(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019523040
(43)【公表日】20190822
(54)【発明の名称】放射線システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/10 20060101AFI20190726BHJP
【FI】
   !A61B6/10 303
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】2018568239
(86)(22)【出願日】20170705
(85)【翻訳文提出日】20190115
(86)【国際出願番号】EP2017066758
(87)【国際公開番号】WO2018007437
(87)【国際公開日】20180111
(31)【優先権主張番号】16178103.4
(32)【優先日】20160706
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイテック キャンパス 5
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 5,NL−5656 AE Eindhoven
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】ステージフース ハーマン
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイ テック キャンパス 5
(72)【発明者】
【氏名】スタインハウザー ヘイドラン
【住所又は居所】オランダ国 5656 アーエー アインドーフェン ハイ テック キャンパス 5
【テーマコード(参考)】
4C093
【Fターム(参考)】
4C093AA01
4C093AA25
4C093CA34
4C093EC16
(57)【要約】
患者支持プラットフォーム3を有する放射線システム50である。X線放射源2a,2b,2cは、上記患者支持プラットフォームの下に配置されると共に、固定放射線遮蔽体により取り囲まれる。X線放射検出器22は、該患者支持プラットフォームより上に配置される。遮蔽体延長部7を有する検出器X線放射遮蔽体1,11が該患者支持プラットフォームの両側に配置され、該遮蔽体延長部は前記X線放射検出器から前記固定放射線遮蔽体まで延びる。これら遮蔽体延長部は、前記支持プラットフォーム上の患者への接近を可能にするために当該X線源放射遮蔽体に対して移動させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者支持プラットフォームと、
前記患者支持プラットフォームの第1側に配置される少なくとも1つのX線放射源と、
前記患者支持プラットフォームの前記第1側とは反対の第2側に配置されるX線放射検出器と、
前記X線放射源の周りに配置される固定線源X線放射遮蔽体と、
少なくとも1つの遮蔽体延長部を有する検出器X線放射遮蔽体であって、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が、該少なくとも1つの遮蔽体延長部が前記X線放射検出器から前記線源X線放射遮蔽体又は前記プラットフォームの周縁まで延びる展開状態と、該少なくとも1つの遮蔽体延長部が前記患者支持プラットフォーム上の患者への接近を可能にするために前記検出器に向かって引き込まれる収納状態との間で移動される検出器X線放射遮蔽体と、
を有する、放射線システム。
【請求項2】
前記検出器X線放射遮蔽体が遮蔽体担体を有し、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が該遮蔽体担体から伸張され、当該放射線システムが前記遮蔽体担体を前記患者支持テーブルに向かって及び該テーブルから離れる方向に移動させるための変位機構を有する、請求項1に記載の放射線システム。
【請求項3】
前記展開状態において、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が前記線源X線照射遮蔽体と重なり合って、該少なくとも1つの遮蔽体延長部と該線源X線照射遮蔽体との間の間隙を除去する、請求項1又は請求項2に記載の放射線システム。
【請求項4】
前記遮蔽体担体が前記X線放射検出器の一部である、請求項1ないし3の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項5】
前記放射遮蔽体が前記放射検出器の周りに延在する放射線遮蔽外囲体フードの形態を含む、請求項1ないし4の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項6】
前記放射遮蔽体が可撓性遮蔽材料、オプションとしては織物を含む、請求項1ないし5の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が、入射する放射線の指示情報を提供する指示器エレメントを含む、請求項1ないし6の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項8】
前記指示器エレメントが、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部と関連される放射線感知性繊維及び/又は電子装置である、請求項7に記載の放射線システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が、前記遮蔽体担体から取り外し可能である、請求項1ないし8の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が、複数の遮蔽体延長エレメントから形成される、請求項1ないし9の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項11】
前記線源X線放射遮蔽体が、前記患者支持テーブルから延在して前記少なくとも1つの遮蔽体延長部と係合するプラットフォームフラップ又はスカートを有する、請求項1ないし10の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項12】
前記放射源が、互いに異なる角度で放射線を供給する複数の放射源又は放射線を異なる角度で供給するために移動可能である放射源を有する、請求項1ないし11の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部が、各々が前記線源X線放射遮蔽体まで延びる前記患者支持プラットフォームの相反する側に各々設けられる第1及び第2遮蔽体延長部を有する、請求項1ないし12の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項14】
コントローラ及びセンサを含み、前記センサは前記支持プラットフォーム上の患者の位置情報を感知するためのものであり、前記コントローラは、該感知された位置情報に応答して、前記検出器、前記遮蔽体及び前記少なくとも1つの遮蔽体延長部のうちの少なくとも1つを前記プラットフォームに対して位置決めするための電子機構を制御する、請求項1ないし13の何れか一項に記載の放射線システム。
【請求項15】
前記放射遮蔽体の少なくとも前記遮蔽体延長部が、取り外し可能な無菌被覆材料内に巻き取られ又は配置される、請求項1ないし14の何れか一項に記載の放射線システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術分野は、広くは、医療目的のX線放射線システムにおける放射線遮蔽体に関する。
【背景技術】
【0002】
X線等の放射線による被爆は有害であり得る。医療要員は、X線システムを用いるX線誘導介入治療の間において患者の近くに居なければならず、従って有害な散乱放射線に曝され得る。散乱放射線による被害を回避するために、重く不快な鉛エプロンを装着することが知られている。固定の放射線遮蔽体が、米国特許第6325538号に示されている。米国特許第6325538号は、各々がベローズの性質に構成されて隔てられたテーパ状区画及び中央の長方形ハウジングを含む遮蔽体を開示している。上記長方形ハウジングは患者支持台テーブルに当てられる一方、患者の頭部、腕及び下側胴部を収容する開口を提供する。該固定放射線遮蔽体は操作者が大きな鉛エプロンを装着する必要性を低減する。しかしながら、このような放射線遮蔽体は理想的ではない。当該遮蔽体内に位置される患者への接近可能性が大幅に制限されるからである。特に、上記テーブルに当てられる長方形ハウジングは、該遮蔽装置内の患者に接近(アクセス)することを難しくすると共に、患者が患者支持テーブルに乗り降りることを困難にさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、X線放射線システムの要員を有害な放射線から遮蔽する改善され容易化された方法を提供する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の上記目的は独立請求項の主題により解決され、更なる実施態様は従属請求項に含まれる。
【0005】
一態様においては、放射線システムが提供され、該放射線システムは、患者支持プラットフォーム(患者支持台)と;該患者支持プラットフォームの下に配置される少なくとも1つのX線放射源(放射線源)と;前記患者支持プラットフォームの上に配置されるX線放射検出器(放射線検出器)と;前記X線放射源の周りに配置される固定線源X線放射遮蔽体と;前記X線放射検出器から前記線源放射遮蔽体まで延在するように配置され得ると共に前記患者支持プラットフォーム上の患者への接近を可能にするために前記線源放射遮蔽体に対して移動され得る少なくとも1つの遮蔽体延長部を有する検出器X線放射遮蔽体と;を有する。
【0006】
前記線源X線放射遮蔽体は、移動されることを意図しない(Cアームシステム内の線源に対して配置される遮蔽体と比較して)ので固定される。該線源X線遮蔽体は、自身が内部に配置される撮像室に対して固定することができ、及び/又は床に固定することができる。前記検出器X線放射遮蔽体、前記放射検出器及び/又は前記患者支持プラットフォームは、前記固定線源X線放射遮蔽体に対して移動可能とすることもできる。
【0007】
前記線源放射遮蔽体は、操作者(手術者)を、前記患者支持テーブルの下から及び全ての側部において外側に向かって散乱するX線放射を遮蔽することができる。前記検出器遮蔽体は、操作者(手術者)を、前記検出器と前記線源遮蔽体との間から外側に向かって散乱するX線放射から遮蔽することができる。前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、前記テーブル上の患者への接近を可能にするために及び患者が該患者支持テーブルに乗り降りするのを可能にするために、前記線源放射遮蔽体に対して移動させることができる。当該少なくとも1つの遮蔽体延長部及び線源遮蔽体の斯様な独立した移動可能性は、患者支持テーブルへの接近の容易さをもたらす。このような移動は、以下に説明するように、複数の方法で可能である。
【0008】
前記線源遮蔽体は前記患者支持プラットフォームまで延びることができ、かくして、前記検出器遮蔽体が移動された場合、散乱放射線は患者支持プラットフォームと放射線源との間から放散することから遮蔽される。
【0009】
前記検出器遮蔽体は、遮蔽体担体及び該遮蔽体担体から延びる前記少なくとも1つの遮蔽体延長部を有することができる。該遮蔽体担体は前記検出器の一部又は該検出器に取り付け可能な別個の構成部品とすることができる。
【0010】
当該放射遮蔽体(放射線遮蔽体)は前記放射検出器(放射線検出器)に対して前記プラットフォームの方向に移動可能とすることができ、又は前記検出器及び該放射線遮蔽体は一緒に移動することができる。前記放射線検出器は前記プラットフォームに対して離隔された位置と、検出器間隙を定める前記プラットフォームに対して接近された位置との間で移動可能とすることができる。前記遮蔽体延長部は上記検出器間隙を跨ぐように配置することができる。該遮蔽体延長部は、前記放射線検出器が前記接近位置にある場合においても前記間隙を開放させるために前記遮蔽体担体に対して収納された状態に引き込ませることができる。当該システムには、前記遮蔽体担体を第1位置と第2位置との間で移動させるために、及び/又は前記検出器を前記離隔位置と前記接近位置との間で移動させるために少なくとも1つの変位機構を含めることができる。
【0011】
当該放射線システムは、前記遮蔽体担体を前記患者支持テーブルに向かって及び該テーブルから離れる方向に移動させるための少なくとも1つの変位機構を有することができる。このようにして、前記遮蔽体延長部は前記患者支持テーブルに対して移動させることができる。該変位機構は電動化することができ及び/又は電気的に動力を付与することができる。
【0012】
前記遮蔽体担体は前記放射線検出器の一部とすることができ、かくして、前記少なくとも1つの変位機構は該検出器を前記患者支持テーブルに向かって及び該テーブルから離れる方向に移動させる。他の例として、該遮蔽体担体は放射線検出器とは別個の構成部品とすることができる。前記少なくとも1つの変位機構は、前記検出器を前記患者支持テーブルに向かって及び該テーブルから離れる方向に移動させるよう構成することができる。
【0013】
前記少なくとも1つの変位機構は、前記遮蔽体担体を前記放射線検出器に対して移動させるように構成することができる。更に、該少なくとも1つの変位機構は前記放射線検出器を前記患者支持テーブルに対して移動させるように構成される。このようにして、前記検出器は患者に対して当該遮蔽体により視野が妨害されない定位置まで移動させることができ、その後、該遮蔽体は操作者の安全のための定位置まで移動させることができる。
【0014】
当該放射線システムは、コントローラ及びセンサを含むことができる。前記センサは、前記支持プラットフォーム上の患者の位置情報を感知するためのものである。前記コントローラは、該感知された位置情報に応答して、前述した少なくとも1つの変位機構等の電子的機構を制御し、前記検出器、前記遮蔽体及び前記少なくとも1つの遮蔽体延長部のうちの少なくとも1つを前記プラットフォームに対して位置決めする。このようにして、患者の大きさ及び位置に敏感である最適な遮蔽及び放射線検出を、自動的に実現することができる。
【0015】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、前記遮蔽体担体に対して収納状態へと引き込むことができると共に、前記遮蔽体担体に対して展開状態へと展開(伸張)することができ、又は該少なくとも1つの遮蔽体延長部は遮蔽体担体から取り外すことができる。このような引き込み可能性又は取り外し可能性は、前記患者支持プラットフォームへの接近のために該遮蔽体延長部が前記線源遮蔽体に対して移動されることを可能にする。更に、取り外し可能性は消毒の助けとなり得る。ここでも、当該遮蔽体担体は前記放射線検出器の一部とすることができる。
【0016】
当該放射線遮蔽体は、前記放射線検出器の周りに延在する放射線遮蔽外囲体フードの形態を含むことができる。該フードは、全側部におけるX線放射を遮蔽するために前記検出器の周囲に延在する。前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、該放射線遮蔽外囲体フードに含まれる。
【0017】
当該放射線遮蔽体は、患者支持テーブルの相反する側部(辺)における長い側部及び各端部において斯かる長い側部の間に延びる短い側部を有することができ、ここで、短いとか長いとかは、放射線検出器から患者支持テーブルへの方向におけるものと理解されるべきである。これらの長い及び短い側部は、一緒になって、前記外囲体フードを形成する。上記長い側部は、通常、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部により形成される。該長い側部は十分な操作者の保護を保証する一方、短い側部は前記テーブル又は該テーブル上の患者の輪郭に合うように作用する。該放射線遮蔽外囲体フードは、前記検出器の全側部における散乱放射線を遮蔽する。前記少なくとも1つの遮蔽体延長部を形成する前記長い側部は、前記線源遮蔽体に対して移動可能である。
【0018】
上記外囲体フードは、前記遮蔽体担体/検出器の第1端部から延び、該第1端部の反対側の端部で開放する。該外囲体フードは上記第1端部において遮蔽体担体/検出器に取り付けることができ、上記反対側の端部は自由に垂れ下がることができる。
【0019】
該外囲体フードは、前記遮蔽体担体/検出器からぶら下がり又は垂れ下がることができる。
【0020】
当該放射線遮蔽体は、織物(布)等の可撓性遮蔽材料を含むことができる。該放射線遮蔽体の材料は、患者及び患者支持プラットフォームの輪郭との適合(順応)を可能にするために可撓性遮蔽材料を含むことができる。
【0021】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、入射する放射線の指示情報を提供するための指示器エレメントを含むことができる。該指示器エレメントは、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部と関連される放射線感知性繊維及び/又は電子装置とすることができる。このような指示器エレメントは、何処に遮蔽体補強が必要とされるか及び/又は何処に操作者が立ってはいけないかについての早期の指示情報を提供することができる。
【0022】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、取り外し可能な取り付け法等により、前記遮蔽体担体/検出器に対して着脱可能とすることができる。上記取り外し可能な取付は、マジックテープ、磁気的、クリップ、釦等とすることができる。
【0023】
当該少なくとも1つの遮蔽体延長部は、一端において前記遮蔽体担体/検出器に取り付けられ、反対側の端部において自由に垂れ下がることができる。
【0024】
当該少なくとも1つの遮蔽体延長部は、複数の遮蔽体延長エレメントから形成することができる。該少なくとも1つの遮蔽体延長部は、前記遮蔽体担体/検出器から垂れ下がり又はぶら下がることができ、各々が一端において取り付けられると共に反対側の端部で自由である細条(細片)等の複数の隣接する遮蔽体延長エレメントから形成することができる。このような構成は、接近のための柔軟性及び移動可能性を改善する。例えば、上記延長エレメントは、離れるように移動させ、従って前記線源遮蔽体に対して移動させることができる。前記複数の遮蔽体延長エレメントは、並んで等のように任意の適宜の態様で配置することができ、及び/又は互いに重なる層状に配置することもできる。該複数の遮蔽体延長エレメントは、連続した放射線減衰障壁を提供することができる。
【0025】
前記線源遮蔽体は、前記患者支持テーブルから延在して前記少なくとも1つの遮蔽体延長部と係合するプラットフォームフラップ(可動片)又はスカートを有することができる。フラップ又はスカートは、前記支持プラットフォームの相反する縁部の各々から延在することができる。このような実施態様において、前記遮蔽体延長部は該プラットフォームを超えて延びることができる。
【0026】
前記放射源は、互いに異なる角度で放射線を供給する複数の放射源又は放射線を異なる角度で供給するために移動可能である放射源を有することができる。上記複数の放射線源又は上記移動可能な放射線源は、前記線源遮蔽体により形成される遮蔽された外囲体内に配置することができる。これら放射線源は、集合的に及び/又は個別に動作するように構成することができる。このような実施態様において、直接的放射線ビームは各放射線源から生成され得る。これらの直接的放射線ビームは前記患者及びテーブルに入射し得、これによって、該患者及びテーブルにより異なる散乱放射線パターンが発生される。
【0027】
前記複数の放射線源は、少なくとも1つの可動放射線源及び/又は少なくとも1つの静止放射線源を有することができる。前記少なくとも1つの可動放射線源は、一緒に又は個別に移動可能な複数の放射線源を有することができる。これら放射線源は別個に移動可能な放射線源の複数のグループを有することができ、又は全ての放射線源が移動可能なものとすることができる。前記複数の放射線源は、全て移動可能である、全て静止的である、又は可動及び静止放射線源の混合を含むことができる。
【0028】
前記線源遮蔽体は、前記患者支持プラットフォームに対して固定された遮蔽体(固定遮蔽体)とすることができ、又は筐体(箱)等の遮蔽外囲体の形態で設けることができる。
【0029】
上記固定遮蔽体は、前記少なくとも1つの放射線源の下及び該放射線源の横を遮蔽し、放射線ビームを前記患者支持プラットフォームに向かって上側方向に当該患者に向けるようにすることができる。
【0030】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は、各々が前記線源遮蔽体まで延びる前記患者支持プラットフォームの相反する側部上の第1及び第2遮蔽体延長部を有することができる。このように、これら遮蔽体延長部は、散乱放射線が漏れ出ることを可能にする如何なる間隙も避けるために少なくとも前記線源遮蔽体のレベルまで延在することができる。少なくともプラットフォームまで延在するように構成され得る該相反する側の遮蔽体延長部は、該プラットフォームの各側部に配置することができる。
【0031】
前記遮蔽体延長部は、放射線防止材料のロール(巻物)に形成することができる。この構成は、当該少なくとも1つの遮蔽体延長部が前記患者支持プラットフォームに対して移動し、該プラットフォームへの接近を提供することを可能にする。
【0032】
前記遮蔽体担体/検出器は、前述したような変位機構等により、第1位置と第2位置との間で移動可能とすることができる。前記プラットフォーム及び該遮蔽体担体/検出器は、第2位置において第1位置における対応する間隙よりも少ない間隙により隔てられ得る。当該遮蔽体延長部は、前記遮蔽体担体が第2位置にある場合に少なくとも該間隙にわたって延在する。該遮蔽体延長部は、前記遮蔽体担体/検出器が第1位置にある場合、当該間隙にわたって延在する必要はないか又は該間隙にわたって部分的にのみ延在すればよい。該遮蔽体延長部は前記遮蔽体担体/検出器に対して収納される構造に構成することができ、かくして、前記遮蔽体担体が第2位置にある場合でも前記遮蔽体担体とプラットフォームとの間の間隙により該プラットフォームへの接近が可能にされ、その場合において、前記遮蔽体延長部は該間隙に跨がるように前記収納状態から展開することができる。該遮蔽体延長部は、巻き取って前記遮蔽体担体に(例えば、クリップにより)固定することにより前記収納状態まで引き込ませることができるか、又は該遮蔽体延長部は引き込み機構により引き込ませることができる。
【0033】
前記プラットフォームは、患者のためのテーブルであり得る。
【0034】
前記放射線源は、前記線源遮蔽体の少なくとも一部を形成する筐体等の遮蔽された外囲体内に設けることができる。このような遮蔽された外囲体又は筐体は、前記プラットフォームに向かう直接放射線のみを可能にする。
【0035】
本明細書に記載される実施態様において、少なくとも前記遮蔽体延長部はプラスチック等の取り外し可能な無菌被覆材料内に巻き取られ又は配置することができる。このフィーチャは、患者に対する処置の後に消毒処理を含めることを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、プラットフォームフラップ又はスカートと係合する展開状態の遮蔽体延長部を備える放射線システムの概略図である。
【図2】図2は、第1位置における遮蔽体担体に関連する図1に示した放射線システムの概略図である。
【図3】図3は、第2位置における前記遮蔽体担体を備えた図1及び図2に示した放射線システムの概略図である。
【図4】図4は、図1〜図3に示したものと同様のものであるが、プラットフォームフラップ又はスカートを備えない放射線システムの概略図である。
【図5】図5は、図1〜図3に示したものに基づく放射線システムの側面からの概略図である。
【図6】図6の(a)〜(e)は、アクセスを提供するための遮蔽体延長部を移動させる異なる方法の概略図を示す。
【図7】図7は、図1〜図4のものに対する代替放射線システムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面を参照して例示的実施態様を説明するが、これら図において同様の符号は同様の要素を示している。
【0038】
以下の詳細な説明は、単なる例示的な性質のものであり、応用及び使用を限定することを意図するものではない。更に、前述した技術分野、背景技術、発明の概要又は下記の詳細な説明に提示される明示的若しくは暗示的理論により拘束される意図は存在しない。
【0039】
散乱X線放射を放出する放射線システムの操作者は、放射線から適切に遮蔽されていない場合、潜在的に有害なレベルの散乱放射線による被爆を受け得る。医療要員によるX線誘導介入治療は、斯様な要員が、患者が位置される台(プラットフォーム)又はテーブルの近くに居なければならないことを意味する。操作者用の鉛エプロンは既知である。鉛エプロンは重く快適でないので、単に散乱放射線のレベルを低減することでさえ、より軽い一層快適なエプロンが使用されることを可能にする。
【0040】
例示的態様によれば、放射線システムの放射線遮蔽体は、直接放射線を受ける患者からの放射線散乱の減衰を行う。1以上のX線放射源を、X線透過面又は開口を備える遮蔽された外囲体又は筐体内に設けることができ、直接の放射線が被検体に入射するようにする。放射線源又は複数の放射線源は患者の下に位置する。患者はテーブル等の台(プラットフォーム)上に支持される。放射線源のための上記筐体は操作者に直接向かう、特に当該放射線源又は複数の放射線源の下及び全ての側面における放射線の漏れを防止するために固定された放射線遮蔽体を有する。放射線源又は複数の放射線源から患者に向かう直接的放射線ビームに関する上向き入射角は、プラットフォームに近いが横に居る操作者は斯様な直接的放射線に対して一直線上には居ないことを意味する。患者及びプラットフォーム自体、患者のための位置決めサポート等の他の要素からの散乱放射線が、主たる問題である。一般的に、上方及び下方への散乱放射線は操作者に入射しない。問題となるのは、散乱放射線の横方向の帯状領域である。
【0041】
放射線システムにおいて患者の上にあるものは、放射線検出器である。該検出器は、プラットフォーム上の患者に対する位置特定及び位置決めを容易にするために垂直(又は高さ)方向に移動可能である。患者がプラットフォーム上の定位置にある場合、放射線検出器は所望の視野のため及び患者が直接の放射線を受けるように該患者の近くに移動される。
【0042】
例示的実施態様において、検出器の移動は変位機構によるものである。幾つかの実施態様において、前記放射線遮蔽体は検出器に対して同一の変位機構又は他の変位機構により移動可能である。他の実施態様において、放射線遮蔽体は検出器又は検出器の一部に取り付けられ、従って、該検出器と一緒に移動する。幾つかの実施態様において、放射線遮蔽体の遮蔽体担体は、放射線検出器を検出のための定位置にして、患者の近傍に配置される。該担体/検出器とプラットフォームとの間には間隙が存在し、以下に説明するように更に遮蔽しない場合、該間隙を介して当該プラットフォームの傍の操作者に散乱放射線が入射し得る。上記遮蔽体担体は、上記検出器又該検出器の一部に、一緒に移動することができるように取り付けることができる。
【0043】
幾つかの実施態様において、前記放射線源は、放射線撮影が実施されている際に静止している遮蔽された筐体内に配置される。幾つかの他の放射線システムは、所謂、Cアームを有し、前記放射線源及び検出器は該Cアームにおいて一緒に回転される。静止型の遮蔽された外囲体の使用は、該遮蔽された放射線源筐体若しくは外囲体内の少なくとも1つの可動X線源、静止X線源のアレイ又は可動及び静止X線源の使用により容易にされる。上記少なくとも1つの放射線源又は放射線源のアレイは放射線を、前記放射線検出器により撮像目的で捕捉することができる異なる角度に照準を合わせることができる。供給される画像は、骨内若しくは骨周囲の整形外科ピン、カテーテル又は他の医療装置の位置特定等の、患者内の手術装置の生の誘導のために用いることができる。しかしながら、放射線源のアレイ又はCアーム若しくはロボットアーム上での放射線源(若しくは複数の放射線源)の共回転の何れによっても、医療要員等の操作者は、放射線源からの上記様々な直接放射線ビームにより予測することが一層困難となり得る散乱放射線に曝されることになる。
【0044】
幾つかの例示的実施態様において、前記遮蔽体担体は如何なる又は過度に大きな放射線減衰効果を有する必要はない。遮蔽体担体への入射散乱放射線が十分に傾いた角度を有する場合、該散乱放射線は操作者に入射しない。更に、前記検出器は、一般的に、上方へ通過する放射線を大幅に減衰させるための自身の遮蔽板を有している。散乱放射線は検出器とプラットフォームとの間の間隙は通過し得る。当該遮蔽体に関連されるものは、遮蔽体延長部である。
【0045】
幾つかの実施態様において、上記遮蔽体延長部は引き込み可能であり、当該遮蔽体担体/検出器が第1位置から第2位置へ変位される際に、通常は、収納される。他の実施態様において、該遮蔽体延長部は、収納構成は有さず、永久的に垂れ下がるか又は取り外し可能である。収納構成において、前記遮蔽体担体/検出器が第2位置にある場合に前記間隙に跨がる当該遮蔽体延長部は、該延長部の巻き取り、引き込み等により遮蔽体担体に対して収納される。該遮蔽体担体/検出器の第1位置において、特に当該遮蔽体延長部が収納構成にある場合、当該放射線遮蔽体は、患者がプラットフォーム上に位置されることを可能にするために該プラットフォームから十分に隔てられる。当該遮蔽体延長部は、それ以外では、患者がプラットフォーム上に位置されることを可能にするために、該延長部の細条(細片)を分け離すことにより又は該遮蔽体延長部の取り外しにより移動される。
【0046】
第2位置において、当該遮蔽体担体/検出器は、前記間隙が減少されてプラットフォームの近傍となる。種々の実施態様において、当該遮蔽体担体が患者に隣接する位置になると、前記遮蔽体延長部は、前記減少された間隙に跨がって少なくともプラットフォームまで延びると共に前記放射線源遮蔽体の遮蔽部(前記遮蔽外囲体及びテーブルフラップ又はスカートを含み得る)まで延びるように展開される。他の実施態様において、該遮蔽体延長部は前記遮蔽体担体/検出器に取り付けられる。更に他の実施態様において、該遮蔽体延長部は前記遮蔽体担体/検出器と一緒に前記間隙を跨ぐように移動される。
【0047】
当該放射線遮蔽体は、前記遮蔽体担体/検出器から垂れ下がる自由端において開いた遮蔽外囲体フードを形成する。該遮蔽外囲体フードは、前記遮蔽体延長部が前記間隙に跨がってプラットフォームまで延びた場合に、該プラットフォーム及び患者により閉じられて遮蔽外囲体を形成する。前記検出器の遮蔽、前記放射線源の遮蔽及び該外囲体フードの遮蔽の組み合わせは、X線放射線を全ての方向(上、下及び全横方向)において遮蔽する。該遮蔽体延長部は患者から操作者に向かって出射する散乱放射線を管理可能な範囲で阻止し又は減衰させる。幾つかの実施態様においては、前記検出器から前記プラットフォームの各側辺において少なくとも該プラットフォームまで各々延びる第1及び第2遮蔽体延長部が設けられる。これら遮蔽体延長部による散乱放射線の阻止又は減衰は、前記間隙を可能性として通過する入射角の範囲内のものである。阻止又は減衰は、当該放射線システムの傍らの操作者への散乱放射線の入射を減少させる。
【0048】
種々の実施態様において、当該遮蔽体は、放射線遮蔽外囲体フードを形成することにより直接的放射線を受ける患者又は患者の当該部分を完全に囲む放射線遮蔽材料を含む。しかしながら、操作者が“立ち入り禁止”区域に気付く限りにおいて、フードを形成する該放射線遮蔽体による患者の部分的取り囲みも許容され得る。前記遮蔽体延長部は、プラットフォーム若しくはテーブルの周辺部の閉じられた区域又は部分における散乱放射線の減衰をもたらすが、係合されない若しくは閉じられていない区域又は部分は散乱放射線に対して“開放”状態である。散乱放射線に対する該開放領域は、操作者により、患者の周囲の“立ち入り禁止”区域として又は一層重い心地悪い鉛エプロンによる一層高いレベルの保護が必要とされる領域として分かるであろう。一例示的実施態様において、当該遮蔽体は、患者に接触するための該遮蔽体の1以上の部分の周囲に延びる放射線阻止材料製の少なくとも1つの一層短い縁取り(縁飾り)遮蔽体及び該縁取り遮蔽体を超えてプラットフォームまで延びる遮蔽体延長部を含む。このように、上記縁取り遮蔽体は、患者の例えば足及び頭部端において、これらとの接触により放射線を減衰させることができる一方、上記遮蔽体延長部は腕及び横腹に隣接して位置させることができる。これら縁取り遮蔽体及び遮蔽体延長部は、一緒になって、患者を実質的に完全に取り囲んで、前記放射線遮蔽外囲体フードを形成することができる。
【0049】
種々の実施態様において、前記遮蔽体担体は、前記検出器とは別個の要素である場合、あったとしても限られた散乱放射線減衰しかもたらすことができない。該担体による放射線減衰は本質的なものではない。
【0050】
幾つかの実施態様において、該遮蔽体担体は前記検出器の一部であるか又は該検出器に取り付けられ(恐らくは移動可能に取り付けられ)、従って患者より上又は該患者の上部と同じレベルに位置する。該担体と患者が配置されるプラットフォームとの間に間隙が存在する。この間隙は、一次放射線ビームを取り囲むために前記遮蔽体延長部により閉じられる。該間隙を医療要員等の操作者に向かって通過する散乱放射線は、該遮蔽体延長部により少なくとも許容可能な減衰を受ける。
【0051】
幾つかの実施態様において、当該遮蔽体延長部は概ね可撓性であり、清掃及び消毒のために前記遮蔽体担体から取り外し可能である。当該遮蔽体担体は前記放射線検出器のハウジングの一部であるか又は別個の構成部品であり得ることが理解されるであろう。別個の構成部品である場合、該遮蔽体担体は放射線検出器の一部を受け入れるための開口を含むことができる。前記遮蔽体延長部が着脱可能であることに加えて又は代えて、該遮蔽体担体を放射線検出器から取り外し可能とすることもできる。遮蔽体延長部を当該担体/検出器から取り外し可能にする(及び/又は遮蔽体担体を放射線検出器から取り外し可能にする)ことは、清掃及び消毒に加えて、異なる状況のための異なる遮蔽体延長部の選択を可能にする。各遮蔽体延長部は、異なる放射線ビーム強度及び/又はタイプに対して、異なるレベルの散乱放射線減衰を提供することができる。容易に入れ替え可能な遮蔽体延長部は、一層効率的な処理も可能にすることができる。患者間で相互感染又は汚染の可能性が存在する場合、遮蔽体延長部を即座に交換することができる。散乱放射線の減衰に対する有効性の定期的校正は、もし必要なら、遮蔽体延長部を取り外すことにより実行することができる。
【0052】
当該放射線遮蔽は、上記遮蔽体延長部により、放射線遮蔽体全体が散乱放射線減衰に関して一様に有効であるべきという本質的必要性というより、散乱放射線に対して放射線減衰の帯状領域又は部分的帯状領域を形成する。このことは、放射線遮蔽体の構成を余り複雑にさせなくし得る。近傍の放射線吸収及び/又は減衰材料の歪問題による真の応答を提供する当該放射線検出器との矛盾も回避され得る。
【0053】
当該遮蔽体延長部は、布から形成され、又は外側を放射線検出繊維及び/又は電子回路等の指示器を含むスマートファブリックで被覆することができる。このような状況において、操作者は、同時的及び/又は動作後の見直しによる前記検出繊維及び/又は電子放射線センサの通知の変化により十分な散乱放射線減衰の不足を警告され得る。これらの放射線見直し及び総括は、操作者の放射線線量を監視するために使用することもできる。患者の周囲の放射線散乱の性質は、均一でないか又は時には安定したものでさえないので、“自動表示”指示器的放射線検出繊維及び/又は電子回路は、操作者に高レベルの散乱放射を伴う領域又は区域について通知することに関して助けとなる。
【0054】
種々の例示的実施態様において、当該遮蔽体延長部及び前記放射線遮蔽体の他の遮蔽部分は、形成される材料(織物等)の点で可撓性であろう。可撓性は、当該遮蔽体延長部が形成される材料の性質から達成され得る。代わりに又は加えて、可撓性は、複数の可動片(フラップ)又は細条(ストリップ)を設けて斯かるフラップ又はストリップの間に幾らかの間接結合を形成することにより達成することもできる。前記担体とプラットフォームとの間の間隙に跨がる減衰帯状領域において連続した放射線減衰障壁を形成することを条件に、上記各フラップは互いに対して自由に動くものとすることができる。これらフラップは隣接するフラップと部分的に重なり合うことができる。これらフラップは、重なり合う縁部で一緒にピン留めすることができるか、又はそれ以外で当該遮蔽体延長部に配置される。
【0055】
当該遮蔽体延長部を格納する都合良い方法は、前記遮蔽体担体の側部又は端部の周辺で全体として又は個々のフラップとして巻き取ることによるものである。他の例として、該遮蔽体延長部は、折り畳むことができるか、又は該遮蔽体延長部が直接的放射線ビームの包囲を完成するために降下し若しくは患者に向かって低下されるにつれて互いを通り越してスライドするように設計されたパネルを有することができる。該遮蔽体延長部は、伸張若しくは伸縮し、又は放射線システムのプラットフォームに向かって低下される際に展開することができる。
【0056】
幾つかの実施態様において、当該遮蔽体延長部は少なくともプラットフォームテーブルのレベルまで下降させることができる。散乱放射線の良好な閉じ込め及び減衰を保証するために、該遮蔽体延長部は、他の実施態様では、完全な封じ込め、従って散乱放射線の減衰を確かなものとするためにプラットフォームの周縁を遙かに超えて延びるものとする。特に、該遮蔽体延長部は、少なくとも前記テーブル及び放射線源筐体に取り付けられたフラップ又はスカートを少なくとも含む当該放射線源の遮蔽体まで延在しなければならない。
【0057】
プラットフォームのスカート又はフラップは、使用時に当該遮蔽体延長部と重なり合うようにプラットフォームテーブルの周縁部に固定することができる。重なり合う遮蔽体延長部は、恐らくは重力により、上記プラットフォームのフラップ又はスカートに当接し、かくして、散乱放射線が操作者に入射するように漏れ得るような両者間の間隙の可能性が少ない押圧的面対面重なり係合を保証する。上記プラットフォームのスカート又はフラップは放射線遮蔽機能を提供する。
【0058】
図1〜図3及び図5は、放射線遮蔽体1を含む放射線システム50の一実施態様の概略図を示す。放射線システム50は、放射線源2、患者4のためのプラットフォーム(台)3、放射線検出器22及び少なくとも1つの変位機構5,24を有している。遮蔽体1は、概して、フード又は帽子状構造の遮蔽材料7,24を含む。遮蔽体1は、該遮蔽体1を患者支持プラットフォーム3に対して上昇及び下降させるための遮蔽体変位機構24に懸架された遮蔽体担体6を有する。検出器22は、該検出器22を上昇及び下降させるための検出器変位機構5から懸架されている。検出器変位機構5及び遮蔽体変位機構24は、同一の変位機構又は別個の変位機構とすることができる。検出器22及び遮蔽体1は、互いに対して移動可能とするか又は一緒に移動可能なものとすることができる。患者4は、プラットフォーム3上に存在する。
【0059】
少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、通常、遮蔽体担体6の周の回りに関連付けられる。図示された実施態様において、遮蔽体1には第1及び第2遮蔽体延長部7が含まれている。更に、遮蔽体1は、プラットフォーム3上の患者に頭部又は脚の端部で接触するように配置された縁取り(縁飾り)遮蔽体24を含み、該縁取り遮蔽体は前記第1遮蔽体延長部と第2遮蔽体延長部との間において検出器22/担体6の周りに延在する。縁取り遮蔽体24は、検出器22の周囲全体にわたって延在することもでき、又は相対する端部にのみ配置することもできる。遮蔽体延長部7及び該縁取り遮蔽体は、一緒になって、放射線遮蔽外囲体フードを形成する。遮蔽体延長部7は、検出器22からプラットフォーム3の方向に上記一層短い縁取り遮蔽体より(展開可能なら、展開された場合)更に延びる。
【0060】
放射線システム50は、更に、固定され遮蔽された放射線外囲体又は筐体100内に配置された少なくとも1つの放射線源2a,2b,2cを有している。この実施態様において、プラットフォーム3は垂れ縁(フラップ)又はスカート9を有し、これらは遮蔽筐体100と該プラットフォーム3との間から放射線が散乱し得る場合における放射線の更なる遮蔽を提供する。このように、スカート9及び筐体100により放射線源の遮蔽がもたらされる。
【0061】
図1〜図5の図示された実施態様には、複数の放射線源2a,2b,2cが含まれる。放射線源2a,2b,2cのうちの1つ、幾つか若しくは全ては移動可能とすることができ、放射線源2a,2b,2cのうちの1つ、幾つか若しくは全ては静止したものとすることができ、又は可動及び静止放射線源2a,2b,2cの何らかの組み合わせを設けることができる。静止的である場合、複数の放射線源2a,2b,2cは異なる角度に向けられる。移動可能である場合、放射線源又は複数の放射線源は異なる角度へ移動可能とすることができる。前記少なくとも1つの放射線源2a,2b,2cは放射線ビーム10a,10b,10cを各放射線源2a,2b,2cから患者4に入射するように向ける。これらのビーム10a,10b,10cは、操作者により介入放射線処理の一部として集合的に及び/又は個別に操作することができる。各ビーム10a,10b,10cは、単独で又は組み合わせで、患者4から異なる散乱放射線を生成する。放射線遮蔽体1、特に遮蔽体延長部7は、これらの異なり且つ変化する散乱放射線出力を阻止することができる。
【0062】
前記少なくとも1つの放射線源2は、少なくとも1つのX線源である。該少なくとも1つのX線源により生成されたX線は、患者4に入射することにより散乱される。放射線遮蔽体1は、当該放射線システム50に隣接する医療作業員等の操作者に斯様な散乱X線が入射するのを防止するように配備される。特に、前記少なくとも1つの放射線源2a,2b,2cは、例えば特には断層撮影データ等の電子的X線撮像データを生成するための少なくとも1つの画像処理ユニットにより、検出器22と動作的に関連付けられる。
【0063】
図1〜図5に例示的実施態様として示されたシステム50は、前記少なくとも1つの変位機構24、電子コントローラ52及び少なくとも1つの位置センサ24を含む。位置センサ24は、患者4のプラットフォーム3上での高さを示す感知情報を出力するように構成される。該位置センサ24は、少なくとも1つのカメラ又は複数のカメラとすることができる。コントローラ52は、上記感知情報に応答して前記少なくとも1つの変位機構5,24を制御し、検出器22及び/又は放射線遮蔽体1を自動的に位置決めする。また、該コントローラ52は上記感知情報に応答して、遮蔽体延長部7を自動的に降下させるためのアクチュエータ(図示略)を制御し(格納構造が設けられる実施態様において)、放射線源遮蔽部9,100と確実に重なり合うようにする。該コントローラ52は、患者4に対する検出器22、遮蔽体1及び/又は1以上の遮蔽体延長部7の位置を、検出結果の最適化及び/又は散乱減衰の最適化に基づいて決定することができる。
【0064】
放射線遮蔽体1は当該放射線システム50と一緒に供給される元々の装置の一部であり得るか、又は放射線検出器22のための既存の変位機構5を利用する既存の放射線システム50に対する後付け遮蔽体1を使用することができる。
【0065】
図1〜図5の実施態様において、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部は収納状態から展開可能である。当該遮蔽体延長部が同じ方法では展開可能ではない他の実施態様は、図6及び図7を参照して後述される。図1及び図5に示されるように展開される場合、遮蔽体延長部7は下降され、担体6/検出器22を超えて下に延びるように徐々に垂れ下がる。この展開された状態においては、図1及び図5に示されるように、遮蔽体延長部7は、担体6とプラットフォーム3との間の間隙8を横切って延在し、縁取り遮蔽体(図示略)と共に当該患者4の周囲に外囲体を形成する。
【0066】
図1及び図5に示されるように、垂れ縁(フラップ)9は遮蔽体延長部7と重なり合った隣接係合状態で係合し、散乱放射線が漏れ得る開いた間隙を防止する。このように、遮蔽体延長部7は、フラップ9によりもたらされる放射線源遮蔽部に間隙の無い態様で接触することができる。即ち、当該遮蔽には散乱放射線が放散し得る間隙は存在しない。更に、放射線遮蔽体1は前記放射線源遮蔽部に対して、前記遮蔽延長部を図2及び図3に示されるような収納状態に移動させる、遮蔽体担体6若しくは検出器22をプラットフォーム3から更に隔てられた位置まで移動させる、又は前記遮蔽体延長部の羽根板(スラット)を別れるように移動させることにより患者4及び支持プラットフォーム3への接近を可能にする、等の複数の手段のうちの何れかにより移動させることができる。前記遮蔽体延長部及びプラットフォーム3/固定遮蔽外囲体100を相対的に移動させる例示的な他の可能性は、図6及び図7を参照して後述する。
【0067】
図2及び図3は、放射線遮蔽体1を、図1及び図5に示した前記少なくとも1つの遮蔽体延長部7の展開状態前の初期展開段階の間における位置において各々概略的に示している。図2に示される第1位置又は状態において、放射線遮蔽体1及び検出器22は、患者4がプラットフォーム3上に位置され得るように該プラットフォーム3より上に上昇されている。放射線源2は動作状態ではなく、かくして、放射線遮蔽体1及び当該放射線システム50の他の部分が放射線保護を行わない際に患者がプラットフォーム3上に配置されている場合の初期展開段階の間において前記少なくとも1つの放射線源2a,2b,2cは活性放射線ビームを供給することはない。
【0068】
図3は、中間の展開段階における第2位置での放射線遮蔽体1の概略図を示す。このように、遮蔽体担体6は遮蔽体延長部7が収納された状態で移動される。図1〜図3に示された特定の実施態様において、遮蔽体延長部7は格納又は収納のために巻き上げられる。このように、図2に示されるような第1位置における担体6及び上側の初期位置にある放射線検出器によれば、遮蔽体延長部7は患者4による接近に対して妨害となることはない。収納された遮蔽体延長部7は、患者4がプラットフォーム3上に位置されることを可能にするために邪魔とならない位置に配置される。
【0069】
担体6は、下方に移動可能であり、患者4及びプラットフォーム3に向かって下降される。担体6は放射線検出器22と共に、該放射線検出器22の良好な動作領域のために患者4の近くの位置まで下降させることができる。遮蔽体担体6はプラットフォーム3に対して所望の離隔位置まで下降され、該位置は一般的に患者4の表面に一致する。当該遮蔽体縁取りは、当該患者4の周囲の外囲体の一部又は斯かる外囲体内の患者の一部(患者の胴体等)を形成することができる。
【0070】
しかしながら、このような近い位置においてさえも、患者4の側部に対しては前記第1位置におけるものより減少はされるが間隙8が残存し、該間隙を介して散乱放射線は医療要員等の操作者に向かって放散され得る。斯かる散乱放射線を防止又は少なくとも減衰させるために、収納された遮蔽体延長部7が展開される。延長部7は、図3に示された第2位置における遮蔽体担体6から図1に示された遮蔽体担体6に対する展開状態まで伸展される。各遮蔽体延長部7は、当該患者の各側部(横腹)における間隙を閉じるためにプラットフォーム3の両側部において遮蔽体担体6から伸展させることができる。伸展された状態において、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、この実施態様ではスカート9及び筐体100を含む放射線源遮蔽体まで延在すべきであり、好ましくは該放射線源遮蔽体と重なり合うまで延在して、図1に示されるように遮蔽体間の如何なる間隙も除去するようにする。このように、特に格納状態においては患者4及びプラットフォーム3への接近を依然として可能にする一方、伸展された状態では、最大の散乱放射線減衰を達成することができる。
【0071】
前記少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、放射線阻止又は減衰材料の帯状部分又は部分的帯状部分を形成する。該少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、各々、放射線吸収及び/又は減衰材料の、シート又は複数の部分的に重なり合う細条を有することができる。該延長部7は、少なくとも患者4から操作者に向かって入射する散乱放射線角度のものが阻止又は減衰されるような十分な幅及び/又は奥行きの放射線吸収材料を有する。該延長部7は、操作者に入射する前記レベルの散乱放射線を阻止又は少なくとも減衰させるための、単一の厚さの材料とすることができるか、又は異なる層の放射線減衰材料の積層から形成することができる。
【0072】
図示された実施態様において、第1及び第2遮蔽体延長部7はプラットフォーム3の相対する側に設けられる。幾つか又は複数の別個の遮蔽体延長部7を担体6又は検出器22に組み合わせることができ、これら遮蔽体延長部7が担体6から吊されて延びるようにすることができることが理解されよう。これらの遮蔽体延長部は重なり合うことができる。複数の遮蔽体延長部は、重ね合わされた別個の遮蔽体延長部7の組み合わせとして、展開された遮蔽体延長部の減衰効果の変化(多様性)を可能にする。遮蔽体延長部7の斯様な多様性は、放射線源、位置及び向きの相違並びに散乱放射線パターンの如何なる差違も許容することができる。
【0073】
遮蔽体延長部7は、該遮蔽体延長部に入射する散乱放射線のレベル及び範囲を識別するための電子回路を備えた織物又は繊維等のスマート材料を組み込むことができる。このようなスマート材料及び/又は電子回路は、当該遮蔽体の異なる部分における入射散乱放射線に関する計測出力を供給し、及び/又は操作者に対して一層高い及び/又は一層低い放射線強度を伴う当該放射線遮蔽体の区画、区域若しくは領域に関する一層可視的な指示情報のための指示情報又は自動表示的色変化を供給することができる。放射線遮蔽体1(恐らくは、遮蔽体担体6及び遮蔽体延長部7の両方)内のセンサによる電子的監視は、当該遮蔽体の異なる部分における散乱放射線のレベルを後の分析のために時間にわたって記録されるようにすることを可能にする。このような分析は、放射線遮蔽体1が、必要に応じて放射線吸収/減衰材料の一層多くの層を局部的に追加することにより又は代替遮蔽体延長部7が使用されることにより、自身の放射線減衰応答に関して調整されることを可能にする。
【0074】
幾つかの実施態様において、遮蔽体延長部7は担体6/検出器22に対し着脱可能である。延長部7を伴う担体6全体を当該放射線システム50から取り外すこともできるが、この構成は、特に該担体が検出器22等の放射線システム50の他の構成部品の一部を形成する場合に余り都合が良くないかも知れない。この構成は、遮蔽体延長部7の清掃及び/又は消毒を可能にする。遮蔽体延長部7を着脱可能にすることは、異なる能力の一連の異なる遮蔽体延長部の備えが用いられることも可能にする。例えば、異なる長さの延長部7を利用可能にし、一連の深さの間隙8を延長部7の適切な選択により跨ぐことができるようにする。このような一連の異なる長さは、幾つかの状況では過度に大きく/長くなり過ぎるような1サイズが全遮蔽体延長部の寸法に適合することによる妥協無しで、テーブル/プラットフォーム3及び放射線源2の遮蔽体の周りの外囲体を閉じるためのプラットフォーム3の縁部との適切な重なりを保証することになるか、又は使用される際に前記スカート若しくはフラップ9と一層効果的に係合する。当該遮蔽体延長部7は、担体6/検出器22上の該延長部7のロール又は他の収納手段から所望の程度までの選択的な伸張を可能にする機構と組み合わせることもできる。このようにして、延長部7の余分な長さがプラットフォームからぶら下がって邪魔にならないようにし得る。
【0075】
当該放射線遮蔽体1は、放射線源筐体100を有する介入治療用X線システムに関するものである。筐体100は、一般的に、患者4以外への他の直接的放射線暴露を制限する。放射線遮蔽体1は、少なくとも前記遮蔽体延長部7により、“障壁”を生成する外囲体を形成し、該障壁により、患者4若しくは該患者を載せる又は支持する何らかの装置又は遮蔽体1及びプラットフォーム3の外囲体内の手術用装置等の何らかの物品から傍らの操作者に向かう外方向の散乱放射線が少なくとも減衰される。
【0076】
放射線遮蔽体1自体は、縁取り遮蔽体24及び少なくとも1つの遮蔽体延長部7を有するフード又は帽子状の形状を形成し、これら縁取り遮蔽体及び遮蔽体延長部は、プラットフォーム3及び患者4に患者4の周囲の外囲体として係合することにより閉じられるまで、一端で開放した遮蔽材料の外囲体フードとして作用する。
【0077】
遮蔽体1は、殆どが縁取り遮蔽体24により設けられ頭部及び脚部端において短く、且つ、操作者が位置すると思われる前記間隙を閉じるために遮蔽体延長部7により設けられ横方向側部において長い放射線遮蔽材料を含むことができる。遮蔽体1は、当該患者である場合の成人の胴部を少なくとも覆うのに十分な寸法のものである。前記担体6は前記検出器に対して、該検出器22が上方への放射線を遮蔽する一方、遮蔽体1も該検出器22とプラットフォーム3との間の間隙において作用するように配置される。更に、スカート9及び筐体100の放射線源遮蔽体は、プラットフォーム3から下方への放射線の漏れを遮蔽する。従って、高度に効果的で適応可能な遮蔽構成が提供される。
【0078】
上述したように、通常、当該放射線遮蔽体1は放射線検出器22の縁部の周りに設けられる。このような状況において、遮蔽体担体6は検出器ハウジングの一部又は別個の構成部品とすることができるが、どちらにしても、放射線遮蔽体1は、好ましくは、前記遮蔽体延長部7が少なくともプラットフォーム3と同じレベルとなり該プラットフォームと係合するように制御された態様で又は単に落下する(即ち、垂らす)ことにより下降させることができるように取り付けられる。下降された状態において、該放射線遮蔽体1は、前記少なくとも1つの伸張された遮蔽体延長部7により、X線ビーム等の一次放射線ビームを完全に閉じ込めると共に、自身の幅及び奥行きにわたり当該外囲体内で(特に、患者4から)発する散乱放射線を阻止し又は少なくとも許容可能な/所望のレベルまで減衰させる。減衰は、より軽い一層快適な鉛エプロンを操作者により使用することができることを少なくとも意味する。遮蔽体延長部7は固定的に延在する(即ち、引き込み不可能なものとする)ことができ、図7を参照して更に後述されるように、担体から下の延長部7の部分はカーテンのように該担体6から延びる。
【0079】
図1〜図3及び図5に示されるプラットフォームのフラップ又はスカート9(これも放射線遮蔽体である)は、オプションである。スカート又はフラップ9は、特に該フラップ又はスカート9が図示されたように弓状に垂れ下がるような可撓的弾性を有する場合に、一層良好な外囲体を形成する点で利点をもたらすことができる。このような弾性によれば、遮蔽体延長部7は、スカート9上に位置するように伸張された場合に降下される。重力下での前記少なくとも1つの延長部7の重さは、スカート9に対して、両者を当接させると共に、これらの間の如何なる間隙も閉じるように作用する。
【0080】
図4は、展開された状態であるが、図1〜図3に関して図示されたようなプラットフォームのフラップ又はスカートを備えない放射線遮蔽体11の概略図を示す。プラットフォーム13が、それ自体遮蔽されている放射線源筐体12上に直接位置する場合、プラットフォームのフラップ又はスカートは必要とされない。筐体12は、プラットフォーム13に向かう直接的放射線に対してのみX線透過的である。患者14の周囲の放射線外囲体は、遮蔽体11及びプラットフォーム13により形成される。遮蔽体11は、前述したように、遮蔽体担体16及び遮蔽体延長部17を有する。担体16は、放射線検出器の一部又は別個のものとすることができるが、何れの場合においても、延長部17が収納されて、変位機構15上で患者14の近傍に移動する。担体16が図3を参照して前述した第2位置になると、延長部17は前述したように展開され、かくして、少なくとも間隙18を閉じるようにプラットフォーム13へと延びる。該延長部17は、好ましくは、プラットフォーム13に周縁において係合する。
【0081】
このような展開は、遮蔽体延長部17が少なくともプラットフォーム13の縁部まで(オプションとして、これら縁部を超えて)垂れ下がるように転動し又はそれ以外で下降/落下することにより伸張されて、前記少なくとも1つの放射線源2a,2b,2cの周囲の遮蔽体との重なりをもたらすことを含み、かくして、さもなければX線散乱放射線が発散し得る該遮蔽体延長部17と放射線源遮蔽体との間の如何なる間隙も除去する。
【0082】
図6は、プラットフォーム3及び患者4に接近するために前記少なくとも1つの遮蔽体延長部7を移動させる複数の代替的可能性を示す。図6の(a)において、少なくとも1つの遮蔽体延長部7は検出器22(/担体6)に向かって巻き上げることができる。巻き上げられると、該少なくとも1つの遮蔽体延長部は、巻き上げられた状態で、釦、マジックテープ、紐等の何らかの出力端により固定することができる。図6の(b)において、当該少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、該少なくとも1つの遮蔽体延長部7が固定された検出器22を上昇及び下降させることにより、プラットフォーム3及び放射線源2の周囲の遮蔽体に対して移動させることができる。図6の(d)において、遮蔽体担体6は、当該少なくとも1つの遮蔽体延長部7を移動させるために検出器22に対して上昇及び下降させることができる。図6の(c)において、遮蔽体延長部7は、担体6/検出器22から垂れ下がる細条の形の隣接する遮蔽エレメントを含む。該少なくとも1つの遮蔽体延長部7の上記細条は、プラットフォーム3及び患者4への接近を可能にするために離れるように移動させることができる。図6の(e)において、当該少なくとも1つの遮蔽体延長部7は、プラットフォーム3への接近を可能にするために検出器22/遮蔽体担体6に対して取り外すことができる。これらの当該少なくとも1つの遮蔽体延長部7を移動させるための代替的可能性は、代替的に提供することができるか、又は2以上を組み合わせることができる。
【0083】
放射線システムの他の代替実施態様150が図7に示され、該放射線システム150は患者支持プラットフォーム103が上に配置される少なくとも1つの放射線源(図示略)のための遮蔽された外囲体200を有する。この構成により、プラットフォーム103より下ではX線放射線は遮蔽される。更に、放射線遮蔽体は、放射線検出器122より上に配置された遮蔽体担体106を含むと共に、支持プラットフォーム103上の患者104を包囲するために該プラットフォーム103まで及び該プラットフォーム103を僅かに超えて延びる少なくとも1つの遮蔽体延長部107を含む。このようにして、検出器122と固定遮蔽外囲体200との間に放射線遮蔽体が設けられる。遮蔽体延長部107は少なくとも遮蔽外囲体200のレベルまで下降させられ、該延長部が該外囲体と重なり合って、これらの間に高さ方向の間隙が存在しないようにする。図示された例示的実施態様において、放射線遮蔽体101は、支持プラットフォーム103の各側部上に延びる第1及び第2遮蔽体延長部107と、これら遮蔽体延長部107を両端部において各々接続する一層短い縁取り遮蔽体(図示略)とを含み、これにより遮蔽されたフード外囲体を形成する。
【0084】
図7の該代替実施態様において、検出器122は前記遮蔽外囲体に対して該遮蔽外囲体200又はプラットフォーム103から延びる支持アーム105により該プラットフォーム103上の位置に位置決めされる。検出器122は該支持アーム105により懸架される。図7に点線により示される代替実施態様において、検出器122は天井に取り付けられた支持アーム105’により懸架される。放射線遮蔽体101は、図示された例示的実施態様では、図示されたように天井に取り付けることが可能な遮蔽体支持アーム120により懸架される。該遮蔽体支持アーム120は、当該放射線遮蔽体を固定遮蔽外囲体200に対して移動させるために関節運動可能なものとすることができる。例えば、関節運動可能な遮蔽体支持アーム120は放射線遮蔽体101がプラットフォーム103及び患者104への接近を可能にするために垂直に又は横方向に移動されることを可能にし得る。該関節運動可能な遮蔽体支持アーム120は、操作者が遮蔽体101をプラットフォーム103に対して邪魔にならないように手動で旋回することを可能にし得る。
【0085】
他の実施態様におけるのと同様に、遮蔽体延長部107は巻き取り等により収納状態に引き込み可能とすることができる。該遮蔽体延長部107は細条形状の遮蔽体エレメントから形成することができる。更に、該遮蔽体延長部107は担体106から取り外し可能とすることができる。
【0086】
検出器122及び/又は遮蔽体101は、該検出器122及び/又は遮蔽体101の上昇及び下降を可能にするために変位機構又は各変位機構と組み合わせることができる。ここでも、電子的(電動のものとすることができる)変位機構の自動化された制御が可能であり、これにより、患者104の位置に関する感知情報が検出器122及び/又は放射線遮蔽体101の自動化された位置決めを可能にする。
【0087】
以上、本発明を図面及び上記記載において詳細に図示及び説明したが、このような図示及び説明は解説的又は例示的なものであって、限定するものではないとみなされるべきである。即ち、本発明は開示された実施態様に限定されるものではない。
【0088】
例えば、本発明を、放射線遮蔽体がプラットフォーム及び患者の全周においては作用せず、散乱放射線が一方向又は区域において許容されるような実施態様において動作させることも可能である。このように、閉所恐怖症を患う者の場合、余り閉じ込められていないと感じるために開放された側部を有することができ、及び/又は開口された側部は散乱放射線に対して敏感でない装置による接近を可能にし得る。当該放射線遮蔽体は、患者が見えるように透明とすることができる。前記遮蔽延長部は、放射線吸収又は減衰材料の固体シートが用いられ、並んだ細片状の又は帯状の材料から形成されていない場合、変位可能なアクセスパネルを有することができる。当該遮蔽体延長部は、該遮蔽体延長部の下降及び/又は定位置での保持を容易にするために重しが付けられた下縁を有することができる。当該放射線遮蔽体は、プラットフォーム及び/又はプラットフォームのスカート/フラップ(使用される場合)に対して遮蔽体延長部の位置を保持するための固定具又は他の装置を有することができる。当該遮蔽体延長部は、該遮蔽体延長部が何の程度下降されたかを示すための、該延長部が略完全に伸張されたとの警報として作用するための、及び/又はプラットフォームの縁部及び/又はプラットフォームのスカート/フラップ(特定の実施態様において使用される場合)との十分な重なりの指示情報を提供するためのマーキングを組み込むことができる。
【0089】
他の代替例において、内部に放射線源を有する遮蔽された外囲体100,200は患者支持テーブル3,103から(依然として、テーブル高より下であるが)水平に延びることができる。遮蔽外囲体100,200が恐らくは患者支持テーブル3,103より広いことに加えて又は代わりに、該患者支持テーブル3,103は、患者を支持テーブル3,103上に位置させるために又は、それ以外で、該患者及び支持テーブル3,103を放射線源2a,2b,2c及び検出器22,122に対して位置決めするために移動可能とすることもできる。このような事例において、前記少なくとも1つの遮蔽体延長部7,107は、当該広い若しくは位置的にオフセットされた患者支持テーブル3,103上の如何なる遮蔽スカート9までも又は遮蔽筐体100,200の最上部と重なり合う位置まで延在するように構成することができ、かくして、該患者支持テーブル3,103の縁部に順応する必要があり得る。
【0090】
本発明の実施態様は異なる主題に関連して説明されたことに注意すべきである。特に、幾つかの実施態様は方法のタイプの請求項に関連して説明される一方、他の実施態様は装置のタイプの請求項に関連して説明されている。しかしながら、当業者であれば、上記及び下記の記載から、そうでないと明示されない限り、1つのタイプの主題に属するフィーチャの如何なる組み合わせにも加えて、異なる主題に関係するフィーチャの間の如何なる組み合わせも本出願により開示されていると見なされることが分かるであろう。しかしながら、全てのフィーチャは、フィーチャの単なる寄せ集め以上の相乗効果を提供するように組み合わせることができるものである。
【0091】
以上、上記詳細な説明では少なくとも1つの例示的実施態様が提示されたが、多数の変形例が存在すると理解されるべきである。また、斯かる例示的実施態様又は複数の例示的実施態様は例に過ぎず、当該開示の範囲、適用可能性又は構成を如何なる形でも限定することを意図するものではないと理解されるべきである。むしろ、上述した詳細な説明は、当業者に斯かる例示的実施態様又は複数の例示的実施態様を実施するための便利なロードマップを提供するであろう。また、各要素の機能及び構成に対し、添付請求項に記載された開示の範囲及びその法的均等物から逸脱することなしに、種々の変更をなすことができると理解されるべきである。
【0092】
尚、請求項において、“有する”なる文言は他の要素又はステップを排除するものではなく、単数形は複数を排除するものではない。また、単一のプロセッサ又は他のユニットは、請求項に記載された幾つかの項目の機能を満たすことができる。また、特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これら手段の組み合わせを有利に使用することができないということを示すものではない。また、請求項における如何なる符号も、当該範囲を限定するものと見なしてはならない。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6(a)】
【図6(b)】
【図6(c)】
【図6(d)】
【図6(e)】
【図7】
【国際調査報告】