(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019523282
(43)【公表日】20190822
(54)【発明の名称】大麻組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/352 20060101AFI20190726BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20190726BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20190726BHJP
   A61K 36/185 20060101ALI20190726BHJP
   A61K 47/06 20060101ALI20190726BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20190726BHJP
【FI】
   !A61K31/352
   !A61K31/05
   !A61P17/00
   !A61K36/185
   !A61K47/06
   !A61K47/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】28
(21)【出願番号】2019505170
(86)(22)【出願日】20170803
(85)【翻訳文提出日】20190305
(86)【国際出願番号】AU2017050815
(87)【国際公開番号】WO2018023164
(87)【国際公開日】20180208
(31)【優先権主張番号】62/370,303
(32)【優先日】20160803
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518227865
【氏名又は名称】ゼルダ セラピューティクス オペレーションズ ピーティーワイ リミテッド
【住所又は居所】オーストラリア国、6000 西オーストラリア州、パース、105 セント ジョージズ テラス、レヴェル 6
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(72)【発明者】
【氏名】カレリス、ハリー
【住所又は居所】オーストラリア国、6000 西オーストラリア州、パース、105 セント ジョージズ テラス、レヴェル 6
(72)【発明者】
【氏名】ゴードン、マラ
【住所又は居所】アメリカ合衆国、94923 カリフォルニア州、ボーデーガ ベイ、ベイ ヒル ロード 3901
(72)【発明者】
【氏名】スミス、スチュワート
【住所又は居所】アメリカ合衆国、94923 カリフォルニア州、ボーデーガ ベイ、ベイ ヒル ロード 3901
(72)【発明者】
【氏名】ウォッシャー、スチュワート
【住所又は居所】オーストラリア国、6021 西オーストラリア州、スターリング、ペムバートン クローズ 6
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4C076BB31
4C076CC01
4C076DD34
4C076DD37
4C076EE58M
4C076FF34
4C076FF68
4C086AA01
4C086BA08
4C086GA17
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4C086MA63
4C086NA13
4C086ZA89
4C088AB99
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4C088BA23
4C088BA32
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4C088NA13
4C088ZA89
4C206AA01
4C206CA19
4C206KA18
4C206MA02
4C206MA05
4C206MA83
4C206NA13
4C206ZA89
(57)【要約】
本発明は、皮膚病を治療するための方法に関する。特に、本発明は、皮膚病を治療するための方法であって、有効量の大麻抽出物、及び任意選択で、1以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はそれらの任意の組合せを含む医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含み、前記大麻抽出物が少なくとも75重量%の主要なカンナビノイドを含む、方法を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大麻抽出物、及び任意選択で、1以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はそれらの任意の組合せを含む医薬組成物であって、前記大麻抽出物が少なくとも75重量%の主要なカンナビノイドを含む、医薬組成物。
【請求項2】
主要なカンナビノイドがΔ−テトラヒドロカンナビノール(THC)又はカンナビジオール(CBD)である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記大麻抽出物が1以上の二次的なカンナビノイドを更に含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
1以上の二次的なカンナビノイドが、カンナビノジオール(CBN)、カンナビクロマノン(CBC)、Δ−テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビゲロール(CBG)から選択される、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記大麻抽出物が少なくとも0.05重量%の量でテルペン留分を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記大麻抽出物が、ベータ-ミルセン、リナロール、ネロリドール、リモネン、アルファ-ビサボロール、カンフェン、デルタ−s−カレン、ベータ-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、p−シメン、ゲラニオール、フムレン、オシメン、ピネン及びアルファ-テルピネンの1以上を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
テルペン留分の少なくとも約5.4重量%の量でリモネンを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
テルペン留分の少なくとも4.5重量%の量でリナロールを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
皮膚病を治療するための、請求項1〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
有効量の大麻抽出物及び局所送達システムを含む、局所医薬組成物。
【請求項11】
前記局所送達システムが、ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル、イランイランエッセンシャルオイル、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、請求項10に記載の局所医薬組成物。
【請求項12】
前記局所送達システムが、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ベルガモットエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、請求項10又は11に記載の局所医薬組成物。
【請求項13】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の大麻抽出物を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載の局所医薬組成物。
【請求項14】
皮膚病を治療するための、請求項10〜13のいずれか一項に記載の局所医薬組成物。
【請求項15】
有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物を含む、医薬。
【請求項16】
皮膚病を治療するための方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物、又は請求項15に記載の医薬を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項17】
皮膚病を治療するための医薬の製造における大麻抽出物の使用であって、前記大麻抽出物が請求項1〜9のいずれか一項に記載されたものである、使用。
【請求項18】
皮膚病を治療するための医薬の製造における局所送達システムの使用であって、前記医薬が大麻抽出物を更に含む、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本発明は皮膚病を治療するための方法に関する。本発明はまた、大麻草からの抽出物を含む局所医薬組成物、及び皮膚病の治療におけるその使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
背景
大麻の生物学的活性は周知であり、それにより「快楽を得るための」ドラッグとなる。しかしながら、数種類のカンナビノイド(CB)受容体が発見され、大麻の使用を制限する法律の緩和(幾つかの管轄における非犯罪化)により、現在は、新たな治療法の源として大麻の可能性を探索する機会が存在している。
【0003】
例えば皮膚病等の疾患に罹患している患者の数が増大し、代替的又は補完的な治療法として自然療法を求める動きも大きくなっている。
【0004】
従って、少なくとも一部は、天然のソースに由来する、皮膚病の新たな治療法を開発する継続しているニーズが存在する。
【発明の概要】
【0005】
要約
本発明は、有効量の大麻抽出物を含む医薬組成物を、それを必要とする患者に局所的に投与することを含む、皮膚病の治療方法を提供する。
【0006】
一態様においては、有効量の大麻抽出物及び局所送達システムを含む局所医薬組成物が提供される。
【0007】
別の態様においては、大麻抽出物、及び任意選択で、1以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はそれらの任意の組合せを含む医薬組成物であって、前記抽出物が少なくとも75重量%の主要な(若しくは最も多い)カンナビノイドを含む、組成物が提供される。
【0008】
一実施形態においては、医薬組成物はΔ9-テトラヒドロカンナビノール (THC)又はカンナビジオール (CBD)を含む。更なる実施形態においては、大麻抽出物は、カンナビノジオール (CBN)、カンナビクロマノン(CBC)、Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビゲロール (CBG)から選択される、1以上の二次的なカンナビノイドを更に含む。
【0009】
一実施形態においては、本発明の医薬組成物は、ベータ-ミルセン、リナロール、ネロリドール、リモネン、アルファ-ビサボロール、カンフェン、デルタ-s-カレン、ベータ-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、p-シメン、ゲラニオール、フムレン、オシメン、ピネン及びアルファ-テルピネンからなる群から選択される1以上のテルペンを更に含む。
【0010】
一態様においては、医薬組成物はテルペン留分の少なくとも約5.4重量%の量でリモネンを含む。
【0011】
幾つかの実施形態においては、本発明は、有効量の大麻抽出物及び局所送達システムを含む局所医薬組成物を提供する。
【0012】
局所医薬組成物は、ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル、イランイランエッセンシャルオイル、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、局所送達システムを含む。
【0013】
好ましくは、局所医薬組成物は、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ベルガモットエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、局所送達システムを含む。
【0014】
更なる態様においては、皮膚病を治療するための医薬の製造における大麻抽出物の使用が提供される。
【0015】
また別の態様においては、皮膚病を治療するための医薬組成物又は局所医薬組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0016】
実施形態(複数可)の詳細な説明
本発明は医薬組成物を提供する。医薬組成物は大麻抽出物を含む。医薬組成物は局所医薬組成物であり、それは大麻抽出物の活性成分を局所に投与するために好適であることを意味する。典型的には、局所投与は、局所への投与である;しかしながら、幾つかの実施形態においては、局所投与は全身への投与であっても良い。好ましくは、局所投与は患者の皮膚への直接投与であっても良い。
【0017】
本発明者等は、大麻抽出物の局所投与は、様々な皮膚病を治療するために有用であることを見出した。
【0018】
局所送達システム
局所医薬組成物は局所送達システムを含む。局所送達システムは、有利に、患者の皮膚への大麻抽出物の有効成の送達を促進し得る。
【0019】
好ましくは、局所送達システムは、2以上の医薬的に許容される成分を含む。「医薬的に許容される」とは、成分が組成物のその他の成分と適合していることを意味し、それが投与の最中又は投与後に、被検体に有害でないことを意味する。局所送達システムは、大麻抽出物の活性成分の局所での吸収が増大するよう、患者の皮膚の透過性を高め得る。局所送達システムは、4、5、6、7、8、9、10、11、12以上の成分を含み得る。
【0020】
局所送達システムの医薬的に許容される成分は、エッセンシャルオイル(例、植物、例えばハーブ等に由来するオイル)、ワックス、又はそれらの組合せから選択しても良い。局所送達システムの医薬的に許容される成分は、以下:ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル、イランイランエッセンシャルオイル、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油から選択しても良い。各々の医薬的に許容される成分は、同じか又は異なる量で存在しても良い。例えば、局所送達システムは、0重量%〜95重量%の量で、各医薬的に許容される成分を含んでも良い。
【0021】
局所送達システムの個別の成分はまた、皮膚病の治療のために有用な活性化合物を含んでも良い。例えば、皮膚病の治療のために有用であり得るエッセンシャルオイルとしては、以下:ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル及びイランイランエッセンシャルオイル、又はそれらの組合せが挙げられる。
【0022】
局所送達システムを含む、1つの例示的な局所医薬組成物を、以下の表1において概説する。
【0023】
【表1】
【0024】
大麻抽出物
大麻草は、カンナビノイド、テルペン及びテルペノイド、ステロール、トリグリセリド、アルカン、スクアレン、トコフェロール、カロテノイド並びにアルカロイドを含む、多種多様な二次代謝産物を産生する。これらの二次代謝産物の混合は、大麻の種類、抽出する大麻草の部位、抽出の方法、抽出物の処理及び季節を含む、数種類の要因によって異なる。
【0025】
2つの異なる命名規則で記載されている数種類の大麻草が存在する。これらの規則の1つによって、3種類の別種の大麻草、即ち、カンナビス・サティバ・リンネ(Cannabis sativa Linnaeus)、カンナビス・インディカLAM.(Cannabis indica LAM.).及びカンナビス・ルデラリス(Cannabis ruderalis)が特定されている。もう一方の規則によって、以下:カンナビス・サティバssp.サティバ及びssp.インディカを含む、数種類の亜種に分類される様々な種類のカンナビス・サティバL.種に属するとして、全ての大麻草が特定されている。本明細書において用いられる場合、用語「大麻」は、これらの植物の種類のいずれか及びその全てを指す。
【0026】
大麻抽出物は、当該技術分野において公知である任意の方法によって調製し得る。該抽出物は、カンナビノイド、テルペン及びテルペノイド化合物を含む大麻草の任意の部分から形成し得る。抽出物は、抽出剤を、葉、種子、トリコーム、花、キーフ(keif)、シェイク(shake)、蕾、茎又はそれらの組合せと接触させることにより形成し得る。幾つかの実施形態においては、該抽出物は、大麻草の花及びシェイク(shake)から形成される。例えば、アルコール(例、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール等)、水、炭化水素(例、ブタン、ヘキサン等)、オイル(例、オリーブオイル、植物油、エッセンシャルオイル等)、溶媒(例、酢酸エチル、ポリエチレングリコール等)又は超臨界流体(例、液体CO2)を含む、当該技術分野において公知である、任意の好適な抽出剤を使用し得る。抽出剤は、医薬組成物に大麻抽出物を取り込むことに先立って、完全に若しくは部分的に除去し得るか、又は担体として医薬組成物中に含ませ得る。抽出剤は、任意選択で減圧下で、抽出物を加熱することによって除去し得る。より揮発性の高い植物の代謝物(例えばテルペン等)の幾つかを、抽出剤を用いて除去しても良いことが理解される。従って、幾つかの実施形態においては、抽出剤を除去することにより、抽出物のカンナビノイド留分を濃縮し得る。幾つかの実施形態においては、例えば、抽出物を露紙又は目の細かい篩(例、5μmのポアサイズの篩)を通過させることにより、抽出物が濾過され粒状物が除去される。
【0027】
幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、植物材料に熱及び圧力をかけることにより形成される。典型的には、これらの実施形態においては、抽出剤は必要でない。
【0028】
幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は大麻オイルである。本明細書において用いられる場合、「大麻オイル」は、大麻草の少なくとも一部をオイルと接触させることにより形成される抽出物である。該抽出オイルは、任意選択で、除去し得る。抽出オイルは、オリーブオイル、麻油、胡麻油、ココナッツオイル、植物油、キャノーラオイル、グレープシードオイル、アーモンドオイル、中鎖トリグリセリド(MCT)オイル及び任意の他の食用油、又はそれらの組合せから選択し得る。
【0029】
本明細書において用いられる場合、用語「カンナビノイド」は、大麻草から単離されたか、又は内部のカンナビノイド系に関連する活性を有するよう合成により作製されている、任意のカンナビノイドに関する。
【0030】
用語「カンナビノイド留分」は、大麻抽出物中に存在するカンナビノイド化合物の組合せを説明するために使用される。
【0031】
本明細書において用いられる場合、用語「テルペン」又は「テルペノイド」は、しばしば特有の臭気を放つ、ある種の炭化水素分子を指す。テルペンは、分子式C5H8を有するイソプレンの単位から誘導される。テルペンの基本的な分子式は、イソプレン単位の倍数である(即ち、(C5H8)n、nは結合したイソプレン単位の数である)。テルペノイドは、典型的には酸化プロセスにより、植物内で更に代謝されているテルペン化合物であり、それゆえ、通常は少なくとも1個の酸素原子を含む。
【0032】
用語「テルペン留分」は、大麻抽出物中に存在するテルペン及びテルペノイド化合物の組合せを説明するために使用される。
【0033】
大麻抽出物
大麻抽出物はカンナビノイド留分及びテルペン留分を含む。
【0034】
幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、大量(例、75重量%超)のカンナビノイド留分を含む。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、大麻抽出物の約75重量%〜約99.999重量%、例えば、約80重量%〜約99.999重量%、約80重量%〜約99.99重量%、約80重量%〜約99.9重量%、又は約80重量%〜約99.5重量%の量でカンナビノイド留分を含み得る。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、約0.001重量%〜約20重量%の非カンナビノイド、例えば、約0.001重量%〜約15重量%又は約0.001重量%〜約10重量%の非カンナビノイドを含む。
【0035】
幾つかの実施形態においては、1以上の追加的な化合物(例、カンナビノイド、テルペン又はテルペノイド化合物)を大麻抽出物に添加し得る。化合物の添加によって、大麻草内で発現しているある化合物の相対的な量において、自然による変動を補償しても良い。添加される化合物は、所望の化合物の合成したバージョンであっても良く、それらは他の大麻抽出物から取得した精製した化合物であっても良く、又はそれらは2以上の抽出物を混合することによって添加されても良い。
【0036】
これまでに、大麻草において100超のカンナビノイドが同定されている。これらのカンナビノイドの包括的なリストは、Handbook of Cannabis Roger Pertwee(編)Oxford University Press (2014)(ISBN:9780199662685)中の、Mahmoud A. El Sohly and Waseem Gul、「Constituents of Cannabis Sativa」において見出し得る。大麻草において同定されているカンナビノイドとしては、以下:カンナビゲロール (E)-CBG-C5、カンナビゲロールモノメチルエーテル (E)-CBGM-C5 A、カンナビゲロール酸A (Z)-CBGA-C5 A、カンナビゲロバリン (E)-CBGV-C3、カンナビゲロール酸A (E)-CBGA-C5 A、カンナビゲロール酸Aモノメチルエーテル (E)CBGAM-C5 A及びカンナビゲロバリン酸A (E)-CBGVAC3A);(±)-カンナビクロメンCBC-C5、(±)-カンナビクロメン酸A CBCA-C5 A、(±)-カンナビバリクロメン、(±)-カンナビクロメバリンCBCV-C3、(±)-カンナビクロメバリン酸A CBCVA-C3 A);(-)-カンナビジオールCBD-C5、カンナビジオールモノメチルエーテルCBDMC5、カンナビジオール-C4 CBD-C4、(-)-カンナビジバリンCBDVC3、カンナビジオールコール(Cannabidiorcol)CBD-Cl、カンナビジオール酸CBDA-C5、カンナビジバリン酸CBDVA-C3);カンナビノジオールCBNDC5、カンナビノジバリンCBND-C3);Δ9-テトラヒドロカンナビノールΔ9-THC-C5、Δ9-テトラヒドロカンナビノール-C4 Δ9-THCC4、Δ9-テトラヒドロカンナビバリンΔ9-THCV-C3、Δ9-テトラヒドロカンナビオールコール(tetrahydrocannabiorcol)、Δ9-THCO-Cl、Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸AΔ9-THCA-C5 A、Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸B、Δ9-THCA-C5 B、Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸-C4 A及び/又はB Δ9-THCA-C4 A及び/又はB、Δ9-テトラヒドロ-カンナビバリン酸AΔ9-THCVA-C3 A、Δ9-テトラヒドロカンナビオールコール酸(tetrahydrocannabiorcolic acid)A及び/又はB Δ9-THCOA-Cl A及び/又はB)、(-)-Δ8-トランス-(6aR,10aR)-Δ8-テトラヒドロカンナビノールΔ8-THC-C5、(-)-Δ8-トランス-(6aR,10aR)-テトラヒドロカンナビノール酸AΔ8-THCA-C5 A、(-)-(6aS,10aR)-Δ9-テトラヒドロカンナビノール(-)-シス-Δ9-THC-C5);カンナビノールCBN-C5、カンナビノール-C4 CBN-C4、カンナビバリンCBN-C3、カンナビノールC2 CBN-C2、カンナビオールコール(Cannabiorcol)CBN-Cl、カンナビノール酸A CBNA-C5 A、カンナビノールメチルエーテルCBNM-C5、(-)-(9R,10R)-トランス-カンナビトリオール(-)-トランス-CBT-C5、(+)-(9S,10S)-カンナビトリオール(+)-トランス-CBT-C5、(±)-(9R,10S/9S,10R)-);カンナビトリオール (±)-シス-CBT-C5、(-)-(9R,10R)-トランス-10-O-エチル-カンナビトリオール(-)-トランス-CBT-OEt-C5、(±)-(9R,10R/9S,10S)-カンナビトリオール-C3 (±)-トランス-CBT-C3、8,9-ジヒドロキシ-Δ6a(10a)-テトラヒドロカンナビノール8,9-ジ-OH-CBT-C5、カンナビジオール酸AカンナビトリオールエステルCBDA-C5 9-OH-CBT-C5 エステル、(-)-(6aR,9S,10S,10aR)-9,10-ジヒドロキシヘキサヒドロカンナビノール、カンナビリプソール、カンナビリプソール-C5、(-)-6a,7,10a-トリヒドロキシ-Δ9-テトラヒドロカンナビノール(-)-カンナビテトロール、10-オキソ-Δ6a(10a)テトラヒドロカンナビノール OTHC);(5aS,6S,9R,9aR)-カンナビエルソインCBE-C5、(5aS,6S,9R,9aR)-C3-カンナビエルソインCBE-C3、(5aS,6S,9R,9aR)-カンナビエルソイン酸A CBEA-C5 A、(5aS,6S,9R,9aR)-カンナビエルソイン酸B CBEA-C5 B;(5aS,6S,9R,9aR)-C3-カンナビエルソイン酸B CBEA-C3 B、カンナビグレンドール-C3 OH-イソ-HHCV-C3、デヒドロカンナビフランDCBF-C5、カンナビフランCBF-C5)、(-)-Δ7-トランス-(1R,3R,6R)-イソテトラヒドロカンナビノール、(±)-Δ7-1,2-シス-(1R,3R,6S/1S,3S,6R)-イソテトラヒドロカンナビバリン、(-)-Δ7-トランス-(1R,3R,6R)-イソテトラヒドロカンナビバリン;(±)-(laS,3aR,8bR,8cR)-カンナビシクロールCBL-C5、(±)-(1aS,3aR,8bR,8cR)-カンナビシクロール酸A CBLA-C5 A、(±)-(1aS,3aR,8bR,8cR)-カンナビシクロバリンCBLV-C3;カンナビシトランCBTC5;カンナビクロマノンCBCN-C5、カンナビクロマノンC3 CBCN-C3及びカンナビクマロノンCBCON-C5が挙げられる。
【0037】
大麻抽出物は、少なくとも75重量%の主要なカンナビノイドを含み得る。主要なカンナビノイドは、Δ9-テトラヒドロカンナビノール (THC)又はカンナビジオール (CBD)である。大麻抽出物は、抽出物の少なくとも76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84%又は85重量%の量の主要なカンナビノイドを含み得る。
【0038】
典型的には、大麻抽出物は、1以上の二次的なカンナビノイドを更に含み得る。二次的なカンナビノイドは、カンナビノジオール(CBN)、カンナビクロマノン(CBC)、Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビゲロール (CBG)から選択され得る。THC又はCBDはまた、二次的なカンナビノイドとして、大麻抽出物中に存在しても良い。典型的には、各々の二次的なカンナビノイドは、抽出物の0.001重量%〜約20重量%、例えば、抽出物の約0.001重量%〜約15重量%又は約0.01重量%〜約15重量%の量で存在する。
【0039】
幾つかの実施形態においては、あるカンナビノイドが存在しない場合があるか、又は検出できない量(例、検体の0.001重量%未満)で存在する場合がある。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、以下のカンナビノイド:Δ9-テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)、カンナビジオール (CBD)、Δ9-テトラヒドロカンナビバリン (THCV)、カンナビジオール酸 (CBDA)、カンナビゲロール酸 (CBGA)、カンナビノジオール (CBN)及びカンナビクロマノン(CBC)の1以上を含まない場合がある。
【0040】
典型的には、大麻抽出物は、テルペン留分、即ち、テルペン及びテルペノイドを含む、非カンナビノイド化合物を含む。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、抽出物の20重量%未満、例えば、15重量%未満、10重量%未満、9重量%未満、8重量%未満、7重量%未満、6重量%未満、5重量%未満、4重量%未満、3重量%未満、2重量%未満、又は1重量%未満の量でテルペン留分を含む。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、抽出物の0.001重量%超、例えば、抽出物の総重量の0.001%超、0.005%超、0.01%超、0.05%超、0.1%超、0.5%超、又は1%超の量のテルペン及びテルペノイド化合物を含み得る。幾つかの実施形態においては、大麻抽出物は、約0.001重量%〜約20重量%のテルペン及びテルペノイド化合物、例えば、組成物の約0.001重量%〜約15重量%、約0.001重量%〜約10重量%、約0.001重量%〜約6重量%又は約0.001重量%〜約5重量%を含む。
【0041】
典型的には、抽出物を形成するために使用される植物材料においてテルペン留分は、テルペン留分中の特定の化合物の量及び他の成分に対するテルペン留分の重量の項目の両方において、最終的な抽出物のテルペンプロファイルとは異なる、テルペン/テルペノイドプロファイルを有し得る。例えば、大麻の花は、約20重量%のカンナビノイド及び約3重量%のテルペンを含み得る。抽出及び濃縮(即ち、抽出剤の除去)の後に、カンナビノイドの量は約50〜90重量%の量に増加し得、テルペン留分は大麻抽出物の約0.1〜6重量%になり得る。この典型的なシナリオは、抽出剤が除去される場合に、カンナビノイドが濃縮される一方で、テルペン留分中に存在する多くのテルペン/テルペノイドの揮発性のために、テルペン留分の相対的な量が低減する可能性があることを示している。それゆえ、大麻抽出物中に存在するテルペン留分のプロファイルは、天然で存在するテルペン留分のプロファイルとは有意に異なっている。
【0042】
モノテルペン、モノテルペノイド、セスキテルペン及びセスキテルペノイドを含む様々なテルペン及びテルペノイドがまた、大麻抽出物において同定されている。例えば、以下のテルペン及びテルペノイド:アロアロマデンドレン、ヘキサン酸アリル、ベンズアルデヒド、(Z)-a-シス-ベルガモテン、(Z)-a-トランス-ベルガモテン、β-ビサボロール、エピ-a-ビサボロール、β-ビサボレン、ボルネオール(竜脳)、シス-y-ビサボレン、ボメオールアセテート(酢酸ボミル)、α-カジネン、カンフェン、樟脳、シス-カルベオール、カリオフィレン(β-カリオフィレン)、α-フムレン(α-カリオフィレン)、γ-カジネン、Δ-3-カレン、カリオフィレンオキシド、1,8-シネオール、シトラールA、シトラールB、シンナムアルデヒド(cinnameldehyde)、α-コパエン(アグライエン)、γ-クルクメン、β-シメン、β-エレメン、γ-エレメン、エチルデカジエノエート(ethyl decdienoate)、エチルマルトール、プロピオン酸エチル、エチルバニリン、ユーカリプトール、α-ユーデスモル、β-ユーデスモル、γ-ユーデスモル、オイゲノール、シス-β-ファメセン((Z)-β-ファルネセン)、トランス-α-ファルネセン、トランス-β-ファメセン、トランス-γ-ビサボレン、フェンチョン、フェンコール(ノルボマノール(norbomanol)、β-フェンコール)、ゲラニオール、α-グアイエン、グアイオール、アントラニル酸メチル、サリチル酸メチル、2-メチル-4-ヘプタノン、3-メチル-4-ヘプタノン、酢酸ヘキシル、イプスジエノール、酢酸イソアミル、レメノール(lemenol)、リモネン、d-リモネン(リモネン)、リナロール(linolool)(リナリルアルコール、β-リナロール(linolool))、α-ロンギピネン、メントール、γ-ムロレン、ミルセン(β-ミルセン)、ネロリドール、トランス-ネロリドール、ネロール、β-オシメン(シス-オシメン)、酢酸オクチル、α-フェランドレン、フィトール、α-ピネン(2-ピネン)、β-ピネン、プレゴン、サビネン、シス-サビネン水和物(シス-ツヤノール)、β-セリネン、α-セリネン、γ-テルピネン、テルピノレン(イソテルピン)、テルピネオール(α-テルピネオール)、テルピネオール-4-オール、α-テルピネン(テルピレン)、α-ツジェン(オリガネン)、バニリン、ビリジフロレン(レデン)及びα-イランジュ(ylange)が、大麻抽出物において同定されている。
【0043】
テルペン留分中の特定のテルペン/テルペノイドの存在が使用における医薬組成物の利益的な効果と関連していると考えられる。
【0044】
テルペン留分は、ベータ-ミルセン、リナロール、ネロリドール、リモネン、アルファ-ビサボロール、カンフェン、デルタ-s-カレン、ベータ-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、p-シメン、ゲラニオール、フムレン、オシメン、ピネン及びアルファ-テルピネンの1以上を含み得る。
【0045】
好ましくは、抽出物はベータ-ミルセンを含む。ベータ-ミルセンは、抽出物に存在するカンナビノイドの生体利用効率を促進し得ると考えられる。ベータ-ミルセンは、抽出物の0重量%〜約40重量%の量で存在し得る。幾つかの実施形態においては、ベータ-ミルセンは、テルペン留分の約0〜40重量%、例えば、テルペン留分の0.001%〜約25%、5.1%〜29%又は約5.5%〜約25%の量で存在する。
【0046】
テルペン留分は、リナロール、ネロリドール及びリモネンの1以上を更に含み得る。
【0047】
存在する場合、リモネンは、テルペン留分の少なくとも約5.4重量%、例えば、テルペン留分の約5.5重量%〜約50重量%又は約5.5重量%〜約20重量%の量で存在し得る。リモネンは分子式C10H16を有する環式モノテルペンである。多くの異なる天然で生じた異性体が存在している;しかしながら、殆んどに共通する形態は右旋性の異性体、即ち、D-リモネンである。
【0048】
リナロールは、分子式C10H18Oを有し、多くの花及び香辛料植物において見出されるテルペノイドである。リナロールが大麻抽出物中に存在する場合、それにより鎮静作用がもたらされ得ると考えられる。幾つかの実施形態においては、リナロールは、テルペン留分の少なくとも0.05重量%の量で存在し得る。幾つかの好ましい実施形態においては、リナロールは4.5重量%超(例、テルペン留分の少なくとも5重量%)の量で存在する。他の実施形態においては、リナロールは、テルペン留分の0.05重量%〜25重量%、例えば、テルペン留分の0.1重量%〜20重量%又は5重量%〜20重量%の量で存在する。
【0049】
ネロリドールは、分子式C15H26Oを有するセスキテルペノイドである。それは天然においては、中心のオレフィンの周りの構造が異なる、即ち、シス又はトランス異性体のいずれかである、2つの異性体、即ち、ネロリドール1及びネロリドール2として存在する。抽出物は、テルペン留分の少なくとも0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.01重量%〜20重量の量でネロリドール(即ち、ネロリドール1及びネロリドール2)を含み得る。ネロリドール2はネロリドール1と比べてより多い量で存在し得る。幾つかの実施形態においては、ネロリドール1は存在しない場合がある(又は検出限界を下回る量で存在する場合がある)。幾つかの実施形態においては、ネロリドール2は存在しない場合がある(又は検出限界を下回る量で存在する場合がある)。幾つかの実施形態においては、ネロリドール1及びネロリドール2は存在しない(又は検出限界を下回る量で存在する)。ネロリドール1は、テルペン留分の少なくとも約0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜20重量%又は0.001〜15重量%の量で抽出物中に存在し得る。ネロリドール2は、テルペン留分の少なくとも約0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜30重量%又は1重量%〜25重量%の量で抽出物中に存在し得る。
【0050】
大麻抽出物はまた、ピネン(例、アルファ-ピネン及び/又はベータ-ピネン)を含み得る。ピネンは、分子式C10H16を有する二環式モノテルペンである。ピネンは天然において2つの異性体:アルファ-ピネン及びベータ-ピネンとして見出される。抽出物は、テルペン留分の少なくとも5重量%、例えば、テルペン留分の少なくとも6重量%、7重量%、8重量%、9重量%又は10重量%の量のピネン(即ち、アルファ-ピネン及びベータ-ピネン)を含み得る。典型的には、アルファ-ピネンは、ベータ-ピネンの量よりも多い量で存在し得る。アルファ-ピネンに対するベータ-ピネンの比は、約4:1であり得る。アルファ-ピネンは、テルペン留分の少なくとも約0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜30重量%、0.001重量%〜20重量%又は5重量%〜20重量%の量で抽出物中に存在し得る。ベータ-ピネンは、テルペン留分の少なくとも約0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜25重量%、1重量%〜25重量%又は1重量%〜10重量%の量で抽出物中に存在し得る。
【0051】
テルペン留分はまたベータ-カリオフィレンを含み得る。ベータ-カリオフィレンは、テルペン留分の少なくとも0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001%〜20%又は0.001%〜10%の量で存在し得る。
【0052】
テルペン留分はまた、カリオフィレンオキシドも含み得る。カリオフィレンオキシドは、テルペン留分の少なくとも0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜50重量%、5重量%〜40重量%、10重量%〜40重量%又は20重量%〜40重量%の量で存在し得る。
【0053】
幾つかの実施形態においては、抽出物はフムレンを更に含む。フムレンは、抽出物の鎮静特性を増大させ得ると考えられる。フムレンはまた、時々アルファ-カリオフィレンと呼ばれる。
【0054】
大麻抽出物はまたオシメンを含み得る。オシメンは、テルペン留分の少なくとも0.001重量%、例えば、テルペン留分の0.001重量%〜20重量%又は0.001重量%〜5重量%の量で存在し得る。
【0055】
幾つかの実施形態においては、特定のテルペン又はテルペノイドが存在しない場合があるか、又は検出できない量(例、検体の0.001重量%未満)で存在する場合がある。幾つかの実施形態においては、以下のテルペン若しくはテルペノイド:アルファ-ビサボロール、デルタ-s-カレン、ゲラニオール、グアイオール、イソプレゴール、リモネン、ネロリドール1、ネロリドール2、ガンマ-テルピネン及びテルピノレンの1以上が存在しないか、又は検出できない量で存在する。
【0056】
2つの例示的な医薬組成物についてのカンナビノイド留分及びテルペン留分が、以下の表1及び2に記載されている。カンナビノイドの量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定されたことが報告されており、テルペンの量は、ガスクロマトグラフィー(GC)によって決定されたことが報告されている。大麻抽出物は天然に由来するので、各成分の量は、幾つかの事例においては、+/-10%、+/-25%又は+/-50%変動し得ることが理解されるであろう。組成物中で変動する可能性を説明するこれらの限界の各々に対応する量の範囲もまた表1及び2に示される。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
医薬組成物は、1以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤又はそれらの任意の組合せを更に含み得る。
【0060】
担体、希釈剤、アジュバント及び/又は賦形剤は「医薬的に許容される」ものであり、それらが組成物の他の成分と適合すること、及び投与の最中又は投与後に被検体に有害でないことを意味する。例えば、医薬組成物は、例えば医薬製剤の分野において周知である技術等によって、従来の固形又は液体のビヒクル又は希釈剤、及び所望の投与方法に適切な種類の医薬品添加物(例えば、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定化剤等)を利用して、製剤化し得る(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、(第21版)、2005、Lippincott Williams & Wilkins)を参照)。医薬的に許容される担体は、米国薬局方/国民医薬品集(USP/NF)、英国薬局方(BP)、欧州薬局方(EP)、又は日本薬局方(JP)に含まれる、任意の担体であり得る。幾つかの実施形態においては、担体、希釈剤、アジュバント及び/又は賦形剤は、非天然(例、合成によって生産したもの)であり得る。
【0061】
医薬組成物としては、局所投与、典型的には、患者の皮膚(例、皮膚の上皮層)に直接適用することに好適な組成物が挙げられる。
【0062】
従って、大麻抽出物は、従来型のアジュバント、担体、賦形剤又は希釈剤と一緒に、医薬組成物の形態及びそれらの単位用量に入れられても良く、そのような形態においては、投与に先立って、例えば液体担体に分散されるラブ(rubs)若しくは粉末等の固形として、又は例えば溶液、懸濁液、乳濁液若しくはオイル等の液体として使用し得る。液体の組成物が好ましい。
【0063】
そのような医薬組成物及びそれらの単位用量の形態は、追加的な活性化合物又は素(principles)を含む又は含めずに従来型の割合で、従来型の成分を含んでも良く、そのような単位用量の形態は、使用が意図される1日の投与量範囲に見合った、有効量の任意の好適な活性成分を含んでも良い。
【0064】
本明細書に記載された大麻抽出物から医薬組成物を調製するために、医薬的に許容される担体は、固形又は液体のいずれかであり得る。固形製剤としては、粉末、カシェー(cachets)及び分散性(dispensable)顆粒が挙げられる。固形の担体は、希釈剤、潤滑剤、懸濁化剤、結合剤、防腐剤、又は封入材料としても作用し得る1以上の物質であり得る。
【0065】
好適な担体としては、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、滑石、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバター等が挙げられる。用語「製剤」は、担体を含む又は含まない活性成分が担体により囲まれており、従って、それと関連している用量の形態である限り、担体としての封入材料を含む、活性化合物の製剤を含むことが意図される。
【0066】
液体の組成物としては、滅菌溶液、懸濁液、乳濁液、シロップ剤、オイル及びエリキシル剤が挙げられる。大麻抽出物は、例えば、滅菌水、滅菌された有機溶媒、又は両方の混合液等の医薬的に許容される担体中に懸濁し得る。
【0067】
その他の液体製剤としては、大麻抽出物を、1以上の天然由来のオイル(例、エッセンシャルオイル)又はワックスと混合することによって調製された製剤が挙げられる。「エッセンシャルオイル」は、主に植物材料の疎水性で一般的には芳香性の成分を含み、抽出(例、蒸気抽出、又は植物材料を抽出剤と接触させることによる)又は加圧により得られるオイルである。好適な天然由来のオイル及びワックスとしては、以下:ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル、イランイランエッセンシャルオイル、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油を含み、上記の局所送達システムについて記載したもののいずれかが挙げられる。
【0068】
治療に有用である組成物中の活性成分の量は、好適な用量が取得される十分な量でなければならない。
【0069】
単位投薬量の物理的形態を改変するために、様々なその他の材料が存在しても良い。例えば、組成物は、防腐剤(例、メチル及びプロピルパラベン)、並びに/又は色素と共に、大麻抽出物を含んでいても良い。当然のことながら、任意の投与単位形態を調製する際に使用される任意の材料は、使用される量で、医薬的に許容され、実質的に無毒でなければならない。更に、活性化合物(複数可)は、徐放性製剤及び製剤中に取り込まれても良い。
【0070】
医薬的に許容される担体及び/又は希釈剤としては、あらゆる全ての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌剤及び抗真菌剤、等張な吸収遅延剤等が挙げられる。
【0071】
使用の直前に、液体製剤に変換することが意図される固形製剤もまた挙げられる。そのような液体形態としては、溶液、懸濁液及び乳濁液が挙げられる。これらの製剤は、活性成分に加えて、着色剤、安定化剤、緩衝剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含み得る。
【0072】
表皮への局所投与のために、活性成分は、軟膏、クリーム、オイル若しくはローションとして、又は経皮パッチとして製剤化されても良い。軟膏及びクリームは、例えば、好適な増粘剤及び/又はゲル化剤を添加した水性又は油性の基剤を用いて製剤化し得る。ローションは、水性又は油性の基剤を用いて製剤化し得、一般的には、1以上の乳濁剤、安定化剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤又は着色剤も含むであろう。
【0073】
スプレーの場合においては、これは、例えば、計量噴霧スプレーポンプによって達成されても良い。経鼻送達及び保持を改善するために、本発明の化合物は、シクロデキストリンを用いて封入しても良く、又は送達及び鼻粘膜における保持を増大することが期待されるその他の剤と一緒に製剤化しても良い。
【0074】
所望の場合、活性成分の徐放に適した製剤を使用しても良い。
【0075】
好ましくは、医薬製剤は単位投薬量の形態である。そのような形態においては、製剤は適切な量の活性成分を含む単位用量に分けられる。単位用量の形態は、包装された製剤であり得、該包装は、例えば、バイアル又はアンプル中に小分けにした量の製剤を含む。また、単位用量の形態は、投与形態そのものであり得るか、又はそれは包装された形態中における適切な数のこれらの投与形態であり得る。
【0076】
組成物が単位投薬量の形態になっている、担体を含まない組成物もまた本明細書に記載されている。従って、大麻抽出物を含む医薬もまた提供される。
【0077】
幾つかの実施形態においては、医薬組成物は、大麻抽出物以外の活性剤を更に含む。組合せた場合に、活性剤及び/又は大麻抽出物の活性が減少しない限り、任意の好適な活性剤を使用しても良い。
【0078】
治療方法
別の態様においては、皮膚病を治療する方法もまた提供される。該方法は、有効量の本明細書に記載された医薬組成物又は局所医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
【0079】
医薬組成物は、皮膚病を治療するために使用し得る。本明細書において用いられる場合、「皮膚病」として言及するものには、皮膚の疾患及び病気が含まれる。皮膚の疾患及び病気としては、以下:ニキビ、円形脱毛症、基底細胞がん、ボーエン病、先天性赤血球形成性ポルフィリン症、接触皮膚炎、ダリエ病、異栄養性の(dystrophic)表皮水疱症、湿疹(アトピー性湿疹)、単純型表皮水疱症、骨髄性プロトポルフィリン症、爪真菌症、ヘイリーヘイリー病、単純ヘルペス、化膿性汗腺炎、多毛症、多汗症、魚鱗癬、とびひ、ケロイド、角化症ピラリス、扁平苔癬、硬化性苔癬、メラノーマ、肝斑、尋常性天疱瘡、足底疣贅(足底のいぼ)、苔癬状粃糠疹、多形性日光疹、乾癬、壊疽性膿皮症、酒さ、疥癬、帯状疱疹、扁平上皮がん、スウィート症候群、白斑、又はそれらの組合せが挙げられる。
【0080】
「有効量」は、患者に投与した場合に、効果がもたらされるために十分である薬剤の量を意味する。治療方法の場合においては、この効果は皮膚病の治療であり得る。それゆえ、「有効量」は「治療有効量」であり得る。「治療有効量」は、患者に投与した場合に、疾患又は疾患の症状の治療がもたらされるために十分である薬剤の量を意味する。
【0081】
本明細書において用いられる場合、用語「治療する(treating)」、「治療(treatment)」、「治療する(treat)」等は、所望の薬理学的な効果及び/又は生理学的な効果が得られるように、被検体、組織又は細胞に影響を及ぼすことを意味する。該効果は、疾患又はそれと関連する症状の重篤度を完全若しくは部分的に予防するか、又はそれを低減するという点で予防的であり得、及び/或いは疾患が部分的若しくは完全に治癒されるという点で治療的であり得る。それゆえ、皮膚病を「治療する(treating)」ことへの言及は、以下:(a) 皮膚疾患の拡大を阻止する(arresting)こと;(b) 皮膚病の影響がある皮膚の面積を低減すること;(c) 皮膚病の影響を緩和又は改善すること、例、病気の可視的な兆候を低減するか、若しくは皮膚病によって引き起こされる刺激を低減すること;又は(d) 皮膚病が被検体中において発症若しくは発生しないか、又はより軽症である形態で存在するように、皮膚病に係りやすいか、又はそのリスクがある被検体において、皮膚病が発生することを予防することを包含している。
【0082】
方法はまた大麻抽出物以外の活性剤を投与することを含み得る。本活性剤は、大麻抽出物と同時に又連続して投与し得る。連続してとは、大麻抽出物及びその他の活性剤を別々に投与することを意味し、それが異なる時間で行われても良いことを意味する。典型的には、大麻抽出物及びその他の活性剤が連続して投与される場合、それらは互いに24時間以内、又は12、8、6、5、4、3、2若しくは1時間(複数可)以内に投与される。大麻抽出物は、その他の活性剤の前又は後に投与しても良い。更に、大麻抽出物及びその他の活性剤の投与経路は、同じであるか、又は異なっていても良い。
【0083】
別の態様においては、皮膚病の治療のための医薬の製造における大麻抽出物の使用もまた提供される。
【0084】
別々のパーツとして以下:
(a) 有効量の大麻抽出物;及び
(b) 医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤又はそれらの組合せ
を含むキットもまた提供される。
【0085】
幾つかの実施形態においては、キットは、大麻抽出物の他に、有効量の活性剤を含むパーツ(b’)を更に含む。パーツ(a)及び(b)に加えて、又はパーツ(b)の代わりに、パーツ(b’)がキット中に含まれていても良い。
【0086】
別の態様においては、皮膚病を治療するための医薬組成物が提供される。それが、大麻抽出物を含んでいる限り、医薬組成物は、任意の上記の成分の組合せを含む、上記の医薬組成物のいずれかであっても良い。皮膚病はまた、上記の皮膚病のいずれであっても良い。
【実施例】
【0087】
本発明について、限定されない実施例によって更に説明する。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの改変がなされても良いことが、本発明の当業者に理解される。
【0088】
実施例1―大麻抽出物
以下の大麻抽出物が記載されている:
AZ9―複数の大麻草の抽出物の組合せ
AZ10―Ogre King草の抽出物
【0089】
【表4】
【0090】
実施例2―局所製剤への大麻抽出物の製剤化
実施例1の大麻抽出物(AZ9又はAZ10)は、局所製剤に製剤化しても良い。抽出物は、抽出物の50〜80%の溶液となるよう希釈しても良い。次いで、抽出物又は60〜80%に希釈した抽出物は、約16リットルのココナッツオイル、及び約3キログラムの蜜蝋、並びに約1〜100ミリリットルの以下の成分:アルニカエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ベルガモットエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル及びセージエッセンシャルオイルの各々と混ぜ合わせても良い。従って、調製された局所製剤は、本明細書に記載された皮膚病を治療する方法において使用され得る。
【0091】
文脈上別段の必要がない限り、本明細書においては、全てのパーセンテージは、医薬組成物の重量パーセンテージである。
【0092】
値を記載するために用いられる場合、用語「約」は、好ましくは、 値の±10%以内の量を意味する。
【0093】
用語「a」、「an」、「and」及び/又は「the」並びに同様の指示対象は、本発明及びそれに続く請求項を記載する文脈においては、本明細書において特に断りのない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、単数及び複数の両方を含むものとして解釈されるべきである。
【0094】
任意の先行技術の刊行物が本明細書で言及されている場合、該刊行物が、オーストラリア又は任意のその他の国における、当該技術分野の一般的な知見の一部を形成するということが、そのような参照によって承認されるものでないことが理解される。
【0095】
以下の請求項及びこれまでの発明の詳細な説明において、文脈により、言語又は必要な意味合いを表すために別段の要求がある場合を除き、「comprise」という語、又は例えば「comprises」若しくは「comprising」等の変形は、包括的な意味で使用され、即ち、記載された特徴の存在を特定するが、本発明の様々な実施形態におけるさらなる特徴の存在又は追加を排除するものではない。

【手続補正書】
【提出日】20171220
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大麻抽出物、及び任意選択で、1以上の医薬的に許容される担体、希釈剤、アジュバント、賦形剤、又はそれらの任意の組合せを含む医薬組成物であって、前記大麻抽出物が少なくとも75重量%の主要なカンナビノイドを含み;前記医薬組成物がテルペン留分を含み、該留分が該テルペン留分の少なくとも約5.4重量%の量でリモネンを含む、医薬組成物。
【請求項2】
主要なカンナビノイドがΔ−テトラヒドロカンナビノール(THC)又はカンナビジオール(CBD)である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記大麻抽出物が1以上の二次的なカンナビノイドを更に含む、請求項1又は2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
1以上の二次的なカンナビノイドが、カンナビノジオール(CBN)、カンナビクロマノン(CBC)、Δ−テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びカンナビゲロール(CBG)から選択される、請求項3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記テルペン留分が少なくとも0.05重量%の量である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記大麻抽出物が、ベータ-ミルセン、リナロール、ネロリドール、アルファ-ビサボロール、カンフェン、デルタ−s−カレン、ベータ-カリオフィレン、カリオフィレンオキシド、p−シメン、ゲラニオール、フムレン、オシメン、ピネン及びアルファ-テルピネンの1以上を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
テルペン留分の少なくとも4.5重量%の量でリナロールを含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
皮膚病を治療するための、請求項1〜のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
少なくとも75重量%の主要なカンナビノイド、及び留分がテルペン留分の少なくとも約5.4重量%の量でリモネンを含むテルペン留分を含む有効量の大麻抽出物、並びに局所送達システムを含む、局所医薬組成物。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物及び局所送達システムを含む、局所医薬組成物。
【請求項11】
前記局所送達システムが、ベルガモットエッセンシャルオイル、シダーウッドエッセンシャルオイル、カモミールエッセンシャルオイル、クラリーセージエッセンシャルオイル、サイプレスエッセンシャルオイル、ユーカリエッセンシャルオイル、フェンネルエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、ゼラニウムエッセンシャルオイル、ヒソップエッセンシャルオイル、ジャスミンエッセンシャルオイル、ジュニパーエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、レモンエッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、マジョラムエッセンシャルオイル、メラルーカエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、マートルエッセンシャルオイル、ニームエッセンシャルオイル、オレンジエッセンシャルオイル、オレガノエッセンシャルオイル、パルマローザエッセンシャルオイル、パチョリエッセンシャルオイル、ペパーミントエッセンシャルオイル、ローズエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ローズウッドエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、サンダルウッドエッセンシャルオイル、タンジェリンエッセンシャルオイル、ティーツリーエッセンシャルオイル、タイムエッセンシャルオイル、イランイランエッセンシャルオイル、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、請求項9又は10に記載の局所医薬組成物。
【請求項12】
前記局所送達システムが、胡麻油、オリーブオイル、アルニカエッセンシャルオイル、ラベンダーエッセンシャルオイル、スパイクラベンダーエッセンシャルオイル、乳香エッセンシャルオイル、レモングラスエッセンシャルオイル、シナモンリーフエッセンシャルオイル、ローズマリー・シネオールエッセンシャルオイル、ローズマリーエッセンシャルオイル、ベルガモットエッセンシャルオイル、ミルラエッセンシャルオイル、セージエッセンシャルオイル、ココナッツオイル、蜜蝋及び麻油の2以上を含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の局所医薬組成物。
【請求項13】
請求項1〜のいずれか一項に記載の大麻抽出物を含む、請求項〜12のいずれか一項に記載の局所医薬組成物。
【請求項14】
皮膚病を治療するための、請求項〜13のいずれか一項に記載の局所医薬組成物。
【請求項15】
有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物を含む、医薬。
【請求項16】
皮膚病を治療するための方法であって、有効量の請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物、又は請求項15に記載の医薬を、それを必要とする患者に投与することを含む、方法。
【請求項17】
皮膚病を治療するための医薬の製造における大麻抽出物の使用であって、前記大麻抽出物が請求項1〜のいずれか一項に記載されたものである、使用。
【請求項18】
皮膚病を治療するための医薬の製造における局所送達システムの使用であって、前記医薬が、少なくとも75重量%の主要なカンナビノイド、及び留分がテルペン留分の少なくとも約5.4重量%の量でリモネンを含むテルペン留分を含む大麻抽出物を更に含む、使用。
【国際調査報告】