(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019520348
(43)【公表日】20190718
(54)【発明の名称】動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および予防に有用な置換インダゾール
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20190627BHJP
   C07D 405/14 20060101ALI20190627BHJP
   A61K 31/4439 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 11/04 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 15/00 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20190627BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20190627BHJP
【FI】
   !C07D401/12CSP
   !C07D405/14
   !A61K31/4439
   !A61P29/00
   !A61P37/08
   !A61P1/04
   !A61P19/02
   !A61P11/04
   !A61P11/00
   !A61P15/00 171
   !A61P17/00 171
   !A61P11/06
   !A61P43/00 111
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】89
(21)【出願番号】2018563160
(86)(22)【出願日】20170529
(85)【翻訳文提出日】20190129
(86)【国際出願番号】EP2017062876
(87)【国際公開番号】WO2017207481
(87)【国際公開日】20171207
(31)【優先権主張番号】16172544.5
(32)【優先日】20160601
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】517021606
【氏名又は名称】バイエル・アニマル・ヘルス・ゲーエムベーハー
【住所又は居所】ドイツ・51373・レーバークーゼン・カイザー−ヴィルフェルム−アレー・10
(71)【出願人】
【識別番号】514298139
【氏名又は名称】バイエル・ファルマ・アクティエンゲゼルシャフト
【住所又は居所】ドイツ・13353・ベルリン・ミュラーシュトラーセ・178
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ゲラルト・ベッディエス
【住所又は居所】ドイツ・51371・レーバークーゼン・リングシュトラーセ・172
(72)【発明者】
【氏名】エイドリアン・フォスター
【住所又は居所】イギリス・CT13・0JL・サンドウィッチ・イーストリー・パーク・9
(72)【発明者】
【氏名】ウルリッヒ・ボーテ
【住所又は居所】ドイツ・13187・ベルリン・カヴァーリアーシュトラーセ・15
(72)【発明者】
【氏名】ニコル・シュミット
【住所又は居所】ドイツ・42113・ヴッパータール・アプラーター・ヴェーク・18アー
(72)【発明者】
【氏名】ウルフ・ベーマー
【住所又は居所】ドイツ・16548・グリーニッケ・ライプツィガー・シュトラーセ・49
(72)【発明者】
【氏名】ラインハルト・ヌッベマイヤー
【住所又は居所】ドイツ・13509・ベルリン・モーアヴェーク・96
(72)【発明者】
【氏名】マリア・デ・ルルド・モティエ
【住所又は居所】ドイツ・40764・ランゲンフェルト・ヘーファー・フェルト・5
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB09
4C063CC22
4C063CC72
4C063DD12
4C063DD22
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC37
4C086GA02
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086NA14
4C086ZA59
4C086ZA66
4C086ZA81
4C086ZA89
4C086ZB11
4C086ZB13
4C086ZC41
(57)【要約】
本出願は、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防するため、特に動物におけるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患、骨関節炎および炎症性疼痛、非感染性再発性気道疾患、昆虫過敏症、喘息、呼吸器疾患、乳腺炎および子宮内膜炎を治療および/予防するための置換インダゾールの使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、一般式(I)の化合物
【化1】
(式中、
R1はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、
ハロゲン、ヒドロキシル、非置換または一もしくは多ハロゲン置換C3〜C6−シクロアルキル、またはR6、R7SO2、R7SOもしくはR8O基
によって一もしくは多置換されており、
あるいは、R1は以下から選択される基:
【化2】
(式中、*は基と分子の残りとの結合部位を表す)
であり;
R2およびR3は常に同じ定義を有し、共に水素またはC1〜C6−アルキルのいずれかであり;
R4はハロゲン、シアノ、非置換または単一にもしくは多重に、同一にもしくは異なって置換されたC1〜C6−アルキル、あるいは非置換または単一にもしくは多重に、同一にもしくは異なって置換されたC3〜C6−シクロアルキルであり、置換基はハロゲンおよびヒドロキシルの群から選択され;
R5は水素、ハロゲン、または非置換または一もしくは多ハロゲン置換C1〜C6−アルキルであり;
R6はO、S、SOおよびSO2の群からのヘテロ原子またはヘテロ基を含む、4〜6個の環原子を有する非置換または一もしくは二メチル置換単環式飽和複素環であり;
R7はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲン、ヒドロキシルまたはC3〜C6−シクロアルキルによって一もしくは多置換されており、
あるいはR7はC3〜C6−シクロアルキルであり;
R8はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲンによって一もしくは多置換されている)
およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物。
【請求項2】
R1がC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基が非置換であるか、または同一にもしくは異なって、フッ素、ヒドロキシルまたはR6、R7SO2、R7SOもしくはR8O基によって一もしくは多置換されており;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはC1〜C3−アルキルのいずれかであり;
R4がハロゲン、シアノまたはC1〜C3−アルキルであり、ここで、C1〜C3−アルキル基が非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲンまたはヒドロキシルによって一もしくは多置換されており;
R5が水素、フッ素、塩素またはC1〜C3−アルキルであり;
R6がオキセタニルまたはテトラヒドロフラニルであり;
R7がC1〜C4−アルキルであり、ここで、C1〜C4−アルキル基が非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはシクロプロピルによって一置換されているか、または3個のフッ素原子によって置換されており;
R8が非置換C1〜C4−アルキル基または三フッ素置換C1〜C4−アルキル基である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
R4がジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
R5が水素またはフッ素である、請求項1、2または3に記載の化合物。
【請求項5】
R2およびR3が共に水素またはメチルのいずれかである、請求項1、2、3または4に記載の化合物。
【請求項6】
R1がC2〜C6−アルキルであり、ここで、C2〜C6−アルキル基が非置換であるか、または
C2〜C6−アルキル基が一、二もしくは三フッ素置換されているか、または
C2〜C6−アルキル基がヒドロキシル、R6、R7SO2もしくはR8Oによって一置換されており、
あるいは、R1がオキセタニル置換C1〜C3−アルキル基であり;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはメチルのいずれかであり;
R4が非置換または一もしくは多ハロゲン置換C1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基によって置換されたC1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基および3個のフッ素原子によって置換されたC1〜C3−アルキル基であり;
R5が水素、フッ素またはC1〜C3−アルキルであり;
R7がC1〜C3−アルキルであり;
R8がC1〜C4−アルキルであり、ここで、C1〜C4−アルキル基が非置換であるか、または一、二もしくは三フッ素置換されている、
請求項2に記載の化合物。
【請求項7】
R1がヒドロキシルもしくはC1〜C3−アルコキシもしくはトリフルオロメトキシもしくは2,2,2−トリフルオロエトキシもしくはトリフルオロメチルによって置換されたC2〜C5−アルキル基であるか、または
メチル−SO2−置換C2〜C4−アルキル基であるか、または
オキセタン−3−イル−置換C1〜C2−アルキル基であり;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはメチルであり;
R4がメチル、エチル、トリフルオロ−C1〜C3−アルキル、ジフルオロ−C1〜C3−アルキル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イルおよび2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチルであり;
R5が水素、フッ素またはメチルである、
請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
R1が4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−(メチルスルホニル)エチルまたは3−(メチルスルホニル)プロピルであり;
R2およびR3が共にメチルまたは水素であり;
R4がジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり;
R5が水素またはフッ素である、
請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
R1が3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(メチルスルホニル)エチルであり;
R2およびR3が共にメチルであり;
R4がジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり;
R5が水素である、
請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
R1が3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(メチルスルホニル)エチルであり;
R2およびR3が共にメチルであり;
R4がメチルであり、
R5がフッ素であり、R5がR4に対してオルト位にある、
請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
以下の請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物:
1)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
2)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
3)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
4)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
5)N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
6)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
7)N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
8)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
9)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
10)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
11)N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
12)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
13)6−(ジフルオロメチル)−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
14)6−(ジフルオロメチル)−N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}ピリジン−2−カルボキサミド
15)6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
16)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
17)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(トリフルオロメトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
18)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン− 2−カルボキサミド
19)5−フルオロ−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
20)N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
21)6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
22)N−{2−[2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチル]−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド。
【請求項12】
飼育動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項13】
家畜におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項14】
動物におけるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患、骨関節炎および炎症性疼痛、非感染性再発性気道疾患、昆虫過敏症、喘息、呼吸器疾患、乳腺炎および子宮内膜炎を治療および/または予防する方法に使用するための、請求項1から12のいずれか一項に定義される、または請求項13に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項15】
イヌアトピー性皮膚炎、イヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎、イヌまたはネコにおける炎症性腸疾患、イヌ、ネコ、ウマまたはウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウマにおける非感染性再発性気道疾患、ウマにおける昆虫過敏症、ネコ喘息、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎、ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項16】
イヌアトピー性皮膚炎およびイヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防する方法に使用するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項17】
ウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物。
【請求項18】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防する方法に使用するための医薬品を製造するための、請求項1から11のいずれか一項に定義される一般式(I)の化合物の使用。
【請求項19】
前記医薬品が動物におけるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患、骨関節炎および炎症性疼痛、非感染性再発性気道疾患、昆虫過敏症、喘息、呼吸器疾患、乳腺炎および子宮内膜炎の治療および/または予防に使用される、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記動物が飼育動物である、請求項18または19に記載の使用。
【請求項21】
前記動物が家畜である、請求項18または19に記載の使用。
【請求項22】
イヌアトピー性皮膚炎、イヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎、イヌまたはネコにおける炎症性腸疾患、イヌ、ネコ、ウマまたはウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウマにおける非感染性再発性気道疾患、ウマにおける昆虫過敏症、ネコ喘息、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎、ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防するための、請求項18または19に記載の使用。
【請求項23】
イヌアトピー性皮膚炎およびイヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防するための、請求項18または19に記載の使用。
【請求項24】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、不活性で、非毒性の、薬学的に適当な賦形剤と組み合わせて請求項1から11のいずれか一項に定義される式(I)の化合物を含む医薬品。
【請求項25】
有効量の請求項1から11のいずれか一項に定義される式(I)の少なくとも1種の化合物をそれを必要とする動物に投与することによって、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防する方法。
【請求項26】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、一般式(III)の化合物
【化3】
(式中、
R1は4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−(メチルスルホニル)エチル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチルであり;
R4はジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり;
R5は水素またはフッ素である)
およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物。
【請求項27】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、以下の請求項26に記載の化合物:
メチル5−{[(5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレートおよび
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防するための新規な置換インダゾールの使用、ならびに動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患、特にアトピー性皮膚炎および/またはノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防するための医薬品を製造するための、ならびに特に飼育動物、特にイヌにおけるその使用に関する。
【0002】
本発明は、インターロイキン−1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)を阻害する一般式(I)の新規な置換インダゾールの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトIRAK4(インターロイキン−1受容体関連キナーゼ4)は、免疫系の活性化において重要な役割を果たす。したがって、このキナーゼは、炎症抑制物質を開発するための重要な治療標的分子である。IRAK4は、多数の細胞によって発現され、TLR3を除くToll様受容体(TLR)、ならびにIL−1R(受容体)、IL−18R、IL−33RおよびIL−36Rからなるインターロイキン(IL)−1βファミリーの受容体のシグナル伝達を媒介する(JanewayおよびMedzhitov、Annu.Rev.Immunol.、2002;Dinarello、Annu.Rev.Immunol.、2009;FlanneryおよびBowie、Biochemical Pharmacology、2010)。
【0004】
IRAK4ノックアウトマウスもIRAK4を欠く患者由来のヒト細胞も、TLR(TLR3を除く)およびIL−1βファミリーによる刺激に反応しない(Suzuki、Suzukiら、Nature、2002;Davidson、Currieら、The Journal of Immunology、2006;Ku、von Bernuthら、JEM、2007;Kim、Staschkeら、JEM、2007)。
【0005】
TLRリガンドまたはIL−1βファミリーのリガンドとそれぞれの受容体の結合は、受容体へのMyD88[骨髄細胞分化一次応答遺伝子(88)]の動員および結合をもたらす。結果として、MyD88はIRAK4と相互作用し、キナーゼIRAK1またはIRAK2と相互作用し、これを活性化する活性複合体が形成される(Kollewe、Mackensenら、Journal of Biological Chemistry、2004;Preciousら、J.Biol.Chem.、2009)。この結果として、NF(核因子)−κBシグナル経路およびMAPK(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ)シグナル経路が活性化される(Wang、Dengら、Nature、2001)。NF−κBシグナル経路とMAPKシグナル経路の両方の活性化によって、異なる免疫過程に関連する過程がもたらされる。例えば、種々の炎症性シグナル分子および酵素(サイトカイン、ケモカインおよびCOX−2(シクロオキシゲナーゼ−2)など)の発現増加、ならびに炎症関連遺伝子(例えば、COX−2、IL−6(インターロイキン−6)、IL−8)のmRNA安定性増加がある(Holtmann、Enningaら、Journal of Biological Chemistry、2001;Datta、Novotnyら、The Journal of Immunology、2004)。さらに、これらの過程は、特定の細胞型、例えば、単球、マクロファージ、樹状細胞、T細胞およびB細胞の増殖および分化と関連し得る(Wan、Chiら、Nat Immunol、2006;McGettrickおよびJ.O’Neill、British Journal of Haematology、2007)。
【0006】
種々の炎症性障害の病態におけるIRAK4の中心的な役割は、野生型(WT)マウスと、IRAK4のキナーゼ不活性化形態を有する遺伝子組換え動物(IRAK4 KDKI)を直接比較することによって既に示された。IRAK4 KDKI動物は、多発性硬化症、粥状動脈硬化、心筋梗塞およびアルツハイマー病の動物モデルで改善した臨床像を有する(Rekhter、Staschkeら、Biochemical and Biophysical Research Communication、2008;Maekawa、Mizueら、Circulation、2009;Staschke、Dongら、The Journal of Immunology、2009;Kim、Febbraioら、The Journal of Immunology、2011;Cameron、Tseら、The Journal of Neuroscience、2012)。さらに、動物モデルにおけるIRAK4の欠失は、全身性炎症の同時減少と共に抗ウイルス反応の改善によってウイルス誘発心筋炎から保護することが分かった(Valaperti、Nishiiら、Circulation、2013)。IRAK4の発現が、フォークト・小柳・原田症候群の疾患活性と相関することも示されている(Sun、Yangら、PLoS ONE、2014)。さらに、全身性エリテマトーデス(SLE)の病因における主要な過程である、形質細胞様樹状細胞による免疫複合体媒介IFNα(インターフェロン−アルファ)産生に対するIRAK4の高い関連性が示されている(Chiangら、The Journal Immunology、2010)。さらに、このシグナル伝達経路は肥満に関連している(Ahmad, R.、P.Shihabら、Diabetology&Metabolic Syndrome、2015)。
【0007】
先天性免疫におけるIRAK4の本質的な役割と同様に、IRAK4が適応免疫の成分であるTh17T細胞の分化に影響するという暗示も存在する。IRAK4キナーゼ活性の非存在下では、WTマウスと比較して少ないIL−17産生T細胞(Th17T細胞)が生成される。IRAK4の阻害は、粥状動脈硬化、1型真性糖尿病、関節リウマチ、脊椎関節炎(特に、乾癬性脊椎関節炎およびベクテレフ病)、エリテマトーデス、乾癬、白斑、巨細胞性動脈炎、慢性炎症性腸障害およびウイルス性障害、例えばHIV(ヒト免疫不全ウイルス)、肝炎ウイルスの予防および/または治療を可能にする(Staschkeら、The Journal of Immunology、2009;Marquezら、Ann Rheum Dis、2014;Zambrano−Zaragozaら、International Journal of Inflammation、2014;Wangら、Experimental and Therapeutic Medicine、2015;Cicciaら、Rheumatology、2015)。
【0008】
TLR(TLR3を除く)およびIL−1レポーターファミリーのMyD88媒介シグナルカスケードにおけるIRAK4の中心的な役割のために、IRAK4の阻害を、言及される受容体により媒介される障害を予防および/または治療するために利用することができる。
【0009】
先行技術は、多数のIRAK4阻害剤を開示している(例えば、Annual Reports in Medicinal Chemistry(2014)、49、117〜133参照)。
【0010】
米国特許第8293923号明細書および米国特許出願公開第20130274241号明細書は、3−置換インダゾール構造を有するIRAK4阻害剤を開示している。2−置換インダゾールの記載はない。
【0011】
国際公開第2013106254号パンフレットおよび国際公開第2011153588号パンフレットは2,3−二置換インダゾール誘導体を開示している。
【0012】
国際公開第2007091107号パンフレットは、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを治療するための2−置換インダゾール誘導体を記載している。開示されている化合物は6−ヒドロキシアルキル置換を有さない。
【0013】
国際公開第2015091426号パンフレットは、2位がカルボキサミド側鎖によって置換された、実施例64などのインダゾールを記載している。
【化1】
【0014】
国際公開第2015104662号パンフレットは、以下の一般式:
【化2】
(式中、R2はアルキルまたはシクロアルキル基である)
の2−置換インダゾールを開示している。2位にメチル、2−メトキシエチルおよびシクロペンチル基を有する2−置換インダゾールについての明白な記載がある(実施例1、4、および76)。実施例117により、1位にヒドロキシエチル置換基を有するインダゾール誘導体も記載されている。しかしながら、1位または2位に3−ヒドロキシ−3−メチルブチル置換基を有するインダゾール誘導体は記載されていない。
【0015】
2位にヒドロキシル置換アルキル基を有するインダゾールは、一般的に、一般式に包含されるが、国際公開第2015104662号パンフレットに明示的に開示されていない。
【0016】
アルキル基がメチルスルホニル基によってさらに置換されている2位にアルキル基を有するインダゾールは、一般式および国際公開第2015104662号パンフレットのR2置換基の定義に包含されない。
【0017】
1位および2位のインダゾール上の上記置換パターンに加えて、国際公開第2015104662号パンフレットは、R1が以下の通り定義される6位に置換基を有するインダゾールを記載している:アルキル、シアノ−NRaRbまたはシクロアルキル、アリールもしくはヘテロシクリルから選択される場合により置換された基(置換基は独立に、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アミノアルキル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、−OCOCH2−O−アルキル、−OP(O)(O−アルキル)2または−CH2−OP(O)(O−アルキル)2である)。R1がアルキル基であるインダゾール化合物については、有効な出願日は2015年1月7日(国際公開第2015104662号パンフレットの国際出願日)である。優先権が主張されているインド出願146/CHE/2014および3018/CHE/2014は、R1がアルキル基であるインダゾール化合物を開示していない。
【0018】
したがって、以下の一般式のインダゾール化合物:
【化3】
(式中、R1は場合により置換されたアルキル基である)
は、2015年1月7日、したがって本出願の優先日の後に初めて記載されている。
【0019】
R1について国際公開第2015104662号パンフレットに記載されている6位の置換基の例は、シクロプロピル、シクロヘキシル、シアノ、3−フルオロフェニルおよび飽和複素環式置換基である。6位にヒドロキシル置換アルキル基を有するインダゾールは、国際公開第2015104662号パンフレットに明示的に記載されていない。
【0020】
本発明で使用される化合物はまた、2016年6月2日に国際公開第2016083433号パンフレットとして公開された同時係属中の特許出願PCT/EP2015/077596に記載されている。
【0021】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患、例えばアレルギー性皮膚疾患のための現在の治療選択肢には、典型的にはステロイドおよびシクロスポリンの使用が含まれ、これらは共に副作用を伴う。近年、掻痒を症候的に軽減するヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤がイヌアトピー性皮膚炎(CAD)への使用について承認されているが、投与レジメンが再び副作用によって制限される可能性がある。疾患修飾剤による、治療に関連する副作用がないCADの治療は、未だ満たされていない医療ニーズのままである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】米国特許第8293923号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第20130274241号明細書
【特許文献3】国際公開第2013106254号パンフレット
【特許文献4】国際公開第2011153588号パンフレット
【特許文献5】国際公開第2007091107号パンフレット
【特許文献6】国際公開第2015091426号パンフレット
【特許文献7】国際公開第2015104662号パンフレット
【特許文献8】インド出願146/CHE/2014
【特許文献9】インド出願3018/CHE/2014
【特許文献10】国際公開第2016083433号パンフレット
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】JanewayおよびMedzhitov、Annu.Rev.Immunol.、2002
【非特許文献2】Dinarello、Annu.Rev.Immunol.、2009
【非特許文献3】FlanneryおよびBowie、Biochemical Pharmacology、2010
【非特許文献4】Suzuki、Suzukiら、Nature、2002
【非特許文献5】Davidson、Currieら、The Journal of Immunology、2006
【非特許文献6】Ku、von Bernuthら、JEM、2007
【非特許文献7】Kim、Staschkeら、JEM、2007
【非特許文献8】Kollewe、Mackensenら、Journal of Biological Chemistry、2004
【非特許文献9】Preciousら、J.Biol.Chem.、2009
【非特許文献10】Wang、Dengら、Nature、2001
【非特許文献11】Holtmann、Enningaら、Journal of Biological Chemistry、2001
【非特許文献12】Datta、Novotnyら、The Journal of Immunology、2004
【非特許文献13】Wan、Chiら、Nat Immunol、2006
【非特許文献14】McGettrickおよびJ.O’Neill、British Journal of Haematology、2007
【非特許文献15】Rekhter、Staschkeら、Biochemical and Biophysical Research Communication、2008
【非特許文献16】Maekawa、Mizueら、Circulation、2009
【非特許文献17】Staschke、Dongら、The Journal of Immunology、2009
【非特許文献18】Kim、Febbraioら、The Journal of Immunology、2011
【非特許文献19】Cameron、Tseら、The Journal of Neuroscience、2012
【非特許文献20】Valaperti、Nishiiら、Circulation、2013
【非特許文献21】Sun、Yangら、PLoS ONE、2014
【非特許文献22】Chiangら、The Journal Immunology、2010
【非特許文献23】Ahmad, R.、P.Shihabら、Diabetology&Metabolic Syndrome、2015
【非特許文献24】Staschkeら、The Journal of Immunology、2009
【非特許文献25】Marquezら、Ann Rheum Dis、2014
【非特許文献26】Zambrano−Zaragozaら、International Journal of Inflammation、2014
【非特許文献27】Wangら、Experimental and Therapeutic Medicine、2015
【非特許文献28】Cicciaら、Rheumatology、2015
【非特許文献29】Annual Reports in Medicinal Chemistry(2014)、49、117〜133
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明によって対処される課題は、動物における炎症性および/またはアレルギー性疾患に対してより良い治療選択肢を提供することである。
【0025】
本IRAK4阻害剤は、過剰反応する免疫系を特徴とする動物の炎症性障害の治療および予防に特に適している。イヌアトピー性皮膚炎、イヌおよびネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎、イヌおよびネコにおける炎症性腸疾患、イヌ、ネコ、ウマおよびウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウマにおける非感染性再発性気道疾患(慢性閉塞性肺疾患、ヒーブ(heaves)としても知られている)、ウマにおける昆虫過敏症(スウィートイッチ(sweet itch)、夏癬(summer eczema)としても知られている)、ネコ喘息、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎および子宮内膜炎、ならびにブタ呼吸器疾患をここで特に挙げるべきである。
【0026】
例えば、アトピー性皮膚炎は、コンパニオンアニマル、特にネコおよびイヌにおいて一般的な疾患である。
【0027】
1つの具体的な例として、イヌアトピー性皮膚炎(CAD)は、イヌの最も一般的な疾患の1つである。CADは、幼齢の患者に発症し、生涯を通して再発し得る。米国の52の個人営業の31484匹のイヌを調査したLundら、1999の研究では、CADの罹患率は8.7%であった。CADは、ノミアレルギー性皮膚炎(FAD)の後のイヌの掻痒の2番目に一般的な原因である。
【0028】
イヌアトピー性皮膚炎は、塵性ダニおよび花粉などの、「環境アレルゲンに最も一般的に向けられる、IgEに関連する特徴的な臨床的特徴を有する、遺伝的に予測される炎症性および掻痒性の皮膚疾患」(Halliwell、Veterinary Immunology and Immunopathology、2006)として定義することができ、塵性ダニは事実上どこにでもおり、花粉は屋外で空気に浸透するので、ペットが回避することは非常に困難である。
【0029】
イヌアトピー性皮膚炎は、免疫調節不全、アレルギー感作、皮膚バリア障害、微生物コロニー形成および環境因子を含む複雑で多因子性の疾患である。
【0030】
IgEは全ての症例における臨床徴候の発達の前提条件ではなく、アトピー性皮膚炎として知られる別個の臨床的実体は、「環境または他のアレルゲンに対するIgE応答を詳細に記載することができない、イヌアトピー性皮膚炎で見られるものと同一の臨床的特徴を有する炎症性および掻痒性の皮膚疾患」(Nuttallら、Vet.Record、2013)として定義された。
【0031】
イヌアトピー性皮膚炎の最も一般的な症状には、掻痒、過剰なひっかき、カーペットへのこすりつけ、脱毛、悪臭を伴う脂ぎったまたは剥がれやすい皮膚、足ならびに鼠径部および脇の下などの領域の過剰な咀嚼が含まれる。時間が経つにつれて、ひっかいた皮膚が、ホットスポット−感染するかもしれない、皮のむけた炎症をおこした領域を発達し得る。
【0032】
現在、アトピー性皮膚炎(AD)の急性紅斑の治療は、紅斑の原因の探索、次いでその除去、穏やかなシャンプーによる入浴、ならびに局所および/または経口グルココルチコイドまたはオクラシチニブを含む介入による掻痒および皮膚病変の制御を伴うべきである。慢性的CADの場合、管理の第1のステップは、紅斑因子の特定および回避、ならびに十分な皮膚および毛皮の衛生およびケアがあることを保証することである;これにはより頻繁な入浴、および場合によっては必須脂肪酸摂取量を増加させることが含まれる。慢性掻痒および皮膚病変を軽減するのに現在最も有効な医薬品は、局所および経口グルココルチコイド、経口シクロスポリン、経口オクラシチニブ、ならびに利用可能であれば注射用組換えインターフェロンである。アレルゲン特異的免疫療法および主体的断続的局所グルココルチコイド施用が、ADの紅斑の再発を予防または遅延させる可能性のある唯一の介入である(Olivryら、BMC Veterinary Research、2015)
【0033】
別の具体例として、ノミアレルギー性皮膚炎(FAD)またはノミ咬傷過敏症は、イヌおよびネコにおいて群を抜いて流行しているノミであるネコノミ(Ctenocephalides felis)(Beresford−Jones、J Small Animal Practice、1981;Chesney、Veterinary Record、1995)によって引き起こされる家犬の最も一般的な皮膚疾患である(Scottら、In:Muller and Kirk’s Small Animal Dermatology、2001)。ネコも、ネコ粟粒性皮膚炎の主因の1つであるFADを発症する。
【0034】
FADは夏に最も流行するが、暖かい気候では、ノミ寄生が年間を通して持続し得る。北部温帯地域では、ペットおよびそのノミと人の居住地が密接に関連しているため、一年中問題を生じる条件を作り出す。極端な温度および低湿度は、ノミの発生を抑制する傾向がある。
【0035】
摂食時、ノミは広範なサイズ(40〜60kD)に及ぶ種々のヒスタミン様化合物、酵素、ポリペプチドおよびアミノ酸を含み、I型、IV型および好塩基球過敏症を誘発する唾液を注入する。ノミ咬傷に断続的に曝露されたノミナイーブイヌは、即時型(15分)もしくは遅延型(24〜48時間)反応、またはその両方、ならびに検出可能なレベルの循環IgE抗ノミ抗体とIgG抗ノミ抗体の両方を生じる。ノミ咬傷に連続的に曝露されたイヌは、これらの循環抗体のレベルが低く、皮膚反応を発症しないか、または皮膚反応を後で、かなり減少した程度で発症する。これは、免疫寛容がノミ咬傷に連続的に曝露されているイヌで自然に発生し得ることを示し得るだろう。ネコにおけるFADの病態生理学はほとんど理解されていないが、同様の機構が存在する可能性がある。
【0036】
ネコノミ(Ctencephalides felis)は、動物および人に重度の刺激を引き起こし、ノミアレルギー性皮膚炎の原因になる。典型的な症状は、掻痒、皮膚の炎症および皮膚病変(紅斑、鱗屑、丘疹、痂皮および苔癬化)である。これらの病変は、背中および尻尾のつけ根に沿って最も一般的に見られる。
【0037】
状態が進行するにつれて、脱毛、壊れた毛、ジクジクしたまたは堅いびらん、にきび様の隆起、および皮膚の一般的な赤みおよび炎症が存在する可能性がある。びらんは非常に痛い場合がある。重度の症例では、主に尻尾のつけ根のイヌの背中上の領域の皮膚が肥厚し、暗くなる。イヌ自身が重度の掻痒のために自傷によって損傷を引き起こす。
【0038】
一般に、ノミ寄生の予防および治療が治療選択肢である。最も一般的には、ネオニコチノイド、例えばイミダクロプリドまたはγ−アミノ酪酸(GABA)−ゲート塩化物チャネル遮断薬、例えばフィプロニルが使用される。皮膚アレルギー性皮膚炎の症状が解消されない場合、局所および経口グルココルチコイド、経口シクロスポリン、経口オクラシチニブなどのCADで述べられている現在の治療法が使用される。
【課題を解決するための手段】
【0039】
本発明は、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、一般式(I)の化合物
【化4】
(式中、
R1はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、
ハロゲン、ヒドロキシル、非置換または一もしくは多ハロゲン置換C3〜C6−シクロアルキル、またはR6、R7SO2、R7SOまたはR8O基
によって一もしくは多置換されており、
あるいは、R1は以下から選択される基:
【化5】
(式中、*は基と分子の残りの結合部位を表す)
であり;
R2およびR3は常に同じ定義を有し、共に水素またはC1〜C6−アルキルのいずれかであり;
R4はハロゲン、シアノ、非置換または単一にもしくは多重に、同一にもしくは異なって置換されたC1〜C6−アルキル、あるいは非置換または単一にもしくは多重に、同一にもしくは異なって置換されたC3〜C6−シクロアルキルであり、置換基はハロゲンおよびヒドロキシルの群から選択され;
R5は水素、ハロゲン、または非置換または一もしくは多ハロゲン置換C1〜C6−アルキルであり;
R6はO、S、SOおよびSO2の群のヘテロ原子またはヘテロ基を含む、4〜6個の環原子を有する非置換または一もしくは二メチル置換単環式飽和複素環であり;
R7はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲン、ヒドロキシルまたはC3〜C6−シクロアルキルによって一もしくは多置換されており、
あるいはR7はC3〜C6−シクロアルキルであり;
R8はC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基は非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲンによって一もしくは多置換されている)
およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を提供する。
【0040】
以下に記載する本発明の合成中間体および実施例の言及される使用の場合、対応する塩基または酸の塩の形態で指定されるいずれの化合物も、一般的にそれぞれの調製および/または精製法によって得られる未知の正確な化学量論的組成の塩である。そのため、より詳細に指定しない限り、「塩酸塩」、「トリフルオロアセテート」、「ナトリウム塩」または「xHCl」、「xCF3COOH」、「xNa」などの名称および構造式への追加は、このような塩の場合、化学量論的意味で理解されるべきでなく、その中に存在する塩形成成分に関する説明的性質を有するにすぎない。
【0041】
対応して、合成中間体または実施例またはその塩を、記載される調製および/または精製法によって未知の化学量論的組成の溶媒和物、例えば、水和物の形態で得た場合(これらが定義された型のものである場合)、これを適用する。
【0042】
本化合物は、式(I)に含まれ、以下に言及される化合物が既に塩、溶媒和物および塩の溶媒和物でない場合、式(I)の化合物およびその塩、溶媒和物と塩の溶媒和物、式(I)に含まれ、以下に言及される式の化合物およびその塩、溶媒和物と塩の溶媒和物、ならびに式(I)に含まれ、実施形態として以下に言及される化合物およびその塩、溶媒和物と塩の溶媒和物である。
【0043】
本発明の文脈において好ましい塩は、本化合物の生理学的に許容される塩である。しかしながら、本開示はまた、それ自体が製薬用途に適していないが、例えば、本化合物を単離または精製するために使用することができる塩も包含する。
【0044】
本化合物の生理学的に許容される塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
【0045】
本化合物の生理学的に許容される塩には、従来の塩基の塩、例としておよび好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)、およびアンモニアまたは1〜16個の炭素原子を有する有機アミンに由来するアンモニウム塩、例としておよび好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジンも含まれる。
【0046】
本発明の文脈における溶媒和物は、溶媒分子による配位によって固体または液体状態で錯体を形成する本化合物の形態として記載される。水和物は、配位が水によるものである溶媒和物の特別な形態である。
【0047】
本化合物は、その構造に応じて異なる立体異性型で、すなわち、配置異性体または適当な場合には、配座異性体(アトロプ異性体の場合を含む、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマー)の形態でも存在し得る。そのため、本発明は、エナンチオマーおよびジアステレオマーならびにこれらのそれぞれの混合物の使用を包含する。立体異性的に均質な成分は、既知の様式でエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーのかかる混合物から単離することができ、好ましくはクロマトグラフィー法、特にアキラルまたはキラル相でのHPLCクロマトグラフィーがこの目的のために使用される。
【0048】
本化合物が互変異性型で生じ得る場合、本発明は全ての互変異性型の使用を包含する。
【0049】
本発明はまた、本化合物の全ての適当な同位体変種の使用も包含する。本化合物の同位体変種は、ここでは、本化合物中の少なくとも1個の原子が同じ原子番号であるが通常または主に自然に生じる原子質量とは異なる原子質量を有する別の原子と交換された化合物を意味すると理解される。本化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素の同位体、例えば、2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、14C、15N、17O、18O、32P、33P、33S、34S、35S、36S、18F、36Cl、82Br、123I、124I、129Iおよび131Iがある。本化合物の特定の同位体変種、例えば、特に1種または複数の放射性同位元素が組み込まれたものは、例えば、体内での作用機構または有効成分分布の調査に有益となり得、比較的容易な調製性および検出性のために、特に3Hまたは14C同位体で標識された化合物がこの目的に適している。さらに、同位体、例えば、重水素の組込みにより、化合物のより大きな代謝安定性の結果としての特定の治療上の利益、例えば、体内での半減期の延長または要求される活性剤用量の減少がもたらされ得るので、本化合物のこのような修飾も、いくつかの場合、本発明の使用の好ましい実施形態を構成し得る。本化合物の同位体変種は、当業者に既知の方法、例えば、以下にさらに記載される方法および実施例に記載の手順によって、それぞれの試薬および/または出発化合物の対応する同位体修飾を用いることにより調製することができる。
【0050】
本発明はさらに、本化合物の全ての可能な結晶および多形型の使用を提供し、多形は単一多形として存在しても、全ての濃度範囲の複数の多形の混合物として存在してもよい。
【0051】
本発明は、本化合物のプロドラッグの使用もさらに包含する。「プロドラッグ」という用語は、本文脈において、それ自体は生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、体内での滞留時間中に本化合物に(例えば、代謝的にまたは加水分解的に)変換される化合物を指す。
本発明の文脈において、特に指定しない限り、置換基は以下の意味を有する:
【0052】
本発明の文脈におけるアルキルは、指定される炭素原子の特定数を有する直鎖または分岐アルキル基を表す。例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、tert−ブチル、n−ペンチル、1−エチルプロピル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチルおよび2−エチルブチルが挙げられる。メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチルおよび2,2−ジメチルプロピルが好まれる。
【0053】
本発明の文脈におけるシクロアルキルは、各場合で指定される炭素原子の数を有する単環式飽和アルキル基である。好ましい例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
【0054】
本発明の文脈におけるアルコキシは、指定される炭素原子の特定数を有する直鎖または分岐アルコキシ基を表す。1〜6個の炭素原子が好まれる。例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、1−メチルプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシ、イソペントキシ、1−エチルプロポキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシおよびn−ヘキソキシが挙げられる。1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルコキシ基が特に好まれる。好ましいものとして挙げることができる例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルプロポキシ、n−ブトキシおよびイソブトキシがある。
【0055】
本発明の文脈におけるハロゲンは、フッ素、塩素および臭素である。フッ素が好まれる。
【0056】
本発明の文脈におけるヒドロキシルは、OHである。
【0057】
単環式飽和複素環は、4〜6個の環原子を有し、O、S、SOおよびSO2の群からのヘテロ原子またはヘテロ基を含む単環式飽和複素環である。O、SOおよびSO2の群からのヘテロ原子またはヘテロ基を有する複素環が好ましい。例としては、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−2−イル、1,1−ジオキシドチエタン−2−イルまたは1,1−ジオキシドチエタン−3−イルが挙げられる。ここではオキセタンおよびテトラヒドロフランが特に好まれる。オキセタン−3−イルが極めて特に好まれる。
【0058】
結合における記号*は、分子中の結合部位を示す。
【0059】
本化合物中の基が置換されている場合、この基は、特に明示しない限り、一置換されていても多置換されていてもよい。本発明の文脈において、2回以上生じる全ての基は互いに独立に定義される。1個、2個または3個の同一のまたは異なる置換基による置換が好ましい。
【0060】
R1の好ましい実施形態は、1、2または3個のフッ素原子によって置換されたC2〜C6−アルキル基である。2,2,2−トリフルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピルおよび4,4,4−トリフルオロブチルが特に好まれる。4,4,4−トリフルオロブチル基が極めて特に好まれる。
【0061】
R1のさらに好ましい実施形態は、1個もしくは2個のヒドロキシル基または1個のC1〜C3−アルコキシまたは三フッ素置換C1〜C3−アルコキシによって置換されたC2〜C6−アルキル基である。ヒドロキシルまたはC1〜C3−アルコキシまたはトリフルオロメトキシまたは2,2,2−トリフルオロエトキシによって置換されたC2〜C5−アルキル基が特に好まれる。3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチルまたは2−ヒドロキシエチルが極めて特に好まれる。3−ヒドロキシ−3−メチルブチル基が特に好ましい。
【0062】
さらに好ましくは、R1がC1〜C6−アルキル−SO2基によって置換されたC2〜C6−アルキル基である。メチル−SO2−置換C2〜C4−アルキル基が特に好ましい。2−(メチルスルホニル)エチルまたは3−(メチルスルホニル)プロピルがR1にとって特に好ましい。後者の群から、2−(メチルスルホニル)エチルが特に好ましい。
【0063】
さらに好ましくは、R1がオキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−2−イル、1,1−ジオキシドチエタン−2−イルまたは1,1−ジオキシドチエタン−3−イルによって置換されたC1〜C3−アルキル基である。オキセタン基によって置換されたC1〜C3−アルキル基が特に好まれる。オキセタン−3−イルメチル基がR1にとって特に好ましい。
【0064】
常に同じ定義を有するR2およびR3については、水素またはメチルが好ましい。メチルが特に好ましい。
【0065】
R4の場合、非置換または一もしくは多ハロゲン置換C1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基によって置換されたC1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基および3個のフッ素原子によって置換されたC1〜C3−アルキル基が好まれる。
【0066】
R4については、以下の基:メチル、エチル、トリフルオロ−C1〜C3−アルキル、ジフルオロ−C1〜C3−アルキル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イルおよび2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチルが特に好まれる。R4については、メチル、トリフルオロメチルおよびジフルオロメチル基が特に好まれる。ここでは、トリフルオロメチル基が特に好まれる。
【0067】
R5の好ましい実施形態は、水素、フッ素、塩素またはC1〜C3−アルキルである。より好ましくは、R5が水素、フッ素またはメチルである。最も好ましくは、R5が水素またはフッ素である。
【0068】
R4がメチルまたはトリフルオロメチルであり、R5がフッ素である化合物も特に好まれる。R4がメチルであり、R5がフッ素であり、R5がR4に対してオルト位にある化合物が極めて特に好まれる。
【0069】
R6については、好ましい実施形態には、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−2−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−3−イル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオフェン−2−イル、1,1−ジオキシドチエタン−2−イルまたは1,1−ジオキシドチエタン−3−イルが含まれる。ここでは、オキセタニルが特に好まれる。オキセタン−3−イルが極めて特に好まれる。
【0070】
R7は官能基−SO2−および−SO−に排他的に結合している、すなわち、R7−置換−SO2−またはSO基である。これに関連して、R7は、好ましくはC1〜C4−アルキルであり、ここで、C1〜C4−アルキル基は非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはシクロプロピルによって一置換されている、または3個のフッ素原子によって置換されている。シクロプロピル基がR7についてさらに好ましい。メチル、エチルまたはヒドロキシエチルがR7について特に好ましい。R7についてメチルが極めて特に好まれる。
【0071】
これは、R7SO2−またはR7SO−によって置換されたC1〜C6−アルキル基の場合、R1の文脈において、C1〜C6−アルキル−SO2またはC1〜C6−アルキル−SOによって置換されたC1〜C6−アルキルが好まれることを意味する。R1については、ここでは特にメチルスルホニルエチルおよびメチルスルホニルプロピルが好まれる。ここではメチルスルホニルエチルが極めて特に好まれる。
【0072】
R8については、非置換C1〜C4−アルキル基または三フッ素置換C1〜C4−アルキル基が好まれる。メチル、エチル、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチルが特に好まれる。メチル、トリフルオロメチルまたは2,2,2−トリフルオロエチルが極めて特に好まれる。
【0073】
以前に記載されたように、細胞内酵素インターロイキン−1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)は、炎症過程に関与するサイトカインおよびTLRリガンドによって活性化される受容体のシグナル伝達経路において不可欠の部分を果たす。炎症に加えて、IRAK4はアレルギー過程のシグナル伝達にも関与している。このようなアレルギー過程は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患の発病において重要な役割を果たす。
【0074】
例えば、最近IL−18およびIL−1も含むサイトカインのIL−1ファミリーに加えられたIL−33は、MyD88、IRAK4およびTRF6と会合するIL−33受容体(IL−33R)に結合し、これを活性化する(Schmitzら、Immunity、2005)。IRAK4は、このシグナル伝達経路の必須の構成成分である。IL−33Rは、Tヘルパー細胞2型(Th2)細胞、肥満細胞および好酸球で強く発現する。IL−33は、これらの細胞を活性化し、Th2免疫応答を促進する(Schmitzら、Immunity、2005)。これらの細胞型は、それぞれアトピー性皮膚炎の発病に関与している。血清中のIL−33レベルは、ヒトにおけるアトピー性皮膚炎の重症度と相関し、局所ステロイドおよびカルシニューリン阻害剤による処置で低下する(Tamagawa−Mineokaら、J American Academy Dermatology、2014)。急性イヌアトピー性皮膚炎のモデルでは、IL−33遺伝子が皮膚病変において有意に上方制御されたことが示されている(Schamberら、G3(Bethesda)、2014;Olivryら、Journal of Investigative Dermatology、2016)。
【0075】
さらに、サイトカインのIL−1ファミリーの第二のメンバーであるIL−18が、アトピー性皮膚炎に関与している。IL−18の血清レベルは、小児におけるアトピー性皮膚炎の重症度と共に上昇する(Sohnら、Allergy and Asthma Proceedings、2004)。急性イヌアトピー性皮膚炎のモデルでは、IL−18遺伝子が皮膚病変において有意に上方制御されたことが示されている(Schamberら、G3(Bethesda)、2014;Olivryら、Journal of Investigative Dermatology、2016)。さらに、アトピー性皮膚炎様の炎症および掻痒が、マウスにおいてIL−18の過剰放出によって開始され、IL−1によって促進された(Konishiら、Proceeding of the National Academy of Sciences、2002)。また、IRAK4は、IL−18シグナル伝達カスケードの必須の構成成分であることが示されている(Suzukiら、J Immunology、2003)。同様に、IRAK4は、IL−1およびTLRリガンドのシグナル伝達にとって重要である(Suzukiら、Nature、2002)。TLRアゴニストはアトピー性皮膚炎の重要な症状である掻痒を誘発することが知られており(Liuら、Neuroscience Bulletin、2012)、抗IL−1療法がアトピー性皮膚炎を治療するために適応外で使用されている。さらに、IRAK4の多型が、喘息および慢性副鼻腔などのアレルギー性疾患における総IgEの上昇と関連している(Tewfikら、Allergy、2009)。アトピー性皮膚炎においてもIgEレベルが上昇する。
【0076】
したがって、IRAK4は、いくつかのサイトカインによって活性化されるシグナル伝達経路の重要な部分であり、TLRリガンドおよびIRAK4は、IgEレベルの増加に関連する多型を有するため、IRAK4の阻害は、アトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患を治療するための重要な治療戦略となる。さらに、コンパニオンアニマル(特に、イヌおよびネコ)において、アトピー性皮膚炎とノミアレルギー性皮膚炎の両方がIgE抗体、Th2細胞、肥満細胞および好酸球を伴うI型過敏症で構成されるので、両疾患は適切な適応症である。さらに、FADは、IL−1およびIL−18が関与するIV型過敏症で構成され得る。
【0077】
本化合物は、IRAK4キナーゼの阻害剤として作用するので、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防において予想外の有用な薬理活性スペクトルを有する。
【0078】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1がC1〜C6−アルキルであり、ここで、C1〜C6−アルキル基が非置換であるか、または同一にもしくは異なって、フッ素、ヒドロキシルまたはR6、R7SO2、R7SOまたはR8O基によって一もしくは多置換されており;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはC1〜C3−アルキルのいずれかであり;
R4がハロゲン、シアノまたはC1〜C3−アルキルであり、ここで、C1〜C3−アルキル基が非置換であるか、または同一にもしくは異なって、ハロゲンまたはヒドロキシルによって一もしくは多置換されており;
R5が水素、フッ素、塩素またはC1〜C3−アルキルであり;
R6がオキセタニルまたはテトラヒドロフラニルであり;
R7がC1〜C4−アルキルであり、ここで、C1〜C4−アルキル基が非置換であるか、またはヒドロキシルもしくはシクロプロピルによって一置換されている、または3個のフッ素原子によって置換されており;
R8が非置換C1〜C4−アルキルまたは三フッ素置換C1〜C4−アルキルである、
式(I)の化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物が好まれる。
【0079】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1がC2〜C6−アルキルであり、ここで、C2〜C6−アルキルが非置換であるか、または
C2〜C6−アルキルが一、二もしくは三フッ素置換されているか、または
C2〜C6−アルキルがヒドロキシル、R6、R7SO2もしくはR8Oによって一置換されている、
あるいはR1がオキセタニル置換C1〜C3−アルキルであり;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはメチルのいずれかであり;
R4が非置換または一もしくは多ハロゲン置換C1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基によって置換されたC1〜C3−アルキル基、または1個のヒドロキシル基および3個のフッ素原子によって置換されたC1〜C3−アルキル基であり;
R5が水素、フッ素またはC1〜C3−アルキルであり;
R7がC1〜C3−アルキルであり;
R8がC1〜C4−アルキルであり、ここで、C1〜C4−アルキル基が非置換であるか、または一、二もしくは三フッ素置換されている、
式(I)の化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物がさらに好まれる。
【0080】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1がヒドロキシルもしくはC1〜C3−アルコキシもしくはトリフルオロメトキシもしくは2,2,2−トリフルオロエトキシもしくはトリフルオロメチルによって置換されたC2〜C5−アルキル基であるか、または
メチル−SO2−置換C2〜C4−アルキル基であるか、または
オキセタン−3−イル−置換C1〜C2−アルキル基であり;
R2およびR3が常に同じ定義を有し、共に水素またはメチルであり;
R4がメチル、エチル、トリフルオロ−C1〜C3−アルキル、ジフルオロ−C1〜C3−アルキル、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イルおよび2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチルであり;
R5が水素、フッ素またはメチルである、
一般式(I)の化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物も特に好まれる。
【0081】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1が4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−(メチルスルホニル)エチルまたは3−(メチルスルホニル)プロピルであり;
R2およびR3が共にメチルまたは水素であり、
R4がジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり、
R5が水素またはフッ素である、
化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物が極めて特に好まれる。
【0082】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1が3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(メチルスルホニル)エチルであり;
R2およびR3が共にメチルであり;
R4がジフルオロメチルまたはトリフルオロメチルであり;
R5が水素である、
化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物も極めて特に好まれる。
【0083】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、
R1が3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(メチルスルホニル)エチルであり;
R2およびR3が共にメチルであり;
R4がメチルであり、
R5がフッ素であり、R5がR4に対してオルト位にある、
化合物およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物もさらに特に好まれる。
【0084】
本発明は特に、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、以下の化合物:
1)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
2)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
3)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
4)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
5)N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
6)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
7)N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
8)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
9)N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
10)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
11)N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
12)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
13)6−(ジフルオロメチル)−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
14)6−(ジフルオロメチル)−N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}ピリジン−2−カルボキサミド
15)6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
16)N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
17)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(トリフルオロメトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
18)N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
19)5−フルオロ−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
20)N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
21)6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
22)N−{2−[2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチル]−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド、
を提供する。
【0085】
本発明はさらに、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、一般式(III)の化合物
【化6】
(式中、
R1は4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−(メチルスルホニル)エチル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチルであり;
R4はジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり;
R5は水素またはフッ素である)
およびそのジアステレオマー、エナンチオマー、代謝産物、塩、溶媒和物または塩の溶媒和物を提供する。
【0086】
動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、一般式(III)の以下の化合物:
メチル5−{[(5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレートおよび
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
が特に好まれる。
【0087】
一般式(III)の化合物は、一般式(I)の化合物の一部の調製に適している。
【0088】
さらに、一般式(III)の化合物は、インターロイキン−1受容体関連キナーゼ−4(IRAK4)の阻害剤である。
【0089】
一般式(III)の化合物は、一般式(II)の化合物
【化7】
(式中、
R1は4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、2−(メチルスルホニル)エチル、3−(メチルスルホニル)プロピルまたは2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチルであり;
R4はジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり;
R5は水素またはフッ素である)
から、炭酸カリウムの存在下での(II)と適切に置換されたハロゲン化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートとの反応によって調製することができる。
【0090】
さらに、一般式(I)の化合物は、式(III)の化合物
【化8】
(式中、
R1は4,4,4−トリフルオロブチル、3−ヒドロキシ−3−メチルブチル、3−ヒドロキシブチル、3−メトキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル、3−トリフルオロメトキシプロピル、2−メトキシエチル、2−ヒドロキシエチル、3−(メチルスルホニル)プロピル 2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチルであり;
R2およびR3はメチルであり;
R4はジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはメチルであり;
R5は水素またはフッ素である)
から、メチルマグネシウムブロミドとのグリニャール反応によって調製することができる。
【0091】
本化合物は、IRAK4キナーゼの阻害剤として作用し、予測できない有用な薬理活性スペクトルを有する。
【0092】
飼育動物、特にネコおよびイヌ、さらに特にイヌにおけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物がさらに好まれる。
【0093】
本文脈における「飼育動物」という用語には、例えば、ハムスター、モルモット、ラット、マウス、チンチラ、フェレットまたは特にイヌ、ネコなどの哺乳動物;カゴのトリ;爬虫類;両生類または観賞魚が含まれる。
【0094】
飼育動物におけるアレルギー性皮膚炎、特にイヌおよびネコアレルギー性皮膚炎、さらに特にイヌアレルギー性皮膚炎の治療および/または予防に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物がさらに好まれる。家畜、特にヒツジ、ヤギ、ウマ、ウシおよびブタ、さらに特にウシおよびブタにおけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物がさらに好まれる。
【0095】
本文脈における「家畜」という用語には、例えば、ウマ、ヒツジ、ヤギ、水牛、トナカイ、ダマジカ、特にウシまたはブタなどの哺乳動物が含まれる。
【0096】
動物におけるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患、骨関節炎および炎症性疼痛、非感染性再発性気道疾患、昆虫過敏症、喘息、呼吸器疾患、乳腺炎および子宮内膜炎、特にアトピー性皮膚炎およびノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防する方法に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物がさらに好まれる。
【0097】
イヌアトピー性皮膚炎、イヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎、イヌまたはネコにおける炎症性腸疾患、イヌ、ネコ、ウマまたはウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウマにおける非感染性再発性気道疾患、ウマにおける昆虫過敏症、ネコ喘息、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎、ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物が特に好まれる。
【0098】
イヌアトピー性皮膚炎およびイヌまたはネコ、さらに特にイヌにおけるノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防する方法に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物が極めて特に好まれる。
【0099】
ウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、式(I)の化合物または特に上記の化合物がさらに極めて特に好まれる。
【0100】
式(III)の化合物に関しては、飼育動物、特にネコおよびイヌ、さらに特にイヌにおけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、式(III)の化合物がさらに好まれる。
【0101】
飼育動物におけるアレルギー性皮膚炎、特にイヌおよびネコアレルギー性皮膚炎、さらに特にイヌアレルギー性皮膚炎の治療および/または予防に使用するための、式(III)の化合物がさらに好まれる。
【0102】
家畜、特にヒツジ、ヤギ、ウマ、ウシおよびブタ、さらに特にウシおよびブタにおけるアレルギー性および/または炎症性疾患の治療および/または予防に使用するための、式(III)の化合物がさらに好まれる。
【0103】
動物におけるアトピー性皮膚炎、ノミアレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患、骨関節炎および炎症性疼痛、非感染性再発性気道疾患、昆虫過敏症、喘息、呼吸器疾患、乳腺炎および子宮内膜炎、特にアトピー性皮膚炎およびノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防する方法に使用するための、式(III)の化合物がさらに好まれる。
【0104】
イヌアトピー性皮膚炎、イヌまたはネコにおけるノミアレルギー性皮膚炎、イヌまたはネコにおける炎症性腸疾患、イヌ、ネコ、ウマまたはウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウマにおける非感染性再発性気道疾患、ウマにおける昆虫過敏症、ネコ喘息、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎、ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、式(III)の化合物が特に好まれる。
【0105】
イヌアトピー性皮膚炎およびイヌまたはネコ、さらに特にイヌにおけるノミアレルギー性皮膚炎を治療および/または予防する方法に使用するための、式(III)の化合物が極めて特に好まれる。
【0106】
ウシにおける骨関節炎および炎症性疼痛、ウシ呼吸器疾患、ウシにおける乳腺炎、ウシにおける子宮内膜炎ならびにブタ呼吸器疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、式(III)の化合物がさらに極めて特に好まれる。
【0107】
例として、化合物実施例11、12、13、19(以下に示す)を、組換えイヌIRAK4酵素を用いて以下に詳述するインビトロIRAK4 TR−FRETアッセイで評価した。イヌIRAK4の阻害について各化合物のIC50値を計算した。実施例化合物(11、12、13、19)は、アトピー性皮膚炎およびノミアレルギー性皮膚炎などの動物、特にイヌおよびネコにおけるアレルギー性皮膚疾患の治療に有用であると特定されている。実施例化合物11、12、13、19はそれぞれ、IC50値がそれぞれ1.7、9.2、2.2、7.6nMのイヌIRAK4の強力な阻害剤であった。これらの化合物の各々のIC50値はまた、ヒトIRAK4の阻害について計算されるIC50値と類似であった。
【0108】
さらなる例として、実施例化合物12をインビトロアッセイにおいても評価して、イヌ末梢血単核細胞(PBMC)によるリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生に対する化合物の効果を確立した。実施例化合物12は、濃度関連様式で、LPSによって誘導されたイヌPBMCによる炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子α(TNFα)の産生を抑制した。PBMCには、樹状細胞、Tリンパ球およびBリンパ球などの細胞型ならびにその各々がアトピー性皮膚炎に関与する単球が含まれ、TNFαはアトピー性皮膚炎患者において上昇する(Sumimotoら、Archives of Disease in Childhood、1992)。この例はまた、図7によって示される。
【0109】
したがって、本化合物はイヌPBMCによる組換えイヌIRAK4酵素およびサイトカイン産生の阻害を実証し、イヌアトピー性皮膚炎およびノミアレルギー性皮膚炎におけるこのような化合物実施例の潜在的な治療上の利点を示している。
【0110】
さらに、イヌアレルギー性皮膚炎、特にイヌアトピー性皮膚炎(CAD)に関連する臨床徴候の治療における化合物の効果をハウスダストダニモデルで確立するためのさらなる試験で、実施例化合物12をインビボで評価した。実施例化合物12は、皮膚浮腫および紅斑などのCADの臨床徴候を有意に減少させた。この例はまた、図11および図12によって示される。
【0111】
したがって、本化合物は、イヌアレルギー性皮膚炎の特徴的な臨床的徴候の減少を示し、したがってイヌアレルギー性皮膚炎、特にイヌアトピー性皮膚炎(CAD)におけるこのような化合物実施例の治療上の利点を示している。また、実施例化合物12を、イヌノミアレルギー性皮膚炎(FAD)のインビボモデルにおいて評価して、化合物の鎮痒効果を確立した。実施例化合物12による処置は、ノミアレルギー性皮膚炎などのアレルギー性疾患に関連する掻痒を実質的に軽減した。この例はまた、図13によって示される。
【0112】
したがって、本化合物は、皮膚炎症および掻痒としてのアレルギー性皮膚炎の関連する疾病特徴的な臨床的徴候の減少を実証するので、イヌアレルギー性皮膚炎、特にノミアレルギー性皮膚炎(FAD)およびイヌアトピー性皮膚炎(CAD)におけるこのような化合物実施例の治療上の利点を示している。
【0113】
本文脈における「イヌアレルギー性皮膚炎」という用語は、特にイヌアトピー性皮膚炎(CAD)およびノミアレルギー性皮膚炎(FAD)を含む。
【0114】
さらなる例として、実施例化合物12をエキソビボアッセイにおいても評価して、ウシ末梢血単核細胞(PBMC)によるリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生に対する化合物の効果を確立した。実施例化合物12は、濃度関連様式で、LPSによって誘導されたウシPBMCによる炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子α(TNFα)の産生を抑制した。PBMCには、樹状細胞、Tリンパ球およびBリンパ球などの細胞型ならびにその各々が呼吸器疾患(Sterner−Kock、Haiderら、Tropical Animal Health and Production、2016)、腸疾患(Pan、Rostagnioら、Veterinary Immunology and Immunopathology、2015)および乳腺炎(Zheng、Xuら、Free Radical Biology and Medicine、2016)などの行き過ぎた炎症性免疫応答を伴う炎症性および感染性疾患に関与している単球が含まれ、TNFαはこれらの患者で上昇している。この例はまた、図8および図9によって示される。
【0115】
したがって、本化合物は、ウシPBMCによるサイトカイン産生の阻害を実証し、呼吸器疾患、腸疾患および乳腺炎などの炎症性および/または感染性疾患におけるこのような化合物実施例の潜在的な治療上の利点を示している。
【0116】
さらなる例として、実施例化合物12をエキソビボアッセイにおいても評価して、ブタ末梢血単核細胞(PBMC)によるリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生に対する化合物の効果を確立した。実施例化合物12は、LPSによって誘導されたブタPBMCによる炎症性サイトカイン腫瘍壊死因子α(TNFα)の産生を抑制した。PBMCには、樹状細胞、Tリンパ球およびBリンパ球などの細胞型、ならびにその各々が呼吸器疾患および腸疾患などの行き過ぎた炎症性免疫応答を伴う炎症性および感染性疾患に関与している単球が含まれ、TNFαはこれらの患者で上昇している。この例はまた、図10によって示される。
【0117】
したがって、本化合物は、ブタPBMCによるサイトカイン産生の阻害を実証し、呼吸器疾患および腸疾患などの炎症性および/または感染性疾患におけるこのような化合物実施例の潜在的な治療上の利点を示している。
【0118】
動物における掻痒および疼痛、特に急性、慢性、炎症性および神経因性疼痛の予防および/または治療も、本化合物によって提供される。
【0119】
さらに、本化合物は、動物における疼痛障害、特に急性、慢性、炎症性および神経因性疼痛の治療および/または予防に適している。これには、好ましくは、痛覚過敏、異痛症、関節炎(骨関節炎、関節リウマチおよび脊椎関節炎など)からの疼痛、月経前疼痛、子宮内膜症関連疼痛、術後疼痛、間質性膀胱炎からの疼痛、CRPS(複合性局所疼痛症候群)、三叉神経痛、前立腺炎からの疼痛、脊髄損傷によって引き起こされる疼痛、炎症誘発性疼痛、腰痛、がん疼痛、化学療法関連疼痛、HIV治療誘発性ニューロパチー、火傷誘発性疼痛および慢性疼痛が含まれる。
【0120】
本発明はさらに、有効量の本化合物の少なくとも1種を使用して、動物における障害、特に上記障害を治療および/または予防する方法も提供する。
【0121】
有効量の上で定義される本式(I)の少なくとも1種の化合物をそれを必要とする動物に投与することによって、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防する方法が好まれる。
【0122】
本発明の文脈において、「治療」または「治療すること」という用語は、疾患、状態、障害、傷害または健康問題の、このような状態および/またはこのような状態の症状の発達、経過または進行の阻害、遅延、検査、軽減、減弱、制限、減少、抑制、忌避または治癒を含む。ここでは、「療法」は「治療」という用語と同義であると理解される。
【0123】
「防止」、「予防」および「妨害」という用語は本発明の文脈において同義的に使用され、疾患、状態、障害、傷害または健康問題に、あるいはこのような状態および/またはこのような状態の症状の発達または進行に罹患する、を経験する、を患うまたはこれらを有するリスクの回避または減少を指す。
【0124】
疾患、状態、障害、傷害または健康問題の治療または予防は、部分的であっても完全であってもよい。
【0125】
本化合物は、単独で、または必要に応じて他の有効成分と組み合わせて使用することができる。本発明はさらに、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防するための、本化合物の少なくとも1種と、1種または複数のさらなる有効成分とを含む医薬品を提供する。組み合わせに適した有効成分の好ましい例には以下が含まれる:
【0126】
抗菌薬(例えば、ペニシリン、バンコマイシン、シプロフロキサシン)、抗ウイルス薬(例えば、アシクロビル、オセルタミビル)および抗真菌薬(例えば、ナフチフィン、ナイスタチン)物質およびγグロブリン、免疫調節および免疫抑制化合物(シクロスポリン、Methotrexat(登録商標)など)、TNF拮抗薬(例えば、Humira(登録商標)、エタネルセプト、インフリキシマブ)、IL−1阻害剤(例えば、アナキンラ、カナキヌマブ、リロナセプト)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、アプレミラスト)、Jak/STAT阻害剤(例えば、トファシチニブ、バリシチニブ、GLPG0634)、レフルノミド、シクロホスファミド、リツキシマブ、ベリムマブ、タクロリムス、ラパマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、インターフェロン、副腎皮質ステロイド(例えば、プレドニソン、プレドニソロン、メチルプレドニソロン、ヒドロコルチゾン、ベタメタゾン)、シクロホスファミド、アザチオプリンおよびスルファサラジン;パラセタモール、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)(アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、エトドラク、セレコキシブ、コルヒチン)などの有効成分を一般に挙げることができる。
【0127】
上記のものに加えて、本発明のIRAK4阻害剤を以下の有効成分と組み合わせることもできる:
肺障害を治療するための物質、例えばβ−2−交感神経模倣薬(例えば、サルブタモール)、抗コリン薬(例えば、グリコピロニウム)、メチルキサンチン(例えばテオフィリン)、ロイコトリエン受容体アンタゴニスト(例えば、モンテルカスト)、PDE−4(ホスホジエステラーゼ4型)阻害剤(例えば、ロフルミラスト)、メトトレキサート、IgE抗体、アザチオプリンおよびシクロホスファミド、コルチゾール含有製剤;非ステロイド性抗炎症物質(NSAID)などの骨関節炎を治療するための物質。言及される2つの療法に加えて、リウマチ障害、例えば関節リウマチ、脊椎関節炎および若年性突発性関節炎のために、メトトレキサートおよびB細胞用の生物製剤およびT細胞療法(例えば、リツキシマブ、アバタセプト)を挙げるべきである。神経栄養物質、例えばアセチルコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル)、MAO(モノアミノオキシダーゼ)阻害剤(例えば、セレギリン)、インターフェロンおよび抗痙攣薬(例えば、ガバペンチン);心血管障害を治療するための有効成分、例えばβ遮断薬(例えば、メトプロロール)、ACE阻害剤(例えば、ベナゼプリル)、アンジオテンシン受容体遮断薬(例えば、ロサルタン、バルサルタン)、利尿薬(例えば、ヒドロクロロチアジド)、カルシウムチャネル遮断薬(例えば、ニフェジピン)、スタチン(例えば、シンバスタチン、フルバスタチン);抗糖尿病薬、例えばメトホルミン、グリニド(例えば、ナテグリニド)、DPP−4(ジペプチジルペプチダーゼ−4)阻害剤(例えば、リナグリプチン、サキサグリプチン、シタグリプチン、ビルダグリプチン)、SGLT2(ナトリウム/グルコース共輸送体2)阻害剤/グリフロジン(例えば、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン)、インクレチン模倣薬(ホルモングルコース依存性インスリン分泌性ペプチド(GIP)およびグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)アナログ/アゴニスト)(例えば、エキセナチド、リラグルチド、リキシセナチド)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アカルボース、ミグリトール、ボグリボース)およびスルホニルウレア(例えば、グリベンクラミド、トルブタミド)、インスリン増感剤(例えば、ピオグリタゾン)およびインスリン療法(例えば、NPHインスリン、インスリンリスプロ)慢性炎症性腸疾患を治療するための有効成分(メサラジン、スルファラジン、アザチオプリン、6−メルカプトプリンまたはメトトレキサートなど)、プロバイオティクス細菌(Mutaflor、VSL#3(登録商標)、ラクトバチルスGG(Lactobacillus GG)、ラクトバチルス・プランタルム(Lactobacillus L.acidophilus)、カゼイ菌(L.casei)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)35624、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus fecium)SF68、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、大腸菌(Escherichia coli)Nissle 1917)、抗生物質(例えば、シプロフロキサシンおよびメトロニダゾールなど)、止瀉薬(例えば、ロペラミドまたはレキサチブ(ビサコジル)など)。エリテマトーデスを治療するための免疫抑制剤(グルココルチコイドなど)および非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、コルチゾン、クロロキン、シクロスポリン、アザチオプリン、ベリムマブ、リツキシマブ、シクロホスファミド。皮膚科学的障害のための、ビタミンD3類似体、例えばカルシポトリオール、タカルシトールまたはカルシトリオール、サリチル酸、尿素、シクロスポリン、メトトレキサート、エファリズマブ。
【0128】
上記障害を治療および/または予防するための、本発明の使用のための本化合物の少なくとも1種と、1種または複数のさらなる有効成分、特にEP4阻害剤(プロスタグランジンE2受容体4阻害剤)、P2X3阻害剤(P2Xプリン受容体3)、PTGES阻害剤(プロスタグランジンEシンターゼ阻害剤)またはAKR1C3阻害剤(アルド−ケトレダクターゼファミリー1メンバーC3阻害剤)とを含む医薬品にも言及すべきである。
【0129】
本化合物は全身的におよび/または局所的に作用することができる。この目的のために、これらを適当な様式で、例えば、経口、非経口、肺、経鼻、舌下、舌、頬側、直腸、真皮、経皮もしくは結膜経路により、耳を介して、またはインプラントもしくはステントとして投与することができる。
【0130】
本化合物をこれらの投与経路に適した投与形態で投与することができる。
【0131】
経口投与に適した投与形態は、先行技術により作用し、本化合物を速効性のおよび/または修正された様式で放出し、本化合物を結晶および/または非晶質および/または溶解形態で含むもの、例えば、錠剤(非コーティングあるいは例えば、本化合物の放出を制御する、胃液抵抗性または遅延溶解または不溶性コーティングによるコーティング錠)、口腔で急速に崩壊する錠剤またはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥物、カプセル剤(例えば、硬質または軟質ゼラチンカプセル)、糖衣錠、チュアブル(例えば、軟質チュアブル)、顆粒剤、ペレット剤、散剤、乳剤、懸濁剤、エアゾール剤または液剤である。
【0132】
非経口投与は、(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、髄腔内もしくは腰椎内経路により)吸収ステップを回避して、または(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮もしくは腹腔内経路により)吸収を含めて達成することができる。非経口投与に適した投与形態には、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥物または滅菌散剤の形態の注射および注入用製剤が含まれる。
【0133】
他の投与経路については、適当な例に、吸入医薬形態(粉末吸入器、ネブライザーを含む)、点鼻薬、液またはスプレー、舌、舌下または頬側投与のための錠剤、フィルム/ウエハーまたはカプセル剤、坐剤、耳または眼製剤、膣カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、ポア・オン(pour−on)、経皮治療システム(例えば、パッチ)、ミルク、ペースト、フォーム、粉剤、インプラントまたはステントがある。
【0134】
経口または非経口投与、特に、経口投与が好ましい。
【0135】
本化合物を言及する投与形態に変換することができる。これは、不活性で、非毒性の、薬学的に適当な賦形剤と混合することによって、それ自体は既知の様式で達成することができる。これらの賦形剤には、担体(例えば、微結晶セルロース、乳糖、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸)、着色剤(例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄)ならびに香味および/または臭気修正剤が含まれる。
【0136】
本発明はさらに、動物におけるアレルギー性および/または炎症性疾患を治療および/または予防する方法に使用するための、典型的には1種または複数の不活性で、非毒性の、薬学的に適当な賦形剤と共に少なくとも1種の本化合物を含む医薬品を提供する。
【0137】
一般に、非経口投与の場合、有効な結果を達成するために、約0.001〜1mg/kg、好ましくは約0.01〜0.5mg/kg体重の量を投与することが有利であることが分かった。経口投与の場合、投与量は約0.01〜100mg/kg、好ましくは約0.01〜20mg/kg、最も好ましくは0.1〜10mg/kg体重である。
【0138】
それにもかかわらず、具体的には体重、投与経路、有効成分に対する個体の反応、製剤の性質および投与が行われる時間または間隔の関数として言及する量から逸脱することが必要となり得る場合もある。したがって、上記最小量未満で間に合わせることで十分となり得る場合がある一方で、言及する上限を超過しなければならない場合がある。より多くの量を投与する場合は、それを1日に数回の個別の用量に分割することが得策であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0139】
【図1】実施例化合物12についてのヒト単球産生DCにおけるIL−23の抑制を示す図である。
【図2】実施例化合物12についての、(A)イミキモド(R837)刺激ヒト形質細胞様DCまたは(B) CpG−A刺激ヒト形質細胞様DCにおける、INF−αの抑制を示す図である。
【図3】実施例化合物11によるLPS誘発炎症の処置によって、分泌TNF−αの量の減少がもたらされることを示す図である。
【図4】実施例化合物11(左)および12(右)によるIL−1β誘発炎症の処置によって、分泌TNF−αの量の用量依存的減少がもたらされることを示す図である。
【図5】関節リウマチの動物モデル(アジュバント誘発ラットモデル)における実施例化合物11の抗炎症効果を示す図である。
【図6】関節リウマチの動物モデル(コラーゲン抗体誘発マウスモデル)における実施例化合物12の抗炎症効果を示す図である。
【図7】実施例化合物12についてのイヌPBMCによるLPS誘導TNFα産生の抑制を示す図である。
【図8】1μg/ml LPS(動態測定)によって誘導されたウシPBMCによるTNFα産生の実施例化合物12による用量依存的抑制を示す図である。
【図9】0.1μg/ml LPS(動態測定)によって誘導されたウシPBMCによるTNFα産生の実施例化合物12による用量依存的抑制を示す図である。
【図10】0.1μg/ml LPS(動態測定)によって誘導されたブタPBMCによるTNFα産生の10μMの実施例化合物12による抑制を示す図である。
【図11】実施例化合物12によるハウスダストダニ誘発イヌアレルギー性皮膚炎モデルの処置は紅斑の減少をもたらすことを示す図である。
【図12】実施例化合物12によるハウスダストダニ誘発イヌアレルギー性皮膚炎モデルの処置は浮腫の減少をもたらすことを示す図である。
【図13】ノミアレルギー性皮膚炎の動物モデルにおける実施例化合物12の鎮痒効果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0140】
以下の実施例は、本発明を例示する。本発明はこれらの実施例に制限されない。
【0141】
特に明言しない限り、以下の試験および実施例中の百分率は、重量百分率であり、部は重量部である。液体/液体溶液の溶媒比、希釈比および濃度データは各場合において体積に基づく。
【0142】
化合物の調製
本化合物の調製を以下の合成スキームによって説明する。
【0143】
本化合物を合成するために使用される出発材料はカルボン酸(中間体V3)であり、商業的に入手可能であるか、または文献から公知の経路によってもしくは文献から公知の経路と同様に調製することができる(例えば、European Journal of Organic Chemistry 2003、8、1559〜1568、Chemical and Pharmaceutical Bulletin、1990、38、9、2446〜2458、Synthetic Communications 2012、42、658〜666、Tetrahedron、2004、60、51、11869〜11874参照)(例えば、合成スキーム1参照)。いくつかのカルボン酸V3は、加水分解によって(例えば、エチル6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルボキシレートとメタノール中水酸化ナトリウム水溶液の反応、国際公開第2004113281号パンフレット参照)、またはtert−ブチルエステルの場合、酸、例えば塩化水素もしくはトリフルオロ酢酸との反応(例えば、Dalton Transactions、2014、43、19、7176〜7190参照)によって、カルボン酸エステル(中間体V2)から進行して調製することができる。カルボン酸V3を、それらのアルカリ金属塩の形態で使用することもできる。中間体V2は、場合により、溶媒、例えばジメチルスルホキシド中、エタノールまたはメタノールを添加した、ホスフィン配位子、例えば1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、パラジウム化合物、例えば酢酸パラジウム(II)および塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で、一酸化炭素雰囲気、場合により高圧下での反応によって、置換基X1として塩素、臭素またはヨウ素を有する中間体V1から調製することもできる(調製方法については、例えば、国際公開第2012112743号パンフレット、国際公開第2005082866号パンフレット、Chemical Communications(Cambridge、英国)、2003、15、1948〜1949、国際公開第200661715号パンフレットを参照されたい)。中間体V1は商業的に入手可能であるか、または文献から公知の経路によって調製することができる。例示的な調製方法は、国際公開第2012061926号パンフレット、European Journal of Organic Chemistry、2002、2、327〜330、Synthesis、2004、10、1619〜1624、Journal of the American Chemical Society、2013、135、32、12122〜12134、Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters、2014、24、16、4039〜4043、米国特許出願公開第2007185058号明細書、国際公開第2009117421号パンフレットに詳述されている。
【化9】
【0144】
X1は塩素、臭素またはヨウ素である。
【0145】
Rdはメチル、エチル、ベンジルまたはtert−ブチルである。
【0146】
R4、R5はそれぞれ、一般式(I)で定義される通りである。
【0147】
メチル5−アミノ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体2)は、国際公開第2008/001883号パンフレットと同様に、パラジウム炭の存在下、水素を用いた中間体1のニトロ基のニトロ化および還元によって、合成スキーム2に従ってメチル1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体0)から進行して得ることができる。中間体2から進行して中間体3を調製するために、文献(Amino Acids, Peptides and Proteins in Organic Chemistry. 第3巻−Building Blocks, Catalysis and Coupling Chemistry、Andrew B.Hughes、Wiley、第12章−Peptide−Coupling Reagents、407〜442;Chem.Soc.Rev.、2009、38、606)から公知の種々のカップリング試薬を使用することが可能である。例えば、各場合でトリエチルアミンまたはN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミンなどの塩基を反応混合物に添加して、カップリング試薬として1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール水和物(HOBt、国際公開第2012107475号パンフレット;Bioorg.Med.Chem.Lett.、2008、18、2093)、(1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチルメタンイミニウムテトラフルオロボレート(TBTU、CAS125700−67−6)、(ジメチルアミノ)−N,N−ジメチル(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イルオキシ)メタンイミニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、CAS148893−10−1)、プロパンホスホン酸無水物(酢酸エチルまたはDMF中の溶液として、CAS68957−94−8)またはジ−1H−イミダゾール−1−イルメタノン(CDI)と組み合わせた1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩を使用することが可能である。THF中TBTUおよびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミンの使用が好まれる。
【化10】
【0148】
置換基R4、R5はそれぞれ、一般式(I)で定義される通りである。
【0149】
中間体3から進行して、2−置換インダゾール誘導体(中間体4)を調製することが可能である(合成スキーム3参照)。この目的のための有用な反応には、場合により置換された塩化アルキル、臭化アルキル、ヨウ化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートを使用するものが含まれる。使用されるハロゲン化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートは商業的に入手可能であるか、または文献から公知の経路と同様に調製することができる(アルキル4−メチルベンゼンスルホネートの調製については、1つの例は、トリエチルアミンまたはピリジンの存在下での適切なアルコールと4−メチルベンゼンスルホニルクロリドの反応である;例えば、Bioorganic and Medicinal Chemistry、2006、14、12、4277〜4294を参照されたい)。場合により、塩化アルキルまたは臭化アルキルを使用する場合、ヨウ化カリウムまたはヨウ化ナトリウムなどのアルカリ金属ヨウ化物を添加することも可能である。使用される塩基は、例えば、炭酸カリウム、炭酸セシウムまたは水素化ナトリウムであり得る。反応性ハロゲン化アルキルの場合、場合によってはN−シクロヘキシル−N−メチルシクロヘキサンアミンを使用することも可能である。有用な溶媒には、例えば、1−メチルピロリジン−2−オン、DMF、DMSOまたはTHFが含まれる。場合により、使用されるハロゲン化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートは、場合により保護基で予め保護された官能基を有していてもよい(P.G.M.Wuts、T.W.Greene、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,、第4版、ISBN:9780471697541も参照)。例えば、1個もしくは複数のヒドロキシル基を有するハロゲン化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートが使用される場合、これらのヒドロキシル基は、場合により当業者によく知られているtert−ブチル(ジメチル)シリル基または同様のケイ素含有保護基によって保護され得る。あるいは、ヒドロキシル基は、テトラヒドロ−2H−ピラン(THP)基によって、またはアセチルもしくはベンゾイル基によって保護されてもよい。次いで、使用された保護基を、中間体4の合成の後に、または(I)の合成後に脱離することができる。例えば、tert−ブチル(ジメチルシリル)基が保護基として使用される場合、例えばTHFなどの溶媒中でテトラブチルアンモニウムフルオリドを用いて、これを脱離することができる。THP保護基は、例えば4−メチルベンゼンスルホン酸(場合により一水和物形態)を用いて脱離することができる。アセチル基またはベンゾイル基は、水酸化ナトリウム水溶液で処理することによって脱離することができる。
【0150】
場合により、使用されるハロゲン化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートは、当業者に公知の酸化または還元反応によって変換され得る官能基を含んでいてもよい(例えば、Science of Synthesis、Georg Thieme Verlag参照)。例えば、官能基がスルフィド基である場合、これを、文献で公知の方法によって、スルホキシドまたはスルホン基に酸化することができる。スルホキシド基の場合、これを同様に酸化してスルホン基にすることができる。これらの酸化ステップのために、例えば、3−クロロ過安息香酸(CAS937−14−4)を使用することが可能である(この点に関しては、例えば、2−(メチルスルファニル)エチル−1H−ピラゾール誘導体の2−(メチルスルフィニル)エチル−1H−ピラゾール誘導体への酸化およびさらなる2−(メチルスルファニル)エチル−1H−ピラゾール誘導体の2−(メチルスルホニル)エチル−1H−ピラゾール誘導体への酸化についての米国特許出願公開第201094000号明細書も参照されたい)。使用されるハロゲン化アルキルまたはトシル化アルキルがケト基を含む場合、これを、当業者に公知の還元方法によってアルコール基に還元することができる(例えば、水素化ホウ素ナトリウムの使用についてはChemische Berichte、1980、113、1907〜1920を参照)。これらの酸化または還元ステップは、中間体4の合成の後に、または一般式(I)の本化合物の合成後に行うことができる。あるいは、中間体4は、中間体3と場合により置換されたアルキルアルコールの光延反応(例えばK.C.K.SwamyらChem.Rev.2009、109、2551〜2651参照)を介して調製することができる。ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(CAS2446−83−5)または文献(K.C.K.Swamyら、Chem.Rev .2009、109、2551〜2651)で言及されるさらなるジアゼン誘導体と組み合わせたトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンまたは1,2−ジフェニルホスフィノエタンなどの種々のホスフィンを利用することが可能である。トリフェニルホスフィンおよびジイソプロピルアゾジカルボキシレートの使用が好まれる。アルキルアルコールが官能基を有する場合−ハロゲン化アルキルとの上記反応の場合のように−公知の保護基戦略(さらなる指針はP.G.M.Wuts、T.W.Greene、Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis、第4版、ISBN:9780471697541に見出すことができる)および−ハロゲン化アルキルとの上記の反応の場合のように−中間体4の合成に準じて、または一般式(I)の本化合物の合成後に酸化または還元ステップを行うことが可能である。中間体4から進行して、R2およびR3がC1〜C6−アルキル(R2およびR3は同じ定義を有する)と定義される一般式(I)の本化合物を、グリニャール反応によって得ることができる(例えば、欧州特許第2489663号明細書におけるメチル1H−インダゾール−6−カルボキシレート誘導体とメチルマグネシウムブロミドの反応参照)。グリニャール反応のために、アルキルマグネシウムハライドを使用することが可能である。THFまたはジエチルエーテル中メチルマグネシウムクロリドもしくはメチルマグネシウムブロミド、またはTHFとジエチルエーテルの混合物が特に好まれる。あるいは、中間体4から進行して、R2およびR3がC1〜C6−アルキル(R2およびR3は同じ定義を有する)と定義される一般式(I)の本化合物を、アルキルリチウム試薬との反応によって得ることができる(例えば、国際公開第2006116412号パンフレットにおけるメチル2−アミノ−4−クロロ−1−メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボキシレート誘導体とイソプロピルリチウムまたはtert−ブチルリチウムの反応参照)。中間体4から進行して、場合によりメタノールを添加したTHF中水素化アルミニウムリチウム、THF中水素化ホウ素リチウムもしくはTHF中水素化ホウ素ナトリウム、または水素化ホウ素リチウムと水素化ホウ素ナトリウムの混合物による還元によって、R2およびR3がHとして定義される一般式(I)の本化合物を調製することが可能である。
【化11】
【0151】
置換基R1、R2、R3、R4、R5はそれぞれ、一般式(I)で定義される通りである。
【0152】
中間体3から進行して、R2およびR3がC1〜C6−アルキル(R2およびR3は同じ定義を有する)として定義される中間体5を、グリニャール反応によって得ることができる(例えば、合成スキーム4参照)。この目的のために、THFもしくはジエチルエーテル中適切なアルキルマグネシウムハライド、例えばメチルマグネシウムクロリドもしくはメチルマグネシウムブロミド、またはTHFとジエチルエーテルの混合物を使用することが可能である。
【0153】
次いで、中間体5から進行して、R2およびR3がC1〜C6−アルキル(R2およびR3は同じ定義を有する)として定義される本化合物(I)の一部(I−a)を調製することが可能である。この目的のために、合成スキーム3(中間体3の調製)と同様に、有用な反応は、中間体5と場合により置換された塩化アルキル、臭化アルキル、ヨウ化アルキルまたはアルキル4−メチルベンゼンスルホネートのものである。合成スキーム3に記載されているものと同様に保護基戦略を使用することが可能である。
【0154】
あるいは、R2およびR3がC1〜C6−アルキル(R2およびR3は同じ定義を有する)として定義される本化合物(I)の一部(I−a)を調製するために、中間体5と場合により置換されたアルキルアルコールの光延反応(合成スキーム3と同様)を使用することが可能である。
【0155】
式(I−a)の化合物中のR1が適切な官能基を含む場合、その後、合成スキーム3と同様に、さらなる本化合物の調製のために酸化または還元反応を使用することが場合により可能である。
【化12】
【0156】
置換基R1、R4、R5はそれぞれ、一般式(I)で定義される通りである。R2およびR3は常に同じ定義を有し、共にC1〜C6−アルキルである。
【0157】
中間体1から進行して、代替様式で中間体4を調製することが可能である(合成スキーム5参照)。まず、中間体1を合成スキーム3の方法(中間体3からの中間体4の調製)により中間体6に変換する。
【0158】
次いで、中間体6をニトロ基の還元により中間体7に変換することができる。例えば、ニトロ基を、水素雰囲気下、パラジウム炭素で(例えば、6−イソプロポキシ−5−ニトロ−1H−インダゾールの6−イソプロポキシ−1H−インダゾール−5−アミンへの還元についての国際公開第2013174744号パンフレット参照)、または水およびエタノール中鉄および塩化アンモニウムの使用によって(例えば、Journal of the Chemical Society、1955、2412〜2419も参照)、または塩化スズ(II)(CAS7772−99−8)の使用によって還元することができる。水およびエタノール中鉄および塩化アンモニウムの使用が好ましい。中間体7からの中間体4の調製は、合成スキーム2(中間体2からの中間体3の調製)と同様に行うことができる。
【0159】
合成スキーム3について記載されるように、合成スキーム5の場合にも保護基戦略を使用することが場合により可能である。場合により、合成スキーム3について記載されるように、中間体6または中間体7から進行して、当業者に公知の酸化または還元反応を行うことがさらに可能である(例えば、Science of Synthesis、Georg Thieme Verlag参照)。
【化13】
【0160】
置換基R1、R4、R5はそれぞれ、一般式(I)で定義される通りである。
【0161】
実施例化合物の合成
【表1】
【0162】
塩化ナトリウム溶液という用語は常に飽和塩化ナトリウム水溶液を意味する。
【0163】
中間体および実施例の化学名はACD/LABS(Batch Version 12.01.)ソフトウェアを用いて作成した。
【0164】
方法
場合によっては、本化合物ならびにその前駆体および/または中間体をLC−MSによって分析した。
【0165】
方法A1:UPLC(MeCN−HCOOH):
機器:Waters Acquity UPLC−MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50×2.1mm;溶離液A:水+0.1体積%のギ酸(99%)、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜1.6分1〜99%B、1.6〜2.0分99%B;流量0.8ml/分;温度:60℃;注入:2μl;DADスキャン:210〜400nm;MS ESI+、ESI−、スキャン範囲160〜1000m/z;ELSD。
【0166】
方法A2:UPLC(MeCN−NH3):
機器:Waters Acquity UPLC−MS SQD 3001;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50×2.1mm;溶離液A:水+0.2体積%のアンモニア(32%)、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜1.6分1〜99%B、1.6〜2.0分99%B;流量0.8ml/分;温度:60℃;注入:2μl;DADスキャン:210〜400nm;MS ESI+、ESI−、スキャン範囲160〜1000m/z;ELSD。
【0167】
方法A3:(LC−MS)
機器:Agilent 1290 Infinity LC;カラム:Acquity UPLC BEH C18 1.7 50×2.1mm;溶離液A:水+0.05体積%のギ酸、溶離液B:アセトニトリル+0.05体積%のギ酸;勾配:0〜1.7分2〜90%B、1.7〜2.0分90%B;流量1.2ml/分;温度:60℃;注入:2μl;DADスキャン:190〜390nm;MS:Agilent TOF 6230。
【0168】
方法A4:(LC−MS)
機器:Waters Acquity;カラム:Kinetex(Phenomenex)、50×2mm;溶離液A:水+0.05体積%のギ酸、溶離液B:アセトニトリル+0.05体積%のギ酸;勾配:0〜1.9分1〜99%B、1.9〜2.1分99%B;流量1.5ml/分;温度:60℃;注入:0.5μl;DADスキャン:200〜400nm。
【0169】
場合によっては、本化合物ならびにその前駆体および/またはその中間体を、以下の例示的分取HPLC法によって精製した:
【0170】
方法P1:システム:Waters自動精製システム:Pump 2545、Sample Manager 2767、CFO、DAD 2996、ELSD 2424、SQD;カラム:XBridge C18 5μm 100×30mm;溶離液A:水+0.1体積%のギ酸、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜8分10〜100%B、8〜10分100%B;流量:50mL/分;温度:室温;溶液:最大250mg/最大2.5mL DMSOまたはDMF;注入:1×2.5mL;検出:DADスキャン範囲210〜400nm;MS ESI+、ESI−、スキャン範囲160〜1000m/z。
【0171】
方法P2:システム:Waters自動精製システム:Pump 254、Sample Manager 2767、CFO、DAD 2996、ELSD 2424、SQD 3100;カラム:XBridge C18 5μm 10×30mm;溶離液A:水+0.2体積%のアンモニア(32%)、溶離液B:メタノール;勾配:0〜8分30〜70%B;流量:50ml/分;温度:室温;検出:DADスキャン範囲210〜400nm;MS ESI+、ESI−、スキャン範囲160〜1000m/z;ELSD。
【0172】
方法P3:システム:Labomatic、ポンプ:HD−5000、フラクションコレクタ:LABOCOL Vario−4000、UV検出器:Knauer UVD 2.1S;カラム:XBridge C18 5μm 100×30mm;溶離液A:水+0.2体積%のアンモニア(25%)、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜1分15%B、1〜6.3分15〜55%B、6.3〜6.4分55〜100%B、6.4〜7.4分100%B;流量:60ml/分;温度:室温;溶液:最大250mg/2mlDMSO;注入:2×2ml;検出:UV218nm;ソフトウェア:SCPA PrepCon5。
【0173】
方法P4:システム:Labomatic、ポンプ:HD−5000、フラクションコレクタ:LABOCOL Vario−4000、UV検出器:Knauer UVD 2.1S;カラム:Chromatorex RP C18 10μm 125×30mm;溶離液A:水+0.1体積%のギ酸、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜15分65〜100%B;流量:60ml/分;温度:室温;溶液:最大250mg/2mlDMSO;注入:2×2ml;検出:UV254nm;ソフトウェア:SCPA PrepCon5。
【0174】
方法P5:システム:Sepiatec:Prep SFC100、カラム:Chiralpak IA 5μm250×20mm;溶離液A:二酸化炭素、溶離液B:エタノール;勾配:イソクラティック20%B;流量:80ml/分;温度:40℃;溶液:最大250mg/2ml DMSO;注入:5×0.4mL;検出:UV254nm。
【0175】
方法P6:システム:Agilent:Prep 1200、2×prepポンプ、DLA、MWD、Gilson:Liquid Handler 215;カラム:Chiralcel OJ−H5μm250×20mm;溶離液A:ヘキサン、溶離液B:エタノール;勾配:イソクラティック30%B;流量:25ml/分;温度:25℃;溶液:187mg/8mlエタノール/メタノール;注入:8×1.0ml;検出:UV280nm。
【0176】
方法P7:システム:Labomatic、ポンプ:HD−5000、フラクションコレクタ:LABOCOL Vario−4000、UV検出器:Knauer UVD 2.1S;カラム:XBridge C18 5μm 100×30mm;溶離剤A:水+0.1体積%のギ酸、溶離液B:アセトニトリル;勾配:0〜3分:65%Bイソクラティック、3〜13分:65〜100%B;流量:60ml/分;温度:室温;溶液:最大250mg/2ml DMSO;注入:2×2ml;検出:UV254nm。
【0177】
方法P8:システム:Agilent:Prep 1200、2×prepポンプ、DLA、MWD、Gilson:Liquid Handler 215;カラム:Chiralpak IF 5μm 250×20mm;溶離液A:エタノール、溶離液B:メタノール、勾配:イソクラティック50%B;流量:25ml/分;温度:25℃;溶液:600mg/7ml N,N−ジメチルホルムアミド;注入:10×0.7ml;検出:UV254nm。
【0178】
場合によっては、物質混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。
【0179】
本化合物ならびにその前駆体および/またはその中間体のいくつかを調製するために、Biotage製のIsolera(登録商標)装置を用いてシリカゲル上でカラムクロマトグラフィー精製(「フラッシュクロマトグラフィー」)を行った。これを、Biotage製のカートリッジ、例えば異なるサイズの「SNAPカートリッジ、KP_SIL」カートリッジ、および異なるサイズのInterchim製の「Interchim Puriflash Silica HP 15UMフラッシュカラム」カートリッジを用いて行った。
【0180】
出発材料
中間体V2−1
メチル6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
【化14】
2−(6−ブロモピリジン−2−イル)プロパン−2−オール(CAS638218−78−7)2.00g(9.26mmol)をメタノール20mlおよびDMSO20mlに溶解した。その後、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン250mg、酢酸パラジウム(II)130mgおよびトリエチルアミン3mlを添加した。反応混合物を室温で一酸化炭素で3回パージし、13barの一酸化炭素雰囲気下で30分間撹拌した。真空を印加することによって一酸化炭素雰囲気を除去し、混合物を14barの一酸化炭素雰囲気下、100℃で24時間撹拌した。オートクレーブを減圧し、水を反応混合物に添加し、反応混合物を酢酸エチルで3回抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。これにより、粗生成物1.60gが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=0.76分(UV検出器:TIC)、質量実測値195.00。
【0181】
中間体V3−1
カリウム6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレート
【化15】
中間体0−1の粗生成物1.60gをメタノール15mlに最初に装入し、水酸化カリウム0.74gを添加し、混合物を50℃で16.5時間撹拌した。これにより、濃縮後、残渣2.1gが得られ、これをさらに精製することなく使用した。
UPLC−MS(方法A1):Rt=0.47分(UV検出器:TIC)、質量実測値181.00。
【0182】
中間体1−1
メチル5−ニトロ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化16】
メチル1H−インダゾール−6−カルボキシレート(CAS番号:170487−40−8)4.60g(26.1mmol)を硫酸(96%)120mlに溶解し、CPG撹拌器、滴下漏斗および内部温度計を有する三つ口フラスコ中で−15℃に冷却した。15分の期間にわたって、事前に調製し、冷却した硝化酸(65%硝酸5ml中96%硫酸10ml)をこの溶液に滴加した。滴加が終了した後、混合物をさらに1時間撹拌した(内部温度−13℃)。反応混合物を氷に添加し、沈殿を吸引により濾別し、水で洗浄し、減圧下50℃の乾燥棚で乾燥させた。標記化合物5.49gが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.75分
MS (ESIpos):m/z = 222(M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.87 (s, 3 H), 7.96 (s, 1 H), 8.44 (s, 1 H), 8.70 (s, 1 H), 13.98 (br. s., 1 H).
【0183】
中間体2−1
メチル5−アミノ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化17】
メチル5−ニトロ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体1−1)4.40g(19.8mmol)をメタノール236mlに溶解し、標準水素圧力下、25℃で3時間パラジウム活性炭1.06g(0.99mmol)で水素付加した。反応混合物をCeliteを通して濾過し、フィルタをメタノールで洗浄し、濾液を濃縮した。標記化合物3.53gが得られた。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.85 (s, 3 H) 6.01 (s, 2 H) 6.98 (s, 1 H) 7.79 − 7.91 (m, 1 H) 7.99 (s, 1 H) 12.84 (br. s., 1 H).
【0184】
中間体3−1
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化18】
6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボン酸4.95g(25.9mmol)を最初にTHF45mlに装入した。O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート9.07g(28.2mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン4.92ml(28.2mmol)を添加し、混合物を25℃で30分間撹拌した。その後、メチル5−アミノ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体2−1)4.50g(23.5mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。反応混合物をメンブランフィルタを通して吸引濾過し、固体をTHFおよび水で洗浄し、乾燥キャビネット中で一晩乾燥させた。標記化合物7.60gが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.16分
MS (ESIpos):m/z = 365 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.97 (s, 3 H), 8.13 − 8.27 (m, 2 H), 8.30 (s, 1 H), 8.33 − 8.45 (m, 1 H), 8.45 − 8.51 (m, 1 H), 9.15 (s, 1 H), 12.57 (s, 1 H), 13.44 (s, 1 H).
【0185】
中間体3−2
メチル5−({[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化19】
6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボン酸2.85g(23.5mmol)を最初にTHF30mlに装入した。O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート6.05g(18.8mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン3.3mlを添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。その後、メチル5−アミノ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート3.00g(15.7mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水と混和し、沈殿を吸引濾別し、水およびジクロロメタンで繰り返し洗浄した。これにより、標記化合物1.53g(理論値の27%)が得られた。濾液の相を分離し、有機相を濃縮し、少量のジクロロメタンと混和し、超音波浴で懸濁し、沈殿を吸引濾別した。これにより、標記化合物さらに1.03gが得られた。
1H−NMR (first product fraction, 300MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 3.99 (s, 3H), 7.09 (t, 1H), 8.00 (d, 1H), 8.21 − 8.40 (m, 4H), 9.14 (s, 1H), 12.53 (s, 1H), 13.44 (s, 1H).
【0186】
中間体3−3
メチル5−({[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化20】
カリウム6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(中間体V3−1)2.10gを最初にTHF15mlに装入した。O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート3.69g(11.5mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン2.00mlを添加し、混合物を室温で15分間撹拌した。その後、メチル5−アミノ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体2−1)1.83g(9.58mmol)を添加し、混合物を室温で19時間撹拌した。混合物を水および酢酸エチルと混和し、未溶解固体を濾別し、濾液の相を分離し、水相を酢酸エチルで2回抽出し、塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。溶媒を除去した後、標記化合物1.56gが黄色泡として得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.00分(UV検出器:TIC Smooth)、質量実測値354.00。
1H−NMR (500MHz,DMSO−d6):δ [ppm] = 1.63 (s, 6H), 3.97 (s, 3H), 5.37(s ,1H), 7.90 − 7.95 (m, 1H), 8.03−8.07 (m, 2H), 8.23(s, 1H),8.29 (s, 1H), 9.19 (s, 1H), 12.79 (s, 1H), 13.41 (br.s., 1H).
【0187】
中間体4−1
メチル2−(オキセタン−3−イルメチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化21】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ}−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.00g(2.66mmol)をDMF10mlに溶解し、炭酸カリウム1.10g(7.99mmol)、ヨウ化カリウム221mg(1.33mmol)を添加した後、混合物を25℃で30分間撹拌した。3−ブロモメチルオキセタン603mg(3.99mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。反応混合物を水と酢酸エチルに分配した。混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物260mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.24分
MS (ESIpos):m/z = 435(M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.49 − 3.64 (m, 1 H), 3.95 (s, 3 H), 4.49 (t, 2 H), 4.68 (dd, 2 H), 4.81 (d, 2 H), 8.20 (dd, 1 H), 8.35 − 8.41 (m, 1 H), 8.43 − 8.49 (m, 2 H), 8.55 − 8.58 (m, 1 H), 9.06 (s, 1 H), 12.53 (s, 1 H).
【0188】
中間体4−2
メチル2−(2−メトキシエチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化22】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ}−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.00g(2.75mmol)をDMF5mlに溶解し、撹拌しながら、2−ブロモエチルメチルエーテル387μl(4.12mmol)、炭酸カリウム1.14g(8.23mmol)およびヨウ化カリウム228mg(1.37mmol)を添加した。反応混合物を25℃で24時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物12mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.24分
MS (ESIpos):m/z = 423 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.24 (s, 3 H), 3.86 (t, 2 H), 3.96 (s, 3 H), 4.65 (t, 2 H), 8.21 (dd, 1 H), 8.35 − 8.42 (m, 1 H), 8.43 − 8.51 (m, 2 H), 8.52 (d, 1 H), 9.06 (s, 1 H), 12.53 (s, 1 H).
【0189】
中間体4−3
メチル2−(3−メトキシプロピル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化23】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ}−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.00g(2.75mmol)をDMF5mlに溶解し、撹拌しながら、1−ブロモ−3−メトキシプロパン460μl(4.12mmol)、炭酸カリウム1.14g(8.23mmol)およびヨウ化カリウム228mg(1.37mmol)を添加した。反応混合物を25℃で72時間撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物28mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.29分
MS (ESIpos):m/z = 437 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 2.17 (quin, 2 H), 3.24 (s, 3 H), 3.33 − 3.36 (m, 2 H), 3.96 (s, 3 H), 4.53 (t, 2 H), 8.21 (dd, 1 H), 8.35 − 8.42 (m, 1 H), 8.45 − 8.49 (m, 2 H), 8.54 (d, 1 H), 9.06 (s, 1 H), 12.54 (s, 1 H).
【0190】
中間体4−4
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
調製方法1
【化24】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ}−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)930mg(2.55mmol)、炭酸カリウム1.06gおよびヨウ化カリウム212mgを最初にDMF9mlに装入し、混合物を15分間撹拌した。次いで、4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オール0.62mlを添加し、混合物を60℃で16時間撹拌した。混合物を水と混和し、酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄し、濾過し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(ヘキサン/酢酸エチル)によって標記化合物424mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.21分(UV検出器:TIC)、質量実測値450.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.16 (s, 6 H) 2.02 − 2.11 (m, 2 H) 3.96 (s, 3 H) 4.51 − 4.60 (m, 3 H) 8.20 (dd, J=7.83, 1.01 Hz, 1 H) 8.39 (s, 1 H) 8.45 (s, 2 H) 8.55 (d, J=0.76 Hz, 1 H) 9.05 (s, 1 H) 12.52 (s, 1 H)
【0191】
調製方法2
メチル5−アミノ−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体7−1)1.95g(7.03mmol)を最初にTHF30mlに装入した。6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボン酸1.48g(7.73mmol)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート2.71g(8.44mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン1.47ml(8.44mmol)を添加し、混合物を25℃で20.5時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル勾配)によって分離した。標記化合物2.79gが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.23分(UV検出器:TIC)、質量実測値450.00。
【0192】
中間体4−5
メチル2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化25】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.00g(2.66mmol、97%)を最初にDMF50mlに装入し、撹拌しながら、炭酸カリウム1.10g(7.99mmol)およびヨウ化カリウム221mg(1.33mmol)を添加し、混合物を25℃で30分間撹拌した。その後、(2−ブロモエトキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン857μl(3.99mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物400mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.58分
MS (ESIpos):m/z = 523(M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = −0.18 − −0.13 (m, 6 H), 0.74 (s, 9 H), 3.96 (s, 3 H), 4.08 (t, 2 H), 4.57 (t, 2 H), 8.15 − 8.25 (m, 1 H), 8.32 − 8.43 (m, 1 H), 8.43 − 8.52 (m, 3 H), 9.07 (s, 1 H), 12.53 (s, 1 H).
【0193】
中間体4−6
メチル2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化26】
中間体4−5と同様に、メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.00g(2.75mmol)をDMF10mlに溶解し、撹拌しながら、炭酸カリウム1.14g(8.24mmol)およびヨウ化カリウム228mg(1.37mmol)を添加し、混合物を25℃で30分間撹拌した。その後、(3−ブロモプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン1.04g(4.12mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾過ケークを酢酸エチルで洗浄した。反応混合物を水と酢酸エチルに分配し、水相を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製すると、標記化合物428mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.63分
MS (ESIpos):m/z = 537(M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = −0.02 − 0.06 (m, 6 H), 0.87 (s, 9 H), 2.14 (quin, 2 H), 3.62 (t, 2 H), 3.96 (s, 3 H), 4.54 (t, 2 H), 8.20 (d, 1 H), 8.35 − 8.42 (m, 1 H), 8.43 − 8.48 (m, 3 H), 8.49 − 8.53 (m, 1 H), 9.06 (s, 1 H).
【0194】
中間体4−7
メチル5−({[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【0195】
【化27】
メチル5−({[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−3)300mg(0.80mmol)を最初にDMF4.5mlに装入した。1,1,1−トリフルオロ−4−ヨードブタン287mg(1.21mmol)および炭酸カリウム333mgを添加し、混合物を100℃で23時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。混合物を濃縮し、生成物を分取HPLCによって精製した。これにより、標記化合物72mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.26分(UV検出器:TIC)、質量実測値464.17。
【0196】
中間体4−8
メチル5−{[(5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化28】
メチル5−アミノ−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体7−1)195mg(0.46mmol)を、19.5時間以内、中間体4−4(調製方法2)と同様に5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−カルボン酸78mg(0.50mmol)と反応させた。粗生成物228mgが同様の水性後処理後に得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.20分(UV検出器:TIC)、質量実測値414.00。
【0197】
中間体4−9
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−{[(6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化29】
メチル5−アミノ−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体7−1)195mg(0.45mmol)を、19.5時間以内、中間体4−4の調製(調製方法2)と同様に6−メチルピリジン−2−カルボン酸70mg(0.50mmol)と反応させた。粗生成物としての標記化合物278mgが同様の水性後処理後に得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.14分(UV検出器:TIC)、質量実測値396.00。
【0198】
中間体4−10
メチル2−[3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロピル]−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化30】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)250mg(0.58mmol)、3−ブロモプロピル2,2,2−トリフルオロエチルエーテル193mg(0.88mmol)、炭酸カリウム242mgおよびヨウ化カリウム145mgのDMF3ml中混合物を100℃で20時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、濃縮した。分取HPLCによる精製によって標記化合物52mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.39分(UV検出器:TIC)、質量実測値504.12。
【0199】
中間体4−11
メチル5−({[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化31】
メチル5−アミノ−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体7−1)2.00gを最初にTHF40mlに装入した。6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−カルボン酸1.50g、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU、CAS番号125700−67−6)2.78gおよびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン1.5mlを添加し、混合物を室温で24時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。これにより、標記化合物3.05gが黄色固体として得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.15分(UV検出器:TIC)、質量実測値432.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.17 (s, 6H), 2.04 − 2.11 (m, 2H), 3.99 (s, 3H), 4.52 − 4.60 (m, 3H), 7.10 (t, 1H), 8.00 (dd, 1H), 8.28 − 8.38 (m, 2H), 8.44−8.47 (m, 1H), 8.56 (d, 1H), 9.05 (s, 1H), 12.49 (s, 1H).
【0200】
中間体5−1
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化32】
メチル5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−1)1.50g(4.12mmol)のTHF20ml中、氷水冷却浴中で冷却した溶液に、ジエチルエーテル中3Mメチルマグネシウムブロミド溶液6.9ml(5当量)を慎重に添加した。混合物を1時間氷浴で冷却しながら、および室温で19.5時間撹拌した。さらに2当量のメチルマグネシウムブロミド溶液を添加し、混合物を室温でさらに24時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、混合物を撹拌し酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物763mgが得られた。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.63 (s, 6H), 5.99 (s, 1H), 7.49 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.14 − 8.19 (m, 1H), 8.37 (t, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.78 (s, 1H), 12.32 (s, 1H), 12.97 (s, 1H).
【0201】
中間体5−2
6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
【化33】
中間体5−1の調製と同様に、THF10ml中メチル5−({[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体3−2)2.40g(6.93mmol)を、ジエチルエーテル中3Mメチルマグネシウムブロミド溶液3部(6.9ml、次いで室温で45分間撹拌;11.6ml、次いで室温で2時間撹拌;6.9ml、次いで室温で2時間撹拌)と反応させた。中間体5−1と同様の後処理後、粗生成物2.39gが得られ、これをさらに精製することなくさらに使用した。
【0202】
中間体6−1
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−ニトロ−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化34】
メチル5−ニトロ−1H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体1−1)5.00g(22.6mmol)を、最初にDMF40mlに装入した。4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オール5.65g(33.9mmol)、炭酸カリウム9.37g(67.8mmol)およびヨウ化カリウム5.63g(33.9mmol)を添加し、混合物を100℃で20時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。得られた固体をジエチルエーテルで撹拌し、吸引濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させた。標記化合物2.49gが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=0.93分(UV検出器:TIC)、質量実測値307.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.15 (s, 6H), 2.02 − 2.11 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 4.54 (s, 1H), 4.58 − 4.65 (m, 2H), 8.05 (s, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.86 (s, 1H).
【0203】
中間体7−1
メチル5−アミノ−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート
【化35】
鉄4.53gおよび塩化アンモニウム217mgを、エタノール30mlおよび水10ml中メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−ニトロ−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体6−1)2.49g(8.10mmol)に添加し、混合物を90℃で21.5時間撹拌した。混合物をCeliteを通して濾過し、エタノールで3回洗浄し、濾液を濃縮し、残渣を水と混和した。抽出を酢酸エチルで3回行った(相分離を改善するために、塩化ナトリウム溶液を添加した)。合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。これにより、標記化合物1.95g(理論値の85%)が得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=0.67分(UV検出器:TIC)、質量実測値277.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.14 (s, 6H), 1.96 − 2.08 (m, 2H), 3.85 (s, 3H), 4.39 − 4.51 (m, 3H), 5.81 (s, 2H), 6.80 (s, 1H), 8.05 (s, 1H), 8.18 (s, 1H).
【0204】
実施例
実施例1
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化36】
メチル2−(2−メトキシエチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−2)75mg(0.18mmol)をTHF500μlに溶解し、THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液887μl(0.89mmol)と混和した。反応混合物を25℃で60分間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液1mlを慎重に添加し、混合物を濾過した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をDMSO3mlに溶解し、分取HPLCによって精製した。生成物含有画分を凍結乾燥した。標記化合物20mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.08分
MS (ESIpos):m/z = 423 (M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 1.62 (s, 6 H), 3.22 (s, 3 H), 3.82 (t, 2 H), 4.55 (t, 2 H), 5.96 (s, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.16 (d1 H), 8.29 − 8.42 (m, 2 H), 8.42 − 8.50 (m, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 12.36 (s, 1 H)
【0205】
実施例2
N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(2−メトキシエチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化37】
水素化アルミニウムリチウム13mg(0.36mmol)をTHF1mlに懸濁し、混合物を0℃に冷却した。THF500μlに溶解したメチル2−(2−メトキシエチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−2)75mg(0.17mmol)を滴加し、混合物を25℃で60分間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。これにより、標記化合物13mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.99分
MS (ESIpos):m/z = 394 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.23 (s, 3 H), 3.83 (t, 2 H), 4.56 (t, 2 H), 4.69 (d, 2 H), 5.77 (t, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.19 (d, 1 H), 8.33 − 8.41 (m, 2 H), 8.43 − 8.47 (m, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 11.20 (s, 1 H)
【0206】
実施例3
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化38】
メチル2−(3−メトキシプロピル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−3)75mg(0.17mmol)をTHF500μlに溶解し、THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液859μl(0.86mmol)と混和した。反応混合物を25℃で60分間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム溶液1mlを慎重に添加し、混合物を濾過した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をDMSO3mlに溶解し、分取HPLCによって精製した。生成物含有画分を凍結乾燥した。標記化合物25mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.13分
MS (ESIpos):m/z = 437 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 1.62 (s, 6 H), 2.14 (quin, 2 H), 3.23 (s, 3 H), 3.26 − 3.32 (m, 2 H), 4.44 (t, 2 H), 5.95 (s, 1 H), 7.58 (s, 1 H), 8.16 (d, 1 H), 8.31 − 8.40 (m, 2 H), 8.43 − 8.48 (m, 1 H), 8.72 (s, 1 H), 12.36 (s, 1 H).
【0207】
実施例4
N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(3−メトキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化39】
水素化アルミニウムリチウム13mgをTHFに懸濁し、混合物を0℃に冷却した。THF中メチル2−(3−メトキシプロピル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−3)75mg(0.17mmol)を滴加し、混合物を30分以内に室温にした。混合物を水で希釈し、濾過し、残渣を酢酸エチルで洗浄し、濾液を酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸エチル相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製した。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 2.14 (quin, 2 H), 3.23 (s, 3 H), 3.29 (t, 2 H), 4.45 (t, 2 H), 4.68 (d, 2 H), 5.77 (t, 1 H), 7.58 (s, 1 H), 8.18 (d, 1 H), 8.32 − 8.48 (m, 3 H), 8.51 (s, 1 H), 11.21 (s, 1 H).
【0208】
実施例5
N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
段階A:
N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミドの調製
【化40】
メチル2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−5)100mg(0.19mmol)をTHF1mlに溶解し、THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液669μl(0.67mmol)と混和した。反応混合物を25℃で60分間撹拌した。THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液さらに287μl(0.29mmol)を添加し、混合物を25℃で3時間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム溶液20mlを慎重に添加し、混合物を濾過した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。これにより、N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド50mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.51分
MS (ESIpos):m/z = 523(M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = −0.17 − −0.09 (m, 6 H), 0.78 (s, 9 H), 1.62 (s, 6 H), 4.04 (t, 2 H), 4.47 (t, 2 H), 5.98 (s, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.16 (d, 1 H), 8.29 (s, 1 H), 8.37 (t, 1 H), 8.45 (d, 1 H), 8.73 (s, 1 H), 12.38 (s, 1 H).
【0209】
段階B:
【化41】
N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド50mg(96μmol)をTHF1.0mlに溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中1M溶液144μl(0.14mmol)と混和した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。これにより、N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(実施例5)36mgが得られた。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):d [ppm] = 1.62 (s, 6H), 3.86 (q, 2H), 4.43 (t, 2H), 4.95 (t, 1H), 5.94 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 8.16 (dd, 1H), 8.30 (s, 1H), 8.37 (t, 1H), 8.45 (d, 1H), 8.72 (s, 1H), 12.36 (s, 1H).
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.97分(UV検出器:TIC)、質量実測値408.00。
【0210】
実施例6
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
段階A:
N−[2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミドの調製
【化42】
メチル2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−6)50mg(0.09mmol)をTHF500μlに溶解し、THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液326μl(0.33mmol)と混和した。反応混合物を25℃で60分間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム溶液20mlを慎重に添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。残渣を分取HPLCによって精製した。N−[2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド40mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.58分
MS (ESIpos):m/z = 537(M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 0.02 − 0.05 (m, 6 H), 0.84 − 0.91 (m, 9 H), 1.62 (s, 6 H), 2.02 − 2.18 (m, 2 H), 3.55 − 3.62 (m, 2 H), 4.45 (t, 2 H), 5.96 (s, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.16 (d, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.33 − 8.42 (m, 1 H), 8.45 (d, 1 H), 8.72 (s, 1 H), 12.37 (s, 1 H).
【0211】
段階B:
【化43】
N−[2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド37mg(0.07mmol)をTHF500μlに溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中1M溶液207μl(0.21mmol)と混和した。反応混合物を25℃で2時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、濾過し、濃縮した。分取HPLCによる精製後、N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド10mg(実施例6、二次成分を含有していた)が得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.00分
MS (ESIpos):m/z = 423 (M+H)
1H NMR selected signals (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 1.61 (s), 2.00 − 2.12 (m), 3.38 (t, 2 H), 4.44 (t, 2 H), 4.62 (br. s., 1 H), 5.93 (br. s., 1 H), 7.55 (s, 1 H), 8.13 (d, 1 H), 8.27 − 8.38 (m, 2 H), 8.43 (d, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 12.30 (br. s., 1 H).
【0212】
実施例7
N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
段階A:
N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化44】
メチル2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−5)100mg(0.19mmol)をTHF1mlに溶解し、2M水素化ホウ素リチウム溶液191μl(0.38mmol)と混和した。混合物を25℃で24時間撹拌したままにした。水素化ホウ素ナトリウム14mg(0.38mmol)およびメタノール500μlを添加し、混合物を25℃で4時間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウムさらに14mg(0.38mmol)を添加し、混合物を25℃で24時間撹拌した。水を反応混合物に慎重に添加し、有機相を除去した。次いで、混合物を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をDMSO2mlに溶解し、分取HPLCによって精製した。これにより、N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド30mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.44分
MS (ESIpos):m/z = 495(M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = −0.16 − −0.12 (m, 6 H), 0.75 − 0.79 (m, 9 H), 4.05 (t, 2 H), 4.48 (t, 2 H), 4.69 (d, 2 H), 5.75 − 5.77 (m, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.18 (dd, 1 H), 8.30 − 8.33 (m, 1 H), 8.38 (t, 1 H), 8.45 (d, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 11.20 (s, 1 H).
【0213】
段階B:
【化45】
N−[2−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド33mg(0.07mmol)をTHF1mlに溶解し、テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中1M溶液100μl(0.10mmol)と混和した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥させた。N−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−(ヒドロキシメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(実施例7)25mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.87分
MS (ESIpos):m/z = 381 (M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.87 (q, 2 H), 4.44 (t, 2 H), 4.69 (d, 2 H), 4.98 (t, 1 H), 5.70 − 5.81 (m, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.11 − 8.23 (m, 1 H), 8.31 − 8.42 (m, 2 H), 8.43 − 8.49 (m, 1 H), 8.51 (s, 1 H), 11.20 (s, 1 H).
【0214】
実施例8
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化46】
メチル2−(オキセタン−3−イルメチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−1)50mg(0.12mmol)をTHF500μlに溶解し、THF中1Mメチルマグネシウムブロミド溶液576μl(0.58mmol)と混和した。反応混合物を25℃で60分間撹拌した。その後、飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを慎重に添加し、混合物を濾過した。水相を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をDMSO2.0mlに溶解し、分取HPLCによって精製した。生成物含有画分を凍結乾燥した。標記化合物30mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.03分
MS (ESIpos):m/z = 435 (M+H)
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 1.62 (s, 6 H), 3.45 − 3.61 (m, 1 H), 4.48 (t, 2 H), 4.66 (dd, 2 H), 4.72 (d, 2 H), 5.94 (s, 1 H), 7.57 (s, 1 H), 8.16 (d, 1 H), 8.33 − 8.42 (m, 2 H), 8.42 − 8.47 (m, 1 H), 8.72 (s, 1 H), 12.36 (s, 1 H).
【0215】
実施例9
N−[6−(ヒドロキシメチル)−2−(オキセタン−3−イルメチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化47】
メチル2−(オキセタン−3−イルメチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−1)75mg(0.17mmol)をTHF/メタノール(1:1)の混合物1mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム8mg(0.21mmol)を添加した。混合物を25℃で60分間撹拌したままにした。反応混合物を濃縮し、残渣を水と混和した。懸濁液を15分間激しく撹拌し、固体を吸引濾別し、水で2回、およびジエチルエーテルで2回洗浄し、減圧下で乾燥させた。標記化合物48mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.94分
MS (ESIpos):m/z = 407 (M+H)
1H NMR (300 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 3.55 (s, 1 H), 4.48 (t, 2 H), 4.61 − 4.77 (m, 6 H), 7.57 (s, 1 H), 8.18 (dd, 1 H), 8.33 − 8.49 (m, 3 H), 8.51 (s, 1 H), 11.21 (s, 1 H).
【0216】
実施例10
N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化48】
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)500mg(1.32mmol)、炭酸カリウム569mgおよびヨウ化カリウム114mgのDMF5.0ml中混合物を室温で15分間撹拌した。1−ブロモ−3−(メチルスルホニル)プロパン414mgを添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール勾配)によって精製した。生成物画分をジエチルエーテルで撹拌し、濾過し、乾燥させた。標記化合物59mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.02分
MS (ESIpos):m/z = 485 (M+H)+
1H−NMR (300MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.63 (s, 6H), 2.26 − 2.42 (m, 2H), 2.99 (s, 3H), 3.06 − 3.16 (m, 2H), 4.55 (t, 2H), 5.96 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 8.16 (d, 1H), 8.33 − 8.48 (m, 3H), 8.73 (s, 1H), 12.37 (s, 1H).
【0217】
実施例11
N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化49】
調製方法1
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−4)705mg(1.57mmol)を最初にTHF10mlに装入し、氷水冷却浴中で冷却した。3Mメチルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中)2.6ml(5.0当量)を添加し、混合物を氷浴で1時間および室温で4.5時間冷却しながら撹拌したままにした。さらに1当量のメチルマグネシウムブロミド溶液を添加し、混合物を室温で20.5時間撹拌したままにした。さらに1当量のメチルマグネシウムブロミド溶液を再度添加し、混合物を室温で22時間撹拌したままにした。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液と混和し、撹拌し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。これにより、残渣790mgが得られ、これを分取HPLCによって精製した。これにより、標記化合物234mgおよび生成物画分164mgが得られ、これをジエチルエーテルで撹拌した。吸引濾過し、引き続いて乾燥させた後、標記化合物さらに146mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.10分(UV検出器:TIC)、質量実測値450.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.14 (s, 6H), 1.61 (s, 6H), 1.99 − 2.08 (m, 2H), 4.42 − 4.55 (m, 3H), 5.93 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 8.15 (dd, 1H), 8.32 − 8.39 (m, 2H), 8.41 − 8.47 (m, 1H), 8.70 (s, 1H), 12.34 (s, 1H).
【0218】
調製方法2
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)500mg(1.37mmol)、炭酸カリウム569mgおよびヨウ化カリウム114mgのDMF5ml中混合物を室温で15分間撹拌した。4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オール344mg(1.5当量)を添加し、混合物を2時間100℃に加熱した。さらに0.5当量の4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オールを添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を水と混和し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。これにより、生成物画分100mgが得られ、これをジエチルエーテルで撹拌した。固体を濾過し、乾燥させた。標記化合物60mgが得られた。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.14 (s, 6 H), 1.61 (s, 6H), 1.99 − 2.07 (m, 2 H), 4.43 − 4.52 (m, 3 H) 5.94 (s, 1 H) 7.57 (s, 1 H) 8.15 (dd, 1H) 8.33 − 8.40 (m, 2 H), 8.42 − 8.48 (m, 1 H), 8.71 (s, 1 H), 12.35 (s, 1 H)
【0219】
実施例12
N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化50】
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)160mg(0.44mmol)を、炭酸カリウム182mgおよびヨウ化カリウム36mgと一緒に、DMF1.0mlに懸濁し、混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、2−ブロモエチルメチルスルホン123mg(0.66mmol)を添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製すると、標記化合物20mgが得られた。
UPLC(方法A2):Rt=1.01分;
MS (ESIpos):m/z = 471 (M+H)+
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.63 (s, 6 H), 2.90 (s, 3 H), 3.85 (t, 2 H), 4.86 (t, 2 H), 5.97 (s, 1 H), 7.59 (s, 1 H), 8.13 − 8.19 (m, 1 H), 8.37 (s, 1 H), 8.41 − 8.48 (m, 2 H), 8.74 (s, 1 H), 12.37 (s, 1 H).
【0220】
実施例13
6−(ジフルオロメチル)−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
【化51】
調製方法1
6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−2の粗生成物)250mg、ヨウ化カリウム144mgおよび炭酸カリウム239mgのDMF2.5ml中混合物を、室温で15分間撹拌した。4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オール145mg(0.87mmol)を添加し、混合物を110℃で3時間撹拌し、4−ブロモ−2−メチルブタン−2−オールさらに96mgを添加し、混合物を110℃で4時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を半飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製を行った。標記化合物61mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.00分(UV検出器:TIC)、質量実測値432.00。
1H−NMR (300MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.14 (s, 6H), 1.63 (s, 6H), 1.97 − 2.08 (m, 2H), 4.41 − 4.55 (m, 3H), 5.99 (s, 1H), 7.03 (t, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.94−8.00 (m, 1H), 8.24 − 8.38 (m, 3H), 8.71 (s, 1H), 12.49 (s, 1H).
【0221】
調製方法2
実施例11(調製方法1)の調製と同様に、メチル5−({[6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−11)3.00gを3Mメチルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中)と反応させた。粗生成物をジエチルエーテルで撹拌し、引き続いて分取HPLCによって精製した後、標記化合物1.37gが得られた。
【0222】
実施例14
6−(ジフルオロメチル)−N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[2−(メチルスルホニル)エチル]−2H−インダゾール−5−イル}ピリジン−2−カルボキサミド
【化52】
6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−2の粗生成物)250mg、ヨウ化カリウム144mgおよび炭酸カリウム239mgのDMF2.5ml中混合物を、室温で15分間撹拌した。2−ブロモエチルメチルスルホン162mg(0.87mmol)を添加し、混合物を110℃で3時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで2回抽出し、抽出物を半飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、生成物画分をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製(ヘキサン/酢酸エチル)によってさらに精製した。標記化合物40mgが得られた。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.65 (s, 6H), 2.90 (s, 3H), 3.85 (t, 2H), 4.85 (t, 2H), 6.03 (s, 1H), 7.04 (t, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.98 (d, 1H), 8.25 − 8.36 (m, 2H), 8.43 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 12.52 (s, 1H).
【0223】
実施例15
6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(3−ヒドロキシプロピル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
段階A:
N−[2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミドの調製
【化53】
6−(ジフルオロメチル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−2)250mg、ヨウ化カリウム48mgおよび炭酸カリウム239mgのDMF2.5ml中混合物を、室温で15分間撹拌した。(3−ブロモプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシラン219mg(0.87mmol、1.5当量)を添加し、混合物を110℃で3時間撹拌した。さらに1当量の(3−ブロモプロポキシ)(tert−ブチル)ジメチルシランを添加し、混合物を100℃で4時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)によって精製した。標記化合物92mgが得られた。
【0224】
段階B:
【化54】
実施例6、段階Bの調製と同様に、N−[2−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(ジフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド92mgを、テトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF中1M溶液0.53mlと1時間以内で反応させた。実施例6のような水性後処理および分取HPLCによる精製によって、標記化合物46mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=0.92分(UV検出器:TIC)、質量実測値404.00。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.64 (s, 6H), 2.05 (quin, 2H), 3.35 − 3.46 (m, 2H), 4.45 (t, 2H), 4.64 (t, 1H), 5.99 (s, 1H), 7.04 (t, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.95−7.99 (m, 1H), 8.25 − 8.36 (m, 3H), 8.73 (s, 1H), 12.50 (s, 1H).
【0225】
実施例16
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化55】
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)210mg(0.58mmol)のDMF3ml中混合物を、1,1,1−トリフルオロ−4−ヨードブタン0.11ml(0.87mmol)および炭酸カリウム239mgと混和し、混合物を80℃で6時間撹拌した。水を添加した後、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。粗生成物を分取HPLCにより精製した。標記化合物19mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.27分(UV検出器:TIC)、質量実測値474.15。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.62 (s, 6H), 2.10 − 2.33 (m), 4.49 (t, 2H), 5.94 (s, 1H), 7.59 (s, 1H), 8.13 − 8.18 (m, 1H), 8.32 − 8.41 (m, 2H), 8.41 − 8.47 (m, 1H), 8.72 (s, 1H), 12.35 (s, 1H).
【0226】
実施例17
N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(トリフルオロメトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化56】
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)150mg(0.33mmol)を最初にTHF2mlに装入した。3−(トリフルオロメトキシ)プロパン−1−オール58mg(0.40mmol)、トリフェニルホスフィン131mgおよびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD、CAS 2446−83−5)71μlを添加し、混合物を室温で19時間撹拌した。水酸化ナトリウム溶液(2M)0.83mlを添加し、混合物を40℃で5時間撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相を濃縮し、分取HPLCによって精製した。標記化合物16mgが粗生成物として得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.26分(UV検出器:TIC)、質量実測値490.14。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6, selected signals):δ [ppm]= 1.61 (s, 6H), 1.84 (d, 1H), 2.32 (quint., 2H), 4.08 (t, 2H), 4.51 (t, 2H), 7.58 (s, 1H), 8.15 (d, 1H), 8.31−8.39 (m, 2H), 8.44 (d, 1H), 8.72 (s, 1H), 12.35 (s, 1H).
【0227】
実施例18
N−{6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−[3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロピル]−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化57】
実施例11(調製方法1)の調製と同様に、THF3ml中メチル2−[3−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)プロピル]−5−({[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−10)52mg(0.10mmol)をジエチルエーテル中3M臭化マグネシウム溶液2×171μlと反応させた。分取HPLCによる精製によって標記化合物12mgが得られた。
UPLC−MS(方法A1):Rt=1.25分(UV検出器:TIC)、質量実測値504.16。
1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6):δ [ppm] = 1.63 (s, 6H), 2.20(quin, 2H), 3.58(t, 2H),4.05(q, 2H), 4.47(t, 2H),5.94(s, 1H), 7.58 (s, 1H), 8.15 (dd, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.36 (t, 1H), 8.45(d, 1H), 8.73 (s, 1H), 12.36 (s,1H).
【0228】
実施例19
5−フルオロ−N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【化58】
メチル5−{[(5−フルオロ−6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−8)228mg(0.31mmol)を最初にTHF4.5mlに装入し、氷冷浴で冷却した。3Mメチルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中)0.63mlを添加し、混合物を氷浴で2時間および室温で21時間冷却しながら撹拌したままにした。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液と混和し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製した。標記化合物82mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.03分(UV検出器:TIC)、質量実測値414.21。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.13 (s, 6H), 1.63 (s, 6H), 1.99 − 2.05 (m, 2H), 2.55 − 2.59 (m, 3H), 4.42 − 4.50 (m, 3H), 5.95 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.83 (t, 1H), 8.05 (dd, 1H), 8.31 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 12.33 (s, 1H).
【0229】
実施例20
N−[2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル]−6−メチルピリジン−2−カルボキサミド
【化59】
メチル2−(3−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−5−{[(6−メチルピリジン−2−イル)カルボニル]アミノ}−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−9)278mg(0.48mmol)を最初にTHF5.0mlに装入し、氷冷浴で冷却した。3Mメチルマグネシウムブロミド溶液(ジエチルエーテル中)0.97mlを添加し、混合物を氷浴で2時間および室温で20.5時間冷却しながら撹拌したままにした。3Mメチルマグネシウムブロミド溶液さらに0.48mlを添加し、混合物を室温で67時間撹拌したままにした。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液と混和し、酢酸エチルで3回抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製した。標記化合物111mgが得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=0.97分(UV検出器:TIC)、質量実測値396.22。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.15 (s, 6H), 1.64 (s, 6H), 2.00 − 2.08 (m, 2H), 2.61 (s, 3H), 4.41 − 4.59 (m, 3H), 5.92 (s, 1H), 7.50 (dd, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.90 − 7.99 (m, 2H), 8.33 (s, 1H), 8.70 (s, 1H), 12.39 (s, 1H).
【0230】
実施例21
6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−5−イル]ピリジン−2−カルボキサミド
【化60】
メチル5−({[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)ピリジン−2−イル]カルボニル}アミノ)−2−(4,4,4−トリフルオロブチル)−2H−インダゾール−6−カルボキシレート(中間体4−7)72mg(0.16mmol)のTHF10ml中溶液を氷/水冷却浴中で冷却した。ジエチルエーテル中3Mメチルマグネシウムブロミド溶液0.26mlを添加し、混合物を2時間、次いで、室温で20時間撹拌した。さらに1当量の3Mメチルマグネシウムブロミド溶液を添加し、混合物を室温で24時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出し、抽出物を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、濃縮した。分取HPLCによって、標記化合物22mg(理論値の31%)が得られた。
UPLC−MS(方法A2):Rt=1.15分(UV検出器:TIC)、質量実測値464.20。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 1.56 (s, 6H), 1.64 (s, 6H), 2.07 − 2.34 (m, 4H), 4.49 (t, 2H), 5.32 (s, 1H), 6.05 (s, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.87 (dd, 1H), 7.99 − 8.05 (m, 2H), 8.35 (s, 1H), 8.79 (s, 1H), 12.45 (s, 1H).
【0231】
実施例22
N−{2−[2−(1−ヒドロキシシクロプロピル)エチル]−6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−2H−インダゾール−5−イル}−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド
【化61】
N−[6−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−1H−インダゾール−5−イル]−6−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−カルボキサミド(中間体5−1)250mg(0.69mmol)を最初にDMSO5mlに装入した。1−(2−ブロモエチル)シクロプロパノール159mg(0.96mmol)、炭酸カリウム285mgおよびヨウ化カリウム171mgを添加し、混合物を100℃で5時間撹拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、疎水性フィルタを通して濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters XBridge C18 5μ 100×30mm、溶離液A:水+0.1体積%のギ酸(99%)、溶離液B:アセトニトリル)によって精製した。凍結乾燥させると、標記化合物45mgが得られた。
1H−NMR (500MHz, DMSO−d6):δ [ppm]= 0.18 − 0.22 (m, 2H), 0.48 − 0.52 (m, 2H), 1.62 (s, 6H), 2.08 (t, 2H), 4.54 − 4.60 (m, 2H), 5.36 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 7.57 (s, 1H), 8.16 (dd, 1H), 8.34 − 8.39 (m, 2H), 8.45 (d, 1H), 8.72 (s, 1H), 12.36 (s, 1H).
【0232】
生理学的有効性の評価
IRAK4キナーゼアッセイ
本物質のIRAK4阻害活性を、以下に記載されるIRAK4 TR−FRETアッセイ(TR−FRET=時間分解蛍光共鳴エネルギー移動)で測定した。
【0233】
バキュロウイルス感染昆虫細胞(Hi5、BTI−TN−5B1−4、Invitrogenから購入した細胞株、カタログ番号B855−02)で発現され、アフィニティークロマトグラフィーを介して精製したN末端GST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)およびヒトIRAK4からの組換え融合タンパク質を酵素として使用した。キナーゼ反応に使用する基質は、例えば、Biosyntan GmbH(Berlin−Buch)から購入することができる、ビオチン化ペプチドビオチン−Ahx−KKARFSRFAGSSPSQASFAEPG(アミド型のC末端)とした。
【0234】
アッセイのために、20μM〜0.073nMの範囲の11種の異なる濃度を、試験物質のDMSO溶液2mMから調製した。それぞれの溶液50nlを黒色低容積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、ドイツ)にピペットで入れて、IRAK4のアッセイ緩衝液[50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1.0mMジチオトレイトール、30μM活性化オルトバナジン酸ナトリウム、0.1%(w/v)のウシγ−グロブリン(BGG)、0.04%(v/v)nonidet−P40(Sigma)]中溶液2μlを添加し、混合物を15分間インキュベートして、キナーゼ反応の前に物質と酵素の予備結合を可能にした。次いで、アデノシン三リン酸(ATP、1.67mM=アッセイ体積5μl中最終濃度:1mM)およびペプチド基質(0.83μM=5μlアッセイ体積中最終濃度:0.5μM)のアッセイ緩衝液中溶液3μlを添加することによってキナーゼ反応を開始し、得られた混合物を22℃で45分の反応時間インキュベートした。IRAK4の濃度を酵素のそれぞれの活性に調整し、アッセイが線形範囲で行われるよう設定した。典型的な濃度は約0.2nM程度であった。TR−FRET検出試薬[0.1μMストレプトアビジン−XL665(Cisbio Bioassays;フランス、カタログ番号610SAXLG)および1.5nM抗ホスホセリン抗体[Merck Millipore、「STK Antibody」、カタログ番号35−002]および0.6nM LANCE EU−W1024標識抗マウスIgG抗体(Perkin−Elmer、製品番号AD0077、あるいは、Cisbio Bioassays製のテルビウム−クリプテート標識抗マウスIgG抗体を使用することが可能である)]の水性EDTA溶液(25mM HEPES中100mM EDTA、0.4%[w/v]ウシ血清アルブミン[BSA] pH7.5)中溶液5μlを添加することによって反応を停止した。
【0235】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートしてビオチン化リン酸化基質と検出試薬の複合体の形成を可能にした。次いで、ユーロピウムキレート標識抗マウスIgG抗体からストレプトアビジン−XL665への共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。このため、350nmでの励起後の620nmおよび665nmでの蛍光発光を、TR−FRET測定装置、例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、ドイツ)またはViewlux(Perkin−Elmer)で測定した。665nmと622nmでの発光の比をリン酸化基質の量の尺度とみなした。データを正規化した(試験物質を用いない酵素反応=0%阻害;酵素を用いない全ての他のアッセイ成分=100%阻害)。典型的には、試験物質を、20μM〜0.073nMの範囲の11の異なる濃度で(20μM、5.7μM、1.6μM、0.47μM、0.13μM、38nM、11nM、3.1nM、0.89nM、0.25nMおよび0.073nM)、同じマイクロタイタープレートで試験した。希釈系列を系列希釈によってアッセイ前に調製した(100%DMSO中2mM〜7.3nM)。4パラメータ当てはめによって、IC50値を計算した。
【0236】
【表2】
【0237】
IRAK4に関する一般式(III)の本物質の阻害活性も同様に、上記のIRAK4 TR−FRETアッセイで測定した。以下を例として述べる:化合物中間体4−2(IC50=21.7nM)、中間体4−3(IC50=13.0nM)および中間体4−4(IC50=6.2nM)。
【0238】
THP−1細胞におけるTNF−α分泌
この試験は、物質を、THP−1細胞(ヒト単球急性白血病細胞株)におけるTNF−α(腫瘍壊死因子アルファ)の分泌を阻害する能力について試験するのに適している。TNF−αは炎症過程に関与するサイトカインである。この試験では、TNF−α分泌を細菌性リポ多糖(LPS)とのインキュベーションによって誘因する。
【0239】
THP−1細胞を連続懸濁細胞培養[ウシ胎児血清(FCS)10%(Invitrogen、カタログ番号10082−147)、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Gibco BRL、カタログ番号15140−114)を補足したL−Glutamax(Gibco、カタログ番号61870−044)を含むRPMI 1460培地]に保ち、細胞濃度は1×106個細胞/mlを超えるべきでない。アッセイを細胞培養培地(FCS10%を補足したL−Glutamaxを含むRPMI 1460培地)で行った。
【0240】
それぞれ、1ウェルあたり2〜2.5μlの細胞懸濁液(4000個の細胞に相当する)を、それぞれ物質40〜50nlを100%DMSOに溶解させた384ウェル試験プレート(Greiner、カタログ番号784076)に分配した。各物質について20μM〜0.073nMの範囲の10種の異なる濃度を使用してこれを行った。細胞を室温で15分間インキュベートした。次いで、細胞培養培地(最終濃度0.05μg/ml)に溶解した0.1μg/ml LPS(Sigma、大腸菌(Escherichia coli)055:B5、カタログ番号L5418)2〜2.5μlを各ウェルに分配した。中性対照として、細胞を0.05μg/ml LPSおよび1%DMSOで処理し、阻害剤対照として、1%DMSOでのみ処理した。
【0241】
プレートを80gで30秒間遠心分離し、37℃、5%CO2および95%大気湿度で17時間インキュベートした。TNF−α HTRF検出キット(Cisbio、カタログ番号62TNFPEB/C)を用いてTNF−αの量を測定した。このために、各場合で、再構成緩衝液に製造業者の指示にしたがって溶解した抗TNF−α−XL665複合体および抗TNF−α−クリプテート複合体からなる検出溶液2μlを、HTRF(均一時間分解蛍光)試験のために添加した。添加後、混合物を室温で3時間、または4℃で一晩インキュベートした。次いで、BMG PheraStarなどのHTRFイネーブル測定装置を用いて、シグナルを620/665nmで読み取った。
【0242】
物質の活性を、中性対照と阻害剤対照の比(%)として表す。4パラメータ当てはめを用いて、IC50値を計算した。
【0243】
【表3】
【0244】
ヒトPBMC(末梢血単核細胞)におけるインビトロLPS(リポ多糖)誘導サイトカイン産生
ヒトPBMCにおける誘導されたサイトカイン産生に対する一般式(I)の本化合物の効果を調べた。ここで、サイトカイン産生を、LPS、IRAK4媒介シグナル経路の活性化をもたらすTLR4リガンドによって誘導した。
【0245】
ヒトPBMCを抗凝固ヒト全血から得た。この目的のために、Ficoll−Paque(Biochrom、カタログ番号L6115)15mlを最初にLeucosep管にピペットで入れ、ヒト血液20mlを添加した。血液を800gで室温において15分間遠心分離した後、血小板を含む血漿を取り出し、捨てた。PBMCを遠心分離管に移し、PBS(リン酸緩衝食塩水)(Gibco、カタログ番号14190)で構成した。細胞懸濁液を室温において250gで10分間遠心分離し、上清を捨てた。PBMCを完全培地(RPMI 1640、L−グルタミンを含まない(PAA、カタログ番号E15−039)、10%FCS;50U/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン(PAA、カタログ番号P11−010)および1%L−グルタミン(Sigma、カタログ番号G7513))に再懸濁した。
【0246】
アッセイも完全培地で行った。PBMCを細胞密度2.5×105個細胞/ウェルで96ウェルプレートに蒔いた。本化合物を一定体積の100%DMSOへの連続希釈に供し、最終DMSO濃度が0.4%DMSOになるように10μM〜3nMの範囲の8つの異なる濃度でアッセイに使用した。次いで、実際の刺激前に、細胞をこれと30分間プレインキュベートした。サイトカイン分泌を誘導するために、細胞を0.1μg/ml LPS(Sigma、大腸菌(Escherichia coli)0128:B12、カタログ番号L2887)で24時間刺激した。製造業者の指示にしたがってCellTiter−Glo発光アッセイ(Promega、カタログ番号G7571(G755/G756A))を用いて細胞生存率を測定した。製造業者の指示にしたがってHuman ProInflammatory 9−Plex Tissue Culture Kit(MSD、カタログ番号K15007B)を用いて細胞培養液上清中の分泌されたTNF−αの量を測定した。例として、実施例化合物11および実施例化合物12は1μM以下の活性を有する。
【0247】
ヒト樹状細胞(DC)のインビトロTLR4/TLR7誘導インターロイキン(IL)−23分泌
TH−17細胞の産生に必須の役割を果たす炎症性サイトカインIL−23の誘導産生に対する一般式(I)の本化合物の効果を、ヒトDCで調べた。TH−17細胞は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、ベクテレフ病(強直性脊椎炎)または多発性硬化症などの障害の発病において重要な役割を果たすと言われている(Lubberts、Nat.Rev 2015;Marinoniら、Auto.Immun.Highlights、2014;Isailovicら、J.Autoimmun.、2015;Staschkeら、J Immunol.、2009)。IL−23産生に対する本化合物の効果を検出するために、完全培地(VLE(極低エンドトキシン)RPMI 1640[Biochrom AG、カタログ番号FG1415]、10%ウシ胎児血清(FBS)[Gibco、カタログ番号10493−106];50μM β−メルカプトエタノール[Gibco、カタログ番号31350]、50U/mlペニシリンおよびストレプトマイシン[Gibco、カタログ番号15140−114])中のヒト初代単球(成長因子(組換えヒトGM−CSF[PeproTech、カタログ番号300−03]およびIL−4[PeproTech、カタログ番号200−04]を添加して、磁気分離[Miltenyi Biotech、Monocyte Isolation Kit、カタログ番号130−091−153]を用いてヒトPBMCから単離した)を6日間にわたって培養物中で分化させてDCを得た。DCを収穫した後、これらを完全培地に再懸濁し、96ウェルプレート(Costar、カタログ番号3599)に2×105個細胞/ウェルの細胞密度で蒔いた。本化合物を一定体積の100%DMSOへの連続希釈に供し、10μM〜1nMの範囲の9つの異なる濃度でアッセイに使用した。ここでは、使用した9つの濃度の各々について、存在するDMSO濃度が常に0.1%DMSOであることを保証した。DCと本化合物の30分間のプレインキュベーションをした。その後、DCを、インキュベーター(37℃、95%rH、5%CO2)中で24時間、共にIRAK4媒介性シグナル伝達経路の活性化をもたらす10ng/mlのLPS(Sigma、大腸菌(Escherichia coli)血清型0127:B8、カタログ番号L3129)(TLR4リガンド)および2.5μg/mlのTLR7/8リガンドR848(Invivogen、カタログ番号tlrl−r848−5)の添加によって、IL−23を産生するように刺激した。24時間のこのインキュベーション時間の後、上清を収穫し、市販のhIL−23 ELISA(eBiosciences、カタログ番号88−7237−88)を用いて分析した(これは製造業者の指示に従って行った)。ヒトDCにおけるIL−23の阻害の結果を、図1において実施例化合物12について例として示す。
【0248】
ヒト形質細胞様樹状細胞(pDC)のインビトロTLR7/8またはTLR9誘導IFNα産生
この試験の助けを借りて、全身性エリテマトーデスの発病における重要なサイトカインである(Mathianら、Arthritis Rheum、2009;Crow M.K.、Rheum Dis Clin N Am、2010)ヒトpDC中のIFNα(インターフェロン−α)の産生に対する一般式(I)の化合物の効果を試験することができる。この目的のために、上記のように、ヒトPBMCを全血から単離し、市販の細胞分離キット(Miltenyi Biotech、Plasmacytoid Dendritic Cell Isolation Kit II、カタログ番号130−097−415)を用いて、形質細胞様DC(pDC)をそこから単離した。得られたpDCを、完全培地(10%FBS[Gibco、カタログ番号10493−106]および50Uペニシリン/ストレプトマイシン[Gibco、カタログ番号15140−114]を補足したRPMI1640+GlutaMax[Gibco、カタログ番号61870−010])に懸濁し、96ウェルマイクロタイタープレート(Costar、カタログ番号3599)に5×104個細胞/ウェルの細胞密度で蒔いた。本化合物を一定体積の100%DMSOへの連続希釈に供し、10μM〜1nMの範囲の9つの異なる濃度でアッセイに使用した。試験した9つの濃度の各々について、存在するDMSO濃度が常に0.1%DMSOであることを保証した。pDCと本化合物の30分間のプレインキュベーションをした。pDCを、TLR7/8リガンド(イミキモド、R837、Invivogen、カタログ番号tlrl−imq)またはTLR9リガンド(CPG−A、ODN2216、Invivogen、カタログ番号tlrl−2216−1)で刺激し、これがIRAK4媒介シグナル伝達経路の活性化につながった。24時間のインキュベーション後、細胞培養上清を取り出し、市販のヒトIFNαELISA(IFNαマルチサブタイプELISAキット、pbl Assay Science、カタログ番号41105−1)によって分析した。ヒト形質細胞様DCにおけるIFNαの阻害の結果を、図2において実施例化合物12について例として示す。
【0249】
TLR媒介炎症のインビボモデル
一般式(I)の本化合物を、インビボTLR媒介炎症のモデルでそのインビボ有効性について調べた。LPS媒介炎症モデルを使用したので、この機構モデルは、特に、本化合物のTLR4媒介障害に対する潜在的な効果を示す。このモデルでは、雌Balb/cマウス(約8週齢;Charles River Laboratories、ドイツ)をそれぞれ5匹の動物の群に分けた。対照群を、物質を溶解したビヒクル(物質ビヒクル)およびLPSを溶解したビヒクルでも処置した。基質処置群と同様に、陽性対照群にも各場合で0.2mgのLPS/kg体重(Sigma、カタログ番号L4391)(大腸菌(E. coli)0111:B4のリポ多糖)を腹腔内(i.p.)投与した。さらに、陽性対照群を上記物質ビヒクルで処置した。物質を、LPSの投与による炎症の誘発16時間前に経口投与した。本化合物の炎症に対する効果を調べるため、血液試料を1.5時間後に動物から採取した。血漿中の特定のサイトカインの濃度を、製造業者の指示に従って、Mouse ProInflammatory 7−Plex Tissue Culture Kit(MSD、カタログ番号K15012B)を用いて測定した。IRAK4阻害剤は、TLR媒介炎症モデルにおいて有効である。図3は、LPS誘発濃度と比べて実施例化合物11の投与によって用量依存的様式で減少した血漿中のTNF−αの量を示している。
【0250】
IL−1β媒介炎症のインビボモデル
IL−1β媒介障害における一般式(I)の本化合物の潜在的な有効性を評価するために、IL−1βを雌Balb/cマウス(約8週齢、Charles River Laboratories、ドイツ)に腹腔内投与し、本化合物のIL−1β媒介サイトカイン分泌に対する効果を調べた。各群に5匹の動物が存在した。対照群を、物質を溶解するために使用したビヒクルおよびIL−1βで処置した。物質処置群および陽性対照群に、それぞれ90μgのIL−1β/kg体重(R&D、カタログ番号401−ML/CF)を腹腔内投与した。陽性対照群の物質またはそのビヒクルは、IL−1βの投与6時間前に投与した。IL−1βの投与2時間後に、製造業者の指示にしたがってMouse ProInflammatory 7−Plex Tissue Culture Kit(MSD、カタログ番号K15012B)を用いて血液から単離した血漿中のTNF−αを測定した。IL−1βの投与により、TNF−α血漿濃度上昇がもたらされ、これが実施例化合物11および12による処置によって阻害された。これは図4に示される。
【0251】
インビボアジュバント誘発性関節炎モデル
一般式(I)の本化合物の抗炎症活性を決定するために、これらを関節炎モデルにおいてインビボ有効性について調べた。この目的のために、雄Lewisラット(約100〜125g、Charles River Laboratories、ドイツ)に、0日目に、それぞれ完全フロイントアジュバント(CFA)溶液(不完全フロイントアジュバント[Difco Lab、カタログ番号263910]に溶解した結核菌(M.tuberculosis)H37Ra[Difo Lab、カタログ番号231141])100μlを尾根に皮下投与した。各群にn=8匹のラットが存在した。健常対照群と疾患対照群の両方をこの試験に含めた。各対照群に、試験物質のビヒクルのみによる経口処置を与えた。異なる投与量の試験物質による処置を、予防的に、すなわち0日目から始めて、経口投与によって行った。0日目に、動物の開始状態を、疾患活性スコア(ポイントシステムに基づく関節炎の重症度の評価)に関してさらに決定した。ここでは、関節の炎症の程度に応じて、両後脚についての関節腫脹を含む紅斑の存在について0〜4のポイントを与え(0=なし;1=わずか;2=中等度;3=明確;4=重度)、合計した。化合物の抗炎症有効性を決定するために、動物の疾患活性を、動物が関節炎の徴候を最初に示す8日目から開始し、その後週に3回、終了(20日目)まで疾患活性スコアリングによってスコア化した。統計分析は、一元配置分散分析(ANOVA)を用いて、多重比較分析(Dunnett検定)による対照群との比較によって行った。
【0252】
ラットにおけるCFAの皮下投与は、ラットにおいて明確な関節炎症を伴う急性関節炎をもたらす。この誘発された関節炎は、実施例化合物11での処置によって抑制された。これは図5に示される。
【0253】
マウスにおけるインビボコラーゲン抗体誘発関節炎モデル
一般式(I)の本化合物の抗炎症効果をさらなるマウス関節炎モデルで調べた。この目的のために、雌Balb/cマウス(約9週齢、Charles River Laboratories、Kingston、カナダ)に、0日目に、コラーゲン抗体カクテル(10mg/ml;ArthritoMab、MD Bioproducts)200μlを、尾静脈にそれぞれ静脈内注射した(試験に含まれる健康な対照群を除く)。次いで、6日目に、これらのマウスにそれぞれLPS200μlのさらなる腹腔内注射を受けさせた。各群にn=10匹のマウスが存在した。健常対照群と疾患対照群の両方をこの試験に含めた。各対照群に、試験物質のビヒクルのみによる経口処置を与えた。異なる投与量の試験物質による処置を、予防的に、すなわち0日目から始めて、経口投与によって行った。実験の経過で、4本の足全ての疾患活性スコアについてのポイント付与システムに基づいて、疾患の程度をスコア化した。このポイントの付与では、健康な足にはポイントが与えられないのに対して、以下に説明されるように、つま先から中足関節部を通って足首関節までに生じた関節炎症の具体的な程度について、各場合で1[例えば、1つまたは複数のつま先の軽度の炎症]〜4[足全体にわたって広がる重度の炎症]のポイントが与えられる:
・0=正常
・1=足根骨または足首またはつま先に限定される紅斑および軽度の腫脹
・2=足首から中足骨まで広がる紅斑および軽度の腫脹(2つの部分)
・3=足首から中足骨関節まで広がる紅斑および中等度の腫脹
・4=中足骨、足およびつま先を含む紅斑および重度の腫脹
【0254】
このパラメータについては、開始条件を実験開始の1日前(−1日目)に予め決定し、その後、この疾患活性スコアを8日目以降1週間に3回スコア化した。統計分析は、一元配置分散分析(ANOVA)を用いて、多重比較分析(Dunnett検定)による対照群との比較によって行った。
【0255】
マウスへのLPSのその後の腹腔内投与を含むコラーゲン抗体カクテルの静脈内投与は、明確な関節炎症を伴う急性関節炎をもたらす。この誘発された関節炎は、実施例化合物12での処置によって抑制された。これは図6に示される。
【0256】
インビボNASHマウスモデル
実験的にNASHを誘発するために、ストレプトゾトシン200μg(STZ;Sigma−Aldrich、米国)をそれぞれ、45匹の雄の2日齢C57BL/6マウスに皮下注射する。4週齢から始めて、これらの動物に、高脂肪食(HFD;57kcal%脂肪、CLEA、日本製の#HFD32)を自由に与えた。6週齢で、動物を3群に無作為化する(1群あたり15匹の動物)。群の1つはいかなる処置も受けず、他の2つの群は、ビヒクルまたは試験物質のいずれかで4週間にわたって毎日経口処置される。4週間の処置の後、麻酔下で全ての動物を無痛で屠殺し、肝臓を取り出し、ブアン固定液に組織学的試験のために固定する(H.Denk、「Fixierung histologischer Praparate」 [Fixing of Histological Preparations]、P.Bock(編):「Romeis Mikroskopische Technik」[Romei’s Microscopy Techniques]、Urban & Schwarzenberg、Munich−Vienna−Baltimore 1989、第17版、97頁、ISBN3−541−11227−1)。その後、肝臓試料をパラフィンに包埋し、厚さ5μmのパラフィン切片を作製する。各肝臓の組織学的切片を、a)ヘマトキシリン−エオシン(HC)により、NAFLD活性スコア(NAS)の測定用に、およびb)Picro−Sirius red(Waldeck、ドイツ)により、肝線維症の測定用に染色する。NAFLD活性スコアは、D.E.Kleinerら、Hepatology 41(2005)、1313〜1321(表1)によって推奨される基準に基づいて、ヘマトキシリン−エオシン切片において決定する。線維化領域の組織学的定量化のために、200倍の顕微鏡拡大下で各切片について5枚のデジタル写真(DFC280; Leica、ドイツ)を撮影し、ImageJ Software(National Health of Health、米国)を用いて線維症の割合を決定する。
【0257】
インビボdb/dbマウスモデル
30匹の雄の8週齢db/dbマウスを使用する。このモデルは、肥満、インスリン抵抗性および2型糖尿病のためのよく受け入れられるモデルである(Aileen JF King;The use of animal models in diabetes research;British Journal of Pharmacology 166(2012)、877〜894)。実験の間、動物に標準食(RM1(E)801492、SDS)および水道水を自由に与える。動物を3群に無作為化し(1群あたり10匹)、試験物質で6週間にわたって経口処置する。試験期間中、異なる時点(処置開始前、処置開始3週間後および処置終了2日前)で動物から血液を採取して、インスリン感受性パラメータ(例えば、HbA1c、グルコース含量、インスリン含量)を決定する。さらに、インスリン感受性を決定するためのパラメータとしてのOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)を、処置開始1日前および処置終了2日後に行う。さらに、HOMA−IR指数(空腹時インスリンレベル(mU/l)*空腹時グルコースレベル(mmol/l)/22.5)を計算する。
【0258】
インビボB細胞リンパ腫関連異種移植モデル
一般式(I)の本化合物の抗腫瘍活性を、マウス異種移植モデルで試験する。この目的のために、雌C.B−17 SCIDマウスに、ヒトB細胞リンパ腫細胞株、例えばTMD−8を皮下移植する。20〜30mm2の平均腫瘍サイズで、本化合物を用いて経口単独療法的処置を開始する、または本化合物を標準療法と組み合わせてそれぞれ経口投与する。しかしながら、動物を予め無作為化する。未処置対照群が大きな腫瘍を有したらすぐに処置を終了する。腫瘍サイズおよび体重を1週間に3回測定する。体重の減少は、処置関連毒性の尺度である(10%超=重大、回復までの処置中止、20%超=毒性、終了)。腫瘍面積を、電子キャリパーゲージ[長さ(mm)×幅(mm)]によって検出する。試験の終わりに、腫瘍重量も測定する。抗腫瘍効力は、処置対対照の腫瘍重量の比(T/C)[x日目の処置群の腫瘍重量/x日目の対照群の腫瘍重量]または処置対対照の腫瘍面積の比[x日目の処置群の腫瘍面積/x日目の対照群の腫瘍面積]を定義するものである。0.5より大きいT/Cを有する化合物を活性(有効)と定義する。統計分析は、一元配置(ANOVA)を用いて、ペア対ペア(pair−by−pair)比較分析(Dunnett検定)による対照群との比較によって行う。
【0259】
イヌIRAK4キナーゼアッセイ
イヌIRAK4に対する本化合物のIRAK4阻害活性を、以下に記載されるIrak4 TR−FRETアッセイ(TR−FRET=時間分解蛍光共鳴エネルギー移動)で測定した。
【0260】
バキュロウイルス感染昆虫細胞(Hi5、BTI−TN−5B1−4、Invitrogenから購入した細胞株、カタログ番号B855−02)で発現され、アフィニティークロマトグラフィーを介して精製したN末端HIS(ポリ−ヒスチジン)およびイヌIrak4からの組換え融合タンパク質を酵素として使用した。キナーゼ反応に使用する基質は、例えば、Biosyntan GmbH(Berlin−Buch)から購入することができる、ビオチン化ペプチドビオチン−Ahx−KKARFSRFAGSSPSQASFAEPG(アミド型のC末端)とした。
【0261】
アッセイのために、20μM〜0.073nMの範囲の11種の異なる濃度を、試験物質のDMSO中2mM溶液から調製した。それぞれの溶液50nlを黒色低容積384ウェルマイクロタイタープレート(Greiner Bio−One、Frickenhausen、ドイツ)にピペットで入れて、Irak4のアッセイ緩衝液[50mM HEPES pH7.5、5mM MgCl2、1.0mMジチオトレイトール、30μM活性化オルトバナジン酸ナトリウム、0.1%(w/v)のウシγ−グロブリン(BGG)、0.04%(v/v)nonidet−P40(Sigma)]中溶液2μlを添加し、混合物を15分間インキュベートして、キナーゼ反応の前に物質と酵素の予備結合を可能にした。次いで、アデノシン三リン酸(ATP、1.67mM=アッセイ体積5μl中最終濃度:1mM)およびペプチド基質(0.83μM=5μlアッセイ体積中最終濃度:0.5μM)のアッセイ緩衝液中溶液3μlを添加することによってキナーゼ反応を開始し、得られた混合物を22℃で45分の反応時間インキュベートした。Irak4の濃度を酵素のそれぞれの活性に調整し、アッセイが線形範囲で行われるよう設定した。典型的な濃度は約0.1nM程度であった。TR−FRET検出試薬[0.1μMストレプトアビジン−XL665(Cisbio Bioassays;フランス、カタログ番号610SAXLG)および1.5nM抗ホスホセリン抗体[Merck Millipore、「STK Antibody」、カタログ番号35−002]および0.6nM LANCE EU−W1024標識抗マウスIgG抗体(Perkin−Elmer、製品番号AD0077、あるいは、Cisbio Bioassays製のテルビウム−クリプテート標識抗マウスIgG抗体を使用することが可能である)]の水性EDTA溶液(25mM HEPES中100mM EDTA、0.4%[w/v]ウシ血清アルブミン[BSA] pH7.5)中溶液5μlを添加することによって反応を停止した。
【0262】
得られた混合物を22℃で1時間インキュベートしてビオチン化リン酸化基質と検出試薬の複合体の形成を可能にした。次いで、ユーロピウムキレート標識抗マウスIgG抗体からストレプトアビジン−XL665への共鳴エネルギー移動を測定することによって、リン酸化基質の量を評価した。このため、350nmでの励起後の620nmおよび665nmでの蛍光発光を、TR−FRET測定装置、例えば、Rubystar(BMG Labtechnologies、Offenburg、ドイツ)またはViewlux(Perkin−Elmer)で測定した。665nmと622nmでの発光の比をリン酸化基質の量の尺度とみなした。データを正規化した(試験物質を用いない酵素反応=0%阻害;酵素を用いない全ての他のアッセイ成分=100%阻害)。典型的には、試験物質を、20μM〜0.073nMの範囲の11の異なる濃度で(20μM、5.7μM、1.6μM、0.47μM、0.13μM、38nM、11nM、3.1nM、0.89nM、0.25nMおよび0.073nM)、同じマイクロタイタープレートで試験した。希釈系列を系列希釈によってアッセイ前に調製した(100%DMSO中2mM〜7.3nM)。4パラメータ当てはめによって、IC50値を計算した。
【0263】
【表4】
【0264】
イヌ末梢血単核細胞(PBMC)によるインビトロリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生
イヌPBMCにおける誘導されたサイトカイン産生に対する一般式(I)の本化合物の効果を調べた。ここで、サイトカイン産生を、LPS、IRAK4媒介シグナル経路の活性化をもたらすTLR4リガンドによって誘導した。
【0265】
イヌPBMCを抗凝固イヌ全血から得た。この目的のために、イヌ白血球リッチ血漿を、4℃で15分間400gで遠心分離し、引き続いて収穫し、次いで、イヌPBMCバフィーコートを血漿に懸濁させることにより、イヌ血液15mlから調製した。Ficoll−Paque Plus 7ml(Fischer Scientific、カタログ番号11778538)を遠心管にピペットで入れ、次いで、イヌ白血球リッチ血漿7mlをFicoll−Paque Plusの上に重層した。4℃で20分間400gで管を遠心分離した後、イヌ血漿とFicoll−Paque Plusの界面からイヌPBMCを採取した。PBMCを新しい遠心管に移し、Ca2+/Mg2+を含まないハンクス平衡塩類溶液1x(HBSS)(Sigma−Aldrich、カタログ番号H9394)で整えた。細胞懸濁液を4℃で5分間400gで遠心分離し、上清を捨てた。次いで、細胞ペレットを0.2%低張生理食塩水に再懸濁して、残っている赤血球を溶解させた。30秒後、細胞懸濁液を等張にし、4℃で5分間400gで遠心分離した。次いで、細胞ペレットを、最終洗浄のためにCa2+/Mg2+を含まないHBSSに再懸濁し、4℃で5分間400gで遠心分離した。次いで、PBMCを完全培地(GlutaMAX(Sigma−Aldrich、カタログ番号R0883)、10%FCS;50U/mlペニシリン、50μg/mlストレプトマイシン(Sigma−Aldrich、カタログ番号P4333)を含むRPMI 1640)に再懸濁した。
【0266】
アッセイも完全培地で行った。PBMCを細胞密度2.5×105個細胞/ウェルで96ウェルプレートに蒔いた。本化合物をDMSOに溶解し、完全培地への段階希釈に供した。化合物実施例を、最終DMSO濃度が0.0003〜0.4%になるように、3nM〜10μMの範囲の8つの異なる濃度でアッセイに使用した。サイトカイン分泌を誘導するために、細胞を0.1μg/ml LPS(Sigma−Aldrich、大腸菌(Escherichia coli)0111:B4、カタログ番号L3024)で24時間刺激した。0.2%トリパンブルー(Sigma−Aldrich、カタログ番号T8154)を用いて細胞生存率を測定した。細胞培養液上清中に分泌されたTNFαの量を、製造業者の指示に従って、イヌTNFα DuoSet Elisa(R&D Systems、カタログ番号DY1507)を用いて測定した。例として、実施例化合物12は、LPSで刺激したイヌPBMCによるTNFαの産生を抑制した。これは図7に示される。
【0267】
ウシ末梢血単核細胞(PBMC)によるインビトロリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生
ウシPBMCにおける誘導されたサイトカイン産生に対する一般式(I)の本化合物の効果を調べた。ここで、サイトカイン産生を、LPS、IRAK4媒介シグナル経路の活性化をもたらすTLR4リガンドによって誘導した。
【0268】
ウシPBMCを抗凝固ウシ全血から得た。この目的のために、ウシ白血球リッチ血漿を、室温(RT)で20分間1000gで遠心分離し、引き続いて収穫し、次いで、ウシPBMCバフィーコートを等体積のPBS/5mM EDTA(RT)に懸濁させることにより、ウシ血液500mlから調製した。Ficoll−Paque Plus 30ml(Fischer Scientific、カタログ番号11778538)をLeucosep管にピペットで入れ、次いで、ウシPBMCバフィーコート/PBS/EDTA混合物30mlをFicoll−Paque Plusの上に重層した。室温で25分間800gで管を遠心分離した後、ウシ血漿とFicoll−Paque Plusの界面からウシPBMCを採取した。PBMCを新しい遠心管に移し、冷PBS/5mM EDTAで整えた。細胞懸濁液を4℃で10分間350gで遠心分離し、上清を捨てた。次いで、細胞ペレットを0.2%低張生理食塩水に再懸濁して、残っている赤血球を溶解させた。30秒後、細胞懸濁液を等張にし、4℃で5分間500gで遠心分離した。次いで、PBMC細胞ペレットを、完全培地(GlutaMAX(ThermoFisher、カタログ番号32430100)、10%ウマ血清(ATCC(登録商標)30−2040(商標))、20μM β−メルカプトエタノール(ThermoFisherカタログ番号31350010[ストック溶液:50mM]を含むDMEM)に再懸濁した。
【0269】
アッセイも完全培地で行った。PBMCを細胞密度1×106個細胞/ウェルで24ウェルプレートに蒔いた。本化合物をDMSOに溶解し、完全培地への段階希釈に供した。化合物実施例を、最終DMSO濃度が0.5%になるように、0.003μM〜10μMの範囲の8つの異なる濃度でアッセイに使用した。サイトカイン分泌を誘導するために、細胞を1μg/ml(図8)および0.1μg/ml LPS(図9)(大腸菌K12のLPS;Invivogen#tlrl−eklps)で24時間刺激した。細胞生存率を、Turk溶液(Merck Millipore番号1092770100)を用いて測定した。
【0270】
LPSに曝露されたウシPBMCの細胞培養上清中に分泌されたTNFαの量を、ウサギ抗ウシTNFα抗体に基づくELISA読み取りを用いて測定した。ELISAアッセイを、4℃で一晩、10μl/ウェルの50mM Na2CO3/NaHCO3 pH9.6緩衝液中5μg/mlウサギ抗ウシTNFα抗体(BioRad、AHP2383)でコーティングした384ウェルELISAプレートで行った。抗体を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μl(PBS、0.05%(v/v)Tween 20)で3回すすいだ後、ウェルをブロッキング緩衝液40μl(PBS、0.05%(v/v)Tween 20、1%(w/v)ウシ血清アルブミン)と共に37℃で90分間インキュベートした。その後、ブロッキング緩衝液を除去し、培養上清試料を添加した(20μl/ウェル)。37℃で90分間インキュベートした後、試料を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ。ブロッキング緩衝液中1μg/mlのウサギ抗ウシTNFα−ビオチンコンジュゲート抗体(BioRad、AHP2383B)を、37℃で60分間インキュベートしたプレートに添加した(20μl/ウェル)。ビオチン化抗体を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ後、20μl/ウェルのExtrAvidin(商標)−アルカリホスファターゼ(Sigma、E2636)(ブロッキング緩衝液に1:10,000に希釈)を37℃で1時間添加した。ExtrAvidin(商標)−アルカリホスファターゼを除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ後、50μl/ウェルの展開緩衝液(50mM Na2CO3/NaHCO3 pH9.6、2mM MgCl2中5mMパラ−ニトロフェニルホスフェート(pNPP))を添加することによって、酵素反応/発色を開始した。405nmの波長で光学濃度を記録した。動態測定のために、データポイントを5分毎に1時間記録し、終点測定を2時間後に行った。例として、実施例化合物12は、LPSで刺激したウシPBMCによるTNFαの産生を抑制した。これは図8および図9に示される。
【0271】
ブタ末梢血単核細胞(PBMC)によるインビトロリポ多糖(LPS)誘導サイトカイン産生
さらなる例として、ブタPBMCにおける誘導されたサイトカイン産生に対する一般式(I)の本化合物の効果を調べた。ここで、サイトカイン産生を、LPS、IRAK4媒介シグナル経路の活性化をもたらすTLR4リガンドによって誘導した。
【0272】
ブタPBMCを抗凝固ブタ全血から得た。この目的のために、ブタ白血球リッチ血漿を、室温(RT)で20分間1000gで遠心分離し、引き続いて収穫し、次いで、ブタPBMCバフィーコートを等体積のPBS/5mM EDTA(RT)に懸濁させることにより、ブタ血液36mlから調製した。Ficoll−Paque Plus 30ml(Fischer Scientific、カタログ番号11778538)をLeucosep管にピペットで入れ、次いで、ウシPBMCバフィーコート/PBS/EDTA混合物30mlをFicoll−Paque Plusの上に重層した。室温で25分間800gで管を遠心分離した後、ブタ血漿とFicoll−Paque Plusの界面からブタPBMCを採取した。PBMCを新しい遠心管に移し、冷PBS/5mM EDTAで整えた。細胞懸濁液を4℃で10分間350gで遠心分離し、上清を捨てた。次いで、細胞ペレットを0.2%低張生理食塩水に再懸濁して、残っている赤血球を溶解させた。30秒後、細胞懸濁液を等張にし、4℃で5分間500gで遠心分離した。次いで、PBMC細胞ペレットを、完全培地(GlutaMAX(ThermoFisher、カタログ番号32430100)、10%ウマ血清(ATCC(登録商標)30−2040(商標))、20μM β−メルカプトエタノール(ThermoFisherカタログ番号31350010[ストック溶液:50mM]を含むDMEM)に再懸濁した。
【0273】
アッセイも完全培地で行った。PBMCを細胞密度1×106個細胞/ウェルで24ウェルプレートに蒔いた。本化合物をDMSOに溶解し、完全培地への段階希釈に供した。化合物実施例を、最終DMSO濃度が0.5%になるように、0.003μM〜10μMの範囲の8つの異なる濃度でアッセイに使用した。サイトカイン分泌を誘導するために、細胞を0.01〜1ng/mlの濃度範囲のLPS(大腸菌K12のLPS;Invivogen#tlrl−eklps)で24時間刺激した。細胞生存率を、Turk溶液(Merck Millipore番号1092770100)を用いて測定した。
【0274】
LPSに曝露されたブタPBMCの細胞培養上清中に分泌されたTNFαの量を、ウサギ抗ブタTNFα抗体に基づくELISA読み取りを用いて測定した。ELISAアッセイを、4℃で48時間、10μl/ウェルの50mM Na2CO3/NaHCO3 pH9.6緩衝液中3μg/mlウサギ抗ブタTNFα抗体(BioRad、AHP2397)でコーティングした384ウェルELISAプレートで行った。抗体を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μl(PBS、0.05%(v/v)Tween 20)で3回すすいだ後、ウェルをブロッキング緩衝液50μl(PBS、0.05%(v/v)Tween 20、1%(w/v)ウシ血清アルブミン)と共に37℃で60分間インキュベートした。その後、ブロッキング緩衝液を除去し、培養上清試料を添加した(20μl/ウェル)。37℃で90分間インキュベートした後、試料を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ。ブロッキング緩衝液中0.25μg/mlのウサギ抗ブタTNFα−ビオチンコンジュゲート抗体(BioRad、AHP2397B)を、37℃で60分間インキュベートしたプレートに添加した(20μl/ウェル)。ビオチン化抗体を除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ後、20μl/ウェルのExtrAvidin(商標)−アルカリホスファターゼ(Sigma、E2636)(ブロッキング緩衝液に1:10,000に希釈)を37℃で1時間添加した。ExtrAvidin(商標)−アルカリホスファターゼを除去し、ウェルを洗浄緩衝液50μlで3回すすいだ後、90μl/ウェルの展開緩衝液(50mM Na2CO3/NaHCO3 pH9.6、2mM MgCl2中5mMパラ−ニトロフェニルホスフェート(pNPP))を添加することによって、酵素反応/発色を開始した。405nmの波長で光学濃度を記録した。動態測定のために、データポイントを5分毎に1時間記録し、終点測定を2時間後に行った。例として、10μMで、実施例化合物12は、0.1ng/mlのLPSで刺激したウシPBMCによるTNFαの産生を抑制した。これは図10に示される。
【0275】
ハウスダストダニ誘発イヌアレルギー性皮膚炎のインビボモデル
一般式(I)の本化合物の潜在的な抗アレルギー/抗炎症有効性を評価するために、ハウスダストダニ(HDM)感作ビーグル犬のモデルを使用した。そこでは、HDM感作が、約2週間の時間間隔の、HDM抗原(10μg、Greer Laboratories、Lenoir、NC、米国)およびアジュバントとしてのAlhydrogel(登録商標)(0.2mL、InvivoGen、San Diego、CA921221、米国)の一連の皮下注射からなっていた。感作工程を監視し、皮内皮膚試験によって確認した。いったんイヌが最後の感作から1ヶ月離れたHDM皮膚皮内試験に陽性となったら、HDM抗原(135μg)を、後脚の内部の成ビーグル犬の皮膚に局所施用および刺入し(2mm長のマイクロニードル)、アレルギー性皮膚炎の徴候、例えば紅斑および浮腫に対する本化合物の効果を調べた。各4匹の動物の2つの群:1プラセボ対照群および実施例化合物12で処置した1群があった。対照群をマイクロセルロースを含むゼラチンカプセルで経口処置した一方、実施例化合物12で処置した群は、実施例化合物12およびマイクロセルロースを含むゼラチンカプセルで経口処置した。実施例化合物12またはプラセボの投与は、HDM抗原投与の5日前に開始し、投与の2日後まで続けた。処置頻度は、実施例化合物12の場合、10mg/kg体重の用量で1日1回とした。抗原投与30分後に開始し、48時間異なる時点で、紅斑および浮腫を、2群でVAS(視覚的アナログスケール)を用いて評価した。血漿試料を分析して、臨床評価との関係で化合物への曝露を決定した。浮腫および紅斑は、実施例化合物12による処置後に有意に減少した。これは、表4および表5ならびに図11および図12によって示される。
【0276】
【表5】
【0277】
【表6】
【0278】
ノミアレルギー性皮膚炎のインビボ掻痒モデル
一般式(I)の本化合物の潜在的な鎮痒効果を評価するために、ノミアレルギー性皮膚炎(FAD)のモデルを使用した。FADの病歴を有する成犬のみを試験に登録した。この試験の生前段階は、掻痒誘発期(2週間)、引き続いて処置期(2週間)の2つの段階からなっていた。両方の試験段階の間、イヌを、1週間に2回、ネコノミ(Ctenocephalides fleas)に感染させた(100匹ノミ/イヌによる初回攻撃、その後全て30匹ノミ/イヌによる攻撃)。各12匹の動物の2つの群:1プラセボ対照群および実施例化合物12で処置した1群があった。対照群をマイクロセルロースを含むゼラチンカプセルで経口処置した一方、実施例化合物12で処置した群は、実施例化合物12およびマイクロセルロースを含むゼラチンカプセルで経口処置した。処置頻度は、実施例化合物12の場合、20mg/kg体重の用量で1日1回とした。処置1日後に開始して、3日毎に、イヌを4時間記録し、掻痒行動に費やされた時間を、ひっかき、舐め、噛み付きに費やされた秒として決定した。血漿試料を分析して、臨床評価との関係で化合物への曝露を決定した。実施例化合物12による処置の10日後に掻痒が実質的に減少した。これは表6および図13に示される。
【0279】
【表7】
【0280】
図1:実施例化合物12についてのヒト単球産生DCにおけるIL−23の抑制。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0281】
図2:実施例化合物12についての、(A)イミキモド(R837)−または(B)CpG−A−刺激ヒト形質細胞様DCにおけるINF−αの抑制。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0282】
図3:実施例化合物11によるLPS誘発炎症の処置によって、分泌TNF−αの量の減少がもたらされる。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0283】
図4:実施例化合物11(左)および12(右)によるIL−1β誘発炎症の処置によって、分泌TNF−αの量の用量依存的減少がもたらされる。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0284】
図5:関節リウマチの動物モデル(アジュバント誘発ラットモデル)における実施例化合物11の抗炎症効果。リウマチ関節炎症の有意なおよび用量依存的な抑制を疾患活性スコアに基づいて測定した。データは、平均値+標準偏差に相当する。Dunnett検定によるCFA対照群とのその後の多重比較分析を用いた一元配置ANOVA分散分析;*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001。
【0285】
図6:関節リウマチの動物モデル(コラーゲン抗体誘発マウスモデル)における実施例化合物12の抗炎症効果。リウマチ関節炎症の有意なおよび用量依存的な抑制を疾患活性スコアに基づいて測定した。データは、平均値+標準偏差に相当する。コラーゲン抗体(AK)対照と処置群との間の統計学的有意性を、一元配置ANOVA分散分析とその後の多重比較分析(Dunnett検定)によって計算した(*p<0.05;**p<0.01;***p<0.001;****p<0.0001)。
【0286】
図7:実施例化合物12についてのイヌPBMCによるLPS誘導TNFα産生の抑制。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0287】
図8:1μg/ml LPS(動態測定)によって誘導されたウシPBMCによるTNFα産生の実施例化合物12による用量依存的抑制。データは、それぞれ二連で測定された生物学的三連の標準偏差を含む平均値を示す。この曲線から決定されるIC50値は120nMである。
【0288】
図9:0.1μg/ml LPS(動態測定)によって誘導されたウシPBMCによるTNFα産生の実施例化合物12による用量依存的抑制。データは、それぞれ二連で測定された生物学的三連の標準偏差を含む平均値を示す。この曲線から決定されるIC50値は70.5nMである。
【0289】
図10:0.1ng/ml LPS(動態測定)によって誘導されたブタPBMCによるTNFα産生の10μMの実施例化合物12による抑制。データは、それぞれ二連で測定された生物学的三連の標準偏差を含む平均値を示す。
【0290】
図11:実施例化合物12によるハウスダストダニ誘発イヌアレルギー性皮膚炎モデルの処置は紅斑の減少をもたらす(a)。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0291】
図12:実施例化合物12によるハウスダストダニ誘発イヌアレルギー性皮膚炎モデルの処置は浮腫の減少をもたらす(b)。データを、標準偏差を含む平均値として示す。
【0292】
図13:ノミアレルギー性皮膚炎の動物モデルにおける実施例化合物12の鎮痒効果。データを、中央値に相当するベースラインからの変化%として表す。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【国際調査報告】