(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019523863
(43)【公表日】20190829
(54)【発明の名称】ウイルス抗原の血清学的検出方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/68 20060101AFI20190802BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20190802BHJP
   G01N 33/531 20060101ALI20190802BHJP
   C12Q 1/70 20060101ALI20190802BHJP
   G01N 33/48 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !G01N33/68ZNA
   !G01N33/53 D
   !G01N33/531 B
   !C12Q1/70
   !G01N33/48 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】39
(21)【出願番号】2018562588
(86)(22)【出願日】20170531
(85)【翻訳文提出日】20190128
(86)【国際出願番号】EP2017063096
(87)【国際公開番号】WO2017207599
(87)【国際公開日】20171207
(31)【優先権主張番号】16172144.4
(32)【優先日】20160531
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】591003013
【氏名又は名称】エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【住所又は居所】スイス・シーエイチ−4070バーゼル・グレンツアーヘルストラツセ124
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(72)【発明者】
【氏名】ボルハーゲン,ラルフ
【住所又は居所】ドイツ国 82377 ペンツベルク,カペレンヴィーゼ 4
(72)【発明者】
【氏名】ウプマイアー,バルバラ
【住所又は居所】ドイツ国 82393 イッフェルドルフ,エーガーレンダーシュトラーセ 12ツェー
(72)【発明者】
【氏名】ツァルント,トラルフ
【住所又は居所】ドイツ国 82377 ペンツベルク,マイシュトラーセ 10
(72)【発明者】
【氏名】ミュンヒ,ペーター
【住所又は居所】ドイツ国 82377 ペンツベルク,ポーンホルツヴェーク 6
(72)【発明者】
【氏名】ギンター,マンフレート
【住所又は居所】ドイツ国 82407 ヴィーレンバッハ,ハウプトシュトラーセ 31
【テーマコード(参考)】
2G045
4B063
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045BB29
2G045CA26
2G045CB03
2G045CB04
2G045CB07
2G045DA36
2G045FB03
4B063QA18
4B063QA19
4B063QQ03
4B063QQ10
4B063QQ79
4B063QR48
4B063QR72
4B063QR79
4B063QS14
4B063QS33
4B063QX02
(57)【要約】
本発明は、対象の試料中におけるC型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドの検出方法であって、(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップと、(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、を含む方法に関する。本発明はさらに、前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップを含む、HCVの検出のために対象の試料を予備処理するための方法、ならびに塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む試料中のHCVを検出するための予備処理試薬に関し、前記表面活性剤は非イオン性界面活性剤をさらに含む。さらに、本発明はさらに、本発明の方法に関するキット、使用および装置に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の試料中のC型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドの検出方法であって、
(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップであり、一実施形態では、前記陽イオン界面活性剤が4級アンモニウム界面活性剤であるステップと、
(b)前記試料中の前記HCVの前記コアポリペプチドを検出するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記表面活性剤が、非イオン性界面活性剤、一実施形態ではアルキルグリコシド、さらなる実施形態ではオクチルグリコシド(n−オクチル−β−D−グルコシド、CAS番号29836−26−8)をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記試料を還元剤と接触させるステップを含まない、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記試料をカオトロピック剤と接触させるステップを含まない、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記コアポリペプチドを検出化合物、一実施形態では検出抗体と接触させるステップをさらに含む、請求項1または4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記HCVコアポリペプチドを検出する前記ステップが、サンドイッチ免疫測定法での前記HCVコアポリペプチドを検出するステップを含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記塩基がブレンステッド−ローリー塩基であり、一実施形態では水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、さらなる実施形態では水酸化カリウムである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記試料を前記塩基および前記表面活性剤と同時に接触させる、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
HCVの検出のために対象の試料を予備処理するための方法であって、前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤と接触させるステップを含む方法。
【請求項10】
試料中におけるHCVを検出するための予備処理試薬であって、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含む試薬。
【請求項11】
1.3%(w/v)から2%(w/v)の濃度の前記陽イオン性界面活性剤および少なくとも0.25%(w/v)、一実施形態では0.25%(w/v)から2.5%、さらなる実施形態では0.3%(w/v)から1.5%(w/v)の濃度の前記非イオン性界面活性剤を含む、請求項10に記載の予備処理試薬。
【請求項12】
試料中のHCVを検出するためのキットであって、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含むキット。
【請求項13】
前記HCVに特異的に結合する少なくとも1つ、一実施形態では少なくとも2つの結合化合物をさらに含む、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
HCVを検出するための免疫測定法で使用するために、対象の試料の予備処理のための塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象の試料中のC型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドの検出方法であって、(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップと、(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、を含む方法に関する。本発明はさらに、HCVの検出のために対象の試料を予備処理するための方法であり、前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップを含む方法、ならびに試料中のHCVを検出するための予備処理試薬であって、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含む予備処理試薬に関する。さらに、本発明はさらに、本発明の方法に関するキット、使用および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)はフラビウイルス科ヘパシウイルス属の小さなエンベロープウイルスであり、ゲノムとして+鎖の1本鎖RNAを含む。HCV粒子中において、コアタンパク質はRNAゲノムと関連し、ウイルス糖タンパク質E1およびE2を含む膜によって囲まれたキャプシド様構造を形成する。HCVは、少なくとも6個または7個の遺伝子型を含み、非A非B型肝炎としても知られるC型肝炎の病原体として同定された。
【0003】
HCV感染の診断は通常、血液から得られた試料で実施し、典型的にはウイルスコアタンパク質を免疫学的に検出するか、または抗HCV抗体を検出するか、またはその両方、あるいはPCRによってウイルスゲノムを検出する。HCVを検出するため、特にHCVコアポリペプチドを検出するための免疫測定法で全般的に重要なことは、感染後のあらゆる相における感染試料を確実に検出する一方、例えば、疑陽性のような偽結果の数が可能な限り少ない、高感度で特異性の高い試験を提供することである。さらに、干渉に対する感受性はまた、不明瞭または偽結果を招くことが多く、さらに高価で時間のかかる調査が必要となるので望ましくない。当業界で使用される免疫学的方法には、界面活性剤および/またはカオトロピック剤の存在下での酸性もしくは中性処理の様々な組み合わせ(欧州特許出願公開第0967484A1号、欧州特許出願公開第1020727A1号、欧州特許出願公開第1691198A1号)または測定法の感受性を増強するためにウイルス粒子を分解することを目的とした、試料もしくはそれらからペレットにしたウイルスのカオトロピック剤によるアルカリpHでの処理(特開1999−178174A号公開;欧州特許出願公開第2327987A2号、;Tanakaら(1995)、J Hepatol 23:742)が含まれる。同じ目的で、高い塩濃度も使用された(欧州特許出願公開第1083428A2号)。しかし、酸処理は、可逆的な変性の原因となり、ウイルス粒子の少なくとも部分的な再集合が起こり得る。さらに、潜在的に混入している血液試料のイムノグロブリンも復元する可能性があり、したがって、効果的に除去されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、先行技術、特に、特異性の増強および/または干渉に対する感受性の減少に関する欠点を少なくとも部分的に回避する、HCVを検出するための改善された手段および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、独立項の内容を用いて、本発明の手段および方法によって解決する。好ましい実施形態は、単独の状態で、または任意の組み合わせで実現することができ、従属項に列記されている。
【0006】
したがって、本発明は、対象の試料中のC型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドの検出方法であって、
(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップと、
(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、を含む方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下で使用したように、用語「有する(have)」、「含む(comprise)」または「含む(include)」またはそれらの任意の文法的変化形は非排他的に使用される。したがって、これらの用語はいずれも、これらの用語によって導かれる特徴の他に、この文脈で記載された実体にさらなる特徴が存在しない状況および1つまたは複数のさらなる特徴が存在する状況を意味していてもよい。一例として、表現「AはBを有する(A has B)」、「AはBを含む(A comprises B)」および「AはBを含む(A includes B)」はいずれも、Bの他に、その他の要素がAに存在しない状況(すなわち、Aは単独で排他的にBからなる状況)ならびにBの他に、要素C、要素CおよびDまたはさらに他の要素などの1つまたは複数のさらなる要素が実体Aに存在する状況を意味する。
【0008】
さらに、以下で使用するように、用語「好ましくは」、「より好ましくは」、「最も好ましくは」、「詳細には」、「より詳細には」、「具体的には」、「より具体的には」または類似の用語は、さらなる可能性を制限することなく、任意選択の特徴と併せて使用される。したがって、これらの用語によって導かれる特徴は、任意選択の特徴であり、けっして特許請求の範囲を制限するものではない。本発明は、当業者によって認識されるように、代わりの特徴を使用することによって実施することができる。同様に、「本発明の実施形態において」または類似の表現によって導かれる特徴は、本発明のさらなる実施形態に関していかなる制限もすることなく、本発明の範囲に関していかなる制限もすることなく、このように導かれた特徴と本発明のその他の任意選択の、もしくは任意選択ではない特徴とを一緒にする可能性に関していかなる制限もすることなく、任意選択の特徴を意図するものである。さらに、別途指示しない限り、用語「約」は、関連分野において一般的に受け入れられている技術精度を有する指示した値に関し、一実施形態では指示した値±20%に関する。
【0009】
本発明のHCVのコアポリペプチドの検出方法は、一実施形態ではインビトロ方法である。さらに、上記で明確に言及したステップに加えてステップを含んでいてもよい。例えば、さらなるステップは、例えば、ステップa)のための試料を得るステップ、またはステップb)において測定値もしくは修正した測定値を計算するステップに関していてもよい。さらに、前記ステップの1つまたは複数は、自動化設備によって実施してもよい。
【0010】
したがって、一実施形態では、HCVのコアポリペプチドの検出方法は以下のステップ、
(a)試料を塩基と接触させ、それによって試料を前記塩基と相互作用させる反応混合物を生成するステップ、
(b)前記試料を陽イオン性界面活性剤と接触させ、任意選択で前記反応混合物を中和するステップ、
(c)前記コアポリペプチドに特異的に結合する少なくとも2つの結合化合物、捕捉化合物である前記少なくとも2つの結合化合物の少なくとも1つおよび検出化合物である前記少なくとも2つの結合化合物の少なくとも1つを添加するステップ、
(d)前記反応混合物を前記結合化合物と混合することによって免疫反応混合物を形成するステップ、
(e)前記免疫反応混合物を、前記試料中に存在する前記コアポリペプチドが少なくとも2つの結合化合物と免疫反応して免疫反応生成物を形成することができるのに十分な期間維持するステップ、ならびに
(f)前記免疫反応生成物のいずれかの存在および/または濃度を検出するステップを含む。
【0011】
当業者によって理解されるように、対象の試料中のウイルスのコアポリペプチドの検出は通常、ウイルスの存在の指標となる。したがって、HCVのコアポリペプチドの検出方法は、一実施形態では、対象の試料中のHCVの検出方法であって、
(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤と接触させるステップと、
(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、それによって
(c)前記HCVを検出するステップと、を含む方法である。
【0012】
一実施形態では、前述の方法において、コアポリペプチドは、大きさを区別しない検出方法、すなわち、一実施形態では、検出した分析物の分子量を検出せずに前記コアポリペプチドの特徴を検出する方法によって検出する。したがて、一実施形態では、前述の方法は、サンドイッチ免疫測定法、特に、2抗体サンドイッチ免疫測定法、例えば、サンドイッチELISAまたはサンドイッチECLIAを含む。
【0013】
用語「ウイルス」は当業者によって理解されている。用語「C型肝炎ウイルス」または「HCV」は、当業者にも公知のヘパシウイルス属のメンバーに関する。一実施形態では、HCVはSmithら(2014年)、Hepatology 59(1):318に記載されたHCVの1つである。さらなる実施形態では、HCVは、特にジェンバンク受託番号:NC_004102.1 GI:22129792で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型1であり、特にジェンバンク受託番号:NC_009823.1 GI:157781212で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型2であり、特にジェンバンク受託番号:NC_009824.1 GI:157781216で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型3であり、特にジェンバンク受託番号:NC_009825.1 GI:157781208で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型4であり、特にジェンバンク受託番号:NC_009826.1 GI:157781210で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型5であり、特にジェンバンク受託番号:NC_009827.1 GI:157781214で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型6であり、特にジェンバンク受託番号:EF108306.2 GI:763907344で表記されるゲノムを有するHCV遺伝子型7、特に遺伝子型7aである。さらなる実施形態では、HCVは特にジェンバンク受託番号:NC_004102.1 GI:22129792で表記されたゲノムを有するHCV遺伝子型1である。
【0014】
本発明の方法の文脈で使用した用語「接触させること」は、当業者によって理解されている。一実施形態では、この用語は本発明の化合物、特に塩基を試料またはさらなる化合物と物理的と接触させ、それによって化合物およびさらなる化合物を相互作用させることに関する。一実施形態では、用語「試料を塩基と接触させること」は、本明細書で規定した試料を塩基と接触させること、すなわち、試料または希釈液で希釈した試料を塩基と接触させることに関し、前記希釈液には本明細書で規定した塩基は含まれない。したがって、一実施形態では、任意選択で沈殿ステップの前に遠心分離によって試料からペレットを得ること、および前記ペレットを塩基と接触させることは、試料を本発明による塩基と接触させることではない。本明細書では、用語「反応混合物」は、第1の化合物を第2の化合物と、例えば、塩基を試料と接触させ、前記第1および第2の化合物を反応させる任意の混合物に関する。
【0015】
本明細書では、用語「塩基」は、水性溶液中のpHの上昇を誘導する化合物に関する。一実施形態では、塩基はブレンステッド−ローリー塩基である。さらなる実施形態では、塩基は水性溶液中において水酸化イオンを含むかまたは発生させる化合物である。さらなる実施形態では、塩基は、水酸化アルカリ金属、例えば、LiOH、NaOH、KOHもしくはRbOHまたは水酸化アルカリ土類金属、例えば、Be(OH)、Mg(OH)もしくはCa(OH)である。別の実施形態では、塩基は最大で4、一実施形態では最大で3、さらなる実施形態では最大で2のpKB値を有する。さらなる実施形態では、塩基は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、特に水酸化カリウムである。
【0016】
一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、前記試料を少なくとも10.5のpHで、さらなる実施形態では少なくとも11.6のpHで、さらなる実施形態では、少なくとも11.75のpHで、一実施形態では、少なくとも11.9で、さらなる実施形態では少なくとも12で、さらなる実施形態では少なくとも12.1でインキュベートすることを含む。当業者によって理解されるように、強アルカリpHで長時間インキュベートすることは、コアポリペプチドを含むポリペプチドの加水分解の原因となり得る。したがって、一実施形態では、試料は最大で14のpHで、さらなる実施形態では最大で13.2のpHで、さらなる実施形態では最大で13でインキュベートする。別の実施形態では、試料は11.75から12.75のpHで、一実施形態では11.9から12.6、さらなる実施形態では12から12.5でインキュベートする。一実施形態では、水性溶液のpHはDIN EN ISO 10523(2012年4月)によって判定する。さらなる実施形態では、試料を塩基と接触させることは、試料を上記で指示したpHの緩衝液と、一実施形態では、上記で指示したpHで少なくとも1pKを有する緩衝液化合物を含む緩衝液と接触させることである。
【0017】
一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、前記試料を、一実施形態では塩基の水性溶液と接触させることを含み、前記溶液中の前記塩基の濃度は0.1mol/lから1mol/l、一実施形態では0.15mol/lから0.5mol/l、一実施形態では0.2mol/lから0.3mol/l、一実施形態では約0.25mol/l、一実施形態では0.25mol/lである。一実施形態では、試料および塩基の溶液は、このような場合、約2:1(試料:塩基溶液)の比で、さらなる実施形態では2:1(試料:塩基溶液)の比で混合する。したがって、一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、前記塩基を前記試料に対して最終濃度が0.05mol/lから0.17mol/lになるまで、一実施形態では0.07mol/lから0.09mol/lまでになるまで添加することを含む。
【0018】
一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、試料を塩基の存在下で少なくとも5分間、さらなる実施形態では少なくとも9分間インキュベートすることを含む。当業者によって理解されるように、強アルカリpHでの長時間インキュベーションは、コアポリペプチドを含むポリペプチドの加水分解の原因となり得る。したがって、一実施形態では、試料は塩基の存在下で2時間未満、一実施形態では1時間未満、さらなる実施形態では30分未満インキュベートする。したがって、一実施形態では、試料は塩基の存在下で5分から60分間、一実施形態では6分から20分間、さらなる実施形態では9分から15分間インキュベートする。
【0019】
したがって、一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、試料を11.75から12.75のpHで5分から60分間、一実施形態では6分から20分間、さらなる実施形態では9分から15分間インキュベートすることを含む。別の実施形態では、試料を塩基と接触させることは、試料を11.9から12.6のpHで5分から60分間、一実施形態では6分から20分間、さらなる実施形態では7分から15分間インキュベートすることを含む。さらなる実施形態では、試料を塩基と接触させることは、試料を12から12.5のpHで5分から60分間、一実施形態では6分から20分間、さらなる実施形態では9分から15分間インキュベートすることを含む。
【0020】
本発明のコアポリペプチドの検出方法はさらに、一実施形態では、前記試料を塩基と接触させる前、後および/または同時に試料を表面活性剤と接触させることを含む。一実施形態では、試料は前記塩基および前記表面活性剤と同時に接触させる。当業者によって理解されるように、用語「同時に接触させること」は、一実施形態では、試料、塩基および表面活性剤が共通の溶液中で、少なくとも本明細書の他のところで規定したような塩基による試料の処理時間存在させるような方法で、試料を塩基および表面活性剤と接触させる処理に関する。したがって、同時処理は、塩基を塩基処理後に中和し、形式上それ以上存在しない場合を含むものとする。用語「表面活性剤」は、本明細書では、両親媒性を有し、それらを含む液体の表面張力を低下させる化合物または化合物の混合物に関する。本明細書では、用語「界面活性剤」は広義に使用され、表面活性剤の特性を有する化合物または混合物に関する。一実施形態では、表面活性剤は陽イオン性界面活性剤を含む。陽イオン性界面活性剤は当業界では公知で、限定はしないが、4級アンモニウム界面活性剤を含む。一実施形態では、陽イオン性界面活性剤は、ヘキサデシル−トリメチルアンモニウム塩であり、一実施形態ではヘキサデシル−トリメチルアンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112−02−7)である。さらなる実施形態では、表面活性剤は、非イオン性界面活性剤をさらに含み、すなわち、表面活性剤は陽イオン性および非イオン性界面活性剤の混合物である。一実施形態では、非イオン性界面活性剤はアルキルグリコシドであり、さらなる実施形態ではn−アルキルグリコシドであり、さらなる実施形態ではオクチルグリコシド(n−オクチル−β−D−グルコシド、CAS番号29836−26−8)である。一実施形態では、表面活性剤は前記陽イオン性界面活性剤および前記非イオン性界面活性剤からなる。
【0021】
一実施形態では、試料を塩基と接触させることは、前記試料を10℃から50℃の温度、一実施形態では20℃から45℃、さらなる実施形態では30℃から40℃、さらなる実施形態では37±3℃の温度でインキュベートすることを含む。
【0022】
理解されるように、特に使用した結合化合物(複数可)の性質に応じて、塩基処理した試料を結合化合物と接触させる前に塩基を中和することが有利であり得る。したがって、一実施形態では、方法は、ステップb)においてコアポリペプチドを検出する前に塩基を中和するさらなるステップを含む。しかし、中和はまた、例えば、塩基処理した試料を塩基処理後強度に希釈する場合、および/または使用した結合化合物(複数可)がアルカリ条件に非感受性の場合は不必要であろう。一実施形態では、試料は7±2のpHまで、一実施形態では7±1.5まで、さらなる実施形態では7±1のpHまで中和する。当業者ならば、水溶液中の塩基を中和するための適切な方法を知っている。一実施形態では、中和は適切なpHで緩衝された緩衝液化合物を添加することによって、一実施形態では少なくとも1部の0.2mol/l緩衝液、さらなる実施形態では0.2mol/lリン酸緩衝液、さらなる実施形態では0.2mol/lリン酸カリウム緩衝液を2部の試料/塩基混合物に添加することによって達成する。一実施形態では、上記の0.2mol/l緩衝液のpHは5.5から7.5、さらなる実施形態では6から7、さらなる実施形態では約6.5、さらなる実施形態では6.3から6.5である。一実施形態では、中和は、試料を本発明の結合化合物と接触させる前に実施する。さらなる実施形態では、本発明の結合化合物(複数可)は、中和用に使用した中和溶液中に含まれ、すなわち、中和は前記HCVを結合ポリペプチドと接触させている間に実施する。
【0023】
一実施形態では、試料中に存在するポリペプチドは、前記試料を塩基で処理する前に試料から除去しない。一実施形態では、変性ポリペプチドはアルカリ処理後、特に塩基の中和後に除去しない。さらなる実施形態では、変性ポリペプチドはカオトロピック剤を添加することによって可溶化しない。しかし、本発明では、アルカリ処理後または処理中に穏やかな表面活性剤を添加すること、一実施形態では、本明細書の他のところで規定した1つまたは複数の界面活性剤を含む表面活性剤を添加することを想定する。
【0024】
本明細書では、用語「検出する」とは、試料中で検出すべきHCVのコアポリペプチドの少なくとも1つの特徴を、一実施形態では免疫学的特徴を定性的または定量的に検出することを意味する。本発明による特徴は、一実施形態では、例えば、前記特徴に特異的に結合する結合化合物によって試料中のコアポリペプチドの検出を容易にするコアポリペプチドの構造的特徴である。一実施形態では、前記特徴は同定を、さらなる実施形態では、免疫学的手段によるコアポリペプチドの定量を容易にする。典型的に使用できる特徴は、試料中に存在するその他の化学化合物からの前記コアポリペプチドの識別を容易にする特徴である。一実施形態では、コアポリペプチドの検出によって、方法の検出限界を上回る力価でコアポリペプチドが試料中に存在するかしないかを確立する。所与の方法の検出限界を確立する方法は、当業者には公知であり、例えば、希釈測定実験が含まれる。さらなる実施形態では、検出は、試料中のコアポリペプチドまたはHCVの量または力価の半定量的または定量的検出である。定量的検出では、コアポリペプチドまたはHCVの絶対的または正確な量を検出するか、あるいはコアポリペプチドまたはHCVの相対的量を検出する。相対的量は、正確な量が検出できない、または検出してはならない場合に検出することができる。前記場合において、コアポリペプチドまたはHCVが存在する量が、第2の量、一実施形態では予め測定された量における前記コアポリペプチドまたはHCVを含む第2の試料に対して増加または減少しているかどうかを検出することができる。
【0025】
当業者によって理解されるように、コアポリペプチドの検出方法は、選択した測定形式に左右される。一実施形態では、測定法は、分析物、例えば、HCV、そのキャプソメアまたはそのコアポリペプチドが固相表面に結合した捕捉化合物に結合しており、捕捉された分析物の量が、前記捕捉された分析物を下回る本明細書で規定した検出化合物の結合によって検出されるサンドイッチ測定法である。一実施形態では、捕捉および/または検出化合物は抗体であり、サンドイッチ測定法はサンドイッチ免疫測定法である。当業者によって理解されるように、一実施形態では、分析物の検出可能な特徴は分析物上に1つを上回って存在していてもよく、このような場合、捕捉化合物および検出化合物はいずれも前記特徴を認識することができるか、または捕捉化合物が第1の特徴を認識し、検出化合物が第2の、すなわち、構造的に異なる特徴を認識する。しかし、分析物の特異的に検出可能な特徴は分析物上に1つのみ存在していてもよく、このような場合、一実施形態では、捕捉化合物が第1の特徴を認識し、検出化合物が第2の、すなわち、構造的に異なる特徴を認識する。
【0026】
一実施形態では、検出されたHCVおよび/またはコアポリペプチドの特徴は、前記HCVのコアポリペプチドに含まれるエピトープである。HCVの文脈における用語「コアポリペプチド」は、ウイルス粒子中のウイルスRNAに結合するポリペプチドに関連して当業者には公知であり、このような理由で、コアポリペプチドはまた「キャプシドポリペプチド」または「キャプシドタンパク質」と呼ばれるが、HCVはその他のほとんどのウイルスで知られている定型のキャプシド構造を形成しない。したがって、一実施形態では、用語コアポリペプチドは、ウイルスコアの主要な構造成分であるポリペプチドに関し、一実施形態では、コアの構造成分は、構造的に正常なコアを形成するため、および/または感染性ウイルス粒子を形成するために必要な成分である。さらなる実施形態では、コアポリペプチドは、キャプシドまたはキャプシド様構造当たり少なくとも5コピーで、一実施形態では、キャプシドまたはキャプシド様構造当たり少なくとも10コピーでウイルスコア中に存在するポリペプチドである。さらなる実施形態では、HCVのコアポリペプチドは、特に配列番号1または2のアミノ酸配列を含む、ウイルスコアポリペプチドp21またはp19である。
【0027】
本発明の方法は、上記で規定したようなHCVのコアポリペプチドを検出することを含み、したがって、前記方法で検出すべき「分析物」は、一実施形態では、前記コアポリペプチドである。当業者によって理解されるように、方法はさらに、さらなる分析物、例えば、1つまたは複数のさらなるコアポリペプチド(複数可)を検出することを含んでいてもよい。また当業者によって理解されるように、分析物としてのウイルスコアポリペプチドの検出は、一実施形態では、前記コアポリペプチドのオリゴマーを検出することを含んでいてもよく、かつ/または完全なキャプシドを検出することを含んでいてもよい。
【0028】
一実施形態では、コアポリペプチドの検出は、試料を結合化合物と接触させることを含む。本明細書では、用語「結合化合物」は、本発明の分析物に結合する化学分子、一実施形態では、コアポリペプチドに関する。一実施形態では、結合化合物は、有機分子またはその複合体であり、さらなる実施形態では、生物学的高分子、特にポリペプチドまたはその複合体である。一実施形態では、結合化合物は抗体、特にモノクローナル抗体である。したがって、本明細書では、用語「免疫反応生成物」は、一実施形態では、少なくとも1つの抗体と本発明のコアポリペプチド、特にHCVコアポリペプチドとの特異的な複合体に関する。一実施形態では、結合化合物は、分析物および結合化合物を含む複合体の検出を可能にするために十分な親和性で本発明の分析物に間接的または直接的に結合する。一実施形態では、分析物/結合化合物複合体の解離定数(K)は最高10−7mol/l、さらなる実施形態では、最高10−8mol/l、さらなる実施形態では、最高10−9mol/lである。一実施形態では、結合化合物は、コアポリペプチドおよび結合化合物を含む複合体の検出を可能にするために十分な親和性で本発明のコアポリペプチドに間接的または直接的に結合する。一実施形態では、結合化合物は本発明の分析物、特にコアポリペプチドに特異的に結合する化合物である。一実施形態では、結合化合物は、(i)アルカリ処理コアポリペプチドまたは(ii)アルカリ処理コアポリペプチドおよび非アルカリ処理コアポリペプチドに特異的に結合し、したがって、一実施形態では、結合化合物は本明細書の他のところで規定したアルカリ処理によって変性しないコアポリペプチドの1エピトープに結合する。さらなる実施形態では、結合化合物は、近接した(直鎖)エピトープ、すなわち、分析物、例えば、コアポリペプチドのアミノ酸配列中で近接しているアミノ酸によって形成されるエピトープに結合する。したがって、一実施形態では、結合化合物は、分析物の立体構造的エピトープに結合しない結合化合物である。一実施形態では、(i)アルカリ処理コアポリペプチドまたは(ii)アルカリ処理コアポリペプチドおよび非アルカリ処理コアポリペプチドに特異的に結合する結合化合物は、本明細書で以下に記載した方法によって同定した結合化合物である。一実施形態では、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合する。さらなる実施形態では、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸101〜112に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する。一実施形態では、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合し、少なくとも1つのさらなる結合化合物はHCVコアタンパク質のアミノ酸102〜112に対応する、一実施形態では配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する。
【0029】
当業者が理解するように、用語「特異的に結合すること」またはその文法的変化形は、試料中に存在するその他の化合物、典型的には生体分子は本発明のリガンド、特に結合化合物にあまり結合しないことを示すために使用され、一実施形態では、この用語は化学化合物、例えば、干渉化合物の、分析物との相互作用に関与しない結合化合物の領域への結合を排除しない。一実施形態では、結合化合物の分析物以外の化合物への結合のレベルはそれぞれ、分析物に対する親和性の最高でも10%以下、5%以下、2%以下または1%以下である結合親和性で生じる。
【0030】
一実施形態では、コアポリペプチドの検出は、コアポリペプチドの捕捉化合物を用いた固相表面への捕捉を含む。本明細書では、用語「捕捉化合物」は、本明細書の他のところで規定した固相表面に付着した、または付着するように適応した結合化合物に関する。当業者によって理解されるように、捕捉化合物は、前記捕捉化合物を試料と接触させる前、同時または後に固相表面に付着させることができる。一実施形態では、捕捉化合物は、前記捕捉化合物を試料と接触させるのと同時に、例えば、前記試料、前記捕捉化合物および前記固相表面を混合することによって、このような場合ビーズの形態であってもよい固相表面に付着させる。当業者が理解するように、固相表面に結合した捕捉化合物を試料と接触させることは、存在するならば、前記試料に含まれるその他の化合物から、前記捕捉化合物に結合した分析物を特異的に分離することを可能にする。結合化合物、例えば、生体分子、典型的にはポリペプチドの固相表面への付着方法は、当業界では周知であり、例えば、疎水性相互作用、ビオチン化および固定したストレプトアビジンによる結合、共有結合、抗体−抗原相互作用など、またはこれらの相互作用の組み合わせによる結合を含む。一実施形態では、捕捉化合物はまた、捕捉複合体であってもよい。一実施形態では、捕捉化合物は抗体である。さらなる実施形態では、捕捉化合物はモノクローナル抗体である。別の実施形態では、捕捉化合物は抗体、すなわち捕捉抗体、特にモノクローナル抗体である。一実施形態では、捕捉抗体はビオチンに共有結合している。
【0031】
一実施形態では、コアポリペプチドの検出は、前記コアポリペプチドを検出化合物と接触させることを含む。本明細書では、用語「検出化合物」は、本明細書の他のところで規定した指示物に結合した結合化合物に関する。一実施形態では、検出化合物は固相表面には結合しておらず、固相表面に結合するように適応してもいない。一実施形態では、検出化合物は、本発明の分析物、一実施形態では、コアポリペプチドに直接結合する化合物である。一実施形態では、検出化合物はまた、検出複合体であってもよい。当業者であれば、選択した指示物に応じて、結合化合物または結合複合体がどのように指示物に結合するか知っている。一実施形態では、検出化合物中の結合剤および指示物の間の結合は共有結合である。一実施形態では、検出化合物は抗体、すなわち検出抗体である。さらなる実施形態では、検出化合物はモノクローナル抗体である。別の実施形態では、検出化合物は、ルテニウムイオンを含む複合体、例えば、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)複合体に共有結合した抗体、特にモノクローナル抗体である。
【0032】
一実施形態では、捕捉化合物の結合化合物および検出化合物の結合化合物は同一ではない。一実施形態では、少なくとも1つの捕捉化合物または結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合する。さらなる実施形態では、少なくとも1つの検出化合物または結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸101〜112に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する。一実施形態では、少なくとも1つの捕捉化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合する。さらなる実施形態では、少なくとも1つの検出化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸101〜112に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する。一実施形態では、少なくとも1つの捕捉化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合し、少なくとも1つの検出化合物はHCVコアタンパク質のアミノ酸102〜112に対応する、一実施形態では配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する。
【0033】
用語「指示物」は、本明細書では、前記指示物を含む分子または複合体の存在を検出可能にするために適応した化合物に関する。典型的には、指示物は検出可能な特性、典型的には光学的または/および酵素的特性を有する。しかし、前記検出可能な特性とは放射活性を発する特性であることも想定される。
【0034】
用語「光学的特性」とは、本明細書では、光学的機器によって検出することができる任意の特性に関する。具体的に、光学的に測定可能な特性は、反射特性、透過特性、放射特性、散乱特性、蛍光特性、リン光特性、回折特性および偏光特性からなる群から選択される少なくとも1つの特性であってもよく、または含んでいてもよい。本発明によって想定されるさらなる光学的特性は、色、蛍光、発光または屈折である。一実施形態では、本明細書で言及した光学的に測定可能な特性は、光吸収、光放射、減光またはそれらに関連した特性などの光学的に検出できる化学化合物の特性を意味する。本明細書で使用したような光学的に測定可能な特性の検出には、以前に検出可能ではなかった特性の存在の検出、以前に検出した特性が存在しないことの検出、および特性の定量的変化の検出、すなわち、少なくとも1つの光学的特性の変化の範囲に相関するシグナル強度の変化の検出が包含されることも理解されよう。用語「光学的に測定可能な特性」とはまた、一実施形態では、電気発生化学発光としても知られる電気化学発光に関することも理解される。
【0035】
用語「酵素的特性」とは、本明細書では、生物学的触媒を用いて基質から検出可能な生成物が生成したことの指示物の特性に関する。したがって、酵素的特性は典型的には、前記指示物中に前記酵素的特性を有するポリペプチドの存在によって付与される。典型的には、酵素的特性は、ホスファターゼ活性(例えば、アルカリホスファターゼ)、ペルオキシド活性(例えば、セイヨウワサビペルオキシダーゼ)およびグリコシダーゼ活性(例えば、ベータ−ガラクトシダーゼ)からなる群から選択される少なくとも1つの酵素活性である。酵素活性の典型的な基質は当業界では周知である。典型的には、前記酵素活性は、本明細書で上記で規定したような測定可能な光学的特性を有する生成物を生成するか、または/および前記酵素活性は、電気的機器によって測定可能な生成物を生成する。
【0036】
本明細書では、用語「固相表面」は、本発明の捕捉化合物を結合するために適応した、および、例えば、物理的手段によって、試料から分離するために適応した任意の適切な固相表面に関する。一実施形態では、前記固相表面はビーズ、一実施形態では、マイクロビーズ、例えば、磁性または常磁性マイクロビーズの表面である。一実施形態では、前記表面は、例えば、捕捉化合物の部分構造に結合する分子に共有的または非共有的に付着することによって、捕捉化合物の結合を改善するために適応している。捕捉化合物の部分構造に結合する典型的分子は、例えば、抗体、ストレプトアビジン、ニッケルイオン複合体などである。さらなる実施形態では、固相表面は、前記捕捉化合物に、共有および/または非共有結合によって、例えば、疎水性相互作用によって結合する。したがって、一実施形態では、前記固相表面はマルチクラスタプレートの表面である。一実施形態では、マルチクラスタプレートの表面は、捕捉化合物の結合の親和性および/または能力が増大するように予備処理されている。適切な予備処理は当業界では公知である。
【0037】
用語「試料」は、本明細書では、本発明のHCVまたはその構成部分を含むことが疑われる試料に関する。一実施形態では、試料は、本発明のコアポリペプチド、特にHCVコアポリペプチドを含むことが疑われる試料である。一実施形態では、試料は、体液の試料、組織もしくは器官の試料、または洗浄/リンスした液体の試料、または外部もしくは内部の体表面から得られたスワブもしくはスメアであるか、または含む。一実施形態では、糞便、尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清、血漿または涙液の試料は、本発明の方法による試料として包含される。試料は、ブラシ、(綿)スワブ、スパチュラ、リンス/洗浄液、穿孔生検装置、針もしくはランセットによる腔の穿刺の使用または外科的器具によって得ることができる。しかし、一実施形態では、泌尿生殖器官、肛門周囲領域、肛門管、口腔、上部気道消化管および表皮からの摩擦、スワブまたは生検を含む周知の技術によって得られた試料はまた、本発明の試料として含まれる。無細胞液は、均質化などの溶解技術および/または濾過または遠心分離などの分離技術によって体液または組織または器官から得ることができる。一実施形態では、試料は、本発明のHCVおよび/またはHCVコアポリペプチドを含むことが知られている体液、すなわち、一実施形態では、血液、血漿、血清、唾液などから得られる。試料はさらに、本発明の方法を実施するために処理してもよいことを理解されたい。詳細には、細胞は当業界で公知の方法および手段によって試料から除去することができる。一実施形態では、試料は、イムノグロブリン、一実施形態では、血液、血清または血漿試料、さらなる実施形態では、血清または血漿試料を含む試料である。
【0038】
用語「対象」は、本明細書では、動物、一実施形態では哺乳類、さらなる実施形態では霊長類、さらなる実施形態ではヒトに関する。一実施形態では、本発明による対象は、HCVに感染したことが疑われる対象、したがって、一実施形態では、対象は、当業者に公知で、本明細書の他のところで規定したようなHCV感染の少なくとも1つ、さらなる実施形態では、少なくとも2つの症状を示す対象である。しかし、対象は、HCVに感染したと診断された対象の性交渉相手、親族、家族、同僚、友達および/または保護者も想定される。
【0039】
用語「抗体」には、本明細書では、モノクローナル抗体、少なくとも2つの完全な抗体から形成された多特異的抗体(例えば、2特異的抗体)および本明細書の他のところで規定したような所望する結合活性を示せば抗体断片も含む。一実施形態では、抗体はモノクローナル抗体である。一実施形態では、抗体は完全長抗体または抗体断片である。
【0040】
重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体(イムノグロブリン)は異なるクラスに割り当てることができる。イムノグロブリンには5つの主要なクラス、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgMがあり、これらのいくつかはさらにサブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2に分類することができる。イムノグロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および3次元配置はよく知られており、全般的に、例えば、Abbasら、Cellular and Mol.Immunology、4編、W.B.Saunders,Co.(2000年)に記載されている。抗体は、抗体と1つまたは複数のその他のタンパク質またはペプチドの共有または非共有関係によって形成された大きな融合分子の一部であってもよい。
【0041】
用語「完全長抗体」、「完全な抗体」および「全抗体」は、以下に定義した抗体断片ではなく、実質的に完全な形態の抗体を意味するために、本明細書では同義に使用される。この用語は詳細には、Fc領域を含有する重鎖を有する抗体を意味する。「抗体断片」には、一実施形態では、それらの抗原結合領域を含む、完全な抗体の一部が含まれる。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)2およびFv断片、ダイアボディ、直鎖抗体、1本鎖抗体分子、ナノボディ、および抗体断片から形成された多特異的抗体が含まれる。抗体のパパイン消化によって、それぞれが単一の抗原結合部位を有する「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合断片、および名前が容易に結晶化する能力を表している残部の「Fc」断片が生じる。ペプシン処理によって、2つの抗原結合部位を有し、まだ抗原と架橋結合することができるF(ab’)2断片が生じる。「Fv」は、完全な抗原結合部位を含有する最小限の抗体断片である。一実施形態では、2本鎖Fv種は、しっかりと非共有結合した1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインの2量体からなる。1本鎖Fv(scFv)種において、1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインは、軽鎖および重鎖が2本鎖Fv種におけるものと類似した「2量体」構造で結合することができるように、柔軟なペプチドリンカーによって架橋結合することができる。この配置中において、各可変ドメインの3つの高頻度可変領域(HVR)が相互作用して抗原結合部位を決定する。集合的に、6つのHVRは抗原結合特異性を抗体に付与する。しかし、1つの可変ドメイン(または1抗原に特異的なHVRを3つだけ含むFvの半分)は、全結合部位よりも親和性は低いが、抗原を認識し結合する能力を有する。用語「ダイアボディ」とは、2つの抗原結合部位を備えた抗体断片を意味し、この断片は同じポリペプチド鎖(VH−VL)中において軽鎖可変ドメイン(VL)に連結した重鎖可変ドメイン(VH)を含む。同じ鎖の2つのドメインの間の対形成を可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインは別の鎖の相補的ドメインと対形成し、2つの抗原結合部位を生成するようにさせる。ダイアボディは2価または2特異性であってもよい。ダイアボディは、例えば、欧州特許第0404097号、国際公開第1993/01161号パンフレット、Hudsonら、Nat.Med.9(2003年)129〜134およびHollingerら、PNAS USA 90(1993年)6444〜6448により完全に記載されている。トリアボディおよびテトラボディはまた、Hudsonら、Nat.Med.9(2003年)129〜134に記載されている。
【0042】
本明細書では、用語「モノクローナル抗体」とは、実質的に均一な抗体集団から得られた抗体を意味し、すなわち、集団に含まれる個々の抗体は、微量で存在する可能性がある、突然変異、例えば、天然に生じる突然変異以外は同一である。したがって、修飾語「モノクローナル」は別々の抗体の混合物ではない抗体の特質を示す。ある種の実施形態では、このようなモノクローナル抗体は典型的には、分析物に結合するポリペプチド配列を含む抗体を含み、分析物結合ポリペプチド配列は、複数のポリペプチド配列からの単一の分析物結合ポリペプチド配列の選択を含む方法によって得られた。例えば、選択方法は、ハイブリドーマクローン、ファージクローンまたは組換えDNAクローンの集団などの複数のクローンからの特有のクローンの選択であってもよい。選択された標的結合配列は、例えば、標的への親和性を改善するため、標的結合配列をヒト化するため、細胞培養における産生を改善するため、インビボにおけるその免疫原性を軽減するため、多特異的抗体を生成するなどのためにさらに変化させることができ、変化させた標的結合配列を含む抗体はまた本発明のモノクローナル抗体であることを理解されたい。異なる決定基(エピトープ)を対象とする異なる抗体を含むポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基を対象とする。モノクローナル抗体調製物は、その特異性に加えて、典型的にその他のイムノグロブリンに汚染されていないという利点がある。
【0043】
抗体またはその断片は、例えば、Harlow and Lane「Antibodies,A Laboratory Manual」CSH Press、Cold Spring Harbor、1988年において記載されている方法を使用することによって得ることができる。モノクローナル抗体は、マウスミエローマ細胞の免疫した哺乳類から得られた脾臓細胞への融合を含む、Kohler and Milstein、Nature 256(1975年)、495およびGalfre、Meth.Enzymol.73(1981年)、3で最初に記載された技術によって調製することができる。
【0044】
一実施形態では、本発明のコアポリペプチドの検出方法はさらに、前記試料をさらなる化合物と接触させることを含む。塩基による処理と同時に使用することができるさらなる化合物は、限定はしないが、ハロゲン化アルカリ金属、一実施形態では塩化アルカリ金属、特に塩化カリウムを、一実施形態では0.1mol/lから1mol/l、一実施形態では0.2mol/から0.5mol/l、さらなる実施形態では約0.375mol/l、さらなる実施形態では0.375mol/lの濃度で含むことができる。さらに、一実施形態では、本発明のコアポリペプチドの検出方法はさらに、塩基による処理後に、前記試料を、緩衝液、例えば、リン酸カリウム緩衝液のような検出測定法、特に免疫学的測定法で通常使用されるさらなる化合物、陰イオン性、非イオン性および/または双性イオン性界面活性剤を含むさらなる界面活性剤、保存剤、ポリペプチドまたはそれらの混合物、例えば、ウシ血清アルブミン、イムノグロブリンなどと接触させることを含む。
【0045】
一実施形態では、本発明のコアポリペプチドの検出方法は、試料をスルフヒドリル化合物と接触させることを含まない。さらなる実施形態では、本発明のコアポリペプチドの検出方法は、試料を還元剤と接触させることを含まない。用語「スルフヒドリル化合物」は、本明細書では、少なくとも1つのSH基を含む化合物、一実施形態では有機化合物、例えば、ジチオスレイトール、β−メルカプトエタノール、β−メルカプトエチルアミン、β−メルカプトエタンスルホン酸などに関する。用語「還元剤」は当業者によって理解されている。一実施形態では、この用語はポリペプチドの−S−S−基を還元する薬剤に関する。
【0046】
さらなる実施形態では、本発明のコアポリペプチドの検出方法は、試料を尿素などのカオトロピック剤と接触させることを含まない。用語「カオトロピック剤」は、本明細書では、高分子、特に、ポリペプチドの3次構造を破壊する化合物に関する。一実施形態では、本発明によれば、陽イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤はカオトロピック剤ではない。
【0047】
有利なことに、ほとんどのその他のポリペプチドとは対照的に、HCV、特にHCVコアポリペプチドは強アルカリ処理の後でも可溶性のままであることが本発明の基礎実験で見いだされた。したがって、アルカリ予備処理は、干渉化合物のシグナルを低減し、したがって偽陽性の結果を排除することによってHCV抗原測定法の特異性を改善することが見いだされた。
【0048】
上記の定義は必要に応じて変更を加えて以下に適用する。さらに以下でなされた追加の定義および説明も、必要に応じて変更を加えて本明細書で記載した実施形態全てに適用する。
【0049】
本発明はさらに、HCVの検出のために対象の試料を予備処理するための方法であって、前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させることを含む方法に関する。
【0050】
対象の試料を予備処理するための方法はまた、明確に言及したステップに加えてステップを含んでいてもよい。さらに、方法は、一実施形態では、インビトロ方法である。
本発明はまた、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含む、試料中のHCVを検出するための予備処理試薬に関する。
【0051】
用語「予備処理試薬」は、本明細書では、前記試料を結合化合物と接触させる前に試料を予備処理するために使用した指示成分の溶液、一実施形態では水溶液に関する。当業者によって理解されるように、用語「予備処理」は、典型的には検出方法の任意選択の操作ステップ、例えば、実際の検出ステップの前に前記検出ステップの結果を改善する目的で実施される本発明の診断方法に関する。したがって、さらなる予備処理ステップは、例えば、組織試料の均質化、血液試からの血液細胞の除去などに関していてもよい。
【0052】
一実施形態では、本明細書でさらに詳細に上記で規定したように、塩基はアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩基であり、一実施形態では水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムであり、一実施形態では水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、さらなる実施形態では水酸化カリウムである。また、一実施形態では、予備処理試薬中における塩基の濃度は0.1mol/lから1mol/l、一実施形態では0.15mol/lから0.5mol/l、一実施形態では0.2mol/lから0.3mol/l、一実施形態では約0.25mol/l、一実施形態では0.25mol/lである。それらに含まれる表面活性剤および界面活性剤の実施形態は、本明細書で前述した。一実施形態では、予備処理試薬は1.3%(w/v)から2%(w/v)の濃度の陽イオン性界面活性剤および少なくとも0.25%(w/v)、一実施形態では0.25%(w/v)から2.5%、さらなる実施形態では、0.3%(w/v)から1.5%(w/v)の濃度の前記非イオン性界面活性剤を含む。一実施形態では、予備処理試薬は3倍濃度の薬剤であり、すなわち、1部の予備処理試薬を2部の非予備処理試薬で、例えば、一実施形態では、2部の試料で希釈し、前記試料は適切な希釈剤で希釈していてもよく、またはさらなる実施形態では未希釈の試料である。一実施形態では、予備処理試薬は本明細書の他のところで規定したスルフヒドリル(−SH)基を含む化合物を含まず、一実施形態では還元剤を含まない。一実施形態では、予備処理試薬はハロゲン化アルカリ金属、一実施形態では塩化アルカリ金属、特に塩化カリウムを含む。一実施形態では、前記ハロゲン化アルカリ金属は、予備処理試薬中に0.5mol/lから2mol/l、一実施形態では1mol/lから1.5mol/l、さらなる実施形態では、約1.125mol/l、さらなる実施形態では1.125mol/lの濃度で含まれる。
【0053】
本発明はまた、試料中のHCVを検出するためのキットであって、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤は非イオン性界面活性剤をさらに含むキットに関する。
【0054】
用語「キット」とは、本明細書では、一緒に包装してもよい、またはしなくてもよい本発明の前述の化合物、手段または試薬の集合体を意味する。キットの構成成分は、別々のバイアルに(すなわち、別々の部分のキットとして)含めてもよく、または、特に結合剤、2つ以上の構成成分は単一のバイアルで提供してもよい。さらに、本発明のキットは、一実施形態では、本明細書で前述した方法を実行するために使用するべきものであることを理解されたい。一実施形態では、成分は全て、前述した方法を実行するためにすぐに使える状態で提供されることが想定される。さらに、キットは、一実施形態では、前記方法を実施するための指示を含有する。指示は、紙または電子形態の使用者用取扱説明書によって提供することができる。さらに、取扱説明書は、本発明のキットを使用して前述の方法を実施した時に得られる結果を解釈するための指示を含んでいてもよい。キットは、表面活性剤、一実施形態では本明細書で規定した表面活性剤、特に陽イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む。一実施形態では、塩基および表面活性剤は同じ容器、さらなる実施形態では同じ溶液中に含まれる。さらなる実施形態では、キットに含まれる塩基は、本明細書で上記で規定した予備処理試薬に含まれる。一実施形態では、キットはさらに、少なくとも2つの結合化合物を含み、少なくとも1つの結合化合物は捕捉化合物であり、少なくとも1つの結合化合物は検出化合物である。一実施形態では、キットに含まれる少なくとも1つの捕捉化合物はビオチン標識を含む。別の実施形態では、キットに含まれる少なくとも1つの検出化合物はルテニウム標識を含む。また、一実施形態では、キットはさらに、中和手段、例えば、緩衝液を含む。
【0055】
さらに、本発明は、HCVを検出するための免疫測定法で使用するために対象の試料を予備処理するための塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物の使用に関し、本発明は、免疫測定法によって対象の試料中のHCVを検出するための塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物を含む組成物の使用に関する。
【0056】
本明細書の他のところで規定したように、前記使用は、一実施形態では、試料を予備処理するため、またはHCVを検出するために、還元剤および/またはカオトロピック剤の使用を含まない。
【0057】
さらに、本発明はまた、試料中のHCVのコアポリペプチドを検出するための分析装置であって、試料処理ユニットを備えた分析ユニットを含み、前記分析ユニットが以下のステップ:
(a)前記試料処理ユニットに適用した試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップと、
(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、を実施するために適応している分析装置に関する。
【0058】
一実施形態では、分析ユニットの試料処理ユニットは制御ユニットに接続しており、前記制御ユニットは前記で規定したような実施すべきステップを指示するように適応している。
【0059】
用語「装置」は、本明細書では、検出結果を入手可能にするために、互いに作動的に接続した前述の手段を少なくとも含む手段のシステムに関する。試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるために、およびコアポリペプチドを検出するために好ましい手段は、本発明の方法に関連して上記で開示している。操作方法で手段を接続する方法は、装置に含めた手段の種類に左右される。一実施形態では、この手段には単一の装置に含まれる。
【0060】
一実施形態では、試料処理ユニットは、試料のための容器を含む。容器は試料と直接接触していてもよく、または試料を受け入れるさらなる手段のための容器であってもよく、さらなる手段は、例えば、試料または多数の試料を適用することができるマルチウェルプレートであってもよい。さらに、試料処理ユニットは、一実施形態では、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を、例えば、乾燥形態で、または投与手段に接続したレザーバー、例えば、ポンプに接続した管中に含む。任意選択で、試料処理ユニットは、試料を前記塩基と接触させた後で、試料中のpHを低下させるための中和手段を含むことができる。一実施形態では、試料処理ユニットは、少なくとも1つの検出化合物を、例えば、乾燥形態で、または投与手段に接続したレザーバー、例えば、ポンプに接続した管中に含む。さらなる実施形態では、試料処理ユニットは、混合手段および反応混合物の温度を調整するための手段を含む。
【0061】
一実施形態では、検出の結果は、使用者による視覚的検査によって、または適切な装置で検出測定を実施することによって得ることができる。一実施形態では、本発明の装置の分析ユニットはさらに、本発明のコアポリペプチドを検出するための、一実施形態では本発明のコアポリペプチドの量を検出するための検出ユニットを含む。本発明による検出ユニットとして適切な手段は、当業者には公知であり、例えば、測光装置を含む。一実施形態では、分析装置は、分析物の電気化学的検出のための分析装置であり、さらに少なくとも1つの電極、一実施形態では、少なくとも1つの動作している電極を含む。当業者によって理解されるように、分析装置は追加の電極、例えば、計数電極および/または参照電極を含んでいてもよく、分析装置はまた、複合型計数電極/参照電極を含んでいてもよい。適切な電極の実施形態は当業者には公知である。一実施形態では、少なくとも動作している電極は、装置の試料容器中に、または上記で規定したような試料を受け入れるためのさらなる手段中に含まれる。
【0062】
一実施形態では、本発明の装置はさらに、検出ユニットに接続したデータ出力ユニットを含む。データ出力ユニットは、一実施形態では、検出ユニットによって得られた出力データに適応している。適切なデータ出力ユニットは当業者には公知で、コアポリペプチドが検出閾値を上回って検出されたことを表す指示ランプまたはディスプレイなどの単純な出力ユニットを含む。しかし、出力ユニットはまた、評価装置に対するインターフェイスであってもよく、前記インターフェイスは、データを伝達するいかなる種類の手段であってもよく、USBのようなケーブル接続、ワイアレスLAN、ブルーテゥースなどのワイアレス接続、またはインスタントメッセージ、電子メールなどによって伝達されるデータなどの間接的接続が含まれる。
【0063】
一実施形態では、本発明の装置は、分析システムの一部であり、前記分析システムはさらに、評価装置を含む。当業者によって理解されるように、評価装置は、例えば、評価ユニットとして本発明の装置と同じ筐体中に含まれていてもよく、または別々の装置であってもよい。一実施形態では、評価装置は本発明の装置の出力ユニットからの出力データを受け取り、前記出力データの評価を提供する論理演算を実施するようにプログラムされたマイクロプロセッサーを含む。出力データの評価は、例えば、1つまたは複数の対照検出反応で測定された値に関するデータの補正、統計計算、例えば、2つ以上の並行した検出反応の平均の計算、希釈因子に関するデータの補正、出力データの参照値に対する比較、リスト中におけるデータの編集などを含むことができる。一実施形態では、評価装置はさらに、データ記憶ユニットを含む。さらなる実施形態では、前記データ記憶ユニットは、例えば、参照値を参照値データベース中に含む。さらに、一実施形態では、データ記憶ユニットは、上記で規定したように、本発明の装置から受け取った出力データを記憶するように適応している。
【0064】
一実施形態では、前記ウイルスのコアポリペプチドを自動的に検出するための手段を適用する場合、前記の自動的に作動する手段によって得られたデータは、診断を確立するために(すなわち、HCVに感染した対象を同定するために)、例えば、コンピュータプログラムによって処理することができる。検出のための典型的な手段は、上記の本発明の方法に関する実施形態に関連して開示する。このような場合、手段は、システムの使用者が取扱説明書によって与えられる指示および解釈によって量の測定結果およびその診断値を結びつけるように、作動的に関連づけられている。当業者であれば、さらに独創的な技能がなくても手段を結びつける方法に気づくだろう。典型的な装置は、専門医の特別な知識がなくても適用できる装置、例えば、試料を添加することだけが必要な試験紙または電子装置である。結果は、パラメトリックな診断生データ、好ましくは絶対量もしくは相対量の出力として与えられてもよい。これらのデータは医師による解釈を必要とすることを理解されたい。しかし、出力が処理された診断生データを含み、その解釈に専門医を必要としない、専門的なシステム装置も想定される。装置のさらなる実施形態は、本発明の方法に従って上記で言及した分析ユニット/装置(例えば、ポリペプチドを特異的に認識するリガンドに結合したバイオセンサー、アレイ、固相支持体、プラズモン表面共鳴装置、NMR分光器、質量分析器など)または評価ユニット/装置を含む。
【0065】
本発明はさらに、プログラムが分析装置、コンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されるとき、本明細書に含まれる1つまたは複数の実施形態において本発明による方法を実施するためのコンピュータによって実行可能な指示を含むコンピュータプログラムを開示し提案する。具体的には、コンピュータプログラムはコンピュータによって読み取り可能なデータ媒体上に記憶させることができる。したがって、具体的には、上記で指示したような方法ステップの1つ、複数または全てすらも、コンピュータまたはコンピュータネットワークを使用することによって、好ましくはコンピュータプログラムを使用することによって実施することができる。
【0066】
本発明はさらに、プログラムが分析装置、コンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されるとき、本明細書に含まれる1つまたは複数の実施形態において本発明による方法を実施するために、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品を開示し提案する。具体的には、プログラムコード手段はコンピュータによって読み取り可能なデータ媒体に記憶させることができる。
【0067】
さらに、本発明は、コンピュータまたはコンピュータネットワーク、コンピュータまたはコンピュータネットワークの作業メモリまたはメインメモリなどに読み込まれた後に、本明細書で開示した1つまたは複数の実施形態による方法を実行することができる、データ構造が記憶されたデータ媒体を開示し提案する。
【0068】
本発明はさらに、プログラムがコンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されるとき、本明細書で開示した1つまたは複数の実施形態による方法を実施するために、機械によって読み取り可能な媒体に記憶されたプログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品を提案し開示する。本明細書では、コンピュータプログラム製品とは、取引可能な製品としてのプログラムを意味する。製品は全般的に、紙形式またはコンピュータによって読み取り可能なデータ媒体上などの任意の形式で存在することができる。具体的には、コンピュータプログラム製品は、データネットワーク上に配布することができる。
【0069】
最後に、本発明は、本明細書で開示した1つまたは複数の実施形態による方法を実施するために、コンピュータシステムまたはコンピュータネットワークによって読み取り可能な指示を含有する変調されたデータシグナルを提案し開示する。
【0070】
一実施形態では、本発明のコンピュータで実行される態様について、本明細書で開示した1つもしくは複数の実施形態による方法の1つもしくは複数の方法ステップまたは方法ステップの全てすらもコンピュータまたはコンピュータネットワークを使用することによって実施することができる。したがって、全般的に、データの提供および/または操作を含む方法ステップのいずれも、コンピュータまたはコンピュータネットワークを使用することによって実施することができる。全般的に、これらの方法ステップは、典型的には、試料の準備および/または実際の測定を実施するある種の態様などの手作業を必要とする方法ステップを除いて、方法ステップのいずれも含むことができる。
【0071】
具体的には、本発明はさらに以下のものを開示する:
少なくとも1つのプロセッサーを含むコンピュータまたはコンピュータネットワークであって、プロセッサーが本記載において記載した実施形態の1つによる方法を実施するために適応しているコンピュータまたはコンピュータネットワーク、
本記載で記載した実施形態の1つによる方法を実施するために適応しているコンピュータで読み込み可能なデータ構造であって、コンピュータ上で実行されるデータ構造、
本記載で記載した実施形態の1つによる方法を実施するために適応しているコンピュータプログラムであって、コンピュータ上で実行されるプログラム、
本記載で記載した実施形態の1つによる方法を実施するためのプログラム手段を含むコンピュータプログラムであって、コンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されるコンピュータプログラム、
前記実施形態によるプログラム手段を含むコンピュータプログラムであって、プログラム手段がコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶されているコンピュータプログラム、
データ構造が記憶媒体に保存されており、データ構造がコンピュータまたはコンピュータネットワークのメインおよび/または作業用記憶中に読み込まれた後で、本記載で記載した実施形態の1つによる方法を実施するために適応している記憶媒体、ならびに
プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品であって、プログラムコード手段がコンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されるならば、本記載で記載した実施形態の1つによる方法を実施するために、プログラムコード手段を記憶媒体上に記憶させることができるか、または記憶されている、コンピュータプログラム製品。
【0072】
さらに、本発明は、HCVによる対象の感染を診断するための装置、キットまたは組成物を製造するための塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物の使用に関する。
【0073】
本発明の発見をまとめて示すと、以下の実施形態が詳細に想定される。
1.対象の試料中のC型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドの検出方法であって、
(a)前記試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップと、
(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップと、を含む方法。
【0074】
2.前記試料を前記塩基および前記表面活性剤と同時に接触させる、実施形態1の方法。
3.前記方法がさらに、前記コアポリペプチドを検出化合物、一実施形態では検出抗体と接触させるステップを含む、実施形態1または2の方法。
【0075】
4.コアポリペプチドの前記検出が、少なくとも1つのコアポリペプチドを捕捉化合物によって、一実施形態では捕捉抗体によって固相表面に捕捉するステップを含む、実施形態1から3のいずれか1つの方法。
【0076】
5.前記捕捉抗体および/または前記検出抗体がモノクローナル抗体である、実施形態4の方法。
6.前記捕捉化合物および/または検出化合物が(i)アルカリ処理コアポリペプチドまたは(ii)アルカリ処理コアポリペプチドおよび非アルカリ処理コアポリペプチドに特異的に結合する結合化合物である、実施形態3から5のいずれか1つの方法。
【0077】
7.前記コアポリペプチドの前記検出が、サンドイッチ免疫測定法での前記コアポリペプチドの検出を含む、実施形態1から6のいずれか1つの方法。
8.前記試料が体液の試料であり、一実施形態では尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清または血漿試料である、実施形態1から7のいずれか1つの方法。
【0078】
9.前記試料が免疫グロブリンを含む試料であり、一実施形態では血液、血清または血漿試料である、実施形態1から8のいずれか1つの方法。
10.前記塩基がブレンステッド−ローリー塩基であり、一実施形態では水溶液中において追加の水酸化イオンを含むかまたは生成する化合物であり、さらなる実施形態では水酸化アルカリ金属または水酸化アルカリ土類金属である、実施形態1から9のいずれか1つの方法。
【0079】
11.前記塩基が最大で4、一実施形態では最大で3、さらなる実施形態では最大で2のpKB値を有する、実施形態1から10のいずれか1つの方法。
12.前記塩基が水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムであり、一実施形態では水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、さらなる実施形態では水酸化カリウムである、実施形態1から11のいずれか1つの方法。
【0080】
13.前記試料と塩基との前記接触が、1部の前記塩基の0.25mol/l溶液を2部の前記試料に添加することを含む、実施形態1から12のいずれか1つの方法。
14.前記試料と塩基との前記接触が、前記試料を前記塩基の存在下で少なくとも5分間、一実施形態では、少なくとも9分間インキュベートすることを含む、実施形態1から13のいずれか1つの方法。
【0081】
15.前記試料と塩基との前記接触が、前記試料を少なくとも11.75のpHで、一実施形態では少なくとも11.9で、さらなる実施形態では少なくとも12で、さらなる実施形態では少なくとも12.1でインキュベートすることを含む、実施形態1から14のいずれか1つの方法。
【0082】
16.前記試料と塩基との前記接触が、前記試料を11.75から12.75のpHで、一実施形態では11.9から12.6のpHで、さらなる実施形態では12から12.5のpHでインキュベートすることを含む、実施形態1から16のいずれか1つの方法。
【0083】
17.前記試料と塩基との前記接触が、前記試料を前記pHで少なくとも5分間、一実施形態では、少なくとも9分間インキュベートすることを含む、実施形態1から16のいずれか1つの方法。
【0084】
18.前記試料と塩基との前記接触が、前記試料を10℃から50℃の温度で、一実施形態では20℃から45℃で、さらなる実施形態では30℃から40℃で、さらなる実施形態では37±3℃の温度でインキュベートすることを含む、実施形態1から17のいずれか1つの方法。
【0085】
19.前記方法が、ステップb)において前記ウイルスを検出する前に前記塩基を中和するさらなるステップを含む、実施形態1から18のいずれか1つの方法。
20.前記中和が、少なくとも1部の緩衝液0.2mol/l、一実施形態ではリン酸緩衝液0.2mol/lを2部の試料/塩基混合物に添加することを含む、実施形態1から19のいずれか1つの方法。
【0086】
21.前記方法が、前記コアポリペプチドを検出化合物と接触させる前、または間に、前記塩基を中和するさらなるステップを含む、実施形態3から20のいずれか1つの方法。
【0087】
22.前記陽イオン性界面活性剤が4級アンモニウム界面活性剤である、実施形態1から21のいずれか1つの方法。
23.前記4級アンモニウム界面活性剤が、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩であり、一実施形態ではヘキサデシル−トリメチルアンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112−02−7)である、実施形態22の方法。
【0088】
24.前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤、一実施形態ではアルキルグリコシド、さらなる実施形態ではオクチルグリコシド(n−オクチル−β−D−グルコシド、CAS番号29836−26−8)をさらに含む、実施形態22または23の方法。
【0089】
25.前記試料と塩基の前記接触および前記試料と表面活性剤の前記接触が同時に実施される、実施形態22から24のいずれか1つの方法。
26.変性ポリペプチドを前記塩基を中和する前記さらなるステップ後に試料から除去しない、実施形態1から25のいずれか1つの方法。
【0090】
27.前記対象が哺乳類、一実施形態では霊長類、さらなる実施形態ではヒトである、実施形態1から26のいずれか1つの方法。
28.前記対象がHCVに感染していると疑われる対象である、実施形態1から27のいずれか1つの方法。
【0091】
29.前記方法がスルフヒドリル基を有する化合物を試料に添加することを含まない、一実施形態では前記試料の構成物を還元することを含まない、実施形態1から28のいずれか1つの方法。
【0092】
30.前記方法が前記試料とカオトロピック剤との接触を含まない、実施形態1から29のいずれか1つの方法。
31.前記試料と塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤との接触を含む、HCVの検出のために対象の試料を予備処理するための方法。
【0093】
32.塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含む、試料中におけるHCVを検出するための予備処理試薬。
【0094】
33.前記塩基が水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムであり、一実施形態では水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、さらなる実施形態では水酸化カリウムである、実施形態32の予備処理試薬。
【0095】
34.前記予備処理試薬における前記塩基の濃度が0.1mol/lから1mol/l、一実施形態では0.15mol/lから0.5mol/l、一実施形態では0.2mol/lから0.3mol/l、一実施形態では約0.25mol/l、一実施形態では0.25mol/lである、実施形態32または33の予備処理試薬。
【0096】
35.前記予備処理試薬が1.3%(w/v)から2%(w/v)の濃度の前記陽イオン性界面活性剤および少なくとも0.25%(w/v)、一実施形態では0.25%(w/v)から2.5%、さらなる実施形態では、0.3%(w/v)から1.5%(w/v)の濃度の前記非イオン性界面活性剤を含む、実施形態32から34のいずれか1つの予備処理試薬。
【0097】
36.前記陽イオン界面活性剤が4級アンモニウム界面活性剤であり、一実施形態では、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩であり、一実施形態ではヘキサデシル−トリメチルアンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112−02−7)である、実施形態32から35のいずれか1つの予備処理試薬。
【0098】
37.前記非イオン性界面活性剤がアルキル−グリコシド、さらなる実施形態ではオクチルグリコシド(n−オクチル−β−D−グルコシド、CAS番号29836−26−8)である、実施形態32から36のいずれか1つの予備処理試薬。
【0099】
38.前記予備処理試薬がハロゲン化アルカリ金属、一実施形態ではKClまたはNaCl、さらなる実施形態ではKClを含む、実施形態32から37のいずれか1つの予備処理試薬。
【0100】
39.前記予備処理試薬が前記ハロゲン化アルカリ金属を0.5mol/lから2mol/l、一実施形態では0.75mol/lから1.75mol/l、さらなる実施形態では1mol/lから1.25mol/l、さらなる実施形態では約1.125mol/l、さらなる実施形態では1.125mol/lの濃度で含む、実施形態38の予備処理試薬。
【0101】
40.前記予備処理試薬が3倍に濃縮された試薬である、実施形態32から39のいずれか1つの予備処理試薬。
41.前記予備処理試薬がスルフヒドリル基を含む化合物を含まず、一実施形態では還元剤を含まない、実施形態32から40のいずれか1つの予備処理試薬。
【0102】
42.塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含み、前記表面活性剤が非イオン性界面活性剤をさらに含む、試料中におけるHCVを検出するためのキット。
43.前記キットがさらに前記ウイルスに特異的に結合する少なくとも1つ、一実施形態では少なくとも2つの結合化合物(複数可)を含む、実施形態42のキット。
【0103】
44.前記塩基および前記表面活性剤が同じ溶液中に含まれる、実施形態43のキット。
45.前記塩基が実施形態32から41のいずれか1つに記載の予備処理試薬に含まれる、実施形態42または43のキット。
【0104】
46.前記結合化合物の少なくとも2つを含み、少なくとも1つの結合化合物が捕捉化合物であり、少なくとも1つの結合化合物が検出化合物である、実施形態42から45のいずれか1つのキット。
【0105】
47.前記少なくとも1つの捕捉化合物がビオチン標識を含む、実施形態42から46のいずれか1つのキット。
48.前記少なくとも1つの検出化合物がルテニウム標識を含む、実施形態42から47のいずれか1つのキット。
【0106】
49.少なくとも1つの結合化合物が抗体であり、一実施形態ではモノクローナル抗体である、実施形態42から48のいずれか1つのキット。
50.前記捕捉化合物の少なくとも1つおよび前記検出化合物の少なくとも1つが抗体であり、一実施形態ではモノクローナル抗体である、実施形態42から49のいずれか1つのキット。
【0107】
51.前記捕捉化合物の少なくとも1つが、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169に対応する、一実施形態では、配列番号1のアミノ酸157〜169に対応するエピトープに結合し、前記検出化合物の少なくとも1つがHCVコアタンパク質のアミノ酸102〜112に対応する、一実施形態では配列番号1のアミノ酸102〜112に対応するエピトープに結合する、実施形態42から50のいずれか1つのキット。
【0108】
52.前記キットがさらに中和溶液を含む、実施形態42から51のいずれか1つのキット。
53.前記捕捉化合物および検出化合物の少なくとも1つが前記中和溶液に含まれる、実施形態42から52のいずれか1つのキット。
【0109】
54.HCVを検出するための免疫測定法で使用するために、対象の試料を予備処理するための塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物の使用。
55.免疫測定法によって対象の試料中のHCVを検出するために、塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含む組成物の使用。
【0110】
56.試料中のHCVのコアポリペプチドを検出するための分析装置であって、試料処理ユニットを備えた分析ユニットを含み、前記分析ユニットが以下のステップ:
(a)前記試料処理ユニットに適用した試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップ、および
(b)前記試料中の前記HCVのコアポリペプチドを検出するステップを実施するために適応している分析装置。
【0111】
57.試料中のHCVのコアポリペプチドを検出するための分析装置であって、試料処理ユニットを備えた分析ユニットを含み、前記分析ユニットが制御ユニットに接続しており、前記制御ユニットが実施するべき以下のステップ:
(a)前記試料処理ユニットに適用した試料を塩基および陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるステップ、および
(b)前記試料中の前記ウイルスのコアポリペプチドを検出するステップを指示するために適応している分析装置。
【0112】
58.実施形態56または57の分析装置および評価装置を含む、分析システム。
本発明のさらに任意選択の特徴および実施形態は、実施形態例の次の記載、特に、従属項と併せてより詳細に開示される。ここで、当業者なら気づくように、それぞれの任意選択の特徴は、単独の状態で、ならびに任意の実現可能な組み合わせで実現することができる。本発明の範囲は、提供した実施例によっては制限されない。
【実施例】
【0113】
実施例1
方法
組換えDNA技術
DNAを操作するために、Sambrook,J.ら、Molecular cloning:A laboratory manual;Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、New York、1989年に記載されたような標準的方法を使用した。分子生物学的試薬は、製造者の指示に従って使用した。
【0114】
遺伝子およびオリゴヌクレオチドの合成
所望する遺伝子セグメントは、Geneart GmbH(Regensburg、Germany)で化学合成によって調製された。合成した遺伝子断片は、増殖/増幅のために大腸菌プラスミドにクローニングした。サブクローニングした遺伝子断片のDNA配列は、DNA配列決定によって検証した。あるいは、短い合成DNA断片は、化学的に合成したオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによって、またはPCRを介して構築した。それぞれのオリゴヌクレオチドは、metabion GmbH(Planegg−Martinsried、Germany)によって調製された。
【0115】
基本的/標準的哺乳類発現プラスミドの説明
所望する遺伝子/タンパク質(例えば、完全長抗体重鎖、完全長抗体軽鎖またはN末端にオリゴグリシンを含有するFc鎖)の発現のために、以下の機能要素を含む転写単位を使用した:
イントロンAを含むヒトサイトメガロウイルスの前初期エンハンサーおよびプロモーター(P−CMV)、
ヒト重鎖イムノグロブリン5’非翻訳領域(5’UTR)、
マウスイムノグロブリン重鎖シグナル配列、
発現するべき遺伝子/タンパク質(例えば、完全長抗体重鎖)、および
ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGHpA)。
【0116】
発現するべき所望する遺伝子を含む発現単位/カセットの他に、基本的/標準的哺乳類発現プラスミドは、
大腸菌におけるこのプラスミドの複製を可能にするベクターpUC18の複製開始点、および
大腸菌にアンピシリン耐性を付与するベータ−ラクタマーゼ遺伝子を含有する。
【0117】
タンパク質の測定
精製したポリペプチドのタンパク質濃度は、280nmでの光学密度(OD)を測定して、ポリペプチドのアミノ酸配列をベースにして計算したモル吸光係数を使用するか、または比色BCA方法を使用して判定した。
【0118】
モノクローナル抗体
モノクローナル抗体は、当業者に公知の標準的ハイブリドーマ技術または組換え核酸技術によって調製した。
【0119】
選択したモノクローナル抗体の1つは、以下の実施例における捕捉化合物として使用し、HCVコアタンパク質のアミノ酸157〜169のエピトープに結合する。非常に類似したエピトープが既に欧州特許第1308507号に開示されている。検出化合物として、アミノ酸102〜112のエピトープ、欧州特許第0967484号および欧州特許第1308507号でも記載されたエピトープに関連するエピトープに結合することができるモノクローナル抗体を選択した。マウスを免疫するために、HCV遺伝子型1によってコードされた完全なポリタンパク質を開示するジェンバンク受託番号P26664.3、GI:130455による遺伝子型IaのHCVコア抗原配列を使用した。特に、国際公開第03/000878A2号パンフレット、米国特許出願公開第2009/0291892A1号、国際公開第2013/107633A1号パンフレットで開示された手法に従う大腸菌SlyDとの組換え融合タンパク質として、アミノ酸110〜171のいずれかのペプチドを免疫のために使用した。さらなるアプローチにおいて、KLH(キーホールリンペットヘモシアニン)に結合させたアミノ酸82〜117の複数のペプチドを公知の方法によって免疫のために使用した。
【0120】
実施例2
抗体の標識
ビオチンおよびルテニウム部分それぞれの抗体への結合
当業者が十分に精通している最先端の手法に従って抗体を得て精製した。
【0121】
その標識の前に、検出抗体のみを精製した。F(ab’)2断片を得るため、および干渉を受けやすいFc断片を排除するために、ペプシンによって切断した(方法はImmunochemistry in Practice、Blackwell Scientific 1987年においてA.JohnstoneおよびR.Thorpeによって記載されている)。精製したF(ab’)断片はさらに、ホモ2機能性架橋剤スベリン酸ジサクシニミジル(DSS)と重合させ、S400ゲル濾過クロマトグラフィーを行い、最適な大きさのF(ab’)2ポリマーを集めた(原理は独国特許第3640412号に記載されている)。
【0122】
結合のために、全般的に抗体のリジンε−アミノ基をN−ヒドロキシ−サクシニミド活性化化合物によって標的化した。タンパク質濃度10mg/mlで、抗体をN−ヒドロキシ−サクシニミド活性化ビオチン化試薬およびN−ヒドロキシ−サクシニミド活性化ルテニウム標識試薬それぞれと反応させた。ビオチン化またはルテニウム標識試薬の標識/タンパク質比はそれぞれ、5:1または15:1であった。反応緩衝液はリン酸カリウム50mM(pH8.5)、KCl150mMであった。反応は室温で15分間実施し、L−リジンを最終濃度が10mMになるまで添加することによって停止した。標識の加水分解による不活性化を回避するために、それぞれの保存溶液は乾燥DMSO(Sigma−Aldrich、Germany)中で調製した。結合反応後、未反応の遊離ビオチン/標識は、粗抗体コンジュゲートをゲル濾過カラム(Superdex 200HI Load)に通過させるか、透析によって除去した。
【0123】
実施例3
プロトタイプElecsysHCVコア抗原測定法
ElecsysHCVコア抗原プロトタイプ測定法の特異性は、自動化されたcobas(登録商標)e601分析器(Roche Diagnostics GmbH)で、約2500人の血液ドナーを用いて評価した。
【0124】
測定は、サンドイッチ測定法形式で実施した。cobas(登録商標)e601分析器におけるシグナル検出は、電気化学発光に基づいた。このサンドイッチ測定法において、ビオチンコンジュゲート(すなわち、捕捉抗体)はストレプトアビジンをコーティングした磁性ビーズの表面に固定する。検出抗体はシグナル部分として複合体化したルテニウム陽イオンを有する。分析物の存在下で、ルテニウム複合体は固相に架橋され、cobas(登録商標)e601分析器の測定セルに含まれるプラチナ電極で励起した後、620nmで光を放射する。シグナル出力は任意の光単位である。測定は、いくつかの供給元から購入したHCVコア抗原が陽性および陰性のヒト血清および血漿試料で実施した。
【0125】
実験によるHCVコア抗原測定法は、以下のとおり実行した。正常ヒト血清、HCV抗原陽性試料または血液ドナー試料の50μlおよび界面活性剤を含有する予備処理試薬PT(リン酸カリウム200mM、pH5.0、KCl1.125M、1.5%ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(HTAC)、0.5%オクチルグリコシド)25μlを9分間一緒にインキュベートして抗原を放出させ、同じ測定法緩衝液R1およびR2(リン酸カリウム100mM、pH7.0、KCl225mM、0.5%タウロデオキシコール酸ナトリウム、0.3%ツビッタージェント3−14、0.1%オキシピリオン、0.01%メチルイソチアゾリノン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.2%ウシIgG、MAK33−IgG150μg/ml、MAK33−F(ab’)−ポリ50μg/ml、MAK IgG2b/Fab2a−ポリ50μg/ml)中で捕捉抗体−ビオチンコンジュゲート2μg/mlの35μlおよび検出抗体ルテニウム標識コンジュゲート1μg/mlの40μlを添加した。9分間のインキュベーション時間を追加した後、ストレプトアビジンをコーティングした常磁性微粒子50μlを添加し、さらに9分間インキュベートした。その後、HCVコア抗原を検出した(これらの実験で生成した電気化学発光シグナルを介して)。
【0126】
表1のデータは、HCV抗原陽性試料および正常試料の区別を示す。さらに、1000カウントを上回るシグナルを有する血液ドナー試料は全て、試料を干渉しているものと考えられる。
【0127】
【表1】
【0128】
実施例4
アルカリ予備処理を含むElecsysHCVコア抗原プロトタイプ測定法
様々なアルカリpHでの試料の予備インキュべーションの効果は、実施例3で記載したようなPTのリン酸カリウムの代わりに様々なKOH濃度を使用することによって評価した。免疫学的反応を最適化するために、R1およびR2の緩衝液の塩濃度および緩衝液のpHをさらに変化させた。測定は、実施例3で記載したように実施した。結果を表2AおよびBに示す。
【0129】
0.15M以下のKOH濃度は、非特異的な交差干渉試料シグナル全てを抑制するには十分ではない。0.5M以上のKOH濃度はバックグラウンドシグナルおよびマトリックス効果を増大させ、アルカリpHのように測定感度を低下させる傾向があり、R1およびR2における緩衝液塩濃度が増加することによって影響を打ち消すことがほとんどできなくなる。したがって、試料の予備処理中のpHは、特に少なくとも11.6であるか、または11.6を上回ってもよい。低いバックグラウンドシグナルは、HCV抗原陽性試料における高いシグナルノイズ(S/N)比を実現し、測定法感度を保護するために非常に重要である。表2A/Bのデータから、pH6.5またはpH6.3でリン酸カリウム200mMを含有するR1およびR2のための緩衝液ならびにKOH0.25Mを含有するPTは最良の結果を示した。
【0130】
【表2】
【0131】
【表3】
【0132】
実施例5
アルカリ予備処理後の様々な種類の血漿試料で得られたpH
アルカリ予備処理後のヒト血漿試料のpHに対する抗凝固薬の効果を調べるために、ヒト試料を含有する10種類の異なる種類の血漿試験管を使用した。試料およびPT(KCl1.125M、1.5%HTAC、0.5%オクチルグリコシド、KOH0.25M)を上記の実施例で記載したのと同じ比2:1で混合し、得られたpHを測定した(表3)。全種類の血漿について得られたpHは、pH11.9から12.3の範囲で見いだされた。
【0133】
【表4】
【0134】
実施例6
予備処理試薬の保存安定性
診断試薬またはキットの長期保存は通常2〜8℃で実施する。実施例3で示した予備的に最適なPTでは、この温度で2、3日保存した後に沈殿が認められた。
【0135】
予備処理組成物の最適なものを表4に示す。KOH、オクチルグリコシドおよびヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(HTAC)の濃度を変化させ、実施例3で示したリン酸カリウム200mM、pH6.5を含有するR1およびR2のための予備的に最適な緩衝液を含むHCV Agプロトタイプ測定法で評価した。高濃度のオクチルグリコシド(0.75%および1%)の条件のみで、沈殿の排除を引き起こした。
【0136】
【表5】
【0137】
実施例6
試料予備処理中の還元剤のHCVAg検出に対する影響
欧州特許出願公開第2327987A2号は、HCVコア抗原を検出するための2ステップ試料予備処理反応の第2のステップにおける還元剤の使用を開示している。第1のステップは、アルカリ剤、カオトロピック剤および非イオン性界面活性剤からなる試薬で実施する。
【0138】
cobas(登録商標)e601分析器でElecsysHCVコア抗原プロトタイプ測定法のPT中にDTT50mMを使用することによって(欧州特許出願公開第2327987A2号で開示されたような最終的予備処理試料におけるのと同程度のDTT濃度を導く)、測定感度は実質的に低下する(表5)。この実験のためにR1およびR2で使用した測定緩衝液は、リン酸カリウム200mM、pH6.5、KCl225mM、0.5%タウロデオキシコール酸ナトリウム、0.3%ツビッタージェント3−14、0.1%オキシプリオン、0.01%メチルイソチアゾリノン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.2%ウシIgGを含有した。PTはKOH025M、KCl1.125M、1.5%HTAC、0.75%オクチルグリコシドからなった。
【0139】
【表6】
【0140】
実施例7
表面活性剤のHCVAg検出に対する影響
実施例4による実験は、1.5%HTACおよび0.75%オクチルグリコシドの存在下、ならびに界面活性剤の非存在下での予備処理を使用して実施した。シグナル強度および取得率は、代表的な試料について測定した。表6から導き出すことができるように、界面活性剤の非存在下では、実施例4によるアルカリ/界面活性剤処理で得られたシグナルの一部分のみを回復することができる。
【0141】
【表7】
【0142】
実施例8
ElecsysHCVAgプロトタイプの抗体陽転感度
アルカリPT(R1/R2緩衝液およびPT、実施例4参照)を含むElecsysHCVAgプロトタイプの感受性をさらに評価し、実施例3で記載したPT(R1/R2緩衝液およびPT、実施例3参照)およびElecsys抗HCVIIと比較するために、市販の抗体陽転パネルを試験した。Elecsys抗HCVIIは、ウイルスタンパク質は検出しないが、HCVの感染後の体の免疫応答の結果として産生される抗HCV抗体を検出する免疫測定法である。HCVAg測定法両方のために、試料シグナルを正常な陰性試料のシグナルの3倍によって除して定義した予備的な実験カットオフ指数(COI)を選択した。
【0143】
ElecsysHCVAgプロトタイプ変種はいずれも、ほぼ同程度で、HCV感染の空白時間、すなわち、HCVに対する抗体が患者の免疫系によってまだ生成されていない感染後の時点におけるHCVコア抗原を検出することができる。
【0144】
【表8-1】
【0145】
【表8-2】
【配列表】
2019523863000001.app
【国際調査報告】