(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522777
(43)【公表日】20190815
(54)【発明の名称】全血SO2センサ
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/27 20060101AFI20190719BHJP
   G01N 21/01 20060101ALI20190719BHJP
   G01N 21/359 20140101ALI20190719BHJP
   G01N 21/05 20060101ALI20190719BHJP
   G01N 33/49 20060101ALI20190719BHJP
【FI】
   !G01N21/27 Z
   !G01N21/01 D
   !G01N21/359
   !G01N21/05
   !G01N33/49 K
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】2018559238
(86)(22)【出願日】20160511
(85)【翻訳文提出日】20190109
(86)【国際出願番号】US2016027243
(87)【国際公開番号】WO2017196290
(87)【国際公開日】20171116
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.MATLAB
(71)【出願人】
【識別番号】501464761
【氏名又は名称】ノヴァ バイオメディカル コーポレイション
【住所又は居所】アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02254 ウォルトハム プロスペクト ストリート 200
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キャファティー マイケル
【住所又は居所】アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02155 メドフォード リチャード ストリート 7
【テーマコード(参考)】
2G045
2G057
2G059
【Fターム(参考)】
2G045AA01
2G045CA25
2G045FA13
2G045FA14
2G057AA01
2G057AB01
2G057AB02
2G057AB06
2G057AC01
2G057BA05
2G057BD02
2G057BD04
2G057DB05
2G057DC07
2G059AA01
2G059BB13
2G059CC06
2G059CC07
2G059EE01
2G059EE02
2G059GG02
2G059HH01
2G059HH02
2G059JJ01
2G059KK01
2G059MM09
(57)【要約】
オキシメータセンサシステムは、少なくとも、第1の可視光LED、第2の可視光LED、及び、第1の可視光LED及び第2の可視光LEDに隣接する赤外LEDを含む複数のLEDを有する光源群と、ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、光源群は、ベースに隣接し、発光端を向いて配設され、1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングと、光源ハウジングの発光端に対向し、発光端から離間し、発光端に向いて配設された光検出器と、光源ハウジングの発光端と光検出器との間に配設されたキュベットとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オキシメータセンサシステムであって、
発光モジュールであって、
少なくとも、第1の可視光LED、第2の可視光LED、及び赤外LEDを含む複数のLEDを有する光源群、及び、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び前記ベースに対向する発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、前記光源群は、前記ベースに隣接し、前記発光端を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングを備える、発光モジュールと、
前記光源ハウジングの前記発光端に対向し、前記発光端から離間し、前記発光端に向いて配設された光検出器と、
前記光源ハウジングの前記発光端と前記光検出器との間に配設されたキュベット組立体とを備える、センサシステム。
【請求項2】
前記光源群と前記キュベットとの間に配設された拡散器を更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項3】
前記赤外LEDの前に配設された可視光遮断フィルタを更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項4】
一方又は両方の可視光LEDの前に配設された赤外光遮断フィルタを更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項5】
前記第1の可視光LEDは低波長可視光範囲を有し、前記第2の可視光LEDは高波長可視光範囲を有し、前記赤外LEDは、近赤外波長範囲内の波長範囲を有する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項6】
前記低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、前記高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、前記赤外LEDは、940nm以上の波長範囲を有する、請求項5に記載のセンサシステム。
【請求項7】
前記光源ハウジングの前記錐台形状は、円錐形状、角錐形状、又は多面形状のうちの1つである、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項8】
キュベットは、約0.009インチ(0.23mm)の公称経路長を有する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項9】
少なくとも、メモリモジュール、処理モジュール、変換器モジュール、及び、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする数学的マッピング関数を有するコンピュータプロセッサモジュールを更に備え、前記マッピング関数は、前記メモリモジュール又は前記処理モジュール内に存在し、前記変換器モジュールから受信されるデジタル信号を測定値に変換し、前記測定値は、前記キュベット内に配設されかつ前記キュベット内で測定される試料の酸素飽和度のパーセンテージに比例する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項10】
前記数学的マッピング関数はカーネルベース関数である、請求項9に記載のセンサシステム。
【請求項11】
前記カーネルベース関数は、潜在構造に対するカーネルベース直交射影関数である、請求項10に記載のセンサシステム。
【請求項12】
吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする前記関数は、前記キュベットの予め規定された公称経路長について既知のパーセント酸素飽和度を有する試料の複数の吸収値から生成される、請求項9に記載のセンサシステム。
【請求項13】
前記複数のLEDは、第1の可視光LED及び第2の可視光LEDの波長範囲と異なる波長範囲をカバーする1つ又は複数の更なる可視光LEDを含み、前記更なる可視光LEDは、総ヘモグロビン補正及び/又は散乱効果及びカルボキシヘモグロビン干渉の除去を提供するために使用される、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項14】
全血のパーセント酸素飽和度を測定するときに使用するためのオキシメータセンサであって、
発光モジュールであって、
第1の可視光LED、第2の可視光LED、及び、前記第1の可視光LED及び前記第2の可視光LEDに隣接する赤外LEDからなる複数のLEDを有する光源群、及び、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、前記光源群は、前記ベースに隣接し、前記発光端を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングを備える、発光モジュールと、
前記光源ハウジングの前記発光端に対向し、前記発光端から離間し、前記発光端に向いて配設された光検出器とを備える、センサ。
【請求項15】
前記赤外LEDの前に配設された可視光遮断フィルタを更に備える、請求項14に記載のセンサ。
【請求項16】
一方又は両方の可視光LEDの前に配設された赤外光遮断フィルタを更に備える、請求項14に記載のセンサ。
【請求項17】
前記第1の可視光LEDは低波長可視光範囲を有し、前記第2の可視光LEDは高波長可視光範囲を有し、前記赤外LEDは、近赤外波長範囲内の波長範囲を有する、請求項14に記載のセンサ。
【請求項18】
前記低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、前記高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、前記赤外LEDは、940nm以上の波長範囲を有する、請求項14に記載のセンサ。
【請求項19】
前記光源ハウジングの錐台形状は、円錐形状、角錐形状、及び多面形状からなる群から選択される、請求項14に記載のセンサ。
【請求項20】
全血のパーセント酸素飽和度を測定することが可能なオキシメータセンサのための発光モジュールであって、
第1の可視光LED、第2の可視光LED、及び、前記第1の可視光LED及び前記第2の可視光LEDに隣接する赤外LEDからなる複数のLEDを有する光源群と、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、前記光源群は、前記ベースに隣接し、前記発光端を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングとを備える、モジュール。
【請求項21】
前記赤外LEDの前に配設された可視光遮断フィルタを更に備える、請求項20に記載のモジュール。
【請求項22】
一方又は両方の可視光LEDの前に配設された赤外光遮断フィルタを更に備える、請求項20に記載のセンサ。
【請求項23】
前記第1の可視光LEDは低波長可視光範囲を有し、前記第2の可視光LEDは高波長可視光範囲を有し、前記赤外LEDは、近赤外波長範囲内の波長範囲を有する、請求項20に記載のセンサ。
【請求項24】
前記低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、前記高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、前記赤外LEDは、940nm以上の波長範囲を有する、請求項20に記載のセンサシステム。
【請求項25】
前記光源ハウジングの錐台形状は、円錐形状、角錐形状、及び多面形状からなる群から選択される、請求項20に記載のセンサシステム。
【請求項26】
全血試料内のパーセント酸素飽和度を測定する方法であって、
a.オキシメータセンサシステムを使用して、複数の可視光波長においてまた赤外波長において血液試料の吸光度を測定することであって、前記オキシメータセンサシステムは、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジング内に搭載された、複数のLEDを組込む光源群であって、前記光源ハウジングは錐台形状を有し、光源群は、前記ベースに隣接し、前記開口上部を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源群と、
前記光源ハウジングの前記発光端に対向し、前記発光端から離間し、前記発光端に向いて配設された光検出器と、
前記光源ハウジングの前記発光端と前記光検出器との間に配設されたキュベット組立体とを備える、測定すること、
b.前記複数の可視光波長のそれぞれについてのまた前記赤外波長における吸収値を計算すること、及び、
c.ステップbで計算された各吸収値を、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする、潜在構造に対するカーネルベース直交射影マッピング関数にさらすことを含む、方法。
【請求項27】
既知であるが変動するパーセンテージの酸素飽和度を含む複数の血液試料を使用して、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする関数を計算することを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする関数を決定するステップは、
既知であるが変動するパーセンテージの酸素飽和度を含む複数の血液試料を使用して、複数の光波長において、予め規定された光路長を有するキュベットについて複数の吸収値を測定すること、及び、
吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする関数を使用して較正データセットを作成することであって、それにより、パーセント酸素飽和度を含む既知の試料特性の第1のY行列と、複数の予め規定された光波長における測定された吸収値の第2のX行列との間の関係を確立する、作成することを更に含み、前記較正データセット及び前記行列関係は、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする関数の計算時に使用される、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
インライン構成で前記キュベットを通して血液を流すことを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記処理するステップは、
スペクトル吸収になるように電気信号を処理し、その後、計算マッピング関数を使用して、前記スペクトル吸収を現在の酸素飽和度値にマッピングすることを更に含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記処理するステップは、前記計算マッピング関数として、潜在構造に対するカーネルベース直交射影マッピング関数を使用することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
吸光度を使用して、全血試料内のパーセント酸素飽和度を測定する方法であって、
キュベットモジュールであって、キュベットモジュールを通る既知の光路長を有する光路を有し、透明流体を充填される、キュベットモジュールを通して光を透過させることによって、測定範囲内の複数の波長にわたる透過光強度スキャンを測定し記録することであって、前記透過光強度スキャンのために使用される透過光は、錐台形状を画定する1つ又は複数の側壁を有する光源ハウジング内に配設される光源群から生じ、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有し、前記キュベットモジュールを通る前記透過光は、光検出器によって受信される、こと、
前記キュベットモジュールを通る前記既知の光路長を有する前記光路を有し、全血試料を充填される前記キュベットモジュールを通して光を再度透過させることによって、前記測定範囲内の前記複数の波長にわたる透過光強度スキャンを測定し記録することであって、前記透明流体及び前記全血試料についての測定し記録するそれぞれのステップは、前記キュベットモジュールを通して前記透過光を透過させる前に、前記透過光を拡散させ、その後、スペクトル吸収を決定することを含む、こと、
前記全血試料の前記透過光強度スキャンと前記透明流体の前記透過光強度スキャンとの比に基づいて、前記測定範囲の前記複数の波長の各波長におけるスペクトル吸収を決定すること、及び、
計算マッピング関数を使用して、前記測定範囲の前記複数の波長の各波長における前記吸収を、前記血液試料のパーセント酸素飽和度値と相関させること、を含む、方法。
【請求項33】
電子チップを上に配設されているキュベットモジュールを選択すること、前記キュベットモジュールの光路長を測定すること、及び、前記キュベットモジュールの前記電子チップ内に前記光路長を電子的に格納すること、を更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記相関させるステップは、潜在構造に対するカーネルベース直交射影関数である計算マッピング関数を選択すること、を更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記相関させるステップは、前記パーセント酸素飽和度値を、血中のそれぞれの既知のパーセント酸素飽和度値にマッピングすること、を更に含む、請求項32に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、概して、酸素飽和度センサに関する。特に、本発明は、全血と共に使用するための酸素飽和度センサに関する。
[背景技術]
酸素は、ヘモグロビン分子に付着した血液で運ばれる。酸素飽和度は、血液が、どれだけ多くの酸素を、血液が運ぶ可能性がある最大のパーセンテージとして運ぶかという尺度である。1つのヘモグロビン分子は、最大4つの酸素分子を運ぶことができる。
【0002】
換言すれば、酸素飽和度は、血中の全ヘモグロビン(不飽和+飽和)に対する酸素+飽和ヘモグロビンの割合を指す用語である。人間の身体は、血中において酸素の非常に精密かつ特異的な平衡を必要とし調節する。人間における正常な動脈血酸素レベルは95〜100パーセントであると考えられる。そのレベルは、90パーセント未満である場合、低いと考えられ、低酸素血症をもたらす。80パーセント未満の動脈血酸素レベルは、脳及び心臓等の器官機能を低下させる場合があり、継続する低酸素レベルは、呼吸停止又は心停止をもたらす場合がある。
【0003】
酸素飽和度は、異なる組織において測定され得る。静脈血酸素飽和度(SvO)は、身体がどれだけ多くの酸素を消費するかを知るために測定される。臨床処置下で、60%未満のSvOは、身体が、酸素が不足しており、虚血性疾患が起こることを示す。この測定は、心肺機械(体外循環)を用いた処置下でしばしば使用され、健康に留まるために患者がどれだけ多くの流量を必要とするかについてのアイデアを灌流技師に与え得る。組織酸素飽和度(StO)は、近赤外分光法によって測定され得る。その測定は、依然として広く議論されているが、種々の状況における組織酸素化のアイデアを与える。末梢毛細管酸素飽和度(SpO)は、パルスオキシメータデバイスによって通常測定される酸素飽和度レベルの推定値である。
【0004】
ヘモグロビン酸素飽和度の決定は、インビボ技法を含み、そのインビボ技法によって、血液試料が、患者から引き出され、分析のために実験所に送られる。パルスオキシメータが、血中ヘモグロビン酸素飽和度のインビボ決定のために利用されてきたが、ヘモグロビン濃度に関する情報を提供するために使用されていない。これらのオキシメータによって取得される結果は、静脈血、組織、骨、周囲光、又は患者の動きによってしばしば悪い影響を受ける。
【0005】
血中ヘモグロビン酸素飽和度を決定するために使用される分光写真技法は、血液試料内の異常ヘモグロビンの存在によって引き起こされる測定誤差を受ける場合がある。メテモグロイン及びカルボキシヘモグロビン等の異常ヘモグロビンは、酸素を輸送できないが、スペクトル吸収を有する。このスペクトル吸収は、使用される入射光の波長に応じて、オキシヘモグロビンの吸収に干渉する。
【0006】
血中ヘモグロビン酸素飽和度及び非溶血全血のヘモグロビン濃度の分光写真測定が、全血の拡散特性によって、難しく、臨床精度を達成できないと当業者によって通常思われている。
【0007】
実際には、通常のCOOx分析は、全血の分光分析に関して遭遇する問題のために、全血の代わりに溶解血を使用する。溶解血の測定は、比較的簡単である。その理由は、溶解プロセスが、赤血球を分解し、血液をほぼ非拡散媒体にするからである。吸収は、散乱による光の損失がほとんどないキュベットを通した、単純なコリメート済みのビームによって測定される。散乱による光の損失が低いため、簡単な線形分析が使用されて、試料の酸素飽和度を見出すことができる。
【0008】
全血試料を使用する酸素飽和度の測定は、全血の光散乱が強いため、非常に難題である。これらの問題は、溶解血と比較して、全血の増加した光散乱レベルを扱うことに主に関連する。これは、光損失及び非線形吸収を測定に導入する。
【0009】
全血等の拡散試料の光吸収測定は、特有の問題を呈する。全血試料の拡散透過は、光源に典型的である非均一性によって引き起こされる測定システムの初期光分布を乱す。そのため、「ブランク(blank)」スキャンの空間光分布は、全血試料スキャンと全く異なり得る。光検出器が、空間的に変動する応答を有するため、応答は、全体強度が変化しなかった場合でも、入射光の空間分布変化によって変動し得る。全血試料スキャンとブランクスキャンとの比に基づく吸収スキャンは、試料だけによる吸収に加えて、光源のこの非線形性による有意の吸収成分を有することになる。これは、酸素飽和度にとって許容できない全血試料吸収の有意の測定誤差をもたらす。
【0010】
全血に対する分光写真測定で使用される現在の酸素飽和度センサは、通常、2波長(660nm及び880nm)反射センサである。2波長反射センサは、センサごとに傾斜及びオフセット変動を有し、その変動は、比較的大きく、これらのタイプのセンサについて典型的な挙動を示す。更に、これらのタイプのセンサの間の相関r値は、同様に、比較的不十分である。
【0011】
ユニットごとの傾斜及びオフセット変動を大幅に減少される、全血と共に使用するための酸素飽和度センサを提供することが本発明の目的である。センサの間の相関r値を大幅に増加させる、全血と共に使用するための酸素飽和度センサを提供することが本発明の別の目的である。現在の2波長反射センサとほぼ同じか又はそれよりコストが安い、全血と共に使用するための酸素飽和度センサを提供することが本発明の更なる目的である。全血を測定するときのSO2センサ間の精度を改善することが本発明のなお更なる目的である。
[発明の概要]
本発明は、オキシメータセンサシステムであって、光路に沿って光を提供する発光モジュールと、光路内に配設された光検出器と、発光モジュールと光検出器との間に配設されたキュベット組立体とを含む、オキシメータセンサシステムを設けることによって、これら及び他の目的を達成する。
【0012】
本発明の一実施形態において、発光モジュールは、少なくとも、第1の可視光(低波長帯)LED、第2の可視光(高波長帯)LED、及び赤外LEDを含む複数のLEDを有する光源群を含む。赤外フィルタは、第1及び第2の可視光LEDのみの前に配設されて、可視光LEDからのどんな赤外波長光をもフィルタリング除去し、それにより、赤外LEDからの赤外波長帯に影響を及ぼすことを回避する。多くのタイプの可視帯LEDは、この用途において削除される必要がある寄生赤外放出を有する。可視帯LEDがこの寄生赤外放出を持たない場合、フィルタは、そのLEDについて必要でない。複数のLED及び赤外フィルタは、光源ハウジング内に配設される。光源ハウジングは、ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する。光源ハウジングは、錐台形状を有し、光源群は、ベースに隣接し、発光端を向いて配設されている。1つ又は複数の側壁は、反射コーティングを有し、反射コーティングは、発光端に向けて光を反射し、光路を作成する。
【0013】
本発明の一実施形態において、光拡散器は、光源群とキュベット組立体との間の光路内に配設される。
本発明の別の実施形態において、発光モジュールは、赤外LEDの前に配設された可視光フィルタを含む。
【0014】
本発明の更なる実施形態において、第1の可視光LEDは低波長可視光範囲を有し、第2の可視光LEDは高波長可視光範囲を有し、赤外LEDは近赤外波長範囲内の波長範囲を有する。
【0015】
本発明の一実施形態において、低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、赤外LEDは、940nm〜約960nmの波長範囲を有し、950nmの公称波長を有する。
【0016】
光源ハウジングの一実施形態において、錐台形状は、円錐形状、角錐形状、又は多面形状のうちの1つである。
本発明の一実施形態において、キュベット組立体は、約0.009インチ(0.23mm)の公称経路長を有するキュベットを有するキュベットモジュールを有する。
【0017】
別の一実施形態において、オキシメータセンサシステムは、少なくとも、メモリモジュール、処理モジュール、変換器モジュール、及び、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする数学的マッピング関数を有するコンピュータプロセッサモジュールを有し、マッピング関数は、メモリモジュール又は処理モジュール内に存在し、変換器モジュールから受信されるデジタル信号を測定値に変換する。測定値は、キュベット内に配設されかつキュベット内で測定される試料の酸素飽和度のパーセンテージに比例する。
【0018】
本発明の一実施形態において、数学的マッピング関数はカーネルベース関数である。
本発明の一実施形態において、カーネルベース関数は、潜在構造に対するカーネルベース直交射影関数である。
【0019】
本発明の一実施形態において、数学的マッピング関数は、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングし、その関数は、キュベットの予め規定された公称経路長について既知のパーセント酸素飽和度を有する試料の複数の吸収値から生成される。
【0020】
更なる実施形態において、複数のLEDは、第1の可視光LED及び第2の可視光LEDの波長範囲と異なる波長範囲をカバーする1つ又は複数の更なる可視光LEDを含む。更なる可視光LEDは、散乱効果及びカルボキシヘモグロビン干渉の総ヘモグロビン補正及び/又は除去を提供するために使用される。
【0021】
の実施形態において、全血内のパーセント酸素飽和度を測定することが可能なシステムにおいて使用するためのオキシメータセンサが開示され、センサは、発光モジュール及び光検出器を含む。発光モジュールは、複数のLEDを有する光源群と、可視光LEDが赤外フィルタリング能力を全く持たない場合に、可視光LEDである複数のLEDの幾つかの前に配設されたオプションの赤外フィルタと、赤外LEDが可視光フィルタリング能力を全く持たない場合に、赤外LEDである複数のLEDの幾つかの前に配設されたオプションの可視光フィルタと、ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有する、光源ハウジングとを有する。光源群は、ベースに隣接し、発光端を向いて配設される。1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する。
【0022】
オキシメータセンサの一実施形態において、第1の可視光LEDは低波長可視光範囲を有し、第2の可視光LEDは高波長可視光範囲を有し、赤外LEDは近赤外波長範囲内の波長範囲を有する。
【0023】
オキシメータセンサの一実施形態において、低波長可視光LEDは、約593nm〜620nmの範囲を有し、高波長可視光LEDは、約634〜669nm以下の範囲を有し、赤外LEDについての波長は約950nmである。
【0024】
別の実施形態において、SO2センサにおいて使用するための発光モジュールが開示される。発光モジュールは、第1の可視光LED、第2の可視光LED、及び、第1の可視光LED及び第2の可視光LEDに隣接する赤外LEDからなる複数のLEDを有する光源群と、ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、光源群は、ベースに隣接し、発光端を向いて配設され、1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングとを有する。
【0025】
一実施形態において、吸光度を使用して、全血試料内のパーセント酸素飽和度を測定する方法が開示される。方法は、キュベットモジュールであって、キュベットモジュールを通る既知の光路長を有する光路を有し、透明流体を充填される、キュベットモジュールを通して光を透過させることによって、測定範囲内の複数の波長にわたる透過光強度スキャンを測定し記録することを含み、透過光強度スキャンのために使用される透過光は、錐台形状を画定する1つ又は複数の側壁を有する光源ハウジング内に配設される光源群から生じ、1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有し、キュベットモジュールを通る透過光は、光検出器によって受信される。方法は、全血試料を充填されるキュベットモジュールを通して光を再度透過させることによって、測定範囲内の複数の波長にわたる透過光強度スキャンを測定し記録することを同様に含み、透明流体及び全血試料についての、測定し記録するそれぞれのステップは、光をキュベットモジュールに送信しキュベットモジュールを透過させる前に、透過光を拡散させ、その後、全血試料の透過光強度スキャンと透明流体の透過光強度スキャンとの比に基づいて、測定範囲の複数の波長の各波長におけるスペクトル吸収を決定することを含む。方法は、計算マッピング関数を使用して、測定範囲の複数の波長の各波長における吸収を、血液試料のパーセント酸素飽和度値と相関させることを更に含む。
【0026】
別の実施形態において、方法は、カーネルベースマッピング関数である計算マッピング関数を選択することを含む。更なる実施形態において、マッピング関数は、潜在構造に対するカーネルベース直交射影関数である。方法は、パーセント酸素飽和度値を、血中のそれぞれの既知のパーセント酸素飽和度値にマッピングすることを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】オキシメータセンサ、キュベット、光検出器、及びプロセッサモジュールを示す、本発明の一実施形態の正面斜視図である。
【図2】図1の実施形態の後面斜視図である。
【図3】オキシメータセンサの断面図を示す図1の実施形態の側面図である。
【図4】図3に示し、光路を形成する複数のLEDからの光線を示すオキシメータセンサの拡大側面図である。
【図5】図3に示すオキシメータセンサの上面図である。
【図6】LED、赤外フィルタ、及びオプションの可視光フィルタの位置を示す図3のオキシメータセンサの断面図である。
【図7】赤外フィルタ及び光拡散器を示す図3のオキシメータセンサの光源ハウジングの後面斜視図である。
【図8】図7に示す光源ハウジングの後面図である。
【図9】図7に示す光源ハウジングの分解図である。
【図10】図10に示す光源ハウジングの後面図である。
【図11】図10に示す光源ハウジングの正面図である。
【図12】図2〜5に示す錐台状光源ハウジングを有するセンサについての相関プロット及びデータのグラフ図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[発明の詳細な説明]
本発明の実施形態は、図1〜12に示される。図1は、オキシメータセンササブシステム10の一実施形態を示す。センササブシステム10は、発光モジュール20、光検出器80、及び、発光モジュール20と光検出器80との間に位置決めされたキュベット組立体100を含む。センササブシステム10は、任意選択で、プロセッサモジュール150を含むことができる、又は、プロセッサモジュール150は、任意選択で、オキシメータセンササブシステム10がその中の一部である診断システムのエレクトロニクス回路内に含まれることができる。ライン5は、プロセッサモジュール150がオキシメータセンササブシステム10の一部であることができる又は一部であることができないことを意味するために含まれる。プロセッサモジュール150は、マイクロプロセッサモジュール160及びメモリモジュール170を含むが、それに限定されない。任意選択で、プロセッサモジュール150は、同様に、変換器モジュール180を含むことができる、又は、変換器モジュール180は、オキシメータセンササブシステム10の外部にあることができる。オキシメータセンササブシステム10が使用されて、吸光度を使用して全血の酸素飽和度(SO)を測定する。
【0029】
図1及び2は、キュベット組立体100の一実施形態の正面及び後面斜視図を示す。キュベット組立体100は、キュベット基板110及びキュベットモジュール120を含む。キュベット基板110は、オキシメータセンササブシステム10内でキュベット組立体100を留めるための支持体を提供し、キュベット光路開口112を含み、キュベット光路開口112は、光路21内に配設され、発光モジュール20から放出される光ビームに整列する。キュベットモジュール120は、試料受取り凹部135(図示せず)を有するキュベット第1部分130、試料入口ポート122、試料出口ポート124、電子チップ組立体126、及び第1のキュベット窓129、並びに、第1のキュベット窓129に対向しかつ整列した第2のキュベット窓142を有するキュベット第2部分140を含み、第1及び第2のキュベット窓129、142は、光路21に整列し、光路21内に配設される。キュベット第1部分130及びキュベット第2部分140は、ガスケットがキュベット第1部分130とキュベット第2部分140との間に配設された状態で又は配設されない状態で互いに接合される。接合は、全てが当技術分野でよく知られているように、接着剤、超音波技法、溶媒ベース技法等を使用して達成することができる。組立てられると、キュベット第1部分130及びキュベット第2部分140は、試料入口及び出口ポート122、124と流体連通する試料受取りチャンバ102(図示せず)を形成する。試料受取りチャンバ102の第1のキュベット窓129と第2のキュベット窓142との間の距離は、キュベット光路長を規定し、キュベット光路長は、正確に測定され、プロセッサモジュール150が後で取出すために、電子チップ組立体126内に格納される。本発明のこの実施形態において使用される典型的な経路長は0.009インチ(0.23mm)である。
【0030】
図3は、オキシメータセンササブシステム10の側面図を示す。この図において、発光モジュール20の断面は、発光モジュール20を構成する種々の構成要素を示す。発光モジュール20は、光源群30、並びに、発光端60及びベース52を有する錐台形状を有する光源ハウジング50を有する。光源群30は、複数のLED32を含む。より詳細には、この実施形態において、複数のLED32は、3つのLED、2つの可視光LED及び赤外LED38を含む。可視光LED34は、約593nm〜約620nmに及ぶ低波長可視帯LEDである。低波長可視帯について使用可能なLEDの一例は、LED部品番号Vishay TLCO5100であり、Vishay Intertechnology,Inc.(ペンシルバニア州マルバーン(Malvern,PA)所在)から入手可能である。可視光LED36は、約634nm〜約669nmに及ぶ高波長可視帯LEDである。660nm範囲内のLEDが、特定の波長範囲を持つのではなく、通常、+/−15nmの範囲を報告していることが留意される。高波長可視帯について使用可能なLEDの一例は、LED部品番号Kingbright WP1503であり、Kingbright(カルフォルニア州インダストリー市(City of Industry,CA)所在)から入手可能である。赤外LED38は、約940〜960nmの波長範囲を有し、950nmの公称波長を有する。幅広の近赤外波長範囲は必要とされない。その理由は、約950nmの赤外範囲におけるSO2測定の感度が、その範囲における血液吸収スペクトルの平坦性によって、波長に対して感度がずっと低いからである。典型的な従来技術の酸素飽和度センサは、測定のために2つの波長の光を使用し、幾つかの新しいタイプは、従来の2つの波長より多い波長を使用して、%SO2に加えて更なるパラメータの測定を追加する。本発明は、3つの波長を使用して、%SO2に加えて他の血液パラメータを測定するのではなく、更なる分析物パラメータを報告する代わりに、総ヘモグロビン補正及び/又は直交成分除去(散乱効果及びカルボキシヘモグロビン干渉)を提供するため等で%SO2精度を挙げる。
【0031】
光源ハウジング50は、反射コーティング70がその上に配設される内部表面54aを有する1つ又は複数の側壁54を有する。反射コーティング70は、1つ又は複数の側壁54上に塗布されることができるか、1つ又は複数の側壁54上に噴霧されることができるか、又は、1つ又は複数の側壁54に接して位置決めされた及び/又は側壁54に固着された反射金属フォイルの薄層であることができる。光源ハウジング50の錐台形状が、円錐状であるか、角錐状であるか、又は、錐台形状を構成する共に組立てられた任意の数の(すなわち、多面)側壁54を有することができることが留意される。光源群30は、光源基板31によって支持された複数のLED32を有し、光源ハウジング50は、複数のLED32からの光を、キュベット組立体100の第1及び第2のキュベット窓129、142に整列する発光端60から出るように方向付ける。発光モジュール20からのキュベット組立体100の対向する側に、光検出器80が存在する。光検出器80は、キュベット組立体100の第1及び第2のキュベット窓129、142に整列するため、キュベット組立体100のキュベットモジュール120を通して送信された発光モジュール20からの光を受信する。発光モジュール20の錐台形状が、光検出器80として単一フォトダイオードの使用を可能にすることを留意することが、要件ではないが重要である。
【0032】
図4は、発光モジュール20の拡大断面図である。図4は、複数のLED32からの複数の光線200の表現を示す。光源ハウジング50の反射コーティング70及び錐台形状は、複数の光線200を集中させて、ハウジングベース52及び光源群30より小さい発光端60から放出させる。反射コーティング70と結合された光源ハウジングの形状は、全血の試料を通して光を透過するときに、混合し、空間光分布を一様にするという更なる利益を提供する。
【0033】
図5は、発光モジュール20の拡大上面図である。見られるように、赤外光フィルタ40は、第1及び第2の可視光LED34、36の前に位置決めされる。第1及び第2の可視光LEDに隣接して、赤外光LED38が存在する。赤外光フィルタ40は、第1及び第2の可視光LED34、36から放出されるどんな赤外光をも、キュベットモジュール120に送信されることを防止するため、赤外光LED38から放出される赤外光波長のみがキュベットモジュール120を透過する。発光モジュール20の発光端60において、発光端60内に、又は発光端60に隣接して、光拡散器90が存在する。光拡散器90は、発光端60から放出される光を拡散させるように働くため、光透過強度は、発光端60の断面積にわたって一定である。許容可能な光拡散器90の一例は、約3mmの厚さを有するオパール(opal)拡散ガラスである(Edmund Optics部品番号46166は、こうしたガラスの例である)。
【0034】
図6は、赤外フィルタ40を有する光源群30の端面図である。赤外フィルタ40が、第1の可視光LED34の前でかつ第2の可視光LED36の前でのみに位置決めされることが見られる。一実施形態において、赤外光LED38は、可視光フィルタとして働くカバーを有するため、第1及び第2の可視光LED34、36の不正確な相関をもたらす赤外光LED38からの可視光は全く放出されない。他の実施形態において、そのカバーが可視光フィルタとして働かない赤外光LED38が使用されるとき、別個の可視光フィルタ44が、発光モジュール20に含まれ、赤外光LED38の前に位置決めされ、別個の可視光フィルタ44は、可視光フィルタ40に隣接して、オプションの可視光フィルタ44として図6に示される。フィルタ44は、通常、CYRO IndustriesからのACRYLITE(登録商標)GP部品番号1146−0(IRT)等のアクリル材料で作られる。フィルタ40は、3mmの厚さを有するSchott部品番号KG5ガラスで作られることができる。
【0035】
ここで図7を参照すると、可視光フィルタ40及び光拡散器90を有する光源ハウジング50の斜視透明図が示される。可視光フィルタ40は、ハウジングベース52から予め規定された距離に位置決めされたフィルタ支持体42に留められる。フィルタ支持体42は、可視光フィルタ40が第1及び第2の可視光LED34、36のすぐ前にあるように位置する。この実施形態において、光拡散器90は、発光端60のハウジング端凹部62内に位置決めされる。側面54の内部表面54aは、上に反射コーティング70を配設されている。
【0036】
図8は、ベース52からの、図7の光源ハウジング50の平面図である。この実施形態において、フィルタ支持体42は、側面54の内部表面54aに接して位置決めされた支持部分42a、42b、42cを有するものとして示される。可視光フィルタ40は、可視光フィルタ40の対応する側面に沿って支持部分42a、42b、42cに付着される。
【0037】
図9は、図7に示す光源ハウジング50の斜視分解図である。可視光フィルタ40は、ハウジングベース52を通してフィルタ支持体42に接して位置決めされ、フィルタ支持体42によって支持される。任意の適した接着剤が使用されて、可視光フィルタ40を支持体42に留めることができる。同様に、この実施形態において、光拡散器90は、発光端60のハウジング端凹部62内に配設される。可視光フィルタ40について述べたように、任意の適した接着剤が使用されて、光拡散器90を発光端60に留めることができる。
【0038】
図10は、図9に示す光源ハウジング50のみの平面図である。側壁54は、ベース52から、発光端60の光出口ポート64に向かってテーパが付く。図11は、図9に示す光源ハウジング50の端部平面図である。この視点から、光出口ポート64より大きいが、発光端60より小さいハウジング凹部62が示される。ハウジング端凹部62は、内部に光拡散器90を受取るように構成される。光拡散器90が発光ハウジング50とキュベットモジュール120との間の光路21内に位置決めされる限り、光拡散器90が、発光端90内に配設される必要があるのではなく、発光ハウジング50から分離した支持構造によって支持されることができること、及び、光拡散器90のサイズが、発光モジュール20からのどんな光をも、光拡散器90を通過することなく、キュベットモジュール120の第1及び第2のキュベット窓129、142に衝当することを防止するのに十分であることが理解されるべきである。
学習データ:
約10人の異なる個人からの約40の血液試料のデータセットが生成された。各血液試料内の酸素レベルを操作するために、トノメータが使用された。総ヘモグロビンレベル(tHb)レベルを変更するために、血漿が、試料から除去された又は試料に付加された。或る範囲のtHb、カルボキシヘモグロビン(COHb)、デオキシヘモグロビン(HHb)、及びオキシヘモグロビン(O2Hb)をカバーするために、血液試料が操作された。15%より多いCOHbを有する又は20%より少ない%SO2を有する試料は、モデル生成データに含まれなかった。試料は、述べたSO2センサによって測定された。使用されるキュベットは、0.009”(0.23mm)の経路長を有した。このデータセットは、Matlabスクリプトと共に使用するために、Matlabセルアレイファイルに変換された。血液試料のSO2レベルは、同様に、COOx分析器及び分析ソフトウェアを装備する基準溶解pHOxウルトラ分析器(Nova Biomedical)上で測定された。
予測モデル:
計算における次のステップは、予測モデルを作成することである。初期較正データセットを使用して、機械学習アルゴリズムの較正シーケンスは、既知の試料特性の行列(Y行列)と、幾つかの吸収値における測定されたパーセント酸素飽和度値及びおそらくは他の測定値の行列(X行列)との間の関係を確立する。各波長における吸収は、独立した値として考えられ、一緒にだけでなく別々に使用されることができる。この関係が確立されると、この関係は、分析器によって使用されて、試料に関してXの新しい測定値から未知のYを予測する。較正セットY行列は、nの血液試料の較正試料セットの既知の値から、次の通りに構築される:
【0039】
【数1】
【0040】
ここで、%SO2は、酸素飽和度のパーセンテージであり、
tHbは、特定の試料nについての総ヘモグロビンである。
tHbは、本発明の有用性に悪い影響を与えることなく省略されることができるが、%SO2値を補正することが必要とされた場合、総ヘモグロビンが予測成分として付加されたことが留意される。
【0041】
X行列の行は、次の通りに構築される:
【0042】
【数2】
【0043】
ここで、An,λ1及びAn,λ2は、特定の試料nについて、可視光LEDについての吸収値をそれぞれ表し、
n,950nmは、特定の試料nについて、赤外LEDについての吸収値を表す。
【0044】
初期較正データセットを使用して、機械学習アルゴリズムの較正シーケンスは、既知の試料特性の行列(Y行列)と、幾つかの波長における測定された吸収値及びおそらくは他の測定値の行列(X行列)との間の関係を確立する。この関係が確立されると、この関係は、分析器によって使用されて、全血試料に関してXの新しい測定値から未知のYを予測する。
【0045】
これらの行列が形成されると、これらの行列は較正セットとして使用され、マッピング関数は、選択された機械学習アルゴリズムに特有のプロシージャに従って計算される。
従来の部分最小2乗、線形回帰、線形代数、ニューラルネットワーク、多変量適応的回帰スプライン、潜在構造に対するカーネルベース直交射影、又は他の機械学習数学は、データの較正セットから取得される結果と共に使用されて、吸収値とパーセント酸素飽和度との間の経験的関係(又はマッピング関数)を決定する。通常、数学パッケージが、結果を生成するために使用され、パッケージは、一般に、当業者に知られている機械学習数学のうちの1つを選択するオプションを有する。種々の数学パッケージが、存在し、また、少数を挙げると、マサチューセッツ州ナティック(Natick,MA)のMatworksによるMatlab、www.r−project.orgのインターネットを通じて入手可能なR project for Statistical Computingによる「R」、orange.biolab.siのインターネットを通じて入手可能なOrange BioinformaticsからのOrangeデータマイニングソフトウェアと組合せた、Python Software Foundationからのまたwww.python.orgのインターネットを通じて入手可能なPythonを含むが、それに限定されない。
【0046】
潜在構造に対するカーネルベース直交射影(KOPLS:Kernel−Based Orthogonal Projection to Latent Structures)を、マッピング関数を生成するために1つのタイプの機械学習アルゴリズムとして使用することができることが示されるであろう。KOPLSの説明及び記述は、以下の参考文献:Johan Trygg and Svante Wold.「Orthogonal projections to latent structures (O−PLS)」J.Chemometrics 2002;16:119−128;Mattias Rantalainen et al.「Kernel−based orthogonal projections to latent structures (K−OPLS)」J.Chemometrics 2007;21:376−385; 及びMax Bylesjo et al.「K−OPLS package:Kernel−based orthogonal projections to latent structures for prediction and interpretation in feature spase」BMC Bioinformatics 2008,9:106によって最もよく例示されており、それらの参考文献は、参照により本明細書に組込まれる。カーネルベース数学は、オリジナルデータをより高次の空間にマッピングするカーネル関数を使用することによって、システムにおける非線形挙動を扱うときに有用である。上記で述べた機械学習数学の任意の機械学習数学は、当業者が本発明を実施することを可能にするために使用されることができるが、KOPLSは、例えば、従来の部分最小2乗等の他の計算に勝る更なる利点を有する。その理由は、KOPLSが、定量化された変動と、決定される分析値との間の関係を確立し得るだけでなく、オリジナルデータ内の、定量化されていないが一貫して存在する変動を取除き得るからである。これらの定量化されていない変動は、試料の特性、分析器ベースライン変動、ドリフト等による場合がある。
【0047】
初期訓練データセットを使用して、KOPLSモデルは、KOPLS法によって指定されるカーネル関数を通して処理されるように、既知の試料特性の行列(Y行列)と、幾つかの波長における測定された吸収値及びおそらくは他の測定値の行列(X行列)との間の関係(マッピング関数)を確立する。各波長における吸収の値は、独立した値として考えられ、一緒にだけでなく別々に使用されることができる。この関係のKOPLS係数が確立されると、この係数は、カーネル関数と共に分析器によって使用されて、試料に関してXの新しい測定値から未知のY値を予測する。
【0048】
この例において使用されるカーネル関数は、上記で挙げたMattias Rantalainen等の参考文献に記載され、以下の式で表される単純な線形カーネル関数である:
κ(X,X)=<X,X>
ここで、測定値の行列Xは、カーネル関数に入れられ、上記で引用したKOPLS参考文献(参照により組込まれる)で指定されたように、更なる処理を受けて、KOPLS訓練係数を作成する。
【0049】
訓練係数のセット又はマッピング関数が確立されると、それは、将来の測定値から血液試料の%SO値を予測するために使用される。単一行X行列が、新しい測定値から作成され、次に、この単一行X行列からの値が、カーネル関数及びマッピング関数を通して入れられて、上記で開示されたKOPLS参考文献に詳細に記載されるKOPLSプロシージャに従って使用されるマッピング関数について必要なプロシージャに従って%SO値を生成する。
【0050】
上述した血液サンプルから収集されるデータは、交差検証プロセスにおいてKOPLS法を通して入れられた。交差検証は、データセットを使用して、方法を試験するためのプロセスである。幾つかのデータセット行は保留され、残りが、マッピング関数を作成するために使用される。保留された値は、その後、「新しい」測定値及び計算されるそのY行列値として使用される。このプロセスは、他の測定値を保留し、別のマッピング関数を計算することによって繰り返される。計算値に対して血液データの既知の値をプロットすることによって、方法の有効性が、プロットを調査することによって確認されることができる。Xデータアレイは、2つの可視波長帯及び1つの赤外波長における、測定された吸収から作成される項から構築された。低波長可視帯は593〜620nmに及ぶLEDを使用し、高波長可視帯は634〜669nmに及ぶLEDを使用し、赤外波長は公称950nmを使用した。
【0051】
LEDの異なるセットと共に作られたセンサの利得及びオフセットは、特定の可視帯LED波長と共に変動することがわかったため、個々のLEDの特定の波長に基づいて各センサの利得及びオフセットを補正する手段が開発された。各センサについての交差検証相関ラインは、各センサについて別個の利得及びオフセットを有する。平均LED低波長可視帯(λ)及び平均LED高波長可視帯(λ)を異なる各センサに適用される利得及びオフセット補正に関連付ける2軸多項式関数の係数が、波長データに対するセンサ利得及びオフセットの全てに当てはめられる。多項式当てはめプロシージャは、Matlab、Python、R等の多くの標準的な数学ソフトウェアパッケージのうちの1つのソフトウェアパッケージ、或いは、FORTRAN又はC言語等のコンピュータ言語を使用して実装されることができる。SO2予測は、これらの多項式係数を使用して補正された利得及びオフセットである(以下の式1及び2)。
【0052】
Gain=a+bG1λ+bG2λ+cλλ+dG1λ+dG2λ 式1
Offset=a+b01λ+b02λ+cλλ+d01λ+d02λ 式2
利得及びオフセット補正の使用は、1%標準偏差以内までのセンサ間の精度を提供する。上記で述べたSO2センサの構造(すなわち、光源ハウジングの錐台形状)は、センサ間のデータの散逸を、試料内でtHbレベルに対する更なるオフセット依存性を識別することが可能であるポイントまで低減する。その結果、tHbオフセットは、その結果から決定され、予測された%SO2値に付加される。以下の式3は、このオフセットを計算するために使用される:
−0.5714×YtHb+7.856 式3
ここで、YtHb値(Y行列と混同されるべきでない)は、KOPLSモデルから予測されたtHb値である。
【0053】
図12は、錐台形状の光源ハウジングを有するセンサについての相関プロット及びデータを示す。見られるように、データポイントの散逸がほとんど存在しない。つまり、データポイントが、傾斜ラインに非常に近いことを意味する。
【0054】
Nova BiomedicalのCCX及びpHOxウルトラ分析器上で使用されるような典型的なSO2センサが、センサ間でのかなりの傾斜及びオフセット変動を有することに留意することが重要である。3つの被試験pHOxウルトラセンサについての95%信頼限界は、4.8〜7.2%SO2の範囲内にある。
【0055】
本発明のSO2センサについての精密実行は、同様に、共通の光路を用いて、3つの異なる%SO2レベルにおいて20の連続試料に関して実施される。表1は、これらの20の連続試料についての平均精度を示す。
【0056】
【表1】
【0057】
本発明のSO2センサについての95%信頼限界は、1.1%SO2であり、pHOxウルトラSO2センサの場合の4.8〜7.2%SO2レベルからかなり減少している。
本発明のSO2センサは、従来のSO2センサに勝る幾つかの利点をリストアップする。本発明は、SO2センサのユニットごとの傾斜及びオフセット変動を大幅に減少させる。本発明は、同様に、SO2センサの相関r値の著しい増加を提供する。更に、本発明は、センサ間の%SO2の測定において著しく増加した精度を提供する。
【0058】
本発明は、同様に、全血試料内のパーセント酸素飽和度を測定する方法を含む。方法は、発光モジュール20を含むオキシメータセンサシステム10を使用して、複数の可視光波長及び赤外波長において全血試料の光吸収を測定することを含む。方法は、錐台形状を有するハウジング50のベース52に位置する複数のLED32から、発光端60においてハウジング50を出る複数の波長の光を、全血の試料を含むキュベットモジュール120に方向付けられた光路21に沿って誘導することを含む。光は、キュベットモジュール120から出て光検出器80に方向付けられる。方法は、複数の可視光波長及び赤外波長のそれぞれについて吸収値を計算すること、及び、上記ステップで計算された各吸収値を、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングするカーネルベースマッピング関数にさらすことを更に含む。
【0059】
本発明の好ましい実施形態が本明細書で述べられたが、上記説明は、単に例証である。本明細書で開示される本発明の更なる修正は、それぞれの技術分野の専門家に思い付かれることになり、こうした全ての修正は、添付の請求項によって規定される本発明の範囲内にあると見なされる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【手続補正書】
【提出日】20190513
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全血試料の酸素飽和度を測定する全血COOx分析器で用いられるオキシメータセンサシステムであって、
発光モジュールであって、
少なくとも、低波長可視光範囲を有する第1の可視光LED、高波長可視光範囲を有する第2の可視光LED、及び近赤外波長範囲内の波長範囲を有する赤外LEDを含む複数のLEDを有する光源群、及び、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び前記ベースに対向する発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、前記光源群は、前記ベースに隣接し、前記発光端を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングを備える、発光モジュールと、
前記光源ハウジングの前記発光端に対向し、前記発光端から離間し、前記発光端に向いて配設された光検出器と、
前記光源ハウジングの前記発光端と前記光検出器との間に配設され、前記全血試料を受容するように構成されたキュベット組立体とを備える、センサシステム。
【請求項2】
前記光源群と前記キュベットとの間に配設された拡散器を更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項3】
前記赤外LEDが可視光フィルタとして働くカバーを有さない場合に前記赤外LEDの前に配設された可視光遮断フィルタを更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項4】
一方又は両方の可視光LEDの前に配設された赤外光遮断フィルタを更に備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項5】
前記低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、前記高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、前記赤外LEDは、940nm以上の波長範囲を有する、請求項に記載のセンサシステム。
【請求項6】
前記光源ハウジングの前記錐台形状は、円錐形状、角錐形状、又は多面形状のうちの1つである、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項7】
キュベットは、約0.009インチ(0.23mm)の公称経路長を有する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項8】
前記複数のLEDは、第1の可視光LED及び第2の可視光LEDの波長範囲と異なる波長範囲をカバーする1つ又は複数の更なる可視光LEDを含み、前記更なる可視光LEDは、総ヘモグロビン補正及び/又は散乱効果及びカルボキシヘモグロビン干渉の除去を提供するために使用される、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項9】
全血試料のパーセント酸素飽和度を測定する全血COOx分析器で用いられるオキシメータセンサのための発光モジュールであって、
低波長可視光範囲を有する第1の可視光LED、高波長可視光範囲を有する第2の可視光LED、及び、近赤外波長範囲内の波長範囲を有し前記第1の可視光LED及び前記第2の可視光LEDに隣接する赤外LEDからなる複数のLEDを有する光源群と、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジングであって、錐台形状を有し、前記光源群は、前記ベースに隣接し、前記発光端を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源ハウジングとを備える、モジュール。
【請求項10】
前記赤外LEDが可視光フィルタとして働くカバーを有さない場合に前記赤外LEDの前に配設された可視光遮断フィルタを更に備える、請求項に記載のモジュール。
【請求項11】
一方又は両方の可視光LEDの前に配設された赤外光遮断フィルタを更に備える、請求項に記載のセンサ。
【請求項12】
前記低波長可視光範囲は、約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有し、前記高波長可視光範囲は、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有し、前記赤外LEDは、940nm以上の波長範囲を有する、請求項に記載のセンサシステム。
【請求項13】
前記光源ハウジングの錐台形状は、円錐形状、角錐形状、及び多面形状からなる群から選択される、請求項に記載のセンサシステム。
【請求項14】
全血試料内のパーセント酸素飽和度を測定する方法であって、
a.オキシメータセンサシステムを使用して、複数の可視光波長においてまた赤外波長において血液試料の吸光度を測定することであって、前記オキシメータセンサシステムは、
ベース、1つ又は複数の側壁、及び発光端を有する光源ハウジング内に搭載された、複数のLEDを組込む光源群であって、前記複数のLEDは、低波長可視光範囲を有する第1の可視光LED、高波長可視光範囲を有する第2の可視光LED、及び、近赤外波長範囲内の波長範囲を有する赤外LEDを含み、前記光源ハウジングは錐台形状を有し、光源群は、前記ベースに隣接し、前記開口上部を向いて配設され、前記1つ又は複数の側壁は、上に反射コーティングを有する、光源群と、
前記光源ハウジングの前記発光端に対向し、前記発光端から離間し、前記発光端に向いて配設された光検出器と、
前記光源ハウジングの前記発光端と前記光検出器との間に配設されたキュベットモジュールとを備える、測定すること、
b.前記複数の可視光波長のそれぞれについてのまた前記赤外波長における吸収値を計算すること、及び、
c.ステップbで計算された各吸収値を、吸収値をパーセント酸素飽和度にマッピングする、潜在構造に対するカーネルベース直交射影マッピング関数にさらすことを含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、さらに、
前記キュベットモジュールであって、該キュベットモジュールはキュベットモジュールを通る既知の光路長を有する光路を有し、キュベットは透明流体を充填される前記キュベットモジュールを通して光を透過させることによって、測定範囲内の複数の波長にわたる透過光強度スキャンを測定し記録することであって、前記透過光強度スキャンのために使用される透過光は、前記光源群から生じ、前記キュベットモジュールを通る前記透過光は、前記光検出器によって受信される、こと、
前記キュベットモジュールを通る前記既知の光路長を有する前記光路を有し、全血試料を充填される前記キュベットモジュールを通して光を再度透過させることによって、前記測定範囲内の前記複数の波長にわたる他の透過光強度スキャンを測定し記録することであって、前記透明流体及び前記全血試料についての測定し記録するそれぞれのステップは、前記キュベットモジュールを通して前記透過光を透過させる前に、前記透過光を拡散させることを含む、こと、
前記全血試料の前記透過光強度スキャンと前記透明流体の前記透過光強度スキャンとの比に基づいて、前記測定範囲の前記複数の波長の各波長におけるスペクトル吸収を決定すること、及び、
計算マッピング関数を使用して、前記測定範囲の前記複数の波長の各波長における前記吸収を、前記血液試料のパーセント酸素飽和度値と相関させること、を含む、方法。
【請求項16】
約593nm以上でかつ約620nm以下の波長範囲を有する第1の可視光LED、約634nm以上でかつ約669nm以下の波長範囲を有する第2の可視光LED、及び、940nm以上の波長範囲を有する赤外LEDを選択すること、を更に含む、請求項15に記載の方法。
【国際調査報告】