(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522778
(43)【公表日】20190815
(54)【発明の名称】粒子センサー、粒子検出方法及びコンピュータ・プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/06 20060101AFI20190719BHJP
   G01N 21/45 20060101ALI20190719BHJP
【FI】
   !G01N15/06 C
   !G01N21/45 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】2018560059
(86)(22)【出願日】20170517
(85)【翻訳文提出日】20181114
(86)【国際出願番号】EP2017061817
(87)【国際公開番号】WO2017198699
(87)【国際公開日】20171123
(31)【優先権主張番号】16170306.1
(32)【優先日】20160519
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 5,NL−5656 AE Eindhoven
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スプライト,ヨーハネス ヘンドリキュス マリア
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】ユッテ,ペトリュス テオドリュス
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】ファン デル レー,アレクサンデル マルク
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】メンヒ,ホルガー ヨーアヒム
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】ヘルミック,ヨーアヒム ウィルヘルム
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA05
2G059BB09
2G059EE09
2G059GG01
2G059GG03
2G059JJ13
2G059KK01
(57)【要約】
本願はレーザー・センサー・モジュールを説明している。レーザー・センサー・モジュールは、第1測定ビーム(111’)を放出するように構成される少なくとも第1レーザー(111)と、第2測定ビーム(112’)を放出するように構成される少なくとも第2レーザー(112)とを有する。レーザー・センサー・モジュールは、第1測定ビーム(111’)及び第2測定ビーム(112’)が45°及び135°の間の角度を挟むように、第1測定ビーム(111’)及び第2測定ビーム(112’)をリダイレクトするように構成される光学デバイス(150)を更に有する。レーザー・センサー・モジュールは、第1レーザー(111)の第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、第2レーザー(112)の第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを決定するように構成される1つの共通のディテクタ(120)を有する。この構成は、速度ベクトルの成分を決定できないという事実によらず、粒子の平均速度の決定を可能にする。統計的な変動により導入されるエラーは、検出される粒子の数が粒子速度の立方根に比例するので許容可能である。本願は、そのようなレーザー・センサー・モジュールを有する粒子センサー(100)、対応する方法、及びコンピュータ・プログラム・プロダクトを更に説明している。本発明は、レーザー自己混合干渉に基づいて小さな粒子を検出する簡易且つ低コストな粒子センサー(100)を可能にする。
(選択図)図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子を検出するレーザー・センサー・モジュールを有する粒子センサーであって、前記レーザー・センサー・モジュールは:
第1測定ビームを放出するように構成される少なくとも第1レーザー、及び第2測定ビームを放出するように構成される少なくとも第2レーザー;
前記第1測定ビーム及び前記第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも前記第1測定ビームをリダイレクトするように構成される光学デバイス;
前記第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、前記第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを決定するように構成される1つの共通のディテクタ;
を有し、前記粒子センサーは評価部を更に有し、前記評価部は、決定された自己混合干渉信号に反応して前記ディテクタにより生成される検出信号を受信するように構成され、前記評価部は、所定の時間期間に受信される検出信号により、粒子の少なくとも平均速度を決定するように更に構成され、前記評価部は、所定の時間期間において決定される自己混合干渉信号の数と少なくとも1つの平均速度とに基づいて粒子密度を決定するように更に構成される、粒子センサー。
【請求項2】
前記レーザー・センサー・モジュールは、第3測定ビームを放出するように構成される少なくとも第3レーザーを有し、前記光学デバイスは、前記測定ビームのうちの少なくとも2つを、測定ビームが互いに同じ角度を挟むようにリダイレクトするように構成され、前記ディテクタは、前記第3レーザーの第3レーザー・キャビティ内の第3光波の少なくとも第3自己混合干渉信号を決定するように構成される、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項3】
前記測定ビームは相互に90°の角度を挟む、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項4】
前記少なくとも第1レーザー及び前記少なくとも第2レーザーは、共通の半導体チップに提供される半導体層を有する、請求項1、2又は3に記載の粒子センサー。
【請求項5】
前記ディテクタは、前記半導体層内に統合される、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項6】
前記光学デバイスは回折格子を含む、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項7】
前記光学デバイスは、前記半導体層内に統合される表面回折格子を含む、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項8】
前記光学デバイスは、レーザーにより放出される測定ビームをリダイレクトするマイクロ光学コンポーネントを有し、各々のマイクロ光学コンポーネントは1つのレーザーに取り付けられる、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項9】
前記光学デバイスは各々の測定ビームに関連する少なくとも1つのフォーカシング・エレメントを更に有し、前記少なくとも1つのフォーカシング・エレメントは個々の測定ビームをフォーカス領域に集束させるように構成される、請求項8に記載の粒子センサー。
【請求項10】
前記粒子センサーは電気ドライバを更に有し、前記電気ドライバは、レーザーが測定ビームを放出するように前記レーザーを電気的に駆動するように構成される、請求項1ないし9のうち何れか一項に記載の粒子センサー。
【請求項11】
請求項1ないし10のうち何れか一項に記載の粒子センサーを有する空気清浄器、センサー・ボックス、又はウェアラブル・デバイス。
【請求項12】
粒子検出方法であって:
第1レーザーにより少なくとも第1測定ビームを放出するステップ;
第2レーザーにより少なくとも第2測定ビームを放出するステップ;
前記第1測定ビーム及び前記第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも前記第1測定ビームをリダイレクトするステップ;
前記第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、前記第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを、所定の時間期間内に1つの共通のディテクタにより決定するステップ;
決定された前記自己混合干渉信号に基づいて少なくとも1つの平均速度を決定するステップ;
決定された前記平均速度と前記所定の時間期間における決定された自己混合干渉信号の数とに基づいて粒子密度を決定するステップ;
を含む粒子検出方法。
【請求項13】
第1時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第1平均速度を決定する追加的なステップ;
第2時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第2平均速度を決定する追加的なステップ;
前記第1及び第2時間期間を含む前記所定の時間期間において決定される自己混合干渉信号の数を決定する追加的なステップ;
前記少なくとも第1平均速度と、前記少なくとも第2平均速度と、決定された自己混合干渉信号についての対応する前記数とに基づいて、前記粒子密度を決定する追加的なステップ;
を含む請求項12に記載の粒子検出方法。
【請求項14】
請求項1ないし10のうちの何れか一項に記載の粒子センサーに含まれる少なくとも1つのメモリ・デバイス、又は前記粒子センサーを含むデバイスの少なくとも1つのメモリ・デバイスに保存されることが可能なコード手段を有するコンピュータ・プログラムであって、
前記コード手段は、請求項12又は13に記載の粒子検出方法が、前記粒子センサーに含まれる少なくとも1つの処理デバイスにより、或いは前記粒子センサーを含む前記デバイスの少なくとも1つの処理デバイスにより実行されることが可能である、コンピュータ・プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子密度検出のために自己混合干渉(self-mixing interference)を利用するレーザー・センサー又はレーザー・センサー・モジュール、粒子密度検出についての関連方法、及び対応するコンピュータ・プログラム・プロダクトに関連する。本発明はそのようなセンサー又はレーザー・センサー・モジュールを有するデバイスにも関連する。
【背景技術】
【0002】
CN102564909A(特許文献1)は、大気中の粒子状物質に関するレーザー自己混合マルチ・フィジカル・パラメータ測定方法、及びレーザー自己混合マルチ・フィジカル・パラメータ測定デバイスを開示している。レーザー自己混合マルチ・フィジカル・パラメータ測定デバイスは、マイクロチップ・レーザーと、コリメート・レンズと、ビーム・スプリッタと、集束レンズと、フォトディテクタと、増幅器と、データ取得カードと、スペクトル・アナライザとを有する。説明されている方法及びデバイスは複雑で高価である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の課題は、粒子密度検出のための改善されたレーザー・センサー・モジュールを提供することである。本発明は独立請求項により規定される。従属請求項は有利な実施形態を規定する。
【0004】
第1側面によれば、粒子密度検出のためのレーザー・センサー・モジュールが提示される。レーザー・センサー・モジュールは:
第1測定ビームを放出するように構成される少なくとも第1レーザー、及び第2測定ビームを放出するように構成される少なくとも第2レーザー;
第1測定ビーム及び第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも第1測定ビームを仕向けるように構成される光学デバイス;
第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを決定するように構成される1つの共通のディテクタを有する。
【0005】
光学センシング技術により決定される検出される粒子数は、光ビームに対する粒子の相対速度に依存する。従って、対応する粒子密度を決定するためには、粒子の速度を決定することが必要である。未知の風向についての一般的なケースにおいて、異なる方向を向いた複数の自己混合レーザー・センサーが、好ましくは直交して配置され、使用されなければならない。各々の自己混合レーザー・センサーは、対応する方向でレーザー・ビームを放出し、また、レーザー・ビームが粒子で反射されると速やかに自己混合干渉信号が生成され、それにより、反射したレーザー・ビームの少なくとも一部が、対応する自己混合レーザー・センサーのレーザー・キャビティに再突入する。レーザー・ビームの放出方向に平行な粒子の速度成分は、自己混合干渉信号を利用することにより決定されることが可能である。従って、粒子の流れの速度ベクトルを決定するために、線形独立な方向に(好ましくは、x、y及びzのような直交する方向に)レーザーを放出する3つの自己混合レーザー・センサーが必要とされる。他の構成において、粒子の流れる方向は自己混合レーザー・センサーに関して固定される必要があり、或いは風速の影響が無視されてよいものであるように、例えば可動ミラーを利用することにより、人工的な粒子の流れが生成される必要がある。特に、振動するミラーのような可動な機械的なパーツは、そのような粒子センサーのサイズ及びコストを増やす。
【0006】
少なくとも2つのレーザーの自己混合干渉信号を検出する1つの共通のディテクタを有するレーザー・センサー・モジュールは、サイズ及び複雑さを減らし、従って粒子センサーのコストを減らす。ディテクタは、何れのレーザー・キャビティが自己混合干渉信号を生成するかを区別するようには構成されていない。従って、決定された自己混合干渉信号に対して放出方向を指定することはできない。(可動パーツを有しない)不動の光学デバイスが1つ又は双方の測定ビームをリダイレクトするために使用され、それにより、測定ビームは45°ないし135°の間の固定された角度、より好ましくは60°ないし120°の間の角度、更に好ましくは80°ないし100°の間の角度を囲む。信頼性の高い速度の尺度(又は測定値)が、単独の又は共通のディテクタ(例えば、フォト・ダイオード)から決定されることが可能である。その理由は、2次元の粒子の流れ(例えば、表面に平行な風)の場合に、x及びy方向の速度成分の平方根により、粒子の速度は既存のアプローチで導出されるからである。従って、x及びy方向間を区別できない1方向のみによる速度の測定値は、エラーを導入する。検出される粒子の数は流速の立方根に比例するので、粒子数におけるエラーは流速のエラーより小さい。従って、簡易化されたレーザー・センサー・モジュールは、多数のアプリケーションに関し、検出ボリューム内の粒子数の検出を十分な精度で可能にする。検出ボリューム内の粒子数は、米国環境保護機関の特定事項に関する大気質基準(the National Air Quality Standard for Particulate Matter of the US Environmental Protection Agency)により決定されるようなPM2.5値を決定するために使用されるかもしれない。自己混合干渉信号の信号強度は、粒子サイズの推定値を決定するために更に活用されてもよい。
【0007】
第1測定ビームを放出する2つ、3つ、4つ又はそれ以上の(例えば、アレイ状の)レーザーに加えて、第2測定ビームを放出する2つ、3つ、4つ又はそれ以上の(例えば、アレイ状の)レーザーが存在してもよい。測定ビームの数を増やすことは検出ボリュームを増やし、従って十分な粒子を決定するために必要な検出時間を短縮する。
【0008】
レーザー・センサー・モジュールは、第3測定ビームを放出するように構成される少なくとも第3レーザーを含んでもよい。光学デバイスは少なくとも2つの測定ビームがリダイレクトされるように構成され、それにより、全ての測定ビームが相互に同じ角度を挟むようにする。光学デバイスは、特に、第1測定ビーム、第2測定ビーム、及び第3測定ビームをリダイレクトするように構成されてもよく、それにより第1測定ビーム及び第2測定ビームが、第2測定ビーム及び第3測定ビームと同じ角度、並びに第3測定ビーム及び第1測定ビームと同じ角度を挟むようにする。単独のディテクタが、第3レーザーの第3レーザー・キャビティ内の第3光波の少なくとも追加的な第3自己混合干渉信号を決定するように構成されてもよい。従って、信号ディテクタは、3つ全てのレーザーの自己混合干渉信号を決定するように構成される。従って、レーザー・センサー・モジュールは、個別的なディテクタが各レーザーに結合されている構成と比較して簡略化される。
【0009】
上述したように2つの測定ビームを有するレーザー・センサー・モジュールのケースのように粒子流ベクトルが本質的に2次元平面に制限されない場合において、3つの線形独立な測定方向に3つの測定ビームを放出するように光学デバイスを利用して構成される3つのレーザーを採用することは、平均速度を決定できるようにする。従って、未知の3次元粒子流のケースでさえ、そのような簡易なレーザー・センサー・モジュールを利用することにより、検出ボリューム中の粒子数を決定することが可能である。
【0010】
上述したように検出ボリュームを増やすために、第3測定ビームを放出する2つ、3つ、4つ又はそれ以上の(例えば、アレイ状の)レーザーが存在してもよい。
【0011】
測定ビームは90°の角度を挟んでもよい。本質的に直交する測定ビームを選択することは、上述したように測定エラーを減らし、従って好ましい。2つの測定ビームが90°の角度を挟んでもよいし、或いは(例えば、測定ビームがカーテシアン座標系でx,y,z方向を指すように)3つの測定ビームが90°の角度を挟んでもよい。
【0012】
少なくとも第1レーザー及び少なくとも第2レーザーは、及び3次元形態の測定ビームのケースでは第3レーザーさえ、共通の半導体チップに提供される半導体層から構成されてもよい。
【0013】
2つ又は3つのレーザーは、例えば、共通の半導体チップ上に互いに並んで配置されることが可能であり、それによりこれらのビームは同じ方向にレーザー光を放出できる。光学デバイスは、2つ又は3つの測定ビームが所望の1つ又は複数の角度を挟むように、放出方向を変更する。
【0014】
共通ディテクタは、共通の半導体チップの半導体層に統合されてもよい。半導体チップの半導体層は1つ以上の感光層を含んでいてもよい。感光層(例えば、フォト・ダイオード又はフォト・トランジスタ)は、少なくとも2つのレーザーを構築する半導体層構造の配下に配置されてもよい。感光層は、レーザーの各自のレーザー・キャビティ内の光波の変動が検出可能であるように配置されてもよい。従って、共通の半導体チップ及び光学デバイスの組み合わせを利用することにより、非常にコンパクトなレーザー・センサー・モジュールを実現できるようにする。レーザー及び感光層は、1つの半導体プロセス・フローの中でウェファ・レベルで製造されることが可能である。
【0015】
光学デバイスはレーザーに光学的に結合される回折格子を含んでもよい。光学デバイスは、代替的に、半導体層に統合される、又は半導体層の上にあるだけの表面回折格子(a surface grating)を含んでもよい。表面回折格子は放出される測定ビームの経路に1つ以上の構造化された半導体層を含み、半導体層は、レーザー及び選択的に上記の統合される共通ディテクタの半導体プロセスの間に処理されてもよい。回折格子又は表面回折格子は、上記又は下記のように意図される方向に測定ビームを偏向させるように構成される。
【0016】
少なくとも第1レーザー及び少なくとも第2レーザーは、例えば、縦型空洞表面放出レーザー又は面発光レーザー(Vertically Cavity Surface Emitting Lasers:VCSEL)であってもよい。共通ディテクタは、この場合選択的に、レーザー・キャビティ付近に配置され、或いはキャビティの構造内に統合されてもよく(例えば、ミラーのうちの1つの層構造に統合されてもよく)、それによりレーザーのレーザー・キャビティ及び共通ディテクタの間の光学カップリングが可能となるようにする。表面回折格子は、測定ビームの偏向を可能にする又はサポートするために、2つ、3つ、又はそれ以上のVCSELs(トップ又はボトム・エミッタ)の発光面に選択的に提供されてよい。
【0017】
光学デバイスは、レーザーにより放出される測定ビームをリダイレクトするマイクロ光学コンポーネントを含んでいてもよい。各々のマイクロ光学コンポーネントは、意図される測定方向に各自の測定ビームを仕向けるために、1つのレーザー又はレーザー配置に取り付けられてもよい。マイクロ光学コンポーネントは、アライメントを簡易化するためにウェファ・レベルでレーザーに取り付けられてもよい。2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のマイクロ光学コンポーネントが、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のレーザーを含むレーザー・センサー・モジュールに取り付けられることが可能であるように、マイクロ光学コンポーネントは共通の光学サブ・デバイス内でグループ化されてもよい。例えば、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のレーザー(例えば、アレイ)の配置を含む第1レーザーにより放出される第1測定ビームをリダイレクトするために、1つのマイクロ光学コンポーネント(光学アレイ)が使用されてもよい。
【0018】
光学デバイスは各々の測定ビームに関連する少なくとも1つのフォーカシング・エレメントを更に有してもよい。少なくとも1つのフォーカシング・エレメントは個々の測定ビームをフォーカス領域に集束させるように構成される。測定ビームを各自のフォーカス領域に集束させることは、自己混合干渉信号の信号強度を増加させ得る。従って測定の信頼性が改善される。フォーカシング・エレメントは例えばレンズであってもよい。
【0019】
マイクロ光学コンポーネント及びフォーカシング・エレメントはアライメントを簡易化するために1つの統合された光学デバイスにおいて製造されてもよい。測定ビームを各自の測定方向で放出するために使用されるレーザー数に応じて、1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上のマイクロ光学コンポーネントが1つのフォーカシング・エレメントに関連付けられてよい。
【0020】
別の側面によれば、粒子センサーが提供される。粒子センサーは上述の任意の実施形態によるレーザー・センサー・モジュールを有する。レーザー・センサーは評価部を更に有する。評価部は、決定された自己混合干渉信号に反応してディテクタにより生成される検出信号を受信するように構成されてもよい。評価部は、所定の時間期間に受信される検出信号により、粒子の少なくとも平均速度を決定するように更に構成される。評価部は、所定の時間期間における受信した検出信号と少なくとも1つの平均速度とに基づいて粒子密度を決定するように更に構成される。
【0021】
検出された粒子の数と検出された速度との組み合わせは粒子密度をもたらす結果となる。粒子密度は、例えばPM2.5の値として表現されることが可能である。評価部は、例えば唯1つのASICを含んでもよく、そのASICは、以下において詳細に説明されるように共通ディテクタとの組み合わせにおける第1、第2、及び選択的に第3レーザーを利用することにより生成される自己混合干渉信号を評価するように構成される。
【0022】
粒子センサーは電気ドライバを更に有してもよい。電気ドライバは、レーザーが測定ビームを放出するようにレーザーを電気的に駆動するように構成されてもよい。
【0023】
粒子センサーはインターフェースを追加的に含んでもよく、そのインターフェースを利用することにより、制御信号、電気駆動信号、又は検出信号が外部コントローラとやり取りされることが可能である。
【0024】
空気清浄器、センサー・ボックス、又はウェアラブル・デバイスは上記の任意の実施形態による粒子センサー・モジュールを含んでよい。センサー・ボックスは、上述したような粒子センサーであってもよいし、複数の互いに異なるセンサー・モジュール又はセンサーを含むデバイスであってもよい。ウェアラブル・デバイスは、例えば、スマート・フォンのようなモバイル通信デバイスであってもよい。
【0025】
別の側面によれば、粒子検出方法が提示される。本方法は:
−第1レーザーにより少なくとも第1測定ビームを放出するステップ;
−第2レーザーにより少なくとも第2測定ビームを放出するステップ;
−第1測定ビーム及び第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも第1測定ビームをリダイレクトするステップ;
−第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の少なくとも第1光波、及び第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の少なくとも第2光波の自己混合干渉信号を、所定の時間期間内に1つの共通のディテクタにより決定するステップ;
−決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも1つの平均速度を決定するステップ;
−決定された平均速度と決定された自己混合干渉信号の数とに基づいて粒子密度を決定するステップを含む。
【0026】
本方法は:
第1時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第1平均速度を決定するステップ;
第2時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第2平均速度を決定するステップ;
第1及び第2時間期間を含む所定の時間期間において決定される自己混合干渉信号の数を決定するステップ;
少なくとも第1平均速度と、少なくとも第2平均速度と、決定された自己混合干渉信号についての対応する前記数とに基づいて、粒子密度を決定するステップ;
という追加的なステップを更に含んでもよい。
【0027】
本方法は必ずしも上記の順序で実行されなくてもよい。
【0028】
自己混合干渉信号の数は、対応する時間期間において決定される。粒子検出のためのインターバルは、最も正確な結果を求めて本方法に従って最適化されてもよい。短い時間インターバルの場合、風速は最も正確に得られる。長い時間インターバルの場合、検出される粒子の数は大きくなり、その結果、測定エラーは小さくなる。(第1及び第2時間期間を含む時間期間である)より長い平均化時間を粒子数に関して使用し且つ(第1、第2時間期間それぞれの)より短い平均化時間を瞬間的な風速に関して(及び従って粒子カウントに対する瞬間的な補正因子を)使用することにより、最も正確な結果が得られる。
【0029】
第3側面によれば、コンピュータ・プログラム・プロダクトが提示される。コンピュータ・プログラム・プロダクトはコード手段を有し、コード手段は、請求項8ないし9のうちの何れか一項に記載の粒子センサーの少なくとも1つのメモリ・デバイス、又は粒子センサーを有するデバイスの少なくとも1つのメモリに保存されることが可能である。コード手段は、請求項11又は12に記載の方法が、請求項8ないし9のうちの何れか一項に記載のレーザー・センサーの少なくとも1つの処理デバイスにより、或いはレーザー・センサーを含むデバイスの少なくとも1つの処理デバイスにより実行されることが可能である。
【0030】
メモリ・デバイス又は処理デバイスは、レーザー・センサー(例えば、電気ドライバ、評価部等)に含まれていてもよいし、或いはレーザー・センサー・モジュールを含むデバイスに含まれていてもよい。第1メモリ・デバイス、及び/又はレーザー・センサー・モジュールを含む第1処理デバイスは、第2メモリ・デバイス、及び/又はレーザー・センサー・モジュールに含まれる第2処理デバイスと相互作用してもよい。
【0031】
メモリ・デバイス又はデバイスは、情報(特に、ディジタル情報)を保存するように構成される任意の物理デバイスであってもよい。メモリ・デバイスは、特に、ソリッド・ステート・メモリ又は光学メモリによる群から選択されてもよい。
【0032】
処理デバイス又はデバイスは、データ処理(特に、ディジタル・データの処理)を実行するように構成される任意の物理デバイスであってもよい。処理デバイスは、特に、プロセッサ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)によるグループから選択されてもよい。
【0033】
請求項8又は9のうち何れか一項に記載のレーザー・センサー、及び請求項11又は12による方法は、類似する及び/又は同一の実施形態(特に、従属請求項で規定されるもの)を含んでよいことが、理解されるべきである。
【0034】
本発明の好ましい実施形態は、独立請求項と従属請求項の任意の組み合わせであるとすることが可能である点が理解されるべきである。
【0035】
以下、更に有利な実施形態が規定される。
【0036】
本発明のこれら及びその他の側面は、以下に説明される実施形態から明らかになり且つそれらに関連して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】図1はレーザー数の関数として検出粒子数を示す。
【図2】図2は確率密度を示す。
【図3】図3はx及びyディテクタにおける図2に示される粒子の分布を示す。
【図4】図4は第1レーザー・センサー・モジュールの原理図を示す。
【図5】図5は第2レーザー・センサー・モジュールの原理図を示す。
【図6】図6は第1粒子センサーの原理図を示す。
【図7】図7は第2粒子センサーの原理的な平面図を示す。
【図8】図8は第1マイクロ光学コンポーネントの原理図を示す。
【図9】図9は第1光学デバイスの原理図を示す。
【図10】図10は第2マイクロ光学コンポーネントの原理図を示す。
【図11】図11は第2光学デバイスの原理図を示す。
【図12】図12は第3マイクロ光学コンポーネントの原理図を示す。
【図13】図13は第3光学デバイスの原理図を示す。
【図14】図14は第4マイクロ光学コンポーネントの原理図を示す。
【図15】図15はモバイル通信デバイスの原理図を示す。
【図16】図16は粒子検出方法の原理図を示す。
【図17】図17は楕円形スポット形状の1象限を示す。
【図18】図18は楕円形スポット形状に起因するエラー因子の具体例を示す。
【図19】図19は楕円形スポット形状を考慮に入れたエラー因子の削減を示す。 図面における同様な番号は各図を通じて同様な対象を指す。図中の対象物は必ずしも寸法を描いているとは限らない。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の様々な実施形態が図面を利用して説明される。
【0039】
オブジェクトの動き及びそこまでの距離を検出するために自己混合干渉が利用される。自己混合干渉についての背景情報については、非特許文献1に開示されており、その内容は本願のリファレンスに組み込まれる。光学入力デバイスにおけるセンサーに対する指先の動きの検出については、WO02/37410(特許文献2)に詳細に説明されており、その内容は本願のリファレンスに組み込まれる。自己混合干渉の原理が、国際特許出願WO02/37410で提示されている例に基づいて説明される。レーザー・キャビティを有するダイオード・レーザーがレーザーを放出するため、又はビームを測定するために設けられている。上方の側でデバイスには透明なウィンドウが設けられており、そのウィンドウを横切ってオブジェクト(例えば、人間の指)が動かされる。ダイオード・レーザーとウィンドウとの間にレンズが配置されている。このレンズは透明ウィンドウの上方側で又はその近辺でレーザー・ビームを集束させる。オブジェクトがその位置に存在すると、オブジェクトは測定ビームを散乱する。測定ビームの放射のうちの一部分は、照射ビームの方向で散乱され、この部分はレーザー・ダイオードの放出表面上のレンズにより集束させられ、このレーザーのキャビティに再突入する。ダイオード・レーザーのキャビティに再び入る放射は、レーザーのゲイン(即ち、レーザーにより放出される放射の強度)における変動を含み、これは、ダイオード・レーザーにおける自己混合効果と呼ばれる現象である。
【0040】
レーザーにより放出さえる放射、又はレーザー・キャビティにおける光波の強度の変化は、レーザー・キャビティにわたるインピーダンス変動を決定するように構成されるフォト・ダイオード又はディテクタにより検出されることが可能である。ダイオード又はインピーダンス・ディテクタは、放射の変動を電気信号に変換し、この電気信号を処理するために電気回路が提供されている。
【0041】
自己混合干渉信号は、粒子検出のケースでは、例えば、短い信号バースト又は多数の信号バーストにより特徴付けられるかもしれない。従って、信号検出及び信号分析を簡易化するために、DC駆動電流を使用することが好ましいかもしれない。例えば、大きな粒子の位置でのレーザー光の反射により生成される自己混合干渉信号を利用することにより、変調された駆動電流が、粒子の位置又は速度を決定するために使用されてもよい。1つの測定又は以後の測定ステップの中で速度(及び選択的に距離)が決定されてもよい。従って、意図される粒子の数又はサイズについての粒子測定値を生成するために第1周期でDC駆動電流を使用し、且つ粒子流の速度を決定するために変調された駆動電流を使用することが可能である又は有益でさえあるかもしれない。信号の持続時間及び強度が粒子サイズを決定するために選択的に使用されてもよい。
【0042】
図1、図2、及び図3を利用して粒子測定の理論的概念が説明される。
【0043】
図1は、1分当たりに検出された粒子数をレイヤー数の関数として示す。図1は、2ないし3個のレーザー111、112、113と単独のディテクタ120及び単独の検出エレクトロニクス・ソリューションとの組み合わせが技術的に実現可能であることを示す。単独の検出エレクトロニクスとの組み合わせにおいて1つのディテクタ120を利用して全てのレーザー電流を測定することは、システムにおけるノイズを増やす。しかしながら、複数の測定ビーム111’、112’、113’による利点は、追加的なノイズによる欠点よりも大きいことを、モデル計算は示している。共通のディテクタ120及びASIC(評価部140)を有する複数のレーザー111、112、113は、カーブ242により示されるように検出粒子数を増やす。カーブ244は、1つのASICを有する1つのディテクタがレーザーごとに使用されるリファレンスを示す。
【0044】
図2及び図3を利用することにより、信頼性の高い速度測定(値)がシングル・フォトディテクタ信号から決定できることを議論する。これを説明するために、センサーは平らなエリア上を検出しているものと仮定し、そのエリア内での風速は支配的にx,y平面内にあるものとする。通常、風速は、x及びy方向の速度成分の平方根によりにより導出される。単独のディテクタ120及び評価部140(フォトダイオード/エレクトロニクス)のケースでは、vx及びvyの間で区別はできない。以下の数式により与えられる平均的な速度vavを決定することが可能であるのみである。
【0045】
vav=sqrt(2*(Σvi2)/n)
viは共通評価部140との組み合わせにおいて共通ディテクタ120(ASICとの組み合わせにおけるフォト・ダイオード)で観測されるi番目の速度の絶対値であり、nは検出された粒子数により与えられる測定結果数である。このケースでは、粒子検出レートに対する速度変化は緩やかであるという事実が使用されている。風向が45度である場合、x及びy方向間の区別は不可能であるという事実によらず、平均速度の正確な数値が得られる。風向が0又は90度である場合、風速は、各レーザーに対して検出される粒子数に依存する。レーザー当たりの粒子数が等しい場合(双方ともn/2である場合)、気流速度に対する正確な数値が導出されるであろう。しかし、レーザー当たりの検出粒子数は異なり得る。検出される粒子の数におけるこれらの統計的な変動は、速度測定値の誤差を招く。図2は、或る測定時間の間に検出される粒子の数を示し、平均的に15個の検出粒子をもたらしている。標準偏差はn=15に関して4粒子である。図3は、x及びyディテクタに対する2項確率分布が15検出粒子に関して与えられていることを示す。当然に、レーザー111,112ごとに平均的に7.5粒子が検出される。標準偏差は、p(1-p)n=0.5*0.5*15=1.9個の粒子である(p=0.5)。速度がx軸(又はy軸)に平行であって最大粒子数がゼロ速度方向で観察されるという最悪の状況の場合、速度の誤差は次の数式で与えられる:
sqrt(2*(7.5*v2)/15)/sqrt(2*(5.6*v2)/15)=1.16 (For 1σ)
検出される粒子の数は速度の立方根に比例するので、粒子数の誤差は5%でしかない。この誤差は、15サンプルにおける粒子検出誤差それ自体よりかなり小さい(25%,1シグマ)。これは、速度検出が、多くのアプリケーションに関し、単独の評価部140(例えば、ASIC)との組み合わせにおける単独のディテクタ120(例えば、フォトダイオード)のケースで十分に正確であることを意味する。
【0046】
平均速度は、3つのレーザー111,112,113を含む3次元構成の場合、以下の数式を利用することにより決定される:
vav=sqrt(3*(Σvi2)/n)
測定ビーム111’,112’,113’が互いに直交してはいないが、互いに同じ角度を包囲する場合(これは、個々のレーザーの方向ベクトルの内積が同じであることを意味する)、速度ベクトル係数の推定は、2つ又は3つのレーザーに基づいて速度に関して最も確からしい係数を発見するために、得られた速度/周波数に最尤法を適用することにより行われることが可能である。これらの係数に関し、以下のような速度ベクトルの大きさを算出することが可能である。
【0047】
【数1】
この場合、速度推定の誤差が生じる。速度の大きさは、グラム行列(the Gram matrix)G_ij=<e_i|e_j>により修正される。この行列の固有値から、生じる誤差を決定することが可能である。
【0048】
要するに、全ての測定ビーム111’,112’,113’が互いに同じ角度(例えば90度の角度)を包囲する場合、誤差は最小になる。例えば、60°の角度の場合、速度推定の誤差は2という因子として算出されることが可能であり、PM2.5の推定において、2の立方根≒1.25という誤差をもたらす。従って、2レーザー構成の場合の2つの測定ビーム111’,112’、或いは3レーザー構成の場合の3つの測定ビーム111’,112’,113’が、90°の角度を挟むことは、好ましいけれども絶対に必要なことではない。
【0049】
従って、1つのディテクタ120との組み合わせにおける2つ又は3つのレーザー111,112,113を利用することにより、粒子の数を決定できるようにすることが可能である。更に、測定ビーム111’,112’,113’を向け直すために、光学デバイス150が必要とされる。(例えば、100ミクロンのように)チップに密接したレーザー(特に、VCSEL)から発射されつつ、様々な方向でビームの焦点を合わせることが可能であるような光学デバイス150の具体例が、以下、説明される。
【0050】
図4は第1レーザー・センサー・モジュールの原理的な概略図を示す。第1レーザー・センサー・モジュールは2つの面発光レーザー(VCSEL)111,112を有する。2つのレーザー111,112は共通の半導体基板上に並べられ、共通のボトム電極10を有する。第1レーザー・センサー・モジュールは、1つ以上の感光層を有する検出層14を更に有し、1つ以上の感光層は2つのレーザー111,112のレーザー・キャビティ内の光学的な定在波の変動を決定するために配置されている。共通ボトム電極10及び検出電極15を利用してフォト電流が測定される。第1レーザー111及び第2レーザー112のレーザー・キャビティは異なるメサ(different mesas)に配置される。レーザー111,112の各々は、ボトム誘電ブラッグ・リフレクタ(a bottom Dielectric Bragg Reflector)16と、活性層17と、トップDBR18と、トップ電極19とを有する。共通ボトム電極10及びトップ電極19により駆動電流を提供することにより、双方のレーザーが同時に容易に駆動されることが可能であるように、好ましくは2つのレーザー111,112のトップ電力19は電気的に接続される。第1レーザー111は第1測定レーザー111’を放出するように構成される。第2レーザー112は第2測定レーザー112’を放出するように構成される。共通の光学デバイス150は第1測定ビーム111’及び第2測定ビーム112’をリダイレクトするように構成され、それにより、リダイレクトされた双方の測定ビーム111’,112’の延長線が、それらの測定ビームが同一平面内に存在する場合に仮想的な交点で好ましくは90°の角度を為すようにする。2つの測定ビームの方向に対応する方向ベクトルは、2次元的な粒子の流れ(例えば、表面に平行な風)に沿う平面の方に好ましくは傾斜している平面を張り(span a plane)、それにより2次元的な粒子流の全てのコンポーネントが容易に測定されることが可能であるようにする。
【0051】
図5は第2レーザー・センサー・モジュールの原理的な概略図である。この構成は図4に関して説明したものとほぼ同じである。表面回折格子を有する2つのレーザー111,112(VCSEL)が共通基板上に配置される。光学デバイス150はこの表面回折格子で構成される。測定ビーム111’,112’の放出方向の方向ベクトルが90度の角度を挟むように、表面回折格子が配置される。測定ビーム111’,112’は,方向ベクトルにより張られる平面と同一な平面又は平行な平面内に配置されてよい。光学デバイス150は、例えば後述するレンズのような更なる光学要素を選択的に含んでいてもよい。
【0052】
図6は第1粒子センサー100の原理的な概略図を示す。第1粒子ディテクタは第1レーザー111及び第2レーザー112を有する。双方のレーザー111,112は、同一方向にレーザー光を放出するように構成されるサイド・エミッタ(side emitters)であってもよい。上述したように個々の測定ビーム111’,112’を方向付けるために、光学デバイス150が各レーザー111,112に選択的に結合される。光学デバイス150は、測定ビーム111’,112’を偏向させる表面回折格子を有する。表面回折格子は、(例えば、図4に示されるVCSELのような)レーザー111,112の製造工程における半導体プロセスを利用して製造される。第1粒子センサー100の表面に平行な粒子流に含まれる粒子によって第1又は第2測定ビーム111’,112’が反射された後に、自己混合干渉信号が生成される。自己混合干渉信号は、共通ディテクタ120により検出される。検出される自己混合干渉信号は、評価部140を利用することにより受信され評価される。レーザー111,112は電気ドライバ130により駆動させられる。評価部140及び電源により生成される電気的な測定結果は、共通のインターフェース135により提供されてもよい。代替的に、個別的なインターフェースが使用されてもよい。
【0053】
図7は第2粒子センサー100の平面視による原理的な概略図を示す。3つのレーザー111,112,113は同一方向に測定ビーム111’,112’,113’を放出するように構成される。この場合、光学デバイス150は、第1測定ビーム111’及び第2測定ビーム112’が、第2測定ビーム112’及び第3測定ビーム113’と、及び第3測定ビーム113’及び第1測定ビーム111’と同じ角度を挟むように構成される。測定ビーム111’,112’,113’により囲まれる角度は好ましくは90°である。従って第2粒子センサー110は3次元平均速度を決定することが可能である。第2粒子センサー100は、図示されていない、上述したような共通のディテクタ120、評価部140、電気ドライバ130、及び1つ以上のインターフェースを更に有する。選択的に、光学ドライバ150は各レーザー111,112,113に光学的に結合される回折格子を有していてもよい。
【0054】
図8は光学デバイス150により構成され得る第1マイクロ光学コンポーネント151aの原理的な概略図である。マイクロ光学コンポーネント151aはウェファ・レベルのミラーから構成される。例えば、151aは紫外線硬化レプリカ材料(a UV-curing replica material)により構成されることが可能である。ガラス成形又は研磨のような他の技術も可能である。このケースでは、ミラーは、第1測定ビーム111’をリダイレクトするような内部全反射に基づく。第1レーザー111の中心と第1マイクロ光学コンポーネント151aの端との間の距離x1は、例えばx1=0.05mmである。第1マイクロ光学コンポーネント151aの高さは、例えばy1=0.16mmである。
【0055】
図9は第1光学デバイス150の一部分の原理的な概略図を示す。その部分は、第1マイクロ光学コンポーネント151aとフォーカシング・エレメント151bとを含む。フォーカシング・エレメント151bは1mm未満のレンズ・サイズを有するレンズであり、光学デバイスの一部分の高さ全体y2は、y2=1.1mmである。レンズは、第1測定ビーム111’をフォーカス領域155に集束させるように構成される。各々のレーザー111,112,113は第1光学デバイス150のそのような部分に対して指定される。マイクロ光学コンポーネント151a及びフォーカシング・エレメント151bは明確化の理由で別個のエレメントとして示されている。2つ又は3つのそのような第1マイクロ光学コンポーネント151aと、2つ又は3つのそのようなフォーカシング・エレメント151bとを、1つの統合された光学デバイス150に統合することが好ましいかもしれない。1つのフォーカシング・エレメント151bが、関連する第1マイクロ光学コンポーネント151aにより2つ、3つ、4つ或いはそれ以上のレーザー111から第1測定ビーム111’を受信し、それによりレーザーのアレイが第1測定ビーム111’の束を放出するために使用されるようにすることが可能である。同様なことは、図9,10,11及び12に関して説明される以下の構造に適用されてもよい。
【0056】
図10は、第2マイクロ光学コンポーネント151aの原理的な概略図である。第1マイクロ光学コンポーネント151aは、このケースでは好ましくは第1レーザー111に光学的に結合されるトロイダル・マイクロ光学ウェッジ(a toroidal micro-optical wedge)であり、それにより、第1測定ビーム111’は、他の第2測定ビーム112’と及び3次元レーザー・センサー・モジュールの場合には第3測定ビーム113と所定の角度を挟むように、意図される方向に方向付けられる。第1レーザー111の中心と第2マイクロ光学コンポーネント151aとの間の距離x1は、x1=0.04である。第1マイクロ光学コンポーネント151aの高さは、y1=0.07mmである。
【0057】
図11は、図9で説明された第2マイクロ光学コンポーネント151aと、第2フォーカシング・エレメント151bと、光測定ウィンドウ151cとを含む第2光学デバイス150の一部分の原理的な概略図を示す。第2フォーカシング・エレメント151bは、図8に関して説明されたものに類似するレンズである。第2マイクロ光学コンポーネント151a及び第2フォーカシング・エレメント151bの全体の高さは、y2=1.3mmである。
【0058】
図12は、第3マイクロ光学コンポーネント151aの原理的な概略図である。第3マイクロ光学コンポーネント151aは、このケースでは好ましくは第1レーザー111に光学的に結合されるレプリカ・ウェッジ(a replica wedge)であり、それにより、第1測定ビーム111’は、意図される方向に方向付けられる。第1レーザー111の中心と第2マイクロ光学コンポーネント151aとの間の距離x1は、x1=0.04である。第1マイクロ光学コンポーネント151aの高さは、y1=0.08 mmである。
【0059】
図13は、図11で説明された第3マイクロ光学コンポーネント151aと、第3フォーカシング・エレメント151bと、光測定ウィンドウ151cとを含む第3光学デバイス150の一部分の原理的な概略図を示す。第3フォーカシング・エレメント151bは、ウェッジ・レンズであり、第3マイクロ光学コンポーネント151a及び第3フォーカシング・エレメント151bの全体の高さは、y2=1.3mmである。
【0060】
図14は、第4マイクロ光学コンポーネント151aの原理的な概略図を示す。第3マイクロ光学コンポーネント151aは、このケースでは、第1測定ビーム111’が意図される方向に方向付けられるように、第1レーザー111に光学的に結合され且つ取り付けられるブレーズド回折格子(a blazed grating)である。この傾斜した回折格子構造は、或る回折次数で最大の効率をもたらす。格子のピッチは1ミクロンのオーダーである。ブレーズド回折格子は、意図される方向に測定ビーム111’,112’,113’を方向付けるために、各レーザーの前方で異なる向きに配置されてもよい。第1光学デバイスは、例えば図11及び13に関連して説明されたように、フォーカシング・エレメント151b及び光測定ウィンドウを含んでいてもよい。
【0061】
図15は、特定のセンサー100を含むモバイル通信デバイスの原理的な概略図を示す。粒子センサーは、第1測定ビーム111’及び第2測定ビーム112’を放出するように構成され、これらのビームは角度α=90°を為す。モバイル通信デバイス190は、ユーザー・インターフェース191と、処理デバイス192と、メイン・メモリ・デバイス193とを含む。メイン処理デバイス192は、メイン・メモリ・デバイス193とレーザー・センサー・モジュール100とに接続される。メイン処理デバイス192は、上述した評価部140の機能のうちの少なくとも一部分を含む。メイン処理デバイス192は、粒子検出に関連するデータをメイン・メモリ・デバイス193に保存する。代替的な実施形態において、メイン処理デバイス192及びメイン・メモリ・デバイス193は、粒子センサー100を利用することにより提供されるデータを準備及び適用するだけのために使用され、以て、データはユーザー・インターフェース191によりモバイル通信デバイス190のユーザーに提示されることが可能である。粒子センサー100は、モバイル通信デバイス190の電源により給電される。モバイル通信デバイス190は方向検出デバイス(図示せず)を更に含んでいてもよい。方向検出デバイスは、例えば、グランドに対するモバイル通信デバイス190の相対的な位置を決定するために構成されていてもよい。方向通信デバイスは、粒子センサー100により提供されるデータと、方向検出デバイスにより提供されるデータとを組み合わせるために、評価部140又はメイン処理デバイスに結合されてもよい。方向検出デバイス及び粒子センサー100の結合は、風速及び粒子密度を更に高い信頼性で検出することを可能にし、更に、風向に関する情報を提供してもよい。
【0062】
図16は粒子検出方法の原理的な概略図を示す。ステップ410において、第1測定ビーム111’が第1レーザー111により放出される。ステップ420において、第2測定ビーム112’が第2レーザー112により放出される。ステップ430において、第1測定ビーム111’及び第2測定ビーム112’がリダイレクトされ、それにより、第1測定ビーム111’及び第2測定ビーム112’は45°及び135°の間の角度を挟むようになる。ステップ440において、第1レーザー111の第1レーザー・キャビティ内の第1光波と第2レーザー112の第2レーザー・キャビティ内の第2光波との自己混合干渉信号が、所定の時間期間の間に1つのディテクタ120により決定される。ステップ450において、決定された自己混合干渉信号に基づく少なくとも1つの平均速度が決定される。ステップ460において、決定された平均速度と決定された自己混合干渉信号の数とに基づいて、粒子密度が決定される。
【0063】
図17は楕円スポット形状506の1象限を示す。
【0064】
vav=sqrt(2*(Σvi2)/n)
のように上記の数式により平均速度を決定することは、(測定体積における個々の測定ビーム111’,112’,113’の放出方向に垂直な断面における)有効スポット形状が実質的に円形である限りにおいて妥当である。粒子検出に関して実際のNAを有する光学システムに関し、典型的な結果的なスポットはNA=0.10の場合に図17に示されるような極めて楕円の断面を有する。放出方向に垂直なスポット形状の部分断面図(右上側の四分の一)においてy軸502及びx軸(この図では平面外)に沿って延びる部分は、この例では、z軸504に沿って延びる部分よりかなり小さい(y軸502とz軸504の目盛との間のスケールの相違に留意を要する)。これは、y軸502及びz軸504に沿って粒子が進行している場合に粒子が検出される機会について大きな相違をもたらす。その結果、速度測定値における不正確さ及び結果的な導出されるPM2.5の値の不正確さがもたらされる。この不正確さは、図18に関して説明されるように、2つの直交して配置されるセンサーに関して粒子が進行する角度に依存する。
【0065】
図18は、図17に示される楕円スポット形状に起因する、放出方向及び粒子軌道514の間の角度(度)に関するエラー因子の依存性の一例を示す。レーザー・センサー・モジュール又は粒子センサーの光学デバイス150の開口数(The numerical aperture:NA)はこの例ではNA=0.1である。角度ゼロにおいて、粒子は第1センサーの光学軸に沿って進行し、角度90度において、粒子は第2センサーの光学軸に沿って進行する(α=90)。調査結果は、楕円形状に起因して光ビームに当たる機会は小さくなり、粒子がビーム中を進行する時間は増加することを示す。これは図17からも明らかである。粒子がz軸504に沿って進行する場合、検出のためのエリアは相対的に小さい。しかしながら、粒子がビーム中を進行する時間は相対的に長い。そこで、各測定値に関してv2ではなくt*v2を利用することにより、実際上、スポット断面の代わりにスポット体積に関する尺度が使用され、x-、y-及びz-方向の成分が適切な重みで考慮される。
【0066】
vav=sqrt(2*(Σti*vi2)/n*tav)
ここで、tiはi番目の測定値についての時間(i番目の粒子)であり、viはi番目の粒子について測定された速度であり、tav=(t1+t2+...ti...+tn)/nであり、nは個々の時間期間において検出された全ての粒子数である。楕円ビームに起因するエラー因子は、ウェイトを伴う数式を利用して再び分析される。このケースでは、楕円ビーム形状は、図17のように与えられる形状の最大幅及び最大長を有する寸法の四角いボックスにより簡略化される。時間は、角度の関数として、このボックスを通過する距離から決定される。その結果は図19に与えられる。
【0067】
図19は、ウェイトとともに数式を利用して楕円スポット形状を考慮することによるエラー因子512の低減(補償されたエラー因子518)を、角度514の関数として示す。エラー因子512は、20%未満の全ての角度に関して削減されている。楕円率に関する補正に必要な時間tは、信号持続時間の決定により測定において導出される。これは時間ドメインで行われることが可能であるが、粒子のFFT検出に関して最適なブロックサイズを調べることにより周波数ドメインえ行われることも可能である。従って評価部140は測定体積におけるスポット形状の楕円率を補償するように構成されてよい(その測定体積において、個々の測定ビーム111’,112’,113’を横切る粒子は、個々の測定ビーム111’,112’,113’についての検出可能な自己混合干渉信号を生成するために十分なフィードバックを提供する)。
【0068】
本発明の基本的な考えは、粒子検出のために光学デバイス150との組み合わせにおいて、好ましくは1つの半導体チップ及び唯1つの好ましくは統合されるディテクタ120上に2つ以上のレーザー111,112,113を含む簡易なレーザー・センサー・モジュールを提供することである。測定ビーム111’,112’,113’全てが同じ角度(好ましくは90°)を挟むように、測定ビーム111’,112’,113’をリダイレクトする。この構成は、速度ベクトルの成分を決定できないという事実によらず、粒子の平均速度の決定を可能にする。検出される粒子の数は粒子速度の立方根に比例するので、統計的な変動により導入されるエラーは許容可能である。従って、決定される速度のエラーに起因する粒子数のエラーは、粒子速度のエラーより小さい。
【0069】
本発明が図面及び上記の記載により詳細に説明及び記述されてきたが、そのような説明及び記載は模範的又は例示的であり、限定ではないように解釈されるべきである。
【0070】
本開示を理解することにより、他の修正が当業者にとって明らかになるであろう。そのような修正は、当該技術分野で既に知られている他の特徴、及び本願で既に説明された特徴に代替的又は追加的に使用されてよい他の特徴を包含してもよい。
【0071】
開示される実施形態に対する変形例は、図面、本開示及び添付の特許請求の範囲を学ぶことにより、当業者により理解及び把握されることが可能である。特許請求の範囲において、「有する(comprising)」という言葉は他のエレメント又はステップを排除しておらず、「或る(“a” or “an”)」という不定冠詞的な語は複数のエレメント又はステップを排除していない。所定の複数の事項が互に異なる従属請求項で引用されているという唯それだけの事実は、これらの事項の組み合わせが有利に使用され得ないことを示すわけではない。
【0072】
特許請求の範囲における如何なる参照符号もその範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0073】
10 共通のボトム電極
12 基板
14 検出層
15 検出電極
16 ボトムDBR
17 活性層
18 トップDBR
19 トップ電極
100 粒子センサー
111 第1レーザー
111’ 第1測定ビーム
112 第2レーザー
112’ 第2測定ビーム
113 第3層
113’ 第3測定ビーム
120 ディテクタ
130 電気ドライバ
135 インターフェース
140 評価部
150 光学デバイス
151a マイクロ光学コンポーネント
151b フォーカシング・エレメント
151c 測定ウィンドウ
155 フォーカス領域
160 空調システム
162 エアー・ムーバー
164 フィルター・システム
190 モバイル通信デバイス
191 ユーザー・インターフェース
192 メイン処理デバイス
193 メイン・メモリ・デバイス
230 1分当たりの粒子数
240 レーザー数
242 全てのレーザーにつき1つのディテクタである場合に検出された粒子
244 レーザーごとに1つのディテクタである場合に検出された粒子
210 確率
220 粒子数
222 粒子数に対応する検出確率
224 確率分布関数
310 頻度
322 粒子数に対応する検出の頻度
324 x及びyディテクタにおける粒子の分布関数
410 第1測定ビームを放出する
420 第2測定ビームを放出する
430 測定ビームをリダイレクトする
440 自己混合干渉信号を決定する
450 平均速度を決定する
460 粒子密度を決定する
502 y軸に沿って延びる部分(マイクロメートル)
504 z軸に沿って延びる部分(マイクロメートル)
506 楕円スポット形状
512 エラー因子
514 放出方向及び粒子軌道の間の角度
516 角度の関数としてのエラー因子
518 角度の関数としての補償エラー因子
α 測定ビームにより囲まれる角度
x1 マイクロ光学コンポーネントの半径
y1 マイクロ光学コンポーネントの高さ
y2 マイクロ光学コンポーネント及びフォーカシング・エレメントの高さ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0074】
【特許文献1】中国特許出願公開第102564909号明細書
【特許文献2】国際公開第 02/37410号
【非特許文献】
【0075】
【非特許文献1】“Laser diode self-mixing technique for sensing applications”, Giuliani, G.; Norgia, M.; Donati, S. & Bosch, T. , Laser diode self-mixing technique for sensing applications, Journal of Optics A: Pure and Applied Optics, 2002, 4, S. 283 - S. 294
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【手続補正書】
【提出日】20181120
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子流の未知の速度ベクトルを有する粒子流の粒子密度を決定するように構成される粒子センサーであって、粒子を検出するレーザー・センサー・モジュールを有し、前記レーザー・センサー・モジュールは:
第1測定ビームを第1検出ボリュームへ放出するように構成される少なくとも第1レーザー、及び第2測定ビームを第2検出ボリュームへ放出するように構成される少なくとも第2レーザー;
前記第1測定ビーム及び前記第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも前記第1測定ビームをリダイレクトするように構成される光学デバイス;
前記第1検出ボリューム内の粒子により引き起こされる、前記第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、前記第2検出ボリューム内の粒子により引き起こされる、前記第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを決定するように構成される1つの共通のディテクタ;
を有し、前記粒子センサーは評価部を更に有し、前記評価部は、決定された自己混合干渉信号に反応して前記ディテクタにより生成される検出信号を受信するように構成され、前記評価部は、所定の時間期間に受信される、前記第1検出ボリューム及び前記第2検出ボリューム内の粒子により引き起こされる検出信号により、粒子の少なくとも平均速度を決定するように更に構成され、前記評価部は、前記第1検出ボリューム及び前記第2検出ボリュームにおける所定の時間期間において決定される自己混合干渉信号の数と少なくとも1つの平均速度とに基づいて前記粒子密度を決定するように更に構成される、粒子センサー。
【請求項2】
前記レーザー・センサー・モジュールは、第3測定ビームを放出するように構成される少なくとも第3レーザーを有し、前記光学デバイスは、前記測定ビームのうちの少なくとも2つを、測定ビームが互いに同じ角度を挟むようにリダイレクトするように構成され、前記ディテクタは、前記第3レーザーの第3レーザー・キャビティ内の第3光波の少なくとも第3自己混合干渉信号を決定するように構成される、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項3】
前記測定ビームは相互に90°の角度を挟む、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項4】
前記少なくとも第1レーザー及び前記少なくとも第2レーザーは、共通の半導体チップに提供される半導体層を有する、請求項1、2又は3に記載の粒子センサー。
【請求項5】
前記ディテクタは、前記半導体層内に統合される、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項6】
前記光学デバイスは回折格子を含む、請求項1に記載の粒子センサー。
【請求項7】
前記光学デバイスは、前記半導体層内に統合される表面回折格子を含む、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項8】
前記光学デバイスは、レーザーにより放出される測定ビームをリダイレクトするマイクロ光学コンポーネントを有し、各々のマイクロ光学コンポーネントは1つのレーザーに取り付けられる、請求項4に記載の粒子センサー。
【請求項9】
前記光学デバイスは各々の測定ビームに関連する少なくとも1つのフォーカシング・エレメントを更に有し、前記少なくとも1つのフォーカシング・エレメントは個々の測定ビームをフォーカス領域に集束させるように構成される、請求項8に記載の粒子センサー。
【請求項10】
前記評価部は個々の検出ボリュームにおけるスポット形状の楕円率を補償するように構成され、前記スポット形状の楕円率は、前記個々の測定ビームの方向に垂直な前記個々の測定ビームの断面により与えられる、請求項1ないし9のうちの何れか一項に記載の粒子センサー。
【請求項11】
前記粒子センサーは電気ドライバを更に有し、前記電気ドライバは、レーザーが測定ビームを放出するように前記レーザーを電気的に駆動するように構成される、請求項1ないし10のうち何れか一項に記載の粒子センサー。
【請求項12】
請求項1ないし11のうち何れか一項に記載の粒子センサーを有する空気清浄器、センサー・ボックス、又はウェアラブル・デバイス。
【請求項13】
粒子流の未知の速度ベクトルを有する粒子流の粒子密度を決定する粒子検出方法であって:
第1レーザーにより少なくとも第1測定ビームを第1検出ボリュームへ放出するステップ;
第2レーザーにより少なくとも第2測定ビームを第2検出ボリュームへ放出するステップ;
前記第1測定ビーム及び前記第2測定ビームが45°及び135°の間の角度を挟むように、少なくとも前記第1測定ビームをリダイレクトするステップ;
前記第1検出ボリューム内の粒子によって引き起こされる、前記第1レーザーの第1レーザー・キャビティ内の第1光波の少なくとも第1自己混合干渉信号と、前記第2検出ボリューム内の粒子によって引き起こされる、前記第2レーザーの第2レーザー・キャビティ内の第2光波の少なくとも第2自己混合干渉信号とを、所定の時間期間内に1つの共通のディテクタにより決定するステップ;
前記第1検出ボリューム及び前記第2検出ボリューム内の粒子により引き起こされる決定された前記自己混合干渉信号に基づいて少なくとも1つの平均速度を決定するステップ;
決定された前記平均速度と前記所定の時間期間における前記第1検出ボリューム及び前記第2検出ボリュームにおける決定された自己混合干渉信号の数とに基づいて前記粒子密度を決定するステップ;
を含む粒子検出方法。
【請求項14】
第1時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第1平均速度を決定する追加的なステップ;
第2時間期間において決定された自己混合干渉信号に基づいて少なくとも第2平均速度を決定する追加的なステップ;
前記第1及び第2時間期間を含む前記所定の時間期間において決定される自己混合干渉信号の数を決定する追加的なステップ;
前記少なくとも第1平均速度と、前記少なくとも第2平均速度と、決定された自己混合干渉信号についての対応する前記数とに基づいて、前記粒子密度を決定する追加的なステップ;
を含む請求項13に記載の粒子検出方法。
【請求項15】
請求項1ないし11のうちの何れか一項に記載の粒子センサーに含まれる少なくとも1つのメモリ・デバイス、又は前記粒子センサーを含むデバイスの少なくとも1つのメモリ・デバイスに保存されることが可能なコード手段を有するコンピュータ・プログラムであって、
前記コード手段は、請求項13又は14に記載の粒子検出方法が、前記粒子センサーに含まれる少なくとも1つの処理デバイスにより、或いは前記粒子センサーを含む前記デバイスの少なくとも1つの処理デバイスにより実行されることが可能である、コンピュータ・プログラム。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
第3側面によれば、コンピュータ・プログラム・プロダクトが提示される。コンピュータ・プログラム・プロダクトはコード手段を有し、コード手段は、請求項1ないし11のうちの何れか一項に記載の粒子センサーの少なくとも1つのメモリ・デバイス、又は粒子センサーを有するデバイスの少なくとも1つのメモリに保存されることが可能である。コード手段は、請求項13又は14に記載の方法が、請求項1ないし11のうちの何れか一項に記載のレーザー・センサーの少なくとも1つの処理デバイスにより、或いはレーザー・センサーを含むデバイスの少なくとも1つの処理デバイスにより実行されることが可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
請求項1ないし11のうち何れか一項に記載のレーザー・センサー、及び請求項13又は14による方法は、類似する及び/又は同一の実施形態(特に、従属請求項で規定されるもの)を含んでよいことが、理解されるべきである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
【特許文献1】中国特許出願公開第102564909号明細書
【特許文献2】国際公開第 02/37410号
【特許文献3】欧州特許第2171811号明細書
【国際調査報告】