(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019527071
(43)【公表日】20190926
(54)【発明の名称】全方位移動方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/02 20060101AFI20190830BHJP
   A63B 69/00 20060101ALI20190830BHJP
【FI】
   !A63B22/02
   !A63B69/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
(21)【出願番号】2017550908
(86)(22)【出願日】20170418
(85)【翻訳文提出日】20170928
(86)【国際出願番号】CN2017080883
(87)【国際公開番号】WO2018018942
(87)【国際公開日】20180201
(31)【優先権主張番号】201610609325.9
(32)【優先日】20160728
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所】中華人民共和国100015北京市朝陽區酒仙橋路10號
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】512116114
【氏名又は名称】北京京▲東▼方▲顯▼示技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING BOE DISPLAY TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所】中華人民共和国100176北京市經濟技術開發區▲經▼海一路118号
【住所又は居所原語表記】No.118 Jinghaiyilu,BDA,Beijing 100176,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100133514
【弁理士】
【氏名又は名称】寺山 啓進
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(72)【発明者】
【氏名】陳 鵬 名
【住所又は居所】中華人民共和国北京市経済技術開発区地澤路9号
(72)【発明者】
【氏名】陳 維 濤
【住所又は居所】中華人民共和国北京市経済技術開発区地澤路9号
(72)【発明者】
【氏名】張 斌
【住所又は居所】中華人民共和国北京市経済技術開発区地澤路9号
(72)【発明者】
【氏名】董 殿 正
【住所又は居所】中華人民共和国北京市経済技術開発区地澤路9号
(72)【発明者】
【氏名】張 カン
【住所又は居所】中華人民共和国北京市経済技術開発区地澤路9号
(57)【要約】
本開示は、全方位移動プラットフォーム上を移動するオブジェクトのペースを検出することと、オブジェクトのペースを少なくとも2つの方向に沿った速度に分解することと、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて少なくとも2つの可動部材を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、且つオブジェクトのペースの対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることによって、前記オブジェクトを前記全方位移動プラットフォーム上の実質的に同じ位置に保持することとを含む全方位移動の実現方法を提供する。更に、全方位移動プラットフォームとペース検出器とデータプロセッサとを含む全方位移動装置、及び、全方位移動装置を含む移動システムを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
全方位移動の実現方法において、
全方位移動プラットフォーム上を移動するオブジェクトのペースを検出することと、
オブジェクトのペースを少なくとも2つの方向に沿った速度に分解することと、
前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて少なくとも2つの可動部材を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、且つオブジェクトのペースの対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることによって、前記オブジェクトを前記全方位移動プラットフォーム上の実質的に同じ位置に保持することとを含む全方位移動の実現方法。
【請求項2】
少なくとも2つの方向に沿った速度は、第1方向に沿った第1速度と、前記第1方向とは非平行である第2方向に沿った第2速度とを含み、
前記少なくとも2つの可動部材は、
第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第1可動部材と、
第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第2可動部材とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて全方位移動プラットフォームの複数の可動部材を駆動して前記オブジェクトを移行させることは、
第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるステップと、
第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して、前記第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるステップとを交互に実行することを含む請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第1方向と第2方向は、互いに垂直であり、
第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させる際に、複数の第1可動部材を駆動して前記オブジェクトを2V*cosα(Vはユーザのペース、αは前記オブジェクトのペースの方向と前記第1方向との間の角度であり、0≦α≦90°である)で移行させ、
前記第1期間とは実質的に同じである第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して、前記第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させる際に、複数の第2可動部材を駆動して前記オブジェクトを2V*sinαで移行させる請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、全方位移動プラットフォームを移動させてその上の前記オブジェクトを移行させるための球状体を含む請求項3に記載の方法。
【請求項6】
各第1可動部材及び各第2可動部材の両方は、球状体を含み、
前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて全方位移動プラットフォームの複数の可動部材を駆動して前記オブジェクトを移行させることは、
第1速度とは逆方向の第1方向に沿って移動し、第2速度とは逆方向の第2方向に沿って移動するように、前記球状体を交替して駆動することを含む請求項5に記載の方法。
【請求項7】
各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、トラックを含み、
トラックの一部は、全方位移動プラットフォームを移動させて、それと接触する前記オブジェクトを移行させる請求項3に記載の方法。
【請求項8】
各第1可動部材は、第1トラックを含み、各第2可動部材は、第2トラックを含み、
第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることは、
前記第1トラック及び第2トラックを操作して、第2トラックではなく第1トラックを前記オブジェクトに接触させることを更に含み、
第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して、前記第2方向に沿って第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることは、
前記第1トラック及び第2トラックを操作して、第1トラックではなく第2トラックを前記オブジェクトに接触させることを更に含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1トラック及び第2トラックを操作することは、
前記第1トラック及び第2トラックを、前記第1方向及び第2方向に垂直である第3方向に沿って移動させることを含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
全方位移動プラットフォームと、ペース検出器と、データプロセッサとを含む全方位移動装置であって、
ペース検出器は、全方位移動プラットフォーム上を移動するオブジェクトのペースを検出して前記データプロセッサに送信し、
データプロセッサは、ペース検出器と全方位移動プラットフォームとの両方に結合され、オブジェクトのペースを少なくとも2つの方向に沿った速度に分解し、
全方位移動プラットフォームは、少なくとも2つの可動部材と駆動機器を含み、
前記駆動機器は、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて、少なくとも2つの可動部材の各々を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、且つ対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることによって、前記オブジェクトを前記全方位移動プラットフォーム上の実質的に同じ位置に保持する全方位移動装置。
【請求項11】
少なくとも2つの方向に沿った速度は、第1方向に沿った第1速度と、前記第1方向と非平行である第2方向に沿った第2速度とを含み、
前記少なくとも2つの可動部材は、
第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第1可動部材と、
第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第2可動部材とを含む請求項10に記載の全方位移動装置。
【請求項12】
複数の第1可動部材は、更に前記第2方向に沿って前記オブジェクトを移行させ、
複数の第2可動部材は、更に前記第1方向に沿って前記オブジェクトを移行させる請求項11に記載の全方位移動装置。
【請求項13】
前記全方位移動プラットフォームは、搬送トラフ及び移動プラットフォームベースを更に含み、
移動プラットフォームベースは、複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材がその上を移動して前記オブジェクトを移行させるための表面を提供し、
複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材は、搬送トラフと移動プラットフォームベースとの間で往復に移動する請求項11に記載の全方位移動装置。
【請求項14】
前記駆動機器は、第1サブ駆動機器と第2サブ駆動機器とを含み、
前記第1サブ駆動機器は、前記複数の第1可動部材を前記移動プラットフォームベース上で前記第1方向に沿って移動させるように駆動し、
前記第2サブ駆動機器は、前記複数の第2可動部材を前記移動プラットフォームベース上で前記第2方向に沿って移動させるように駆動する請求項11に記載の全方位移動装置。
【請求項15】
各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも一方は、球状体を含む請求項11に記載の全方位移動装置。
【請求項16】
各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、トラックを含み、
トラックの一部によって、全方位移動装置を移動させて、それと接触する前記オブジェクトを移行させる請求項11に記載の全方位移動装置。
【請求項17】
前記第1可動部材は、第1トラックを含み、前記第2可動部材は、第2トラックを含み、
前記駆動機器は、第1旋回体と、第2旋回体と、位置アクチュエータとを含み、
前記第1旋回体は、前記第1トラックのうち前記オブジェクトと接触する部分が第1方向に沿って移動できるように、各第1トラックを駆動し、
前記第2旋回体は、前記第2トラックのうち前記オブジェクトと接触する部分が第2方向に沿って移動できるように、各第2トラックを駆動し、
前記位置アクチュエータは、前記第1方向及び第2方向に垂直な第3方向に沿って各第1トラック及び各第2トラックの位置を調整して、各第1トラック又は各第2トラックの前記オブジェクトへの交互の接触を制御する請求項16に記載の全方位移動装置。
【請求項18】
前記位置アクチュエータは、駆動モータと、第1連結ロッドと、第2連結ロッドとを含み、
各第1トラック及び各第2トラックは、前記第1連結ロッド及び第2連結ロッドにそれぞれ取り付けられ、
第1連結ロッド及び第2連結ロッドは、それぞれ前記駆動モータに結合され、
前記駆動モータは、第1連結ロッド及び第2連結ロッドを前記第3方向に沿って移動するように駆動して、各第1トラック又は各第2トラックの前記オブジェクトへの交互の接触を制御する請求項17に記載の全方位移動装置。
【請求項19】
前記第1トラック及び第2トラックは、アレイ状に配置されている請求項17に記載の全方位移動装置。
【請求項20】
第1トラック及び第2トラックは、各第1トラックが4つの第2トラックによって囲まれ、各第2トラックが4つの第1トラックによって囲まれるように配置される請求項19に記載の全方位移動装置。
【請求項21】
請求項10〜20のいずれか一項に記載の全方位移動装置を含む移動システム。
【請求項22】
前記オブジェクトは、ユーザであり、
前記全方位移動装置上を移動する際に、ユーザが着用するための表示機器を更に含む請求項21に記載の移動システム。
【請求項23】
前記表示機器は、1つ又は複数のバーチャルリアリティ(VR)又は拡張現実感(AR)機器を含む請求項22に記載の移動システム。
【請求項24】
ユーザの平衡に寄与するための支持構造を更に含む請求項23に記載の移動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年7月28日に出願された中国特許出願第201610609325.9号明細書の優先権を主張し、その全ての内容が援用により本明細書に組み込まれる。
本開示は、全体的にゲーム装置及びフィットネスの分野に関し、特に、全方位移動の実現方法、全方位移動装置、及び全方位移動装置を含むシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
バーチャルリアリティ(VR)及び拡張現実感(AR)技術は、フィットネス、ゲーム、人間のリハビリ、トレーニング及び運動など、多くの異なる応用において新しい機器及び技術的解決策の出現をもたらした。例えば、トレッドミルをVR技術と統合して、ユーザが運動中に風景を楽しむことができる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の発明者は、従来のトレッドミルにおいて、ユーザが全方位に自由に動くことができず、それによってユーザのVR体験を妨げることを認識している。
【0004】
本開示は、バーチャルリアリティとより良く統合することができ、ユーザがVR又はAR技術により知覚する際に、ユーザの身体が全方位に異なる速度で移動することができる全方位移動の実現方法、全方位移動装置、及び全方位移動装置を含むシステムを提供する。
【0005】
第1態様として、全方位移動の実現方法において、全方位移動プラットフォーム上を移動するオブジェクトのペースを検出することと、オブジェクトのペースを少なくとも2つの方向に沿った速度に分解することと、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて少なくとも2つの可動部材を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、且つオブジェクトのペースの対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることによって、前記オブジェクトを前記全方位移動プラットフォーム上の実質的に同じ位置に保持することとを含む。
【0006】
上述した方法において、オブジェクトは、人間、動物、又は、ロボットや移動機械対象などの機械である。オブジェクトのペースは、2方向に分解することができるが、3つ以上の方向に分解することもできる。
【0007】
前記方法の一部の実施例において、少なくとも2つの方向に沿った速度は、第1方向に沿った第1速度と、前記第1方向とは非平行である第2方向に沿った第2速度とを含む。
【0008】
対応して、前記少なくとも2つの可動部材は、第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第1可動部材と、第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第2可動部材とを含む。
【0009】
前記方法の上述した実施例において、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて全方位移動プラットフォームの複数の可動部材を駆動して前記オブジェクトを移行させることは、第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるステップと、第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して、前記第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるステップとを交互に実行することを含む。
【0010】
前記方法の上述した実施例において、第1方向と第2方向は、互いに垂直である。
【0011】
同様に、第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させる際に、複数の第1可動部材を駆動して前記オブジェクトを2V*cosα(Vはユーザのペース、αは前記オブジェクトのペースの方向と第1方向との間の角度であり、0≦α≦90°である)で移行させる。前記第1期間とは実質的に同じである第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して、前記第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させる際に、複数の第2可動部材を駆動して前記オブジェクトを2V*sinαで移行させる。
【0012】
前記方法の一部の実施例において、各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、全方位移動プラットフォームを移動させてその上の前記オブジェクトを移行させるための球状体を含む。
【0013】
一部の実施例によれば、各第1可動部材及び各第2可動部材の両方は、球状体を含む。
【0014】
同様に、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて全方位移動プラットフォームの複数の可動部材を駆動して前記オブジェクトを移行させることは、第1速度とは逆方向の第1方向に沿って移動し、第2速度とは逆方向の第2方向に沿って移動するように、前記球状体を交替して駆動することを含む。
【0015】
前記方法の一部の実施例において、各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、トラックを含む。トラックの一部は、全方位移動プラットフォームを移動させて、それと接触する前記オブジェクトを移行させる。
【0016】
一部の実施例によれば、各第1可動部材は、第1トラックを含み、各第2可動部材は、第2トラックを含む。
【0017】
同様に、第1期間にわたって、複数の第1可動部材を駆動して、前記第1方向に沿って第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることは、前記第1トラック及び第2トラックを操作して、第2トラックではなく第1トラックを前記オブジェクトに接触させることを更に含む。第2期間にわたって、複数の第2可動部材を駆動して前記第2方向に沿って第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることは、前記第1トラック及び第2トラックを操作して、第1トラックではなく第2トラックを前記オブジェクトに接触させることを更に含む。
【0018】
上記の方法の一部の実施例において、前記第1トラック及び第2トラックを操作することは、前記第1トラック及び第2トラックを、前記第1方向及び第2方向に垂直である第3方向に沿って移動させることを含む。
【0019】
本開示は、第2態様として、全方位移動プラットフォームと、ペース検出器と、データプロセッサとを含む全方位移動装置を提供する。ペース検出器は、全方位移動プラットフォーム上を移動するオブジェクトのペースを検出して前記データプロセッサに送信する。データプロセッサは、ペース検出器と全方位移動プラットフォームとの両方に結合され、オブジェクトのペースを少なくとも2つの方向に沿った速度に分解する。全方位移動プラットフォームは、少なくとも2つの可動部材と駆動機器を含む。前記駆動機器は、前記少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて、少なくとも2つの可動部材の各々を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、且つ対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させることによって、前記オブジェクトを前記全方位移動プラットフォーム上の実質的に同じ位置に保持する。
【0020】
全方位移動装置において、オブジェクトは、人間、動物、又は、ロボットや移動機械対象などの機械である。
【0021】
全方位移動装置において、少なくとも2つの方向に沿った速度は、第1方向に沿った第1速度と、前記第1方向と非平行である第2方向に沿った第2速度とを含む。
【0022】
対応して、前記少なくとも2つの可動部材は、第1方向に沿って且つ第1速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第1可動部材と、第2方向に沿って且つ第2速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させるための複数の第2可動部材とを含む。
【0023】
全方位移動装置において、複数の第1可動部材は、更に前記第2方向に沿って前記オブジェクトを移行させ、複数の第2可動部材は、更に前記第1方向に沿って前記オブジェクトを移行させる。
【0024】
全方位移動装置の一部の実施例において、前記全方位移動プラットフォームは、搬送トラフ及び移動プラットフォームベースを更に含む。移動プラットフォームベースは、複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材がその上を移動して前記オブジェクトを移行させるための表面を提供する。複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材は、搬送トラフと移動プラットフォームベースとの間で往復に移動する。
【0025】
全方位移動装置の一部の実施例において、前記駆動機器は、第1サブ駆動機器と第2サブ駆動機器とを含む。前記第1サブ駆動機器は、前記複数の第1可動部材を前記移動プラットフォームベース上で前記第1方向に沿って移動させるように駆動する。前記第2サブ駆動機器は、前記複数の第2可動部材を前記移動プラットフォームベース上で前記第2方向に沿って移動させるように駆動する。
【0026】
全方位移動装置の一部の実施例において、各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも一方は、球状体を含む。
【0027】
全方位移動装置の一部の実施例において、各第1可動部材及び各第2可動部材の少なくとも1つは、トラックを含む。トラックの一部によって、全方位移動装置を移動させて、それと接触する前記オブジェクトを移行させる。
【0028】
全方位移動装置の一部の実施例において、前記第1可動部材は、第1トラックを含み、前記第2可動部材は、第2トラックを含む。
【0029】
前記駆動機器は、第1旋回体と、第2旋回体と、位置アクチュエータとを含む。前記第1旋回体は、前記第1トラックのうち前記オブジェクトと接触する部分が第1方向に沿って移動できるように、各第1トラックを駆動する。前記第2旋回体は、前記第2トラックのうち前記オブジェクトと接触する部分が第2方向に沿って移動できるように、各第2トラックを駆動する。前記位置アクチュエータは、前記第1方向及び第2方向に垂直な第3方向に沿って各第1トラック及び各第2トラックの位置を調整して、各第1トラック又は各第2トラックの前記オブジェクトへの交互の接触を制御する。
【0030】
一部の実施例によれば、前記位置アクチュエータは、駆動モータと、第1連結ロッドと、第2連結ロッドとを含む。各第1トラック及び各第2トラックは、前記第1連結ロッド及び第2連結ロッドにそれぞれ取り付けられる。第1連結ロッド及び第2連結ロッドは、それぞれ前記駆動モータに結合される。前記駆動モータは、第1連結ロッド及び第2連結ロッドを前記第3方向に沿って移動するように駆動して、各第1トラック又は各第2トラックの前記オブジェクトへの交互の接触を制御する。
【0031】
一部の実施例によれば、前記第1トラック及び第2トラックは、アレイ状に配置されている。第1トラック及び第2トラックは、各第1トラックが4つの第2トラックによって囲まれ、各第2トラックが4つの第1トラックによって囲まれるように配置される。
【0032】
本開示は、第3態様として、上述の実施例のいずれによる全方位移動装置を含む移動システムを提供する。
【0033】
移動システムにおいて、オブジェクトはユーザである。前記システムは、前記全方位移動装置上を移動するときにユーザが着用するための表示機器を更に含む。ここで、前記表示機器は、1つまたは複数のバーチャルリアリティ(VR)または拡張現実感(AR)機器を含む。
【0034】
一部の実施例によれば、移動システムは、ユーザの平衡に寄与するための支持構造を更に含む
【0035】
本開示による全方位移動装置は、ペース検出器によってユーザのペースをリアルタイムにモニタリングし、前記ペースに基づいて全方位移動装置上の可動部材をリアルタイムに駆動することにより、ユーザが任意の方向及び/又は任意の速度で移動しても、全方位移動装置の中央又は中心に位置することを保証できる。従って、本明細書に開示される全方位移動装置は、ユーザが任意の方向及び/又は異なる速度で移動できる仮想現実の要求を満たすことができる。
【0036】
他の実施例は、以下の説明及び添付の図面を参照して明らかになるであろう。
【0037】
一部の実施例をより明確に説明するために、以下は図面の簡単な説明である。以下の説明における図面は、一部の実施例の単なる例示である。当業者であれば、これらの図面に基づいて他の実施例の他の図面を明らかにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本開示の第1実施例による全方位移動装置のブロック図である。
【図2】本開示の第2実施例による全方位移動装置のブロック図である。
【図3】図2に示す第2実施例による全方位移動装置の模式図である。
【図4】図3に示す全方位移動装置の平面図である。
【図5A】図3に示す全方位移動装置の第1方向の断面図である。
【図5B】一部の実施例による全方位移動を実現するために全方位移動装置を制御するための方法を示すフローチャートである。
【図6】本開示の一部の実施例による全方位移動装置における可動部材のX方向及びY方向の移動速度の第1モードを示す図である。
【図7】可動部材の移動速度の第2モードを示す図である。
【図8】可動部材の移動速度の第3モードを示す図である。
【図9】可動部材の移動速度の第4モードを示す図である。
【図10】可動部材の移動速度の第5モードを示す図である。
【図11】可動部材の移動速度の第6モードを示す図である。
【図12】可動部材の移動速度の第7モードを示す図である。
【図13】可動部材の移動速度の第8モードを示す図である。
【図14】本開示の第3実施例による全方位移動装置のブロック図である。
【図15】本開示の第3実施例による全方位移動装置の斜視図である。
【図16】本開示の一部の実施例による可動部材の模式図である。
【図17】本開示の一部の実施例による位置アクチュエータの模式図である。
【図18】図15の全方位移動装置の第1可動部材の機能時の模式図である。
【図19】図15の全方位移動装置の第2可動部材の機能時の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では、本明細書に開示された様々な実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術的解決策を、明確且つ完全に理解できる方式で説明する。記載された実施例は、本開示の実施例の一部のみであり、すべてではないことは明らかである。本開示の記載された実施例に基づいて、当業者は、本開示による保護範囲内の他の実施例を得ることができる。
【0040】
本開示は、第1態様として、全方位トレッドミルのような全方位移動装置を提供する。全方位移動装置は、例えば、フィットネストレッドミル、ゲームプラットフォーム、又はリハビリ装置として使用することができる。
【0041】
図1は、本開示の第1実施例による全方位移動装置100のブロック図である。図示するように、全方位移動装置100は、全方位移動プラットフォーム110と、ペース検出器120と、データプロセッサ130とを含む。
【0042】
全方位移動プラットフォーム110は、複数の可動部材及び駆動機器を含む。前記複数の可動部材は、複数の第1可動部材と、複数の第2可動部材とを含む。前記第1可動部材は、前記駆動機器によって駆動されて、少なくとも第1方向に移動可能である。前記第2可動部材は、前記駆動機器によって駆動されて、少なくとも第2方向に移動可能である。一部の実施例において、前記第1方向と前記第2方向は、互いに垂直である。例えば、前記第1方向と前記第2方向は、デカルト幾何学における直交するX及びY方向である。一部の実施例において、前記第1方向と前記第2方向は、非直交方向であり、それらの組み合わせは、複数の異なる方向を生成することができる。
【0043】
前記ペース検出器120は、全方位移動プラットフォーム110上のオブジェクトのペースを検出する。オブジェクトは、例えば、ユーザである。ユーザのペースは、ユーザのペースの速度及び方向を含むことができる。
【0044】
前記データプロセッサ130は、ペース検出器によって検出されたユーザのペースを、前記第1方向に沿った第1速度及び前記第2方向に沿った第2速度に分解する。
【0045】
前記駆動機器は、前記第1方向に沿った第1速度に基づいて前記第1可動部材を第1方向に沿って移動させるように駆動する。よって、前記第1可動部材は、前記第1方向に沿った第1速度の方向とは逆の移動方向を有する。
【0046】
前記駆動機器は、更に前記第2方向に沿った第2速度に基づいて前記第2可動部材を第2方向に沿って移動させるように駆動する。よって、前記第2可動部材は、前記第2方向に沿った第2速度の方向とは逆の移動方向を有する。
【0047】
ここで、第1方向と第2方向とは、互いに平行ではないように配置される。例えば、第1方向は、第2方向に対して垂直である。一部の実施例では、第1方向と第2方向は、それらの間に0°より大きい角度を有する(即ち、非平行である)。
【0048】
上記のような全方位移動装置の実施例によれば、ペース検出器を介してリアルタイムモードでユーザのペースをモニタリングすることができ、全方位移動装置の可動部材は、ユーザのペースに基づいてリアルタイムモードで移動するように駆動される。
【0049】
同様に、全方位移動プラットフォーム110は、ユーザが歩き、走り、又は跳躍を知覚したとしても、全方位移動プラットフォーム110上の所定位置のユーザを移行することができる。例えば、ユーザが移動している方向又は速度に関係なく、ユーザが全方位移動プラットフォームの中心に移行又は位置決められることが保証される。これは、移動システムのHMDのようなVRコンポーネントと共に、ユーザにとってより現実的なバーチャルリアリティ体験を生成し、ユーザは、任意の速度で任意の方向にシームレスに移動することを知覚することができる。
【0050】
図2は、本開示の第2実施例による全方位移動装置200のブロック図である。図3は、図2に示す第2実施例による全方位移動装置200の斜視図である。図2及び図3に示すように、全方位移動装置は、全方位移動プラットフォーム210と、ペース検出器220と、データプロセッサ230とを含む。
【0051】
前記全方位移動プラットフォーム210は、複数の可動部材と、少なくとも1つの駆動機器とを含む。前記複数の可動部材は、複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材を含む。少なくとも1つの駆動機器は、第1駆動機器211と第2駆動機器212とを含む。
【0052】
第1駆動機器211によって駆動される第1可動部材及び第2可動部材は、いずれも第1方向(例えば、正方向及び逆方向からなるY方向)に移動可能である。第2駆動機器212によって駆動される第1可動部材及び第2可動部材は、いずれも第2方向(例えば、正方向及び逆方向からなるX方向)に移動可能である。
【0053】
ペース検出器220は、ユーザのペースを検出する。検出されたペースは、ユーザのペースの速度及び方向を含む。
【0054】
データプロセッサ230は、ペース検出器220によって検出されたユーザのペースを、第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解する。第1駆動機器211によって駆動される第1可動部材及び第2可動部材は、第1方向に沿った第1速度に基づいて第1方向に沿って移動可能である。第2駆動機器212によって駆動される第1可動部材及び第2可動部材は、第2方向に沿った第2速度に基づいて第2方向に沿って移動可能である。
【0055】
例えば、図3に示すように、ペース検出器220及びデータプロセッサ230は、全方位移動プラットフォーム210に配置される。ペース検出器220は、全方位移動プラットフォーム210の四隅に配置することができる。一部の実施例において、前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、すべて球状体である。一部の実施例において、前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、1mm〜100mmの範囲の直径を有するステンレスボールである。
【0056】
一部の実施例において、全方位移動プラットフォーム210上の複数の可動部材213は、すべて実質的に同じ容積及びサイズの小さなボールであり、各可動部材213は、第1方向に沿って移動することができるだけでなく、第2方向に沿って移動することもできる。
【0057】
第1駆動機器211及び第2駆動機器212は、全方位移動プラットフォームの周囲領域に配置される。
【0058】
図4は、一部の実施例による全方位移動装置の平面図である。図5Aは、第1方向に沿った全方位移動装置の断面図である。
【0059】
図4及び図5Aに示すように、全方位移動装置は、搬送トラフ215及び移動プラットフォームベース214を更に含む。
【0060】
各可動部材213は、駆動機器によって駆動されると、搬送トラフ215から移動プラットフォームベース214へ移動することができ、又は、移動プラットフォームベース214から搬送トラフ215へ移動することができる。
【0061】
移動プラットフォームベース214は、平滑な表面及び小さな摩擦係数を有する硬質材料から作製される。移動プラットフォームベース214のサイズ及び厚さは、全方位移動装置の大きさ及びユーザの体重によって確定される。例えば、移動プラットフォームベース214は、炭素繊維、プラスチック、又はポリカーボネートなどで構成される。
【0062】
各可動部材213は、第1駆動機器211によって駆動されて、移動プラットフォームベース214上を第1方向に沿って移動可能であり、第2駆動機器212によって駆動されて、移動プラットフォームベース214上を第2方向に沿って移動可能である。
【0063】
別の態様では、図5Bに示すように、全方位移動を実現するために上述したような全方位移動装置を制御する方法500が提供される。
【0064】
一部の実施例において、制御方法は、以下のステップを含む。
S11:ペース検出器は、ユーザのペースを検出する。
S12:データプロセッサは、ペース検出器によって検出されたユーザのペースを、第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解する。
第1駆動機器211は、移動プラットフォームベース214上を第1方向に沿って移動するように可動部材213を駆動し、移動方向が、ユーザのペースから分解された第1方向に沿った第1速度の方向とは反対である。第2駆動機器212は、移動プラットフォームベース214上を第2方向に沿って移動するように可動部材213を駆動し、移動方向が、ユーザのペースから分解された第2方向に沿った速度の方向とは反対である。
S13:少なくとも2つの方向に沿った速度に基づいて、少なくとも2つの可動部材を駆動して、前記少なくとも2つの方向のうちの1つに沿って、オブジェクトのペースの対応速度とは反対の方向に前記オブジェクトを移行させる。よって、オブジェクトは、全方位移動プラットフォームにおいて実質的に同じ位置に保持される。
【0065】
例えば、ユーザのペースの方向がX方向に沿っている場合、第2駆動機器212は、移動プラットフォームベース214上の可動部材をX方向に沿って移動させるように駆動する。可動部材は、ユーザのペースの速度とは同等の移動速度を有するが、その移動方向がユーザのペースの方向と反対である。
【0066】
ユーザがY方向に沿って移動すると、第1駆動機器211は、移動プラットフォームベース214上の可動部材をY方向に沿って移動させるように駆動する。可動部材は、ユーザのペースの速度とは同等の移動速度を有するが、その移動方向がユーザのペースの方向と反対である。
【0067】
ユーザのペースの移動速度がVであり、ユーザのペースの移動方向とY方向との角度がα(0≦α≦90°)であれば、XとYとが直交している場合、ユーザのペースの移動方向とX方向との角度は、(90−α)である。第1駆動機器211及び第2駆動機器212は、移動プラットフォームベース214上の可動部材を高速で交互に駆動することにより、ユーザのペースの移動方向と逆方向に移動させる。
【0068】
具体的に、可動部材のX方向及びY方向の移動速度をそれぞれ2V*sinα及び2V*cosαに制御する。このように、可動部材は、ユーザのペースの速度とは同等の移動速度を有するが、その移動方向がユーザのペースの方向とは反対である。
【0069】
例えば、ユーザが速度V1でまっすぐ前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図6に示す移動速度Vx、Y方向に図6に示す移動速度Vyを有する。
【0070】
ユーザが速度V2でまっすぐ後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図7に示す移動速度Vx、Y方向に図7に示す移動速度Vyを有する。
【0071】
ユーザが速度V3でまっすぐ右方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図8に示す移動速度Vx、Y方向に図8に示す移動速度Vyを有する。
【0072】
ユーザが速度V4でまっすぐ左方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図9に示す移動速度Vx、Y方向に図9に示す移動速度Vyを有する。
【0073】
ユーザが速度V5で、まっすぐ前方向との角度がαである左前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図10に示す移動速度Vx、Y方向に図10に示す移動速度Vyを有する。
【0074】
ユーザが速度V6で、まっすぐ前方向との角度がα(0≦α≦90°)である右前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図11に示す移動速度Vx、Y方向に図11に示す移動速度Vyを有する。
【0075】
ユーザが速度V7で、まっすぐ後ろ方向との角度がα(0≦α≦90°)である左後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図12に示す移動速度Vx、Y方向に図12に示す移動速度Vyを有する。
【0076】
ユーザが速度V8で右後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、移動プラットフォームベース214上の可動部材は、X方向に図13に示す移動速度Vx、Y方向に図13に示す移動速度Vyを有する。
【0077】
ユーザが上記のように全方位移動装置を使用している場合には、ペース検出部220がリアルタイムモードでユーザのペースを検出することにより、ユーザのペースの移動方向及び移動速度を取得する。データ処理ユニット230は、ペース検出部220によって検出されたユーザのペースの移動方向及び移動速度を受信すると、ユーザのペースの移動方向及び移動速度を、第1方向に沿った第1速度、第1方向とは互いに垂直であり得る第2方向に沿った第2速度に分解する。
【0078】
続いて、第1方向に沿った第1速度と第2方向に沿った第2速度に基づいて、可動部材を交互に制御して第1方向、第2方向に沿って移動させる。このように、ユーザがどの方向又はどの速度で動いているかに関わらず、ユーザが全方位移動プラットフォームの中心にいることが保証される。
【0079】
図14は、本開示の第3実施例による全方位移動装置のブロック図である。図14に示すように、当該全方位移動装置は、全方位移動プラットフォーム310と、ペース検出器320と、データプロセッサ330とを含む。
【0080】
全方位移動プラットフォーム310は、複数の可動部材と駆動機器とを含む。前記複数の可動部材は、複数の第1可動部材及び複数の第2可動部材を含む。前記駆動機器は、第1旋回体311と、第2旋回体312と、位置アクチュエータ313とを含む。
【0081】
前記ペース検出部320は、移動速度及び移動方向を含むユーザのペースを検出する。
【0082】
前記データプロセッサ330は、前記ペース検出器320によって検出されたユーザのペースを、第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解する。前記第1旋回体311は、第1方向に沿った第1速度に基づいて第1可動部材を第1方向に沿って移動させるように駆動する。第2旋回体312は、第2方向に沿った第2速度に基づいて第2可動部材を第2方向に沿って移動させるように駆動する。
【0083】
「プロセッサ」は、データ、信号又は他の情報を処理する任意の適切なハードウェア及び/又はソフトウェアシステム、メカニズム又は構成要素を含むことができる。プロセッサは、汎用目的の中央処理ユニット、マルチプロセスユニット、機能性を実現するための専用回路を有するシステム、又は他のシステムを有する。
【0084】
処理は、地理的位置や時間的制約を有するように限定される必要がない。例えば、プロセッサは、「リアルタイム」、「オフライン」、「バッチモード」などでその機能を実行することができる。異なる(又は同じ)処理システムにより、異なる時間及び異なる場所で一部の処理を実行することができる。本明細書で開示される様々な実施例は、ハードウェア及び/又はメモリに記憶されたコンピュータプログラムなどのソフトウェアを介して実現することができる。例えば、指令が格納された有形の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、1つ又は複数のプロセッサに上述のステップを含む操作を実行させる。
【0085】
上記のような全方位移動装置の実施例において、ペース検出器によってリアルタイムモードでユーザのペースをモニタリングし、ユーザのペースに基づいて全方位移動プラットフォーム上の可動部材を駆動して、リアルタイムモードで移動させる。このように、ユーザがどの方向又はどの速度で動いていても、全方位移動装置の中心に位置することが確保される。ユーザは、HMDのようなVR機器を着用している間、ユーザの身体移動と一致する風景を楽しみながら、任意の方向に任意の速度で歩いたり走ったりすることができる。
【0086】
図15に示す一部の実施例において、ペース検出器320及びデータプロセッサ330は、全方位移動プラットフォーム310に配置される。例えば、ペース検出器320は、全方位移動プラットフォーム310の四隅に取り付けられる。全方位移動プラットフォーム310は、複数の可動部材と駆動機器とを有する。前記複数の可動部材は、複数の第1可動部材3141と、複数の第2可動部材3142とを含む。各第1可動部材3141は、第1トラックを含み、各第2可動部材3142は、第2トラックを含む。
【0087】
前記駆動機器は、第1旋回体311と、第2旋回体312と、位置アクチュエータ313とを含む。前記第1旋回体311の回転軸方向は、第2方向(例えば、X方向)であり、前記第2旋回体312の回転軸方向は、第1方向(例えば、Y方向)である。
【0088】
一部の実施例において、前記データプロセッサ330は、ペース検出器320によって検出されたユーザのペースを、第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解する。第1旋回体311は、第1方向に沿った第1速度に基づいて、第1トラックのユーザの身体部分(例えば足)に接触する部分を第1方向に沿って移動させるように駆動する。第2旋回体312は、第2方向に沿った第2速度に基づいて、第2トラックのユーザの身体に接触する部分を第2方向に沿って移動させるように駆動する。
【0089】
図16に示すように、第1旋回体311は、第1トラック3141cが前記第1旋回体311と同じ回転方向を有するように第1トラック3141cを駆動する。これにより、第1トラックのユーザの身体に接触する部分は、第1方向に沿って移動する。
【0090】
前記第2旋回体312は、前記第2トラックが前記第2旋回体312と同じ回転方向を有するように前記第2トラックを駆動する。これにより、第2トラックのユーザの身体に接触する部分は、第2方向に沿って移動する。
【0091】
前記位置アクチュエータ313は、前記第1可動部材3141及び前記第2可動部材3142の第3方向(例えば、垂直方向又はZ方向)の位置を制御することにより、ユーザの身体に接触できるか第1可動部材と第2可動部材を制御する。一部の実施例において、前記第3方向は、前記第1方向及び前記第2方向の両方に対して垂直である。
【0092】
図17に示すように、位置アクチュエータ313は、駆動モータ3131と、第1連結ロッド3132と、第2連結ロッド3133とを含み、第1連結ロッド3132及び第2連結ロッド3133が共に前記駆動モータ3131に連結される。
【0093】
前記第1可動部材3141は、前記第1連結ロッド3132に配置されている。前記第2可動部材3142は、前記第2連結ロッド3133上に配置されている。前記駆動モータ3131は、前記第1連結ロッド3132の前記第3方向の移動を駆動することによって、前記第1可動部材3141の前記第3方向の位置を制御し、前記第2連結ロッド3133の前記第3方向の移動を駆動することによって、前記第2可動部材3142の前記第3方向の位置を制御する。
【0094】
図15に示すように、全方位移動プラットフォーム310上の複数の可動部材は、アレイ状に配置することができ、ここで、前記全方位移動プラットフォーム310に前記第1可動部材3141と前記第2可動部材3142を交互に配置する。
【0095】
例えば、N*N個の可動部材を全方位移動プラットフォームにアレイ状に配置することができる。第1方向、第2方向に沿って各第1移動部材3141に隣接する4つの移動部材は、全て第2移動部材3142である。第1方向、第2方向に沿って各第2移動部材3142に隣接する4つの移動部材は、全て第1移動部材3141である。
【0096】
別の態様では、全方位移動を実現するために、上述の全方位プラットフォームを制御する方法が更に提供される。
【0097】
一部の実施例によれば、この方法は、以下のステップを含む。
S21:ペース検出器は、ユーザのペースを検出する。
S22:データプロセッサは、ペース検出器によって検出されたユーザのペースを、第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解する。第1旋回体311は、第1トラックのユーザの身体に接触する部分を第1方向に沿って移動するように駆動し、第1トラックのユーザの身体に接触する部分の移動方向が、ユーザのペースから分解された第1方向に沿って速度の方向とは反対である。第2旋回体312は、第2トラックのユーザの身体に接触する部分を第2方向に沿って移動するように駆動し、第2トラックのユーザの身体に接触する部分の移動方向が、ユーザのペースから分解された第2方向に沿って速度の方向とは反対である。
【0098】
例えば、ユーザのペースの方向がY方向(即ち第1方向)である場合、位置アクチュエータ313は、図18に示すように、第1可動部材3141及び第2可動部材3142の第3方向の位置を制御して、第1トラックをユーザの身体部分(足など)又は履物と接触させ、第2トラックをユーザと接触させないようにする。同時に、第1旋回体311は、第1トラックのユーザの身体に接触する部分を、Y方向に沿って移動させるように制御され、その同等移動速度がユーザのペースの速度とは同一であるものの、移動方向がユーザのペースとは反対である。このとき、第2旋回体312は、移動する必要はない。
【0099】
ユーザがX方向(即ち第2方向)に移動している場合、位置アクチュエータ313は、図19に示すように、第1可動部材3141及び第2可動部材3142の第3方向の位置を制御して、第2トラックをユーザと接触させ、第1トラックをユーザと接触させないようにする。同時に、第2旋回体312は、第2トラックのユーザと接触する部分をX方向に沿って移動させるように制御され、その同等移動速度がユーザのペースの速度とは同一であるものの、移動方向がユーザのペースとは反対である。このとき、第1旋回体311は、移動する必要はない。
【0100】
ユーザのペースの移動速度がVであり、ユーザのペースの移動方向とY方向との角度がα(0≦α≦90°)であれば、ユーザのペースの移動方向とX方向とは(90−α)の角度を有し、第1旋回体311と第2旋回体312とが共に移動している。
【0101】
第1旋回体311は、第1トラックのユーザに接触する部分を、2V*cosα(即ち第1トラックの回転速度)の移動速度で移動させる。第2旋回体312は、第2トラックのユーザと接触する部分を、2V*sinα(即ち第2トラックの回転速度)の移動速度で移動させる。
【0102】
同時に、位置アクチュエータを用いて、第1トラックと第2トラックを交互にユーザに接触させるように制御する。これによって、全方位移動プラットフォーム上の可動部材の同等移動速度がユーザのペースの速度とは同じであるが、移動方向がユーザのペースとは反対であることが保証される。
【0103】
また、全方位移動装置の消費電力を低減するために、第1トラックがユーザに接触しているときに第2旋回体を回転させる必要がなく(即ち第2トラックは回転しない)、第2トラックがユーザの身体に接触しているとき、第1旋回体を回転させる必要がない(即ち第1トラックが回転しない)。
【0104】
例えば、ユーザが速度V1でまっすぐ前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図6に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図6に示す回転速度Vyを有する。
【0105】
ユーザが速度V2でまっすぐ後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図7に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図7に示す回転速度Vyを有する。
【0106】
ユーザが速度V3でまっすぐ右方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図8に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図8に示す回転速度Vyを有する。
【0107】
ユーザが速度V4でまっすぐ左方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図9に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図9に示す回転速度Vyを有する。
【0108】
ユーザが速度V5で、まっすぐ前方向との角度がα(0≦α≦90°)である左前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図10に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図10に示す回転速度Vyを有する。
【0109】
ユーザが速度V6で、まっすぐ前方向との角度がαである右前方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図11に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図11に示す回転速度Vyを有する。
【0110】
ユーザが速度V7で、まっすぐ後ろ方向との角度がα(0≦α≦90°)である左後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図12に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図12に示す回転速度Vyを有する。
【0111】
ユーザが速度V8で、まっすぐ後ろ方向との角度がαである右後ろ方向に移動し、まっすぐ前方向とまっすぐ右方向がそれぞれY方向及びX方向の正方向であるとすると、第2トラックは、図13に示す回転速度Vxを有し、第1トラックは、図13に示す回転速度Vyを有する。
【0112】
ユーザが上記のような全方位移動装置を使用している場合、ペース検出部220がリアルタイムでユーザのペースを検出することにより、ユーザのペースの移動方向及び移動速度を取得する。データ処理ユニット330は、ペース検出部320によって検出されたユーザのペースの移動方向及び移動速度を受信すると、ユーザのペースの移動方向及び移動速度を、第1方向に沿った第1速度と、第1方向とは互いに直交する第2方向に沿った第2速度に分解する。
【0113】
続いて、第1方向に沿った第1速度と第2方向に沿った第2速度とに基づいて、第1トラックの回転速度と第2トラックの回転速度がそれぞれ制御される。同時に、第1可動部材と第2可動部材とが交互に第3方向に沿って上下に移動し、第1トラックと第2トラックが交互に作動するように制御される。このように、ユーザがどの方向及びどの速度で動いていようと、ユーザが全方位プラットフォームの中心に位置することが保証される。
【0114】
別の態様として、本開示は、全方位移動システムを更に提供する。当該システムは、上述した実施例のいずれか1つによる1つ又は複数の全方位移動装置を含む。当該システムは、1人又は複数のユーザが着用するための1つ又は複数のVR又はAR機器を更に含む。当該システムはまた、ユーザバランスを助けるためのバランスカフのような支持構造を含む。剛性のプレートフォーム及び支持フレームも移動システムに含めることができる。
【0115】
一部の実施例において、完全な移動システムを1人以上のユーザに提供する。複数のユーザは、インターネットなどのネットワークを介して相互にやり取りすることができる。これに対応して、プロセッサ230にネットワーキング機能を設けることができる。複数のユーザは、ソーシャルネットワークゲーム、スポーツゲーム、又はバトルフィールドゲームのようなVRシーンにおいて相互にやり取りするとき、ここで提供された自分の全方位移動装置をそれぞれ歩いたり、走ったり、又は跳躍することができる。
【0116】
一部の実施例において、個々のモジュール又はコンポーネントをユーザに提供することができる。例えば、ユーザは、全方位移動プラットフォーム210を入手し、次に、全方位移動プラットフォーム210を、自分のプロセッサ、VRゴーグル又は従来のフラットスクリーンディスプレイ、及び/又はサポート構造とプラグアンドプレイ又は統合して、自分自身の完全な全方位移動システムを構築する。
【0117】
更に別の態様として、本開示は、上述した実施例のいずれか1つによる全方位プラットフォームを制御するための方法を更に提供し、それによって全方位移動を実現する。
【0118】
この方法は、一部の実施例による以下のステップを含む。
第1ステップにおいて、ペース検出器は、ユーザのペースを検出する。ペース検出器は、1つ以上のセンサを含む。センサは、例えば、カメラなどの光センサ、又は超音波センサを含む。これらのセンサは、全方位移動プラットフォームに隣接して配置することができ、撮像技術を用いてユーザのペースを検出する。一部の実施例において、センサは、可動部材に隣接して配置された重量センサ又は張力センサを含むことができる。これらのセンサは、ユーザからの力を測定することによってユーザのペースを得ることができる。
【0119】
データ処理モジュールは、前記ペース検出器によって検出されたユーザのペースを第1方向に沿った第1速度及び第2方向に沿った第2速度に分解し、駆動機器を介して第1可動部材を、第1方向に沿って且つ前記第1方向に沿った第1速度の方向とは反対の移動方向に移動するように駆動し、駆動機器を介して第2可動部材を、第2方向に沿って且つ前記第2方向に沿った第2速度の方向とは反対の移動方向に移動するように駆動する。前記第1方向と前記第2方向は、互いに平行ではない。
【0120】
一部の実施例において、駆動機器を介して、第1可動部材を第1方向に沿って且つ前記第1方向に沿った第1速度の方向とは反対の移動方向に移動させ、第2可動部材を第2方向に沿って且つ前記第2方向に沿った第2速度の方向とは反対の移動方向に移動させるように駆動することは、以下のステップを用いて実現することができる。
【0121】
例えば、ステップa)とステップb)とを交互に実行する。
ステップa):駆動機器を介して、第1可動部材を第1方向に沿って且つ前記第1方向に沿った第1速度の方向とは反対の移動方向に移動させるように駆動する。
ステップb):駆動機器を介して、第2可動部材を第2方向に沿って且つ前記第2方向に沿った第2速度の方向とは反対の移動方向に移動させるように駆動する。
【0122】
図3に示す全方位プラットフォームの実施例において、前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、それぞれ球状である。例えば、可動部材は、実質的に固体球又は球状のシェルである。
【0123】
前記ステップa)において、前記データプロセッサは、前記第2方向に沿った第2方向に基づいて、前記駆動機器を介して前記第2可動部材を更に駆動する。
前記ステップb)において、前記データプロセッサは、第2方向に沿った第2速度に基づいて、前記駆動機器を介して前記第1可動部材を更に駆動する。
【0124】
好ましくは、前記第1方向と前記第2方向は互いに垂直である。
【0125】
このように、前記ステップa)において、前記駆動機器による駆動で、前記全方位移動装置の移動プラットフォームベース上の前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、2V*cosαの移動速度及び前記第1方向に沿った第1速度の方向とは反対の移動方向を有する。ここで、Vは、前記ペース検出器によって検出されたユーザのペースの速度であり、αは、前記ペース検出器によって検出されたユーザのペースの方向と前記第1方向との間の角度であり、0≦α≦90°である。
【0126】
前記ステップb)において、前記駆動機器による駆動で、前記全方位移動装置の移動プラットフォームベース上の前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、2V*sinαの移動速度及び前記第2方向に沿った第2速度の方向とは反対の移動方向を有する。
【0127】
一部の実施例において、ステップa)を実行する期間と、ステップb)を実行する期間とは、実質的に同じである。
【0128】
図15に示す全方位移動装置の実施例において、前記第1可動部材は、第1トラックを含み、前記第2可動部材は、第2トラックを含む。
【0129】
前記ステップa)において、前記駆動機器の第1旋回体によって駆動され、前記第1トラックは、前記第1旋回体と同じ回転方向に回転し、前記第1旋回体の回転軸方向が前記第2方向である。
前記ステップb)において、前記駆動機器の第2旋回体によって駆動され、前記第2トラックは、前記第2旋回体と同じ回転方向に回転し、前記第2旋回体の回転軸方向が前記第1方向である。
【0130】
前記方法は、更に以下を含む。前記ステップa)を実行するときに、前記駆動機器の位置アクチュエータは、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の第3方向の位置を制御することによって、前記第1トラックを前記ユーザと接触させ、前記第2トラックを前記ユーザに接触させないようにする。前記第3方向は、前記第1方向及び前記第2方向の両方に対して垂直である。
前記ステップb)を実行するとき、前記駆動機器の位置アクチュエータは、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の第3方向の位置を制御することによって、前記第2トラックを前記ユーザに接触させ、前記第1トラックをユーザと接触させようにする。
【0131】
一部の実施例において、前記第1可動部材及び前記第2可動部材の移動及び/又は高さを、位置アクチュエータによって第3方向に制御することによって、ローリング移動又はウェーブ移動をエミュレートし、様々な種類の地面を歩いたり走ったりする知覚をユーザに与える。
【0132】
一部の実施例において、前記第1可動部材及び前記第2可動部材は、例えば、ユーザの検出されたペースからの閉ループフィードバック、又はユーザの体重及び/又は張力に基づいて、様々な機能を有するように制御されることができる。
【0133】
好ましい実施例では、第1方向と第2方向は互いに垂直である。
【0134】
同様に、前記ステップa)において、第1旋回体によって駆動され、前記第1トラックは、2V*cosαの回転速度で回転し、前記第1トラックの前記ユーザと接触する部分の移動方向が、前記第1方向に沿った第1速度の方向と反対である。ここで、Vは、前記ペース検出器によって検出されたユーザのペースの速度であり、αは、前記ペース検出器によって検出されたユーザのペースの方向と前記第1方向との角度であり、0≦α≦90°である。
前記ステップb)において、第2旋回体によって駆動され、前記第2トラックは、2V*sinαの回転速度で回転し、前記第2トラックの前記ユーザと接触する部分の移動方向が、前記第2方向に沿った第2速度の方向とは反対である。
【0135】
ステップa)とステップb)が実行されるたびに、ステップa)を実行する期間とステップb)を実行する期間とは実質的に同じである。
【0136】
当業者であれば、本開示に記載された機能ブロック、方法、ユニット、機器及びシステムは、システム、ユニット、機器及び機能ブロックの異なる組み合わせに統合又は分割されてもよいことを認識するであろう。任意の適切なプログラミング言語及びプログラミング技術を使用して、特定の実施例のルーチンを実現することができる。プログラム型又はオブジェクト指向などの異なるプログラミング技術を採用することができる。ルーチンは、単一の処理機器又は複数のプロセッサで実行することができる。ステップ、操作、又は計算を特定の順序で提示することができるが、順序は異なる特定の実施例で変更することができる。一部の特定の実施例では、本開示において逐次的に示される複数のステップが、同時に実行されてもよい。
【0137】
一部の実施例では、上述の方法を実現するためのソフトウェア又はプログラムコードが提供される。ソフトウェア又はプログラムコードは、磁気ディスク又はハードドライブを含むストレージデバイスなど、任意のタイプのコンピュータ読取可能な媒体又はメモリに格納することができる。コンピュータ読取可能な媒体は、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ、及びランダムアクセスメモリ(RAM)のような短時間のデータを記憶するコンピュータ読取可能な媒体などの一時的なコンピュータ読取可能な媒体又はメモリを含むことができる。コンピュータ読取可能な媒体はまた、読み出し専用メモリ(ROM)、光又は磁気ディスク、コンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)のような第2又は永続的な長期保存のような非一時的媒体又はメモリを含むことができる。例えば、コンピュータ読取可能な媒体は、任意の他の揮発性又は不揮発性ストレージシステムであってもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、例えば、コンピュータ読取可能な記憶媒体、有形記憶機器、又は他の製造品と見なすことができる。ソフトウェア指令は、コンピュータ読取可能な媒体に格納することができ、また、サーバ(例えば、分散システム及び/又はクラウドコンピューティングシステム)から配信されるサービス(SaaS)の形態の電子信号に含まれ、電子信号として提供されることができる。
【0138】
本開示に引用される全ての参考文献は、その全体が参考として援用される。特定の実施例を以上で詳細に説明してきたが、その説明は単なる例示のためのものである。従って、上記で説明した多くの態様は、特に断りのない限り、必要又は必須の要素として意図されていないことを理解されたい。
【0139】
上述したものに加えて、例示的な実施例の開示態様に対応する様々な変更及び同等の行動が、当業者によってなされ得る。以下の特許請求の範囲に記載された本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、その範囲は、そのような修正及び同等の構造を包含するように最も広い解釈が与えられるべきである。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【国際調査報告】