(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522090
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】量子ドットをカプセル化するための多層ポリマー複合体
(51)【国際特許分類】
   C09K 11/02 20060101AFI20190712BHJP
   C09K 11/56 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/88 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/89 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/62 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/70 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/74 20060101ALI20190712BHJP
   C09K 11/08 20060101ALI20190712BHJP
   C08F 20/12 20060101ALI20190712BHJP
   C08F 20/20 20060101ALI20190712BHJP
   C08K 3/013 20180101ALI20190712BHJP
   C08L 33/06 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !C09K11/02 Z
   !C09K11/56
   !C09K11/88
   !C09K11/89
   !C09K11/62
   !C09K11/70
   !C09K11/74
   !C09K11/08 G
   !C08F20/12
   !C08F20/20
   !C08K3/013
   !C08L33/06
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】2019500503
(86)(22)【出願日】20170622
(85)【翻訳文提出日】20190123
(86)【国際出願番号】US2017038779
(87)【国際公開番号】WO2018009345
(87)【国際公開日】20180111
(31)【優先権主張番号】62/359,986
(32)【優先日】20160708
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】591016862
【氏名又は名称】ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Rohm and Haas Electronic Materials LLC
【住所又は居所】アメリカ合衆国、マサチューセッツ 01752、マールボロ、フォレスト・ストリート 455
(74)【代理人】
【識別番号】110000589
【氏名又は名称】特許業務法人センダ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェイク・ジュー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01752 マールボロ フォレスト・ストリート 455 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー内
(72)【発明者】
【氏名】ジェームス・シー・テイラー
【住所又は居所】アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01752 マールボロ フォレスト・ストリート 455 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー内
(72)【発明者】
【氏名】タニヤ・シン−ラッチフォード
【住所又は居所】アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01752 マールボロ フォレスト・ストリート 455 ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ エルエルシー内
【テーマコード(参考)】
4H001
4J002
4J100
【Fターム(参考)】
4H001CC13
4H001XA07
4H001XA15
4H001XA16
4H001XA30
4H001XA31
4H001XA33
4H001XA34
4H001XA48
4H001XA49
4H001XA52
4H001XA80
4J002BG021
4J002DF016
4J002DG026
4J002DH006
4J002FD096
4J002FD206
4J002GP00
4J100AL08P
4J100AL66Q
4J100BC07P
4J100CA03
4J100JA32
(57)【要約】
(a)量子ドット、(b)Rが水素またはメチルであり、RがC6−C20脂肪族多環式置換基である、式(I)の化合物の重合単位、および(c)2つの1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル置換基を含む光安定剤化合物を含む、ポリマー複合体。
【化1】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー複合体であって、
(a)量子ドットと、
(b)重合単位の式(I)の化合物であって、
【化1】
式中、Rが、水素またはメチルであり、Rが、C6−C20脂肪族多環式置換基である、化合物と、
(c)2つの1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル置換基を含む光安定剤化合物と、を含む、ポリマー複合体。
【請求項2】
が、架橋多環式置換基である、請求項1に記載のポリマー複合体。
【請求項3】
が、C7−C17架橋多環式置換基である、請求項2に記載のポリマー複合体。
【請求項4】
前記光安定剤化合物が、前記置換基を連結するリンカーを含み、前記リンカーが、4〜20個の炭素原子を有する、請求項3に記載のポリマー複合体。
【請求項5】
前記1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル置換基の各々におけるアルキル基が、4〜12個の炭素原子を有する、請求項4に記載のポリマー複合体。
【請求項6】
前記ポリマー複合体が、それぞれ100:1〜1:5の重量比で、1つの(メタ)アクリレートエステル置換基を有する式(I)の化合物と、2つの(メタ)アクリレートエステル置換基を有する式(I)の化合物と、の重合単位を含む、請求項5に記載のポリマー複合体。
【請求項7】
が、ビシクロ[2,2,1]アルカンまたはトリシクロデカン環系を有する、請求項6に記載のポリマー複合体。
【請求項8】
前記量子ドットが、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、HgS、HgSe、HgTe、GaN、GaP、GaAs、InP、InAs、またはそれらの組み合わせを含む、請求項7に記載のポリマー複合体。
【請求項9】
散乱剤を更に含む、請求項6に記載のポリマー複合体。
【請求項10】
フィルムである、請求項6に記載のポリマー複合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、量子ドットを含有する多層ポリマー複合体およびその複合体を調製するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体量子ドット(QD)は、バルク材料のものとは顕著に異なる光吸収および放出(光ルミネセンス(PL)またはエレクトロルミネセンス(EL))の挙動を提供する。粒径が減少すると、有効エネルギーバンドギャップ(Eg)、または利用可能なエネルギーレベルが増加し、青色偏移PLスペクトルを作成する。同じ材料内の粒径依存性量子閉じ込め効果によるこのスペクトル同調性は、従来のバルク半導体を超える重要な利点である。QDは、それらの固有の光学特性に起因して、多くのディスプレイおよび照明用途において大きな関心が寄せられている。ほとんどのQDは、電子正孔対をコア領域内に閉じ込めるために、より大きなバンドギャップ材料を含む無機シェルを有し、いかなる表面電荷状態も防止する。次いで、外側シェルを有機リガンドによってキャップして、シェルの捕獲状態を低減し、これが低減された量子収量(QY)につながり得る。有機リガンドは、QDが有機/水性溶媒に分散するのを助ける。QDを囲む典型的な有機リガンドは、非極溶媒またはモノマーにおいて高い溶解度を提供する、比較的長いアルキル鎖を有する。残念なことに、QDは、光吸収/変換プロセス中に光酸化の影響を非常に受けやすい。また、リガンドが適合性でないとき、水分が同様の影響を与え得る。QDは、典型的に、水および酸素の悪影響からそれらを保護するためにポリマーマトリックスにカプセル化される。例えば、US8,445,178は、カプセル化剤として様々なポリマーを開示している。しかしながら、この参考文献は、本明細書に記載されるポリマー組成物を開示していない。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、ポリマー複合体であって、
(a)量子ドットと、
(b)重合単位の式(I)の化合物であって、
【0004】
【化1】
【0005】
式中、Rが、水素またはメチルであり、Rが、C−C20脂肪族多環式置換基である、化合物と、
(c)2つの1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル置換基を含む光安定剤化合物と、を含む、ポリマー複合体を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0006】
特に指定しない限り、パーセンテージは、重量パーセンテージ(重量%)であり、温度は、℃である。特に指定しない限り、操作は、室温(20〜25℃)で実行された。沸点は、大気圧(約101kPa)で測定する。「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。量子ドットは、当該技術分野において周知であり、例えば、US2012/0113672を参照されたい。
【0007】
本発明の好ましい一実施形態では、ポリマー複合体は、ポリマー複合体の各側に外層も含む、多層アセンブリの一部である。好ましくは、外層は、水分の通過も阻害する、酸素バリアである。好ましくは、外層は、ポリマーフィルム、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアリールエーテルケトン、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン、またはそれらの組み合わせを含むものを含む。好ましくは、外層は、酸化物または窒化物、好ましくは酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、またはそれらの組み合わせを更に含む。好ましくは、酸化物または窒化物は、QD層に面するポリマーフィルムの表面上にコーティングされる。好ましくは、各外層は、25〜150ミクロン(好ましくは50〜100ミクロン)の厚さを有するポリマーフィルムおよび10〜100nm(好ましくは30〜70nm)の厚さを有する酸化物/窒化物層を含む。本発明のいくつかの好ましい実施形態において、外層は、少なくとも2つのポリマーフィルム層および/または少なくとも2つの酸化物/窒化物層を含み、異なる層は、異なる組成のものであってもよい。好ましくは、外層は、非常に低い酸素透過速度(OTR、<10−1cc/m/日)、および低い水蒸気透過速度(WVTR、<10−2g/m/日)を有する。好ましくは、外層中のポリマーフィルムは、60〜200℃、好ましくは少なくとも90℃、好ましくは少なくとも100℃のTgを有する。
【0008】
好ましくは、本発明のポリマー複合体の厚さは、10〜500ミクロン、好ましくは少なくとも20ミクロン、好ましくは少なくとも30ミクロン、好ましくは少なくとも40ミクロン、好ましくは400ミクロン以下、好ましくは300ミクロン以下、好ましくは200ミクロン以下、好ましくは150ミクロン以下である。好ましくは、各外層の厚さは、20〜100ミクロン、好ましくは25〜75ミクロンである。
【0009】
好ましくは、本発明のポリマー複合体は、モノマー、QD、光安定剤、および他の任意選択的な添加剤を混合することによって調製された樹脂のフリーラジカル重合によって調製される。好ましくは、樹脂は、典型的な方法、例えばスピンコーティング、スロットダイコーティング、グラビア印刷、インクジェット、および噴霧コーティングによって、硬化する前に第1の外層上にコーティングされる。好ましくは、硬化は、樹脂を紫外線(UV)または熱、好ましくは紫外線、好ましくはUVA範囲の紫外線に曝露することによって開始される。
【0010】
好ましくは、RはC−C17脂肪族多環式置換基であり、好ましくは、RはC−C15脂肪族多環式置換基である。好ましくは、Rは架橋多環式置換基、好ましくは二環式、三環式、または四環式置換基、好ましくは二環式または三環式置換基である。好ましくは、Rは飽和脂肪族置換基である。Rの好ましい構造は、例えば、アダマンタン、ビシクロ[2,2,1]アルカン、ビシクロ[2,2,2]アルカン、ビシクロ[2,1,1]アルカン、およびトリシクロデカン(例えば、トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン)を含み、それらの構造はアルキル、アルコキシ基、ヒドロキシ基、または(メタ)アクリレートエステル(例えば、式(I)の化合物は、少なくとも2つ、好ましくは2つ以下の(メタ)アクリレートエステル置換基を有し得る)で置換され得て、好ましくは、アルキルおよびアルコキシ基は1〜6、好ましくは1〜4の炭素原子を有する。トリシクロデカンおよびビシクロ[2,2,1]アルカン、とりわけトリシクロ[5,2,1,02,6]デカン、ジメタノールジメタクリレート、およびイソボルニルアクリレートが特に好ましい。好ましくは、内層は、好ましくはそれぞれ100:1〜1:5、好ましくは10:1〜1:2の重量比で、1つの(メタ)アクリレートエステル置換基を有する式(I)の化合物、および2つの(メタ)アクリレートエステル置換基を有する式(I)の重合単位を含む。
【0011】
好ましくは、本発明のポリマー複合体は、50〜88重量%、好ましくは少なくとも55重量%、好ましくは少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも65重量%、好ましくは85重量%以下、好ましくは82重量%以下の式(I)の化合物(複数可)の重合単位を含む。
【0012】
好ましくは、本発明のポリマー複合体は、0.01〜5重量%、好ましくは少なくとも0.03重量%、好ましくは少なくとも0.05重量%、好ましくは4重量%以下、好ましくは3重量%以下、好ましくは2重量%以下の量子ドットを含む。好ましくは、量子ドットは、CdS、CdSe、CdTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、HgS、HgSe、HgTe、GaN、GaP、GaAs、InP、InAs、またはそれらの組み合わせを含む。
【0013】
好ましくは、量子ドットの無機部分を囲むリガンドは、非極性構成要素を有する。好ましいリガンドとしては、例えば、トリオクチルホスフィンオキシド、ドデカンチオール、および脂肪酸塩(例えば、ステアリン酸塩、オレイン酸塩)が挙げられる。
【0014】
好ましくは、2つの1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル置換基を含む光安定剤化合物は、置換基を連結するリンカーを含み、当該リンカーは4〜20個、好ましくは6〜15個、好ましくは8〜12個、好ましくは10個の炭素原子を有する。好ましくは、リンカーは、炭素、水素および酸素以外の原子を有さない。好ましくは、リンカーは、2〜6個、好ましくは4個の酸素原子を有する。好ましくは、リンカーは、ジエステル置換基、好ましくは−OC(O)(CHC(O)O−であり、式中、nが、2〜18個、好ましくは4〜13個、好ましくは6〜10個、好ましくは8個である。好ましくは、1−アルキルオキシ置換基中のアルキル基は、4〜12個、好ましくは6〜10個、好ましくは8個の炭素原子を有する。好ましくは、アルキル基は、線状である。特に好ましい光安定剤化合物は、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケートである。
【0015】
好ましくは、ポリマー複合体は、0.5〜5重量%、好ましくは少なくとも1重量%、好ましくは4重量%以下、好ましくは3重量%以下、好ましくは2.5重量%以下の光安定剤化合物を含む。好ましくは、ポリマー複合体は、0.1〜15重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%、好ましくは12重量%以下、好ましくは10重量%以下、好ましくは8重量%以下の金属酸化物粒子を含む。
【0016】
本発明のポリマー複合体に組み込まれ得る他の添加剤としては、抗酸化剤、光抽出を改善するための散乱剤、および粘度を増加するための増粘剤(例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー)が挙げられる。好ましい増粘剤としては、ウレタンアクリレート、セルロースエーテル、セルロースアクリル酸エステル、ポリスチレンポリマー、ポリスチレンブロックコポリマー、アクリル樹脂、およびポリオレフィンエラストマーが挙げられる。好ましくは、ポリスチレン、アクリル系、およびポリオレフィン増粘剤は、50,000〜400,000、好ましくは100,000〜200,000のMwを有する。好ましくは、セルロースエーテルは、1,000〜100,000のMwを有する。
【0017】
ウレタンアクリレートオリゴマーは、ポリエステルタイプ、ポリエーテルタイプ、ポリブタジエンタイプ、またはポリカルプロラクトン(polycarprolactone)タイプであり得る。それらは、二官能、三官能、六官能反応性を有し得る。オリゴマーの粘度は、50℃で1000〜200,000cPsの範囲であり得る。非極性リガンドQDについては、ポリブタジエンタイプが好ましい。
【0018】
好ましいポリスチレンブロックコポリマーは、50,000〜400,000のMを有し、10〜100重量%のスチレンの重合単位および0〜90重量%の非スチレンブロックを含む。好ましくは、コポリマー中の非スチレンモノマー(非スチレンブロック)は、アルケン、ジエンまたはそれらの組み合わせである。好ましくは、非スチレンブロックは、C−Cアルケンおよび/またはジエン、好ましくはC−Cアルケンおよび/またはジエンの重合単位を含む。好ましくは、C−Cアルケンおよび/またはジエンは、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン、およびブタジエンから選択される。好ましくは、ブロックコポリマーのMは、少なくとも60,000、好ましくは少なくとも70,000、好ましくは少なくとも80,000、好ましくは350,000以下、好ましくは300,000以下、好ましくは250,000以下である。
【0019】
好ましいポリマー複合体についての形態としては、例えば、フィルム、ビーズ、ストリップ、ロッド、立方体、およびプレートが挙げられる。ポリマー複合体は、例えば、ディスプレイ、照明、および医療用途を含む多くの用途において有用である。好ましいディスプレイ用途としては、公共情報ディスプレイ、看板、テレビ、モニター、携帯電話、タブレット、ノートパソコン、自動車のダッシュボード、および時計が挙げられる。
【実施例】
【0020】
実施例のための試料調製
2つのi−Component PETバリアフィルムの間に樹脂配合物を積層することによって、全ての試料を調製した。およそ4gの樹脂を下部フィルム上に分配し、上部に所望のフィルム厚に基づいてギャップ(10ミル)を設定したギャップコーティングバーを適用した。Fusion UV F300S硬化システムにおいて、UVA400mJ/cmで試料を硬化した。光ルミネセンス量子収率(PLQY)、ピーク発光波長(PWL)、および発光ピークの半値全幅(FWHM)を、Hamamatsu C9920−02G積分球を用い、0.1インチ(2.54mm)四方の試験片を450nm励起波長で測定した。
【実施例1】
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
結果は、ビス−(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートを含有する複合体が、より短い波長で緑色および赤色のピーク位置を有することを示している。これは、量子ドットが複合体内でより良好に分散していることを示している。
【実施例2】
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
結果は、ビス−(1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートを含有する複合体が、異なる構造を有するセバケート分子を含有する複合体と比較して、より短い波長の赤色ピーク位置を有することを示している。
【実施例3】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
結果は、2つのビス−(1−アルキルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケートを含有する複合体が、1単位のみのR基を含まない(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシルを含む同様の構造物と比較して、より短い波長の赤色ピーク位置を有することを示している。
【国際調査報告】