(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021510507
(43)【公表日】20210430
(54)【発明の名称】エアロゾル生成材料を加熱するための装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/40 20200101AFI20210402BHJP
【FI】
   !A24F40/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】2020537147
(86)(22)【出願日】20190124
(85)【翻訳文提出日】20200831
(86)【国際出願番号】EP2019051804
(87)【国際公開番号】WO2019145451
(87)【国際公開日】20190801
(31)【優先権主張番号】1801257.5
(32)【優先日】20180125
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【住所又は居所】イギリス, ダブリューシー2アール 3エルエー, ロンドン, ウォーター ストリート 1, グローブ ハウス
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス, ジェレミー
【住所又は居所】英国, ロンドン グレーター ロンドン ダブリューシー2アール 3エルエー, ウォーター ストリート 1, グローブ ハウス, ケアオブ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
(72)【発明者】
【氏名】バレステロス ゴメス, パブロ ハビエル
【住所又は居所】英国, ロンドン グレーター ロンドン ダブリューシー2アール 3エルエー, ウォーター ストリート 1, グローブ ハウス, ケアオブ ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA06
4B162AA07
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AB22
4B162AB23
4B162AC01
4B162AC12
4B162AC16
4B162AC17
4B162AC22
4B162AF01
(57)【要約】
エアロゾル生成材料を加熱して前記エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成された装置が提供される。本装置は、第1の開口と、第1のセクション及び第2のセクションを備えるチャンバとを備えるハウジングを備える。エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品を、使用時、第1の開口を通して挿入して、チャンバの第1のセクション内に受け入れることができる。本装置は、ハウジング内に、使用時にチャンバの第1のセクション内に受け入れられたエアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成するためのヒータ構成体をさらに備える。チャンバの第2のセクションは、チャンバの第1のセクションの上流にあり、香味料を備える第2の消耗品を受け入れるように構成されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成材料を加熱して前記エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成された装置であって、
第1の開口と、第1のセクション及び第2のセクションを備えるチャンバとを備えるハウジングであり、エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品を、使用時、前記第1の開口を通して挿入して、前記チャンバの前記第1のセクション内に受け入れることができる、ハウジングと、
前記ハウジング内に、使用時に前記チャンバの前記第1のセクション内に受け入れられた前記エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成するためのヒータ構成体と
を備え、
前記チャンバの前記第2のセクションが、前記チャンバの前記第1のセクションの上流にあり、香味料を備える第2の消耗品を受け入れるように構成されている、装置。
【請求項2】
前記ハウジングが第2の開口を備え、前記第2の消耗品を前記第2の開口を通して前記チャンバの前記第2のセクションに挿入することができる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
当該装置内を清掃するために、使用者が前記第2の開口を通して前記チャンバにアクセスすることができる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の開口が当該装置の第1の端部にあり、前記第2の開口が当該装置の第2の端部にある、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の開口が当該装置の近位端にあり、前記第2の開口が当該装置の遠位端にある、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第2の開口を選択的に覆うための扉を備え、前記扉が、前記第2の開口が前記扉によって閉じられる第1の位置と、前記第2の開口が開く第2の位置との間を動くことができる、請求項2〜5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記チャンバの前記第2のセクションが、前記第2の消耗品を受け入れるための前記チャンバ内の所定の位置に支持部材を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記支持部材が、前記チャンバ内に配置された、前記チャンバよりも直径が小さいチューブを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記チャンバの前記第2のセクションが、前記第2の消耗品を受け入れるための1つ又は複数のブラケットを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記チャンバの前記第2のセクションが、前記第2の消耗品を受け入れるために前記チャンバの内壁に形成された1つ又は複数のリブを備える、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記ヒータ構成体が、前記第2の消耗品を加熱して前記香味料の流れを生成するためのものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記ヒータ構成体が第1のヒータ及び第2のヒータを備え、使用時、当該装置が第1の時間間隔で前記第1のヒータを動作させて前記エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成し、当該装置が、前記第1の時間間隔に続いて第2の時間間隔で前記第2のヒータを動作させ、前記第2のヒータが、前記第1のヒータよりも前記第2の消耗品に近い、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記第2の消耗品が、前記香味料をカプセル化する保護層を備え、前記ヒータ構成体によって発生した熱が、前記第2の時間間隔中に前記保護層を破って前記香味料を放出する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記第2の消耗品が、前記香味料をカプセル化する保護層を備え、当該装置が、前記香味料を露出するように前記保護層を裂くための構成体を備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置と、第2のセクションに受け入れられるための第2の消耗品とを備えるシステム。
【請求項16】
前記第2の消耗品が前記第2のセクションに配置される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第2の消耗品が、香味料をカプセル化する保護層を備えるカプセルを備える、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2の消耗品が、前記香味料で含浸された媒体を備える、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2の消耗品が、自己支持型香味材料を備える、請求項15又は16に記載のシステム。
【請求項20】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置を使用する方法であって、
エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品を第1の開口を通して挿入してチャンバの第1のセクション内に受け入れるステップと、
香味料を備える第2の消耗品を前記チャンバの前記第1のセクションの上流の前記チャンバの第2のセクションに挿入するステップと、
ヒータ構成体を使用して、前記チャンバの前記第1のセクション内に受け入れられたエアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成するステップと、
前記第2の消耗品から香味料の流れを生成するステップと
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成材料を加熱するように構成された装置に関する。
【背景技術】
【0002】
紙巻タバコ、葉巻タバコなどの物品は、使用の間、タバコを燃焼させてタバコ煙を発生させる。燃焼させずに化合物を放出する製品を創出することによってタバコを燃焼させるこれらの物品に代わるものを提供する試みがなされている。そのような製品の例としては、タバコ加熱製品又はタバコ加熱デバイスとしても知られているいわゆる非燃焼加熱式製品があり、これらは、材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する。その材料は、例えば、タバコ又は他の非タバコ製品、或いはブレンドされた混合物などの組合せであってもよく、それらは、ニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、エアロゾル生成材料を加熱して前記エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるように構成された装置が提供される。本装置は、第1の開口と、第1のセクション及び第2のセクションを備えるチャンバとを備えるハウジングであり、エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品を、使用時、第1の開口を通して挿入して、チャンバの第1のセクション内に受け入れることができる、ハウジングと、ハウジング内に、使用時にチャンバの第1のセクション内に受け入れられたエアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成するためのヒータ構成体とを備え、チャンバの第2のセクションが、チャンバの第1のセクションの上流にあり、香味料を備える第2の消耗品を受け入れるように構成されている。
【0004】
ハウジングは第2の開口を備え、第2の消耗品を第2の開口を通してチャンバの第2のセクションに挿入することができる。
【0005】
いくつかの例では、使用者は、装置内を清掃するために、第2の開口を通してチャンバにアクセスすることができる。
【0006】
いくつかの例では、第1の開口は装置の第1の端部にあり、第2の開口は装置の第2の端部にある。
【0007】
いくつかの例では、第1の開口は装置の近位端にあり、第2の開口は装置の遠位端にある。
【0008】
本装置は、第2の開口を選択的に覆うための扉をさらに備えることができ、扉は、第2の開口が扉によって閉じられる第1の位置と、第2の開口が開く第2の位置との間を動くことができる。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、第1の態様の装置と、第2のセクションに受け入れられるための第2の消耗品とを備えるシステムが提供される。
【0010】
本発明の第3の態様によれば、第1の態様の装置を使用する方法が提供される。本方法は、エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品を第1の開口を通して挿入してチャンバの第1のセクション内に受け入れるステップと、香味料を備える第2の消耗品をチャンバの第1のセクションの上流のチャンバの第2のセクションに挿入するステップと、ヒータ構成体を使用して、チャンバの第1のセクション内に受け入れられたエアロゾル生成材料を加熱してエアロゾルの流れを生成するステップと、第2の消耗品から香味料の流れを生成するステップとを含む。
【0011】
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】エアロゾル生成材料を加熱するための装置の例の斜視図である。
【図2】第1の消耗品及び第2の消耗品が挿入されている図1の装置の横方向断面図である。
【図3】第1の消耗品及び第2の消耗品が挿入されていない図1の装置の横方向断面図である。
【図4】図1の装置のいくつかの構成部品の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本書では、用語「エアロゾル生成材料」は、加熱されると揮発成分を、典型的にはエアロゾルの形態で供する材料を含む。「エアロゾル生成材料」は任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。「エアロゾル生成材料」はまた、他の非タバコ製品を含んでいてもよく、これらの非タバコ製品は、製品によってはニコチンを含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。「エアロゾル生成材料」は、例えば、固体、液体、ゲル、又は蝋などの形態であってもよい。「エアロゾル生成材料」はまた、例えば、材料を組み合わせたもの、又はブレンドしたものであってもよい。
【0014】
エアロゾル生成材料を燃やさずに又は燃焼させずに、エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させて、典型的には、吸引することができるエアロゾルを形成する装置が知られている。このような装置はしばしば、「非燃焼加熱式」装置、又は「タバコ加熱製品」、又は「タバコ加熱デバイス」、又はこれらに類似するものとして説明される。同様に、いわゆるeシガレットデバイスもあり、これは、典型的には、液体の形態のエアロゾル生成材料(ニコチンを含むものも含まないものもある)を気化する。エアロゾル生成材料は、装置内に挿入することができるロッド、カートリッジ、又はカセットなどの形態の場合があり、又はこれらの一部として提供される場合がある。いくつかの例では、エアロゾル生成材料を加熱して揮発させるためのヒータは装置の「永久」部分として提供される場合があり、或いは使用後破棄されて交換される喫煙品又は消耗品の一部として提供される場合がある。この文脈の「喫煙品」とは、使用時にエアロゾル生成材料を含み、又は収容しており、使用時に加熱されて、エアロゾル生成材料、及び任意選択的に他の成分を揮発させるデバイス、物品、又は他の構成部品のことである。
【0015】
まず図1〜図3を参照すると、エアロゾル生成材料を加熱して、前記エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させて、典型的には、吸引することができるエアロゾルを形成するように構成された装置1の例が示されている。装置1は、エアロゾル生成材料を燃焼するのではなく加熱することで化合物を放出する加熱装置1である。
【0016】
第1の端部3は、本書では、装置1の口側端部又は近位端3と称することもあり、第2の端部5は、本書では、装置1の遠位端5と称することもある。装置1には、使用者の所望に応じて装置1全体のオンオフを切り換えることができるオンオフボタン7が設けられている。
【0017】
装置1は、装置1の様々な内部構成部品を配置し保護するためのハウジング9を備える。図示の例では、ハウジング9は、装置1の周りを囲む一体型スリーブ11を備え、装置1の「上部」を概ね画定する上部パネル17、及び装置1の「底部」を概ね画定する底部パネル19が被せられている。
【0018】
上部パネル17及び/又は底部パネル19は、装置1の内部に容易にアクセスすることができるように、一体型スリーブ11に取外し可能に固定されてもよく、又は、例えば、使用者が装置1の内部にアクセスすることができないように、一体型スリーブ11に「永久的に」固定されてもよい。1つの例では、パネル17及び19は、例えば、射出成形によって形成されるガラス充填ナイロンを含むプラスチック材料から作られ、一体型スリーブ11はアルミニウムから作られるが、他の材料や他の製造プロセスが使用されてもよい。
【0019】
装置1の上部パネル17は、装置1の口側端部3に第1の開口20を有し、使用時、この第1の開口20を通して、使用者は、エアロゾル生成材料を含む第1の消耗品21を装置1に挿入し、装置1から取り出すことができる。
【0020】
装置の底部パネル19は、第2の開口22と、第2の開口22を開閉するために遠位端5に扉39とを有し、使用時、この第2の開口22を通して、使用者は、第2の消耗品24を装置1に挿入し、装置1から取り出すことができる。第2の消耗品24は典型的には香味料を備える。
【0021】
ハウジング9内に、ヒータ構成体23と、制御回路25と、電源27とが配置又は固定されている。この例では、ヒータ構成体23、制御回路25、及び電源27は、制御回路25が概ねヒータ構成体23と電源27との間に配置された状態で、横方向に隣り合っている(すなわち、一端から見て隣り合っている)が、他の配置も可能である。
【0022】
制御回路25は、以下でさらに論じるように、消耗品21のエアロゾル生成材料の加熱を制御するように構成及び配置されたマイクロプロセッサ装置などのコントローラを含んでもよい。
【0023】
電源27は、例えば、バッテリーであってもよく、バッテリーは、再充電可能なバッテリー又は再充電できないバッテリーであってもよい。適切なバッテリーの例には、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル電池(ニッケルカドミウム電池など)、及び/又はアルカリ電池などが含まれる。バッテリー27は、必要時に電力を供給するために、また制御回路25の制御下で消耗品のエアロゾル生成材料を加熱するために(上述したように、エアロゾル生成材料を燃焼させることなく、エアロゾル生成材料を揮発させるために)、ヒータ構成体23に電気的に接続されている。
【0024】
電源27をヒータ構成体23の側方に隣り合わせで配置する利点は、装置1全体を過度に長くすることなく、物理的に大きな電源27を使用することができることである。理解されるように、一般に、物理的に大きな電源27は、より大きな容量(すなわち、供給可能な総電気エネルギー、多くの場合はアンペア時などで測定されるもの)を有し、したがって、装置1のバッテリー寿命をより長くすることができる。
【0025】
1つの例では、ヒータ構成体23は、実質的に中空の内部加熱チャンバ29を有する中空の円柱チューブの形態であり、使用時に、エアロゾル生成材料を備える第1の消耗品21が加熱のために加熱チャンバ29の第1のセクション内に挿入される。ヒータ構成体23に対して異なる構成も可能である。例えば、ヒータ構成体23は、単一の加熱要素を備えてもよいし、又はこの例の場合のように、ヒータ構成体23の長手方向軸線に沿って整列した複数の加熱要素23a、23b(図3参照)から形成されてもよく、それぞれ互いに独立して制御可能であってもよい。この加熱要素又は各加熱要素23a、23bは、環状又は管状でもよく、或いはその周囲が少なくとも部分的に環状又は管状であってもよい。1つの例では、この加熱要素又は各加熱要素23a、23bは薄膜ヒータであってもよい。別の例では、この加熱要素又は各加熱要素23a、23bはセラミックス材料から作られてもよい。適切なセラミックス材料の例には、アルミナ、窒化アルミニウム、及び窒化ケイ素セラミックスが含まれ、これらは積層及び焼結されてもよい。他の加熱構成体も可能であり、これには、例えば、誘導加熱、赤外線を放射することによって加熱する赤外線ヒータ要素、又は、例えば、抵抗電気巻線によって形成された抵抗加熱要素が含まれる。
【0026】
1つの特定の例では、ヒータ構成体23は、ステンレス鋼製の支持チューブによって支持され、ポリイミド加熱要素を備える。ヒータ構成体23は、第1の消耗品21が装置1に挿入されたとき、実質的にエアロゾル生成材料の全体が使用時に加熱されるような寸法である。
【0027】
この加熱要素又は各加熱要素23a、23bは、エアロゾル生成材料の選択された領域を、例えば、必要に応じて順番に(経時的に)又は一緒に(同時に)独立して加熱することができるように構成することができる。
【0028】
この例のヒータ構成体23は、その長さの少なくとも一部に沿って断熱体31によって囲まれている。断熱体31は、ヒータ構成体23から装置1の外部に流れる熱を減少させるのに役立つ。これは、一般に熱損失を低減するので、ヒータ構成体23の所要電力を低く抑えるのに役立つ。断熱体31はまた、ヒータ構成体23の動作中に装置1の外側を低温に維持するのに役立つ。1つの例では、断熱体31は二重壁型のスリーブでもよく、スリーブの2つの壁の間に低圧領域が設けられている。すなわち、断熱体31は、例えば、「真空」チューブ、すなわち伝導及び/又は対流による伝熱を最小限にするように少なくとも部分的に排気されたチューブであってもよい。断熱体31の他の構成も可能であり、これには、二重壁型のスリーブに加えて、又はその代わりに、例えば適切な発泡型の材料を含む断熱材料の使用が含まれる。
【0029】
装置1は、開口20の周りに延び開口20からハウジング9の内部に突出するカラー(鍔部)33と、カラー33と真空スリーブ31の一端との間に配置された略管状のチャンバ35とをさらに備える。
【0030】
チャンバ35の一端はカラー33に接続し、カラー33により支持され、チャンバ35の他端は真空スリーブ31の一端に接続し、したがって真空スリーブ31を支持している。したがって、図3で最もよく分かるように、カラー33、チャンバ35、及び真空チューブ31/ヒータ構成体23は同軸に配置されているので、図2で最もよく分かるように、消耗品21が装置1に挿入されると、消耗品21は、カラー33及びチャンバ35を通ってヒータチャンバ29内に延びる。
【0031】
第1の消耗品21が、中空のチャンバ35の長さの少なくとも一部にわたって装置に挿入されているときに、チャンバ35と第1の消耗品21との間に空隙36ができるようにチャンバ35は形作られる。空隙36は、この領域の消耗品21の全周の周りにある。チャンバ35は、その外面の周りに一連の冷却フィンを備える。
【0032】
本願出願人による同時係属中の出願PCT/EP2017/061520においてより詳細に説明しているように、フィン冷却のチャンバ35内の第1の消耗品21を取り囲む空気の量によって、消耗品21の外層を通って消耗品21から放散される揮発成分の少なくとも一部が冷却され、それがチャンバ35の内壁に凝縮し、それによって、これらの揮発成分が使用者によって吸引されるおそれを防止することが有効である。
【0033】
カラー33は、使用時、第1の消耗品21を把持する複数の隆起部62(図3参照)を備える。また、本願出願人による同時係属中の出願PCT/EP2017/061520においてより詳細に説明しているように、この冷却効果は、装置1の外部から、複数の隆起部62間に画定された通気路を通ってチャンバ35内の消耗品21を囲む空間36に入り込むことのできる低温の空気によって促進することができる。
【0034】
上述したように、この例では、ヒータ構成体23は、実質的に中空の円柱チューブの形態であり、このチューブは、チャンバ35及びカラー33を通って装置1の口側端部3における開口20と流体連通している。
【0035】
再び図2及び図3を参照すると、1つの例では、加熱チャンバ29は、遠位端5に向かって内径が縮小する領域38を有する。この領域38は、口側端部3の第1の開口20を通過した第1の消耗品21に対して端部ストッパを提供し、第2の消耗品24を受け入れるための加熱チャンバ29の第2のセクション30を含む。
【0036】
加熱チャンバ29のこの第2のセクション30は、第2の消耗品24を受け入れるように特に構成され、その結果、第2の消耗品24は、加熱チャンバ29内の所定の位置に確実に保持される。
【0037】
1つの例では、第2のセクション30は、チューブ構成部品、例えば、実質的に円柱状のプレス加工されたチューブ構成部品を備え、このチューブ構成部品は、加熱チャンバ29の第2のセクションより小さな直径を有し、第2の消耗品24にとって正しい位置になるように、加熱チャンバ29の第2のセクション内にぴったりと配置される。使用時、第2の消耗品24はこのチューブ内に配置される。このチューブは、ほぼ4mm〜6mm、例えば5mmの直径を有してもよい。
【0038】
代替の構成では、例えば、第2のセクション30は、支持部材、例えばブラケット又は類似の構成部品を備えて、第2の消耗品24を加熱チャンバ内の所定の位置に保持する、又は、空洞の内壁に形成された1つ又は複数のリブを備えて、第2の消耗品24を所定の位置に配置する。
【0039】
領域38はそれ自体、例えば、図4で最もよく分かるように、中空チューブ41によって与えられ、この中空チューブ41は、遠位端12の方の加熱チャンバ23の端部を画定する。この例の中空チューブ41は、外向きに延在する頭部又はフランジ42を有する。中空チューブ41は、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK:polyether ether ketone)などを含むプラスチック材料から形成されてもよい。装置1の製造時、中空チューブ41は、外側から遠位端12の開口35に挿入され、頭部又はフランジ42は扉39に当たるストッパを提供して所定の位置に中空チューブ41を配置する。中空チューブ41は、例えば接着剤によって適所に固定されてもよい。
【0040】
この例では、扉39はヒンジ式扉であり、この扉は、加熱チャンバ29にアクセスするために扉39が開閉するように枢動する中心となるヒンジピン39bを受け入れるための溝39aによって形成されたヒンジを備える。ヒンジピン39bは、ばね39cによってばね荷重がかけられて扉39を閉位置の方に付勢することができる。
【0041】
図4は、中空チューブ41、底部パネル19、扉39、ヒンジピン39b、及びばね39cの構成部品を示す分解図である。いくつかの例では、底部パネル19と一体型パネル11との間のシールを形成するためのOリングシール70、扉39を保持する扉リテーナ72、及びさらなるシール74が設けられてもよい。
【0042】
開口22を開閉する遠位端5の扉39は、使用者が加熱チャンバを清掃することができるように加熱チャンバ29へのアクセスが可能になること、及び使用者が第2の消耗品24を加熱チャンバ内に配置することが可能になることの2つの機能を提供することが有利である。
【0043】
適切な扉の例は、本願出願人による同時係属中の米国特許仮出願第62/185,227号においてもより詳細に論じられている。
【0044】
再び図2を詳細に参照すると、1つの例では、第1の消耗品21は、円柱状ロッドの形態をしており、消耗品21が装置1に挿入されたときにヒータ構成体23内にある消耗品21のセクションの後端部にエアロゾル生成材料21aを有し又は含有する。消耗品21の前端部は、装置1から延び、エアロゾルを濾過するためのフィルター及び/又はエアロゾルを冷却するための冷却要素21cのうちの1つ又は複数を含む吸い口アセンブリ21bとして機能する。フィルター/冷却要素21cは、空間21dによってエアロゾル生成材料21aから離間されており、また、さらなる空間21eによって吸い口アセンブリ21bの先端から離間されている。消耗品21は、外層(図示せず)で周方向に巻かれている。1つの例では、消耗品21の外層は、エアロゾル生成材料からの加熱された揮発成分の一部を消耗品21から放散することができるように透過性がある。
【0045】
第2の消耗品24は、少なくとも1つの香味料を備える。いくつかの例では、第2の消耗品24は、例えば、少なくとも1つの香味料24b(例えば、液体であってもよい)をカプセル化する膜又はコーティングなどの保護層24aを備えるカプセルであってもよい。これらの例では、保護層24aは、少なくとも1つの香味料を露出するために破られる。
【0046】
いくつかの例では、少なくとも1つの香味料24bをカプセル化する保護層24aは、第2の消耗品24がヒータ構成体23によって加熱されると、破れて香味料を放出又は露出する。
【0047】
他の例では、保護層24aは、使用者が第2の消耗品24を装置1に挿入する前に、使用者によって手で破られてもよい、或いは、第2の消耗品24が物品1に挿入される過程で、又は、例えば、第2の消耗品24が物品1に挿入された後に扉39を閉めるときに、保護層24aを破るための、例えば、スパイクなど(図3の符号37)の機構を装置1が備えてもよい。
【0048】
他の例では、第2の消耗品24は、香味料を含浸した媒体を備える。この媒体は、任意の適切な形態、例えば、紙、アセチルセルロース(CA:Cellulose Acetate)、又はポリ乳酸(PLA:polylactic acid)などの熱可塑性物質を採ることができる。これらの例では、香味料はカプセル化する必要はない。
【0049】
他の例では、第2の消耗品は、自己支持型香料材料(すなわち、カプセル化されていない材料、又は支持媒体内に保持されていない材料)、例えば自己支持型ゲルを備えてもよい。
【0050】
すべての例において、香味料は任意の適切な形態であってもよく、例えば、固定、液体、ゲル、粉末、又は発泡体であってもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、香味料自体は、タバコ香味を提供するように、タバコ又はタバコベースの材料であってもよく、又はそれを含んでもよい。
【0052】
いくつかの例では、第2の消耗品はロッド状でもよく、したがって、香味料がタバコを含む場合、紙巻タバコに似ることがある。
【0053】
図1〜図4に示した特定の例では、動作時、ヒータ構成体23は、第1の消耗品21を加熱してエアロゾル生成材料21aの少なくとも1つの成分を揮発させ、第2の消耗品24を加熱して保護層24aを破って香味料24bを放出又は露出する。
【0054】
使用者が吸い口アセンブリ21bを吸うと、エアロゾル生成材料21aからの加熱された揮発成分のための主流路は、第1の消耗品21を軸線方向に通り、空間21d、フィルター/冷却要素21c、及びさらなる空間21eを通った後、吸い口アセンブリ21bの開放端を通って使用者の口に入る。
【0055】
ヒータ構成体23からの熱が膜24aを破って液体香味料24bを放出すると、液体香味料24bは揮発され、第1の消耗品21を通って流れ、エアロゾル生成材料21aからの揮発成分の流れと混合する。
【0056】
同様に、膜34が加熱前に機械的に破られる例では、或いは香味料がカプセル化されていないが、CAなどの材料で支持されている又は自己支持型である例では、ヒータ構成体23からの熱が香味料24を揮発させ、使用者が吸い口アセンブリ21bを吸うと、揮発した香味料は第1の消耗品21を通って流れ、エアロゾル生成材料21aからの揮発成分の流れと混合する。
【0057】
第2の消耗品24を含む加熱チャンバ29の第2のセクションは、第1の消耗品21を含む加熱チャンバ29の第1のセクションの上流にあることが有利である。これによって、香味料は揮発されると、第1の消耗品21の全長を通って軸線方向に流れて、エアロゾル生成材料21aからの加熱された揮発成分と混合することができる。
【0058】
1つの例では、ヒータ構成体23は、互いに同軸に揃えられた第1のヒータセクション23aと第2のヒータセクション23bを備える。図3で最もよく分かるように、第2のヒータセクション23bは、第2の消耗品24を受け入れる領域38の隣に配置され、第1のヒータセクション23aは、第2のヒータセクション23bよりも装置1の近位端3の近くに配置される。
【0059】
制御回路25は、使用者の喫煙行為時に所定の加熱プロファイルを実行するようにヒータ構成体23を制御するように構成することができる。
【0060】
加熱プロファイルの1つの例では、エアロゾル生成材料21aを加熱してエアロゾル生成材料21aからの加熱された揮発成分の流れを発生させるために、加熱プロファイルの第1の部分では、第1のヒータセクション23aのみを作動させる。しかし、加熱プロファイルの第1の部分での第1のヒータセクション23aによる放出熱エネルギーは、膜24aを破るには不十分であり、その結果、加熱プロファイルの第1の部分では香味料24bは放出されない。
【0061】
加熱プロファイルの第2の部分では、エアロゾル生成材料21aを加熱するために第2のヒータセクション23bを作動させる。第2の消耗品24に近いことにより、加熱プロファイルの第2の部分での第2のヒータセクション23bによる放出熱エネルギーは、膜24aを破るには十分であり、その結果、香味料24bは加熱プロファイルの第2の部分において放出される。これは、使用者が、喫煙行為において、喫煙行為の最後の数回の吸引時に特別の香味を感じることで、使用者の感覚的な経験を高めることができることが有利である。
【0062】
他の加熱プロファイルを使ってもよく、実際、香料の放出プロファイルは、使用される加熱プロファイル、加熱プロファイルに含まれる温度、使用される香味料の特質、及び使用される香味料をカプセル化している任意の材料の特質を含む様々な異なる因子に依存することは理解されよう。
【0063】
本書では、用語「香料」及び「香味料」は、成人消費者用の製品において所望の香味又は香りを生成するために(現地の規制によって許可される場合に)使用することができる材料を指すものとすることができる。これらの材料は、抽出物(例えば、カンゾウ、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、ニホンハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、サクランボ、ベリー、モモ、リンゴ、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、はちみつエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピーマン、ショウガ、アニス、コリアンダー、コーヒー、又はハッカ属の任意の種からのハッカ油など)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性化剤若しくは感覚受容体部位刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、並びに他の添加物(例えば、チャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質、又は息清涼剤)を含んでいてもよい。これらは、模造品、合成材料又は天然材料、或いはこれらの混合物であってもよい。これらは、任意の適切な形態、例えば、油、液体、固体、又は粉末であってもよい。例えば、液体、油、又は他のこのような流体香味料を多孔質固形材料に含浸させて、その多孔質固形材料に香味及び/又は他の特性を付与してもよい。したがって、液体又は油は、それが含浸される材料の構成成分である。
【0064】
本書で説明した様々な実施形態は、特許請求される特徴の理解と教示を助けるためだけに提示されている。これらの実施形態は、単に、実施形態の代表的な例として供され、すべてを網羅するものでもなければ、他を排除するものでもない。本書で説明した利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって規定されたように本発明の範囲を限定するもの、或いは特許請求の範囲に対する均等物を限定するものと考えるべきではなく、特許請求される発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用し、変更を施すことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は、本書で詳細に説明されたもの以外の、開示された要素、構成部品、特徴、部分、ステップ、手段などの適切な組合せを適切に備えてもよく、それらのみから構成されてもよく、又は実質的にそれらから構成されてもよい。さらに、本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性のある他の発明を含むことができる。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【国際調査報告】