(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021508788
(43)【公表日】20210311
(54)【発明の名称】超音波を用いた医療用3次元糸の製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   D06B 19/00 20060101AFI20210212BHJP
   A61B 17/04 20060101ALI20210212BHJP
   A61L 17/10 20060101ALI20210212BHJP
【FI】
   !D06B19/00 Z
   !A61B17/04
   !A61L17/10 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】2020534248
(86)(22)【出願日】20180904
(85)【翻訳文提出日】20200619
(86)【国際出願番号】KR2018010294
(87)【国際公開番号】WO2019132163
(87)【国際公開日】20190704
(31)【優先権主張番号】10-2017-0183107
(32)【優先日】20171228
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ゴアテックス
(71)【出願人】
【識別番号】519274220
【氏名又は名称】メディー フューチャーズ カンパニー.,リミテッド
【住所又は居所】大韓民国 ギョンギ−ド 13488,ソンナム−シ,ブンダン−グ,パンギョ−ロ 289ボン−ギル,20,8エフ,(サムピョン−ドン,パンギョ テクノ バレー スタートアップ キャンパス)
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジ ファン
【住所又は居所】大韓民国 プサン 47268,ブサンジン‐グ,ゲグムオンジョン‐ロ,5,711‐ホ,(ゲグム‐ドン,ソンウォン サンテビュー)
【テーマコード(参考)】
3B154
4C081
4C160
【Fターム(参考)】
3B154AA06
3B154AB04
3B154BA37
3B154BB02
3B154BB28
3B154BC21
3B154BC41
4C081AC02
4C081BA16
4C081BB03
4C081BB09
4C081CA161
4C081CB011
4C081DA04
4C081DB07
4C081EA02
4C081EA03
4C081EA13
4C160BB30
(57)【要約】
本発明による超音波を用いた3次元糸の製造方法は、互いに隣接した位置に配置された超音波発生部と金型ベースとの間で、金型ベースの陰刻パターンと対応する位置に原糸を挿入し、超音波発生部を介して原糸を加圧しながら原糸に超音波を与え、超音波により陰刻パターンの形状通りに生成された医療用解れ防止部材を射出して含み、医療用解れ防止部材は、両側に対向する複数の突起を有するように形成された医療用3次元糸と医療用解れ防止ネジとを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を用いた3次元糸の製造方法において、
(a)互いに隣接した位置に配置された超音波発生部と金型ベースとの間で、前記金型ベースのパターンと対応する位置に原糸を挿入するステップと、
(b)前記超音波発生部を介して前記原糸を加圧しながら前記原糸に超音波を与えるステップと、
(c)前記超音波により前記パターンの形状通りに生成された医療用解れ防止部材を射出するステップと、
を含み、
前記医療用解れ防止部材は、両側に対向する複数の突起を有するように形成された医療用3次元糸と、医療用解れ防止ネジと、を含む、医療用3次元糸の製造方法。
【請求項2】
前記原糸は、超音波可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂で形成される、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項3】
前記原糸は、PDO(Polydioxane)材質で形成される、請求項2に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項4】
前記超音波発生部から発生される超音波の周波数は2〜4kHzである、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項5】
前記パターンは、
一以上の陰刻パターンと一以上の陽刻パターンとの組み合わせにより構成される、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項6】
前記ステップ(c)は、前記超音波により前記原糸を構成する分子を振動させることによって固体状の原糸を溶融し、前記パターンに対応する医療用解れ防止部材を製造する、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項7】
前記超音波発生部と前記金型ベースとは、平板状に構成され、中心軸を共有するように配置される、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項8】
前記金型ベースは、時計回り或いは反時計回りにその場回転するローラ形態に構成され、前記金型ベースの曲面は前記超音波発生部と当接するように構成され、前記曲面に前記パターンが形成される、請求項1に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項9】
前記超音波発生部は、前記金型ベースとは反対方向にその場回転する形態に構成され、前記超音波発生部の平面は、前記金型ベースの曲面と当接するように構成され、前記金型ベースと超音波発生部とが当接する領域に前記原糸が挿入される、請求項8に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項10】
前記金型ベースは、前記超音波発生部の平面の中心点と離隔した位置で当接し、
前記超音波発生部は、前記挿入された原糸の位置に超音波が与えられるように前記超音波を発生させる、請求項9に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項11】
前記超音波発生部は、前記金型ベースと一領域で当接するように配置された平板状に構成される、請求項8に記載の医療用3次元糸の製造方法。
【請求項12】
超音波を用いた医療用3次元糸の製造装置において、
超音波を発生させ、原糸を加圧する超音波発生部と、
医療用3次元糸の形状が陰刻で刻まれた金型ベースと、
を含み、
原糸を挿入する原糸挿入部及び医療用3次元糸を排出する原糸射出部は、ローラ形態に備えられて回転する、医療用糸の製造装置。
【請求項13】
前記原糸挿入部及び前記原糸射出部により原糸が固定され、一方向に回転することで原糸を移動させる、請求項12に記載の医療用糸の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波を用いた医療用3次元糸の製造方法及び装置に関し、さらに詳しくは、美容用及び医療用として使用される縫合糸について超音波を用いて用途に合わせて成形する方法とその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来は、医療用糸を外科で縫合用途で主に使用しており、刃を使用することなく、針と糸にて顔、顎、首、腹部、膣、胸、尻などの垂れた肌及び組織を引き上げ、シワを伸ばす技術であって、肌を過多に切開する必要がなく、傷跡の発生を最小化することができ、手術による出血や浮腫みが少ないので、脚光を浴びている。
【0003】
素材としては天然素材及び合成素材を使用でき、天然素材の吸収性医療用糸の素材は、腸線(catgut)、クロミック(chromic)、ガット(gut)などが使用されており、合成素材の吸収性医療用糸の素材は、ポリグリコール酸(デキソン、マクソン)、ポリグラクチン(バイクリル)、及びポリジオキサノン(PDS)が使用されている。天然素材の非吸収性医療用糸の素材は、絹糸(silk)が使用されており、合成素材の非吸収性医療用糸の素材は、ポリエステル(ダクロン)、ポリプロピレン(プロリン)、ポリアミド(ナイロン)、及びe−PTFE(ゴアテックス)などが使用されている。
【0004】
従来は、医療用糸の表面に突起を形成して使用していたが、既存の製造方法は、熱成形又は圧搾により成形を行っており、これにより糸の表面にばらつきがあるか、微細な形状の成形が制限され、突起の周りに毛羽が生じるなどといった問題点があり、PDO(Polydioxane)材質の特性上、熱成形の際に変形が生じ、強度が弱くなるという問題点が発生した。
【0005】
また、従来の超音波を用いた技法は、超音波溶着技法で超音波の振動によりプラスチック素材を接着する形態である。つまり、電気エネルギーを機械的な振動エネルギーに変換し、溶着の接合面に対して瞬間的に強力な摩擦力を発生させ、これにより加工物の接合面が溶解接着され、強い分子結合が行われる技法である。
【0006】
産業用として使用される超音波を活用した技法は、上述のような超音波溶着技法であり、特定の加工物の形状を所望する形態に変形する用途では使用されていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、超音波振動を用いて原糸を変形する方法及び製造装置に関する。
【0008】
本発明は、超音波発生器を使用して射出する方式であって、従来の医療用糸(縫合糸)よりも精巧な形態に変形が可能であり、物理的強度を低下させる要因を解消し、小数点第二位まで突起(あご)の厚さや長さを精密に調整できる医療用糸(縫合糸)を製造する方法及び製造装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る超音波を用いた医療用解れ防止部材の製造方法は、(a)互いに隣接した位置に配置された超音波発生部と金型ベースとの間で、前記金型ベースの陰刻パターンと対応する位置に原糸を挿入するステップと、(b)前記超音波発生部を介して前記原糸を加圧しながら前記原糸に超音波を与えるステップと、(c)前記超音波により前記陰刻パターンの形状通りに生成された医療用解れ防止部材を射出するステップと、を含み、前記医療用解れ防止部材は、両側に対向する複数の突起を有するように形成された医療用3次元糸と、医療用解れ防止ネジと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施例は、医療用又は美容の目的で使用される医療用3次元糸を製造するにおいて、引張力と維持力の高い医療用3次元糸を製造する方法とその装置を活用することにより、誤差率が3%〜5%と高い満足度を期待することができる。
【0011】
従来の医療用糸に比べて2倍程の突起を有するように製造することができ、超音波を用いた方式で原糸に傷をつけたり結び目を加えることがなく、物理的強度が低下する要因を解決することができる。
【0012】
これにより、リフティング施術においてより効果的な効能を期待することができ、従来の製品よりも堅固に固定及び維持することが可能となる。
【0013】
従来の熱と金型の圧力で切り取っていた方式に比べて、超音波振動を物質に与え、その粒子を超音波金型の枠に入れて、コグ状及び様々な3次元立体形状を作ることができる。
【0014】
従来の糸は、熱を与え、熱を与えた糸は平たくローラで押圧し、平たくなった糸を金型で圧力をかけて金型の形で切り取る方式であり、糸に熱を与えると物質は体積と密度が膨張して原料の物性が約30%程弱くなり、熱が与えられて膨張した平たい糸をコグ状の金型で押圧して切り取れば、コグの先端部に毛羽が生じ、コグの先端の尖った部分の具現が難しいが、超音波振動で加工する方法は、糸をコグ状の金型に入れ、超音波振動により短時間で熱や人為的な刺激を最小化するので、糸の原料の変形が殆どなく、強度と物性の既存の能力を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための製造装置の側面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための製造装置の金型ベースの上側面図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための製造装置の側面図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための側面図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための製造装置の側面図である。
【図6】本発明の第4の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置を説明するための製造装置の側面図である。
【図7】本発明の第1乃至第4の実施例に係る医療用3次元糸の製造方法及び製造装置によって製造された医療用3次元糸に関する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明は、様々な変更を加えることができ、様々な形態を有し得るので、具現例(或いは実施例)を本文に詳細に説明することとする。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0017】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0018】
また、各図面における構成要素は、理解の便宜性などを考慮し、大きさや厚さを誇張して大きく(又は厚く)或いは小さく(又は薄く)表現したり、単純化して表現しているが、これによって本発明の保護範囲が制限的に解釈されてはならない。
【0019】
本明細書において使用された用語は、単に特定の具現例(態様、態様、aspect)(又は実施例)を説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図のものではない。単数の表現は、文脈上明白に違うことを意味しない限り、複数の表現をも含む。本願において、〜含む〜又は〜からなる〜などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、1つ或いはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【0020】
違うように定義されない限り、技術的又は科学的な用語を含め、ここで使用される全ての用語は、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者にとって一般的に理解されるものと同じ意味を有している。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されなければならず、本願において明白に定義しない限り、理想的又は過剰に形式的な意味に解釈されるものではない。
【0021】
本明細書においては、第1乃至第4の実施例について説明するために図面符号を別に指しているだけであり、製造順にこだわるものではなく、発明の詳細な説明と請求の範囲とでその名称が一致しないこともある。
【0022】
また、第2の実施例と第3の実施例を説明するために、同じ機能を有する装置も図面符号を異ならせて指しているので、第2又は第3の実施例について説明する段落を除き、他の部分では、第1の実施例を説明するための図1の図面符号を参照しながら説明する。
【0023】
本発明は、医療用として使用される糸(縫合糸)を超音波を用いて用途に合わせて成形する方法とその装置に関する。
【0024】
本明細書において、医療用として使用される糸は3次元糸と表現する。但し、3次元糸は、従来にコグ(COG)糸、手術用糸、医療用糸、縫合糸などと表現されるものと同じ物体を意味する。
【0025】
以下に言及される陰刻パターンは、図2に示されているパターンの形状を意味する。
【0026】
なお、図2には陰刻パターンのみが形成されているが、一以上の陰刻パターンと一以上の陽刻パターンとがさらに備えられても良い。つまり、最も真ん中の陰刻パターンにより3次元糸が製作されるとすると、真ん中の陰刻パターンの両側に一以上の陽刻パターンと陰刻パターンがさらに備えられることによって、装置構造物の本体部と真ん中の陰刻パターンとを少し離隔させるように構成されても良い。
【0027】
以下、添付された図面を参考しながら、本発明に係る3次元糸の製造方法及び製造装置について詳しく説明することとする。
【0028】
図1乃至図2を参照しながら、本発明の第1の実施例に係る3次元糸の製造方法及び製造装置について具体的に説明する。
【0029】
医療用縫合糸の原材料は、生体吸収性及び非吸収性の医療用高分子を使用することができ、より具体的には、ポリジオキサノン(PDO、polydioxanone)、ポリ乳酸(poly−(l−lactic)acid)、ポリグリコール酸(poly−glycolic acid)、ポリカプロラクトン(polycaprolactone)、及びこれらの共重合体からなる群より選択された何れか1つからなる生体吸収性医療用高分子と、ポリプロピレン(polypropylene)、ナイロン(nylon)、及びこれらの混合物からなる群より選択された何れか1つからなる生体吸収性医療用高分子を使用することができる。
【0030】
本発明の実施例において、原糸10は、熱可塑性樹脂或いは超音波可塑性樹脂であり、PDO(ポリジオキサノン(polydioxanone))を活用しても良く、それに関する製造方法を説明する。しかし、これは本発明の実施例に過ぎず、原材料はこれに限定されるものではなく、上述した原材料のうち何れか1つを活用しても良い。
【0031】
本発明の第1の実施例に係る第1の糸製造装置100は、超音波を発生させ、原糸を加圧する超音波発生部110と、3次元糸の形状が陰刻パターン121で刻まれた金型ベース120と、を含んでいても良い。
【0032】
また、原糸を挿入する原糸挿入部130と3次元糸を排出する原糸射出部140とは、ローラ形態に備えられて回転可能であっても良い。
【0033】
このとき、原糸挿入部130及び原糸射出部140により原糸10が固定され、一方向に回転することで原糸10を移動させることができる。
【0034】
本発明の第1の実施例に係る超音波を用いた3次元糸の製造方法は、互いに隣接した位置に配置された超音波発生部110と金型ベース120との間で、金型ベース120の陰刻パターン121と対応する位置に原糸10を挿入し、超音波発生部110を介して原糸10を加圧しながら原糸10に超音波を与え、超音波により陰刻パターン121の形状通りに生成された3次元糸を射出し、3次元糸は、両側に対向する複数の突起(あご)を有するように形成されても良い。
【0035】
つまり、上述のように製造された医療用3次元糸と医療用解れ防止ネジとを含む医療用解れ防止部材が製造されても良い。ここで、医療用解れ防止ネジは、医療用3次元糸に突起の代りにネジ山が備えられた形態に形成されても良い。
【0036】
超音波発生部110は、第1の糸製造装置100において上段に形成され、地面に固定された金型ベース120と離隔して位置しても良い。
【0037】
このとき、超音波発生部と前記金型ベースとは、平板状に構成され、中心軸を共有するように配置されても良い。即ち、同じ中心軸を有し、一方向に並んで配置されても良い。
【0038】
原糸10が挿入されると、超音波発生部110は、金型ベース120に当接できる距離だけ下に降りながら超音波を発生させ、挿入された原糸10を加圧しながら超音波を与えることができる。
【0039】
原糸10は、原糸挿入部130を介して挿入され、金型ベース120の陰刻パターン121が位置した領域に対応して位置するように挿入されて固定され、原糸10の幅は、陰刻パターン121の幅よりも広くても良い。
【0040】
固定している金型ベース120の陰刻パターン121の上に原糸10が位置すると、上述した超音波発生器110が動作し、3次元糸が生成されることができる。
【0041】
このとき、超音波発生器110が発散する超音波は2〜4kHz以内であり、好ましくは2.5〜3kHzで使用されても良い。原糸はPDO(Polydioxane)材質で形成され、超音波可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂で形成されても良く、PDOの特性上、106℃以上の熱が与えられれば原糸10の耐久性(強度)が低下し得るが、本発明の第1の実施例に係る2.5〜3kHzの超音波による振動は、PDOの融点まで発熱しないので、耐久性を低下させない範囲内でその形状を変形することができる。
【0042】
つまり、原糸10の形状変形は、超音波により原糸を構成する分子を振動させることによって固体状の原糸を溶融することで行われ、このような過程により陰刻パターン121に合った3次元糸を製造することができる。
【0043】
以下、図3を参照しながら、本発明の第2の実施例について具体的に説明する。
【0044】
本発明の第2の実施例に係る第2の糸製造装置200は、第1の糸製造装置100と同じ構成を有するものの、位置と作動方法において違いを有しても良い。
【0045】
金型ベース210は、時計回り或いは反時計回りにその場回転するローラ形態に構成され、金型ベース210の曲面は超音波発生部220と当接するように構成され、曲面に陰刻パターン212が形成されても良い。
【0046】
このとき、第1の糸製造装置100とは異なり、金型ベース210が上段に位置し、超音波発生部220が下段に位置するが、超音波発生部220は金型ベース210とは反対方向にその場回転する形態に構成され、超音波発生部220の平面は金型ベース210の曲面と当接するように構成され、金型ベース210と超音波発生部220とが当接する領域に原糸10が挿入されても良い。
【0047】
また、金型ベース210は、超音波発生部220の平面の中心点と離隔した位置で当接し、超音波発生部220は、挿入された原糸10の位置に超音波が与えられるように超音波を発生させても良い。
【0048】
例えば、金型ベース210は、第2の糸製造装置200の上段に位置し、曲面に陰刻パターン212で3次元糸の形状が刻まれたローラ形態で時計回りに回転しながら原糸10を加圧できる構造に形成されても良い。また、図3において、図面符号210に該当する構成要素が超音波発生部となっても良く、図面符号220に該当する構成要素が金型ベースに該当しても良い。
【0049】
また、超音波発生部220は、第2の糸製造装置200の下段に位置し、金型ベース210と一領域で当接するように配置された平板状に構成され、反時計回りに回転しながら平面部が金型ベース210と当接して原糸を加圧し、原糸10が加圧される一領域に超音波を発生させて原糸10に超音波を与える形態に形成されても良い。
【0050】
一方、本発明の追加の実施例として、図4に示すように、ローラ及び超音波発生部220と金型ベース210を含む構造の糸製造装置は、図4のように構成されても良い。例えば、前段ではローラを介して原糸を圧搾する過程を行った後、後段では金型ベース210を介して陰刻パターン212通りに3次元糸を製造しても良い。このとき、前段と後段の構造は何れも同様に上部と下部とでローリングされるように構成されても良い。
【0051】
図5を参照しながら、本発明の第3の実施例について説明する。
【0052】
本発明の第3の実施例に係る第3の糸製造装置300は、第2の糸製造装置200と同じ構成と位置を有し、動作方法において違いがあっても良い。
【0053】
金型ベース210は、超音波発生部320の平面の中心点に隣接した位置で当接するように形成されてその場回転するように構成されても良い。
【0054】
このとき、超音波発生部320は、回転せず固定した形態に構成されても良い。
【0055】
つまり、固定した超音波発生部320の平面の一領域に当接するよう曲面に陰刻パターン212が形成されたローラ形態の金型ベース210がその場で回転可能な形態に構成され、超音波発生部320と金型ベース210とが当接する領域に原糸10が挿入される形態に構成されても良い。また、金型ベース210が超音波発生部320の上から一方向に往復移動するように具現されても良い。
【0056】
以下、図6を参照しながら、本発明の第4の実施例に係る第4の糸製造装置について説明する。
【0057】
第4の糸製造装置は、図6に示すように、2つのローラにより構成され、上段に位置したローラは金型ベース210を備え、下段に位置したローラは超音波発生部を備えた超音波ローラ部420により構成されても良い。
【0058】
上段に位置したローラと、下段に位置したローラとは、互いに反対の回転方向を有し、上述した実施例と同一な方法で医療用3次元糸を製造することができる。
【0059】
図7は、上述した実施例により製作された医療用3次元糸に関する斜視図であり、従来の糸とは異なって精巧な形状に成形され、糸の突起部分が所定の厚さを有するように製作されても良い。また、金型ベースは、突起の横断面又は縦断面が長方形状となるように形成されても良い。
【0060】
側面から見て突起部の一側面は長方形状に形成され、左右対称に形成されても良い。
【0061】
突起が本体部から延びて生成され、図面に示すように三角形状に形成され、突起の最長辺と本体部とがなす内角は鋭角に形成され、突起の最短辺と本体部とがなす内角は鈍角に形成されて、突起が中心部を向くようにしても良い。
【0062】
具体的に、本発明の製作方法により製作された3次元糸と従来技術の3次元糸とを比較すると、以下の通りである。本発明の3次元糸は、超音波によって非常に精密な製作が可能なため、従来技術により製作された3次元糸に比べてより小さく精密なパターンに製造されることができる。
【0063】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されることもでき、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されることができる。
【0064】
本発明の範囲は、上記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれることと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0065】
100:第1の糸製造装置
10:原糸
110:超音波発生部(1)
120:金型ベース(1)
121:陰刻パターン
130:原糸挿入部
140:原糸射出部
200:第2の糸製造装置
210:金型ベース(2)
220:超音波発生部(2)
212:陰刻パターン(2)
300:第3の糸製造装置
320:超音波発生部(3)
420:超音波ローラ部
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【手続補正書】
【提出日】20200619
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を用いた糸の製造方法において、
(a)互いに隣接した位置に配置された超音波発生部と金型ベースとの間で、前記金型ベースのパターンと対応する位置に原糸を挿入するステップと、
(b)前記超音波発生部を介して前記原糸を加圧しながら前記原糸に超音波を与えるステップと、
(c)前記超音波により前記パターンの形状通りに生成された医療用解れ防止部材を射出するステップと、
を含み、
前記医療用解れ防止部材は、両側に対向する複数の突起を有するように形成された、医療用糸の製造方法。
【請求項2】
前記原糸は、超音波可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂で形成される、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項3】
前記原糸は、PDO(Polydioxane)材質で形成される、請求項2に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項4】
前記超音波発生部から発生される超音波の周波数は2〜4kHzである、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項5】
前記パターンは、
一以上の陰刻パターンと一以上の陽刻パターンとの組み合わせにより構成される、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項6】
前記ステップ(c)は、前記超音波により前記原糸を構成する分子を振動させることによって固体状の原糸を溶融し、前記パターンに対応する医療用解れ防止部材を製造する、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項7】
前記超音波発生部と前記金型ベースとは、平板状に構成され、中心軸を共有するように配置される、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項8】
前記金型ベースは、時計回り或いは反時計回りにその場回転するローラ形態に構成され、前記金型ベースの曲面は前記超音波発生部と当接するように構成され、前記曲面に前記パターンが形成される、請求項1に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項9】
前記超音波発生部は、前記金型ベースとは反対方向にその場回転する形態に構成され、前記超音波発生部の平面は、前記金型ベースの曲面と当接するように構成され、前記金型ベースと超音波発生部とが当接する領域に前記原糸が挿入される、請求項8に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項10】
前記金型ベースは、前記超音波発生部の平面の中心点と離隔した位置で当接し、
前記超音波発生部は、前記挿入された原糸の位置に超音波が与えられるように前記超音波を発生させる、請求項9に記載の医療用糸の製造方法。
【請求項11】
前記超音波発生部は、前記金型ベースと一領域で当接するように配置された平板状に構成される、請求項8に記載の医療用糸の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
本明細書において使用された用語は、単に特定の具現例(態様、aspect)(又は実施例)を説明するために使用されたものであり、本発明を限定する意図のものではない。単数の表現は、文脈上明白に違うことを意味しない限り、複数の表現をも含む。本願において、〜含む〜又は〜からなる〜などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、1つ或いはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部分品、又はこれらを組み合わせたものの存在又は付加可能性を予め排除するものではないと理解されなければならない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0045】
金型ベース210は、時計回り或いは反時計回りにその場回転するローラ形態に構成され、金型ベース210の曲面は超音波発生部220と当接するように構成され、曲面に陰刻パターンが形成されても良い。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
例えば、金型ベース210は、第2の糸製造装置200の上段に位置し、曲面に陰刻パターンで3次元糸の形状が刻まれたローラ形態で時計回りに回転しながら原糸10を加圧できる構造に形成されても良い。また、図3において、図面符号210に該当する構成要素が超音波発生部となっても良く、図面符号220に該当する構成要素が金型ベースに該当しても良い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0050】
一方、本発明の追加の実施例として、図4に示すように、ローラ及び超音波発生部220と金型ベース210を含む構造の糸製造装置は、図4のように構成されても良い。例えば、前段ではローラを介して原糸を圧搾する過程を行った後、後段では金型ベース210を介して陰刻パターン通りに3次元糸を製造しても良い。このとき、前段と後段の構造は何れも同様に上部と下部とでローリングされるように構成されても良い。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
つまり、固定した超音波発生部320の平面の一領域に当接するよう曲面に陰刻パターンが形成されたローラ形態の金型ベース210がその場で回転可能な形態に構成され、超音波発生部320と金型ベース210とが当接する領域に原糸10が挿入される形態に構成されても良い。また、金型ベース210が超音波発生部320の上から一方向に往復移動するように具現されても良い。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0065】
100:第1の糸製造装置
10:原糸
110:超音波発生部(1)
120:金型ベース(1)
121:陰刻パターン
130:原糸挿入部
140:原糸射出部
200:第2の糸製造装置
210:金型ベース(2)
220:超音波発生部(2)
00:第3の糸製造装置
320:超音波発生部(3)
420:超音波ローラ部
【国際調査報告】