(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021510456
(43)【公表日】20210422
(54)【発明の名称】バックグラインディングテープ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20210326BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20210326BHJP
   B32B 27/40 20060101ALI20210326BHJP
   C09J 7/29 20180101ALI20210326BHJP
   C09J 7/38 20180101ALI20210326BHJP
   C09J 133/00 20060101ALI20210326BHJP
【FI】
   !H01L21/304 622J
   !B32B27/00 M
   !B32B27/40
   !C09J7/29
   !C09J7/38
   !C09J133/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】22
(21)【出願番号】2020537680
(86)(22)【出願日】20190307
(85)【翻訳文提出日】20200708
(86)【国際出願番号】KR2019002671
(87)【国際公開番号】WO2019182271
(87)【国際公開日】20190926
(31)【優先権主張番号】10-2018-0033909
(32)【優先日】20180323
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】500239823
【氏名又は名称】エルジー・ケム・リミテッド
【住所又は居所】大韓民国 07336 ソウル,ヨンドゥンポ−グ,ヨイ−デロ 128
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ウン・ヨン・キム
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
(72)【発明者】
【氏名】セラ・キム
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
(72)【発明者】
【氏名】クワン・ジュ・イ
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
(72)【発明者】
【氏名】サン・ファン・キム
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
(72)【発明者】
【氏名】スン・チャン・パク
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
(72)【発明者】
【氏名】ミ・ソン・ユン
【住所又は居所】大韓民国・テジョン・34122・ユソン−グ・ムンジ−ロ・188・エルジー・ケム・リサーチ・パーク
【テーマコード(参考)】
4F100
4J004
4J040
5F057
【Fターム(参考)】
4F100AJ06A
4F100AK25A
4F100AK25B
4F100AK25C
4F100AK41A
4F100AK48A
4F100AK51A
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4F100BA07
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4F100GB41
4F100JB04A
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4J004AA10
4J004AB01
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4J040NA20
5F057AA04
5F057BA11
5F057DA01
5F057EC15
5F057EC19
(57)【要約】
本発明によるバックグラインディングテープ{BACK−GRINDING TAPE}は、耐水性に優れてパターンの保護が容易であり、各層間の密着性に優れてテープの除去工程で各層が分離されないため、Back Grinding工程に適する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードコーティング層;ポリウレタン系樹脂を含む中間層;および粘着層;を含み、
前記ハードコーティング層と前記中間層のそれぞれが有する下記数式1の極性エネルギー値の合計が13dyne/cm乃至17dyne/cmであり、
前記中間層の下記数式1の極性エネルギー値が3.5dyne/cm以下である、バックグラインディングテープ:
[数式1]
極性エネルギー(Polar Energy、dyne/cm)=表面自由エネルギー(Surface free energy、dyne/cm)−分散度(Disperse、dyne/cm)
式中で、前記表面自由エネルギーと分散度は、Wu−harmonic法により水とジヨードメタン(diiodomethane(CH))溶液を用いて測定される。
【請求項2】
前記ハードコーティング層およびポリウレタン系樹脂を含む中間層のそれぞれの極性エネルギー値の合計が13.3dyne/cm乃至16dyne/cmであり、前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層の極性エネルギー値が3.0dyne/cm以下である、請求項1に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項3】
前記ハードコーティング層の厚さは、0.1μm乃至10μmである、請求項1または2に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項4】
前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層の厚さは、50μm乃至500μmである、請求項1から3のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項5】
前記粘着層の厚さは、0.5μm乃至60μmである、請求項1から4のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項6】
前記ハードコーティング層は、ポリエステル系化合物、アクリル系化合物、変性ポリウレタン系化合物、セルロースアセテート系化合物およびポリカプロラクトン系化合物からなる群より選択される1種以上を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項7】
前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層は、ポリウレタン系樹脂、アクリレート系単量体、硬化剤および光開始剤を含む中間層形成用組成物で形成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項8】
前記アクリレート系単量体は、ヒドロキシ基含有アクリレート系単量体を含む、請求項7に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項9】
前記ヒドロキシ基含有アクリレート系単量体は、組成物総含有量に対して1乃至25重量%で含まれる、請求項8に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項10】
前記粘着層は、アクリレート系熱硬化性樹脂、硬化剤、光開始剤および溶媒を含む粘着層形成用組成物で形成される、請求項1から9のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【請求項11】
バックグラインディング工程(Back Grinding Process)に使用される、請求項1から10のいずれか一項に記載のバックグラインディングテープ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、2018年3月23日付韓国特許出願第10−2018−0033909号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本発明は、バックグラインディングテープに関し、具体的には、半導体の製造工程中のバックグラインディング工程で半導体ウエハーの表面に付着して表面保護の役割を果たす粘着性テープに関する。
【背景技術】
【0003】
最近、電子機器の小型化、高機能化、大容量化の傾向が拡大し、これによる半導体パッケージの高密度化、高集積化に対する必要性が急激に増加している。これを反映して、半導体チップの大きさが次第に大きくなり、同時にチップの厚さは薄くなる一方で、回路の集積度は高くなっている。しかし、半導体チップ自体のモジュラスは低くなって製造工程や最終製品の信頼性に問題を招いている。
【0004】
このような、半導体の大型化および薄型化の要求により、ウエハー後面を微細なダイヤモンド粒子から構成された研磨ホイールで磨いてチップの厚さを薄くすることによって組み立てを容易にする研削(Back Grinding)工程が必須で行われるが、前記Back Grinding工程中の多量のシリコン残余物(Dust)およびパーティクル(Particle)による汚染と亀裂発生のようなウエハーの損傷が頻繁に発生している。これによって、半導体ウエハー表面保護用粘着フィルム(Back Grinding Tape)の役割がより重要視されている。
【0005】
Back Grinding工程が円滑に行われるためには、Back Grinding Tapeが効果的にウエハーのパターン面を保護し、Grinding工程が終わると残渣なしに容易に除去されることが要求され、これによって、Back Grinding Tapeの粘着力およびその他物性向上に対する多様な研究が行われている。
【0006】
一方、前記Back Grinding Tapeが多層で構成される場合、Bake Grinding Tapeの除去時に各層が分離される問題が発生するところ、パターン面の保護のための物性改善と除去の容易性を同時に実現できる技術の開発が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国特許公開番号第10−2007−0087104号
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】S. Wu, Calculation of Interfacial Tensions in Polymer Systems. In: J. Polym. Sci. 43 (1971), P.19−30.
【非特許文献2】S. Wu, Polar and Nonpolar Interaction in Adhesion. In: J. Adhesion 5 (1973), P. 39−55.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、半導体の製造工程中のバックグラインディング工程(Back Grinding Process)において、ウエハーの表面に付着して表面を保護するために使用されるバックグラインディングテープを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、ハードコーティング層;ポリウレタン系樹脂を含む中間層;および粘着層;を含み、前記ハードコーティング層と前記中間層のそれぞれが有する数式1の極性エネルギー値の合計が13dyne/cm乃至17dyne/cmであり、前記中間層の数式1の極性エネルギー値が3.5dyne/cm以下である、バックグラインディングテープが提供される。
【0011】
前記バックグラインディングテープは、バックグラインディング工程(Back Grinding Process)でウエハーパターン面の保護のために使用される粘着性テープである。
【0012】
以下、図面を参照して発明の実施形態によるバックグラインディングテープについて詳細に説明する。
【0013】
それに先立ち、本明細書で明示的な言及がない限り、専門用語は単に特定の実施例を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。
【0014】
本明細書で使用される単数の形態は、文句がこれと明確に反対の意味を示さない限り、複数の形態も含む。
【0015】
本明細書で使用される「含む」の意味は、特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特定の特性、領域、整数、段階、動作、要素、成分および/または群の存在や付加を除外するものではない。
【0016】
そして、本明細書で「第1」および「第2」のように序数を含む用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的で使用され、前記序数により限定されない。例えば、本発明の権利範囲内で第1構成要素は第2構成要素と命名されてもよく、類似に第2構成要素は第1構成要素と命名されてもよい。
【0017】
また、本明細書で基材の「上部(または下部)」または基材の「上(または下)」に任意の構成が形成されるということは、任意の構成が前記基材の上面(または下面)に接して形成されることを意味するものであって、前記基材と基材上に(または下に)形成された任意の構成との間に他の構成を含まないものと限定するのではない。
【0018】
本明細書で、(メタ)アクリレートは、アクリレート[acrylate]および(メタ)クリレート[(meth)acrylate]を全て含む意味である。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態による、バックグラインディングテープ10の断面構造を概略的に示したものである。
【0020】
図1によれば、前記バックグラインディングテープ10は、ハードコーティング層100、ポリウレタン系樹脂を含む中間層200および粘着層300を含むことができる。前記ハードコーティング層100、ポリウレタン系樹脂を含む中間層200および粘着層300は順次に積層されてもよく、また、これらのハードコーティング層100、中間層200および粘着層300のいずれか一面またはこれらのうち二層の間に所定の機能層が追加的に形成されることもできる。
【0021】
また、バックグラインディングテープ10がバックグラインディング工程に使用される場合、前記粘着層300がウエハーパターンに隣接するように付着されてもよい。
【0022】
本発明では、ハードコーティング層100が下部に配置されるとみて、その上部に中間層200および粘着層300が積層された構造を意味し得る。
【0023】
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10は、半導体の製造工程中のバックグラインディング工程(Back Grinding Process)で、ウエハーパターン面の保護のために使用される。
【0024】
バックグラインディング工程に使用されるテープは、多層で構成されてもよいが、この場合、テープの除去段階で各層が分離される問題点があるため、各層間の十分な密着性が要求される。また、前記テープがバックグラインディング工程で使用される水や溶媒などを吸収してパターンの不良を招く問題点があった。しかし、このような粘着テープの耐水性と密着力は互いにトレードオフ関係にあるため、これらの物性を同時に確保し難いという問題点があった。
【0025】
そこで、本発明者らは、ハードコーティング層100およびポリウレタン樹脂を含む中間層200でそれぞれ測定された接触角から特定のパラメータを導出して、テープの耐水性向上と層間の密着力を同時に優れた水準で実現した。
【0026】
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10は、ハードコーティング層100およびポリウレタン系樹脂を含む中間層200のそれぞれの極性エネルギー(Polar Energy)値の合計が13dyne/cm乃至17dyne/cmであるという条件、及び前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200の極性エネルギー(Polar Energy)値が3.5dyne/cm以下であるという条件を同時に満たすことによって、優れた耐水性および層間密着性を確保することができる。これによって、バックグラインディング工程が円滑に行われ、工程完了後にフィルムの除去が容易であるため、半導体チップの信頼性を向上させることができる。
【0027】
本発明によるバックグラインディングテープ10において、前記ハードコーティング層100およびポリウレタン系樹脂を含む中間層200のそれぞれの極性エネルギー(Polar Energy)値の合計が13dyne/cm未満である場合、層間の密着力が低下してバックグラインディング工程が円滑に行われ難く、バックグラインディング工程完了後のフィルムの除去段階で各層が分離される問題が発生することがある。また、前記二層の極性エネルギー値の合計が17dyne/cmを超える場合、吸湿性が増加してパターンに影響を与えることがあり、フィルムの厚さの変化により工程が均一に行われ難いこともある。
【0028】
本発明によるバックグラインディングテープ10において、前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200の極性エネルギー(Polar Energy)値が3.5dyne/cm超過である場合、耐水性が顕著に低下することがあり、これによってバックグラインディング工程でパターン不良を誘発することがある。
【0029】
また、好ましくは、前記極性エネルギー(Polar Energy)値の合計は13.3dyne/cm乃至16dyne/cmであり、同時に前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200の極性エネルギー(Polar Energy)値が3.0dyne/cm以下を満足することができ、この場合、前述した効果が極大化する。
【0030】
本発明において、前記極性エネルギー(Polar Energy)は、下記数式1によりハードコーティング層100およびポリウレタン系樹脂を含む中間層200の表面でそれぞれ測定された値である。高分子材料の表面エネルギーは、特性上、粘性と弾性を有していて直接的に測定できず、したがって、接触角測定を通じた間接的な方法で表面エネルギーを計算するようになる。本発明では、Wu−harmonic法により、二つの測定溶液(水とジヨードメタン(diiodomethane(CH)溶液)を用いて各測定対象面での接触角を測定し、これをWu−Harmonic Equationに導入して表面エネルギーと分散度を計算し、これから極性エネルギーを導出した。
【0031】
[数式1]
極性エネルギー(Polar Energy、dyne/cm)=表面自由エネルギー(Surface free energy、dyne/cm)−分散度(Disperse、dyne/cm)
式中で、前記表面自由エネルギーと分散度は、Wu−harmonic法により水とジヨードメタン(diiodomethane(CH)溶液を用いて測定される。
【0032】
本発明において、Wu−Harmonic Equationは、当該分野で通常使用される式として、Wu−Harmonic Equationに極性溶媒である水と非極性溶媒であるジヨードメタンを用いた接触角、これらの固有の表面張力値を導入して2つの方程式をそれぞれ設計し、これらの算術平均から本願発明の表面自由エネルギーと分散度値が計算され得る。
【0033】
このような、Wu−Harmonic Equationによる表面自由エネルギーと分散度の測定は、参考文献1(S. Wu, Calculation of Interfacial Tensions in Polymer Systems. In: J. Polym. Sci. 43 (1971), P.19−30.)と参考文献2(S. Wu, Polar and Nonpolar Interaction in Adhesion. In: J. Adhesion 5 (1973), P. 39−55.)に開示された内容が適用され得る。また、商業的に使用されるKRUSS社のADVANCEのプログラムから計算され得る。
【0034】
例えば、本願発明の数式1で表面自由エネルギーと分散度は、下記数式1−1と数式1−2の方程式を連立することによって導出され得る。
【0035】
本願の数式1の表面自由エネルギーは、下記数式1−1乃至1−2でσを意味し、極性エネルギーはσ(固体の表面エネルギーの極性部分)、分散度はσND(固体の表面エネルギーの非極性部分)を意味し得る。つまり、σ=σ+σND(あるいはσ=σ−σND)を満足するものである。
【0036】
下記数式1−1は、ヤングの方程式(Young’s Equation)である。
【数1】
前記数式1−1で、
σは固体の表面自由エネルギー、θは対象表面で測定された接触角、σは液体(liquid)の表面張力、σslは液体と固体の間の界面張力である。ここで、接触角は実験を通じて得られた値であり、液体の表面張力は水とヨードメタンが有する固有の値である。
【0037】
また、σslは液体と固体の間の界面張力は、下記数式2のFowkes methodから導出され得る。
【数2】
前記数式1−2で、σは固体の表面自由エネルギー、σは液体(liquid)の表面張力であり、σは固体の表面エネルギーの極性部分、σNDは固体の表面エネルギーの非極性部分であり、σは液体の表面張力の極性部分、σNDは液体の表面張力の非極性部分である。
【0038】
前記数式1と数式2の連立を通じて、各溶媒に対する高分子層の表面自由エネルギー値と分散度値が導出され得、これらの算術平均値を通じて本願発明の表面自由エネルギー値と分散度値が導出され得る。
【0039】
ハードコーティング層100
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10において、前記ハードコーティング層100は、バックグラインディング工程で外部の異物(グラインディング工程に使用される研磨剤、溶媒など)および物理的衝撃などからパターンを保護するための最外郭層であり、適正強度を実現する素材が選択されてもよい。
【0040】
本発明において、前記ハードコーティング層100は、前述した特定の極性エネルギーパラメータ値を満足することによって、優れた耐水性を示し、下部層との密着力が優れて、バックグラインディング工程用フィルムとして使用されるのに適する。
【0041】
前記ハードコーティング層100は、厚さが0.1μm乃至10μmであってもよく、好ましくは、1μm乃至5μmであってもよく、前記厚さ範囲を満足する場合、適正強度を実現しながらもハンドリングが容易であり、バックグラインディング工程で不必要な段差発生を防止して工程に影響を与えないため、好ましい。
【0042】
前記ハードコーティング層の厚さが0.1μm未満であればブロッキング防止効果が僅かになることがあり、10μm超過であればウエハー付着時に気泡発生が増加することがあり、フィルムの応力緩和率が低下することがある。
【0043】
前記ハードコーティング層100は、前述した極性パラメータを満足させることができる素材が適切に選択されてもよく、具体的には、ポリエステル系化合物、アクリル系化合物、変性ウレタン系化合物、セルロースアセテート系化合物およびポリカプロラクトン系化合物からなる群より選択される1種以上を含むことができる。
【0044】
前記ハードコーティング層100は、押出工程、キャスティング工程、カレンダリング工程、熱硬化工程、光硬化工程により製造されてもよく、前記ハードコーティング層が光硬化工程により形成される場合、前述した成分以外に硬化性モノマー、光硬化開始剤および追加の添加剤を含むハードコーティング層形成用組成物を基材フィルム上部に塗布し、これを光硬化して形成されてもよい。
【0045】
基材フィルムは、離型性を有する素材から形成されてもよく、上部にポリウレタン系樹脂を含む中間層200および粘着層300が形成された後に除去されてもよい。
【0046】
ポリウレタン系樹脂を含む中間層200
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10において、前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200は、前記ハードコーティング層100の上部に形成され、バックグラインディング工程で外部の異物(グラインディング工程に使用される研磨剤や溶媒など)および物理的衝撃などからパターンを保護するための層として、応力緩和性に優れた素材が選択されてもよい。
【0047】
本発明において、前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200は、前述した特定の極性エネルギーパラメータ値を満足することによって、優れた耐水性を示し、下部ハードコーティング層100との密着力に優れ、バックグラインディング工程用フィルムとして使用されるのに適する。
【0048】
前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200は、厚さが50μm乃至500μmであってもよく、好ましくは、100μm乃至300μmであってもよく、前記厚さ範囲を満足する場合、適正な応力緩和性を実現して外部の物理的衝撃からパターンを保護するのに適し、特に、外部水分を吸収してもパターン面に影響を最小化することができる。前記中間層の厚さが50μm未満であればフィルムの耐久性が多少不足して支持体としての役割を果たし難いことがある。
【0049】
前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200は、ポリウレタン系樹脂、アクリレート系単量体、硬化剤および光開始剤を含む中間層形成用組成物として形成されてもよい。
【0050】
前記ポリウレタン系樹脂は、主鎖の繰り返し単位中にウレタン結合(−NHCOO−)を有する高分子樹脂として、ジオール系化合物とジイソシアネート化合物の縮合重合反応により形成されてもよい。
【0051】
前記ポリウレタン系樹脂を合成するのに使用されるジオール系化合物の具体的な例としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられるが、これに限定されるのではなく、これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0052】
前記ポリウレタン系樹脂を合成するのに使用されるイソシアネートの具体的な例としては、4乃至20個の炭素原子を有するイソシアネートであって、例えば、テトラメチレン1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン1,5−メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレン1,6−ジイソシアネート、2−メチル−1,5−ジイソシアネートペンタン、オクタメチレン−1,8−ジイソシアネート、デカメチレン1,10−ジイソシアネート、ドデカメチレン1,12−ジイソシアネート、テトラデカメチレン1,14−ジイソシアネート、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサンイソシアネート、1,3−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン(m−TMXDI)、リジンジイソシアネートの誘導体などが挙げられ、前記イソシアネートの混合物も使用されてもよい。また、イソボロンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0053】
前記ポリウレタン系樹脂を合成するには、希釈モノマーとして(メタ)アクリレート系単量体および末端キャッピング剤としてヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートがさらに含まれてもよい。ただし、希釈モノマーは、反応には参加せず、残留することができる。これらは後述する、(メタ)アクリレート系単量体の成分が同様に適用されてもよい。
【0054】
前記ポリウレタン系樹脂の含有量は、組成物総重量に対して10乃至40重量%で含まれてもよく、好ましくは、15乃至35重量%または20乃至30重量%で含まれてもよく、前記含有量範囲で使用されることが最終多層フィルムの耐水性と層間の密着性を同時に向上させることができるため好ましい。
【0055】
前記アクリレート系単量体の具体的な例としては、脂肪族(メタ)アクリレート、脂環族(メタ)アクリレート、芳香族(メタ)アクリレート、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートなどを挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。この中で、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含むことが、本願発明が限定した極性エネルギーパラメータを満足させるのに適する。
【0056】
前記脂肪族アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1乃至20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0057】
前記脂環族アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数3乃至30のシクロアルキル基を有するシクロアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、具体的には、イソボルニルアクリレート(IBOA)、トリメチルシクロヘキシルアクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルメタアクリレート、ジシクロペンテニルオキシメタアクリレートなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0058】
前記芳香族アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数6乃至30の芳香族基を有するアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、具体的には、フェニルヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールEO(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノールEO(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0059】
前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、前記カルボキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリル酸(acrylic acid)、クロトン酸(crotonic acid)、マレイン酸(maleic acid)、フマル酸(fumaric acid)などが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0060】
前記アクリレート系単量体の含有量は、組成物総重量に対して50乃至85重量%で含まれてもよく、好ましくは、65乃至80重量%で含まれてもよく、前記含有量範囲で使用されることが最適の硬化効率を実現しながら、経済性に優れて好ましい。前記アクリレート系単量体にはポリウレタン系樹脂合成中に使用された希釈モノマーも含まれてもよい。
【0061】
また、前記アクリレート系単量体にヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含む場合、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートは、前記ヒドロキシ基は中間層形成の光硬化反応に参加せず、これによって、中間層として形成された後、本願発明が目的とする極性エネルギーパラメータに影響を与えるようになる。これによって、前記ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートは、組成物総含有量に対して1乃至25重量%、好ましくは5乃至15重量%で含まれてもよく、前記含有量範囲で含まれて、本願発明が限定した極性エネルギーパラメータを満足させるのに適し、これによって、最終多層フィルムの耐水性と層間の密着性を同時に向上させることができる。一方、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート以外に他のアクリレート系単量体は、前述した範囲(40乃至90重量%)を満足するように残量で含まれてもよい。
【0062】
前記硬化剤の具体的な例としては、多官能性アクリレートなどの極性単量体であってもよく、具体的には、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,12−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールアジペートジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバル酸オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチルプロパンジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロキシエチルイソシアヌレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートおよびイソシアネート単量体とトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートの反応物であるウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0063】
前記硬化剤の含有量は、中間層形成用組成物総重量に対して0.1乃至5重量%で含まれてもよく、好ましくは、0.5乃至2重量%で含まれてもよく、前記含有量範囲で使用されることが、最適の硬化効率を実現しながら、経済性に優れて好ましい。
【0064】
前記光開始剤は、光照射により光硬化反応を開始するものであれば特に制限されずに使用されてもよく、具体的な例としては、ベンゾインメチルエーテル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、α,α−メトキシ−α−ヒドロキシアセトフェノン、2−ベンゾイル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホニル)フェニル]−1−ブタノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用されてもよい。
【0065】
前記光開始剤は、中間層形成用組成物総重量に対して、0.1乃至5重量%、0.3乃至1.5重量%で含まれてもよく、前記含有量範囲で使用されることが、最適の光硬化効率を実現しながら、経済性に優れて好ましい。
【0066】
前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200は、光硬化工程により製造されてもよく、前述したポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物をハードコーティング層100上部に塗布し、これを光硬化して形成されてもよい。
【0067】
粘着層300
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10において、前記粘着層300は、前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200の上部に形成され、ウエハーパターンに隣接して付着される層であり、光硬化性減圧性粘着剤素材が選択されてもよい。
【0068】
本発明において、前記粘着層300は、半導体ウエハーなどの製品を加工する時には適切な粘着力を有して工程中に前記半導体ウエハーに確実に付着されており、加工後には製品などに負荷をかけずに容易に剥離可能でなければならない。したがって、熱硬化剤および光開始剤を一定の含有量で含有する素材が適用されることが好ましい。
【0069】
前記粘着層300は、熱硬化により前記ポリウレタン系樹脂を含む中間層200の上部に成膜して前記半導体ウエハー表面保護用粘着フィルムを製造し、バックグラインディング工程が完了した後には追加的な光照射により前記粘着層300をウエハー表面から剥離可能な素材が適用されることが好ましい。
【0070】
前記粘着層300は、厚さが0.5μm乃至60μmであってもよく、好ましくは、1μm乃至50μmまたは5μm乃至40μmであってもよく、前記厚さ範囲を満足する場合、ウエハー表面に粘着および剥離が容易であり、粘着剤層の厚さが前記範囲を外れる場合、均一な粘着剤層を得難く、フィルムの物性が不均一になることがある。厚さが0.5μm未満である場合、層の厚さが過度に薄くて粘着力が低下することがあり、反対に厚さが60μmを超える場合、過度な厚さにより粘着フィルム除去時にウエハー表面に残渣が残存する問題点がある。
【0071】
前記粘着層300は、アクリレート系熱硬化性樹脂を含むことができ、溶媒、熱硬化剤および光開始剤をさらに含むことができる。前記アクリレート系熱硬化性樹脂は、アクリレート系単量体、重合開始剤および溶媒を混合して重合反応を行い、重合されたアクリレート系重合体を硬化剤と反応させて製造されてもよい。
【0072】
前記粘着層300は、前述した成分に追加の添加剤および溶媒を含む粘着層形成用組成物をポリウレタン系樹脂を含む中間層200上部に塗布し、これを熱硬化することによって形成することができ、または別途の離型性基材フィルムに形成し、これをポリウレタン系フィルム層200に接合して形成することができる。
【0073】
本発明の一実施形態によるバックグラインディングテープ10は、ハードコーティング層;ポリウレタン系樹脂を含む中間層;および粘着層;を含み、前述した極性エネルギーに対する特定のパラメータを満足することによって、半導体ウエハーを精密加工する工程で、表面に存在する回路パターンなどが損傷したり、工程中に発生した異物、水分または化学物質などにより半導体ウエハーが汚染されることを容易に防止することができる。また、前記バックグラインディングテープ10は、前述した物性を満足して、半導体ウエハーの精密加工が完了した後に剥離残渣なしに除去されてもよい。
【発明の効果】
【0074】
本発明によるバックグラインディングテープは、耐水性に優れてパターンの保護が容易であり、各層間の密着性に優れてフィルムの除去工程で各層が分離されず、Back Grinding工程に適したテープの提供を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施形態による、バックグラインディングテープ10の断面構造を概略的に示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、発明の理解のために好適な実施例を提示する。しかし、下記の実施例は発明を例示するためのものに過ぎず、発明をこれらだけに限定するものではない。
製造例1:ハードコーティング層形成用組成物
製造例1−1:ハードコーティング層形成用組成物
CHO KWANG PAINT社のPS1000(ポリカプロラクトン系化合物を含む)40g、PS1000 blue 8g、希釈溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)7gを混合してハードコーティング層形成用組成物(1−1)を製造した。
【0077】
製造例1−2:ハードコーティング層形成用組成物
SAM YOUNG INK社のCAP varnish(セルロースアセテート系化合物を含む)50g、希釈溶剤としてメチルエチルケトン(MEK)50g混合してハードコーティング層形成用組成物(1−2)製造した。
【0078】
製造例1−3:ハードコーティング層形成用組成物
SAM YOUNG INK社のA−PET 328 varnish(ポリエステル系化合物を含む)30g、Acrylic blue(T−6)10g、メチルエチルケトン(MEK)20g、SAM YOUNG INK社のLP.SUPER硬化剤0.15gを混合してハードコーティング層形成用組成物(1−3)を製造した。
【0079】
製造例1−4:ハードコーティング層形成用組成物
高分子シリコン樹脂であるSHIN−ETSU SILICON社のKS−3650 6g、白金触媒PL−50T 0.1g、溶媒としてトルエン50g、メチルエチルケトン(MEK)50gを混合して、ハードコーティング層形成用組成物(1−4)を製造した。
【0080】
製造例2:ポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物
製造例2−1:ポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物
ポリカーボネートジオール21g、イソホロンジイソシアネート(IPDI)3g、希釈モノマーとしてシクロヘキシルメタクリレート(CHMA)21gを混合して重合反応を進行した後、1−ヒドロキシエチルメタクリレート(1−HEMA)1gを用いて末端をキャッピングして、重量平均分子量が30,000g/molであるポリウレタンオリゴマーを合成した。
【0081】
次に、前記製造されたポリウレタンオリゴマー25g、残存する希釈モノマーシクロヘキシルメタクリレート(CHMA)21g、o−フェニルフェノールEOアクリレート(OPPEA)22g、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)32g、硬化剤である1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)2g、光開始剤としてIrgacure 651 0.5gを混合して中間層形成用組成物組成物(2−1)を製造した。
【0082】
製造例2−2:ポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物
ポリカーボネートジオール21g、イソホロンジイソシアネート(IPDI)3g、希釈モノマーとしてトリメチルシクロヘキシルアクリレート(TMCHA)21gを混合して重合反応を進行した後、1−ヒドロキシエチルメタクリレート(1−HEMA)1gを用いて末端をキャッピングして、重量平均分子量が30,000g/molであるポリウレタンオリゴマーを合成した。
【0083】
次に、前記製造されたポリウレタンオリゴマー25g、残存する希釈トリメチルシクロヘキシルアクリレート(TMCHA)21g、 o−フェニルフェノールEOアクリレート(OPPEA)29g、イソボルニルアクリレート(IBOA)10g、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)10g、2−ヒドロキシ−3−フェニルフェノキシプロピルアクリレート5g、硬化剤である1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)2g、光開始剤としてIrgacure 651 0.5gを混合して中間層形成用組成物(2−2)を製造した。
【0084】
製造例2−3:ポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物
ポリカーボネートジオール21g、イソホロンジイソシアネート(IPDI)3g、希釈モノマーとしてイソボルニルアクリレート(IBOA)33gを混合して重合反応を進行した後、1−ヒドロキシエチルメタクリレート(1−HEMA)1gを用いて末端をキャッピングして、重量平均分子量が30,000g/molであるポリウレタンオリゴマーを合成した。
【0085】
次に、前記製造されたポリウレタンオリゴマー25g、残存する希釈トリメチルシクロヘキシルアクリレート(TMCHA)33g、o−フェニルフェノールEOアクリレート(OPPEA)22g、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)15g、エチルヘキシルアクリレート(EHA)5g、硬化剤である1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)2g、光開始剤としてIrgacure 651 0.5gを混合して中間層形成用組成物(2−3)を製造した。
【0086】
製造例3:粘着層形成用組成物
2−エチルヘキシルアクリレート(2−EHA)72g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)13gを、重合開始剤としてはベンゾイルペルオキシド0.1g、メチルエチルケトン(MEK)100gを用いてアクリル系重合体185gを製造した。
前記製造されたアクリル系重合体100gとメタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)15gと反応させてアクリル系熱硬化性樹脂を製造した。
製造された熱硬化性樹脂30gとメチルエチルケトン(MEK)70gを混合して熱硬化性粘着層形成用組成物を製造した。
【0087】
実施例1
離型性フィルム(L02、YOUL CHON CHEMICAL社)上部に製造例1−2によるハードコーティング層形成用組成物を塗布し、110℃で2分間熱硬化させて厚さが1.0μmであるハードコーティング層を形成した。
【0088】
次に、前記ハードコーティング層の上部に製造例2−2によるポリウレタンフィルム層形成用組成物を塗布し、酸素を遮断するために前記コーティング層上に透明な離型性基材フィルムを接合し、これを主波長が365nmであるUVランプを用いて硬化して厚さが160μmであるポリウレタン系中間層を形成した。以降、前記透明な離型性基材フィルムを除去した。
【0089】
離型性フィルムの上部に前記製造例3による粘着層形成用組成物を塗布し、110℃温度のオーブンで3分間放置して厚さが20μmである粘着層を形成した。次に、前記ポリウレタン中間層と合紙し、最終的に、(離型性フィルム)ハードコーティング層、ポリウレタン系樹脂を含む中間層および粘着層(離型性フィルム)が順次に積層された半導体工程用粘着フィルムを製造した。粘着層に形成された離型性フィルムはバックグラインディング工程直前に除去されてもよい。
【0090】
実施例2乃至4および比較例1乃至11
下記表1に使用された成分を組み合わせて使用し、実施例1と同様な方法でバックグラインディングテープを製造した。
【0091】
ただし、ハードコーティング層の形成時に製造例1−1のハードコーティング層形成用組成物を使用する場合、組成物を塗布した後、70℃で1分間熱乾燥し、メタルハライドランプUV800mJ/cm2 UV−Aを照射してハードコーティング層を形成した。
【0092】
【表1】
【0093】
試験例
前記実施例および比較例で製造したバックグラインディングテープに対して下記の方法で物性を評価し、その結果を下記表2に示した。
1)極性エネルギーパラメータ
実施例および比較例の製造工程中にハードコーティング層形成用組成物を離型性基材フィルムに別途に塗布し、実施例1と同様な方法でハードコーティング層を1.0μm厚さに形成し、これを20x50mmのサンプルで製造した。
【0094】
実施例および比較例の製造工程中にポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物を基材フィルムに別途に塗布し、実施例1と同様な方法でポリウレタン系樹脂を含む中間層を160μm厚さに形成し、これを20x50mmのサンプルで製造した。
【0095】
前記製造されたそれぞれのサンプルに対して、下記数式1により極性エネルギー値を測定し、その結果は表1に記載した。
[数式1]
極性エネルギー(Polar Energy、dyne/cm)=表面自由エネルギー(Surface energy、dyne/cm)−分散度(Disperse、dyne/cm)
【0096】
2)耐水性の評価
実施例および比較例の製造工程中にポリウレタン系樹脂を含む中間層形成用組成物を離型性基材フィルムに別途に塗布し、同様な方法でポリウレタン系樹脂を含む中間層を160μm厚さ([1])に形成し、これを20x50mmのサンプルで製造した。
【0097】
前記サンプルを約25℃の蒸溜水に60分間浸漬した後、サンプルの厚さ([2])を測定し、浸漬前後の厚さの変化率([2]−[1]/[1])*100(%))を測定し、下記基準により耐水性を評価してその結果を表2に記載した。
<耐水性の評価基準>
◎:0%乃至1%未満
○:1%以上乃至2%未満
△:2%以上乃至4%未満
X:4%以上
【0098】
3)付着性の評価
実施例および比較例で製造した半導体工程用粘着フィルムに対して、Cross−Cut Testを実施し、サンプルに1mm間隔で線を引いて碁盤模様を作った後、3Mマジックテープ(登録商標)を付着後に垂直方向に引いてtape脱着過程でハードコーティングフィルムが転写する程度を測定し、下記基準により付着性を評価してその結果を表2に記載した。
<付着性の評価基準>
◎:転写なし
○:転写5%以下
△:転写5%超過25%以下
X:転写25%以上
【0099】
【表2】
【0100】
前記表2から確認できるように、本発明が限定した極性エネルギーに対するパラメータを外れる比較例の場合、フィルムの耐水性と付着性を同時に確保することができないことを確認した。
【0101】
本発明の実施例は、優れた耐水性と付着性を実現し、これによって、半導体工程、特にバックグラインディング工程に使用される場合、水分や外部異物からウエハーパターンを十分に保護し、工程が完了した後に剥離残渣およびフィルムの層分離なしに除去が容易であることを確認することができた。
【符号の説明】
【0102】
10:バックグラインディングテープ
100:ハードコーティング層
200:ポリウレタン系樹脂を含む中間層
300:粘着層
【図1】
【国際調査報告】