(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522761
(43)【公表日】20190815
(54)【発明の名称】油圧バッファ及び油圧バッファに連結された油圧シリンダ
(51)【国際特許分類】
   F15B 15/22 20060101AFI20190719BHJP
【FI】
   !F15B15/22 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】2018566208
(86)(22)【出願日】20170615
(85)【翻訳文提出日】20181212
(86)【国際出願番号】CN2017088436
(87)【国際公開番号】WO2017215631
(87)【国際公開日】20171221
(31)【優先権主張番号】201610419750.1
(32)【優先日】20160616
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518442402
【氏名又は名称】青島極致創新科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Acme Innovation Technology Co.,Ltd.
【住所又は居所】中華人民共和国山東省青島市市北區嘉定路5號A101−6
【住所又は居所原語表記】A101−6,No.5 Jiading Road,Shibei District,Qingdao,Shandong 266000 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120329
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 一規
(72)【発明者】
【氏名】朱 ▲徳▼偉
【住所又は居所】中華人民共和国山東省青島市市北區金華支路12號保利百合花園
【テーマコード(参考)】
3H081
【Fターム(参考)】
3H081AA02
3H081AA03
3H081BB02
3H081CC15
(57)【要約】
油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダは、構造が単純である、製造における精度の要求が低い、戻り室の背圧を調整する方法及び圧力室を圧力解放アンロードする方法を同時に採用できる、バッファ効率が高い、バッファ効果の制御可能性、品質、信頼性が高い、という利点がある。信号生成部を作動して制御信号を生成し、バッファリングモジュールのスライド弁を押圧することで、油圧シリンダを出入りする流れが調整可能であり、ピストンを押圧する圧力差がバッファ可能となる。2つの方法によって、ピストンの最終速度が制御可能となり、品質と信頼性も向上する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧シリンダに接続され、前記油圧シリンダを制御及びバッファする油圧バッファであって、
前記油圧シリンダの室内に配設された1以上の信号生成部であって、
前記油圧シリンダの上端又は下端に配設される信号室と、
前記信号室に対して摺動可能であり、前記油圧シリンダのピストンアセンブリの側面に突出する信号プラグと、
を有する1以上の信号生成部、及び
前記油圧シリンダに一体的に形成又は組み付けられたバッファリングモジュールであって、
弁本体と、
それぞれ前記1以上の信号生成部に接続されて、前記油圧シリンダを出入りする油圧フローを調整するように前記1以上の信号生成部によって制御され、貫通配設されたダンピング孔を有する1以上のスライド弁と、
前記弁本体内に設置され、前記弁本体と前記1以上のスライド弁とに当接する1以上の弾性部品と、
を有するバッファリングモジュールを含み、
前記ピストンアセンブリと共に移動する前記信号プラグは、前記信号室内に選択的に進入して摺動し、
このとき前記信号室が前記油圧シリンダの前記室から独立していることで、油が前記信号室から送出可能となり、前記油の一部は前記ダンピング孔を通り、前記信号室から送出される前記油の残りは前記1以上のスライド弁を押圧して前記1以上の弾性部品に逆らって動かし、
これにより、圧力室の圧力解放アンロード及び/又は戻り室の背圧調整によって、前記油圧シリンダを出入りする前記油圧フローの調整及びバッファを可能とすることを特徴とする油圧バッファ。
【請求項2】
前記油圧フローを前記開口から前記信号室へと一方向に流動可能とするために、前記弁本体の開口と前記信号室との間に接続された1以上の逆止弁を更に有することを特徴とする請求項1に記載の油圧バッファ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の油圧バッファを備えた油圧シリンダであって、
上端及び下端を有するシリンダ本体と、
前記シリンダ本体内で摺動可能なピストンアセンブリであって、
ピストン棒と、
前記ピストン棒に設置され、前記シリンダ本体内の空間を第1室と第2室とに分割するピストンと、
を有するピストンアセンブリと、を含み、
前記油圧バッファの前記バッファリングモジュールが前記油圧シリンダに一体的に形成又は組み付けられ、前記1以上の信号生成部が前記第1室内又は第2室内に配設され、前記1以上の信号生成部が前記バッファリングモジュールの前記1以上のスライド弁の動きを制御することで、圧力室の圧力解放アンロード及び/又は戻り室の背圧調整によって前記ピストンをバッファ可能であることを特徴とする油圧シリンダ。
【請求項4】
前記バッファリングモジュールが2つのスライド弁を有し、前記2つのスライド弁がそれぞれ前記油圧シリンダの前記下端又は前記上端と一体的に形成又は組み付けられることを特徴とする請求項3に記載の油圧シリンダ。
【請求項5】
前記信号プラグが、前記ピストンアセンブリに一体的に形成される、又は耐摩耗又は弾性材料から形成されて前記ピストンアセンブリに設置されることを特徴とする請求項3又は4に記載の油圧シリンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油圧アセンブリに関し、特には油圧バッファと、エンジニアリング装置の油圧バッファに接続されたシリンダに関する。
【背景技術】
【0002】
掘削機の掘削動作やブルドーザーのショベル動作のようなエンジニアリング装置の循環動作において、従来の油圧シリンダはエンジニアリング装置にとって主要なシステムである。従来の油圧シリンダは、ピストン棒を用いて動的動作を処理することができ、また、従来のバッファを備えることでエンジニアリング装置にバッファ効果を提供することができる。
【0003】
しかしながら、従来のバッファに接続された従来の油圧シリンダには以下のような短所がある。
【0004】
従来のバッファでバッファ効果を提供する方法は画一的であり、構造配置が複雑である。
【0005】
2種類のバッファ方法、すなわち戻り室の背圧調整及び圧力室の圧力解放アンロード、を組み合わせる困難さが、バッファ効率を低下させる。
【0006】
従来の油圧シリンダにおけるスロットル開度は固定であるため、背圧調整によるバッファプロセスは、ピストン棒の移動速度に対して自動調節することが不可能である。そのため、バッファ効果の制御可能性と質が低い。
【0007】
信頼性が低い。従来の油圧シリンダでは高い製造精度が要求される。従来の油圧シリンダ及び接続されたバッファでは、アセンブリの一部のわずかな欠陥又は偏心で、バッファ効果が得られないおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主要な目的は、油圧バッファ、及び油圧バッファに連結された油圧シリンダを提供することである。本発明は、バッファ効果に優れ、安全かつ信頼性が高く、従来の油圧シリンダ及び従来のバッファの短所を解決できる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
油圧バッファは油圧シリンダに接続され、前記油圧シリンダは油圧バッファによって制御及びバッファされる。油圧バッファは1以上の信号生成部とバッファリングモジュールとを含む。1以上の信号生成部は油圧シリンダの室内に配設され、信号室と信号プラグとを有する。信号室は油圧シリンダの上端又は下端に配設される。信号プラグは信号室に対して摺動可能であり、油圧シリンダのピストンアセンブリの側面に突出する。バッファリングモジュールは油圧シリンダに一体的に形成又は組み付けられ、弁本体と、1以上のスライド弁と、1以上の弾性部品とを有する。1以上のスライド弁は、それぞれ1以上の信号生成部に接続されて、油圧シリンダを出入りする油圧フローを調整するように1以上の生成部によって制御され、貫通配設されたダンピング孔を有する。1以上の弾性部品は、弁本体内に設置され、弁本体と1以上のスライド弁とに当接する。ピストンアセンブリと共に移動する信号プラグは、信号室内に選択的に進入して摺動する。
【0010】
信号室が油圧シリンダの室から独立していることで、油が信号室から送出可能となり、油の一部はダンピング孔を通り、信号室から送出される油の残りは1以上のスライド弁を押圧して1以上の弾性部品に逆らって動かす。これにより、圧力室の圧力解放アンロード及び/又は戻り室の背圧調整によって、油圧シリンダを出入りする油圧フローの調整及びバッファが可能になる。
【0011】
さらに、油圧バッファは1以上の逆止弁を有する。1以上の逆止弁は、油圧フローを弁本体の開口から信号室へと一方向に流動可能とするために、開口と信号室との間に接続される。
【0012】
上述の油圧バッファを備えた油圧シリンダも提供される。油圧シリンダは、シリンダ本体とピストンアセンブリとを有する。シリンダ本体は、上端及び下端を有する。ピストンアセンブリはシリンダ本体内を摺動し、ピストン棒とピストンとを有する。ピストンは、ピストン棒に設置され、シリンダ本体内の空間を第1室と第2室とに分割する。油圧バッファのバッファリングモジュールは油圧シリンダに一体的に形成又は組み付けられ、1以上の信号生成部は第1室内又は第2室内に配設され、1以上の信号生成部はバッファリングモジュールの1以上のスライド弁の動きを制御することで、圧力室の圧力解放アンロード及び/又は戻り室の背圧調整によってピストンをバッファ可能である。
【0013】
さらに、バッファリングモジュールは2つのスライド弁を有し、2つのスライド弁はそれぞれ油圧シリンダの下端及び上端と一体的に形成又は組み付けられる。
【0014】
また、信号プラグは、ピストンアセンブリに一体的に形成される、又は耐摩耗又は弾性材料から形成されてピストンアセンブリに設置される。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、従来の油圧システムに比べ、以下の利点を有する。
【0016】
ピストンのバッファ抵抗性及び速度は呼応するため、バッファ効果は制御可能かつ自動調節可能となる、すなわち、バッファ効果は高品質で安定したものとなる。
【0017】
信号生成部により、バッファリングモジュールの構造が単純になる。また、バッファリングモジュールの部品の欠陥や偏心がバッファ効果に影響しにくい。したがって、バッファリングモジュールはより長い寿命とより高い信頼性を有することができる。
【0018】
バッファ効果の品質が向上し、ストロークによって油圧シリンダを損傷することがなくなる。油圧シリンダもより長い寿命を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダの第1実施形態を部分断面で示した側面図である。
【図2A】図1の油圧システムの始動状態を部分断面で示した側面図である。
【図2B】図1の油圧システムの作動状態を部分断面で示した側面図である。
【図3】図1の油圧システムの逆方向への移動を示す図である。
【図4】スライド弁が第1弁コアで置換された、図1の油圧システムの代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図5】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図1の油圧システムを部分断面で示した側面図である。
【図6】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図4の油圧システムを部分断面で示した側面図である。
【図7】複合弁を備えた、図1の油圧システムの別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図8】図8Aから図8Dは、複合弁の4種類の構成について、図7における複合弁を部分断面で示した拡大側面図である。
【図9】本発明の油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダの第2実施形態を部分断面で示した側面図である。
【図10】スライド弁が第1弁コアで置換された、図9の油圧システムの代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図11】スライド弁が第2弁コアで置換された、図9の油圧システムの別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図12】第2弁コアが第3弁コアで置換された、図11の油圧システムの別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図13】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図9の油圧システムの更なる代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図14】本発明の油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダの第3実施形態を部分断面で示した側面図である。
【図15】弁コアが弁コアで置換された、図14の油圧システムの代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図16】弁コアが弁コアで置換された、図14の油圧システムの別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図17】図16の油圧システムの第2信号室内に移動した第2プラグを部分断面で示した側面図であり、油圧バッファの動作を示す図である。
【図18】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図14の油圧システムの更に別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図19】本発明の油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダの第4実施形態を部分断面で示した側面図であり、スライド弁が用いられている。
【図20】スライド弁が第1弁コアで置換された、図19の油圧システムの代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図21】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図19の油圧システムの別の代替構造を部分断面で示した側面図である。
【図22】本発明の油圧バッファと、油圧バッファに連結されたシリンダの第5実施形態を部分断面で示した側面図である。
【図23】スライド弁が第1弁コアで置換された代替構造を示す図である。
【図24】スライド弁が第2弁コアで置換された代替構造を示す図である。
【図25】スライド弁が第3弁コアで置換された代替構造を示す図である。
【図26】高速の油充填が可能となるよう逆止弁を備えた図22の油圧システムの更なる代替構造を部分断面で示した側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面によって裏付けられる本発明の実施形態を、以下に詳細に説明する。
【0021】
第1実施形態
図1から3を参照すると、本発明の油圧バッファ及び油圧バッファに連結された油圧シリンダは、2つの信号生成部X、バッファリングモジュールY、及び油圧シリンダZを含む。これら3つの部品は送油管で接続されている。2種類のバッファ方法、すなわち戻り室の背圧調整及び圧力室の圧力解放アンロード、を採用することによって、プロセスの最後に油圧システムのピストンの速度を調整できる。さらに、二方向のバッファ効果が達成される。図面において、流れ方向が矢印で示されている。油圧シリンダZは、シリンダ本体2、ピストン棒4、ピストン6、上端B、及び下端Aを有する。ピストン6とピストン棒4とは、シリンダ本体2内へと摺動するピストンアセンブリとして接続され、ピストン6はシリンダ本体2内の空間を第1室3と第2室8とに分割する。バッファリングモジュールYは、弁本体10、2つのスライド弁12、18、及び2つの弾性部品30を有する。
【0022】
弁本体10は、大孔及び小孔を2組含み、これには第1大孔15、第2大孔31、第1小孔34、及び第2小孔19が含まれる。第1大孔15は、半径方向に設けられ、軸方向に互いに離間した第1大油溝36と第1小油溝11とを内部に有する。第2大孔31は、半径方向に設けられ、軸方向に互いに離間した第2大油溝24と第2小油溝27とを内部に有する。また、第1小油溝11は、第1チャネル26を経由して第2大油溝24と連通しており、第1大油溝36は、第2チャネル33を経由して第2小油溝27と連通している。
【0023】
また、弁本体10は、第1外側開口14、第2外側開口32、第1側方開口37、及び第2側方開口25を更に含む。第1外側開口14と第2外側開口32とは、それぞれ第1大孔15と第2大孔31とに同軸上で連通し、油圧システムの送油管に接続されている。第1側方開口37と第2側方開口25とは、それぞれ第1大孔15と第2大孔31とに連通し、送油管を経由して油圧シリンダZの第1室3と第2室8とに接続されている。2つの信号生成部Xの2つの信号室1、9は第1小孔34と第2小孔19とにそれぞれ接続され、対応するスライド弁12、18を制御する。2つのスライド弁12、18は第1スライド弁12と第2スライド弁18であって、それぞれ第1大孔15と第2大孔31とに摺動可能に設置される。
【0024】
2つのスライド弁12、18のそれぞれは弁表面28、空洞29、補助表面21、ダンピング孔20、主油孔23、複数の予備油孔22、及び肩部42を有する。弁表面28と補助表面21はスライド弁12、18の別の2つの端部に位置されている。ダンピング孔20はスライド弁12、18の中心を貫いて配設され、スライド弁12、18の空洞29及び主油室13と連通している。空洞29は弁表面28を貫いて、スライド弁12、18を半径方向に貫いて配設された主油孔23へと配設される。弁表面28は、2つの大孔15、31に嵌合する。補助表面21は、2つの小孔19、34に嵌合する。補助表面21の外径は弁表面28の外径よりも小さい。
【0025】
肩部42は、補助表面21の外径を有する部分と、弁表面28の外径を有する部分との間に位置される。予備油孔22は、肩部42を貫通して半径方向に配設され、空洞29及びそれぞれの補助油室40、41と連通している。2つの弾性部品30はスライド弁12、18の空洞29及び2つの外側開口14、32の内部に設置され、これにより対応する肩部42が2つの大孔15、31に当接する。2つの信号生成部Xはそれぞれ第1室3と第2室8内に配設され、送油管16、35を経由してそれぞれのスライド弁に接続されている。2つの信号生成部Xは2つの信号室1、9及び2つの信号プラグ5、7からなり、2つの信号室1、9はそれぞれ油圧シリンダZの上端B及び下端Aに配設される。
【0026】
2つの信号プラグ5、7はピストン6の2つの側面に突出し、摺動可能に信号室1、9と一致する。図1と図2Aを参照すると、スライド弁12、18の弁表面28は対応する大孔15、31に嵌合しており、主油孔23は対応する大油溝24、36と一致する。半径方向の主油孔23と大油溝24、36とを連通させる開口が最大化されている。それと同時に、小油溝11、27が弁表面28によって覆われ、塞がれていることで、スライド弁12、18の空洞29との連通は閉鎖されている。スライダ弁12、18が反対の端部に向かって移動するにしたがって、主油孔23は大油溝24、36から徐々に離間し、小油溝11、27に接近していく。
【0027】
この移動の後、小油溝11、27は主油孔23と連通し、大油溝24、36は弁表面28によって塞がれて連通が閉鎖される。2つのスライド弁12、18は、対応する信号生成部Xからの制御信号に従って軸方向に摺動し、油の量及び流れ方向を調整する。これにより、戻り室の背圧を調整する方法及び圧力室を圧力解放アンロードする方法を同時に採用してバッファ効果を提供することが可能となる。
【0028】
以下、バッファの仕組みを詳細に説明する。
【0029】
油圧システムは信号生成部X及びバッファリングモジュールYを含む。2つの信号生成部Xは、油圧シリンダZの第1室3と第2室8との中に設置される。2つの信号生成部Xの第1信号室1と第2信号室9とはそれぞれ上端Bと下端Aとに配設され、ピストン6の2つの側面に突出する第1信号プラグ5と第2信号プラグ7とのそれぞれに摺動可能に一致する。相対運動によってもたらされる圧縮油は制御信号として機能し、バッファリングモジュールYのスライド弁12、18を制御下で摺動可能にする。このように、油圧シリンダZのピストン6上のバッファ効果が調整可能となる。
【0030】
第1信号プラグ5が第1信号室1に進入する前(又は第2信号プラグ7が第2信号室9に進入する前)にピストン6が静止している又は移動すると、図1及び図2Aによれば、第1スライド弁12及び第2スライド弁18の肩部42は2つの弾性部品30によって押圧されて、その結果、大孔15、31に当接する。それと同時に、第1スライド弁12及び第2スライド弁18の主油孔23は、第1大油溝36と第2大油溝24とにそれぞれ一致する。このようにして、主油孔23と2つの大油溝36、24との間の複数の弁開口39が最大化される。すなわち、第1スライド弁12及び第2スライド弁18の主油孔23は、大油溝36、24と完全に連通された状態となる。ここで、信号生成部Xからは信号が発せられないため、バッファリングモジュールYは作動できずバッファ効果を提供できない。
【0031】
図2Aを参照すると、ピストン6は第1室3から第2室8へと移動され、第2信号プラグ7は第2信号室9に進入していない。圧縮油は、第1外側開口14と、第1大孔15の主油室13と、第1スライド弁12の空洞29及び主油孔23と、第1大油溝36と、第1側方開口37と、第1シリンダ送油管38と、を経由して第1室3に流入する。(圧縮油のうち少量は、第1スライド弁12のダンピング孔20と第1送油管35とを経由して第1室3に流入する。)第1室3に流入する圧縮油は、第2室8に向かってピストン6を押圧する。更に、第2室8内の油はピストン6によって圧縮され始め、第2シリンダ送油管17と、第2側方開口25と、第2大油溝24と、第2スライド弁18の主油孔23及び空洞29と、主油室13及び第2外側開口32と、を経由して油タンクWに流入する。(圧縮油のうち少量は、第2スライド弁18の第2送油管16及びダンピング孔20を経由して油タンクWに流入する。)
【0032】
第1及び第2小油溝11、27が、第1及び第2スライド弁12、18の弁表面28によりそれぞれ閉鎖されていることで、第1小油溝11は第1スライド弁12の空洞29と連通不可能となり、第2小油溝27は第2スライド弁18の空洞29と連通不可能となる。したがって、油は2つの大孔15、31内でそれぞれ油圧シリンダZの圧油及び戻り油として独立して流動し、協働して油圧シリンダZのピストン6を駆動して従来の油圧シリンダとして機能させる。このとき、第1室3は圧力室であり、第2室8は戻り室である。
【0033】
図2Aの仮想線で示された位置へとピストン6が移動を続け、第2信号プラグ7が第2信号室9内に進入すると、第2信号プラグ7は第2信号室9を第2室8から隔絶する。ピストン6の速度をV0とし、第1室3、第2室8、第2信号室9の油圧値をそれぞれP3、P8、P9とする。第2小孔19の油圧値もP9である。ここで、P3は油圧シリンダZの作動圧力である。P8及びP9は油タンクWの油戻り圧であり、圧力損失がないという仮定のもと、ゼロである。図2Bを参照すると、ピストン6が移動するにしたがって第2信号室9の容積は減少してP9は増大し、制御信号として油をバッファリングモジュールYの第2小孔19へと流動させる。第2スライド弁18のダンピング孔20を通って油タンクWへと流動する少量の油以外の残りの油は、弾性部品30の復元力に逆らって第2大孔31内で第2スライド弁18を摺動させる。
【0034】
第2スライド弁18の主油孔23と第2大油溝24との間の弁開口39は狭まってスロットリングを起こし、戻り油に対する抵抗がP8を増大させてピストン6を減速できる。一方、第2スライド弁18の主油孔23は第2小油溝27と徐々に連通し、圧縮油は第1スライド弁12の主油孔23と、第1大油溝36と、第2チャネル33と、第2小油溝27と、第2スライド弁18の主油孔23及び空洞29と、を経由して油タンクWへと流動可能となる。これにより油圧システムはアンロードを開始でき、第1室3のP3は減少し、押圧力の低下と抵抗力の増大との組み合わせによりピストン6のV0は減少する。
【0035】
次に、V0が減少するに従って第2信号プラグ7は第2信号室9内で減速し、P9は減少し、第2スライド弁18に対する押圧力が低下する。第2スライド弁18はP9の変動と、弾性部品30の復元力とに従って摺動する。V0と弁開口39とは負の相関を有するため、油圧システムのバッファ効果の品質をこれにより向上できる。ピストン6のV0が大きくなると、より多くの油が油圧シリンダZの下端Aにある信号生成部Xから第2小孔19へと運ばれ、これにより第2スライド弁18の移動がより大きくなり、弁開口39がより小さくなる。弁開口39が小さくなると、スロットリング抵抗が大きくなり、これによりP8が増大してピストン6が減速する。バッファプロセスの間、V0は当初最大であり、また、弁開口39は最速で縮小するようになり、最大の油戻り抵抗を得る。
【0036】
V0が徐々に減少するに従って、弁開口39は拡大して抵抗を低下させる。V0が臨界値V1まで減少すると、第2信号室9からの制御信号としての油はダンピング孔20を通じて完全に排出され、第2スライド弁18を押圧する油はなくなる。その後第2スライド弁18はP3、P8、P9の組み合わせと弾性部品30の復元力とによって安定した平衡に達し、ピストン6は速度V1で安定してストロークを完了できる。ピストン6が油圧シリンダZの下端Aに達した後、第2スライド弁18は弾性部品30によって初期位置へと押し戻される。第2スライド弁18が移動すると、油は第2スライド弁18の予備油孔22を通じて第2補助油室40を満たす。
【0037】
ピストン6の速度の臨界値V1は、バッファ効果の品質を表しうる。小さいV1は、ストロークが完了した際の衝突力が小さいこと、すなわちより高品質なバッファ効果を意味する。更に、臨界値V1は、弾性部品30の弾性係数、弾性部品30にあらかじめ加えられた圧力、ダンピング孔20の直径、信号室1、9の表面積、及び小孔34、19の表面積といった要因によって影響される。製造者はこれらの要因を調整することで臨界値V1を設定可能である。理論上、臨界値V1は0に近い値に調整され得る。
【0038】
信号室1、9と対応する小孔34、19との間の表面積の比率を向上させること、ダンピング孔20の直径を縮小すること、より小さな弾性係数を有する弾性部品30を用いること、又は、弾性部品30にあらかじめ加えられる圧力を低減させることによってバッファの感度を向上可能である。また、信号室1、9の表面積を縮小することで、戻り室の有効背圧面積を増大可能である。
【0039】
以上、油圧シリンダZのピストン6が第1室3から第2室8に向かって移動するプロセスにおいて発生するバッファ効果を説明した。このプロセスの間、第2室8と連通する信号生成部Xは、第2スライド弁18を作動及び制御してバッファプロセスを完了させる。図3を参照して、ピストン6が第2室8から第1室3に向かって逆に移動すると、これは第1室3と連通する信号生成部Xに向けられ、第1スライド弁12を作動及び制御してバッファプロセスを完了させる。このバッファプロセスの詳細な説明は、上述したバッファプロセスと同じ作動原理のもとなされる。
【0040】
さらに、図4を参照すると、図1から3における2つのスライド弁12、18は、2つの弁コア12Aで同等に置換され得る。スライド弁12、18の補助表面21及び予備油孔22は弁コア12Aから除かれる。弁コア12Aを備えたバッファリングモジュールYの機構は、スライド弁12、18を備えたバッファリングモジュールYと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0041】
図5及び6を参照すると、油が外側開口14、32から信号室1、9へと一方向に流動できるように、逆止弁43が、第1外側開口14と第1信号室1との間、又は図1から4に示すように第2外側開口32と第2信号室9との間に選択的に設置される。逆止弁43を設けることで、ピストン6が逆方向に移動する際にダンピング孔20でスロットルされている油が信号室1、9に流入できず、信号生成部Xの信号室1、9には即時に油を補充することができる。
【0042】
更に、第1及び第2スライド弁12、18及び弁コア12Aを変更することで、一連の複合弁Fを得ることができる。複合弁Fは、逆止弁43の機能も有する。したがって、図7を参照すると、スライド弁12、18及び逆止弁43は複合弁Fで置換可能である。図7及び8Aから8Dを参照すると、複合弁Fは第1複合弁F1、第2複合弁F2、第3複合弁F3、及び図8Aから8Dについては第4複合弁F4を含む。複合弁Fのそれぞれは、弁スリーブ及び逆止弁棒を有する。弁スリーブは空洞29及びスライド弁12、18の弁表面28の性質を維持しているが、補助表面21は除かれている。
【0043】
更に、弁スリーブは直線誘導孔50又は円錐誘導孔50A、及びザグリ孔47を有する。直線誘導孔50又は円錐誘導孔50Aは、ダンピング孔20から拡経している。ザグリ孔47は、複合弁Fのそれぞれの肩部42に軸方向に配設されている。更に、ザグリ孔47は、これと連通した予備油孔22を選択的に有する。これらの技術的特徴によれば、弁スリーブは、第1弁スリーブ18A、第2弁スリーブ18B、及び第3弁スリーブ18Cの3つの構成を有する。第1弁スリーブ18Aは直線誘導孔50と、予備油孔22を備えたザグリ孔47とを有する。第2弁スリーブ18Bは直線誘導孔50と、予備油孔22なしのザグリ孔47とを有する。第3弁スリーブ18Cは円錐誘導孔50Aと、予備油孔22を備えたザグリ孔とを有する。逆止弁棒は、第1逆止弁棒21A、第2逆止弁棒21B、第3逆止弁棒21C、及び第4逆止弁棒21Dの4つの構成を有する。複合弁F1、F2、F3、F4は、弁スリーブの3つの構成18A、18B、18Cと、逆止弁棒の4つの構成21A、21B、21C、21Dとの組み合わせからなる。
【0044】
図8Aを参照すると、第1複合弁F1は第1弁スリーブ18A、逆止弁棒21A、及びエラストマー46を含む。第1逆止弁棒21Aは円筒状の本体、突起49、ダンピング孔20、高速充填チャネル48、及び複数の高速充填孔45を有する。円筒状の本体は、突起49の異なる側にそれぞれ位置する誘導部44及びピストン部19Bを含む。誘導部44は、第1弁スリーブ18Aの直線誘導孔50内で摺動する。ピストン部19Bは、弁本体10の第2小孔19内で摺動する。ダンピング孔20及び高速充填チャネル48は、第1逆止弁棒21Aの中心を通って異なる端部に配設される。高速充填孔45は円筒状の本体を貫通して半径方向に配設され、ダンピング孔20の近くの高速充填チャネル48と連通する。
【0045】
エラストマー46はあらかじめ押圧されてピストン部19Bを覆い、一方の端部は突起49に当接し、他方の端部は第2小孔19の端部における内側表面と当接する。これにより、突起49は押圧され、第1弁スリーブ18Aのザグリ孔47の底面に当接する。第1複合弁F1を統合するために、弁本体10は更に高速充填溝19Aを有する。高速充填溝19Aは第2小孔19の外側端部に配設され、半径方向に延出する。また、高速充填溝19Aは送油管を経由して信号生成部Xの1つと接続されている。一般に、高速充填孔45は第2小孔19内に位置することで、高速充填溝19Aとの連通を閉鎖する。高速充填チャネル内の油は、閉状態と同様に、ダンピング孔20を通じて高速充填溝19Aにのみ流入できる。逆止弁棒21Aが高速充填溝19Aに向かって移動する際、高速充填孔45は高速充填溝19Aと徐々に連通する。高速充填チャネル48内の油は、開状態と同様に、高速充填孔45と高速充填溝19Aとを通じて信号生成部Xの対応する信号室1、9へ流入できる。エラストマー46は、逆止弁棒21Aを復帰させることが可能な、線ばね、板ばね、又は弾性ゴム等であってよい。
【0046】
第2実施形態
図9から13を参照すると、油圧バッファの第2実施形態は、2つの信号生成部XとバッファリングモジュールYとを有する。バッファリングモジュールYは、2つの信号生成部Xにそれぞれ接続された2つのスライド弁12、18を有する。2つの信号生成部Xは油圧シリンダZの第1室3と第2室8との中に配設され、送油管16、35を経由して2つのスライド弁12、18にそれぞれ接続されている。戻り室の背圧調整によって、油圧シリンダZのピストンの移動速度が制御可能であり、二方向のバッファ効果が達成できる。第2実施形態は、2つの大孔15、31の2つの大油溝24、36のみが維持されている点で第1実施形態と異なる。2つの小油溝11、27及び2つのチャネル26、33は省略される。スライド弁12、18は、弁コアの3つの構成12A、12B、12Cで置換されてよい。第1弁コア12Aは、スライド弁12、18から、補助表面21及び予備油孔22のみを省略したものである。第2弁コア12Bは、スライド弁12、18から、主油孔23を除いたものである。第3弁コア12Cは、スライド弁12、18から、補助表面21、予備油孔22、及び主油孔23を除いたものである。その他の技術的特徴は、第1実施形態における戻り室を背圧調整する方法と同様である。図13を参照すると、第1実施形態と同様に、逆止弁43は2つの外側開口14、32と、対応する信号室1、9との間に選択的に設置される。したがって、信号室1、9には、逆止弁43を通じて油をすぐに補充可能である。
【0047】
第3実施形態
図14から18を参照すると、油圧バッファの第3実施形態は、2つの信号生成部XとバッファリングモジュールYとを有する。バッファリングモジュールYは、2つの信号生成部Xにそれぞれ接続された2つのスライド弁12、18を有する。2つの信号生成部Xは油圧シリンダZの第1室3と第2室8との中に配設され、送油管16、35を経由して2つのスライド弁12、18のそれぞれに接続されている。圧力室の圧力解放アンロードによって、油圧シリンダZのピストンの移動速度が制御可能であり、二方向のバッファ効果が達成できる。本発明の第1実施形態と比較すると、スライド弁12、18はそれぞれ第4弁コア12D、第5弁コア12E、及び第6弁コア12Fによって置換されている。また、送油管の接続は、2つの信号室1、9が送油管16、35を経由してそれぞれ小孔34、19に接続されている点で異なる。その他の技術的特徴は、第1実施形態における圧力室を圧力解放アンロードする方法と同様である。図18を参照すると、第1実施形態と同様に、逆止弁43は2つの側方開口37、25と、対応する信号室1、9との間に選択的に設置される。したがって、信号室1、9には、逆止弁43を通じて油をすぐに補充可能である。
【0048】
第4実施形態
図19から21を参照すると、油圧バッファの第4実施形態は信号生成部XとバッファリングモジュールYとを有する。バッファリングモジュールYはスライド弁を有する。信号生成部Xは、油圧シリンダZの第1室3又は第2室8内に配設され、送油管を経由して第1スライド弁12の移動を制御する。圧力室を圧力解放アンロードする方法、及び戻り室の背圧を調整する方法によって、油圧シリンダZのピストンの移動速度が制御可能であり、一方向のバッファ効果が達成できる。図19を参照すると、第1室3内の第1スライド弁12及び信号生成部Xが説明のために用いられている。図19は、非バッファ状態における油の流動方向とともに、油圧システムの第1スライド弁12と第1大孔15との間の構造的関係を示している。
【0049】
また、図20を参照すると、図19に図示されている第1弁12は弁コア12Aで置換されてよい。
【0050】
更に、図21を参照すると、逆止弁43は、油が第1外側開口14から第1信号室1へと一方向に流動するよう、図19及び20の第1外側開口14と第1信号室1との間に設置されてよい。油圧シリンダZのピストンが逆方向に移動を始めると、第1外側開口14からの油はダンピング孔20を越えて、逆止弁43を経由して信号生成部Xの第1信号室1へと高速で流れる。油はダンピング孔20によってスロットルされ第1信号室1を満たすのが間に合わない。
【0051】
更に、図8に図示の第1実施形態におけるスライド弁12、18の置換の選択肢は、本発明の第4実施形態にも適用可能である。上述のスライド弁12と弁コア12Aは、逆止弁43に組み付けることができ、更には複合弁Fとして適合できる。複合弁Fは、第1スライド弁12の機能を保持する以外に、第1信号室1に油を高速で補充可能な逆止弁43としての機能を備える。複合弁Fの逆止弁棒は、本発明の第1実施形態と同様に、第1逆止弁棒21A、第2逆止弁棒21B、第3逆止弁棒21C、及び第4逆止弁棒21Dから選択できる。
【0052】
第5実施形態
図22から26を参照すると、油圧バッファの第5実施形態は信号生成部XとバッファリングモジュールYとを有する。バッファリングモジュールYはスライド弁を有する。信号生成部Xは、油圧シリンダZの第1室3又は第2室8内に配設され、送油管35を経由して第1スライド弁12の移動を制御する。戻り室の背圧を調整する方法によって、油圧シリンダZのピストンの移動速度が制御可能であり、一方向のバッファ効果が達成される。図22から26において、第1室3内に配設された第1信号室1を説明のために用いる。スライド弁は、第2実施形態の第1スライド弁12、第1弁コア12A、第2弁コア12B、及び第3弁コア12Cから選択できる。油圧シリンダZのピストンが第1室3のストロークの一方の端部に移動すると、バッファ効果を提供できる。動作機構は第2実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0053】
更に、図26を参照すると、逆止弁43は、油が第1外側開口14から第1信号室1へと一方向に流動するよう、図22から25の第1外側開口14と第1信号室1との間に設置されてよい。油圧シリンダZのピストンが逆方向に移動を始めると、第1外側開口14からの油はダンピング孔20を越えて、逆止弁43を経由して信号生成部Xの第1信号室1へと高速で流れる。油はダンピング孔20によってスロットルされ第1信号室1を満たすのが間に合わない。油が第1信号室1を満たすのが間に合わないと、大きな陰圧が発生する。
【0054】
更に、図8に図示の第1実施形態におけるスライド弁12、18の置換の選択肢は、本発明の第5実施形態にも適用可能である。上述のスライド弁12と弁コア12Aは、逆止弁43に組み付けることができ、更には複合弁Fとして適合できる。複合弁Fは、第1スライド弁12の機能を保持する以外に、第1信号室1に油を高速で補充可能な逆止弁43としての機能を備える。複合弁Fの逆止弁棒は、第1実施形態と同様に、第1逆止弁棒21A、第2逆止弁棒21B、第3逆止弁棒21C、及び第4逆止弁棒21Dから選択できる。
【0055】
図1から26を参照すると、油圧シリンダZは、シリンダ本体2、ピストン棒4、ピストン6、上端B、及び下端Aを有する。ピストン6とピストン棒4とは、シリンダ本体2内へと摺動するピストンアセンブリとして接続され、ピストン6はシリンダ本体2内の空間を第1室3と第2室8とに分割する。油圧シリンダZは、送油管を経由して、上述の油圧バッファのいずれとも接続可能である。油圧バッファのバッファリングモジュールYは、油圧シリンダZに一体的に形成又は組み付けられる。信号生成部Xは油圧シリンダZの2つの室3、8に配設され、ストロークの端部でバッファリングモジュールYのスライド弁を油で制御し、更には、油圧シリンダZの圧力室又は戻り室の油圧を調整できる。圧力室の圧力解放アンロード及び/又は戻り室の背圧調整によって、信号生成部Xはピストン6の速度を制御でき、油圧シリンダZにバッファ効果をもたらすことができる。詳細な機構は上述のとおりである。
【0056】
また、油圧バッファのバッファリングモジュールYは上端B又は下端Aに一体的に形成又は組み付けられる。バッファリングモジュールYの孔の軸は、油圧シリンダZの軸と同一平面上で垂直又は平行に配置される。2組の孔を有するバッファリングモジュールYでは、軸は平行に配置され、2組の孔のうち大孔及び小孔は垂直方向に配設される。その結果、2つの大孔のうち一方の大油溝は、2つの大孔のうち他方の小油溝と、孔の軸に対して垂直に一致する。
【0057】
更に、油圧バッファのバッファリングモジュールYは、上端B又は下端Aに一体的に形成又は組み付けられる。バッファリングモジュールYの孔の軸は平行方向に配置され、同一平面上の油圧シリンダZの軸に対して垂直である。
【0058】
また、バッファリングモジュールYの2つのスライド弁は、それぞれ送油管を経由して上端B及び下端Aに一体的に形成又は組み付けられてよい。2つのスライド弁の2つの軸は、油圧シリンダZの軸に対して垂直又は平行であり、同一平面上に位置する。
【0059】
更に、バッファリングモジュールYの2つのスライド弁は2つの部分に分けることができ、2つの部分のそれぞれは、2つのスライド弁のそれぞれを有し、送油管を経由して油圧シリンダZの上端B又は下端Aに一体的に形成又は組み付けられる。2つのスライド弁の2つの軸は、油圧シリンダZの軸に対して垂直又は平行であり、同一平面上に位置する。
【0060】
上述の説明は、ピストン棒を1本のみ有する油圧シリンダZに基づいたものである。油圧シリンダZが2本のピストン棒を備える場合、油圧シリンダZ内の室は第1室3と同様である。また、機構はピストン棒を1本のみ有する油圧シリンダZと同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0061】
図1から26を参照し、実用上の要件に基づいて本発明の5つの実施形態を変形して、更なる実施形態を容易に得ることが可能である。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【国際調査報告】