(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522228
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/02 20060101AFI20190712BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20190712BHJP
   G02B 6/26 20060101ALI20190712BHJP
   G02B 6/36 20060101ALI20190712BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !G02B6/02 461
   !G01B11/24 D
   !G02B6/26
   !G02B6/02 A
   !G02B6/36
   !G02B6/02 416
   !A61B1/00 552
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】2018554587
(86)(22)【出願日】20170419
(85)【翻訳文提出日】20181026
(86)【国際出願番号】EP2017059311
(87)【国際公開番号】WO2017182535
(87)【国際公開日】20171026
(31)【優先権主張番号】16166110.3
(32)【優先日】20160420
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 5,NL−5656 AE Eindhoven
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ファン プッテン エルバート ゲルヤン
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイ テック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】バン ダー マーク マルティヌス ベルナルドゥス
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイ テック キャンパス 5
【テーマコード(参考)】
2F065
2H036
2H137
2H150
4C161
【Fターム(参考)】
2F065AA04
2F065AA43
2F065AA46
2F065AA53
2F065BB05
2F065CC16
2F065DD03
2F065DD06
2F065FF48
2F065FF51
2F065LL03
2F065QQ25
2F065RR06
2H036JA01
2H036JA04
2H036QA01
2H036QA42
2H137AA08
2H137AA14
2H137AB01
2H137BA15
2H137BA18
2H137BC24
2H137CA51
2H137CB01
2H137CB34
2H137CB35
2H137CD00
2H137CD38
2H150AC34
2H150AC57
2H150AG02
2H150AG21
2H150AH38
4C161FF46
4C161HH55
(57)【要約】
本発明は、光ファイバーセンサ12を光形状センシングコンソール21に光学的に接続する、方法及びシステムに関する。光形状センシングコンソール21は多数の単一光チャネルC1、C2、C3を有する。光ファイバーセンサ12は、ファイバーセンサ12の長手方向中心軸を中心にして互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアA1、A2、A3と、形状センシングコンソール21に接続された光カプラー32;38に接続するファイバーセンサ接続端部30とを有する。光カプラー32;38は、ファイバーコアA1、A2、A3と光学的に接続するように配置された光チャネルC1、C2、C3を有する。単一ファイバーコアA1、A2、A3の個々の光学的性質を示す多数の単一校正データセットは、単一光チャネルC1、C2、C3に割り当てられる。ファイバーセンサ接続端部30は、ファイバーコアA1、A2、A3の第1のファイバーコアA2が光チャネルC1、C2、C3のうち第1の光チャネルC1と光学的に連通するように、光カプラー32;38に接続される。第1のファイバーコアA2の光応答は、校正データセットの第1の校正データセットが第1の光チャネルC1に割り当てられた状態で、第1のファイバーコアA2を光インテロゲートすることによって測定される。第1のファイバーコアA2は、第1のファイバーコアA2の測定された光応答及びファイバーセンサ12の校正データセットに基づいて、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3の中で特定される。第1のファイバーコアA2が光応答を測定するのに使用された第1の校正データセットと合致しないものと特定された場合、特定された第1のファイバーコアA2と合致する、校正データセットの第2の校正データセットが、第1の光チャネルC1に再割当てされるか、或いは第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアA1が第1の光チャネルC1と光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー32;38が再位置決めされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法であって、前記光形状センシングコンソールが多数の単一光チャネルを有し、前記光ファイバーセンサが、前記光ファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、前記光形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するためのファイバーセンサ接続端部とを有し、前記光カプラーが、前記多数の単一ファイバーコアと光学的に接続するための前記多数の単一光チャネルを有し、前記多数の単一ファイバーコアの個々の光学的性質を示す多数の単一校正データセットが、前記多数の単一光チャネルに割り当てられていて、前記方法が、
i)前記多数の単一ファイバーコアの第1のファイバーコアが前記多数の単一光チャネルのうち第1の光チャネルと光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部を前記光カプラーに接続するステップと、
ii)前記多数の単一校正データセットの第1の校正データセットが前記第1の光チャネルに割り当てられた状態で、前記第1のファイバーコアを光インテロゲートすることによって、前記第1のファイバーコアの光応答を測定するステップと、
iii)前記第1のファイバーコアの測定された前記光応答及び前記光ファイバーセンサの前記多数の単一校正データセットに基づいて、前記光ファイバーセンサの前記多数の単一ファイバーコアの中で前記第1のファイバーコアを特定するステップと、
iv)前記第1のファイバーコアが、前記光応答の測定で使用された前記第1の校正データセットと合致しないと特定された場合に、
iva)特定された前記第1のファイバーコアと合致する前記多数の単一校正データセットの第2の校正データセットを、前記第1の光チャネルに再割当てするステップ、又は、
ivb)前記第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアが前記第1の光チャネルと光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを再位置決めするステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記ステップi)は、前記多数の単一ファイバーコアがそれぞれ前記多数の単一光チャネルの1つと1対1の関係で光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを互いに対して位置決めするステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップii)は、前記多数の単一ファイバーコアを光インテロゲートすることによって前記多数の単一ファイバーコアのそれぞれの光応答を測定するステップを含み、前記ステップiii)は、前記光ファイバーセンサの前記多数の単一ファイバーコアの中で前記多数の単一ファイバーコアそれぞれを特定するステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップiva)は、特定された前記多数の単一ファイバーコアが前記多数の単一校正データセットと合致するように、前記多数の単一校正データセットを前記多数の単一光チャネルに再割当てすることを含むか、又は前記ステップivb)は、前記多数の単一校正データセットと合致する前記多数の単一ファイバーコアが前記多数の単一光チャネルと光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを再位置決めするステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップi)は、前記第1の光チャネルを光インテロゲートし、前記第1のファイバーコアからの光応答信号の強度が最大になるまで前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを位置決めするステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記多数の単一ファイバーコアのそれぞれからの光応答信号の強度が最大になるまで、前記ファイバーセンサコアをそれぞれ光インテロゲートし、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを位置決めすることを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップii)で測定された前記光応答が、前記第1のファイバーコアの空間分解散乱プロファイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記多数の単一ファイバーコアがファイバーブラッグ格子を散乱構造として有し、前記ステップiii)は、空間分解散乱プロファイルから得られる空間強度プロファイルを使用することによって、前記第1のファイバーコアを特定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップiii)は、測定された前記光応答と前記多数の単一ファイバーコアの前記多数の単一校正データセットとの相互相関を計算するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ステップiii)は、前記光ファイバーセンサの捻じれ又は曲率を前記空間分解散乱プロファイルから計算し、計算された捻じれ又は曲率の変動に基づいて、前記第1のファイバーコアを特定するステップを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記多数の単一校正データセットが、前記多数の単一ファイバーコアに対する基準測定から得られた、前記多数の単一ファイバーコアの空間分解散乱プロファイル又は該空間分解散乱プロファイルの空間強度プロファイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記光カプラーが、前記光形状センシングコンソールに接続されたパッチコード上に配置されるか、又は前記光形状センシングコンソール上に配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続するシステムであって、前記光形状センシングコンソールが多数の単一光チャネルを有し、前記光ファイバーセンサが、前記光ファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、前記光形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するためのファイバーセンサ接続端部とを有し、前記光カプラーが、前記多数の単一ファイバーコアと光学的に接続するための前記多数の単一光チャネルを有し、前記システムが、
前記多数の単一ファイバーコアの個々の光学的性質を示す、前記多数の単一光チャネルに割り当てられる多数の単一校正データセットを格納する、校正データモジュールと、
前記多数の単一校正データセットの第1の校正データセットが第1の光チャネルに割り当てられた状態で、前記第1のファイバーコアを光インテロゲートすることによって、前記第1の光チャネルに接続された前記多数の単一ファイバーコアのうちの第1のファイバーコアの光応答を測定する、測定モジュールと、
前記第1のファイバーコアの測定された前記光応答及び前記光ファイバーセンサの前記多数の単一校正データセットに基づいて、前記光ファイバーセンサの前記多数の単一ファイバーコアの中で前記第1のファイバーコアを特定する、特定モジュールとを備え、前記システムが、
a)特定された前記第1のファイバーコアと合致する前記多数の単一校正データセットの第2の校正データセットを、前記第1の光チャネルに再割当てする、再割当てモジュールと、
b)前記第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアが前記第1の光チャネルと光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを再位置決めする、再位置決めモジュールのうち少なくとも1つを更に備える、システム。
【請求項14】
多数の単一光チャネルを有する光形状センシングコンソールと、
光ファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、ファイバーセンサ接続端部とを有する、少なくとも1つの光ファイバーセンサと、
前記光ファイバーセンサを前記光形状センシングコンソールに接続する、前記多数の単一ファイバーコアと光接続するための前記多数の単一光チャネルを有する光カプラーと、
前記多数の単一ファイバーコアの個々の光学的性質を示す、前記多数の単一光チャネルに割り当てられる多数の単一校正データセットを格納する、校正データモジュールと、
前記多数の単一校正データセットの第1の校正データセットが第1の光チャネルに割り当てられた状態で、前記第1のファイバーコアを光インテロゲートすることによって、前記第1の光チャネルに接続された前記多数の単一ファイバーコアのうちの第1のファイバーコアの光応答を測定する、測定モジュールと、
前記第1のファイバーコアの測定された前記光応答及び前記ファイバーセンサの前記多数の単一校正データセットに基づいて、前記光ファイバーセンサの前記多数の単一ファイバーコアの中で前記第1のファイバーコアを特定する、特定モジュールとを備える光形状センシングシステムであって、前記光形状センシングシステムが、
a)特定された前記第1のファイバーコアと合致する前記多数の単一校正データセットの第2の校正データセットを、前記第1の光チャネルに再割当てする、再割当てモジュールと、
b)前記第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアが前記第1の光チャネルと光学的に連通するように、前記ファイバーセンサ接続端部及び/又は前記光カプラーを再位置決めする、再位置決めモジュールとのうち少なくとも1つを更に備える、光形状センシングシステム。
【請求項15】
コンピュータプログラムがコンピュータ上で実施されたとき、請求項1に記載の方法のステップを前記コンピュータに実施させる、プログラムコード手段を備える、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、光形状センシングの分野に関する。特に、本発明は、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法及びシステムに関し、光形状センシングコンソールは多数の単一光チャネルを有し、光ファイバーセンサは、ファイバーセンサの長手方向中心軸を中心にして互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するファイバーセンサ接続端部とを有する。
【背景技術】
【0002】
上述の方法及びシステムは、細長い介入デバイスの光形状センシングで、特に医療又は外科的用途で使用することができる。本明細書は、光形状センシングを医療又は外科的分野で使用することに言及しているが、本発明はそれに限定されないことが理解されるべきである。
【0003】
医療分野において、従来の外科処置を低侵襲性介入と置き換えるという傾向が明確であり、かつ進行しつつある。これらの介入において、例えば、ガイドワイヤ、カテーテル、内視鏡、及び針などの医療用デバイスは、小さい切開を通して身体に挿入されることによって、患者に対して瘢痕を最小限に抑え、合併症及び副作用を低減している。医師は、身体内でこれらの医療用デバイスを操作するのに、いくつかの可視化技術を使用することができる。
【0004】
多くの処置において、X線イメージングは現在、デバイスをリアルタイムで監視するための優れた基準である。しかしながら、このイメージング技術は、患者及び医療チームを有害な電離放射線に暴露する。更に、二次元の投影しか得られない。この投影には、患者の解剖学的構造に対する方向及び配向など、医療機器の三次元形状に関する重要な情報が欠落している。デバイスの形状に関する追加情報は、医師が身体を通して操作する際の多大な助けとなり、処置時間を低減することができる。
【0005】
デバイスの位置及び配向を判断することができる、いくつかの非画像化追跡技術がある。かかる追跡システムは、電磁、音響、インピーダンス、及び光学技術を用いたセンシングに基づくものであることができ、信号強度(及び減衰)、信号位相/周波数シフト、並びに/又は飛行時間などの原理を使用して、三次元空間内におけるセンサを三角測量するものであり得る。
【0006】
光形状センシング(OSS)は、これらの追跡技術の1つである。OSSを用いて、デバイスの三次元形状を再構築することができる。OSSでは、デバイスの幾何学的変化が、デバイスに統合された光ファイバーを通って伝播する光照射野へと符号化される。この光ファイバーの光インテロゲーションによって、原則的に、光ファイバー全体の、したがってデバイスの三次元形状をリアルタイムで再構築するのに必要な情報が得られる。適切な基準フレームを所与として、ここで、デバイス全体の正確な配向及び位置がリアルタイムで分かる。
【0007】
デバイスの形状を判断するのに使用されている光ファイバーは、複数の光ファイバーコア、特に中心コアと、光ファイバーの長さに沿って中心コアの周りで螺旋を描く複数の外側コアとを含む。センサの全てのコアは、実際上、製造公差によるわずかに異なる光学的性質を有する。したがって、ファイバーコアは工場で独立して校正され、この校正データは、デバイスと接続されることになる形状センシングシステムで利用可能にされる。この目的のため、校正データは、光ファイバーが統合されるデバイスと共に運ばれるか、又は例えばネットワークを通してなど、校正は異なる形で送られる。
【0008】
光ファイバーセンサを光形状センシングで使用する際、光ファイバーセンサのファイバーコアは、互いに独立してインテロゲートされる。ファイバーコアは、光形状センシングコンソールの光チャネルと1対1の関係で連通している。光チャネルはそれぞれ、プリセットされた形でファイバーコアの1つの校正データセットに割り当てられる。したがって、光ファイバーセンサの適切な形状センシングにとって重要なのは、光ファイバーセンサを形状センシングコンソールに接続する際に、「正しい」ファイバーコアが「正しい」光チャネルと光学的に連通していることである。光ファイバーセンサの接続端部を形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するとき、光カプラーはファイバーコアと光学的に接続するように配置された光チャネルを有し、光ファイバーセンサの接続端部が、光カプラーに対してファイバーセンサ接続端部の長手方向中心軸を中心にした正しい回転配向で、光カプラーに接続されているように注意しなければならない。光カプラーに接続するときのファイバーセンサの接続端部の正しい配向を見つけるのを容易にするために、光カプラー及びファイバーセンサ接続端部は、通常、係合するキー機構を有する。ファイバーセンサの接続端部を形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続する際、光カプラー及びファイバーセンサ接続端部のキー機構が係合する関係にされることによって、ファイバーセンサが正しい固定の標準的配向で光形状センシングコンソールに接続される。この標準的配向では、光チャネル又はネットワークに割り当てられた校正データは、センサのファイバーコアに正しく割り当てられ、例えば、このとき、外側コア「A」が光チャネル又はネットワーク「A」に常時接続される等である。
【0009】
しかしながら、キー付きコネクタの使用にはいくつかの欠点がある。光ファイバーが、医療的介入においてシース及びカテーテルを操縦して患者の体内の正しい場所に入れるのに使用される、ガイドワイヤに統合されたとき、それらのシース又はカテーテルをガイドワイヤの近位端を越えて摺動させて、患者の身体に出し入れすることが必要な場合が多い。他方で、ガイドワイヤに統合された光ファイバーは、光形状センシングコンソールに光学的に接続しなければならない。ガイドワイヤ及びカテーテルは1回の使用後に廃棄するのが一般的なので、高速で可逆的な接続を可能にする光コネクタ又はカプラーを介して、光ファイバーセンサを形状センシングコンソールに光学的に接続するのが合理的である。しかしながら、キー機構を有する従来の光カプラー又はコネクタは、一般的なガイドワイヤの外径よりもはるかに大きい外形寸法を有するので、そのバックロード能力(backloadability)が阻害され、OSSの使用が、限定された種類のデバイス又は外科的処置中の少数のステップに暗黙的に制約されてしまう。
【0010】
US2012/0069347A1は、複数のコアを有する紡糸した光ファイバーを含むOSS測定システムについて記載している。ファイバーのコアの最適な構成とファイバーのコアの実際の構成とのばらつきを補償する、補償パラメータが決定される。補償パラメータは、ファイバーのその後に得られる測定の干渉計パターンデータを補償するため、メモリに格納される。
【0011】
WO2015/193191A1は、複数の光ファイバーコアを有する光ファイバーを含む光形状センシングシステムを開示している。光コンソールシステムは、1つの共通の光学スキャン波長範囲を用いて、ファイバーコアに対して光校正測定を実施するように配置される。光ファイバーコアそれぞれに対して、その光路長の測定値は、校正測定の結果に基づいて計算される。外側コアそれぞれに対する個々の光学スキャン波長範囲は、次に、複数の光ファイバーコア間の光路長差を補償するように、中心コアの光路長に対するそれら個々の光路長にしたがって判断される。このように、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する、改善された方法及びシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、単一ファイバーコアを形状センシングコンソールの光チャネルに適切に光学的に接続するために、キー機構を有する光コネクタ又はカプラーを要しない、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法及びシステムを提供することである。
【0013】
本発明の更なる目的は、光接続を確立するのに、追加のコストがかからない、並びに/又は著しい余分な時間が追加されない、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法及びシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の第1の態様によれば、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法が提供され、光形状センシングコンソールは多数の単一光チャネルを有し、光ファイバーセンサは、ファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するためのファイバーセンサ接続端部とを有し、光カプラーは、ファイバーコアと光学的に接続するために配置された光チャネルを有し、単一ファイバーコアの個々の光学的性質を示す多数の単一校正データセットは、単一光チャネルに割り当てられていて、方法は、
i)ファイバーコアの第1のファイバーコアが光チャネルのうちの第1のチャネルと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部を光カプラーに接続するステップと、
ii)校正データセットの第1の校正データセットが第1の光チャネルに割り当てられた状態で、第1のファイバーコアを光インテロゲートすることによって、第1のファイバーコアの光応答を測定するステップと、
iii)第1のファイバーコアの測定された光応答及びファイバーセンサの校正データセットに基づいて、ファイバーセンサのファイバーコアの中で第1のファイバーコアを特定するステップと、
iv)第1のファイバーコアが、光応答の測定で使用された第1の校正データセットと合致しないと特定された場合に、
iva)特定された第1のファイバーコアと合致する校正データセットの第2の校正データセットを、第1の光チャネルに再割当てするステップ、又は、
ivb)第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアが第1の光チャネルと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを再位置決めするステップとを含む。
【0015】
本発明による方法を用いて、ファイバーセンサ上にキー付きコネクタを有する必要なく、ファイバーセンサの「正しい」ファイバーコアが形状センシングコンソールの「正しい」光チャネルに接続されることを確保する、光形状センシングコンソールに対する光ファイバーセンサの光接続を確立することができる。したがって、光ファイバーが統合されるデバイスのバックロード能力が依然として可能である。ユーザは、ファイバーコアのうちのどれが光チャネルと光学的に連通しているかを知る必要なしに、ファイバーコアのうち少なくとも1つのファイバーコアが光チャネルの1つと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部を、形状センシングコンソールに接続された光カプラーに物理的に接続する必要はほとんどない。対になったファイバーコア/光チャネルは、この対のファイバーコアの光応答を測定するように光インテロゲートされ、必ずしも実際にインテロゲートされたファイバーコアの校正データセットでなくてもよい校正データセットのうち1つが測定に使用される。ファイバーコアの測定された光応答は、ファイバーセンサの他の校正データセットと比較され、その比較によって、第1のファイバーコアをファイバーセンサのファイバーコアの中で特定又は個別化することができる。光応答が測定されたファイバーコアが、光応答の測定で使用された校正データと合致しないことが特定された場合、方法は、「正しい」校正データセットを、測定されたファイバーコアが光学的に連通している光チャネルに再割当てするか、或いは測定ステップで使用された校正データセットと合致する「正しい」ファイバーコアが、測定で使用された校正データセットが割り当てられる光チャネルと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを再位置決めする。
【0016】
再割当てステップは、ユーザによる介入なしで完全に自動で実施することができるので、有利である。再割当てステップは、ファイバーセンサ接続部及び/又は光カプラーのいかなる再位置決めも要しない。
【0017】
再位置決めステップは、ユーザによって手動で実施することができるが、システムが制御する位置決めデバイスによって自動でも実施することができる。
【0018】
光応答を測定するステップは、従来の形状センシングの間に形状センシングコンソールによって行われる測定と同じであり得る。
【0019】
本発明による方法は、システムに追加コストを課さないが、それは、従来の形状センシングシステムで既に利用可能になっているハードウェア及びソフトウェアコンポーネントも、方法を実施するのに使用することができるためである。方法で使用される校正データは、工場から来るときにファイバーセンサと共に既に運ばれている。本発明による方法は、ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに正しく接続するのに著しい追加時間を要しないが、それは、時間が掛かるユーザの介入なしにシステムが方法を実施できるためである。
【0020】
いくつかの実施形態では、光カプラーは、形状センシングコンソール自体の上に配置することができ、又はファイバーセンサを形状センシングコンソールに接続するパッチコードの遠位端に配置することができる。
【0021】
光カプラー内に配置される光チャネルは、単一ファイバー、又はファイバーセンサのファイバーコアの数に対応する複数の光ファイバーのファイバーコアであることができる。
【0022】
ファイバーセンサは、統合された光ファイバーを有するデバイス、又は光ファイバー自体であることができる。ファイバーセンサは、例えば、光ファイバーが統合されたガイドワイヤであることができる。
【0023】
本発明の好ましい実施形態は従属請求項において定義される。
【0024】
いくつかの実施形態では、ステップi)は、ファイバーコアがそれぞれ光チャネルの1つと1対1の関係で光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを互いに対して位置決めすることを含む。
【0025】
これらの実施形態では、ファイバーセンサのファイバーコアは全て、物理的に接続する際に光カプラーにおいて光チャネルと軸線方向で位置合わせされる。光カプラーに対するファイバーセンサ接続端部の回転方向の位置合わせは、ファイバーコアと光カプラーの光チャネルとの1対1の関係がある限りにおいてのみ必要である。しかしながら、接続の際、正しい回転方向接続が上述したような方法の更なるステップによって遂行されるので、ファイバーコアが「正しい」光チャネルに接続されるように注意する必要はない。このように、ファイバーセンサ接続端部と光カプラーとの物理的接続が容易にされる。
【0026】
更なる実施形態では、ステップii)は、ファイバーコアの光インテロゲーションによってファイバーコアそれぞれの光応答を測定することを含み、ステップiii)は、ファイバーセンサのファイバーコアの中でファイバーコアそれぞれを特定することを含む。
【0027】
このように、ファイバーセンサの全てのファイバーコアが同時にインテロゲートされてもよく、全てのファイバーコアが同時に特定されてもよい。したがって、これらの実施形態では、方法を非常に迅速に実施することができる。
【0028】
更なる実施形態では、ステップiva)は、特定されたファイバーコアが校正データセットと合致するように、校正データセットを光チャネルに再割当てすることを含み、又はステップivb)は、校正データセットと合致するファイバーコアが光チャネルと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを再位置決めすることを含む。
【0029】
これらの実施形態では、全ての特定されたファイバーコアに関する光チャネルに対する校正データセットの再割当てを同時に実施することができ、或いは単一のステップで「正しい」ファイバーコアを「正しい」光チャネルと適切に位置合わせするように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーの再位置決めが実施されて、ファイバーセンサと光カプラーとの正しい接続が更に高速化される。
【0030】
更なる実施形態では、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーの再位置決めは、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを、ファイバーセンサの長手方向中心軸に平行なファイバーセンサ接続端部の長手方向軸の周りに、又はファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに回転させることを含む。
【0031】
更なる好ましい実施形態では、ステップi)は、第1の光チャネルを光インテロゲートし、第1のファイバーコアからの光応答信号の強度が最大になるまでファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを位置決めすることを更に含む。
【0032】
これらの実施形態は、ファイバーセンサ接続端部を光カプラーに最初に物理的に接続する際に、ファイバーコアの1つが光チャネルの1つと既に位置合わせされていることすら不要であるという点で有利である。これはつまり、物理的接続を最初に行う際、光カプラーに対するファイバーセンサ接続端部の回転配向に関して完全な回転自由度が存在することを意味する。ファイバーコアの少なくとも1つと光チャネルとの軸線方向位置合わせは、光応答信号の強度を測定しながら、ファイバーセンサ接続端部を位置決めすること、例えば回転させることによって達成され、強度が最大のとき、少なくとも1つのファイバーコアが光チャネルと適切に軸線方向で位置合わせされていると結論付けることができる。本明細書に記載する本発明の原理にしたがって、ファイバーコアのうちどれが光チャネルと軸線方向で位置合わせされているかを知る必要はないことが認識されるであろう。
【0033】
更なる好ましい実施形態では、方法は、特にステップiva)若しくはivb)の後、又はステップi)で、ファイバーセンサコアそれぞれを光インテロゲートし、ファイバーコアそれぞれからの光応答信号の強度が最大になるまで、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを位置決めすることを更に含む。
【0034】
これらの実施形態は、光形状センシングを最適な信号強度で実施できるように、ファイバーセンサコアの微細な位置調節を提供する。
【0035】
更なる好ましい改良例では、ステップii)の測定された光応答は、第1のファイバーコアの空間分解散乱プロファイルを含む。
【0036】
ここで、1つ又は複数のファイバーコアを特定するために実施される測定が、従来の形状センシング中に形状センシングコンソールによって行われる測定と違わないことが有利である。したがって、システム内に既に存在する形状センシングコンソールの機能を、有利には、形状センシングコンソールに対するファイバーセンサの適正な光接続を確立するのに使用することができる。
【0037】
校正データは、ファイバーセンサが顕著な捻じれ及び曲率を有さない直線形状であった基準測定値から得られていてもよいが、ステップii)の光応答は、ファイバーセンサが、校正中に得られた基準測定値の場合よりも顕著に大きい曲率を有する形状であるときに、測定されてもよいことに留意されたい。これは本発明による方法の更なる利点であるが、それは、ステップii)で測定が実施されるときに、例えばファイバーセンサを特定のやり方で形作るために、ユーザがファイバーセンサを操作しなくてもよいためである。
【0038】
校正データセットは、ファイバーコアに対する基準測定から得られた、ファイバーコアの空間分解散乱プロファイル又はその空間強度プロファイルを含んでもよい。
【0039】
かかる基準測定は、ファイバーセンサが製造される工場で行われていてもよく、校正データは、例えば統合されたRFIDチップの形で、ファイバーセンサに随伴する。複数のファイバーセンサの校正データセットは、形状センシングコンソールのデータベースに入力されてもよく、ファイバーセンサの1つを形状センシングコンソールに接続する際に、形状センシングコンソールは、統合されたRFIDチップを読み取ることによってファイバーセンサIDを登録してもよく、次に、形状センシングコンソールは、接続されたファイバーセンサのファイバーコアの対応する校正データセットをデータベースから得ることができる。或いは、ファイバーセンサの校正データセットは、USBスティック又は類似のものを使用して、デバイスと共に運ぶことができる。デバイスを接続する際、このUSBスティックがインテロゲーションコンソールに挿入される。
【0040】
更なる好ましい実施形態では、ファイバーコアはファイバーブラッグ格子を散乱構造として有し、ステップiii)は、空間分解散乱プロファイルから得られる空間強度プロファイルを使用することによって、第1のファイバーコアを特定することを含む。
【0041】
これらの実施形態では、ファイバーコアは、それらの長さ全体の一部の上又は長さ全体の上に書かれたファイバーブラッグ格子を有する。ファイバーコアそれぞれの格子は名目上同じであるべきであるが、製造プロセスによってそれらの間に小さい違いがもたらされることがあり得る。影になる傾斜又は格子強度の小さい不規則性など、これらの違いの一部は、測定された空間強度プロファイルの形で、即ちファイバーコアの空間分解散乱プロファイルの絶対値の形で目に見える。ファイバーセンサが曲げられたとしても空間強度プロファイルはほとんど変化しないので、反射した空間強度プロファイルの形で目に見えるこれらの違いは、有利には、単一ファイバーコアを特定するのに使用することができる。したがって、ファイバーコアを特定するのに良く適している。
【0042】
好ましくは、上述した実施形態のコンテキストにおいて、方法のステップiii)は、好ましくは、測定された光応答とファイバーコアの校正データセットとの相互相関を計算することを更に含む。
【0043】
ステップii)で測定された光応答と校正データセットが得られた基準測定値との相互相関は、光応答がステップii)で測定されているファイバーコアを特定するために計算される。
【0044】
更なる実施形態では、ステップiii)は、ファイバーセンサの捻じれ又は曲率を空間分解散乱プロファイルから計算し、計算された捻じれ又は曲率の変動に基づいて、第1のファイバーコアを特定することを含む。
【0045】
この実施形態は、ファイバーコアを特定するため、ファイバーセンサのセンサ幾何学形状を利用する。センサの幾何学形状は完璧なことがなく、異なるコア間で小さい違いが存在するので、校正データセットがコア同士で交換されると、ファイバーセンサの形状の再構築において明確な誤差が示される。外側コアの校正データセットが交換されると、またファイバーセンサに曲率又は捻じれがあるとき、計算された捻じれに変動が現れる。これらの変動は、ファイバーセンサの捻じれ率に対応する振動数を有し、簡単に検出することができる。
【0046】
更なる実施形態では、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーは、ファイバーセンサ接続端部を光カプラーに対してほぼ正しい配向で位置合わせする助けとなってもよい、印を有してもよい。しかしながら、かかる印は、デバイスのバックロード能力を阻害又は制限しないものであるべきである。かかる印の利点は、接続を始める際の位置合わせ手順がより迅速でより堅牢であり得ることである。印は、コネクタ端部のサイズと比べて顕著な物理的サイズを有さなくてもよく、それ自体が完璧な位置合わせをもたらすのではなく、単に適切な位置合わせのためのガイドであってもよい。印の例としては、例えばデバイスの長手方向軸線に対して直角で、塗料、インク、又はレーザーによる材料の局所的変質、並びに/或いはデバイスの近位側部分の磁化による磁場によってデバイス上に書かれた、異なる色又は影の細線が挙げられる。
【0047】
本発明の第2の態様によれば、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続するシステムが提供され、光形状センシングコンソールは多数の単一光チャネルを有し、光ファイバーセンサは、ファイバーセンサの長手方向中心軸の周りに互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、形状センシングコンソールに接続された光カプラーに接続するためのファイバーセンサ接続端部とを有し、光カプラーは、ファイバーコアと光学的に接続するように配置された光チャネルを有し、システムは、
単一ファイバーコアの個々の光学的性質を示す、単一光チャネルに割り当てられる多数の単一校正データセットを格納するように構成された、校正データモジュールと、
校正データセットの第1の校正データセットが第1の光チャネルに割り当てられた状態で、第1のファイバーコアを光インテロゲートすることによって、第1の光チャネルに接続されたファイバーコアのうち第1のファイバーコアの光応答を測定するように構成された、測定モジュールと、
第1のファイバーコアの測定された光応答及びファイバーセンサの校正データセットに基づいて、ファイバーセンサのファイバーコアの中で第1のファイバーコアを特定するように構成された、特定モジュールとを備え、システムは更に、
a)特定された第1のファイバーコアと合致する校正データセットの第2の校正データセットを、第1の光チャネルに再割当てするように構成された、再割当てモジュールと、
b)第1の校正データセットと合致する第2のファイバーコアが第1の光チャネルと光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを再位置決めするように構成された、再位置決めモジュールのうち少なくとも1つを備える。
【0048】
本発明によるシステムは、本発明による方法と同様及び/又は同一の利点を有し、また、本発明によるシステムは、方法の従属請求項において定義されるような本発明による方法と同様及び/又は同一の好ましい実施形態を有することを理解されたい。
【0049】
上述したシステムのモジュールは単一モジュールであってもよく、モジュールのうち1つ又は複数は、他のモジュールのうち1つ又は複数の機能を実施するように構成されてもよいことを理解されたい。システムのモジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアとして具現化されてもよい。
【0050】
本発明の第3の態様によれば、光形状センシングシステムが提供され、システムは、
多数の単一光チャネルを有する光形状センシングコンソールと、
ファイバーセンサの長手方向中心軸を中心にして互いに対して角度を成して離間された多数の単一ファイバーコアと、ファイバーセンサ接続端部とを有する、少なくとも1つの光ファイバーセンサと、
光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに接続する、ファイバーコアと光接続するように配置された光チャネルを有する光カプラーと、
第2の態様によるシステムとを備える。
【0051】
本発明の第4の態様によれば、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実施されたとき、第1の態様による方法のステップをコンピュータに実施させる、プログラムコード手段を備えるコンピュータプログラムが提供される。
【0052】
本発明のこれら及び他の態様は、図面を参照して以下に記載する実施形態を参照することによって明白となり、解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明で使用される光形状センシングシステムの部分の一実施形態を示す図である。
【図2】本発明で使用される光ファイバーの長さの一部を示す図である。
【図3】光形状センシングシステムをその拡大した詳細と共に示す単純化した略図である。
【図4】図3に対して修正された光形状センシングシステムを示す図3に類似した略図である。
【図5】図3に対して修正された光形状センシングシステムを示す図3に類似した更なる略図である。
【図6】光ファイバーセンサを光形状センシングシステムの光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法を示すフローチャートである。
【図7】ファイバーコアのファイバーブラッグ格子の異なる光学挙動を使用することによって、複数のファイバーセンサに対してセンサファイバーのファイバーコアを特定する有効性を示す図である。
【図8a】ファイバーコアのファイバーブラッグ格子の異なる光学挙動に基づいて、複数のファイバーセンサに対してファイバーセンサのファイバーコアを特定する有効性を更に示すグラフである。
【図8b】ファイバーコアのファイバーブラッグ格子の異なる光学挙動に基づいて、複数のファイバーセンサに対してファイバーセンサのファイバーコアを特定する有効性を更に示すグラフである。
【図9a】ファイバーセンサの幾何学形状に基づいて複数のファイバーセンサに対してファイバーセンサのファイバーコアを特定する有効性を示すグラフである。
【図9b】ファイバーセンサの幾何学形状に基づいて複数のファイバーセンサに対してファイバーセンサのファイバーコアを特定する有効性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下の説明は、ファイバーコアの正しい相互割当て及び光形状センシングで使用される校正データを用いて、光ファイバーセンサを光形状センシングコンソールに光学的に接続する方法及びシステムの実施形態である。本発明による方法及びシステムは、光ファイバーセンサの形状を三次元で再構築する点で有利である。光ファイバーセンサを使用する形状の再構築は、光形状センシングシステムによって行われてもよく、その一実施形態について、図1を参照して最初に説明する。
【0055】
別段の指示がない限り、光ファイバーセンサは、光ファイバー自体、又は統合された光ファイバーを有するデバイスであることができる。かかるデバイスは、例えば、ガイドワイヤ、カテーテル、内視鏡などであってもよい。
【0056】
図1は、光ファイバーセンサ12を感知する、マルチチャネル光周波数領域反射測定(OFDR)に基づいた歪分布センシングシステムとして構成された、光形状センシングシステム10の一部を示している。光ファイバーセンサ12は、複数のコア14、16、18、20、本例では、1つの中心コア16と3つの外側コア14、18、20との4つのコアを有する。図2は、外側コア14、18、20が中心コアの周りで螺旋状になっている、ファイバーコア14、16、18、20の一部の長さを示している。外側コアは、ファイバーセンサ12の長手方向中心軸を中心にして、互いに対して角度を成して離間されている。長手方向中心軸は中心コア16と一致する。本例における4つのコアという数にしたがって、隣接したコア間の角度間隔は120°である。
【0057】
図1を再び参照すると、光形状センシングシステム10は形状センシングコンソール21を備える。光形状センシングコンソール21は、本明細書では、ファイバーセンサ12を光インテロゲートするインテロゲータとも呼ばれる。
【0058】
形状センシングコンソール21は、光周波数の範囲を掃引させることができる、調整可能な光源22を備える。光源22によって放射される光は、4つの光チャネル24a、24b、24c、24dを有する光干渉計ネットワーク24に結合される。光形状センシングシステム10を使用する際、更に詳細に後述するように、単一ファイバーコア14、16、18、20はそれぞれ、光チャネル24a、24b、24c、24dの1つと1対1の関係で接続される。
【0059】
調整可能な光源22に光周波数の範囲を掃引させると、各チャネル24a、24b、24c、24d、したがってファイバーセンサ12の各ファイバーコア14、16、18、20は同時に、ただし独立して光インテロゲートされ、ファイバーコア14、16、18、20それぞれから結果として得られる干渉パターンは、それぞれの光検出器25を介して処理部26へと送られる。各チャネル24a、24b、24c、24dは、他のチャネルとは独立して処理される。コア14、16、18、20からマルチチャネルOFDRシステムを使用して記録される歪分布測定値は、次に、更なる処理のために、特にファイバーセンサ12の三次元形状再構築のため、また再構築された三次元センサファイバー形状を視覚的に表示するために転送される。
【0060】
OSSでは、ファイバーセンサ12の幾何学的変化が、ファイバーセンサ12を通って伝播する光照射野へと符号化される。ファイバーセンサ12の光インテロゲーションによって、原則的に、ファイバーセンサ全体の三次元形状をリアルタイムで再構築するのに必要な情報が得られる。適切な基準フレームを所与として、ファイバーセンサ全体の正確な配向及び位置をリアルタイムで知ることが可能である。
【0061】
光形状センシングの原理に関する更に詳細な説明については、US2012/0069347A1及びUS8,773,650B2が参照される。これらの文献の全内容を参照により本明細書に援用する。
【0062】
ファイバーセンサのファイバーコア14、16、18、20は、実際上、わずかに異なる光学的性質を有する。したがって、コア14、16、18、20は工場で独立して校正され、この校正データはファイバーセンサ12と共に運ばれる。
【0063】
光形状センシングコンソール21と共に使用される各ファイバーセンサ12に関して、校正データは、ファイバーセンサ12が有するファイバーコアの数にしたがって多数の単一校正データセットを備える。1つの校正データセットは、ファイバーセンサ12の1つのファイバーコアの個別の光学的性質を示す。形状センシングコンソール21又は光形状センシングシステム10は、単一校正データセットを格納するように構成されている校正データモジュール28を有してもよい。ファイバーセンサ12を形状センシングコンソール又はインテロゲータ21に接続する際、システムは、ファイバーコア14、16、18、20に割り当てられた校正データセットを読み出し、校正データセットを光チャネル24a、24b、24c、24dに1対1の関係で割り当てる。
【0064】
適切な形状再構築のため、正しい校正データセットを各コアに使用しなければならないので、各ファイバーコア14、16、18、20が、このファイバーコアの校正データセットが割り当てられる光チャネル24a、24b、24c、24dに接続されることが重要である。したがって、従来のシステムでは、ファイバーコアに対する校正データセットの正しい割当てを確保するために、ファイバーセンサは、固定の標準的配向で形状センシングコンソールに接続される。従来のシステムにおけるこの固定の標準的配向は、キー機構を有する光コネクタを使用することによって実現されるので、ファイバーセンサ接続端部30を、固定の標準的配向でのみインテロゲータ21に接続される光カプラー32又は38に接続することができる。これについては、図3〜図5を参照して更に説明する。
【0065】
図3〜図5は、図1の要素に対応する要素は図1と同じ参照番号を付されている、光形状センシングシステムを概略的に示している。そのため、図3は、形状センシングコンソール21と、形状センシングコンソール21に接続された光ファイバーセンサ12とを示している。センサファイバー12は、パッチコード34を介して形状センシングコンソール21に接続される。パッチコード34は必ずしも存在せず、センサファイバー12を形状センシングコンソール21に直接接続することができる。
【0066】
センサファイバー12の接続端部30は、パッチコード34の遠位端に配置された光カプラー32に接続される。パッチコード34の近位端は、形状センシングコンソール21に接続された光カプラー又はコネクタ38に接続された、接続端部36を有する。パッチコード34が使用されない場合、ファイバーセンサ接続端部30をカプラー38に直接接続できることを理解されたい。
【0067】
センサファイバー12の接続端部30はキー付きコネクタ30aとして構成され、ファイバーセンサ12の近位端が、パッチコード34の遠位端でパッチコード34の光カプラー32を形成するキー付きコネクタ32aで終端する、光ファイバー40のファイバーコアB1、B2、B3、B4と光接続するように配置された、ここではA1、A2、A3、A4が付されたファイバーコアで終端する。ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3は図1の外側ファイバーコア14、18、20に対応し、ファイバーセンサ12のファイバーコアA4は図1の中心ファイバーコア16に対応する。
【0068】
パッチコード34の近位側接続端部36は、ファイバーコアB1、B2、B3、B4が光チャネルC1、C2、C3、C4と光接続するように配置された、コネクタ36aを有する。光チャネルは、コネクタ38aで終端して、形状センシングコンソール21に接続される光カプラー38を形成する、光ファイバー42のファイバーコア又は単一コアファイバーであってもよい。光チャネルC1、C2、C3、C4は、図1の光チャネル24a、24b、24c、24dに対応する。
【0069】
コネクタ38aはキー44を有し、コネクタ36aはキー46を有する。キー44及び46は、回転方向で固定された標準的な配向でコネクタ36a及び38aの間の接続を係止するため係合するように構成される。図3から分かるように、コネクタ38aのチャネルC1、C2、及びC3はキー44に対して、キー46に対するファイバーコアB1、B2、B3と同じ回転配向を有する。更に、コネクタ32aはキー48を有し、コネクタ30aはキー50を有し、キー48及び50は、回転方向で固定された標準的な配向で、コネクタ30a及び32aの間の接続を係止するように係合する。やはり、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3はキー50に対して、キー48に対するパッチコード34の遠位端におけるファイバーコアB1、B2、B3と同じ回転配向を有する。したがって、コネクタ36aをコネクタ38aに、コネクタ30aをコネクタ32aに接続することによって、チャネルC1、C2、C3に対するファイバーコアA1、A2、及びA3の接続の曖昧さがなく、センサファイバー12のファイバーコアA1、A2、A3が形状センシングコンソール21の光チャネルと正しく光学的に連通していることが確保される。
【0070】
しかしながら、キーを有するコネクタを使用することは、かかるコネクタが、光ファイバーが一体化されているガイドワイヤであるファイバーセンサ12の外径よりもはるかに大きい外形寸法を有するという欠点がある。ガイドワイヤの一般的な外径は0.89mmである。ガイドワイヤの近位端に配置されたキーを有する光コネクタは、そのバックロード能力を阻害することがあり、即ち、コネクタによって、シース又はカテーテルをガイドワイヤの近位端からガイドワイヤの上で摺動させることが不可能になる。
【0071】
したがって、ファイバーセンサ12の近位端に、キー50を有するコネクタ30aのようなコネクタを要しない、解決策を有することが望ましい。しかしながら、光カプラー38の光チャネルA1、A2、及びA3に対する、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3の適切な回転方向の位置合わせが、キー付きコネクタがない場合は困難になるであろうことが理解されるだろう。この状況は、ファイバーセンサ12の接続端部30がキー50付きのコネクタ30aを有していない、図4に示されている。しかしながら、キー50がないため、ファイバーセンサ12内部での外側コアA1、A2、及びA3の配向は未知である。ファイバーセンサ接続端部30とコネクタ32aとの間で接続が成された後、したがって、ファイバーコアA1、A2、A3が間違った関係でチャネルC1、C2、C3に接続されることが起こり得る。例えば、図4に示されるように、ファイバーセンサ12の外側コアA2は、パッチコード34のファイバーコアB1に、また結果的に光カプラー38のチャネルC1と接続される。形状センシングコンソール21は、ファイバーコアA2がチャネルC1に接続されていることを「知らない」が、ファイバーコアA1がチャネルC1に接続されると「予期」しているので、形状センシングコンソールは、ファイバーコアA1の校正データセットをチャネルC1に割り当てる。ファイバーセンサ12に対して形状センシング測定を実施する際、ファイバーコアA1の校正データセットを使用してファイバーコアA2がインテロゲートされ、ファイバーセンサ12の形状の適切な三次元再構築が損なわれる。
【0072】
パッチコード34の近位端にあるコネクタ36a内のファイバーコアB1、B2、B3が、図5に示されるような、パッチコード34の遠位端にあるコネクタ32aのキー48に対するファイバーコアB1、B2、B3の角度配向とは異なるように、キー46に対して角度を成して配向されたときに、同様の問題が起こる。これは、コネクタ36a及び32aの配向が互いに対してクロックされないことを意味する。図5に示されるように、コネクタ32aでは、外側コアB2はキー48に位置し、コネクタ36aでは、外側コアB1はキー46に位置する。この例示的セットアップでは、ファイバーセンサ12の外側コアA1は光カプラー38のチャネルA2に誤って接続し、したがって、インテロゲータ21の「間違った」光チャネルに誤って接続する。
【0073】
したがって、やはり、どのパッチコード34が使用されるかに応じて、ファイバーセンサ12の外側コアA1、A2、及びA3が、インテロゲータ21の光チャネルC1、C2、C3、C4の「間違った」光チャネルに接続されることが起こり得る。パッチコード34の2つのコネクタ32a及び36aを計測することが可能であるが、これによってパッチコートの製造中の追加コストが加わることがあり、したがって望ましくないことがある。
【0074】
本発明は、他のやり方ではバックロード能力を阻害するであろう、キーを有するファイバーセンサ12の近位端にコネクタを必要とせずに、正しい校正データセットがファイバーセンサ12の形状センシングで使用されるように、光ファイバーセンサ12を適切な形で形状センシングコンソール21に接続するのに用いることができる方法及びシステムを提供することによって、これらの問題を改善する。
【0075】
ファイバーセンサ12をインテロゲータ21に光学的に接続する方法について、図1、図4、及び図6を参照して説明する。図6は、方法のステップのフローチャートを示している。以下に説明される方法は、ファイバーセンサ12の近位側接続端部30を図4の光カプラー38に直接接続するとき、又は図4に示されるように、ファイバーセンサ12をパッチコード34に接続するときに役立つ。単純にするため、ファイバーセンサ接続端部30が光カプラー38に直接接続される場合を参照して、方法を説明する。パッチコード34が使用される場合、ファイバーコアB1、B2、B3は光チャネルC1、C2、C3に対応する。
【0076】
図6のステップS1で、ファイバーセンサ接続端部30は光カプラー38に接続される。この接続は物理的接続なので、ファイバーセンサ12の外側ファイバーコアA1、A2、及びA3の少なくとも1つは、光カプラー38の光チャネルC1、C2、及びC3のうちの1つと光学的に連通されている。方法のこの段階では、ファイバーコアと光チャネルとの割当ては必ずしも正しくなくてもよい。例えば、図4に示されるように、接続を行った後、ファイバーセンサ12のファイバーコアA2がカプラー38の光チャネルC1と光学的に連通しているものと仮定する。ステップS1で接続を行う際、インテロゲータ21は、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3、及びA4の校正データセットを読み出し、校正データセットを光チャネルC1(24a)、C2(24b)、C3(24c)、C4(24d)に1対1の関係で割り当ててもよいが、光チャネルの中での校正データセットの分布がファイバーコアに対して正しいか否かは分かっていない。
【0077】
ステップS1は、全ての外側ファイバーコアA1、A2、及びA3が光チャネルC1、C2、及びC3と1対1の関係で光学的に連通するようにして行うことができるが、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、及びA3のうち1つのみが、光チャネルC1、C2、及びC3のうち1つと光学的に連通していれば、原則的には十分である。
【0078】
ファイバーセンサ12の少なくともファイバーコアA2が、光チャネルC1、C2、及びC3のうち1つ、例えば光チャネルC1と光学的に連通しているものと仮定する。
【0079】
ステップS2で、ファイバーコアA2の光応答が、例えばファイバーコアA1の校正データセットが割り当てられ、この校正データセットが測定で使用されている、光チャネルC1と光学的に連通しているファイバーコアA1を光インテロゲートすることによって測定される。
【0080】
ファイバーコアA2の光応答の測定は、従来の形状センシング中にインテロゲータ21によって行われる測定と違わないやり方で実施されてもよい。ファイバーコアA2の光応答を測定することによって、例えば、上述したような光周波数領域反射測定(OFDR)などの分布センシング技術を用いて得られてもよい、コアA2の空間分解散乱プロファイルを含む、ファイバーコアA2の状態ファイルが作成される。
【0081】
インテロゲータ21は、ファイバーコアA1、A2、及びA3のうちどれがステップS2で実際にインテロゲートされているかを知らないので、方法は図6のステップS3に進み、インテロゲートされたファイバーコア、ここでは外側ファイバーコアA2が、ファイバーセンサ12の外側ファイバーコアA1、A2、及びA3の中から特定される。この特定プロセスは、インテロゲートされたファイバーコアの測定された光応答(状態ファイル)、並びにファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、及びA3全ての校正データセットを使用する。
【0082】
特定プロセスでは、測定された状態ファイルとファイバーセンサ12の校正データセットとの比較が行われる。インテロゲートされたファイバーコアA2の測定された状態ファイルは、インテロゲートされたファイバーコアの、またしたがってカプラー38に対するファイバーセンサ12の配向を特定するのに使用することができる、異なる態様にしたがって評価することができる。これらの態様については以下に更に詳細に説明する。
【0083】
インテロゲートされたファイバーコア、本例ではファイバーコアA2の特定後、以下のシナリオが発生し得る。
【0084】
第1のシナリオでは、インテロゲートされたファイバーコアは、それに属する校正データセットがファイバーコアの測定で使用されている、ファイバーコアとして特定される。この場合、それ以上の動作は不要である。
【0085】
異なるシナリオでは、図4の例の場合のように、インテロゲートされたファイバーコアは、ファイバーコアA2として特定され、ファイバーコアA1の校正データセットが測定の間割り当てられた光チャネルC1を通してインテロゲートされている。次に、方法はステップS4A又はS4Bに進む。
【0086】
ステップS4Aで、特定されたファイバーコアの、本例ではファイバーコアA2の校正データセットは、光チャネルに、ここでは光チャネルC1に再割当てされ、インテロゲートされたファイバーコアA2は光学的に連通しているので、システムを以下で光形状センシングに使用する間、特定されたファイバーコア、ここではA2と合致する正しい校正データセットが、適切な形状センシングに使用される。
【0087】
したがって、インテロゲートされたファイバーコアと、ファイバーコアをインテロゲートするのに用いられた光チャネルとの適切な光接続は、インテロゲートされたファイバーコアの校正データセットを光チャネルに再割当てすることによって確立される。したがって、カプラー38に対するファイバーセンサ接続端部30の再位置決めは不要である。
【0088】
別の実施形態では、ファイバーセンサ接続端部30及び/又はカプラー38は他方に対して再位置決めされ、それによって、インテロゲーションで使用される校正データセットと合致するファイバーコアが、ここではA1が、ファイバーコアをインテロゲートするのに用いられた光チャネル、ここではC1と光学的に連通するようにされる。本例では、ファイバーセンサ接続端部30を、ファイバーセンサ12の長手方向中心軸を中心にして回転させて、ファイバーコアA1が、ファイバーコアA2をインテロゲートするのに以前用いられた光チャネルC1と光学的に連通するようにされてもよい。
【0089】
ステップS4A及びS4Bは、適切な場合は組み合わせることができる。ステップS4Bは、手動で、或いは接続端部30及び/又はカプラー38を駆動するように構成され、形状センシングコンソール21によって制御されるアクチュエータ(図示せず)によって実施することができる。
【0090】
更なる実施形態では、図6のステップS1は、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれが、光チャネルC1、C2、C3の1つと1対1の関係で光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー38を互いに対して位置決めすることを含んでもよい。やはり、正しい光接続は上述したような方法の更なるステップS2、S3、S4A/S4Bによって確立されるので、ファイバーセンサ接続端部30を光カプラー38に接続する際、ファイバーコアA1、A2、及びA3が、光カプラー38の光チャネルC1、C2、及びC3のうち正しい1つと光学的に連通している必要はないことに留意されたい。
【0091】
ステップS1が、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれが光カプラー38の光チャネルC1、C2、C3の1つと1対1の関係で光学的に連通するように、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー38を互いに対して位置決めすることを含む場合、更なる実施形態では、ステップS2は、ファイバーコアA1、A2、A3を光インテロゲートすることによって、ファイバーコアA1、A2、A3それぞれの光応答を測定することを含み、ステップS3は、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3の中でファイバーコアA1、A2、A3それぞれを特定することを更に含む。次に、ステップS4Aは、特定されたファイバーコアA1、A2、A3が校正データセットと合致するように、校正データセットを光チャネルC1、C2、C3に再割当てすることを含んでもよく、ステップS4Bは、校正データセットと合致するファイバーコアA1、A2、A3が光チャネルC1、C2、C3と、A1−C1、A2−C2、A3−C3の関係で光学的に連通し、ファイバーコアA1の校正データセットがチャネルC1に割り当てられるなどのように、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー38を再位置決めすることを含んでもよい。
【0092】
更なる実施形態では、ステップS1は、ファイバーセンサ接続端部30を光カプラー38と接続する際、上述の例において、光チャネルC1を光インテロゲートし、インテロゲートされたファイバーコア、ここではファイバーコアA2からの光応答信号の強度が最大になるまで、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー38を位置決めする、特に長手方向中心軸(中心コア)を中心にして回転させることを、更に含んでもよい。これによって、光カプラー38に対するファイバーセンサ接続端部30の微細に調整された回転方向の位置合わせが可能になる。次に、ステップS2からS4A/S4Bを、上述したように実施することができる。更なる実施形態では、ファイバーセンサコアそれぞれを光インテロゲートし、ファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれからの光応答信号の強度が最大になるまで、ファイバーセンサ接続端部及び/又は光カプラーを位置決めすることを含む、図6の更なるステップS5が提供される。これによって更に、全てのファイバーコアA1、A2、及びA3、並びにファイバーコアA4に対する、ファイバーセンサ接続端部30及び光カプラー38の微細に調整された回転方向の位置合わせが可能になる。ステップS5はまた、ステップS1で実施されてもよい。
【0093】
最大信号強度を見つけるには、ファイバーセンサ接続端部30及び光カプラー38の回転方向の位置合わせを微細に調整する、別のフィードバックループを要することがある。この位置合わせに使用される信号は、例えば、1つ若しくは複数のファイバーセンサA1、A2、及びA3からのブラッグ又はレイリー後方散乱信号であってもよい。
【0094】
以下、ステップS2の測定を使用してファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3を特定する手法の実施形態について説明する。以下に記載する実施形態は、独立して使用することができ、又はファイバーコア特定の精度を潜在的に改善するように組み合わせることができることに留意されたい。
【0095】
ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、及びA3を特定する実施形態の1つは、ファイバーコアA1、A2、A3の長さの上に書かれたファイバーブラッグ格子の特性を使用する。ファイバーブラッグ格子は、ファイバーコアの屈折指数の周期的変調である。外側コアA1、A2、A3それぞれのファイバーブラッグ格子は名目上同じであるべきであるが、製造プロセスによってそれらの間に小さい違いがもたらされる。影になる傾斜又は格子強度の小さい不規則性など、これらの違いの一部は、反映された空間強度プロファイルの形で、即ち状態ファイルの絶対値の形で目に見え、それが次いで、インテロゲートされたファイバーコアの空間分解散乱プロファイルとなる。ファイバーセンサ12が曲げられた場合であっても、空間強度プロファイルはほとんど変化しない。したがって、反映された空間強度プロファイルは、コアA1、A2、及びA3を特定するのに良く適している。
【0096】
空間強度プロファイルを使用することが、ファイバーセンサ12の単一ファイバーコアA1、A2、及びA3の特定に適していることを検証するために、N=95個のファイバーセンサを使用して試験を実施した。ファイバーセンサそれぞれについて、ファイバーセンサが、このファイバーセンサのファイバーコアの校正データセットが得られた校正中に取った基準測定値よりも顕著に大きい曲率を有する形状である状態で、全てのファイバーコアの空間強度プロファイルを測定した。次に、これらの測定の全てのファイバーコアと校正データセットからの基準測定値との相互相関を計算した。
【0097】
相関の結果が、図7並びに図8a)及び図8b)に示されている。
【0098】
図7は、縦軸が外側ファイバーコアA1、A2、A3の校正データセットを使用する強度プロファイルを指し、横軸が、例えばステップS2において、測定の間に得られる状態ファイルの係数、即ち絶対値を指す、図を示している。右側のカラムは、0から1までの目盛りで、N=95個のファイバーセンサに対する平均最大相関を示している。図7のこれら象限における断面線の密度が低いほど、相関が高い。図7から分かるように、最高又は最大の相関は、ファイバーコアが、ファイバーコアの校正データセットが割り当てられる光チャネルに接続されているときに得られる。
【0099】
図8a)は、N=95個のファイバーセンサに関する、縦軸に沿った3つ全ての外側コアA1、A2、A3の平均相関のグラフを示している。実線は、ファイバーセンサ接続端部30がカプラー38に対して正しい配向にあり、つまりファイバーコアA1が光チャネルC1に、ファイバーコアA2が光チャネルC2に、ファイバーコアA3が光チャネルC3に接続され、ファイバーコアA1の校正データセットが光チャネルC1に割り当てられ、ファイバーコアA2の校正データセットが光チャネルC2に割り当てられ、ファイバーコアA3の校正データセットが光チャネルC3に割り当てられた場合のグラフを示している。図8a)の他の2つのグラフは、一方の例ではファイバーセンサ接続端部30が+120度、他方の例では−120度誤配向されている、光カプラー38に対するファイバーセンサ接続端部30の間違った配向を示している。図8a)から分かるように、95個のファイバーセンサ全てに関して、3つ全ての外側コアの平均相関は、ファイバーセンサ接続端部30が光カプラー38に対して正しい配向のときに最大であった。換言すれば、測定及び校正において同じ外側コアが使用されるとき、異なる外側コアと比較して顕著に高い相関があることが明確に分かる。測定値に対する校正データの全ての置換を試行した場合、またファイバーコアを特定するのに、最高の相関を有する置換を選んだ場合、外側コアは、図8b)に示されるように、100%の歩留まりで正しく特定された。
【0100】
別の実施形態では、ステップS2で測定された光応答は、ファイバーセンサ12のファイバーコアA1、A2、A3を特定するために、上述の実施形態とは異なる形で使用される。測定された状態ファイルを、即ちファイバーコアA1、A2、A3の空間分解散乱プロファイルを評価するこの実施形態は、ファイバーセンサ12のセンサ幾何学形状を利用する。背景は、ファイバーセンサの幾何学形状は完璧なことがなく、異なるファイバーコア間で小さい違いが存在するということである。したがって、外側コアA1、A2、A3の校正データセットがステップS2の測定において交換されると、ファイバーセンサ12の形状の再構築において明確な誤差が示される。ファイバーセンサ12に曲率又は捻じれがある場所で、中心ファイバーコアA4であるファイバーセンサ12の機械的中心に対する外側コアA1、A2、A3の位置のわずかな違いによって、状態ファイルから計算された捻じれに変動が現れる。これらの変動は、ファイバーセンサ12の捻じれ率に対応する振動数を有し、したがって比較的簡単に検出することができる。
【0101】
この実施形態を検証する試験において、合計N=95個の異なるセンサファイバーを試験し、ファイバーセンサ12を光カプラー38に対して正しい配向及び間違った配向で取り付けることによって起こり得る、3つ全ての可能な置換を用いた測定の解析を試みた。各回ごとに、捻じれを計算し、捻じれ率に対応する変動を特定した。結果を図9a)にプロットしている。図9a)は、インテロゲートされたファイバーセンサの内部捻じれ率に対応する空間周波数における、再構築された形状の捻じれに対する正規化された変動を示している。変動は、光カプラーに対するファイバーセンサの接続の正しい配向で見られる平均変動に対して正規化される。3つの可能な置換を試験した。第1の正しい配向では、外側ファイバーコアA1、A2、及びA3の校正データセットは、ファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれの測定で使用される。第2の(間違った)配向(正しい配向+120度)では、外側ファイバーコアA2、A3、及びA1の校正データセットを、ファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれの測定で使用した。最後の(間違った)配向(正しい配向−120度)では、外側ファイバーコアA3、A1、及びA2の校正データセットを、ファイバーコアA1、A2、及びA3それぞれの測定で使用した。間違った配向のうち1つが使用された場合、変動の増加を見ることができる。他方で、適切な校正データセットが使用された場合(正しい配向)、変動はほとんど全くない。試験されたファイバーセンサそれぞれに対して、最小の変動をもたらす配向を取った場合、試験は、この実施形態が、図9b)の左側のカラムから得ることができるような歩留まり100%のファイバーコアを特定するのに最適であることを明らかにした。
【0102】
更なる実施形態では、ファイバーセンサ12の接続端部30は、ファイバーセンサ12をほぼ正しい真っ直ぐな配向で位置合わせする助けとなってもよい、印を有してもよい。かかる印は、ステップS1の位置合わせ手順を、より迅速で堅牢にする助けとなってもよい。印は、接続端部30のサイズと比べて顕著な物理的サイズを全く有さなくてもよく、それ自体が完璧な位置合わせをもたらすのではなく、単に適切な位置合わせのためのガイドであってもよい。印を解釈する必要はなくなり、動的位置合わせ(回転)が求められる。かかる印は目に見える印であってもよく、例えば、塗料、インク、又はレーザーによる材料の局所的変質によってファイバーセンサ12上に書かれた、異なる色又は影の細線であってもよい。印の他の実施形態は、例えばファイバーセンサ12の長手方向軸に対して直角の、ファイバーセンサ12の近位側部分の磁化による磁場を含むことができる。
【0103】
図1を再び参照すると、光形状センシングシステム10は、上述したような方法にしたがって、光ファイバーセンサ12を光形状センシングコンソール21に光学的に接続するシステム100を含んでもよい。システム100は、ファイバーセンサ12の単一ファイバーコアA1、A2、A3、A4の個々の光学的性質を示す多数の単一校正データセットを格納するように構成された、上述したような校正データモジュール28を備え、校正データセットは、ファイバーセンサ12を形状センシングコンソール21に接続する際に、単一光チャネルC1(24a)、C2(24b)、C3(24c)、C4(24d)に割り当てられる。システム100は、形状センシングコンソール21に接続されたとき、ファイバーセンサ12に対する形状センシング測定を実施するように構成された、測定モジュール52を更に備える。校正データモジュール28及び測定モジュール52は、光形状センシングシステムが従来有するモジュールであってもよい。システム100は、上述したような、ファイバーセンサ12の少なくとも外側ファイバーコアA1(14)、A2(18)、A3(20)を特定するように構成された、特定モジュール54を更に備える。
【0104】
システム100は、光チャネル24a、24b、24c、24dの中で校正データセットを再割当てするように構成された、再割当てモジュール56を更に備えてもよい。更に、システム100は、ファイバーコア14、18、20が正しい配向で光チャネル24a、24b、24c、24dに光学的に接続されるように、ファイバーセンサ接続端部30及び/又は光カプラー32若しくは38を再位置決めするように構成された、再位置決めモジュール58を備えてもよい。再位置決めモジュールは、ファイバーセンサ接続端部30及び光カプラー32/38の少なくとも1つを回転させるアクチュエータを制御してもよい。
【0105】
本発明を図面及び上述の説明で詳細に例証し記載してきたが、かかる例証及び記載は、制限ではなく例証又は例示と見なされるべきであり、本発明は開示した実施形態に限定されない。請求される発明の実施において、図面、開示、及び添付の特許請求の範囲を検討することにより、当業者であれば、開示した実施形態に対する他の変形例を理解し実施することができる。
【0106】
特許請求の範囲において、「〜を備える」という語は他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数を除外しない。単一の要素又は他の単位体が、特許請求の範囲で列挙される複数の項目の機能を満たしてもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に列挙されているという事実だけで、それらの手段の組み合わせが利点を得るために使用できないことを示すものではない。
【0107】
本明細書に記載したような方法をコンピュータに実施させるプログラムコード手段を含むコンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に、若しくはその一部として供給される、光記憶媒体又は固体媒体などの適切な媒体に格納/分配されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線遠隔通信システムを介してなど、他の形態で分配されてもよい。
【0108】
特許請求の範囲におけるあらゆる参照符号は、特許請求の範囲を制限するものと解釈すべきでない。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【国際調査報告】