(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521746
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】電気外科用発電機
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/18 20060101AFI20190712BHJP
   A61B 18/12 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !A61B18/18 100
   !A61B18/12
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】2018563862
(86)(22)【出願日】20170711
(85)【翻訳文提出日】20181206
(86)【国際出願番号】EP2017067448
(87)【国際公開番号】WO2018011228
(87)【国際公開日】20180118
(31)【優先権主張番号】1612014.9
(32)【優先日】20160711
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】512008495
【氏名又は名称】クレオ・メディカル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CREO MEDICAL LIMITED
【住所又は居所】イギリス、エヌ・ピィ・16 5・ユー・エイチ モンマスシャー、チェプストー、ビューフォート・パーク・ウェイ、ビューフォート・パーク、クレオ・ハウス・ユニット・2
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハンコック,クリストファー・ポール
【住所又は居所】イギリス、ビィ・エイ・1 4・エル・エヌ バス・アンド・ノース・イースト・サマセット、バス、ネピア・ロード、37
(72)【発明者】
【氏名】ホワイト,マルコム
【住所又は居所】イギリス、エヌ・ピィ・16 5・ユー・エイチ モンマスシャー、チェプストー、ビューフォート・パーク、リバーサイド・コート、クレオ・メディカル・リミテッド内
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160JK03
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK06
4C160KK12
4C160KK23
4C160KK35
4C160KL02
4C160MM32
(57)【要約】
高周波(RF)電磁(EM)エネルギー及びマイクロ波EMエネルギーを生成する電気外科用発電機は、マイクロ波信号を生成するマイクロ波源と、マイクロ波源からのマイクロ波信号を伝達して、発電機から出力されるマイクロ波チャネルと、RF信号を伝達して発電機から出力されるRFチャネルと、マイクロ波信号を受信するように接続可能なマイクロ波−RFコンバータとを含み、マイクロ波−RFコンバータは、マイクロ波信号からRF信号を生成するように、また、RF信号をRFチャネルに送達するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波(RF)電磁(EM)エネルギー及びマイクロ波EMエネルギーを生成する電気外科用発電機であって、
マイクロ波信号を生成するマイクロ波源と、
前記マイクロ波源からの前記マイクロ波信号を伝えて、前記発電機から出力されるマイクロ波チャネルと、
RF信号を伝えて、前記発電機から出力されるRFチャネルと、
前記マイクロ波信号を受信するように接続可能なマイクロ波−RFコンバータであって、
前記マイクロ波信号から前記RF信号を生成し、且つ、
前記RF信号を前記RFチャネルに送達する
ように構成された前記マイクロ波−RFコンバータと、
を含む前記電気外科用発電機。
【請求項2】
前記マイクロ波−RFコンバータは、
RF特性を前記マイクロ波信号に導入するように構成されたRFスイッチングユニットと、
前記RF特性を保持しながら、前記マイクロ波信号を整流する整流ユニットと、
を含み、
前記RF信号は、前記整流ユニットの出力から取得される、
請求項1に記載の電気外科用発電機。
【請求項3】
前記整流ユニットは、前記マイクロ波信号の全波整流器として動作する、請求項2に記載の電気外科用発電機。
【請求項4】
前記RF特性は、400kHzの周波数を有する主RF成分を含む、請求項2または3に記載の電気外科用発電機。
【請求項5】
前記RFスイッチングユニットは、300MHz未満の周波数で前記マイクロ波信号をパルス状にする変調器を含む、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電気外科用発電機。
【請求項6】
前記変調器は、50%のデューティサイクルで動作するように構成される、請求項5に記載の電気外科用発電機。
【請求項7】
前記整流ユニットは、方形波を出力するように構成される、請求項6に記載の電気外科用発電機。
【請求項8】
前記整流ユニットは、第1の整流器及び第2の整流器を含み、前記RFスイッチングユニットは、前記第1の整流器と前記第2の整流器との間に300MHz未満の周波数で、前記マイクロ波信号が交互に入るように構成される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電気外科用発電機。
【請求項9】
前記マイクロ波−RFコンバータは、前記第1の整流器及び前記第2の整流器から出力された整流された信号から整流された複合信号を形成するように構成される、請求項8に記載の電気外科用発電機。
【請求項10】
前記整流された複合信号は、方形波である、請求項9に記載の電気外科用発電機。
【請求項11】
前記マイクロ波−RFコンバータは、前記整流ユニットの前記出力から不要な周波数成分を取り除くように構成されたフィルタリングユニットを含む、請求項2〜10のいずれか1項に記載の電気外科用発電機。
【請求項12】
前記マイクロ波−RFコンバータは、ステップアップトランスを含む、請求項2〜11のいずれか1項に記載の電気外科用発電機。
【請求項13】
前記マイクロ波チャネルまたは前記マイクロ波−RFコンバータに前記マイクロ波信号を選択的に向けるスイッチを含む、先行請求項のいずれかに記載の電気外科用発電機。
【請求項14】
前記マイクロ波チャネル及び前記RFチャネルを共通の出力チャネルに接続する信号合成器を含む、先行請求項のいずれかに記載の電気外科用発電機。
【請求項15】
前記マイクロ波−RFコンバータを操作するように構成された制御装置を含む、先行請求項のいずれかに記載の電気外科用発電機。
【請求項16】
高周波(RF)電磁(EM)エネルギー及びマイクロ波EMエネルギーを生物組織に送達する電気外科手術システムであって、
先行請求項のいずれかに記載の電気外科用発電機と、
前記マイクロ波信号及び前記RF信号を前記電気外科用発電機から受信するように接続された送達プローブと、
を含む、前記電気外科手術システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波エネルギー及びマイクロ波周波数エネルギーを使用して生物組織を治療する電気外科装置に関する。詳細には、本発明は、組織を切るための高周波(RF)エネルギーと止血(すなわち、血液凝固を促進することによって破裂した血管を封じること)または組織アブレーションのためのマイクロ波周波数エネルギーとを生成できる外科装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外科的切除は、人間や動物の体内から器官の一部を取り除く手段である。このような器官は非常に血管が多い場合がある。組織を切る(分断または切離)すると、細動脈と呼ばれる細い血管が、損傷または破裂する。最初の出血の後、出血箇所を塞ごうとして、血液が塊になる凝固カスケードが続く。手術中、患者が失う血ができるだけ少ないことが望ましく、よって、無血の切断を行おうとして様々な装置が開発されてきた。内視鏡手術に関しても、血流は、手術者の視界を曖昧にして、手術の中止が必要になったり、代わりに、他の方法、例えば、観血手術の使用が必要になったりする場合があるので、出血の発生や、できるだけ早く速く、目的にかなった方法で処置されないのは望ましくない。
【0003】
鋭利な刃の代わりに、高周波(RF)エネルギーを用いて、生物組織を切ることが知られている。RFエネルギーを用いて切る方法は、(細胞のイオン含有物によって助けられて)電流が組織基質を通る時、組織を通る電子の流れに対するインピーダンスが熱を生成するという原理を用いて動作する。純粋な正弦波が組織基質に適用されると、細胞内に十分な熱が生成されて、組織の含水を蒸発させる。従って、細胞膜によって制御できないほど細胞の内圧が大きく上昇して、その結果細胞が破裂する。細胞破裂が広範囲に発生すると、組織が切離されたのが分かる。
【0004】
上記原理は、除脂肪組織では的確に機能するが、脂肪組織においては、電子の通過を助けるイオン成分が少ないので、あまり効率的ではない。これが意味するのは、脂肪蒸発のための潜熱は、水の潜熱よりずっと大きいので、細胞の含有物を蒸発させるために必要とされるエネルギーは、ずっと大きくなるということである。
【0005】
RF凝固は、効率の良くない方の波形を組織に適用することによって働くので、細胞含有物は、蒸発せずに、約65℃に熱せられる。これは、脱水によって組織を乾燥させ、血管壁のタンパク質や細胞壁を作るコラーゲンも変性させる。タンパク質の変性は、凝固カスケードへの刺激として働き、それによって、血液凝固が促進される。同時に、細胞壁のコラーゲンが変性され、棒状の分子かららせん状に変化し、これによって、血管は縮み、大きさが小さくなって、血塊に固定点を与え、塞ぐ箇所が小さくなる。
【0006】
しかしながら、脂肪組織が存在する時、電気的効果が弱められるので、RF凝固の効率は下がる。従って、脂肪の出血箇所を封じるのが非常に難しくなる場合がある。組織は、真っ白な縁を有する代わりに、黒くなり、焼けたようになる。
【0007】
実際には、RF装置は、切断出力と凝固出力の間の中ほどの中間波高因子を有する波形を用いて動作してよい。
【0008】
GB 2 486 343は、電気外科装置の制御システムを開示しており、その制御システムにおいては、プローブに送達されるRFエネルギー及びマイクロ波エネルギーの両方のエネルギー送達プロファイルは、プローブに送られるRFエネルギーのサンプリングされた電圧及び電流の情報と、プローブに送られる、及び、プローブから送られるマイクロ波エネルギーのサンプリングされた順方向電力及び反射電力の情報に基づいて、設定される。
【0009】
図1は、GB 2 486 343で提示されたような電気外科装置400の概略図を示す。装置は、RFチャネル及びマイクロ波チャネルを含む。RFチャネルは、生物組織の治療(例えば、切断または脱水)に適した電力レベルで、RF周波数の電磁信号を生成、及び制御する構成要素を含む。マイクロ波チャネルは、生物組織の治療(例えば、凝固またはアブレーション)に適した電力レベルで、マイクロ波周波数の電磁信号を生成、及び制御する構成要素を含む。
【0010】
マイクロ波チャネルは、マイクロ波周波数源402を有し、マイクロ波周波数源402からの信号を2つの分岐に分けるパワースプリッタ424(例えば、3dBパワースプリッタ)に続く。パワースプリッタ424からの一方の分岐は、マイクロ波チャネルを形成し、マイクロ波チャネルは、制御信号V10を介して制御装置406によって制御される可変減衰器404と、制御信号V11を介して制御装置406によって制御される信号変調器408とを含む電力制御モジュールと、駆動増幅器410と治療に適切な電力レベルでプローブ420から送達される前進マイクロ波EM放射を生成する電力増幅器412とを含む増幅器モジュールと、を有する。増幅器モジュールの後、マイクロ波チャネルは、(マイクロ波信号検出器の一部を形成する)マイクロ波信号結合モジュールに続き、マイクロ波信号結合モジュールは、マイクロ波周波数源からプローブに第1のポートと第2のポートの間の経路に沿ってマイクロ波EMエネルギーを送達するように接続されたサーキュレータ416と、サーキュレータ416の第1のポートの順方向カプラ414と、サーキュレータ416の第3のポートにある反射カプラ418とを含む。反射カプラを通った後、第3のポートからのマイクロ波EMエネルギーは、電力ダンプ負荷422に吸収される。マイクロ波信号結合モジュールは、検出のために、順方向結合信号または反射結合信号のいずれかをヘテロダイン受信機に接続するために、制御信号V12を介して制御装置406によって操作されるスイッチ415も含む。
【0011】
パワースプリッタ424からの他方の分岐は、測定チャネルを形成する。測定チャネルは、マイクロ波チャネル上の増幅ラインアップを迂回して、プローブから低電力信号を送達するように配置される。この実施形態において、制御信号V13を介して制御装置406によって制御される一次チャネル選択スイッチ426は、マイクロ波チャネルまたは測定チャネルのいずれかからの信号を選択して、プローブに送達するように動作可能である。高帯域通過フィルタ427が、一次チャネル選択スイッチ426とプローブ420との間に接続されて、低周波数RF信号からマイクロ波信号発生器を保護する。
【0012】
測定チャネルは、プローブから反射された電力の位相及び大きさを検出するように配置された構成要素を含み、プローブの遠位端に存在する材料、例えば、生物組織に関する情報を得てよい。測定チャネルは、マイクロ波周波数源402からプローブに第1のポートと第2のポートの間の経路を通ってマイクロ波EMエネルギーを送達するように接続されたサーキュレータ428を含む。プローブから戻された反射信号は、サーキュレータ428の第3のポートに向けられる。サーキュレータ428を使用して、順方向信号と反射信号を分離して、正確な測定を容易にする。しかしながら、サーキュレータは、第1のポートと第3のポートを完全には分離しないので、すなわち、順方向信号の一部は、第3のポートを通って、反射信号と干渉し得るので、(順方向カプラ430からの)順方向信号の一部を(注入カプラ432を介して)第3のポートを出る信号に注入するキャリアキャンセル回路を使用する。キャリアキャンセル回路は、第1のポートから第3のポートに入る信号を相殺するために、その信号と注入された部分とが180°位相がずれるのを確実にする位相調整器434を含む。キャリアキャンセル回路は、注入された部分の大きさが任意のブレークスルー信号と同じであることを確実にするために、信号減衰器436も含む。
【0013】
順方向信号のドリフトを補償するために、順方向カプラ438を測定チャネルに設ける。順方向カプラ438の結合された出力及びサーキュレータ428の第3のポートからの反射信号は、スイッチ440の各入力端子に接続され、スイッチ440は、制御信号V14を介して制御装置406によって操作されて、結合された順方向信号または反射信号のいずれかを、検出のためにヘテロダイン受信機に接続する。
【0014】
スイッチ440の出力(すなわち、測定チャネルからの出力)及びスイッチ415の出力(すなわち、マイクロ波チャネルからの出力)は、二次チャネル選択スイッチ442の各入力端子に接続され、二次チャネル選択スイッチ442は、一次チャネル選択スイッチと共に制御信号V15を介して制御装置406によって操作可能で、測定チャネルがプローブにエネルギーを供給している時、測定チャネルの出力がヘテロダイン受信機に接続され、マイクロ波チャネルがプローブにエネルギーを供給している時、マイクロ波チャネルの出力がヘテロダイン受信機に接続されることを確実にする。
【0015】
ヘテロダイン受信機を使用して、二次チャネル選択スイッチ442によって出力された信号から位相と大きさの情報を抽出する。このシステムにはシングルヘテロダイン受信機が示されているが、必要に応じて、信号が制御装置に入る前にソース周波数を2度、混合により下げるために、ダブルヘテロダイン受信機(2つのローカル発振器及びミキサを含む)を使用してよい。ヘテロダイン受信機は、二次チャネル選択スイッチ442によって出力された信号を混合して下げるためのローカル発振器444及びミキサ448を含む。ローカル発振器信号の周波数は、ミキサ448からの出力が制御装置406で受信されるのに適切な中間周波数となるように選択される。帯域通過フィルタ446、450が、ローカル発振器444及び制御装置406を、高周波のマイクロ波信号から保護するために設けられる。
【0016】
制御装置406は、ヘテロダイン受信機の出力を受信し、そこから、マイクロ波チャネルまたは測定チャネル上の順方向信号及び/または反射信号の位相及び大きさを示す情報を決定(例えば、抽出)する。この情報は、マイクロ波チャネルの高出力マイクロ波EM放射、または、RFチャネルの高出力RF EM放射の送達の制御に使用できる。ユーザは、上記のように、ユーザインタフェース452を介して制御装置406とインタラクトしてよい。
【0017】
図1に示すRFチャネルは、制御信号V16を介して制御装置406によって制御されるゲートドライバ456に接続されたRF周波数源454を含む。ゲートドライバ456は、ハーフブリッジ構成であるRF増幅器458に動作信号を供給する。ハーフブリッジ構成のドレイン電圧は、可変DC電源460を介して制御可能である。出力変圧器462は、生成されたRF信号をプローブ420への送達のためのラインに伝達する。低域通過フィルタ、帯域通過フィルタ、帯域消去フィルタ、または、ノッチフィルタ464が、そのライン上に接続されて、RF信号発生器を高周波のマイクロ波信号から保護する。
【0018】
変流器466が、RFチャネルに接続されて、組織負荷に送達される電流を測定する。(出力トランスに接続されてよい)分圧器468を使用して、電圧を測定する。分圧器468及び変流器466からの出力信号(すなわち、電圧及び電流を示す電圧出力)は、各緩衝増幅器470、472と、電圧を固定するツェナーダイオード474、476、478、480とによる調整の後、制御装置406に直接接続される(図1の信号B及びCとして示される)。
【0019】
位相情報を引き出すために、電圧信号及び電流信号(B及びC)も、位相比較器482(例えば、EXORゲート)に接続され、位相比較器482の出力電圧は、RC回路484によって統合されて、電圧波形と電流波形との位相差に比例する電圧出力(図1にAとして示される)を生成する。この電圧出力(信号A)は、制御装置406に直接、接続される。
【0020】
マイクロ波/測定チャネル及びRFチャネルは、信号合成器114に接続され、信号合成器114は、両方の種類の信号を別個にまたは同時にケーブルアセンブリ116を通ってプローブ420に伝達し、プローブ420から、患者の生物組織に送達(例えば、放射)される。適切な信号合成器は、WO2014/049332に開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
最も一般的には、本発明は、マイクロ波信号及びRF信号の両方を信号周波数源から引き出す電気外科用発電機を提案する。このような発電機は、切ること(例えば、切除または切離)または凝固に適した波形のRFエネルギーを送達できてよく、また、凝固、アブレーション、または、測定に適したマイクロ波エネルギーを送達できてよい。発明は、多周波電気外科システムに必要な構成要素の数を低減し得る。これによって、製造コストを低減することができ、より小さいスケールのデバイス、例えば、ポータブルまたはハンドヘルドの電気外科用発電機の製造も容易にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明によると、高周波(RF)電磁(EM)エネルギー及びマイクロ波EMエネルギーを生成する電気外科用発電機が提供される。発電機は、マイクロ波信号を生成するマイクロ波源と、マイクロ波源からのマイクロ波信号を伝えて発電機から出力されるマイクロ波チャネルと、RF信号を伝えて発電機から出力されるRFチャネルと、マイクロ波信号を受信するように接続可能なマイクロ波−RFコンバータとを含み、マイクロ波−RFコンバータは、マイクロ波信号からRF信号を生成し、RF信号をRFチャネルに送達するように構成される。この構成において、同じエネルギー源(マイクロ波源)を使用して、RF信号及びマイクロ波信号を生成する。これは、発電機ラインアップに1つしか電源が必要でないことを意味しており、既知のシステムと比較して構成要素の数を低減できる。
【0023】
マイクロ波源は、例えば、1つの安定したマイクロ波周波数の100W以上の電力でマイクロ波エネルギーを出力できる電力増幅器を含んでよい。
【0024】
マイクロ波−RFコンバータは、RF特性をマイクロ波信号に導入するように構成されたRFスイッチングユニットと、RF特性を保持しながら、マイクロ波信号を整流する整流ユニットとを含んでよく、ここで、RF信号は、整流ユニットの出力から取得される。RF特性は、マイクロ波信号において電力量が失われないように、または、わずかしか失われないように、導入されてよい。例えば、RFスイッチングユニットは、例えば、高速スイッチングPINダイオード等を用いて実施される迅速なスイッチングができる変調器、または、マイクロ波信号を異なる宛先に交互に送るSPDTスイッチであってよい。
【0025】
整流ユニットは、マイクロ波(すなわち、GHzオーダーの周波数)の信号をDC信号に変換するように構成される。マイクロ波信号内のほぼ瞬間的なON−OFF遷移としてRF特性を導入することによって、マイクロ波信号の整流は、RF特性に影響をほとんど与えない、または、全く影響を与えない場合がある。この段階でRF特性を保持することによって、RF特性を使用して、RF信号の所望の波形を抽出できる。本明細書の例においては、出力されたRF信号は、正弦波の形を有してよい、すなわち、実質的に1つの安定した周波数であってよい。
【0026】
整流ユニットは、マイクロ波信号の全波整流器として動作してよく、それによって、マイクロ波の波形の全てが利用できる。
【0027】
RF特性は、100kHzから300MHzの間の1つの周波数、好ましくは400kHzの周波数を有する主RF成分を含んでよい。RFスイッチングユニットは、主RF成分周波数で動作してよい。
【0028】
一例においては、RFスイッチングユニットは、300MHz未満の周波数でマイクロ波信号をパルス状にする変調器を含んでよい。変調器は、50%のデューティサイクルで動作するように構成されてよい。この設定は、生じる方形波において、(主RF成分に対応し得る)基本周波数の振幅を最大にできる。
【0029】
別の例においては、整流ユニットは、第1の整流器及び第2の整流器を含んでよく、RFスイッチングユニットは、300MHz未満の周波数でマイクロ波信号を第1の整流器と第2の整流器とに交互に送るように構成されてよい。マイクロ波−RFコンバータは、第1の整流器及び第2の整流器から出力された整流された信号から整流された複合信号を形成するように構成されてよい。一例においては、複合信号が第1の整流器または第2の整流器単独の振幅の2倍の振幅を有する方形波となるように、第1の整流器及び第2の整流器の極性は、反対であってよい。
【0030】
マイクロ波−RFコンバータは、不要な周波数成分を整流ユニットの出力から取り除くように構成されたフィルタリングユニットを含んでよい。言い換えると、フィルタリングユニットは、整流器ユニットの出力から所望の周波数または狭い周波数帯域を選択するように構成されてよい。出力が方形波の場合、フィルタリングユニットは、信号から高調波を取り除くように構成されてよい。RF信号は、従って、方形波の基本波に主に基づいてよい。
【0031】
RF信号の所望の圧力レベルを達成するために、マイクロ波−RFコンバータは、ステップアップトランスを含んでよい。
【0032】
発電機は、マイクロ波エネルギーとRF信号を別個に、例えば、相互に排他的に送達するように構成されてよい。発電機は、従って、マイクロ波信号をマイクロ波チャネルに選択的に向けるスイッチ、または、マイクロ波−RFコンバータを含んでよい。
【0033】
発電機は、送達プローブに向かってマイクロ波信号とRF信号を伝える共通の出力チャネルを含んでよい。マイクロ波チャネルとRFチャネルとを共通の出力チャネルに接続する信号合成器が設けられてよい。信号合成器は、スイッチまたはダイプレクサであってよい。
【0034】
発電機の操作は、制御装置、例えば、マイクロプロセッサ等によって管理されてよい。制御装置は、例えば、適切な制御信号をRFスイッチングユニット及び/または整流ユニットに送信することによって、マイクロ波−RFコンバータを操作するように構成されてよい。
【0035】
別の態様においては、発明は、高周波(RF)電磁(EM)エネルギー及びマイクロ波EMエネルギーを生物組織に送達する電気外科システムを提供し、システムは、上記の電気外科用発電機と、マイクロ波信号及びRF信号を電気外科用発電機から受信するように接続された送達プローブとを含む。送達プローブは、RFエネルギーを送達して生物組織を切ることができ、マイクロ波エネルギーを送達して、生物組織を凝固またはアブレーションできる電気外科器具であってよい。
【0036】
本明細書において、「マイクロ波」という語は、400MHzから100GHzの周波数範囲、好ましくは、1GHzから60GHzの周波数範囲をおおまかに示して使用されてよい。考慮した具体的な周波数は、915MHz、2.45GHz、3.3GHz、5.8GHz、10GHz、14.5GHz、及び、24GHzである。一方、本明細書は、少なくとも3桁小さい、例えば、300MHz以下、好ましくは、10kHzから1MHz、最も好ましくは、400kHzの周波数範囲を指して、「高周波」または「RF」という語を使用する。
【0037】
本発明の例を、添付図面を参照して以下に詳細に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】上記で説明したマイクロ波信号及びRF信号を提供する既知の電気外科用発電機の構成の概略システム図である。
【図2】本発明の実施形態であるマイクロ波−RFコンバータを有する電気外科用発電機の概略ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態で使用できるマイクロ波−RFコンバータの構成要素の概略ブロック図である。
【図4】本発明で使用できるマイクロ波−RFコンバータの第1の例の信号遷移の段階を示す概略図である。
【図5】本発明で使用できるマイクロ波−RFコンバータの第2の例の信号遷移の段階を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
図2は、本発明の実施形態による、生物組織を治療するためのマイクロ波エネルギー及びRFエネルギーを生成する電気外科装置100の概略ブロック図である。装置100は、安定した1つの周波数を有するマイクロ波信号を生成するマイクロ波発生器102を含む。好ましい周波数は、5.8GHzである。マイクロ波発生器102は、図1を参照して記載したマイクロ波チャネル上の構成要素を含んでよい。詳細には、マイクロ波発生器102は、50Ωインピーダンスを有する負荷に100Wの電力でマイクロ波信号を侵入させることができる電力増幅器を含んでよい。
【0040】
マイクロ波発生器102から出力されたマイクロ波信号は、モードスイッチ104によって受信され、モードスイッチ104は、制御装置(図示せず)によってマイクロ波信号の経路を選択するように制御される。制御装置は、モードスイッチ104を操作して、マイクロ波信号を第1の経路107を通って送達プローブ(図示せず)に向けるマイクロ波送達モードと、マイクロ波信号を第2の経路109を通ってマイクロ波―RFコンバータ106に向けるRF送達モードとを選択でき、マイクロ波−RFコンバータ106は、マイクロ波信号をRF信号に変換し、RF信号は、第3の経路111を通って送達プローブに向かう。マイクロ波−RFコンバータ106について、以下により詳細に記載する。
【0041】
第1の経路107及び第2の経路109は、高出力マイクロ波エネルギーを低損失で伝達できる伝送線(例えば、同軸ケーブルまたは類似のもの)から形成されてよい。同様に、モードスイッチ104は、同軸スイッチ(例えば、同軸単極双投スイッチ)等であってよい。第3の経路111は、RF信号を低損失で伝えるのに適した伝送線から形成されてよい。ここでも、同軸ケーブルが適切であり得る。
【0042】
信号合成器108を用いて、第3の経路111からのRF信号または第2の経路109からのマイクロ波信号を共通の出力経路113で送達プローブに向けて伝えてよい。信号合成器108は、プローブから反射するエネルギーからマイクロ波−RFコンバータ106及びマイクロ波発生器102を保護するスイッチまたはダイプレクサ構成であってよい。信号合成器108にスイッチが使用される場合、スイッチは、モードスイッチ104と同期した制御装置によって操作可能であってよい。
【0043】
送達プローブは、例えば、切断、凝固、測定、アブレーション等のために、RFエネルギー及びマイクロ波エネルギーを生物組織に対して使用するのに適切な任意の電気外科器具であってよい。可能なプローブは、例えば、WO2014/006369、WO2014/184544、及び、WO2015/097446に見られる。送達プローブは、観血手術、腹腔鏡手術、及び、内視鏡手術のいずれかで使用されてよい。ある例においては、信号合成器108は、手術用内視鏡デバイスの器具の通路を通る柔軟な給電ケーブル(例えば、同軸ケーブル)にRF信号及びマイクロ波信号を伝達するように構成されてよい。
【0044】
図3は、本発明の実施形態で使用されるマイクロ波−RFコンバータ106の機能要素の概略ブロック図である。図3のブロックの機能を行うために様々な組み合わせの構成要素を選択できることと、本発明は構成要素のどの特定の組み合わせにも限定される必要がないことは理解されよう。
【0045】
マイクロ波−RFコンバータ106は、RFスイッチングユニット110を含み、RFスイッチングユニット110は、マイクロ波信号をパルス状にする変調器、または、マイクロ波信号を複数の経路間に向けるスイッチであってよい。これらの2つの選択肢を、図4及び図5を参照して以下により詳細に記載する。RFスイッチングユニット110は、RF特性をマイクロ波信号に導入するように働く。RF特性は、コンバータ106からの出力であるRF信号の所望の主周波数に対応する周波数成分を含む。例えば、マイクロ波信号は、連続波(CW)信号としてコンバータ106に入力されてよい。RFスイッチングユニット110は、CWマイクロ波信号を1つまたは複数のパルス状マイクロ波信号に変換するように構成されてよく、パルス周波数は、RF特性を持つ。RFスイッチングユニット110は、制御装置(図示せず)の制御の下に動作してよい。RFスイッチングユニット110は、PINダイオードを用いて形成されてよく、PINダイオードは、高出力信号で高速スイッチングが可能である。
【0046】
RFスイッチングユニット110の出力は、整流ユニット112によって受信され、整流ユニット112は、マイクロ波信号を整流するように、すなわち、パルス状マイクロ波信号の各パルスのマイクロ波周波数AC成分をDC信号に変換するように構成される。任意の適切な整流器回路をこの目的で使用してよいが、以下に記載するように、変換効率が高いことが望ましい。整流器は、例えば、ショットキーダイオード等を用いて、反転増幅器構成を含んでよい。整流器は、好ましくは、例えば、フルブリッジ構成を有する全波整流器である。この構成は、マイクロ波信号を完全に使用できて、所望の電圧を有するRF信号を取得する助けになり得る。整流ユニット112は、例えば、整流器出力へのシャントに接続されるバラクタダイオード等によって提供される平滑コンデンサ構成を含んでよい。
【0047】
整流ユニット112の出力は、整流された信号から所望のRF信号を抽出するように構成されたフィルタリングユニット114によって受信される。整流された信号は、方形波、すなわち、RFスイッチングユニット110によって導入されたRF周波数のONとOFFのパルスの連続に類似してよい。フィルタリングユニット114は、整流された信号の高調波部分を取り除いて、主な構成要素が基本周波数の正弦波である出力RF信号を生成するように構成されてよい。
【0048】
フィルタリングユニットの出力は、RF信号の圧力を使用に望ましいレベルに昇圧する機能を有する変圧器ユニット116によって受信される。任意の従来のステップアップトランス構成が、この目的に使用できる。一例においては、ステップアップトランスは、図1を参照して記載した変圧器462に組み込まれてよい。言い換えると、コンバータ106が、図1に示すシステムと類似のシステムで実施されてよく、その場合、コンバータ106は、RF信号を生成する構成要素に取って代わる。
【0049】
マイクロ波−RFコンバータ106の構成及びRFエネルギーを生成するように切り替えられた時のマイクロ波発生器102の出力は、生物組織の治療に適切な特性を有するRF信号を生成できるように選択されてよい。例えば、生成されたRF信号は、生物組織の切断のプロセスで使用されるのが望ましいことがある。
【0050】
一例においては、RF信号の所望の出力電圧は、約300Vrmsである。RF信号は、例えば、約1kΩ以上の比較的高いインピーダンスに「なる」可能性がある。この状況では、RF信号は、300mArmsの電流を生じ、従って、約90WのRF電力に対応する。よって、入力マイクロ波信号の電力とマイクロ波−RFコンバータ106の効率とはこの電力レベルが生成できるように選択されるのが好ましい。例えば、マイクロ波信号が、50Ωで100Wの電力を有する場合、変換効率は、90%であることが必要である。
【0051】
90%の効率を達成できない場合、1kQより高いインピーダンスにする(すなわち、300mArmsより低い電流を有する)こと、または、300Vrmsより低いRF電圧を有することが必要となり得る。
【0052】
マイクロ波−RFコンバータ106の動作を簡単に説明するために、以下の分析は100%の効率で達成できるものに基づいている。
【0053】
50Ωで100Wを有するCWマイクロ波信号が、全波整流器を用いて、100%の効率で整流される場合、整流された電圧は、100Vである。RF信号は、RF周波数(400kHzの周期周波数)でマイクロ波電力をonとoffに切り替えることによって生成できる。これは、100Vと0Vを繰り返す、すなわち、100Vピークトゥピークを繰り返す400kHzの信号を生成する。これは、高調波部分(第3、第5、第7等)を有する方形波である。これをフィルタリングして、(400kHzの)基本波のみを選択する場合、基本正弦波の振幅は、方形波の振幅の127.4%、すなわち、127.4Vピークトゥピークとなる。方形波、すなわち、50%デューティサイクルは、他のデューティサイクルと比較して基本波の振幅を最大にする。この動作方法を、図4に関して以下に記載する。
【0054】
しかしながら、ピークトゥピーク電圧は、整流器の出力が、切られずに反転される場合、2倍になって±100Vを生成する。これは、フィルタリング前に、200Vのピークトゥピーク電圧を提供し、400kHzで、約254.8Vのピークトゥピークを提供する。これを行うために、整流器の極性は、400kHzの周期周波数で切り替えることができる。これを行う1つの方法は、マイクロ波のスイッチの対と、極性が反対の2つの全波整流器を使用することである。この動作方法を図5に関して以下に記載する。
【0055】
300Vrmsの信号のピークトゥピーク電圧は、848.5Vピークトゥピークである。よって、ステップアップトランスは、3:10電圧変圧器として、254Vピークトゥピークを所望のレベルに変換するように構成できる。3:10電圧変圧器は、9:100で、すなわち、50Ωから555.5Ωにインピーダンスを変換し、従って、装置は、出力インピーダンスが上記で計算したピーク出力を送達するように整流ユニットをサポートするレベルであることを確実にするように、構成されてよい。
【0056】
図4は、一実施形態における、マイクロ波−RFコンバータによってどのようにマイクロ波信号が変換されるかの概略図である。
【0057】
マイクロ波信号が、CWマイクロ波信号130としてコンバータに入力され、RFスイッチングユニット110によって受信される。RFスイッチングユニットは、この例においては、変調器、例えば、制御装置(図示せず)によって操作されるPINダイオードベースのデバイスである。RFスイッチングユニット110の出力は、複数のマイクロ波エネルギーのバーストを含むパルス状マイクロ波信号132である。
【0058】
パルス状マイクロ波信号132は、全波整流器ユニット112によって受信され、全波整流器ユニット112は、マイクロ波エネルギーの各バーストを整流して、ON部分とOFF部分の連続によって形成される方形波に似た整流された信号134を形成する。方形波のデューティサイクルは、RFスイッチングユニットのスイッチングデューティサイクルに対応する。この例において、デューティサイクルは、50%である。マイクロ波信号の周波数は、5.8GHzであってよく、RFスイッチングユニットのスイッチング周波数は、400kHzであってよい。図4に示す波形は、スケーリングしていないが、方形波の周波数が、マイクロ波信号の周波数より何桁も(例えば、少なくとも3桁)小さいという事実を一般的に示している。
【0059】
整流された信号134は、フィルタリングユニット114によって受信され、フィルタリングユニット114は、方形波信号の高調波を除去して、方形波の基本周波数に対応する周波数を有するRF信号136を出力する。次に、RF信号136は、プローブに送達されるために、上記ステップアップトランスに伝達されてよい。
【0060】
図5は、別の実施形態における、マイクロ波−RFコンバータによってどのようにマイクロ波信号が変換されるかの概略図である。
【0061】
この例においても、マイクロ波信号は、CWマイクロ波信号130としてコンバータに入力される。CWマイクロ波信号130は、RFスイッチングユニット110によって受信される。RFスイッチングユニット110は、この例においては、スイッチ、例えば、Teledyne Technologies社が製造するハイパワースイッチである。RFスイッチングユニット110は、CWマイクロ波信号130を2つの整流器ユニット117、118間に交互に送る。従って、第1の整流器ユニット117は、複数のマイクロ波エネルギーバーストを含む第1のパルス状マイクロ波信号140を受信し、第2の整流器ユニット118は、第1のパルス状マイクロ波信号140と位相がずれた第2のパルス状マイクロ波信号142を受信し、それによって、マイクロ波エネルギーのバーストは、第1の整流器ユニット117と第2の整流器ユニット118で交互に受信される。
【0062】
各整流器ユニット117、118は、マイクロ波エネルギーのバーストを整流して、ON部分とOFF部分の連続によって形成される方形波に似た整流された各信号144、146を形成する。方形波のデューティサイクルは、RFスイッチングユニット110のスイッチングデューティサイクルに対応する。この例においては、デューティサイクルは50%で、生じる整流された信号144、146は同じ周波数を有する。マイクロ波信号の周波数は、5.8GHzであってよく、RFスイッチングユニットのスイッチング周波数は、400kHzであってよい。図5に示す波形は、スケーリングしていないが、方形波の周波数が、マイクロ波信号の周波数より何桁も(例えば、少なくとも3桁)小さいという事実を一般的に示している。
【0063】
第2の整流器ユニット118の極性は、第1の整流器ユニット117の極性と反対であるように構成される。整流器ユニット117、118からの出力は、従って、反対の極性と位相オフセットを有する第1の整流された信号144及び第2の整流された信号146を含む。
【0064】
第1の整流された信号144及び第2の整流された信号146は、スイッチングユニット120によって組み合わされて複合信号148になる。スイッチングユニット120のスイッチング周波数は、スイッチングユニット110と同じで、動作は、制御装置(図示せず)によってスイッチングユニット110と同期されてよい。複合信号148は、整流された各信号144、146の振幅の2倍を有する方形波である。
【0065】
複合信号148は、フィルタリングユニット114によって受信され、フィルタリングユニット114は、方形波信号の高調波を除去して、方形波の基本周波数に対応する周波数を有するRF信号150を出力する。次に、RF信号150は、プローブに送達されるために、上記のステップアップトランスに伝達されてよい。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【国際調査報告】