(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521764
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】天然のコンパウンドを含むカーペットバッキング
(51)【国際特許分類】
   A47G 27/02 20060101AFI20190712BHJP
   B32B 5/00 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !A47G27/02 102
   !B32B5/00 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】2018567897
(86)(22)【出願日】20170704
(85)【翻訳文提出日】20190225
(86)【国際出願番号】NL2017050442
(87)【国際公開番号】WO2018009060
(87)【国際公開日】20180111
(31)【優先権主張番号】2017096
(32)【優先日】20160704
(33)【優先権主張国】NL
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】513107078
【氏名又は名称】インターフェイス・ヨーロピアン・マニュファクチュリング・ベー・フェー
【住所又は居所】オランダ・NL−3925・ベーデー・スケルペンゼール・インドゥストリラーン・15
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ヨハネス・リーウ・ウェーフェル
【住所又は居所】オランダ・7314・イェーイェー・アーペルドールン・スーレンセウェーフ・94
【テーマコード(参考)】
3B120
4F100
【Fターム(参考)】
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(57)【要約】
バイオベースのバッキングを含むカーペット又はカーペットタイルを提供する。得られるカーペットタイルは、環境面での利点を有し、化石燃料の需要を低減する。バッキングは、樹脂、油、任意選択で熱可塑性エラストマー、及び充填材物質を含むバッキング組成物を用いて作成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テキスタイルトップクロス、プレコート層、及びバッキング層を含むカーペット又はカーペットタイルであって、
前記バッキング層が、バッキング組成物を含み、
前記バッキング組成物が、
− 天然樹脂、好ましくは、ロジン又はロジン誘導体;
− 任意に精製又は変成されていてもよい天然油、好ましくは、任意に精製又は変成されていてもよい植物油;
− 任意選択で含まれていてよい熱可塑性エラストマー;及び
− 充填材
を含む、カーペット又はカーペットタイル。
【請求項2】
前記バッキング組成物が、
− 約5質量%〜約50質量%の、天然樹脂、好ましくは、ロジン又はロジン誘導体;
− 約0.1質量%〜約20質量%の天然油;
− 約0質量%〜約10質量%の熱可塑性エラストマー;及び
− 約50質量%〜約95質量%の充填材
を含む、請求項1に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項3】
前記バッキング組成物が、EN1427:2007に記述された方法を用いて測定して、60〜180℃の範囲の環球式軟化点を有し、かつ/あるいは、EN1426:2007に記述された方法を用いて測定して、0.2〜200×0.1mmの範囲の25℃での針貫入を有する、請求項1又は2に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項4】
前記天然樹脂が、ロジン又はロジン誘導体、例えば、エステル化ロジン、水添ロジン、フェノールロジン、テルペンロジン等である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項5】
前記植物油が、菜種油、精製菜種油、ヒマワリ油、精製ヒマワリ油、及び精製高オレイン酸ヒマワリ油からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項6】
約0.1質量%〜約5質量%の熱可塑性エラストマーを含むバッキング組成物を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項7】
前記熱可塑性エラストマーが、エチレン及び酢酸ビニルのコポリマーである、請求項6に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項8】
前記熱可塑性エラストマーが、ポリスチレン及びポリブタジエンのブロックコポリマー(SBS)である、請求項6に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項9】
前記熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィンポリマーである、請求項6に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項10】
前記熱可塑性エラストマーが、ポリヒドロキシアルカノエートである、請求項6に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項11】
前記充填材が、炭酸カルシウム(石灰石)、ケイ酸塩、シリカ、シリカの酸化物、アンチモンの炭酸塩、硫酸塩及び酸化物、アルミニウム三水和物、カーボンブラック、タルク、粘土、カオリン、有機充填材(ウッドチップ、木粉、殻粉など)、植物性材料(植物繊維、植物の殻、植物残渣など)、並びにリサイクル材料(リサイクルゴム、リサイクルプラスチック、リサイクル繊維など)から選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項12】
前記バッキング組成物が、0質量%〜2質量%の抗酸化剤をさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項13】
ビチューメンを本質的に含まない、請求項1〜12のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項14】
炭化水素ワックスを本質的に含まない、請求項1〜13のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイル。
【請求項15】
− ヤーン又は繊維を含む表面側と、プレコート層を含む裏面側とを含む、プレコーティングされたトップクロスを準備する工程;
− 請求項1〜13のいずれか一項で定義したバッキング組成物を調製する工程;及び
− 前記バッキング組成物を前記プレコート層上に適用する工程
を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載のカーペット又はカーペットタイルの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、テキスタイル(textile)フロアコーティング材料、特にカーペット及びカーペットタイルである。
【背景技術】
【0002】
カーペット及びカーペットタイルは、典型的には、テキスタイルトップクロス、プレコート層、及び裏側のバッキング層からなる。テキスタイルトップクロスは、最も一般的には、タフティング法、ウィービング法、又はニードルフェルト法で製造される。タフティング法では、カーペットヤーンが最初のバッキングにニードリングされる。ウィービング法では、2組のカーペットヤーンが直角に交絡される。ニードルフェルト法では、カーペット繊維が、加工及び/又は強化のために、場合によりスクリムを使用して互いにニードリングされる。ヤーン及び繊維は、天然材料及び/又は合成材料から構成されていてよい。
【0003】
テキスタイルトップクロスは、プレコーティング組成物と呼ばれる水性の充填又は未充填ラテックスでその裏側がプレコーティングされていてよい。ヤーン又は繊維は、このプレコーティング組成物にしっかりと結合し、良好な結合力がもたらされる。水性プレコーティング組成物の代替として、例えば、充填又は未充填ホットメルト組成物がある。他の代替として、トップクロスの裏側でヤーン又は繊維を一緒に融解することができる。
【0004】
本明細書では、プレコートされたトップクロスは、トップクロスをプレコーティングするか、又はトップクロスの裏側でヤーン又は繊維を一緒に溶融することによって製造される、中間製品である。ここで、プレコート層は、プレコーティング組成物、又は溶融ヤーン若しくは溶融繊維を含む層である。
【0005】
広幅カーペットのバッキングは、通常、第2のラテックスコーティングと、しばしば織られた基材である第2のバッキングとからなる。カーペットタイルのバッキングは、通常より重い。これは製品の性能と耐久性に不可欠だからである。これにより、過酷な使用が劣化することなく可能になる。バッキングは、平坦性、寸法安定性、剛性、及び質量を提供し、それによって接着剤の必要性を最小にするか又は排除する。カーペットタイルのバッキングは、通常、任意にガラスベールもしくはガラススクリムを寸法安定性のために有する充填されたバッキング組成物、及び/又は、被覆フリースとしての任意の不織布からなる。
【0006】
カーペットタイルのために一般的に使用されるバッキング組成物は、化石燃料ベースであり、例えばそれらはビチューメン、PVC、又はポリオレフィンを含む。化石燃料は絶えず自然のプロセスによって形成されるが、それらは形成されるのに何百万年もかかり、新しいものが作られるよりはるかに早く既知の実行可能な埋蔵量が枯渇されるため、一般に再生不可能な資源と考えられる。さらに、化石燃料の使用は、その燃焼が悪名高い温室効果ガスである二酸化炭素の形成をもたらすため、将来的な環境問題を引き起こす。さらに、カーペットからの揮発性有機化合物(VOC)の排出は、人間の健康に悪影響を及ぼし得る室内空気質問題として広く認識されている。VOCは、カーペットやカーペットタイル自体からだけでなく、カーペットやカーペットタイルを床面に固定するために使用される接着剤からも生じる。また、カーペットに使用される素材には、製造、設置、使用、メンテナンス、及び使用済みの用途で有害となる可能性のある有毒成分が含まれていてはならない。現在使用されている化石燃料ベースのバッキング材料の具体的な毒性問題は、ビチューメン中に存在する有毒なPAH(多環式芳香族炭化水素)の存在、及びPVCの焼却後の燃焼ガス中での有毒成分の形成、及びポリオレフィン用モノマーの存在である。
【0007】
米国特許出願公開第2006/0134374号には、リサイクルされた消費後ガラスから製造されたガラス粉末を使用して作られるカーペットバッキングについて記載がされている。それは、12〜20質量%のエチレン酢酸ビニル(EVA)ポリマー、0〜55質量%のガラス充填材、及び20〜40質量%の樹脂を含む充填ホットメルトを含む。 このカーペットバッキングに組み入れることができる充填材の量は比較的少ない。また、非バイオベースのEVAホットメルトの量が比較的多く、それによってカーペットバッキングの持続可能性(sustainability)が損なわれている。ポリマーを製造するのにより多くのエネルギーを必要とするため、EVAはロジン(その誘導体を含む)よりも環境影響が大きい。
【0008】
米国特許出願公開第2011/0189427号は、以前のカーペットタイル構築物よりも軽量で、より環境に優しい材料を利用するカーペットタイルを提供することに関するものである。ここでは、25質量%のポリ塩化ビニルコポリマー及びホモポリマー、53.8質量%の再生ガラス、並びに21%のエポキシ化大豆油とひまし油の酢酸エステルとの混合物を含むカーペットバッキングが記載されている。 このカーペットバッキングに組み入れることができるフィラーの量は比較的少ない。さらに、そのようなカーペットバッキングは、完全に生物由来の形態では提供されていない。このバッキングは、比較的高い割合の非バイオベースのポリ塩化ビニル(PVC)を使用し、それによってカーペットタイルの持続可能性が損なわれている。PVCは、このポリマーを製造するのにより多くのエネルギーを必要とするため、ロジン(その誘導体を含む)よりも環境影響が大きい。また、このカーペットバッキングに組み入れることができるフィラーの量は比較的少ない。
【0009】
米国特許第4,206,007号には、15〜19質量%のスチレン−ブタジエンゴム、0.8〜5質量%の鹸化トールオイルピッチ、及び80質量%の充填材を含むカーペットバッキングが記載されている。スチレン−ブタジエンゴムは、バイオベースではない。このように、このカーペットバッキングの持続可能性は損なわれている。スチレン−ブタジエンゴムは、このポリマーを製造するのにより多くのエネルギーを必要とするため、ロジン(その誘導体を含む)よりも環境影響が大きい。また、このバッキングは、スチレンブタジエンゴムラテックスからなり、これは水中分散液である。これにより、カーペット製造中に水を蒸発させるために多くの加熱エネルギーが必要とされ、それ故に持続可能性が低い。
【0010】
米国特許第4443575号明細書は、以下:
− 5〜65質量%、好ましくは10〜40質量%の、オレフィン−極性モノマーコポリマー、好ましくはエチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA);
− 1〜50質量%の量の、沸点が250℃以上であり、分子量が258〜482であり、室温で液体である、非縮合三環性芳香族炭化水素化合物の群から選択される1種以上のメンバーからなる合成油;
− 30〜90質量%の量の、無機充填材。
− 最高で50%までの量の、固体の低分子化合物成分
を含むバッキング層を有するカーペット又はカーペットタイルを開示している。
【0011】
米国特許出願公開第2011/0008567号には、プレコート層又は接着性バッキング層が、少なくとも1種の非塩素化非ポリビニルブチラールの熱可塑性ポリマー(エチレン/酢酸ビニル(EVA)ポリマーであってよい)と、最高で90質量%までの量の少なくとも1種の充填材(CaCOであってよい)と、任意の少なくとも1種の油(好ましくはパラフィン系油)と、0〜15質量%の粘着性付与剤とを含み得るカーペット又はカーペットタイルが開示されている。
【0012】
仏国特許出願公開第2702183号明細書には、織られているか否かにかかわらない合成繊維からなる基材(2)からなるタイプの、接着剤で結合されたフロアマットが開示されている。このフロアマットは、その下面上に、その表面全体にわたって、内側から外側に向かって、プライマリー層(3)と、スチレン及びカルボキシル化ブタジエンのコポリマー並びに天然ラテックスの、ロジンエステル及び炭化水素樹脂中の分散物からなる接着層(4)とを含むことを特徴とする。この層は、ASTM測定条件下で8〜10cmの間の値を有する粘着性、及び500g/cm程度の剥離力を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0134374号
【特許文献2】米国特許出願公開第2011/0189427号
【特許文献3】米国特許第4,206,007号
【特許文献4】米国特許第4443575号
【特許文献5】米国特許出願公開第2011/0008567号
【特許文献6】仏国特許出願公開第2702183号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、化石燃料の必要性を減らし、かつ/あるいは温室効果ガスの排出を減らす、カーペット又はカーペットタイルを提供することである。追加的又は代替的に、VOCが少なく、かつ/あるいは有毒成分を含まない、カーペット又はカーペットタイルが必要とされている。追加的又は代替的に、よりバイオベースの、かつ/あるいはより環境的に持続可能な、すなわち環境影響がより小さい、カーペット又はカーペットタイルが必要とされている。追加的又は代替的に、より経済的に製造することができるカーペット又はカーペットタイル、好ましくは完全にバイオベースのカーペット又はカーペットタイルが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
第1の側面では、本発明は、テキスタイルトップクロス、プレコート層、及びバッキング層を含むカーペット又はカーペットタイルであって、
前記バッキング層が、バッキング組成物を含み、
前記バッキング組成物が、
− 樹脂、好ましくは、ロジン又はロジン誘導体;
− 油、好ましくは、植物油;
− 任意選択で含まれていてよい熱可塑性エラストマー;及び
− 充填材
を含む、カーペット又はカーペットタイルに関する。
【0016】
1つの実施態様では、本明細書で教示するバッキング組成物は、
− 約5質量%〜約50質量%の、樹脂、好ましくは、ロジン又はロジン誘導体;
− 約0.1質量%〜約20質量%の、油、好ましくは、天然油;
− 約0質量%〜約10質量%の、熱可塑性エラストマー;及び
− 約50質量%〜約95質量%の、充填材
を含んでいてよい。
【0017】
1つの実施態様では、本明細書で教示するバッキング組成物は、EN1427:2007に記述された方法を用いて測定して、60〜180℃の範囲の環球式軟化点を有し、かつ/あるいは、EN1426:2007に記述された方法を用いて測定して、0.2〜200×0.1mmの範囲の25℃での針貫入を有する
【0018】
1つの好ましい実施態様では、樹脂は天然樹脂であり、好ましくは、ロジン又はロジン誘導体、例えばエステル化ロジン、水添ロジン、フェノールロジン、テルペンロジン等から選択される。
【0019】
1つの好ましい実施態様では、油は天然油であり、好ましくは植物油であり、より好ましくは精製又は変性された植物油であり、さらにより好ましくは、菜種油、精製菜種油、ヒマワリ油、精製ヒマワリ油、及び精製高オレイン酸ヒマワリ油からなる群から選択される。天然油は、植物、動物、及び/又は藻類由来であるか又はそれらから得られる(非化石)。これは、必要とされる特性を付与するために(より単純な)物質から(人工的に/意図的に)作られる合成油とは対照的である。
【0020】
1つの実施態様では、バッキング組成物は、約0.1質量%〜約5質量%の熱可塑性エラストマーを含んでいてよい。
【0021】
1つの実施態様では、熱可塑性エラストマーは、エチレン及び酢酸ビニルのコポリマーである。
【0022】
1つの実施態様では、可塑性エラストマーは、ポリスチレン及びポリブタジエンのブロックコポリマー(SBS)である。
【0023】
1つの実施態様では、熱可塑性エラストマーは、ポリオレフィンポリマーである。
【0024】
1つの実施態様では、熱可塑性エラストマーは、ポリヒドロキシアルカノエートポリマーである。
【0025】
1つの実施態様では、充填材は、炭酸カルシウム(石灰石)、ケイ酸塩、シリカ、シリカの酸化物、アンチモンの炭酸塩、硫酸塩及び酸化物、アルミニウム三水和物、カーボンブラック、タルク、粘土、カオリン、有機充填材(ウッドチップ、木粉、殻粉など)、植物性材料(植物繊維、植物の殻、及び植物残渣など)、並びにリサイクル材料(リサイクルゴム、リサイクルプラスチック、及びリサイクル繊維など)から選択される。
【0026】
1つの好ましい実施態様では、充填材は、石灰石、好ましくはリサイクルされた石灰石である。
【0027】
1つの実施態様では、バッキング組成物は、0質量%〜2質量%の抗酸化剤をさらに含んでいてよい。
【0028】
1つの実施態様では、本明細書で教示するカーペット又はカーペットタイルは、ビチューメンを本質的に含まないことができる。
【0029】
1つの実施態様では、本明細書で教示するカーペット又はカーペットタイルは、炭化水素ワックスを本質的に含まないことができる。
【0030】
第2の側面では、本発明は、
− ヤーン又は繊維を含む表面と、プレコート層を含む裏面とを含む、プレコーティングされたトップクロスを準備する工程;
− 本明細書で教示するバッキング組成物を調製する工程;及び
− 前記バッキング組成物を前記プレコート層上に適用(apply)する工程
を含む、本明細書で教示するカーペット又はカーペットタイルの製造方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、トップクロス、プレコート層、及びバッキング層を含むカーペット又はカーペットタイルであって、前記バッキング層は、バッキング組成物を含み、前記バッキング組成物は、(1)樹脂、好ましくはロジン又はロジン誘導体;(2)油、好ましくは天然由来の油;(3)任意に、熱可塑性エラストマー;及び(4)充填材を含む、カーペット又はカーペットタイルに関する。
【0032】
カーペット又はカーペットタイルにおいて、テキスタイルトップクロスは、タフティング法、ウィービング法、又はニードルフェルト法によって最も一般的に製造される。 次に、接着剤であることが多いプレコート層をテキスタイルトップクロスの裏側(非装飾側)に塗布して、ヤーン又は繊維をテキスタイルトップクロスにしっかりと固定することができる。このプレコート層は、ヤーンフィラメント又は繊維がトップクロス内で確実に一緒に結合されるようにする。得られたプレコートトップクロスは、その表面側にヤーン又は繊維を含み、その裏面にプレコート層を含む。 続いて、バッキング層をプレコート層上に塗布して、平坦性を高め、寸法安定性、剛性、及び重量を与え、そして設置のための接着剤の必要性を最小限にすることができる。 寸法安定性のためのガラスベール又はガラススクリム、及び/又は不織布被覆フリース等の他の層を組み込んで、カーペット又はカーペットタイルを構成することができるが、本発明の文脈において、これらの層は必須ではない。
【0033】
充填材を除くバッキング組成物の成分は、「バインダー」を構成する。カーペット又はカーペットタイルのバッキング組成物中のこのバインダーは、好ましくは、少なくとも75%、好ましくは少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、さらにより好ましくは少なくとも95%のバイオベースの材料を含み、そして 好ましくは完全にバイオベースである。本明細書で使用される「バイオベース」という用語は、先史時代の生物から作られた再生不可能な化石燃料とは対照的に、現代の生物に由来する物質から意図的に作られた材料を指す。
【0034】
適切な樹脂は、通常、室温で固体形態である。樹脂は、樹脂を室温で取り扱うことを可能にし、混合及び適用の工程を合理的な加工温度にすることを可能にするために、理想的には約65℃〜約160℃、好ましくは約80℃〜120℃の融点を有する。
【0035】
本発明の文脈において使用される樹脂は、天然又は合成の樹脂であり得る。樹脂は、好ましくは天然樹脂であり、より好ましくはロジン、すなわち、未変性ロジン、又はロジンの変性によってロジンから誘導されたロジン(すなわちロジン誘導体)である。ロジンは、マツ及び他の植物、主に針葉樹から得られる樹脂である。それは半透明であり、黄色から黒まで色が様々である。室温でロジンはもろくなるが、ストーブトップ温度で溶ける。それは主として様々な樹脂酸からなる。本発明で使用されるロジンは、変性されていてもよく、例えば、エステル化ロジン、水添ロジン、二量化ロジン、フェノールロジン、テルペンロジン等であってよい。適切なエステル化ロジンは、ロジンと、モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−、多官能−アルコール又はそれらの組み合わせ(メチルアルコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、及びそれらの組み合わせを含む)との反応生成物であってよい。本発明で使用されるロジン又はロジン誘導体は、任意の市販の種類のロジン、例えば、木材ロジン、ガムロジン、トールオイルロジン、及び、それらの粗製又は精製状態のそれらの混合物等から誘導することができる。
【0036】
油は天然油でも合成油でもよいが、好ましくは天然油、好ましくは植物油であり、これらは任意に精製又は変性され、例えば水素添加又は部分水素添加されていてよく、より好ましくは、菜種油、精製菜種油、ひまわり油、及び精製ひまわり油からなる群から選択される。油を添加することによって、組成物の充填材の充填量を増加させることができ、それによって必要とされるポリマーの量が低減される。そのようなポリマーは比較的高い環境影響を有する。組成物に組み入れることができる充填材の量を増やすことは、充填材が比較的低い環境影響を有するため、非常に有益である。油は可塑剤としても作用し、バッキング組成物を軟化させ、バッキング組成物をより柔軟にする。
【0037】
充填材は、任意の周知の充填材、例えば、鉱物充填材又は有機充填材等であってよい。適切な種類の充填材としては、炭酸カルシウム(石灰石)、ケイ酸塩、シリカ、シリカの酸化物、アンチモンの炭酸塩、硫酸塩及び酸化物、アルミニウム三水和物、カーボンブラック、タルク、粘土、カオリン、木粉及び殻粉が挙げられる。充填材の粒径は、約0.01μm〜約1mmの範囲の大きさであり得、そして所望の平均粒径となるように分別又は分類され得る。これらの充填材に加えて、様々に形づくられた充填材、バイオベース充填材及び/又は再生充填材、例えば、木材チップ、天然繊維、植物殻、植物残渣、合成繊維、ガラス繊維、再生繊維、再生ゴム、再生プラスチック及び他の再生材料等を、本明細書中で教示する組成物中に組み入れることができる。
【0038】
1つの好ましい実施態様では、充填材は、石灰石、好ましくはリサイクルされた石灰石である。
【0039】
熱可塑性エラストマーは、本明細書に教示されるバッキング組成物中に存在していても存在していなくてもよい。存在する場合、本明細書で教示するバッキング組成物は、好ましくは、約0.1質量%〜約5質量%の熱可塑性エラストマー、例えば、約0.20質量%〜約4.0質量%、約0.30質量%〜約3.5質量%、及び約0.50%〜約3.0質量%等の熱可塑性エラストマーを含む。
【0040】
熱可塑性エラストマーは、いわゆるビチューメン改質剤であってよい。それはエチレンと酢酸ビニルとのコポリマー(EVA)、ポリスチレンとポリブタジエンとのブロックコポリマー(SBS)、例えば10質量%〜70質量%のスチレン含有量を有するSBS、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、又は他の熱可塑性エラストマーであってよい。
【0041】
熱可塑性エラストマーは、エチレン−酢酸ビニル(EVA)とすることができる。EVAは、エチレンと酢酸ビニルの共重合体である。酢酸ビニルの質量割合は、1〜50質量%、例えば10〜40質量%の範囲で様々であってよく、残りはエチレンである。それは、典型的なエラストマー特性(すなわち、靭性及び柔軟性)を有するポリマーである。熱可塑性エラストマーを添加すると、バッキング組成物の弾性及び耐クリープ性が向上する。ビチューメン改質剤すなわち熱可塑性エラストマーは、一般に、高温(一般に170℃超)で、かつ/あるいは高剪断ミキサー中で、カーペットバッキングと混合される。市場で入手可能な2つの一般的なビチューメン改質剤すなわち熱可塑性エラストマーは、SBSブロックコポリマー(例えば、Kraton製のKraton DSBS(登録商標))又はEVAエラストマー(例えば、ExxonMobil製のPolybilt 106(登録商標))である。
【0042】
1つの実施形態では、熱可塑性エラストマーは、ポリオレフィンポリマー改質剤、好ましくは市販されているポリオレフィン、例えば、Exxon Mobile Vistamaxx(登録商標)顆粒である。
【0043】
1つの実施形態では、熱可塑性エラストマーは、ポリヒドロキシアルカノエートポリマー改質剤、好ましくは市販されているポリヒドロキシアルカノエート、例えば、Metabolix(登録商標)ミレル顆粒である。
【0044】
1つの実施形態では、バッキング組成物は、バッキング組成物の経時的劣化を防ぐために、0〜2質量%の酸化防止剤をさらに含む。適切な酸化防止剤の非限定的な例には、立体障害フェノール、立体障害アミン、及びホスフィット、例えば、BASFからのIrganox(登録商標)1010及びIrgafos(登録商標)168、並びにSIグループからのEthanox 310(登録商標)等が含まれる。
【0045】
1つの実施形態では、カーペット又はカーペットタイルは、バッキング組成物からなるバッキング層を含み、前記バッキング組成物は、以下を含む:
(1)約5質量%〜約50質量%、好ましくは約6質量%〜約40質量%、より好ましくは約7質量%〜約35質量%、さらにより好ましくは約8質量%〜約32質量%、さらにより好ましくは約9質量%〜約30質量%、例えば約10質量%〜約28質量%又は約11〜約25質量%等の、樹脂、例えばロジン又はロジン誘導体等;
(2)約0.1質量%〜約20質量%、例えば、約0.1質量%〜約15質量%、約0.25質量%〜約11質量%、約0.5質量%〜約10質量%、約0.8質量%〜約8質量%、約1質量%〜約6質量%、約1.4質量%〜約5質量%、約1.8質量%〜約4質量% w)等の、油、例えば、植物油等、例えば菜種油;
(3)約0質量%〜約10質量%、例えば、約0.1質量%〜約10質量%、約0.2質量%〜約9質量%、約0.3質量%〜約8質量%、約0.4質量%〜約6質量%、約0.5質量%〜約4質量%、又は約0.75質量%〜約2.5質量%等の、熱可塑性エラストマー;及び
(4)約50質量%〜約95質量%、例えば、約60質量%〜約94質量%、約70質量%〜約92質量%、約75質量%〜約90質量%、約75質量%〜約88質量%、約77質量%〜約86質量%等の、充填材。バッキング組成物は、典型的には、プレコートトップクロスのプレコート層上に適用される。
【0046】
適切な実施形態では、本明細書に教示されるバッキング組成物は以下を含む:
(1)約5質量%〜約50質量%、好ましくは約6質量%〜約40質量%、より好ましくは約7質量%〜約35質量%、さらにより好ましくは約8質量%〜約32質量%、さらにより好ましくは約9質量%〜約30質量%、例えば約10質量%〜約28質量%又は約11〜約25質量%等の、本明細書に教示されるロジン又はロジン誘導体;
(2)約0.1質量%〜約20質量%、例えば、約0.1質量%〜約15質量%、約0.25質量%〜約11質量%、約0.5質量%〜約10質量%、約0.8質量%〜約8質量%、約1質量%〜約6質量%、約1.4質量%〜約5質量%、約1.8質量%〜約4質量% w)等の、植物油、例えば、任意に精製されていてよい菜種油等;
(3)約0質量%〜約10質量%、例えば、約0.1質量%〜約10質量%、約0.2質量%〜約9質量%、約0.3質量%〜約8質量%、約0.4質量%〜約6質量%、約0.5質量%〜約4質量%、又は約0.75質量%〜約2.5質量%等の、エチレン−酢酸ビニルコポリマー;及び
(4)約50質量%〜約95質量%、例えば、約60質量%〜約94質量%、約70質量%〜約92質量%、約75質量%〜約90質量%、約75質量%〜約88質量%、約77質量%〜約86質量%等の、充填材、例えば石灰石等。
【0047】
バッキング組成物は、材料の軟化点及び稠度(consistency)によって特徴付けられ得る。軟化点は、材料の稠度に対する温度の影響の尺度である。軟化点は、当技術分野において公知の任意の方法に準拠して測定することができ、例えば、EN1427:2007の、−ビチューメン及びビチューメンバインダー−軟化点の測定−環球法に記載の方法に準拠して測定することができる。特定の温度、負荷及び負荷時間の条件下での材料の稠度は、当技術分野で公知の任意の方法を使用して測定することができ、例えば、EN1426:2007の、−ビチューメン及びビチューメンバインダー−針貫入の測定の方法に準拠して測定することができる。針貫入とも呼ばれる稠度は、標準的な針が材料に貫入する、ミリメートルの1/10単位の距離で表される。
【0048】
好適な実施形態では、バッキング組成物は、環球式軟化点が、好ましくはEN1427:2007に準拠して測定して、60〜180℃、好ましくは70〜160℃、より好ましくは75〜140℃、さらにより好ましくは80〜120℃の範囲にあり、かつ/あるいは、25℃での針貫通が、好ましくはEN1426:2007に準拠して測定して、0.2〜200×0.1mm、例えば、0.5〜100×0.1mm、0.8〜75×0.1mm、又は1〜50×0.1mm等の範囲であることを特徴とする。
【0049】
製造されたカーペットは、EN1307−2014:テキスタイル床材−分類に準拠して分類することができる。この欧州規格は、次の特性:摩耗、外観保持、追加の性能特性、及び高級評価分類のうちの1つ又は複数に関して、敷物及びランナー(ISO 2424を参照)を除くすべてのテキスタイル床材及びカーペットタイルを、使用クラスに分類するための要件を規定している。
【0050】
本発明は、
− 本明細書に教示される、ヤーン又は繊維を含む表面側と、プレコート層を含む裏面側とを含む、プレコーティングされた上布を準備する工程;
− 本明細書に教示されるバッキング組成物を調製する工程;及び
− 前記バッキング組成物を前記プレコート層上に適用する工程
を含む、本明細書に教示されるカーペット又はカーペットタイルの製造方法にも関する。
【0051】
プレコーティングされたトップクロスは、上で教示したとおり、プレコート層をテキスタイルトップクロス上に適用することによって調製することができる。
【0052】
任意選択で、ガラスベール、ガラススクリム、フォーム層、不織布被覆フリース等を含むがこれらに限定されない他の層が、バッキング組成物の適用前、適用中又は適用後に追加される。
【0053】
本明細書に教示されるバッキング組成物は、前記バッキング組成物の個々の成分を混合して溶融状態の組成物にすることによって調製することができる。溶融状態は、通常、高温、例えば120〜200℃等で起こる。次いで、このバッキング組成物は、当技術分野で知られている任意の方法を使用して、シート様構造に形成することができ、次いで、プレコーティングされたトップクロスの裏面(プレコート層を含む側面)上に適用されて、バッキング層を形成することができる。ガラスベール又はスクリムを、当技術分野において公知の任意の方法を使用して、寸法安定性のためにバッキング層に組み入れてもよい。2層以上のバッキング層を適用して、例えば、別の層、例えばフォーム層、ガラスベール又はガラススクリム等を、前記2つ以上のバッキング層の間に追加することができる。バッキング層の外表面側に、ポリプロピレン不織布等のカバーフリースを加えて、床への付着又は汚れを防ぐことができる。
【実施例】
【0054】
熱可塑性組成物を含まない、以下のバッキング組成物を調製した:
石灰石充填材 82.0質量%
ロジングリセリンエステル 15.2質量%
精製ひまわり油−高オレイン酸 2.8質量%。
【0055】
このバッキング組成物の軟化点は、EN1427:2007に準拠して測定して、94℃であった。バッキング組成物の25℃での針貫入は、EN1426:2007に準拠して測定して、10.9×0.1mmであった。バッキング組成物のバインダーは、100%のバイオベース含量を有していた。
このバッキング組成物を、140℃〜150℃の温度で、ブレードミキサー内で、1工程で混合した。
【0056】
熱可塑性組成物を含む、以下のバッキング組成物を調製した:
石灰石充填材 82.0質量%
ロジングリセリンエステル 14.3質量%
精製菜種油 2.3質量%
ビニル酢酸含量24%のエチレン−ビニル酢酸(EVA) 1.4質量%。
【0057】
このバッキング組成物の軟化点は、EN1427:2007に準拠して測定して、100℃であった。バッキング組成物の25℃での針貫入は、EN1426:2007に準拠して測定して、2.5×0.1mmであった。バッキング組成物のバインダーは、92%のバイオベース含量を有していた。
【0058】
このバッキング組成物の個々の成分と、熱可塑性エラストマーとを、以下の2工程で、一緒に混合してバッキング組成物に組み入れた。
【0059】
工程1:
最初の工程では、EVA顆粒の全てを、185℃に加熱したニーダー内で、石灰石/ロジン/菜種油の混合物の一部に混ぜ入れることによって、プレミックスを作成した。この工程は、EVAが他の成分と十分に混合されるために十分なせん断及び温度を提供するように実施した。これにより、以下の組成のプレミックスが得られた:
石灰石充填材 72.4質量%
ロジングリセリンエステル 12.7質量%
精製菜種油 6.0質量%
ビニル酢酸含量24%のエチレン−ビニル酢酸(EVA) 8.9質量%。
【0060】
工程2:
第二の工程では、石灰石、ロジン、及び菜種油の残りの部分を、標準的な加熱された混合容器内で160℃にてプレミックスと混合し、バッキング組成物の最終組成物を得た。
【0061】
このバッキング組成物を、次に、シート様構造に形成させ、プレコーティングされたトップクロスのプレコート層上に約160℃の温度で適用した。このケースでは、タフティングされた(房状の)ループパイルカーペットを使用した。ガラスベール又はガラススクリムを、寸法安定性のために、バッキング組成物に組み入れた。バッキング組成物の外側表面に、床への粘着又は床の汚染を避けるために、被覆フリースを加えた。最後に、カーペットをカーペットタイルに切り分けた。
【0062】
製造したタフティングされたループパイルカーペットタイルは、EN1307−2014:テキスタイル床材−分類に準拠した、「使用クラス33:商業的な長時間使用」に適合する基準に合格した。排出測定(emission measurement)により、このバッキングは低排出であり、「GUT製品試験2010:μg/m単位の排出限界値チャンバー試験」に記載されている通りの、厳格な、コミュニティ環境に優しいカーペット(geminschaft umweltfreundlicher teppichboden:GUT)のカーペット排出要件に合格する必要があるカーペットに適していることが示された。このバッキングには、使用禁止の対象となる物質、又は汚染物質のGUTリストに記載されている限界値を持つ物質が含まれていないため、汚染物質に関する厳しいGUT要件を満たす必要があるカーペットに適している。
【0063】
バイオベースの素材を使用することによって、カーペットのバッキングが地球温暖化に与える影響が軽減された。天然樹脂及びオイル中に存在する炭素は、空気中に存在するCOから隔離されている。製品が焼却されると、エネルギーの無駄遣いを伴う可能性があるが、隔離されたCOは大気中に放出され、余分なCOは生成されない。
【国際調査報告】