(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019523855
(43)【公表日】20190829
(54)【発明の名称】ヘルメットパッドシステムのための防弾保護層
(51)【国際特許分類】
   F41H 1/04 20060101AFI20190802BHJP
   A42B 3/12 20060101ALI20190802BHJP
   A42B 3/04 20060101ALI20190802BHJP
   F41H 5/04 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !F41H1/04
   !A42B3/12
   !A42B3/04
   !F41H5/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】12
(21)【出願番号】2018565706
(86)(22)【出願日】20170605
(85)【翻訳文提出日】20181214
(86)【国際出願番号】US2017035915
(87)【国際公開番号】WO2017218224
(87)【国際公開日】20171221
(31)【優先権主張番号】62/351,053
(32)【優先日】20160616
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
【住所又は居所】アメリカ合衆国,ミネソタ州 55133−3427,セント ポール,ポスト オフィス ボックス 33427,スリーエム センター
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100146466
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 正俊
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100202418
【弁理士】
【氏名又は名称】河原 肇
(72)【発明者】
【氏名】バシリオス ブラコス
【住所又は居所】アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427,セント ポール,ポスト オフィス ボックス 33427,スリーエム センター
(72)【発明者】
【氏名】ビンセント ボルボーン
【住所又は居所】アメリカ合衆国,ミネソタ 55133−3427,セント ポール,ポスト オフィス ボックス 33427,スリーエム センター
【テーマコード(参考)】
2C014
3B107
【Fターム(参考)】
2C014KK04
3B107AA01
3B107BA05
3B107BA08
3B107CA02
3B107DA02
3B107DA03
3B107EA16
3B107EA19
(57)【要約】
本出願は、防弾保護層(126)を備えるヘルメットパッド(120)に関する。本出願はまた、防弾保護層を備えるヘルメットパッドを備える防弾ヘルメット(100)に関する。更に、本出願はまた、交換ヘルメットパッドのうちの1つ以上が防弾保護層を備えるヘルメットパッド交換セットに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防弾保護層を備えるヘルメットパッド。
【請求項2】
前記防弾保護層が、超高分子量ポリエチレン、パラアラミド、ポリアミド、ポリエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される第1の材料を含む、請求項1に記載のヘルメットパッド。
【請求項3】
前記防弾保護層が第1の材料の1〜100の層を含む、請求項1又は2に記載のヘルメットパッド。
【請求項4】
前記防弾保護層に隣接するエネルギー吸収層と、前記防弾保護層及び前記エネルギー吸収層を取り囲むヘルメットパッドカバーとを更に備える、請求項1〜3のいずれか一項に記載のヘルメットパッド。
【請求項5】
ヘルメットパッドを備える防弾ヘルメットであって、前記ヘルメットパッドは防弾保護層を備える、防弾ヘルメット。
【請求項6】
前記防弾ヘルメットが、内面区域を有するヘルメットシェルを備え、
前記ヘルメットパッドが、前記防弾保護層に隣接するエネルギー吸収層を更に備え、
前記防弾保護層が前記内面区域と前記エネルギー吸収層との間に配置されている、
請求項5に記載の防弾ヘルメット。
【請求項7】
前記ヘルメットシェルがヘルメットシェル貫通孔を含む、請求項6に記載の防弾ヘルメット。
【請求項8】
前記ヘルメットパッドが、前記ヘルメットシェル貫通孔を少なくとも部分的に覆うように配置されている、請求項7に記載の防弾ヘルメット。
【請求項9】
前記ヘルメットパッドが、前記ヘルメットシェル貫通孔を完全に覆うように配置されている、請求項8に記載の防弾ヘルメット。
【請求項10】
前記ヘルメットシェル貫通孔が、前記ヘルメットシェル貫通孔を通じて延びる防弾級締結具を有する、請求項8に記載の防弾ヘルメット。
【請求項11】
暗視ゴーグルシュラウドを更に備え、前記防弾級締結具が前記暗視ゴーグルシュラウドを前記防弾ヘルメットに固定する、請求項10に記載の防弾ヘルメット。
【請求項12】
機器レールを更に備え、前記防弾級締結具が前記機器レールを前記防弾ヘルメットに固定する、請求項10に記載の防弾ヘルメット。
【請求項13】
交換パッドを含むヘルメットパッド交換セットであって、前記交換パッドは防弾保護層を備える、ヘルメットパッド交換セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、層スポール及び/又は弾片保護を組み込むヘルメットパッドに関する。
【背景技術】
【0002】
防弾ヘルメットの設計においては、機器レール、暗視ゴーグル及び暗視ゴーグルシュラウド、通信デバイス、聴覚保護デバイス、並びに同様のものなどの周辺要素を取り付けることが常に望まれる。
【0003】
一方では、3Mなどの企業が、このような周辺要素を、ヘルメットの防弾層を貫通することなく接続することを可能にする防弾ヘルメットの設計における技術リーダーとなっている。他方では、ヘルメットは、製造の容易さのためであるのか、コストのためであるのか、重量のためであるのか、それとも設計の融通性のためであるのかを問わず、依然として、ヘルメット防弾層を貫通する貫通孔及び接続点を有するように作られている。このような防弾層妥協の部位が存在する場合には、このような貫通孔を通じて接続されるいかなる周辺要素も、防弾級の接続要素を用いて接続されることが必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
出願人らは、防弾層貫通孔を有する防弾ヘルメットにおける防弾級の接続要素の使用にもかかわらず、このような部位が防弾外傷を経験した時には(即ち、それらが銃撃された時には)、このような接続要素の破砕、及び/又はスポール生成の危険が残ることを見出した。
【0005】
本開示の一態様は、防弾保護層(即ち、スポール片及び/又は弾片を阻止又は減速するための層)を備えるヘルメットパッドに関する。このようなヘルメットパッドは、例えば、防弾ヘルメット内において防弾層貫通孔の背後に配置されるように設計され得る。
【0006】
別の態様では、本開示は、防弾保護層を備えるヘルメットパッドを備える防弾ヘルメットに関する。
【0007】
更に別の態様では、本開示は、交換ヘルメットパッドのうちの1つ以上が防弾保護層を備えるヘルメットパッド交換セットに関する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の上述の特徴及び他の特徴、並びにそれらを達成する仕方は、本明細書に記載されている実施形態の以下の10説明を添付の図面と併せて参照することによって、より明らかになり、より深く理解され得る。
【図1】防弾シェルと、防弾保護層を備え、防弾シェルから分離可能であるヘルメットパッドと、ヘルメットパッドを防弾シェルに切り離し可能に固定する機械的締結具と、エネルギー吸収層とを含むヘルメットの一実施形態の部分断面図を示す。
【図2】ヘルメットシェルの内表面に付着された多数のヘルメットパッドを含む防弾ヘルメットの下面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述されたように、防弾ヘルメットの設計においては、機器レール、暗視ゴーグル及び暗視ゴーグルシュラウド、通信デバイス、聴覚保護デバイス、並びに同様のものなどの周辺要素を取り付けることが常に望まれる。
【0010】
一方では、3Mなどの企業が、このような周辺要素を、ヘルメットの防弾層を貫通することなく接続することを可能にする防弾ヘルメットの設計における技術リーダーとなっている。他方では、ヘルメットは、製造の容易さのためであるのか、コストのためであるのか、重量のためであるのか、それとも設計の融通性のためであるのかを問わず、依然として、ヘルメット防弾層を貫通する貫通孔及び接続点を有するように作られている。このような防弾層妥協の部位が存在する場合には、このような貫通孔を通じて接続されるいかなる周辺要素も、防弾級の接続要素を用いて接続されることが必要とされる。
【0011】
本出願人らは、防弾層貫通孔を有する防弾ヘルメットにおける防弾級の接続要素の使用にもかかわらず、このような部位が防弾外傷を経験した時には(即ち、それらが銃撃された時には)、このような接続要素の破砕、及び/又はスポール生成の危険が残ることを見出した。それに応えて、出願人らは、本記載に係るヘルメットパッド、ヘルメット、及び交換パッドセットを用いて、このような破砕及び/又はスポール生成からの危険に対処する巧妙な仕方を開発した。
【0012】
本明細書に記載されるヘルメットパッド、ヘルメット、及び交換パッドセットは、防弾ヘルメットに貫通孔を有することの危険に対処することへの従来のアプローチの限界に応える。本明細書に記載されるアプローチは、貫通孔内の接続点のために防弾級材料を用いる必要性を取り除くことはできないが、それらは、防弾外傷が生じた場合における着用者の安全性を実際に高める。更に、ヘルメットパッド、ヘルメット、及びヘルメットパッド交換セットは、本明細書において、互いに切り離し可能に付着されているか、又は付着可能であるように説明されているが、このような切り離し性は望ましくはあるものの、必須ではない。即ち、従来の防弾ヘルメットは、ヘルメットパッドがヘルメットシェルから切り離される能力を有するように設計されているが、それは、本記載の解決策の恩恵を享受するために必要でない。
【0013】
したがって、いくつかの実施形態では、本開示は、防弾保護レベルを提供する能力を有し、軍事用途、警察用途、戦闘用途、及び防弾保護が望まれる他の用途のために有用であり得る、ヘルメットパッド、防弾ヘルメット及び/又はヘルメットパッド交換セットに関する。
【0014】
上述されたように、本明細書において提供されるヘルメットパッドは防弾保護層を備える。したがって、例えば、防弾保護層は、例えば、同じカバー内に包含された、ヘルメットパッド内の別個の、又は離散的な層として設けられ得る。
【0015】
図1では、防弾保護層126がヘルメットパッド120内に含まれてもよく、エネルギー吸収層124と共にヘルメットパッドカバー122内に収まっていてもよい。この配置は、防弾保護層126が、防弾級締結具112及び/又は貫通孔114を包囲するか、又はそれらを含む区域への防弾外傷からのあらゆるスポール又は破片を捕捉又は減速することを可能にする。出願人らは、防弾保護層126が存在しなければ、防弾外傷からのこのようなスポール又は破片はエネルギー吸収層124を貫通する場合があり、着用者の負傷を生じさせることを観察した。
【0016】
ヘルメットパッド120は防弾ヘルメット100の内部のどこにでも配置することできるが、貫通孔114及び防弾級締結具112の背後に配置されると、最も有用である。概して、防弾ヘルメットは、機器レール、暗視ゴーグルシュラウド、保持システム(例えば、あごひも)、及び同様のものなどの補助構成要素の接続点において貫通孔及び/又は防弾級締結具を含み得る。
【0017】
ヘルメットパッドは任意の従来の手段によって防弾ヘルメットに接続され得る。当業界において最も一般的な慣習であるため、図1は、フックアンドループ116を介して接続されたヘルメットパッド120を示している。他のあまり一般的でないアプローチとしては、接着剤、ボタン、並びに防弾ヘルメットへのヘルメットパッドの任意の他の機械的若しくは化学的締結若しくは固定手段を挙げることができる。フックアンドループが用いられる場合には、ヘルメットパッドカバー122のための材料は、フックアンドループ116と結合する確実な接続をもたらすように選定されなければならない。
【0018】
ヘルメットシェル110及び防弾保護層126は各々、複合材料構造体にされた、熱可塑性物質、熱硬化性物質又はその両方を含む、ポリマー材料で形成されてもよい。いくつかの実施形態では、ヘルメットシェル110及び防弾保護層126は同じポリマー材料から作製されるが、それは必須ではなく、それらは、材料の重量、コスト、要求防弾性能、及び同様のものを考慮して、異なる材料として選定されてもよい。
【0019】
複合材料は、通例、2種以上の材料を含むと理解されるが、本明細書においてヘルメットシェル110及び防弾保護層126に関して理解されるように、複合材料は、積層され、熱、圧力、接着剤、マトリックス材料、又はこれらの組み合わせの使用を通じて一体に固められた1種以上の材料の複数の層を含む。諸実施形態では、複合材料は織布若しくは不織布又はフィルムを含む。本明細書において用いられる時、布は、限定するものではないが、DSMから入手可能なDYNEEMA又はHoneywellから入手可能なSPECTRAなどの超高分子量ポリエチレン(ultra−high molecular weight polyethylene、UHMWPE)、DuPontから入手可能なKEVLAR又はTeijin−Aramidから入手可能なTWARONなどのパラアラミド材料、ポリアミド、ポリエステル、又はこれらの組み合わせなどの材料を含む繊維又は糸で形成される。積層体内には、内部の全ての値及び範囲を含む、布又はフィルムの1〜100の層が含まれ得る(ヘルメットシェルについては、8〜100個がより一般的である)。
【0020】
諸実施形態では、ヘルメットシェル110及び/又は防弾保護層126を形成するための繊維は、1.20グラム/立方センチメートル未満の密度を呈する比較的低密度の繊維(UHMWPEなど)、及び0.80グラム/立方センチメートル〜1.60グラム/立方センチメートルの全ての値及び範囲を含む、最大1.60グラム/立方センチメートルの密度を呈する比較的高密度の繊維(Kevlarなど)を含み得る。繊維はまた、3%〜5%等などの、内部の全ての値及び範囲を含む、2.5%より大きく、最大5%の範囲内の破断点伸びを呈し得る。加えて、繊維は、25gpd〜45gpdなどの、内部の全ての値及び範囲を含む、25gpd〜50gpdなどの、25gpdより大きいテナシティを呈し得る。テナシティは、ひずみの生じていない試験片の単位線密度当たりの力として理解される。繊維の弾性率は、内部の全ての値及び範囲を含む、600gpd〜2500gpdの範囲内であってもよい。繊維は上述の特性のうちの任意の2つ以上の組み合わせを呈することもできる。
【0021】
ヘルメットシェル110の文脈において、上述の特性のうちの1つ以上を呈する繊維は、75重量%〜95重量%、80重量%〜100重量%、90重量%〜100重量%などを含む、内部の全ての値及び範囲を含む、50重量%〜100重量%の全ての値及び範囲を含む、ヘルメットシェルの総重量の50重量%以上を形成し得る。以上において説明され、及び以下において更に説明される特性は、例えば、ASTM−D638−10、ASTM D3822−07、ASTM D3217−07、ASTM C1557−03、及びこれらの組み合わせを含む、ASTM試験プロトコルによって決定され得る。
【0022】
諸実施形態では、ヘルメットシェルは、防弾ヘルメットシェルであると理解され、例えば300〜1100メートル/秒の全ての値及び範囲を含む、0°における300メートル/秒以上のV50を呈する。V50は、MIL STD−662FV50(1997)に記載されており、それに従って試験されるなどする、発射された弾丸の50%が、所与の粒片サイズの基板(本例では、17の粒度のFSP鋼片)を通り抜ける、又は貫通し得る速度として理解される。ヘルメット及びヘルメットシェルの諸実施形態は、Ceradyne、Inc.,Costa Mesa,CAから入手可能な高性能戦闘ヘルメットを含み得る。
【0023】
図2に示されるように、多数のヘルメットパッド120a〜120iが、(当業界では口語的に、及び本明細書においては集合的に、サスペンションシステムと呼ばれる)、ヘルメットシェル110内に位置付けられ得る。ヘルメット100内には任意の数のヘルメットパッドを設けることができ、内面区域の50%〜95%等などの、内部の全ての値及び範囲を含む、ヘルメットシェル110の内面区域120の10%〜100%を覆う。このようなヘルメットパッドは、快適性、及び鈍力衝撃からの保護をもたらすために、伝統的に用いられている。本明細書において説明されるように、本開示のヘルメットパッドはまた、着用者に対する防弾保護ももたらす。
【0024】
1つを超えるヘルメットパッドが設けられる場合には、ヘルメットパッドはシェルの内面の周りの離散的な位置に位置付けられ得る。いくつかの例では3つのパッドがヘルメットの後部内に位置付けられ、3つがヘルメットの前部内に位置付けられ、1つが頭頂部に位置付けられた、7つのパッドの構成が用いられ得る。他の例では、1つが前部内にあり、1つが後部内にあり、1つが頭頂部にある、3つのパッドのシステムが用いられ得る。更なる例では、単一のヘルメットパッドが、シェルの内面区域の全て又は一部分を覆う層として設けられ得る。
【0025】
ヘルメットパッド120は、力の印加時に撓み、エネルギーを吸収する圧縮性パッドとして理解される。諸実施形態では、ヘルメットパッドは、0.2インチ/分の速度で25%の歪を印加した時に、5〜200kPaの圧縮力撓みを呈する。このような測定はASTM D−3575−08に従って行われ得る。
【0026】
ヘルメットパッド120は、発泡体、衝撃吸収形状を有するように形成された熱可塑性シート、又は発泡体と熱可塑性シートとの複合材料であって、複合材料は、衝撃吸収形状を有するか、若しくは有しない、少なくとも1つの発泡体層及び1つ以上の熱可塑性シート層を含み得る、複合材料から形成され得る。発泡体は連続気泡発泡体又は独立気泡発泡体であり得る。連続気泡発泡体は、隣接する気泡同士を接続する開口部を有する気泡壁を有する、気泡の相当部分、少なくとも40体積%を含む発泡体として理解され得る。独立気泡発泡体は、気泡の少なくとも40体積%が、隣接する気泡から隔離されている、又はそれらに対して完全に閉じている発泡体として理解され得る。発泡体は、TEAM WENDYから入手可能なZORBIUM又はRogers Corporationから入手可能なPORONなどの、ポリウレタン又はシリコーン材料から形成され得る。
【0027】
加えて、熱可塑性シート材料が用いられる場合には、熱可塑性シート材料は、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、脂肪族、芳香族及び半芳香族ポリアミドを含むポリアミド、コポリマー、あるいはこれらのブレンドを含み得る。
【0028】
1つ以上のヘルメットパッドは、ヘルメットシェル内において、着用者の頭とヘルメットシェルとの間に、貫通孔及び/又は防弾級締結具に対して位置付けられており、これにより、このような貫通孔及び/又は防弾級締結具を、少なくとも部分的に、及び諸実施形態では、完全に、覆う。言い方を変えれば、ヘルメットシェルを貫通する貫通孔及び/又は防弾級締結具が存在する時には、着用者の頭とこのような貫通孔及び/又は防弾級締結具との間にヘルメットパッドが設けられる。このように、本発明は、ヘルメットシェルにおける弱点である、貫通孔及び/又は防弾級締結具における防弾外傷によって生成される破砕及び/又はスポールを防ぐことによって、着用者の安全性を高め得る。
【0029】
上述のことによれば、本明細書において提供されるのは、防弾保護層(即ち、スポール及び/又は弾片を阻止又は減速するための層)を備えるヘルメットパッドである。このようなヘルメットパッドは、例えば、防弾ヘルメット内において防弾層貫通孔の背後に配置されるように設計され得る。
【0030】
別の態様では、本開示は、防弾保護層を備えるヘルメットパッドを備える防弾ヘルメットに関する。
【0031】
更に別の態様では、本開示は、交換ヘルメットパッドのうちの1つ以上が防弾保護層を備えるヘルメットパッド交換セットに関する。このような交換セットは、例えば、本明細書において説明された防弾保護層を欠くヘルメットパッドを用いて当初製造された防弾ヘルメットを改造する際に、有用になり得る。
【0032】
例示的な実施形態は以下のものを含む。
【0033】
実施形態1.防弾保護層を備えるヘルメットパッド。
【0034】
実施形態2.防弾保護層が、超高分子量ポリエチレン、パラアラミド、ポリアミド、ポリエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される第1の材料を含む、実施形態1に記載のヘルメットパッド。
【0035】
実施形態3.防弾保護層が第1の材料の1〜100の層を含む、実施形態1又は2に記載のヘルメットパッド。
【0036】
実施形態4.防弾保護層に隣接するエネルギー吸収層と、防弾保護層及びエネルギー吸収層を取り囲むヘルメットパッドカバーとを更に備える、実施形態1〜3のいずれか1つに記載のヘルメットパッド。
【0037】
実施形態5.ヘルメットパッドを備える防弾ヘルメットであって、このヘルメットパッドは防弾保護層を備える、防弾ヘルメット。
【0038】
実施形態6.
防弾ヘルメットが、内面区域を有するヘルメットシェルを備え、
ヘルメットパッドが、防弾保護層に隣接するエネルギー吸収層を更に備え、
防弾保護層が内面区域とエネルギー吸収層との間に配置されている、
実施形態5に記載の防弾ヘルメット。
【0039】
実施形態7.ヘルメットシェルがヘルメットシェル貫通孔を含む、実施形態6に記載の防弾ヘルメット。
【0040】
実施形態8.ヘルメットパッドが、ヘルメットシェル貫通孔を少なくとも部分的に覆うように位置付けられている、実施形態7に記載の防弾ヘルメット。
【0041】
実施形態9.ヘルメットパッドが、ヘルメットシェル貫通孔を完全に覆うように位置付けられている、実施形態8に記載の防弾ヘルメット。
【0042】
実施形態10.ヘルメットシェル貫通孔が、貫通孔を通じて延びる防弾級締結具を有する、実施形態8に記載の防弾ヘルメット。
【0043】
実施形態11.暗視ゴーグルシュラウドを更に備え、防弾級締結具が暗視ゴーグルシュラウドを防弾ヘルメットに固定する、実施形態10に記載の防弾ヘルメット。
【0044】
実施形態12.機器レールを更に備え、防弾級締結具が機器レールを防弾ヘルメットに固定する、実施形態10に記載の防弾ヘルメット。
【0045】
実施形態13.交換パッドを含むヘルメットパッド交換セットであって、交換パッドは防弾保護層を備える、ヘルメットパッド交換セット。
【図1】
【図2】
【国際調査報告】