(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521677
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】コットンフリー型超音波アトマイザー及び電子タバコ
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20190712BHJP
【FI】
   !A24F47/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】2018566279
(86)(22)【出願日】20161215
(85)【翻訳文提出日】20181217
(86)【国際出願番号】CN2016110105
(87)【国際公開番号】WO2018000756
(87)【国際公開日】20180104
(31)【優先権主張番号】201620664475.5
(32)【優先日】20160629
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】507308153
【氏名又は名称】チャイナ タバコ フーナン インダストリアル カンパニー リミテッド
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 建福
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】鐘 科軍
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】郭 小義
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】黄 ▲偉▼
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】代 遠剛
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】尹 新強
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】易 建華
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】于 宏
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
(72)【発明者】
【氏名】周 永権
【住所又は居所】中華人民共和国湖南省長沙市雨花区万家麗中路三段188号,410007
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AC17
4B162AC18
4B162AC27
(57)【要約】
コットンフリー型超音波アトマイザー及び電子タバコ。前記コットンフリー型超音波アトマイザーは、リキッドカップ(14)、吸気通路、煙排出通路及び霧化ユニットを備え、前記霧化ユニットは第1霧化シート(7)、第2霧化シート(6)を含み、前記第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)の間に霧化キャビティが形成され、且つ該第1霧化シート(7)の噴出端が第2霧化シート(6)の霧化表面に正対し、前記第1霧化シート(7)はリキッドカップ(14)のリキッド吐出口に連通し、前記吸気通路は前記霧化キャビティに連通し、該霧化キャビティは前記煙排出通路に連通している。第1超音波霧化シート(7)で供給リキッドを霧化させ、次に第2超音波霧化シート(6)でリキッドを霧化させ、両方の組み合わせにより従来のコットンウィックにおけるリキッドの過量供給や供給量不足という弊害を避ける。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リキッドカップ(14)、吸気通路、煙排出通路及び霧化ユニットを備えるコットンフリー型超音波アトマイザーであって、
前記霧化ユニットは、第1霧化シート(7)、第2霧化シート(6)を含み、前記第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)の間に霧化キャビティが形成され、且つ該第1霧化シート(7)の噴出端が第2霧化シート(6)の霧化表面に正対し、前記第1霧化シート(7)はリキッドカップ(14)のリキッド吐出口に連通し、前記吸気通路は前記霧化キャビティに連通し、該霧化キャビティは前記煙排出通路に連通し、前記第1霧化シート(7)に孔が形成され、第2霧化シートは中実霧化シートである、ことを特徴とするコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項2】
前記第1霧化シート(7)はリキッドに対して第一振動霧化を行うことに用いられ、前記第2霧化シート(6)はリキッドに対して第二振動霧化を行うことに用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項3】
前記第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)はリキッドカップ(14)の内側に設置されることを特徴とする請求項1に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項4】
前記第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)はシリコンベース(8)の中空キャビティ内に固定され、前記霧化キャビティはシリコンベース(8)の内壁面を第1霧化シート(7)及び第2霧化シート(6)が取り囲んでなり、前記シリコンベース(8)の側壁に吸気通路に連通する通気トレンチ(22)と煙排出通路に連通する煙排出孔が開けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項5】
前記リキッドカップ(14)の頂部に環状上ベース(12)により上カバー(2)が固定され、該上カバー(2)の上端にマウスピース(1)が取り付けられ、前記上カバー(2)の下端には、リキッドカップ(14)内に位置する第1管(3)と第1管(3)内に挿設された第2管(4)とが取り付けられ、前記第1管(3)と第2管(4)の間の隙間に霧化キャビティに連通する吸気通路が形成され、該上カバー(2)の側壁に該吸気通路に連通する通気孔溝(19)が開けられ、前記第2管(4)の管内通路はマウスピース(1)に連通して霧化キャビティに連通する煙排出通路を構成する、ことを特徴とする請求項1に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項6】
前記上ベース(12)と上カバー(2)はねじ接続される、ことを特徴とする請求項5に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項7】
前記第1管(3)と第2管(4)の底端のいずれも固定ベース(5)に固定され、該固定ベース(5)内に第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)を固定するためのシリコンベース(8)が固定され、リキッドカップ(14)内に位置する該固定ベース(5)の側壁に吸気通路に連通する吸気孔(20)と煙排出通路に連通する煙排出孔(21)が開けられる、ことを特徴とする請求項5に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項8】
前記固定ベース(5)の下端に外電極リング(9)、及び絶縁リング(10)を介して外電極リング(9)の内側に取り付けられる内電極リング(11)が取り付けられ、前記リキッドカップ(14)の底端に下ベース(16)が固定され、該下ベース(16)の内側に接続絶縁リング(17)を介して接続電極リング(18)が取り付けられ、該接続電極リング(18)は前記内電極リング(11)に電気的に接続され、前記内電極リング(11)はワイヤを介してそれぞれ前記第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項7に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項9】
前記第1霧化シート(7)は第2霧化シート(6)の上方に位置し、前記固定ベース(5)は内筒と外筒を含み、該外筒の壁面上部にリキッド導入孔(28)が開けられ、該リキッド導入孔(28)は第1霧化シート(7)の上端面に連通している、ことを特徴とする請求項8に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項10】
前記第1霧化シート(7)は第2霧化シート(6)の下方に位置し、外電極リング(9)の側壁にリキッド導入孔(25)が開けられ、該リキッド導入孔(25)は前記第1霧化シート(7)の下端面に連通していることを特徴とする請求項8に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項11】
前記第1霧化シートの孔径は40μm〜100μm、好ましくは45μm〜60μmである、ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のコットンフリー型超音波アトマイザー。
【請求項12】
バッテリパック装置と超音波アトマイザーとを備える電子タバコであって、
前記超音波アトマイザーは請求項1〜11のいずれかに記載のコットンフリー型超音波アトマイザーであり、前記バッテリパック装置は前記コットンフリー型超音波アトマイザーの第1霧化シート(7)と第2霧化シート(6)をそれぞれに給電することを特徴とする電子タバコ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコットンフリー型超音波アトマイザー及び電子タバコに関し、電子タバコ製品の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来の高周波超音波アトマイザーは主にコットンウィックでリキッドをガイドするため、リキッド供給速度が速すぎることによる霧化シートのリキッド浸漬現象やリキッド供給不足、すなわちリキッド供給速度を制御しにくいという問題が発生しやすかった。その結果、超音波高周波霧化シートは正常に動作できなくなり、たとえば霧化シートによる煙霧化が出来なくなり、最適な霧化効果を発揮しにくく、リキッド制御速度が適切であっても、霧化煙を吸収するのにリキッド吸収コットンを通過させる必要があるが、煙がリキッド吸収コットンを通過するときに粒子が大きくなり且つ煙が減少するという悪影響があった。さらに、連続的に喫煙する場合、霧化シートへのリキッド供給が不足すると、コットンが焼ける現象が生じやすく、煙の味わいに悪影響を与え、同時に、コットンウィックの空焼きによる焦げ臭さ又は異臭、または有害物質を発生させて、ユーザの健康を損なうことがあった。さらに、コットンウィックにより大量の熱を吸収するため、タバコ本体の温度上昇、温度効率低下、霧化起動速度低下などの不良な現象を引き起こしていた。
【0003】
電子タバコでは、霧化シートはリキッドを煙にするもので、一般的に圧電セラミックを材料とする。
【0004】
中国特許出願番号CN201610145881.5において、電子タバコのアトマイザー及び電子タバコが開示されており、アトマイザーは、マウスピースとリキッドカップを含み、前記リキッドカップと前記マウスピースは、その間に霧化キャビティが設置されることで接続され、霧化キャビティは上カバーと下カバーを合わせて形成され、霧化キャビティ内に第1発熱体が固定され、第1発熱体はリキッド貯蔵シートに接触し、リキッド貯蔵シートはリキッドカップ内におけるリキッドガイド構造の頂端に接触し、上カバーにはマウスピースのキャビティに連通する少なくとも1つの排気孔が開口している。第1発熱体は、作動すると、液体を霧化させて煙を形成すると同時に、霧化キャビティ内の空気も第1発熱体で加熱されて、霧化キャビティ内の空気が熱で膨張することにより、霧化キャビティの内部が高温高圧キャビティとなり、それにより、煙と加熱した空気とが霧化キャビティで混合され、次に煙排出通路から自動的に噴出される。霧化キャビティ内にある煙が加熱した空気と混合して霧化されるものであるため、煙の香喫味が優れる。
【0005】
中国特許出願番号CN201610160216.3において、超音波アトマイザー及び電子タバコが開示されており、超音波アトマイザーは、霧化シートと、液体を前記霧化シートの上表面に導入する導液構造とを備え、前記導液構造は貯液キャビティに連通し、前記霧化シートの上表面は気流通路に連通し、前記霧化シートは圧電セラミック層と前記圧電セラミック層の振動を駆動するための導電体とを含む。該霧化シートには霧化気体を噴出する微孔を設置する必要がないため、霧化気体の粒子が大きいことによる微孔の目詰りに起因して霧化気体が噴出できないという状況がなく、同時に、アトマイザーからの液体漏れを効果的に防止できる。
【0006】
上記2つの特許出願は出願人の初期段階の研究成果であるが、コットンウィックへのリキッド供給過不足の弊害を解決できていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、コットンフリー型超音波アトマイザー及び電子タバコを提供することであり、該アトマイザーは、第1霧化シートで供給されるリキッドを噴霧させた後、第2霧化シートでリキッドを霧化させ、両方の組み合わせにより従来のコットンウィックに存在するリキッドの供給過不足の弊害を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明が採用する技術案は以下のとおりである。
【0009】
コットンフリー型超音波アトマイザーであって、リキッドカップ、吸気通路、煙排出通路及び霧化ユニットを備え、前記霧化ユニットは、第1霧化シートと第2霧化シートを含み、前記第1霧化シートと第2霧化シートの間に霧化キャビティが形成され、且つ該第1霧化シートの噴出端が第2霧化シートの霧化表面に正対し、前記第1霧化シートはリキッドカップのリキッド吐出口に連通し、前記吸気通路は前記霧化キャビティに連通し、該霧化キャビティは前記煙排出通路に連通し、前記第1霧化シートに孔が形成され、第2霧化シートは中実霧化シートである、ことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、第1霧化シートにおける孔は微小孔である。
【0011】
それによって、本発明は、第1霧化シート(最適には超音波霧化シート)を用いて所定量のリキッドを微小孔から噴出して供給し、次に第2霧化シートを用いて適量のリキッドを霧化させる。このような構造は、リキッド供給速度を正確に制御でき、さらに該アトマイザーでは、コットンウィックをリキッド貯蔵又はリキッドガイドとして用いないため、リキッド供給不足又はリキッド供給速度が速すぎることによるコットン焼け又はリキッド浸漬現象を防止し、従来のようにコットンウィックによるリキッドガイドに起因するマイナス効果を解消する。
【0012】
本発明の実施例によれば、本発明をさらに最適化させてもよく、以下は、最適化させた技術案である。
【0013】
好ましくは、前記第1霧化シートは、リキッドに対して第一振動霧化を行うことに用いられ、前記第2霧化シートはリキッドに対して第二振動霧化を行う。
【0014】
本発明の2つの実施例では、好ましくは、前記第1霧化シートと第2霧化シートはリキッドカップの内側に設置される。
【0015】
1つの固定形態として、前記第1霧化シートと第2霧化シートはシリコンベースの中空キャビティ内に固定され、前記霧化キャビティはシリコンベースの内壁面を第1霧化シート及び第2霧化シートが取り囲んでなり、前記シリコンベースの側壁に吸気通路に連通する通気トレンチと煙排出通路に連通する煙排出孔が開けられる。
【0016】
前記リキッドカップの頂部に環状上ベースにより上カバーが固定され、該上カバーの上端にマウスピースが取り付けられ、前記上カバーの下端にはリキッドカップ内に位置する第1管と第1管内に挿設された第2管とが取り付けられ、前記第1管と第2管の間の隙間に霧化キャビティに連通する吸気通路が形成され、該上カバーの側壁に該吸気通路に連通する通気孔溝が開けられ、前記第2管の管内通路はマウスピースに連通して霧化キャビティに連通する煙排出通路を構成する。
【0017】
リキッドカップを容易に分解してリキッドを注入するために、前記上ベースと上カバーはねじ接続される。
【0018】
好ましくは、前記第1管と第2管の底端のいずれも固定ベースに固定され、該固定ベース内に第1霧化シートと第2霧化シートを固定するためのシリコンベースが固定され、リキッドカップ内に位置する該固定ベースの側壁に吸気通路に連通する吸気孔と煙排出通路に連通する煙排出孔が開けられる。
【0019】
前記固定ベースの下端に外電極リング、及び絶縁リングを介して外電極リングの内側に取り付けられる内電極リングが取り付けられ、前記リキッドカップの底端に下ベースが固定され、該下ベースの内側に接続絶縁リングを介して接続電極リングが取り付けられ、該接続電極リングは前記内電極リングに電気的に接続され、前記内電極リングはワイヤを介してそれぞれ前記第1霧化シートと第2霧化シートに電気的に接続される。
【0020】
本発明の一実施例によれば、前記第1霧化シートは第2霧化シートの上方に位置し、前記固定ベースは内筒と外筒を含み、該外筒の壁面上部にリキッド導入孔が開けられ、該リキッド導入孔は第1霧化シートの上端面に連通している。
【0021】
本発明の別の実施例によれば、前記第1霧化シートは第2霧化シートの下方に位置し、外電極リングの側壁にリキッド導入孔が開けられ、該リキッド導入孔は前記第1霧化シートの下端面に連通している。それによって、第1霧化シートはリキッドを第2霧化シートの霧化表面へ噴霧させて、第2霧化シートは霧化された後にも、大粒子のリキッド霧が存在するとき、大粒子のリキッド霧が自身の重力の作用で、第1霧化シートに滴下して、第1霧化シートでさらに第2霧化シートの霧化表面に噴霧されて三回目の霧化を行う。
【0022】
好ましくは、前記第1霧化シートの孔径は40μm〜100μm、好ましくは45μm〜60μmである。
【0023】
同一発明の構想に基づいて、本発明はさらに電子タバコを提供し、バッテリパック装置と超音波アトマイザーとを備え、前記超音波アトマイザーは上記コットンフリー型超音波アトマイザーであり、前記バッテリパック装置は前記コットンフリー型超音波アトマイザーの第1霧化シートと第2霧化シートをそれぞれに給電する。
【0024】
上記構造によれば、本発明は、第1超音波霧化シートの霧化原理を利用して、リキッドを霧として第2霧化シート表面に噴出させるものである。第1霧化シートから噴出した煙が大粒子煙であり、昇温霧化により生じた煙ではないので、微小孔で霧化された煙では従来の電子タバコによる霧化時の香喫味を実現できず、従来の電子タバコによる霧化効果を実現するには、高周波超音波霧化シートで大粒子リキッドを霧化して微細な小粒子煙にする必要がある。また、空気路を両霧化シートの中間に設置することで、霧化させた煙を排出することができ、且つ、このように第1霧化シートで噴霧することでリキッドを供給する場合、リキッド供給量を効果的に制御することができ、一吸いごとの供給量を一致させることができる。
【発明の効果】
【0025】
従来技術に比べて、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0026】
1.霧化起動速度が速く、霧化効果が十分であり、煙量が多い。
【0027】
【表1】
【0028】
puffは、喫煙回数、すなわち同一時間内で霧化させるリキッドの重量である。
【0029】
以上のグラフから分かるように、本発明の技術案である第1霧化シート+第2霧化シートは、霧化起動時間が最も短い。煙量とは、単位喫煙回数において霧化可能なリキッドの重量であり、すなわち本発明の第1霧化シート+第2霧化シートの組合せ形態で霧化するリキッド量は最も大きく、煙量は最大である。
【0030】
2.第1霧化シート+発熱線の従来の形態に比べて、本発明のアトマイザーは、温度効率が高く、熱損失が小さく、省エネルギー・節電が可能である。第1霧化シートでは発熱線を用いてリキッドを加熱するため、リキッドは温度上昇につれて流動性が高くなり、リキッドの温度が所定温度(臨界温度)に上昇するときにのみ、第1霧化シートはリキッドを霧化して煙を形成するのに対して、本発明の第1霧化シート+第2霧化シートの組合せ形態では、まず第1霧化シートでリキッドを液滴として定量的に第2霧化シートへ噴霧し、次に第2霧化シートでこれら液滴を霧化させて煙を構成することによって、より十分に霧化でき、煙量がより多くなり、且つリキッドや電力をより節約できる。
【0031】
3.霧化過程にはコットンを必要としないため、焦げ臭さや異臭がなく、味わいがよくなる。
【0032】
4.本発明のアトマイザーでは、プロセスにおいてコットンを使用しないため、リキッドの保存期間が長くなり、煙の香喫味がよくなる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施例1の分解模式図である。
【図2】図1中の霧化コアの構造原理図である。
【図3】図1中のリキッドカップユニットの構造原理図である。
【図4】実施例1の外観図である。
【図5】実施例1の吸気方向に沿った断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】本発明の実施例2の分解模式図である。
【図8】図7中の霧化コアの構造原理図である。
【図9】図7中のリキッドカップユニットの構造原理図である。
【図10】実施例2の吸気方向に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しながら、実施例にて本発明について詳細に説明する。なお、矛盾しない限り、本発明における実施例及び実施例の特徴は互いに組み合わせてもよい。説明の便宜上、以下、「上」、「下」、「左」、「右」のような用語は、図面自体の上、下、左、右方向と合致し、構造を限定するものではない。
【0035】
(実施例1)
【0036】
コットンフリー型超音波アトマイザーは、図1〜3に示されるように、リキッドカップ14を備え、該リキッドカップ14の頂部には環状上ベース12により上カバー2が固定され、該上カバー2にマウスピース1が取り付けられ、前記上ベース12と上カバー2はねじ接続され、上ベース12とリキッドカップ14の頂端の間にシールリング13が設けられる。前記上カバー2の下端にはリキッドカップ14内に位置する第1管3と第1管3内に挿設される第2管4とが取り付けられ、前記第1管3と第2管4の間のクリアランスは吸気通路を形成し、該上カバー2の側壁に該吸気通路に連通する通気孔溝19が開けられ、前記第2管4の管内通路は、マウスピース1に連通して、マウスピース1に連通する煙排出通路を形成する。
【0037】
図2と図3に示されるように、本発明の霧化ユニットは、リキッドに対して第一振動霧化を行うための第1霧化シート7と、リキッドに対して第二振動霧化を行うための第2霧化シート6とを含み、前記第1霧化シート7と第2霧化シート6はシリコンベース8の中空キャビティ内に固定され、前記シリコンベース8は中空構造であり、内壁には第2霧化シート固定スロット23と第1霧化シート固定スロット24が開けられる。前記シリコンベース8の内壁面を第1霧化シート7及び第2霧化シート6が取り囲んで霧化キャビティを構成する。前記シリコンベース8の側壁に吸気通路に連通する通気トレンチ22と煙排出通路に連通する煙排出孔とが開けられる。前記上ベース12と上カバー2はねじ接続される。前記第1霧化シート7と第2霧化シート6はリキッドカップ14の中心位置に設置され、前記吸気通路は前記霧化キャビティに連通し、該霧化キャビティは前記煙排出通路に連通している。
【0038】
前記第1霧化シート7の噴出端は第2霧化シート6の霧化表面に正対し、前記第1霧化シート7はリキッドカップ14のリキッド吐出口に連通している。
【0039】
図4に示されるように、マウスピース1の側壁に前記上カバー2の通気孔溝19に連通する通気口27が開けられる。
【0040】
図2に示されるように、前記第1管3と第2管4の底端のいずれも固定ベース5に固定され、該固定ベース5内に第1霧化シート7と第2霧化シート6を固定するためのシリコンベース8が固定され、リキッドカップ14内に位置する該固定ベース5の側壁に吸気通路に連通する吸気孔20と煙排出通路に連通する煙排出孔21が開けられる。前記固定ベース5の下端に外電極リング9、及び絶縁リング10により外電極リング9の内側に取り付けられた内電極リング11が取り付けられ、前記リキッドカップ14の底端に下ベース16が固定され、下ベース16とリキッドカップ14の底端の間にシールリング15が設けられる。前記下ベース16の内側に接続絶縁リング17によって接続電極リング18が取り付けられ、該接続電極リング18は前記内電極リング11に電気的に接続され、前記内電極リング11はワイヤを介してそれぞれ前記第1霧化シート7と第2霧化シート6に電気的に接続される。
【0041】
本実施例では、前記第1霧化シート7は第2霧化シート6の上方に位置し、前記固定ベース5は内筒と外筒を含み、該外筒の壁面上部にリキッド導入孔28が開けられ、該リキッド導入孔28は第1霧化シート7の上端面に連通している。
【0042】
本実施例では、前記第1霧化シート7の孔径は40μm〜100μmであり、リキッド26は第1霧化シート7の振動霧化により50μm〜120μmの大粒子リキッド霧を形成し、リキッド霧は高周波霧化シート6の霧化表面に噴霧されて、高周波霧化シート6の振動霧化により70nm〜130nmの小粒子リキッド霧となる。
【0043】
電子タバコであって、バッテリパック装置と超音波アトマイザーとを備え、前記超音波アトマイザーは上記コットンフリー型超音波アトマイザーであり、前記バッテリパック装置はそれぞれ前記コットンフリー型超音波アトマイザーの第1霧化シート7と第2霧化シート6に給電する。
【0044】
本実施例では、第1霧化シート7の振動周波数は100KHZ〜200KHZであり、第2霧化シート6は中実構造であり、振動周波数が1MHZ〜3MHZである。
【0045】
本実施例の利点は以下のとおりである。
【0046】
1.第1超音波霧化シートを用いて所定量の小粒子リキッドを提供し、次に高周波超音波霧化シートを用いて小粒子リキッドを霧化させる。
【0047】
2.一体型アトマイザーでは、コットン構造がないため、焦げ臭さやリキッド浸漬がなく、コットンによる煙の香喫味への影響又はリキッド劣化の問題を引き起こすことがなく、リキッドの保存期間を効果的に延長させて、煙の香喫味をよりよくする。
【0048】
3.図5と図6に示されるように、2つの霧化シートを平坦構造にするとともに、霧化面を対向させ、第1霧化シートが第2霧化シートに設けられるため、リキッド室内のリキッドが迅速に第1霧化シートに供給され、下向きの第1霧化シートからリキッドを第2霧化シートの表面に噴霧し、第2霧化シートは第1霧化シートから噴出されたリキッドを霧化させる。
【0049】
4.気流がマウスピースで吸気され、次に第2霧化シートを経た後に煙を第2管から排出して、ユーザが吸い込む。これによって、ユーザが第1霧化シートにおける微小なリキッドを吸い込むことを防止できる。
【0050】
5.アトマイザーと電池はネジ付ロックリングでロックして押し付けて接触させることにより導電する。
【0051】
6.マウスピースを緩めて、霧化コアを連動して引き抜くと、リキッドカップにリキッド26を注入できる。
【0052】
(実施例2)
【0053】
コットンフリー型超音波アトマイザーでは、図7〜9に示されるように、前記第1霧化シート7は第2霧化シート6の下方に位置し、外電極リング9の側壁にリキッド導入孔25が開けられ、該リキッド導入孔25は前記第1霧化シート7の下端面に連通する以外、残りの構造は実施例1と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0054】
図10に示されるように、第2霧化シートは第1霧化シートの上方に設置され、第2霧化シートがリキッドを霧化させた後にも、粒子が比較的大きい液滴がある場合、大粒子液滴29は第1霧化シートの表面に滴下して第1霧化シートの振動により第2霧化シートへ噴射されて霧化し、小粒子煙は気流とともに排出されて、ユーザに吸われる。
【0055】
本実施例と実施例1の相違点は以下のとおりである。
【0056】
1.第2超音波霧化シートは第1霧化シートの上方に設置されて、小粒子煙を排出して、ユーザに吸われ、大粒子液滴29は第1霧化シートに滴下して高周波超音波霧化シートに噴射されて霧化する。このように煙の香喫味を向上させる。
【0057】
2.外電極リングにはリキッド導入孔25が開口しており、リキッド26と第1霧化シート7の表面とを直接接触させる。
【0058】
上記実施例の説明内容について、これら実施例は本発明をより明瞭に説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではなく、本発明に基づいて、当業者が本発明に対して行う各種の等価形態の修正はいずれも本願に添付した特許請求の範囲により限定される範囲に属する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【国際調査報告】