(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2019533563
(43)【公表日】20191121
(54)【発明の名称】外科的介入のための支援システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 90/90 20160101AFI20191025BHJP
   A61B 46/10 20160101ALI20191025BHJP
   G16H 40/20 20180101ALI20191025BHJP
【FI】
   !A61B90/90
   !A61B46/10
   !G16H40/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】2019542822
(86)(22)【出願日】20171024
(85)【翻訳文提出日】20190524
(86)【国際出願番号】IB2017056599
(87)【国際公開番号】WO2018078528
(87)【国際公開日】20180503
(31)【優先権主張番号】2016/5797
(32)【優先日】20161024
(33)【優先権主張国】BE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519149227
【氏名又は名称】インコルデフ
【氏名又は名称原語表記】INCORDEV
【住所又は居所】ベルギー2230ヘルセルト、プロヴィンシーバーン38アー番
(71)【出願人】
【識別番号】519149238
【氏名又は名称】クリストフ・コルテン
【氏名又は名称原語表記】Kristoff CORTEN
【住所又は居所】ベルギー3201ラングドルプ、フェールセバーン13番
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ・コルテン
【住所又は居所】ベルギー3201ラングドルプ、フェールセバーン13番
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
患者上で実行される外科的介入(116)を支援するためのシステム(100)。システムは、患者に装着され得る少なくとも1つの識別の手段(120)と、外科的介入のための識別の手段(120)を有する医療器具(130)と、コンピュータシステム(110)と、を備える。医療器具は、少なくとも外科用ドレープを備える。コンピュータシステム(110)は、実行される外科的介入に必要な種々の医療器具(130)のリスト(112)を備える。コンピュータシステム(110)は、電子的方式(150)で識別の手段(120)を識別し、かつリスト(112)上に規定された医療器具(130)に対応するこれらの識別の手段が識別されたときにのみ外科的介入を許可するプログラム(118)を実行するように、修正されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者上で実行される外科的介入(116)を支援するためのシステム(100)であって、
前記患者に装着され得る識別の手段(120)と、外科的介入のための識別の手段(120)を伴う医療器具(130)と、
コンピュータシステム(110)と、を備え、
前記コンピュータシステム(110)は、前記実行される外科的介入に必要とされる種々の前記医療器具(130)のリスト(112)を含み、前記コンピュータシステム(110)は、電子的または他の方式(150)で前記識別の手段(120)を使用して前記医療器具(130)を識別するように修正されており、前記コンピュータシステムは、前記リスト(112)上に規定された前記医療器具(130)に対応するこれらの識別の手段(116および120)が識別された場合にのみ前記外科的介入が起こることを許可するプログラム(118)を実行するようにプログラムされており、前記コンピュータシステム内で術前および術後パフォーマンスリストが使用および保持され得、
前記医療器具は、少なくとも外科用ドレープを含み、前記外科用ドレープ(134)に装着されている少なくとも1つの識別の手段(120)は、前記外科用ドレープが広げられた場合にのみ、前記識別の手段が識別され得るように位置付けられており、前記コンピュータシステム(110)は、電子的方式で前記識別の手段(120)を識別するように修正されており、前記プログラム(118)は、前記外科用ドレープ上の少なくとも1つの識別の手段から外科的介入を誘導するように修正されており、かつ前記誘導された外科的介入が、前記実行される外科的介入(116)に対応する場合にのみ、外科的介入が起こることを許可する、システム(100)。
【請求項2】
前記プログラム(118)は、前記プログラム(118)が、前記手術が行われることを許可する前に、前記実行される外科的介入(116)についての少なくとも1つの確認が、人間によってなされることを更に要求する、請求項1に記載のシステム(100)。
【請求項3】
前記プログラム(118)は、前記システムが、前記手術が行われることを許可する前に、前記実行される外科的介入(116)についての確認が、前記患者、配送を担当する人間、ならびに医療および/または医療補助チームによってなされることを更に要求する、請求項1または2に記載のシステム(100)。
【請求項4】
前記システムは、前記患者(140)に装着され得るラベル(120)を備え、前記ラベル(120)は、前記患者が識別されることを可能にする、請求項1〜3のうちの一項に記載のシステム(100)。
【請求項5】
前記外科用ドレープが前記患者(140)上に正しく位置付けられている場合に、前記識別の手段の前記識別が、前記識別の手段の場所において起こるべき外科的介入の場所に対応するように、前記少なくとも1つの識別の手段が、前記外科用ドレープ(134)上に位置付けられている、請求項1〜4のうちの一項に記載のシステム(100)。
【請求項6】
前記外科用ドレープ(134)が、保護箔を含み、前記識別の手段(120)は、1つまたはいくつかの保護箔が取り外された後にのみ、解放されるか、または前記識別の手段(120)は、前記医療チームが前記識別の手段を起動させるときにのみ、信号を与えて前記コンピュータプログラムと通信する、請求項1〜5のうちの一項に記載のシステム(100)。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記介入の前および後に、患者の結果を記録するように更にプログラムされている、請求項1〜6のうちの一項に記載のシステム(100)。
【請求項8】
実行される外科的介入(116)を支援するための方法(200)であって、
−患者および前記介入(116)ならびに1つまたはいくつかの医療器具を、前記医療器具上の識別の手段を使用して、電子的方式で識別するための識別工程(210)であって、前記医療器具は、少なくとも外科用ドレープを備え、少なくとも1つの識別の手段(120)が、前記外科用ドレープ(134)に装着されおり、前記外科用ドレープが広げられたときにのみ前記識別の手段が識別され得るように位置付けられている、識別工程と、
−前記識別された医療器具を使用して、前記外科的介入に必要とされる医療器具のリストをチェックするための検証工程(220)であって、外科的介入が、前記外科用ドレープ上の前記少なくとも1つの識別の手段から誘導され、前記リスト上に規定された前記医療器具に対応するこれらの識別の手段が識別されたときにのみ、かつ、前記誘導された外科的介入が、前記実行される外科的介入(116)に対応するときにのみ、手術が許可される、検証工程と、を含む、方法(200)。
【請求項9】
前記方法は、前記外科的介入が人間によって確認される確認工程(230)を更に含む、請求項8に記載の方法(200)。
【請求項10】
前記患者も、前記患者上のラベルを使用して前記識別工程(210)の間に識別される、請求項8または9に記載の方法(200)。
【請求項11】
前記検証工程(220)の前または間に、保護箔が前記外科用ドレープから取り外されることにより、前記ラベルが解放されるか、またはセンサが起動される、請求項8〜10のうちの一項に記載の方法(200)。
【請求項12】
請求項1〜7のうちの一項に記載のシステムによって識別され得るラベルが装着された医療器具であって、前記医療器具は、識別の手段を備える外科用ドレープであり、前記識別の手段は、前記外科用ドレープが広げられた後にのみ識別され得る、医療器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、外科的または他の侵襲的介入(例えば、麻酔法など)を支援するためのシステムおよび方法に関する。より具体的には、本発明は、当該の患者上で正しく準備かつ開始される計画的および所望の医療介入に寄与するシステムおよび方法に関する。本システムは、物質が、予期される介入が介入の開始まで当該の患者上で正しく準備されたというフィードバックおよび確認を医療および/または医療補助チームにもたらすように、既存のおよび新たな医療製品、または医療介入に関する製品において安全システムを実現する。
【背景技術】
【0002】
医療介入の結果としてのエラーおよび副次的作用を防ぐために、世界保健機関は、「手術安全チェックリスト」を開発した。「介入」は、侵襲的特徴を有する着手される任意の医療行為または手順を意味する。非限定的に、これは、例えば、穿刺の実行、血液サンプルの採取、点滴の配置、種々の麻酔法、および外科的手順などのような行為を含み得る。
【0003】
「安全チェックリスト」は、関係のある種々の関係先、例えば、看護師(複数可)および医師(例えば、麻酔医および外科医)などによって照合される必要がある「手順」に関するいくつかの質問から成る。いくつかの質問およびパラメータが、まず、手順の準備の間に、および、それゆえ、医療行為が実施される前に、照合されるべきである。このチェックリストは、不正確な手順が当該の患者上で準備および開始される可能性を最小限にするよう意図される。換言すれば、チェックリストは、正しい手順が正しい患者上で準備および初期化されたことを検証するよう意図される。これを実現するために、いくつかの質問が、準備プロセス全体の間に照合される必要がある。更に、患者が手術室を去る前に、いくつかの質問およびパラメータが照合される必要がある。
【0004】
しかしながら、そのようなリストの使用をもってしても、ヒューマンエラーの可能性が依然としてある。これは、準備プロセスの間に、関係のある多数の異なる関係先が存在し、それゆえ、ミスが容易に起こり得るという事実に起因する。
(1)患者介入計画:不正確な介入が、(例えば、診察の間に)例えば、医師または秘書によって、またこれは患者が介入を確認することなく、計画され得る。
(2)物質:手術の準備において、介入のための具体的な物質が病院に存在することをチェックすべきである物質を担当する人間によって、不正確な物質が発注され得る。
(3)物質:不正確な物質が、例えば、配送を担当する人間によって、術前に配送領域で介入に利用可能にされている。
(4)物質:不正確な物質が、例えば、看護師によって、手術室の中に持ち込まれる。
(5)病院への患者の立ち入り許可:不正確な介入が、病院内での立ち入り許可プロセスの間に患者にあてがわれる。
(6)手術室への患者の移送/立ち入り許可:不正確な患者が、例えば、配送を担当する人間によって、手術領域に連れてこられる。
(7)患者用麻酔:不正確な麻酔法および場所および準備が、麻酔科チームによって実行される。
(8)手術準備:不正確な物質が、外科チームによって準備される。
(9)手術準備:外科医は、不正確な介入を開始しようとする。
【0005】
その結果、不正確な介入が、不正確な物質を使用して不正確な患者に対して起こり得、さらにこれはまた、例えば、いくつかの物質が利用可能になっていない、またはいくつかの不正確な物質が予期されている、または必要な物質が存在すらしないため、外科的介入における遅延をもたらし得る。準備プロセス全体の上述の工程は、現在のところ、「安全チェックリスト」に含まれていない。更に、関連した工程の正しい実行が適合されているという確認は、関係のある全ての関係先に必ずしも求められない。
【0006】
医療介入の結果としてエラーおよび二次的作用を防ぐためにそのような「安全チェックリスト」に加えて、正しい準備および医療手順の計画を支援するためのシステムおよび方法に依然として余地がある。その上、患者は、安全チェックリストの開始において、同意書に署名する必要はない。換言すれば、患者が計画された介入に同意するという二重確認は存在しない。
【0007】
結局、現在の「安全チェックリスト」は、プロセス全体を含む際に不完全であるのみならず、安全チェックリストはまた、管理の観点から非常に時間を浪費する。
【発明の概要】
【0008】
本発明の実施形態の目的は、所望の「手順」を円滑に進ませることに役立つだけでなく、間違った手順が当該の患者に準備されていたという可能性を取り除くかまたは少なくとも最小限にする方法およびシステムを予期することにある。
【0009】
関係のある全ての関係先に確認を求め、なおかつ最終工程(すなわち、介入の始動)に対する患者による計画および確認から「閉じたループ」を作成する安全システム、ならびにその安全システムの不可欠な部分を形成するために使用される物質は、安全リストの効率および正確さを増大させるであろう。予期される物質もまた、安全プロセス内に含まれるので、正しい介入が当該の患者上で準備および始動されたという固有の追加的チェックを有する。本特許出願は、最終的な「反応性の」工程を提供し、予期される物質は、その物質が、計画された介入を実行することを予期されているかまたは予期されていないという関連するフィードバックを医療チームに提供する。前述の目的は、本発明に従う器具、デバイス、および/または方法によって達成される。
【0010】
本発明は、患者上で実行される外科的介入を支援するためのシステムに関し、本システムは、
患者に装着され得る少なくとも1つの識別の手段と、
外科的介入のための識別の手段を具備した医療器具と、コンピュータシステムと、を備え、
コンピュータシステムは、実行される外科的介入に必要な種々の医療器具のリストを含む。
コンピュータシステムは、電子的または他の方式で識別の手段を使用して医療器具を識別するように修正されている。
コンピュータシステムは、リスト上に規定された医療器具に対応するこれらの識別の手段が識別されたときにのみ、外科的介入を許可するプログラムを実行するようにプログラムされている。リストは、患者によって確認された事前にプログラムされた手順の一部であり得る。医療器具は、少なくとも外科用ドレープと、外科用ドレープに装着されている少なくとも1つの識別の手段と、を備え、少なくとも1つの識別の手段は、最終的な識別の手段が、外科用ドレープが広げられたときにのみ識別され得るように位置付けられている。いくつかの識別の手段が、準備プロセスの間に使用され得るが、介入の開始のための最終的な識別の手段が、「閉じたループ」を閉じ、計画において医師によって確認されたような、かつ(インフォームド)コンセント形式(同意書)上で患者によって確認されたものとして、正しい介入を開始するか否かに関する最終信号を与える。いずれの形式においても、このインフォームドコンセント形式を使用した。コンピュータシステムは、電子的方式で識別の手段を識別するように修正されており、プログラムは、外科用ドレープ上の少なくとも1つの識別の手段から外科的介入を誘導するように、かつ誘導された外科的介入が、医師および看護師の所属チームを含む、関係のある全ての関係先によって、さらには患者によっても、確認された実行される外科的介入に対応するときにのみ、外科的介入が起こることを許可するように、修正されている。
【0011】
正しい医療器具が、患者上で実行されるべき外科的介入を実行することができるように集められていることが、本発明の実施形態の利点である。このチェックは、コンピュータ化によって行われることが利点である。識別の手段、例えば、ラベルが、電子的方式で識別され、これらの識別の手段が、計画された介入およびリスト上に規定された医療器具に対応するという検証は、コンピュータシステム上で実行されるプログラムを使用して行われる。不正確な医療器具が、ある一定の外科的介入のために使用されることが不可能であることが、本発明の実施形態の利点である。「閉じたループ」は、計画において所属チームによって、(同意書上の)確認において患者によって、および使用される物質上の識別の手段によって、作られ、最終的な識別の手段は、事によると可視化されており、準備プロセス全体が一度だけ完了したら最終工程としてフィードバックを与えることが実施形態の利点である。そのようにして、ループは、最終的な識別の手段によって最終的に閉じられ、手順の不正確な準備を不可能にさせる。
【0012】
プログラムは、実行される外科的介入についての少なくとも1つの確認が、プログラムが手術を許可する前に人間によってなされることを更に要求し得る。
【0013】
実行される外科的介入が、3つの異なる関係先、すなわち、所属チーム(すなわち、医師、看護師、秘書、配送作業員)、患者自身、および最終的な識別の手段によって、少なくとも一度確認されるべきであることが、本発明の実施形態の利点である。このようにして、ループは、関係のある全ての関係先によって閉じられ、不正確な外科的介入が実行されることを防ぐ。
【0014】
したがって、プログラムは、システムが、手術が行われることを許可する前に、実行される外科的介入についての確認が、患者、配送を担当する人間、ならびに/あるいは医療および/または医療補助チームによってなされることを要求し得る。
【0015】
また、コンピュータプログラムによって捕捉されるような患者のパフォーマンスレベルもまた、確認パラメータとすることができる。
【0016】
外科的介入の追加的な検証が、配送を担当する人間によって行われることが、本発明の実施形態の利点である。この検証は、例えば、配送を担当する人間が、必要とされた医療器具を利用可能にした後に、起こり得る。
【0017】
システムはまた、患者に装着され得る識別の手段を備え得、この識別の手段は、患者が識別されることを可能にする。
【0018】
本発明の実施形態の利点は、患者上の識別の手段が、患者がコンピュータシステムにおいて識別されることを可能にすることにある。このコンピュータ化によって、コンピュータシステムにおける不正確な患者選択の可能性が減らされる。その上、これは、患者に確認を求めることによって更に減らすことができる。本発明の実施形態において、プログラムは、識別された患者に基づいて、どの外科的介入が計画され、準備されており、始動されるかを決定するように修正されている。また、本発明の実施形態において、外科的介入は、患者によってもう一度再確認されてもよい。
【0019】
外科用ドレープ上の、識別の手段、例えば、ラベルを識別することによって、この識別の手段を外科的介入と関連付けることが可能であることが、本発明の実施形態の利点である。コンピュータシステムを使用して外科用ドレープ上の識別の手段を識別することによって、識別の手段に対応する外科的介入が、実行される外科的介入に対応するという追加的な時間を検証することが可能である。更には、この検証が、コンピュータ化によって行われ得ることが利点である。
【0020】
外科用ドレープが患者上に正しく配置されるときに、ラベルの識別が、ラベルの場所において実行される必要がある外科的介入の場所に対応するように、少なくとも1つの識別の手段、例えば、ラベルまたは(プログラムされた)センサが、外科用ドレープ上に配置され得る。
【0021】
外科用ドレープ上の識別の手段を識別することによって、この識別の手段をこの場所における外科的介入と関連付けることが可能であることが、本発明の実施形態の利点である。コンピュータシステムを使用して外科用ドレープ上の識別の手段を識別することによって、識別の手段に対応する外科的介入が、実行される外科的介入または他の侵襲的手順に対応するという追加的時間を検証することが可能である。
【0022】
外科用ドレープは、保護箔を備え得、識別の手段は、1つまたはいくつかの保護箔が取り外された後に解放され得るか、または医療チームがセンサを起動させるときにのみ、センサが信号を与え得、コンピュータプログラムと通信し得る。
【0023】
実行される外科的介入に対応する識別の手段が、1つまたはいくつかの保護箔が取り外された後にのみ解放されることが、本発明の実施形態の利点である。本システムは、正しい保護箔が減らされたことを検証してもよい。
【0024】
コンピュータプログラムは、更に、介入のために患者の結果を記録するようにプログラムされていてもよい。これは、コンピュータシステムが手術を承認するか否かについての確認パラメータとすることができる。十分な統合が、一方では患者の術前および術後の状態ならびに追跡調査と、他方では実行される介入の準備の安全および正確さとの間で、コンピュータプログラム内で可能であることが、実施形態の利点である。つまりは、コンピュータプログラムは、上述したような手順の安全性の「閉じたループ」が、介入の前および後の患者監視ならびに操舵の十分なプラットフォームを用いて組み込まれることを可能にする。介入のための同意書の確認に加えて、患者はまた、使用される十分かつ不可欠な術前および術後の追跡システムについて同意し、それにおいて、パフォーマンスに関する質問事項、リハビリプロセスに関する指南および指南ビデオが、使用され、利用可能にされる。コンピュータプログラムの要素および識別の手段は、データベースが、コンピュータプログラムおよび実施形態を使用する、データ、例えば、患者母集団の安全パラメータ、外科的パラメータ、パフォーマンス様相、およびリハビリパラメータなどで構築されることを可能にすることが、実施形態の利点である。最終的に、電子的識別の手段がまた、患者にパフォーマンススコアリングリストの形式で彼または彼女自身に装着されて、介入が起こることまたは起こらないことを可能にするために使用され得る。これは、不十分に冒された患者、またはパフォーマンスが不十分に悪い患者が、介入を受けることを防ぎ得る。これは、別途の閉じたループを作り、介入が、計画に基づくのみならず、プログラム内でもまた介入を確認した患者のパフォーマンスレベルにも基づく。
【0025】
本発明はまた、外科的介入を支援するための方法であって、
−患者および介入および1つまたはいくつかの医療器具を、医療器具上の識別の手段を使用して電子的方式で識別するための識別工程であって、医療器具が、少なくとも外科用ドレープを備え、少なくとも1つの識別の手段が、外科用ドレープに装着されており、識別の手段が、外科用ドレープが広げられたとき、かつ使用の準備が出来ているときにのみ、識別され得るように位置付けられている、識別工程と、
−識別された医療器具を用いて、外科的介入に必要とされる医療器具のリストをチェックするための検証工程であって、外科的介入が、外科用ドレープ上の少なくとも1つの識別の手段から誘導され、リスト上に規定された医療器具に対応するこれらのラベルが識別されたとき、かつ誘導された外科的介入が実行される外科的介入に対応するときにのみ、手術が行われることを許可される、検証工程と、を含む、方法に関する。
【0026】
方法は、更に、外科的介入が、人間によっておよび患者によって確認される確認工程を含んでもよい。
【0027】
識別工程の間に、患者はまた、患者上の識別の手段を使用して識別されてもよい。
【0028】
識別工程の間に、識別の手段は、外科用ドレープ上で識別され得、この識別の手段の識別は、具体的な外科的介入と関連付けられている。
【0029】
検証工程の間に、実行される外科的介入が、外科的介入または外科用ドレープ上の識別された識別の手段に対応することが、検証され得る。
【0030】
検証工程の前または間に、保護箔が、外科用ドレープから取り去られ得ることにより、識別の手段が解放されるか、またはセンサが起動される。保護箔の代替物もまた、使用されてもよい。識別の手段は、いずれの方式においても起動されるべきであり、したがって、介入の始動前にコンピュータシステムと通信/相互作用できるはずである。識別の手段の解放は、起動工程としてみなされる。
【0031】
本発明は、更に、医療器具、例えば、上記したようなシステムによって識別され得る装着された識別の手段に関する。
【0032】
医療器具は、外科用ドレープが広げられた後にのみ識別され得る識別の手段を備える外科用ドレープである。
【0033】
発明の具体的かつ好ましい態様は、添付の独立および従属請求項内に含まれている。従属請求項の特徴は、独立請求項の特徴と、例えば、指示されたものなど、および請求項において明示的に先に持ち出されたもののみならず、他の従属請求項の特徴と、組み合わされてもよい。
【0034】
発明のこれらのおよび他の態様は、下記の実施形態(複数可)から明らかになり、その実施形態への参照によって明確にされる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に対応する患者上の外科的介入を支援するためのシステムの概略図である。
【図2】本発明の実施形態に対応する方法の種々の工程の可能な遷移を示す。
【0036】
図面は、単に概略的なものであり、限定するものではない。一部の構成要素の寸法は、誇張されており、例示目的のために図面中において正確な縮尺で表現されていない可能性がある。
【0037】
請求項において使用される参照番号は、保護の範囲を限定するように解釈されてはならない。種々の図面において、同じ参照番号は、同じまたは類似の要素を意味する。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明は、特別な実施形態に関して、一定の図面を参照して記述されるが、発明は、これに限定されず、請求項によってのみ限定される。記述される図面は、単に概略的なものであり、限定するものではない。図面中、いくつかの要素の寸法は、拡大されている可能性があり、例示目的のために正確な縮尺で描かれていない可能性がある。寸法および相対寸法は、発明の最新の実際の実施形態に対応しない場合がある。
【0039】
更に、記述および請求項における第1の、第2の、第3の、および同様の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順序、時間、空間、順位付け、または任意の他の方式で記述するために使用されない。このようにして使用される用語は、適切な状況において交換可能であることと、本明細書に記述される発明の実施形態は、本明細書に記述または指示されたものとは異なる順序で機能することに適していることとを理解されたい。
【0040】
請求項に使用されるように、用語「備える」は、その後に記述される項目に限定されるものとして解釈されるべきではなく、この用語は、任意の他の要素または工程を排除するものではないことに留意されたい。言及される指示された特徴、値、工程、または構成要素の存在を指定するように解釈されてもよいが、1つまたはいくつかの他の特徴、値、工程もしくは構成要素、またはそれらの群の存在あるいは追加を排除するものではない。それゆえ、表現「項目AおよびBを備えるデバイス」の範囲は、構成要素AおよびBのみから成るデバイスに限定されるべきではない。本発明に関して、AおよびBは、デバイスの単に関連した構成要素であることを意味する。
【0041】
本明細書全体にわたる「一実施形態」または「ある実施形態」への言及は、その実施形態に関して記述される具体的な特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。それゆえ、本明細書全体にわたる種々の場所における表現「一実施形態における」または「ある実施形態における」の出現は、必ずしも常に同じ実施形態を意味する必要はないが、そうであることもあり得る。更に、具体的な特徴、構造、または特性が、この刊行物に基づいて、1つまたはいくつかの実施形態において、当業者に明らかであろうように任意の適切な方式で組み合わされてもよい。
【0042】
同様に、発明の実施形態例の記述において、発明の種々の特徴は、刊行物を合理化することと、種々の発明的態様のうちの1つまたはいくつかの理解に役立つこととを意図された、ただ1つの実施形態、図面、またはそれらの記述において、共に一まとまりにされることがあることを認識されたい。刊行物の本方法は、したがって、発明が、各請求項に明示的に述べられたものよりも多くの特徴を要求するという意図の反映として解釈されるべきではない。むしろ、以下の請求項が反映するように、発明的態様は、前に公表されたただ1つの実施形態の全ての特徴よりも少ない状態にある。それゆえ、詳細な説明に続く請求項は、発明の別個の実施形態であるすべての独立請求項をもって、この詳細な説明に明示的に含まれている。
【0043】
更に、本明細書に記述されるいくつかの実施形態は、いくつかの特徴、ただし、他の実施形態に含まれる他の特徴ではない特徴を含むが、種々の実施形態からの特徴の組み合わせが、発明の範囲内にあること、および当業者によって理解されるようにこれらの種々の実施形態を形成することを意図される。例えば、以下の請求項において、記述される実施形態のいずれかは、任意の組み合わせで使用されてもよい。
【0044】
本明細書に提供される記述において、多数の具体的な詳細が提起される。したがって、発明の実施形態が、これらの具体的な詳細を用いずに具体化されてもよいことが理解され得る。他の場合において、周知の方法、構造、および技法は、この記述を明瞭に保つために詳細には示されない。
【0045】
第1の態様において、本発明は、患者上で実行される外科的介入を支援するためのシステム100に関する。システムは、患者に装着され得る少なくとも1つの識別の手段120、識別の手段120を具備した医療器具130を備え、医療器具は、ある一定の外科的介入に必要とされる。加えて、システムはまた、電子的識別システム110、例えば、(以下に「コンピュータシステム」と称される)コンピュータ/iPad(登録商標)または任意の他のタブレットもしくは識別システムを備える。コンピュータシステム110は、患者への外科的介入を実行するために必要とされた医療器具130を記述しているリスト112を備える。コンピュータシステムは、電子的方式150で種々の識別の手段120を識別して処理するように修正されている。コンピュータシステム110は、更にはまた、リスト112上に規定された医療器具130に対応する識別の手段120が識別されたときにのみ、外科的介入が起こることを許可するコンピュータプログラム118を実行するように修正されている。コンピュータシステム110は、介入の準備のために入力されたパラメータ、例えば、(限定または包括するものではなくて)(1)患者の識別詳細、(2)計画された介入の性質、(3)予期される物質等の間にリンクを確立する。本発明の実施形態において、医療器具は、少なくとも外科用ドレープと、外科用ドレープに装着されている少なくとも1つの識別の手段と、を備え、識別の手段が、外科用ドレープが広げられたときにのみ識別され得るように位置付けられている。コンピュータシステムは、それによって、電子的方式で識別の手段を識別するように修正されており、プログラムは、外科用ドレープ上の少なくとも1つの識別の手段から外科的介入を誘導するように、なおかつ外科的介入が、誘導された外科的介入が、実行される外科的介入に対応するときにのみ起こることを許可するように、修正されている。
【0046】
このようにして、閉じた回路が、コンピュータシステム110と医療器具130の間に形成される。上述したように入力されたパラメータ間のリンク、およびうまく決定された外科的介入に必要とされる医療器具の存在の正確さの、コンピュータシステムによる検証の後にのみ、青信号が、外科的介入の始動のためにコンピュータシステムによって出され得る。本発明の実施形態において、必要とされる医療器具とは、コンピュータシステム110の(具体的な外科的介入に対応する)リスト112上に規定された器具である。医療器具が数個の手術のために使用され得、ただし、他の使用が必要とされる、いくつかの場合において、決定される手術に応じて、識別の手段120は、それらが、可視であるように装着され得るか、またはこの具体的な介入のための正しい使用の場合においてのみ電子的に識別され得る。本発明の固有のおよび革新的な態様は、したがって、閉じたループが、一方では、コンピュータシステムにおける患者の詳細/手術と、他方では、コンピュータシステムにおいて予期される物質との間に作られることにある。最終的に、電子的な識別の手段がまた、患者がパフォーマンススコアリングリストの形式で彼または彼女自身に装着されて、介入が起こることまたは起こらないことを可能にするために使用され得る。これは、不十分に冒された患者、またはパフォーマンスが不十分に悪い患者が、介入を受けることを防ぎ得る。これは、別途の閉じたループを作り、介入が、計画に基づくのみならず、プログラム内でも介入を確認した患者のパフォーマンスレベルにも基づく。
【0047】
その結果、安全チェックが、以下の少なくとも3つのチャネルを介して行われることになる。
(1)従来のチャネル:例えば、識別患者および介入(従来の安全チェック)などのような確立されたパラメータの識別および照合、
(2)新たなチャネル:予期される物質からのフィードバックが、適用されるコード化を通して発生し、関係のある全ての関係先が、まず、コンピュータシステム内で介入を確認したときにのみ、可能になる。
【0048】
コンピュータシステムは、両方のチャネルにリンクをはり、それゆえ、「従来のチャネル」を介して入力された全てのリンクが、「新たなチャネル」内のリンクに対応するというフィードバックを提供する。
【0049】
本発明の実施形態において、患者上で実行される外科的介入116は、コンピュータシステム100内に保存される。不正確な外科的介入が実行されるようなことを防ぎ得ることが利点である。本発明の実施形態において、必要とされる医療器具のリストは、外科的介入ごとに保持される。本発明の実施形態において、患者の識別情報114は、コンピュータシステム内に保持される。これは、例えば、患者の名前とすることができる。
【0050】
コンピュータシステム110は、例えば、ラップトップまたはデスクトップとすることができ、それはまた、タブレットまたはスマートフォンまたは他の識別デバイスであってもよい。プログラム118は、例えば、アプリケーションとすることができる。コンピュータシステム110は、電子的方式で識別の手段120を識別するように修正されている。これは、例えば、カメラまたはスキャナの手段によって、行われ得る。識別の手段は、最も一般的な意味では「コード化」または「コード化の手段」であり、そのため、直接的な通信が、コンピュータシステムと、「識別の手段」が装着される医療物質との間で可能にされる。例えば、識別の手段は、バーコードまたはQRコード(登録商標)または他のコードとすることができる。更に、識別の手段はまた、プログラムされるかまたは「タグ付けされる」センサであってもよい。これは、可処分もしくは再使用可能なセンサまたは検出器とすることができ、この検出器は、あらゆる種類の形態または物質から成り得る。本発明の他の実施形態において、ラベルは、例えば、RFIDタグであり得る。この場合において、コンピュータシステムは、そのようなRFIDタグを読み取ることができるように修正されているに違いない。識別の手段はまた、ラベル、識別物、例えば、存在する参照または製品番号などであり得、これらは、文字認識を使用してスキャンされ得、読み取られ得る。代わりに、識別の手段の電子的な読み取りを可能にする任意の他の実施形態もまた、適用されてもよい。コンピュータシステム110はまた、ネットワークにリンクされてもよい。この場合において、プログラム118はまた、他のシステムと更にやりとりし得るオンラインアプリケーションであってもよい。そのようにして、例えば、患者の識別詳細、外科的介入、および必要とされる医療器具のリストが、やりとりされ得る。コンピュータシステムと、識別の手段からのフィードバックならびに患者の詳細および追跡調査様相の統合は、閉じたループシステムにリンクした詳細の固有のデータベースが構築されることを可能にする。コードは、医療物質の直接的な通信をコンピュータシステムに提供し、これにより、コンピュータシステムは、患者の詳細と予期される物質の効率の間にリンクを確立することができる。それは「物質の性質」(例えば、アナログ式のプロテーゼ番号)の通知のみならず、特に、「特定の患者のためのある一定の介入についての物質の効率」の通信である(例えば、この番号を有するこのプロテーゼが、こちら側でこの介入についてこの患者のために予期される)(すなわち、リンクが従来のチャネルと新たなチャネルの間に確立される)。それはまた、患者のパフォーマンスレベルおよびリハビリスケジュールとの通信であってもよい。
【0051】
本発明の実施形態において、患者は、外科的介入のためにコンピュータシステムの中にスケジュールされ得る。それによって、患者識別情報114と、患者上で必要とされる外科的介入116が、コンピュータシステム110内に保存される。また、当該の外科的介入に必要とされる種々の医療器具のリスト112が、コンピュータシステム110の中に保存される。これは、実行される外科的介入116の種類に基づいて、メモリから検索され得るか、または手術の準備中に読み取られ得る。
【0052】
本発明の実施形態において、プログラム118は、正しい介入がスケジュールされることをチェックするために修正されている。加えて、それが正しい患者に関連することをチェックすることも可能である。また、患者の詳細は、例えば、ラベルを介して、例えば、患者の識別バンドに繋げられたラベルを介して、識別され得る。代わりに、他の識別の手段が、ここで使用されてもよい。更に、外科的介入の開始のために青信号が、これらの医療器具およびリスト上に規定された医療器具に対応するこの患者が識別されたときにのみ、プログラムによって出されてもよい。本発明の実施形態において、一対一の関係が、詳細、コンピュータシステム110内のリスト112と、外科的介入のために利用可能にされた医療器具130との間で、このようにして実現される。また、患者が、介入の固有の確認を一度だけ作成または策定したら、介入が始動され得る。
【0053】
本発明の実施形態において、準備の間におよび手術の開始において、識別された種々の医療器具120は、電子的方式で、識別され、患者および介入の識別にリンクされる。この識別に基づいて、プログラムは、開かれた医療器具が、予期される外科的介入に対応することをチェックする。
【0054】
医療器具130は、例えば、手術器具132、例えば、消毒剤などのような器具、または他の属性であり得るが、本実施形態において、常に、無菌手法で外科的領域を覆うための外科用布134を備える。また、医療器具はまた、プロテーゼ物質または他の物質とすることができ、これらは、一時的または常時のいずれかで患者にスケジュールされるかまたは適用され、さらに、この1つとして患者のパフォーマンスレベルに対するパフォーマンス質問事項内に保存される。ラベル/センサ/他の識別の手段等が、外科用ドレープ134に装着され、それは、それらの識別の後、外科的介入が、当該ラベルと関連付けられたものと決定されることを可能にする。ラベル/センサは、このために、例えば、固有のコードを含み得る。代わりに、他の識別の手段、例えば、上述したものなどもまた、使用され得る。当該外科用ドレープ134が種々の介入のために使用され得る場合、識別の手段は、外科用ドレープ134が特に意図される介入のために正しい方式で装着されるときにのみ可視化されるように、位置付けられ得る。最後の工程は、ドレープに装着され、かつ準備プロセスの最後の工程の最後の構成要素としてのみ起動される最終識別システムからのフィードバックである。この識別システムからのフィードバックによって、種々の前述のパラメータは、クロスチェックされ、「閉じたループ」が作られる。この最終的な識別の手段は、例えば、電子的起動、その手段の露出などの、あらゆる種類の異なる方式で起動され得る。
【0055】
本発明の実施形態において、外科用ドレープ134および/または他の医療物質は、識別の手段120を備え、その識別の手段から、それらの識別の後、特定の患者にリンクされた外科的介入が誘導され得る。このようにして、プログラムは、ラベルによって指示される外科的介入を実行される外科的介入と比較することができ、それが実行される外科的介入116に関連することを確認することができる。準備プロセスの間の全てのリンクが、患者の識別、予期される介入および物質および行動(外科的、麻酔科学、または任意の他の医療行為であろうと)に完全に合致する場合にのみ、介入はチェックされ得る。また、患者のパフォーマンスレベルは、コンピュータシステム内のパフォーマンス質問事項に基づいて、介入が起こることまたは起こらないことを可能にするためのパラメータとしても使用され得る。
【0056】
コンピュータシステム内の詳細(例えば、患者識別情報114、外科的介入116、医療器具リスト112)が、手術室内の実体(患者、外科的介入、および医療器具)に明確にリンクされ得ることが、本発明の実施形態の利点である。患者は、例えば、患者上のラベル120を使用して電子的方式で識別され得、外科的介入116は、例えば、医師による入力によって電子的方式で識別され得、例えば、外科用ドレープなどの医療器具130は、例えば、医療器具130上の識別の手段120によって識別され得る。このようにして、一対一の関係が、コンピュータシステム内のデータと、手術室内の実体との間で実現される(共に1つになり、不可分になる)。したがって、「閉じたループ」が、「従来のチャネル」(従来の安全リスト)と「新たなチャネル」(適したコード化に基づく物質からのフィードバック)の間で実現される。このようにして、閉じた「ループ」が形成され、これによって、不正確な外科的介入の危険性は、少なくとも最小限にされる。
【0057】
本発明の実施形態において、外科用ドレープ134は、患者にそれを装着するために、外科用ドレープが1つまたはいくつかの具体的な外科的介入に適していることを識別することを可能にする他の識別システム120からのラベル/センサが存在するように作られる。この識別システムは、次いで、例えば、コンピュータシステムによって識別され得る。システムは、ある一定の介入と関連付けられる固有のコードを有し得る。システムは、それ自体あらかじめ装着されるラベルまたはコードとすることができるが、コード化されるセンサであってもよい。本発明の実施形態において、プログラム118は、ラベル120と関連付けられた外科的介入が、実行される外科的介入116に対応することを検証するように修正されている。類似のシステムが、全ての他の医療物質、例えば、プロテーゼ、手術を実行するための器具などのために、使用されてもよい。
【0058】
本発明の実施形態において、外科用ドレープ134上のラベル120は、解放されるかまたは可視化されるか、あるいは手術の準備、および医師またはチームが手術または他の行為が行われる必要があると考える場所におけるこれの準備の間に、コンピュータシステムにアクセスできる。また、それは、センサまたは検出器からコンピュータシステムに送信される信号とすることもできる。このラベル120を電子的に識別することによって、このラベルと関連付けられる外科的介入116が実現される。これは、次いで、実行される外科的介入に対して比較され得る。両者が異なるとき、システムは、外科的介入が起こることを許可するか、または上述した種々の「チャネル」間のリンクにおいて不一致を指示する警告が出現する。
【0059】
図1は、患者上の外科的介入を支援するためのシステム100の概略図である。システム100は、種々の識別の手段120、ここでは、例えば、医療器具130に装着され得るラベルを備える。医療器具130は、例えば、手術器具132または1つもしくはいくつかの外科用ドレープ134とすることができる。図はまた、患者140上のラベル120を示す。このラベルは、電子的方式で患者を識別するために使用され得る。システム100はまた、コンピュータシステム110を備える。コンピュータシステム110は、(限定するものではなく)数ある項目の中でも、(1)患者の識別詳細およびスケジュールされた介入、ならびに(2)外科的介入に必要とされる種々の医療器具のリスト112を含む。コンピュータシステムは、ラベル120を電子的方式で識別するように修正されている。この図中、これは、点線150を用いて例示される。コンピュータシステムは、リスト112上に規定された医療器具130に対応するこれらのラベルが識別されたときにのみ、外科的介入が起こることを許可するプログラム118を実行するように修正されている。この例において、コンピュータシステムは、患者識別情報114および外科的介入116を含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、コンピュータプログラムは、更にはまた、介入の前および後に患者結果を記録するようにプログラムされている。このようにして、介入のための結果および患者安全手順の両方が、集合的に記録され得る。また、更に、患者がある一定のパフォーマンスまたは痛みレベルを有する場合にのみ、手術が可能となってもよい。コンピュータプログラムはまた、患者がそれらのパフォーマンスおよびリハビリにおいて援助され、監視され、これらの詳細のデータベースが構築されることを可能にする。
【0061】
第2の態様において、本発明は、実行される外科的介入を支援するための方法200に関する。本方法は、少なくとも2つの工程を含む。識別工程210の間に、種々の医療器具は、電子的方式で識別される。このために、識別の手段は、種々の医療器具に装着される。医療器具は、少なくとも外科用ドレープと、外科用ドレープに装着された少なくとも1つの識別の手段と、を備え、識別の手段が、外科用ドレープが広げられたときにのみ識別され得るように位置付けられている。検証工程220の間に、外科的介入に必要とされる医療器具のリストは、識別された医療器具を使用してテストされる。外科的介入は、外科用ドレープ上の少なくとも1つの識別の手段から誘導される。手術は、リスト上に規定された医療器具に対応するこれらのラベルが識別されたとき、および誘導された外科的介入が、実行される外科的介入に対応するときにのみ起こることを許可される。
【0062】
図2は、種々の工程の可能な遷移を示す。この図中における種々の工程は、識別工程210、検証工程220、および確認工程230である。識別工程210および検証工程220は、それによって、交互に実行されてもよい。両者は、相次いでより少ない構成要素に分割されてもよい。本発明の実施形態において、方法は、実行される外科的介入が、人間によって確認される確認工程230を含む。これは、例えば、患者、医師、または配送作業員とすることができる。
【0063】
本発明の実施形態において、患者は、例えば、患者上のラベルを使用して、識別工程210の間に識別される。この識別は、コンピュータシステム上で患者をログインするために使用され得る。この識別はまた、コンピュータシステム上で既にログインした患者が、正しくログインしたことを検証するためにも使用され得る。
【0064】
図2中の工程の順序は、一例である。本発明は、この順序に限定されない。
【0065】
本発明の実施形態例が、以下の段落に記述される。これは、第1の工程において、医師が、患者の名前、誕生日、手術、および手術日をコンピュータシステムに入力する、方法に関係する。
−例えば、KC、8/11/1977、THA re(人工股関節全置換術、右側)、日付31/08/2016
【0066】
次の工程において、患者は、電子的に介入のためのそれらの合意に署名する。そのようにして、患者は、外科的介入のための確認をする。また、患者は、パフォーマンス質問事項を使用してそれらのパフォーマンスを監視し得る。
−例えば、患者の確認、KC、8/11/1977、THA re、日付31/08/2016
【0067】
次の工程において、配送を担当する人間は、器具キット(医療器具)をTHA reの介入のために利用可能にさせる。このキットは、THA reのためだけに使用され得る器具としてラベル付けられた器具を含む。例えば、それは、THA reのための印を付けた外科用ドレープを含む。医療器具を準備するときに、医療器具は、電子的方式でコンピュータシステムによって識別される。配送を担当する人間は、例えば、医療器具上のラベルの写真を撮り得る。ラベル情報に基づいて、コンピュータシステム内のプログラムは、リスト上に規定された医療器具に対応するラベルが識別されたことをチェックすることができる。
−例えば、検証リストOK、KC、8/11/1977、THA re、日付31/08/2016
【0068】
次の工程において、麻酔医はまた、コンピュータシステムによって指示された外科的介入が正しい外科的介入であることを確認し得る。また、麻酔はまた、コンピュータシステム内の確認後に実行され得る。例えば、患者のパフォーマンスレベルが、コンピュータプログラム内に指示される際、十分ではない場合には、麻酔がプログラムによって許可されないことにさえなり得る。
−例えば、麻酔医の確認、KC、8/11/1977、THA re、日付31/08/2016
【0069】
次の工程において、患者は、第2の時間に実行される外科的介入を確認する。
−例えば、患者の再確認、KC、8/11/1977、THA re、日付31/08/2016
【0070】
次の工程において、例えば、準備プロセスの最後に、外科用ドレープ上のラベルまたはセンサは、介入の始動の前に解放されるべきである。このラベルは、コンピュータシステムによって識別されるか、またはセンサが、コンピュータシステムと通信する。ラベルまたはセンサの情報は、当該の患者上で予期される外科的介入に対応する。プログラムは、この介入が、実行される外科的介入に対応することを検証する。
【0071】
−例えば、箔をドレープから引き取ると、ラベルは解放される。これは、撮影/捕捉され、アプリケーション/コンピュータシステムは、ラベルをKC、8/11/1977、THA re、日付31/08/2016のうちの1つとして識別する。本発明の実施形態において、ラベルは、外科的介入だけを指示する。また、手術はまた、コンピュータシステム内の確認後に、実行され得る。例えば、患者のパフォーマンスレベルが、コンピュータプログラム内に指示される際、十分ではない場合には、手術がプログラムによって許可されないことにさえなり得る。患者のパフォーマンスとのこの固有のリンクは、依然として「健康」すぎるまたは「元気すぎる」患者が手術されることを防ぐ。
【0072】
他の医療器具も、このようにして識別され得る。
【0073】
これらの工程を行った後、プログラムは、手術が、安全に実行され得ること、または実行され得ないことを確認する。そのようにして、プログラムは、一方上の「従来のチャネル」(安全チェックリスト)の情報と、新たなチャネル(ラベルもしくはセンサまたはパフォーマンスリストからの物質通信)との間にリンクを確立している。
【0074】
エラーに起因して、外科用ドレープが、不正確な場所において、例えば、左股関節への手術のために(例えば、左側で)開かれる場合、別のラベルが、この場所において解放される(例えば、THA li)。このラベルによって指示される外科的介入が、実行される外科的介入に対応しないので、プログラムは、介入が実行できないことを指示する。
【0075】
第3の態様において、本発明は、本発明の実施形態に対応するシステムによってラベルが識別され得るように、ラベルが装着されている医療器具に関する。医療器具は、外科用ドレープが広げられた後にのみ識別され得る識別の手段を備える外科用ドレープである。
【0076】
種々の態様は、容易に組み合わされ得、その組み合わせもまた、本発明に係る実施形態に対応する。
【図1】
【図2】
【国際調査報告】