(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019521969
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】エリブリン及びその中間体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 307/28 20060101AFI20190712BHJP
   C07D 493/22 20060101ALI20190712BHJP
   A61K 31/357 20060101ALN20190712BHJP
   A61P 15/00 20060101ALN20190712BHJP
   A61P 35/04 20060101ALN20190712BHJP
   C07B 51/00 20060101ALN20190712BHJP
【FI】
   !C07D307/28CSP
   !C07D493/22
   !A61K31/357
   !A61P15/00
   !A61P35/04
   !C07B51/00 B
   !C07B51/00 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】42
(21)【出願番号】2018562019
(86)(22)【出願日】20170525
(85)【翻訳文提出日】20190125
(86)【国際出願番号】IB2017053082
(87)【国際公開番号】WO2017203459
(87)【国際公開日】20171130
(31)【優先権主張番号】201641018136
(32)【優先日】20160526
(33)【優先権主張国】IN
(31)【優先権主張番号】201641021480
(32)【優先日】20160622
(33)【優先権主張国】IN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】512276315
【氏名又は名称】ドクター レディズ ラボラトリーズ リミテッド
【住所又は居所】インド国 500 034 アンドーラ プラデシュ, ハイドラバード, バンジャラ ヒルズ, ロード ナンバー3, 8−2−337
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100084663
【弁理士】
【氏名又は名称】箱田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100093300
【弁理士】
【氏名又は名称】浅井 賢治
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 博信
(72)【発明者】
【氏名】サイ スディール
【住所又は居所】インド 500049 ハイデラバード ミヤプール アールヴイ ブリンダヴァン アパートメント ブロック 1 フラット ナンバー 207
(72)【発明者】
【氏名】バス デブジット
【住所又は居所】インド 500049 ハイデラバード ミヤプール アールヴイ ブリンダヴァン アパートメント ブロック 2 フラット ナンバー 307
(72)【発明者】
【氏名】サルヴェシュ クマール
【住所又は居所】インド 500078 シカンデラバード シャミルペット ジャワーナガー バーラ インスティテュート オブ テクノロジー アンド サイエンス ピラニ ハイデラバード キャンパス アパートメント ナンバー ディー 7/3
(72)【発明者】
【氏名】ニーラム ウダイ クマール
【住所又は居所】インド 502032 ハイデラバード テランガーナ ラマチャンドラ プラン ベーラムグーダ ニア レインボー インターナショナル スクール ナヴヤ ナガー コロニー ナヴヤ ランド ホームズ プロット ナンバー 81/ビー
(72)【発明者】
【氏名】マンダル アミット クマール
【住所又は居所】インド 500049 ハイデラバード ハフィーズペット ビハインド インディア オイル ペトロール パンプ スリ サイラム タワーズ
(72)【発明者】
【氏名】バンディチョール ラケシュワール
【住所又は居所】インド スルタンプール ウッタル プラデーシュ ポスト チャンディプール ヴィレッジ ティカール
(72)【発明者】
【氏名】ダハヌカール ヴィラス ハレシュワール
【住所又は居所】インド 500008 ハイデラバード テランガーナ カジュグーダ ニア オークリッジ インターナショナル スクール ラリサ ブルームフィールド プロット ナンバー 11
【テーマコード(参考)】
4C071
4C086
4H006
【Fターム(参考)】
4C071AA03
4C071BB03
4C071CC15
4C071DD31
4C071EE05
4C071FF15
4C071GG05
4C071HH08
4C071KK01
4C071LL01
4C086AA04
4C086BA16
4C086NA20
4C086ZA81
4C086ZB26
4H006AA02
4H006AC80
(57)【要約】
本出願は、エリブリンのようなハリコンドリンB類似体の調製のための中間体として有用である、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式II、
【化1】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xはハロゲンである);
の4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法であって、下記工程、
(a)式IIIの化合物を式XIIIの化合物と反応させて、式XIVの化合物を得る工程;
【化2】
(式中、Pはアルコール保護基であり;R2、R3は、同じか又は異なり、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールから選択され;すべては、利用可能な炭素原子を介して、水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択される1、2、3、4又は5個の基で置換されていてもよく、又はR2とR3が一緒になって、N、O、Sから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜7員環を形成し、前記4〜7員環の1個以上の炭素原子又はヘテロ原子は、ハロ、アルキル、アルコキシ、カルボニル、チオカルボニル、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ又はアミノで置換されていてもよく;ただし、R2がメチルである場合、R3はメトキシではなく、又はR3がメチルである場合、R2はメトキシではなく、例えば、-NR2R3は、下記基又はその立体異性体、
【化3】
を含む);
(b)式XIVの化合物を保護して、式XVの化合物を得る工程;
【化4】
(式中、P、R2及びR3は前記で定義したとおりである);
(c)式XVの化合物を脱保護して、式XVIの化合物を得る工程;
【化5】
(式中、P、R2及びR3は前記で定義したとおりである);
(d)式XVIの化合物を変換して、式XVIIの化合物を得る工程;
【化6】
(式中、P、R2及びR3は前記で定義したとおりである);
(e)式XVIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式XVIIIの化合物を得る工程;
【化7】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖C1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンであり、R2及びR3は、前記で定義したとおりである);
(f)式XVIIIの化合物を式XIの化合物に変換する工程;
【化8】
(式中、Pは、アルコール保護基である);及び
(g)式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程、
のうちの1つ以上を含むことを特徴とする調製方法。
【請求項2】
式XIVの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化9】
【請求項3】
式XVの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化10】
【請求項4】
式XVIの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化11】
【請求項5】
式XVIIの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化12】
【請求項6】
式XVIIの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化13】
【請求項7】
式XVIIIの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化14】
【請求項8】
式XVIIIの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化15】
【請求項9】
式IXの化合物が、下記化合物である、請求項1記載の方法。
【化16】
【請求項10】
式IIa、
【化17】
の化合物の精製方法であって、下記工程、
(a)式IIaの粗化合物を適切な誘導体化剤と反応させて、式IIbの化合物を得る工程;
【化18】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R4又はR5のうちの1つは水素であるか、又はR4及びR5が、独立して、-C(O)-R6(R6は、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールであり;これらは、水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択された基で置換されていてもよい)から選択され、例えば-C(O)-R6は、下記基、
【化19】
を含む);及び
(b)式IIbの化合物を精製してもよい工程;及び
(c)式IIbの化合物を式IIaの化合物に変換する工程、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
下記式を有する化合物又はその異性体。
【化20】
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物からエリブリン又はその医薬的に許容される塩を調製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
はじめに
本出願の態様は、エリブリンのようなハリコンドリンB類似体の調製のための中間体として有用である、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法に関する。
【0002】
一般名エリブリンを有する薬剤化合物は、ハリコンドリンBの合成類似体であり、式Iの構造によって表される。
【化1】
I
【0003】
エリブリンは、転移性疾患の治療のために少なくとも2種の化学療法レジメンを以前に受けている転移性乳癌患者の治療のために必要とされる微小管阻害剤である。米国特許第6,214,865号は、エリブリン及びその医薬的に許容される塩を開示している。エリブリンのようなハリコンドリンB類似体の調製のための中間体として式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物が使用されている。
【化2】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1〜C10アルキル又は置換されていてもよいC5〜C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである)。
【0004】
式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法は、PCT出願第2005/118565A1号、J. Am. Chem. Soc., 1992, 114, 3162及びOrg. Lett., 2002, 4, 3411-3414に開示されている。報告された方法は、高価な試薬の使用、大量の触媒、低温及びより長い反応時間が含まれる重大な欠点がある。
従って、簡単で経済的で工業的に実行可能であり、次にエリブリンに変換することができる、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の製造のための代替的な方法を提供する必要性が依然として存在する。
【発明の概要】
【0005】
概要
第1の実施態様において、本出願は、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法であって、
【化3】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである);
下記工程のうちの1つ以上を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させて、式Vの化合物を得る工程;
【化4】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(b)式Vの化合物を保護して、式VIの化合物を得る工程;
【化5】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(c)式VIの化合物を脱保護して、式VIIの化合物を得る工程;
【化6】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(d)式VIIの化合物を変換して、式VIIIの化合物を得る工程;
【化7】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(e)式VIIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式Xの化合物を得る工程;
【化8】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである);
(f)式Xの化合物を式XIの化合物に変換する工程;
【化9】
(式中、Pは、アルコール保護基である);及び
(g)式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程。
【0006】
第2の実施態様において、本出願は、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法であって、
【化10】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである);
下記工程のうちの1つ以上を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIIの化合物を式XIIIの化合物と反応させて、式XIVの化合物を得る工程;
【化11】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;R2、R3は同じか又は異なり、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールから選択され;すべて利用可能な炭素原子を介して水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択される1、2、3、4又は5個の基で置換されていてもよく、又はR2とR3が一緒になって、N、O、Sから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜7員環を形成し、上記4〜7員環の1個以上の炭素原子又はヘテロ原子はハロ、アルキル、アルコキシ、カルボニル、チオカルボニル、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ又はアミノで置換されていてもよい;ただし、R2がメチルである場合、R3はメトキシではなく、又はR3がメチルである場合、R2はメトキシではない。例えば、-NR2R3としては、下記基又はそれらの立体異性体:
【化12】
が挙げられる);
(b)式XIVの化合物を保護して、式XVの化合物を得る工程;
【化13】
(式中、P、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(c)式XVの化合物を脱保護して、式XVIの化合物を得る工程;
【化14】
(式中、P、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(d)式XVIの化合物を変換して、式XVIIの化合物を得る工程;
【化15】
(式中、P、R2及びR3は上記定義の通りである);
(e)式XVIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式XVIIIの化合物を得る工程;
【化16】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンであり、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(f)式XVIIIの化合物を式XIの化合物に変換する工程;
【化17】
(式中、Pは、アルコール保護基である);及び
(g)式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程。
【0007】
第3の実施態様において、本出願は、式VIの化合物又は式VIIの化合物又は式VIIIの化合物又は式Xの化合物又は式XIの化合物又は式XIIの化合物又は式XIIIの化合物又は式XIVの化合物又は式XVの化合物又は式XVIの化合物又は式XVIIの化合物又は式XVIIIの化合物又はそれらの立体異性体を提供する;
【化18】
(式中、P、R、R1、R2及びR3は、上記定義のとおりである)。
【0008】
第4の実施態様において、本出願は、式VIの化合物又は式VIIの化合物又は式VIIIの化合物又は式Xの化合物又は式XIの化合物又は式XIIの化合物又は式XIIIの化合物又は式XIVの化合物又は式XVの化合物又は式XVIの化合物又は式XVIIの化合物又は式XVIIIの化合物又はそれらの立体異性体を介してエリブリン又はその医薬的に許容される塩を調製する方法を提供する;
【化19】
(式中、P、R、R1、R2及びR3は上記定義の通りである)。
【0009】
第5の実施態様において、本出願は、式IIaの化合物の精製方法であって、
【化20】
下記工程を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIaの粗化合物を適切な誘導体化剤と反応させて、式IIbの化合物を得る工程;
【化21】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R4又はR5のうちの1つが水素であるか、又はR4及びR5が、独立して、-C(O)-R6(R6はアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールであり;これらは、水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択された基で置換されていてもよい)から選択され、例えば-C(O)-R6としては、下記基:
【化22】
が挙げられる);及び
(b)式IIbの化合物を精製してもよい工程;及び
(c)式IIbの化合物を式IIaの化合物に変換する工程。
【発明を実施するための形態】
【0010】
詳細な説明
第1の実施態様において、本出願は、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法であって、
【化23】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキルから選択されるか又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである);
下記工程のうちの1つ以上を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させて、式Vの化合物を得る工程;
【化24】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(b)式Vの化合物を保護して、式VIの化合物を得る工程;
【化25】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(c)式VIの化合物を脱保護して、式VIIの化合物を得る工程;
【化26】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(d)式VIIの化合物を変換して、式VIIIの化合物を得る工程;
【化27】
(式中、Pは、アルコール保護基である);
(e)式VIIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式Xの化合物を得る工程;
【化28】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである);
(f)式Xの化合物を式XIの化合物に変換する工程;
【化29】
(式中、Pは、アルコール保護基である);及び
(g)式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程。
【0011】
工程(a)は、式IIIの化合物を式IVの化合物と反応させて、式Vの化合物を得る工程を含む;
【化30】
(式中、Pは、アルコール保護基である)。
【0012】
工程(a)で使用することができる適切な試薬には、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウムジイソプロピルアミドなど、又は当該技術において公知の他の適切な試薬が含まれる。
工程(a)で使用することができる適切な溶媒には、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、極性非プロトン性溶媒又はそれらの混合物が含まれる。
工程(a)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(a)の生成物は、工程(a)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(b)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0013】
工程(b)は、式Vの化合物を保護して、式VIの化合物を得る工程を含む;
【化31】
(式中、Pは、アルコール保護基である)。
【0014】
工程(c)で使用することができる適切な塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウムのようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムのような炭酸塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシドのようなアルコキシド;有機塩基、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピロリジン、ピリジン、コリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、モルホリン、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、4-メチルイミダゾールなど、又は当該技術において公知の他の適切な塩基が含まれる。
工程(b)で使用することができる好適な溶媒には、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒、ニトロメタン又はそれらの混合物が含まれる。
工程(b)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(b)の生成物は、工程(b)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(c)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0015】
工程(c)は、式VIの化合物を脱保護して、式VIIの化合物を得る工程を含む;
【化32】
(式中、Pは、アルコール保護基である)。
工程(c)で使用することができる適切な試薬には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、酢酸、ギ酸、リン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)、ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTS)、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウム、ジフルオロトリメチルシリケート、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなど;イオン交換樹脂、例えば:リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどが含まれる金属イオンに結合した樹脂;及びリン酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などが含まれる酸に結合した樹脂、又は他の適切な試薬及びそれらの混合物が含まれる。
工程(c)で使用することができる適切な溶媒には、水、アルコール、ケトン、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒、ニトロメタン又はそれらの混合物が含まれる。
工程(c)で使用することができる適切な温度は、約120℃未満、約90℃未満、約70℃未満、約40℃未満、約30℃未満、約10℃未満、約0℃未満、約-10℃未満、約-20℃未満、又は他の適切な温度であり得る。
工程(c)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(c)の生成物は、工程(c)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(d)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0016】
工程(d)は、式VIIの化合物を変換して、式VIIIの化合物を得る工程を含む;
【化33】
(式中、Pは、アルコール保護基である)。
【0017】
工程(d)において使用することができる適切な試薬には、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル(TEMPO)、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)、塩化オキサリルとジメチルスルホキシド(DMSO)、ジシクロヘキシルカルボジイミドとDMSO、デス・マーチンペルヨージナン、[ビス(アセトキシ)ヨード]-ベンゼン(BAIB)、二酸化マンガン、(ジアセトキシヨード)ベンゼン、三酸化硫黄-ピリジン錯体など、又はそれらの組合せ、又は当該技術において公知の他の適切な酸化剤が含まれる。
工程(d)で使用することができる適切な溶媒には、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、極性非プロトン性溶媒又はそれらの混合物が含まれる。
工程(d)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(d)の生成物は、工程(d)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(e)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0018】
工程(e)は、式VIIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式Xの化合物を得る工程を含む;
【化34】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R)(Rは、直鎖又は分枝鎖C1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンである)。
【0019】
工程(e)で使用することができる適切な試薬には、塩化クロムと必要に応じて(R)-N-(2-(4-イソプロピル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)フェニル)メタンスルホンアミドなどのリガンド、塩化ニッケルと必要に応じて2,9-ジメチル-1,10-フェナントロリンなどのリガンド、又は野崎・檜山・岸(NHK)反応で使用される当該技術において公知の他の適切な触媒又はリガンドが含まれる。
工程(e)で使用することができる適切な塩基には、水素化ナトリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムアミド、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)など;他の有機塩基、例えば、N-メチルモルホリン、N-メチルピロリジン、ピリジン、4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、モルホリン、イミダゾールなど、又は当該技術において公知の他の適切な塩基が含まれる。
工程(e)で使用することができる適切な溶媒には、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒又はそれらの混合物が含まれる。
工程(e)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(e)の生成物は、工程(e)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(f)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0020】
工程(f)は、式Xの化合物を式XIの化合物に変換する工程を含む;
【化35】
(式中、Pは、アルコール保護基である)。
【0021】
工程(f)で使用することができる適切な溶媒には、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒又はそれらの混合物が含まれる。
工程(f)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(f)の生成物は、工程(f)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(g)に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
【0022】
工程(g)は、式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程を含む。
工程(g)は2工程で実施することができる。第1の工程は、式XIのメチルケトン化合物の式XIIのヒドラゾン化合物への変換を含み、第2の工程は、式XIIの化合物の式IIのハロゲン化ビニル化合物への変換を含む。
工程(g)で使用することができる適切な試薬又は触媒には、シャピロ反応又はバートンヨウ素化のための当該技術において公知の試薬又は触媒、又はメチルケトン基質のハロゲン化ビニルへの変換のための当該技術において公知の他の適切な試薬又は触媒が含まれる。
工程(g)で使用することができる適切な溶媒には、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒又はそれらの混合物が含まれる。
工程(g)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(g)の生成物は、工程(g)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を単離の有無にかかわらず次の工程に直接使用してもよく、単離してさらに精製して生成物の純度を改善してもよい。
工程(a)〜(g)、又は任意の2つ以上の工程をインサイチュで、すなわち各段階の中間体を単離することなく実施してもよい。
【0023】
第2の実施態様において、本出願は、式IIの4-メチレンテトラヒドロフラン化合物の調製方法であって、
【化36】
(式中、P1は、H又はアルコール保護基であり;P2は、H又はアルコール保護基又はSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xはハロゲンである);
下記の工程のうちの1つ以上を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIIの化合物を式XIIIの化合物と反応させて、式XIVの化合物を得る工程;
【化37】
(式中、Pはアルコール保護基であり;R2、R3は、同じか又は異なり、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールから選択され;すべて利用可能な炭素原子を介して水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択される1、2、3、4又は5個の基で置換されていてもよく、又はR2とR3が一緒になって、N、O、Sから選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する4〜7員環を形成し、上記4〜7員環の1個以上の炭素原子又はヘテロ原子は、ハロ、アルキル、アルコキシ、カルボニル、チオカルボニル、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、ニトロ、シアノ又はアミノで置換されていてもよい;ただし、R2がメチルである場合、R3はメトキシではなく、又はR3がメチルである場合、R2はメトキシではない。例えば、-NR2R3としては、下記基又はそれらの立体異性体:
【化38】
が挙げられる);
(b)式XIVの化合物を保護して、式XVの化合物を得る工程;
【化39】
(式中、P、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(c)式XVの化合物を脱保護して、式XVIの化合物を得る工程;
【化40】
(式中、P、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(d)式XVIの化合物を変換して、式XVIIの化合物を得る工程;
【化41】
(式中、P、R2及びR3は上記定義のとおりである);
(e)式XVIIの化合物を式IXの化合物と反応させて、式XVIIIの化合物を得る工程;
【化42】
(式中、Pは、アルコール保護基であり;LGは、-OSO2(R1)(R1は、直鎖又は分枝鎖のC1-C10アルキル又は置換されていてもよいC5-C12アリールから選択される)であり;Xは、ハロゲンであり、R2及びR3は、上記定義のとおりである);
(f)式XVIIIの化合物を式XIの化合物に変換する工程;
【化43】
(式中、Pは、アルコール保護基である);及び
(g)式XIの化合物を式IIの化合物に変換する工程。
【0024】
第3の実施態様において、本出願は、式VIの化合物又は式VIIの化合物又は式VIIIの化合物又は式Xの化合物又は式XIの化合物又は式XIIの化合物又は式XIIIの化合物又は式XIVの化合物又は式XVの化合物又は式XVIの化合物又は式XVIIの化合物又は式XVIIIの化合物又はそれらの立体異性体を提供する。
【化44】
(式中、P、R、R1、R2及びR3は、上記定義のとおりである)。
【0025】
第4の実施態様において、本出願は、式VIの化合物又は式VIIの化合物又は式VIIIの化合物又は式Xの化合物又は式XIの化合物又は式XIIの化合物又は式XIIIの化合物又は式XIVの化合物又は式XVの化合物又は式XVIの化合物又は式XVIIの化合物又は式XVIIIの化合物又はそれらの立体異性体を介してエリブリン又はその医薬的に許容される塩を調製する方法を提供する。
【化45】
(式中、P、R、R1、R2及びR3は、上記定義のとおりである)
【0026】
第5の実施態様において、本出願は、式IIaの化合物の精製方法であって、
【化46】
下記工程を含む、上記方法を提供する:
(a)式IIaの粗化合物を適切な誘導体化剤と反応させて、式IIbの化合物を得る工程;
【化47】
(式中、Xは、ハロゲンであり、R4又はR5のうちの1つは水素であるか、又はR4及びR5が、独立して、-C(O)-R6(R6は、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールであり;これらは水素、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アラルキル、ニトロ、シアノ、アミノ又は置換アミノなどから選択される基で置換されていてもよい)から選択され、例えば-C(O)-R6としては、下記基:
【化48】
が挙げられる);及び
(b)式IIbの化合物を精製してもよい工程;及び
(c)式IIbの化合物を式IIaの化合物に変換する工程。
【0027】
工程(a)は、式IIaの粗化合物を適切な誘導体化剤と反応させて、式IIbの化合物を得る工程を含む;
【化49】
【0028】
工程(a)で使用することができる適切な塩基には、有機塩基、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、N-メチルモルホリン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピロリジン、ピリジン、コリジン4-(N,N-ジメチルアミノ)ピリジン、モルホリン、イミダゾール、2-メチルイミダゾール、4-メチルイミダゾールなど、又は当該技術において公知の他の適切な塩基が含まれる。
工程(a)で使用することができる適切な溶媒には、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒、ニトロメタン又はそれらの混合物が含まれる。
工程(a)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(a)の生成物は、工程(a)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。得られた生成物を、単離の有無にかかわらず工程(b)に直接使用してもよく、又はそれをさらに精製してもよい。
【0029】
工程(b)は、式IIbの化合物を精製してもよい工程を含む。
精製は、再結晶、適切な溶媒中でのスラリー化、酸塩基処理、カラムクロマトグラフィー、シリカゲル、酸化アルミニウム、合成樹脂など、これらに限定されない吸着剤材料で処理することなど;又は当該技術において公知の他の適切な技術によって実施することができる。
【0030】
工程(c)は、式IIbの化合物を式Ilaの化合物に変換する工程を含む。
工程(c)で使用することができる適切な試薬には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸、酢酸、ギ酸、リン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、テトラ-n-ブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)、ピリジニウムp-トルエンスルホネート(PPTS)、トリス(ジメチルアミノ)スルホニウムジフルオロトリメチルシリケート、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムt-ブトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなど;マグネシウムなどの金属、リチウム、ナトリウム、カリウムなどが含まれる金属イオンに結合した樹脂;及びリン酸、スルホン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などが含まれる酸に結合した樹脂、又は他の適切な試薬及びそれらの混合物が含まれる。
工程(c)で使用することができる適切な溶媒には、水、アルコール、ケトン、エーテル、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、ニトリル、極性非プロトン性溶媒、ニトロメタン又はそれらの混合物が含まれる。
工程(c)で使用することができる適切な温度は、約120℃未満、約90℃未満、約70℃未満、約40℃未満、約30℃未満、約10℃未満、約0℃未満、約-10℃未満、約-20℃未満、又は他の適切な温度であり得る。
工程(c)から得られた反応混合物は不溶性固形物を除去するために処理されてもよく、傾瀉、遠心分離、重力濾過、吸引濾過又は固形物除去のための他の技術のような方法によって粒子が除去されてもよい。工程(c)の生成物は、工程(c)において反応が完了した後、又は濾過、適切な試薬による急冷、抽出などの技術による通常の後処理の後に、反応混合物自体から直接単離することができる。
【0031】
定義
下記の定義は、文脈がそうでないことを示さない限り、本出願と関連して使用される。一般に、所定の基又は化合物に存在する炭素原子の数は、「Cx-Cy」(x及びyは、それぞれ下限及び上限である)と呼ばれる。例えば、「C1-C6」と称される基は、1〜6個の炭素原子を含有する。本明細書の定義において使用される炭素数は、炭素主鎖及び炭素分枝鎖を指すが、置換基の炭素原子、例えばアルコキシ置換などを含めない。
本明細書で使用されるように、「アルコール保護基」は、アルコール基が分子の他の部分で起こっている反応に関与するのを防ぐ官能基である。工程(a)において使用される適切なアルコール保護基には、アセチル、ベンゾイル、ベンジル、β-メトキシエトキシメチルエーテル、メトキシメチルエーテル、ジメトキシトリチル、p-メトキシベンジルエーテル、メチルチオメチルエーテル、アリルエーテル、t-ブチルエーテル、ピバロイル、トリチル、シリルエーテル(例えば、トリメチルシリル(TMS)、t-ブチルジメチルシリル(TBMDS)、t-ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、t-ブチルジメチルシリルオキシメチル(TOM)又はトリイソプロピルシリル(TIPS)エーテル)、テトラヒドロピラニル(THP)、メチルエーテル及びエトキシエチルエーテル(EE)又は当該技術において公知の適切なアルコール保護基が含まれる。保護に使用されるアルコール保護基
【0032】
本明細書で使用されるように、「低級アルキル」、「アルキル」又は「alk」という用語には、直鎖中に1〜20個の炭素、好ましくは1〜10個の炭素、より好ましくは1〜8個の炭素を含有する直鎖と分枝鎖両方の炭化水素、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、それらの種々の分枝鎖異性体が含まれる。
本明細書で使用されるように、それ自体又は別の基の一部として使用される「低級アルケニル」又は「アルケニル」という用語は、直鎖中に1〜6個の二重結合が含まれる、直鎖中に2〜20個の炭素、好ましくは2〜12個の炭素、より好ましくは1〜8個の炭素の直鎖又は分枝鎖の基、例えば、ビニル、2-プロペニル、3-ブテニル、2-ブテニル、4-ペンテニル、3-ペンテニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、2-ヘプテニル、3-ヘプテニル、4-ヘプテニル、3-オクテニル、3-ノネニル、4-デセニル、3-ウンデセニル、4-ドデセニル、4,8,12-テトラデカトリエニルなどを指す。
本明細書で使用されるように、本明細書で単独又は別の基の一部として使用される「ハロゲン」又は「ハロ」という用語は、塩素、臭素、フッ素及びヨウ素を指す。
【0033】
本明細書で使用されるように、単独又は別の基の一部としての「アリール」という用語は、環部分に6〜10個の炭素を含有する単環式及び二環式の芳香族基、例えば、フェニル又は1-ナフチル及び2-ナフチルが含まれるナフチルなどを指す。
本明細書で使用されるように、単独又は別の基の一部としての「低級アルコキシ」、「アルコキシ」、「アリールオキシ」又は「アラルコキシ」という用語には、酸素原子に結合した上記アルキル基、アラルキル基又はアリール基のいずれもが含まれる。
本明細書で使用されるように、本明細書で単独で又は別の基の一部として使用される「ヘテロアリール」という用語は、1、2、3又は4個のヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄が含まれる5員又は6員の芳香環、及びアリール環、シクロアルキル環、ヘテロアリール環又はシクロヘテロアルキル環に縮合したそのような環(例えば、ベンゾチオフェニル、インドリル)を指し、可能なN-オキシドを含む。
「アルコール」は、ヒドロキシル基に結合した炭素を含有する有機化合物である。「C1-C6アルコール」には、メタノール、エタノール、2-ニトロエタノール、2-フルオロエタノール、2,2,2-トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、エチレングリコール、1-プロパノール、2-プロパノール(イソプロピルアルコール)、2-メトキシエタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、i-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール、2-エトキシエタノール、ジエチレングリコール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、ネオペンチルアルコール、t-ペンチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、シクロヘキサノール、フェノール、グリセロールなどが含まれる。
【0034】
「脂肪族炭化水素」は、液体炭化水素化合物であり、直鎖、分枝鎖又は環状であってもよく、飽和であっても2つの二重結合を有していてもよい。環内に3つの二重結合を有する6個の炭素基を含有する液体炭化水素化合物は「芳香族」と呼ばれる。「C5-C8脂肪族炭化水素又は芳香族炭化水素」の例としては、n-ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n-ヘキサン、イソヘキサン、3-メチルペンタン、2,3-ジメチルブタン、ネオヘキサン、n-ヘプタン、イソヘプタン、3-メチルヘキサン、ネオヘプタン、2,3-ジメチルペンタン、2,4-ジメチルペンタン、3,3-ジメチルペンタン、3-エチルペンタン、2,2,3-トリメチルブタン、n-オクタン、イソオクタン、3-メチルヘプタン、ネオオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、石油エーテル、ベンゼントルエン、エチルベンゼン、m-キシレン、o-キシレン、p-キシレン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、トリフルオロトルエン、アニソールなどが挙げられる。
「芳香族炭化水素溶媒」は、非局在化共役π系を有する1つ以上の環を含有する液体の不飽和の環状の炭化水素を指す。芳香族炭化水素溶媒の例としては、ベンゼントルエン、エチルベンゼン、m-キシレン、o-キシレン、p-キシレン、インダン、ナフタレン、テトラリン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、フルオロベンゼン、トリフルオロトルエン、アニソール、C6-C12芳香族炭化水素などが挙げられる。
【0035】
「エステル」は、2つの他の炭素原子に結合したカルボキシル基-(C=O)-O-を含有する有機化合物である。「C3-C6エステル」には、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、プロパン酸メチル、プロパン酸エチル、ブタン酸メチル、ブタン酸エチルなどが含まれる。
「エーテル」は、2つの他の炭素原子に結合した酸素原子-O-を含有する有機化合物である。「C2-C6エーテル」には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、グリム、ジグリム、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジブチルエーテル、ジメチルフラン、2-メトキシエタノール、2-エトキシエタノール、アニソールなどが含まれる。
「ハロゲン化炭化水素」は、ハロゲンに結合した炭素を含有する有機化合物である。ハロゲン化炭化水素には、ジクロロメタン、1,2-ジクロロエタン、トリクロロエチレン、ペルクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素などが含まれる。
【0036】
「ケトン」は、2つの他の炭素原子に結合したカルボニル基-(C=O)結合を含有する有機化合物である。「C3〜C6ケトン」には、アセトン、エチルメチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ケトンなどが含まれる。
「ニトリル」は、別の炭素原子に結合したシアノ-(C≡N)を含有する有機化合物である。「C2-C6ニトリル」には、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブタンニトリルなどが含まれる。
「極性非プロトン性溶媒」には、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N-メチルピロリドンなどが含まれる。
本出願の或る特定の態様と実施態様は、下記の実施例によってより詳細に説明されるが、これらは実例のためにのみに示され、いかなる方法でも本出願の範囲を限定するものと解釈されてはならない。記載された手順の妥当な変形は、本出願の範囲内にあるものとする。本出願の特定の態様を例示し説明してきたが、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、様々な他の変更及び修正を行うことができることは、当業者には明らかであろう。従って、添付の特許請求の範囲において、本出願の範囲内にあるこのようなすべての変更及び修正を包含することが意図される。
【実施例】
【0037】
実施例-1:(2R,4R)-7-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4-ヒドロキシ-N-((1R,2R)-1-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチルヘプタンアミドの調製.
塩化リチウム(47g)を丸底フラスコに入れ、減圧(4トル(5×10-3バール))下で135℃に加熱し、135℃で2時間15分撹拌した。アルゴン雰囲気下でテトラヒドロフラン(600mL)を25℃で塩化リチウムに加え、-78℃に冷却した。ジイソプロピルアミン(54.4mL)、n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M;155.3mL)を-78℃で加え、得られた反応混合物を-78℃で15分間、0℃で35分間撹拌した。N-((1R,2R)-1-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)-N-メチルプロピオンアミド(40.9g)を-78℃で添加し、-78℃で1時間20分撹拌した。反応生成物の温度をゆっくりと25℃に上げ、0℃に戻した。(R)-tert-ブチルジメチル(3-(オキシラン-2-イル)プロポキシ)シラン(40g)をその反応生成物に0℃でゆっくりと加え、25℃で10時間撹拌した。塩化アンモニウム水溶液(400mL)をその反応生成物に0℃でゆっくりと加えた。その反応生成物に酢酸エチル(200mL)を25℃で加え、15分間撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を水(200mL)で洗浄し、減圧濃縮した。得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(70.8g)を得た。
【0038】
実施例-2:(2R,4R)-4,7-ビス((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチルヘプタンアミドの調製.
イミダゾール(27.5g)を、(2R,4R)-7-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-4-ヒドロキシ-N-((1R,2R)-1-ヒドロキシ-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチルヘプタンアミド(70.8g)及びジメチルホルムアミド(560mL)を含有する反応生成物にアルゴン雰囲気下に0℃で加えた。0℃でtert-ブチルクロロジメチルシラン(52.4g)をその反応生成物に加え、得られた反応生成物を25℃で15時間30分撹拌した。無水メタノール(50mL)をその反応生成物に25℃で添加し、4℃に冷却した。塩化アンモニウム水溶液(600mL)をその反応生成物に4℃で添加し、10分間撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×100mL)で洗浄し、NaSO4で乾燥させ、減圧濃縮して、表題化合物(107g)を得た。
【0039】
実施例-3:(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-7-ヒドロキシ-N,2-ジメチルヘプタンアミドの調製.
ピリジニウム-p-トルエンスルホネート(0.47g)を(2R,4R)-4,7-ビス((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチルヘプタンアミド(50g)、イソプロピルアルコール(480mL)及び水(16mL)を含有する反応生成物に25℃で加え、得られた反応生成物を25℃で8時間30分撹拌した。重炭酸ナトリウム溶液(60mL)をその反応生成物に25℃で添加し、42℃未満で減圧濃縮した。その反応生成物に酢酸エチル(200mL)及び水(50mL)を加え、10分間撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン溶液(30mL)で洗浄し、NaSO4で乾燥し、減圧濃縮した。得られた化合物を、EtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(18.5g)を得た。
【0040】
実施例-4:(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチル-7-オキソヘプタンアミドの調製
デス・マーチンペリオジナン(29.2g)を(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-(1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-7-ヒドロキシ-N,2-ジメチルヘプタンアミド(19g)及びジクロロメタン(380mL)を25℃で加え、得られた反応生成物を25℃で1時間撹拌した。その反応生成物に27℃で炭酸ナトリウム水溶液(400mL)と亜硫酸ナトリウム溶液(400mL)を加えた。反応生成物をジクロロメタン(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層をNaSO4で乾燥させ、減圧濃縮した。得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(15.8g)を得た。
【0041】
実施例-5:(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-6-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-N,2-ジメチルヘキサンアミドの調製
トリエチルアミン(8.59g)を(R)-N-(2-(4-イソプロピル-4,5-ジヒドロオキサゾール-2-イル)-6-メチルフェニル)メタンスルホンアミド(25.1g)、テトラヒドロフラン(220mL)及び塩化クロム(10.35g)にゆっくりと加えた。塩化ニッケル(0.278g)を25℃で少しずつ加えた。テトラヒドロフラン(60mL)中の(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-(1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-N,2-ジメチル-7-オキソヘプタンアミド(10g)及び(R)-2-ブロモ-7-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)ヘプタ-1-エン-4-イル-2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホネート(13.94g)の溶液を25℃でその反応生成物にゆっくりと加え、得られた反応生成物を25℃で7時間30分撹拌した。0℃でエチレンジアミン(14.57g)をその反応生成物に滴下し、0℃で1時間撹拌した。25℃で水(120mL)をその反応生成物に滴下し、30分間撹拌した。ヘプタン(200mL)をその反応生成物に25℃で添加し、10分間撹拌した。層を分離し、水層をヘプタン(2×100mL)、メチルtert-ブチルエーテル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を重炭酸ナトリウム(2×250mL)溶液、塩化ナトリウム溶液(2×250mL)で洗浄し、減圧濃縮した。イソプロピルアルコール(330mL)とシリカゲル(33g)を粗化合物に加え、25℃で16時間撹拌した。反応生成物を濾過し、シリカをイソプロピルアルコールで洗浄し、得られた濾液を減圧濃縮した。アセトニトリル(150mL)をその化合物に加え、得られたアセトニトリル層をヘプタン(5×100mL)で抽出した。すべてのヘプタン層を蒸発させ、得られた粗物質を、カラムクロマトグラフィーを使用して精製して、表題化合物(8.2g)を得た。
【0042】
実施例-6:(3R、5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S、5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-オンの調製
メチルリチウム(ジエトキシメタン中3.1M;10.83mL)を(2R,4R)-4-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-N-((1R,2R)-1-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルプロパン-2-イル)-6-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-N,2-ジメチルヘキサンアミド(8g)及びテトラヒドロフラン(80mL)を含有する反応生成物に-78℃で添加した。得られた反応生成物の温度をゆっくりと0℃まで上昇させ、0℃で30分間撹拌した。その反応生成物に塩化アンモニウム飽和溶液(80mL)を0℃で加え、10分間撹拌した。反応生成物を酢酸エチル(2×80mL)で抽出し、減圧濃縮した。得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(4.4g)を得た。
【0043】
実施例-7:(E)-N'-((3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル))オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-イリデン)-2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホノヒドラジドの調製
2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホノヒドラジド(3.13g)を(3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-(tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-オン(3.26g)及びテトラヒドロフラン(30mL)を含有する反応生成物に0℃で加え、得られた反応生成物を27℃で20時間撹拌した。27℃で硫酸ナトリウム(5g)をその反応生成物に添加し、その反応生成物を濾過し、ヘキサン(50mL)で洗浄した。濾液を減圧濃縮し、得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(4.86g)を得た。
【0044】
実施例-8:tert-ブチル(3-((2S,5S)-5-((3R,5R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-1-イル)-4-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)プロポキシ)ジメチルシランの調製
n-ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M;109g)を(E)-N'-((3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-イリデン)-2,4,6-トリイソプロピルベンゼンスルホノヒドラジド(350mg)及びテトラヒドロフラン(8mL)を含有する反応生成物に-78℃でアルゴン雰囲気下に滴下し、得られた反応生成物を0℃で15分間撹拌した。ヨウ素(3.5mLのテトラヒドロフランに溶解した336mg)をその反応生成物に-78℃でゆっくりと加え、0℃で30分間撹拌した。亜硫酸ナトリウム飽和溶液(5mL)を0℃でその反応生成物に添加した。その反応生成物に25℃で酢酸エチル(25mL)を加え、10分間撹拌した。層を分離し、水層を酢酸エチル(20mL)で抽出した。合わせた有機層を亜硫酸ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、減圧濃縮して、表題化合物を得た。
【0045】
実施例-9:((3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-イリデン)ヒドラジンの調製
ヒドラジン水和物(4.29g)、エタノール(45mL)及び(3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-オン(4.4g)を丸底フラスコに入れ、80℃で1時間撹拌した。メタノール(40mL)をその反応生成物に31℃で添加し、減圧濃縮した。得られた化合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×20mL)で洗浄し、NaSO4で乾燥した。得られた有機層をシリカゲルの小さなプラグに通し、酢酸エチル(5×30mL)で洗浄し、合わせた有機層を減圧濃縮して、表題化合物を得た。
【0046】
実施例-10:tert-ブチル(3-((2S,5S)-5-((3R,5R)-3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-1-イル)-4-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)プロポキシ)ジメチルシランの調製
トリエチルアミン(43.4g)を((3R,5R)-5-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-7-((2S,5S)-5-(3-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)プロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-3-メチルヘプタン-2-イリデン)ヒドラジン(4.52g)及びテトラヒドロフラン(60mL)を含有する反応生成物に5℃でアルゴン雰囲気下に添加した。ヨウ素の溶液(無水テトラヒドロフラン10mL中5.44g)をその反応生成物に5℃でゆっくりと加え、得られた反応生成物を24℃で1時間撹拌した。亜硝酸ナトリウム飽和水溶液(20mL)をその反応生成物に31℃で加えた。反応生成物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を水(1×100mL)、ブライン溶液(1×50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた有機層をシリカゲルの小さなプラグに通し、酢酸エチル(5×30mL)で洗浄し、合わせた有機層を減圧濃縮した。得られた化合物を、EtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物(3.37g)を得た。
【0047】
実施例-11:(3R,5R)-6-ヨード-5-メチル-1-((2S,5S)-3-メチレン-5-(3-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)プロピル)テトラヒドロフラン-2-イル)ヘプタ-6-エン-3-イル4-ニトロベンゾエートの調製
トリエチルアミン(1.4mL)を(3R,5R)-1-((2S,5S)-5-(3-ヒドロキシプロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-3-オール(1g;HPLCによる純度:79.6%)及びジクロロメタン(20mL)を含有する反応生成物に1℃で反応させた。N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.12g)と塩化4-ニトロベンゾイル(1.412g)をその反応生成物に1℃で加え、得られた反応生成物を27℃で21時間撹拌した。反応生成物を水で急冷し、ジクロロメタン(2×20mL)で抽出した。有機層を1N HCl溶液、重炭酸ナトリウム飽和溶液で洗浄し、NaSO4で乾燥させた。得られた有機層を減圧濃縮し、得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製した(収量:1.82g)。
得られた粗化合物(710mg)を30℃のヘプタン(11.5mL)に懸濁し、30℃で10分間撹拌した。メチルtert-ブチルエーテル(6mL)を加え、30℃で20分間撹拌した。種結晶(10mg)をその反応生成物に加え、30℃で3時間撹拌した。分離した固形物を濾過し、ヘプタン(2×2mL)で洗浄し、乾燥させた。(HPLCによる純度:92.4%)。
得られた化合物(200mg;HPLCによる純度:92.4%)を31℃でメチルtert-ブチルエーテル(0.9mL)に溶解し、10分間撹拌した。ヘプタン(1mL)を31℃で添加し、31℃で5分間撹拌した。種結晶をその反応生成物に添加し、31℃で2時間撹拌した。分離した固形物を濾過し、ヘプタン(2×2mL)で洗浄し、乾燥させて、表題化合物を得た。(HPLCによる純度:93.2%)。
【0048】
実施例-12:(3S,5R)-1-((2S,5S)-5-(3-ヒドロキシプロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-3-オールの調製
(3R,5R)-6-ヨード-5-メチル-1-((2S,5S)-3-メチレン-5-(3-((4-ニトロベンゾイル)オキシ)プロピル)テトラヒドロフラン-2-イル)ヘプタ-6-エン-3-イル4-ニトロベンゾエート(200mg;HPLCによる純度:90.5%)、メタノール(20mL)及び炭酸カリウム(0.032g)を27℃で丸底フラスコに入れ、27℃で6時間撹拌した。この反応生成物に酢酸を加え、減圧濃縮した。得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(HPLCによる純度:89.37%)。
【0049】
実施例-13:3-((2S,5S)-5-((3R,5R)-3-(([1,1'-ビフェニル]-4-カルボニル)オキシ)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-1-イル)-4-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)プロピル[1,1'-ビフェニル]-4-カルボキシレートの調製
N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.774g)を(3R,5R)-1-((2S,5S)-5-(3-ヒドロキシプロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-3-オール(5g;HPLCによる純度:79.6%)及びジクロロメタン(75mL)を含有する反応生成物にアルゴン雰囲気下に4℃で添加した。トリエチルアミン(7.7g)をその反応生成物に2℃で加えた。その反応生成物に0℃で[1,1'-ビフェニル]-4-カルボニルクロリド(10.98g)を加え、得られた反応生成物を28℃で18時間撹拌した。N,N-ジメチルピリジン-4-アミン(0.619g)をその反応生成物に27℃で3時間添加した。1Mの塩酸水溶液(40mL)を4℃でその反応生成物にゆっくりと加え、10分間撹拌した。有機層を分離し、水(20mL)で洗浄した。27℃でNaHCO3水溶液(40mL)をその有機層に添加し、15分間撹拌した。有機層を分離し、ブライン溶液(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた粗化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーで2回精製した。
得られた化合物(8.28g;HPLCによる純度:82.33%)を58℃で10%EtOAc/ヘキサン(166mL)に溶解し、28℃に冷却した。種結晶化合物(5mg)を27℃で添加し、22℃で1時間30分撹拌した。分離した固形物を濾過し、乾燥させた(HPLCによる純度:90.49%)。得られた化合物(5.44g;HPLCによる純度:90.49%)と酢酸エチル(10.88mL)を28℃で加え、28℃で1時間撹拌した。n-ヘキサン(97.9mL)を28℃でその反応生成物に添加し、得られた反応生成物を58℃に加熱した。反応生成物を8℃に冷却し、1時間30分撹拌した。分離した固形物を濾過し、酢酸エチル(0.5mL)とn-ヘキサン(10.3mL)の混合物で洗浄し、乾燥させて、表題化合物を得た。(HPLCによる純度:92.84%)。
【0050】
実施例-14:(3R,5R)-1-((2S,5S)-5-(3-ヒドロキシプロピル)-3-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-3-オール
水酸化リチウム一水和物溶液(0.067gの水酸化リチウムを0.6mLの水に溶解したもの)を3-((2S,5S)-5-((3R,5R)-3-(([1,1'-ビフェニル]-4-カルボニル)オキシ)-6-ヨード-5-メチルヘプタ-6-エン-1-イル)-4-メチレンテトラヒドロフラン-2-イル)プロピル[1,1'-ビフェニル]-4-カルボキシレート(300mg;HPLCによる純度:89.05%)、テトラヒドロフラン(1.8mL)及びメタノール(0.6mL)を含有する反応生成物に28℃で加え、28℃で24時間撹拌した。得られた反応生成物を減圧濃縮し、ジクロロメタン(20mL)を粗化合物及び塩化アンモニウム水溶液(5mL)に添加した。有機層を分離し、1M水酸化ナトリウム溶液(2×10mL)、ブライン溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を減圧濃縮し、得られた化合物をEtOAc/ヘキサンを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(HPLCによる純度:91.43%)。
【国際調査報告】