の直接測定により前記電動機の熱状態を決定するステップと、
− 前記決定された熱状態の関数としての前記コンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップと、を含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記電動機は、1つまたは複数の電気巻線と、1つまたは複数の軸受とを備え、前記電動機の前記熱状態の決定のために、1つまたは複数の巻線および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記温度の前記測定のために、信号が前記コントローラに直接フィードバックされる1つまたは複数のセンサが使用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記電動機の少なくとも1つの巻線に対して、2つ以上のセンサが前記巻線の長さに沿って設けられることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記センサの少なくとも一部の各々について、前記温度の最大値が前記コントローラにあらかじめ入力されており、さらに、
少なくとも1つのセンサについて、測定温度をあらかじめ入力された対応する最大値と、連続的にまたはある時間間隔で、比較するステップと、
前記センサの前記測定温度が前記対応する最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの最大容量および/または最大出力をあらかじめ設定された値により制限するステップと、を含むことを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
前記センサの前記温度が前記対応する最大値以下に下落したとき、関連した最大値に達するまで前記コンシューマの最大容量または最大出力を再び増加させることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記電動機には、温度を測定するための2つ以上のセンサが設けられており、これらセンサのうちの少なくとも1つについて、測定温度が対応する最大値に達したかそれを超えたとき、前記コンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップを含むことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記電動機には前記巻線の温度を測定するための3つ以上のセンサが設けられており、さらに、前記センサによって測定された温度の相互比較によって前記センサの自己診断を実施するステップと、このセンサによって測定された温度が、前記他のセンサによって測定された温度と、ある設定値よりも大きい値で、異なるとき前記センサが故障しているとみなすこととを含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記電動機には冷却剤を用いた冷却が行われ、前記センサの少なくとも一部の各々について、関連するセンサの前記測定温度と前記冷却剤の前記入口温度との間の前記温度差につき、あらかじめ前記コントローラに最大値を入力しておき、さらに、
− 前記冷却への入力で、前記冷却剤の前記入口温度を決定するステップと、
− 少なくとも1つのセンサについて、前記冷却剤の前記入口温度と前記関連するセンサの測定温度との間の温度差を決定するステップと、
− この温度差を、前記関連するセンサについてあらかじめ入力された温度差の前記対応する最大値と、連続的にまたは時間間隔を設けて、比較するステップと、
− 前記センサの少なくとも1つの温度差が前記対応する最大値に達したときまたはそれを超えたとき、コンシューマの容量および/または出力を設定値により制限するステップと、を含むことを特徴とする、請求項3〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
測定温度および/または温度差が、設定された時間間隔またはそれ以外の方法の経過後、各センサの設定値を下回った後に、前記コンシューマの最大容量または最大出力が再び高く設定されることを特徴とする、請求項5および/または請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記電動機の前記熱状態の前記決定は、
− 前記巻線の単一点または前記巻線の長さにわたるいくつかの点で、前記巻線の少なくとも1つまたはすべての絶対温度、
− 少なくとも1つの巻線と前記冷却剤の前記入口温度との間の温度差、および
− 少なくとも1つの軸受の絶対温度、の特性の1つまたはこれらの特性の任意の組み合わせに依存することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記コンシューマが、
− コンプレッサ、
− 膨張器、
− ポンプ、
− 換気装置、および
− 冷却器のうち1つであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記コンシューマには出力を制限する手段が設けられており、これらの手段は前記容量の前記コントローラによって制御されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記容量または前記出力を制限するための前記手段は、
− 可変入口ベーン(IGVまたは入口案内ベーン)、
− 可変ディフューザベーン、
− 絞り弁、および
− 可変速度のうち1つまたは複数の手段によって形成されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記コンシューマは、最大開放から最大閉鎖の範囲にわたって回転できる制御された可変入口ベーンを有する遠心コンプレッサであり、測定温度または温度差が前記最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの容量または出力の制限のために、前記入口ベーンは、開放方向から閉方向への回転方向において、前記範囲の5〜10%にわたって回転することを特徴とする、請求項12および14に記載の方法。
【請求項16】
前記コンシューマが前記電動機の速度制御を有するコンプレッサであり、測定温度または温度差が前記最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの容量または出力を制限するために、前記速度は5〜10%だけ下げて調整されることを特徴とする、請求項12および14に記載の方法。
【請求項17】
温度測定値のみに基づいていることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護するための装置であって、前記電動機上の直接測定によって前記電動機の熱状態を決定するためのセンサが設けられ、前記コンシューマの最大容量または最大出力を前記決定された熱状態の関数として制限する手段が設けられていることを特徴とする、装置。
【請求項19】
前記電動機は、1つまたは複数の電気巻線と1つまたは複数の軸受とを備え、前記電動機の前記熱状態を決定する前記手段が、1つまたは複数の巻線の温度を測定するための1つまたは複数のセンサ、および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するための1つまたは複数のセンサによって形成され、前記センサの少なくとも一部の各々に対し、温度の最大値を設定し、測定温度が対応する設定された最大値に達するかまたはそれを超えるとき、前記コントローラは前記コンシューマの最大容量または最大出力を減少させるような前記コントローラであることを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記電動機は、冷却剤を用いる冷却器と、前記冷却器の入口における前記冷却剤の入口温度を測定するセンサとを備え、関連するセンサの測定温度と前記冷却剤の入口温度との間の温度差につき、前記センサの少なくとも一部の各々について最大値が設定され、温度差が、対応する設定された最大値に達するかまたはそれを超えるとき、前記コントローラは前記コンシューマの最大容量または最大出力を減少させることを特徴とする、請求項18または19に記載の装置。
【請求項21】
前記コントローラに対し、前記温度センサのみが使用されることを特徴とする、請求項18〜20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
設計中、前記電動機の最大出力が、関連する公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する前記コンシューマの出力と等しいか、またはそれよりも幾分大きくなるように、前記電動機が、公称動作条件に対して、選択されることを特徴とする、請求項18〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
設計中、前記電動機の最大出力が、関連する前記公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する前記コンシューマの出力より最大5%大きいか、好ましくは最大2%大きいか、さらに好ましくは最大1%大きいか、または好ましくは、その出力と同じであるように、前記電動機が、公称動作条件に対して、選択されることを特徴とする、請求項18〜22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
請求項18〜21のいずれか1項に記載の、装置の設計中に電動機を選択する方法であって、前記コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えた前記コンシューマを駆動するための、公称動作条件に対し、前記電動機は、関連する公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する、前記コンシューマの出力と等しいかまたはそれよりも幾分大きい出力を有するように選択されることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続容量制御システムを有する電動機駆動コンシューマの電動機に関する。
【0002】
より具体的には、ただし、これに限定されるものではないが、本発明は、電動機によって駆動され、ガスを圧縮するためのコンプレッサの形態のコンシューマに関する。
【背景技術】
【0003】
コンプレッサの場合、コンシューマの容量は、コンプレッサが供給可能な圧縮ガスの最大流量として表され、例えば、中に引き込まれる圧縮されるガスに課される入り口条件で、単位時間あたりに何リットルの流量として表される。コンプレッサの最大容量は、コンプレッサの最大出力に密接に依存し、その出力は、前述の容量およびコンプレッサの出力における圧力に依存する。
【0004】
コンプレッサの容量は、例えば、電動機の速度を制御することにより、コントロールすることができ、コンプレッサの出力を所定の圧力に維持することができる。このような制御では、例えば、この圧力が圧縮ガスの消費が増加するために低下し、容量を制御するコントローラは電動機の速度を増加させ、それによって供給される圧縮ガスの流量を増加させ、また、コンプレッサの下流側の圧力を高めることができる。
【0005】
この場合、容量は電動機の速度を制御することによって制御される。
【0006】
長手方向軸の周りを回転可能な可変入口ベーンまたは可変出口ベーンを備えたコンプレッサの他のタイプの容量制御が知られており、このようにして、コンプレッサを通るガスの流れに影響を及ぼすことができる。
【0007】
コンプレッサの出力は周囲条件(環境条件)に依存することが知られている。例えば、低温の入口温度および高い周囲圧力は、引き込まれるガスの入口密度を増加させ、容量および消費電力の増加をもたらす。
【0008】
さらに、主に電力の損失および漏れの増加のために、寿命までにわたる電力が増加され得ることも知られている。
【0009】
電動機は、一般に、コンプレッサ装置の中でほぼ最も高価な部品であるので、コンポーネントのサイズの設計にリスクを冒すことはできない。動作条件および老化挙動に関する不確実性により、妥協的に、電動機が過大寸法となる。
【0010】
重要な電動機の欠陥は、熱に関連し、例えば、高温での巻線の絶縁の劣化、および主として高温での潤滑剤の劣化による減摩軸受の故障による。これらの温度は主に電動機の機械的負荷および冷却条件の影響を受ける。
【0011】
今日、電動機を保護するために以下の方法が適用されている。
【0012】
電動機を保護するための第1の既知の方法は、仮説的な最悪の場合のシナリオにおける出力および冷却条件の推定値に基づいて構成要素の保守的な選択に依存する。
【0013】
設計中、最悪の動作条件および経年変化による最悪の性能低下要因の仮定に基づいて、電動機の出力および冷却条件が推定される。
【0014】
電動機の必要な大きさの決定は、一般に、電動機供給業者によって行われる一方で、条件は、一般に、コンプレッサ製造業者によって推定されるので、非常に起こりにくいが、可能性のある状況が一般的に想定される。
【0015】
第1の既知の方法の欠点は、その寿命の動作時間の大部分に対して、電動機の寸法増大を、一般に、20%の増しで保証することである。このようにして、装置の寿命コストが大幅に増加する。
【0016】
実際には、この過大寸法は2つのレベルで発生する。つまり、最悪の場合における消費電力の過大評価によるコンプレッサ製造業者のレベルで、そして最悪の出力および冷却仕様に基づいた電動機の熱状態の推定に連結した推定値による電動機供給業者のレベルで発生する。
【0017】
別の欠点は、この方法が、電動機の寿命中に、推定値および仮定が有効であるかまたは尊重されていることをリアルタイムで保証するものではないことである。実際、電動機の寿命が短くなり予期しない早期故障が発生する可能性がある。
【0018】
第2の既知の方法は、出力および冷却条件の推定に基づく「過負荷」保護に依るものである。
【0019】
この第2の方法は、通常、以下の装置を利用する。
【0020】
− 連続容量制御システムを有するコンプレッサ
− 冷却剤、例えば空気または水によって冷却される電動機
− 電動機の1相または全相の(平均)電流を測定する測定装置
− 冷却剤の温度を測定する測定機器
【0021】
この第2の方法では、電流および温度の現在の測定値および電圧、力率、電動機損失に関する仮定に基づいて制御システムによって現在の機械的動力が推定される。
【0022】
この場合、測定された冷却剤の入口温度と、冷却剤の密度、冷却流および熱伝達性能の(暗示的な)仮定とに基づいて、電動機の現在の冷却条件が推定される。この現在の実際の冷却条件は、電動機供給業者によって提供される変換規則に基づいて、現在の最大許容機械的動力に変換される。
【0023】
制御システムが、推定された現在の機械的動力が最大許容機械的動力を超えたことを検出すると、電動機を過負荷から保護するために、コンプレッサの最大容量の上限が設けられ、すなわち制限される。一般に、PIまたはPID制御回路が作動して、推定された現在の機械的動力を現在の最大許容機械的動力の設定値に減少させる。制御システムは、一般に、出力がある時間の間、閾値を下回ったときに、より大きな容量を徐々に可能にする。
【0024】
電動機を保護するこの第2の方法は、2つの利点がある。すなわち、
− コンプレッサ製造業者の仕様は、非常にありそうもないが現実的な最悪の条件から緩和することができる。
− 電動機のリアルタイム保護の一定の形態が存在する。
【0025】
それにもかかわらず、第2の方法は、いくつかの欠点、より具体的には以下の欠点がある。
− この方法は、電動機の熱状態の推定に間接的であり、故に、実際には、以下の関連するすべての要素が正しく評価されておらず、その結果、過大寸法によって補償されなければならず、そのことで、電動機のコストが上昇する。
o 電圧のずれ
o 電動機位相の不均衡
o 冷却剤の低密度
o 不十分冷却剤の流れ
o 上述の、汚れのために(内部)熱交換器の不十分な熱伝達
o 測定された電流の精度
o 等
− 電動機供給業者は、2つのパラメータに基づいてのみ電動機の熱状態を評価しなければならないので、変換ルールを規定するのに、保守的である。
− 一般に、システムは、電流の時定数が短すぎるために不安定である。・測定された電流の短い変化により、制御システムの不必要な反応を引き起こす可能性がある。
− 起動時に大きな電流が流れる可能性があるので、電動機を保護するための方法として、電動機の起動時に一時的にオフにする必要がある。
− 電流を測定するための測定機器は高価である。
− システムは電動機のサイズと設置ごとに構成する必要がある。
− 大型電動機の場合、電流測定機器は一般に顧客レベルで提供されなければならず、そのことで、次の理由により試運転プロセスが複雑になる。
o コンプレッサ制御システムに物理的接続を行わなければならない。
o 外部電流信号のIn/Outインタフェースは、試運転中にキャリブレーションする必要があるが、それはあまりにも面倒であるためほとんど行われていない。
o 電動機の設計時に電流測定機器の精度が分からず、最悪の場合のシナリオで、値を仮定しなければならず、そのことで、暗黙的に追加の過大寸法をもたらす。
− システムは、2つの入力信号、すなわち互いに比較することができない電流および温度に依存し、自己診断/評価を実施することができない。
本発明の目的は、前述の欠点および他の欠点の1つまたは複数に対する解決策を提供することである。
【発明の概要】
【0026】
この目的のために、本発明は、コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護する方法に関する。この方法は、以下の、
− 前述の電動機上の直接測定により当該電動機の熱状態を決定するステップと、
− 前述の決定された熱状態の関数としてのコンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップと、を含むことを特徴とする。
【0027】
このようにして、電動機の熱状態の直接測定に基づいてコンプレッサの容量を制限する新しい制御方法が提案される。例えば1つまたは複数の電気巻線(U−V−W)の温度および/または1つまたは複数の軸受の温度の直接測定によって制御される。
【0028】
そのような場合、電動機は、巻線および/または軸受の温度のためのセンサを備えているが、それらは、コンシューマの容量を制御するためにコントローラに直接接続されている。コントローラは熱的限界の1つに達するかまたは超えると、すなわち測定温度の1つがあらかじめ設定された温度の最大値に達するかまたはそれを超えるとき、コンプレッサの流量に上限を設定し、出力の上限を設定する。故に、センサの各々またはそれらの少なくともいくつかについて、対応する最高温度が規定される。
【0029】
電動機の熱状態の評価は、電動機設計者によって使用される以下の測定温度の可能な組み合わせの1つまたはすべてに依存し得る。
− 巻線に沿った1つまた複数の位置で測定された1つまた複数の巻線の絶対温度
− 電動機巻線と冷却剤の入口温度との間の温度差、「デルタT」
− 1つまた複数の軸受の絶対温度、つまり、電動機の被駆動端部上の1つまた複数の軸受(DE)および/または電動機の非被駆動端部上の1つまた複数の軸受(NDE)の絶対温度である。
【0030】
本発明による方法の直接的なアプローチは、上記のような全てのタイプの推定および仮定の必要性を排除する。これにより、過大寸法が防止され、より低コストでより小さい電動機が生じることになるという利点を提供する。確かに、コンプレッサ製造業者の仕様は、非常にありそうもないが可能性のある状態から、現実的な最悪の状態に緩和され、一方で、電動機供給業者にとって、電動機の熱状態の推定に関連するすべての仮定を排除することができる。
【0031】
もう1つの利点は、温度を測定するためのセンサが、電流を測定するための測定機器よりもずっと安価であり、それにより、電動機駆動コンシューマの設計のコストをさらに低減するか、または電動機の熱状態を正確に評価し、およびこのことから生じる電動機の保護をおこなうために同じコストで複数のセンサを利用できるようにすることである。
【0032】
別の利点は、温度限界が一般に普遍的であり、電動機の大きさに依存しないことであり、要求される構成が少なくて良い。
【0033】
さらに、電動機供給業者は通常、オプションとしてプリインストールされた温度センサを提供し、そのことで、コンプレッサ製造業者の統合とロジスティクスの点で利点がある。
【0034】
別の利点は、コンプレッサ製造業者が装置を完全に準備し検査することができ、試運転中の接続、較正、妥当性検査などの動作を削減できることである。
【0035】
さらなる利点は、装置の熱時間応答がはるかに遅いことであり、そのことで、見返りとして、制御システムの動的変化の不安定さがはるかに少なくなる。
【0036】
もう1つの追加の利点は、本発明による方法の適用により、電流ピークの結果としての電動機のシャットダウンを防止するため、始動中に制御システムをオフにすることの必要がないことである。起動時に電動機を過熱させるのに必要な時間は、起動時間よりも長くなる。
【0037】
好ましくは、3相電動機では、三つの巻線の温度が測定される。次に、自己診断システムを実装して、センサのうちの1つの故障を検出し、したがって、電動機および被駆動コンシューマの望ましくない早期の即時シャットダウンを防止することができる。センサの自己診断の観点からは、この方法は、例えば、3つのセンサからの各信号を他の2つのセンサと比較して、その差が大きすぎる場合に故障しているセンサを検出し、検査後または他の方法の後、欠陥のあるセンサからの信号を無視できるようにする。
【0038】
複数の独立したセンサを使用する利点は、統計的な観点から、単一(電流)測定機器の場合よりも精度が著しく高いことである。
【0039】
電動機を保護する方法は、例えば、流れを制御するために、入口案内ベーンおよび/または出口案内ベーン、絞り弁などを制御することによって、速度を調節することによって、出力上限を切り捨てるのに適した連続容量制御システムを備えている、膨張器、ポンプ、換気装置、冷却器などの他のタイプの被駆動コンシューマにも適用することができる。
【0040】
特に、本方法は、可変入口案内ベーン(IGV)を備えた遠心コンプレッサへの適用に適している。
【0041】
本発明はまた、コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護するための装置にも関し、故に、この装置には、電動機上の直接測定によって電動機の熱状態を決定するためのセンサが設けられており、コンシューマの最大容量または最大出力を前述の決定された熱状態の関数として制限する手段が設けられている。
【0042】
好ましくは、装置の設計中に、装置が意図される公称動作条件におけるその最大容量が、関連する公称動作条件におけるコンシューマの最大容量または最大出力に対応するコンシューマの出力に等しいか、好ましくは、最大5%またはそれ以下だけコンシューマの出力より大きいように、電動機が選択される。
【0043】
本発明はまた、公称動作条件のためのそのような装置の設計中に電動機を選択する方法にも関し、電動機は、関連するする公称動作条件におけるコンシューマの最大容量または最大出力に対応するコンシューマの出力と等しいかまたはそれより幾分大きい出力で選択される。
【0044】
本発明はまた、コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えたコンシューマを駆動するための本発明による装置の公称動作条件の設計中に、電動機を選択する方法に関連し、電動機は、関連する公称動作条件におけるコンシューマの最大容量または最大出力に対応する、コンシューマの出力と等しいかまたはそれよりも幾分大きい出力で選択される。
【0045】
この方法の利点は、過酷な過大寸法および不十分な冷却等の致命的なシナリオを考慮する必要なしに、適切な出力で電動機を選択できることである。
【0046】
本発明の特徴をよりよく示す意図で、コンシューマの電動機を保護するための本発明による方法および装置のいくつかの好ましい用途は、添付の図面を参照して以下の実施例により説明される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】図1は、本発明による装置を概略的に示す図である。
【図2】図2は、電動機の追加の冷却器を有している図1の装置の変形例を示す図である。
【図3】図3は、図1の装置の別の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0048】
一例として、図1には、3つの巻線5、より具体的には1相当たり1つの巻線を有する3相電動機4によって機械的に駆動されるコンプレッサ要素3の形態のコンシューマ(消費財)2を有する装置1が示されている。
【0049】
電動機4は、軸受によってハウジング内に回転自在に取り付けられたロータと、電動機4の被駆動端部(DE)上の1つまたは複数の軸受12と、電動機4の非被駆動端部(NDE)の1つまたは複数の軸受13とを含む。
【0050】
コンプレッサ要素3には、圧縮ガスの供給用の入口6と、圧縮ガス用の分配ネットワーク8への圧縮ガスの供給用の出口7とが設けられている。
【0051】
コンプレッサ要素3はさらに、コンプレッサ要素3の容量、換言すれば流れまたは出力、を制限する手段9を備え、故に、この場合、これらの手段9は、絞り弁10によって、あるいは入口6の入口案内ベーンによって形成される。
【0052】
この場合、手段9は、1つまたは複数の前述の巻線5の温度を直接測定するためのセンサ14、および/または1つまたは複数の軸受12および/または13の温度を直接測定するためのセンサ15から生じる信号の関数として、コントローラ11によって制御され、故に、この場合、これらの信号は、電気配線16を介してコントローラ11にフィードバックされる。
【0053】
図1の例では、各巻線5および各軸受12および13には、このようなセンサ14または15が設けられている。
【0054】
関連する各センサ14および/または15について、コントローラ11には、巻線5および軸受12の温度のあらかじめ設定された最大値を設け、その値を超えると、この温度がさらに上がるのを防止し、電動機を過熱から保護するために、コンプレッサ要素の最大容量を制限しなければならない。
【0055】
この目的のために、センサ14および/または15で測定された温度は、各センサ14および/または15の対応する事前入力最大値と、連続的にまたは一定の周波数で、比較される。
【0056】
測定温度の1つが対応する値に達するかまたはそれを超えるとすぐに、コントローラは、例えば絞り弁10を旋回するか、または入口案内ベーンを設定値、例えば、絞り弁10または入口案内ベーンの全範囲の5〜10%となる角度にわたって閉じた状態にするなどして、コンプレッサ要素3の最大容量および/または最大出力が制限されるようにプログラムされる。
【0057】
減少した最大容量で時間が経過した後に、すべての測定温度がすべてのセンサの設定された下限閾値以下に下落した場合、コントローラ11は、設定された時間スパンまたはその他の方法の後に、測定温度が設定された下限閾値に達するまで、例えば、装置1の初期最大値に対する設計に従うか、または、小さな増加ステップで再び絞り弁10を開けることにより、初期の最大値に、最大許容容量を再び増加させる。その時、コンプレッサは、与えられた動作条件において損傷の危険がなく、その時に可能な最大容量を供給する。
【0058】
各センサの温度の設定された最大値および設定された下限の閾値は、同じであっても異なっていてもよい。
【0059】
コントローラ11には、関連する3つのセンサ14によって測定された温度の相互比較によって、巻線5上のセンサ14の状態の自己診断のためのアルゴリズムを任意選択で設けることができ、故に、このセンサ14によって測定された温度が、他の2つのセンサ14によって測定された温度と、ある設定値よりも、大きく異なる場合、このセンサは故障しているとみなされる。そのような場合、コントローラ11は、故障センサ14からの測定値を無視し、および/または必要に応じてセンサを点検および/または交換することができるようにオペレータに指示を与えることができる。
【0060】
図2の装置は図1の装置と異なり、この場合、冷却器16が設けられており、この場合、冷却器16は、周囲空気を電動機4の周囲の冷却剤18として吹き出すファン17により形成され、冷却剤18の入口温度の測定のために追加のセンサ19が設けられている。
【0061】
各センサ14および15またはそれらの少なくとも一部に対して、この場合には、当該センサ14または15の測定温度と温度19によって測定される冷却剤の入口温度との間の温度差につきあらかじめ最大値がコントローラ11に入力される。
【0062】
この場合、本発明による方法は、以下の代替または追加の:
・少なくとも1つのセンサ14または15について、冷却剤18の前述の入口温度と、関連するセンサ14または15の測定温度との間の温度差を決定するステップ;
・この温度差を関連するセンサ14または15に対する対応するあらかじめ入力された温度差の最大値と、連続的にまたは時間間隔で、比較するステップ、を含む。
【0063】
・センサの少なくとも1つの温度差が対応する最大値に達したときまたはそれを超えたとき、絞り弁10をあらかじめ設定された角度以上に回転させることにより、コンプレッサ要素3の容量および/または出力を制限するステップ。
【0064】
コンプレッサ要素3の容量の制限は、測定された絶対温度に基づいてまたは温度差に基づいて、別々にまたは組み合わせて適用することができる。
【0065】
図3は、図1の装置のような本発明による代替装置を示すが、違いとしては、コンプレッサ要素3の容量または出力を制御するための手段9が、電動機4ひいてはコンプレッサ要素3の可変速度コントローラ20によって形成され、図1の絞り弁10または入口案内ベーンの代わりに使用される。
【0066】
この場合、過熱に対する電動機4の保護は、図1の装置の場合と同様のアルゴリズムによって行うことができるが、違いとしては、この場合、容量は、コントローラ11によってある値だけ速度を減少させることによって制限される。
【0067】
図1の実施形態とのさらなる違いは、最後の実施形態では、すべての巻線5および、すべての軸受12、13にセンサ14または15が設けられているわけではなく、いくつかのセンサ14が1つの巻線5に当該巻線5の長さにわたり設けられる。
【0068】
コンシューマ2の容量を制御するための手段9は、上述の絞り弁10、入口案内ベーンまたは可変速度コントローラ20に限定されるが、例えば可変ディフューザベーンまたは類似の形で他の方法で実現することもできる。いくつかのタイプの手段9の組み合わせも、可能性の一部を形成する。
【0069】
本発明は、コンシューマ2としてのコンプレッサ要素3への適用に限定されず、例えば、膨張器、ポンプ、換気装置、冷却器などに適用することもできる。
【0070】
本発明による方法は、電流測定値または推定パラメータを使用せず、直接的な温度測定値のみに基づいていることが強調される。
【0071】
本発明は、一例として示され、図面に示された実施形態に決して限定されないが、本発明の範囲から逸脱することなく、そのような方法および装置は異なる変形形態によって実現することができる。
【図1】
【図2】
【図3】
【手続補正書】
【提出日】20181017
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護する方法であって、
− 前記電動機上の直接測定により前記電動機の熱状態を決定するステップと、
− 前記決定された熱状態の関数としての前記コンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップと、を含み、
前記電動機は、1つまたは複数の電気巻線と、1つまたは複数の軸受とを備え、さらに、前記電動機の前記熱状態の決定のために、1つまたは複数の巻線および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するステップを含むことを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記温度の前記測定のために、信号が前記コントローラに直接フィードバックされる1つまたは複数のセンサが使用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電動機の少なくとも1つの巻線に対して、2つ以上のセンサが前記巻線の長さに沿って設けられることを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記センサの少なくとも一部の各々について、前記温度の最大値が前記コントローラにあらかじめ入力されており、さらに、
少なくとも1つのセンサについて、測定温度をあらかじめ入力された対応する最大値と、連続的にまたはある時間間隔で、比較するステップと、
前記センサの前記測定温度が前記対応する最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの最大容量および/または最大出力をあらかじめ設定された値により制限するステップと、を含むことを特徴とする、請求項またはに記載の方法。
【請求項5】
前記センサの前記温度が前記対応する最大値以下に下落したとき、関連した最大値に達するまで前記コンシューマの最大容量または最大出力を再び増加させることを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記電動機には、温度を測定するための2つ以上のセンサが設けられており、これらセンサのうちの少なくとも1つについて、測定温度が対応する最大値に達したかそれを超えたとき、前記コンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップを含むことを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記電動機には前記巻線の温度を測定するための3つ以上のセンサが設けられており、さらに、前記センサによって測定された温度の相互比較によって前記センサの自己診断を実施するステップと、このセンサによって測定された温度が、前記他のセンサによって測定された温度と、ある設定値よりも大きい値で、異なるとき前記センサが故障しているとみなすこととを含むことを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記電動機には冷却剤を用いた冷却が行われ、前記センサの少なくとも一部の各々について、関連するセンサの前記測定温度と前記冷却剤の前記入口温度との間の前記温度差につき、あらかじめ前記コントローラに最大値を入力しておき、さらに、
− 前記冷却への入力で、前記冷却剤の前記入口温度を決定するステップと、
− 少なくとも1つのセンサについて、前記冷却剤の前記入口温度と前記関連するセンサの測定温度との間の温度差を決定するステップと、
− この温度差を、前記関連するセンサについてあらかじめ入力された温度差の前記対応する最大値と、連続的にまたは時間間隔を設けて、比較するステップと、
− 前記センサの少なくとも1つの温度差が前記対応する最大値に達したときまたはそれを超えたとき、コンシューマの容量および/または出力を設定値により制限するステップと、を含むことを特徴とする、請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
測定温度および/または温度差が、設定された時間間隔またはそれ以外の方法の経過後、各センサの設定値を下回った後に、前記コンシューマの最大容量または最大出力が再び高く設定されることを特徴とする、請求項および/または請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記電動機の前記熱状態の前記決定は、
− 前記巻線の単一点または前記巻線の長さにわたるいくつかの点で、前記巻線の少なくとも1つまたはすべての絶対温度、
− 少なくとも1つの巻線と前記冷却剤の前記入口温度との間の温度差、および
− 少なくとも1つの軸受の絶対温度、の特性の1つまたはこれらの特性の任意の組み合わせに依存することを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記コンシューマが、
− コンプレッサ、
− 膨張器、
− ポンプ、
− 換気装置、および
− 冷却器のうち1つであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記コンシューマには出力を制限する手段が設けられており、これらの手段は前記容量の前記コントローラによって制御されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記容量または前記出力を制限するための前記手段は、
− 可変入口ベーン(IGVまたは入口案内ベーン)、
− 可変ディフューザベーン、
− 絞り弁、および
− 可変速度のうち1つまたは複数の手段によって形成されることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記コンシューマは、最大開放から最大閉鎖の範囲にわたって回転できる制御された可変入口ベーンを有する遠心コンプレッサであり、測定温度または温度差が前記最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの容量または出力の制限のために、前記入口ベーンは、開放方向から閉方向への回転方向において、前記範囲の5〜10%にわたって回転することを特徴とする、請求項11および13に記載の方法。
【請求項15】
前記コンシューマが前記電動機の速度制御を有するコンプレッサであり、測定温度または温度差が前記最大値に達したときまたはそれを超えたとき、前記コンシューマの容量または出力を制限するために、前記速度は5〜10%だけ下げて調整されることを特徴とする、請求項11および13に記載の方法。
【請求項16】
温度測定値のみに基づいていることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護するための装置であって、前記電動機上の直接測定によって前記電動機の熱状態を決定するためのセンサが設けられ、前記コンシューマの最大容量または最大出力を前記決定された熱状態の関数として制限する手段が設けられ、前記電動機は、1つまたは複数の電気巻線と1つまたは複数の軸受とを備え、前記電動機の前記熱状態を決定する前記手段が、1つまたは複数の巻線の温度を測定するための1つまたは複数のセンサ、および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するための1つまたは複数のセンサによって形成されていることを特徴とする、装置。
【請求項18】
前記センサの少なくとも一部の各々に対し、温度の最大値を設定し、測定温度が対応する設定された最大値に達するかまたはそれを超えるとき、前記コントローラは前記コンシューマの最大容量または最大出力を減少させるような前記コントローラであることを特徴とする、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記電動機は、冷却剤を用いる冷却器と、前記冷却器の入口における前記冷却剤の入口温度を測定するセンサとを備え、関連するセンサの測定温度と前記冷却剤の入口温度との間の温度差につき、前記センサの少なくとも一部の各々について最大値が設定され、温度差が、対応する設定された最大値に達するかまたはそれを超えるとき、前記コントローラは前記コンシューマの最大容量または最大出力を減少させることを特徴とする、請求項17または18に記載の装置。
【請求項20】
前記コントローラに対し、前記温度センサのみが使用されることを特徴とする、請求項1719のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
設計中、前記電動機の最大出力が、関連する公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する前記コンシューマの出力と等しいか、またはそれよりも幾分大きくなるように、前記電動機が、公称動作条件に対して、選択されることを特徴とする、請求項1720のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
設計中、前記電動機の最大出力が、関連する前記公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する前記コンシューマの出力より最大5%大きいか、好ましくは最大2%大きいか、さらに好ましくは最大1%大きいか、または好ましくは、その出力と同じであるように、前記電動機が、公称動作条件に対して、選択されることを特徴とする、請求項1721のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
請求項1720のいずれか1項に記載の、装置の設計中に電動機を選択する方法であって、前記コンシューマの容量または出力を制御するためのコントローラを備えた前記コンシューマを駆動するための、公称動作条件に対し、前記電動機は、関連する公称動作条件における前記コンシューマの最大容量または最大出力に対応する、前記コンシューマの出力と等しいかまたはそれよりも幾分大きい出力を有するように選択されることを特徴とする、方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
この目的のために、本発明は、コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護する方法に関する。この方法は、以下の、
− 前述の電動機上の直接測定により当該電動機の熱状態を決定するステップと、
− 前述の決定された熱状態の関数としてのコンシューマの最大容量または最大出力を制限するステップとを含み、
電動機は1つまたは複数の電気巻線と、1つまたは複数の軸受とを備え、さらに、電動機の熱状態の決定のために、この方法は1つまたは複数の巻線(U−V−W)および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するステップと、を含むことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
本発明はまた、コンシューマの容量または出力を制御するコントローラを備えた電動機駆動コンシューマの電動機を保護するための装置にも関し、故に、この装置には、電動機上の直接測定によって電動機の熱状態を決定するためのセンサが設けられており、コンシューマの最大容量または最大出力を前述の決定された熱状態の関数として制限する手段が設けられている。電動機は、1つまたは複数の電気巻線と1つまたは複数の軸受とを備え、この電動機の熱状態を決定する手段が、1つまたは複数の巻線の温度を測定するための1つまたは複数のセンサ、および/または1つまたは複数の軸受の温度を測定するための1つまたは複数のセンサによって形成される。
【国際調査報告】