(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019522901
(43)【公表日】20190815
(54)【発明の名称】トランス装置及びそれを製造する方法
(51)【国際特許分類】
   H01F 17/04 20060101AFI20190719BHJP
   H01F 41/04 20060101ALI20190719BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20190719BHJP
   H01F 27/08 20060101ALI20190719BHJP
   H01F 27/30 20060101ALI20190719BHJP
   H01F 17/00 20060101ALI20190719BHJP
【FI】
   !H01F17/04 A
   !H01F41/04 B
   !H01F27/29 125
   !H01F27/08 101
   !H01F27/30 160
   !H01F17/00 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】2018567120
(86)(22)【出願日】20170516
(85)【翻訳文提出日】20190206
(86)【国際出願番号】EP2017061703
(87)【国際公開番号】WO2017220255
(87)【国際公開日】20171228
(31)【優先権主張番号】102016211085.3
(32)【優先日】20160622
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA
(71)【出願人】
【識別番号】500045121
【氏名又は名称】ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】ZF FRIEDRICHSHAFEN AG
【住所又は居所】ドイツ連邦共和国、88046 フリードリヒスハーフェン、レーヴェンターラー・シュトラーセ、20
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186716
【弁理士】
【氏名又は名称】真能 清志
(72)【発明者】
【氏名】トーマス ボッシュ
【住所又は居所】ドイツ国 88214 ラーベンスブルク ヒュッテンベルクシュトラーセ 52
【テーマコード(参考)】
5E043
5E062
5E070
【Fターム(参考)】
5E043AA05
5E043AA08
5E043EB05
5E043FA01
5E062DD01
5E062FF01
5E062FF02
5E070AA11
5E070CB06
5E070CB12
5E070CB16
5E070CB17
5E070DA18
5E070EA02
(57)【要約】
トランス装置(200)は、トランスコア(210)と、少なくとも1つの一次巻線と、少なくとも1つの二次巻線と、を備える。さらにトランス装置(200)が、インサート(220)と、回路基板(230)と、を備える。少なくとも1つの一次巻線がインサート(220)に配置されている。また、少なくとも1つの二次巻線が回路基板(230)に配置されている。この場合、インサート(220)、回路基板(230)、及びトランスコア(210)が、相互に結合可能である又は結合されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスコア(210)と、少なくとも1つの一次巻線(460)と、少なくとも1つの二次巻線(670)と、を備えるトランス装置(200)であって、前記トランス装置(200)が、インサート(220)と、回路基板(230)とを有し、前記少なくとも1つの一次巻線(460)が前記インサート(220)に配置され、前記少なくとも1つの二次巻線(670)が前記回路基板(230)に配置され、前記インサート(220)、前記回路基板(230)、及び前記トランスコア(210)が、相互に結合可能である又は結合されているトランス装置(200)。
【請求項2】
請求項1に記載のトランス装置(200)であって、前記インサート(220)が少なくとも1本のリッツ線(422)及び1つの電気絶縁材(424)を備え、前記少なくとも1本のリッツ線(422)が前記電気絶縁材(424)中に埋め込まれていることを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項3】
請求項1に記載のトランス装置(200)であって、前記インサート(220)が更なる回路基板を備え、前記少なくとも1つの一次巻線(460)が、前記更なる回路基板に配置されていることを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載のトランス装置(200)であって、前記インサート(220)が少なくとも1つの圧入素子(225;725)を備え、前記インサート(220)を前記回路基板(230)と結合させるために、前記圧入素子(225;725)が前記回路基板(230)中に圧入されることを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項5】
請求項4に記載のトランス装置(200)であって、前記インサート(220)が複数の圧入素子(225;725)を備え、前記複数の圧入素子(225;725)のうちの2つの圧入素子(725)は、前記一次巻線(460)用の電気接続として形成されていることを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載のトランス装置(200)であって、前記回路基板(230)が複数の層(531、532、533、534、535、536)を備え、前記少なくとも1つの二次巻線(670)が、前記回路基板(230)の少なくとも1つの層(531、532、533、534)として形成されていることを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一項に記載のトランス装置(200)であって、前記回路基板(230)が、少なくとも1つのスルーコンタクト(537)を備え、前記少なくとも1つのスルーコンタクト(537)が、前記回路基板(230)の全ての層(531、532、533、534、535、536)を貫通することを特徴とするトランス装置(200)。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載のトランス装置(200)であって、前記回路基板(230)から及び/又は前記インサート(220)からの熱を放熱させる少なくとも1つのヒートシンク(240)を特徴とし、前記回路基板(230)が、前記少なくとも1つのヒートシンク(240)と前記インサート(220)との間に、配置可能である又は配置されているトランス装置(200)。
【請求項9】
請求項8に記載のトランス装置(200)であって、前記回路基板(230)から前記少なくとも1つのヒートシンク(240)へ放熱させる導熱層(250)を特徴とし、前記導熱層(250)が、前記回路基板(230)と前記少なくとも1つのヒートシンク(240)との間に、配置可能である又は配置されているトランス装置(200)。
【請求項10】
トランス装置(200)を製造する方法(800)であって、前記方法(800)が、前記トランス装置(200)の少なくとも1つの一次巻線(460)をインサート(220)に配置する、インサート(220)を成形するステップ(810)と、前記トランス装置(220)の少なくとも1つの二次巻線(670)を回路基板(230)に配置する、回路基板(230)を構成するステップと、前記インサート(220)、前記回路基板(230)、及びトランスコア(210)を、相互に結合するステップ(830)と、を含むことを特徴とする方法(800)。
【請求項11】
請求項10に記載の方法(800)であって、前記成形するステップ(810)において、少なくとも1本のリッツ線(422)を、電気絶縁材(424)中に埋め込むことを特徴とする方法(800)。
【請求項12】
請求項10に記載の方法(800)であって、前記成形するステップ(810)において、前記少なくとも1つの二次巻線(670)で更なる回路基板を構成することを特徴とする方法(800)。
【請求項13】
ユニット(910;920;930)を備える装置(900)であって、前記ユニット(910;920;930)が請求項1〜12の何れか一項に記載の方法(800)のステップを実行するよう構成されている装置(900)。
【請求項14】
コンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータプログラム製品が装置上で実行される際に、請求項1〜13の何れか一項に記載の方法(800)を実行するプログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランス装置、トランス装置を製造する方法、対応する装置、及び対応するコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
ガルバニック絶縁を備えるトランスは、例えば、一次側及び二次側でフェライトコアの周りに銅線を巻き回して製造することができる。この目的のために、更に、例えばその巻線を回路基板内部で実現することができる平面トランスの可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この背景を鑑みて、本発明の課題は、主請求項による、改善されたトランス装置、トランス装置を製造する改善された方法、改善された装置、及び改善されたコンピュータプログラム製品を提供することである。有利な実施形態は、従属請求項及び以下の説明から明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態により、特に、一次巻線を備える圧入素子と、二次巻線を備える回路基板に基づく平面トランスとの組み合わせを提供することができる。従って、ハイブリッドトランス又はハイブリッド平面トランスを実現できる。この場合、例えば、従来の巻線トランスの利点を、平面トランスの利点と組み合わせることができる。この場合、特に一次巻線及び二次巻線を、構造的に分離された相互に接続可能なユニットに配置することができる。これらのユニットのうち、少なくとも1つのみを、回路基板として設計することができる。
【0005】
有利なことに、本発明の実施形態により、特に組み合わせることによって、回路基板構造の複雑性を、完全な平面構造で設計されたトランスと比較して低減できる。さらに、例えば回路基板内部の一次巻線を省略することによって、特に、いわゆる埋め込みビアである埋め込みスルーコンタクトを回路基板内部において避けることができる。従って、回路基板の構造を単純化することができる。さらに、特に空間距離及び沿面距離をも、例えばプラスチック製のインサートによって実現することができるため、回路基板内部で考慮される必要はない。特に、巻数比に応じて、回路基板層の数又は回路基板における層の数を低減することもできる。例えば、単に例示的に5:1:1又は16:1:1の巻数比に応じて、少なくとも2又は4層を低減できる。特に、トランスコアにおいて利用可能な巻線窓の銅充填度も高めることができる。
【0006】
従来の巻線トランスと比較して、例えば、特に放熱又は熱除去を改善可能である。また、製造を単純化可能、空間距離及び沿面距離を単純な方法で実現可能、電気的接触をも、ねじ留め又は半田付けとは異なる方法で実現可能、高電流用途においても構造技術及び接続技術を単純化可能、また漏洩インダクタンスを低減可能である。
【0007】
単一の回路基板において構成された平面トランスと比較して、特に、巻線窓を利用するための回路基板の層の数を低減できる。さらに、例えば高電圧電位が作用する可能性のある一次巻線は、空間距離及び沿面距離又は絶縁距離に関して、低減された要件のみを満たすだけでよい。
【0008】
トランスコアと、少なくとも1つの一次巻線と、少なくとも1つの二次巻線と、を備えるトランス装置を提供する。トランス装置が、インサートと、回路基板と、を備える。少なくとも1つの一次巻線がインサートに配置されている。少なくとも1つの二次巻線が回路基板に配置されている。インサート、回路基板、及びトランスコアが、相互に結合可能である又は結合されている。
【0009】
トランス装置は、ガルバニック絶縁を備えるトランス装置として設計することができる。トランスコアは、フェライトコア又は鉄心として設計することができる。インサートは、機械的に及び任意追加的に電気的に、回路基板と結合可能である又は結合されてよい。
【0010】
一実施形態によれば、インサートは少なくとも1本のリッツ線及び1つの電気絶縁材を備えることができる。この場合、少なくとも1本のリッツ線は電気絶縁材中に埋め込まれてよい。電気絶縁材は、プラスチック材料を備えることができる。少なくとも1本のリッツ線は、高周波リッツ線であってよい。そうした実施形態は、特に高周波リッツ線に基づく一次巻線によって、ライン断面積全体の増加に起因する一次伝導損失の低減を達成できる、という利点を提供する。空間距離及び沿面距離は、更に、プラスチックキャリア中への埋め込みによって、簡単な方法で実現できる。
【0011】
代替的に、インサートは更なる回路基板を備えることができる。少なくとも1つの一次巻線は、更なる回路基板に配置されてよい。そうした実施形態は、少なくとも1つの一次巻線への電流負荷が低減されると、インサートを、更なる回路基板又は追加的な回路基板の形状でもインサートとして実現できる、という利点を提供する。両方の回路基板の層の数を、こうした変更実施形態によって、同様に低減することができる。
【0012】
さらにインサートは、少なくとも1つの圧入素子を備えることができる。インサートを回路基板と結合させるために、圧入素子が回路基板中に圧入される。少なくとも1つの圧入素子は、例えば金属材料から形成されてよい。そうした実施形態は、例えば、少なくとも1つの一次巻線を備えるプラスチックキャリアとして設計されたインサートと、回路基板とを、圧入技術を用いて簡単、迅速かつ確実に、相互に結合させることができる、という利点を提供する。
【0013】
この場合、インサートは複数の圧入素子を備えることができる。この場合、複数の圧入素子のうちの2つの圧入素子は、一次巻線用の電気接続として形成されている。従って2つの圧入素子が、電気的に一次巻線と接続されてよく、回路基板中に圧入されることによって、電気的に接触されてよい。そうした実施形態は、スペース及び労力を節約することができる、という利点を提供する。圧入素子によって、部分的にも、機械的接続と電気的接続の二重機能を行使することができる。
【0014】
回路基板は、複数の層も備えることができる。この場合、少なくとも1つの二次巻線は、回路基板の少なくとも1つの層として形成されてよい。回路基板は、単に例示的に、特に任意の中間層を備える4層で設計することができる。そうした実施形態は、少なくとも1つの二次巻線を、スペースを節約しつつ実現できる、という利点を提供する。
【0015】
さらに、回路基板は、少なくとも1つのスルーコンタクトを備えることができる。この場合、少なくとも1つのスルーコンタクトが、回路基板の全ての層を貫通することができる。そうした実施形態は、特に、回路基板における埋め込みスルーコンタクトを避けることができるため、回路基板を構成する労力を低減できる、という利点を提供する。
【0016】
さらに、トランス装置は、回路基板から、及び追加的又は代替的にインサートからの熱を放熱させるヒートシンクを備えることができる。この場合、回路基板は、少なくとも1つのヒートシンクとインサートとの間に、配置可能である又は配置されてよい。そうした実施形態は、トランス装置における放熱又は熱除去を改善することができる、という利点を提供する。
【0017】
この場合、トランス装置は、回路基板から少なくとも1つのヒートシンクへ放熱させる導熱層を備えることができる。この場合導熱層は、回路基板と少なくとも1つのヒートシンクとの間に、配置可能である又は配置されてよい。導熱層は、両方の方法で、導熱箔として設計することができる。そうした実施形態は、放熱及び導熱の両方を更に改善できる、という利点を提供する。
【0018】
トランス装置を製造する方法を提案する。方法が、トランス装置の少なくとも1つの一次巻線をインサートに配置する、インサートを成形するステップと、トランス装置の少なくとも1つの二次巻線を回路基板に配置する、回路基板を構成するステップと、インサート、回路基板、及びトランスコアを、相互に結合するステップと、を含む。
【0019】
方法を実行することにより、上記のトランス装置を有利に製造することができる。この場合、成形するステップ及び構成するステップは、並行して、又は少なくとも部分的に随意の順序で連続して実行することができる。形成するステップにおいても、及び追加的又は代替的に構成するステップにおいても、トランスコアに対して部分組立を実施することができる。
【0020】
一実施形態により、成形するステップにおいて、少なくとも1本のリッツ線を、電気絶縁材中に埋め込むことができる。電気絶縁材は、プラスチック材料であってよい。そうした実施形態は、インサートを、構成的な労力を抑え、費用対効果に優れて実現することができる、という利点を提供する。
【0021】
代替的に、成形するステップにおいて、少なくとも1つの二次巻線で更なる回路基板を構成することができる。更なる回路基板は、多層構造で設計することができる。この場合、少なくとも1つの二次巻線を、更なる回路基板の少なくとも1つの層として形成することができる。そうした実施形態は、特に、少なくとも1つの一次巻線への電流負荷が低減されると、インサートを、少なくとも1つの平面で設計された二次巻線で実現できる、という利点を提供する。
【0022】
さらに、上記の方法の実施形態のステップを実行するよう構成された装置を提案する。
【0023】
装置は、電気デバイスであってよい。電気デバイスは、例えばセンサ信号である電気信号を処理し、それに応じて制御信号を出力することができる。装置は、1つ以上の適切なインターフェイスを備えることができる。インターフェイスは、ハードウエア及び/又はソフトウエアで構成することができる。ハードウエアによる構成において、インターフェイスは、例えば、装置の機能が実装される集積回路の部分とすることができる。インターフェイスは、それ自体が集積回路であってもよく、又は少なくとも部分的にディスクリート部品から構成することができる。ソフトウエアによる構成において、インターフェイスは、例えば、他のソフトウエアモジュールに加えてマイクロコントローラ上に存在するソフトウエアモジュールとすることができる。
【0024】
プログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品も有利である。プログラムコードは、半導体メモリ、ハードディスクメモリ、または光メモリのような機械可読キャリアに格納されてよく、プログラムがコンピュータ又は装置で実行される際に、上述の実施形態のうちの1つに従う方法を実行するために使用される。
【0025】
本発明は、添付の図面を参照して、以下に例示的に詳説される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】平面トランスの概略的な断面図である。
【図2】本発明の実施形態によるトランス装置の概略的な断面図である。
【図3】図2のトランス装置の部分の概略的な断面図である。
【図4】図2のトランス装置のインサートの概略的な断面図である。
【図5】図2のトランス装置の回路基板の概略的な断面図である。
【図6】図2のトランス装置の回路基板の概略図である。
【図7】図2のトランス装置のインサートの概略図である。
【図8】本発明の実施形態による製造する方法のフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態による装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好適な実施形態に関する以下の記載において,異なる図面に記された類似の作用を有する要素に関しては同一又は類似の符号を使用し,これら要素を繰り返して記載することを控えている。
【0028】
図1は、平面トランス100の概略的な断面図を示す。換言すると、図1は、平面トランス100における、単に例示的な8層回路基板構造を示す。この場合、平面トランス100の一次巻線及び二次巻線は単一の回路基板に配置されている。
【0029】
回路基板の回路基板構造は、図1に示すように、上から下へ以下の層を備える。第1層101、半加工層110又はプリプレグ層110(プリプレグ=予備含浸繊維)、第2層102、コア層120、第3層103、更なる半加工層110、第4層104、更なるコア層120、第5層105、更なる半加工層110、第6層106、更なるコア層120、第7層107、更なる半加工層110、及び第8層108である。
【0030】
この場合、第2層102、第3層103、第6層106、及び第7層107は、一次巻線用に使用される。第1層101、第4層104、第5層105、及び第8層108は、二次巻線用に使用される。
【0031】
回路基板の回路基板構造は、更に、単に例示的なスルーコンタクト130、及び単に例示的な2つの埋め込みスルーコンタクト140又はいわゆる埋め込みビアを供える。
【0032】
図2は、本発明の実施形態によるトランス装置200の概略的な断面図を示す。トランス装置200は、トランスコア210を備える。トランスコア210は、例えばフェライトから形成されている。さらに、トランス装置200はインサート220を備える。トランス装置200の少なくとも1つの一次巻線が、インサート220に配置されている又は形成されている。トランス装置200は回路基板230も備える。トランス装置200の少なくとも1つの二次巻線が、回路基板230に配置されている又は形成されている。
【0033】
インサート220、回路基板230、及びトランスコア210は、機械的に相互に結合されている。この場合、インサート220及び回路基板230は、少なくとも部分的に、トランスコア210に配置されている。インサート220及び回路基板230は、別個の相互に結合されたユニット又は素子を表す。従って、少なくとも1つの一次巻線及び少なくとも1つの二次巻線は、分離された素子に配置されている。換言すると、少なくとも1つの一次巻線がインサート220を用いて実現されている。少なくとも1つの二次巻線は、回路基板230を用いて実現されている。インサート220及び回路基板230に関して、以下に、後続の図面を参照して詳説する。
【0034】
図2に示す本発明の実施形態により、インサート220は複数の圧入素子225を備える。複数の圧入素子225のうち、図面上の制限により、2つの圧入素子225のみが明示されている。圧入素子225は、インサート220を回路基板230と結合させるために、回路基板230中に圧入されるよう形成されている。図2に示すように、圧入素子225は回路基板230中に圧入されている。
【0035】
さらに、図2に示す本発明の実施形態によるトランス装置200は、例示的に、回路基板230から及び/又はインサート220からの熱を放熱させるヒートシンク240を備える。この場合、回路基板230はヒートシンク240とインサート220との間に配置されている。ヒートシンク240は、熱的に、少なくとも回路基板230と結合されている。追加的に、トランス装置200はこの場合、回路基板230からヒートシンク240へ放熱させる導熱層250を備える。導熱層250は、回路基板230とヒートシンク240との間に配置されている。この場合導熱層250は、例示的に導熱箔として設計されている。従ってヒートシンク240が、導熱層250を介して、熱的に、少なくとも回路基板230と結合されている。
【0036】
図3は、図2のトランス装置の部分の概略的な断面図を示す。トランス装置の、トランスコア210、インサート220、及び回路基板230が、図3に示す部分に示されている。トランス装置の一次巻線は、インサート220に配置されている。トランス装置の二次巻線は、回路基板230に配置されている。
【0037】
図4は、図2のトランス装置のインサート220の概略的な断面図を示す。この場合、一次巻線460も明示されている。一次巻線460は、少なくとも1本のリッツ線422又は高周波リッツ線422を用いて実現されている。リッツ線422は、電気絶縁材424中に、封入物として電気絶縁のために埋め込まれている。電気絶縁材424は、例えばプラスチック材料である。従って、インサート220は、リッツ線422又は高周波リッツ線442及び電気絶縁材424を備える。一次巻線460は、リッツ線422又は高周波リッツ線422を用いて形成されている。
【0038】
他の一実施形態により、インサート220は、更なる回路基板を備えることができる又は更なる回路基板として実現されうる。更なる回路基板には、一次巻線が配置されている。
【0039】
図5は、図2のトランス装置の回路基板の概略的な断面図を示す。回路基板230は、平面トランスにおける、二次巻線を備え一次巻線を備えない、例示的な4層回路基板構造を備える。
【0040】
回路基板の回路基板構造は、図5に示すように、上から下へ以下の層を備える。第1層531、コア層535、第2層532、半加工層536又はプリプレグ層536(プリプレグ=予備含浸繊維)、第3層533、更なるコア層535、及び第4層534である。従って、回路基板230は複数の層531、532、533、534、535、及び536を備える。トランス装置の少なくとも1つの二次巻線は、回路基板の少なくとも1つの層531、532、533、及び/又は534として形成されている。
【0041】
回路基板230は、更に、例示的に1つのみのスルーコンタクト537を備える。スルーコンタクト537は、回路基板230の全ての層531、532、533、534、535、及び536を貫通する。
【0042】
図6は、図2のトランス装置の回路基板230の概略図を示す。この場合、回路基板230は、概略的な平面図又は部分的に透明な平面図で示されている。図6において、二次巻線670が回路基板230において明示されている。二次巻線670は、回路基板230において、少なくとも1つの層として又は少なくとも1つの層に、形成されている又は実現されている。
【0043】
図7は、図2のトランス装置のインサート220の概略図を示す。この場合、インサート220は、概略的な平面図又は部分的に透明な平面図で示されている。インサート220の、複数の圧入素子225及び725、リッツ線422又は高周波リッツ線422、電気絶縁材424、及び一次巻線460が、図7に示されている。
【0044】
この場合一次巻線460は、インサート220において、高周波リッツ線422を用いて実現されている。高周波リッツ線422は、この場合複数回巻き回されている。この場合高周波リッツ線422が、電気絶縁材424中に、埋め込まれている又は封入されている。
【0045】
インサート220は、複数の圧入素子225及び725を備える。厳密には、インサート220は、単に例示的に4つの圧入素子225及び725を備える。これらのうち、単に例示的に、2つの圧入素子225が、インサート220を取り付けるために、又はインサート220をトランス装置の回路基板に押圧するために、形成されている。例示的に、複数の圧入素子225及び725のうちの、2つの他の圧入素子725は、一次巻線460用の電気接続として、またインサート220を取り付けるために、又はインサート220をトランス装置の回路基板に押圧するために、形成されている。従って圧入素子725は、一次巻線460の電気的接触としての役割と、インサート220を機械的に固定する役割の、両方を果たす。換言すると、従って一次巻線460又は一次コイル460用の電気接続が、2つの圧入素子725と、接続されている又は組み合わされている。
【0046】
図8は、本発明の実施形態による、製造する方法800又は製造方法800のフローチャートを示す。製造方法800は、トランス装置を製造するために実行可能である。厳密には、製造方法800は、図2のトランス装置または類似のトランス装置を製造するために実行可能である。
【0047】
製造方法800は、トランス装置の少なくとも1つの一次巻線をインサートに配置する、インサートを成形するステップ810を含む。製造方法800は、トランス装置の少なくとも1つの二次巻線を回路基板に配置する、回路基板を構成するステップ820も含む。さらに製造方法800は、インサート、回路基板、及びトランスコアを、相互に結合するステップ830を含む。
【0048】
成形するステップ810及び構成するステップ820は、随意の順序で、また追加的又は代替的に少なくとも部分的に並行して実行可能である。
【0049】
一実施形態により、成形するステップ810において、少なくとも1本のリッツ線を、電気絶縁材中に埋め込む。代替的に、成形するステップ810において、少なくとも1つの二次巻線で更なる回路基板を構成する。
【0050】
図9は、本発明の実施形態による装置900の概略図を示す。装置900は、制御デバイスとして設計されている。装置900は、トランス装置の製造に作用し又は製造を制御するよう構成されている。厳密には、装置900は、図2のトランス装置又は類似のトランス装置の製造に作用し又は製造を制御するよう構成されている。
【0051】
装置900は、信号送信が可能な状態で、製造システム950と接続されている。製造システム950は、例示的にのみ、第1機械960、第2機械970、及び第3機械980を備える。
【0052】
装置900は、成形ユニット910を備える。成形ユニット910は、インサートを成形する第1機械960を制御するよう構成されている。インサートには、トランス装置の少なくとも1つの一次巻線が配置されている。装置900は、構成ユニット920も備える。構成ユニット920は、回路基板を構成する第2機械970を制御するよう構成されている。回路基板には、トランス装置の少なくとも1つの二次巻線が配置されている。さらに装置900は、結合ユニット930を備える。結合ユニット930は、インサート、回路基板、及びトランスコアを、相互に結合する第3機械980を制御するよう構成されている。
【0053】
実施形態は第1の特徴及び第2の特徴の間を「及び/又は」とした結合を含むため、1つの実施形態による実施例は第1の特徴と第2の特徴の双方を有し、更なる実施形態による実施例は第1の特徴又は第2の特徴の何れか一方のみを有すると解釈可能である。
【符号の説明】
【0054】
100 平面トランス
101 第1層
102 第2層
103 第3層
104 第4層
105 第5層
106 第6層
107 第7層
108 第8層
110 半加工層又はプリプレグ層
120 コア層又はコア
130 スルーコンタクト
140 埋め込みスルーコンタクト
200 トランス装置
210 トランスコア
220 インサート
225 圧入素子
230 回路基板
240 ヒートシンク
250 導熱層
422 リッツ線
424 電気絶縁材
460 一次巻線
531 第1層
532 第2層
533 第3層
534 第4層
535 コア層
536 半加工層又はプリプレグ層
537 スルーコンタクト
670 二次巻線
725 圧入素子
800 製造する方法又は製造方法
810 成形するステップ
820 構成するステップ
830 相互に結合するステップ
900 装置
910 成形ユニット
910 組立ユニット
930 結合ユニット
950 製造システム
960 第1機械
970 第2機械
980 第3機械
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【国際調査報告】