(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522265
(43)【公表日】20190808
(54)【発明の名称】支払い再方向付けシステムおよびトポロジーおよびプログラミング方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/06 20120101AFI20190712BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20190712BHJP
【FI】
   !G06Q20/06
   !G07G1/12 321Z
   !G07G1/12 321A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】40
(21)【出願番号】2018560217
(86)(22)【出願日】20170602
(85)【翻訳文提出日】20190107
(86)【国際出願番号】AU2017000125
(87)【国際公開番号】WO2017205896
(87)【国際公開日】20171207
(31)【優先権主張番号】2016902125
(32)【優先日】20160602
(33)【優先権主張国】AU
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
2.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】518401579
【氏名又は名称】ヘイル,アンドレ
【氏名又は名称原語表記】HALE,Andre
【住所又は居所】オーストラリア連邦 ニューサウスウェールズ州 2250,ポイントフレデリック,アルバニーストリート 19
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ヘイル,アンドレ
【住所又は居所】オーストラリア連邦 ニューサウスウェールズ州 2250,ポイントフレデリック,アルバニーストリート 19
【テーマコード(参考)】
3E142
5L055
【Fターム(参考)】
3E142CA17
3E142EA04
3E142FA35
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA12
3E142GA16
3E142HA03
3E142HA04
3E142HA14
3E142JA03
5L055AA12
(57)【要約】
定時した金額が、支払額と過払い額を含み;この支払額が取引額と同じであり;過払い額が紙幣の額面金額と硬貨の額面金額であり;及び販売者が紙幣の額面金額を紙幣で戻し;販売者が硬貨の額面金額を購入者の指示で、分配先の電子アカウントに送金する取引方法、及び、少なくとも3つのエンティティ間で、少なくとも1のデータ項目に関して少なくとも3つの通信チャネルを介して通信を行うことを更に必要とする、硬貨の受取をリダイレクトする方法;及び、硬貨を受け取るエンティティの資格を認証する手段であり、これにより第3のエンティティが硬貨の額と、第1のエンティティと第2のエンティティによって独立して第3者に送られたコード値とを比較して、第3のエンティティのみが、両者の比較評価が正しい場合に認証事象を発行する、取引方法。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引金額を含む取引の値を有する購入者と販売者間の取引方法において:
a.前記購入者が取引金額より多い提示額を前記販売者に送信し、前記提示額が支払金額と過払い金額を含んでおり、前記支払金額が前記取引金額と同じであり:
b.前記過払い金額が、紙幣額と硬貨額で表示されており:
c.前記販売者が紙幣額を紙幣で戻し;前記販売者が硬貨額を前記購入者の指示で分配用の電子アカウントに転送する:
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記電子アカウントが、デジタル装置上で実行されるアプリケーションによって制御されることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記デジタル装置がスマートフォンであることを特徴とする方法。
【請求項4】
取引によって生じる硬貨の形態の釣銭、又は当該釣銭の選択された部分である釣銭の非物理的分配方法において、当該方法が:
a.前記釣銭又は前記釣銭の選択された部分の値を、データ項目としてデータベースに入力するステップと;
b.デジタル装置に制御及び指示アプリケーションをロードするステップと;
c.前記制御及び指示アプリケーションが、前記データベース上のデータ項目にアクセスし、当該データ項目のコピーを前記デジタル装置のメモリに転送するステップと;
を具えることを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記データ項目が、硬貨データ項目の形の硬貨額を具えることを特徴とする方法。
【請求項6】
購入者の指示で資金の一部を転送する機構において、当該機構が:
a.POS端末と、
b.携帯型デジタル装置と、
を具え、
c.データ項目が前記携帯型デジタル装置から前記POS端末へ送信され、
d.前記データ項目が次いで、ウエブサーバに送信される、
ことを特徴とする機構。
【請求項7】
受取人によって硬貨の受領をリダイレクトする方法において、当該方法が:前記受取人による硬貨の値を硬貨計算事象として計算するステップと;前記受取人による硬貨の値をデータ項目として蓄えるステップと;前記データ項目を前記受取人に通信するステップと、前記計算事象とほぼ同時に、計算事象識別子を計算するステップと;前記計算事象識別子を前記受取人に通信するステップと;前記計算事象識別子をデータベースに通信するステップと;を具えることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記リダイレクトするステップが、前記受取人が前記計算事象識別子をデータベースに通信することを要求することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の方法において、前記計算事象識別子がPINの形態であることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項7、8、又は9に記載の方法において、前記データ項目と前記計算事象識別子が共に前記受取人に通信されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、前記データ項目と前記計算事象識別子が、単一スクリーンディスプレイ上で前記受取人に通信されることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法において、前記硬貨の値を計算するステップが、局所的に行われることを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の方法において、前記硬貨の値を計算するステップが、前記受取人から離れた場所で行われることを特徴とする方法。
【請求項14】
硬貨の受領をリダイレクトする方法において、当該方法が、少なくとも3つのエンティティ間で、3つの別個の通信チャネルを介して、少なくとも一のデータ項目における通信を要することを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、前記データ項目中に保存された価値が、受取人による前記硬貨の値を表すことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の方法において、各通信チャネルが、他の通信チャネルと異なることを特徴とする方法。
【請求項17】
請求項14、15又は16に記載の方法において、前記通信チャネルの一つが、インターネットを具えることを特徴とする方法。
【請求項18】
請求項14、15、又は16に記載の方法において、前記通信チャネルの一つが、無線通信を具えることを特徴とする方法。
【請求項19】
請求項14、15、又は16に記載の方法において、前記通信チャネルの一つが、赤外線通信を具えることを特徴とする方法。
【請求項20】
請求項14、15、又は16に記載の方法において、前記通信チャネルの一つが、インターネットと無線通信の一連の組み合わせを具えることを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項14乃至20のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも一のチャネルが近距離無線通信を具えることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項14乃至20のいずれか1項に記載の方法において、少なくとも一のチャネルが、QRコード認識を使用することを特徴とする方法。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法において、前記データ項目がQRコードで表されることを特徴とする方法。
【請求項24】
請求項1乃至22のいずれか1項に記載の方法において、前記データ項目がバーコードで表されることを特徴とする方法。
【請求項25】
デジタル値で表される硬貨額の値を得る資格のあるエンティティが、デジタル値で表わされる硬貨額の値を受け取る資格のあるエンティティである旨の所定のレベルの確実性を認証する機構において:
硬貨額を生じさせる第1のエンティティと;
前記硬貨の値を前記硬貨額と関連付ける第2のエンティティと;
を具え、
前記第2のエンティティが、前記第1のエンティティに前記硬貨額とコード値を通信し;
前記第2のエンティティが、また、前記硬貨額と前記コード値を第3のエンティティに通信し;
前記第1のエンティティが、前記硬貨額とコード値を別個に前記第3のエンティティに通信し、前記第3のエンティティが、前記第1のエンティティから受け取った硬貨額と、前記第2のエンティティから受け取った硬貨額を比較して、第1の比較値を取り出し;前記第3のエンティティが前記第1のエンティティから受け取ったコード値を前記第2のエンティティから受け取ったコード値と比較して、第2の比較値を取り出し;前記第3のエンティティが、前記第1の比較と前記第2の比較が正しい場合、及びその場合にのみ妥当性確認事象を発する、ことを特徴とする機構。
【請求項26】
請求項25に記載の機構において、前記第1のエンティティが前記硬貨額を創出するのとほぼ同時に、前記第1のエンティティについての地理的位置が決定され、前記第2のエンティティについての地理的位置が決定されることを特徴とする機構。
【請求項27】
請求項26に記載の機構において、前記地理的位置が、全地球測位システム(GPS)によって決まることを特徴とする機構。
【請求項28】
請求項25又は26に記載の機構において、前記認証事象が、更に、前記第1のエンティティについての地理的位置と前記第2のエンティティについての地理的位置が、互いに所定の距離内にある場合に、及びその場合にのみ、発せられることを特徴とする機構。
【請求項29】
請求項28に記載の機構において、前記所定の距離が1000mであることを特徴とする機構。
【請求項30】
請求項28に記載の機構において、前記所定の距離が500mであることを特徴とする機構。
【請求項31】
請求項28に記載の機構において、前記所定の距離が100mであることを特徴とする機構。
【請求項32】
請求項28に記載の機構において、前記所定の距離が50mであることを特徴とする機構。
【請求項33】
請求項28に記載の機構において、前記所定の距離が10mであることを特徴とする機構。
【請求項34】
支払いシステム用のネットワークトポロジーとプログラミング方法において;前記トポロジーが第1の位置にデータベースを具え、当該データベースが保存された記録を具え、前記保存された記録内の記録データが、前記第1の位置と第3の位置から離れた少なくとも第2の位置においてデータを受信することによって、通信されあるいは更に補正することが可能であり;前記第3の位置が前記第1の位置から離れており;前記第3の位置が前記第2の位置に対して周期的に近い範囲にあり;
前記保存された記録が、メモリと通信するプロセッサによって操作可能であり、前記プロセッサとメモリが、通信機器及び入力/出力機器と通信し;
前記第2の位置に携帯型通信装置があり、当該携帯型通信装置が、メモリと通信し、さらに、通信機器及び入力/出力機器と通信するプロセッサを具え、これによって、少なくとも前記第3の位置が前記第2の位置に対して近い範囲にある場合に、前記第3の位置と短距離通信が可能であり;前記携帯型通信装置が、前記第1の位置と通信可能であり;前記第1の位置と前記第2の位置間の通信が、第1のチャネルを介して生じ;前記第2の位置と前記第3の位置間の通信が、第2のチャネルを介して生じ;前記第3の位置と前記第2の位置間の通信が、第3のチャネルを介して生じる;
ことを特徴とするトポロジー及びプログラミング方法。
【請求項35】
請求項34に記載のトポロジーが更に、前記第2の位置と中間機器の間を通信する第4のチャネルを具えることを特徴とするトポロジー。
【請求項36】
請求項35に記載のトポロジーにおいて、前記第4のチャネルを介する資金フローを表すデータが一方向のみであることを特徴とするトポロジー。
【請求項37】
請求項34、35又は36に記載のトポロジーが更に、前記中間機器と前記第1の位置との間の通信用の第5のチャネルを具えることを特徴とするトポロジー。
【請求項38】
請求項34乃至37のいずれか1項に記載のトポロジーにおいて、前記中間機器がユーザの記録を認証することを特徴とするトポロジー。
【請求項39】
請求項38に記載のトポロジーにおいて、資金フローを表すデータが、トリガ信号の受信時に第5の位置に送信されることを特徴とするトポロジー。
【請求項40】
請求項39に記載のトポロジーにおいて、前記トリガ信号が、前記第2の位置において、生じることを特徴とするトポロジー。
【請求項41】
請求項40に記載のトポロジーにおいて、前記トリガ信号が、携帯型通信装置の入力/出力インターフェースへのユーザによる入力によって生じることを特徴とするトポロジー。
【請求項42】
請求項1乃至5又は請求項7乃至24のいずれか1項に記載の方法を有効にするようにプログラムされた媒体を組み込んだことを特徴とするスマートフォン。
【請求項43】
プロセッサとメモリを組み込んだデータベースにおいて、前記メモリが、前記プロセッサによる実行時に請求項1乃至5又は請求項7乃至24のいずれか1項に記載の方法を有効にするコードを組み込んだ媒体を具えることを特徴とするデータベース。
【請求項44】
プロセッサとメモリを組み込んだ電子通信端末において、前記メモリが、前記プロセッサによる実行時に請求項1乃至5又は請求項7乃至24のいずれか1項に記載の方法を有効にするコードを組み込んだ媒体を具えることを特徴とする電子通信端末。
【請求項45】
請求項44に記載の端末において、APIを使用して、前記コードを前記メモリに組み込んだことを特徴とする電子通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支払いシステムに関し、より詳細には、排他的ではないが、所定の取引における過払いの少なくとも一部を管理し、分配する支払いシステムに関する。特定の、しかしながら排他的ではない形態において、本発明は、そのようなシステム有効にするためのトポロジーおよびプログラミング方法論に関する。
【背景技術】
【0002】
取引が現地通貨で行われる場合、今日では多くの取引が、例えば特定の店で使用できるカード、クレジットカードなどを使用して完全に電子形式で行われているが、いわゆる「現金」取引は珍しいことではない。特に現金取引の場合、取引が過払いを含む支払いをとなることがある。これは、特に、現地通貨が紙幣と硬貨を提供する場合に生じる。銀行券は通常、統一された貨幣額で表示されている(たとえば、統一されたドルで)。したがって、購入者が紙幣のみを提供する場合、銀行券によって提供される合計金額が実際の取引の支払いに過払い分を加えたものであることは珍しいことではない。過払い部分は、通常、「釣銭」として購入者に返される。ほとんどの場合、「釣銭」には硬貨が含まれており、紙幣も含まれることがある。
【0003】
紙幣は、通常紙または薄い平面プラスチック材料からできており、折り畳み可能かつ柔軟であるため、例えばポケットまたは財布に入れて、取り扱いが便利であると考えられている。一方、硬貨は、単位当りのサイズが小さくても、集まると重くなる。硬貨が占める所定の体積は、銀行券が占める同じ体積よりも少ない通貨価値を蓄えることになる。
【0004】
特に、過払いの少なくとも一部について釣銭を支払う必要性をなくし、購入者に硬貨の分配、特に硬貨の価値を制御するという観点で、過払いに起因した釣銭を分配する必要がある取引を支援する利用可能な装置および方法があれば有益である。実際には 、取引の硬貨部分、より具体的には、取引に関連して購入者に返される釣銭の形での過払いの返済に関連する取引を、電子取引の形で表すデータの送信で置き換えることができたら、有益である。さらなる特定の形態では、このようなシステムを有効にするトポロジーとプログラミング方法を提供することが有益利である。
【0005】
[発明の背景]
CampsのUS20160328692(2015年5月7日最も早い優先日が請求されている)によって解決するべき大きな問題は、店頭でユーザが業者と行った取引で物理的な釣銭の額を「手元に」受け取ることの不便をどのように避けるかであり、ユーザーに物理的な釣銭の額の使用権を維持させる/容易なものにすることである。
【0006】
この出願の最も広い形態において取引は、順方向に電子的なものであってもよいし、順方向の通貨の使用を含むものであってもよい。問題は、提示された金額が取引の値より多い場合に、順方向に提示された金額と、返却方向のユーザに戻す金額(返金額)との差をどのように扱うかである。
【0007】
広義には、従来技術によって明らかにされた解決策は、販売時点で物理的な釣銭の額を計算し、販売時点で、この物理的な釣銭の額を、当該物理的な釣銭の額を表す電子的な値に変換することである。同時に、この電子的値は取引を開始したユーザに電子的に関連付けられ、ユーザはユーザの指示でこの電子的値を使用できる。非常に初期の引用例である、2003年に公開されたUS20030040927(Saito)と、2005年に公開されたUS20050080737(Stein)は、この概念と解決策を開示している。(これらの文献では、先物取引は通貨である。)
【0008】
初期の従来技術は、POS端末と連携して操作可能なストアドバリューカードの形態の携帯型デジタル装置を用いて、この解決策を実現するものである。Begolaに付与された2006年に公開されたUS7284696号を参照。(この場合の先物取引は通貨である。)
【0009】
その後の先行技術は、これらの概念を発展させたものであり、2007年に公開されたAggarwalのWO2007/044925(US20070131760としても公開されている)がある。この場合、携帯型デジタル装置はスマートカードであってもよく、SIMが入った電子装置(請求項6)と、「ネットワーク化された装置」(請求項12)であってもよい。(この場合の先物取引は通貨である。)
【0010】
より最近の従来技術は、ソリューションを容易にする機構として、POS端末と連携して動作するスマートフォンの形態の携帯型デジタル装置の使用を試みている。例えば、2012年に公開されたMacPhailのUS20120078751を参照。(この場合の先物取引は電子取引である)。
【0011】
Camps
【0012】
共有:
Campsで特定された副次的な課題は、ユーザーの指示で、物理的な釣銭の額を電子的値を「どのように」共有するかである。この副次的課題に対する解決策には、ユーザが物理的釣銭の額を表す電子的値の少なくとも一部をユーザが共有したい相手を電子的に認識することが必要である。
【0013】
Campsの特許請求の範囲では、この副次的課題が、複数の登録された共有アカウントの各々に関連する「共有アカウントデータ」を保存している「共有アカウント」を定義することによって対処されている。(独立請求項1)
【0014】
「共有アカウント」は、Campsの請求項と図面では個別要素のように見えるが、Campsは、段落0061の最後のパラグラフで、共有アカウントの機能は別のアカウントに組み込むことができると述べていることに留意すべきである。すなわち、「個別アカウントが考慮されているが、これらの個別アカウントは必ずしも物理的な個別アカウントを構成する必要はなく、移転資金が適切に指定され、および/または、関連する取引記録に記載されており、それぞれの意図した利益が反映されていれば、同じ物理的アカウントの宛先で規定することもできることは自明である。」と述べている。
【0015】
指令の共有:
電子的値が複数当事者の一またはそれ以上で共有できることが想定される場合、ユーザがこれらの当事者のうちの選択された一又はそれ以上に電子的価値を方向付ける機構である必要がある。
【0016】
電子的値を選択された一又はそれ以上の当事者に方向付けるメカニズムが請求項1に提供されており、その特徴は「モバイル装置のグラフィカルユーザインターフェースを介して選択可能な共有オプションを所定のユーザに表示することであり、所定の共有アカウントに関連する情報が、所定のユーザように視覚的に表示されること」および、その後「この共有オプションのユーザの選択に通信して、このユーザの選択に応答して取引サーバを設定し、利用可能な共有残高から共有する金額に対応する資金の共有アカウントへの電子転送を行うようにすること」である。
【0017】
独立請求項18において、このメカニズムが提供されており、その特徴は、「モバイル装置のグラフィカルユーザインターフェースを介して選択可能な共有オプションを表示することであり、所定の共有アカウントに関する情報は、視覚的に表示され・・・この共有オプションの選択をサーバに通信して、利用可能な共有残高から共有する金額に対応する資金の共有アカウントへの電子転送を行うようにすること」である。
【0018】
チップ
特定の形態では、この共有は、物理的な釣銭の額の少なくとも一部を、取引が行われた販売者と共有することであり、これは通常「チップ」の提供と呼ばれる。
【0019】
共有が、取引が行われた販売者となされている(例えば、チップを提供するために)のであれば、その販売者のアイデンティティまたはその販売者の取引アカウントが、取引の過程で確認されなくてはならない。
【0020】
販売者と共有する能力は、「各共有アカウントが直接的または間接的に各小売業者アカウントに関連付けられている」という特徴によって対処される。(独立請求項1)
【0021】
代替例では、販売者と共有する能力は、「POSの位置に関連する所定の共有アカウントの 識別を受信する」という特徴によって対処される。(独立請求項18)。
【0022】
広い意味では、Aggarwalは、上述したCampsの請求項の特徴をすべて開示している。その要約書には:顧客が通貨を使用して販売者から購入するシステムでは、顧客が釣銭を電子的に受け取ることができる方法が提供されている、とある。顧客は、釣銭サーバに保存されている釣銭アカウントに関連する顧客識別装置を有する。販売者も、釣銭サーバに関連する釣銭アカウントを有する。顧客の釣銭アカウントと販売者の釣銭アカウントの間で、釣銭の決済が行われ、釣銭の一部または全部が顧客の釣銭アカウントに送られる。
【0023】
Aggarwalでは、携帯型デジタル装置がスマートカードであってもよく、SIMを具える電子装置であってもよく(請求項6)、「ネットワーク化された装置」であってもよい(請求項12)。すなわち、モバイル/セルラーホンネットワークに接続可能でありこれを介して送信する電子装置が、ユーザに必要な識別情報を提供することができる。
【0024】
Aggarwalは、一方から他方へ資金を送金して、販売者の釣銭アカウントとチップを与える能力を有する顧客の釣銭アカウントの使用を開示している。この場合、Aggarwalの販売者の釣銭アカウント又は顧客の釣銭アカウントの一方又は他方に共有アカウント機能を組み込むことが、Campsによって意図されている。
【0025】
[従来技術]
Acornsのような商業用システムでは、ユーザは「切り上げ」を利用することができる。すなわち、釣銭の額とその金額を上回る全ドルとの差である。これらのシステムは、クレジットカード取引を意図している。
【0026】
その他の従来技術の公報には:VISA INTERNATIONALに譲渡されたEP0789887Aは、以下の事項を開示している。
【0027】
電子決済取引の消費者側で生じるデータ取り込みは、インボイス上の標準化されたフォーマットでの機械可読情報によって支援され、この機械可読情報は請求書作成者の識別子とC−Bアカウント番号を具えており、この情報は、消費者と請求者の間に特別な事前の取り決めを行うことなく、消費者側(S2)で読み取り可能である。請求者の識別子は、ユニバーサル請求者参照番号か、手動で識別可能である請求書(S8)との接触を可能にするのに十分な情報である。機械可読情報は、光学的に読み取り可能なバーコード、光学的または磁気的手段によるエラーのない文字認識用に設計されたフォントの文字である。
【0028】
W 3 INFOCOM GROUPに譲渡されたWO2003009243Aには、モバイル仮想電子財布小額支払方法およびシステムが提供されている。顧客は、フォーマットされたSMS命令をキー入力し、これを指定された電話番号に送って、金融資金アカウントから少額決済を行う。このアカウントは、貯蓄された値の仮想電子財布アカウント、または自分の選択した販売者に資金が直接引き落とされる発行銀行アカウントを具えており、セキュリティ機能が提供されており、独自のMSISDN電話番号識別子とUSERIDとが消費者を識別するように機能する。セキュリティを強化するために、消費者は、支払い指示を確認するフォーマット化されたボイスコールを受け取り、自分のPIN(個人認証番号)をキー入力する。この発明は、簡単なファックス、電子メールまたは電話による確認を介して単純で効果的なマルチモーダルリターンパスを提供し、支払いが行われたという物理的記録を販売者に与える。
【0029】
INVOICE CLOUD INCに譲渡されたUS110270749は、請求書を作成して請求者から支払人に提示する方法およびシステムを開示している。これらの請求書は、通常、請求者のウエブサイトのように見えるブランドの付いた仮想化されたサイト上で支払人に送付される。単一または複数の請求書が電子メール通知によって支払人に提示される。支払人は、電子小切手、紙小切手、クレジットカードまたはデビットカード、または当座預金口座または普通預金口座からの自動引き出しなどの様々な支払い方法を利用して、請求書の全額または一部を支払うという選択肢を有する。支払人には、特定の請求書を、電子メールと紙による通知の両方で受け取る代わりに、紙なしの請求システムを選択するオプションもある。
【0030】
付記
用語「具える(comprising)」(およびその文法的変形)は、本明細書中では、包括的な 「有する」または「含む」という意味であり、「のみからなる」という排他的な意味ではない。
【0031】
本発明の背景における先行技術に関する上記の議論は、そこで論じられた情報がいずれの国の当業者の先行技術または当業者の共通の一般的知識の一部であることを認めるものではない。
【発明の概要】
【0032】
定義
携帯型デジタル通信装置:本明細書では、携帯型デジタル通信装置は、メモリと通信してメモリ内に保存されているアプリケーションを実行する少なくとも1つのプロセッサを具える装置であって、ユーザがプロセッサに情報を伝達し、プロセッサから情報を受信できるようにする少なくとも1つの入力出力装置が存在する装置である。携帯型デジタル通信装置はさらに、携帯型デジタル通信装置の外部ソースからデータを受信するとともに、携帯型デジタル通信装置の外部ソースへデータを送信する、通信装置を具える。特に、この通信機器は、GPSまたは同様の地理的位置システムからデータを受信する能力を具える。特に、この携帯型デジタル通信装置は、 現在、アップル社、グーグル社、サムスン社などの企業によって販売されているようなスマートフォンの形態であってもよい。
【0033】
スキャン可能なコード:本明細書では、スキャン可能なコードは、バーコードやQRコードの形をとることができる。スキャン可能なコードは、短距離通信機器で読み取り可能なデータ源である。このような機器は、ブルートゥース無線通信、又は赤外線または可視光透過に基づくものであってもよく、または近距離無線通信機能の形をとることができる。これらの機器の典型的な範囲は最大10メートルであるが、より好ましくは1メートル以下である。
【0034】
預金:本明細書では、資金振替の文脈で使用される場合、預金とは、一のアカウントから他のアカウントへの資金振替、またはアカウントからの資金の償還といった行為に及ぶ。
【0035】
アカウント:本明細書において、アカウントは、ユーザのために資金を保持する機器を示す。これは、預金取引機関によって運営される銀行アカウントの形を取ることができる。例えば、Paypalブランドのアカウントの形をでもよく、ビットコインの仮想通貨アカウントのような非金銭的な通貨アカウントの形態を取ってもよい。
【0036】
したがって、本発明の広範な一形態では、取引金額を含む取引の値を有する購入者と販売者との間の取引において;
a.購入者が、取引金額より多い提示金額を販売者に渡し;この提示額が、支払額と過払い額とを含んでおり、支払い金額は取引金額と等しい;
b.過払い額は、紙幣額面と硬貨額面で建てられ;
c.前記販売者が紙幣額面を紙幣で返却し、硬貨額面を電子アカウントに送金して、購入者の指示で分配する;
取引方法が提供されている。
【0037】
電子アカウントは、好ましくは、デジタル装置上で実行されるアプリケーションによって制御される。
【0038】
好ましくは、デジタル装置がスマートフォンである。
【0039】
したがって、本発明の更に広い形態では、取引で釣銭または釣銭の選択された部分を非物理的に分配する方法が提供されており;この方法は、
a.釣銭または釣銭の選択された部分の値をデータ項目としてデータベースに入力するステップと;
b.制御および指示アプリケーションをデジタル装置にロードするステップと;
c.制御および指示アプリケーションが、データベース上のデータ項目にアクセスし、データ項目のコピーをデジタル装置のメモリに転送するステップと;
を具える。
【0040】
好ましくは、データ項目が硬貨データ項目の形で硬貨額面を具える。
【0041】
したがって、本発明の更に広い形態では、購入者の指示で資金の一部を転送させる機構が提供されており、この機構は;
a.ポイント・オブ・セール端末と;
b.携帯型デジタル装置と;を具え、
c.データ項目が携帯型デジタル装置からPOS端末に送信され、
d.このデータ項目がウェブサーバに送信される。
【0042】
本発明のさらに別の広範な形態では、受取人による硬貨の受け取りをリダイレクトする方法が提供されており;この方法は、受取人による硬貨の価値を硬貨計算事象として計算するステップと;受取人に起因する硬貨の価値をデータ項目として保存するステップと;このデータ項目を受取人に通信するステップと;計算事象とほぼ同時に、計算イベント識別子を計算するステップと;この計算イベント識別子を受取人に通信するステップと:計算イベント識別子をデータベースに伝達するステップと;を具える。
【0043】
好ましくは、リダイレクトするステップが、受取人に計算事象識別子をデータベースに通信することを要求する。
【0044】
好ましくは、計算事象識別子がPIN形式である。
【0045】
好ましくは、データ項目および計算事象識別子は、共に、受取人に通信される。
【0046】
好ましくは、データ項目および計算事象識別子は、単一の画面上で受取人に通信される。
【0047】
好ましくは、硬貨の値を計算するステップが、局所的に実行される。
【0048】
好ましくは、硬貨の価値を計算するステップが、受取人から離れた場所で実行される。
【0049】
本発明の更に広い態様では、硬貨の受け取りをリダイレクトする方法が提供されており、この方法は、少なくとも一のデータ項目についての3つの異なる通信チャネル上の少なくとも3つのエンティティ間で通信することを要する。
【0050】
好ましくは、このデータ項目に保存された値が、受取人に起因する硬貨の価値を表す。
【0051】
好ましくは、各通信チャネルは、他の通信チャネルと異なるチャネルである。
【0052】
好ましくは、通信チャネルの一つがインターネットで構成されている。
【0053】
好ましくは、通信チャネルの一つが無線通信で構成されている。
【0054】
好ましくは、通信チャネルの一つが赤外線通信で構成されている。
【0055】
好ましくは、通信チャネルの一つがインターネットと無線通信との一連の組み合わせで構成されている。
【0056】
好ましくは、少なくとも一のチャネルが、近距離無線通信を利用している。
【0057】
好ましくは、少なくとも一のチャネルがQRコード認識を利用している。
【0058】
好ましくは、データ項目がQRコードで表示されている。
【0059】
好ましくは、データ項目がバーコードで表示されている。
【0060】
本発明のさらなる広範な形態では、デジタル値で表わされた硬貨の量の値を取得する資格のあるエンティティが、デジタル値で表されたその硬貨の額の値を取得する資格のあるエンティティであることを、所定のレベルの確実性まで認証するメカニズムが提供されており;この方法は、
硬貨額を発生させている第1のエンティティと、
硬貨額をその硬貨額に関連付ける第2のエンティティと、を具え、
第2のエンティティは、この硬貨額とコード値を第1のエンティティに通信し;
第2のエンティティは、この硬貨額とコード値を第3のエンティティに通信し;
第1のエンティティは、この硬貨額とコード値を独立して第3のエンティティに通信し;
第3のエンティティは、第1のエンティティから受信した硬貨額と第2のエンティティから受信した硬貨額とを比較して、第1の比較値を導出し;
第3のエンティティは、第1のエンティティから受信したコード値と第2のエンティティから受信したコード値とを比較して、第2の比較値を導出し;
第3のエンティティは、第1の比較と第2の比較が正しい場合、及びその場合にのみ認証事象を発行する。
【0061】
好ましくは、第1のエンティティが硬貨額を発生させるのとほぼ同時に、第1のエンティティについての地理的位置が決定され、第2のエンティティに対する地理的位置が決定される。
【0062】
好ましくは、地理的位置は、全地球測位システム(GPS)によって決定される 。
【0063】
好ましくは、認証事象は、更に、第1のエンティティについて決定した地理的位置と、第2のエンティティについて決定した地理的位置が、互いに所定の距離内にある場合、及びその場合にのみ発行される。
【0064】
好ましくは、所定の距離が1000mである。
【0065】
好ましくは、所定の距離が500mである。
【0066】
好ましくは、所定の距離が100mである。
【0067】
好ましくは、所定の距離が50mである。
【0068】
好ましくは、所定の距離が10mである。
【0069】
本発明の更に広範な形態では、支払いシステム用のネットワークトポロジーとプログラミング方法が提供されおり;このトポロジーは、第1の位置にデータベースを具えており;
このデータベースが格納された記録を具え、この格納された記録の記録データは、第1の位置と第3の位置から離れた少なくとも第2の位置へ通信されるか、あるいはデータの受信によってさらに修正することができ;第3の位置は第1の位置から離れており;第3の位置は周期的に第2の位置に近い範囲にあり;
格納された記録は、メモリと通信するプロセッサによって操作可能であり、このプロセッサとメモリは、通信機器および入出力機器と通信し;
携帯型通信装置が第2の位置にあり;この携帯型通信装置は、メモリと通信し、さらに通信機器と入出力機器と通信するプロセッサを具え、これによって、少なくとも第3の位置が第2の位置に近い範囲にあるときに第3の位置との短距離通信を可能にし;携帯型通信装置は、第1の位置との通信が更に可能であり;第1の位置と第2の位置との間の通信が第1のチャネルを介して行われ、第2の位置と第3の位置との間の通信が第2のチャネルを介して行われ、第3の位置と第1の位置との間の通信が第3のチャネルを介して行われる。
【0070】
好ましくは、第2の位置と中間機器との間で通信する第4のチャネルが提供されている。
【0071】
好ましくは、第4のチャネルを通る資金フローを表すデータが一方向のみである。
【0072】
好ましくは、中間機器と第1の位置との間の通信用の第5のチャネルが提供されている。
【0073】
好ましくは、中間機器がユーザの記録を認証する。
【0074】
好ましくは、資金フローを表すデータが、トリガ信号を受信時に第5の位置に送信される。
【0075】
好ましくは、トリガ信号は、第2の位置で生じる。
【0076】
好ましくは、トリガ信号は、携帯型通信装置の入力/出力インターフェースへのユーザの入力によって生じる。
【0077】
本発明のさらに広範な形態では、上述した方法に影響を与えるようにプログラムされた媒体を組み込んだスマートフォンが提供されている。
【0078】
本発明のさらに広範な形態では、プロセッサ及びメモリを組み込んだデータベースが提供されており;このメモリは、プロセッサが実行すると、上述の方法を有効にするコードを組み込んだ媒体を含んでいる。
【0079】
本発明のさらに広範な形態では、プロセッサとメモリを内蔵する電子通信端末が提供されており;このメモリは、プロセッサが実行すると、上述の方法を有効にするコードを組み込んだ媒体を含んでいる。
【0080】
好ましくは 、コードをメモリに組み込むのにAPIが使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0081】
本発明の実施形態を添付の図面を参照して説明する。
【図1】図1は、従来技術における購入者と販売者との間の現金取引を示す。
【図2】図2は、本発明による強化された現金取引を示すブロック図である。
【図3】図3は、さらなる実施形態によるハードウェア構成を具える現金支払いリダイレクションシステムを示すブロック図である。
【図4】図4は、取引の間に表示されるであろう、POS IO装置とおよび購入者のデジタル装置の例示的な画面データの更なる詳細を示す図である。
【図5】図5は、図3および図4の装置を利用する取引の典型的なフローチャートである。
【図6】図6は、本発明の実施形態による取引の過程で購入者のデジタル装置に現れる特定のスクリーン表示を示す図である。
【図7】図7は、本発明の実施形態による取引の過程で購入者のデジタル装置に現れる特定のスクリーン表示を示す図である。
【図8】図8は、本発明の実施形態による取引の過程で購入者のデジタル装置に現れる特定のスクリーン表示を示す図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態による取引の過程で購入者のデジタル装置に現れる特定のスクリーン表示を示す図である。
【図10】図10は、本発明の実施形態による取引の過程で購入者のデジタル装置に現れる特定のスクリーン表示を示す図である。
【図11】図11は、情報および資金の流れを示す第2の好ましい実施形態による機器のフロー図である。
【図12】図12は、情報および資金の流れを示す第3の好ましい実施形態による機器のフロー図である。
【図13】図13は、情報および資金の流れを示す第3の好ましい実施形態による機器のフロー図である。
【図14】図14は、情報および資金の流れを示す第3の好ましい実施形態による機器のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0082】
第1の好ましい実施形態
図2を参照すると、本発明のシステム10による第1の実施形態の特徴は、購入者12と販売者13との間の取引11に関する。好ましい形態では、この取引は、販売者13によって提供され、購入者12が受け取る商品またはサービスの完全な決済として指定された取引金額15を含む。この取引11は、現金の形態の通貨の使用によって少なくとも部分的に決済することができ、おそらく硬貨は、購入者12から販売者13へ提供された額14として渡される。いくつかの場合、この提供された金額14は、取引金額15と比較して、超過して払われた金額の形の過払い金を含む。
【0083】
このシナリオでは、販売者13が、過払い金額16と取引金額15との差額を「釣銭」として購入者12に戻すことが一般的な慣行である。
【0084】
実際には、釣銭自体は、紙幣額面17と硬貨額面18という通貨を含む。
【0085】
好ましい形態において、本発明は、釣銭又はその一部、より好ましくは、取引11の時点であるいはその辺りで、ローカルデジタル装置21の少なくともローカルメモリ20中の硬貨データ項目19として、硬貨額面18の値を格納することから始まる電子取引により硬貨額面18として示されている部分を提供しようとするものである。
【0086】
図3、図4、及び図5を参照して、スマートフォンなどの携帯型デジタル装置をPOS端末装置と共に利用して、図2を参照して説明した構成を実施する具体例を説明する。
【0087】
図3を参照すると、POS装置22が示されており、これは、この場合、タッチスクリーンディスプレイの形態のPOS入出力装置24と通信するPOSアプリケーション23をロードしたメモリを具えている。選択的に、POS装置22は、キャッシュレジスタ25と通信することもできる。
【0088】
この例では、POS装置22は、現金支払リダイレクションシステム26と通信し、現金支払リダイレクトシステム26の一部を形成して、さらに好ましい実施形態となっている。
【0089】
現金支払リダイレクションシステム26は、さらにウエブサーバ27を具えており、システム26に参加している各ユーザと各販売者のアカウントを維持する。この場合、購入者のアカウントは購入者データベース28に維持され、販売者のアカウントは販売者アカウントデータベース29に維持される。
【0090】
使用に際して、購入者12は、この例ではスマートフォンの形態の購入者デジタル装置30を利用して、現金支払リダイレクションシステム26と、より具体的には、所定の取引11時点で各販売者装置22と通信する。
【0091】
図4は、取引11の間に表示されるPOS IO装置24と購入者デジタル装置30に関する例示的な画面データの詳細を示す。
【0092】
この例では、POS IO装置24は、このシステムを介して請求することができる釣銭、すなわち、硬貨額面18の割合を数字の形で示す。この硬貨金種18は、図11に示すように、例えばQRコード31を介して、あるいは図12に示すようにNFC信号32を介して、硬貨データ項目19で購入者のデジタル装置30に通信することができる。
【0093】
好ましい形態では、硬貨額面18は、購入者デジタル装置30を介してPayPalアカウント33のような電子口座で利用可能にすることができる。
【0094】
図5を参照すると、装置24を利用する取引11の典型的なフローチャートが示されており、これらの装置はこのフローチャートに表示されているように作動する。
【0095】
好ましい実施形態では、PIN34および地理的位置35を利用して、取引に認証レベルを追加する。図5のステップに示されているように、ユーザまたはエンティティが現金で商品を購入する(ボックス36a)と、取引に関与する販売者エンティティは釣銭を計算する(ボックス36b)。販売者エンティティは、PIN(好ましくはランダムに作られた)と共に硬貨の値をユーザまたはエンティティに表示させる(ボックス36c)。
【0096】
この好ましい実施形態では、ユーザエンティティは、ハンドヘルドのデジタル装置を用いて、硬貨の値とPINを入力する(ボックス36d)。
【0097】
通信されてユーザエンティティが知ることになった硬貨の値とPINは、次いで、第3の位置と第3のエンティティに通信される(ボックス36e)
【0098】
取引の時点で、取引に関連する硬貨と同じ値が、販売者のエンティティ(第2のエンティティ)によって、第3の位置と第3のエンティティに通信される(ボックス36f)。
【0099】
第3の位置において、このシステムは、ステップ36eと36fで得た値をチェックし、これらが一致した場合には(ボックス36e)、この実施形態では、ユーザエンティティ(第1のエンティティ)の位置と販売者エンティティ(第2のエンティティ)の位置が所定の距離内にあるかどうかに関する更なるチェックが行われる(ボックス36h)。所定の距離は、1000m、より好ましくは500m、より好ましくは100m、より好ましくは50m、より好ましくは10mである。
【0100】
最も好ましくは、これらの位置は、ユーザエンティティ(第1のエンティティ)および販売者エンティティ(第2のエンティティ)によって操作可能なGPS衛星測位システムを使用して決定する。
【0101】
この実施形態では、硬貨の値、PNおよび所定の距離が一致した場合にのみ、生じた硬貨の値(硬貨の値)がクライアントのアカウントに送信される(ボックス36hおよび36i)。
【0102】
好ましい実施形態では、同時に、販売者エンティティが、取引が認証され完了したことを第2の位置で通知される(ボックス36k)。
【0103】
好ましい実施形態では、ユーザエンティティ(第1のエンティティ)にも、取引が認証され完了したことが通知される(ボックス361)。
【0104】
図6乃至10は、取引11の進行中に購入者デジタル装置30に表れる特定の画面表示を示す。
【0105】
特定の実施形態では、ユーザエンティティ(第1のエンティティ)は、いつ釣銭を受け取るかについてを、いくつかの異なるバリエーションから選択できる。すなわち:
1.ユーザは過払い後に電子的に硬貨のみを受け取るように選択できる。
2.請求書を含めて、過払い後のすべての釣銭を受け取るように選択できる。
3.過払い金額が一定額を超えた場合、硬貨のみを受け取るように選択できる。
例1:ユーザーが$16.50の品物に対して$20を支払い、あらかじめ過払い額が$4を超えた場合に硬貨のみを受け取ると選択した場合、ユーザーは$3.50すべてを電子的に受け取ることになる。
例2:ユーザーが$15.50の商品に対して$20を支払い、あらかじめ過払い額が$4を超えた場合に硬貨のみを受け取ると選択した場合、ユーザーは$0.50を電子的に受け取り、$4は、紙幣で手渡しされる。
【0106】
第2実施形態
図11Aおよび11Bを参照すると、第2の好ましい実施形態がブロック図形式で示されている。この実施形態では、スマートフォンまたは同様の携帯電子通信装置でアプリケーションを実行することができる。この実施形態では、アプリケーションは、「SwiftChange」アプリケーションまたはその他の第2の実施形態のアプリケーションという。本実施形態に係る資金の流れは以下の通りである。
【0107】
顧客から販売者
顧客が商品を現金で支払い、紙幣又は硬貨で釣銭を顧客に返却する場合、SwiftChangeアプリケーション上でこの金額を受け取るという選択を持つ。SwiftChangeを介して釣銭を受け取るには、顧客はそのように指示されたときに販売者のアプリケーション上に表示されたQRコードをスキャンする。次いで、物理的に受け取る釣銭額に等しいSwiftChange額が顧客に送信される。顧客はSwiftChange額を確認して、その額が「SwiftChange残高に加算される。顧客はSwiftChangeを利用しているいずれの店舗でもSwiftChangeの取引を実行して、自分の銀行アカウントに入金したい値に釣銭が到達するまでこのアプリケーションを介して釣銭をためておく。
【0108】
販売者からSwiftChange管理者
顧客が現金で商品を購入して釣銭が生じると、販売者はこの釣銭の額をSwiftChangeを介して返却し、物理的な釣銭の額は保持する。すべてのSwiftChange取引が、販売者の請求総額に追加される。この合計が、所定の期間内に顧客に与えられるSwiftChangeの金額である。この合計釣銭金額が、販売者の銀行アカウントから自動的に差し引かれ、SwiftChange管理者が持っているアカウントに送られる。自動課金サイクルは毎週行われるが、希望する場合は、販売者は早めに支払うことができる。これは支払いゲートウェイのストライプを通じて行われる。
【0109】
SwiftChange管理者から顧客
SwiftChange管理者は、顧客がアプリケーションを介して入金要求を送信するまで、顧客の合計SwiftChang残高を保持する。顧客がSwiftChangの残高を銀行アカウントに入金するように要求すると、管理者は要求された金額から処理手数料を差し引いて顧客の銀行アカウントに送金する。この金は、支払いゲートウェイのストライプを通じて入金される。
【0110】
図11は、 いくつかの店舗でSwiftChangを使用している一顧客の金の流れを示す図である。
【0111】
SwiftChang管理者
SwiftChangは、実行されたすべての取引の流れを保持し、SwiftChangの取引中に顧客がためた金額と、販売者によって与えられた金額を記録する。販売者のプロファイルは、その週の週末にどのくらい差し引くのか、及び顧客がその店舗でSwiftChangの取引を実行した額を、SwiftChangの所定の金額に加えて表示する。顧客のプロファイルは、最後の預金からいくらためたか、及びSwiftChangをためた店舗を表示する。
【0112】
第3の好ましい実施形態
図12および13を参照すると、第3の好ましい実施形態による資金フローがフローチャート形式で示されており、これは第三者のアプリケーションおよび機器を利用して販売者が受け取った資金の支払いを支援している。この実施形態では、第三者アプリケーションは、SQUAREブランド支払い機能を使用して実施することができる。
【0113】
このアプローチのトポロジーは、図14に記載されており、これを参照してより詳細に説明されている。
【0114】
第4の好ましい実施形態
図14を参照すると、第4の好ましい実施形態による資金フローのフローチャートが示されている。この場合、第三者の機器は第三者仲介者101の形態をとる。好ましい実施形態では、第三者仲介者101によって提供される機器は、第4の実施形態のシステム100に参加している各販売者104のPOS端末103にインストールされているAPI102によって有効になる。特定の好ましい実施形態では、システム100は、米国で入手可能なDWOLLAブランドの支払い機器を利用することができる。
【0115】
更に図14を参照すると、システム100は、少なくともプロセッサ106と通信するデータベース105と、メモリ107と、通信機器108と、入出力装置109を具える。この構成により、データベース105との間でのデータの通信が可能になる。
【0116】
データベース105は、各ユーザについての取引値を表す電子データを保持しており、各ユーザは、独自のユーザID:ユーザID1、ユーザID2…ユーザIDnで特定される。
【0117】
システム100はさらに、販売者111通信するように構成されており、各販売者は、データベース105内で、販売者1;販売者2;…販売者nで、独自に特定される。
【0118】
各販売者111は、各ユーザ110との取引に関連して有効であり、データを取得する電子通信端末103を利用することができる。好ましい実施形態では、この端末103はPOS端末の形態をとる。
【0119】
各ユーザ110は、携帯型電子通信装置112を使用できる。好ましい実施形態においては、この装置112は、スマートフォンの形態をとることができる。この装置は、メモリ114と通信するプロセッサ113を具えており、メモリ114に記憶されたアプリケーションを有効にする。このアプリケーションの実行は、通信機器115と入力出力機器116によって支援される。特に好ましい実施形態では、通信装置112は、通信機器115内に、GPS衛星117と通信するGPS通信機器を具えており、これによって、通信装置112のジオロケーション能力を容易にしている。
【0120】
特定の実施形態では、ユーザ110は、ジオロケーション機器を利用して、システム100に参加するようにプログラムされた端末103を有する販売者104、111の位置を示す装置112のディスプレイ119に、実質的にリアルタイムのマップ118を提供できる。
【0121】
好ましい実施形態では、端末103は、メモリ121と通信するプロセッサ120を具え、これによって、メモリ121に格納されているアプリケーションの端末103による実行が容易になる。特定の実施形態では、このアプリケーションがAPI112によって生成されたアプリケーションを具えている。特定の実施形態では、API112によって生成されたアプリケーションが、第三者の仲介101によって操作される第三者の資金送信機器122を有効にする。
【0122】
端末103は、さらに、通信機器123と入出力機器124を具えており、これによって、端末103と販売者104、111、及びユーザ110の携帯型デジタル通信装置112との間でデジタルデータ操作を行うことができる。入出力機器124と通信機器123は、更に、データベース105との通信が可能である。
【0123】
好ましい実施形態では、端末103とデータベース105と間の通信の技術的手段が、チャネル125を介して行われる。好ましい実施形態では、チャネル125が有線通信チャネルである。より好ましくは、チャネル125がネットワーク化されたチャネルである。一実施形態では、このネットワーク化されたチャネル125が、TCP/IPプロトコルに従って動作する。
【0124】
端末103は、 携帯型通信装置112によるスキャン用に走査可能なコード126を 利用可能にする能力を具える。代替の実施形態では、端末103は、装置112に存在する、あるいは装置112から発せられる走査可能なコード126の情報を取得するか、あるいは読み取る能力を具えている。特定の実施形態では、この走査可能なコードは、端子103の入出力装置124か、または携帯型通信装置112の入力出力装置116の表示部分に表示可能なバーコードまたはQRコードの形態を取ることができる。
【0125】
使用時
使用時における資金送金と保有および前述の実施形態で説明した支払いは、参加している各ユーザ110の装置112のメモリ114へのアプリケーションのインストールによって有効になる。さらに、アプリケーションは、参加している各販売者104の各端末013のメモリ121にインストールされている。特定の実施形態では、API102によって利用可能となり、これによって、データベース105との通信に加えて、第三者仲介システム102との通信が可能になる。
【0126】
好ましい実施形態では、装置112とデータベース105との間での通信用の通信チャネル127は、無線通信チャネルを具えている。好ましい実施形態では、このチャネルは、GSMまたは類似のモバイル通信ネットワークに従って動作可能である。
【0127】
第三者仲介者とデータベース105との間で動作可能なチャネル128は、有線通信システムを具えていてもよい。好ましい実施形態では、これはネットワーク化したシステムである。特定の実施形態では、ネットワークシステムがTCP/IPプロトコルに従って動作する。
【0128】
好ましい実施形態では、端末103と装置112との間で動作可能な通信チャネル129は、短距離電磁通信チャネルであってもよい。このような機器は、ブルーツース無線通信または赤外線あるいは可視光伝送に基づくものであってもよく、または近距離通信機能の形態を取ることができる。これらの機器の典型的な範囲は、最大で10メートルである が、より好ましくは1メートル又はそれ以下で動作することが好ましい。このチャンネルは、端末103と携帯通信装置112との間で走査可能なコード126に含まれるデータの送信を容易にする。
【0129】
この実施形態の資金フローおよび動作は、いずれかの実施形態に記載されている通りである。
【0130】
さらに、この場合は、第3者仲介システム112は、「送信のみ」動作として、販売者111から資金を受け取るように動作可能である。これらの資金は、次いで「受信のみ」動作でそれぞれのユーザアカウント130に送信される前に、各ユーザ110のユーザIDを参照して認証される。
【0131】
代替の実施形態では、送信専用動作中に資金を、ユーザ110の指示で別のアカウントに向けることができる。好ましい実施形態では、この指示は、装置112のインタフェースの使用によって行われる。
【0132】
これらの動作は、チャネル128を介して送信されるデータを参照して行われる。
【0133】
受信専用動作は、それぞれのユーザ110がチャンネル127を介してデータベース105に「送信」コマンド131を通信することによってトリガされ、次いで、チャンネル128によって第三者仲介者101に通信される。好ましい実施形態では、このコマンドは、スマートフォンのタッチスクリーン132との相互作用によって提供される。より詳細には、トリガされたコマンドは、図10に示すスマートフォンの画面132に表示された「入金」ボタン133に触れることによって有効になる。
【0134】
好ましい実施形態では、このトリガは、複数の販売者111との複数の取引からの資金が蓄積された後に提供される。
【0135】
API機能
好ましい実施形態では、アプリケーションコードは、API102の使用によってそれぞれの端末103のメモリ121にセットアップされる。これを有効にするAPIコーディング機器の例は以下の通りである。
【0136】
産業上の利用可能性
本発明の実施形態は、e−commerce環境で適用され、現金と電子取引との間の「隙間を埋める」ものである。
【0137】
その他の実施形態は、事象の発生を更にトリガする前に、事象をあらかじめ決められたレベルの確実性に認証しようとするものである。更なる実施形態は、一又はそれ以上の実施形態のシステムを有効にする得手の形態の通信チャネルを提供する。更にその他の実施形態は、一又はそれ以上の実施形態のシステムを有効にするAPI形式のプログラミング方法論を提供する。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11-1】
【図11-2】
【図12】
【図13】
【図14】
【国際調査報告】