(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521726
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】負圧創傷包帯管理システム
(51)【国際特許分類】
   A61M 27/00 20060101AFI20190712BHJP
   A61M 1/00 20060101ALI20190712BHJP
   A61L 15/60 20060101ALI20190712BHJP
   A61L 15/56 20060101ALI20190712BHJP
   A61L 15/58 20060101ALI20190712BHJP
   A61L 15/28 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !A61M27/00
   !A61M1/00 130
   !A61L15/60 100
   !A61L15/56 100
   !A61L15/58 100
   !A61L15/28 100
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】27
(21)【出願番号】2018558688
(86)(22)【出願日】20170509
(85)【翻訳文提出日】20181225
(86)【国際出願番号】US2017031817
(87)【国際公開番号】WO2017196888
(87)【国際公開日】20171116
(31)【優先権主張番号】1608099.6
(32)【優先日】20160509
(33)【優先権主張国】GB
(31)【優先権主張番号】62/370,667
(32)【優先日】20160803
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】509146126
【氏名又は名称】コンバテック・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONVATEC TECHNOLOGIES INC
【住所又は居所】アメリカ合衆国89169ー6754ネバダ州 ラスベガス、スウィート250、ハワード・ヒューズ・パークウェイ3993番
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ビショップ
【住所又は居所】英国シーエイチ5・2エヌユー、ウェールズ、フリントシャー、ディーサイド・インダストリアル・パーク、ファースト・アベニュー、ユニット20
(72)【発明者】
【氏名】ダンカン・ギルディング
【住所又は居所】英国シーエイチ5・2エヌユー、ウェールズ、フリントシャー、ディーサイド・インダストリアル・パーク、ファースト・アベニュー、ユニット20
(72)【発明者】
【氏名】ブライオニー・リー
【住所又は居所】英国シーエイチ5・2エヌユー、ウェールズ、フリントシャー、ディーサイド・インダストリアル・パーク、ファースト・アベニュー、ユニット20
(72)【発明者】
【氏名】ショウナ・パウエル
【住所又は居所】英国シーエイチ5・2エヌユー、ウェールズ、フリントシャー、ディーサイド・インダストリアル・パーク、ファースト・アベニュー、ユニット20
【テーマコード(参考)】
4C077
4C081
4C267
【Fターム(参考)】
4C077AA15
4C077DD01
4C077DD21
4C077DD22
4C077EE04
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4C077MM10
4C077PP02
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4C081BA12
4C081BB02
4C081CD01
4C081CD02
4C081CD04
4C081CD08
4C081CD09
4C081DA05
4C081DC04
4C267AA39
4C267BB03
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4C267CC01
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4C267CC06
4C267DD10
4C267EE15
4C267GG07
4C267JJ06
4C267JJ08
4C267JJ09
4C267JJ20
(57)【要約】
創傷滲出液管理システムは、負圧を発生させるためのポンプと、ユーザの創傷を覆って保護するための包帯と、内部管腔を含む管とを含み、管は、ポンプおよび包帯が内部管腔を介して流体連通するように、ポンプと包帯との間に配設されている。包帯は、創傷に隣接して包帯を接着するための接着剤層と、創傷接触層と、圧力分散層と、創傷接触層と圧力分散層との間に配設された吸収性材料の複数の層と、第1の表面および第2の表面を有するバッキング層であって、バッキング層の第1の表面が、圧力分散層および接着剤層に隣接して接触している、バッキング層と、バッキング層の第2の表面上に配設された可撓性コネクタとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
創傷滲出液管理システムであって、
負圧を発生させるためのポンプと、
創傷を覆って保護するための包帯であって、
前記創傷に隣接して前記包帯を接着するための接着剤層と、
前記創傷に接触するための創傷接触層と、
圧力分散層と、
前記創傷接触層と前記圧力分散層との間に配設された吸収性材料の複数の層と、
第1の表面および第2の表面を有するバッキング層と、を備え、前記バッキング層の前記第1の表面が、前記圧力分散層および前記接着剤層に隣接して接触している、包帯と、
内部管腔を有する圧力管であって、前記ポンプおよび前記包帯が前記内部管腔を介して流体連通するように、前記ポンプと前記包帯との間に配設された、圧力管と、
前記バッキング層の前記第2の表面に接続された可撓性コネクタと、を備える、創傷滲出液管理システム。
【請求項2】
前記包帯が、前記圧力分散層および前記創傷接触層の接合された周辺部分によって形成されたエンベロープ構造を含み、前記エンベロープ構造が、空洞を画定する、請求項1に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項3】
前記圧力分散層に接続された熱可塑性スパンレース層と、前記創傷接触層に接続された不織布スパンレース層と、をさらに備え、前記熱可塑性スパンレース層および前記不織布スパンレース層の周辺部分を接合することによってエンベロープ構造が形成され、その結果、前記吸収性材料の複数の層が実質的に前記エンベロープ構造の内部空洞内に配設される、請求項1に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項4】
前記吸収性材料が、前記エンベロープ構造の前記空洞内に配設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項5】
前記吸収性材料が、カルボキシメチル化されたセルロース繊維を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項6】
前記創傷接触層が、カルボキシメチル化されたセルロース繊維を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項7】
前記創傷接触層が、強化ナイロンステッチを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項8】
前記圧力分散層が、網状発泡体を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項9】
前記吸収性材料の複数の層のうちの1つ以上に開窓をさらに備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項10】
前記可撓性コネクタ内に配設された圧力搬送部材をさらに備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項11】
上部吸収剤インジケータ部材と、上部接着部材と、をさらに備え、前記上部接着部材が、前記可撓性コネクタおよび前記上部吸収剤インジケータ部材を前記バッキング層に接着する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項12】
創傷滲出液管理システムであって、
創傷を覆って保護するための包帯を備え、前記包帯が、
創傷接触層であって、前記創傷接触層が、第1の表面および第2の表面を有し、周辺領域および中央領域をさらに有し、前記包帯が前記創傷に隣接して皮膚に接着されるときに、前記創傷接触層の前記第1の表面が前記創傷に接触する、創傷接触層と、
周辺領域および中央領域を有する圧力分散層と、
前記創傷接触層の前記第2の表面と前記圧力分散層との間に配設された吸収性材料の複数の層と、
前記圧力分散層の前記周辺領域を前記創傷接触層の前記第2の表面の前記周辺領域と接合することによって形成されるエンベロープと、を備え、前記吸収性材料の複数の層が、実質的に前記エンベロープの内部空洞内に配設される、創傷滲出液管理システム。
【請求項13】
前記圧力分散層に接続された熱可塑性スパンレース層と、前記創傷接触層に接続された不織布スパンレース層と、をさらに備え、前記エンベロープが、前記熱可塑性スパンレース層および前記不織布スパンレース層の周辺部分を接合することによって形成され、前記エンベロープの前記内部空洞が、前記不織布スパンレース層および前記熱可塑性スパンレース層によって形成され、前記吸収性材料の複数の層が、実質的に前記エンベロープの内部空洞内に配設される、請求項12に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項14】
前記吸収性材料が、カルボキシメチル化されたセルロース繊維を含む、請求項12または13に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項15】
前記創傷接触層が、カルボキシメチル化されたセルロース繊維を含む、請求項12または13に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項16】
創傷滲出液管理システムであって、前記創傷滲出液管理システムが、
創傷を覆って保護するための包帯であって、創傷接触層、バッキング層、および前記創傷接触層と前記バッキング層との間の吸収性材料層の少なくとも1つの層を備える、包帯と、
内部管腔を有する可撓性コネクタであって、前記包帯の前記バッキング層に固設された、可撓性コネクタと、
前記バッキング層と前記可撓性コネクタとの間のインジケータと、
内部管腔を有する管であって、前記可撓性コネクタに接続され、前記可撓性コネクタの前記内部管腔と前記管の前記内部管腔とが、流体連通している、管と、
前記管の前記内部管腔内に配設された圧力搬送部材と、を備える、創傷滲出液管理システム。
【請求項17】
前記圧力搬送部材が、可撓性格子構造を含む、請求項16に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項18】
前記圧力搬送部材が、前記可撓性コネクタ内に配設されている、請求項16または17に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項19】
前記可撓性コネクタが、実質的に平面の外部表面を有する、請求項16に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項20】
創傷滲出液管理システムであって、
負圧を発生させるためのポンプと、
創傷を覆って保護するための包帯であって、創傷接触層、バッキング層、および前記創傷接触層と前記バッキング層との間の吸収性材料の少なくとも1つの層を備える、包帯と、
前記ポンプと前記包帯とを接続する管であって、前記管が、内部管腔であって、前記内部管腔を介して流体連通する状態に前記ポンプおよび前記包帯を配置するための、内部管腔を有する、管と、
前記ポンプが前記管から切断されたときに前記包帯内の負圧を維持するための、前記ポンプと前記包帯との間の直列の一方向弁と、を備える、創傷滲出液管理システム。
【請求項21】
前記一方向弁が、前記ポンプおよび前記管のうちの1つに接続されている、請求項20に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項22】
創傷滲出液管理システムであって、
負圧を発生させるためのポンプと、
創傷を覆って保護するための包帯と、
内部管腔を有する圧力管であって、前記ポンプおよび前記包帯が前記圧力管の前記内部管腔を介して流体連通するように、前記ポンプと前記包帯との間に配設された、圧力管と、
前記包帯内に配設された吸収性材料の複数の層と、を備え、前記吸収性材料が、創傷滲出液との接触時に膨潤して、前記包帯の一部分を通る創傷滲出液の流れを管理する繊維を有する、創傷滲出液管理システム。
【請求項23】
前記吸収性材料内の前記繊維が、カルボキシメチル化されたセルロース繊維を含む、請求項22に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項24】
前記吸収性材料内の前記繊維が、創傷滲出液が前記吸収性材料に導入される前の第1の体積を有し、前記吸収性材料内の前記繊維が、創傷滲出液が前記吸収性材料に導入された後の第2の体積を有し、前記第2の体積が、前記第1の体積よりも大きい、請求項22または23に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項25】
前記繊維が前記創傷滲出液と接触した際に膨潤した後に、前記繊維間の通路の体積が低下する、請求項22または23に記載の創傷滲出液管理システム。
【請求項26】
創傷に負圧を印加する際に使用するための負圧創傷包帯であって、
前記創傷からの滲出液を吸収し、中を通る流体の通過を可能にすることができる吸収剤層と、
前記創傷から最も遠い前記吸収剤層の側を覆う外側カバー層であって、前記創傷に負圧が印加されることを可能にするように適合され、ポートを有する、外側カバー層と、
前記ポートに取り付けられた近位端および遠位端を有する導管であって、前記包帯が、前記創傷から前記吸収剤層を通って、前記ポート、および前記導管の前記遠位端までの流体の経路を備える、導管と、
前記吸収剤層と前記導管の前記遠位端との間の位置で前記経路内に位置決めされたインジケータと、を備え、インジケータ手段が、滲出液を吸収して、前記創傷から最も遠い前記吸収剤層の側の滲出液の存在を指示することができる、負圧創傷包帯。
【請求項27】
前記インジケータ手段が、前記創傷から最も遠い前記吸収剤層の側の滲出液の存在の視覚的指示を付与する、請求項26に記載の負圧創傷包帯。
【請求項28】
前記インジケータ手段が、前記包帯のユーザに見えるように位置する、請求項26または27に記載の負圧創傷包帯。
【請求項29】
前記インジケータ手段が、前記カバー層の前記ポート内に位置する、請求項26〜28のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項30】
前記インジケータ手段が、前記導管内に位置する、請求項26〜29のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項31】
前記インジケータ手段が、ゲルを形成することによって、滲出液を吸収したことを視覚的に指示するゲル化吸収剤である、請求項26〜30のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項32】
前記インジケータ手段が、色を変化させることによって、滲出液を吸収したことを視覚的に指示する、請求項26〜31のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項33】
前記インジケータ手段が、ゲル形成繊維の層である、請求項26〜32のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項34】
前記外側カバー層が、液体および空気の侵入に抵抗するが、前記創傷からの水蒸気透過を可能にするバリア層である、請求項26〜33のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項35】
前記包帯が、前記包帯と前記創傷との間に流体密封シールを提供する接着剤によって前記創傷を取り囲む皮膚に接着される、請求項26〜42のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項36】
分配層が、前記吸収剤層と前記カバー層との間に位置決めされ、前記吸収剤層を横切る滲出液の広がりを助けるのに役立つ、請求項25〜35のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項37】
前記分配層が、発泡体層である、請求項36に記載の負圧創傷包帯。
【請求項38】
前記導管の前記遠位端が、負圧源に接続されている、請求項26〜37のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項39】
前記負圧源が、バッテリ駆動式ポンプである、請求項38に記載の負圧創傷包帯。
【請求項40】
請求項26に記載の創傷包帯と、前記導管の前記遠位端に接続された負圧源と、を備える、負圧システム。
【請求項41】
前記包帯と前記負圧源との間に接続され、これらの間で流体連通する流体収集チャンバをさらに備える、請求項40に記載の負圧システム。
【請求項42】
前記吸収剤層が前記カバー層によってフレーム付けされるように、前記吸収剤層が、前記カバー層よりも小さく、かつ前記カバー層の外側の外周内にアイランドとして位置決めされている、請求項26〜41のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項43】
前記カバー層が、その下面に接着剤を備え、前記接着剤は、流体密封シールを用いて前記創傷を取り囲む皮膚に前記包帯を接着する、請求項42に記載の負圧創傷包帯。
【請求項44】
前記吸収剤層が、前記創傷と直接接触している、請求項26〜43のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項45】
前記包帯が、前記創傷と前記吸収剤層との間に位置決めされた創傷接触層をさらに含む、請求項26〜44のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項46】
前記導管が、その遠位端に一方向弁をさらに備える、請求項26〜45のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項47】
前記導管が、その遠位端にルアーロックをさらに備える、請求項26〜46のいずれか一項に記載の負圧創傷包帯。
【請求項48】
前記インジケータ手段が、遠隔警報、例えば、滲出液の吸収時の可聴警報を作動させる、請求項26に記載の負圧創傷包帯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年5月9日に出願された英国特許出願第1608099.6号および2016年8月3日に出願された米国仮特許出願第62/370,667号の利益を主張しており、これらは共に参照により本明細書に明確に組み込まれ、本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、概して、創傷包帯システムに関し、特に、負圧ポンプと共に使用するための創傷包帯システムに関する。さらに、本発明は、負圧源と共に使用して負圧治療を施すことができる包帯で創傷を処置するための包帯、システム、およびキットに関する。包帯は、感染創傷、静脈潰瘍、糖尿病性潰瘍、火傷、外科的創傷などを含む慢性および急性のタイプを含む様々な創傷の処置に適している。
【背景技術】
【0003】
創傷包帯は、公知であり、かつ概して、感染創傷、静脈潰瘍、糖尿病性潰瘍、火傷、および外科的創傷などの慢性および急性の創傷タイプを含む様々な創傷を処置するのに適している。
【0004】
広範囲の慢性および急性の創傷を処置するために負圧が使用されてきた。負圧は、過剰な滲出液の除去、創傷周囲浮腫の低減、および灌流の増加を含むいくつかの機構によって創傷治癒を容易にし得る。これは、創傷縁部を一緒に引っ張る負圧によって及ぼされる物理的な力と組み合わせると、改善された創傷の予後をもたらし得る。従来のデバイスは、概して大きく、負圧を発生させるための吸引ポンプ、圧力調整器、創傷滲出液の収集のためのキャニスタ、および創傷部位に治療を施すための創傷包帯を含み得る高度な機器の使用が必要である。結果として、かかるデバイスは、かさがあり、高価であり、患者をベッドに拘束するか、または少なくとも患者を運動不能にし、患者の通常の活動を行うことができないようにすることがある。
【0005】
より最近では、創傷包帯内の、典型的には吸収性材料中の滲出液を収集し、包帯を通して蒸発させることにより、創傷によって生成された滲出液を管理するための手段を含むポータブルシステムが開発されている。かかるシステムは、別個の収集キャニスタがシステムの不可欠な部分ではないかもしれないことを意味する。かかるシステムは、EP2021046に記載されている。キャニスタを必要としない利点は、デバイスがより少ないかさで、よりポータブルであることである。かかるデバイスの欠点は、包帯がその流体処理能力を超える場合、滲出液が吸収性材料(複数可)から引き出され、ポンプに入る可能性があることである。ポンプ内に滲出液が存在すると、最終的にはポンプが故障し、交換が必要になるであろう。システムによって提供される治療はまた、過剰な滲出液が創傷界面に集まる可能性があるため、最適ではない可能性がある。滲出液によるポンプの汚染を防止するために、吸収性材料とポンプとの間にバリア層を設けることが知られている。しかしながら、液体バリア層は、包帯がその流体処理能力を超えており、変更する必要があるという指示を、デバイスのユーザまたは介護者に付与しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
キャニスタが存在するデバイスでは、キャニスタ内の滲出液の存在によって、どの程度の滲出液が創傷によって生成されているかの視覚的指示をユーザまたは介護者に付与する。しかしながら、キャニスタ内の滲出液の存在は、包帯がその流体処理能力を超えた場合にのみ生じる。包帯を交換する必要があるという早期の警告はない。
【0007】
包帯がその流体処理能力に達したか、またはそれを超えたという指示の必要性がある。
【0008】
加えて、既存のポータブル負圧創傷包帯システムは、多くの場合、剛性の包帯および接続構成要素を含み、システムの有用性およびユーザの快適性に悪影響を与える。さらに、既存のポータブル負圧創傷包帯システムは、包帯内の創傷滲出液の管理を最大にするように配列された吸収性材料および追加の創傷包帯構成要素を利用していない。したがって、これらおよび他の特徴を組み込んだポータブル滲出液管理システムの必要性がある。本開示は、従来技術の限界および他の欠点を克服し、従来利用できなかった新しい特徴を提供することを目指している。本開示の特徴および利点の完全な議論は、添付の図面を参照して以下の詳細な説明に進む。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施態様では、本開示は、創傷に負圧を印加する際に使用するための負圧創傷包帯であって、創傷からの滲出液を吸収し、中を通る流体の通過を可能にすることができる吸収剤層と、創傷から最も遠い吸収剤層の側を覆う外側カバー層であって、創傷に負圧が印加されることを可能にするように適合され、ポートを有する、外側カバー層と、ポートに取り付けられた近位端および遠位端を有する導管であって、包帯が、創傷から吸収剤層を通って、ポート、および導管の遠位端までの流体の経路を備える、導管と、吸収剤層と導管の遠位端との間の位置で経路内に位置決めされたインジケータ手段とを備え、インジケータ手段が、滲出液を吸収して、創傷から最も遠い吸収剤層の側における滲出液の存在を指示することができる、負圧創傷包帯を提供する。
【0010】
さらなる実施態様では、本開示は、創傷に負圧を印加する際に使用するための負圧創傷包帯であって、創傷からの滲出液を吸収し、中を通る流体の通過を可能にすることができる吸収剤層と、創傷から最も遠い吸収剤層の側を覆う外側カバー層であって、創傷に負圧が印加されることを可能にするように適合され、ポートを有する、外側カバー層と、ポートに取り付けられた近位端および遠位端を有する導管であって、包帯が、創傷から吸収剤層を通って、ポート、および導管の遠位端までの流体の経路を備える、導管と、吸収剤層と導管の遠位端との間の位置で経路内に位置決めされたインジケータ手段であって、滲出液を吸収して、創傷から最も遠い吸収剤層の側における滲出液の存在を指示することができる、インジケータ手段と、導管の遠位端に接続された負圧源とを備える、負圧創傷包帯を提供する。
【0011】
好ましくは、負圧源は、創傷において最小75mmHgおよび最大125mmHgを発生させることができる。
【0012】
開示される主題の技術のいくつかの実施形態では、創傷滲出液管理システムが提供される。一実施形態では、創傷滲出液管理システムは、負圧を発生させるためのポンプと、創傷を覆って保護するための包帯であって、創傷に隣接して包帯を接着するための接着剤層と、創傷に接触するための創傷接触層と、圧力分散層と、創傷接触層と圧力分散層との間に配設された吸収性材料の複数の層と、第1の表面および第2の表面を有するバッキング層であって、バッキング層の第1の表面が、圧力分散層および接着剤層に隣接して接触している、バッキング層とを備える、包帯と、内部管腔を有する圧力管であって、ポンプおよび包帯が内部管腔を介して流体連通するように、ポンプと包帯との間に配設された、圧力管と、バッキング層の第2の表面に接続された可撓性コネクタとを備える。
【0013】
開示される技術はさらに、創傷を覆って保護するための包帯に関する。開示される技術はさらに、創傷滲出液管理システムであって、創傷滲出液管理システムが、創傷を覆って保護するための包帯であって、包帯が、創傷接触層であって、創傷接触層が、第1の表面および第2の表面を有し、周辺領域および中央領域をさらに有し、包帯が創傷に隣接して皮膚に接着されるときに、創傷接触層の第1の表面が創傷に接触する、創傷接触層と、周辺領域および中央領域を有する圧力分散層と、創傷接触層の第2の表面と圧力分散層との間に配設された吸収性材料の複数の層とを備える、包帯と、圧力分散層の周辺領域を創傷接触層の第2の表面の周辺領域と接合することによって形成されるエンベロープとを備え、吸収性材料の複数の層が、実質的にエンベロープの内部空洞内に配設されている、創傷滲出液管理システムに関する。代替的に、圧力分散層に接続された熱可塑性スパンレース層の周辺領域を創傷接触層の第2の表面に接続された不織布スパンレース層の周辺領域と接合することによってエンベロープが形成され得、その結果、吸収性材料の複数の層が実質的にエンベロープの内部空洞内に配設される。
【0014】
開示される技術はさらに、創傷滲出液管理システムであって、圧力分散層に接続された熱可塑性スパンレース層と、創傷接触層に接続された不織布スパンレース層とをさらに備え、エンベロープが、熱可塑性スパンレース層および不織布スパンレース層の周辺部分を接合することによって形成され、エンベロープの内部空洞が、不織布スパンレース層および熱可塑性スパンレース層によって形成され、吸収性材料の複数の層が、実質的にエンベロープの内部空洞内に配設される、創傷滲出液管理システムに関する。
【0015】
開示される技術はさらに、創傷滲出液管理システムであって、創傷滲出液管理システムが、創傷を覆って保護するための包帯であって、創傷接触層、バッキング層、および創傷接触層とバッキング層との間の吸収性材料層の少なくとも1つの層を備える、包帯と、内部管腔を有する可撓性コネクタであって、包帯のバッキング層に固設された、可撓性コネクタと、バッキング層と可撓性コネクタとの間のインジケータと、内部管腔を有する管であって、管が、可撓性コネクタに接続され、可撓性コネクタの内部管腔と管の内部管腔とが、流体連通している、管と、管の内部管腔内に配設された圧力搬送部材とを備える、創傷滲出液管理システムに関する。
【0016】
開示される技術はさらに、創傷滲出液管理システムであって、負圧を発生させるためのポンプと、創傷を覆って保護するための包帯であって、創傷接触層、バッキング層、および創傷接触層とバッキング層との間の吸収性材料の少なくとも1つの層を備える、包帯と、ポンプと包帯とを接続する管であって、管が、内部管腔であって、内部管腔を介して流体連通する状態にポンプおよび包帯を配置するための、内部管腔を有する、管と、ポンプが管から切断されたときに包帯内の負圧を維持するための、ポンプと包帯との間の直列の一方向弁とを備える、創傷滲出液管理システムに関する。
【0017】
開示される技術はさらに、創傷滲出液管理システムであって、負圧を発生させるためのポンプと、創傷を覆って保護するための包帯と、内部管腔を含む管であって、ポンプおよび包帯が管の内部管腔を介して流体連通するように、ポンプと包帯との間に配設された、管と、包帯内に配設された吸収性材料の複数の層とを備え、吸収性材料が、創傷滲出液との接触時に膨潤して、包帯の一部分を通る創傷滲出液の流れを管理する繊維を有する、創傷滲出液管理システムに関する。
【0018】
創傷滲出液管理システムのいずれかにおいて、本システムは、創傷とポンプなどの負圧源との間の流体連通を可能にするように適合されてもよい。典型的には、創傷から創傷接触層を通り、包帯内に配設された吸収性材料の1つ以上の層を通って、負圧源まで流体連通経路が設けられている。流体連通経路は、任意選択で可撓性コネクタの内部管腔または導管を介して、バッキング層内の開口部を通って、管の内部管腔に延在し得る。吸収剤インジケータ部材などのインジケータが存在する場合、流体連通経路もインジケータを通って延在し得る。
【0019】
典型的には、可撓性コネクタは、可撓性コネクタの長手方向軸に平行に延びる内部管腔または導管を有する細長いものであり、可撓性コネクタは、可撓性コネクタの長手方向軸がバッキング層の平面に実質的に平行であるような向きで、包帯のバッキング層内の開口部に取り付けられる。可撓性部材は、接着剤または他の手段を介してバッキング層に固設するためのヘッド部分を含み得る。典型的には、流体連通経路は、可撓性コネクタの内部管腔または導管から、バッキング層内の開口部を通って、可撓性コネクタの長手方向軸と実質的に直角をなす方向に延在する。一旦固設されると、可撓性コネクタとバッキング層との間に流体密封シールが形成され得る。
【0020】
上記実施形態のいずれにおいても、インジケータ手段の存在は、ユーザまたは介護者に包帯を変更する必要性の指示が付与されるという利点を有し得る。インジケータ手段により、ユーザまたは介護者が包帯を変更し、ポンプの汚染を防止することが可能になる。創傷から最も遠い吸収剤層の側における滲出液の存在は、吸収剤層がかなりの量の滲出液を吸収したときに生じる。インジケータ手段が包帯の導管内に位置し、滲出液の吸収によって誘発される場合、滲出液は、創傷から最も遠い吸収剤層の側に存在するだけでなく、カバー層を越えて導管内に引き出されている。これは、包帯の流体処理能力が達成されたかまたはまもなく達成されること、および包帯の変更が推奨されるという警告をユーザまたは介護者に付与する。インジケータ手段は、包帯がその流体処理能力に到達したこと、および滲出液が包帯から導管内に引き込まれ、最終的にポンプ内に引き込まれる可能性があるという指示を付与することがあり、これは、望ましくない。
【0021】
インジケータ手段は、視覚的であり得るか、または可聴警報もしくは他の信号をもたらし得る。好ましくは、インジケータ手段は、視覚的であり、それが包帯のユーザに見えるように位置する。例えば、視覚的インジケータ手段は、カバー層のポート内に位置し得るか、または導管内に、もしくはポートおよび導管内の両方に位置し得る。同様に、創傷滲出液管理システムでは、視覚的インジケータ手段は、バッキング層内の開口部を縦貫するように位置し得るか、および/または可撓性コネクタの内部管腔もしくは導管内に位置し得る。好ましくは、視覚的インジケータ手段は、ゲルを形成することによって、滲出液を吸収したことを視覚的に指示するゲル化吸収剤である。滲出液が着色している場合は、ゲルも着色され、視覚的指示に追加される。代替的に、視覚的インジケータ手段は、例えば、インジケータ手段内の染料の活性化によって色を変化させることによって、滲出液を吸収したことを指示することができる。
【0022】
好ましくは、インジケータ手段は、ゲル形成繊維によって提供される。ゲル形成繊維とは、創傷滲出液の取り込み時に湿って滑りやすくなるかまたはゼラチン状になる吸湿性繊維を意味する。ゲル形成繊維は、これらの構造的完全性を滲出液の吸収時に保持するタイプのものであり得るか、またはこれらの繊維状形態を失って非晶質もしくは無構造のゲルとなるタイプのものであり得る。ゲル形成繊維は、好ましくは、ナトリウムカルボキシメチルセルロース繊維、化学修飾されたセルロース繊維、WO2012/061225に記載されているようなアルキルスルホネート修飾セルロース繊維、ペクチン繊維、アルギン酸繊維、キトサン繊維、ヒアルロン酸繊維、または他の多糖繊維もしくはガム由来の繊維である。セルロース繊維は、好ましくは、グルコース単位当たり少なくとも0.05個のカルボキシメチル基の置換度を有する。ゲル形成繊維は、好ましくは、(自由膨潤法によって測定される場合)繊維1グラム当たり少なくとも2グラムの0.9%生理食塩水の吸収性を有する。
【0023】
ゲル形成繊維は、好ましくは、布帛、特にAzko Nobel UK LtdのPCT WO00/01425に記載されているカルボキシメチル化されたセルロース繊維の形態の化学修飾されたセルロース繊維である。このようにして、インジケータ手段は、好ましくは、カバー層のポート内に位置するゲル形成繊維の層によって、または導管内の繊維の層として提供され得る。繊維の層はまた、導管内に存在するとき、導管がねじれているか、または別様にユーザによって横臥されるかもしくは寄りかけられることによって制限されている場合には、流体の通路に対して導管を開いた状態に保つのに役立ち得る。カルボキシメチル化されたセルロース布帛は、好ましくは、(WO00/01425に定義される)IR分光法によって測定される場合に、0.12〜0.35の間の置換度、より好ましくは、0.20〜0.30の間の置換度を有し、吸収性が増加するように織布または不織布のセルロース布帛をカルボキシメチル化することによって作製される。特に好ましい布帛は、BS EN 13726−1(2002)「Test methods for primary wound dressings」の3.2節「Free swell absorptive capacity」に記載されている方法によって測定される場合、上記で定義される10g/gの塩化ナトリウム/カルシウム〜30g/gの塩化ナトリウム/カルシウムの間の吸収性を有する。特に好ましい布帛は、上記で定義される方法によって測定される場合、15g/g〜25g/g、最も好ましくは、15g/g〜20g/gの塩化ナトリウム/カルシウムの吸収性を有する。
【0024】
セルロース布帛は、好ましくは、セルロース繊維のみからなるが、非セルロース織物繊維またはゲル形成繊維の割合を含有し得る。セルロース繊維は、公知の種類のものであり、連続フィラメント糸および/またはステープル繊維を含み得る。カルボキシメチル化は、概して、水性系中で布帛をアルカリおよびカルボキシメチル化剤、例えば、クロロ酢酸と接触させることによって遂行される。布帛は、好ましくは、包帯を切断する際に創傷内のシェディングを低減する不織布のものである。好ましくは、布帛は、水流交絡されており、したがって、微視的なスケールで一連の孔を備える。
【0025】
包帯の吸収剤層は、創傷からの滲出液を吸収し、中を通る流体の通過を可能にすることができる。吸収剤層は、滲出液を吸収することができる一方で、例えば、発泡体、スポンジ、または繊維ベースの材料の中を通る流体の通過を可能にする任意の吸収剤を含み得、好ましくは、吸収剤層は、インジケータ手段で使用されるものと同じタイプまたは異なるタイプのゲル形成繊維によって提供される。ゲル形成繊維は、創傷滲出液の取り込み時に湿って滑りやすくなるかまたはゼラチン状になるため、取り囲む繊維が創傷に接着する傾向を低減する吸湿性繊維である。ゲル形成繊維は、好ましくは、ナトリウムカルボキシメチルセルロース繊維、化学修飾されたセルロース繊維、WO2012/061225に記載されているようなアルキルスルホネート修飾セルロース繊維、ペクチン繊維、アルギン酸繊維、キトサン繊維、ヒアルロン酸繊維、または他の多糖繊維もしくはガム由来の繊維である。セルロース繊維は、好ましくは、グルコース単位当たり少なくとも0.05個のカルボキシメチル基の置換度を有し、より好ましくは、繊維の吸収性が限定されるように軽度に置換される。ゲル形成繊維は、好ましくは、(上に記載される方法によって測定される場合)繊維1グラム当たり少なくとも2グラムの0.9%生理食塩水、但し、繊維1グラム当たり30グラム未満の0.9%の生理食塩水の吸収性を有する。ゲル形成繊維は、好ましくは、軽度にカルボキシメチル化されたセルロース繊維を記載するAzko Nobel UK LtdのPCT WO00/01425に記載されているカルボキシメチル化されたセルロース繊維であり、より好ましくは、インジケータ手段内で使用されるタイプのものである。ゲル形成繊維は、好ましくは、吸収剤層がゲルブロックする傾向を低減させ、創傷から吸収剤層を通って、ポート、および導管の遠位端までの流体の経路をブロックするために、軽度にカルボキシメチル化される。
【0026】
好ましくは、吸収剤層は、創傷への負圧の印加を助け、創傷から吸収剤層を通る流体の経路を維持するための開窓を備える。しかしながら、典型的には、開窓は、内部吸収剤層内にのみ設けられる。創傷に直接接触するものを含む外部吸収剤層は、概して、機械的に追加された開窓を有さないが、繊維間に開口部を有する。
【0027】
吸収剤層は、創傷と直接接触し得るが、好ましくは、包帯は、創傷と吸収剤層との間に位置決めされた創傷接触層を備える。創傷接触層は、創傷からの滲出液を吸収し、それを吸収剤層に透過させることができる。吸収剤層と同様に、創傷接触層は、負圧が創傷に印加され得、創傷から導管の遠位端までの流体の経路が維持され得るように、中を通る液体の通過を可能にすることができる。
【0028】
好ましくは、創傷接触層は、吸収剤層を含むものと同じまたは類似のタイプのゲル形成繊維を含むが、創傷接触層は、その完全性および包帯の完全性を増加させるように強化されてもよい。例えば、創傷接触層は、EP1904011に記載されているタイプのものであってもよく、層の完全性を増加させるために、セルロースまたはナイロンもしくはポリオレフィン糸で作製された長手方向のステッチのラインを有するマットの形態のゲル形成繊維を含み得る。好ましくは、創傷接触層は、創傷から導管の遠位端までの流体の経路を維持する多孔性である。
【0029】
包帯の外側カバー層は、好ましくは液体および空気の侵入に抵抗するが、水蒸気透過を可能にする、細菌およびウイルスのバリア層である。このようにして、外側カバー層は、カバーを通る水蒸気の漏出を可能にすることによって包帯の全体的な流体処理能力を高めつつ、創傷への負圧の印加を可能にする。外側カバー層は、例えば、BS EN13726−2 2002「Test methods for primary wound dressings Part 2 Moisture vapour transmission rate of permeable film dressings」に記載されている方法によって測定された、24時間当たり少なくとも10,000g m−2の、または24時間当たり10,000gm−2〜50,000g m−2の範囲のMVTRを有する層である。カバー層は、ポリウレタンのフィルム、例えば、Covestro製のEpurex 912 T/129、またはCoveris製のInspire 2350、またはMylan製のMedifilm 426の形態であってもよい。
【0030】
カバー層は、導管に接続するためのポートを備える。ポートは、好ましくは、吸収剤層を覆うカバー層のその部分に、但し、包帯(または使用時の創傷)の中心と直接垂直に位置合わせされないように吸収剤層の周辺に向かって位置する。これは、吸収剤層の全範囲を横切って滲出液が広がるのを助ける。
【0031】
包帯の導管は、好ましくは、カバー層のポートを上方から取り囲むように、導管の近位端でカバー層の外側に固設された透明な連絡通路である。この様式では、視覚的インジケータがカバー層のポート内および/または導管自体の中に位置する場合、視覚的インジケータをユーザは見ることができる。同様に、創傷滲出液管理システムが可撓性コネクタを備える場合、可撓性コネクタは、視覚的インジケータをユーザが見ることができるように、部分的または全体的に透明であってもよい。典型的には、可撓性コネクタのヘッドは透明である。包帯の導管は、その遠位端に、包帯を負圧源、例えば、ポンプに接続するためのコネクタを備え得る。好ましくは、コネクタは、ポンプへの確実な接続を容易にし、ポンプが一時的に切断されている間に創傷への負圧を維持するためのルアーロックである。コネクタは、好ましくは、負圧の維持を助ける一方向ロックを備える。視覚的インジケータは、導管内に位置し得、ゲル形成繊維の結び合わされたシリンダなどの形態であり得る。虚脱に耐えるために、導管は、導管の流体への開放を維持するためのナイロン繊維の内部シリンダを備え得る。
【0032】
包帯は、吸収剤層と外側カバー層との間に位置する分配層、例えば、圧力分配層をさらに備え、分配層は、気体および液体透過性、特に水蒸気透過性であり、滲出液が分配層の下に広がることを可能にすることによって、吸収剤層のより大きな面積への滲出液のアクセスを助けるのに役立つ。分配層はまた、包帯全体にわたって創傷に印加される負圧を均一にするのに役立つ。分配層は、好ましくは、包帯上に滲出液および負圧を分配する。このようにして、滲出液が吸収剤層を通り過ぎ、インジケータ手段を作動させ、創傷への負圧の移行が最適化される前に、吸収剤層による滲出液の取り込みが最大になる。分配層は、好ましくは、Caligen製のタイプXD4200ASのポリエステル発泡体または他の好適な網状発泡体などの発泡体層である。
【0033】
包帯はまた、創傷を取り囲む皮膚に包帯を接着させて流体密封シールを形成するための接着剤層などの追加の任意選択的の層を備え得る。接着剤層は、創傷に最も近い包帯の側に印加され得、包帯を通る滲出液および流体の輸送を助ける穿孔を備える。接着剤層を他の層のいずれかに適用して、カバー層などにアイランド構成を提供することもできる。
【0034】
主題の技術の他の実施形態および構成は、主題の技術の様々な構成が、例示として示され、記載される以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろうことが理解される。理解されるように、主題の技術は、他の異なる構成が可能であり、そのいくつかの詳細は、全て主題の技術の範囲から逸脱することなく、様々な他の態様での修正が可能である。したがって、図面および詳細な説明は、本質的に例証的であり、限定的ではないとみなされるべきである。
【0035】
本開示を理解するために、本開示の実装例が例示され、以下の説明と一緒になって、本開示の原理を説明するのに役立つ添付の図面を参照して、ここで例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの上面図であり、特に、他の特徴の中のポンプ、包帯、および管を示す。
【図2】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの上面図であり、特に、創傷滲出液管理システムの包帯および可撓性コネクタの一部を示す。
【図3A】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの図2の線3−3についての断面図であり、特に、包帯、可撓性コネクタの一部、および包帯の様々な構成要素を示す。
【図3B】創傷滲出液管理システムの図2の線3−3についての断面図の代替の実施形態であり、包帯、可撓性コネクタの一部、および包帯の様々な構成要素を示す。
【図4】図3Aの創傷滲出液管理システムの拡大断面図であり、特に、矢印4−4で指示される領域を説明する。
【図5A】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの分解斜視図である。
【図5B】本開示の創傷滲出液管理システムの分解斜視図の代替の実施形態である。
【図6】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの底面図であり、特に、創傷滲出液管理システムの取り外し可能なカバーおよび可撓性コネクタの一部を示す。
【図7】本開示の例示的な実装例による創傷滲出液管理システムの取り外し可能なコネクタの上面図であり、特に、接続された状態の取り外し可能なコネクタを示す。
【図8】図7の取り外し可能なコネクタの上面図であり、特に、取り外された状態の取り外し可能なコネクタを示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書で論じられる創傷滲出液管理システムは多くの異なる形態で実装され得るが、図面に示され、かつ本開示が創傷滲出液管理システムの原理の例示として考慮されるべきであり、本開示の広範な態様を例示される実装例に限定することを意図するものではないという理解を伴う好ましい実装例を本明細書に詳細に記載する。
【0038】
ここで図、具体的には、図1を参照して、創傷滲出液管理システム10の一実施形態を示す。この実施形態の創傷滲出液管理システム10は、創傷包帯14、ポンプ18、および管22(圧力管22とも称される)を有する。概して、創傷滲出液管理システム10は、創傷治癒および創傷保護を容易にする。包帯14は、以下に記載されるように、ユーザの皮膚に適用され、システム10は、創傷治癒を助けるようにポンプ18によって発生された負圧を利用する。包帯14およびポンプ18は、管22を介して流体接続されている。ポンプ18によって発生された負圧が管22によって包帯14に連通され、これにより包帯14が創傷治癒の強化のために負圧を用いることを可能にする。
【0039】
様々な実施形態では、ポンプ18は、様々なユーザ入力に応答して負圧を発生させるように動作する。一実施形態では、ポンプ18のユーザ制御部30は、ポンプ18上および/またはポンプ18の遠方に配設される。ユーザ制御部30は、ボタン、スイッチ、レバー、センサ、または他の制御デバイスのうちの1つ以上であってもよい。任意の共通のユーザ制御部30が本開示の範囲内にあることが理解されるべきである。ポンプ18はまた、ポンプ18の現在の動作状態、状況、バッテリ寿命などをポンプユーザに知らせるために、ポンプ18上に配設された1つ以上のインジケータ34a、34b、34cを有し得る。インジケータ34a〜cは、発光ダイオード(LED)を含むライトであってもよいが、可聴音を発生させるためのスピーカ、または振動を発生させるための半径方向に非対称なフライホイールを有するモータなどの他のタイプのインジケータを使用することができる。指導的な印36a、36b、36cは、特定のインジケータ34a〜cの動作の重要性をユーザに知らせるために、インジケータ34a〜cのうちの1つ以上に関連付けられてもよい。しかしながら、いくつかの実装例では、ポンプ18は、ユーザ入力なしで動作し、タイマー、遠隔信号、センサ読み取り、または他の刺激に応答して負圧を発生させる。
【0040】
一実施形態では、ポンプ18の動作の前に、ポンプ18用のインジケータ34a〜cは、好ましくは、照射されない。かかる状態では、ポンプ18は、概して、負圧を発生させず、これは、ポンプ18がオフの状況にあることに対応し得る。さらに、一実施形態では、インジケータ34a〜cのすべてが照射状態に遷移するとき、ポンプ18は、好ましくは、準備完了状態にあり、使用の準備ができている。さらに、一実施形態では、1つのインジケータ34aが照射状態のままで、残りのインジケータ34bおよび34cが非照射状態に遷移するとき、これはポンプ18が動作状態にあるとの指示である。ポンプ18の通常の動作は、負圧を発生させること、交互に負圧を発生させること、および/または負圧を発生させないことを含み得る。ポンプ18は、ユーザ制御部30の操作の結果として、オフの状況、準備完了状態、および動作状態のうちの1つ以上の間で遷移し得る。ポンプ状態を変更するためのユーザ制御部30の操作は、所定の時間量についてのユーザ制御部30の操作を含むか、および/または必要とし得る。
【0041】
好ましい実施形態の動作状態では、ポンプ18は、創傷で75mmHgの最小圧力および創傷で125mmHgの最大圧力を発生させるが、ポンプ18によって代替圧力を発生させることができる。一実施形態では、ポンプ18は、第1の圧力閾値に到達するまで負圧を発生させる。第1の圧力閾値は、例えば、包括的に75mmHg〜125mmHgの間の値であってもよい。次いで、ポンプ18は、第2の閾値圧力に到達するまで負圧の発生を控えることができ、この時点で、ポンプ18は、第1の圧力閾値に再び到達するまで負圧を発生させることができる。ポンプの代替動作が許容される。
【0042】
一実施形態では、図1に示されるように、ポンプ18は、ポンプコネクタ38によって圧力管22に接続されている。ポンプコネクタ38は、ポンプ18と管22との選択的な分離を可能にし得る。
【0043】
一実施形態では、管22は、遠位管部分40および近位管状部分42を備える。近位管状部分42は、可撓性コネクタ50の延長部であってもよい。図7および8に示されるように、分離可能なコネクタ44は、遠位管部分40と近位管状部分42とを接合させることができる。図1に示されるように、ポンプコネクタ38は、管22の一端、好ましくは、管22の遠位管40の部分をポンプ18に接続する。しかしながら、示されていない代替の実施形態では、ポンプコネクタ38は、近位管状部分42をポンプ18に接続し得る。一実施形態では、遠位管部分40は、圧力管22の一部を形成し、可撓性で透明、部分的に透明であり、および/またはポリマー、金属、金属合金、もしくは任意の他の好適な材料から形成され得る。
【0044】
図3Aおよび4に移ると、一実施形態では、可撓性コネクタ50は、包帯14に構造的に接続されており、可撓性コネクタ管腔54をさらに含む。可撓性コネクタ管腔54は、可撓性コネクタ50の一部または全体に沿って可撓性コネクタ50内に配設され、ポンプ18と包帯14との間の流体連通を可能にする。可撓性コネクタ孔60は、可撓性コネクタ管腔54と包帯14との間の流体連通を可能にする。可撓性コネクタ50は、下部可撓性コネクタ部分66および上部可撓性コネクタ部分67を含み得る。下部可撓性コネクタ部分66と上部可撓性コネクタ部分67とを溶接、接着剤、または任意の他の接合技法によって接合させて、可撓性コネクタ50を形成することができる。可撓性コネクタ50は、好ましくは、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、または任意の他の好適な材料から形成され得る。一実施形態では、可撓性コネクタ50は、略平面の外部表面を有する。
【0045】
一実施形態では、可撓性コネクタ管腔54内に圧力搬送構造62が配置される。圧力搬送構造62は、可撓性コネクタ50が可撓性コネクタ管腔54内の流体の流れおよび/または圧力を、可撓性コネクタ50が薄壁の可撓性材料で作製されたときに虚脱することなく搬送することを可能にし、それによって包帯14がポンプ18によって発生された負圧を経験するかまたは呈することを可能にする。圧力搬送構造62は、ナイロンを含むが、これに限定されない様々な材料を含み得る。さらに、圧力搬送構造62は、格子構造53で構成され得る。圧力搬送構造62の形状、材料、および配列は、ポンプ18によって発生される負圧を考慮し、かつ一般的な創傷滲出液管理システム10の使用および位置決めを考慮した可撓性コネクタ50の形状、可撓性、材料、または配列によって別様に妨害され得る、可撓性コネクタ50に沿った連続的な流体の流れを可能にする。
【0046】
図3A、4、および5に最もよく示されるように、包帯14は、好ましくは、一実施形態では、吸収性材料で形成された上部吸収剤インジケータ部材70であるインジケータ70を含む。インジケータ70は、信号、例えば、視覚、可聴、振動などの信号を生成し得る。インジケータ70が吸収性材料で作製されている場合、吸収性材料は、創傷滲出液または他の流体の取り込み時に湿って滑りやすいか、またはゼラチン状になる吸湿性繊維であり得るゲル形成繊維を含み得る。ゲル形成繊維は、これらの構造的完全性を滲出液の吸収時に保持し得るか、またはこれらの繊維状形態を失って非晶質もしくは無構造のゲルとなり得る。いくつかの実装例では、ゲル形成繊維は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース繊維、化学修飾されたセルロース繊維、WO2012/061225に記載されているようなアルキルスルホネート修飾セルロース繊維、ペクチン繊維、アルギン酸繊維、キトサン繊維、ヒアルロン酸繊維、他の多糖繊維、またはガム由来の繊維である。
【0047】
セルロース繊維は、模範的に、グルコース単位当たり少なくとも0.05個のカルボキシメチル基の置換度を有する。ゲル形成繊維は、(自由膨潤法によって測定される場合)繊維1グラム当たり少なくとも2グラムの0.9%生理食塩水、但し、繊維1グラム当たり30グラム未満の0.9%の生理食塩水の吸収率を有する。
【0048】
ゲル形成繊維は、好ましくは、布帛、特にAzko Nobel UK Ltd.のPCT WO00/01425に記載されているようなカルボキシメチル化されたセルロース繊維の形態の化学修飾されたセルロース繊維である。カルボキシメチル化されたセルロース布帛は、模範的に、(WO00/01425に定義される)IR分光法によって測定される場合に、0.12〜0.35の間の置換度を有し、さらに、0.20〜0.30の間の置換度を有し得る。カルボキシメチル化されたセルロース布帛は、吸水性が増加するように、織布または不織布のセルロース布帛をカルボキシメチル化することによって形成され得る。布帛は、BS EN 13726−1(2002)「Test methods for primary wound dressings」の3.2節「Free swell absorptive capacity」に記載されている方法によって測定される場合、10g/gの塩化ナトリウム/カルシウム〜30g/gの塩化ナトリウム/カルシウムの間の吸収性を有し得る。いくつかの布帛は、15g/g〜25g/gまたは15g/g〜20g/gの塩化ナトリウム/カルシウムの吸収性を有する。ゲル形成繊維を軽度にカルボキシメチル化して、吸収剤層がゲルブロックする傾向を低減させ、創傷から包帯14を通る流体の経路をブロックすることができる。
【0049】
セルロース布帛は、セルロース繊維のみからなり得るが、同様に非セルロース織物繊維またはゲル形成繊維を含有し得る。セルロース繊維は、公知の種類のものであり得、連続フィラメント糸および/またはステープル繊維を含み得る。カルボキシメチル化は、水性系中で布帛をアルカリおよびカルボキシメチル化剤、例えば、クロロ酢酸と接触させることによって遂行され得る。布帛は、不織布タイプのものであり得、さらに水流交絡され得、したがって、微視的なスケールで一連の孔を備える。吸収性材料はまた、滲出液を吸収することができる一方で、例えば、発泡体、スポンジ、または繊維ベースの材料の中を通る流体の通過を可能にする任意の吸収剤を含み得る。
【0050】
上部吸収剤インジケータ部材70は、好ましくは、バッキング層82の上にあり、可撓性コネクタ50に隣接、接合、および/または接触してもよく、同様に可撓性コネクタ孔60に隣接していてもよい。図4に最もよく示されるように、一実施形態では、上部接着剤74の第1の側は、上部吸収剤インジケータ部材70および可撓性コネクタ50の下部可撓性コネクタ部分66の両方に接着される。下部可撓性コネクタ部分66は、好ましくは、上部接着剤74の第1の側の部分に、上部吸収剤インジケータ部材70が接着される上部接着剤74の部分から半径方向外方に接着される。上部接着剤74はまた、上部接着剤74の第1の側から上部接着剤74の第2の側に延在し、上部吸収剤インジケータ部材70に隣接するように配列されて、上部吸収剤インジケータ部材70を通って引っ張られる負圧の真空効果との干渉を限定する、上部接着剤孔78を有する。
【0051】
一実施形態では、インジケータ部材70および可撓性コネクタ50の両方と、包帯14の複数の吸収剤層との間にバッキング層82が配設されている。一実施形態では、バッキング層82は、上部接着剤74の下に配設されている。バッキング層82は、好ましくは、バッキング層82を通って配設され、バッキング層82の第1の表面83からバッキング層の第2の表面84まで延在するバッキング層孔86を有する。したがって、一実施形態では、上部接着剤74は、バッキング層82の第2の表面84に隣接して提供される。アセンブリの際、バッキング層82の孔86は、上部接着剤74内の孔78に隣接して提供される。いくつかの実装例では、バッキング層82は、液体および空気の侵入に抵抗しつつ、水蒸気透過を可能にする、細菌およびウイルスのバリア層である。このようにして、バッキング層82は、水蒸気がバッキング層82を通って逃げることを可能にすることによって、包帯14の全体的な流体処理能力を高めつつ、創傷または包帯14への負圧の印加を可能にする。バッキング層82は、BS EN 13726−2 2002「Test methods for primary wound dressings Part 2 Moisture vapour transmission rate of permeable film dressings」に記載されている方法によって測定された、24時間当たり少なくとも10,000g/m、または24時間当たり10,000g/m〜50,000g/mの範囲の水蒸気透過率(MVTR)を有し得る。バッキング層82は、部分的または完全に透明であってもよい。バッキング層82は、ポリウレタンの層またはフィルム、例えば、Covestro製のEpurex 912 T/129、またはCoveris製のInspire 2350、またはMylan製のMedifilm 426であってもよい。
【0052】
図4および5Aに示されるように、一実施形態では、バッキング層接着剤90と称される接着剤90の層が、バッキング層82の第2の表面82bに隣接して配設されている。バッキング層接着剤90は、好ましくはバッキング層接着剤90を通って、バッキング層接着剤90の第1の表面からバッキング層接着剤90の第2の表面まで延在するバッキング層接着剤孔94を含む。バッキング層接着剤90の孔94は、好ましくは、上部接着剤部材74の孔78に隣接して位置決めされる。好ましい実施形態では、可撓性コネクタ孔60、上部吸収剤インジケータ部材70、上部接着剤孔78、バッキング層孔86、およびバッキング層接着剤孔94はすべて、流体の流れが可撓性コネクタ孔60から、上部吸収剤インジケータ部材70を横断して、上部接着剤孔78、バッキング層孔86、およびバッキング層接着剤孔94を通ることが可能なように、実質的に同心円状に配列されることが理解されるべきである。さらに、好ましい実施形態では、上部可撓性コネクタ部分67、下部可撓性コネクタ部分66、上部吸収剤インジケータ部材70、上部接着剤74、バッキング層82、およびバッキング層接着剤90が、創傷滲出液管理システム10内に連続して配列されることも理解されるべきである。
【0053】
図3Aを参照すると、包帯14は、いくつかの実装例では、内側エンベロープ構造100を含む。内側エンベロープ構造100は、好ましくは、滲出液管理を助けるために、吸収性材料の複数の層を収容する。図3A、4、および5に最もよく示されるように、一実施形態では、内側エンベロープ構造100は、上部エンベロープ層と下部エンベロープ層とによって画定される。上部エンベロープ層は、周辺セクション108および中央セクション109を有し得る。上部エンベロープ層の周辺セクション108はまた、上部周辺セクション108と称されることがあり、上部エンベロープ層の中央セクション109はまた、上部中央セクション109と称されることがある。同様に、下部エンベロープ層は、周辺セクション116および中央セクション117を有し得る。下部エンベロープ層の周辺セクション116は、下部周辺セクション116と称されることがあり、下部エンベロープ層の中央セクション117は、下部中央セクション117と称されることがある。
【0054】
創傷管理システム10の包帯14の代替の実施形態を図3Bおよび5Bに示す。この代替の実施形態では、不織布スパンレース層119は、好ましくは、創傷接触層112の第2の表面113にステッチボンドされる。一実施形態では、再生セルロース糸がステッチボンドのために使用される。さらに、一実施形態では、不織布スパンレース材料119は、実質的に等しい割り当てのビスコース繊維およびポリエステル繊維、ならびに好ましくは、5%未満のアクリルコポリマー結合剤を含む80gsmの不織布層で構成され得る。加えて、圧力分配層104と複数の吸収性材料層130との間に、ポリアミド層などの熱可塑性スパンレース層121を設けることができる。熱可塑性スパンレース層121は、第1の表面123であって、その外周で圧力分散層104に熱結合され得る、第1の表面123と、第2の表面125であって、その外周で複数の吸収性材料層130の周りで不織布スパンレース層119に同様に熱結合され得る、第2の表面125とを有する。したがって、熱可塑性スパンレース層121および不織布スパンレース層119は、吸収性材料層130の周りに内側エンクロージャまたはエンベロープを形成する。本実施形態の内側エンベロープまたはエンクロージャは、上部エンベロープ層と下部エンベロープ層とによって画定される。本実施形態の上部エンベロープ層は熱可塑性スパンレース層121を含み、本実施形態の下部エンベロープ層は不織布スパンレース層119を含む。
【0055】
したがって、一実施形態では、図3Aに示されるように、上部エンベロープ層は圧力分散層104であり、下部エンベロープ層は創傷接触層112である。代替の実施形態では、図3Bに示されるように、上部エンベロープ層は熱可塑性スパンレース層121であり、下部エンベロープ層は不織布スパンレース層119である。
【0056】
いくつかの実装例では、圧力分散層104は、圧力分配層とも称され、圧力分散層104を横方向に横切って圧力または負圧を分配するのに役立つ。圧力分散層104は、気体、液体、および水蒸気透過性であってもよく、負圧を包帯14上に横方向に分配することによって、包帯14のより大きな部分への滲出液のアクセスを助けるのに役立つ。このようにして、包帯14による滲出液の取り込みが最大になり、創傷または包帯14への負圧のより均一な移行が最適化される。圧力分配層104は、別の好適な網状発泡体またはポリウレタン発泡体であるCaligen製のタイプXD4200ASのポリエステル発泡体などの発泡体から形成され得る。
【0057】
いくつかの実施形態では、創傷接触層112は、吸収性材料で形成され得る。さらに、創傷接触層112は、下部エンベロープ層112の強度および物理的特性を高めるために、構造的に強化された材料または構造で構成され得る。例えば、創傷接触層112をカルボキシメチル化されたセルロース繊維から形成することができる。創傷接触層112の構造強化材料は、ステッチ118を含み得る。いくつかの実装例では、創傷接触層112は、ナイロン製の強化ステッチ118を含む強化ステッチ118を有する吸収性材料から形成される。また、圧力分散層104および創傷接触層112は、上記の吸収性材料のいずれか1つから形成され得ることが理解される。
【0058】
創傷接触層112は、第1の表面114および第2の表面113を有する。一実施形態では、創傷接触層112の第1の表面114は、創傷に隣接するユーザの皮膚に包帯14が接着されるときに、ユーザの創傷に接触するための外側層である。さらに、一実施形態では、以下に記載されるように、創傷接触層112の第2の表面113は第1の表面114に対向し、第2の表面113は包帯14内の複数の吸収性材料層に隣接する内側層である。
【0059】
図3Aに最もよく示されるように、上部エンベロープ層104の周辺セクション108(すなわち、一実施形態では圧力分散層104)と下部エンベロープ層112の周辺セクション116(すなわち、一実施形態では創傷接触層112)とを接合することができる。上部周辺セクション108と下部周辺セクション116とを、接着剤、溶接、ステッチ、または任意の他の一般的な接合方法によって接合することができる。上部周辺セクション108および下部周辺セクション116の接合は、実質的に内側エンベロープ100を形成し、さらに、エンベロープ100内に配設されたエンベロープ空洞120を画定する。
【0060】
好ましい実施形態では、複数の吸収性材料層130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130hなどは、いくつかの実装例において、互いに隣接して実質的にエンベロープ空洞120内に配設される。一実施形態では、エンベロープ空洞120内に吸収性材料の8つの層がある。いくつかの実装例では、吸収性材料層130a〜hは、上に記載されるものなどのゲル形成繊維を含み、ゲル形成繊維は、ナトリウムカルボキシメチルセルロース繊維であってもよい。さらに、吸収性材料層130a〜hは、上に記載される吸収性材料、水膨潤性繊維、またはゲル形成繊維のいずれかを含み得る。例えば、吸収性材料層130a〜hは、カルボキシメチル化されたセルロース繊維から形成されてもよい。
【0061】
いくつかの実装例では、吸収性材料層130a〜hのうちの1つ以上は、図5Aに示されるように、1つ以上の開窓129を含む。開窓129は、吸収性材料層130a〜h上の1つ以上の方向、好ましくは、長手方向軸に対して平面方向にあり、かつ吸収性材料の長手方向軸を横断するスリットまたは開口部129であり得、これらは、包帯14の様々な層130a〜hを通る滲出液の流れを管理することを助ける。特に、開窓129は、創傷滲出液が好ましい方向に移動するか、または吸収されることを促進または可能にする。いくつかの実装例では、開窓129は、創傷滲出液が、1つの層から別の層に軸方向に対向して、吸収性材料層の各層の周りを横方向に移動することを促進または可能にする。開窓129は、切断などによって機械的に形成され得る。開窓129は、好ましくは、約10mmの長さのスリットであり、スリットは、好ましくは吸収性材料層の各々を横切って行および列で垂直および水平に互い違いになり得る。開窓は、すべて吸収性材料層の吸収能力を完全に使用するためのものであり、これらの層を通る負圧透過を助けることもできる。
【0062】
様々な実施形態において、包帯14は、接着剤層150を含む。接着剤層150は、患者の皮膚に包帯14を固設するのを助けることができる。一実施形態では、接着剤層150はまた、中に内側エンベロープ100が存在する、バッキング層82を有する外部ハウジングまたはエンベロープを作り出すのを助けることができる。図3Aに示されるように、一実施形態では、接着剤層150は、バッキング層82および創傷接触層112の両方に接続されている。特に、かかる実施形態では、バッキング層82は、接着剤層150の外部部分に、創傷接触層112が接着される接着剤層150の内部部分から半径方向外方に接着される。図5Aに最もよく示されるように、一実施形態では、接着剤層150は、中央孔154を有する外周形状を有する。包帯14がユーザの皮膚に適用されると、接着剤層150内の孔154は、ユーザの皮膚が創傷接触層112に接触するか、または創傷接触層112と流体連通することを可能にする。
【0063】
図4に最もよく示されるように、一実施形態では、バッキング層の第1の表面83は、好ましくは、圧力分散層104および接着剤層150に隣接して接触しているが、可撓性コネクタ50は、バッキング層の第2の表面84上に配設されている。
【0064】
取り外し可能なカバー156は、接着剤層150の外側表面に接着され得る。図3Aおよび5に示されるように、一実施形態では、取り外し可能なカバー156は、創傷接触層112およびバッキング層82が接着される接着剤層150の反対側に位置する、接着剤層150の外側表面に接着され得る。折り畳まれた把持セクション158a、158bを有する複数のセクション156a、156bを含み得る取り外し可能なカバー156は、接着剤層150から取り外し可能である。したがって、好ましい実施形態では、取り外し可能なカバー156は、取り外し可能なカバー156が接着剤層150に接着されているときに接着剤層150を保護するが、取り外し可能なカバー156が包帯14の使用のために接着剤層150から取り外されると、接着剤層150の外部表面が露出され、ユーザの皮膚に包帯14を取り外し可能に固設することができる。
【0065】
図7および8に移って、分離可能なコネクタ44を、圧力管22の遠位管40および可撓性コネクタ50と共に詳細に示す。一実施形態では、遠位管40は、遠位接続部分170を含み、好ましくは、その一端で終端する。遠位接続部分170は、遠位接続部分170の周りに半径方向に配列された1つ以上の遠位スプライン172を含み得る。遠位スプライン172は、遠位管40の一部の周りに配設されたトルク部材176の対応する内部スプライン174と係合する。トルク部材176は、遠位接続部分170を回転させて遠位接続部分170を近位接続部分188に固設するのを助ける。
【0066】
遠位接続部分170はまた、好ましくは、螺旋ねじ山であり得るねじ山180などの第1の嵌合部材180を含む。ねじ山184などの対応する第2の嵌合部材184を近位接続部分188内に配設することができ、その結果、遠位接続部分170は、第1の嵌合部材180と第2の嵌合部材184との係合を介して近位接続部分188に取り外し可能に取り付けることができる。
【0067】
遠位接続部分170の対応する遠位スプライン172と係合することができるトルク部材176の内部スプライン174の組み合わせは、ユーザが、近位接続部分188に対して遠位接続部分170をより容易に操作して回転させて、遠位接続部分170を近位接続部分188に選択的に着脱することを可能にする。図7は、取り付けられた状態の遠位接続部分170および近位接続部分188を示し、図8は、取り外された状態の遠位接続部分170および近位接続部分188を示す。
【0068】
図7および8に示されるように、一実施形態では、近位接続部分188は、実質的に近位接続部分188と可撓性コネクタ50との間に配設されたインターフェース管194に接続され、インターフェース管194と流体連絡する。遠位管40、遠位接続部分170、近位接続部分188、インターフェース管194、および可撓性コネクタ50はすべて、管22に沿って互いに流体連通しているため、ポンプ18と包帯14との間の流体連通を可能にすることが理解されるべきである。
【0069】
好ましい実施形態では、近位接続部分188は、一方向弁198を含む。一方向弁198は、流体が一方向弁198を通って、第1の方向に移動することを可能にしつつ、流体が一方向弁198を通って、第2の方向に移動することを実質的にまたは完全に防止する。一例として、一方向弁198は、流体が近位接続部分188を通って、ポンプ18に向かって、包帯14から離れて流れることを可能にしつつ、流体がポンプ18から離れて、包帯14に向かって流れることを防止する。かかる配列は、図8に示されるように、遠位接続部分170および近位接続部分188が取り外し可能に取り外されるときに、包帯14が負圧を継続して経験または呈することを可能にし、ポンプ18から取り外されるときであっても、ユーザの快適性、包帯14の可撓性および有用性を増加させる。
【0070】
創傷滲出液管理システム10はまた、好ましくは、包帯14の流体処理能力が達成されたかまたはまもなく達成されること、および滲出液が包帯14から漏出するかまたはポンプ18に入り込むことを回避するために包帯14を変更しなければならないことを指示するインジケータシステム200を含む。インジケータシステム200は、信号、例えば、視覚、可聴、振動などの信号を生成し得る。一例として、インジケータシステム200は、上部吸収剤インジケータ部材70、バッキング層82、圧力分散層104、創傷接触層112、吸収性材料層130a〜h、または可撓性コネクタ50のうちの1つ以上の中に配設されたゲル化吸収剤のうちの1つ以上を含む。ゲル化吸収剤は、上に記載される吸収性材料を含み得る。インジケータシステム200は、ゲルを形成することによって、滲出液が吸収されたことを視覚的に指示し得る。インジケータシステム200はまた、創傷滲出液がインジケータに入り込んだ結果として、創傷滲出液が包帯内のいくつかの構成要素もしくは材料に接触した結果として、滲出液もしくは別の流体によって活性化された色を変化させるダイの結果として色を変化させることによって、またはいくつの他の手段によって、滲出液が吸収されたことを視覚的に指示し得る。
【0071】
いくつかの実装例では、創傷滲出液管理システム10、および特に包帯14を、複数の状態で配設することができる。例えば、包帯14は、包帯14が実質的に滲出液および流体を含まない第1の状態にあり得る。第1の状態は、第1の体積またはサイズを有する包帯14の吸収性材料中の繊維に対応し得る。加えて、第1の状態では、繊維間の通路は第1の体積を有する。包帯14はまた、包帯14の吸収性材料中の繊維が滲出液を吸収し、部分的にまたは完全に滲出液で飽和された第2の状態にあり得る。第1の状態は、第2の体積またはサイズを有する包帯14の吸収性材料中の繊維に対応し得る。第1の体積またはサイズは、第2の体積またはサイズよりも比較的小さい。したがって、繊維間の通路または開口部は比較的大きい。同様に、第2の状態では、繊維が創傷滲出液と接触した際に膨潤した後に、繊維間の通路の体積またはサイズが低下し、かつ繊維間の通路または開口部が比較的小さいか、または繊維が通路または開口部を閉じる。負圧が継続的に印加されると、滲出液が吸収性材料の飽和した繊維を通ってインジケータシステム200に引き出される。
【0072】
言い換えれば、図1は、包帯の他の層を完全に覆う外側カバー層を備える創傷包帯、および導管または管を示す。カバー層の下は、カバー層の下に中央に隆起したアイランドを形成する吸収剤パッドである。一実施形態では、吸収剤パッドは、複数の吸収性材料層を含む。
【0073】
吸収剤層は、創傷からの滲出液を吸収することができる。外側カバー層は、図3A、4、および5に示されるように、創傷から最も遠い吸収剤層の側を覆い、バッキング層とも称されるカバー層は、創傷に負圧が印加されることを可能にするように適合され、吸収剤層と流体連通するポートを有する。導管または管は、ポートと負圧源との間の流体連通を可能にし、導管は、接着剤リングによって外側層に接続されている。インジケータ手段または上部吸収剤インジケータ部材がポート内に設けられる。一実施形態では、インジケータ手段は、ゲル形成繊維の層を含む。代替的に、インジケータ手段はまた、依然としてポート内であるが、カバー層の上に設けられてもよい。包帯は、ポリアミドレース層からなる熱シール可能なレースの層によって吸収剤層に接着された創傷接触層をさらに備える。包帯は、滲出液、および好ましくは吸収剤層を横切って滲出液を広げ、包帯を横切る負圧の印加を円滑にするのに役立つポリエステル発泡体の、圧力分散層とも称される圧力分配層をさらに備える。さらなる熱シール可能なレース層を分配層とカバー層との間に設けることができる。熱シール可能な層は、層同士を接着するのを助ける。吸収剤層、創傷接触層、およびインジケータ手段は、カルボキシメチル化されたセルロース布帛の層(複数可)の形態のゲル形成繊維を含む。
【0074】
一実施形態では、吸収剤層は、図5Aに示されるように、カバー層のフレーム内にアイランドを形成するように、カバー層よりも面積が小さい。創傷を取り囲む皮膚に包帯をシールするように、創傷に面するカバー層の側のフレームにシリコーン接着剤を適用することができる。代替的に、包帯は、接着剤パッド上に窓を備えるかもしくは備えない包帯の創傷に面する表面を覆う有孔接着剤によって、ならびに/またはカバー層の外側表面および包帯を取り囲む皮膚に適用された包帯ストリップによって創傷に固設され得る。
【0075】
使用時に、包帯は、創傷を取り囲む皮膚と、導管の遠位端に位置するコネクタによって負圧源に接続された導管とに固設され得る。負圧は、創傷から吸収剤層を通って、ポート、および導管の遠位端まで流体を導くための経路を貫く負圧の印加によって創傷に印加される。滲出液は、創傷接触層によって吸収され、密接な接触により吸収剤層に透過される。吸収剤層内に存在し得る開窓は、滲出液の吸光度および負圧の印加を助ける。滲出液は吸収剤層によって吸収されると、吸収剤層のより大きな面積が滲出液によってアクセスされ、吸収剤層のより大きい能力が使用されるように、分配層の下に広がる。一旦、吸収剤層の吸収能力に到達すると、滲出液はポートに向かって広がり、ゲル化するインジケータ手段によって吸収される。ゲルの形成およびインジケータ手段の考えられる色の変化は、包帯のユーザに見え、包帯を変更する必要があることを指示する。インジケータ手段は同様にまたは代替的に、導管内もしくはそのロック内に存在してもよく、そこでは、インジケータ手段はまた、ユーザが見ることができ、滲出液がポンプまたは他の負圧源内に引き込まれる前に包帯を変更するための追加の時間を提供し得る。
【0076】
いくつかの実装例を例示し説明してきたが、本開示の趣旨から大幅に逸脱することなく多くの修正が思い浮かぶであろうし、保護の範囲は添付の特許請求の範囲の範囲によってのみ限定される。さらに、本開示は、増加した構造強度、改善された審美的デザイン、可撓性サインベースの配置を容易にするフットプリント、および容易なサインアセンブリ運搬を可能にするホイール配列を有するサインベースならびにサインアセンブリを提供する。
【0077】
開示されるシステムおよび方法は、述べられる限度および利点、ならびにこれらの中に内在する限度および利点を達成するようによく適合されている。本開示の教示が異なるが、本明細書の教示の利益を有する当業者には明らかである同等の様式で修正および実施され得るので、上に開示される特定の実装例態は例示に過ぎない。さらに、以下の特許請求の範囲に記載されるもの以外に、本明細書に示される構築物または設計の詳細に対する限定を意図するものではない。したがって、上に開示される特定の例示的な実装例は、変更され、組み合わされ、または修正されてもよく、かかる変形例はすべて、本開示の範囲内にあると考慮されることは明らかである。本明細書に例示的に開示されるシステムおよび方法は、本明細書に具体的に開示されていない任意の要素および/または本明細書に開示される任意の任意選択の要素の不在下で好適に実施され得る。組成および方法は、様々な構成要素もしくはステップを「含む(comprising)」、「含む(containing)」、または「含む(including)」という用語で記載されているが、組成および方法はまた、様々な構成要素およびステップ「から本質的になる(consist essentially of)」もしくは「からなる(consist of)」こともある。上に開示されるすべての数および範囲は、ある量だけ変化し得る。下限および上限を有する数値範囲が開示されるときはいつでも、範囲内に入る任意の数および任意の包含範囲が具体的に開示される。特に、本明細書に開示される(「約a〜約b(from about a to about b)」、または同等に「約a〜b(from approximately a to b)」、または同等に「約a〜b(from approximately a−b)」の形態の)値のあらゆる範囲は、値のより広い範囲内に包含されるあらゆる数および範囲を記載するように理解される。また、特許請求の範囲の中の用語は、別様に特許権者によって明白かつ明確に定義されていない限り、これらの単純な通常の意味を有する。さらに、特許請求の範囲で使用される場合、不定冠詞「a」または「an」は、それが紹介する要素のうちの1つまたは1つ以上を意味するように本明細書において定義される。本明細書中の単語または用語の使用に矛盾があり、かつ参照によって本明細書に組み込まれ得る1つ以上の特許または他の文献がある場合、本明細書と一致する定義を採用するべきである。
【0078】
本明細書で使用される場合、項目のいずれかを分離するために「および」または「または」という用語を用いて一連の項目に先行する「の少なくとも1つ」という語句は、リストの各品物(すなわち、各項目)ではなく、リスト全体を修飾する。「の少なくとも1つ」という語句は、項目のいずれか1つ、および/または項目の任意の組み合わせの少なくとも1つ、および/または項目の各々の少なくとも1つのうちの少なくとも1つを含む意味を可能にする。例として、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という語句は各々、Aのみ、Bのみ、またはCのみ;A、B、およびCの任意の組み合わせ;および/またはA、B、およびCの各々の少なくとも1つを指す。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【国際調査報告】