(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522194
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】生体液体を振盪し且つサンプリングするためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20190712BHJP
   G01N 1/38 20060101ALI20190712BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20190712BHJP
   G01N 35/10 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !G01N35/02 D
   !G01N1/38
   !G01N1/00 101P
   !G01N35/10 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】2018566867
(86)(22)【出願日】20170725
(85)【翻訳文提出日】20181220
(86)【国際出願番号】FR2017052074
(87)【国際公開番号】WO2018020147
(87)【国際公開日】20180201
(31)【優先権主張番号】1657321
(32)【優先日】20160728
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】515257759
【氏名又は名称】ホリバ・エービーエックス・エスエーエス
【住所又は居所】フランス国、エフ−34184 セデックス 4 モンペリエ、ビーピー 7290、リュ デュ カデュセ、パルク ユーロメドスィーヌ
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】ララヴィーン、ジャン エマニュエル
【住所又は居所】フランス国、30600 ヴェストリック エ キャンディアック、リュ シャルルマーニュ 10
(72)【発明者】
【氏名】ミュゼリエル、シャルレーヌ
【住所又は居所】フランス国、34380 コーズ ド ラ セル、リュ デ カランドル
【テーマコード(参考)】
2G052
2G058
【Fターム(参考)】
2G052AA29
2G052AA30
2G052AD26
2G052AD46
2G052CA20
2G052FB08
2G052JA20
2G058EA07
2G058FA03
(57)【要約】
チューブ(14)中の生体液体のサンプルを採取することが可能である、生体液体を振盪し、かつ、サンプリングするためのデバイスであって、当該デバイスは、2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行することによって、1つ以上のチューブ(14)を保持するラック(12)を混合するように設計された振盪器(26)を含む、前記デバイス。
振盪器(26)はまた、ラック(12)の挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を越えて傾き、重力によってそれを排出するように構成されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ(14)中の生体液体のサンプルを採取するように設計された、生体液体用の振盪およびサンプル採取デバイスであって、当該デバイスは、2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行することによって、1つ以上のチューブ(14)を保持するラック(12)を混合するように設計された振盪器(26)を有し、当該デバイスは、前記振盪器(26)がまた、ラック(12)の挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を越えて傾き、重力によってそれを排出するように構成されていることを特徴とする、前記デバイス。
【請求項2】
前記振盪器(26)が開口支持体(46)を含み、当該デバイスがまたカバー(54)を有し、該カバー(54)は、前記ラック(12)が前記振盪器(26)からその振盪中に外に出ることを防止するように構成されており、かつ、前記振盪器(26)の上に回転可能に取り付けられ、前記ラック(12)を、それが前記ラック(12)の前記挿入位置から最も遠く離れた前記振盪位置を越えて傾けられた時に前記支持体(46)における開口部を通して解放することを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記カバー(54)が、前記振盪器(26)がラック(12)の前記挿入位置から最も遠く離れた前記振盪位置に達した時に前記振盪器に突き当たる部分(58)と、前記振盪器(26)がこの位置を越えて傾いた時に圧縮されるように構成されたバネ(106)とを有し、前記カバー(54)が、前記ラック(12)が外に出ることを防止しないようになっている、請求項2に記載のデバイス。
【請求項4】
斜面(108)も含み、該斜面(108)は、前記振盪器(26)から排出されたラック(12)を受け入れ、かつ、それを当該デバイスの出口(20)に向けてガイドするように構成されている、先行する請求項のうちの一項に記載のデバイス。
【請求項5】
前記斜面(108)が勾配を有し、該勾配は、前記出口(20)に向かって配向されており、当該デバイスから排出されたラック(12)をガイドするようになっている、請求項4に記載のデバイス。
【請求項6】
前記振盪器(26)が、前記振盪器(26)における前記ラック(12)の前記挿入位置に対して0°および120°にそれぞれ配置された2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行する、先行する請求項のうちの一項に記載のデバイス。
【請求項7】
矩形の止め具(42)も含み、該矩形の止め具(42)は、ラック(12)が、前記振盪器(26)が既にラック(12)を保持している時に前記振盪器(26)と干渉することを防止するように構成されている、先行する請求項のうちの一項に記載のデバイス。
【請求項8】
静止した穿孔器(78)も含み、該静止した穿孔器(78)は、サンプリングされるチューブ(14)の栓に穴をあけるように設計されており、吸引器(80)も含み、該吸引器(80)は、前記穿孔器(78)によって穴のあけられたチューブ(14)からこの後者を通してサンプルを採取するように設計されており、プッシャー(82)も含み、該プッシャー(82)は、単一のアクチュエーターを有し、かつ、前記穿孔器(78)の正面でチューブ(14)を前記穿孔器(78)に押し当て、かつ、それを戻すように設計されている、先行する請求項のうちの一項に記載のデバイス。
【請求項9】
前記プッシャー(82)が、モーター(88)によって駆動されるカム(86)によって駆動されるプレート(84)の連結された部分(90)と、戻しデバイス(83)とによって動かされ、該戻しデバイス(83)は、1つの端部(94)がブロック(100)によって前記部分(90)に連結され、該ブロック(100)は、バネ(102)に連結されており、かつ、止め具(96)に突き当たるように構成されており、前記プッシャー(82)が移動し続ける一方で、前記端部(94)が移動することを防止する、請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
次のオペレーションを含む、生体液体用の振盪およびサンプル採取方法であって、該オペレーションは:
− ラック(12)を請求項1〜9のうちの一項に記載のデバイスの振盪器(26)の中に挿入することと、
− 2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行することによって、1つ以上のチューブ(14)を保持する前記ラック(12)を混合することと、
− 振盪された前記チューブ(14)のうちの1つから生体液体の少なくとも1つのサンプルを採取することと、
− ラック(12)の挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を越えて前記振盪器(26)を傾けることと、
− 重力によって前記ラック(12)を排出することである、
前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体液体(特に、血液のような体液)用のサンプル採取の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ数十年間、血液製品用の分析機器は、多くの発展を経験してきた。前記機器は今や、小さくて機能が限定された機械から、サンプル処理の連鎖のほとんど全てを自動化することが可能である複雑でネットワーク化された機器まで、非常に広い範囲の性能レベルをカバーする。
【0003】
エントリーレベルの製品については、信頼性とコストコントロールとが、製品の価値を決定する際に重要な要素となってきている。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、状況を改善することを意図する。この目的のために、本発明は、生体液体用の振盪およびサンプル採取デバイスを提案し、当該デバイスは、チューブ中の生体液体のサンプルを採取するように設計されており、振盪器を有し、該振盪器は、2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行することによって、1つ以上のチューブを保持するラックを混合するように設計されており、当該デバイスは、振盪器がまた、ラックの挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を越えて傾き、重力によって該ラックを除去するように構成されていることを特徴とする。
【0005】
このデバイスは、サンプルを採取するのに、チューブを移動させるアクチュエーターを1つだけ必要とするサンプリング部材を提供するので、特に有利である。結果的に、サンプリング部材は静止しており、このことは信頼性を改善する。さらに、アクチュエーターを1つだけ必要とするという事実は、製造コスト、組立時間および必須の機械的調整を減少させるのに役立つ。
【0006】
異なる変形では、当該デバイスは、次の特徴のうちの1つ以上を有し得る:
− 振盪器が開口支持体を含み、かつ、当該デバイスがまた、カバーを有し、該カバーは、ラックが振盪器からその振盪中に外に出ることを防止するように構成されており、かつ、振盪器の上に回転可能に取り付けられ、それがラックの挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を超えて傾けられた時、支持体における開口部を通してラックを解放することと、
− カバーが、振盪器がラックの挿入位置から最も遠く離れた振盪位置に到達した時に振盪器に突き当たる部分を有し、かつ、バネを有し、該バネは、振盪器がこの位置を越えて傾く時に圧縮されるように構成されており、カバーが、ラックが外に出ることを防止しないようになっていることと、
− 当該デバイスがまた、斜面を有し、該斜面は、振盪器から排出されたラックを受け入れ、かつ、それを当該デバイスの出口に向けてガイドするように構成されていることと、
− 斜面が勾配を有し、該勾配は、出口に向かって配向され、当該デバイスから排出されたラックをガイドするようになっていることと、
− 振盪器が、2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行し、該2つの振盪位置は、振盪器におけるラックの挿入位置に対して0°および120°においてそれぞれ配置されていることと、
− 当該デバイスがまた、矩形の止め具を有し、該矩形の止め具は、振盪器が既にラックを保持している時にラックが振盪器に干渉することを防止するように構成されていることと、
− 当該デバイスがまた、静止した穿孔器を有し、該静止した穿孔器は、サンプリングされるチューブの栓に穴をあけるように設計されており、当該デバイスがまた、吸入器を有し、該吸入器は、穿孔器によって穴のあけられたチューブからこの後者を通してサンプルを採取するように設計されており、かつ、当該デバイスがまた、プッシャーを有し、該プッシャーは、単一のアクチュエーターを有し、かつ、穿孔器の正面でチューブを前記穿孔器に押し当て、かつ、それを戻すように設計されていることと、
− プッシャーが、プレートに連結された部分と戻しデバイスとによって動かされ、該プレートは2つのロッドの上をスライドし、かつ、モーターによって駆動されるカムによって駆動され、該戻しデバイスは、1つの端部がブロックによって前記部分に連結されており、該ブロックは、バネに連結されており、止め具に突き当たるように構成されており、プッシャーが移動し続ける一方で、前記端部が移動することを防止すること。
【0007】
本発明はまた、次のオペレーションを含む、生体液体用の振盪およびサンプル採取方法に関する:
− デバイスの振盪器の中にラックを挿入することと、
− 振盪器が2つの振盪位置の間で一連の傾斜運動を実行することを引き起こすことによって、1つ以上のチューブを保持するラックを混合することと、
− 振盪されたチューブのうちの1つから生体液体の少なくとも1つのサンプルを採取することと、
− ラックの挿入位置から最も遠く離れた振盪位置を越えて振盪器を傾けることと、
− 重力によってラックを排出すること。
【0008】
本発明のその他の特徴、目的および利点は、図面を参照して、非限定的で説明的な例の以下の説明において、よりよく提示される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本発明によるデバイスの斜視図である。
【図2】図2は、図1に類似する図であるが、ケースが取り除かれている。
【図3】図3は、図2の一部の斜視図である。
【図4】図4は、矢印IVによる、図3の部分的な斜視図である。
【図5】図5は、矢印Vによる、図3の部分的な斜視図である。
【図6】図6〜図8は、チューブラックの前進の異なる段階における図3の側面図である。
【図7】図6〜図8は、チューブラックの前進の異なる段階における図3の側面図である。
【図8】図6〜図8は、チューブラックの前進の異なる段階における図3の側面図である。
【図9】図9および図10は、チューブラックの振盪の異なる段階における図3の側面図である。
【図10】図9および図10は、チューブラックの振盪の異なる段階における図3の側面図である。
【図11】図11は、図3における矢印XIによる図である。
【図12】図12は、サンプリング部材の正面図である。
【図13】図13〜図15は、チューブのサンプリングの異なる段階における図12の一部の拡大図である。
【図14】図13〜図15は、チューブのサンプリングの異なる段階における図12の一部の拡大図である。
【図15】図13〜図15は、チューブのサンプリングの異なる段階における図12の一部の拡大図である。
【図16】図16〜図18は、チューブラックの排出の異なる段階における図3の側面図である。
【図17】図16〜図18は、チューブラックの排出の異なる段階における図3の側面図である。
【図18】図16〜図18は、チューブラックの排出の異なる段階における図3の側面図である。
【図19】図19は、排出されたチューブラックを示す、図3の反対側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面および明細書における要素のほとんどは周知であり、そのようであるので、本発明をよりよく理解するため、および、それの定義に貢献するための両方に適宜用いられ得る。
【0011】
図1は、本発明による、生体液体用の振盪およびサンプル採取デバイス2の斜視図である。
【0012】
デバイス2は、平行六面体の全体形状および「緊急」チューブ(または、小児用チューブのような、ラックに適合しないチューブ)を挿入するための揚げぶた6を有するケース4と、試薬用の空間8と、分析されたラック12を回収するための出口10と、分析されるラック12を挿入するための空間(図1には示されていない)とを含む。ラック12は、デバイス2がサンプリングし、かつ、分析するように設計された、血液製品のような生体液体を含有するチューブ14を受け入れるように構成されている。
【0013】
図2は、図1に類似する図であり、ここではケース4が除去されている。図示されるように、デバイス2の内部は、チューブ14を振盪し、かつ、サンプリングするためのゾーン16および分析ゾーン18に分割された上部と、出口ゾーン22および電力源ゾーン24に分割された下部20とを有する。
【0014】
デバイス2は、シーケンシャルに作動するように構成されており、すなわち、ラック12(または緊急チューブ)が挿入され、振盪され(緊急チューブは挿入前に振盪される)、サンプリングされ、分析され、かつ、次のラック12が分析される前にデバイス2から除去されるなどである。
【0015】
この理由のために、デバイス2はこの順番で説明され、デバイス2の各関連部分を詳述する。したがって、図3〜図8は、振盪器26の中にラック12をロードするのに用いられるゾーン16の一部について説明する。ローディングに用いられるデバイス2の部分は、トレイ28を含む。トレイ28は、振盪器26から最も遠く離れた端部においてラック12を保持する。
【0016】
ラック12は、トレイ28の上の任意の空間の中に挿入され得、かつ、ローディングアセンブリー30によって押され、該ローディングアセンブリー30は、2つのフィンガー32および34を含み、該2つのフィンガー32および34は、トレイ28の下にあるプレート35によって、モーター38によって駆動されるベルト36に連結されている。フィンガー32および34は、プレート35に対して回転可能に取り付けられており、ローディングアセンブリー30が次のラック12をロードするために戻るように移動する時に、フィンガー32および34が前記ラックの周りをその後方へと移動するようになっている。ローディングアセンブリーは、フィンガー32の側面上に検出器40を有し、該検出器40は、フィンガー32がラック12の後ろに移動したことを判定するのに用いられる赤外光を発する。ローディングアセンブリー30は、その後、停止される。
【0017】
一旦ローディングアセンブリー30がフィンガー32および34がラック12の後ろに移動したことを検出すると、ローディングアセンブリーはモーター38の運転方向を逆にし、フィンガー32および34が振盪器26に向けてラック12を押すようになっている。プレート35はまた、2つの平行六面体形状の傾斜台41を保持し、該2つの平行六面体形状の傾斜台41の中で、プレート35と反対側にあり、かつ、振盪器26に最も近い端部が斜角をつけられる。この斜角がつけられた部分は、ローディングアセンブリー30が振盪器26に向けてラック12を押す時に、斜角がつけられた部分が、トレイ28における穴44を通して2つのL形の止め具42を徐々に上げる(図6〜図8参照)ようになっている。したがって、ローディングアセンブリー30の移動終了位置において、止め具42は、その他のラック12が振盪器26と接触状態になることを防止する。
【0018】
振盪器26は、実質的にL形である支持体46を含む。ラック12は、挿入される時には直立しており、すなわち、チューブ14は方向Zに沿い、栓は上部に配置されている。支持体46は、トレイ28よりわずかに下方にあり、ラック12が振盪器26の中に配置されるとすぐラックを保持することを補助するタブを形成する折り目47(図4に示されている)を有する。タブ47は、支持体46とトレイ28との間のわずかなオフセットのため、挿入を妨げない。
【0019】
システム2は、有利なことに、バーコードリーダー45を有し、該バーコードリーダー45は、サンプリングステーションに位置し、かつ、ラック12のタイプ(ラック12の上のバーコード)を積極的に(すなわち、識別とサンプリングとの間でチューブ14を移動させることなく)識別し、かつ、チューブ14の存在を検出し、かつ、該当する場合にはそれを識別するのに用いられる。
【0020】
振盪器26は、その後、2つの位置の間でラック12の数回の傾斜運動を実行する:
− チューブ14がラック12の挿入位置とほぼ0°の角度を形成する第1の位置(図9において破線を用いて示されている)と、
− チューブ14がラック12の挿入位置とほぼ120°の角度を形成する第2の位置(図10)。
【0021】
変形において、かつ、ラック12がどのように振盪器26の中に挿入されるかに基づいて、角度は異なっていてもよく、かつ、ラック12の挿入位置と−180°〜180°の間で変化してもよい。
【0022】
第1の位置と第2の位置との間の傾斜運動は、モーター52によって駆動されるベルト50と噛合した歯車48に回転運動を適用することによって実行される。支持体46が傾いた時にラック12が落下することを防止するために、振盪器26の上にはカバー54が取り付けられている。カバー54は2つの部分56および58を有し、該部分56はラック12を保持するのに用いられ、一方で、該部分58の役割は図16〜図19を用いて説明される。
【0023】
一旦振盪が完了すると、ラック12は、レール62の上をガイド60によって方向Yに徐々に動かされる。図11は、この運動および振盪とサンプリングとの間の関係をより明確に示している。ガイド16は、ラック12を囲む端部において2つのアーム64および66を有する実質的にU形状であり、かつ、ガイドは、モーター72によって駆動されるベルト70へのリンク68を含む。したがって、ガイド60が方向Yに駆動される時、アーム64はサンプリングゾーン74に向けてラックを押す。一旦チューブ14が全てサンプリングされると、ガイド60はその他の方向に駆動され、かつ、アーム66はラック12を振盪器26に返し、ラックがデバイス2から除去され得るようになっている。図11の右側に示されているように、緊急チューブを取り扱う部分が示されている。揚げぶた6を介して挿入された緊急チューブは、緊急チューブのタイプと関連付けられたバーコードを有するシリンダー76の中に受け入れられる。緊急チューブをサンプリングするために、シリンダー76は、ガイド60によってサンプリングゾーン74へと運ばれ、該ガイド60のアーム66はシリンダー76と係合する。ここで説明される例では、デバイス2が緊急チューブが挿入されたことを検知すれば、当該デバイスは、該当する場合はロードされたラック12における現在のチューブ14のサンプリングを完了し、その後、緊急チューブを取り扱う。デバイス2が所定のラックにおいてチューブごとに振盪/サンプリングサイクルを実行するように設計されているので、緊急チューブを挿入することは、いかなる問題も引き起こさない。緊急チューブは、栓ありまたは栓なしで挿入され得る。
【0024】
サンプリングプロセスは、図12〜図15を参照して以下で説明される。既存のデバイスの大部分とは異なり、本発明によるデバイス2におけるサンプリングは、次のように実行される:
− チューブが上を向いており、このことは、デッドボリュームと漏れのリスクとを減少させ、
− 単一のアクチュエーターを有する静止したサンプリングアセンブリーを有する。
【0025】
実際、デバイス2の配置構成は、サンプリングを簡略化することに役立ち、そのことによって、当該デバイスをより信頼性高く、かつ、より経済的にする。したがって、サンプリングゾーンは、静止した穿孔器78と吸入器80とを含み、かつ、サンプリングを実行するために動かされるのはチューブ14である。ラック12がアーム64によって押されるので、各チューブ14の位置が知られ、かつ、穿孔器78の下に正確に配置され得る。プッシャー82が、その後、Z方向にチューブ14を移動させ、チューブ14の栓に穴をあける。一旦このことが行われると、吸入器80(この場合は、針)は、穿孔器78の中へと動かされ、チューブ14中の生体液体のサンプルを採取する。最後に、戻しデバイス83が、プッシャー82が引き込まれる一方で、チューブ14をラック12に返す。
【0026】
ここで説明される例では、プッシャー82はフィンガーであり、該フィンガーは、レール62における凹部と、ラック12の底部における対応する開口部とを通過する。フィンガー82は、プレート84に堅固に接続され、該プレート84は、モーター88によって動かされるカム86によって軸Zに沿って動かされる。フィンガー82とプレート84との間の連結は、実質的に方向Zに延びる部分90によって提供される。部分90はまた、戻しデバイス83に連結され、該戻しデバイス83は、2つのロッド92と、穿孔器78に最も近い1つの端部94とから構成され、該1つの端部94は実質的に矩形であり、かつ、穿孔器78によって穴のあけられたチューブ14の栓の上に部分的に突き出た平面(X;Y)にある。したがって、部分90がプレート84によって下向きに戻るように動かされる時、端部94は、チューブ14をラック12の中へと押す。
【0027】
端部94は、部分90の上に隙間を有して取り付けられる。したがって、端部94は、ブロック100によってロッド92に連結され、該ブロック100は、2つのバネ102の上に載っており、該2つのバネ102はそれぞれ、ロッド92との静止したリンクを有する。この2つのロッドのリンクは、端部94が軸Zに沿ってのみ移動し得ることを確実にする。
【0028】
部分90は、端部94が最初はフィンガー82とともに上向きに移動し、チューブ14がこの後者によって押されるように調整される。端部94がサンプリングアセンブリーに近付く時、ブロック100は止め具96に直面する。ロッド92とフィンガー82とは、その後、軸Zに沿って移動し続け、一方で、バネ102はブロック100に向かって圧縮される。一旦サンプルが採取されると、部分90は、下向きに戻るように移動し、かつ、バネ102は、端部94がチューブ14の栓を押しつける前に解放され、それをラック12の中へと徐々に返す。
【0029】
このことは、図13〜図15により明確に示されており、該図は、フィンガー82と、穿孔器78がチューブ14の栓に穴をあけるまで移動する部分90とを示している。ここに示される例では、チューブ14は、ラック12によって保持され得る最も小さいタイプのチューブである。結果的に、バネ102は最大圧縮の状態にあり、穿孔器78は、より大きなチューブ14を用いた場合よりも、「最も遠い」チューブ14の中に深く入り込まない。フィンガー82は、端部94よりも大きな隙間を有し、かつ、バネ102は、それが穿孔器78に干渉することを防止するのを補助する。結果的に、サンプリング機能は、単一のアクチュエーターを用いて実行される。ガイド60がラック12を振盪器26の支持体46に返す時にチューブ14がラック12の中に正確に再挿入され、かつ、カバー54の部分56によってブロックされないことを確実にするために、端部94は、必要であればチューブ14をラック12の中に無理矢理押し込む、傾いた平面104を有する。
【0030】
一旦ラック12が所定の位置に入ると、別の振盪プロセスが実行され、かつ、次のチューブ14が同一の方式でサンプリングされ、チューブ14が全てサンプリングされるまで同じように続く。ガイド60は、その後、ラック12を振盪器26に返し、それが、図16〜図19に示されるように除去され得るようになっている。
【0031】
そうするために、振盪器26は、支持体46を、振盪器26におけるラック12の挿入位置からほぼ180°である角度位置まで傾ける。支持体46が角度挿入位置に対してほぼ135°である角度位置に達した時(図17)、カバー54の部分58は、ガイド60にぶつかって停止し、かつ、バネ106が圧縮され始め、このことは、支持体46が回転し続ける一方でカバー54が回転を停止することをもたらす。角度挿入位置に対する支持体46の角度が増大し続けるにつれて、ラック12の底部は、部分56がそれを保持することを完全に停止するまで、部分56と部分58との間に徐々に露出する(図18)。ラック12は、その後、重力によって振盪器26から排出される。
【0032】
ラック12は、その後、落下し、かつ、斜面108を出口20へと滑り落ちる(図19)。有利なことに、斜面108を出口20に連結させる斜面108の部分は、方向Xに沿って方向Zに傾いており、ラック12が重力によって出口20へとガイドされるようになっている。いくつかのラック12が連続的に除去されれば、前記ラックは前後に位置する。出口が、例えば受け入れトレイより上で、斜面108の端部において鉛直方向のオフセットを有せば、ラック12は互いの上に積み重ねられ得、チューブが、振盪器26の中へのその実質的に水平である挿入とは対象的に、実質的に水平であるようになっている。
【0033】
変形では、ラック12は、受け入れトレイの中、または、前記ラックが重力によって回収されることを可能にする任意のその他の部材の中へと直接排出される。
【0034】
本発明は、したがって、チューブ中の生体液体のサンプルを採取することが可能である、生体液体のサンプルを採取するためのデバイスに関し、その特徴は、それが、サンプリングされるチューブの栓に穴をあけるように設計された、静止した穿孔器と、穿孔器によって穴のあけられたチューブからこの後者を通してサンプルを採取するように設計された吸入器と、単一のアクチュエーターを有し、かつ、穿孔器の正面でチューブを前記穿孔器に押し当て、かつ、それを戻すように設計されたプッシャーとを有することである。
【0035】
このデバイスは、次の特徴の1つ以上を有し得る:
− プッシャーがプレートに連結された部分によって動かされ、該プレートは、2つのロッドの上をスライドし、かつ、モーターによって駆動されるカムによって駆動されることと、
− 当該デバイスが戻しデバイスを有し、該戻しデバイスは、バネに連結されたブロックによって前記部分に連結された1つの端部を有することと、
− ブロックが止め具に達し、プッシャーが移動し続ける一方で、端部が移動することを停止させるように構成されていること。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【国際調査報告】