(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019524005
(43)【公表日】20190829
(54)【発明の名称】オーディオヘッドセットの電気ケーブルの終端処理
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/06 20060101AFI20190802BHJP
   H04R 1/10 20060101ALI20190802BHJP
【FI】
   !H04R1/06 310
   !H04R1/10 101Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】2018560512
(86)(22)【出願日】20170518
(85)【翻訳文提出日】20181205
(86)【国際出願番号】US2017033260
(87)【国際公開番号】WO2017201244
(87)【国際公開日】20171123
(31)【優先権主張番号】15/159,280
(32)【優先日】20160519
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】591009509
【氏名又は名称】ボーズ・コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】BOSE CORPORATION
【住所又は居所】アメリカ合衆国マサチューセッツ州01701,フラミンガム,ザ・マウンテン (番地なし)
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ナタリー・ザッカー
【住所又は居所】アメリカ合衆国・マサチューセッツ・02115・ボストン・ハンティントン・アヴェニュー・150・アパートメント・エスエル5
(72)【発明者】
【氏名】ジアン・ウ・ジョウ
【住所又は居所】中華人民共和国・518048・シェンチェン・フーティエン・ディストリクト・ジョンシン・4・ロード・(番地なし)・ケリー・プラザ・1・タワー・1・5エフ
【テーマコード(参考)】
5D005
5D017
【Fターム(参考)】
5D005BB09
5D017AH04
(57)【要約】
組立体及び組立体を製造する方法。組立体は、いくつかの別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、導体及び束の全てを包囲する外被とを有する電気ケーブルを有する。導体及び束は、外被の端部から突出する。ストッパ素子が、外被の端部と導体及び束の部分とを包囲し、その場合、導体及び束の部分が外被から突出する。導体及び束の遠位端が、ストッパ素子から突出する。ストッパ素子から突出した束の遠位端は、複数の突出束部分に分割され、第1の突出束部分が、少なくとも部分的に1つの方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられ、第2の突出束部分が、少なくとも部分的に別の方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオヘッドセットのケーブルの電気的終端部に応力緩和を提供する組立体であって、前記電気ケーブルが、複数の別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、前記導体及び前記束を少なくとも部分的に包囲する外被とを備え、前記導体及び前記束が、前記外被の端部から突出し、前記組立体は、
前記外被の前記端部と前記導体及び束の部分とを包囲するストッパ素子であって、その場合、前記導体及び束が前記外被から突出する、ストッパ素子を備え、
前記導体及び前記束の遠位端が、前記ストッパ素子から突出し、
前記ストッパ素子から突出した前記束の前記遠位端が、複数の突出束部分に分割され、第1の突出束部分が、少なくとも部分的に1つの方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、第2の突出束部分が、少なくとも部分的に別の方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、組立体。
【請求項2】
前記ストッパ素子が一体型である、請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記ストッパ素子が、前記外被の前記端部と前記導体及び束の部分との上にオーバーモールドされ、その場合、前記導体及び束が、前記外被から突出する、請求項2に記載の組立体。
【請求項4】
巻き付けられた前記突出束部分が、前記ストッパ素子に結合される、請求項1に記載の組立体。
【請求項5】
巻き付けられた前記突出束部分が、接着剤を用いて前記ストッパ素子に結合される、請求項4に記載の組立体。
【請求項6】
前記第1の突出束部分が、全体的に1つの方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、全体的に別の方向に前記ストッパ素子に巻き付けられる、請求項1に記載の組立体。
【請求項7】
前記電気ケーブルの前記外被が、上側及びその反対側の下側を有し、前記第1の突出束部分が、前記外被の前記上側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記外被の前記下側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項1に記載の組立体。
【請求項8】
前記第1及び第2の突出束部分が、両方とも、前記ストッパ素子から突出した前記導体の前記遠位端より上の前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項7に記載の組立体。
【請求項9】
前記ストッパ素子が、前記導体及び束の前記遠位端が突出する、概して平面状の前面を有し、前記第1の突出束部分が、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第1の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記第1の平面から間隔を空け、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第2の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項1に記載の組立体。
【請求項10】
オーディオヘッドセットのケーブルの電気的終端部に応力緩和を提供する組立体であって、前記電気ケーブルが、複数の別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、前記導体及び前記束を少なくとも部分的に包囲する外被とを備え、前記導体及び前記束が、前記外被の端部から突出し、前記組立体は、
前記外被の前記端部と前記導体及び束の部分との上にオーバーモールドされ、それらを包囲する一体型ストッパ素子であって、その場合、前記導体及び束が、前記外被から突出する、一体型ストッパ素子を備え、
前記導体及び前記束の遠位端が、前記ストッパ素子から突出し、
前記ストッパ素子から突出した前記束の前記遠位端が、複数の突出束部分に分割され、第1の突出束部分が、全体的に1つの方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記ストッパ素子に固定され、第2の突出束部分が、全体的に別の方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記ストッパ素子に固定される、組立体。
【請求項11】
前記電気ケーブルの前記外被が、上側及びその反対側の下側を有し、前記第1の突出束部分が、前記外被の前記上側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記外被の前記下側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項10に記載の組立体。
【請求項12】
前記第1及び第2の突出束部分が、両方とも、前記ストッパ素子から突出した前記導体の前記遠位端より上の前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項11に記載の組立体。
【請求項13】
前記ストッパ素子が、前記導体及び束の前記遠位端が突出する、概して平面状の前面を有し、前記第1の突出束部分が、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第1の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記第1の平面から間隔を空け、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第2の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項12に記載の組立体。
【請求項14】
オーディオヘッドセットの電気ケーブルを終端処理する方法であって、前記ケーブルが、複数の別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、前記導体及び前記束を少なくとも部分的に包囲する外被とを備え、前記導体及び前記束が、前記外被の端部から突出し、
前記外被の前記端部と前記導体及び束の部分とを包囲するステップであって、その場合、前記導体及び束が、ストッパ素子を有する前記外被から突出し、前記導体及び前記束の遠位端が、前記ストッパ素子から突出する、包囲するステップと、
前記ストッパ素子から突出した前記束の前記遠位端を複数の突出束部分に分割するステップと、
1つの突出束部分を少なくとも部分的に1つの方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けるステップと、
別の突出束部分を少なくとも部分的に別の方向に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けるステップと、
巻き付けられた束を前記ストッパ素子に結合するステップとを含む、方法。
【請求項15】
前記ストッパ素子が一体型である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記包囲するステップが、前記ストッパ素子を前記外被の前記端部と前記導体及び束の部分との上にオーバーモールドするステップとを含み、その場合、前記導体及び束が、前記外被から突出する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記結合するステップが、接着剤を用いて巻き付けられた前記突出束部分を前記ストッパ素子に固定するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1及び第2の突出束部分が、両方とも、全体的に前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記電気ケーブルの前記外被が、上側及びその反対側の下側を有し、前記第1の突出束部分が、前記外被の前記上側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記外被の下側に近接して前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第1及び第2の突出束部分が、両方とも、前記ストッパ素子から突出した前記導体の前記遠位端より上の前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記ストッパ素子が、前記導体及び束の前記遠位端が突出する、概して平面状の前面を有し、前記第1の突出束部分が、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第1の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられ、前記第2の突出束部分が、前記第1の平面から間隔を空け、前記ストッパ素子の前記前面に対して概して垂直である、概して第2の平面において前記ストッパ素子の周囲に巻き付けられる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本開示は電気ケーブルの終端処理に関する。
【0002】
ヘッドセットなどの消費者向け電子機器用の電気ケーブルは、典型的には、ハウジング内で物理的及び電気的に終端処理された、いくつかの導体を担持する。終端構成は、典型的にははんだ接合部である電気的終端部に対してケーブル上の牽引力が影響することを防止するようにするなどする必要がある。はんだ接合部は、引張強さがほとんどないので、導体の端部以外のケーブルの一部によって力が担持されるようにケーブルを終端処理する必要がある。
【発明の概要】
【0003】
下記の全ての例及び特徴は、技術的に可能な任意のやり方で組み合わせることができる。
【0004】
一態様において、オーディオヘッドセットのケーブルの電気的終端部に応力緩和を提供する組立体であって、その場合、電気ケーブルがいくつかの別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、束及び導体の全てを包囲する外被とを有し、導体及び束が、外被の端部から突出する、組立体が、外被の端部と導体及び束の部分とを包囲するストッパ素子を含み、その場合、導体及び束は、外被から突出する。導体及び束の遠位端は、ストッパ素子から突出する。ストッパ素子から突出した束の遠位端は、複数の突出束部分に分割され、第1の突出束部分が、少なくとも部分的に1つの方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられ、第2の突出束部分が、少なくとも部分的に別の方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられる。
【0005】
実施形態は、以下の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。導体は外被をかぶせてもよい。ストッパ素子は一体型でもよい。ストッパ素子は、外被の端部と導体及び束の部分との上にオーバーモールドされてもよく、その場合、導体及び束は外被から突出する。巻き付けられた突出束部分は、例えば接着剤を用いてストッパ素子に結合することができる。
【0006】
実施形態は、以下の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。第1の突出束部分は、全体的に1つの方向にストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、全体的に別の方向にストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。電気ケーブルの外被は、上側及びその反対側の下側を有することができ、第1の突出束部分は、外被の上側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、外被の下側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。第1及び第2の突出束部分は、ストッパ素子から突出した導体の遠位端より上のストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。ストッパ素子は、導体及び束の遠位端が突出する、概して平面状の前面を有することができ、第1の突出束部分は、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第1の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、第1の平面から間隔を空け、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第2の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。
【0007】
別の態様において、オーディオヘッドセットのケーブルの電気的終端部に応力緩和を提供する組立体であって、その場合、電気ケーブルは、複数の別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、導体及び束を少なくとも部分的に包囲する外被とを含み、導体及び束は、外被の端部から突出する、組立体が、外被の端部と導体及び束の部分との上にオーバーモールドされ、外被の端部と導体及び束の部分とを包囲する一体型ストッパ素子を含み、その場合、導体及び束は、外被から突出し、その場合、導体及び束の遠位端は、ストッパ素子から突出する。ストッパ素子から突出した束の遠位端は、複数の突出束部分に分割され、第1の突出束部分が、全体的に1つの方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられ、ストッパ素子に固定され、第2の突出束部分が、全体的に別の方向にストッパ素子の周囲に巻き付けられ、ストッパ素子に固定される。
【0008】
実施形態は、以下の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。電気ケーブルの外被は、上側及びその反対側の下側を有することができ、第1の突出束部分は、外被の上側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、外被の下側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。第1及び第2の突出束部分は、両方とも、ストッパ素子から突出した導体の遠位端部より上のストッパ素子に巻き付けることができる。ストッパ素子は、導体及び束の遠位端が突出する、概して平面状の前面を有することができ、第1の突出束部分は、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第1の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けられ、第2の突出束部分は、第1の面から間隔を空け、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第2の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けられる。
【0009】
別の態様において、複数の別々の導体と、ケーブル補強撚り線の束と、導体及び束の全てを包囲する外被とを備えるオーディオヘッドセットの電気ケーブルを終端処理する方法であって、導体及び束が、外被の端部から突出する、方法が、外被の端部と導体及び束の部分とを包囲することであって、その場合、導体及び束が、ストッパ素子を有する外被から突出し、導体及び束の遠位端が、ストッパ素子から突出する、包囲すること、ストッパ素子から複数の突出束部分に突出した束の遠位端を分割すること、1つの突出束部分を少なくとも部分的に1つの方向にストッパ素子の周囲に巻き付けること、別の突出束部分を少なくとも部分的に別の方向にストッパ素子の周囲に巻き付けること、及び巻き付けられた束をストッパ素子に結合することを含む。
【0010】
実施形態は、上記及び/又は下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。導体には外被をかぶせてもよい。ストッパ素子は一体型でもよい。包囲するステップは、ストッパ素子を外被の端部と導体及び束の部分との上にオーバーモールドすることを含むことができ、その場合、導体及び束は外被から突出する。結合するステップは、接着剤を用いて、巻き付けられた突出束部分をストッパ素子に固定することを含んでもよい。
【0011】
実施形態は、上記及び/又は下記の特徴のうちの1つ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。第1及び第2の突出束部分は、両方とも、全体的にストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。電気ケーブルの外被は、上側及びその反対側の下側を有することができ、第1の突出束部分は、外被の上側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、外被の下側に近接してストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。第1及び第2の突出束部分は、ストッパ素子から突出した導体の遠位端より上のストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。ストッパ素子は、導体及び束の遠位端が突出する、概して平面状の前面を有することができ、第1の突出束部分は、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第1の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けることができ、第2の突出束部分は、第1の平面から間隔を空け、ストッパ素子の前面に対して概して垂直である、概して第2の平面においてストッパ素子の周囲に巻き付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1A】本開示による組立体の部分的概略側面図である。
【図1B】図1Aの組立体の部分的概略平面図である。
【図2】巻き付け工程の一部を示す、図1A及び1Bの組立体の部分的概略平面図である。
【図3】巻き付けられた1つの補強束部分を示す、図1A及び1Bの組立体の部分的概略側面図である。
【図4】主題組立体の一例を示す、ハウジング内に終端処理された電気ケーブルの部分的概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
主題組立体は、いくつかの別々の導体を担持するケーブルを終端処理するのに使用することができ、補強撚り線の束を有する。ケーブルの端部と突出した導体及び補強束の一部とにストッパ素子をオーバーモールドすることができる。次いで、補強束は、分割され、ストッパ素子の周囲に巻き付けられる。ストッパ素子は、ハウジングから容易に引っ張ることができないように、ハウジング内に取り付けられる。
【0014】
例示的な組立体10が、図1A及び1Bに概略的に描かれる。組立体10は、外被をかぶせた電気ケーブル12を含む。ケーブル12は、いくつかの別々の外皮をかぶせた導体を含み、この非制限例においては導体14〜17を示すが、ケーブルは、用途により、わずか2つの又は12もの又はそれ以上の別々の導体を有することができる。また、導体は外被をかぶせることを必要としない。ケーブル12は、可撓性ケーブルの補強撚り線の束30も含む。1つの非限定例において、束30は、いくつかのケブラーの撚り線を備える。束30は、異なる構成を有することができ、アラミド又は他の可撓性であるが強力である繊維などの他の補強材料を含むことができ、又はそれから製作することができる。ケーブルの引張強さを増大させるために補強束30が存在する。ケーブル12は、そのような補強束を1つ以上含んでもよい。外被13(存在する場合)は、導体14〜17及び補強束30の全てを包囲する。本明細書に説明するように組み立てられる前に、導体14〜17及び束30が外被13の端部13aから突出する。
【0015】
ストッパ素子20は、外被13の端部13aを包囲し、導体14〜17及び束30の部分も包囲し、その場合、導体14〜17及び束30が、外被13の端部13aから突出する。ストッパ素子20は、前面21、後面27及び側面23によって部分的に画定された周面を有する(図3)。ストッパ素子20は、任意の所望の形状にすることができる。図面に示す、概して立方体の形状は、無数の可能な形状のうちの1つにすぎない。1つの非限定例において、形状は、下記に、より詳細に説明するように、部分的に、ハウジングの雌型キャビティ内にそれがぴったり収まることに基づいて選択される。導体14〜17及び束30の遠位端は、図1A、1B、及び2に示すように、ストッパ素子20の面21から突出する。ストッパ素子は、ケーブルの端部と、突出した導体及びケーブル補強撚り線の突出した束の一部とを包囲し、それらと結合する、オーバーモールドされたプラスチック部分であってもよい。ストッパ素子20は、オーバーモールドするのに好適なプラスチックの2つの非限定例としてポリプロピレン又はABSから製作することができる。ストッパ素子20は、別法として、ケーブルとは別個に形成され、上にはめられた又は上に圧着された金属又はプラスチックバンドなど、ケーブルに固定された別個の部材であることができる。
【0016】
図2に最もよく示すように、ストッパ素子20の端面21から突出した束30の遠位端は、複数の(この非限定例では2つの)突出束部分32及び34に分割される。部分32及び34のそれぞれは、少なくとも部分的にストッパ素子20の外周に巻き付けられる。1つの非限定例において、部分32及び34は、矢印D及びEで示すように互いに反対の方向に巻き付けられる。巻き付けは、好ましくは、ただし、必ずしもではないが、ストッパ素子の端面21の平面に概して直交する、概して1つ以上の平面にある。例えば、図1Aに示すように、ストッパ素子20の面21は、概して平面Aにある。部分32は、ストッパ素子20のケーブル外被側27の外被13より下に、概して平面Bにおいて巻き付けられる。ケーブル外被側27は面21の反対側にある。平面Bは平面Aに対して横方向(概して垂直)である。部分34は、ストッパ素子20のケーブル外被側27の外被13より上に、概して平面Cにおいて巻き付けられる。平面Cは、平面Aに対して横方向(概して垂直)である。面21は平面状である必要はないので、面21は必ずしも実際に平面にはなくてよいが、少なくとも部分的に概して垂直平面Aにある。また、部分32及び34は、それぞれいくつかの可撓性撚り線を備える部分的な束である。したがって、部分32及び34は、実際には線形ではなく、したがって、全体的に平面B又はCにはないが、部分は概してそのような平面にある。更に、部分32及び34は、両方とも、束30が面21から突出する単一の束30から出て来るので(図1A及び2参照)、及び部分32及び34のそれぞれがケーブル外被13の上又は下のいずれかに巻き付けられるので、部分32及び34は、必然的に水平面に配置することができない可能性が最も高い(「水平」は平面Aに対して垂直とみなす(図1))。したがって、平面B及びCは水平から角度を付けられており、したがって、実際には平面Aに直交しないが、平面Aに対して「概して」横方向にあり、又は「概して」直交する。平面Cは、素子20の側面27におけるケーブル外被13より上にあり、平面Bは、素子20の側面27におけるケーブル外被13より下にある。また、平面BとCとは、概して間隔が空けられているが、図示するように交差していてもよい。
【0017】
ケーブルが1つより多くの補強撚り線の束を含む場合、1つより多くの束は、所望の通りに分割し、巻き付けることができる。あるいは、束の全ては、1つの上位束にグループ化することができ、次いで、上位束は、上述のように、2つの(又はそれ以上の)束部分に分割され、少なくとも部分的にストッパ素子の周囲に巻き付けられる。
【0018】
好ましくは、ただし、必ずしもではないが、部分32及び34は、互いに反対の方向に巻き付けられる(すなわち、図1B及び図2と同様に上方から見たとき、一方は時計回り方向に巻き付けられ、他方は反時計回り方向に巻き付けられる)。しかし、部分32及び34は、両方とも、同じ方向に巻き付けることができる。及び、巻き付けは、概ね水平以外の方向にあることができる。例えば、1つ以上の副撚り線の巻き付けは、概して垂直にすることができる。また、好ましくは、ただし、必ずしもではないが、上述のように、ケーブル外被側27に、一方の部分はケーブルより上に巻き付けられ(例えば、部分34は、外被13の上側12aの上に巻き付けられる)、他方は、ケーブルより下に巻き付けられる(例えば、部分32は、外被13の底部12bの下に巻き付けられる)。しかし、両方の部分は、ケーブルの上又は下に巻き付けることができる。更に、好ましくは、ただし、必ずしもではないが、ストッパ20の面側21において、部分32及び34は、両方とも、導体14〜17より上にある。図1Aは、導体14〜17より上の部分32及び34の端部32a及び34aを示す。この配置により、部分32及び34がそれらの電気的終端部に干渉することのある導体に上向きの力を加えるのが抑制される。代替の配置において、部分32及び34の一方又は両方は、導体14〜17のうちの1つ以上又は全てより下にあることができる。
【0019】
束30は、2つより多くの部分に分割することができ、そのそれぞれは、部分的又は全面的のいずれかでストッパ素子20の周囲に巻き付けられた。好ましくは、ただし、必ずしもではないが、束30は図示するように2つの部分に分割され、各部分は、図1A、1B、及び3に示すように、少なくとも1回全体的にストッパ素子20の周囲に(すなわちストッパ素子の周囲に少なくとも360度)、好ましくは少しの重なりがあるように360度より少し大きく、巻き付けられる。また、各束部分と下側のストッパ素子との間の力の伝達のための表面積を最大にするために、好ましくは、ただし、必ずしもではないが、束部分の多くの撚り線をストッパ素子に密着させて巻き付けるが、撚り線は、部分がストッパ素子の周囲に巻き付けられるとき、撚られるのではなく、きつく巻かれるのではなく、広がる。
【0020】
ストッパ素子の周囲に巻き付けられた後、各束部分は、ケーブル12に張力が加えられると、束部分が力を受け、ストッパ素子20からケーブルが引っ張り出されるのを抑制するように、ストッパ素子に適切に結合される。ストッパ素子への束部分の結合は、物理的な制約及び素子の配置を所与として適切である任意のやり方で達成することができる。好ましくは、ただし、必ずしもではないが、これは束部分の端部(端部32a及び34a)をストッパ素子に付着させる接着物質42(例えば、糊又は感圧接着剤)を用いて達成される(図3)。あるいは、そのような束とストッパ素子との結合手段は、例えば、ストッパ素子に対して束を所定位置に保持する締結装置、弾性バンド、圧着バンド又は第2のオーバーモールドを含むことができる。
【0021】
主題電気ケーブルの終端処理のための適用例の1つの非限定的例は、オーディオヘッドセットのケーブルである。そのようなヘッドセットは、オーディオヘッドセットの2つのイヤホンを接続し、並びに音源からオーディオ信号を受信するために音源と有線接続するためのケーブルを有することができる。あるいは、そのようなヘッドセットは、2つのイヤホンの間でオーディオ信号を送信するためのオーディオヘッドセットの2つのイヤホンを接続するケーブルを有するが、音源からオーディオ信号を受信するための音源との無線接続を有することができる。いずれの場合においても、オーディオヘッドセットは、ケーブルに沿ってインライン制御モジュールを含み、典型的には電話呼を制御する音量調節装置及びボタンを含むことができる。制御モジュールは、小型ハウジング内にあるプリント回路基板上に実装された回路を含む。ケーブルは、ハウジング内のプリント回路基板上に物理的及び電気的に終端処理された、いくつかの導体を有する。この構成は、ケーブル上の牽引力が、典型的には、はんだ接合部である電気的終端部への影響を有することを防止するようにするなどを必要とする。はんだ接合部は、引張強さがほとんどないので、導体の端部以外のケーブルの一部によって力が担持されるようにケーブルを終端処理する必要がある。この目的は、ストッパ素子をケーブル外被の端部と突出した導体及び補強束の一部との上にオーバーモールドし、次いで、補強束を2つの部分に分割し、その部分をストッパ素子の周囲に巻き付け、したがって、補強撚り線が牽引力を受け、したがって、ケーブルがハウジングから引っ張られることを防止することによって達成することができる。
【0022】
一例を図4に概略的に示し、その場合、ケーブル50がストッパ素子52を担持する。例示的な導体60及び62は、ハウジング54の内部にあるプリント回路基板65上のはんだ接合部61及び63において終端処理される。ケーブル補強撚り線の分割され、巻き付けられた束は、単に簡潔にするために図示しない。ハウジング54は、一方の端部に、ケーブル50よりもわずかに大きいが、ストッパ素子52よりも小さい開口56を含む。ケーブル50が引っ張られた場合に、ストッパ素子52を取り囲む、ケーブル外被及び補強撚り線から、導体60及び62に対するよりもむしろストッパ素子52及びハウジング及び54に対して力は伝達される。
【0023】
図4は、主題組立体を使用して、ケーブルをストッパ素子から容易に引っ張り出すことができないように電気ケーブルをストッパ素子にその端部において締結することができる多くの可能な配置のうちの1つにすぎない。これにより、牽引力がケーブル導体の電気的終端部に影響を及ぼすのを防止する手段としてストッパ素子を使用することができる。
【0024】
いくつかの実装形態を説明してきた。それにもかかわらず、本明細書に説明した本発明概念の範囲から逸脱することなく追加の変更を加えることができ、したがって、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にあることが理解されよう。
【符号の説明】
【0025】
10 組立体
12 電気ケーブル
13 外被
13a 端部
14〜17 導体
20 ストッパ素子
21 前面
23 側面
27 後面
30 補強束
32,34 突出束部分
42 接着物質
50 ケーブル
52 ストッパ素子
54 ハウジング
56 開口
60,62 導体
61,63 接合部
65 プリント回路基板
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】