(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521924
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】内部ポンプ機構を備えた真空密封可能容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 51/16 20060101AFI20190712BHJP
【FI】
   !B65D51/16 210
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】2019504097
(86)(22)【出願日】20170725
(85)【翻訳文提出日】20190318
(86)【国際出願番号】US2017043766
(87)【国際公開番号】WO2018022644
(87)【国際公開日】20180201
(31)【優先権主張番号】62/482,022
(32)【優先日】20170405
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/367,541
(32)【優先日】20160727
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/658,330
(32)【優先日】20170724
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519023824
【氏名又は名称】エイチビーエル ホールディングス,エルエルシー
【住所又は居所】アメリカ合衆国,カリフォルニア州 94117,サンフランシスコ,セントラル アベニュー 50
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】コスガレア,アンドリュー,ディー.
【住所又は居所】アメリカ合衆国,カリフォルニア州 94301,パロアルト,ローウェル アベニュー 119
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA02
3E084AA12
3E084AB10
3E084BA02
3E084CA01
3E084DA01
3E084EA02
3E084EC03
3E084FC20
3E084GA08
3E084GB12
3E084HA05
3E084HB06
3E084HC03
3E084HD04
3E084KA04
3E084KA19
3E084LD30
(57)【要約】
容器及び蓋によって形成された気密キャビティを真空密封するためのポンプ機構は、穴部であって、気密キャビティからの空気が穴部に入ることを可能とし、穴部内の空気が気密キャビティに戻ることを阻止する第1の一方向シールと、穴部内の空気が気密キャビティに戻ることなく穴部から出ることを可能とし、穴部の外の空気が穴部に入ることを阻止する第2の一方向シールと、を含む穴部と、穴部の内部に配置されたピストンと、穴部、第1及び第2の一方向シール、及びピストンによって囲まれたチャンバと、を含む。ピストンの第1の方向の作動によって、空気が気密キャビティから抜かれて第1の一方向シールを通ってチャンバに入り、ピストンの第2の方向の作動によって、空気は第2の一方向シールを通ってチャンバから出る。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を真空密封するための内部ポンプ機構を用いる容器の蓋であって、
容器に接続するためのベースと、
前記ベース上に配置された筐体であって、この筐体及び前記ベースは相互に対して回転可能である、筐体と、
前記ベースに結合された半円形穴部であって、
第1の端部における一方向弁であって、空気が前記穴部の前記第1の端部を通って入ることを可能とすると共に空気が前記穴部の前記第1の端部から出るのを阻止する、一方向弁と、
第2の端部における開口であって、空気が前記穴部の前記第2の端部を通って入ること及び出ることの双方を可能とする、開口と、
を備えた、半円形穴部と、
前記筐体に結合された半円形ピストンであって、
前記穴部の内部キャビティと相補的な形状を有し、前記穴部の前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記穴部の内部に配置されたピストンヘッドと、
前記ピストンヘッドに配置され、前記ピストンが前記穴部の前記第1の端部から離れる第1の方向において半径方向に作動された時に気密シールを形成し、前記ピストンが前記穴部の前記第1の端部の方へ近付く第2の方向において半径方向に作動された時に空気が通過することを可能とする限定された圧縮性シールであって、半径方向の作動の前記第1及び第2の方向は前記ベースに対する前記筐体の第1及び第2のねじり方向によって画定される、限定された圧縮性シールと、
を備えた、半円形ピストンと、
前記穴部、前記一方向弁、及び前記ピストンヘッドによって囲まれたチャンバと、を備え、
前記第1の方向における前記ピストンの半径方向の作動によって、前記チャンバ内の空気圧が低下して、前記穴部の前記第1の端部における前記一方向弁を通って前記チャンバ内に空気が入り、前記第2の方向における前記ピストンの半径方向の作動によって、空気は前記ピストンヘッド上に配置された前記限定された圧縮性シールの周りを通って前記チャンバから出る、容器の蓋。
【請求項2】
前記ピストンは、第1の領域及び第2の領域を備え、
前記第1の領域は、前記穴部の内部に配置された前記ピストンヘッドを備え、
前記第2の領域は、前記筐体に機械的に結合され、
前記ベースに対する前記筐体の第1の方向の回転によって前記ピストンは前記穴部を通って前記第1の方向に半径方向に作動され、
前記ベースに対する前記筐体の前記第1とは反対の第2の方向の回転によって前記ピストンは前記穴部を通って前記第2の方向に半径方向に作動される、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項3】
前記ピストンヘッドは、溝を備え、
前記限定された圧縮性シールは、前記溝内に配置されたオーリングを備え、
前記ピストンが前記第1の方向に作動された時に前記オーリングは前記ピストンヘッドと前記穴部の内部との間にシールを形成し、
前記ピストンが前記第2の方向に作動された時に前記オーリングは前記溝内で摺動して前記ピストンヘッドと前記穴部の内部との間を空気が通過することを可能とする、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項4】
前記ベースは、前記容器の蓋の中央軸に沿った支持部を備え、
前記ピストンは、前記支持部の上に配置された中央孔を備えており、
前記中央軸を中心として前記筐体が回転した時に前記ピストンの半径方向の作動を支持する、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項5】
前記一方向弁は、前記穴部の孔と前記ベースの相補的な孔との間に配置されて、前記ピストンが前記第1の方向に作動された時に空気が前記ベースの下方から前記穴部に入ることを可能とする、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項6】
前記一方向弁は、係合解除機構を備え、
前記ピストンヘッドが前記係合解除機構と位置合わせされると前記一方向弁が開いて、空気が前記一方向弁を迂回して双方向に移動することを可能とする、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項7】
前記容器の蓋の中央軸に沿って支持部内に同軸に配置されたドーム弁を更に備え、
前記ドーム弁は、押圧された時に前記容器内の圧力を解放するように構成されている、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項8】
1つの開口を備えた容器を更に備え、
前記開口は、前記蓋の前記ベースに接続すると共に前記容器と前記ベースとの間の気密シールを生成するため前記ベースと相補的な形状を有し、
前記ピストンを前記第1の方向に作動することによって空気は前記一方向弁を通って前記容器から抜かれる、請求項1に記載の容器の蓋。
【請求項9】
容器及び蓋によって形成された気密キャビティを真空密封するための内部ポンプ機構であって、
容器又は蓋の内部に配置されたトロイダル形状の穴部であって、
前記気密キャビティからの空気が前記穴部に入ることを可能とし、前記穴部の内部の空気が前記気密キャビティに戻ることを阻止する第1の一方向シールと、
前記穴部の内部の空気が前記気密キャビティに戻ることなく前記穴部から出ることを可能とし、前記穴部の外部の空気が前記穴部に入ることを阻止する第2の一方向シールと、
を含む、穴部と、
前記穴部の内部に配置された半円形ピストンであって、前記穴部の内部キャビティと相補的な形状を有するピストンヘッドを備えた、半円形ピストンと、
前記穴部、前記第1の一方向シール、前記第2の一方向シール、及び前記ピストンヘッドによって囲まれたチャンバと、を備え、
前記穴部に対する前記ピストンの第1の方向における半径方向の作動によって、前記チャンバ内の空気圧が低下して、空気が前記気密キャビティから抜かれると共に前記第1の一方向シールを通って前記チャンバに入り、
前記穴部に対する前記ピストンの第2の方向の半径方向の作動によって、空気が前記第2の一方向シールを通って前記チャンバから出る、内部ポンプ機構。
【請求項10】
前記第1の一方向シールは、前記穴部の壁の第1の領域に配置された一方向弁であり、
前記第2の一方向シールは、前記穴部の前記壁の第2の領域に配置された一方向弁である、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項11】
前記第1の一方向シールは、前記穴部の壁に配置された一方向弁であり、
前記第2の一方向シールは、前記ピストンのヘッドに配置された限定された圧縮性シールであって、この圧縮性シールは、前記ピストンが前記第1の方向に作動された時に気密シールを形成し、前記ピストンが前記第2の方向に作動された時に空気が通過することを可能とする、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項12】
前記ピストンは、第1の領域及び第2の領域を備え、
前記第1の領域は、前記穴部の内部に配置された前記ピストンヘッドを備え、
前記第2の領域は、蓋の筐体に機械的に結合され、
蓋のベースに対する前記蓋の筐体の第1の方向の回転によって前記ピストンは前記穴部を通って前記第1の方向に半径方向に作動され、
前記蓋のベースに対する前記蓋の筐体の前記第1とは反対の第2の方向の回転によって前記ピストンは前記穴部を通って前記第2の方向に半径方向に作動される、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項13】
前記第2の一方向シールは、前記ピストンヘッドの溝内に配置されたオーリングを備える限定された圧縮性シールであり、
前記ピストンが前記第1の方向に作動された時に前記オーリングは前記ピストンヘッドと前記穴部の内部との間にシールを形成し、
前記ピストンが前記第2の方向に作動された時に前記オーリングは前記溝内で摺動して前記ピストンヘッドと前記穴部の内部との間を空気が通過することを可能とする、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項14】
ベース及び筐体を備えた容器の蓋を更に備え、
前記ベースは、前記容器の蓋の中央軸に沿った支持部を備え、
前記ピストンは、前記支持部の上に配置された中央孔を備えており、
前記中央軸を中心として前記筐体が回転した時に前記ピストンの半径方向の作動を支持する、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項15】
ベースを備えた蓋を更に備え、
前記第1の一方向シールは、前記穴部の孔と前記ベースの相補的な孔との間に配置された一方向弁であって、前記ピストンが前記第1の方向に作動された時に空気が前記ベースの下方から前記穴部に入ることを可能とする、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項16】
容器及び蓋を更に備え、
前記容器は、前記蓋に接続すると共に前記容器と前記蓋との間の気密シールを生成するため前記蓋と相補的な形状を有する開口を有し、
前記ピストンを前記第1の方向に作動することによって空気は前記一方向シールを通って前記容器から抜かれる、請求項9に記載の内部ポンプ機構。
【請求項17】
容器及び蓋によって形成された気密キャビティを真空密封する方法であって、
前記容器の中央軸に対して第1の半径方向に前記蓋に第1のトルクを与え、前記容器に対して前記蓋を前記第1の半径方向に回転させ、これによって、前記蓋の移動部分に結合された半円形ピストンを、前記蓋の非移動部分に結合されたトロイダル形状の穴部内に配置された第1の一方向シールから離れる方へ作動させることと、
前記容器の前記中央軸に対して前記第1の半径方向と反対の第2の半径方向に前記蓋に第2のトルクを与え、前記容器に対して前記蓋を前記第2の半径方向に回転させ、これによって、前記トロイダル形状の穴部に配置された前記第1の一方向シールに近付く方へ前記ピストンを作動させることと、を含み、
前記ピストンを前記第1の一方向シールから離れる方へ作動させることによって、ある体積の空気を前記気密キャビティから抜くと共に前記第1の一方向シールを通して前記トロイダル形状の穴部へ入れ、
前記ピストンを前記第1の一方向シールに近付く方へ作動させることによって、前記ある体積の空気を前記気密キャビティに再び入れることなく第2の一方向シールを通して前記トロイダル形状の穴部から出す、方法。
【請求項18】
第1及び第2のトルクの連続サイクルを1回以上適用することを更に含み、
第1及び第2のトルクの連続サイクルの各々によって、前記気密キャビティから追加の体積の空気を連続的に抜く、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ピストンヘッドを、前記第1の一方向シールに結合された係合解除機構と位置合わせすることによって、前記気密キャビティ内の圧力を解放して、空気が前記第1の一方向シールを迂回して双方向に移動することを可能とすることを更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記蓋の中央軸に沿って支持部内に同軸に配置されたドーム弁を押圧することによって前記気密キャビティ内の圧力を解放することを更に含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本出願は、一般に、傷みやすい消耗品の貯蔵に関し、より具体的には、内部の物品の新鮮さ及び使用可能な保存期間を維持する真空密封可能容器に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] ほとんどの消耗品は傷みやすい。多くの場合、味、手触り、又は効能の劣化の状態は、大気暴露に直接関連する。場合によっては、そのような属性の知覚品質(「新鮮さ」)は、周囲空気の存在下では数日で著しく低下する可能性がある。これは周知であり、傷みやすい消耗品の多くの販売業者は、大気暴露に伴う品質低下を阻止するため製品に気密包装を用いている。しかしながら、これらの製品は開封されると、新鮮さの急速な低下が始まる。
【0003】
[0003] 製品の包装を開封した後に新鮮さを保つため、傷みやすい消耗品を貯蔵する多数の家庭用の気密容器が開発されている。このような容器には欠点があり、そのため、新鮮さの低下を著しく妨げる能力を達成できない。
【0004】
[0004] 例えば、いくつかの容器は単に気密性である。気密シールは更なる空気の侵入を防ぐのに有効であるが、これらの容器には、開封されるたびに入ってくる周囲空気が含まれる。この結果、周囲空気は常に存在し、新鮮さの低下の一因となる。
【0005】
[0005] 他の容器は更に進んでいる。それらは、ポンピングによって周囲空気を排気することができる。しかしながら、これらの容器は、閉じるたびに別個のポンピングデバイスを用いる必要がある。規則的な利用パターンでは、余分な部品(例えば別個のポンピングハードウェア)の取り扱いを伴うそのような労力は、容器を閉じるルーチンタスクと関連がないことが示唆される。結果として、この機構(feature)は無視される傾向がある。多くの容器ポンプは更に、(例えば電気ポンプのため)コンセントに近いことが必要である。これらの容器は、屋外の場合又は移動中はポンピングすることができない。更に、いくつかの容器は、別個のポンピングハードウェアが付属しており、これは不自然な上下のポンピング運動(自転車のタイヤに空気をポンピング注入するために必要なものと同様)を必要とするので、ポンピング運動の力に対抗するため硬い表面が必要である。結果として、ポンピング機構の使用は煩わしいものとなる。
【0006】
[0006] 従って、別個のポンピングハードウェア、電気に対するアクセス、又は不自然なポンピング運動を必要とすることなく、傷みやすい消耗品の新鮮さを効率的かつ容易に保つ真空密封可能容器が必要とされている。
【発明の概要】
【0007】
[0007] いくつかの実施形態に従って、容器を真空密封するための内部ポンプ機構を用いる容器の蓋は、容器に接続するためのベースと、ベース上に配置された筐体と、を含む。筐体及びベースは相互に対して回転可能である。ベースに結合された穴部があり、穴部は第1の端部における一方向弁を含む。一方向弁は、空気が穴部の第1の端部を通って入ることを可能とすると共に、空気が穴部の第1の端部から出るのを阻止する。第2の端部に開口があり、これは、空気が穴部の第2の端部を通って入ること及び出ることの双方を可能とする。筐体にピストンが結合され、このピストンは穴部の内部キャビティと相補的な形状を有する。ピストンは、穴部の第1の端部と第2の端部との間で穴部の内部に配置されている。ピストンヘッド上に、限定された圧縮性シールが配置されている。シールは、ピストンが穴部の第1の端部から離れる第1の方向において作動された時に気密シールを形成し、ピストンが穴部の第1の端部の方へ近付く第2の方向において作動された時に空気が通過することを可能とする。穴部、一方向弁、及びピストンヘッドによって、空気のチャンバが囲まれている。第1の方向におけるピストンの作動によって、チャンバ内の空気圧が低下して、穴部の第1の端部における一方向弁を通ってチャンバ内に空気が入る。第2の方向におけるピストンの作動によって、チャンバ内の空気圧は上昇し、空気はピストンヘッド上に配置された限定された圧縮性シールを介してチャンバから出る。
【0008】
[0008] いくつかの実施形態に従って、容器及び蓋によって形成された気密キャビティを真空密封するための内部ポンプ機構は、容器又は蓋の内部に配置された穴部を含む。機構は、気密キャビティからの空気が穴部に入ることを可能とし、穴部の内部の空気が気密キャビティに戻ることを阻止する第1の一方向シールを含む。機構は、穴部の内部の空気が気密キャビティに戻ることなく穴部から出ることを可能とし、穴部の外部の空気が穴部に入ることを阻止する第2の一方向シールを含む。機構は、容器又は蓋の内部に配置されたピストンを含み、このピストンは、穴部の内部キャビティと相補的な形状を有するピストンヘッドを含み、穴部の内部に配置されている。穴部、第1の一方向シール、第2の一方向シール、及びピストンヘッドによって、空気チャンバが囲まれている。穴部に対するピストンの第1の方向の作動によってチャンバ内の空気圧が低下して、空気が気密キャビティから抜かれると共に第1の一方向シールを通ってチャンバに入る。穴部に対するピストンの第2の方向の作動によってチャンバ内の空気圧が上昇して、空気が第2の一方向シールを通ってチャンバから出る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
[0009] 記載される様々な実施形態をより良く理解するため、以下の図面と関連付けて以下の実施形態の説明を参照するべきである。図面全体を通して、同様の参照番号は対応する部分を示す。
【0010】
【図1A】[0010] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構を備えた真空密封可能容器の分解斜視図である。
【図1B】[0011] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構及びドーム弁を備えた真空密封可能容器の分解斜視図である。
【図2A】[0012] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構アセンブリの斜視図である。
【図2B】[0013] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構アセンブリの断面図である。
【図3】[0014] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構を備える、組み立てた真空密封可能容器の斜視図である。
【図4A】[0015] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構を備える、組み立てた真空密封可能容器の断面図である。
【図4B】[0016] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構及びドーム弁を備える、組み立てた真空密封可能容器の断面図である。
【図5】[0017] いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構を備える真空密封可能容器を使用する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0018] これより、添付図面にその例が示されている実施形態を詳しく参照する。以下の詳細な記載において、記載される様々な実施形態の完全な理解を得るため、多くの具体的な詳細事項について述べる。しかしながら、記載される様々な実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施され得ることは当業者には認められよう。他の例では、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないように、周知の方法、手順、コンポーネント、及びネットワークについては詳細には記載しない。
【0012】
[0019] また、本明細書において、様々な要素を記載するため、第1の、第2の等の用語をいくつかの例で用いるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されないことは理解されよう。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するために使用されるだけである。例えば、記載される様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のコンタクトを第2のコンタクトと呼ぶことが可能であり、同様に第2のコンタクトを第1のコンタクトと呼ぶことが可能である。第1のコンタクト及び第2のコンタクトは双方ともコンタクトであるが、文脈上明らかに他の意味が示される場合を除いて、それらは同一のコンタクトではない。
【0013】
[0020] 本明細書に記載される様々な実施形態の説明において使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためだけのものであり、限定することは意図していない。記載される様々な実施形態の説明及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、文脈上明らかに他の意味が示される場合を除いて、単数形「a(1つの)」、「an(1つの)」、及び「the(その)」は複数形も含むことが意図される。また、本明細書で用いられる「及び/又は(and/or)」という用語は、対応する列挙された物品のうち1つ以上のいずれか又は全ての可能な組み合わせを指すと共に包含することも理解されよう。更に、本明細書で用いられる場合、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprise)」、及び/又は「備えている(comprising)」は、言及された特徴(feature)、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことも理解されよう。
【0014】
[0021] 本明細書で用いる場合、「もしも(if)」という用語は任意選択的に、文脈に応じて、「場合」又は「〜の時」又は「〜の決定に応じて」又は「〜の検出に応じて」を意味すると解釈される。同様に、「〜が決定された場合」又は「(言及された条件又はイベント)が検出された場合」という表現は任意選択的に、文脈に応じて、「〜を決定した時」又は「〜の決定に応じて」又は「(言及された条件又はイベント)を検出した時」又は「(言及された条件又はイベント)の検出に応じて」を意味すると解釈される。
【0015】
[0022] ここで図1Aに注目すると、いくつかの実施形態に従った真空密封可能容器システム100の分解斜視図が示されている。システム100は、内部チャンバ115を備えた容器110と、シール120と、支持部132及び孔134を含む基板130と、を含む。また、システムは、係合解除機構142を備えた一方向弁140と、下部分150a、上部分150b、第1の端部152、第2の端部154、及び孔156を含む穴部150(図2Aを参照のこと)と、も含む。ここでは別個の部分として図示されているが、この穴部は典型的には単一の物理コンポーネントとして形成される。システムは、ヘッド162、シール164、中央孔166、及びタブ168を含むピストン160を含む。蓋170は孔176及び溝178を含む。蓋は、第1の方向172及び第2の方向174に回転することができる。
【0016】
[0023] いくつかの実施形態において、容器110は、全ての側面及び一方の端部(例えば下部)が閉鎖し、他方の端部に開口を備えた、幾何学的に対称形の本体(例えば円筒形)を有する。容器は、鋭い角又は丸い角を備えた方形及び矩形を含む様々な形状及び大きさで存在し得ることは認められよう。容器の精密な形状は限定されない。蓋170は、容器の開口端部と相補的な形状を有し、容器と連結して気密シールを生成するように適合されている。例えば容器110がメーソンジャー(mason jar、広口ガラスびん)である場合、蓋170はメーソンジャーの開口に連結して閉じるように適合されている。いくつかの実施形態では、図1に示されているように蓋170は容器110の開口端部全体を覆うように配置される。しかしながら他の実施形態では、容器110の開口は他の場所に位置するか又は容器の端部に対して異なる形状を有し、蓋170は、容器と蓋との噛み合い(mating)を可能とするため開口と相補的な形状を有する。いくつかの実施形態において、容器110及び蓋170は、ラッチ、クランプ、又は止め(catch)等の機械的接続によって連結される。いくつかの実施形態において容器110は、この容器の一領域に、外面(例えばテーブル又はカップホルダー)と静止して接触するエラストマ又は他の衝撃吸収材もしくは振動吸収材(はと目又はゴムのグリップ等)を含み、これは容器システムに損傷を及ぼし得る予想外の衝撃に対する緩衝物として作用する。
【0017】
[0024] いくつかの実施形態において、容器110と蓋170(又はその一部、例えば基板130)との噛み合いは、蓋170の一部(又はその一部、例えば基板130)にフィットするように伸びるシール120によって達成される。いくつかの実施形態において、シール120は可撓性ゴムシールである。一般にシール120は、容器110と蓋170又はその一部との間に圧縮シールを与える任意の材料を含む。いくつかの実施形態において、容器110は、シール120と係合する開口周囲にねじ切りを有する。いくつかの実施形態では、容器110及び蓋170が直接の噛み合いによって気密シールを形成できる材料で構成されるので、シール120は省略される。容器110及び蓋170(又はその一部)が噛み合いと、それらの構成にかかわらず、その後生成される内部真空の完全性を維持する気密シールを形成し、このシールの強度は真空が生成されると増大する。
【0018】
[0025] いくつかの実施形態において、基板130は蓋170と相補的な形状を有し、蓋の回転時に蓋の固定部として機能する。あるいは、ユーザが蓋170を固定して保持し、容器110の方を回転させることを好む場合は、基板130が容器と共に回転し、蓋170が固定部として機能する。これら双方の場合で、容器110及び蓋170は相互に対して回転する。基板130が蓋170に機械的に結合されている間、容器及び蓋が相互に対して回転する際に基板130は容器との位置合わせを維持する。従って、基板130に取り付けられた部分(例えば穴部150)は、蓋170(例えばピストン160)に取り付けられた部分に対して回転する。いくつかの実施形態において、支持部132は基板130に取り付けられ、中央回転支持部として機能し、この回りを他の機構が回転する。いくつかの実施形態において、基板130は更に、内部チャンバ115と穴部150内のチャンバとの間で空気の通過を可能とする孔134を含む。これについては後述する。
【0019】
[0026] いくつかの実施形態において、穴部150(図2Aを参照のこと)は、図1Aに示されているように下部分150a及び上部分150bを含む。穴部の第1の端部152は孔134の近傍に配置され、穴部の第2の端部154は他の場所に配置されている。図1A及び図2Aにおいて、穴部150は、蓋170と基板130との間で半円形に配置されたトロイダルチューブの一部として示されている。あるいは、ピストンヘッド162が相補的な形状を有するならば、穴部150は任意の形状の断面を有することができる。更に、穴部150の半円形状の占有面積はピストンの回転動作を伝達するが、穴部の占有面積の形状はピストンの回転作動に対応する任意の形状とすればよい。いくつかの実施形態において、穴部150は更に、第1の端部152の近傍に配置されると共に基板130の孔134と位置合わせされた孔156も含む。半円形部分150a及び150bは、トロイダル形状である穴部150(例えばトーラスの約半分)を形成する。
【0020】
[0027] 穴部150が半円形である実施形態では、半円形の占有面積は円のかなり大きい部分に及び、典型的な弧は短いと130度であり、又は長いと200度である。いくつかの実施形態において、半円形の穴部の弧はこれらの特定の寸法よりも長いか又は短い。半円形の穴部の弧の角度は設計上の選択に依存する。例えば、穴部が短ければ短いほど、排気のための容量は小さくなる。しかしながら、穴部が長ければ長いほど、穴部の全長にわたってピストンを作動させるために必要なトルクが大きくなる。
【0021】
[0028] いくつかの実施形態において、一方向弁140は、孔134と156との間、それらの表面上、又はそれらの周りに配置され、空気が孔134を通ってチャンバ115から出て孔156を通って穴部150へ入るように構成されている。一方向弁140は更に、空気が孔156及び134を通って反対方向に移動するのを阻止し、穴部150内の空気が内部チャンバ115に戻るのを防ぐように構成されている。しかしながら、いくつかの実施形態において一方向弁140は係合解除機構142を含む。係合解除機構142は、ピストンヘッド162によって活性化されると弁140を開き、空気が孔134及び156を通って双方向に移動することを可能とする。これについては以下で検討する。
【0022】
[0029] いくつかの実施形態において、ピストン160は、下部分150aと上部分150bとの間で穴部150の内部に配置されている。穴部150が半円形の穴部である実施形態では、ピストンヘッド162は半円形であり、ピストンは穴部と相補的な形状及び長さを有する。いくつかの実施形態において、ピストン160は、支持部132の周りに配置された中央孔166を含む。中央孔166は、支持部132を中心として回転しながらピストンの回転作動を容易にするように構成されている。これに加えて又はこの代わりに、ピストン160は任意の支持構造を含むことができ、支持構造によってピストンが穴部内で2つの反対方向(例えば前後)に移動できる場合、支持構造はピストンヘッド162が穴部内で移動することを容易にする。いくつかの実施形態において、ピストン160はタブ168を含む。タブ168は、蓋170の溝178内に配置された場合、ピストンを蓋に取り付け、ピストン160を蓋170に回転結合する。これによってユーザは、単に容器110及び基板130(穴部はこれに回転結合されている)に対して蓋170(ピストンはこれに回転結合されている)を回転させるだけで、穴部を介してピストン160を作動させることができる。
【0023】
[0030] 図1Bは、いくつかの実施形態に従った任意選択的なドーム弁解放システムを含む真空密封可能容器システム105の分解斜視図である。図1と共通の機構には同様の番号を付けており、いくつかは簡潔さのためこれ以上は検討しない。システム105は、ドーム弁180と、圧縮ディスク182と、押しボタン184と、を更に含む。いくつかの実施形態において、ドーム弁180は、圧縮ディスク182と押しボタン184との間で中央軸190に沿って支持部132内に同軸に配置されている。いくつかの実施形態において、ドーム弁180は可撓性ゴム弁である。しかしながら、ドーム弁180は圧縮可能な任意の可撓性材料で構成できることは認められよう。ドーム弁180は、閉じた場合、空気が流れることができない気密シールを生成する。いくつかの実施形態において、ドーム弁180は、ユーザが押しボタン184を押すまで通常は閉じている。押しボタン184が下方に押されるとドーム弁180が開いて、空気が弁を通過できるようになるので、容器110内に存在し得る真空が解放される(当業者によって認められるように、「真空」の存在とは、容器の外側よりも容器110内の空気圧が低いことを意味する)。真空が存在しない場合、蓋170はユーザによって開くことができる。しかしながら、容器110内に真空が存在する場合、蓋170はユーザによって(大きな力なしでは)開くことができない。従って、システム105が真空密封されている場合、押しボタン184が(例えばユーザの指によって)押されると、真空は解放され、蓋を開くことが可能となる。いくつかの実施形態において、弁180はドーム弁でなく、外部から圧力が加えられると(例えば押しボタンを押すことで)開くことができる任意のタイプの一方向弁である。図1Bでは押しボタン184が蓋170の中央に位置することが図示されているが、押しボタン及び弁システムはこの代わりに、蓋の上面又は側面における非同軸の位置のような蓋の他の位置に配置できることは認められよう。いくつかの実施形態において、押しボタン184は、直感的でない動き(例えば押して回転させる動き)を必要とするロックを含む。これは、子供やそのような動きに慣れていない人が真空を解放して蓋を開けることを防ぐためである。
【0024】
[0031] いくつかの実施形態では、ピストンヘッド162にシール164が取り付けられている。ピストンヘッド162が第1の方向272に移動すると、シール164はピストンヘッドと穴部の内部との間にシールを形成する。これによって、空気がピストンヘッドの一方側から他方側へ移動するのを阻止する。ピストンヘッド162が第2の方向274に移動すると、シール164は開いて、空気がピストンヘッドと穴部の内部との間で双方向に移動することを可能とする。いくつかの実施形態において、シール164は、ピストンヘッド162の溝に収まるように伸びる可撓性ゴムのオーリングである。ピストンヘッドが第1の方向に移動すると、オーリングはシールとして作用し、空気がピストンの一方側から他方側へ移動するのを阻止する。ピストンヘッドが第2の方向に移動すると、オーリングはチャネル内で摺動して、空気がピストンヘッドと穴部の内部との間で移動するのを可能とする。シール164の代わりに、穴部150は、ピストンが一方向に移動する際に空気が穴部から出るのを阻止すると共にピストンが別方向に移動する際に空気が穴部から出るのを可能とする他の任意の手段を含むことができる。例えばいくつかの実施形態において、穴部150は、ピストンヘッド162と穴部の第1の端部152との間に配置された第2の一方向弁(図示せず)を含む。これは、空気が穴部から出る(更に蓋から出る)ことはできるが穴部に再び入ることは不可能であるように構成されている。本出願の目的のため、一方向弁140、シール164、代替的な第2の一方向弁、又は、一方向の空気流を可能とすると共に反対方向の空気流を阻止するように構成された他の任意の構造を、全て「一方向シール」と呼ぶ。
【0025】
[0032] いくつかの実施形態において、蓋170は基板130と噛み合うように構成されている。噛み合いは、蓋と基板を相互にスナップ留めすることによって、又は蓋と基板を相対的に回転可能としながら相互に結合可能とする他の任意のプロセスによって達成できる。いくつかの実施形態において、蓋170は、支持部132の上に又はその周囲に配置された孔176を含み、これは、デバイスの中央長軸の周りで蓋を反対方向172及び174に回転することを可能とする。いくつかの実施形態において、溝178はタブ168と位置合わせされ、これによってピストン160を蓋170に回転結合する。言い換えると、ユーザが蓋を回転させるとタブ168が溝178と共に動くので、ピストンは蓋と共に回転する。
【0026】
[0033] 図2Aは、いくつかの実施形態に従った内部ポンプ機構アセンブリの斜視図を示し、図2Bはその断面図を示す。図1A及び図1Bと共通の機構には同様の番号を付けており、いくつかは簡潔さのためこれ以上は検討しない。いくつかの実施形態において、ピストン160は、中央軸190を中心として穴部150内で第1の方向272及び第2の方向274に半径方向に(radially)作動する。ピストンヘッド162及びオーリングシール164は、穴部の内壁によって限定された圧縮性シールを形成する。ピストンヘッド162、シール164、弁140、及び穴部150の内壁は、閉じ込められた空気のチャンバ215を形成する。
【0027】
[0034] ピストン160が第1の方向272に作動した場合、シール164は空気が逃げるのを防ぎ、(ピストンヘッドが穴部の壁152から遠ざかる方へ移動するので)チャンバ215の体積は増大する。チャンバ215の体積が増大すると、(弁140及びシール164によってチャンバから出るのを阻止されるので)チャンバ215内の空気の体積は、最初は同一のままであり、これによってチャンバ215内の空気圧は低下する。空気圧の低下によって空気が容器チャンバ115から引き出され、弁140を通って穴部チャンバ215内へ入る。
【0028】
[0035] その後、ピストン160が第2の方向274に作動した場合、(ピストンヘッドが穴部の壁152に近付く方へ移動するので)穴部チャンバ215の体積は低減する。穴部チャンバ215の体積が低減すると、穴部チャンバ215内の空気の体積は、(弁140及びシール164によってチャンバから出るのを阻止されるので)最初は同一のままであり、これによって穴部チャンバ215内の空気圧は増大する。空気圧の増大によってオーリングシール164がピストンヘッド162の溝内で摺動し(あるいは第2の弁が開き)、穴部チャンバ215内の空気がピストンヘッドを迂回する(あるいは第2の弁を通って出る)ことができる。ピストンヘッドの他方側へ移動した空気は、次いで自由に穴部の端部154から出て、最終的に周囲環境415へ出る(図4を参照のこと)。
【0029】
[0036] あるいは、その後ピストン160が第2の方向274に作動した場合、穴部の内壁によってシールに摩擦が生じ、シールは溝内に配置されているので、オーリングシール164はその溝内で摺動し、これによって空気がピストンヘッド162を迂回し、端部154を通って穴部から出て、最終的に周囲環境415へ出ることができる。その後ピストンが第1の方向272に作動すると、オーリングシール164は再び閉じられる。
【0030】
[0037] 穴部の内面に沿ったピストンの第1の方向272の作動と、その後の第2の方向274の作動と、が完了すると、1サイクルが完了する。
【0031】
[0038] いくつかの実施形態では、ピストンヘッド162が係合解除機構142と衝突した場合、一方向弁140は開放される。言い換えると、ピストンヘッドが穴部の端部に到達するまでユーザがピストンを第1の方向272に作動させると、弁140が開いて容器チャンバ115を減圧し、これによって圧力差を緩和すると共にユーザが容器を開くことを可能とする。ドーム弁を含む実施形態では、任意選択的にピストンヘッド162は、(例えば、穴端部152における分離部(standoff)によってピストン160が穴端部152まで作動するのを防止することによって)弁140と接触することを防止されるので、ドーム弁が好適な減圧用のオプションとなる。しかしながら、いくつかの実施形態では、双方のオプション(例えば、係合解除機構のオプションとドーム弁のオプション)が利用可能であり、ピストンヘッド162は係合解除機構142との衝突を防止されない。
【0032】
[0039] 図3は、いくつかの実施形態に従った、組み立てたデバイスの斜視図である。この構成において、蓋170が容器110の開口端部と同軸であると共に一致している場合、蓋は閉じられて、容器110、シール120、基板130、及び蓋170を含む気密シールを生成する。ユーザが方向172及び174に回転させると、溝178はタブ168を介してピストンを作動させ、基板130に対してピストンを回転させる。図3に示されている実施形態では、支持部132が孔176を介した蓋170の回転移動を可能とする。しかしながら、代替的な構造が基板に対する蓋の回転を支持できること、及び、図3に示されている支持構造は限定でないことは認められよう。図1Bに示されているようなドーム弁システムを含む実施形態では、押しボタン184に下方向186に加えられる下向きの力によって容器を減圧する。
【0033】
[0040] 図4Aは、いくつかの実施形態に従った、組み立てたデバイス100の断面図を示している。図1A、図1B、図2A、図2B、及び図3と共通の機構には同様の番号を付けており、いくつかは簡潔さのためこれ以上は検討しない。図4Aに示されているように、ピストンを第1の方向に作動させると、容器チャンバ115内のある体積の空気が弁140を介して穴部チャンバ215内へ引き込まれる。その後、ある体積の空気は穴部チャンバ215から周囲環境415内へ引き出されて、1サイクルが完了する。以降の各サイクルで、更に空気が容器チャンバ115から引き出され、容器内に残る空気は少なくなり、これによって傷みやすい消耗品の新鮮さを維持する。
【0034】
[0041] 図4Bは、いくつかの実施形態に従った、ドーム弁システムを含む組み立てたデバイス105の断面図を示している。図4Aと共通の機構には同様の番号を付けており、いくつかは簡潔さのためこれ以上は検討しない。図4Bに示されているように、ドーム弁180は押しボタン184と圧縮ディスク182との間で圧縮されている。押しボタン184を下方向に押すとドーム弁180が開き、周囲環境425からの空気がドーム弁を通って容器内へ引き込まれ(空気435として示されている)、これによって容器を減圧することができる。
【0035】
[0042] 図5は、いくつかの実施形態に従った、内部ポンプ機構を備えた真空密封可能容器を使用する方法500を示している。この方法がステップ510で開始すると、ユーザは容器を密封することを決定し、排気を開始する。最初、容器内の空気圧は容器外の空気圧と同一である。ステップ520において、ユーザは、より高い真空が望ましいか(すなわち、容器から更に空気を排気するか)を決定する。より高い真空が望ましい場合、ステップ530において、ユーザは蓋をつかみ、中央長軸を中心として交互にトルクを加えてポンプを回す。ユーザは、容器の体積に応じた所望の真空を達成するのに必要な数のサイクルを完了することができる。そのような真空が達成されると、蓋は容器に固定された状態になる。ステップ540において、ユーザは、より低い真空が望ましいか(すなわち、密封プロセスを終了するか、又はユーザが容器を開けたいか)を決定する。ユーザが真空レベルに満足している場合、これ以上のアクションは必要ないので、ユーザはステップ550で終了する。しかしながら、ユーザが容器を開けると決定した場合、ユーザはステップ560において、図1Aを参照して検討された係合解除機構、図1B及び図4Bを参照して検討されたドーム弁、又はそれらの組み合わせを活性化することで容器を減圧し、これによってステップ570においてユーザは容器を開けることができる。
【0036】
[0043] 手動のポンピング機構を容器の蓋に一体化することによって、本明細書に開示される様々な実施形態は、効果的で(例えば容器の内部から周囲空気を除去し、これによって真空を生成する)、かつ、使用が容易である(例えば従来の蓋のねじ留め又はねじり動作に伴う自然な動きを利用する、容器及び蓋の外付けの追加部品を必要としない、更に、コンセントの近くである必要がない)真空密封可能容器を提供する。
【0037】
[0044] 要素の好適な材料について記載したが、デバイスはこれらの材料によって限定されない。プラスチック、ゴム、金属、木材、及び他の材料は、本明細書に記載される真空密封可能容器の様々な実施形態の要素のいくつか又は全てを構成することができる。更に、内部ポンプ機構の実施形態は容器の蓋に一体化されるものとして記載したが、内部ポンプ機構の実施形態はこの代わりに、容器に一体化するか、又は、別個の容器、別個の蓋、もしくは別個の容器及び別個の蓋の双方と共に使用するために構成された別個のスタンドアロンのモジュールに一体化することが可能であることは、当業者には容易に明らかとなろう。
【0038】
[0045] 上記の様々な実施形態は電動ポンプ等の電子的機構を必要とせずに動作するものとして記載したが、様々な実施形態は任意選択として、蓋、容器、又はそれらの組み合わせの一部内に又は一部に近接して電子コンポーネントを含む。いくつかの実施形態において、電子機器は、他の機構(例えば電子圧力センサ)を可能とする様々な電子コンポーネントを備えた印刷回路アセンブリを含む。いくつかの実施形態において、電子機器はネットワーク接続を可能とする。例えばいくつかの実施形態は、容器システムが(例えばWiFi又はBluetoothを用いて)外部デバイスとの間でデータを送信及び/又は受信することを可能とするアンテナを備えた印刷回路アセンブリを含む。いくつかの実施形態において、送信されるデータは、圧力読み取り値(例えば、容器システムの加圧チャンバの内部又は近傍に配置された圧力センサ、気圧計、又は湿度計からのデータ)、及び/又はタイマー読み取り値(例えば、容器が加圧されている期間に関するデータ)を含む。いくつかの実施形態において、受信されるデータは、放出弁を開くように任意選択的なアクチュエータを制御するためのコマンドを含む。これに加えて又はこの代わりに、電子機器は、イベントに関するフィードバックを生成するため特定の時点で聴覚、視覚、及び/又は触覚による通知を生成する1つ以上の機構(例えばスピーカ、発光ダイオード、又は他の任意の音源もしくは光源)を含む。いくつかの実施形態において、イベントは、ポンプサイクルの完了、圧力低下、及び/又は、容器システムの加圧チャンバの内部もしくは近傍の温度、圧力、蒸気、もしくは体積に関する閾値超過を含む。いくつかの実施形態において、容器110は不透明度が様々に異なる。容器の一部が半透明である実施形態では、電子機器は任意選択的に容器の内部を照明するための光源を含む。前述の実施形態のいくつかでは、電子機器は、使い捨て又は充電式バッテリのような内部源力供給によって給電される。
【0039】
[0046] 前述の記載は、説明のため、特定の実施形態を参照して記載した。しかしながら、上記の例示的な検討は、網羅的であること又は本発明を開示される形態のみに限定することを意図していない。上記の教示に鑑み、多くの変更及び変形が可能である。実施形態は、本発明の原理及びその実際の適用を最良に説明するため、それによって、想定される特定の用途に適した様々な変更と共に本発明及び様々な実施形態を当業者が最良に利用できるように、選択し記載した。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【国際調査報告】