(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021500127
(43)【公表日】20210107
(54)【発明の名称】凍結手術システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/02 20060101AFI20201204BHJP
   A61B 5/055 20060101ALI20201204BHJP
【FI】
   !A61B18/02
   !A61B5/055 390
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】32
(21)【出願番号】2020522032
(86)(22)【出願日】20181017
(85)【翻訳文提出日】20200424
(86)【国際出願番号】IB2018058036
(87)【国際公開番号】WO2019077508
(87)【国際公開日】20190425
(31)【優先権主張番号】15/787,253
(32)【優先日】20171018
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】PCT/US2017/057167
(32)【優先日】20171018
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 55311−1566 ミネソタ州 メープル グローブ ワン シメッド プレイス(番地なし)
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】スプレイン、ジェイソン
【住所又は居所】イギリス国 EC4M 7RD グレーター ロンドン ロンドン フリート プレイス 5 ビーティジー インターナショナル リミテッド内
(72)【発明者】
【氏名】デイビス、ティム
【住所又は居所】イギリス国 EC4M 7RD グレーター ロンドン ロンドン フリート プレイス 5 ビーティジー インターナショナル リミテッド内
【テーマコード(参考)】
4C096
4C160
【Fターム(参考)】
4C096AA18
4C096AD19
4C096FC01
4C160JJ01
4C160MM32
(57)【要約】
2つ以上の凍結プローブを備えた凍結手術システムが提供される。各凍結プローブは、患者に挿入可能である遠位区域を有したプローブシャフトと近位結合器とを含む。接続ポートを備えたコネクタインタフェースは対応する凍結プローブへの接続を可能にする。各接続ポートは、それぞれの凍結プローブの近位結合器が接続ポートに挿入された場合に近位結合器と接続ポートとの間に分離スリーブを有することができる。分離スリーブは、その対応する接続ポートに接続された各凍結プローブをそれらの対応する接続ポートに接続された他の凍結プローブから電気的に分離するように電気絶縁性材料を含むことができる。電気測定システムはプローブシャフトに関連した電気信号を検出するために各接続ポートに接続され得る。制御システムは、電気測定システムによって検出された電気信号に基づいて、プローブシャフトが電気ヒータに電気的に接続されているかどうかを検出することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1凍結プローブ及び第2凍結プローブであって、前記第1凍結プローブ及び第2凍結プローブがそれぞれ
患者に挿入可能な遠位区域を有するプローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料からなり、かつ、患者の組織に対して、冷却及び凍結のうちの少なくとも一方を行うための低温流体を受容するプローブシャフトと、
近位結合器とを備え、前記近位結合器の少なくとも一部は導電性であり、前記近位結合器は前記プローブシャフトと電気的に連絡している、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、
第1凍結プローブの近位結合器を受容し、前記近位結合器に接続するように構成された第1接続ポートと、
第2凍結プローブの近位結合器を受容し、前記近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、
第1接続ポート及び第2接続ポートは、低温流体供給源から低温流体を受容し、前記低温流体を第1凍結プローブの近位結合器及び第2凍結プローブの近位結合器にそれぞれ送給するための低温流体供給ラインにそれぞれ流体連通されており、
第1凍結プローブの近位結合器の導電性部分は第1接続ポート内に挿入可能であり、第2凍結プローブの近位結合器の導電性部分は第2接続ポート内に挿入可能であることと、
第1凍結プローブシャフトのプローブシャフトが第2凍結プローブのプローブシャフトから実質的に電気的に分離されるように、第1凍結プローブの近位結合器を第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成された少なくとも1つの電気的アイソレータとを備え、
前記電気的アイソレータは、少なくとも1つの近位結合器の導電性部分と、前記少なくとも1つの近位結合器が挿入される対応する接続ポートとの間に完全な電気的絶縁を提供し、前記対応する接続ポートは第1接続ポート又は第2接続ポートである、凍結手術システム。
【請求項2】
第1接続ポートと第2接続ポートとの間に電気的接続を有する、請求項1に記載の凍結手術システム。
【請求項3】
前記電気的アイソレータは、第1接続ポート内又は第2接続ポート内に配置され、第1凍結プローブの近位結合器を第1接続ポートと第2接続ポートとの間の電気的接続から電気的に分離するように構成された少なくとも1つの分離スリーブである、請求項1又は2に記載の凍結手術システム。
【請求項4】
第1凍結プローブシャフト及び第2凍結プローブシャフトはそれぞれ金属材料を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つの分離スリーブは非導電性ポリマーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの分離スリーブはガラス繊維強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項7】
第1凍結プローブもしくは第2凍結プローブの近位結合器における電位もしくは他の電気信号の検出及び定量化のうちの少なくとも1つを行うか、又は前記凍結プローブのプローブシャフトと前記凍結プローブ内の電気的構成要素との間における電気的相互作用を検出するように構成された電気回路を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項8】
前記電気回路は、前記接続ポートから電気的に分離され、かつ前記近位結合器と電気的に接続した導電性プローブを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項9】
第1凍結プローブ及び第2凍結プローブの少なくとも一方は、前記プローブシャフト内に収容された前記電気的構成要素を備える、請求項1〜8のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項10】
組織を選択的に凍結するために、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブのうちの少なくとも1つへの前記低温流体の供給を可能にする制御システムをさらに備える、請求項1又は請求項2乃至9のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項11】
前記凍結手術システムは、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブの少なくとも一方の前記患者への挿入を誘導するための撮像を可能にする磁気共鳴イメージング(MRI)システムの近位に配置可能であり、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブの少なくとも一方は、前記MRIシステムによって生成された磁気共鳴(MR)信号に曝露されたときに反応効果を生じるように構成された構成要素を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの分離スリーブは、第1凍結プローブの近位結合器が第1接続ポートに接続された場合に、前記電気的アイソレータが、前記近位結合器に接続された流量制御弁と第1接続ポートの壁との間に配置されるように、配置されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項13】
1つ以上の凍結プローブであって、それぞれの前記凍結プローブは、
患者に挿入可能な遠位区域を有するプローブシャフトであって、前記プローブシャフトは導電性材料から製造されており、かつ、前記患者の組織に対して、冷却及び凍結のうちの少なくとも一方を行うための低温流体を受容するプローブシャフトと、
前記プローブシャフト内に収容された電気的構成要素と、
対応する凍結プローブシャフトと電気的に連絡した近位結合器とを備える、1つ以上の凍結プローブと、
1つ以上の接続ポートであって、各接続ポートは前記対応する凍結プローブの近位結合器に接続可能である接続ポートと、
電気回路であって、
前記近位結合器における電位の検出及び定量化のうちの少なくとも一方を行うか、又は
前記凍結プローブのプローブシャフトと前記凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的相互作用を検出する、電気回路とを備える、凍結手術システム。
【請求項14】
前記電気回路は複数の導電性プローブを備え、各プローブは、前記1つ以上の凍結プローブのうちの1つの凍結プローブの対応するプローブシャフトに電気的に結合されて、前記プローブシャフトの電気信号を測定する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項15】
前記電気回路が前記プローブシャフトの非ゼロ電圧を検出すると、制御システムは、前記電気的構成要素が前記プローブシャフトと電気的に連絡していると判断する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項16】
前記導電性プローブの各々は、前記1つ以上の凍結プローブのうちの1つの凍結プローブのプローブシャフトと間接的に接触する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項17】
前記電気回路は、前記1つ以上の凍結プローブのうちの1つの凍結プローブのプローブシャフトと電気的に接触するように弾性的に付勢された導電性ベアリングを備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項18】
各接続ポートは流量制御弁を備え、前記流量制御弁は、前記流量制御弁が前記接続ポートに接続された場合に、前記対応する凍結プローブの近位結合器と電気的に接続するように構成されている、請求項1〜17のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項19】
各導電性ベアリングは前記流量制御弁と接触し、それにより前記対応する凍結プローブの近位結合器と電気的に連絡する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項20】
前記電気回路は、前記プローブシャフトの電圧及び/又は前記プローブシャフトと前記対応する凍結プローブの電気的構成要素との間の電気抵抗を測定するように構成されている、請求項1〜19のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項21】
前記電気回路は、前記凍結プローブの電気的構成要素の動作中、又は前記患者を撮像するように構成された磁気共鳴イメージングシステムの動作中に、電気信号を検出するように構成されている、請求項1〜20のいずれか1項に記載の凍結手術システム。
【請求項22】
1つ以上の凍結プローブを低温流体供給部に接続するための凍結手術システム用コネクタインタフェースにおいて、各凍結プローブはプローブシャフトと、前記凍結プローブを接続ポートに結合するための近位結合器とを有し、前記コネクタインタフェースは、
複数の接続ポートであって、前記複数の接続ポートのうちのそれぞれの接続ポートは前記凍結プローブを低温流体供給部と流体連通させるために対応する凍結プローブの近位結合器に接続可能であり、
前記接続ポートの1つ以上は凍結プローブの前記近位結合器を前記接続ポートから絶縁するように構成された電気的アイソレータを備える、複数の接続ポートと、
前記プローブシャフトにおける電位の検出及び定量化のうちの少なくとも一方を行うか、又は前記プローブシャフトと前記凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的相互作用を検出する、電気回路とを備える、コネクタインタフェース。
【請求項23】
前記電気的アイソレータは、前記凍結プローブのうちの1つの近位結合器をそれぞれの接続ポートから絶縁するように構成された分離スリーブを備える、請求項1〜21のいずれか1に項に記載のコネクタインタフェース。
【請求項24】
前記電気回路は、前記1つ以上の凍結プローブのうちの1つの凍結プローブの近位結合器が、前記複数の接続ポートのうちの接続ポートに接続された場合に、対応する各凍結プローブシャフトと電気的に連絡するように構成されたセンサーを備える、請求項1〜23のいずれか1に項に記載のコネクタインタフェース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は凍結手術システムに関する。
【背景技術】
【0002】
凍結手術システム(Cryosurgical systems)は、1つ以上の低温流体供給源に接続された1つ以上の凍結プローブを備えている。これらのシステムの一般的な利用法の1つとしては、組織を凍結融解サイクルに供することによる組織のアブレーションがある。そのようなシステムでは、低温流体が低温流体供給源から凍結プローブに送給され、凍結プローブで低温流体の膨張がニードル先端部の急冷をもたらすことにより、先端部近傍の組織を凍結する。そのようなシステムは本発明の譲受人に譲渡された特許文献1及び特許文献2に記載されている。これらの特許文献の開示は、参照により余すところなく本願に援用される。
【0003】
いくつかの凍結手術システムは、例えば、凍結プローブを挿入中に案内するため、及び/又は解剖学的特徴(例えば組織、腫瘍など)の画像を得るために、患者の撮像に磁気共鳴イメージングシステムを用いている。そのようなシステムの一例は特許文献3に見られ、この特許文献の開示は参照により本願に援用される。そのようなシステムは、他のイメージングシステム(コンピュータ断層撮影など)が適当ではない可能性がある状況(例えば放射線への曝露が望ましくない場合)において望ましいことがある。しかしながら、MRIシステムの近傍に凍結手術システム(導電性構成要素を有する)を配置することにより、凍結手術システムとMRIシステムとの間でノイズ及び/又は電気的干渉が生じることがある。いくつかの凍結手術システムは、MRI感受性構成要素をシステムの他のものから引き離すことにより、例えば、一部の制御構成要素をMRI磁石から遠隔で動作させることにより、この問題を低減しようとしてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第8,066,697号明細書
【特許文献2】米国出願公開第2010/0256620A1号明細書
【特許文献3】米国特許第7,850,682号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数の凍結手術器具(例えば凍結プローブ)がシステムに接続される場合、金属プローブシャフトのような導電性要素が時間変動磁場(MRIシステムによって発生)内に存在することにより、それらの要素が患者内部に配置されるときに、望ましくない電流が導入されることがある。場合により、これらの電流の大きさは神経を刺激するのに十分であることがあり、MRI誘導凍結手術中に痙攣又は引きつりのような望ましくない影響をもたらす。
【0006】
さらに、いくつかの凍結手術システムは、凍結サイクル後に組織を解凍するため、又は組織からの凍結プローブの除去を容易にするために各凍結プローブのプローブシャフト内に配置された電気ヒータ、又はニードルの温度を測定するための温度センサーのような電気的構成要素を備えることがある。そのようなシステムでは、製造不良又は取り扱いの誤りによる損傷により電気的構成要素とプローブシャフトとの接触(例えば短絡)が生じる可能性がある。これは、望ましくない周波数の電気信号が凍結手術システム内に導入されることにつながり得る。
【0007】
従って、MRIイメージングシステム近傍における有用性が向上した凍結手術システムを提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本開示は2つ以上の凍結プローブを備えた凍結手術システムに関する。各凍結プローブは、患者に挿入可能である遠位区域を有したプローブシャフトを備える。各プローブシャフトは導電性材料を含むことができ、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するために低温流体供給源から低温流体を受容するように構成され得る。凍結プローブの近位結合器は対応するプローブシャフトと電気的に連絡している。2つ以上の接続ポートはそれぞれ対応する凍結プローブへの接続を可能にすることができる。接続ポートはハウジング部に接続され得る。各接続ポートは、低温流体供給ラインに流体が流れるように連通(以下「流体連通」とも記載)され得る。システムは、近位結合器が接続ポートに接続された場合に近位結合器を互いから絶縁する1つ以上の電気絶縁体を有することができる。各接続ポートは、それぞれの凍結プローブの近位結合器が接続ポートに挿入された場合に、近位結合器と接続ポートとの間に存在し得る電気的アイソレータを有することができる。電気的アイソレータは、その対応する接続ポートに接続された各凍結プローブをそれらの対応する接続ポートに接続された他の凍結プローブから電気的に分離するように電気絶縁性材料を含むことができるスリーブであり得る。
【0009】
第1実施形態において、本発明は凍結手術システムを提供する。この凍結手術システムは、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブはそれぞれ、患者に挿入可能な遠位区域を有するプローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料を含み、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するための低温流体を受容するように構成されているプローブシャフト、及び近位結合器を備え、近位結合器の少なくとも一部は導電性であり、近位結合器はプローブシャフトと電気的に連絡していることと、第1凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第1接続ポート、及び第2凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、第1接続ポート及び第2接続ポートは、低温流体供給源から低温流体を受容し、その低温流体を第1凍結プローブの近位結合器及び第2凍結プローブの近位結合器にそれぞれ送給するための低温流体供給ラインにそれぞれ流体連通されており、第1凍結プローブの近位結合器の導電性部分は第1接続ポート内に挿入可能であり、第2凍結プローブの近位結合器の導電性部分は第2接続ポート内に挿入可能であることと、第1凍結プローブシャフトのプローブシャフトが第2凍結プローブのプローブシャフトから実質的に電気的に分離されるように、第1凍結プローブの近位結合器を第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成された少なくとも1つの電気的アイソレータとを含む。
【0010】
いくつかのそのようなシステムにおいて、第1接続ポートと第2接続ポートとの間には、以下でより詳細に説明するように、電気的接続が存在する。
システムは、本願に記載するように、複数のそのような凍結プローブ及び近位結合器を備えることが好ましく、この場合、システムは各凍結プローブの近位結合器を他のすべての凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成された1つ以上の電気的アイソレータを備える。詳細には、システムは、1つの近位結合器につき、少なくとも1つの電気的アイソレータを備えており、その電気的アイソレータは、各凍結プローブの近位結合器を他のすべての凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成されており、それにより各凍結プローブのプローブシャフトを他のすべての凍結プローブのプローブシャフトから電気的に分離する。
【0011】
さらなる実施形態は、複数の凍結プローブと、各凍結プローブは導電性材料を含むプローブシャフトを有し、プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、各近位結合器は接続ポートによって受容されて、その接続ポートに結合するように構成されていることと、凍結プローブの各近位結合器を他のすべての凍結プローブ結合器の接続ポートから電気的に分離するように構成された1つ以上の電気的アイソレータとを含む凍結手術システムを提供する。
【0012】
いくつかの凍結手術システムにおいて、接続ポート同士は、以下で説明するように、電気的に連絡しているか、又は電気的連絡を維持する。よって、第2実施形態では、本発明は、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブはそれぞれ、プローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料を含み、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するための低温流体を受容するように構成されているプローブシャフト、及びプローブシャフトと電気的に連絡している近位結合器を備えることと、第1凍結プローブを低温流体の供給源と流体が流れるように連通(以下、「流体連通」と記載)させるために第1凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第1接続ポート、及び第2凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させるために第2凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、第1接続ポートは第2接続ポートと電気的に連絡していることと、第1凍結プローブの近位結合器を第1接続ポートと第2接続ポートとの間の電気的接続から電気的に分離するように構成された電気的アイソレータとを含む凍結手術システムを提供する。
【0013】
システムは、本願に記載するように、複数のそのような凍結プローブ、近位結合器、及び接続ポートを備えることが好ましく、この場合、システムは各凍結プローブの近位結合器を、その関連する接続ポートと他のすべての接続ポートとの間の電気的接続から電気的に分離するように構成された1つ以上の電気的アイソレータを備える。詳細には、システムは、1つの近位結合器につき、少なくとも1つの電気的アイソレータを備え、電気的アイソレータは、各凍結プローブの近位結合器をその関連する接続ポートと他のすべて接続ポートとの間の電気的接続から分離するように構成されており、それにより各凍結プローブのプローブシャフトを他のすべての凍結プローブのプローブシャフトから電気的に分離する。
【0014】
第3実施形態では、凍結プローブ群に構成された複数の凍結プローブと、凍結プローブ群中の各凍結プローブは導電性材料を含むプローブシャフトを有し、プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、各近位結合器は接続ポートによって受容されて、その接続ポートに結合するように構成されており、接続ポートは凍結プローブ群内の凍結プローブのそれぞれ他の接続ポートと電気的に連絡していることと、凍結プローブ群内の凍結プローブの各近位結合器を凍結プローブ群内の凍結プローブの他のすべての凍結プローブ結合器の接続ポートから電気的に分離するように構成された1つ以上の電気的アイソレータとを含む凍結手術システムが提供される。
【0015】
一般的には、本願に記載する凍結手術システムは、冷凍アブレーションシステムであろう。そのようなシステムは、典型的には、複数の凍結プローブ、例えば2本、3本、4本、5本、6本、8本、10本、12本、又はそれ以上のニードルを備える。それらのニードルはともに凍結プローブ群としてグループ化されてもよく、凍結プローブ群は少なくとも2本の凍結プローブを含むが、2本、3本、4本、5本、6本、8本、10本、12本、又はそれ以上のニードルを含んでもよく、それらのニードルのシャフトは互いから電気的に分離されている。
【0016】
典型的には、本願に記載する凍結手術システムは、組織を選択的に凍結するために第1凍結プローブ及び/又は第2凍結プローブへの低温流体の供給を可能にする制御システムをさらに備える。典型的には、凍結プローブシャフトは、金属材料のような導電性材料を含む。プローブシャフトの相当部分は金属材料を含んでもよく、例えば、ニードルのシャフト全体を金属材料(例えばステンレス鋼)のものとすることができる。ニードルの先端部もシャフトと同様の材料から製造されてもよい。
【0017】
典型的には、流体連通ラインは、凍結プローブを近位結合器に接続し、かつ近位結合器を凍結プローブシャフトと電気的に接続させる。凍結プローブのシャフトは、流体連通ラインが導電性であるため、近位結合器と電気的に連絡している。それらの流体連通ラインは典型的には高圧のガスのような低温流体を送給することが必要とされ、したがって、可撓性ステンレス鋼のような可撓性金属材料から製造されている。これらのラインは、低温流体を低温流体供給源から受容し、患者の組織を冷却及び/又は凍結するために、低温流体を低温流体供給源から凍結プローブに移送するように構成されている。
【0018】
近位結合器及びプローブシャフトは典型的には双方とも導電性である。近位結合器は典型的には雄形式であり、雌型接続ポートに結合するが、雄型接続ポートに接続するように構成された雌型近位結合器も可能である。近位結合器及びプローブシャフトはそれぞれ導電性である。
【0019】
接続ポート(connection port)は、近位結合器を受容して、その近位結合器に結合するように構成されている。各接続ポートは、低温流体供給ラインと流体連通しており、接続ポート低温流体開口において終了する。接続ポート(connecting port)は、このポートに近位結合器が結合されたときに、凍結プローブを低温流体供給源と流体連通させるように構成されている。接続ポートは、典型的には、高圧におけるガス密接続を提供することができる接続を提供するように適合されている。本願に用いられる場合、ガスに適用される「高圧」という用語は、凍結プローブのジュール=トムソン冷却に適当なガス圧を指すために用いられ、典型的には3000psi〜4500psiである。
【0020】
接続ポートは、典型的には、雄型近位結合器を受容するように構成された雌型接続ポートであるが、雌型近位結合器を受容するように適合された雄型ポートも可能である。
雌型接続ポートは、典型的には、凍結プローブの近位結合器を受容するように開放端を有する、外壁によって囲まれた空洞部と、低温流体に流体経路を提供して凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させる、外壁内にある接続ポート低温流体開口とを備える。
【0021】
雄型接続ポートは、典型的には、雌型近位結合器によって受容されるように構成された突出部と、低温流体に流体経路を提供して凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させる、接続ポート低温流体開口とを提供する。
【0022】
接続ポート低温流体開口は弁によって閉鎖されてもよく、弁の開放状態は凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させる。弁は、近位結合器を接続ポートに接続することによって作動されてもよいし、又は接続後に独立して作動されてもよい。接続ポートは、近位結合器と協働して、典型的には高圧においてガス密であるシールを提供する封止装置(sealing arrangement)を備えてもよい。
【0023】
また、接続ポートと近位結合器との間の結合を閉鎖状態に保持する、接続ポートと関連付けられたロック機構が設けられてもよい。そのような機構としては、ねじ山付きコネクタ、オーバーセンターロッキング機構、又は、らせん状の溝がペグに係合し、ペグに対する溝の回転がその機構を閉鎖状態に引っ張る機構を挙げることができる。
【0024】
従来の凍結手術システムでは、接続ポートは互いに電気的に連絡し得る。典型的には、これは、各接続ポートが、それと電気的に連絡しているハウジング内又はハウジング部内に組み込まれているか、又は取り付けられているためである。これに代わって、接続ポートは、他のいくつかの手段によって、例えば、機器筐体の一部のような別の導電性要素への相互接続によって、又は電気回路を通じて、電気的に接続され得る。
【0025】
接続ポートは、接続ポート群に構成されて、凍結プローブ群と接続してもよい。接続ポート群は、それらの対応する凍結プローブが、ポートに接続されたときに、互いから電気的に分離される接続ポートの集合である。
【0026】
本願に記載する接続ポートはハウジングの一部であってもよく、ハウジング自体は、典型的には、少なくとも第1ハウジング部及び第2ハウジング部を備え、各ハウジング部は接続ポートを有する。それらのハウジング部はともに接続されて、複数の接続ポートを備えた、単一体のハウジング又はマニホルドを形成し得る。これに代わって、ハウジング部は分離されていてもよい。
【0027】
そのようなマニホルドは本発明のさらなる実施形態をなし、この実施形態は、本願に記載するように複数の接続ポートを備え、各接続ポートは本願に記載するように他のものから電気的に分離されている、凍結手術システム用の単一体のマニホルドを提供する。
【0028】
接続ポート同士が電気的に接続されている場合、これは、1つの導電性単一体ハウジング又はマニホルドの一部であるか、又はそれらのハウジング又はマニホルドに接続されている結果であり得る。これに代わって、ハウジング部同士は、他のいくつかの手段によって、例えば、機器筐体の一部のような別の導電性要素への相互接続によって、又は電気回路を通じて、電気的に接続されていてもよい。典型的には、マニホルドは少なくとも2つの接続ポートを備えるが、例えば4個、6個、8個、10個、12個又はそれ以上のポートを備えてもよい。
【0029】
マニホルドは、典型的にはMRI磁石から遠隔で使用するための制御システムの一部であってもよい。そのような制御システムは、MRI磁石に近接して動作する影響から遮蔽されていない構成要素をさらに備えていたり、又はその機能が、マイクロプロセッサ、コンピューターメモリー、ディスクドライブなどの磁気記憶装置などのように、MRIに接近していることにより悪影響を受けたりすることがある。
【0030】
有利には、マニホルドは、凍結プローブのような複数の外科用器具が、MRI手術室低温流体供給ラインを通じて、低温流体供給部に流体連通されることを可能にするように、使用時に手術室内のMRI磁石の近位に(ここではMRI感受性の機器は悪影響を受けるであろう)配置可能である分離したコネクタインタフェースの一部として提供され得る。この構成は、MRI磁石によって悪影響を受けることがある凍結手術システムの一部を分離し、それらの一部が磁石から遠隔の制御室に配置されることを可能にする。
【0031】
マニホルドは、そこから接続ポートを凹設することができる平坦面を備えてもよい。マニホルドはまた、その内部にチャネルとして画定され、かつ接続ポート低温流体開口と流体連通したマニホルド低温流体供給ラインも備え得る。1つの好適な構成において、マニホルドは、すべての接続ポートに対して共通な一つの共通マニホルド低温流体供給ラインを備える。これに代わって、マニホルドは2つ以上のそのような供給ラインを備えてもよい。各接続ポートは、低温流体供給源からの低温流体が凍結プローブ流体連通ラインによって運ばれるように、マニホルド低温流体供給ラインに流体連通されている。マニホルドには1つ以上の低温流体供給ラインによって低温流体が供給される。
【0032】
さらなる実施形態において、従って、例えば手術室内において、1つ以上の低温流体供給部を1つ以上の凍結プローブに接続するための凍結手術システム用コネクタインタフェースが提供され、各凍結プローブはプローブシャフトと、凍結プローブを接続ポートに結合するための近位結合器とを有する。コネクタインタフェースは、接続ポート群に構成されてもよい複数の接続ポートであって、各接続ポートはニードルを低温流体供給部と流体連通させるために対応する凍結プローブの近位結合器に接続可能である、接続ポートと、各凍結プローブ近位結合器を、接続ポート群のそれぞれの接続ポートに結合されたときに、他のすべての凍結プローブ近位結合器から電気的に分離するように構成された複数の電気的アイソレータと、接続ポートと流体連通している1つ以上の低温流体供給ラインと、手術室低温流体供給ラインに接続し、かつ1つ以上の低温流体供給ラインを低温流体供給部と流体連通させるための手術室低温流体供給ライン結合器とを備える。
【0033】
さらなる実施形態では、1つ以上の凍結プローブを低温流体供給部に接続するための凍結手術システム用コネクタインタフェースが提供され、各凍結プローブはプローブシャフトと、凍結プローブを接続ポートに結合するための近位結合器とを有する。コネクタインタフェースは、複数の接続ポートであって、各接続ポートはニードルを低温流体供給部と流体連通させるために対応する凍結プローブの近位結合器に接続可能であり、接続ポートの1つ以上は凍結プローブの近位結合器を接続ポートから絶縁するように構成された電気的アイソレータを備える、接続ポートと、プローブシャフト上の電位を検出及び/もしくは定量化するか、又は、プローブシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的相互作用を検出するように構成された電気回路とを備える。
【0034】
電気回路は、凍結プローブの近位結合器がその各々の接続ポートに接続された場合に、本願に記載するような対応する各凍結プローブシャフトと電気的に連絡するように構成されたセンサーを備えてもよい。
【0035】
好適な構成において、接続ポート及び低温流体供給ラインは上述したようにマニホルドとして構成される。
電気的アイソレータは、概して、第1凍結プローブシャフトが第2凍結プローブシャフトから実質的に電気的に分離されるように、第1凍結プローブの近位結合器を第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成されている。電気的アイソレータはこれを幾つかの方法で実施してもよい。例えば、接続ポートを互いに電気的に分離することによって、例えば、接続ポートを備えるハウジング部を互いに分離することによって、又は接続ポートをハウジング部から分離することにより、又は近位結合器を接続ポートから分離することによって行うことができる。また、これらのアプローチの任意の組み合わせを用いてもよい。
【0036】
接続ポート同士が電気的に接続している場合(例えばポートが単一体ハウジング又はマニホルドの一部である場合)、電気的アイソレータは、好適には、近位結合器をポート間の電気的接続から分離するように構成されている。これは、例えば、接続ポートが、ポートを近位結合器から電気的に分離するように構成された電気的アイソレータ(例えば、電気的分離スリーブなど)を備えるとき、又は近位結合器が接続時に近位結合器を接続ポートから分離するように構成された電気的アイソレータを備える場合に達成され得る。接続ポートが電気的アイソレータを備えるとき、これは、好適にはスリーブの形態にあり、接続ポートを近位結合器から、それらの接続時に分離する。好適には、スリーブは、接続ポートの外壁を近位結合器から、それらの接続時に分離する。好適には、スリーブは、対応する接続ポートの内表面積の相当部分を覆う。
【0037】
分離スリーブは、ガラス繊維強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの非導電性ポリマーのような電気絶縁性材料を含む。しかしながら、多くの種類の電気絶縁性材料が使用に適し得る。
【0038】
典型的には、すべてのポートは、すべての結合器、よってすべてのプローブシャフトが互いから分離されるように、電気的アイソレータを備える。
本願に記載する電気的アイソレータ(例えば分離スリーブなど)は不連続であってもよく、例えば、それらの電気的アイソレータは、以下にさらに記載するように、対応する接続ポートに接続された近位結合器に関連する電気信号の測定を可能にするため、又はセンサーが近位結合器における電位、抵抗、もしくは電流を検出及び/もしくは定量化するのを可能にするため、又は凍結プローブのシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気抵抗を測定するために、開口部のような不連続部を備える。
【0039】
接続ポートが弁を備える場合には、近位結合器は任意で弁から電気的に分離される。本願に記載するような弁及び近位結合器の双方が、電気的アイソレータによって、好適には同一の電気的アイソレータによって、接続ポート間の電気的接続から電気的に分離されることが好適である。そのような電気的アイソレータは、好適には、接続ポートの外壁を近位結合器及び弁の双方から分離するスリーブの形態にある。従って、スリーブは、第1凍結プローブの近位結合器が第1接続ポートに接続される場合に、電気的アイソレータが近位結合器に接続された流量制御弁と第1接続ポートの壁との間に配置されるように配置され得る。
【0040】
凍結プローブシャフトを互いから電気的に分離するために、凍結プローブの近位結合器が近位結合器を接続ポートから電気的に分離するように構成された電気的アイソレータを備えた、本願に記載する凍結プローブを提供することも可能である。従って、本発明のさらなる実施形態は、導電性材料を含むプローブシャフトと、ニードルを低温流体の供給源と流体連通させるために凍結プローブを接続ポートに結合するための近位結合器とを有する凍結プローブを提供する。凍結プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、近位結合器は、例えば、近位結合器を接続ポートから分離することによって、凍結プローブの近位結合器を接続時に第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成された電気的アイソレータを備える。
【0041】
凍結プローブシャフト内のヒータ及び温度センサーのような電気的構成要素は、典型的には、凍結プローブ自体から遠隔にある供給部から電流を受容する。凍結プローブシャフト又は近位結合器における電位又は他の電気信号の存在を検出及び定量化することができ、また凍結プローブ内のこれらの電気的構成要素とプローブシャフトとの間における望ましくない短絡のような電気的相互作用の存在を検出及び定量化することができることは有益である。従って、本願に記載するシステムは、以下にさらに記載するように、第1凍結プローブもしくは第2凍結プローブの近位結合器における電位もしくは他の電気信号を検出及び/もしくは定量化するか、又は凍結プローブのプローブシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間における電気的相互作用を検出するように構成された電気回路を有してもよい。電気回路は、例えば、以下でもさらに説明するように、接続ポートから電気的に分離され、かつ近位結合器と電気的に接続した導電性プローブを備えることができる。
【0042】
よって、別の態様において、凍結手術システムは、プローブシャフト内に電気的構成要素を有する少なくとも1つの凍結プローブを備える。この態様では、コネクタインタフェースは、それぞれ対応する凍結プローブの近位結合器に接続可能な1つ以上の接続ポートを有する。電気測定システムは各接続ポートに接続され得る。電気測定システムは、プローブシャフトに関連した電気信号を検出することができる。システムはまた、電気測定システムによって検出された電気信号に基づいて、プローブシャフトが電気ヒータに電気的に接続されているかどうかを検出するように構成された制御システムも含んでいる。
【0043】
さらなる態様において、コネクタインタフェースは、それぞれが対応する接続ポートに電気的に結合される複数の電気抵抗測定システムを備える。各電気抵抗測定システムは、電気ヒータと、対応する接続ポートに接続された対応する凍結プローブのプローブシャフトとの間の電気抵抗を測定するように構成され得る。各電気抵抗測定システムは、対応する凍結プローブの少なくとも一部と接触することによって、対応する各凍結プローブのプローブシャフトと電気的に接続された導電性抵抗測定要素を有する。
【0044】
よって、さらなる態様は、導電性材料を含むプローブシャフトを有する凍結プローブと、プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、近位結合器は凍結プローブを低温流体供給源と流体連通させるための接続ポートによって受容され、かつその接続ポートに結合するように構成されていることと、プローブシャフト上の電位又はシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的接続を検出及び/又は定量化するように構成された電気的センサーとを含む凍結手術システムを提供する。
【0045】
アプローチは、電気的アイソレータを備えた、凍結手術システム、ニードル、マニホルド、及び接続インタフェースのような上述した本発明の実施形態及び態様との使用に特に適している。よって、さらなる実施形態は、プローブシャフトにおける電位又は他の電気信号を検出及び/もしくは定量化するか、又は凍結プローブのシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的接続を検出及び/又は定量化するように構成された1つ以上のセンサーを備えた、本願に記載する凍結手術システム、凍結プローブマニホルド、及び接続インタフェースを提供する。
【0046】
好都合なことに、そのようなセンサーは、本願に記載するように凍結プローブの近位結合器における電位又は他の電気信号を検出及び/又は定量化するように構成されている。この目的のためのセンサーシステムは、1つ以上のセンサーを備え、また電流、抵抗、又は電圧を測定するための電気回路及び/又は凍結プローブシャフトにおける電位又はシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間における短絡を示す信号の存在を判断するように構成された1つ以上の制御システムを備えてもよい。制御装置は、例えば、これらのいずれか、又は双方をエラー状態として報告してもよく、かつ/又は1つ以上のニードルの電気的構成要素を停止させてもよい。
【0047】
そのようなセンサーは、凍結プローブシャフトと電気的に連絡するように構成され得る。1つのアプローチにおいて、センサーは、対応するプローブシャフトに電気的に結合されてプローブシャフトの電気信号を測定する導電性プローブを備える。プローブは、好適には、結合器に触れることなどにより直接的に、又は結合器と電気的に接触した弁に触れることなどにより間接的に、近位結合器と電気的に接続している。プローブは、好適には接続ポートから電気的に分離されている。
【0048】
一実施形態において、プローブは、ばね付きポゴピン(spring loaded pogo pin)によって、弾性的に付勢され、結合器と直接的又は間接的に電気的に連絡した状態に保持された導電性ボール又は導電性ベアリングとすることができる。
【0049】
典型的には、センサーは、ピンにおける電気信号の測定のため、又はピンとニードル内の電気的構成要素との間の望ましくない回路を検出し、かつ/又は定量化するための回路構成に接続して、プローブシャフトにおける望ましくない電気信号を検出するためのシステムを提供するか、又はニードルとプローブシャフトの電気的構成要素と間の短絡を検出する。
【0050】
さらに特に好適な実施形態は、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブはそれぞれ、プローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料を含み、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するための低温流体を受容するように構成されているプローブシャフト、及びプローブシャフトと電気的に連絡している近位結合器を備えることと、第1凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第1接続ポート、及び第2凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、第1接続ポート及び第2接続ポート内にある電気的分離スリーブとを含み、電気的分離スリーブは、第1凍結プローブシャフトが第2凍結プローブシャフトから実質的に電気的に分離されるように、第1凍結プローブの近位結合器を第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成されている、凍結手術システムを提供する。
【0051】
さらに好適な実施形態は、複数の凍結プローブと、各凍結プローブは導電性材料を含むプローブシャフトを有し、プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、各近位結合器は接続ポートによって受容されて、その接続ポートに結合するように構成されていることと、凍結プローブの各近位結合器を他のすべての凍結プローブ結合器の接続ポートから電気的に分離するように構成された、各接続ポート内における電気的分離スリーブとを含む、凍結手術システムを提供する。
【0052】
特に好適な実施形態は、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブはそれぞれ、プローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料を含み、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するための低温流体を受容するように構成されているプローブシャフト、及びプローブシャフトと電気的に連絡している近位結合器を備えることと、第1凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させるために第1凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第1接続ポート、及び第2凍結プローブを低温流体の供給源と流体連通させるために第2凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、第1接続ポートは第2接続ポートと電気的に連絡していることと、第1凍結プローブの近位結合器を第1接続ポートと第2接続ポートとの間の電気的接続から電気的に分離するように構成された、接続ポート内における電気的分離スリーブとを含む、冷凍アブレーション手術システムを提供する。
【0053】
さらに特に好適な実施形態は、凍結プローブ群に構成された複数の凍結プローブと、凍結プローブ群中の各凍結プローブは導電性材料を含むプローブシャフトを有し、プローブシャフトは近位結合器と電気的に連絡しており、各近位結合器は接続ポートによって受容されて、その接続ポートに結合するように構成されていることと、接続ポートは凍結プローブ群内の凍結プローブのそれぞれ他の接続ポートと電気的に連絡していることと、凍結プローブ群内の凍結プローブの各近位結合器を凍結プローブ群内の凍結プローブの他のすべての凍結プローブ結合器の接続ポートから電気的に分離するように構成された各接続ポート内における電気的分離スリーブとを含む、凍結手術システムを提供する。
【0054】
さらに特に好適な実施形態は、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブと、第1凍結プローブ及び第2凍結プローブはそれぞれ、プローブシャフトであって、各プローブシャフトは導電性材料を含み、かつ患者の組織を冷却及び/又は凍結するための低温流体を受容するように構成されているプローブシャフト、及びプローブシャフトと電気的に連絡している近位結合器を備えることと、第1凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第1接続ポート、及び第2凍結プローブの近位結合器を受容し、その近位結合器に接続するように構成された第2接続ポートと、第1凍結プローブシャフトが第2凍結プローブシャフトから実質的に電気的に分離されるように、第1凍結プローブの近位結合器を第2凍結プローブの近位結合器から電気的に分離するように構成された、各接続ポート内における電気的分離スリーブとを含む凍結手術システムを提供する。
【0055】
1つ以上の例の詳細は、添付の図面及び以下の記載において説明する。他の特徴、目的及び利点は、それらの記載、図面、及び特許請求の範囲から明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】限定されない例示的実施形態による磁気共鳴イメージング(以下、「MRI」)誘導凍結手術システムの概略図。
【図2A】限定されない例示的実施形態による図1のMRI誘導凍結手術システムとの使用に適した可動カート及び制御システムの接続を示す概略図。
【図2B】限定されない例示的実施形態による可動カートの斜視図。
【図3】限定されない例示的実施形態による図2Bの可動カートのポートへ接続可能な凍結プローブの正面図。
【図4】図3の凍結プローブの部分4の正面断面図。
【図5A】結合器がハウジングから電気的に分離される方法、及びニードルにおける電位が測定される方法の簡略図。
【図5B】結合器がハウジングから電気的に分離される方法、及びニードルにおける電位が測定される方法の簡略図。
【図5C】結合器がハウジングから電気的に分離される方法、及びニードルにおける電位が測定される方法の簡略図。
【図5D】結合器がハウジングから電気的に分離される方法、及びニードルにおける電位が測定される方法の簡略図。
【図6A】コネクタインタフェースの全体図を示す、トロリー上に搭載されたコネクタインタフェースの簡略図。
【図6B】コネクタインタフェースの側面図を示す、トロリー上に搭載されたコネクタインタフェースの簡略図。
【図7】限定されない例示的実施形態による図2Bの可動カートへの図3の凍結プローブの接続を可能にするコネクタインタフェースの分解斜視図。
【図8】凍結プローブが接続されていない、平面8−8に沿って得られた図7のコネクタインタフェースの一部の正面断面図。
【図9】凍結プローブの近位結合器に接続された図5のコネクタインタフェースの斜視図。
【図10】凍結プローブの近位結合器に接続されたコネクタインタフェースを示す、平面10−10に沿って得られた図9のコネクタインタフェースの一部の正面断面図。
【図11】図10のコネクタインタフェースの一部11の拡大図。
【図12】開放位置にある流量制御弁を示す図11のコネクタインタフェースの一部12の拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0057】
凍結手術システムは標的組織(例えば腫瘍)を冷凍焼灼(cryoablating)するために用いることができる。典型的には、そのようなシステムは、1つ以上の凍結プローブ、1つ以上の低温流体供給源60、及び制御装置を備える。低温流体供給源60は、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CO、CF、キセノン及び様々な他のガスのようなガスを供給することができる。本願において、「低温流体」とは、低温(例えば170ケルビン未満)に到達する任意の流体を指し得る。いくつかの限定されない例示的実施形態において、流体は、以下でさらに説明するように、約1000psi(例えば、典型的には約3500psi)を超える圧力に加圧され、ジュール=トムソン膨張することができると、低温(例えば170ケルビン未満)に達することができる。凍結手術システムはまた、1つ以上のセンサー、流量計、タイマー、アナログ/デジタル変換器、有線又は無線通信モジュールなどを有する制御装置も含むことができる。加えて、制御装置はまた、凍結プローブ100に供給される低温流体の流量、温度及び圧力を調節することもできる。
【0058】
凍結手術中に、例えば、外科医は、患者20の解剖学的構造の標的領域又はその付近に凍結プローブ100を配置することによって、患者20の解剖学的構造の標的領域を冷凍焼灼するために1つ以上の凍結プローブを留置し得る。一例において、凍結プローブ100は、ジュール=トムソン効果を利用して冷却又は加熱をもたらす。そのような場合、低温流体は、凍結プローブ100内において高圧から低圧へと膨張する。低温流体の膨張は、凍結プローブ100の先端部付近の組織を冷凍焼灼するために必要な温度又はそれより低い温度を生じる。膨張した低温流体と凍結プローブ100の外壁との間の熱伝達は、アイスボールを形成するため、従って組織を冷凍焼灼するために、用いられ得る。
【0059】
図1は、限定されない例示的実施形態による磁気共鳴イメージング(以下「MRI」と記載)誘導凍結手術システム10の概略図である。図1のシステムは、患者20を収容するためのMRI磁石16を含むMRIスキャナ14を備えた磁気室12を含むことができる。MRI磁石16は開放型又は閉鎖型のものとすることができ、外科医が患者20にアクセスすることを可能にするアクセスポートを備えることができる。MRI磁石16はまた、以下でさらに説明するように、電気システム、制御システム、及び/又は冷凍アブレーションシステムに接続するための、図1の電気接続ライン(実線によって図示)及び/又は機械的接続ライン(破線によって図示)を有することができる。システムはまた、磁気室12から(図2Aに示すように電気的及び/又は磁気的分離物23によって)電気的に(かつ/又は磁気的に)分離された制御室22と、機器室24とを含むことができる。MRIシステムは、外科用器具の挿入の前に患者を撮像して、腫瘍又は患者の腔のような患者の関心領域を可視化するために用いられてもよい。さらに、外科用器具を患者内部の意図した位置へ誘導するために挿入中に撮像が実施されてもよい。加えて、撮像は、挿入後及び手術中、並びに手術後に実施されてもよい。
【0060】
引き続き図1について、限定されない例示的実施形態において、接続ラインは、患者20の内部に挿入可能な凍結プローブのような1つ以上の外科用器具32において終了し得る。従って、いくつかのそのような例において、システムは、1つ以上の外科用器具32,34,36を磁気室12の外部に(例えば、制御室内又は機器室内に)配置され得る冷凍アブレーションシステムの他の構成要素に接続できるようにするために、磁気室12の内部に配置されたコネクタインタフェース30を備え得る。例えば、システムは、制御システム40を外科用器具32に対して動作可能に接続するように、制御室から磁気室12へ延びる電気接続ライン及び流体連通ラインを備え得る。コネクタインタフェース30は、いくつかの有利な実施形態では、複数の外科用器具32が磁気室12の外部に(例えば制御室内に)配置された制御システム40に直接的又は間接的に(例えば、電気的に、かつ/又は流体が流れるように)接続されることを可能にするために、磁石の近位に配置されたカート50(静止していてもよいし、又は可動であってもよい)上に設けられ得る。例示した実施形態では、カート50は可動カートである。
【0061】
制御システム40と外科用器具32との間の電気的接続及び流体連通について、例示的実施形態に従って説明する。制御システム40は、電気接続ラインの第1組54によって、磁気室12の外部に位置する接続箱52に電気的に接続され得る。さらに、接続箱52は、磁気室12の外部(例えば機器室内)に位置する電気機器及び/又はイメージング機器57(イメージングルーター及び電気的フィルタなど)に接続するための電気接続ラインの第2組56を含むことができる。電気接続ラインの第3組58は、電気機器及び/又はイメージング機器を磁気室12の内部に位置するコネクタインタフェース30及び/又は可動カート50に接続し得る。接続箱52は、磁気室12内の構成要素と、電気室内及び/又は制御室内の構成要素との間の取り外し可能な電気的接続を可能にすることができる。
【0062】
図1を再度参照すると、いくつかの例において、システムは凍結手術手技(例えば冷凍アブレーション)を実施するために用いられてもよい。従って、いくつかの例において、システムは1つ以上の低温流体供給源60を備えてもよい。低温流体供給源は、極低温(cryogenic)の温度及び圧力にある流体を外科用器具32(例えば凍結プローブ)に提供することができる液体容器又はガス容器とすることができる。低温流体供給源は、アルゴン、窒素、空気、クリプトン、CF、キセノン又はNOのような冷却ガスであり得る。
【0063】
図1から分かるように、低温流体供給源は、磁気室12の外部に配置されており、かつ流体連通ラインの第1組62によって制御システム40に流体連通可能である。制御システム40は、次いで、流体連通ラインの第2組64及び流体連通ラインの第3組66によってコネクタインタフェース30及び/又は可動カート50に流体連通され得る。流体連通ラインの第4組68は、外科用器具32(例えば、凍結プローブ)をコネクタインタフェース30及び/又は可動カート50に流体連通することができる。流体ラインは、可撓性を有し、かつ/又は取り外し可能であり得、かつ通過する流体の圧力を調節するための他の流体構成要素を備えてもよい。低温流体供給源からの流体は、このように流体連通ラインの組62,64,66,68によって外科用器具32に運ばれ得る。任意で、システムは、磁気室12内に存在する構成要素と制御室内に存在する構成要素との間の流体連通を可能にするように、磁気室12から電気的に分離された流体連通パネル70を備えることができる。同様に、電気接続パネル72は、磁気室12内に存在する構成要素と制御室及び/又は電気室内に存在する構成要素との間の電気的接続を容易にすることができる。
【0064】
図2A及び図2Bは、それぞれ限定されない例示的実施形態によるシステム10及び可動カート50の概略図である。図2Aを参照すると、可動カート50及び制御システム40の接続が示されている。制御システム40は可動ハウジング80を備えることができる。図2Aに示すように、ハウジングは外部表示装置84を備えてもよい。さらに、コンピュータ(例えばプロセッサ及びメモリ)がハウジング内に収容され、外部表示装置84に動作可能に結合されていてもよい。制御システム40は、外科医によって(例えば、制御システム40に動作可能に結合されたキーボード又はタッチインタフェースのような入力装置を用いて)提供される(例えば、コンピュータ可読プログラム又は命令として提供された)所定の動作条件に従って、MRI誘導凍結手術システム10の動作を制御することができる。外部表示装置84は、実施されている手技における外科用器具の各々の状態に関連するデータ及び他の更新データを表示するために用いることができる。さらに、外部表示装置84は、特定の患者20の医療記録に関連する情報を提供してもよい。制御システム40はまた、磁気室12内に位置する可動カート50上に配置されたコネクタインタフェース30に電気的に、かつ流体が流れるように接続するための接続パネル90を備える。接続パネル90は、磁気室12内に配置されたコネクタインタフェース30のポートへ流体が流れるように、かつ/又は電気的に結合され得る複数のポート92を含むことができる。よって、制御システム40は、さらに説明するように、コネクタインタフェース30のポートに接続された各外科用器具の動作を個々に制御することができる。
【0065】
図1に戻って参照すると、システムはまた、手術の間に外科医に案内を提供するように患者20の解剖学的特徴を表す画像を表示するために、MRIスキャナ14に動作可能に結合され、かつ磁気室12内に配置されたMRI表示装置86も備える。MRI表示装置86は、機器室内の電気的構成要素及び/又はイメージング構成要素、及び制御室内に位置する制御システム40に動作可能に結合され得る。そのような構成は、外部表示装置84上に表示された画像と同一の画像を表示してもよいし、又はシステム全体の動作条件に関連する情報を含んでいてもよい。そのような場合、有利には、MRI表示装置86は、外科医が、例えば手術工程の進行を監視するための所望の画像、MRIの案内に関連する画像、及び/又は1つ以上の外科用器具32に関連する現在の情報を選択できるようにしてもよい。任意で、外科手技の様々な態様を同時に可視化できるようにするために、磁気室12内に2台以上の表示装置を備えてもよい。
【0066】
以前に記載したように、外科用器具は、限定されない例示的実施形態において凍結プローブ100とすることができる。図3は、1つのそのような凍結プローブ100の正面図であり、また図4は、図3の凍結プローブ100の正面断面図である。図3及び図4を参照すると、凍結プローブ100は長尺状本体を備えることができる。凍結プローブ100の構成要素はプローブシャフト102内に位置し得る。凍結プローブはクライオニードル(凍結針)とすることができ、その場合、クライオニードルの構成要素はトロカールの内部に配されていてもよい。プローブシャフト102は、留置中に患者20の組織を貫通するために凍結プローブ100の遠位区域106に配置された遠位作用先端部104において終了し得る。凍結プローブがクライオニードルとして構成されている実施形態において、遠位作用先端部104は患者の皮膚を貫通することができる。代替実施形態において、凍結プローブは、可撓性プローブとすることができ、カテーテルによって挿入されてもよい。近位結合器108は、コネクタインタフェース30、制御システム40及び/又は低温流体供給源60に対する凍結プローブ100の接続を容易にすることができる。
【0067】
プローブシャフト102は、患者20の組織内における留置を可能にするために実質的に細い横断面のものとすることができる。一例において、凍結プローブは、約2.1ミリメートルのプローブシャフト102の外径を有するクライオニードルであり得る。プローブシャフト102の他の寸法も企図される。例えば、プローブシャフト102は、約1.5ミリメートル〜約2.4ミリメートルの外径を有することができる。加えて、凍結プローブがクライオニードルである実施形態では、遠位作用先端部104は、軟組織を貫通するために、(例えば凍結プローブ100の近位部分と比べて)可撓性となるように、しなやかな材料から製造され得る。これに代わって、凍結プローブの相当部分は、全体的に可撓性であることができ、患者の皮膚を穿通しなくてもよく、その中心軸について所望の角度だけ可撓(屈曲可能)であってもよい。
【0068】
図4に見られるように、凍結プローブ100は、遠位作用先端部104に高圧低温流体を提供するために、ほぼその長さに沿って延びる低温流体供給管112を備える。低温流体供給管112は、プローブシャフト102内に同軸上に/同心状に配置され得る。低温流体供給管112は、遠位区域106上においてプローブシャフト102の外面上にアイスボールを形成するために低温流体を供給するように構成され得る。一部の場合には、低温流体供給管112は、毛細管とすることができる。
【0069】
引き続き図4を参照すると、いくつかの例において、凍結プローブ100は極低温冷凍機(cryocooler)を備える。例えば、例示した例では、低温流体供給管112はジュール=トムソンオリフィス114において終了し得る。ジュール=トムソンオリフィス114から退出する低温流体が膨張室内へ膨張できるようにするために、ジュール=トムソンオリフィス114は遠位作用先端部104の近くに配置され得る。従って、低温流体供給管112を通じて供給された高圧低温流体は、ジュール=トムソンオリフィス114を通って退出し、膨張室中で膨張する。低温流体が膨張室内で膨張すると、低温流体は急速に冷えて、遠位作用先端部104の外面上に異なる形状及び/又は大きさのアイスボールを形成する。低温流体の膨張は、膨張時に低温流体が入来する低温流体より低温になるようにすることができる。ジュール=トムソンオリフィス114のような例示的な極低温冷凍機が示されているが、低温デュワー瓶(cryogenic dewars)、スターリング型冷凍機(Stirling−type cooler)、パルス管冷凍機(pulse−tube refrigerator:PTR)、及び/又はギフォード=マクマホン(GM)冷凍機(Gifford−McMahon cooler)のような他の種類の極低温冷凍機が本開示の範囲内において企図されることが理解されるはずである。さらに、上記で簡単に述べたように、冷却に用いられ得る低温流体としては、アルゴン、液体窒素、空気、クリプトン、CF、キセノン、又はNOが挙げられる。
【0070】
いくつかの有益な実施形態において、遠位作用先端部104の外面は、患者の組織を効果的に凍結させるために金属のような熱伝導性材料で製造され得る。いくつかのそのような例において、遠位作用先端部104の外面はステンレス鋼又はインコネル620とすることができる。遠位作用先端部104と患者組織との間の熱交換を可能にする他の伝導性金属及び合金が本開示の範囲内で企図される。加えて、プローブシャフト102の相当部分は金属材料を含んでいてもよい。いくつかのそのような例示的実施形態において、プローブシャフト102は導電性材料を含むことができる。さらに、近位結合器108はまた、対応するプローブシャフト102と電気的に連絡するように、導電性構成要素(例えば近位ピン111の一部)を有することができる。
【0071】
図4を再度参照すると、いくつかの例において、ヒータ116は、組織の解凍及び/又は焼灼(cauterizing)を容易にするために、任意でプローブシャフト102内に備えられ得る。いくつかのそのような例において、ヒータ116は、凍結した組織を解凍して組織からの凍結プローブ100の解放を容易にするように、冷却及びアイスボールの形成後に操作され得る。この例示的実施形態において示されるように、電気ヒータ116は、凍結プローブ100の遠位区域106の加熱を容易にするように、低温流体供給管112及びプローブシャフト102と同軸上に備えられ得る。これに代わって、電気ヒータ116は、凍結プローブ100の遠位区域106を加熱するように、凍結プローブ100の他の箇所に配置されることが可能である。電気ヒータ116は抵抗ヒータ116とすることができ、電気ヒータ116は電気ヒータ116を通る電流の流れ及び電気ヒータ116の電気抵抗に比例する熱を発生する。そのような場合、以前に言及したように、制御システム40(図2Aに図示)は、凍結プローブ100内の電気ヒータ116への電流の流れを供給及び/又は調節することができる。
【0072】
図4に示した実施形態において、電気ヒータ116は、低温流体供給管112のまわりで、らせんコイル(例えば約50回巻き〜約200回巻き)に巻回された金属ワイヤ(例えばチタン、銅及び/又はニクロムのような合金)を備える。例えば、ワイヤは、ワイヤの隣接するコイル間においてごくわずかなピッチで巻回され得る。加えて、ワイヤは、低温流体供給管112の外面と実質的に接触することができる。ヒータ116は、高い抵抗を有する材料を含んでいてもよい。例えば、いくつかの有益な実施形態において、ヒータ116は、電流が通過すると熱が発生するように正の電気抵抗係数を有し得る。一対のリードワイヤが、ヒータ116のワイヤの終端部に取り付けられて、ヒータ116を制御システム40に電気的に接続し、かつ電流をヒータ116に供給し得る。いくつかのそのような例において、リードワイヤ、終端部及びヒータ116のワイヤは、低温流体供給管112に結合又は他の場合には取り付けられてもよく、プローブシャフト102(導電性であってもよい)を電流が流れるヒータ116から電気的に分離するために、プローブシャフト102の内面120から離間され得る。
【0073】
凍結プローブ100のさらなる態様は、温度の監視及び/又はその制御を可能にし得る。例えば、遠位作用先端部104は、温度を感知するための少なくとも1つの熱センサーを含むことができる。さらに、遠位作用先端部104は、凍結手術手技中に例えば外科医による凍結プローブ100の操作を容易にするために、近位ハンドルを備えることができる。近位ハンドルに対する電気的制御及び/又は手動制御は、遠位作用先端部104の手動制御を提供し、制御システム40及び/又は低温流体供給源と選択的に、かつ制御可能に、通信することによって、オン/オフ、加熱、冷却、並びに加熱及び冷却の所定のサイクルのような機能を可能にし得る。さらに、電気システムはまた、凍結プローブ100が制御システム40に電気的に接続されているかどうかの検出を可能にしてもよい。
【0074】
図1に関連して以前に記載したように、本願に記載するシステム、本願に記載するMRI誘導冷凍アブレーションシステム、及び/又はそれらの特定の構成要素は、手術中に、患者への凍結プローブの挿入を誘導するための撮像を可能にする磁気共鳴イメージング(MRI)システムに近接して配置可能である。例えば、凍結プローブは、可動カート50からの電気接続ラインの第4組59に接続され、電気接続ラインの第4組59は次にコネクタインタフェース30に接続され得る。図1において、外科用器具のうちの1つが接続ライン59によって可動カート50に接続されているように示されているが、実質的にすべての外科用器具が個々の接続ライン59によって可動カート50に接続可能であってもよい。
【0075】
本願の凍結プローブ、並びにコネクタインタフェースは、MRIシステムによって発生した磁気共鳴(MR)信号に曝露されたときに反応効果を生じるように構成された構成要素を含んでもよい。例えば、プローブシャフト102の金属材料は、それに関連する電界又は磁界を発現することがある。これに代わって、ヒータ116は、MRIシステムに関連する磁界(例えばMR磁石によって発生した磁界)とともに使用された(又は磁界に曝露された)結果として力を生じることがあり、低温流体供給管112とのその取り付け(溶着又は結合)から外れる場合がある。これはヒータ116とプローブシャフト102との間に望ましくない物理的接触又は電気的接触(例えば短絡)をもたらし得る。
【0076】
さらに、もし2つ以上の凍結プローブが電気的に接続されると、そのような短絡は患者20の神経を刺激するのに十分な電流を生じることがあり、意図しない影響をもたらすことがある。従って、本開示のいくつかの有益な例において、凍結プローブは、互いから電気的に分離され得る。さらに、本開示は、電気信号を検出し、それによりヒータ116とプローブシャフト102との間の電気的接触(例えば短絡)を示す付加的な情報を提供するために(感知装置210に類似した)電気測定システム420を提供する。
【0077】
図5Aは、本発明によるコネクタ装置(connector arrangement)の簡単な表示である。この装置では、2つの凍結プローブ219は、個々のハウジング216,217内の接続ポート215にそれぞれ接続されている。接続ポートはハウジングと電気的に連絡しており、それらのハウジング自体は電気的接続218を有している。示したように、接続ポートは容器として作用するレセプタクルを指してもよい。よって、接続ポートの壁は境界として作用し、近位結合器108、絶縁スリーブ、及び流量制御弁の一部を収容するための中空空間を画定する。これに代わって、接続ポートは、雌型レセプタクルの代わりに、近位結合器108上の相補的な雌型コネクタと係合する雄型コネクタであってもよい。
【0078】
プローブシャフト208及びハンドル装置207を有する凍結プローブ219は、流体連通ライン205を通じて、近位結合器202に接続され、ハウジング部216,217内の接続ポート215に接続される。結合器がない状態のポート及びハウジングを図5Dの平面図に示す。
【0079】
低温流体は、マニホルド205を通じて流体連通ラインへ、さらにそこから凍結プローブ219へ提供される。凍結プローブ219から、低温流体は大気中に排出されるか、又は別の接続を通じてシステムに戻されてもよい。凍結プローブシャフト208及び流体連通ライン205の双方は導電性である。結合器202、この場合には、ねじ付きユニオン(threaded union)は、接続ポート215間に配置されたスリーブ204の形態にある電気絶縁性部材によってハウジング部216から電気的に絶縁されており、ユニオン216は、凍結プローブを互いから電気的に絶縁している。図5Bは、接続ポートが共通ハウジング200内に配され、2つのハウジング部は共通ハウジングの一部である同様の構成を示している。
【0080】
図5Cは、ニードルは絶縁スリーブ204によって互いに分離されているが、感知装置225,210,211,212,213は、結合器202、よってプローブシャフト208における電位を測定するように配されている、本発明のさらなる実施形態を示している。この場合、感知装置は、ばね212によって結合器202に対して保持された鋼球210であり、この装置はねじ山付きキャップ214内に保持されており、ねじ山付きキャップ214は感知装置をハウジングから、従って他のニードルから絶縁している。接続部213は、結合器、従ってニードルにおける電位差を測定するための電気回路に接続されている。回路は、ニードルの電気的構成要素とプローブシャフトと間の抵抗を測定するように容易に適合され得る。これは望ましくない短絡を感知するために用いられ得る。
【0081】
図6Aは、台車508上に搭載されたコネクタインタフェース513の全体図を示している。台車の底部の車輪502は可動性を与え、システムの他の部分をMRIから遠隔に残したまま、台車及びインタフェースをMRI磁石のすぐ近くに配置できるようにしている。コネクタインタフェースは台車の上部のプラットフォーム501上に載っている。コネクタインタフェース513は、前面514上にマニホルド504を有する筐体503を備える。マニホルドは6つの接続ポート505を備え、この場合には、接続ポート505は6つの電気ポート506から分離されている。接続ポート505は、各々の凍結プローブの近位コネクタをマニホルドに接続し、手術室低温流体供給ライン507によってコネクタインタフェースに供給された低温流体が凍結プローブ509に送給されることを可能にする。電気ポート506は、凍結プローブ内の電気的構成要素を凍結プローブ電気ライン511に接続する。
【0082】
図6Bは、コネクタインタフェースの側面図を示している。この図は、加えて、マニホルド504に接続された凍結プローブ509を示している。流体連通ライン510は近位結合器(図示せず)によって接続ポートに接続している。電気ライン511は、流体供給ラインと並んで束ねられて、凍結プローブの電気的構成要素を電気ポート506においてマニホルドに接続する。電気ポートは、内部電気ライン515を通じて、手術室電気ライン517と接続され、そこから制御システムに接続される。センサー電気ライン518は、センサー(図示せず、図5C参照)を電気的センサーライン516及び電気的センサー手術室ライン519に接続し、それらのライン516,519はセンサーを、プローブシャフトが電気ヒータに電気的に接続されているかどうかを検出し、かつ電位が凍結プローブシャフト上に存在するかどうかを検出するように構成された制御システムに接続する。
【0083】
図7は、限定されない例示的実施形態による図2Bの可動カート50に対する図3の凍結プローブ100の接続を可能にするコネクタインタフェース400の分解斜視図であり、一方、図8は図7のコネクタインタフェース400の一部の正面断面図である。コネクタインタフェース400は、コネクタインタフェース30に実質的に類似しており、磁気室12内に配置可能な可動カート50上に備えられ得る。コネクタインタフェース400は、凍結プローブ100に接続するための接続ポート404を有するマニホルド402の形態にあるハウジング部を含む。マニホルド402は、接続ポートが凹設され得る平坦面406を備えることができる。図8に見られるように、マニホルド402は内部にチャネルとして画定された低温流体供給ライン409を備える。1つの有利な実施形態において、マニホルド402は、すべての接続ポートに対して共通な単一の共通低温流体供給ラインを備えてもよい。これに代わって、マニホルド402は、2つ以上の低温流体供給ラインを備えてもよい。低温流体供給源60からの低温流体(図1で最もよく見える)が流体連通ラインの第1組、第2組、第3組、及び第4組62,64,66,68によって低温流体供給ライン409に運ばれる(図6参照)ように、各接続ポート404は低温流体供給ライン409に流体連通され得る。次に、低温流体供給ライン409は、低温流体を対応する接続ポート404に接続された凍結プローブ100の低温流体供給管112(図4で最もよく見える)に供給する。
【0084】
本開示の態様において、図7及び8に関連して、コネクタインタフェース400は、それに接続可能な2つ以上の凍結プローブを電気的に分離することができる。従って、図7及び図8に示したように、その対応する接続ポート404に接続された各凍結プローブ100をそれらの対応する接続ポートに接続された他の凍結プローブから電気的に分離するために、各接続ポート404は、電気絶縁性材料を含む分離スリーブ410(スリーブ204に類似)を有し得る。分離スリーブ410は、各凍結プローブ100が対応する接続ポート404に接続されたときに、分離スリーブ410が、接続ポート404に挿入された近位結合器108と対応する接続ポート404の壁412との間に配置されるように、配置されている。いくつかの有益な実施形態において、分離スリーブ410は、接続ポート404の壁412の相当な表面積を覆うことができる。例えば、分離スリーブ410は、接続ポート404の壁412の内表面積の約90%〜約99.9%を占めることができる。分離スリーブ410は、以下でさらに説明するように、対応する接続ポート404に接続された近位結合器108のプローブシャフト102に関連する電気信号の測定を可能にするための開口部を有することができる。
【0085】
いくつかの例示的実施形態において、分離スリーブ410の電気絶縁性材料は非導電性ポリマーである。有利には、いくつかのそのような場合において、ガラス繊維強化ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を用いることができる。しかしながら、多くの種類の電気絶縁性材料が使用に適し得る。上記の構成は2つの接続された凍結プローブ間における電気的分離を提供する一方で、いくつかの有益な例では、プローブシャフト102に関連した電気信号を検出し、プローブシャフト102が電気ヒータ116に電気的に接続されているかどうかを判断するために、電気的感知及び/又は電気測定システム420が各接続ポート404に設けられ得る。電気的感知及び/又は測定システム420(感知装置210に類似)は、近位結合器における電位を検出及び/もしくは定量化するか、又は凍結プローブのプローブシャフトと凍結プローブ内の電気的構成要素との間の電気的相互作用を検出するように構成された電気回路とすることができる。
【0086】
図7及び図8は、電気測定システム420の様々な特徴を示している。電気測定システム420は、絶縁スリーブによって分離されている場合であっても、近位結合器108の一部と接触することができる導電性要素を備える。いくつかの例示的実施形態において、近位結合器108の小部分のみが電気測定システムと電気的に接触するのに利用可能であることで、プローブシャフト102に関連した電気信号を測定する能力を依然として提供する一方で、隣接した凍結プローブ間における実質的な電気的分離を提供し得る。例えば、凍結プローブ100が接続ポート404に接続された場合に、近位結合器108の表面積の0.1%〜約10%が、電気測定システム420の構成要素と接触することができる。
【0087】
引き続き図7及び図8において、電気測定システム420は、限定されない例示的実施形態において、複数の電気接続ピン422を含むことができる。各電気接続ピン422は、プローブシャフト102に関連した電気信号を測定するように、対応するプローブシャフト102に電気的に結合され得る。電気接続ピン422は、例示した実施形態では、プローブシャフト102と間接的又は直接的に接触することができる先端部424において終了するポゴピンとすることができる。よってプローブシャフト102の近位結合器108が接続ポート404内に挿入されると、電気接続ピン422の先端部424の直接的又は間接的な接触により、電気接続ピン422はプローブシャフト102と電気的に接続され得る。例示した例では、電気接続ピン422は、さらに以下で説明するように、プローブシャフト102との間接的な接触を有する。各電気接続ピン422は、非導電性プラグ428によって、電気接続ピン422の先端部424が近位結合器108の一部に直接的又は間接的に接触できるようにするのに適当な位置において、コネクタインタフェース400の凹部426内に確実に保持され得る。例示した例では、電気接続ピン422が挿入される凹部426は、接続ポートが凹設される平坦面406に直交する表面430上に配置されている。
【0088】
図7及び図8を引き続き参照すると、電気測定システム420は、分離スリーブ410上の開口に対応する位置において収容され得る複数の導電性ベアリング432を備える。図7及び図8の例示した例では、ベアリングは接続ポート404内又はその一部内に収容された構成要素と接触するように配置されている。例えば、一例において、導電性ベアリング432は、(さらに以下で説明するように)近位結合器108に物理的にかつ/又は電気的に結合された流量制御弁と接触し、それにより対応する凍結プローブ100の近位結合器108と電気的に連絡する。実施形態において、プローブシャフト102は、低温流体供給管112に低温流体を供給し得る流体ラインに物理的に結合され得、流体ラインは導電性であり得る。結果として、プローブシャフト102がMRI場に曝露される場合、プローブシャフト102内に誘導される任意の電流は、導電性の流体ラインによって、近位結合器108のピン111に(及び対応する接続ポートに)伝わり得る。導電性材料から製造された帯状ばね434は、導電性ベアリングの上に挿入されて、導電性ベアリング432を対応する接続ポート404と接触するようにばね付勢する。有利には、帯状ばね434は定荷重バネとすることができる。例示した例では、帯状ばね434の内面は、ベアリング432と流量制御弁300との間の接触と(例えば直径に沿って)反対の位置において、各導電性ベアリングの一部を押し付けている。帯状ばね434の外面は、対応する電気接続ピン422の先端部424が(例えば、それに対応する位置における開口を通って)導電性ベアリング432の位置に対応する位置で、この外面に接触し、かつ/又はこの外面を通過することを可能にし得る。
【0089】
帯状ばね434は導電性であり、電気接続ピン422がほぼ任意の周方向位置において帯状ばね434と接触して電気信号を測定することができるように、分離スリーブ410の実質的な周囲を包囲している。しかしながら、分離スリーブ410が、各接続ポート404内に収容された電気測定システム420からの実質的な電気的干渉を伴うことなく、接続された凍結プローブを互いから電気的に分離することを可能にするために、帯状ばね434は分離スリーブ410の最小限の表面積上に延在する。
【0090】
電気測定システム420は、実質的に導電性である構成要素を含むことができる。例えば、帯状ばね434、ベアリング432及び電気接続ピン422の各々は導電性であり得る。従って、いくつかの例において、分離スリーブ410は、電気的測定を可能にするように、ベアリング432を受容するための開口を有し得る。導電性ベアリング432は、流量制御弁(例えば逆止弁)300のハウジング436(少なくともその一部は導電性である)と接触するように、帯状ばね434によってばね付勢されている。従って、近位結合器108が(以下でさらに説明するように)流量制御弁に接続された場合、近位結合器108及び(近位結合器108と電気的に連絡した)プローブシャフト102はそれぞれ流量制御弁300と電気的に連絡し、ひいては導電性ハウジング436と電気的に連絡する。流量制御弁300(図10及び図11で最もよく見える)及び導電性ハウジング436はそれぞれ、次に、電気接続ピン422に電気的に接続された導電性ベアリング432と電気的に連絡する。よって、プローブシャフト102は、対応する電気接続ピン422に電気的に結合されて、電気接続ピン422に関連する電気信号の測定を可能にする。いくつかの例において、電気測定システム420の構成要素のうちの相当数が導電性であってもよい。例えば、電気接続ピン422、ベアリング432及び帯状ばね434の全体が導電性であってもよく、ステンレス鋼、真鍮又は他の金属及び合金のような材料から製造されていてもよい。加えて、マニホルド402が導電性であってもよい。
【0091】
以前に記載したように、電気測定システム420が、プローブシャフト102に関連する電気信号を測定するためにプローブシャフト102に電気的に結合され得るように、近位結合器108及びプローブシャフト102のような凍結プローブ100の構成要素は導電性であり得る。さらなる態様において、1種以上の電気信号(電圧、電流、抵抗など)を電気測定システム420によって検出することができる。制御システム40は、そのような信号を用いて、それらの信号が「閉」回路を示す場合には、電気ヒータ116及びプローブシャフト102が電気的に結合されているかどうかを検出することができる。これに代わって、電気信号が「開」回路を示す場合には、制御システム40は電気ヒータ116及びプローブシャフト102が電気的に分離されていると判断する。
【0092】
一例において、電気測定システム420は、プローブシャフト102に関連する電圧を測定することができる。明らかなように、電気ヒータ116がプローブシャフト102と短絡していない場合には、電気ヒータ116は(加熱中に供給された電流のために)非ゼロ電圧を有することができるが、プローブシャフト102はゼロ電圧を有し得る。従って、制御システム40は、プローブシャフト102に関連する検出された電気信号(例えばゼロ電圧)に基づいて、プローブシャフト102が電気ヒータ116と電気的に連絡していないと判断することができる。逆に、電気測定システム420がプローブシャフト102の非ゼロ電圧を検出した場合には、制御システム40は、電気ヒータ116がプローブシャフト102と電気的に連絡している(例えば短絡されている)と判断し得る。
【0093】
他の実施形態において、電気測定システム420は、プローブシャフト102に関連する抵抗を測定する。例えば、対応する凍結プローブ100のプローブシャフト102と電気ヒータ116との間の電気抵抗は、電気ヒータ116がプローブシャフト102と電気的接触(例えば短絡)を有しているかどうかを判断するために測定され得る。例えば、試験電圧を電気ヒータ116に供給し、電気測定システム420によって通過する電流を測定することで、電気ヒータ116に関連する電気抵抗を測定することができる。そのような例では、経時的な電気抵抗の変化を制御システム40によって監視して、電気ヒータ116によって生じた温度が所定の温度範囲に従うかどうかを判断することができる。所定の温度範囲は、例えば電気ヒータ116に用いた材料に基づいて既知であってもよい。次に、制御システム40は、そのようなデータを用いて、プローブシャフト102と電気ヒータ116とが電気的に分離されているかどうかを判断し得る。有利なことに、そのような実施形態では、隣接した凍結プローブ同士が電気的に分離されているので、(電気測定システム420による)電気信号の検出、及び(制御システム40による)電気ヒータ116がプローブシャフト102との電気的連絡を有するかどうかの判断を電気ヒータ116の動作(例えば、加熱、解凍など)中、又はMRIシステムの動作中に行うことができる。
【0094】
図9〜図12は、凍結プローブ100の近位結合器108に接続された図7のコネクタインタフェース400の斜視図、正面断面図、及び拡大断面図をそれぞれ示している。図9〜図12では、電気接続ピン及びベアリングは隠れていて見えない。図9及び図10を参照すると、近位結合器108が接続ポート404に接続された場合、分離スリーブ410は近位結合器108と接続ポート404の壁412と間に配置され、流量制御弁の一部を実質的に包囲し、それにより接続ポート404内に挿入された近位結合器108(ひいてはプローブシャフト102)を電気的に分離する。前述したように、接続インタフェース及び凍結プローブ100のいくつかの構成要素は導電性であってもよいが、分離スリーブ410は電気絶縁性である。流量制御弁をほぼ包囲するように分離スリーブ410を配置することによって、各凍結プローブ100は、それにより、電気測定システム420の構成要素とは電気的に連絡する一方で、隣接した凍結プローブ及び/又はコネクタインタフェース400の電気的構成要素からは電気的に分離され得る。
【0095】
図10及び図11に最良に示したように、各接続ポート404は対応する近位結合器108に接続可能な流量制御弁300を備える。流量制御弁は、「閉位置」(実線により図示)に位置するように(例えばコイルスプリング302によって)ばね付勢されたばね付きコネクターピン(spring−loaded connector pin)301を備えたばね付き逆止弁(spring−loaded check valve)とすることができる。閉位置では、流量制御弁は、低温流体がその出口304を通って流れることを許容しない。第1スペーサー306は、ばね付きコネクターピン301を全体的に包囲する。流量制御弁は、第1スペーサー306と第2スペーサー310との間に配置されたシール308(例えばOリング)によって流体密封シールを有することができる。
【0096】
引き続き図11において、凍結プローブ100の近位結合器108が接続ポート404内に挿入された場合、近位ピン111はばね付きコネクターピン301に押し付けられ、その結果として、挿入によってばね付勢に打ち勝つための力が及ぼされ、それにより流量制御弁を「閉位置」から「開位置」(図12に示される)に動かして、流量制御弁を通る低温流体の流れを可能にし得る。図12の例示的実施形態において、ばね付きコネクターピン301は、近位ピン111からさらに離れて、方向312に沿って接続ポート404(図11に図示)内に移動し、それによりばね付きコネクターピン301の平坦面314と第1スペーサー306の平坦面316との間に空隙を生じる。図12に戻ると、第1スペーサー306は、次に、ばね付きコネクターピン301が方向312に沿って移動された場合に、それを通る(例えば方向320に沿った)流体の流れを可能にする溝又は開口部を有し得る。ばね付きコネクターピン301が閉位置(図12に図示)から開位置(図11に図示)に移動すると、低温流体供給ライン409からの低温流体は、近位結合器108に向かって流れ、さらに最終的に凍結プローブの低温流体供給管へ流れることができる。
【0097】
図11及び図12を再度参照すると、近位結合器108が接続ポート404内に挿入された場合、その近位ピン111は第1スペーサー306の開口部内に受容される。分離スリーブ410は、最低でも、近位結合器108の導電性部分と、近位結合器108のその部分が挿入される接続ポート404とを完全に電気的に絶縁することができる。例えば、近位ピン111の少なくとも先端部は導電性であり得る。そのような場合、分離スリーブ410は、先端部(又は近位ピン111の他の導電性部分)と接続ポート404とを完全に電気的に絶縁する。
【0098】
本開示による実施形態はいくつかの利点を提供する。本開示による例示的実施形態は、MRIシステムと併用される凍結プローブのような導電性構成要素を有する外科用器具の使用を可能にする。本開示のいくつかの有益な例において、凍結プローブは、互いから電気的に分離され得る。さらに有利なことに、そのような実施形態では、隣接した凍結プローブ同士が電気的に分離されているので、(電気測定システムによる)電気信号の検出、及び(制御システムによる)電気ヒータがプローブシャフトとの電気的連絡を有するかどうかの判断を電気ヒータの動作(例えば、加熱、解凍など)中、又はMRIシステムの動作中に行うことができる。
【0099】
様々な例について説明してきた。これら及び他の例は以下の特許請求の範囲の範囲内にある。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【国際調査報告】