(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522190
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
   G01D 11/24 20060101AFI20190712BHJP
   G01D 5/245 20060101ALN20190712BHJP
【FI】
   !G01D11/24 B
   !G01D11/24 W
   !G01D5/245 110W
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】2018565265
(86)(22)【出願日】20170531
(85)【翻訳文提出日】20190115
(86)【国際出願番号】EP2017063152
(87)【国際公開番号】WO2017215916
(87)【国際公開日】20171221
(31)【優先権主張番号】102016210532.9
(32)【優先日】20160614
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 シユツツトガルト (番地なし)
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】スヴェン フライシャー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 エーティスハイム エーティスハイマー シュトラーセ 51
(72)【発明者】
【氏名】ヨアヒム ドマート
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ツァイゼンハウゼン バウムガルテンシュトラーセ 16
(72)【発明者】
【氏名】ローベアト レームス
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ムンデルスハイム ファルケンヴェーク 12
(72)【発明者】
【氏名】シュテファン クナッカート
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ハルデンヴァング ベルヴァング アム プリンツェンブッケル 21アー
(72)【発明者】
【氏名】ライナー グンピンガー
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 レッテンベアク アルタッハ アム ミュールバッハ 12
(72)【発明者】
【氏名】ベルント ルッツ
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ケンプテン アム フリッケンラント 21
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル ランボウ
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国 ドゥラッハ エルハルトシュトラーセ 4デー
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077AA41
2F077AA42
2F077AA46
2F077NN17
2F077NN24
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2F077PP14
2F077VV03
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2F077VV09
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2F077VV33
2F077WW02
2F077WW03
2F077WW06
(57)【要約】
本発明は、ホルダ部品(2)と、少なくとも2つの端子要素(9)を有するセンサ素子(3)と、少なくとも2つのプラグコンタクト(6)と、端子要素(9)をプラグコンタクト(6)に電気的に接続する少なくとも2つの接続要素(5)とを含むセンサ装置(1)に関する。ホルダ部品(2)の内部空間(4)は、封止材料(23)で充填されており、封止材料(23)は、少なくとも端子要素(9)を有するセンサ素子(3)と、少なくとも接続要素(5)に対する接触接続領域におけるプラグコンタクト(6)と、接続要素(5)とを密封するように包囲する。封止材料(23)は、フィルム(20)を用いて少なくとも部分的に遮蔽されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ装置(1)であって、
ホルダ部品(2)と、少なくとも2つの端子要素(9)を有するセンサ素子(3)と、
少なくとも2つのプラグコンタクト(6)と、前記端子要素(9)を前記プラグコンタクト(6)に電気的に接続する少なくとも2つの接続要素(5)とを含み、
前記ホルダ部品(2)の内部空間(4)は、封止材料(23)で充填されており、
前記封止材料(23)は、
少なくとも前記端子要素(9)を有する前記センサ素子(3)と、
少なくとも前記接続要素(5)に対する接触接続領域における前記プラグコンタクト(6)と、
前記接続要素(5)と、
を密封するように包囲する、
センサ装置(1)において、
前記封止材料(23)は、フィルム(20)を用いて少なくとも部分的に遮蔽されていることを特徴とする、センサ装置(1)。
【請求項2】
前記フィルム(20)は、前記ホルダ部品(2)に取り付けられており、特に前記フィルム(20)は、前記ホルダ部品(2)に溶接又は接着されている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記ホルダ部品(2)は、槽形状であり、開口部を有しており、前記フィルム(20)は、少なくとも部分的に前記開口部の周面に沿って取り付けられ、特に溶接されている、請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記封止材料は、前記フィルム(20)の取り付けの際に、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の一部分(21)が露出されることにより、部分的に遮蔽される、請求項3に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記ホルダ部品(2)の前記開口部の前記露出された一部分(21)は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の縁部に設けられている、請求項4に記載のセンサ装置(1)。
【請求項6】
取り付けられた前記フィルム(20)の一方向(x)における延在部は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の当該方向における延在部(x)よりも短い、請求項5に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記ホルダ部品(2)の前記開口部の前記露出された一部分(21)は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の内部に、前記縁部から離隔して存在する、請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項8】
前記露出された一部分(21)は、前記フィルム(20)が孔部(21)を有することによって、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の内部に、前記縁部から離隔して生じる、請求項7に記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記フィルム(20)は、当該フィルム(20)の下面が前記封止材料(23)の表面から離間(22)されるように、前記ホルダ部品(2)に取り付けられている、請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項10】
前記封止材料(23)の上面からの前記フィルム(20)の前記下面の前記離間(22)は、前記封止材料(23)による前記ホルダ部品(2)の前記内部空間(4)の充填度合いに依存する、請求項9に記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景技術
独国特許出願公開第102009028963号明細書(DE102009028963)には、第1の接触接続領域において接続ケーブルの少なくとも1つの心線の一方の端部に電気的及び機械的に接続され、かつ、第2の接触接続領域においてセンサ素子に電気的及び機械的に接続可能である、端子要素を有するセンサ装置のための接続装置が開示されている。この端子要素は、ここでは、少なくとも部分的にプラスチック押出被覆によって被覆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】独国特許出願公開第102009028963号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の開示
独立請求項1による本発明に係るセンサ装置は、ホルダ部品と、少なくとも2つの端子要素を有するセンサ素子と、少なくとも2つのプラグコンタクトと、端子要素をプラグコンタクトに電気的に接続する少なくとも2つの接続要素とを含む。ホルダ部品の内部空間は、封止材料で充填されており、当該封止材料は、少なくとも端子要素を有するセンサ素子と、少なくとも接続要素に対する接触接続領域におけるプラグコンタクトと、接続要素とを密封するように包囲する。封止材料は、フィルムを用いて少なくとも部分的に遮蔽されている。センサ内に組み込まれた要素を包囲して封止する封止材料のカバー又は遮蔽部は、封止材料が周辺環境の影響から保護されるという利点を有する。この種のセンサ装置は、周知のように車両のホイール領域において汚れや水分にさらされる可能性がある、自動車のホイール回転数センサとして使用することができる。部分的な遮蔽部により、封止材料の熱膨張が、フィルムと封止材料との間の介在空間における圧力増加に結び付き、それがフィルムの剥がれ落ちに結び付く可能性があることに対してさらに保証される。
【0004】
好ましい実施形態においては、フィルムは、ホルダ部品に取り付けられてもよい。ホルダ部品へのフィルムの取り付けは、例えば溶接又は接着によって行われる。このことは、フィルムとホルダ部品との間の堅固な接続に結び付き、これはセンサ装置の耐久性と強度とを増強させる。
【0005】
好ましい実施形態においては、ホルダ部品は槽形状であり、開口部を有する。この開口部を通って、封止材料は、ホルダ部品の内部空間内に到達し得る。フィルムは、好ましい方法によって少なくとも部分的に、開口部の周面に沿って取り付けられ、特に溶接又は接着される。封止材料を備えたホルダ部品が存在するならば、開口部の縁部にフィルムを単に取り付けることでフィルムの取り付け及び固定を行うことができる。なぜならば、開口部の縁部に直接アクセスすることができるからである。
【0006】
本発明の実施形態においては、封止材料は、フィルムの取り付けの際に、ホルダ部品の開口部の一部分が露出されることにより、部分的に遮蔽される。既に説明したように、このことは、フィルムと封止材料との間の不所望な圧力上昇を防止することができるという利点となる。部分的な遮蔽(又は別の言い方をすれば一部領域の露出)を、フィルムの被着の際に行うことにより、少ない作業ステップでこのことを達成することができる。
【0007】
センサ装置の一実施形態においては、ホルダ部品の開口部の露出された一部分は、ホルダ部品の開口部の縁部に設けられている。この実施形態においては、露出された領域は、ホルダ部品の開口部よりも小さい寸法であるフィルムを被着することによって達成することができる。その長さが開口部の長さよりも短いフィルムを単に取り付けることによって、一部領域は直接露出したままである。そのため、1つの作業ステップで、カバー(及びそれによる保護)が得られると同時に開口部が生成される。
【0008】
代替的な実施形態においては、ホルダ部品の開口部の露出された一部分は、ホルダ部品の開口部の内部に、縁部から離隔して存在する。開口部の内部には、フィルムが孔部を有し、この孔部はフィルムの内部に存在するが縁部との接触は持たないことと解することができる。この種のフィルムが使用されるならば、封止材料に向かって開口部が生じ、この開口部は、縁部から離隔して、即ち、フィルムの内部に存在する。ここでも、ホルダ部品におけるフィルムの1つの取り付けステップで、ホルダ部品に、簡単に、フィルムの保護機能と、ホルダ部品における開口部の通過性とを設けることができる。
【0009】
好ましい方法においては、フィルムは、当該フィルムの下面が封止材料の表面から離間されるようにホルダ部品に取り付けられている。これにより、封止材料に当接するフィルムの場合に、フィルムと封止材料との間にエアーポケットが生じる可能性を防止することができる。このエアーポケットも、既に説明したように、フィルムの剥がれ落ちに結び付く可能性がある。
【0010】
封止材料の上面からのフィルムの下面の離間は、この場合、封止材料によるホルダ部品の内部空間の充填度合いに依存する。このようにして、簡単に、ホルダ部品の内部空間内への封止材料の導入の際に、適切な量の封止材料を使用することで、離間を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】センサ装置を示した図。
【図2】センサ装置の断面図。
【図3】製造方法のフローチャート。
【図4】センサ装置の一部の平面図。
【図5】センサ装置のさらなる部分の断面図。
【図6】フィルム形態のカバーを有するセンサ装置を示した図。
【図7】被着されたフィルムを有するセンサ装置の一部を示した図。
【図8】被着されたフィルムを有するセンサ装置の断面を示した図。
【図9】フィルム内の開口部の複数の例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明の実施形態
本発明の一実施形態は、図1に示されている。センサ1は、ホルダ2、取り付け部品7、及び、プラグハウジング10を含む。
【0013】
プラグハウジング10は、センサ1のセンサ信号を、他の電子部品に伝送する接続ケーブル(図示せず)を収容することができる。プラグハウジングの幾何形状は、ケーブル幾何形状に対応して適合させることができる。
【0014】
取り付け部品7は、さらなる部品へのセンサの取り付けに用いられる。この目的のために、取り付け部品は、ブッシュ8を有するラグ7の形態で存在し得る。さらなる部品へのセンサ1の取り付けを、既知の方法で固定するために、取り付け要素(図示せず)、例えば、ねじ又はボルトを、ブッシュ8を通って貫通させることができる。
【0015】
センサ1は、さらに、ホルダ2を含む。このホルダ2は、槽の形状で形成されている。ホルダ2の槽形状は、底部11、2つの側方壁部12a,12b、前方壁部13a、及び、後方壁部13bによって形成される。
【0016】
底部11、側方壁部12a,12b、前方壁部13a、及び、後方壁部13bは、ホルダ2の内部空間4を画定する。
【0017】
ホルダ2は、少なくとも1つのセンサ素子3を収容することができる。この種のセンサ素子3を用いて、センサ1の本来の測定値が記録される。センサ素子3とは、例えばASICと解することができる。この場合、センサ素子3は、センサ素子3の電気的な接触接続のための少なくとも1つの端子コンタクト9を有する。ホルダ2は、センサ素子3のホルダ2内への収容を可能にする位置決め構造部を有し得る。そのような位置決め構造部は、センサ素子3のための(少なくとも関与する)補完部として形成されてもよく、センサ素子3を適正に収容し得る。この位置決め構造部は、センサ素子3及び/又は少なくとも1つの端子コンタクト9をそれぞれの周面に沿って収容し得る。
【0018】
センサ1、より厳密に言えばセンサ素子3のセンサ信号は、センサ素子3から送り出される必要があり、センサ信号が転送されるプラグ部品10まで到達させる必要がある。
【0019】
センサ1は、ホルダ2の内部空間4から後方壁部13bを通って電気信号を案内することができる少なくとも1つのプラグピン6を有する。そのようなプラグピン6は、導電性材料からなる。プラグピン6は、ホルダの後方壁部13bを貫通する。後方壁部13bの貫通手段は、図5にも示されている。後方壁部13bは、開口部14を有し、この開口部14を通ってプラグピン6は、ホルダ2の外部からホルダ2の内部空間4に案内される。プラグピン6は、同時にプラグ部品10内の接続ケーブルのためのコンタクトを形成し得る。
【0020】
センサ素子3、より厳密に言えばセンサ素子3の端子コンタクト9とプラグピン6との接続のために、センサ1には、端子コンタクト9とプラグピン6とを導電的に接続する少なくとも1つの電流帯状片5が設けられている。この電流帯状片5は、導電性材料からなっている。電流帯状片5の各端部は、一方では、プラグピン6に、及び、他方では、センサ素子3の端子コンタクト9に、導電的に接触接続され固定されている。
【0021】
図2は、図1中に符号xで表される線方向のホルダ2の断面を示す。図2中、同じ要素は、同じ参照符号で表される。
【0022】
端子コンタクト9と、プラグピン6との間には、ずれが存在し得る。この種のずれは、図2中、符号yで示される方向に存在し得る。
【0023】
図2に示されているケースにおいては、プラグピン6は、端子コンタクト9に対して、上方にずれて配置されている。端子コンタクト9と、プラグピン6との間の電気的接続においては、この種のずれが補償されなければならない。
【0024】
電流帯状片5は弾性的に構成されている。この弾性的とは、電流帯状片5が剛性的な部品ではなく、むしろ変形可能であることを意味するものと理解されたい。この変形可能な電流帯状片5は、端子コンタクト9と、プラグピン6との間の既存のずれに適合させることができる。既存のセンサ幾何形状に適した長さで可撓性の電流帯状片5を使用するならば、それによって既存のずれを簡単に補償することができる。この目的のために可能な材料は、銅合金、例えばCuSn6などである。代替的な表現において、この電流帯状片5を可撓性と表現することも可能である。
【0025】
これまでの記述においては、簡単化のために、1つのプラグピン6、1つの電流帯状片5及び/又は1つの端子コンタクト9のみに関連してきたが、しかしながら、図1に見られるように、通常は、これらの要素の少なくとも1つ、特に2つの端子コンタクト9,2つのプラグピン6、及び2つの電流帯状片5が存在している。
【0026】
図4は、上方からのセンサ1の平面図を示す。電流帯状片5は、センサ素子3の端子コンタクト9を、プラグピン6に接続する。電流帯状片5は、ホルダ2の内部空間4内を延在し、プラグピン6と端子コンタクト9との間のずれを補償する。
【0027】
ホルダ2は、ホルダ2の内部空間4内で電流帯状片5の所望の延在部を保証する延在支援機能を有している。
【0028】
ホルダの側方壁部12a,12bには、それぞれ少なくとも1つの当接点15が存在する。この当接点15は、それぞれ隣接する側方壁部12a又は12bからの少なくとも1つの電流帯状片5の離間に用いられる。1つの当接点15は、ホルダ2の高さ方向(図2のy方向に相当)に拡張部を有する。この当接点は、電流帯状片5がホルダ2の側方壁部12a,12bに過度に近づくことを防止する。この場合、ホルダ2のy方向の当接点15の拡張部は、ホルダ2の底部11にわたる電流帯状片5の延在部のそれぞれ既存の高さに適合させてもよい。なぜなら、説明したように、電流帯状片5は、端子コンタクト9とプラグピン6との間のy方向のずれを補償することができると共に自身の延在部に沿ってホルダ2の内部空間4内でその高さを変化させることができるからである。
【0029】
ホルダ2は、さらに、ホルダ内の中央に配置された少なくとも1つの心棒18を有する。この心棒18も、既に当接点15において説明したように、y方向に十分な拡張部を有する。この心棒18を用いることにより、2つの電流帯状片5の空間的な分離を保証することができる。電流帯状片の分離は、電流帯状片5の間の電気的な短絡を防止するために必要である。
【0030】
心棒18は、ホルダ2内での電流帯状片5の固定のために変形することができる。変形とは、心棒18が、ホルダ2の底部11から離隔した上方領域においてその寸法を拡大することを意味するものと理解されたい。寸法の拡大の際には、心棒18による電流帯状片5の遮蔽部が生成される。この遮蔽部により、電流帯状片5は、対応する載置面に対して押し付けられ、それによって固定される。対応する載置面は、例えば、さらに以下で説明する載置点16であってもよいし、又は、ホルダ2の少なくとも1つの壁部11,12a,12bに形成されている類似の構造部であってもよい。
【0031】
少なくとも1つの心棒18に対して代替的又は付加的に、分離壁部17を2つの電流帯状片5の間に設けてもよい。この分離壁部17も、電流帯状片5の分離を保証するために、ホルダ2のy方向に十分な拡張部を有している必要がある。
【0032】
ホルダは、電流帯状片5ごとに少なくとも1つの載置点16を有することもできる。これらの載置点16は、ホルダ2の底部11からの各電流帯状片5の離間を保証する。
【0033】
電流帯条片ごとの載置点16は、(ホルダ2の底部11とは反対側の)上方端部に、平坦ではない表面を有し得る。平坦ではない表面は、頂点、角錐、又は、丸み付けされた面であってもよい。
【0034】
当接点15、載置点16、心棒18及び場合によっては分離壁部17も、セパレータとして解することができる。これらのセパレータは、センサ1内に存在する電流帯状片5を、それぞれ隣接する要素、例えばさらなる電流帯状片5、隣接する壁部12a,12b、又は底部11に対して離間させることを可能にする。
【0035】
さらに以下で説明するように、センサ1の製造には、例えばシリコーンなどの充填材料を内部空間4に充填することによって内部空間4を封止するステップが含まれる。電流帯状片が他の要素から、例えば、さらなる電流帯状片5、隣接する壁部12a,12b、又は、底部11から離間されて存在する場合には、充填材料が内部空間4を十分最適に封止することが保証される。そのため、電流帯状片5を底部11から離間することにより、それらの間の領域に、充填材料が容易に達することができる。同様に、周囲のシリコーンに対する電流帯状片5の可及的に高いコンタクトを達成すると共に封止機能を最適化するための、可及的に僅かな載置面が、電流帯状片5が当接する載置点16の上面における頂点、角錐、又は、丸み付けにより、保証され得る。
【0036】
本発明に係るセンサ1は、本発明に係る製造方法を用いて製造される。この製造方法の一実施形態は、以下において説明する。
【0037】
第1のステップ301においては、ホルダ2が形成される。このホルダ2は、射出成形部品として製造される。ホルダ2は、この場合(図5に見られるように)、貫通開口部14を有しており、この貫通開口部14を通ってプラグピン6は、内部空間4内に到達することができる。内部空間4内においては、プラグピン6は、電流帯状片5と導電的に接続されると共に、センサ素子3の端子コンタクト9にも導電的に接続される。ホルダ2は、この製造ステップの後で、さらに所要のセパレータを有しており、即ち、当接点15、載置点16、心棒18、及び、場合によっては分離壁部17も有している。ここでは、これらのセパレータの正確な構成、特にそれらの数、位置決め、又は、実施形態(例えば、心棒18及び/又は壁部17としての実施形態)が変更可能であることも示唆する必要がある。
【0038】
図5に示されているホルダ2の貫通開口部14は、プラグピン6が貫通開口部を通って押し込まれるのに要するサイズよりも大きな拡張部を、通過するプラグピン6の方向にも有することができる。このようにして、シリコーン材料、即ち、充填材料は、内部空間4からプラグピンがホルダ2の後方壁部13bを通って案内される領域にも達することができる。
【0039】
さらなるステップ302においては、プラグ10が形成される。このプラグ10は、ステップ302において、ハウジングによりプラグピン6が当該ハウジングに接続されることによって形成される。その際、プラグピン6は、ハウジングの予め成形された開口部内に圧入することができる。同様に、プラグピン6を射出成形法により注入することも可能であり、それによって、プラグ10のハウジングは、プラグピン6を収容し固定する。ホルダ2及びプラグピン6を有するプラグ10は、製造方法において2つの中間部品を形成する。
【0040】
2つの中間部品2,10(プラグピン6を有するプラグ10、及び、ホルダ2)は、ステップ303において嵌合される。
【0041】
ホルダ2とプラグ10との嵌合の際には、少なくとも1つのプラグピン6がホルダ2の後方壁部13bを通って押し込まれる。それにより、ピン6は、ホルダ2の内部空間4内に到達する。既述したように、ホルダ2は、この目的のために、図5に見られるような開口部14を有する。嵌合の際に、プラグ10及びホルダ2の相補的な構造が相互に係合に至ることを想定してもよい。このようにして、2つの部品の接続の機械的強度を相互に高めることができる。そのような係合は、図5において、係合領域19の実例として明らかにされている。ここでは、プラグ10及びホルダ2を、所定の優先配向に相互に位置決めすることが重要であり得る。この優先配向も、2つの中間部品2及び10の対応する相補的な構造によって達成することができる。相補的な構造は、例えば、溝・キー構造の形態で設けられてもよい。同様に、これらの部品(ホルダ2及びプラグ10)が相互に係止されることも考えられる。
【0042】
後続ステップ304においては、これらの中間部品(ホルダ2及びプラグ10)が相互に接続される。このことは、超音波溶接を用いて行うことができる。他の接続技術の使用も可能である。
【0043】
さらなるステップ305においては、本来のセンサ素子3がホルダ2内に挿入され、この場合、センサ素子3は、既述の端子コンタクト9を有する。
【0044】
プラグ10をホルダ2に接続した後、及び、センサ素子3をホルダ2内に挿入した後の当面の中間状態においては、プラグピン6及び端子コンタクト9の各端部がここにおいてホルダ2の内部空間4内に存在するが、しかしながら、これらは電気的にはまだ接触接続されていない。
【0045】
端子コンタクト9と各プラグピン6との電気的な接触接続のために、方法ステップ306においては、電流帯状片5がホルダ2内に位置付けされ、その際、この電流帯状片5は適切な長さで導入され、特に挿入される。ここでは、セパレータ15,16,17及び/又は18を用いて、側方壁部12a,12b、底部11及び電流帯状片5に対し、適正な離間が相互に行われる。この接触接続は、帯状片の製造ステップ307において、電流帯状片5が端子コンタクト9及びプラグピン6に溶接されることによって終了する。
【0046】
それに続くステップ308においては、内部空間4が自身の封止のために、充填材料で充填される。このことは、シリコーンを用いて行うことができる。
【0047】
後続ステップ309においては、シリコーンで充填された内部空間4を少なくとも部分的に遮蔽するために、カバー20がホルダ2に被着され得る。
【0048】
図6は、ステップ309において説明したようなカバー20を有するセンサ1を示している。
【0049】
この種のカバー20は、センサを、特に充填材料(この例ではシリコーン)を、天候の影響に基づく汚染物質や水分のような影響から保護し、及び、機械的な作用から保護する。そのような影響及び作用は、充填材料を損なわせる可能性があり、ひいてはそれらの封止機能を低下させかねない。そのようなカバー20は、フィルムの形態で被着することができる。そのようなフィルムは、例えば、超音波溶接又は接着によってホルダ2に固定させることができる。
【0050】
ホルダ2は、槽形状として説明することができる。フィルム20は、槽縁部に取り付けることができる。槽縁部への取り付けは、溶接によって行うことができる。ここでは同様に、槽縁部の一部分にのみの取り付けも考えられる。槽縁部とは、ホルダ2の開口部周りの周面に沿って延在する、ホルダの一部分と解することができる。
【0051】
図7は、フィルムの被着の際に想定され得る詳細を示す。
【0052】
図から認識することができるように、フィルム20はホルダ2を部分的にのみ遮蔽する。図7に示されているように、製造の際にホルダ2の開口部の縁部領域21は、遮蔽されないままにされる。図7には、封止材料23が示されている。この封止材料23の一部分は、フィルム20によって遮蔽されないままである。換言すれば、間隙21又は開口部21は、ホルダ2へのフィルム20の被着の際に露出されると言うことができる。
【0053】
図8は、図2に示されているようにx−y平面内のセンサ装置1の断面を示す。
【0054】
ここでも、ホルダ2内に導入され、(説明したように)端子コンタクト9を有するセンサ素子3、電流帯状片5及びプラグピン6を包囲して密封する封止材料23が認識可能である。同様に、図7中に示されている間隙21も認識することができる。
【0055】
さらに、封止材料23による充填がホルダ2の上端まで行われないようにすることが想定されてもよい。フィルム20がホルダ2に被着されると、封止材料23の表面と、被着されたフィルム20の下面との間に自由空間22が生じる。この自由空間は、この場合、フィルム20と封止材料23との間で、図8中の符号yが付された方向に延在する。
【0056】
図9は、フィルム20がホルダ2に取り付けられる場合のフィルム20の種々異なる可能な構成を示しており、これらは、ホルダ2の開口部の露出された領域21の箇所に相違がある。
【0057】
最上部の例は、この場合、図7及び図8に示されたフィルム20の変形例に対応しており、ここではフィルム20の取り付けの際に間隙21が露出される。その際、封止材料23の一部分は、遮蔽されないままである。取り付けられたフィルム20の一方向における延在部は、ホルダ2の開口部の当該方向における延在部よりも短い。
【0058】
図9の第2の(中間の)例においては、露出された領域21が、フィルム20の中央における孔部によって生じている。フィルム20がホルダ2に被着されると、ホルダ2の開口部の縁部から離隔した領域21は遮蔽されないままである。
【0059】
下部の変形例においては、開口部21は楕円形で示されている。もちろん、ホルダ2への対応するフィルム20の取り付けの際の露出される領域21のさらなる構成及び位置決めも考えられる。
【0060】
そのため、フィルム20の延在部を相応に選択することにより、ホルダ2の開口部の縁部において、より大きい又はより小さい開口部21を得ることができる。同様に、ここでは、縁部から離隔した、ホルダ2の開口部の露出される領域21のサイズ、位置又は形状をフィルム20内の対応する孔部によって達成することも可能である。
【0061】
図9においては、簡単化のために、孔部を有するフィルムの構成にも、短縮された形態のフィルムの構成にも同様に符号21が付されている。なぜならば、これらの構成は、説明したようにフィルム20が取り付けられる際の露出される領域21に結び付くからである。
【0062】
フィルム20内に開口部21を設けたり、あるいは、短縮されたフィルムの形態でフィルム20の縁部に開口部21を設けたりすることによって、フィルム20と封止材料23との間で圧力上昇が発生し得ることを防止することができる。例えば、封止材料23としてのシリコーンの膨張の際の圧力上昇は、例えばフィルムが剥がれ落ちることでホルダ2からのフィルム20の剥離に結び付く可能性がある。開口部21は、フィルム20と封止材料23との間の領域が、ホルダ2外の領域と連通することができる開放されたシステムを可能にする。「連通する」とは、例えば液体及び/又は気体の形態の交換を可能にする媒体交換と解することができる。
【0063】
封止材料23とフィルム20との間の間隙21は、シリコーンとフィルムとの間の間隔を保証する目的のために用いられる。ホルダ2の高さ方向yにおける十分な間隔は、フィルム20が封止材料23に接触することができないことを保証する。これにより、封止材料23は、フィルム20が剥離したり又は剥がれ落ちたりすることなく膨張することができる。
【0064】
詳細には説明しないが、いずれにせよ、さらなる製造ステップ、例えばブッシュ8を有する取り付け部品7の取り付けやホルダ2内への磁石の付加的な導入(これは使用する測定原理(ホール効果、AMR、GMR)に応じて必要になり得る)なども可能である。
【0065】
ここで説明するセンサ1は、この実施形態においては、前方壁部、後方壁部、側方壁部及び底部、並びに、対応するセパレータ及び開口部を有する矩形形状のものとして説明してきたが、他の幾何形状も同様に可能である。従って、その場合には、要素も類似して対応付けすることが可能である。また、円筒状のセンサも、例えば、側面並びに前方壁部及び後方壁部を有する。セパレータの位置決めだけは、場合によっては適合を必要とする。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【手続補正書】
【提出日】20190301
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ装置(1)であって、
ホルダ部品(2)と、少なくとも2つの端子要素(9)を有するセンサ素子(3)と、
少なくとも2つのプラグコンタクト(6)と、前記端子要素(9)を前記プラグコンタクト(6)に電気的に接続する少なくとも2つの接続要素(5)とを含み、
前記ホルダ部品(2)の内部空間(4)は、封止材料(23)で充填されており、
前記封止材料(23)は、
少なくとも前記端子要素(9)を有する前記センサ素子(3)と、
少なくとも前記接続要素(5)に対する接触接続領域における前記プラグコンタクト(6)と、
前記接続要素(5)と、
を密封するように包囲する、
センサ装置(1)において、
前記封止材料(23)は、フィルム(20)を用いて少なくとも部分的に遮蔽されていることを特徴とする、センサ装置(1)。
【請求項2】
前記フィルム(20)は、前記ホルダ部品(2)に取り付けられている、請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記フィルム(20)は、前記ホルダ部品(2)に溶接又は接着されている、請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記ホルダ部品(2)は、槽形状であり、開口部を有しており、前記フィルム(20)は、少なくとも部分的に前記開口部の周面に沿って取り付けられている、請求項2又は3に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記フィルム(20)は、少なくとも部分的に前記開口部の周面に沿って溶接されている、請求項4に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記封止材料は、前記フィルム(20)の取り付けの際に、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の一部分(21)が露出されることにより、部分的に遮蔽される、請求項4又は5に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記ホルダ部品(2)の前記開口部の前記露出された一部分(21)は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の縁部に設けられている、請求項に記載のセンサ装置(1)。
【請求項8】
取り付けられた前記フィルム(20)の一方向(x)における延在部は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の当該方向における延在部(x)よりも短い、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項9】
前記ホルダ部品(2)の前記開口部の前記露出された一部分(21)は、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の内部に、前記縁部から離隔して存在する、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項10】
前記露出された一部分(21)は、前記フィルム(20)が孔部(21)を有することによって、前記ホルダ部品(2)の前記開口部の内部に、前記縁部から離隔して生じる、請求項に記載のセンサ装置。
【請求項11】
前記フィルム(20)は、当該フィルム(20)の下面が前記封止材料(23)の表面から離間(22)されるように、前記ホルダ部品(2)に取り付けられている、請求項2又は3に記載のセンサ装置。
【請求項12】
前記封止材料(23)の上面からの前記フィルム(20)の前記下面の前記離間(22)は、前記封止材料(23)による前記ホルダ部品(2)の前記内部空間(4)の充填度合いに依存する、請求項11に記載のセンサ装置。
【国際調査報告】