(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019523202
(43)【公表日】20190822
(54)【発明の名称】高さの差を克服するための移動補助デバイス
(51)【国際特許分類】
   B66B 9/08 20060101AFI20190726BHJP
【FI】
   !B66B9/08 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
(21)【出願番号】2019521520
(86)(22)【出願日】20170707
(85)【翻訳文提出日】20190307
(86)【国際出願番号】IB2017054101
(87)【国際公開番号】WO2018007989
(87)【国際公開日】20180111
(31)【優先権主張番号】102016000071622
(32)【優先日】20160708
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519005406
【氏名又は名称】テッリャ、ジョヴァンニ
【住所又は居所】イタリア国 57025 リヴォルノ、ピオンビーノ、ヴィア レオナルド ダ ヴィンチ、16
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】テッリャ、ジョヴァンニ
【住所又は居所】イタリア国 57025 リヴォルノ、ピオンビーノ、ヴィア レオナルド ダ ヴィンチ、16
【テーマコード(参考)】
3F301
【Fターム(参考)】
3F301BA07
3F301DD01
(57)【要約】
本発明は、運動障害を有する人々のための階段を昇る/降りるための補助デバイスに関連する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
踊り場(A)と、前記踊り場を基準として、垂直方向軸(Y)上で評価して垂直方向降下距離(H)だけ高いところにあるフロア(Z)との間を延在する一続きの階段としての高さの差を克服するための移動補助システムであって、
前記一続きの階段が、1つ前の踏み面を基準として降下距離(h)だけ垂直方向において離間される、水平方向に配置される踏み面(C)を各々が画定する複数の踏み段(S)を備え、
前記システムが、複数の持ち上げデバイス(1)を備え、各持ち上げデバイス(1)が、フレーム(2)と、前記垂直方向軸(Y)に対して垂直な水平方向(X)を基準として枢動可能に前記フレーム(2)に取り付けられる持ち上げプラットフォーム(3)とを備え、
前記プラットフォーム(3)が、前記軸(Y)に従う実質的に垂直な構成となるように配置される静止位置と、前記方向(X)に従う実質的に水平な構成となるように配置される動作位置との間で移動可能であって、前記動作位置では、前記プラットフォーム(3)がまた、前記垂直方向軸(Y)に従う前記フレーム(2)に沿って移動可能であって、
前記システムが、前記一続きの階段の前記踊り場(A)の上に配置される少なくとも1つの持ち上げデバイス(1’)と、各踏み段(S)のための1つの持ち上げデバイス(1’’、1’’’、1’’’’)とを備え、前記補助システムが、前記垂直方向軸(Y)に沿って前記踊り場(A)と前記高いところにあるフロア(Z)との間を平行移動することができるエレベーター・ベース(300)をさらに備え、
前記エレベーター・ベース(300)が、それぞれの前記フレーム(1)に沿って平行移動するように組み合わせで作動される1つ以上の前記持ち上げプラットフォーム(3)によって画定される、移動補助システム。
【請求項2】
前記踊り場(A)に対応する前記エレベーター・ベース(300)が、前記踊り場(A)の上に配置される前記少なくとも1つの持ち上げデバイス(1’)の前記プラットフォーム(3’)によって画定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記踏み段のうちの1つの踏み段に対応する前記エレベーター・ベース(300)が、少なくとも、前記踏み段の上に配置される前記持ち上げデバイス(1’’’)の前記持ち上げプラットフォーム(3’’’)によって、及び1つ前の前記踏み段の上に配置される前記持ち上げデバイス(1’’)の前記プラットフォーム(3’’)によって画定される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムが、個別の前記プラットフォームの各々の移動を協調する形で制御するために、前記複数のデバイスを管理するための手段をさらに備える、請求項1から3までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
各プラットフォーム(3、3’、3’’)が、関連する前記踏み段の前記踏み面のサイズに少なくとも等しいサイズを有する、請求項1から4までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
2つ以上の持ち上げデバイスが、前記踊り場(A)の上に並列して配置される、請求項1から5までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
個別の前記踏み段のサイズより大きいサイズを有するプラットフォームを備える単一の持ち上げデバイスが前記踊り場(A)の上に配置される、請求項1から5までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
請求項1から6までのいずれか一項に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を使用者が昇るための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォーム(3’、3’’)を前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 前記踊り場(A)に関連付けられる2つ以上の前記持ち上げデバイスの前記プラットフォームによって画定される前記エレベーター・ベース(300)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 第1の踏み段(S’)の高さまで前記エレベーター・ベース(300)を持ち上げるステップと、
− 前記踊り場に関連付けられる2つ以上の前記持ち上げデバイス(1’)の前記プラットフォームと、前記第1の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’’)の前記プラットフォーム(3’’)とによって画定される得られたエレベーター・プラットフォーム(300’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 任意選択で、前記得られたエレベーター・ベース(300’)が前記使用者を収容するのに必要な寸法より大きい場合に、前記第1の踏み段(S’)から最も離れたところから始めて、前記踊り場(A)に関連付けられる前記プラットフォーム又は前記デバイスのうちの1つ又は複数を降下させるステップと、
− 第2の踏み段(S’’)の高さに到達するまで、前記得られたエレベーター・ベース(300’)を上昇させるステップと、
− 1つ前の前記得られたエレベーター・ベース(300’)と、前記第2の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイスの前記持ち上げプラットフォームとによって画定される得られたエレベーター・ベース(300’’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 任意選択で、前記第2の踏み段の前記得られたエレベーター・ベース(300’’)が前記使用者を収容するのに必要なものより大きい場合に、前の前記踏み段の前記プラットフォームのうちの1つ又は複数のプラットフォームを降下させるステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと、
− 前記高いところにあるフロアまで前記使用者を移動させるステップと
を含む方法。
【請求項9】
請求項1から6までのいずれか一項に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を昇るための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォーム(3’、3’’)を前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 前記踊り場(A)に関連付けられる2つ以上の前記持ち上げデバイスの前記プラットフォームによって画定される前記エレベーター・ベース(300)上で使用者を移動させるステップと、
− 第1の踏み段(S’)の高さまで前記エレベーター・ベース(300)を持ち上げるステップと、
− 前記踊り場に関連付けられる2つ以上の前記持ち上げデバイス(1’)の前記プラットフォームと、前記第1の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’’)の前記プラットフォーム(3’’)とによって画定される得られたエレベーター・プラットフォーム(300’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 任意選択で、前記得られたエレベーター・ベース(300’)が前記使用者を収容するのに必要な寸法より大きい場合に、前記踊り場(A)に関連付けられる前記プラットフォーム又は前記デバイスの持ち上げを停止するステップと、
− 第2の踏み段(S’’)の高さに到達するまで、前記得られたエレベーター・ベース(300’)を上昇させるステップと、
− 1つ前の前記得られたエレベーター・ベース(300’)と、前記第2の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイスの前記持ち上げプラットフォームとによって画定される得られたエレベーター・ベース(300’’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 任意選択で、前記第2の踏み段の前記得られたエレベーター・ベース(300’’)が前記使用者を収容するのに必要なものより大きい場合に、前の前記踏み段の前記プラットフォームの持ち上げを停止するステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと、
− 前記高いところにあるフロアまで前記使用者を移動させるステップと、
− 複数の前記持ち上げプラットフォームを降下させて前記静止位置まで移動させるステップと
を含む方法。
【請求項10】
請求項7に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を昇るための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォーム(3’、3’’)を前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 前記踊り場(A)に関連付けられる、単一の踏み段の大きさを基準としてより大きいサイズの前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記エレベーター・ベース(300)上で使用者を移動させるステップと、
− 第1の踏み段(S’)の高さまで前記エレベーター・ベース(300)を持ち上げるステップと、
− 前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’)のより大きい前記プラットフォームと、前記第1の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’’)の前記プラットフォーム(3’’)とによって画定される得られたエレベーター・ベース(300’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 第2の踏み段(S’’)の高さに到達するまで、前記得られたエレベーター・ベース(300’)を上昇させるステップと、
− 前記第1の踏み段の前記持ち上げプラットフォームと、前記第2の踏み段の前記持ち上げプラットフォームとによって画定される表面が、前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームの表面に等しい又はそれより大きいサイズを有する場合に、前記踊り場に到達するまで前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームを降下させ、そうではない場合に、前記踊り場に並びに前記第1及び第2の踏み段に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記得られたエレベーター・ベース(300’’)を持ち上げるステップと、
− 前記第1、第2、及び第3の踏み段の前記持ち上げプラットフォームによって画定される表面が、前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームの表面に等しい又はそれより大きいサイズを有する場合に、前記踊り場に到達するまで前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームを降下させ、そうではない場合に、前記踊り場に並びに前記第1、第2、及び第3の踏み段に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記得られたエレベーター・ベース(300’’’)を第4の踏み段まで持ち上げるステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)まで前記使用者を移動させるステップと、
− 複数の前記持ち上げプラットフォームを降下させて前記静止位置まで移動させるステップと
を含む方法。
【請求項11】
請求項7に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を昇るための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォームを前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 前記踊り場(A)に関連付けられる、単一の踏み段の大きさを基準としてより大きいサイズの前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記エレベーター・ベース(300)上で使用者を移動させるステップと、
− 第1の踏み段(S’)の高さまで前記エレベーター・ベース(300)を持ち上げるステップと、
− 前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’)のより大きい前記プラットフォームと、前記第1の踏み段に関連付けられる前記持ち上げデバイス(1’’)の前記プラットフォーム(3’’)とによって画定される得られたエレベーター・ベース(300’)上で前記使用者を移動させるステップと、
− 第2の踏み段(S’’)の高さに到達するまで、前記得られたエレベーター・ベース(300’)を上昇させるステップと、
− 前記第1の踏み段の前記持ち上げプラットフォームと、前記第2の踏み段の前記持ち上げプラットフォームとによって画定される表面が、前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームの表面に等しい又はそれより大きいサイズを有する場合に、前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームの持ち上げを停止し、そうではない場合に、前記踊り場に並びに前記第1及び第2の踏み段に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記得られたエレベーター・ベース(300’’)を持ち上げるステップと、
− 前記第1、第2、及び第3の踏み段の前記持ち上げプラットフォームによって画定される表面が、前記踊り場に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームの表面に等しい又はそれより大きいサイズを有する場合に、前記踊り場に関連付けられる前記プラットフォームの持ち上げを停止し、そうではない場合に、前記踊り場に並びに前記第1、第2、及び第3の踏み段に関連付けられる前記持ち上げプラットフォームによって画定される前記得られたエレベーター・ベース(300’’’)を第4の踏み段まで持ち上げるステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと、
− 前記高いところにあるフロア(Z)まで前記使用者を移動させるステップと、
− 複数の前記持ち上げプラットフォームを降下させて前記静止位置まで移動させるステップと
を含む方法。
【請求項12】
請求項1から7までのいずれか一項に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を降りるための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォーム(3’、3’’、3’’’)を前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 使用者を収容するように適合されるエレベーター・ベースを画定するために、前記高いところにあるフロア(Z)まで、前記高いところにあるフロアのすぐ下の踏み段に属する適切な数のプラットフォームを上昇させるステップと、
− 得られたエレベーター・ベース上で使用者を移動させるステップと、
− 低い踏み段の高さまでエレベーター・ベースを降下させるステップと、
− エレベーター・ベースの高さまで第1の固定されていない持ち上げプラットフォームを上昇させるステップと、
− 前のエレベーター・ベース及び第1の固定されていない持ち上げプラットフォームを用いて得られるエレベーター・ベース上で前記使用者を移動させるステップと、
− 次の踏み段の高さまで、得られたエレベーター・ベースを降下させるステップと、
− 前記踊り場(A)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと
を含む方法。
【請求項13】
請求項1から7までのいずれか一項に記載のシステムによって実施される、一続きの階段としての高さの差を降りるための方法であって、
− 前記複数のデバイスの各デバイス(1’、1’’)の前記プラットフォーム(3’、3’’、3’’’)を前記静止位置から前記動作位置まで移動させるステップと、
− 使用者を収容するように適合されるエレベーター・ベースを画定するために、前記高いところにあるフロア(Z)まで、前記高いところにあるフロアのすぐ下の踏み段に属する適切な数のプラットフォームを上昇させるステップと、
− 前記エレベーター・ベースからの垂直方向距離hに対応する高さまで、前記エレベーター・ベースの下流の第1の固定されていない持ち上げプラットフォームを上昇させるステップであって、前記距離hが単一の踏み段の高さに一致する、ステップと、
− 一続きの階段を画定するために他の持ち上げプラットフォームを持ち上げるステップであって、各プラットフォームがhである垂直方向距離だけ前のプラットフォームから離間される、ステップと、
− 前記エレベーター・ベース上で前記使用者を移動させるステップと、
− 第1の固定されていない持ち上げプラットフォームの高さまで前記エレベーター・ベースを降下させるステップと、
− 次の踏み段の高さまで、第1の固定されていない持ち上げプラットフォームを用いて得られたエレベーター・ベースを降下させるステップと、
− 前記踊り場(A)に到達するまで前のステップを繰り返すステップと、
− 複数の前記持ち上げプラットフォームを前記静止位置まで移動させるステップと
を含む方法。
【請求項14】
フレーム(2)と、垂直方向軸(Y)に対して垂直な水平方向(X)を基準として枢動可能に前記フレーム(2)に取り付けられるプラットフォーム(3)とを備える持ち上げデバイス(1)であって、
前記プラットフォーム(3)が、前記軸(Y)に従う実質的に垂直な構成となるように配置される静止位置と、前記方向(X)に従う実質的に水平な構成となるように配置される動作位置との間で移動可能であって、前記動作位置では、前記プラットフォーム(3)がさらに前記垂直方向軸(Y)に従う前記フレーム(2)に沿って移動可能であって、
前記持ち上げデバイスが、前記プラットフォーム(3)を垂直方向に移動させるような駆動手段(4)と、前記プラットフォームを前記静止位置から前記動作位置まで送るための横転手段(5)とをさらに備える、持ち上げデバイス(1)。
【請求項15】
前記フレーム(2)が箱形状タイプである、請求項14に記載の持ち上げデバイス。
【請求項16】
前記フレーム(2)が、前記垂直方向軸(Y)に対して垂直な下側面(11)と、互いに反対側にあって、平行であって、前記軸(Y)に沿って配置される、前方面(13)及び他方の後方面(14)である2つの主面とを少なくとも画定し、前記デバイスと前記踏み段との間の取り付けがこの下側面(11)又は前記後方面(14)上で実施される、請求項14又は15に記載の持ち上げデバイス。
【請求項17】
前記静止位置にある前記プラットフォームが前記前方面(13)にもたれ掛かる、請求項16に記載の持ち上げデバイス。
【請求項18】
グリップ要素(8)が前記下側面(11)の反対の上側面(12)から延在する、請求項16又は17に記載の持ち上げデバイス。
【請求項19】
前記駆動手段(4)が、前記方向(Y)に従って配置されるウォームねじ(40)と、前記ウォームねじ上に係合されるナット(41)とを備え、前記ナットが前記プラットフォーム(3)に接続され、電気モータ(42)によって作動される、請求項14から18までのいずれか一項に記載の持ち上げデバイス。
【請求項20】
前記駆動手段(4)が、前記フレーム(2)内に収容される電気モータ(4c)によって移動させられるチェーン歯車(4b)を備える、請求項14から18までのいずれか一項に記載の持ち上げデバイス。
【請求項21】
横転手段(5)が、前記プラットフォームを前記静止位置から前記動作位置まで送るように提供される、請求項14から20までのいずれか一項に記載の持ち上げデバイス。
【請求項22】
前記横転手段(5)が、前記ウォームねじ(40)を備える、請求項21に記載の持ち上げデバイス。
【請求項23】
前記横転手段(5)が、主延在方向に同軸に前記プラットフォーム(3)内部を延在するリニア・アクチュエータ(5a)を備える、請求項21に記載の持ち上げデバイス。
【請求項24】
少なくとも前記駆動手段及び前記横転手段を管理及び制御するための、プログラム可能な管理ボードのような、電子制御手段をさらに備える、請求項14から23までのいずれか一項に記載の持ち上げデバイス。
【請求項25】
前記プラットフォーム(3)上での使用者の存在を監視するための監視センサを備える、請求項24に記載の持ち上げデバイス。
【請求項26】
2つ以上の、請求項14から25までのいずれか一項に記載の持ち上げデバイス(1、1’)のグループであって、
前記垂直方向軸(Y)を基準として異なる高さに前記プラットフォームを配置して一続きの階段を画定するために、前記2つ以上の持ち上げデバイスの前記プラットフォーム(3、3’)を協調する形で移動させるように、前記2つ以上の持ち上げデバイスの前記駆動手段(4、4’)及び横転手段(5、5’)を管理するための手段を備える、2つ以上の持ち上げデバイス(1、1’)のグループ。
【請求項27】
各プラットフォームがその自由端にハンドリング・サポート(8)を提供し、前記プラットフォームが前記動作位置にあるときに、複数の前記サポート(8)によって手すり(9)が画定される、請求項26に記載の2つ以上の持ち上げデバイス(1、1’)のグループ。
【請求項28】
段差のある構成で異なる高さに配置される前記持ち上げプラットフォームを有するリハビリテーション・システムとして機能する、請求項27に記載の2つ以上の持ち上げデバイス(1、1’)のグループ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は運動障害を有する人々のための補助デバイスに関する。詳細には、本発明は、その好適な実施例において、一続きの階段を昇る/降りるときの高さの差を克服するための補助デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、運動障害を有する人々(高齢者、身体障害者、過体重の人々、など)のための、階段を昇る又は降りるための既知の補助器具には、業務用エレベーター又はエレベーター、及び階段昇降機が含まれる。
【0003】
業務用エレベーターに関しては、建物に対してのかなりの構造的工事が必要であり、さらには業務用エレベーターは計画的な及び追加的な保守管理に関連する設置コストがかかる。業務用エレベーターはこれらを理由としてすべての建物の中に設置され得るわけではない。また、業務用エレベーターが小さい場合などの特定の事例においては(特には、アクセス開口部(access opening)に関して)、上記の理由が、車椅子及び/又はベビーカーによりアクセスすることを不可能なものとする。
【0004】
既知の階段昇降機には、踏み段に沿って延びる、壁に固着されるガイドの上を摺動するような階段昇降機、又は搭載されるモータと、踏み段の高さ方向を渡ることができるホイールシステムとを備える固定されない階段昇降機が含まれる。壁に固着される固定される階段昇降機に関しては、かなりの設置コスト及び保守管理コストもかかり、また設置のために階段が所与のサイズを有さなければならない。具体的には、固定される階段昇降機は狭い階段又は曲がり角を有するつまり小さい踊り場を有する階段には適さない。最後に、このようなシステムは外観に関して特に影響が大きく、したがって広く受け入れられているわけではなく、特には建築的価値のある歴史的建物では受け入れられていない。
【0005】
固定されない階段昇降機は、特定のタイプが非常に狭い階段にも適合している、という点でより柔軟性があるが、固定されない階段昇降機にも問題があり、具体的には、使用のためには、階段を昇る/降りるときに車椅子を案内することができる健常者の補助を必要とする。
【0006】
上述のシステムはいずれにしても影響が大きいことから、心理的にも使用者に影響を与え、使用者の障害が強調されてしまう。
【0007】
階段を昇る/降りるための他の補助システムが、例えば、特許文献1又は特許文献2から知られている。これらの現況技術では共に、それらが既存の階段を取り換えることになるか、或は特定の収容のための掘削穴(containment excavation)又は概略的には土台を用意することになることをもたらすので、かなりの石工事及び構造物工事を暗に意味するような補助器具が説明されている。
【0008】
補助デバイスの別の例として、特許文献3で説明されている補助デバイスがある。しかし、この事例でも、このようなシステムには問題がある。1つには、このシステムは、既存の階段に組み付けられ得るものであるにしても、実際には踏み段を取り換えることになり、したがって組み立て時及び使用中に非常に嵩張るものとなる。したがって、いずれにしても階段がこのデバイスによって常に占有されることになり、外観に関しての視覚的影響が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−145709号公報
【特許文献2】米国特許第9091083号明細書
【特許文献3】欧州特許第2913290号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、本発明の目的は上記の問題を解決することである。
【0011】
具体的には、本発明の第1の目的は、かなりの建築的工事又は構造的工事を必要とすることなく既存の階段の上にも設置され得る、運動障害を有する人々のための階段を昇る/降りるための補助システムを提供することである。
【0012】
また、本発明の別の目的は、外観に関しての影響を低減される補助器具を提供することであり、この補助器具はその使用時に踏み段を遮らないようなものである。
【0013】
最後に、本発明の別の目的は、種々の移動性に関する要求を克服するために、多様な持ち上げデバイス(lifting device)のグループを提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、機能的に及び構造的に単純であり、単独で、複雑な補助システムに組み合わされるのに適する持ち上げデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
これらの目的は本発明による補助システムによって達成され、本発明の本質的な特徴が添付の特許請求の範囲の請求項1によって定義される。別の利点が後続の請求項から得られる。また、同じ目的が、請求項8、9、及び10に記載の、階段を昇る/降りるためのプロセスによって達成される。
【0016】
本発明による補助システムの特徴及び利点が、添付図面を参照する、非限定の例として作られる本発明の実施例の以下の説明から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】2つの持ち上げデバイスを備える、階段の上に設置される本発明による補助システムを示す図であり、2つの持ち上げデバイスのうちの第1のデバイスが動作構成にあり、対して第2のデバイスが静止構成にある。
【図2a】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図2b】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図2c】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図2d】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図2e】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図2f】運動障害を有する使用者が一続きの階段を昇っている動作中の、本発明による補助器具の一連の動作を示す図である。
【図3】一続きの階段の形態の機能的な構成のデバイスのグループを示す図である。
【図4】図3に示されるデバイスのグループの別の変形形態を示す図である。
【図5】具体的には、デバイス自体のプラットフォームを駆動して横転させるための手段である、持ち上げデバイスの第1の変形形態を示す図である。
【図6】具体的には駆動・横転手段である、持ち上げデバイスの別の変形形態を示す図である。
【図7】図6に示されるデバイスを示す拡大図である。
【図8a】静止構成から動作構成への、図6及び7のデバイスの移動手順の一連動作を示す図である。
【図8b】静止構成から動作構成への、図6及び7のデバイスの移動手順の一連動作を示す図である。
【図8c】静止構成から動作構成への、図6及び7のデバイスの移動手順の一連動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上記図面を参照すると、持ち上げデバイス1が、それ自体の主方向Yに従う一定の延在量を有するフレーム2を備える。フレーム2が箱形状タイプのフレームであり、定位置にあるときに降下距離に属する取付面に対して安定して拘束され、それにより実質的に垂直な構成となる。降下距離は、一般に、踊り場AとフロアZとの間を延在する一続きの階段であり、フロアZが、垂直方向軸Y上で評価される垂直方向降下距離Hだけ踊り場から高いところにあり、一続きの階段が複数の踏み段S’、S’’を備え、各踏み段S’、S’’が、水平方向に配置されて1つ前の踏み面から降下距離hだけ垂直方向に離間される踏み面(treading surface)C’、C’’を画定する。通常、踏み段が、少なくとも一方側において、階段の上昇量に沿って延びる垂直方向の壁(図面には描かれていない)により横方向において境界を画定される。したがって、フレーム2が踊り場に取り付けられ得るか、個別の踏み段上の種々の踏み面フロア(treading floor)に取り付けられ得るか、又は一続きの階段に沿って延びる垂直方向の壁に取り付けられ得る。別法として、フレーム2が一続きの階段に付随する手すりに取り付けられてもよい。
【0019】
好適な解決策では、箱形状のフレーム2が、2つの小さい面と、2つの主面とを有する概略平行六面体形状を有し、2つの小さい面の下側面11及びもう一方の上側面12が互いに反対側にあり、平行であり、方向Yに沿って離間され、2つの主面の前方面13及びもう一方の後方面14が互いに反対側にあり、平行であり、軸Xに沿って離間される。
【0020】
デバイスが踏み面に取り付けられる場合、このような下側面11上で取り付けが実施される。他の形で、フレームが降下距離のところで側壁に取り付けられる場合、後方面14上で取り付けが実施される。
【0021】
可能性として、より安定した取り付けを実現するために、上で言及した面の両方(つまり、下側面11及び後方面12)でフレームの取り付けが行われてもよい。また、別の変形形態で、フレームを備える、前面13からL字構成として延在する支持要素(図面には示されない)が提供され得る。線形の棒などのこのような支持要素は、降下距離のところに対してのフレームの取り付けを安定させるように、踏み段に取り付けられる。
【0022】
さらに詳細には、持ち上げデバイスが、下側面10のところでフレームに枢動可能に取り付けられる持ち上げプラットフォーム3を備える。静止状態では、プラットフォーム3が、実質的に垂直な構成の箱形状のフレームに対して、また具体的には前方面13に対して、もたれ掛かっているような状態である。代わりに動作位置では、プラットフォームがX方向に従う実質的に水平な構成となるように配置され、これはいずれの場合でもフレームの延在方向Yに対して垂直である。このような位置では、プラットフォームが踏み面の上に重なる(少なくとも部分的に)。
【0023】
持ち上げデバイスが、降下距離を渡るところまで、垂直方向に、つまり方向Yに沿わせて、プラットフォーム3を移動させることなどを目的とする駆動手段4をさらに備える。このような垂直方向の移動は、プラットフォームが動作位置にあるときに達成される。
【0024】
図5に示される第1の実施例では、持ち上げプラットフォーム3が、チェーン歯車4bにより方向Yに沿って駆動されるキャリッジ4aによりフレームに対して摺動可能に拘束され、ここではチェーン歯車4bが、図面に示される実施例ではフレーム自体の中に挿入される電気モータ4cによって移動させられる。
【0025】
図6から8cに示される第2の実施例では、駆動手段4が、方向Yに従って配置されるウォームねじ又はスクリュー・ナット40を提供し、その回転運動が電気モータ42によって駆動される。プラットフォームに取り付けられる親ねじ41がウォームねじに噛合し、その結果、ウォームねじの回転が親ねじの平行移動に対応するようになり、ひいてはその上のプラットフォームの平行移動に対応するようになる。特定の事例では、持ち上げシステムを駆動するのに、単一の電気モータの代わりに、2つ以上のモータを有することも適切となり得る。
【0026】
さらに、プラットフォームを静止位置から動作位置まで送るための横転手段5が提供される。
【0027】
図5に示される解決手段では、横転手段5が、その主延在方向と同軸にプラットフォーム内部を延在するリニア・アクチュエータ5aを備える。上記主延在方向に沿うリニア・アクチュエータ5のストロークが、持ち上げプラットフォームの端部をキャリッジ4aに接続するためのてこ装置に作用し、それにより図面中でP1として示される接続ポイントを中心として回転する。
【0028】
代わりに第2の実施例では、プラットフォーム3が、キャリッジ自体の対称軸を基準として中心から外れた位置(decentralized position)P’にヒンジ式に取り付けられるレバー51によりキャリッジ5aに対して拘束される。さらに、レバー51が取付ポイントP上で取付要素52に対して摺動可能に拘束される。取付要素52が第2のキャリッジ520から延在し、第2のキャリッジ520がさらにフレームに摺動可能に組み付けられるが、ここではウォームねじを用いず、したがってキャリッジ520がその上方への平行移動に従わない。したがって、レバーと取付要素との間で摺動可能に拘束することで、キャリッジが上方に移動するときにこのような取付ポイントP上で改善された回転・並進移動の形でプラットフォームが横転する傾向を有するようになり、それにより垂直方向の静止位置から水平方向の動作位置まで移動する。プラットフォームの横転に繋がるようなこの第1の移動が完了すると、ウォームねじが取付要素に当接される接合部(図示せず)を担持する。したがって、接合部と取付要素との間の当接の結果として、ウォームねじのさらなる移動が取付要素にも関与し、取付要素が平行移動するキャリッジに従い、方向Yに従って平行移動させるように持ち上げプラットフォームを引き、プラットフォームが持ち上げられる。逆も同様であり、逆の移動を達成するためには、つまりプラットフォーム3を動作位置から静止位置まで動かすためには、ウォームねじ40が反対方向に回転し、それによりプラットフォームを踏み面フロアの隣まで動かす(図8b)。この時点で、作動されると、ウォームねじの下方へのさらなる回転により、レバーシステムがピン51に作用し、それにより持ち上げプラットフォームを垂直方向位置に向かうように横転させる。第1のキャリッジ50が第2のキャリッジ520に当接されると、この移動が完了する(図8a)。
【0029】
駆動手段に付随する電気モータの作動はボタンによる手動であってよいか又は遠隔制御であってよいが、これは、自動の作動も実現され得るという事実を変えるものではない。この事例では、圧力センサがプラットフォーム上での使用者の存在を検出し、それにより持ち上げを開始する。
【0030】
より低コストの実施例では、プラットフォームの横転がオペレータにより手動で達成され得る。
【0031】
この場合、デバイスが、上で言及した駆動手段及び横転手段を管理及び制御するための、プログラム可能な管理ボードなどの、電子制御手段(図面には示されない)を装備する。
【0032】
踏み段が突出部又は縁部を有する場合、つまり第2の踏み面フロアが蹴上げを超えて突出する場合、プラットフォームの昇りの移動中にプラットフォームがこのような突出部に衝突するのを防止するために(さらに悪い事例では、使用者の足のつま先がプラットフォームと突出部の間で押しつぶされるのを防止するために)、別の安全センサが提供され得、この別の安全センサがプラットフォームの上方に配置される障害物の存在を検出し、必要なときにプラットフォームが昇るのを阻止することを始動する。
【0033】
一続きの階段の全体又は特には高い降下距離の場合に、デバイスが他の同様の組み合わせの動作センサに関連付けられ得る。このような複数のデバイスが降下距離又は一続きの階段を昇る及び/又は降りるための補助システムを画定する。例えば、車椅子に固定された運動障害を有する人による、本発明による補助システムを用いて一続きの階段を昇るときの一連動作を示している図2aから2fに注目されたい。
【0034】
このような補助システムが、一続きの階段の踊り場Aの上に配置される少なくとも1つの持ち上げデバイス1’と、各踏み段Sのための1つの持ち上げデバイス1’’、1’’’、1’’’’とを備え、補助システムが、上記垂直軸Yに沿って踊り場Aと高いところにあるフロアZとの間を平行移動させられ得るエレベーター・ベース300をさらに備え、ここでは、エレベーター・ベース300が、それぞれのフレーム1に沿って平行移動するように組み合わせで作動される持ち上げプラットフォーム3のうちの1つ又は複数の持ち上げプラットフォーム3によって画定される。
【0035】
本発明による補助システムでは、各プラットフォーム3、3’、3’’が、個別の踏み段の踏み面のうちの1つの踏み面に少なくとも等しいサイズを有する。しかし、車椅子又はウォーカーなどの歩行補助器具を有する使用者を受けるために、踊り場A上では、より大きいサイズのエレベーター・ベース300を有することが有益である。この主題では、2つ以上の持ち上げデバイスが踊り場Aの上に並列して配置され、その結果、個別のデバイスのプラットフォームの全体により十分なサイズのエレベーター・ベース300が画定され、つまり、個別の踏み段の一つ一つより大きいサイズを有するプラットフォームを備える単一の持ち上げデバイスが提供され得る。
【0036】
これにより、上記踏み段のうちの任意の1つの踏み段のところで、少なくとも、その踏み段自体に属する持ち上げデバイスのプラットフォームにより、及び1つ前の踏み段に属する持ち上げデバイスのプラットフォームにより、エレベーター・ベース300が画定される。
【0037】
個別の持ち上げデバイスの適切な組み合わせの動作のために、本発明による持ち上げシステムが、持ち上げデバイスを、並びにひいては上で言及した駆動・横転手段を管理するための手段をさらに備える。
【0038】
補助システムの動作を以下で詳細に説明する。
【0039】
システムを形成する複数のデバイスのすべてのプラットフォームの事前の動作構成としての位置決めの後で、使用者が第1のエレベーター・ベース300に関与するとき、第1のエレベーター・ベースが第1の踏み段の蹴上げを渡るように持ち上げられ(図2c)、それにより第1の踏み段の踏み面に到達して、この第1の踏み段に関連付けられるプラットフォームと面一の構成となる。次いで、使用者が、踊り場に関連付けられるプラットフォームと、第1の踏み段に関連付けられるプラットフォームとから構成される組み合わせのエレベーター・ベースの上でわずかに前進する。1つのプラットフォームしか踊り場に属さない場合も、得られるエレベーター・ベースは、その上昇中に、連続する踏み段のプラットフォームの表面の全体が使用者を収容するようなものとなるまで、踊り場形態プラットフォーム(landing platform)を備える。この時点で、踊り場形態プラットフォームがその上昇を中断する。
【0040】
高いところにあるフロアに到達するまで、連続する踏み段において同じ手順が繰り返される。
【0041】
したがって、有利には、エレベーター・ベースが高いところにあるフロアに到達すると、エレベーター・ベース自体に関与しておらずまたそこから下流のエレベーター・ベースにも関与しない踏み段のプラットフォームが一続きの階段として利用可能となる。この構成は特に有利である。というのは、誤動作の場合に、いかなる場合であっても、プラットフォームによって画定される一続きの階段を昇ることにより使用者のところに到達することが容易になるからである。
【0042】
高いところにあるフロアに到達すると、プラットフォームが静止位置に戻る。
【0043】
別法として、使用者が高いところにあるフロアに向かって昇っているときにプラットフォームが降下させられてもよく、これは階段の最も下流のデバイスに属するプラットフォームから開始される。
【0044】
代わりに階段を下りる場合は、最初に、高いところにあるフロアのすぐ下の踏み段に属する適切な数のプラットフォームが、使用者を収容するために、高いところにあるフロアの高さにまで持ち上げられなければならない。他の踏み段に属するプラットフォームは、代わりに、値hだけ上昇させられ、つまり、エレベーター・ベースの下流で再び一続きの階段が存在するようになるまでの1つの踏み段の値だけ、上昇させられる。これは、上述の誤動作の場合と同様に安全に関して有利であることを暗に意味している。
【0045】
その後、このようにして得られたエレベーター・ベースがより低いプラットフォームの高さまで降下させられ得、次いで、使用者が、上昇させられた固定されない上記第1のプラットフォームの補助により得られたエレベーター・ベースの上まで移動させられ、それにより、下方の踏み段に関連付けられるプラットフォームを解放し、次いで、エレベーター・ベースが下方の踏み段まで降下させられる。踊り場に到達するまで、このような動作が繰り返される。この場合も、階段の降下の終了時点でプラットフォームが静止位置に戻ることができるか、又は別法として階段自体の降下中にプラットフォームが連続的に静止位置に戻ることができる。
【0046】
上で説明した方法に加えて、使用者の要求にやはり従って、システムの電子的な管理を構成する方法がさらに存在し得る。
【0047】
図3及び4が代わりに、2つ以上の持ち上げデバイスのグループとしての、持ち上げデバイスの用途の別の例を示している。このグループが、各デバイスの駆動・横転手段を制御することなどを目的として、及びひいては個別のプラットフォームの横転・持ち上げ移動を協調する形で制御することを目的として、各デバイスの駆動・横転手段を管理するための手段を備え、したがって、プラットフォームが、一続きの踏み段を画定することを目的として、垂直方向軸Yを基準として異なる高さのところに配置されるように制御される。
【0048】
このような用途では、各持ち上げデバイスが、個別のプラットフォームの位置の変化に対応することなどを目的として、テレスコープ式の手すり9に関連付けられ得る。手すりが、各プラットフォームの自由端のところに取り付けられる複数の支持体によって画定される。
【0049】
図4が別の変形形態を示しており、ここでは、2つのデバイスが平行な形で結合される。ここでは、特に頑丈な構成となるように2つの反対側のデバイスのプラットフォームを重ね合わせることにより、各踏み段が得られる。
【0050】
上述のグループが、段差のある構成として異なる高さのところに配置される持ち上げプラットフォームを備えるリハビリテーション・システムの使用をさらに含むことができる。
【0051】
また、代替の解決策では、上側面12から突出する、ハンドル又は安全グリップなどのグリップ要素8が各フレーム2に設けられてよい。各グリップ要素が、可能性として、ウォームねじに、また概略的にはプラットフォームの持ち上げシステムに、関連付けられ得、その結果、グリップ要素がプラットフォームの並進移動に付随するように移動させられ得るようになる。
【0052】
本発明によるデバイス、また概略的には補助システムは、複数の利点を提供する。
【0053】
1つには、デバイスが、任意の階段の上に設置されるのを可能にするか、又は任意のタイプの降下距離に関連付けられる形で設置されるのを可能にする。例えば、既存の階段の場合、デバイスが、階段に対応することを目的として及びその外観への影響を制限することを目的として、プラットフォームの形状に合うように又はプラットフォームの表面処理に合うようにカスタマイズされ得る。さらに、プラットフォームが横転移動することを理由として、デバイスの非使用時には、階段が障害物を有さない自由に通れる状態となり、またこれがさらに、階段の外観への影響を低減することに寄与する。また、デバイスは、螺旋階段又は小さい階段であっても、任意の種類の既存の階段に適するものとなり得る。
【0054】
別の利点は、デバイスが、設置を目的とした、階段に対しての建築的工事又は構造的工事を必要としないことである。実際には、デバイスは、土台、固有の掘削穴、又はその他を必要としない。
【0055】
電子制御ボードに関しては、電子制御ボードが、降下距離自体によって、またさらには個別の使用者によって画定される持ち上げの要求に適合するように特定の設定でプログラムされ得る。この主題では、電子制御ボードをバッジ又はコードなどの認識システムに関連付けることにより、デバイスが使用者を識別し、特定の使用者の要求又はニーズに従って動作することができる。
【0056】
また、デバイスが、音響信号及び/又は光信号などの、情報システム又は危険報告システムに、又はさらには英数字インターフェース(alphanumeric interface)に、関連付けられ得る。
【0057】
協調する形で互いに共に動作する複数のデバイスを使用することにより使用の多様性を向上させることが可能であり、例えば、上で言及したように、デバイスのグループが、理学療法で使用されるスイミング・プールの水の中へと運動障害を有する人々が降りていくのを容易にするためのリハビリテーション・システム又は補助システムを得ることを目的として、協調する形で使用され得る。
【0058】
また、上で言及した複数のデバイスを備える補助システムは、可能性として、固定される建築構造の階段に取って代わる階段としても使用され得る。明らかなこととして、これにより節約及び使用利便性における大きな利点が得られる。さらに、実際には、この補助システムは、非使用時、視覚的影響を低減して、従来の階段のように見える。
【0059】
本発明の好適な実施例を参照して本発明を説明した。本発明の同じ核心部分に関連する他の実施例も存在し得ることが意図され、これらはすべてが、以下で示される特許請求の範囲の保護範囲内にある。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図2c】
【図2d】
【図2e】
【図2f】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【国際調査報告】