(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】2021510730
(43)【公表日】20210430
(54)【発明の名称】対象の心血管イベントのリスクを低減する方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/232 20060101AFI20210402BHJP
   A61K 31/40 20060101ALI20210402BHJP
   A61K 31/505 20060101ALI20210402BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20210402BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20210402BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20210402BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210402BHJP
【FI】
   !A61K31/232
   !A61K31/40
   !A61K31/505
   !A61P9/10
   !A61P25/00
   !A61P9/00
   !A61P43/00 121
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】166
(21)【出願番号】2020557980
(86)(22)【出願日】20190422
(85)【翻訳文提出日】20201019
(86)【国際出願番号】US2019028553
(87)【国際公開番号】WO2020068163
(87)【国際公開日】20200402
(31)【優先権主張番号】62/735,670
(32)【優先日】20180924
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/735,680
(32)【優先日】20180924
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/758,387
(32)【優先日】20181109
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/813,888
(32)【優先日】20190305
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/818.514
(32)【優先日】20190314
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】514000406
【氏名又は名称】アマリン ファーマシューティカルズ アイルランド リミテッド
【住所又は居所】アイルランド国, ダブリン 2, アッパー ペンブローク ストリート 28−32, ペンブローク ハウス 2
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ソニ, パレッシュ
【住所又は居所】アメリカ合衆国, コネチカット州, ミスティック, ロング ワーフ ドライブ 148
【テーマコード(参考)】
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C086AA01
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(57)【要約】
様々な実施形態において、本開示は、約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸エチルエステルまたはその誘導体を含む薬学的組成物を対象に投与することにより、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建、および/または不安定狭心症のリスクを低減する方法であって、1日あたり約3.7gのエイコサペンタエン酸(または用量等価量のその誘導体)を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記対象が、確立された心血管疾患を有さず、糖尿病および心血管疾患の少なくとも1つのリスク因子を有する、方法。
【請求項2】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建、および/または不安定狭心症のリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記対象が、前記組成物の投与後のある期間の間、空腹時トリグリセリドレベルの統計的に有意な変化を呈さない、方法。
【請求項3】
前記期間が約1年〜約5年である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記対象が、約5年を超える期間の間、空腹時トリグリセリドレベルの減少を呈する、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建、および/または不安定狭心症の総心血管イベントのリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項6】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建、および/または不安定狭心症の総心血管イベントのリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記対象が、約80mg/dL〜約1500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する、方法。
【請求項7】
前記総心血管イベントが、第1、第2、第3、第4、またはそれ以上の心血管イベントである、請求項5または請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1の心血管イベントが、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して少なくとも約25%低減される、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
第2の心血管イベントが、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して少なくとも約32%低減される、請求項5〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
第3の心血管イベントが、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して少なくとも約31%低減される、請求項5〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
第4またはそれ以上の心血管イベントが、ベースラインプラセボ対照対象と比較して少なくとも約48%低減される、請求項5〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
スタチン療法を受けている対象における心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減する方法であって、(a)前記対象が心房細動および/または心房粗動の症状を有するか、または以前に有したことがあるかどうかを尋ねることを、前記対象の介護者に指示することまたは指示していること、および(b)1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することまたは投与していることを含む、方法。
【請求項13】
スタチン療法を受けている対象における心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減する方法であって、(a)前記対象が心房細動および/または心房粗動の症状を有するか、または以前に有したことがあるかどうかを評価することまたは評価していること、および(b)1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することまたは投与していることを含む、方法。
【請求項14】
スタチン療法を受けている対象における心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減する方法であって、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記対象が、心房細動および/または心房粗動の症状について監視される、方法。
【請求項15】
対象の心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減する方法であって、エイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物および高強度スタチンレジメンを前記対象に毎日投与することを含む、方法。
【請求項16】
前記高強度スタチンレジメンが、1日あたり約40mg〜約80mgのアトルバスタチンまたは1日あたり約20mg〜約40mgのロスバスタチンを含む、請求項15記載の方法。
【請求項17】
スタチン療法を受けている対象において以下の発症を遅らせる方法であって、
a)非致死性心筋梗塞、
b)致死性または非致死性脳卒中、
c)心血管死、
d)不安定狭心症、
e)冠動脈血行再建、
f)不安定狭心症による入院、
g)心血管死または非致死性心筋梗塞の複合、
h)致死性または非致死性心筋梗塞、
i)緊急または救急の分類の複合を表した非選択的冠動脈血行再建、
j)心血管死、
k)侵襲的または非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、緊急入院を必要とする不安定狭心症、
l)総死亡率、非致死性心筋梗塞、および/または非致死性脳卒中の複合
1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項18】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項19】
心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる前記3点複合評価項目の1つ以上の構成要素のリスクが、少なくとも約20%低減される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、または入院を必要とする不安定狭心症からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物に前記対象に投与することを含む、方法。
【請求項21】
心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素のリスクが、少なくとも約20%低減される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
4g未満のエイコサペンタエン酸または誘導体の1日用量が投与されて、4gの1日用量のエイコサペンタエン酸または誘導体の有効性とほぼ同等の有効性を達成するように生物学的利用能を改善するように、前記組成物が製剤化される、請求項13〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記投与される4g未満のエイコサペンタエン酸またはその誘導体の1日用量が、約3.6g以下である、請求項13〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記投与される4g未満のエイコサペンタエン酸またはその誘導体の1日用量が、約3.2g以下である、請求項13〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記投与される4g未満のエイコサペンタエン酸またはその誘導体の1日用量が、対照対象と比較して、前記対象において少なくとも約10%または少なくとも約20%低減される、請求項22〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記投与することが、対照対象と比較して、前記対象における改善された薬物動態プロファイルをもたらし、前記対象および対照対象が、摂食状態または空腹状態のいずれかであり、前記薬物動態プロファイルが、最大血清濃度(Cmax)および曲線下面積(AUC)によって定義される、請求項13〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記組成物が、自己乳化型製剤として製剤化される、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
スタチン療法を受けている対象において、を含む心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減する方法であって、(a)1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することまたは投与していること、および(b)心房細動/心房粗動の症状について前記対象を監視するガイダンスを前記対象の介護者に提供することまたは提供していることを含む、方法。
【請求項29】
スタチン療法を受けている1名以上の対象における心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を、前記1名以上の対象に投与することを含み、前記1名以上の対象が、心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度の増加を呈する、方法。
【請求項30】
前記心房細動または心房粗動の頻度および/または重症度症状の増加が、統計的に有意であり、ベースラインと比較して統計的に有意であり、かつ/またはプラセボ対照対象と比較して統計的に有意である、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度が、ベースラインおよび/またはプラセボ対照対象と比較して少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、または少なくとも約4%増加する、請求項29または請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記心房細動および/または心房粗動の症状が、1分あたり100回を超える心拍数(BPM);動悸;息切れ;胸部の痛み、圧迫感、狭窄感、もしくは不快感;めまい;立ちくらみ;または失神のうちの1つ以上である、請求項12〜14および28〜31のいずれか一項一項に記載の方法。
【請求項33】
前記対象が、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して、入院を必要とする細動および/または粗動の頻度および/または症状の重症度の増加を呈する、請求項29〜32のいずれか一項一項に記載の方法。
【請求項34】
スタチン療法を受けている対象における心血管イベントの発生率を低減する方法であって、1日あたり約4gのエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を前記対象に投与することを含み、前記対象が、心房細動および/または心房粗動、ならびに心房細動および心房粗動以外の心血管イベントの低減を経験するか、または心房細動および心房粗動以外の心血管イベントを経験しない、方法。
【請求項35】
前記細動および粗動以外の心血管イベントが、心血管死、冠動脈血行再建、不安定狭心症、脳卒中、および/または心筋梗塞からなる群から選択される、請求項29〜34のいずれか一項一項に記載の方法。
【請求項36】
前記心房細動および心房粗動以外の心血管イベントのリスクが、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して低減される、請求項29〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
心房細動および/または心房粗動について前記対象を監視することをさらに含む、請求項29〜35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
心房細動および/または心房粗動、ならびに心房細動および/または心房粗動の症状が、心電図(ECG)、植込み型ペースメーカ、植込み型除細動器、および/または皮下植込み型心臓モニターによって監視される、請求項14または請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記対象が、(a)心不全、(b)以前の心臓発作、(c)心臓弁膜異常、(d)高血圧、(e)甲状腺機能障害、(f)慢性肺疾患、(g)糖尿病、(h)肥満、および(i)先天性心疾患からなる群から選択される心房細動および/または心房粗動の1つ以上のリスク因子を有する、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
入院を必要とする心房細動および/または心房粗動の発生率が、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して、前記対象においてより大きい、請求項34〜39のいずれか一項一項に記載の方法。
【請求項41】
前記エイコサペンタエン酸またはその誘導体が、イコサペントエチル(E−EPA)を含む、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記対象が約65歳未満である、請求項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記対象が、2mg/L以下の高感度反応性タンパク質(hsCRP)レベルを有する、請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記対象が、少なくとも約200mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルおよび約35mg/dL以下の空腹時ベースライン高密度リポタンパク質−C(HDL−C)レベルを有する、請求項1〜43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記対象が、約135mg/dL〜約500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する、請求項1〜44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記投与することが、少なくとも約1年間、少なくとも約1.5年間、少なくとも約1.75年間、少なくとも約2年間、少なくとも約4年間、または少なくとも約5年間行われる、請求項1〜45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記対象が、確立された心血管疾患を有する、請求項2〜46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記対象が、確立された心血管疾患を有さず、糖尿病および心血管疾患の少なくとも1つの追加のリスク因子を有する、請求項2〜46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
前記心血管疾患の少なくとも1つの追加のリスク因子が、(a)少なくとも55歳の男性もしくは少なくとも65歳の女性、(b)喫煙するか、もしくは前記組成物の投与前の3ヶ月以内に喫煙をやめている、(c)少なくとも140mmHgの収縮期血圧もしくは少なくとも90mmHgの拡張期血圧、(d)抗高血圧治療薬の服用中、(e)HDLコレステロールレベル40mg/dL以下の男性、またはHDLコレステロールレベル40mg/dL以下の女性、(f)3mg/Lを超えるhsCRPレベルを有する、(g)30mL/分〜60mL/分のクレアチンクリアランス、(h)非増殖性網膜症を有する、(i)前増殖性網膜症、(j)増殖性網膜症、(k)黄斑症、(l)進行性糖尿病性眼疾患または光凝固の病歴、(m)微量もしくは顕性アルブミン尿、および/または(n)0.9未満の無症候性足関節上腕血圧比からなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記対象が、プラセボ対照対象と比較して、心血管死、心筋梗塞、脳卒中、冠動脈血行再建、および/または不安定狭心症の少なくとも約30%の低減を呈する、請求項1〜49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記対象における第1の心血管イベントまでの時間が、プラセボ対照対象と比較して統計的に有意ではない、請求項1〜50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記組成物が、1日あたり1〜4用量単位で前記対象に投与される、請求項1〜51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記組成物を前記対象に投与する前に前記対象のベースライン脂質プロファイルを測定するステップをさらに含む、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記対象が、約200mg/dL〜約300mg/dLのベースライン非HDL−C値、約250mg/dL〜約300mg/dLのベースライン総コレステロール値、約140mg/dL〜約200mg/dLのベースラインVLDL−C値、約10〜約30mg/dLのベースラインHDL−C値、および/または約40〜約100mg/dLのベースラインLDL−C値のうちの1つ以上を有する、請求項1〜53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記スタチン療法が、安定したスタチン療法である、請求項1〜54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記スタチン療法が、スタチンおよび任意にエゼチミブを前記対象に投与することを含む、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記対象が、(a)前記組成物の投与前の少なくとも28日間、ナイアシンおよび/またはフィブラートを1日あたり200mg以上投与されていないか、(b)前記組成物の投与の28日前から始まる期間の間、オメガ−3脂肪酸処方を投与されていないか、または(c)前記組成物の投与の28日前から始まる期間の間、オメガ−3脂肪酸を含む栄養補助食品を摂取していない、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記対象が、少なくとも約3年間、少なくとも約4年間、または少なくとも約5年間、1日あたり約4gの前記組成物を投与される、請求項1〜57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記対象が、LDL−Cレベルの増加を呈さない、請求項1〜58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記対象の心停止および/または突然死のリスクを低減することをさらに含む、請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
心血管死、非致死性心筋梗塞、および非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための、スタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項62】
心血管死、非致死性心筋梗塞、および非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための、スタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項63】
心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、および入院を必要とする不安定狭心症からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための、スタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項64】
心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、および入院を必要とする不安定狭心症からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための、スタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項65】
心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上の発生のリスクを低減するための、心房細動/心房粗動の症状について監視されている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項66】
心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上の発生のリスクを低減するための、心房細動/心房粗動の症状について監視されている対象への約2.0gのE−EPAの1日2回の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項67】
心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上の発生のリスクを低減するための、心房細動/心房粗動の症状について監視されている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項68】
心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上の発生のリスクを低減するための、心房細動/心房粗動の症状について監視されている対象への約2.0gのE−EPAの1日2回の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項69】
心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減するため、ならびに心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度を増加させるための、対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項70】
心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減するため、ならびに心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度を増加させるための、対象への約2.0gのE−EPAの1日2回の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項71】
心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減するため、ならびに心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度を増加させるための、対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項72】
心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減するため、ならびに心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度を増加させるための、対象への約2.0gのE−EPAの1日2回の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項73】
心房細動および/または心房細動以外の心血管イベントの発生率を低減するための、心房細動および/または心房細動を経験するスタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項74】
心房細動および/または心房細動以外の心血管イベントの発生率を低減するための、心房細動および/または心房細動を経験するスタチン療法を受けている対象への約2.0gのE−EPAの1日2回の経口投与のための約0.5gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項75】
心房細動および/または心房細動以外の心血管イベントの発生率を低減するための、心房細動および/または心房細動を経験するスタチン療法を受けている対象への約4.0gのE−EPAの毎日の経口投与のための約1.0gのE−EPAを含むカプセルの使用。
【請求項76】
心房細動および/または心房粗動の症状について評価されているか、または以前にそれを有したことがある、スタチン療法を受けている対象における心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減するための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、前記対象への毎日の経口投与用である、医薬品。
【請求項77】
高強度スタチンレジメンを受けている対象の心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および不安定狭心症による入院のうちの1つ以上のリスクを低減するための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、前記対象への毎日の経口投与用である、医薬品。
【請求項78】
前記高強度スタチンレジメンが、1日あたり約40mg〜約80mgのアトルバスタチンまたは1日あたり約20mg〜約40mgのロスバスタチンを含む、請求項77記載の医薬品。
【請求項79】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、毎日の経口投与用である、医薬品。
【請求項80】
心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素のリスクが、少なくとも約20%低減される、請求項5に記載の医薬品。
【請求項81】
スタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、または入院を必要とする不安定狭心症からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減するための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、毎日の経口投与用である、医薬品。
【請求項82】
心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素のリスクが、少なくとも約20%低減される、請求項7に記載の医薬品。
【請求項83】
心房細動/心房粗動の症状について監視されている対象の心筋梗塞、脳卒中、心血管死、不安定狭心症、冠動脈血行再建術、および/または不安定狭心症による入院のうちの1つ以上の発生のリスクを低減するための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、前記対象への毎日の経口投与用である、医薬品。
【請求項84】
心房細動および/または心房粗動以外の心血管イベントのリスクを低減するため、ならびに対象における心房細動および/または心房粗動の頻度および/または症状の重症度を増加させるための約4gのE−EPAを含む医薬品であって、前記対象への毎日の経口投与用である、医薬品。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
心血管疾患は、米国およびほとんどの欧州諸国における主要な死因のうちの1つである。米国だけで7000万人を超える人々が、これらに限定されないが、高血圧、冠動脈心疾患、脂質異常症、うっ血性心不全、および脳卒中を含む心血管疾患または障害に罹患していると推定されている。
【0002】
脂質調節剤であるLovaza(登録商標)は、非常に高いトリグリセリドレベルを有する成人患者のトリグリセリドレベルを低減するための食事の補助剤として示されている。残念ながら、Lovaza(登録商標)は、一部の患者のLDL−Cおよび/または非HDL−Cレベルを著しく増加させ得る。心血管疾患および障害の改善された治療の必要性が存在する。
【0003】
〔発明の概要〕
様々な実施形態において、本開示は、心血管疾患および障害を治療および予防する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】本開示の実施形態による研究設計の概略図である。
【図2】本開示の実施形態による患者の配置を示す概略図である。
【図3A】主要複合評価項目の累積発生率の代表的なカプランマイヤーイベント曲線である。図3Aおよび3Bは、5年間にわたる主要複合評価項目の25%の相対リスク低減を示す。
【図3B】主要複合評価項目の累積発生率の代表的なカプランマイヤーイベント曲線である。図3Aおよび3Bは、5年間にわたる主要複合評価項目の25%の相対リスク低減を示す。
【図4】各個別の評価項目の第1のイベントまでの時間として分析された主要評価項目の個々の構成要素の代表的なフォレストプロットであり、各構成要素が個別に低減されたことを示す。
【図5A】主要な副次複合評価項目の累積発生率の代表的なカプランマイヤーイベント曲線である。図5Aおよび5Bは、5年間にわたる主要な副次複合評価項目の26%のRRRがあったことを示す。
【図5B】主要な副次複合評価項目の累積発生率の代表的なカプランマイヤーイベント曲線である。図5Aおよび5Bは、5年間にわたる主要な副次複合評価項目の26%のRRRがあったことを示す。
【図6】特定の事前指定されたサブグループにおける主要有効性転帰の代表的なフォレストプロットである。図6および7は、対象のベースライントリグリセリドレベル(例えば、≧150対<150mg/dLまたは≧200または<200mg/dL)が、主要評価項目転帰に影響しなかったことを示す。
【図7】特定の事前指定されたサブグループにおける主要有効性転帰の代表的なフォレストプロットである。図6および7は、対象のベースライントリグリセリドレベル(例えば、≧150対<150mg/dLまたは≧200または<200mg/dL)が、主要評価項目転帰に影響しなかったことを示す。
【図8】特定の事前指定されたサブグループにおける副次有効性転帰の代表的なフォレストプロットである。図8および9は、対象のベースライントリグリセリドレベル(例えば、≧150対<150mg/dLまたは≧200または<200mg/dL)が主要な副次評価項目転帰に影響しなかったことを示す。
【図9】特定の事前指定されたサブグループにおける副次有効性転帰の代表的なフォレストプロットである。図8および9は、対象のベースライントリグリセリドレベル(例えば、≧150対<150mg/dLまたは≧200または<200mg/dL)が主要な副次評価項目転帰に影響しなかったことを示す。
【図10A】1年で達成されたトリグリセリドレベルによる主要および主要な副次評価項目の代表的なカプランマイヤー曲線である。図10Aおよび10Bは、患者のトリグリセリドレベルが、主要有効性評価項目または主要な副次有効性評価項目転帰に関して、プラセボと比較して、イコサペントエチルの有効性に影響を与えなかったことを示す。
【図10B】1年で達成されたトリグリセリドレベルによる主要および主要な副次評価項目の代表的なカプランマイヤー曲線である。図10Aおよび10Bは、患者のトリグリセリドレベルが、主要有効性評価項目または主要な副次有効性評価項目転帰に関して、プラセボと比較して、イコサペントエチルの有効性に影響を与えなかったことを示す。
【図11】評価項目の事前に指定された階層的試験の代表的なフォレストプロットであり、全ての個別および複合虚血性評価項目がイコサペントエチル(AMR101)によって著しく低減されたことを示す。
【図12】本開示の実施形態による研究設計の概略図である。
【図13】患者の第1、第2、および再発性虚血性イベントの分布を示す代表的な棒グラフである。図13は、プラセボと比較して、イコサペントエチル(IPE)に無作為化された患者の第1、第2、および再発性虚血性イベントが低減されたことを示す。
【図14】イコサペントエチルに無作為化された患者において全体的な累積主要評価項目が低減されたことを示す、主要評価項目の代表的な、全体的な累積イベントのカプランマイヤーイベント曲線である。
【図15】二次予防コホートの患者の主要評価項目の代表的な累積イベントのカプランマイヤーイベント曲線であり、図14と同様に、イコサペントエチルに無作為化された二次予防コホートの患者において累積主要評価項目も低減されたことを示す。
【図16】一次予防コホートの患者の主要評価項目の代表的な累積イベントのカプランマイヤーイベント曲線であり、図14および15と同様に、イコサペントエチルに無作為化された一次予防コホートの患者において累積主要評価項目も低減されたことを示す。
【図17】主要評価項目の各発生の総イベントの代表的なフォレストプロットである。図17は、主要複合評価項目の第1、第2、第3、または第4の発生までの時間が、プラセボと比較して、イコサペントエチル基で一貫して低減されたことを示す。
【図18】全体および構成要素ごとの、第1およびその後の主要評価項目イベントの割合の代表的な円グラフを含む。
【図19】複合主要評価項目のイコサペントエチル対プラセボで5年間治療された100名の患者のリスクの違いを示す代表的なグラフである。
【図20】主要および主要な副次有効性評価項目の各発生の総イベントの代表的なフォレストプロットである。図20は、主要評価項目の各構成要素の総イベントが著しく低減されたことを示す。
【図21】イコサペントエチルに無作為化された患者において全体的な累積主要副次評価項目が低減されたことを示す、主要な副次評価項目の代表的な、全体的な累積イベントのカプランマイヤー曲線である。
【図22】二次予防コホートの患者の主要な副次評価項目の代表的な累積イベントのカプランマイヤー曲線であり、図21と同様に、イッコサペントエチルに無作為化された二次予防コホートの患者において累積主要副次評価項目も低減されたことを示す。
【図23】一次予防コホートの患者の主要な副次評価項目の代表的な累積イベントのカプランマイヤー曲線であり、図21および22と同様に、イコサペントエチルに無作為化された一次予防コホートの患者において累積主要評価項目も低減されたことを示す。
【図24】イコサペントエチルに無作為化された患者において全体的な累積主要評価項目が低減されたことを示す、主要評価項目の無作為化からの年数の関数としての、代表的な、全体的な累積カプランマイヤーイベント曲線である。
【図25】イコサペントエチルに無作為化された患者において全体的な累積主要副次評価項目が低減されたことを示す、主要な副次評価項目の無作為化からの年数の関数としての、代表的な、全体的な累積イベントのカプランマイヤー曲線である。
【図26】イコサペントエチルに無作為化された二次予防コホートの患者において累積主要評価項目も低減されたことを示す、二次予防コホートの患者の主要な副次評価項目の再発イベントの、無作為化からの年数の関数としての代表的なカプランマイヤー曲線である。
【図27】イコサペントエチルに無作為化された二次予防コホートの患者において累積主要副次評価項目も低減されたことを示す、二次予防コホートの患者の主要な副次評価項目の再発イベントの、無作為化からの年数の関数としての代表的なカプランマイヤー曲線である。
【図28】イコサペントエチルに無作為化された一次予防コホートの患者において累積主要評価項目も低減されたことを示す、一次予防コホートの患者の主要評価項目の再発イベントの、無作為化からの年数の関数としての代表的なカプランマイヤー曲線である。
【図29】イコサペントエチルに無作為化された一次予防コホートの患者において累積主要副次評価項目が低減されたことを示す、一次予防コホートの患者の主要な副次評価項目の再発イベントの、無作為化からの年数の関数としての代表的なカプランマイヤー曲線である。
【図30】イコサペントエチルおよびプラセボに無作為化された患者の主要複合評価項目および各個別の構成要素の、患者あたりのイベントの数ごとの総イベントの代表的なプロットである。
【図31A】それぞれAMR101およびプラセボに無作為化された患者の総主要複合評価項目および副次複合評価項目イベントの代表的なフローチャートである。
【図31B】それぞれAMR101およびプラセボに無作為化された患者の総主要複合評価項目および副次複合評価項目イベントの代表的なフローチャートである。
【図32】全体および構成要素ごとの、第1およびその後の主要評価項目イベントの割合の代表的な円グラフを含む。
【図33】患者の総(すなわち、第1およびその後の)主要複合評価項目イベントの分布を示す代表的な棒グラフである。図33は、イコサペントエチルに無作為化された患者の主要複合評価項目の総イベントで30%の相対リスクの低減があったことを示す。
【図34A】それぞれ、第1の主要複合イベントおよび副次複合評価項目イベントの合計(すなわち、第1およびその後)および時間に対する経時的な、代表的なカプランマイヤー曲線である。図34Aおよび34Bは、プラセボと比較して、イコサペントエチルに無作為化された患者において、主要および主要な副次評価項目の両方が著しく低減されたことを示す。
【図34B】それぞれ、第1の主要複合イベントおよび副次複合評価項目イベントの合計(すなわち、第1およびその後)および時間に対する経時的な、代表的なカプランマイヤー曲線である。図34Aおよび34Bは、プラセボと比較して、イコサペントエチルに無作為化された患者において、主要および主要な副次評価項目の両方が著しく低減されたことを示す。
【図35】総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベントの代表的なフォレストプロットであり、プラセボと比較してイコサペントエチルに無作為化された患者において、主要評価項目および副次評価項目の第1、第2、および第3の発生までの時間が著しく低減されたことを示す。
【図36】主要および主要な副次評価項目の複合の著しい低減があっただけでなく、個別の構成要素も著しく低減されたことを示す、イコサペントエチルおよびプラセボに無作為化された患者の総主要複合評価項目および主要な副次複合評価項目、ならびに各個別の構成要素または評価項目の代表的なフォレストプロットである。
【図37A】イコサペントエチルおよびプラセボに無作為化された患者の、それぞれ、二項モデルによる選択されたサブグループの総主要複合評価項目および副次複合評価項目の代表的なフォレストプロットである。
【図37B】イコサペントエチルおよびプラセボに無作為化された患者の、それぞれ、二項モデルによる選択されたサブグループの総主要複合評価項目および副次複合評価項目の代表的なフォレストプロットである。
【図38】複合主要評価項目の全構成要素について、イコサペントエチル対プラセボで5年間治療された患者のリスクの違いを示す代表的なグラフであり、その期間内に約159の総主要評価項目イベントを防止して、12の心血管死、42の心筋梗塞、14の脳卒中、76の冠動脈血行再建、および不安定狭心症による入院の16の発作を含むことができたことを示す。
【図39】それぞれ、調整されていない値および調整された値の削減されたデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生のフォレストプロットを示す。
【図40】それぞれ、調整されていない値および調整された値の削減されたデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生のフォレストプロットを示す。
【図41】調整されていない値を使用して削減されたデータの、総主要複合評価項目イベントおよび総主要副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生をそれぞれ示す。
【図42】調整されていない値を使用して削減されたデータの、総主要複合評価項目イベントおよび総主要副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生をそれぞれ示す。
【図43】調整された値を使用して削減されたデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生をそれぞれ示す。
【図44】調整された値を使用して削減されたデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生をそれぞれ示す。
【図45】それぞれ、調整されていない値および調整された値の完全なデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生を示す。
【図46】それぞれ、調整されていない値および調整された値の完全なデータセットの、総主要複合評価項目イベントおよび主要な副次複合評価項目イベント、ならびに第1、第2、および第3の発生を示す。
【図47】対象の総主要複合評価項目イベントの低減を、トリグリセリドレベルの関数として示す代表的なフォレストプロットである。図47は、総主要複合評価項目が、トリグリセリド範囲全体にわたって、かつ定義された各トリグリセリドの三分位値内で、全ての患者において低減されたことを示す。
【図48】対象の主要複合評価項目イベントの第1のイベントまでの時間を、トリグリセリドレベルの関数として示す代表的なフォレストプロットである。図48は、主要複合評価項目の第1のイベントまでの時間が、トリグリセリド範囲全体にわたって低減されたことを示す。
【図49】1日あたり4gのイコサペントエチルを投与された患者のプラセボ補正した血圧低下の代表的な棒グラフである。
【図50】第1、第2、第3、および第4の各イベントの経時的な治験薬アドヒアランスの代表的な棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は様々な形態において具現化することが可能であるが、いくつかの実施形態の以下の説明は、本開示が本発明の例示として見なされるべきであり、本発明が示される特定の実施形態に限定されることを意図するものではないという理解によって行われる。見出しは、便宜的に提供されているに過ぎず、本発明をいかようにも限定すると解釈されるべきではない。任意の見出しの下に示される実施形態は、他のいずれかの見出しの下に示される実施形態と組み合わされてもよい。
【0006】
この出願において特定される様々な定量値における数値の使用は、明示的な別段の規定がない限り、特定された範囲内の最小値および最大値の両方に「約」という単語が前に付されているかのように近似値として記載される。常に明確に述べられているわけではないが、全ての数値表示の前に「約」という用語が先行することを理解されたい。そのような範囲形式は便宜および簡潔さのために使用され、範囲の制限として明示的に指定された数値を含むように柔軟に理解されるべきであるが、あたかも各数値および部分範囲が明示的に指定されているように、その範囲内に包含される全ての個々の数値または部分範囲を含むことも理解されるべきである。例えば、約1〜約200の範囲の比は、約1および約200の明示的に列挙された制限を含むが、約2、約3、および約4などの個々の比、ならびに約10〜約50、約20〜約100などの部分範囲も含むことが理解されるべきである。また、常に明確に述べられているわけではないが、本明細書に記載されている試薬は単なる例示であり、そのようなものの等価物は当該技術分野で知られていることも理解されたい。
【0007】
本明細書で使用される場合、「約」という用語は、量または濃度などの測定可能な値を指す場合、指定された量の20%、10%、5%、1%、0.5%、または0.1%の変動を包含することを意味する。
【0008】
本明細書で使用される場合、「誘導体」という用語は、脂肪酸について言及する場合、例えば、遊離酸の形態の脂肪酸からの化学反応(すなわち、末端カルボキシル酸官能基)に由来した脂肪酸の任意の修飾された形態を包含することを意味する。本明細書で使用される場合、脂肪酸誘導体の非限定的な例には、メチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、もしくはエチルエステルなどのアルキルエステル、リチウム塩、ナトリウム塩、もしくはカリウム塩などの脂肪酸の塩、またはグリセリド形態のモノ、ジ、またはトリグリセリド脂肪酸などの脂肪酸が含まれる。一実施形態において、EPAの誘導体がEPAの代わりに投与される場合、1日あたり対象に投与されるEPA誘導体の量は、最大血清EPA濃度(Cmax)および曲線下面積(AUC)に関して、ヒト対象に対して1日あたり4gのE−EPAの投与により生成されるEPAの薬物動態プロファイルと実質的に一致するのに十分な量であり、本明細書では「用量等価量のEPAの誘導体」と称される。EPAの1日あたり3.7gの用量に関して、用量等価量のE−EPAは、1日あたり約4gのE−EPAである。
【0009】
本明細書で使用される場合、「対照対象」という語句は、試験対象との比較の基準として使用される任意の対象を指す。対照対象は、これらに限定されないが、組成物を投与されていない、試験組成物以外の組成物(例えば、365mgのE−EPAおよび375mgのE−DHAからなるLovaza(登録商標))を投与された、またはプラセボを投与された任意の対象を含む。
【0010】
本明細書で使用される場合、「心血管リスク分類1」という語句は、確立された心血管疾患を有すると分類された対象を指す。心血管リスク分類1の患者は二次予防コホートに層別化された。心血管リスク分類1により定義された患者の指定は、二次予防層、二次予防コホート、および一次リスク分類と総称される。
【0011】
本明細書で使用される場合、「心血管リスク分類2」という語句は、糖尿病(それ自体が心血管疾患のリスク因子である)および心血管疾患の少なくとも1つの追加のリスク因子を有すると分類されるが、確立された心血管疾患を有さない対象を指す。心血管リスク分類2の患者は、一次予防コホートに層別化された。心血管リスク分類1で定義された患者の指定は、一次予防層、一次予防コホート、および二次リスク分類と総称される。
【0012】
また、範囲の開示は、列挙される最小値と最大値との間のあらゆる値を含む連続的な範囲、およびそのような値によって形成され得る任意の範囲として意図される。また、開示される数値を任意の他の開示される数値に分割することによって形成され得るあらゆる全ての比(および任意のそのような比の範囲)も本明細書で開示される。したがって、当業者は、多くのそのような比、範囲、および比の範囲が、本明細書に提示される数値から明確に得ることができ、全ての場合において、そのような比、範囲、および比の範囲が、本開示の様々な実施形態を表すことを理解するであろう。
【0013】
本明細書で使用される場合、「統計的有意性」という語句は、試験または実験によって生成されたデータからの結果を指し、無作為または偶然に発生する可能性は低いが、代わりに特定の原因に起因する可能性が高い。統計的有意性は、p値がデータサンプルの平均および標準偏差の関数であり、統計結果が偶然またはサンプリングエラーによって発生した確率を示す、計算された確率(p値)から評価される。p値が0.05以下の場合、結果は統計的に有意であると見なされ、95%の信頼水準に対応する。
【0014】
「含むこと」または「含む」は、組成物および方法が列挙された要素を含むが、他のものを除外しないことを意味することを意図している。「から本質的になる」は、組成物および方法を定義するために使用される場合、述べられた目的のための組み合わせに対して任意の本質的に重要な他の要素を除外することを意味するものとする。したがって、本明細書で定義されるように要素から本質的になる組成物は、請求される発明の基本的かつ新規の特性(複数可)に実質的に影響を与えない他の材料またはステップを除外しない。「からなる」とは、他の成分の微量を超える要素および実質的な方法ステップを除外することを意味するものとする。これらの移行用語の各々によって定義される実施形態は、本発明の範囲内である。
【0015】
略語の一覧:ANOVA、分散分析;ASCVD、アテローム性動脈硬化性心血管疾患;CI、信頼区間;RRR、相対的リスク低減;HR、ハザード比;CV、心血管;DM、糖尿病;HDL−C、高密度リポタンパク質コレステロール;HIV/AIDS、ヒト免疫不全ウイルス/後天性免疫不全症候群;ICD−9、国際疾病分類、第9改訂;TG、トリグリセリド;TC、総コレステロール;VLDL−C超低密度リポタンパク質コレステロール、アポB、アポリポタンパク質B;hsCRP、高感度C反応性タンパク質;hsTnT、高感度トロポニン;RLP−C、粒子コレステロールのような残骸;LDL−C、低密度リポタンパク質コレステロール;MI、心筋梗塞;非HDL−C、非高密度リポタンパク質コレステロール;PAD、末梢動脈疾患;REDUCE−IT、イコサペントエチル介入試験による心血管イベントの低減;SD、標準偏差;TG、トリグリセリド;およびHLB、親水性親油性バランス。
【0016】
組成物
一実施形態において、本開示の組成物は、約1mg〜約10,000mg、25〜約5000mg、約50〜約3000mg、約75mg〜約2500mg、または約100mg〜約1000mg、例えば、約75mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約500mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mg、約625mg、約650mg、約675mg、約700mg、約725mg、約750mg、約775mg、約800mg、約825mg、約850mg、約875mg、約900mg、約925mg、約950mg、約975mg、約1000mg、約1025mg、約1050mg、約1075mg、約1100mg、約1025mg、約1050mg、約1075mg、約1200mg、約1225mg、約1250mg、約1275mg、約1300mg、約1325mg、約1350mg、約1375mg、約1400mg、約1425mg、約1450mg、約1475mg、約1500mg、約1525mg、約1550mg、約1575mg、約1600mg、約1625mg、約1650mg、約1675mg、約1700mg、約1725mg、約1750mg、約1775mg、約1800mg、約1825mg、約1850mg、約1875mg、約1900mg、約1925mg、約1950mg、約1975mg、約2000mg、約2025mg、約2050mg、約2075mg、約2100mg、約2125mg、約2150mg、約2175mg、約2200mg、約2225mg、約2250mg、約2275mg、約2300mg、約2325mg、約2350mg、約2375mg、約2400mg、約2425mg、約2450mg、約2475mg、約2500mg、約2525mg、約2550mg、約2575mg、約2600mg、約2625mg、約2650mg、約2675mg、約2700mg、約2725mg、約2750mg、約2775mg、約2800mg、約2825mg、約2850mg、約2875mg、約2900mg、約2925mg、約2950mg、約2975mg、約3000mg、約3025mg、約3050mg、約3075mg、約3100mg、約3125mg、約3150mg、約3175mg、約3200mg、約3225mg、約3250mg、約3275mg、約3300mg、約3325mg、約3350mg、約3375mg、約3400mg、約3425mg、約3450mg、約3475mg、約3500mg、約3525mg、約3550mg、約3575mg、約3600mg、約3625mg、約3650mg、約3675mg、約3700mg、約3725mg、約3750mg、約3775mg、約3800mg、約3825mg、約3850mg、約3875mg、約3900mg、約3925mg、約3950mg、約3975mg、約4000mg、約4025mg、約4050mg、約4075mg、約4100mg、約4125mg、約4150mg、約4175mg、約4200mg、約4225mg、約4250mg、約4275mg、約4300mg、約4325mg、約4350mg、約4375mg、約4400mg、約4425mg、約4450mg、約4475mg、約4500mg、約4525mg、約4550mg、約4575mg、約4600mg、約4625mg、約4650mg、約4675mg、約4700mg、約4725mg、約4750mg、約4775mg、約4800mg、約4825mg、約4850mg、約4875mg、約4900mg、約4925mg、約4950mg、約4975mg、約5000mg、約5025mg、約5050mg、約5075mg、約5100mg、約5125mg、約5150mg、約5175mg、約5200mg、約5225mg、約5250mg、約5275mg、約5300mg、約5325mg、約5350mg、約5375mg、約5400mg、約5425mg、約5450mg、約5475mg、約5500mg、約5525mg、約5550mg、約5575mg、約5600mg、約5625mg、約5650mg、約5675mg、約5700mg、約5725mg、約5750mg、約5775mg、約5800mg、約5825mg、約5850mg、約5875mg、約5900mg、約5925mg、約5950mg、約5975mg、約6000mg、約6025mg、約6050mg、約6075mg、約6100mg、約6125mg、約6150mg、約6175mg、約6200mg、約6225mg、約6250mg、約6275mg、約6300mg、約6325mg、約6350mg、約6375mg、約6400mg、約6425mg、約6450mg、約6475mg、約6500mg、約6525mg、約6550mg、約6575mg、約6600mg、約6625mg、約6650mg、約6675mg、約6700mg、約6725mg、約6750mg、約6775mg、約6800mg、約6825mg、約6850mg、約6875mg、約6900mg、約6925mg、約6950mg、約6975mg、約7000mg、約7025mg、約7050mg、約7075mg、約7100mg、約7125mg、約7150mg、約7175mg、約7200mg、約7225mg、約7250mg、約7275mg、約7300mg、約7325mg、約7350mg、約7375mg、約7400mg、約7425mg、約7450mg、約7475mg、約7500mg、約7525mg、約7550mg、約7575mg、約7600mg、約7625mg、約7650mg、約7675mg、約7700mg、約7725mg、約7750mg、約7775mg、約7800mg、約7825mg、約7850mg、約7875mg、約7900mg、約7925mg、約7950mg、約7975mg、約8000mg、約8025mg、約8050mg、約8075mg、約8100mg、約8125mg、約8150mg、約8175mg、約8200mg、約8225mg、約8250mg、約8275mg、約8300mg、約8325mg、約8350mg、約8375mg、約8400mg、約8425mg、約8450mg、約8475mg、約8500mg、約8525mg、約8550mg、約8575mg、約8600mg、約8625mg、約8650mg、約8675mg、約8700mg、約8725mg、約8750mg、約8775mg、約8800mg、約8825mg、約8850mg、約8875mg、約8900mg、約8925mg、約8950mg、約8975mg、約9000mg、約9025mg、約9050mg、約9075mg、約9100mg、約9125mg、約9150mg、約9175mg、約9200mg、約9225mg、約9250mg、約9275mg、約9300mg、約9325mg、約9350mg、約9375mg、約9400mg、約9425mg、約9450mg、約9475mg、約9500mg、約9525mg、約9550mg、約9575mg、約9600mg、約9625mg、約9650mg、約9675mg、約9700mg、約9725mg、約9750mg、約9775mg、約9800mg、約9825mg、約9850mg、約9875mg、約9900mg、約9925mg、約9950mg、約9975mg、または約10,000mgのエイコサペンタエン酸の毎日用量を提供するのに十分な量で対象に投与される。
【0017】
一実施形態において、本開示の方法で使用するための組成物は、エイコサペンタエン酸、またはその薬学的に許容されるエステル、誘導体、複合体、もしくは塩、または前述のいずれかの混合物を含み、本明細書ではまとめて「EPA」と称される。本文脈における「薬学的に許容される」という用語は、問題の物質が対象に対して許容できない毒性または組成物の他の構成成分との相互作用を生成しないことを意味する。一実施形態において、EPAの誘導体は、これらに限定されないが、メチルもしくは他のアルキルエステル、再エステル化モノグリセリド、再エステル化ジグリセリドおよび再エステル化トリグリセリド、またはそれらの混合物を含む。一実施形態において、そのようなEPAの誘導体は、4グラムのイコサペント酸エチルに含まれる同じモル数のEPAを含む量で毎日投与される。
【0018】
別の実施形態において、EPAは、エイコサペンタエン酸エステルを含む。別の実施形態において、EPAは、エイコサペンタエン酸のC−Cアルキルエステルを含む。別の実施形態において、EPAは、エイコサペンタエン酸エチルエステル(E−EPA)、エイコサペンタエン酸メチルエステル、エイコサペンタエン酸プロピルエステル、またはエイコサペンタエン酸ブチルエステルを含む。
【0019】
別の実施形態において、EPAは、エチル−EPA、メチル−EPA、リチウムEPA、モノ−、ジ−、もしくはトリグリセリドEPA、またはEPAの任意の他のエステルもしくは塩の形態、またはEPAの遊離酸形態である。EPAは、その酸化速度を遅らせるが、代わりにその生物学的作用をいかなる実質的な程度にも変化させない2−置換誘導体または他の誘導体の形であってもよい。EPAの任意の特定の形態(エイコサペンタエン酸エチルエステル、イコサペントエチルまたはE−EPA)がこの出願全体で言及されている場合、EPAのいかなる薬学的に許容される誘導体も、遊離酸形態のイコサペントメチルまたはエイコサペンタエン酸を含めて、その場所で置き換えることができる。エイコサペンタエン酸エチルエステル、イコサペントエチル、およびE−EPAは互換的に参照される。
【0020】
別の実施形態において、EPAは、約50mg〜約5000mg、約75mg〜約2500mg、または約100mg〜約1000mg、例えば、約75mg、約100mg、約125mg、約150mg、約175mg、約200mg、約225mg、約250mg、約275mg、約300mg、約325mg、約350mg、約375mg、約400mg、約425mg、約450mg、約475mg、約500mg、約525mg、約550mg、約575mg、約600mg、約625mg、約650mg、約675mg、約700mg、約725mg、約750mg、約775mg、約800mg、約825mg、約850mg、約875mg、約900mg、約925mg、約950mg、約975mg、約1000mg、約1025mg、約1050mg、約1075mg、約1100mg、約1025mg、約1050mg、約1075mg、約1200mg、約1225mg、約1250mg、約1275mg、約1300mg、約1325mg、約1350mg、約1375mg、約1400mg、約1425mg、約1450mg、約1475mg、約1500mg、約1525mg、約1550mg、約1575mg、約1600mg、約1625mg、約1650mg、約1675mg、約1700mg、約1725mg、約1750mg、約1775mg、約1800mg、約1825mg、約1850mg、約1875mg、約1900mg、約1925mg、約1950mg、約1975mg、約2000mg、約2025mg、約2050mg、約2075mg、約2100mg、約2125mg、約2150mg、約2175mg、約2200mg、約2225mg、約2250mg、約2275mg、約2300mg、約2325mg、約2350mg、約2375mg、約2400mg、約2425mg、約2450mg、約2475mg、約2500mg、約2525mg、約2550mg、約2575mg、約2600mg、約2625mg、約2650mg、約2675mg、約2700mg、約2725mg、約2750mg、約2775mg、約2800mg、約2825mg、約2850mg、約2875mg、約2900mg、約2925mg、約2950mg、約2975mg、約3000mg、約3025mg、約3050mg、約3075mg、約3100mg、約3125mg、約3150mg、約3175mg、約3200mg、約3225mg、約3250mg、約3275mg、約3300mg、約3325mg、約3350mg、約3375mg、約3400mg、約3425mg、約3450mg、約3475mg、約3500mg、約3525mg、約3550mg、約3575mg、約3600mg、約3625mg、約3650mg、約3675mg、約3700mg、約3725mg、約3750mg、約3775mg、約3800mg、約3825mg、約3850mg、約3875mg、約3900mg、約3925mg、約3950mg、約3975mg、約4000mg、約4025mg、約4050mg、約4075mg、約4100mg、約4125mg、約4150mg、約4175mg、約4200mg、約4225mg、約4250mg、約4275mg、約4300mg、約4325mg、約4350mg、約4375mg、約4400mg、約4425mg、約4450mg、約4475mg、約4500mg、約4525mg、約4550mg、約4575mg、約4600mg、約4625mg、約4650mg、約4675mg、約4700mg、約4725mg、約4750mg、約4775mg、約4800mg、約4825mg、約4850mg、約4875mg、約4900mg、約4925mg、約4950mg、約4975mg、または約5000mgの量で、本開示の方法に従って有用な組成物中に存在する。
【0021】
別の実施形態において、本発明に従って有用な組成物は、存在する場合、約10重量%以下、約9重量%以下、約8重量%以下、約7重量%以下、約6重量%以下、約5重量%以下、約4重量%以下、約3重量%以下、約2重量%以下、約1重量%、または約0.5重量%以下のドコサヘキサエン酸(DHA)を含む。別の実施形態において、本開示の組成物は、DHAを実質的に含まない。さらに別の実施形態において、本開示で有用な組成物は、DHAおよび/またはその誘導体を含まない。一実施形態において、DHAの誘導体は、これらに限定されないが、メチルもしくは他のアルキルエステル、再エステル化モノグリセリド、再エステル化ジグリセリドおよび再エステル化トリグリセリド、またはそれらの混合物を含む。
【0022】
別の実施形態において、EPAは、本開示の方法において有用である組成物中に存在する全ての脂肪酸の少なくとも約70重量%、少なくとも約80重量%、少なくとも約90重量%、少なくとも約95重量%、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、少なくとも約98重量%、少なくとも約99重量%、または1約100重量%を含む。
【0023】
いくつかの実施形態において、組成物は、少なくとも96重量%のエイコサペンタエン酸エチルエステルおよび約2重量%未満の防腐剤を含む。いくつかの実施形態において、防腐剤は、全ラセミのα−トコフェロールなどのトコフェロールである。
【0024】
別の実施形態において、本開示の方法に従って有用な組成物は、EPA以外の任意の脂肪酸の、総組成物または総脂肪酸含有量の約10重量%未満、約9重量%未満、約8重量%未満、約7重量%未満、約6重量%未満、約5重量%未満、約4重量%未満、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、または約0.25重量%未満を含む。「EPA以外の脂肪酸」の具体例としては、リノレン酸(LA)、アラキドン酸(AA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、アルファ−リノレン酸(ALA)、ステアラドン酸(STA)、エイコサトリエン酸(ETA)、および/またはドコサペンタエン酸(DPA)が挙げられる。別の実施形態において、本開示の方法に従って有用な組成物は、EPAおよび/またはDHA以外の総脂肪酸の約0.1重量%〜約4重量%、約0.5重量%〜約3重量%、または約1重量%〜約2重量%含む。一実施形態において、EPA以外の脂肪酸には、それらの脂肪酸の誘導体が含まれる。脂肪酸の誘導体には、これらに限定されないが、メチルもしくは他のアルキルエステル、再エステル化モノグリセリド、再エステル化ジグリセリドおよび再エステル化トリグリセリド、または脂肪酸のそれらの混合物が含まれる。
【0025】
別の実施形態において、本開示に従って有用な組成物は、以下の特徴のうちの1つ以上を有する:(a)エイコサペンタエン酸エチルエステルは、少なくとも約96重量%、少なくとも約97重量%、または少なくとも約98重量%の、組成物中に存在する全ての脂肪酸を表す、(b)組成物は、約4重量%以下、約3重量%以下、または約2重量%以下の、エイコサペンタエン酸エチルエステル以外の総脂肪酸を含む、(c)組成物は、約0.6%以下、約0.5%以下、または約0.4%以下の、エイコサペンタエン酸エチルエステル以外の任意の個々の脂肪酸を含む、(d)組成物は、約1〜約2、約1.2〜約1.8、または約1.4〜約1.5の屈折率(20℃)を有する、(e)組成物は、約0.8〜約1.0、約0.85〜約0.95、または約0.9〜約0.92の比重(20℃)を有する、(e)組成物は、約20ppm以下、約15ppm以下、または約10ppm以下の重金属を含む、(f)組成物は、約5ppm以下、約4ppm以下、約3ppm以下、または約2ppm以下のヒ素を含む、および/または(g)組成物は、約5meq/kg以下、約4meq/kg以下、約3meq/kg、もしくは約2meq/kg以下の過酸化物価を有する。
【0026】
いくつかの実施形態において、本開示に従って使用するための組成物は、自己乳化型組成物である。いくつかの実施形態において、自己乳化型組成物は、オメガ3脂肪酸およびその誘導体(例えば、薬学的に許容される塩および/またはエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。別の実施形態において、組成物は、乳化剤を含む。いくつかの実施形態において、乳化剤は、少なくとも約10の親水性親油性バランス(HLB)を有する。乳化剤の非限定的な例には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、およびレシチンが含まれる。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸またはその誘導体は、組成物の総重量または総組成物の総脂肪酸の約50重量%〜約95重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、オメガ3脂肪酸は、EPAおよび/またはDHAである。いくつかの実施形態において、EPAは、自己乳化型組成物中に存在する全ての脂肪酸の少なくとも約95重量%の量で存在する。別の実施形態において、組成物は、DHAを実質的に含まない。さらに別の実施形態において、組成物は、エタノールを実質的に含まない。
【0027】
別の実施形態において、組成物は、組成物の総重量の約50重量%〜約95重量%の、オメガ−3多価不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、薬学的に許容される塩および/またはエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む自己乳化型組成物である。別の実施形態において、組成物は、組成物の総重量の約1重量%〜約20重量%の、少なくとも約10の親水性親油性バランスを有する乳化剤としてのショ糖脂肪酸エステルを含む。別の実施形態において、組成物はグリセリンを含む。別の実施形態において、組成物は、総組成物の約0重量%〜約5重量%のエタノールを含む。別の実施形態において、自己乳化型組成物は、組成物の総重量の約50重量%〜約95重量%の、オメガ−3多価不飽和脂肪酸およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、組成物の総重量の約1重量%〜約20重量%の、少なくとも約10のHLBを有する乳化剤としてのショ糖脂肪酸エステルと、グリセリンと、組成物の総重量の約0重量%〜約4重量%のエタノールとを含む。別の実施形態において、ショ糖脂肪酸エステルは、ラウリン酸スクロース、ミリスチン酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、またはオレイン酸スクロースのうちの1つ以上である。別の実施形態において、オメガ3多価不飽和脂肪酸は、EPA、DHA、またはそれらの誘導体のうちの1つ以上である。さらに別の実施形態において、オメガ3多価不飽和脂肪酸は、エチル−EPAおよび/またはエチル−DHAである。
【0028】
別の実施形態において、組成物は、組成物の総重量の約50重量%〜約95重量%の、オメガ−3多価不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、薬学的に許容される塩および/またはエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物と、組成物の総重量の約5重量%〜約50重量%の、少なくとも約10のHLBを有する乳化剤とを含む自己乳化型組成物であり、エタノール含有量は、組成物の総重量の最大約4重量%である。いくつかの実施形態において、オメガ3多価不飽和脂肪酸は、EPAおよび/またはDHAである。別の実施形態において、組成物はエタノールを含まない。別の実施形態において、乳化剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、およびレシチンからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである。別の実施形態において、乳化剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、およびショ糖脂肪酸エステルからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである。
【0029】
別の実施形態において、硬化ヒマシ油は、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、またはポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである。別の実施形態において、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、およびポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである。別の実施形態において、スクロース脂肪酸エステルは、ラウリン酸スクロース、ミリスチン酸スクロース、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、およびオレイン酸スクロースからなる群から選択される少なくとも1つのメンバーである。
【0030】
いくつかの実施形態において、組成物は、大豆レシチン、酵素分解大豆レシチン、水素化大豆レシチン、および卵黄レシチンからなる群から選択されるレシチンを含む。別の実施形態において、組成物は多価アルコールを含み、多価アルコールはプロピレングリコールまたはグリセリンである。別の実施形態において、組成物は、EPA、DHA、および/またはその誘導体(例えば、それらの薬学的に許容される塩およびエステル)からなる群から選択される少なくとも1つのメンバーを含み、組成物は、エチル−EPAおよび/またはエチル−DHAを含む。別の実施形態において、組成物は、少なくとも約10のHLBを有し、かつオメガ3ポリ不飽和脂肪酸および/またはその誘導体(例えば、薬学的に許容される塩および/またはエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物100重量部に対して約10〜約100重量部である乳化剤を含む。
【0031】
別の実施形態において、自己乳化型組成物は、第1の医薬成分として約70重量%〜約90重量%のエイコサペンタエン酸エチルエステルを含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約0.5〜約0.6重量%の水をさらに含む。いくつかの実施形態において、組成物は、約1重量%〜約29重量%の、乳化剤としてのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含む。別の実施形態において、組成物は、約100重量部のエイコサペンタエン酸エチルエステルに対して約1〜約25重量部のレシチンを含む。さらに別の実施形態において、組成物は、第2の医薬成分としてピタバスタチン、ロスバスタチン、またはその塩を含む。別の実施形態において、エタノールおよび/または多価アルコールは、組成物の総重量の最大約4重量%を構成する。別の実施形態において、組成物は、第2の医薬成分として、約100重量部のエイコサペンタエン酸エチルエステル、約0.01〜約1重量部のピタバスタチンもしくはその塩、または約100重量部のエイコサペンタエン酸エチルエステルに対して約0.03〜約5重量部のロスバスタチンもしくはその塩を含む。いくつかの実施形態において、組成物は、硬カプセルおよび/または軟カプセルに封入され、軟カプセルのカプセルフィルムは、ゼラチンを含み得る。別の実施形態において、自己乳化型組成物は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油および/またはポリオキシエチレンヒマシ油をさらに含む。別の実施形態において、乳化剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンヒマシ油を含む。いくつかの実施形態において、ピタバスタチン、ロスバスタチン、またはそれらの塩は、ピタバスタチンカルシウムまたはロスバスタチンカルシウムである。別の実施形態において、レヒチンは大豆レヒチンである。別の実施形態において、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルは、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエートである。
【0032】
いくつかの実施形態において、E−EPAを含む自己乳化型組成物は、標準的なE−EPA製剤と比較して改善された生物学的利用能を有する。標準的なE−EPA製剤は、自己乳化型ではない製剤である。いくつかの実施形態において、約1.8〜約3.8gのE−EPAを含む自己乳化型組成物は、自己乳化型組成物として製剤化されていない約4gのE−EPAと実質的に同等の生物学的利用能を有する。いくつかの実施形態において、E−EPAを含む自己乳化は、例えば、米国食品医薬品局(FDA)のガイドラインを使用して自己乳化として製剤化されていない約4gのE−EPAとの生物学的同等性について評価される。
【0033】
別の実施形態において、本開示の方法に従って有用な組成物は、経口送達可能である。本明細書における「経口送達可能」または「経口投与」という用語は、対象への治療剤またはその組成物の送達の任意の形態を含み、薬剤または組成物が飲み込まれるかどうかにかかわらず、薬剤または組成物は、対象の口内に置かれる。したがって、「経口投与」には、頬側および舌下ならびに食道投与が含まれる。一実施形態において、組成物は、カプセル、例えば、ソフトゼラチンカプセル中に存在する。
【0034】
本開示に従って使用するための組成物は、1つ以上の投与量単位として製剤化され得る。本明細書における「用量単位」および「投与量単位」という用語は、治療効果を提供するための単回投与に好適である量の治療剤を含む薬学的組成物の一部を指す。そのような投与量単位は、1日あたり1回〜複数回(すなわち、1〜約10、1〜8、1〜6、1〜4、または1〜2)、または治療応答を誘発するのに必要な回数を投与してもよい。
【0035】
一実施形態において、本開示の組成物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12ヶ月の期間、室温、冷蔵(例えば、約5〜約5〜10℃)温度、または凍結で維持される密閉容器内での保管時に、元々その中に存在する活性成分(複数可)の少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約97.5%、または少なくとも約99%を呈する。
【0036】
治療方法
一実施形態において、本開示は、心血管関連疾患および障害の治療および/または予防のための方法を提供する。本明細書における「心血管関連疾患および障害」という用語は、心臓または血管(すなわち、動脈および静脈)の任意の疾患もしくは障害、またはそれらの任意の症状を指す。心血管関連疾患および障害の非限定的な例には、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、複合型脂質異常症、冠動脈心疾患、血管疾患、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、不整脈、高血圧、心筋梗塞、および他の心血管イベントが含まれる。
【0037】
所与の疾患または障害に関連する「治療」という用語は、限定されないが、疾患もしくは障害を抑制すること、例えば、疾患もしくは障害の進行を停止すること;疾患もしくは障害を緩和すること、例えば、疾患もしくは障害の退行をもたらすこと;疾患もしくは障害によって引き起こされるまたは疾患もしくは障害に起因する状態を緩和すること、例えば、疾患もしくは障害の症状を緩和または治療することを含む。所与の疾患または障害に関連する「予防」という用語は、何も起こっていない場合は疾患進行の開始を予防すること、障害もしくは疾患に罹患しやすい素因を有し得るが、まだ障害もしくは疾患を有すると診断されていない対象において疾患もしくは障害が起こるのを予防すること、および/または、既に存在する場合、さらなる疾患/障害の進行を予防することを意味する。
【0038】
様々な実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、(a)スタチン療法を受けており、かつ約135mg/dL〜約500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する対象を特定することであって、対象が確立した心血管疾患を有するか、または心血管疾患を発症するリスクが高い、特定することと、(b)1日あたり約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸(遊離酸)またはその誘導体(エチルまたはメチルエステル)を含む組成物を対象に投与することとを含む。本明細書で提供される「組成物」および「薬学的組成物」という用語は、互換的に参照される。
【0039】
様々な実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、(a)スタチン療法を受けており、かつ約80mg/dL〜約1500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する対象を特定することであって、対象が確立した心血管疾患を有するか、または心血管疾患を発症するリスクが高い、特定することと、(b)1日あたり約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸(遊離酸)またはその誘導体(エチルまたはメチルエステル)を含む組成物を対象に投与することとを含む。いくつかの実施形態において、心血管イベントのリスクの低減は、対象のトリグリセリドレベルの低減と相関していない。
【0040】
いくつかの実施形態において、本開示は、対象のベースライントリグリセリドレベルの低減を伴うまたは伴わないスタチン療法を受けている対象における心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。したがって、心血管イベントの低減は、対象のトリグリセリドレベルの低減と相関していない。したがって、対象がトリグリセリドレベルの低減を呈するかどうかにかかわらず、対象は心血管イベントのリスクの低減を経験する。いくつかの実施形態において、方法は、エイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を対象に投与することを含み、対象は、組成物の投与後のある期間の間、空腹時トリグリセリドレベルの統計的に有意な変化を呈さない。いくつかの実施形態において、期間は、約1年〜約5年、約1年〜約6年、約1年〜約7年、約1年〜約8年、または約1年〜約9年である。別の実施形態において、対象は、約5年を超える、約6年を超える、約7年を超える、約8年を超える、約9年を超える、または約10年を超える期間で空腹時トリグリセリドの低減を呈する。
【0041】
いくつかの実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における総心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、エイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を対象に投与することを含む。総心血管イベントには、第1、第2、第3、第4、第5、第6、第7、第8、第9、第10、またはそれ以上の心血管イベントが含まれる。いくつかの実施形態において、対象は、心血管イベントを経験したことがないが、心血管イベントを経験するリスクが高い。いくつかの実施形態において、対象は、複数の心血管イベント(すなわち、第2、第3、第4、またはそれ以上)および任意のその後の心血管イベントのリスクの低減を経験したことがある。いくつかの実施形態において、総心血管イベントは、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%低減される。いくつかの実施形態において、総心血管イベントは、対象の空腹時ベースライントリグリセリドレベルに関係なく低減される。例えば、総心血管イベントは、低、中、または高の三分位値で空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する対象において低減される。低ベースライン空腹時トリグリセリドの三分位値における対象は、約80mg/dL〜約190mg/dL(160mg/dLの中央トリグリセリドレベル)のトリグリセリドレベルを有し、中ベースライン空腹時トリグリセリドの三分位値における対象は、約191mg/dL〜約250mg/dL(215mg/dLの中央トリグリセリドレベル)のトリグリセリドレベルを有し、最後に、高ベースライン空腹時トリグリセリド三分位値における対象は、約251mg/dL〜約1400mg/dL(304mg/dLのトリグリセリドレベルの中央値)のトリグリセリドレベルを有する。
【0042】
いくつかの実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントを低減する方法を提供し、方法は、対象が心房細動および/もしくは心房粗動を有するか、または以前に有したことがあるかどうかを尋ねることを、対象の介護者に指示することまたは指示していること、対象が心房細動および/もしくは心房粗動の症状を有するか、または以前に有したことがあるかどうかを評価することまたは評価していること、心房細動および/もしくは心房粗動の症状について対象を監視することまたは監視していること、ならびに/または心房細動および/もしくは心房粗動の症状について対象を監視するガイダンスを対象の介護者に提供することまたは提供していることを含む。いくつかの実施形態において、方法は、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を対象に投与すること、または投与していることをさらに含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントの発生率を低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を対象に投与することを含み、対象は心房細動および/または心房粗動ならびに心血管イベントの低減を経験するか、または心血管イベントを経験しない。例えば、組成物の投与は、心血管イベントを心房細動および/または心房粗動の医学的にそれほど重篤でない結果にシフトさせる。したがって、いくつかの実施形態において、対象は、心血管イベントの代わりに心房細動および/または心房粗動を経験する。別の実施形態において、対象は、ベースラインまたはプラセボ対照と比較して、心房細動および/または心房粗動の症状の増加、ならびに心血管イベントの低減を呈する。いくつかの実施形態において、心房細動および/または心房粗動の症状の増加は、ベースラインまたはプラセボ対照と比較して統計的に有意である。例えば、心房細動および/または心房粗動の症状は、少なくとも約1%、少なくとも約2%、少なくとも約3%、少なくとも約4%、または少なくとも約5%増加する。さらに別の実施形態において、入院を必要とする心房細動および/または心房粗動の発生率は、ベースラインまたはプラセボ対照と比較して、対象おいてより大きい。いくつかの実施形態において、対象は心拍数の低下を経験する。
【0044】
いくつかの実施形態において、本開示は、低度、中度、または高度スタチン療法を受けている対象における心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物および低強度、中強度、または高強度スタチン療法を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、低強度スタチン療法は、約5mg〜約10mgのシンバスタチンを含む。いくつかの実施形態において、中強度スタチン療法は、約5mg〜約10mgのロスバスタチン、約10mg〜約20mgのアトルバスタチン、約20mg〜40mgのシンバスタチン、または約10mg〜約20mgのシンバスタチン+約5mg〜約10mgのエゼチミブを含む。いくつかの実施形態において、高強度スタチン療法は、約20mg〜約40mgのロスバスタチン、約40mg〜約80mgのアトルバスタチン、約80mgのシンバスタチン、または約40mg〜約80mgのシンバスタチン+約5mg〜約10mgのエゼチミブを含む。いくつかの実施形態において、対象は、高度スタチン療法を投与され、低度または中程度のスタチン療法の対象と比較して、心血管イベントのより大きな減少を示した。いくつかの実施形態において、中等度スタチン療法を受けている対象は、高度または低度スタチン療法のいずれかを受けている対象と比較して、心血管イベントのより大きな低減を呈する。いくつかの実施形態において、低度スタチン療法を受けている対象は、高度または中等度スタチン療法の対象と比較して、心血管イベントのより大きな低減を呈する。いくつかの実施形態において、より大きな低減は、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約100%、またはそれ以上の低減である。
【0045】
いくつかの実施形態において、本開示は、以下の発症を遅延させる方法を提供する:(a)非致死性心筋梗塞;(b)致死性もしくは非致死性脳卒中;(c)心血管死;(d)不安定狭心症;(e)冠動脈血行再建;(f)不安定狭心症による入院;(g)心血管死もしくは非致死性心筋梗塞の複合;(h)致死性もしくは非致死性心筋梗塞;(i)緊急または救急の分類の複合を表した非選択的冠動脈血行再建;(j)心血管死;(k)侵襲的または非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症;ならびに/または(l)総死亡率、非致死性心筋梗塞、および/または非致死性脳卒中の複合。疾患および/または心血管イベントの発症は、心血管イベントの兆候および/または症状の最初の出現を指す。いくつかの実施形態において、心血管イベントの発症を遅延させることにより、対象が心血管イベントを経験すること、および/または心血管イベントの任意のさらなる症状を発症することが防止される。いくつかの実施形態において、方法は、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を投与することを含む。
【0046】
さらに別の実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性心筋梗塞、もしくは非致死性脳卒中からなる3点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減する、またはスタチン療法を受けている対象における心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、もしくは入院を必要とする不安定狭心症からなる5点複合評価項目の1つ以上の構成要素の発生のリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、3点複合および5点複合評価項目の個々の構成要素の各々が低減される。例えば、心血管死、非致死性心筋梗塞、および非致死性脳卒中の各々は、組み合わせ内で低減される。いくつかの実施形態において、方法は、1日あたりエイコサペンタエン酸またはその誘導体を含む組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、3点複合評価項目または5点複合評価項目は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、または少なくとも約50%低減される。いくつかの実施形態において、3点複合評価項目または5点複合評価項目の個々の構成要素の各々は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、または少なくとも約50%低減される。
【0047】
別の実施形態において、本開示は、心血管イベントを低減する方法を提供し、EPAまたはその誘導体を含む組成物を投与することを含む方法は、対象に投与されると、組成物が約4g用量のEPAまたはその誘導体と同等用量で有効性を達成するが、EPAまたはその誘導体のより低い毎日用量である有効な量のEPAまたはその誘導体を提供するように製剤化される。いくつかの実施形態において、EPAまたはその誘導体のより低い毎日用量は、約3.8g以下、約3.6g以下、約3.4g以下、約3.2g以下、約3g以下、約2.8g以下、約2.6g以下、または約2.5g以下である。いくつかの実施形態において、EPAまたはその誘導体のより低い毎日用量は、ベースラインまたはプラセボ対照と比較して、対象において少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%低減される。一実施形態において、対象に組成物を投与することは、対照対象と比較して、対象における改善された薬物動態プロファイルをもたらし、対象および対照対象が、摂食状態または空腹状態のいずれかであり、薬物動態プロファイルが、最大血清濃度(Cmax)および曲線下面積(AUC)によって定義される。いくつかの実施形態において、対照対象は、スタチン療法を受けており、プラセボまたは365mgのE−EPAおよび375mgのE−DHAからなるLovazaなどの他の脂肪酸組成物を投与されている。
【0048】
いくつかの実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントを低減する方法を提供し、方法は、EPAまたはその誘導体を含む組成物を投与することを含み、対象は、有害イベントを経験しない。有害イベントの非限定的な例には、背部痛、鼻咽頭炎、関節痛、気管支炎、末梢性浮腫(oedema peripheral)、呼吸困難、変形性関節症、白内障、疲労、便秘、筋骨格痛、痛風、転倒、2型真性糖尿病、胃食道逆流症、不眠症、急性腎傷害、肝障害、出血関連障害(例えば、消化管または中枢神経系出血)、新たに診断された糖尿病、新たに診断された新生物(例えば、良性または悪性新生物)、上気道感染症、胸痛、末梢性浮腫(peripheral edema)、肺炎、インフルエンザ、尿路感染症、咳、めまい、四肢の痛み、狭心症、および貧血が挙げられる。
【0049】
さらに別の実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けており、かつ約65歳未満または約65歳を超える対象の心血管イベントを低減する方法を提供し、方法は、EPAまたはその誘導体を含む組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、心血管イベントが低減される程度は、対象の年齢に依存する。例えば、いくつかの実施形態において、約65歳未満の対象は、約65歳を超える対象と比較して、心血管イベントの統計的に有意な低減を呈する。逆に、いくつかの実施形態において、約65歳を超える対象は、約65歳未満の対象と比較して、心血管イベントの統計的に有意な低減を呈する。したがって、いくつかの実施形態において、心血管イベントを低減するための方法は、対象の年齢と相関している。
【0050】
いくつかの実施形態において、本開示は、スタチン療法を受けている対象における心血管イベントを低減する方法を提供し、方法は、対象に自己乳化型組成物を投与することを含む。いくつかの実施形態において、自己乳化型組成物は、オメガ3脂肪酸およびその誘導体(例えば、薬学的に許容される塩および/またはエステル)からなる群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。別の実施形態において、組成物は、乳化剤を含む。いくつかの実施形態において、乳化剤は、少なくとも約10の親水性親油性バランス(HLB)を有する。乳化剤の非限定的な例には、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、およびレシチンが含まれる。別の実施形態において、オメガ3脂肪酸またはその誘導体は、組成物の総重量または総組成物の総脂肪酸の約50重量%〜約95重量%の量で存在する。いくつかの実施形態において、オメガ3脂肪酸は、EPAおよび/またはDHAである。いくつかの実施形態において、EPAは、自己乳化型組成物中に存在する全ての脂肪酸の少なくとも約95重量%の量で存在する。別の実施形態において、組成物は、DHAを実質的に含まない。さらに別の実施形態において、組成物は、エタノールを実質的に含まない。
【0051】
いくつかの実施形態において、対象は、心房細動および/または心房粗動の症状を有する。心房細動および/または心房粗動の症状の非限定的な例には、1分あたり約100回を超える心拍数(bpm);動悸;息切れ;胸部の痛み、圧迫感、狭窄感、もしくは不快感;めまい;立ちくらみ;または失神が含まれる。いくつかの実施形態において、対象は、(a)心不全;(b)以前の心臓発作;(c)心臓弁膜異常;(d)高血圧;(e)甲状腺機能障害;(f)慢性肺疾患;(g)糖尿病;(h)肥満;および(i)先天性心疾患を含む心房細動および/または心房粗動のリスク因子を有する。
【0052】
いくつかの実施形態において、方法は、心房細動および/または心房粗動について、または心房細動および/または心房粗動の症状について対象を監視することをさらに含む。心房細動および/または心房粗動を監視する方法の非限定的な例には、心電図(ECG)、植込み型ペースメーカ、植込み型除細動器、および/または皮下植込み型心臓モニターが含まれる。
【0053】
いくつかの実施形態において、対象は、心房細動および/もしくは心房粗動を有するか、または心房細動および/もしくは心房粗動の症状を有し、約80bpm、約85bpm、約90bpm、約95bpm、約100bpm、約105bpm、約110bpm、約115bpm、約120bpm、約125bpm、約130bpm、約135bmp、約140bmp、約145bmp、約150bpm、約155bpm、約160bpm、約165bpm、約170bpm、約175bpm、約180bpm、約185bpm、約190bpmの心拍数、または約80bpm〜約100bpm、約90bpm〜約200bpm、約100bpm〜約175bpm、約120bpm〜約180bpm、もしくは約85bpm〜約200bpmの心拍数を有すると判定されている。
【0054】
いくつかの実施形態において、本開示は、対象の血圧を低下させる方法を提供する。一実施形態において、少なくとも1、2、3、または4年の期間のEPAまたはその誘導体(E−EPA)を含む1日あたり4gの投与は、ベースラインまたはプラセボ対照対象と比較して、収縮期血圧を少なくとも約1mm Hg低下させ、拡張期血圧を少なくとも約0.5mm Hg低下させる。
【0055】
いくつかの実施形態において、対象は、約135mg/dL〜約500mg/dL、例えば、約135mg/dL〜約500mg/dL、約150mg/dL〜約500mg/dL、約200mg/dL〜約499mg/dL、または約200mg/dL〜<500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する。いくつかの実施形態において、対象は、約50mg/dL〜約1500mg/dL、例えば、約50mg/dL〜約1500mg/dL、約80mg/dL〜約1500mg/dL、約50mg/dL〜約190mg/dl、約80mg/dL〜約190mg/dl、約190mg/dL〜約250mg/dL、約250mg/dL〜約1400mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する。一実施形態において、対象は、約80mg/dL〜約1400mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する。いくつかの実施形態において、対象または対象グループは、約50mg/dL、約55mg/dL、約60mg/dL、約65mg/dL、約70mg/dL、約75mg/dL、約80mg/dL、約85mg/dL、約90mg/dL、約95mg/dL、約100mg/dL、約105mg/dL、約110mg/dL、約115mg/dL、約120mg/dL、約125mg/dL、約130mg/dL、約135mg/dL、約140mg/dL、約145mg/dL、約150mg/dL、約155mg/dL、約160mg/dL、約165mg/dL、約170mg/dL、約175mg/dL、約180mg/dL、約185mg/dL、約190mg/dL、約195mg/dL、約200mg/dL、約205mg/dL、約210mg/dL、約215mg/dL、約220mg/dL、約225mg/dL、約230mg/dL、約235mg/dL、約240mg/dL、約245mg/dL、約250mg/dL、約255mg/dL、約260mg/dL、約265mg/dL、約270mg/dL、約275mg/dL、約280mg/dL、約285mg/dL、約290mg/dL、約295mg/dL、約300mg/dL、約305mg/dL、約310mg/dL、約315mg/dL、約320mg/dL、約325mg/dL、約330mg/dL、約335mg/dL、約340mg/dL、約345mg/dL、約350mg/dL、約355mg/dL、約360mg/dL、約365mg/dL、約370mg/dL、約375mg/dL、約380mg/dL、約385mg/dL、約390mg/dL、約395mg/dL、約400mg/dL、約405mg/dL、約410mg/dL、約415mg/dL、約420mg/dL、約425mg/dL、約430mg/dL、約435mg/dL、約440mg/dL、約445mg/dL、約450mg/dL、約455mg/dL、約460mg/dL、約465mg/dL、約470mg/dL、約475mg/dL、約480mg/dL、約485mg/dL、約490mg/dL、約495mg/dL、約500mg/dL、約1000mg/dL、約1100mg/dL、約1200mg/dL、約1300mg/dL、約1400mg/dL、約1500mg/dL、約2000mg/dL、約2500mg/dL、約3000mg/dL、約3500mg/dL、約4000mg/dL、約4500mg/dL、約5000mg/dL、または約5000mg/dLを超える、摂食または空腹時ベースライントリグリセリドレベル(または対象グループの場合はベースライントリグリセリドレベルの中央値)を有する。いくつかの実施形態において、対象または対象グループは、80mg/dL以上、約100mg/dL以上、約120mg/dL以上、約150mg/dL以上、約175mg/dL以上、約250mg/dL以上、または約500mg/dL以上、例えば、約190mg/dL〜約250mg/dL、約80mg/dL〜約190mg/dL、約250mg/dL〜約1400mg/dL、約200mg/dL〜約500mg/dL、約300mg/dL〜約1800mg/dL、約500mg/dL〜約1500mg/dL、または約80mg/dL〜約1500mg/dLの、摂食または空腹時ベースライントリグリセリドレベル(または対象グループの場合はベースライントリグリセリドレベルの中央値)を有する。
【0056】
いくつかの実施形態において、対象または対象グループはまた、スタチンによる(エゼチミブを含むまたは含まない)安定療法を受けている。いくつかの実施形態において、対象または対象グループはまた、確立した心血管疾患を有するか、または心血管疾患を確立するリスクが高い。いくつかの実施形態において、対象のスタチン療法は、1つ以上のスタチンの投与を含む。例えば、限定することなく、対象のスタチン療法は、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、およびシンバスタチンのうちの1つ以上を含み得る。いくつかの実施形態において、対象は、アムロジピン、エゼチミブ、ナイアシン、およびシタグリプチンのうちの1つ以上をさらに投与される。いくつかの実施形態において、対象のスタチン療法は、スタチンおよびエゼチミブの投与を含む。いくつかの実施形態において、対象のスタチン療法は、エゼチミブを含まないスタチンの投与を含む。
【0057】
いくつかの実施形態において、スタチン療法は、単剤療法、組み合わせ、およびまたは3−ヒドロキシ−3−メチル−グルタリル−補酵素A(HMG CoA)レダクターゼ阻害剤の組み合わせとして分類される。いくつかの実施形態において、単剤療法には、シンバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン、またはピタバスタチンが含まれる。いくつかの実施形態において、組み合わせは、ロバスタチンおよびニコチン酸、シンバスタチンおよびエゼチミブ、プラバスタチンおよびフェノフィブラート、シンバスタチンおよびフェノフィブラート、アトルバスタチンおよびエゼチミブ、またはロスバスタチンおよびエゼチミブを含む。いくつかの実施形態において、HMG CoA阻害剤の組み合わせは、シンバスタチンおよびアセチルサリチル酸;プラバスタチンおよびアセチルサリチル酸;アトルバスタチンおよびアムロジピン;シンバスタチン、アセチルサリチル酸、およびラミプリル;ロスバスタチンおよびアセチルサリチル酸;アトルバスタチン、アセチルサリチル酸、およびラミプリル;ロスバスタチン、アムロジピン、およびリシノプリル;アトルバスタチンおよびアセチルサリチル酸;ロスバスタチンおよびアムロジピン;ロスバスタチンおよびバルサルタン;アトルバスタチン、アムロジピン、およびペリンドプリル;アトルバスタチン、アセチルサリチル酸、およびペリンドプリル;ロスバスタチン、ペリンドプリル、およびインダパミド;ロスバスタチン、アムロジピン、およびペリンドプリル;またはアトルバスタチンおよびペリンドプリルを含む。
【0058】
いくつかの実施形態において、スタチン療法は、低強度、中強度(すなわち、中程度)、または高強度スタチン療法である。いくつかの実施形態において、低強度スタチン療法は、約5mg〜約10mgのシンバスタチンを含む。いくつかの実施形態において、中強度スタチン療法は、約5mg〜約10mgのロスバスタチン、約10mg〜約20mgのアトルバスタチン、約20mg〜約40mgのシンバスタチン、または約10mg〜約20mgのシンバスタチン+約5mg〜約10mgのエゼチミブを含む。いくつかの実施形態において、高強度スタチン療法は、約20mg〜約40mgのロスバスタチン、約40mg〜約80mgのアトルバスタチン、約80mgのシンバスタチン、または約40mg〜約80mgのシンバスタチン+約5mg〜約10mgのエゼチミブを含む。
【0059】
いくつかの実施態様において、対象のスタチン療法は、1日あたり200mg以上のナイアシンおよび/またはフィブラートの投与を含まない。いくつかの実施形態において、対象は、併用オメガ3脂肪酸療法を受けていない(例えば、オメガ3脂肪酸活性剤を含む処方および/または市販の組成物が投与または同時投与されていない)。いくつかの実施形態において、対象は、投与されないか、またはオメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品を摂取しない。
【0060】
いくつかの実施形態において、対象は、心血管(CV)疾患(「CV疾患」または「CVD」)を確立している。CV疾患を有するとしての対象の状態は、当業者に既知である任意の好適な方法によって決定され得る。いくつかの実施形態において、対象は、文書化された冠動脈疾患、文書化された脳血管疾患、文書化された頸動脈疾患、文書化された末梢動脈疾患、またはそれらの組み合わせのいずれか1つの存在により、確立されたCV疾患を有するとして特定される。いくつかの実施形態において、対象が少なくとも45歳である場合、対象はCV疾患を有するとして特定され、(a)2つの主要な心外膜冠動脈に50%を超える1つ以上の狭窄を有する;(b)文書化された以前のMIを有している、(c)虚血の客観的証拠(例えば、ST部分の逸脱および/またはバイオマーカーの陽性)を含むリスクの高いNSTE ACSにより入院している;(d)文書化された以前の虚血性脳卒中を有する;(e)少なくとも50%の頸動脈狭窄を伴う症候性動脈疾患を有する;(f)血管造影または二重超音波検査で少なくとも70%の頸動脈狭窄を伴う無症候性頸動脈疾患を有する;(g)間欠性跛行の症状を伴う0.9未満の足関節上腕血圧比(「ABI」)を有する;および/または(h)大動脈腸骨動脈または末梢動脈介入(カテーテルに基づくまたは外科的)の病歴を有する。
【0061】
いくつかの実施形態において、本開示の方法に従って治療されている対象または対象グループは、CV疾患を発症する高いリスクを有する。例えば、これらに限定されないが、対象または対象グループの対象が約50歳以上であり、真性糖尿病(1型または2型)を有し、以下のうちの少なくとも1つである場合、対象または対象グループは、CV疾患を発症するリスクが高い:(a)約55歳以上の男性もしくは約65歳以上の女性である;(b)喫煙者である、もしくは約3ヶ月未満前にやめた喫煙者であった;(c)高血圧を有する(例えば、約140mmHg以上の収縮期血圧、または約90mmHgを超える拡張期血圧);(d)男性の場合≦約40mg/dL、女性の場合≦約50mg/dL以下のHDL−Cを有する;(e)>約3.0mg/LのhsCRPレベルを有する;(f)腎機能障害を有する(例えば、約30mL/分超および約60mL/分未満のクレアチニンクリアランス(「CrCL」));(g)網膜症を有する(例えば、非増殖性網膜症、前増殖性網膜症、増殖性網膜症、黄斑症、進行性糖尿病性眼疾患、または光凝固の病歴のいずれかとして定義される);(h)微量アルブミン尿を有する(例えば、陽性のミクラルまたは他のストリップテスト、全て少なくとも2回連続して≧約2.5mg/mmolのアルブミン/クレアチニン比、または少なくとも約20mg/分の時限収集でのアルブミン排泄率);(i)顕性アルブミン尿を有する(例えば、総タンパク尿のアルブスティックス(Albustix)または他のディップスティックの証拠、全て少なくとも2回連続して≧約25mg/mmolのアルブミン/クレアチニン比、または少なくとも≧約200mg/分の時限収集でのアルブミン排泄率);ならびに/または(j)間欠性跛行の症状を伴わない<約0.9の足関節上腕血圧比を有する。
【0062】
いくつかの実施形態において、対象のベースライン脂質プロファイルは、組成物を対象に投与する前に測定または決定される。脂質プロファイル特性は、例えば、標準的な血中脂質プロファイルアッセイを使用して対象から得られた空腹時または非空腹時の血液試料を試験することを含む、当業者に既知の任意の好適な方法によって決定され得る。いくつかの実施形態において、対象は、約200mg/dL〜約300mg/dLのベースライン非HDL−C値、約250mg/dL〜約300mg/dLのベースライン総コレステロール値、約140mg/dL〜約200mg/dLのベースラインVLDL−C値、約10mg/dL〜約30mg/dLのベースラインHDL−C値、約40mg/dL〜約100mg/dLのベースラインLDL−C値、および/または約2mg/dL以下のベースラインhsCRPレベルのうちの1つ以上を有する。
【0063】
いくつかの実施形態において、リスクが低減される心血管イベントは、心血管死;非致死性心筋梗塞;非致死性脳卒中;冠動脈血行再建;不安定狭心症(例えば、例えば侵襲的または非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ入院を必要とする不安定狭心症);心停止;介入、血管形成術、バイパス手術、または動脈瘤修復を必要とする末梢心血管疾患;心臓突然死、突然死、および新たなうっ血性心不全の発症のうちの1つ以上である。いくつかの実施形態において、心血管イベントは、対象が経験する第1、第2、第3、第4、またはそれ以上の心血管イベントである。
【0064】
いくつかの実施形態において、対象は、約4ヶ月間、約1年間、約1.25年間、約1.5年間、約1.75年間、約2年間、約2.25年間、約2.5年間、約2.75年間、約3年間、約3.25年間、約3.5年間、約3.75年間、約4年間、約4.25年間、約4.5年間、約4.75年間、約5年間、または約5年を超える間、1日あたり約1g〜約4gの組成物を投与される。その後、いくつかの実施形態において、対象は、
(a)ベースラインもしくは対照と比較したトリグリセリドレベルの低減;
(b)ベースラインもしくは対照と比較したアポBレベルの低減;
(c)ベースラインもしくは対照と比較したHDL−Cレベルの増加;
(d)ベースラインもしくは対照と比較したLDL−Cレベルの増加なしまたは増加;
(e)ベースラインと比較したLDL−Cレベルの低減;
(f)ベースラインもしくは対照と比較した非HDL−Cレベルの低減;
(g)ベースラインもしくは対照と比較した非HDL−Cレベルの増加;
(h)ベースラインもしくは対照と比較したVLDL−Cレベルの低減;
(i)ベースラインもしくは対照と比較した総コレステロールレベルの低減;
(j)ベースラインもしくは対照と比較した高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルの低減;
(k)ベースラインもしくは対照と比較した高感度トロポニン(hsTnT)レベルの低減;
(l)ベースラインもしくは対照と比較して、心血管死、冠動脈血行再建、不安定狭心症、心筋梗塞、および/または脳卒中のリスクの低減;
(m)ベースラインもしくは対照と比較した心停止のリスクの低減;
(n)ベースラインもしくは対照と比較した突然死のリスクの低減;
(o)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、第1、第2、第3、第4、またはそれ以上の心血管イベントの低減;
(p)ベースラインもしくは対照と比較した総心血管イベントの低減;
(q)ベースラインもしくは対照と比較して、心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の3点複合評価項目の低減;
(r)ベースラインもしくは対照と比較して、心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の5点複合評価項目の低減;
(s)ベースラインもしくは対照と比較した心房細動および/または心房粗動の増加;
(t)ベースラインもしくは対照と比較した心房細動および/または心房粗動の症状の増加;
(u)ベースラインもしくは対照と比較した総死亡率(すなわち、あらゆる原因による死亡)の低減;
(v)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較した、総死亡率、非致死性心筋梗塞、および脳卒中の複合の低減;
(w)ベースラインもしくは対照と比較して、新たなうっ血性心不全(CHF)または入院の主な原因としての新たなCHFの低減;
(x)ベースラインもしくは対照と比較した一過性虚血性発作の低減;
(y)ベースラインもしくは対照と比較した末梢血管疾患(PVD)による切断のリスクの低減;
(z)ベースラインもしくは対照と比較した頸動脈血行再建のリスクの低減;
(aa)ベースラインもしくは対照と比較した心不整脈の低減;
(bb)ベースラインもしくは対照と比較した高血圧の低減;
(cc)ベースラインもしくは対照と比較した1型または2型糖尿病の低減;ならびに/または
(dd)ベースラインもしくは対照と比較した体重および/または体重周囲の減少のうちの1つ以上を呈する。
【0065】
一実施形態において、本開示の方法は、対象または対象グループに投与する前に、上記の(a)〜(dd)に示される1つ以上のマーカーのベースラインレベルを測定することを含む。別の実施形態では、方法は、(a)〜(dd)に記載される1つ以上のマーカーのベースラインレベルが決定された後に、本明細書に開示される組成物を対象に投与することと、続いて当該1つ以上のマーカーの追加の測定を行うこととを含む。
【0066】
別の実施形態において、本開示の組成物を用いて治療を行うと、対象は、
(a)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約55%のトリグリセリドレベルの低減;
(b)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、または少なくとも約75%のアポBレベルの低減;
(c)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、または少なくとも約75%のHDL−Cレベルの増加、
(d)ベースラインもしくは対照と比較して、LDL−Cレベルの増加がないか、または30%未満、20%未満、10%未満、5%未満のLDL−Cの増加、および/または
(e)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約55%のLDL−Cレベルの低減;
(f)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約1%、少なくとも約3%、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%の非HDL−Cレベルの低減;
(g)ベースラインもしくは対照と比較して、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満(実際の変化%または変化%の中央値)の非HDL−Cレベルの増加、または非HDL−Cレベルの増加なし;
(h)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約100%のVLDL−Cレベルの低減;
(i)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、または少なくとも約75%の総コレステロールレベルの低減;および/または
(j)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約100%のhsCRPレベルの低減;
(k)ベースラインまたは対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、または少なくとも約100%の高感度トロポニン(hsTnT)レベルの低減;
(l)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心血管死、冠動脈血行再建、不安定狭心症、心筋梗塞、および/または脳卒中のリスクの低減;
(m)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心停止のリスクの低減;
(n)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心臓突然死および/または突然死のリスクの低減;
(o)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の対象が経験する第1、第2、第3、第4、またはそれ以上の心血管イベントの低減;
(p)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の総心血管イベントの低減;
(q)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の3点複合評価項目の低減;
(r)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心血管死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の5点複合評価項目の低減;
(s)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、または少なくとも約10%の心房細動および/または心房粗動の増加;
(t)ベースラインもしくは対照と比較して、少なくとも約1%、少なくとも約1.5%、少なくとも約2%、少なくとも約2.5%、少なくとも約3%、少なくとも約3.5%、少なくとも約4%、少なくとも約4.5%、少なくとも約5%、少なくとも約5.5%、少なくとも約6%、少なくとも約6.5%、少なくとも約7%、少なくとも約7.5%、少なくとも約8%、少なくとも約8.5%、少なくとも約9%、少なくとも約9.5%、または少なくとも約10%の心房細動および/または心房粗動の症状の増加;
(u)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の総死亡率(すなわち、あらゆる原因による死亡)の低減;
(v)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の総死亡率、非致死性心筋梗塞、および脳卒中の複合の低減;
(w)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の新たなCHFもしくは入院の主な原因としての新たなCHFの低減;
(x)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の一過性虚血性発作の低減;
(y)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%のPVDによる切断のリスクの低減;
(z)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の冠動脈血行再建のリスクの低減;
(aa)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の心不整脈の低減;
(bb)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の高血圧の低減;
(cc)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の1型もしくは2型糖尿病の低減;ならびに/または
(dd)ベースラインもしくはプラセボ対照と比較して、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約15%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約85%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または少なくとも約100%の体重および/または体重周囲の低減のうちの1つ以上を呈する。
【0067】
一実施形態において、治療されている対象または対象グループは、(mol%)基準で2.6未満、2.5未満、2.4未満、2.3未満、2.2未満、2.1未満、2未満、1.9未満、1.8未満、1.7未満、1.6未満、1.5未満、1.4未満、1.3未満、1.2未満、1.1未満、または1未満のベースラインEPA血中濃度を有する。
【0068】
別の実施形態において、治療されている対象または対象グループは、約135mg/dLから約500mg/dLの、摂食または空腹時ベースライントリグリセリドレベル(または対象グループの場合はベースライントリグリセリドレベルの中央値)を有する。いくつかの実施形態において、治療されている対象または対象グループは、約80mg/dLから約1500mg/dLの、摂食または空腹時ベースライントリグリセリドレベル(または対象グループの場合はベースライントリグリセリドレベルの中央値)を有する。いくつかの実施形態において、本開示の方法に従って治療されている対象または対象グループは、スタチンによる(エゼチミブを含むまたは含まない)安定療法を受けている。本明細書で使用される場合、「スタチンによる安定療法」という語句は、対象または対象群が、少なくとも28日間同じスタチンの同じ毎日用量を受けており、該当する場合、少なくとも28日間エゼチミブ同じ毎日用量である。いくつかの実施形態において、安定したスタチン療法を受けている対象または対象グループは、約40mg/dL〜約100mg/dLのLDL−Cレベルを有する。
【0069】
いくつかの実施形態において、対象の血液試料の安全性検査室試験は、RBC、ヘモグロビン(Hgb)、ヘマトクリット(Hct)、白血球計数(WBC)、白血球細胞分類、および血小板計数を含む全血球計数(「CBC」)の血液学;ならびに総タンパク質、アルブミン、アルカリホスファターゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT/SGPT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/SGOT)、総ビリルビン、グルコース、カルシウム、電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物)、血中尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン、尿酸、クレアチンキナーゼ、およびHbA1cを含む生化学パネルのうちの1つ以上を含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、対象に関連する空腹時脂質パネルは、TG、TC、LDL−C、HDL−C、非HDL−C、およびVLDL−Cを含む。いくつかの実施形態において、LDL−Cは、フリーデヴァルト方程式を使用して計算されるか、または対象のトリグリセリドレベルが400mg/dLを超える場合、分取超遠心分離(Beta Quant)によって測定される。いくつかの実施形態において、LDL−Cは、無作為化時および無作為化から約1年後に再び超遠心分離(Beta Quant)によって測定される。
【0071】
いくつかの実施形態において、対象から得られた血液に関連するバイオマーカーアッセイは、hsCRP、アポB、およびhsTnTを含む。
【0072】
いくつかの実施形態において、対象に関連する病歴は、家族歴、例えば、発症日(複数可)、状態(複数可)の現在の状態、ならびに喫煙および飲酒を含む、全ての病気およびアレルギーに関する詳細を含む。
【0073】
いくつかの実施形態において、対象に関連する人口統計情報は、生年月日、人種、および性別を含む。
【0074】
いくつかの実施形態において、対象に関連するバイタルサインは、収縮期および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、ならびに体温(例えば、口腔体温)を含む。
【0075】
いくつかの実施形態において、対象の身体検査は、対象の全体的な外観、皮膚、頭、首、心臓、肺、腹部、四肢、および神経筋系の評価を含む。
【0076】
いくつかの実施形態において、対象の身長および体重が測定される。いくつかの実施形態において、対象の体重は、対象が室内衣類を着用し、靴を脱いで、対象の膀胱が空の状態で記録される。
【0077】
いくつかの実施形態において、対象に関連する胴囲測定値が測定される。いくつかの実施形態において、胴囲測定値は、対象の腰骨の上部にある巻尺で決定される。
【0078】
いくつかの実施形態において、対象に関連する心電図が取得される。いくつかの実施形態において、ECGは、研究の治療/経過観察部分の間に毎年得られる。いくつかの実施形態において、ECGは、12誘導ECGである。いくつかの実施形態において、ECGは、無症候性MIの検出のために分析される。
【0079】
いくつかの実施形態において、治療グループに無作為に割り当てられた対象は、少なくとも96重量%のエイコサペンタエン酸エチルエステルを含む組成物を1日あたり4g受ける。いくつかの実施形態において、組成物は、ゼラチンカプセルに封入される。いくつかの実施形態では、この治療グループの対象は、約1年間、約2年間、約3年間、約4年間、約4.75年間、約5年間、約6年間、約7年間、約8年間、約9年間、約10年間、または約10年を超える間、1日あたり4gの組成物を摂取し続ける。いくつかの実施形態において、治療期間の中央値は、約4年になるように計画される。
【0080】
いくつかの実施形態において、本開示は、対象の心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。いくつかの実施形態において、方法は、少なくとも96重量%のエイコサペンタエン酸エチルエステルを含む組成物を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、対象は、1日あたり約1g〜約4gの組成物を投与される。
【0081】
いくつかの実施形態において、CVイベントの低減されたリスクは、最初の投与から、CV死、非致死性MI、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および心筋虚血により引き起こされると判定される(例えば、侵襲的または非侵襲的検査によって)不安定狭心症による入院(例えば、緊急入院)からなる群から選択される最初のCVイベントまでの、対象または対象グループに関連する時間量(例えば、平均時間量)を、プラセボの最初の投与から、CV死、非致死性MI、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および心筋虚血により引き起こされると判定される(例えば、侵襲的または非侵襲的検査によって)不安定狭心症による入院(例えば、緊急入院)からなる群から選択される最初のCVイベントまでの、プラセボもしくは未治療の対象または対象のグループに関連する時間量(例えば、平均時間量)と比較することによって示されるか、または決定され、当該プラセボは、エイコサペンタエン酸エチルエステルを含まない。いくつかの実施形態において、対象または対象のグループに関連する時間の量は、プラセボもしくは未治療の対象または対象のグループに関連する時間量と、ログランク検定を使用して比較される。いくつかの実施形態において、ログランク検定は、CVリスク分類、エゼチミブの使用、および/または地理的領域などの1つ以上の層別化因子を含む。
【0082】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象のCV死のリスクを低減する方法を提供する。
【0083】
別の実施形態において、本開示は、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の再発性心筋梗塞(無症候性MIを含む)のリスクを低減する方法を提供し、本明細書に開示される1つ以上の組成物を患者に投与することを含む。
【0084】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の非致死性脳卒中のリスクを低減する方法を提供する。
【0085】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の冠動脈血行再建のリスクを低減する方法を提供する。
【0086】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の心筋虚血により引き起こされる不安定狭心症を発症するリスクを低減する方法を提供する。
【0087】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の心停止のリスクを低減する方法を提供する。
【0088】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の心臓突然死および/または突然死のリスクを低減する方法を提供する。
【0089】
いくつかの実施形態において、本開示は、本明細書に開示される組成物を対象に投与することを含む、安定したスタチン療法を受けており、かつCV疾患を有するか、またはCV疾患を発症するリスクが高い対象の第1、第2、第3、第4、またはそれ以上の心血管イベントのリスクを低減する方法を提供する。
【0090】
別の実施形態において、本明細書に開示される方法のいずれかは、伝統的な西洋食を消費する対象(単数または複数)の治療または予防に使用される。一実施形態において、本開示の方法は、対象を西洋食の消費者または賢明な食事の消費者として特定し、次いで、対象が西洋食の消費者と見なされる場合に対象を治療するステップを含む。本明細書における「西洋食」という用語は、総カロリーの百分率で、約45%〜約50%の炭水化物、約35%〜約40%の脂肪、および約10%〜約15%のタンパク質からなる典型的な食事を一般に指す。代わりに、またはさらに、西洋食は、赤肉および加工肉、菓子、精製された穀物、ならびにデザートの比較的高い摂取量、例えば、これらの源からなる総カロリーの50%超、60%超、または70%以上によって特徴付けられてもよい。
【0091】
別の実施形態において、本明細書に記載される組成物は、1日1回または2回対象に投与される。別の実施形態において、各々が本明細書に記載される約1gの組成物を含む1、2、3、または4個のカプセルが、対象に毎日投与される。別の実施形態において、各々が本明細書に記載される約1gの組成物を含む1または2個のカプセルは、例えば、約5時〜約11時に対象に投与され、各々が本明細書に記載される約1gの組成物を含む1または2個のカプセルは、例えば、午後5時〜午後11時に対象に投与される。
【0092】
いくつかの実施形態において、対象の心血管イベントのリスクは、対照集団と比較して低減される。いくつかの実施形態において、各対照対象が安定したスタチン療法を受けている、対照集団に対する複数の対照対象は、約135mg/dL〜約500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有し、確立した心血管疾患または心臓血管疾患を発症するリスクが高く、対照対象には、1日あたり約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸エチルエステルを含む組成物が投与されない。
【0093】
いくつかの実施形態において、対象の心血管イベントのリスクは、対照集団と比較して低減される。いくつかの実施形態において、各対照対象が安定したスタチン療法を受けている、対照集団に対する複数の対照対象は、約80mg/dL〜約1500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有し、確立した心血管疾患または心臓血管疾患を発症するリスクが高く、対照対象には、1日あたり約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸エチルエステルを含む組成物が投与されない。
【0094】
いくつかの実施形態において、(a)対象への本明細書に開示される組成物の初期投与で始まる、(b)対象の第1の心血管イベントまでの第1の時間間隔は、(a’)対照対象へのプラセボの初期投与で始まる、(b’)対照対象の第1の心血管イベントまでの第1の対照時間間隔よりも長いか、または実質的に長い。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントは、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および心筋虚血により引き起こされる不安定狭心症からなる群から選択される主要な心血管イベントである。いくつかの実施形態において、対照対象の第1の心血管イベントは、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および心筋虚血により引き起こされる不安定狭心症からなる群から選択される主要な心血管イベントである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、死亡(あらゆる原因による)、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中のいずれかである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、心血管の原因による死亡、非致死性心筋梗塞、冠動脈血行再建、不安定狭心症、末梢心血管疾患、または入院を必要とする不整脈のいずれかである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、心血管の原因による死亡、非致死性心筋梗塞、および冠動脈血行再建、不安定狭心症のいずれかである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、心血管の原因による死亡および非致死性心筋梗塞のいずれかである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、死亡(あらゆる原因による)である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、致死性心筋梗塞および非致死性心筋梗塞(任意に無症候性MIを含む)のいずれかである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、冠動脈血行再建である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、不安定狭心症(任意に心筋虚血により引き起こされる不安定狭心症)による入院(例えば、緊急入院)である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管事象および対照対象の第1の心血管事象は、致死性脳卒中または非致死性脳卒中のいずれか1つである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、新しい冠動脈性心不全、入院に至る新しい冠動脈性心不全、一過性虚血性発作、冠動脈血管疾患による切断、および頸動脈血行再建のいずれか1つである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、選択的冠動脈血行再建および緊急冠動脈血行再建のいずれか1つである。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、糖尿病の発症である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、入院を必要とする不整脈である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、心停止である。いくつかの実施形態において、対象の第1の心血管イベントおよび対照対象の第1の心血管イベントは、心臓突然死および/または突然死である。
【0095】
いくつかの実施形態において、(a)対象への組成物の初期投与で始まる、(c)対象の第2の心血管イベントまでの第2の時間間隔は、(a’)対照対象へのプラセボの初期投与で始まる、(c’)対照対象の第2の心血管イベントまでの第2の対照時間間隔よりも長いか、または実質的に長い。いくつかの実施形態において、対象の第2の心血管イベントおよび対照対象の第2の心血管イベントは、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および心筋虚血により引き起こされる不安定狭心症からなる群から選択される主要な心血管イベントである。いくつかの実施形態において、主要な心血管イベント(複数可)は、心停止、突然心臓死、および/または突然死からなる群からさらに選択される。
【0096】
いくつかの実施形態において、対象は、真性糖尿病を有し、対照対象はそれぞれ、真性糖尿病を有する。いくつかの実施形態において、対象は、代謝症候群を有し、対照対象はそれぞれ、代謝症候群を有する。
【0097】
いくつかの実施形態において、対象は、(a)対照集団と比較して低減されたトリグリセリドレベル;(b)対照集団と比較して低減されたアポBレベル;(c)対照集団と比較して増加されたHDL−Cレベル;(d)対照集団と比較してLDL−Cレベルの増加なし;(e)対照集団と比較したLDL−Cレベルの低減;(f)対照集団と比較した非HDL−Cレベルの低減;(g)対照グループと比較したVLDLレベルの低減;(h)対照集団と比較した総コレステロールレベルの低減;(i)対照集団と比較した高感度C反応性タンパク質(hsCRP)レベルの低減;および/または(j)対照集団と比較した高感度トロポニン(hsTnT)レベルの低減のうちの1つ以上を呈する。
【0098】
いくつかの実施形態において、組成物の投与後の対象の体重は、組成物の投与前に判定されたベースラインの体重よりも少ない。いくつかの実施形態において、組成物の投与後の対象の胴囲は、組成物の投与前に判定されたベースラインの胴囲よりも短い。
【0099】
時間間隔が決定または評価される本開示の方法では、時間間隔は、例えば、平均、中央値、または平均値時間間隔であり得る。例えば、第1の対照時間間隔が複数の対照対象に関連する実施形態では、第1の対照時間間隔は、各対照対象に関連する複数の第1の対照時間間隔の平均、中央値、または平均値である。同様に、第2の対照時間間隔が複数の対照対象に関連する実施形態では、第2の対照時間間隔は、各対照対象に関連する複数の第2の対照時間間隔の平均、中央値、または平均値である。
【0100】
いくつかの実施形態において、心血管イベントの低減されたリスクは、研究グループと対照集団との間の発生率の差として表される。いくつかの実施形態において、研究グループの対象は、本明細書に開示される組成物の最初の投与後に、第2の発生率より低い第1の発生率で第1の主要な心血管イベントを経験し、第2の発生率は、対照集団の対象の心血管イベントの比率に関連する。いくつかの実施形態において、第1の主要な心血管イベントは、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、および不安定狭心症(任意に心筋虚血によって引き起こされると判定される)による入院のうちのいずれか1つである。いくつかの実施形態において、第1および第2の発生率は、最初の投与の日付で始まり、最初の投与の日付から約4ヶ月、約1年、約2年、約3年、約4年、または約5年で終了する期間について決定される。
【0101】
別の実施形態において、本開示は、治療を必要とする対象における高トリグリセリド血症を治療するための、本明細書に記載される任意の組成物の使用を提供し、約135mg/dL〜約500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する対象に提供すること、および本明細書に記載の組成物を対象に投与することを含む。一実施形態において、組成物は、約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸エチルエステルを含み、組成物は、ドコサヘキサエン酸を実質的に含まない。
【0102】
さらに別の実施形態において、本開示は、治療を必要とする対象における高トリグリセリド血症を治療するための、本明細書に記載される任意の組成物の使用を提供し、約80mg/dL〜約1500mg/dLの空腹時ベースライントリグリセリドレベルを有する対象に提供すること、および本明細書に記載の組成物を対象に投与することを含む。一実施形態において、組成物は、約1g〜約4gのエイコサペンタエン酸エチルエステルを含み、組成物は、ドコサヘキサエン酸を実質的に含まない。
【実施例】
【0103】
実施例1:高リスクのスタチン治療を受けた患者における心血管イベント低減に対するイコサペントエチルの影響
二次または一次予防のための治療を受けている心血管リスク因子を有する患者の間では、心血管イベントの発生率は依然として高いままである。スタチンによる適切な治療を受けている患者でさえ、かなりの残存心血管リスクが残っている。そのような患者では、疫学的およびメンデル無作為化研究で示されるように、高められたトリグリセリドレベルは、増加された虚血リスクの独立したマーカーとして機能する。無作為化試験では、徐放性ナイアシンおよびフィブラートなどのトリグリセリドを低減させる薬物療法は、スタチンを含む適切な薬物療法に加えて投与した場合、心血管イベントの発生率を低減させていない。さらに、現代の試験およびオメガ3脂肪酸製品の最近のメタ分析は、スタチン療法を受けている患者に利益を示していない。したがって、本研究の目的は、イコサペントエチル(AMR101またはVASCEPA(登録商標)と互換的に参照される)が、スタチン療法で高められたトリグリセリドレベルを有する患者の心血管イベントを低減したかどうか、およびどのように低減したかを決定することであった。
【0104】
次の研究は、REDUCE−IT臨床試験とも称され、CV死、非致死性脳卒中、非致死性心筋梗塞(MI)、冠動脈血行再建、または入院を必要とする不安定狭心症の5点主要複合評価項目での、AMR101治療(商業的にはVASCEPA(登録商標)として知られている)対プラセボのCVリスク低減効果を評価するために設計された大規模な心血管(CV)結果試験であった。
【0105】
多施設、前向き、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行グループ研究を行い、心血管疾患を有するか、または心血管疾患のリスクが高い高トリグリセリド血症患者の心血管の健康および死亡率に対するAMR101(1日あたり4g)の効果を評価した。研究の意図された拡大適応は、スタチン療法へのアドオンとしてのAMR101による治療であり、臨床的心血管疾患または心血管疾患の複数のリスク因子を有する患者の心血管イベントのリスクを低減した。
【0106】
この研究の一次目的は、確立された心血管疾患(CVD)を有するか、またはCVDのリスクが高い、かつ高トリグリセリド血症(例えば、空腹時トリグリセリド(TG)≧200mg/dLおよび<500mg/dL)を有する、スタチン療法中のLDL−C目標の患者において、無作為化から、次の主なCVイベント:CV死;非致死性MI;(無症候性MIを含む;無症候性MIの検出のために心電図(ECG)を毎年行った);非致死性脳卒中;冠動脈血行再建;および侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症のいずれかの複合の第1の発生までの時間に対する、毎日4gのAMR101の効果を評価することであった。
【0107】
この試験の主要な二次目的は、無作為化から、次の主なCVイベント:CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、および非致死性脳卒中の複合の第1の発生までの時間に対する、毎日4gのAMR101の効果を評価することであった。
【0108】
この研究の他の二次目的は、無作為化から、次の個別または複合評価項目:CV死または非致死性MI(無症候性MIを含む)の複合;緊急または救急の分類の複合として表される非選択的冠動脈血行再建;CV死;侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症;致死性または非致死性脳卒中;総死亡率、非致死性MI(無症候性MIを含む)、または非致死性脳卒中の複合;および総死亡率の第1の発生までの時間に対する治療の効果を評価することであった。
【0109】
この研究の主要な三次目的は、空腹時トリグリセリドおよびLDL−Cで、ベースラインからの4gのAMR101の影響およびベースラインからの変化パーセントを評価することであった。この研究の他の三次目的は、有効性および安全性の分析を支持することに加えて、以下に対する治療の効果を評価することであった。
・無作為化から、CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症として定義される第1および全ての再発主要CVイベントの発生までの時間として定義される総CVイベント分析;
・ベースラインで真性糖尿病を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目;
・全ての女性およびアジア系、ヒスパニック系、またはラテン系の男性の胴囲が≧35インチ(88cm)、ならびに他の全ての男性については≧40インチ(102cm)と定義されている、ベースラインで代謝症候群を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目;
・ベースラインでグルコース代謝障害を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目(来院2の100〜125mg/dLの空腹時血中グルコース(FBG));
・ベースラインでグルコース代謝障害を有する患者のサブセットにおける主要な副次複合評価項目(来院2の100〜125mg/dLのFBG);
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非致死性脳卒中、≧24時間の入院を必要とする心不整脈、または心停止の複合;
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非選択的冠動脈血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、または侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症の複合;
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非選択的冠動脈血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判断され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症、非致死性脳卒中、または血管形成術、バイパス手術、もしくは動脈瘤修復などの介入を必要とする末梢血管疾患(PVD)の複合;
・CV死、非致死性MI(無症状MIを含む)、非選択的冠血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症、介入を必要とするPVD、または≧24時間の入院を必要とする不整脈の複合;
・新たなうっ血性心不全(CHF);
・入院の主な原因としての新たなCHF;
・一過性虚血性発作(TIA);
・PVDによる切断;
・頸動脈血行再建;
・緊急、救急、選択的、または救済の複合として定義される全ての冠動脈血行再建;
・緊急冠動脈血行再建;
・救急冠動脈血行再建;
・選択的冠動脈血行再建;
・救済冠動脈血行再建;
・≧24時間の入院を必要とする心不整脈;
・心停止;
・虚血性脳卒中;
・出血性脳卒中;
・ベースライン前に脳卒中歴を有する患者のサブセットにおける致死性または非致死性脳卒中;
・治療/経過観察期間中に新たに診断された2型糖尿病として定義される、新規発症糖尿病;
・治療/経過観察期間中に新たに診断された収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90mmHgとして定義される、新規発症高血圧;
・空腹時トリグリセリド(TG)、総コレステロール(TC)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)、非高密度リポタンパク質コレステロール(非HDL−C)、超低密度リポタンパク質コレステロール(VLDL−C)、アポリポタンパク質B(アポB)、高感度C反応性タンパク質(hsCRPおよびlog[hsCRP])、高感度トロポニン(hsTnT)、およびレムナント様リポタンパクコレステロール(RLP−C;標準的な脂質パネルから推定された、RLP−C=TC−HDL−C−LDL−C[Varbo 2014])(ITT推定値に基づく):
・ベースラインバイオマーカー値と主要および主要な副次評価項目内の治療効果との関係の評価;
・各マーカーに対するAMR101の効果の評価;ならびに
・ベースライン後のバイオマーカー値(例えば、4ヶ月または1年で)を共変量として含めることにより、ベースライン後のバイオマーカー値と主要および主要な副次複合評価項目内の治療効果との関係の評価。
・空腹時TG、TC、LDL−C、HDL−C、非HDL−C、VLDL−C、アポB、hsCRP、hsTnT、およびRLP−Cにおけるベースラインからの変化およびベースラインからの変化パーセント;
・体重の変化;ならびに
・胴囲の変化。
【0110】
研究集団
この研究の集団は、確立されたCVDを有する≧45歳の男性もしくは女性、またはCVDの1つの追加のリスク因子と組み合わせた糖尿病を有する≧50歳の男性および女性であった。さらに、全ての患者は、高コレステロール血症(ただし、LDL−Cの治療目標で、スタチンによる治療)の治療として定義されたアテローム性脂質異常症および高トリグリセリド血症であった。患者集団に関するさらなる詳細を、以下の選択基準に列挙する。患者は、研究への参加に同意を提供する必要があり、プロトコルおよび研究処置を順守することを厭わず、かつ順守することができた。
【0111】
研究期間
この研究は、次の研究期間で構成された。
【0112】
スクリーニング期間:スクリーニング期間中、患者を選択基準および除外基準について評価した。
【0113】
研究ユニットへの最初の来院(来院1)では、研究における患者の適格性を評価するための研究処置を行った。このスクリーニング来院時に、患者は、任意の研究処置が行われる前にインフォームドコンセントフォームに署名し、インフォームドコンセントフォームには、治療/経過観察期間が含まれた。来院1の評価に基づいて、次の状況が発生した。
・来院1で研究処置に基づいて参加へ適格であった患者は、来院2(無作為化の来院)のために研究ユニットに戻り、治療/経過観察期間を開始した。この場合には、例えば、スタチンの安定した用量を服用しており、同じスタチンおよび同じ用量のスタチンを使用する予定であり、いかなる非スタチン脂質改変薬をウォッシュアウトする必要がなかった来院1の患者が含まれていた。
・来院1の研究処置に基づいて参加へ適格でなく、今後28日以内に適格となる可能性が低い患者(例えば、スタチン用量を安定させる可能性が低い、非スタチン脂質改変薬をウォッシュアウトすることができないなど。):これらの患者は、来院1の後にスクリーニングに失敗した。
・来院1の研究処置に基づいて試験への参加へ適格ではなかった患者は、今後28日以内に適格となることができた。適格になるために、患者は、治験責任医師の裁量で2回目の任意のスクリーニング来院(来院1.1)のために戻り、その時点で、以前に失敗した選択/除外基準の再評価に必要な手順を繰り返した。この場合には、例えば、来院1でスタチンを開始し、来院1でスタチン用量が変更され、および/または非スタチン脂質改変薬をウォッシュアウトする必要があった患者が含まれた。以下はこれらの患者に適用した。
・来院1でスタチンまたはスタチン用量が変化した患者は、来院1.1の脂質適格性測定の前に、少なくとも28日間安定したスタチン用量を受ける必要があった。他の併用薬(例えば、抗糖尿病療法)は、この期間中に最適化または安定化されている場合がある。
・来院1でウォッシュアウトを開始した患者は、来院1.1での脂質適格性測定の前に少なくとも28日間(胆汁酸封鎖剤の場合は7日間のみ)のウォッシュアウト期間を有した。
・来院1で、スタチンの安定した用量を服用しており、同じ用量で同じスタチンを維持する予定があり、いかなる薬剤のウォッシュアウトも必要がなかったが、来院1.1のために戻って、併用薬に関連しない他の研究処置のうちの1つ以上を繰り返すように依頼された患者。
・来院1.1で追加の研究処置に基づいて参加へ適格となった患者は、来院2(無作為化の来院)のために研究ユニットに戻り、治療/経過観察期間を開始した。
【0114】
スクリーニング期間の終了時に、患者は無作為化される前に全ての選択基準および除外基準を満たす必要があった。スクリーニング期間の後に参加へ適格でなかった患者(来院1および/また来院1.1の研究処置に基づく)は、後日再スクリーニングのために戻ることができた。これらの患者は、来院1から始まる全ての処置から再開する必要があった。これには、1つ以上の状態または療法(例えば、スタチン、抗糖尿病薬、降圧薬、甲状腺ホルモン、HIVプロテアーゼ阻害剤療法)を安定させるためにより多くの時間を必要とする患者が含まれた。
【0115】
治療/経過観察期間:2回目のスクリーニング来院(来院1.1)を行った患者の、最初のスクリーニング来院(来院1)から42日以内、または最初のスクリーニング来院(来院1)から60日以内に、適格な患者が治療/経過観察期間に入った。この期間中、患者は研究施設での計画された来院中に治験薬を受け取り、研究施設から離れている間に治験薬を服用した。
【0116】
来院中に、有効性および安全性の評価の研究処置を行った。処置の詳細な予定を以下の表1に提供する。
【0117】
【表1】


【0118】
研究期間
患者を登録期間中の異なる時間に無作為化したが、全てがほぼ同じ日付(すなわち、研究終了日)に研究を終了したため、経過観察期間は無作為化の日付に基づいて異なっていた。無作為化された全ての患者が治験薬を受け、研究終了日まで経過観察されることを計画した。研究中、最低でも約1612の主要評価項目イベントが必要であると予想した。8179名の患者を、約4.2年の間にわたって世界中の複数の研究施設で無作為化した。無作為化後、患者を治療し、推定最大6.5年まで経過観察した。研究終了日を、約1612の主要有効性イベントが判定された時である決定した。表2は、スクリーニングされた最初の患者から最後の患者の来院およびその後のデータベースのロックの研究マイルストーンを示す。
【0119】
【表2】
【0120】
研究グループ
来院2(0日目)では、適格な研究患者を以下の治療グループに無作為に割り当てた。
・グループ1:AMR101(>96%E−EPA)毎日4g(毎日4個の1000mgカプセル)
・グループ2:プラセボ(毎日4個のカプセル)
【0121】
朝に2個のカプセル、夕方に2個のカプセルで、毎日4個のAMR101またはプラセボカプセルを服用した(1日2回の投与レジメン)。
【0122】
患者数
これはイベント駆動型試験であり、研究中、最低でも1612の主要有効性評価項目イベントが必要であると予想した。有効性の主要複合評価項目を構成する推定1612のイベントを観察するために、AMR101またはプラセボのいずれかを受けるために合計約8179名の患者が研究に参加した(治療グループあたり約4089名の患者)。
【0123】
無作為化
0日目に、コンピュータで生成された無作為化スキーマを使用して、適格な患者を2つの研究グループのうちの1つに無作為化した。インターネット(IWR)を使用して、1:1の比率でAMR101またはプラセボのいずれかに無作為化された治療の割り当てを提供した。
【0124】
盲検化
これは二重盲検研究であった。研究施設の患者、治験責任医師、薬剤師、および他の補助職員、治験依頼者の担当者および被指名者、研究の管理者および組織(複数可)の担当者、ならびに研究を支持する供給業者は、無作為化コードを知らなかった(すなわち、それらは、どの研究参加者が治験薬を受け取り、どの研究参加者がプラセボ薬を受け取っていたかを知らなかった)。治験薬AMR101とプラセボカプセルは、盲検化を維持するためにサイズおよび外観が類似していた。
【0125】
二重盲検治療/経過観察期間中、全員(研究施設の患者、治験責任医師、薬剤師、および他の補助職員、治験依頼者の担当者および被指名者、研究の管理者および組織(複数可)の担当者、ならびに研究を管理/支持する供給業者)が、分析を行う検査室の担当者を除いて、有効性の実験室測定(脂質値を含む)の個々の結果を知らされなかった。脂質プロファイルからの個々の結果は、患者の緊急事態の際に盲検化されない場合があった。
【0126】
層別化
参加者を、CVリスク分類、エゼチミブの使用、および地理的領域(例えば、西洋、東ヨーロッパ、およびアジア太平洋諸国)によって層別化された治療グループに割り当てた。2つのCVリスク分類が存在した。
・CVリスク分類1:選択基準で定義された確立されたCVDを有する患者。糖尿病および確立されたCVDを有する患者をこの分類に含めた。これらの患者は、二次予防層、一次リスク分類、および/または二次予防コホートとして定義される。
・CVリスク分類2:糖尿病およびCVDの少なくとも1つの追加のリスク因子を有するが、確立されたCVDを有さない患者。これらの患者は、一次予防層、二次リスク分類、および/または一次予防コホートとして定義される。
【0127】
層別化を、登録時にIWRに記録した。無作為化された患者の約70%はCVリスク分類1であり、無作為化された患者の約30%はCVリスク分類2であった。CVリスク分類の患者の登録は、そのリスク分類の計画された患者数が達成された時に中止した。
【0128】
研究集団
選択基準。この研究の選択基準の詳細な一覧を表3〜5に提供する。具体的には、表3はこの研究における患者の選択基準を概説するが、表4および5はさらに、その患者がそれぞれ一次予防リスク分類または二次予防リスク分類の一部であるかどうかに基づいて、選択基準を概説する。
【0129】
【表3】
【0130】
安定治療は、脂質適格性測定(TGおよびLDL−C)の前の少なくとも28日間の同じスタチンの同じ毎日用量、および該当する場合、脂質適格性測定(TGおよびLDL−C)の前の少なくとも28日間の同じエゼチミブの同じ毎日用量として定義された。来院1でスタチン療法もしくはエゼチミブの使用を開始した患者、または来院1でスタチン、スタチン用量、および/もしくはエゼチミブ用量を変更した患者は、開始/変更から少なくとも28日間の安定化期間を経て、ウォッシュアウト期間後(来院1.1で)にそれらの適格性脂質測定値(TGおよびLDL−C)を測定する必要があった。スタチンはエゼチミブありまたはなしで投与されていてもよい。
【0131】
患者がTGおよびLDL−Cの最初の適格性来院(来院1)で適格とされ、他の全ての選択/除外基準を満たした場合、患者を来院2で無作為化した。患者が最初の適格性来院(来院1)で適格とされなかった場合、2回目の再適格性来院(来院1.1)を許可した。一部の患者については、薬を安定させる必要がある、および/または薬をウォッシュアウトする必要があったため、安定化/ウォッシュアウト期間の後に2回目の再適格性来院(来院1.1)が必要であった。
【0132】
治験責任医師により文書化された次の基準のうちの1つを満たす場合、女性は出産が可能であるとは見なさなかった:女性はインフォームドコンセントに署名する前に子宮摘出、卵管結紮、または両側卵巣摘出している;および/または女性は最後の月経期間から≧1年と定義される閉経後であるか、または閉経期の範囲で卵胞刺激ホルモン(FSH)レベルを有する。
【0133】
確立したCVDを有する患者(CVリスク分類1)を、表4に詳細に示されるように定義した。
【0134】
【表4】
【0135】
CVDのリスクが高い患者(CVリスク分類2)を、表5に詳細に示されるように定義した。
【0136】
【表5】
【0137】
除外基準:表6に列挙された以下の除外基準を満たす患者は、研究に適格でなかった。
【0138】
【表6】


【0139】
研究処置
この研究のスクリーニング期間には、来院1および来院1.1の2回の来院が含まれた。
【0140】
スクリーニング来院(来院1):来院1の間、患者は研究施設に来て、来院前に少なくとも10時間絶食するように指示された。患者が来院1の処置に基づいて無作為化に適格であった場合、患者を来院1から42日以内に無作為化する必要があった。次の処置を、スクリーニング来院1で行った。
・署名されたインフォームドコンセントを入手した;
・患者に患者番号を割り当てた;
・病歴、外科歴、家族歴を入手した;
・人口統計を記録した;
・身長、体重、および体格指数を入手した;
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・12誘導心電図を入手した;
・選択/除外基準を評価した;
・これはCVリスク分類を決定するために必要な処置および(空腹時)血液試料(例えば、hsCRP、計算されたクレアチニンクリアランス)を含んだ(選択基準を参照されたい);
・化学および血液学的検査用の空腹時血液試料を入手した;
・脂質プロファイル(TG、TC、HDL−C、LDL−C、非HDL−C、VLDL−C)用の空腹時血液試料を入手した;
・妊娠の可能性がある女性に対して、尿妊娠検査を行った;
・併用薬(複数可)を記録した;
・次の来院の前に少なくとも10時間断食するよう患者に指示した。
【0141】
スクリーニング来院(来院1.1):全ての選択基準を満たし、除外基準のいずれも満たさないため、来院1の後に研究参加へ適格であった患者は、来院1.1を省いて、無作為化して研究の治療/経過観察期間を開始するために来院2のために研究施設に戻った。これらの患者の場合、来院2は来院1の直後に生じた。来院1で適格でなかった患者は、治験責任医師の裁量で、2回目の適格性来院(来院1.1)のために研究施設に戻った。来院1.1では、来院1で適格性の失敗を引き起こした処理を繰り返した。患者は、全ての選択基準を満たし、除外基準を満たさなくなった場合、来院1.1の後に無作為化へ適格となった。患者が来院1.1で評価され、来院1.1で繰り返された処置に基づいて無作為化に適格であった場合、患者を来院1から60日以内に無作為化する必要があった。一部の患者では、適格性を確認するために、来院1の少なくとも28日後に来院1.1が必須であった。これらは、来院1でスタチンによる治療を開始し、それらのスタチンを変更し、それらのスタチンの毎日用量を変更し、禁止薬剤のウォッシュアウトを開始するか、または特定の薬剤で安定化期間を開始した患者であった(詳細については、上記の選択/除外基準を参照されたい)。来院1でのこれらの変更のいずれも、適格脂質レベルに影響を与えた場合があるため、患者は、来院1で決定された脂質レベル要件(TGおよびLDL−C)に基づいて適格かどうかを判定するために、来院1.1を行う必要があった。来院1で適格性の失敗を引き起こした他の処置もまた、来院1.1で繰り返した。次の処置を、スクリーニング来院1.1で行った。
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・選択/除外基準を評価した;患者が来院1で適格ではないと見なした評価のみを繰り返した;
・化学および血液学的検査用の空腹時血液試料を入手した。患者が来院1で適格ではないと見なした試料のみを入手した;
・患者が来院1で適格でないと見なされた場合、脂質プロファイル(TG、TC、HDL−C、LDL−C、非HDL−C、VLDL−C)用の空腹時血液試料を入手した。これは、来院1でスタチンによる治療を開始し、それらのスタチンを変更し、それらのスタチンの毎日用量を変更し、禁止薬剤のウォッシュアウトを開始するか、または特定の薬剤で安定化期間を開始した患者を含んでいた(詳細については、選択/除外基準を参照されたい)。これらの患者は、適格性脂質値(TGおよびLDL−C)のために来院1.1で空腹時血液試料を採取され、TGおよびLDL−C選択基準を評価し、
・併用薬(複数可)を記録した。
【0142】
この研究の治療/経過観察期間には、来院2、来院3、および来院4〜9が含まれた。定義された空白期間中に経過観察訪問を完了するためのあらゆる試みを行った。
【0143】
無作為化の来院(来院2;0日目):適格な患者が来院2のために研究施設に戻った。来院2で次の処置を行った。
・身体検査を行った;
・体重を入手した;
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・胴囲(代謝症候群を診断するための要因の1つ)を測定した;
・12誘導心電図を入手した;
・選択/除外基準を評価した;
・空腹時血液試料を以下のために入手した:
・化学および血液学的検査;
・脂質プロファイル(ベースライン);
・バイオマーカーアッセイ(ベースライン);
・遺伝子検査(任意の血液試料);および
・保管した(国およびIRB/IECによって承認された研究所で、かつ国の規制に依存する)。
・妊娠の可能性がある女性に対して、尿妊娠検査を行った(無作為化には陰性でなければならない);
・治験薬を調剤し、無作為化番号を記録した;
・治験薬の服用方法を患者に指示した;
・治験薬を投与した−注:全ての空腹時血液試料の採取後、治験薬を食物とともに経口摂取した;
・有害イベントを評価および記録した;
・併用薬(複数可)を記録した;
・患者を指示した:
・全ての研究用品を患者とともに次の来院に持ち込むこと;
・次の来院の朝に治験薬を服用しないこと;および
・次の来院の前の≧10時間断食すること。
【0144】
来院3(120日目;約4ヶ月):患者は、120日目±10日に来院3のために研究施設に戻った。次の処置を行った。
・身体検査;
・体重を入手した;
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・空腹時血液試料を以下のために入手した:
・化学および血液学的検査;ならびに
・脂質プロファイル。
・未使用カプセル計数による治験薬のコンプライアンスを再考察し、必要に応じてコンプライアンスについて患者と話し合い、カウンセリングを行った。
・治験薬を投与した−注:全ての空腹時血液試料の採取後、治験薬は食物とともに経口摂取されるべきである;
・有効性イベントを評価および記録した;
・有害イベントを評価および記録した;
・併用薬(複数可)を記録した;
・患者を指示した:
・全ての研究用品を患者とともに次の来院に持ち込むこと;
・次の来院の朝に治験薬を服用しないこと;および
・次の来院の前の≧10時間断食すること。
【0145】
来院4、5、6、7、8、および9:来院4:360日目±10;来院5:720日目±10;来院6:1080日目±10;来院7:1440日目±10:来院8:1800日目±10;来院9:2160日目±10で、次の処置を行った:
・身体検査;
・体重を入手した;
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・胴囲を測定した(来院5でのみ採取した);
・12誘導心電図を入手した;
・空腹時血液試料を以下のために入手した:
・化学および血液学的検査;
・脂質プロファイル;
・バイオマーカーアッセイ(来院5でのみ採取した);ならびに
・保管した(国、および国際審査委員会(IRB)/独立倫理委員会(IEC)によって承認された研究所で、かつ国の規制に依存する);
・未使用カプセル計数による治験薬のコンプライアンスを再考察し、必要に応じてコンプライアンスについて患者と話し合い、カウンセリングを行った;
・治験薬を投与した−注:全ての空腹時血液試料の採取後、治験薬は食物とともに経口摂取されるべきである;
・有効性イベントを評価および記録した;
・有害イベントを評価および記録した;
・併用薬(複数可)を記録した;ならびに
・患者を指示した:
・全ての研究用品を患者とともに次の来院に持ち込むこと;
・次の来院の朝に治験薬を服用しないこと;および
・次の来院の前の≧10時間断食すること。
【0146】
追加の来院:研究の終了日は、2160日目と予想したが、実際の終了日は、DMCによる研究終了日の決定および約1612の主要有効性イベントが発生した時に依存した。実際の研究終了日が予期された終了日より後だった場合、来院間が最大360±10日で来院7および最後の来院の間に追加の来院を計画した。実際の研究終了日が予期された終了日よりも早かった場合、発生した来院はより少なくなり、最後の来院(下記、「最後の訪問−研究の終了」という表題の部分を参照されたい)がより早く発生した。追加の来院で同じ処置を行った。追加の来院数に関係なく、DMCが研究終了日を確立した後、最後の来院があり、以下の「最後の来院−研究終了」という表題の部分に列挙されている処置を行った。
【0147】
最終来院−研究終了:無作為化された日付に関係なく、全ての患者が同時に(研究終了日から30日の空白期間以内に)研究を完了した。研究の終了日は、2160日目と計画したが、実際の終了日は、約1612の主要有効性イベントが発生した(イベント駆動型試験)時にDMCによる研究終了日の決定に依存した。各患者について、DMCによって決定された実際の試験終了日から30日以内に最後の来院が発生した場合がある。しかしながら、CVイベントに基づく有効性評価項目については、予定された実際研究終了日までに、およびその日を含めて発生したイベントのみが有効性分析に含まれていた。最終経過観察来院は全ての患者に必要であった。研究終了日から30日の時間枠以内に最終経過観察来院が発生しなかった稀な場合では、適切な情報が入手されるまで、患者への連絡のいかなる試みも特別な連絡フォームに記録した。最後の来院で、次の処置を行った:
・身体検査;
・体重を入手した;
・バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温)を入手した;
・胴囲を測定した;
・12誘導心電図を入手した;
・空腹時血液試料を以下のために入手した:
・化学および血液学的検査;
・脂質プロファイル;
・バイオマーカーアッセイ;ならびに
・保管した(国およびIRB/IECによって承認された研究所で、かつ国の規制に依存する)。
・使用されていないカプセルの数によって治験薬のコンプライアンスを決定した;
・有効性イベントを評価および記録した;
・有害イベントを評価および記録した;ならびに
・併用薬(複数可)を記録した。
【0148】
電話による経過観察の連絡先:施設の担当者は、次の研究日に電話で各患者に連絡した:60日目±3日;180日目±5日;270日目±5日;450日目±5日;540日目±5日;630日目±5日;810日目±5日;900日目±5日;990日目±5日;1170日目±5日;1260日目±5日;1350日目±5日;1530日目±5日;1620日目±5日;1710日目±5日;1890日目±5日;1980日目±5日;および2070日目±5日。
【0149】
研究の治療/経過観察期間が、予期された終了日(2160日目)を超えて延長された場合、追加の来院±5日の間に3ヶ月ごとに追加の経過観察の電話をかけた。研究の治療/経過観察期間が、予想された終了日より短かった場合、より少ない経過観察の電話が必要であった。この時間枠内に各患者に話すためのあらゆる試みを行った。以下の情報を患者から収集した:
・CVイベントに関連する可能な有効性評価項目。患者に研究施設に戻るように求め、任意の評価項目または特定されたイベントを評価した;
・有害イベント;
・併用薬;ならびに
・現在の住所および連絡先情報。
【0150】
患者に次の項目について思い出させた:
・割り当てられた投与予定に従って、食物とともに治験薬を服用すること;
・次の来院のために研究センターに戻る時;
・次の来院に未使用の治験薬を持ち込むこと;
・次の来院の朝に治験薬を服用しないこと;および
・次の来院の前の少なくとも10時間断食すること。
【0151】
検査処置
臨床検査処置および評価:スクリーニングおよび安全性に関する全ての臨床検査の決定を、治験依頼者またはその被指名者の監督下で、認定臨床検査によって行った。可能かつ適切な場合はいつでも、少なくとも10時間の断食後に臨床検査処置への試料を採取した。この研究の目的のために、断食は水(およびあらゆる必須の薬剤)を除いて、口からは何も入れないとして定義した。治験責任医師は、全ての検査室試験報告書を再考察し、署名した。スクリーニングで、除外基準で指定された除外限界外の検査値を有した患者は、研究に登録されなかった(値が治験責任医師によって臨床的に重要でないと分類された場合、患者は研究に考慮されたであろう)。無作為化後、検査値がそれらの通常の範囲外であったかどうかを治験責任医師に通知した。この場合、治験責任医師は、臨床的に適切な経過観察処置を実施する必要があった。
【0152】
安全性検査室試験:安全性パラメータを、スクリーニング(来院1または来院1.1)、無作為化の来院(来院2;0日目)、来院3(120日目;約4ヶ月)、および最後の来院を含む他の全ての経過観察来院で、認定臨床研究所によって分析した。安全性検査室試験には以下が含まれる:
・RBC、ヘモグロビン(Hgb)、ヘマトクリット(Hct)、白血球計数(WBC)、白血球細胞分類、および血小板計数を含む全血球計数(CBC)の血液学;ならびに
・総タンパク質、アルブミン、アルカリホスファターゼ、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT/SGPT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST/SGOT)、総ビリルビン、グルコース、カルシウム、電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物)、血中尿素窒素(BUN)、血清クレアチニン、尿酸、クレアチンキナーゼ、およびHbA1cを含む生化学パネル。
【0153】
各検査結果は、検査が提供する正常範囲に従って、各来院時に低い(L)、正常(N)、および高い(H)に分類された。ベースラインからのシフトは、各ベースライン後の来院および全体的なベースライン後の来院に対して表した。ベースライン後の患者の来院で試験パラメータの複数の測定値が利用可能であった場合、最も極端な値がシフト表に含まれた。ベースラインから全体的なベースライン後の来院へのシフトでは、全ての来院(予定されなかった測定値を含む)からの値が含まれた。化学シフト表には、空腹時脂質パラメータが含まれた。継続的な脂質値を、有効性分析の一部として表した。
【0154】
空腹時脂質プロファイル:空腹時脂質パネル:TG、TC、LDL−C、HDL−C、非HDL−C、およびVLDL−C。全ての来院で、LDL−Cをフリーデヴァルト方程式を使用して計算した。来院1および来院1.1では、同じ来院時にTG>400mg/dL(4.52mmol/L)の場合、直接LDL−Cを使用した。これらのLDL−C値を、LDL−C選択基準(無作為化のためのLDL−C適格性測定)の評価、およびLDL−Cが目標に達していない場合のスタチン療法の変化の評価に使用した。残りの全ての来院(来院2および来院4を除く)で、LDL−Cを、直接LDLコレステロールによって、または同じ来院でTG>400mg/dL(4.52mmol/L)の場合は分取超遠心分離によって測定した。さらに、TGレベルに関係なく、来院2(0ヶ月の経過観察、ベースライン)および来院4(12ヶ月の経過観察)で、LDL−Cを分取超遠心分離によって測定した。これらの分取超遠心LDL−C測定値を、ベースラインからの変化パーセントの計算(1年対ベースライン)を含む統計分析で使用した。ホプキンスLDL−Cを、各来院につき計算した。
【0155】
遺伝子検査:空腹時血液試料を、治験依頼者の裁量で将来の遺伝子検査のために保存した。この試験の詳細は後日決定した。この試料は、地域の規制により遺伝子試料の収集または国外への発送が禁止されているか、患者が同意していない場合があるため、任意のものであった。遺伝子検査に関する研究では、医薬品および医療などのそれらの治療(複数可)を含めて、遺伝子と特定の疾患との関連性を探った。血液試料を、通常のプロトコルが必要な試験室を備える研究センターで採取した。遺伝子検査用の試料を含む各患者のチューブを、患者番号のみで標識した。研究所では、相互参照用に対象コード識別一覧を維持した。患者番号には、いかなる識別可能な情報(患者のイニシャル、生年月日など)も含まれなかった。分析されていない試料は、研究終了後最大2年間の間、治験依頼者によって凍結保存され、その時点で試料を破棄した。試料が試験された場合、結果は患者、両親、親戚、または主治医に報告されず、患者の医療記録には記録されなかった。この試料に関して、研究所または患者との経過観察の連絡はなかった。対象は、試料が入手された後でも、分析までいつでも遺伝子検査への同意を取り消すことができた。対象は、研究の遺伝子検査の部分に対する同意を取り消すことを書面で研究所に通知することができ、それは研究所により対象表に文書化され、ならびにCRFにも記録された。実験室には、試料を引っ張ってそれを破棄するように通知した。潜在的な遺伝的バイオアッセイが行われていてもよく、ゲノムワイド関連解析(GWAS)と同じくらい広範であるか、または単一の遺伝子標的アプローチと同じくらい限られていてもよい;潜在的な標的遺伝子には、これらに限定されないが、アポC3、アポA5、CETP、LPL、PCSK9、TNFα、TNFβ、ALOX5、COX2、FABP遺伝子、ハプトグロビン1、およびハプトグロビン2をコードする遺伝子が含まれる。
【0156】
バイオマーカーアッセイ:バイオマーカーアッセイは、hsCRP、アポB、およびhsTnTを含んだ。
【0157】
追加の検査室試験:追加の検査室試験を行い、以下を含んだ。
・予定通りの処置で、列挙される特定の来院で、妊娠の可能性がある女性に尿妊娠検査を実施した(表1)。尿妊娠検査を、市販の検査キットを利用する研究施設、または認定臨床検査室で行った。
・保管用空腹時血液試料(10mL)。この試料を、地域の規制により許可されている国の施設、およびIRBまたはIECによって承認された施設でのみ採取した。保管する試料からの血漿を、2つの別個の等分量で凍結保存し、治験依頼者の裁量でプロトコルに記載された繰り返し分析を行うため、または心臓血管の健康に関連する他の試験を行うために使用した。
・これらに限定されないが、アポA1、アポC3、アポE、NMR脂質プロファイル(粒子サイズおよび数)、酸化LDL、Lp(a)、Lp−PLA、血清脂肪酸濃度、およびガンマ−グルタミルトランスフェラーゼ(GGT)を含む、潜在的な非遺伝的バイオアッセイを行い。
【0158】
検査結果の盲検化:試験の二重盲検期間中の全ての有効性検査結果は、アッセイを実施する検査室の担当者を除いて、患者、治験責任医師、薬剤師、および研究施設の他の補助職員、治験依頼者の担当者および被指名者、組織(複数可)の研究管理者および担当者、ならびに研究を管理および/または支持する供給業者には知らせなかった。患者の安全を確保するために、hsTnT値を施設に報告した。
【0159】
重要な臨床検査値のフラグ付け:重要な臨床検査値は、患者への危害の可能性を回避するために医学的介入を必要とする可能性のある値である。重要な臨床検査値は研究用の検査室用マニュアルで定義されており、研究施設には、研究施設に提供された検査室レポートの特別な注釈(フラグ)によって、重要な臨床検査値(非常に高いまたは非常に低い)の発生を通知した。研究の二重盲検期間中の有効性評価項目の一部であった臨床検査値は、研究施設に提供されなかったが、患者の試料のTG値が>1000mg/dL(11.29mmol/L)(非常に高いTG値)または患者の試料のLDL−C値が>130mg/dL(3.37mmol/L)(非常に高いLDL−C値)であった場合、施設に通知した。これらの非常に高い値を、7日以内の繰り返し測定(新しい空腹時血液試料)によって確認した。>2000mg/dL(22.58mmol/L)のTG値にもフラグが付けられたため、適切な医学的処置を治験責任医師によって可能な限り早く行うことができた。
【0160】
TG値が非常に高いことが確認された場合、患者は治験薬を中止し、選択肢を用いて研究に残ることができた。治験責任医師は、患者が治験薬を中止した後に承認されたTG低下薬剤の使用を含めた、各患者に最適な臨床判断を行った。LDL−C値が非常に高いことが確認された場合、治験責任医師は、以下を含んだ適切な医療処置を講じる必要があった:治療ライフスタイルの変化(食事および身体活動を含む)の補強/強化、現在のスタチン療法の用量の増加、エゼチミブの追加、またはLDL−Cを低下させるより強力なスタチンの処方。治験責任医師は、各患者に最適な臨床判断を行った。
【0161】
医療処置
病歴、外科歴、および家族歴:全ての病気およびアレルギーに関する家族歴および詳細、発症日(複数可)、現在の状態、ならびに喫煙および飲酒の使用を含む病歴を、全ての患者で収集した。
【0162】
人口統計:全ての患者について、生年月日、人種、および性別を含む人口統計情報を収集した。
【0163】
バイタルサインおよび患者の測定値:バイタルサインには、収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、および体温が含まれた。血圧を標準化されたプロセスを使用して測定した:
・患者は床に足を平らにし、圧力計のカフの中点が心臓の高さになるように測定アームを支えた状態で≧5分間座った;
・ゴム嚢を上腕動脈の中央にして、適切なサイズのカフを備えた水銀血圧計または自動血圧装置を使用した。
【0164】
血圧を、圧力計の最も近い2mmHgマークまたは自動装置の最も近い整数に記録した。1〜2分後に血圧読み取りを繰り返し、2番目の読み取り値を最も近い2mmHgマークに記録した。
【0165】
表6に示されるベースライン値分類およびベースライン後の評価項目値分類を測定し、表示した。潜在的に臨床的に重要な(PCS)バイタルサインの治療中に発生する値の定義を以下の表7に定義する。
【0166】
【表7】
【0167】
【表8】
【0168】
ベースライン後のPCSバイタルサイン値を有する患者の数(%)を、治療グループごとに要約した。閾値基準を満たす患者の一覧を提供した。
【0169】
身体検査:身体検査には、一般的な外観、皮膚、および特定の頭頸部、心臓、肺、腹部、四肢、ならびに神経筋の評価に関する原資料が含まれた。
【0170】
身長、体重、および体格指数:身長および体重を測定した。体重の測定は、靴を脱いで膀胱を空にした状態で、室内着を着た患者で行った。
【0171】
胴囲:胴囲を、次のように巻尺で測定した:腰の骨の上部から始めて、巻尺をへそと水平に迂回させた。巻尺がぴったりとしているが、皮膚を圧迫することなく、それが床と平行であることを確認する。患者は胴囲を測定している間、息を止めるべきではなかった。
【0172】
12誘導心電図(ECG):ECG(標準12誘導)を毎年入手した。研究所担当者は、各来院で同じ機器を使用して患者のECGを行うためのあらゆる試みを行った。ECGは、無症候性MIの検出のために研究所により再考察された。無症候性MIをイベント判定のために送った。無作為化後の全てのECG(プロトコル指定およびその他)を、無症候性MIの評価のためにCECに送った。心拍数(bpm)、PR間隔(ミリ秒)、QRS間隔(ミリ秒)、QT間隔(ミリ秒)、およびQTc間隔(ミリ秒)を含んだ12誘導ECGパラメータを測定し、全体的な解釈および無症候性MI(はい/いいえ)を、スクリーニング(来院1)、無作為化の来院(来院2;0日目)、および研究の最後の来院を含む他の全ての経過観察来院で、全ての患者について要約した。
【0173】
いつでも治療中に発生するPCS高値を、ベースラインで定義されたPCS値以下の値から、あらゆるベースライン後測定でのPCS高値への変化として定義した。いつでも治療中に発生するPCSの低い値を、ベースラインでのより低いPCS値以上の値から、あらゆるベースライン後測定でのPCS低値への変化として定義した。表8に、PCS ECG値を提供する。
【0174】
【表9】
【0175】
ベースライン後のPCS ECG値を有する患者の数(%)を、治療グループごとに表した。ECG値に潜在的に臨床的に重要な変化がある対象の一覧を含んだ。
【0176】
治療および処置
治療レジメン、投与量、および期間:適格な研究患者を、0日目に2つの治療グループのうちの1つに無作為に割り当てた。各グループの患者は、無作為化の個々の日付および表9による全体的な研究中止日に応じて、4g/日のAMR101またはプラセボのいずれかを最大6.5年間受けた。治験薬の毎日用量は、2個のカプセルを1日あたり2回服用した場合の1日あたり4個のカプセルであった(2個のカプセルを1日2回与えた)。
【0177】
【表10】
【0178】
患者には、食物と一緒に(すなわち、朝食および夕食と一緒にまたはその終わりに)治験薬を服用するように指示した。患者が研究来院を予定された日に、全ての空腹時血液試料の収集に続いて、治験薬の毎日用量を、施設によって提供された食物と一緒に施設の担当者によって投与した。この研究の目的のために、断食は、少なくとも10時間、水(およびあらゆる必須の薬剤)を除いて、口からは何も入れないとして定義した。
【0179】
治療の割り当て
識別番号:各施設で各患者に固有の患者識別番号(患者番号)が設定した。患者番号を、研究全体を通じて患者を識別するために使用し、全て文書に入力した。患者が治療を受けるのに適格でなかった場合、または患者が研究を中止した場合、患者番号を別の患者に再度割り当てることはできなかった。患者番号を、無作為化の予定に従って、2つの治療グループのうちの1つに患者を割り当てるために使用した。
【0180】
薬剤の無作為化:選択基準の全てを満たし、かつ除外基準のいずれも満たさない適格な患者のみを無作為化し、来院2(0日目)から治験薬を受けた。適格な研究患者を、2つの治療グループのうちの1つに無作為に割り当てた。参加者を、CVリスク分類、エゼチミブの使用、および地理的領域(西洋、東ヨーロッパ、およびアジア太平洋諸国)によって層別化した。無作為化された患者の約70%は、確率されたCVDを有する患者を含むCVリスク分類1であり、無作為化された患者の約30%は、糖尿病および少なくとも1つの追加のリスク因子を有するが確立されたCVDは有さない患者を含むCVリスク分類2であった。CVリスク分類の患者の登録は、そのリスク分類の計画された患者数が達成された時に中止した。
【0181】
緊急非盲検化:緊急時に、患者の治療割り当ての知識が患者の臨床管理または福祉に不可欠であった場合、治験責任医師は非盲検化のために患者の治療割り当てを要求することができた。患者の個々の治療割り当てを非盲検化する前に、治験責任医師は、治験薬の投与に対する有害事イベントの関係を評価した(はいまたはいいえ)。盲検が何らかの理由で破られた場合、治験責任医師は、適切な症例報告書(CRF)および原資料の盲検を破った日付および理由を記録した。
【0182】
コンプライアンス管理:明確な禁忌が生じない限り、試験期間中、患者には治験薬によるそれらの治療レジメンを遵守することを強く奨励した。治療のあらゆる中断は、可能な場合、短時間(例えば、<4週間)であり、有害イベントなどの臨床的に示された理由のみであった。中止は可能な限り勧められなかった。いかなる中止も、説得力のある臨床的理由に基づいていた。全ての患者について、各予定された来院時に、治験薬治療レジメンへのコンプライアンスの評価を得た。治験薬を、研究に必要な量を超える量で調剤した。患者には、次の来院時に全ての未使用の治験薬をも返却するように指示した。治験薬レジメンへのコンプライアンスは、未使用のカプセルを計数することにより、各来院時に評価した。矛盾を評価し、コンプライアンスを評価するために各患者と話し合った。コンプライアンスが不十分であった場合、患者を投与レジメンへのコンプライアンスの重要性についてカウンセリングした。研究の終わりに、最終的な治験薬のコンプライアンスを、未使用のカプセル計数によって決定した。
【0183】
研究の制限
治療/経過観察期間中の併用薬:研究期間中に投与された任意の薬剤は、併用薬CRFに文書化した。患者はスクリーニング前の90日以内にあらゆる治験薬も服用していなかった。この研究に参加している間、患者は任意の他の治験薬試験に参加できなかった。ODIS患者の説得力のある医学的理由を除いて、以下の非治験薬関連、非スタチン、脂質改変薬、および栄養補助剤、ならびに食品は、研究中(研究の来院1から最後の来院終了後まで)禁止した。
・ナイアシン>200mg/日;
・フィブラート;
・処方オメガ3脂肪酸薬;
・オメガ3脂肪酸を含む栄養補助食品(例えば、亜麻仁、魚、オキアミ、または藻類油);
・胆汁酸封鎖剤;
・PCSK9阻害剤;
・シクロホスファミド;および
・全身レチノイド。
【0184】
これらの製品のうちのいずれかを研究の治療/経過観察期間中に使用した場合、それはODIS患者の説得力のある医学的理由のためであり、併用薬CRFに文書化されている。ODIS患者が治験薬の再開に同意した場合、除外された薬剤の使用を中止した。オメガ3脂肪酸が豊富な食物は、研究期間中、来院1の後は強く推奨されなかった(オランダまたはカナダにのみ適用されない。したがって、オランダおよびカナダの全てのセンターはこの要求を無視した)。次の製品を許可した:スタチン、エゼチミブ、ならびにオメガ3脂肪酸を含まないハーブ製品および栄養補助食品。
【0185】
スタチン:
・有害イベントまたは有効性の欠如(LOE)のために医学的に変更する必要があると見なされない限り、同じ用量で同じスタチンを研究終了まで継続した。LOEが決定因子であった場合、エゼチミブが現在の用量に追加されたことが好ましい;
・研究中、いつでもブランド名のスタチンおよび同じスタチンのジェネリック版を切り替えることを許可した;
・スタチンをエゼチミブありまたはなしで投与した;
・FDAの推奨に基づき、シンバスタチン80mgを、12ヶ月以上この用量を服用していて、かついかなる筋肉毒性も経験していない患者にのみ使用した。(次の参考文献を参照されたい:FDA Drug Safety Communication:Ongoing safety review of high−dose Zocor(simvastatin)and increased risk of muscle injury.(http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/PostmarketDrugSafetyInformationforPatientsandProviders/ucm204882.htm));ならびに
・研究の治療/経過観察期間中のスタチンの種類またはスタチン用量の変更は、説得力のある医学的理由のためにのみ行い、CRFに文書化した。スタチン療法を研究全体を通して維持することは重要であり、スタチンの使用を中止することが医学的に強いられた稀な状況では、患者は研究に残り、メディカルモニターの承認を得て治験薬を服用することができた。そのような条件下では、スタチン療法の再開を医学的に適切な時/場合に試みた。
・研究中にLDL−Cのレベルが130mg/dL(3.37mmol/L)を超えた場合(最初の測定および少なくとも1週間後の2回目の測定により確認された場合)、治験責任医師は、現在のスタチン療法の用量を増加させるか、またはLDL−Cを低下させるためにエゼチミブを追加した。治験責任医師は、各患者に最適な臨床判断を行った。
【0186】
LDL−C救済:研究中にLDL−Cのレベルが130mg/dL(3.37mmol/L)を超えた場合(最初の測定および少なくとも1週間後の2回目の測定により確認された場合)、治験責任医師は、現在のスタチン療法の用量を増加させるか、またはLDL−Cを低下させるためにエゼチミブを追加した。治験責任医師は、各患者に最適な臨床判断を行った。
【0187】
エチルEPAおよび経口避妊薬の相互作用の可能性に関するデータは利用可能ではなかった。エチルEPAを含むオメガ3脂肪酸が経口避妊薬の有効性を低下させることを示唆する報告はなかった。
【0188】
スクリーニングの前に≧28日間、安定した用量でない場合に除外された薬剤は、医学的に保証された場合に無作為化後に開始することができた(すなわち、タモキシフェン、エストロゲン、プロゲスチン、甲状腺ホルモン療法、全身性コルチコステロイド、およびHIVプロテアーゼ阻害剤)。
【0189】
患者の制限:スクリーニング来院から開始して、全ての患者には、過度のアルコール消費を控え、医師の推奨する食事に従い、研究期間中それを維持するように指示した。過剰なアルコール消費は、平均で1日あたり2単位のアルコール、または任意の1時間以内に男性の場合5単位以上、もしくは女性の場合4単位以上の飲酒である(一時的な過剰な飲酒または過度飲酒)。アルコールの1単位は、12オンス(350mL)のビール、5オンス(150mL)のワイン、または1.5オンス(45mL)の飲酒用80プルーフアルコールと定義する。
【0190】
治験薬
臨床試験材料:以下の臨床材料は治験依頼者から供給された。
・AMR101 1000mgカプセル
・プラセボカプセル(AMR 101 1gカプセルに適合)
【0191】
治験依頼者は、研究の完了を可能にするのに十分な量のAMR101 1000mgカプセルおよびプラセボカプセルを提供した。供給された薬剤のロット番号を、最終研究報告に記録した。全ての薬剤供給の受け取りおよび調剤を示す記録を維持した。研究の終わりに、あらゆる未使用の治験薬を破壊した。
【0192】
薬学的製剤:AMR101 1000mgおよびプラセボカプセル(パラフィン)を、液体で満たされた長方形のゼラチンカプセルで提供した。各カプセルを透明な液体(無色から淡黄色)で満たした。カプセルは約25.5mmの長さであり、直径は約9.5mmであった。
【0193】
標識およびパッケージング:研究用薬剤を高密度ポリエチレンボトルにパッケージした。標識およびパッケージングを、GMPガイドラインおよび該当する全ての国固有の要件に従って行った。無作為化の予定に基づいて、各患者のボトルに番号付けした。IWRまたは研究の治験依頼者の被指名者によって割り当てられた患者の無作為化番号(IWRシステムが使用されなかった場合)は、ボトルの番号に対応する。各患者のボトル番号を、研究のために電子的データ収集(EDC)システムに記録した。
【0194】
調剤処置および保管条件
調剤処置:来院2(0日目)では、無作為化の予定により決定されたそれらの治療グループに従って、患者に治験薬を割り当てた。治療グループに割り当てられると、患者は治験薬を受け取った。各来院で、患者は以前に調剤された未使用の薬剤供給を持ち込んだ。各患者に割り当てられた薬剤供給から、患者が研究施設にいる間に施設の担当者が薬剤を投与した。治験薬の予定外の交換が必要であった場合、治験責任医師または被指名者は、研究のためにIWRシステムまたは治験依頼者の被指名者(IWRシステムが使用されていない場合)に連絡した。治療期間の最後の来院中に、患者は未使用の薬剤供給を施設の担当者に持ち込み、未使用のカプセル計数によって最終的な治験薬コンプライアンスを計算した。
【0195】
保管条件:研究施設では、治験薬を室温(20℃〜25℃)、68°F〜77°Fで保管した。保管温度は59°F(15℃)より下または86°F(30℃)より上を超えず、薬剤を元のパッケージで保管した。治験薬を薬局または施錠された安全な保管施設に保管し、治験責任医師により薬剤を調剤することを許可された個人のみがアクセス可能である。治験責任医師または被指名者は、正確な調剤記録を保持した。研究の終わりに、研究施設の担当者は全ての使用済みおよび未使用の治験薬の責任を負った。あらゆる未使用の治験薬を破棄した。治験責任医師は、研究に参加している患者以外の任意の患者に治験薬を配布しないことに同意した。
【0196】
有効性評価
変動および処置の仕様:主要評価項目ならびに副次および三次評価項目の大部分は、CVDおよび死亡率に関連する臨床イベントに基づいていた。無作為化および研究終了日(含む)の間に発生する全てのイベントを記録した。最終分析には、判定されたイベントのみが含まれた。
【0197】
主要有効性評価項目:主要有効性評価項目は、無作為化から、次の臨床イベント:CV死;非致死性MI(無症候性MIを含む;ECGを無症候性MIの検出のために毎年行った);非致死性脳卒中;冠動脈血行再建;および侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症の複合の第1の発生までの時間であった。研究の経過観察期間中にこれらの主要血管有害イベントのうちのいずれかの第1の発生は、発生率に含まれた。
【0198】
副次有効性評価項目:主要な副次有効性評価項目は、無作為化から、CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、または非致死性脳卒中の複合の第1の発生までの時間であった。他の副次有効性評価項目は、無作為化から、次のように個別または複合評価項目の第1の発生までの時間であった(列挙される順に試験される)。
・CV死または非致死性MI(無症候性MIを含む)の複合;
・致死性または非致死性MI(無症候性MIを含む);
・緊急または救急の分類の複合を表した非選択的冠動脈血行再建;
・CV死;
・侵襲的または非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、緊急入院を必要とする不安定狭心症;
・致死性および非致死性脳卒中;
・総死亡率、非致死性MI(無症候性MIを含む)、もしくは非致死性脳卒中の複合;ならびに/または
・総死亡率。
【0199】
単一のイベントをカウントする副次評価項目について、無作為化から、この種類のイベントの第1の発生までの時間を各患者についてカウントした。2種類以上のイベントの複合であった副次有効性評価項目について、無作為化から、複合に含まれるイベントの種類のうちのいずれかの第1の発生までの時間を各患者についてカウントした。
【0200】
三次有効性評価項目:以下の三次有効性評価項目を、有効性および安全性の分析を補助するものとして評価した。該当する場合、および特に明記されていない限り、無作為化から、個別または複合評価項目の第1の発生までの時間として次のように評価項目分析を行った。
・無作為化から、CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症として定義される第1および全ての再発主要CVイベントの発生までの時間として定義される総CVイベント分析;
・ベースラインで真性糖尿病を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目;
・全ての女性およびアジア系、ヒスパニック系、またはラテン系の男性の胴囲カットポイントが≧35インチ(88cm)、ならびに他の全ての男性については≧40インチ(102cm)で具体的に設定された、ベースラインで代謝症候群を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目;
・ベースラインでグルコース代謝障害を有する患者のサブセットにおける主要複合評価項目(来院2の100〜125mg/dLのFBG);
・ベースラインでグルコース代謝障害を有する患者のサブセットにおける主要な副次複合評価項目(来院2の100〜125mg/dLのFBG);
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非致死性脳卒中、≧24時間の入院を必要とする心不整脈、または心停止の複合;
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非選択的冠動脈血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、または侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症の複合;
・CV死、非致死性MI(無症候性MIを含む)、非選択的冠動脈血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判断され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症、非致死性脳卒中、または血管形成術、バイパス手術、もしくは動脈瘤修復などの介入を必要とするPVDの複合;
・CV死、非致死性MI(無症状MIを含む)、非選択的冠血行再建(緊急または救急の分類として定義される)、侵襲的/非侵襲的検査により心筋虚血によって引き起こされると判定され、かつ緊急入院を必要とする不安定狭心症、介入を必要とするPVD、または≧24時間の入院を必要とする不整脈の複合;
・新たなCHF;
・入院の主な原因としての新たなCHF;
・一過性虚血性発作(TIA);
・PVDによる切断;
・頸動脈血行再建;
・緊急、救急、選択的、または救済の複合として定義される全ての冠動脈血行再建;
・緊急冠動脈血行再建;
・救急冠動脈血行再建;
・選択的冠動脈血行再建;
・救済冠動脈血行再建;
・≧24時間の入院を必要とする心不整脈;
・心停止;
・虚血性脳卒中;
・出血性脳卒中;
・ベースライン前に脳卒中歴を有する患者のサブセットにおける致死性または非致死性脳卒中;
・治療/経過観察期間中に新たに診断された2型糖尿病として定義される、新規発症糖尿病;
・治療/経過観察期間中に新たに診断された収縮期血圧≧140mmHgまたは拡張期血圧≧90mmHgとして定義される、新規発症高血圧;
・空腹時TG、TC、LDL−C、HDL−C、非HDL−C、VLDL−C、アポB、hsCRP(hsCRPおよびlog[hsCRP])、hsTnT、およびRLP−C(標準脂質から推定される)パネル、RLP−C=TC−HDL−C−LDL−C[Varbo 2014])(ITT推定値に基づく):
・ベースラインバイオマーカー値と主要および主要な副次複合評価項目内の治療効果との関係の評価;
・各マーカーに対するAMR101の効果の評価;ならびに
・ベースライン後のバイオマーカー値(例えば、4ヶ月または1年で)を共変量として含めることにより、ベースライン後のバイオマーカー値と主要および主要な副次複合評価項目内の治療効果との関係の評価。
・体重の変化;および
・胴囲の変化。
【0201】
該当する場合、および特に指定のない限り、単一のイベントをカウントする三次評価項目について、無作為化から、この種類のイベントの第1の発生までの時間を各患者においてカウントした同様に、該当する場合、および特に指定のない限り、2つ以上の種類のイベントの複合であった3次評価項目について、無作為化から、複合に含まれるイベントの種類の第1の発生までの時間を各患者においてカウントした。
【0202】
主要有効性評価項目について、他の感度、支持的、および探索的分析、すなわち、薬物の永久的な中止後最大0日および30日の主要イベントの発症を含んだ治療中の分析を実施した。
【0203】
臨床評価項目委員会によって肯定的に判定された以下の臨床イベントを、ITT治療対象(ITT)集団の三次評価項目として分析した。
・総死亡率またはうっ血性心不全(CHF)の複合;
・CV死または新たなCHFの複合;
・心臓突然死;
・末梢動脈疾患(PAD);および
・心房細動、または心房粗動。
【0204】
上記の三次評価項目を、主要評価項目と同様に分析した。
【0205】
さらに、ITT集団の三次評価項目として以下を分析した。
・治療中の高感度C反応性タンパク質(hsCRP)と主要および主要な副次評価項目との関係;ならびに
・治療中の血清エイコサペンタエン酸(EPA)と主要および主要な副次評価項目との関係。
【0206】
治療中のhsCRPと主要および主要な副次評価項目との関係を評価するために、サブグループ分析を、ベースラインおよび2年での2mg/dL以上または2mg/dL未満の値に従ってグループ化された患者のITT集団について行われるように、実施した。治療中の血清EPAと主要および主要な副次評価項目との関係を評価するために、カプランマイヤー(KM)曲線を、1年目のそれらの値に基づいて三分位値にグループ化されたAMR101治療患者に対して生成し、プラセボ治療患者と比較した。
【0207】
安全性評価
変数および処置の仕様:安全性評価には、有害イベント、臨床検査値(化学、血液学)、12誘導ECG、バイタルサイン(収縮期血圧および拡張期血圧、心拍数、呼吸数、ならびに体温)、体重、胴囲、および表1の研究処置による身体検査が含まれた。完全な病歴、外科歴、および家族歴を来院1で完了した。全ての検査室試験結果を、それらの臨床的重要性に関して治験責任医師により評価した。治験担当医師が臨床的に重要であると見なした身体検査または臨床検査値でのあらゆる観察を、有害イベントと見なした。
【0208】
有害イベント:有害イベントは、調査中の薬剤と必ずしも因果関係があるとは限らない、任意の有害な医学的イベントとして定義される。したがって、有害イベントは、治験薬製品に関連するかどうかに関係なく、治験薬製品の使用に一時的に関連する任意の好ましくないおよび/もしくは意図しない兆候(異常な検査所見を含む)、症状、または疾患であり得る。観察されたもしくは自発的な問題、苦情、または症状を含む全ての有害イベントを、適切なCRFに記録した。各有害イベントを、期間、強度、および治験薬または他の要因との因果関係について評価した。
【0209】
臨床検査室試験変数を含んだ有害イベントを、インフォームドコンセントの時点から研究参加が完了するまで監視した。患者には、患者が経験したあらゆる有害イベントを治験責任医師に報告するように指示した。来院2から開始して、治験責任医師は、各来院で有害イベントを評価し、適切な有害イベントCRFにイベントを記録した。
【0210】
可能な限り、個々の関連する徴候および症状ではなく、特定の疾患および症候群を治験責任医師により特定し、CRFに記録した。しかしながら、観察または報告された兆候または症状が、治験責任医師によって特定の疾患または症候群の構成要素と見なされなかった場合は、それをCRFに別の有害イベントとして記録した。
【0211】
患者がスクリーニングされた時に存在していたか、または悪化しなかったベースラインに存在していたあらゆる医学的状態を、有害イベントとして報告した。しかしながら、ベースラインに存在し、かつ研究中の任意の時点で重症度または深刻度が変化した医学的状態または徴候または症状を、有害イベントとして報告した。
【0212】
研究中に検出されたか、またはベースラインで存在し、著しく悪化した臨床的に重要な異常な検査所見または他の異常な評価を、有害イベントまたはSAEとして報告した。治験責任医師は、異常な検査所見、または他の異常な評価が臨床的に重要であるかどうかを決定することにおいて、それらの医学的および科学的判断を行った。
【0213】
治験責任医師は、各有害イベントの重症度(強度)を軽度、中程度、または重度であると評価し、また各有害イベントを、治験薬に対するその可能な関係について、「はい」または「いいえ」のカテゴリを使用して分類した。重症度を以下のように定義した。
・軽度−通常は本来一過性であり、概して通常の活動に干渉しないイベント。
・中程度−通常の活動に干渉するほど不快なイベント。
・重度−仕事もしくは通常の活動をすることが不可能であるか、または仕事もしくは通常の日常活動を行うことが不可能であることを伴う、無能力化させるイベント。
【0214】
因果関係の評価:治験薬の投与に対する有害イベントの関係を、以下の定義に従って評価した。
・いいえ(無関係、関連しない、関係なし)−治験薬の投与から有害イベントの発生または悪化までの時間経過は、因果関係を除外し、別の原因(併用薬、療法、合併症など)が疑われる。
・はい(関連あり、おそらく関連する、おそらく関係あり)−治験薬の投与から有害イベントの発生または悪化までの時間経過は、因果関係と一致し、他の原因(併用薬、療法、合併症など)は特定され得ない。
【0215】
次の要因も考慮した。
・治験薬投与からの時系列;
・治験薬が与えられた後に発生したイベント。治験薬への曝露からイベントまでの時間の長さを、イベントの臨床的文脈で評価した;
・根本的な、付随する、併発する疾患;
・各報告を、治療中の疾患の自然史および経過、ならびに患者が経験した可能性のあるあらゆる他の疾患に照らして評価した;
・併用薬;
・患者が服用していた他の薬剤または患者が受けた治療を調べて、それらのいずれかが問題のイベントを引き起こした可能性があるかどうかを決定した;
・この分類の治験薬の既知の反応パターン;
・臨床および/または前臨床データは、特定の反応がクラスエフェクトである可能性が高いかどうかを示していた場合がある;
・身体的および/または精神的ストレスへの暴露;
・ストレスへの曝露は患者に有害な変化を誘発し、イベントについて論理的でより十分な説明を提供し得る;
・治験薬の薬理学および薬物動態学;ならびに
・治験薬の既知の薬理学的特性(吸収、分布、代謝、および排泄)を考慮した。
【0216】
予期せぬ有害イベント:予期せぬ有害イベントは、以前に報告されていないか、または性質、深刻度、重症度、もしくは結果が現在の治験責任医師の概要書と一致していない有害イベントである。
【0217】
深刻な有害イベント:深刻な有害イベント(SAE)は、以下の基準のうちのいずれかを満たす有害イベントとして定義される。
・死に至る;
・致命的である−「深刻な」の定義における「致命的」という用語は、イベント時に患者が死亡の危険にさらされていたイベントを指す。それがより重篤な場合には、仮に死亡を引き起こしたかもしれないイベントを指さない;
・入院または既存入院の延長を必要とする。一般に、ベースラインから悪化しなかった既存の状態(複数可)の治療のための入院は、有害イベントとは見なされず、SAEとして報告しなかった;
・障害/無能力をもたらす;
・先天性異常/先天性欠損である;および
・重要な医学的イベントである。死亡をもたらし得るか、致命的であり得るか、または入院を必要としない場合がある重要な医学的イベントは、適切な医学的判断に基づいて、患者を危険にさらし、上に列挙された結果のうちの1つを防ぐために医学的または外科的介入を必要とした可能性がある場合、SAEと見なした。そのような医学的イベントの例には、緊急治療室または自宅での集中治療を必要とするアレルギー性気管支痙攣、入院患者の入院をもたらさなかった血液疾患もしくは痙攣、または薬物依存症の発症が含まれる。
【0218】
この研究の設計により、評価項目のイベントであったSAEを、評価項目決定のためにのみ記録し、SAEとして捕捉しなかった。その意図は、IRBがこれらを報告することを要求しない限り、評価項目のイベントをSAEとしてIRBに報告することであった。治験責任医師は、この計画についてそれらの機関/IRBに具体的に通知し、評価項目のイベントを報告してほしいかどうかを確認した。米国FDAとの合意により、これらの評価項目もまたSAEとして米国FDAに報告しなかったが、むしろ、それらは評価項目のイベントとして報告された。イベントがイベントの基準を満たしていないと判定された場合、判定に続いて、イベントをその日を0日目として開始するSAEとして評価した。
【0219】
特に注目すべき有害イベント:出血関連有害イベント、グルコースコントロール(空腹時血中グルコースおよびHbA1c)、および肝障害の指標(例えば、>3×ULNのALTまたはASTの増加、≧2×ULNの総ビリルビンの増加)を個別に要約し、治療グループ間で比較した。
【0220】
深刻な有害イベント報告−治験責任医師の手順
最初の報告:インフォームドコンセントの時点から治験薬の最後の投与後28日までに発生した全てのSAEを、発生の認識から24時間以内に治験依頼者または被指名者に報告した(これは、前述の深刻な基準のうちのいずれかを満たす任意の有害イベントを指す)。治験責任医師が28日間の経過観察期間後に発生した治験薬に関連すると見なしたSAEもまた、治験依頼者または被指名者に報告した。治験責任医師は、現地の要件に従って、SAEの報告を施設内審査委員会(IRB)または独立倫理委員会(IEC)に提出する必要があった。同じ治験薬(IMP)を使用する研究に関与した全ての治験責任医師は、必要な場合、それらのローカルIRBへの以降の提出のために、あらゆる疑わしい予期せぬ深刻な有害反応(SUSAR)の報告を受け取った。治験責任医師に送られた全ての報告を盲検化した。さらに、規制当局には、特定の規制管轄区域の規制および法律の要件に従ってSAEについて通知した。
【0221】
経過観察報告書:治験責任医師は、SAEが鎮静するまで、または状態が本質的に慢性的になり、安定した状態(持続的な障害の場合)になるまで、または患者が死亡するまで、患者を経過観察した。経過観察情報の受け取りから24時間以内に、治験責任医師は、研究のためにEDCシステムのSAEフォームを電子的に更新し、任意の補足文書(例えば、検査室試験報告書、患者の退院の要約、または検死報告書)を治験依頼者または被指名者にファックスまたは電子メールを介して提出した。
【0222】
治験依頼者による報告:IRBおよびIECには、地域の要件に従ってSUSARについて通知した。必要な場合、報告目的で症例を非盲検化した。
【0223】
臨床試験中の子宮内暴露:研究中に患者が妊娠した場合、治験責任医師は、通知を受けてから24時間以内に妊娠を治験依頼者または被指名者に報告した。その後、治験依頼者または被指名者は、完了させるために子宮内曝露フォームを治験責任医師に転送した。妊娠が完了するまで患者を治験責任医師により追跡した。妊娠が予定日より前に何らかの理由で終了した場合、治験責任医師は治験依頼者または被指名者に通知した。妊娠の完了時に、治験責任医師は妊娠の結果を文書化した。妊娠の結果がSAEとしての即時分類の基準(すなわち、分娩後合併症、自然流産、死産、新生児死、または先天性異常)を満たした場合、治験責任医師はSAEを報告するための手順に従った。
【0224】
治療の中止/患者の離脱
患者はいつでもどのような理由でも研究を離脱することができた。治験薬の投与もまた、治験責任医師の裁量により、いつでも中止することができた。おずれの場合も、治療を中止したが、研究には残った対象(すなわち、ODIS患者)では、有効性および安全性の経過観察を継続した。
【0225】
治験薬の早期中止の理由:治験薬の中止は可能な限り回避したが、次の理由のうちのいずれかで実施された場合がある。
・何らかの理由により、患者が同意を取り消した、または研究の早期中止を要求した。患者には、治験薬をこれ以上服用しないことを選択した場合でも、全体の研究期間中、研究に参加し続けることを奨励した。
・治験責任医師の裁量により、深刻または深刻ではない、臨床または検査有害イベントの発生。有害イベントまたは検査異常のために患者が中止された場合、治験依頼者または被指名者に通知した。明確な禁忌が生じない限り、試験期間中、患者には治験薬による治療レジメンを遵守することを強く奨励することを推奨した。治療のあらゆる中断は、可能な場合、短時間(例えば、<4週間)であり、有害イベントなどの臨床的に示された理由のみであった。以下を中止の理由と見なした。
・ALT>3×ULNおよびビリルビン>1.5×ULN;
・ALT>5×ULN;
・ALT>3×ULNおよび肝炎の出現もしくは悪化;
・ALT>3×ULNが>4週間持続;ならびに/または
・ALT>3×ULN、および4週間毎週監視することができない
・治験責任医師の意見では、研究を継続することにより、またはプロトコルの遵守を妨げることにより、患者をリスクにさらした任意の医学的状態または個人的状況;
・治験依頼者が研究を中止した;
・以下の場合での治験施設の閉鎖:
・別の治験施設が患者を収容できない、または
・患者は別の治験施設に行くことができなかったか、もしくは望まなかった;および/または
・TG値が非常に高い、すなわち、>1000mg/dL(11.29mmol/L)としてフラグが付けられ、7日以内に繰り返し測定(新しい空腹時血液試料)によって非常に高いことを確認した。この場合、患者は治験薬を中止することができ(ODISを維持する選択とともに)、他の脂質改変薬を(再度)開始してもよい。TG値が>2000mg/dL(22.58mmol/L)であるとフラグが付けられた場合、適切な医学的処置を治験責任医師によって可能な限り早く行った。
【0226】
治験責任医師の判断による転帰イベントの発生は、治験薬中止の正当な理由とは見なされなかった。治験薬による治療を早期に中止し、かつ同意を取り消さなかった患者は、治験に留まり、治験の終了まで監視された。≧30日間の治療中止後に研究を継続した患者を、オフドラッグインスタディ(ODIS)として特徴付けた。ODIS患者には、患者が>30日間治験薬を服用していない場合は、中間来院のために研究施設に戻るように求めた。この来院時の処置は、来院5の処置と一致してした。禁忌でない場合、患者はまた、ODISとして特徴付けられた任意の時点で治験薬を再開することもできた。治験薬を中止した患者(例えば、薬剤に関連したかまたはしていない可能性のあるAEにより)については、臨床的に適切な限りすぐに、短期間の治療中断後に再チャレンジ(治験薬の再開始)が行われた可能性があり、これにより、治験薬の原因となる役割を確認または除外し、適切な場合患者を研究および治験薬で継続させることを可能にした。治験薬の中止または中断の理由をCRFに記録した。
【0227】
治験薬の早期中止後の経過観察/経過観察の喪失
治験薬を時期尚早に中止した患者は入れ替えられなかった。無作為化された全ての患者を、治験薬が時期尚早に中止されたかどうかにかかわらず、研究終了日または死亡まで経過観察した。治験薬の早期中止後に発生したあらゆるイベントを、治験終了日まで記録した。患者の医学的状態を追跡するために、特に患者が研究を中止した場合、治験責任医師には、患者のプライマリケア開業医(医師またはあらゆる他の医療提供者)から情報を入手するように奨励した。治験責任医師にはまた、試験の最後にそれらの患者に再度連絡を取り、少なくともそれらのバイタルステータスならびに主要評価項目に関するそれらの状態を入手するために、可能な限り多くのことを試みるように要求し、したがって、有効性評価の経過観察の喪失を回避した。患者が経過観察を喪失した場合、CRFを最後の来院または連絡まで完了した。
【0228】
統計
無作為化された集団:無作為化された集団には、インフォームドコンセントフォームに署名し、かつ来院2(0日目)で無作為化番号が割り当てられる全ての患者が含まれた。
【0229】
治療対象集団:ITT集団には、IRWS(自動ウェブ応答システム)を介して無作為化された全ての患者が含まれた。全ての有効性分析をITT集団に対して行った。無作為化された治療に従って患者を分析した。
【0230】
変更された治療対象集団:変更された治療対象(mITT)集団には、無作為化後に調剤された治験薬を投与した無作為化された全ての患者が含まれた。グループは無作為化治療に基づいて定義された。
【0231】
プロトコルごとの集団:プロトコルごと(PP)の集団には、いかなる主要なプロトコルの逸脱もなく、治療中に≧80%のコンプライアンスを有した全てのmITT患者が含まれた。PP集団に含まれるには、治療の最短期間は90日であった。
【0232】
安全性集団:全ての安全性分析を、無作為化された全ての患者として定義される安全性集団に基づいて行った。これはITT集団と同じであった。
【0233】
統計的方法:別個の統計的分析計画(SAP)で詳細に説明されている適切な統計的方法を使用して、安全性および有効性の変数を分析した。研究の盲検化の前にSAPを最終決定した。
【0234】
患者の性質および人口統計学的特性/ベースライン特性:患者の数および百分率を、各治療グループの以下の分類の各々について表にした:
・スクリーニング済(合計のみ);
・再スクリーニングおよび再スクリーニングの理由(合計のみ);
・ITT全体および層別化因子別(CVリスク、エゼチミブの使用、および地理的領域);
・mITT集団;全体および層別化因子別(CVリスク、エゼチミブの使用、および地理的領域);
・PP集団;全体および層別化因子別(CVリスク、エゼチミブの使用、および地理的領域);
・安全集団;
・研究を完了した患者;
・試験を早期に終了した患者および早期終了の主な理由;
・主要評価項目イベントが確認される前に試験を早期に終了した患者;
・全体の観察期間の間(または死亡まで)に主要評価項目の全ての構成要素が確認された患者として定義される、完全な経過観察が行われた患者;ならびに
・研究完了時に、治験薬が時期尚早に中止されたが、主な理由とともに研究期間内に継続した患者(例えば、ODIS患者)。
【0235】
治験薬による治療を中止した無作為化患者の場合、中止の主な理由を、治療グループごとに列挙し、要約した。年齢、性別、民族、人種、身長、体重、BMI、糖尿病、高血圧、代謝症候群、BMIによる過体重/肥満/正常、ならびに糖尿病および肥満を含む人口統計学的特性およびベースライン特性を、ITT集団の治療グループごとに記述統計学を使用して要約した。
【0236】
人口統計学的データおよびベースライン特性を、ITTおよびPP集団の治療グループ間で比較した。人口統計学的特性およびベースライン特性の違いを、カイ二乗検定(カテゴリ変数の場合)またはt検定(連続変数の場合)を使用して試験した。使用されたp値は、主に2つのグループ間のバランスの評価として、説明的なものと見なした。年単位の年齢を、無作為化の日付(来院2)および生年月日を使用して計算した。
【0237】
治験薬の暴露およびコンプライアンス:治験薬の暴露を、各時点および全体の記述統計学を使用して、治療グループごとに要約した。全体的な治験薬のコンプライアンスを、次のように予定された投与期間に対して摂取されたと想定される用量の数として計算した。
コンプライアンス(%)=(調剤された合計のカプセル数−返却された合計のカプセル数)×100
(最終投与日−最初の投与日+1)×4個のカプセル/日
【0238】
全体的なコンプライアンスパーセントを、ITTおよび変更されたITT集団の患者ごとに計算し、記述統計学を使用して治療グループごとに要約した。
【0239】
併用療法:併用薬/療法の逐語的用語は、データベースのロックの前に、世界保健機関薬物辞書および解剖学的治療化学分類システムの最新の利用可能バージョンを使用してコード化した。併用薬を服用している各治療グループの患者の数および百分率を要約した。全ての非治験薬について、全ての逐語的説明およびコード化された用語を列挙した。
【0240】
有効性の分析:CVイベントを含む有効性評価項目の場合、最終的な統計分析には判定されたイベントのみが含まれた。
【0241】
要約統計量:ベースラインおよびベースライン後の測定値の要約統計量(n、平均、標準偏差、中央値、最小値、および最大値)、変化パーセント、またはベースラインからの変化を、分析された全ての有効性変数の治療グループごとおよび来院ごとに表した。要約統計量には、治療グループごとおよび来院ごとのベースラインからの体重およびボディマス指数の変化が含まれた。
【0242】
主要評価項目分析:2つの治療グループ(AMR101およびプラセボ)を比較するログランク検定を使用し、共変量として層別因子「CVリスクカテゴリ」、エゼチミブの使用、および地理的領域(西洋、東ヨーロッパ、およびアジア太平洋諸国)(それぞれ登録時にIWRに記録される)を含めて、主要有効性評価項目の分析を行った。一次分析の両側アルファレベルは、Lan−DeMetsアルファ消費関数を使用して生成されたO’Brien−Fleming境界を使用したグループ逐次デザインに基づく中間分析を考慮して、0.05から低減された。層別化因子を含んだCox比例ハザードモデルからの治療グループ(AMR101対プラセボ)のハザード比(HR)もまた、関連する95%信頼区間(CI)とともに報告した。無作為化から主要有効性評価項目までの時間までのカプランマイヤー推定値をプロットした。
【0243】
複合評価項目の個々の構成要素の治療効果のサイズおよび方向、ならびに複合評価項目に対するそれらの相対的な寄与もまた決定した。治験薬を時期尚早に中止した患者の研究治療の中止後のデータを含む、CECによって肯定的に判定された全ての観察データを、一次分析に含めた。研究の終了前に主要有効性イベントを経験しなかった患者、または先行の主要有効性イベントなしで研究を早期に取り消す患者は、それらの最後の来院/電話連絡の日に打ち切った。来院(現場または電話)間の最長の事前指定された間隔は90日であった。CVイベントの最大90日間の監視期間を考慮して、以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日以内に非CV死を有した患者の主要評価項目を、死亡時に打ち切った。以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日超後に非CV死を有した患者の主要評価項目を、最後の連絡時に打ち切った。
【0244】
一次分析では、全ての無症候性MIが無症候性MIを示す最初の追跡の日に発生したと想定し、第2の(感度)分析では、全ての無症候性MIが最後の正常なECGの翌日に発生したと想定し、第3の(感度)分析では、全ての無症候性MIが最後の正常なECGおよび新しいMIを含むECGの間の中間点で発生したと想定した。因果的に「未決定」と判定された全ての死は、一次分析のために「CV死」と判定されたものと組み合わせた。「不決定の死因」コホートを除外したCV死カテゴリの感度分析を行った。
【0245】
主要有効性分析を、ITT集団に対して行った。感度分析を、mITTおよびPP集団を使用して行った。感度分析として、治験薬を時期尚早に中止した患者を、薬剤中止の日に主要複合評価項目分析のために打ち切った。一次分析を、mITT集団に対してこの打ち切りルールを使用して繰り返した。補助分析として、重要な共変量を調整する治療効果を評価するために、主要評価項目として多変数の層別化Cox比例ハザードモデルを構築した。
【0246】
二次評価項目分析:主要な副次仮設を、一次分析が統計的に有意であった場合にのみ、確認プロセスの一部として試験した。副次有効性評価項目の分析では、種類1のエラーは、主要な評価項目から始めて、各評価項目を順番に試験することによって制御された。試験を、主要評価項目に使用されたものと一致する有意水準で行い、治療が有意に異ならなかった副次評価項目が見つかった時に中止した。全ての分析でP値を表したが、最初の有意ではない結果が得られた後、それらを記述的であると見なした。副次評価項目の各々を、主要有効性評価項目について説明したものと同じ方法によって分析した。カプランマイヤー推定、無作為化で使用された層別化因子によって階層化されたログランク検定、および主要有効性評価項目に対して上で指定された層別化因子を含むCox比例ハザードモデルを、治療グループごとに要約した。CVイベントの90日間の監視期間を考慮して、以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日以内に非CV死を有した患者の主要な副次評価項目を、死亡時に打ち切った。以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日超後に非CV死を有した患者の主要な副次評価項目を、最後の連絡時に打ち切った。各層別化因子によって層別化されたカプランマイヤー曲線を表した。これらの分析を、ITT集団に対して実施した。
【0247】
三次評価項目分析:イベントまでの時間の三次評価項目を、主要有効性評価項目について説明したものと同じ方法によって分析した。カプランマイヤー推定、無作為化で使用された層別化因子によって階層化されたログランク検定、および主要有効性評価項目に対して指定されたCox比例ハザードモデルを、治療グループごとに要約した。CVイベントの90日間の監視期間を考慮して、該当する場合、以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日以内に非CV死を有した患者の三次評価項目を、死亡時に打ち切った。該当する場合、以前にCVイベントを有したことなく、最後の連絡から90日超後に非CV死を有した患者の三次評価項目を、最後の連絡時に打ち切った。層別化因子のそれぞれによって層別化されたカプランマイヤー曲線を表した。
【0248】
空腹時脂質パネルを、スクリーニング(来院1または来院1.1)、無作為化来院(来院2;0日目)、来院3(120日目;約4ヶ月)、および最後の来院を含む他の全ての経過観察来院で試験した。ベースラインから1年までの変化について、この値が欠損していない限り、LDL−Cの分取超遠心分離測定を分析した。LDL−C分取超遠心分離値が欠損していた場合、別のLDL−C値を使用し、LDL−C直接測定から得られた値に優先順位付けし、その後、フリーデヴァルト計算によってLDL−Cを導出し(TG<400mg/dLの対象に対してのみ)、最後に、ホプキンス大学の研究者による公開された計算を使用してLDL−Cを導出した(Martin SS,Blaha MJ,Elshazly MB,et al.Comparison of a novel method vs the Friedewald equation for estimating low−density lipoprotein cholesterol levels from the standard lipid profile.JAMA.2013;310:2061−8.)。さらに、フリーデヴァルト法およびホプキンス法を利用したLDL−Cのベースラインから120日目までの変化を、来院2(0日目)および先行する来院1(または来院1.1)で得られたLDL−Cの算術平均を使用して分析した。これらの値のうちの1つが欠損している場合、利用可能な単一のLDL−C値を使用した。ホプキンスによるLDL−Cを、各来院で計算した。
【0249】
無作為化の来院をベースラインと見なした。無作為化の来院からベースライン値が得られなかった場合、最新のスクリーニング値を使用した。脂質、リポタンパク質、および炎症マーカーの測定では、変化および変化パーセントを各来院で要約した。これらのバイオマーカーは典型的には、正規分布されないため、ベースラインからの変化パーセントの治療比較にはウィルコクソン順位和検定を使用し、中央値および四分位値を各治療グループに提供した。治療グループおよび95%CIの差の中央値は、ホッジスレーマン法で推定した。さらに、シフト表を適切に生成した。
【0250】
追加の探索的分析として、ベースライン後のバイオマーカー値と主要および主要な副次評価項目の治療効果との関係を、Cox比例ハザードモデルにおいて時間依存性共変量としてバイオマーカー値(例えば、4ヶ月、または1年でなど)を追加することによって評価した。比例ハザード仮定の診断プロットを評価した。スクリーニング来院時、および研究の最後の来院を含む全ての経過観察来院時に、体重を測定した。無作為化の来院(来院2;0日目)、来院5(720日目)、および研究の最後の来院時に、胴囲を測定した。記述統計学は、ベースライン、ベースラインからの治療後の変化、およびベースラインからの変化パーセントについて、来院および治療グループごとに表した。繰り返された測定の分析方法を使用して、治療間のベースラインからの変化パーセントを比較した。
【0251】
この試験の事前に指定された追加の有効性評価項目および分析を以下に列挙する。これらの評価項目および分析は本質的に探索的であり、元の試験スキームには含まれなかった:
・一次分析で行われるように、イベントまでの時間分析は、ITT集団の1年目および2年目のランドマークで実施した;
・5構成要素のMACEに基づく再発性CVイベント分析(CV死、非致死性MI、非致死性脳卒中、入院を必要とする不安定狭心症、または冠動脈血行再建)では、負の二項モデル分析を使用して総CVイベントを行った;
・治験薬の永久的な中止後0日および30日までに発症する主要イベントを含む、治療中感度分析を実施した;
・一次分析で行われるような、ITT集団の主要な副次評価項目の1年目および2年目のランドマークでのイベントまでの時間分析;
・ITT集団の三次評価項目として積極的に判定された以下の臨床イベントの分析:
・総死亡率、または新しいCHFの複合;
・CV死または新たなCHFの複合;
・心臓突然死;
・末梢動脈疾患(PAD);および
・心房細動、または心房粗動。
・ITT集団の三次評価項目としての以下の分析:
・治療中のhsCRPと主要および主要な副次評価項目との関係;ならびに
・治療中の血清EPAと主要および主要な副次評価項目との関係。
治療中のhsCRPと主要および主要な副次評価項目との関係を評価するために、ベースラインおよび2年での(1)2mg/dL以上または(2)2mg/dL未満の値に従ってグループ化された患者のITT集団について行われるサブグループ分析;
・治療中の血清EPAと主要および主要な副次評価項目との関係を評価するために、AMR101患者のカプランマイヤー曲線を、プラセボ患者と比較した1年目の値に基づいて三分位値にグループ化した;
・サブグループ分析に以下を追加した:
・ベースラインHbA1c値(<6.5%、≧6.5%);
・ベースラインPAD;ならびに
・男性の場合HDL−C≦40mg/dL、および女性の場合≦50mg/dLの、ベースラインTG≧150mg/dL。
【0252】
以下の一覧は、この研究でも調査された一般的な臨床および科学コミュニティに特に関心のある、事前に指定された追加の探索的有効性分析を示す。
・ITT集団の非致死性心筋梗塞(MI)(臨床症状および無症候性MI分類の両方を含む);
・ITT集団の主要および主要な副次複合評価項目に対する時間加重(または曲線下面積[AUC])EPAデータの影響の評価;
・発症が無作為化後<3ヶ月の場合、選択的冠動脈血行再建を除外することによる、またITT集団の周術期MIも除外することによる、主要および主要な副次複合評価項目に対する感度分析;
・主要および主要な副次複合評価項目に対する2つの無症候性MI(SMI)感度分析−ITT集団:
・最終ECGで確認されたかどうかにかかわらず、CEC ECGレビュアーによって特定された全ての潜在的なSMIをカウントする;および
・Q波の持続を示す少なくとも1つの確認ECGを有する潜在的なSMIのみをカウントする(最終ECGに存在しない場合でも)。
・NAFLD線維症スコア(NFS)を使用した非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)分析、次を評価−ITT母集団:
・ベースラインNFS分類ごとの主要および主要な副次複合評価項目への影響;ならびに
・NFSのベースラインからの変化に対する1年後および5年後の治療効果。
・2年間でのトリグリセリド(TG)≦150mg/dLおよびhsCRP≦2mg/Lの個別および組み合わせの治療上の目標達成、ならびにITT集団の研究終了;
・追加の腎機能(eGFR)分析−ITT集団:
・ベースライン腎機能障害[eGFR]≧60および<90mL/分/1.73mの患者の主要および主要な副次複合評価項目;ならびに
・腎機能(eGFR)のベースラインからの変化に対する1年後および5年後の治療効果。
・主要および主要な副次複合評価項目に対する感度分析;
・ITT集団の入院データの分析(入院を必要とする積極的に判定された不安定狭心症、入院を必要とするうっ血性心不全[CHF]、および入院を必要とする不整脈を統合した);
・無作為化から最初の入院までの時間;ならびに
・入院に関する再発イベント分析。
・主要および主要な副次複合評価項目;また潜在的にITT集団の他の評価項目に対する追加のサブグループ分析(米国対米国以外);
・主要および主要な副次複合評価項目;また潜在的にITT集団の他の評価項目で非常にリスクの高い心血管疾患(CVD)(再発心血管[CV]イベントまたは2つ以上の血管床のCVイベント、すなわち、多血管疾患として定義される)を有する患者の追加のサブグループ分析;
・ベースラインからのアポBの低減が特定の閾値(複数可)を超えたサブグループ(複数可)に、臨床評価項目イベントの対応する増分低減があるかどうかを評価するための、アポBの感度分析;
・周術期MI(タイプ4a)を除く心筋梗塞の感度分析;
・最新性および以前のMIの数を考慮した追加分析;
・脳卒中歴を有する患者を考慮した脳卒中の感度分析;
・心不全歴を有する患者を考慮した心不全の感度分析;
・早期選択的血行再建(例えば、無作為化後30〜90日以内)を除外する冠動脈血行再建で構成される評価項目の感度分析。
・以下のコホートの中の主要(および潜在的に重要な副次)評価項目(複数可)のサブグループ分析:
・「高トリグリセリド血症の腰」を有するリスクの高い患者(CVリスクが高い肥満患者);
・ベースラインhsTNTレベルによって(および潜在的に、保管された凍結試料からのNT−proBNPによって)定義された高リスクサブグループ;ならびに
・高いTG/低いLDL−C表現型;
・アテローム血栓性リスクスコアによって定義されるリスクの高い患者。
・次への治療効果:
・末梢動脈イベント(例えば、主要な四肢の有害イベント[MALE]);および
・BPを連続変数として使用する高血圧。
・保管された凍結血清生体試料を使用して、EPA、DHA、DPA、AA(および関連比率)に対するベースラインおよび治療時の影響、ならびに脂肪酸レベルと心血管転帰との関係を含む、脂肪酸レベル(および比率)の追加分析;
・治療中の脂肪酸レベルの関係;
・ベースライン脂肪酸レベル;および
・治験薬コンプライアンス。
・保管された凍結生体試料(例えば、血清および全血)の使用した、バイオマーカーおよび遺伝子マーカー、ならびに以下を含むがこれらに限定されない転帰との関連に対する治療効果の潜在的な分析:
・LDL−P;
・RLP−C(測定値);
・LDL−TG;
・Ox−LDL;
・ガレクチン−3;
・CVDベネフィットの予測因子としてのベースラインでのLp(a);
・LpPLA2;
・HDL2、HDL3、アポA−I、アポA−II、HDL−P、アポC−III(およびアポ−B含有タンパク質中のアポC−III)、アポA−V、アポEサブタイプ(2、3、4)、IL−6、リポタンパク質リパーゼ(LPL);および
・分析には、ベースラインからの変化(およびパーセント変化)、CVリスクの予測因子としての試験による治療グループ間の治療中の比較が含まれ得る。
・以下の(有害イベント報告からの)潜在的利益のための異なる治療効果の探索的分析:
・眼科的変化(例えば、加齢性黄斑変性症の発生、糖尿病性網膜症の進行);
・認識機能障害;
・勃起不全、ならびに
・虚血性心筋症(CHFによる入院、ICD配置などで示される)。
・トリグリセリド、脂質代謝、およびCVDに関連し得る遺伝子を含む、追加の遺伝子バイオアッセイ;ならびに
・主要/主要な副次転帰尺度に対して事後的に特定される電位緩衝液の効果。
【0253】
この研究では、新規発症糖尿病は、治療/経過観察期間中に新たに診断された2型糖尿病(すなわち、無作為化時に糖尿病の病歴のない患者)と定義された。この研究の目的で、糖尿病の診断を以下の観察に基づいて行った:
・HbA1c≧6.5%。国立グリコヘモグロビン標準化プログラム(NGSP)の認証を受け、かつ糖尿病管理および合併症試験(DCCT)アッセイに標準化された方法を使用して、試験を検査室で行った。明確な高血糖症がない場合、HbA1c≧6.5%を繰り返し試験により確認した;
・空腹時血漿グルコース(FPG)≧126mg/dL(7.0mmol/L)。断食は、少なくとも8時間カロリー摂取がないものと定義された。明確な高血糖がない場合、FPG≧126mg/dL(7.0mmol/L)を繰り返し試験により確認した。
・経口グルコース負荷試験(OGTT)中の2時間の血漿グルコース≧200mg/dL(11.1mmol/L)。世界保健機関によって説明されているように、水に溶解した無水グルコース75gを含むグルコース負荷を使用して試験を行った。明確な高血糖がない場合、経口グルコース負荷試験(OGTT)中の2時間の血漿グルコース≧200mg/dL(11.1mmol/L)を、繰り返し試験によって確認した;および/または
・高血糖もしくは高血糖発症の典型的な症状を有する患者では、無作為血漿グルコース≧200mg/dL(11.1mmol/L)を確認した。
【0254】
明確な高血糖がない場合、最初の3つの基準を繰り返し試験によって確認した。
【0255】
探索的サブグループ分析:治験薬を服用せず、研究を中止した患者が主要評価項目に与える影響の分析を行った。主要評価項目について記載されるように、主要およびリ主要な副次評価項目のサブグループ分析を行った。各サブグループについて、カプランマイヤー推定、無作為化で使用された層別化因子によって階層化されたログランク検定(サブグループが層別化因子であった場合を除く)、ならびに主要有効性評価項目に対して指定されたCox比例ハザードモデルからのHRおよびCIを、治療グループごとに要約した。人口統計学的、疾患、治療、ならびにベースラインの脂質およびリポタンパク質パラメータを調査した。
【0256】
人口統計学的パラメータは、性別;ベースラインでの年齢(<65歳および≧65歳);人種(白人および非白人、または患者の総数の少なくとも10%を含む任意の他のサブセット);地理的領域(西洋、東ヨーロッパ、およびアジア太平洋諸国);およびベースラインエゼチミブの使用(はい/いいえ)を含んだ。
【0257】
疾患パラメータは、CVリスク分類;ベースラインでの糖尿病のあり/なし;ベースラインでの腎機能障害(推定糸球体濾過量[eGFR]<60mL/分/1.73m)を含み、以下のような慢性腎疾患疫学コラボレーション(CKD−EPI)の方程式を使用し、
eGFR=141×最小(Scr/k、1)α×最大(Scr/k、1)−1.209×0.993年齢×1.018[女性の場合]×1.159[黒人の場合]
式中、
crは、mg/dL単位の血清クレアチニンであり、
kは、女性の場合0.7、男性の場合0.9であり、
αは、女性の場合−0.329、男性の場合−0.411であり、
最小は、Scr/kの最小値または1を示し、
最大は、Scr/kの最大値または1を示す。
【0258】
治療パラメータは、ベースラインでのスタチン強度(スタチンの種類およびレジメン);ならびにACC/AHAコレステロールガイドライン(Stone 2013)および患者の10年間のCVリスクスコア(Goff 2013)で定義されているスタチン強度分類を含んだ。
【0259】
ベースライン脂質およびリポタンパク質パラメータは、LDL−C(三分位値による);HDL−C(三分位値、および性別ごとの三分位値による);TG(三分位値、および性別ごとの三分位値による);RLP−C(三分位値による);TG≧150mg/dLおよびTG<150mg/dL;TG≧200mg/dLおよびTG<200mg/dL;TG≧中央値、TG<中央値;TGの最高の三分位値およびHDL−Cの最低の三分位値を組み合わせたもの;TGの性別固有の最高の三分位値およびHDL−Cの最低の三分位値;HDL−C≦35mg/dLを含むTG≧200mg/dL;hsCRP(≦3mg/Lおよび>3mg/L)および性別ごと;hsCRP(≦2mg/Lおよび>2mg/L)および性別ごと;アポB(三分位値による);非HDL−C(三分位値による);ベースラインヘモグロビンA1c(Hb1c)値(<6.5%、≧6.5%);ベースラインPAD;ならびに男性の場合≦40mg/dL、および女性の場合≦50mg/dLの高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)レベルを含む、ベースラインTGレベル≧150mg/dLを含んだ。
【0260】
上に記述されるCox比例ハザード(PH)モデルに加えて、ベースラインTGを共変量として各中間でデータに適合させた。PH仮定の診断プロットを評価した。サブグループにおける治療効果の一貫性を、主要および主要な副次有効性評価項目について評価した。各サブグループ変数について、治療、層別化因子(層別化因子に関連するサブグループ変数、すなわち、CVリスク分類を除く)、サブグループ、およびサブグループごとの治療の相互作用に関するCox PHモデルを行った。主な治療効果を、このモデルで試験した。相互作用項目<0.15をテストするためのP値は、有意であると見なした。結果をフォレストプロットに表した。
【0261】
主要評価項目について記載されるように、主要およびリ主要な副次評価項目のサブグループ分析を行った。各サブグループについて、カプランマイヤー推定、無作為化で使用された層別化因子によって階層化されたログランク検定(サブグループが層別化因子であった場合を除く)、ならびに主要有効性評価項目に対して指定されたCox比例ハザードモデルからのHRおよびCIを、治療グループごとに要約した。全てのサブグループ分析を、ITT、mITT、およびPP集団に対して実施した。
【0262】
中間有効性分析:計画された主要評価項目イベントの総数(1612)の約60%(967イベント)および約80%(1290イベント)に達した時に、判定されたイベントを使用して、主要有効性評価項目のために2つの中間分析を計画した。計画された中間分析は、グループ逐次デザインに基づいていた。
【0263】
研究の中間結果を、独立したデータモニタリング委員会(DMC)によって監視した。分析を、治療の割り当てに非盲検化された独立した統計チームによって行い、DMCにのみ報告した。中間分析の直後に研究が終了した場合、患者にはすぐに通知し、それらの最終的な完了の来院に来させ、有効性および安全性の最終分析には、最終来院を通した全てのデータが含まれた。全ての疑わしいイベントを、CECによって盲検化された様式で判定した。イベントまでの時間を、無作為化からイベントの発症日までの時間として計算した(CECにより決定される)。中間のデータカットオフの時点で上記のイベントのうちのいずれも経験していないが、まだ試験中であった患者は、中間データカットオフの前のそれらの最後の定期的な連絡時に打ち切られたと見なした。
【0264】
2つのプロトコルの事前指定された中間分析および最終分析のアルファレベルは、Lan−DeMetsアルファ消費関数を使用して生成されたO’Brien−Fleming境界を使用したグループ逐次デザイン(GSD)に基づく。Z検定に基づく片側アルファレベルおよび境界、ならびに2つの中間分析および最終分析の各々について達成されたp値を、表10に示す。
【0265】
【表11】
【0266】
安全性の分析:安全性の全ての分析を、無作為化された全ての患者として定義された安全性集団に対して行った。安全性評価は、有害イベント、身体検査、バイタルサイン、および安全性検査室試験の頻度に基づいていた。各患者の治験薬の開始から治験薬の最終投与後30日までの研究中に新たに発症したAEは、治療中に発生したもの(TEAE)と見なした。これには、治験薬の開始前に発症し、治療開始後に重症度が増加したAEが含まれた。
【0267】
治療中に発生した有害イベントを、器官別大分類および基本語ごと、ならびに治療ごとに要約した。これには、全体的な発生率(重症度および治験薬との関係にかかわらず)、および中程度または重度の有害イベントの発生率が含まれた。早期の中止(≧30日間)をもたらすSAEおよび有害イベントの概要を、データ一覧表により表した。治験薬を再開した患者は、中止をもたらすAEの要約に含まれた。安全性検査室試験およびバイタルサインを、治療グループごとの記述統計学を使用して、パラメータの各々のベースラインからの治療後の変化ごとに要約した。重大な検査異常を有するそれらの患者を、データ一覧表で特定した。追加の安全性パラメータをデータ一覧表に要約した。
【0268】
治療中に発生した有害イベントの分析に加えて、全てのAE(重篤および非深刻)および全ての深刻なAEの分析を行った。
【0269】
全てのAEは、高位グループ用語(HLGT)による治療中に発生した有害イベント(TEAE);高位用語(HLT)によるTEAE;ならびに器官別大分類(SOC)、HLGT、HLT、および基本語(PT)によるTEAE(4レベルの表)を含んだ。
【0270】
全てのSAEは、HLGTによる治療中に発生したSAE;HLTによる治療中に発生したSAE;ならびにSOC、HLGT、HLT、およびPTによる治療中に発生したSAE(4レベルの表)を含んだ。
【0271】
臨床検査評価
潜在的に臨床的に重要な(PCS)検査値の基準を、表11および表12に示す。いつでも治療中に発生するPCS高値を、ベースラインでの上限参考以下の値から、あらゆるベースライン後測定でのPCS高値への変化として定義した。いつでも治療中に発生するPCSの低い値を、ベースラインでのより低い参考上限以上の値から、あらゆるベースライン後測定でのPCS低値への変化として定義した。ベースライン後のPCS検査値を有する患者の数(%)を、治療グループごとに要約した。いつでも、つまりベースラインでまたは任意のベースライン後の来院時のPCS検査値を有する患者の一覧表が含まれた。
【0272】
【表12】
【0273】
【表13】
【0274】
薬物性肝障害(DILI)
DILIの場合を、次の分析により調査した。
・対数目盛を用いて、治療期間中のアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)のピーク値対総ビリルビン(TBL)のピーク値の分布のグラフを作成した。グラフでは、各患者について、ピークTBLおよびピークALTが肝臓試験の同じ日に生じたかまたは生じなかった可能性のある、ピークTBLと正常上限(ULN)の乗算を、ピークALTピークとULNの乗算に対してプロットした。グラフを4つの象限に分割し、縦線はALTの3×ULNに対応し、横線はTBLの2×ULNに対応する。右上の象限は、潜在的なHyの法則の象限と称され、潜在的なDILIの場合を含む。
・アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)についても同様のグラフをプロットした。
・経時的な肝機能検査(ALT、AST、アルカリホスファターゼ[ALP]およびTBL)の個々の患者プロファイルを、治療期間中のALT>3×ULNのピーク値およびTBL>2×ULNのピーク値を有する全ての患者のグラフにより提供した。
・患者数(%)を以下について提供した:
・ALTまたはAST>3×ULN;
・ALTまたはAST>3×ULNおよびTBL>2×ULN;ならびに
・ALTまたはAST>3×ULNおよびTBL>2×ULN、ならびにALP<2×ULN。
【0275】
研究設計
これは、第3b相、多施設、多国籍、前向き、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、並行グループ研究であった。これは、主要評価項目としての上記の複合評価項目に関して、AMR101対プラセボの効果を比較するイベント駆動型試験でもあった。プラセボには、AMR101のイコサペントエチルの色および一貫性を模倣する鉱物油が含まれており、AMR101と同じカプセル充填量および計数で投与された。研究は、イベントの約967(60%)および1290(80%)が判定された時に、2つの計画された中間分析で合計1612の有効性評価項目イベントを得た。この研究には、確立したCVDを有する患者(CVリスク分類1)、ならびに糖尿病およびCVDの少なくとも1つの追加のリスク因子を有するが、CVDが確立されていない(CVリスク分類2)≧50歳の患者が含まれた。二次予防コホート(すなわち、CVリスク分類1)または一次予防コホート(すなわち、CVリスク分類2)を含み、一次予防コホートは登録の上限を30%とした心血管リスク層、エゼチミブの使用または不使用、および地理的領域別を用いて、無作為化を層別化した。研究設計の詳細を図1に示す。
【0276】
試料サイズの計算は、一定のハザード、経時的な非対称採用率の仮定に基づいており、ドロップアウトを考慮しなかった。0.85(AMR101対プラセボ)のHRに対応するリスク低減を想定した。このHRを検出するには、2.5%の片側アルファレベルで約90%の検出力、および2回の中間分析で1612イベントが必要であった。この設計の動作特性は、0.05の両側アルファレベルの対応するグループ逐次でサインの動作特性と同一であった。
【0277】
採用期間は4.2年と仮定し、初年度は20%の採用、2年目は40%、3年目は20%、4年目は19%、および最後の0.2年で残りの1%であった。有効性または安全性の問題のために試験が早期に終了されない限り、推定最大研究期間は6.5年であった。対照群での5.2%(ハザード=0.053)の1年間のイベント率もまた仮定した。これらの仮定の下で、登録された患者の数はN=7990であった。
【0278】
これはイベント駆動型試験であったため、「試料サイズ」は患者数ではなくイベント数であった。発生したイベント数は、主に次の3つの要因:患者の登録数;組み合わされたグループイベント率;および患者の追跡期間に依存する。組み合わされたイベント率を予測することは難しいため、試験を進行しながら治験依頼者はイベント率を監視した。組み合わされたイベント率が予想より低かった場合、1612イベントの試料サイズを達成するには、患者数を増やすか、経過観察の長さを延長するか、または両方の要素を調整するバランスが必要であった。
【0279】
研究登録の完了時に、最後の患者がスクリーニングを開始した日付と最後の患者が無作為化された日付との間の固有の遅れの結果として、無作為化された実際の患者数は、目標数(元のまたは修正された)と異なる場合があった。
【0280】
研究の完了
研究の終了は、研究の経過観察期間の最後の患者の最後の来院時であった。IRBおよびIECには、国固有の規制要件に従って研究の終了について通知した。
【0281】
心血管試験評価項目イベントの標準化された定義
この臨床試験における患者の評価では、以下の定義を使用した。
【0282】
心血管死の定義:心血管死には、急性心筋梗塞から生じる死、心臓突然死、うっ血性心不全(CHF)による死、脳卒中による死、心血管(CV)処置による死、CV出血による死、および他の心血管の原因による死が含まれる。
【0283】
急性心筋梗塞による死:進行性CHFまたは難治性不整脈など、MIの即時の結果に関連するMI後30日以内のあらゆるメカニズム(例えば、不整脈、CHF)による死を指す。「休憩」後に発生する致命的なイベント(例えば、CHFおよび少なくとも1週間の不整脈のない期間)は、CV死または非CV死として分類されるべきであり、CV死として分類された場合は、MIがそのイベントのリスクを増加させたかもしれないが(例えば、急性MI後の数ヶ月間、不整脈による死のリスクが増加する)、直接の原因に起因するはずである。急性MIは、急性MI(MIの定義を参照)について概説した診断基準によって、または最近のMIもしくは最近の冠状動脈血栓症を示す検死所見によって、可能な範囲で検証するべきである。MI(経皮的冠動脈インターベンション(PCI)、冠動脈バイパス移植手術(CABG))の治療する、またはMIから生じる合併症を治療する処置から生じる死もまた、急性MIによる死と見なされるべきである。心筋虚血(すなわち、慢性安定狭心症)を治療するための選択的冠動脈処置から生じる死、またはCV調査/処置/手術の直接の結果として発生するMIによる死は、CV処置による死と見なされるべきである。
【0284】
心臓突然死:急性MIから30日以内ではなく、予期せず発生する死を指し、次の死を含む:新しいもしくは悪化している症状なしで、目撃されたもしくは即時の死;症状が急性MIを示唆しない限り、新たなまたは悪化している心臓症状の発症から60分以内に目撃された死;目撃され、特定された不整脈に起因する死(例えば、心電図(ECG)記録で捕捉される、モニター上で目撃される、または目撃されないが植込み型除細動器のレビューで発見される);心停止からの蘇生に失敗した後の死;心停止からの蘇生が成功し、非心臓病因が特定されなかった後の死;および/または他の死因のない目撃されなかった死(可能な場合、患者の死に先立つ臨床状態に関する情報が提供されるべきである)。
【0285】
心臓突然死に関する一般的な考慮事項:特定の死因のいかなる証拠または情報もない死が見つかる12〜24時間前に生存していて臨床的に安定していたように見られた対象は、「心臓突然死」として分類されるべきである。「自宅で死んでいた患者」以外に情報がない死は、「他の心血管疾患の原因よる死」に分類される。(以下の完全詳細については、未決定の死因の定義を参照されたい)。
【0286】
うっ血性心不全による死:心不全の臨床的に悪化している症状および/または兆候に関連する死を指す(以下の完全な詳細については、心不全イベントの定義を参照されたい)。心不全による死には、単発性もしくは再発性心筋梗塞、虚血性もしくは非虚血性心筋症、高血圧、または弁膜疾患を含む、様々な病因があり得る。
【0287】
脳卒中による死:脳卒中の直接の結果または脳卒中の合併症のいずれかである、脳卒中後の死を指す。急性脳卒中は、脳卒中について概説した診断基準によって可能な範囲で検証するべきである(以下の完全な詳細については、一過性虚血性発作および脳卒中の定義を参照されたい)。
【0288】
心血管処置による死:心臓処置の即時の合併症によって引き起こされる死を指す。
【0289】
心血管出血による死:非脳卒中の頭蓋内出血(以下の完全な詳細については、一過性虚血性発作および脳卒中の定義を参照されたい)、非処置もしくは非外傷性血管破裂(例えば、大動脈瘤)、または心臓タンポナーデを引き起こす出血などの出血に関連する死を指す。
【0290】
他の心血管の原因による死:上記の分類に含まれないCV死を指す(例えば、肺塞栓症または末梢動脈疾患)。
【0291】
非心血管死の定義:非心血管死は、心血管の原因によるとは考えられないあらゆる死として定義される。以下は、この試験での非心血管の死因の提案された一覧である。
・非悪性、非心血管死:
・肺;
・腎臓;
・胃腸;
・肝胆道;
・膵臓;
・感染症(敗血症を含む)
・非感染性(例えば、全身性炎症反応症候群(SIRS));
・心血管出血でも脳卒中でもない出血;
・偶発的(例えば、身体的事故または薬物の過剰摂取)もしくはトラウマ;
・自殺;および/または
・処方薬の過誤(例えば、処方薬の過剰摂取、不適切な薬物の使用、または薬物間相互作用);ならびに
・脳卒中または出血ではない神経学的プロセス。
・悪性腫瘍:以下の場合、悪性腫瘍は死因としてコード化される:
・死が癌から直接生じる;または
・死が癌の結果であり得る併発症から生じる;または
・死が、癌に関連する予後不良に関連する懸念のために、他の療法を中止することから生じる;および
・死が癌の結果ではない病気から生じる。
【0292】
癌による死は、無作為化の前に存在していたか、またはその後に発生した癌から生じ得る。それは、これらの2つのシナリオ(すなわち、以前の悪性腫瘍の悪化;新しい悪性腫瘍)を区別するのに役立ち得る。提案される分類には、以下の臓器系:肺/喉頭、乳房、白血病/リンパ腫、上部消化管、黒色腫、中枢神経系、結腸/直腸、腎臓、膀胱、前立腺、その他/詳細不明、または不明が含まれる。
【0293】
未決定の死因の定義:心血管死の上記のカテゴリのうちの1つ、または非心血管の原因に起因しない死を指す。死因を分類できないのは、一般に情報の不足(例えば、唯一の利用可能な情報が「患者の死亡した」である)によるか、または死因を特定するためには不十分な補足情報または詳細がある場合による。この試験では、死因がすぐには明白でなかった(例えば、自宅で死んでいた)場合、次の2つのシナリオのうちの1つが発生しない限り、原因は心血管起源であると想定した:死が発生したこと以外の死の状況について情報または入手可能なデータがない;または死が心血管によるかまたは非心血管によるかについて入手可能なデータが矛盾している。
【0294】
心筋梗塞の定義:心筋梗塞(MI)という用語は、心筋虚血と一致する臨床状況で心筋壊死の証拠がある場合に使用される。一般に、MIの診断には、心筋壊死の証拠(心臓バイオマーカーの変化または死後の病理学的所見のいずれか)、および臨床症状、心電図の変化、または心筋もしくは冠動脈画像の結果から得られる補足情報の組み合わせを必要とする。
【0295】
MIが発生したかどうかを判定するには、臨床、心電図、および心臓バイオマーカー情報の全体を考慮するべきである。具体的には、心臓バイオマーカーおよび心電図情報のタイミングおよび傾向は、慎重な分析を必要をとする。MIの判定では、イベントが発生する臨床状況も考慮するべきである。MIは、MIの特性を有するが、バイオマーカーまたは心電図の結果が利用不可のため、厳密な定義を満たしていないイベントに対して判定され得る。
【0296】
心筋梗塞の基準には、臨床症状、バイオマーカー評価、および心電図の変化が含まれる。
【0297】
臨床症状:臨床症状は、心筋虚血および心筋梗塞の診断と一致している。いくつかの状態が心臓バイオマーカーの上昇に関連しているため、MIの診断を補助し得る他の所見を考慮するべきである(例えば、外傷、手術、ペーシング、アブレーション、うっ血性心不全、肥大型心筋症、肺塞栓症、重度の肺高血圧症、脳卒中またはくも膜下出血、心筋の浸潤性および炎症性障害、薬物毒性、火傷、重篤な病気、極度の労作、ならびに慢性腎疾患)。心筋イメージングおよび冠動脈イメージングから、補足情報を考慮することもできる。データの総計は、急性MIを背景疾患のプロセスから区別するのに役立ち得る。
【0298】
バイオマーカー評価:心臓バイオマーカーの場合、検査室は基準値上限(URL)を報告するべきである。アッセイを実施するそれぞれの検査室からの基準値上限(URL)の99パーセンタイルが利用できない場合は、検査室からの心筋壊死のURLを使用するべきである。URLの99パーセンタイルまたは心筋壊死のURLが利用できない場合、特定の検査室のMI決定限界をURLとして使用するべきである。検査室は、基準値上限の99パーセンタイルおよびMI決定限界の両方を報告することもできる。アッセイを実施する検査室の基準値限界は、使用のためのアッセイの指示書に記載されている製造業者の基準値限界よりも好ましい。CK−MBおよびトロポニンが好ましいが、CK−MBおよびトロポニンの不在下でCKを使用してもよい。MIサブタイプでは、CK、CK−MB、またはトロポニンの異なるバイオマーカー上昇が必要であった。特定の基準はURLを参照した。この研究では、患者は参加施設ではない病院に急性的に現れてもよく、単一のバイオマーカーまたはアッセイの使用を規定することは実際的ではなく、地域で利用可能な結果が判定の基準として使用される。異なる種類の心筋梗塞の予後的有意性(例えば、周術期心筋梗塞対自然発症心筋梗塞)は異なり得るため、患者のこれらのサブセットの結果を個別に評価する考察を行った。
【0299】
ECGの変更:ECGの変更は、MIを補助または確認するために使用することができる。補足証拠は虚血性変化であり得、確認情報は新しいQ波であり得る。
【0300】
急性心筋虚血の基準(左心室肥大(LVH)および左脚ブロック(LBBB)がない場合)には以下が含まれる。
・ST上昇:カットオフポイント:リードV2〜V3において男性で≧0.2mV(<40歳の男性で>0.25mV)もしくは女性で≧0.15mVおよび/または他のリードにおいて≧0.1mVを含む2つの解剖学的に連続するリードにおけるJ点での新しいST上昇。
・ST低下およびT波は、2つの連続するリードにおいて新しい水平もしくは下降傾斜ST低下≧0.05mVおよび/または2つの隣接するリードにおいて≧0.1mVの新しいT反転を変化させる。
【0301】
上のECG基準は、心筋虚血と一致するパターンを示す。異常なバイオマーカーのある患者では、ECGの異常が少ないほど、虚血性反応を表し得、異常なECGの所見のカテゴリに受け入れられ得ることが認められる。
【0302】
病理学的Q波の基準には、リードV2〜V3において≧0.02秒のあらゆるQ波、またはリードV2およびV3においてQS複合;連続するリードグループ(I、aVL、V6;V4〜V6;II、III、およびaVF)のうちのの任意の2つのリードにおけるリードI、II、aVL、aVF、またはV4〜V6においてQ波≧0.03秒および≧0.1mV深さまたはQS複合;ならびに伝導欠陥がない場合に一致する陽性T波を含む、V1〜V2におけるR波0.04秒およびR/S比>1が含まれる。
【0303】
補助リードV7〜V9、およびCabreraの前頭面のリードグループに同じ基準を使用する。
【0304】
以前の心筋梗塞の基準には、上で定義されるような病理学的Q波;ならびに伝導欠陥がない場合に一致する陽性T波を含む、V1〜V2でR波≧0.04秒およびR/S≧1が含まれる。
【0305】
心筋梗塞サブタイプ:いくつかのMIサブタイプは、臨床調査で一般的に報告されており、それぞれが以下に定義される。
1.自然発症MI:
・以下のうちの少なくとも1つを伴うURLを上回る少なくとも1つの値での心臓のバイオマーカーの上昇および/または下降の検出:
・虚血と一致する臨床症状;
・急性心筋虚血のECG証拠;
・新しい病理学的Q波;
・生存可能な心筋の新たな喪失もしくは新たな局部壁運動異常のイメージング証拠;および/または
・急性MIの検死証拠
・バイオマーカーが以前の梗塞から上昇している場合、自然発症心筋梗塞は以下のうちのいずれかとして定義される:
・虚血と一致する臨床症状;
・急性心筋虚血のECG証拠;
・新しい病理学的Q波;
・生存可能な心筋の新たな喪失もしくは新たな局部壁運動異常のイメージング証拠;および/または
・急性MIの検死証拠;ならびに
・以下の両方:
・心筋梗塞が疑われる前に、心臓バイオマーカー値が減少していたという証拠(例えば、3〜6時間離れた2つの試料)(注:バイオマーカーが増加している、またはピークに達していない場合、再発性MIの明確な診断は概して不可能である);および
・最初の提示時に行われた測定と3〜6時間後に採取されたさらなる試料との間での、トロポニンまたはCK−MBの≧20%増加(および>URL)。
2.経皮的冠動脈インターベンション関連心筋梗塞:以下の基準のうちのいずれかによって定義される。通常のベースライン値(≦99パーセンタイルURL)を有する患者におけるURLの>5×99パーセンタイルに対する心臓バイオマーカー値の上昇、またはベースライン値が上昇し、安定もしくは下降している場合に[心臓バイオマーカー]値≧20%の上昇を伴う、PCIに関連する、かつPCIから48時間以内に発生するMI。この分類にはまた、次のうち少なくとも1つが必要である:
・心筋虚血を示唆する症状(すなわち、≧20分の長期虚血);
・ECGまたは新しいLBBBの新しい虚血性変化;
・主要な冠動脈もしくは側枝の開存性の血管造影の喪失、または持続的な遅い流れもしくは流れがないもしくは塞栓;および/または
・生存可能な心筋の新たな喪失もしくは新たな局部壁運動異常のイメージング証拠。
3.冠動脈バイパス移植関連(CABG)心筋梗塞:以下の基準によって定義される。心臓虚血の症状は必要ではなく、≧20%または≧50%を使用した分析の両方を実行できるような方法でデータを収集した。
・CABGから48時間以内のバイオマーカー上昇:
・トロポニンまたはCK−MB(好ましい)>URLの10×99パーセンタイル;および
・処置前に心臓バイオマーカーが上昇したという証拠はない;または
・以下の両方に該当する:
・心臓バイオマーカーの結果が≧50%増加;および
・心筋梗塞が疑われる前に、心臓バイオマーカー値が減少していたという証拠(例えば、3〜6時間離れた2つの試料);ならびに
・以下のうちの1つに該当する:
・30日間持続する新しい病理学的Q波;
・新しい持続性非レート関連LBBB;
・血管造影的に文書化された新しい移植片または自己冠動脈閉塞心筋の喪失をもたらす手術室での他の合併症;または
・生存可能な心筋の新たな喪失のイメージング証拠。
・急性MIの検死証拠。
4.無症候性心筋梗塞:以下によって定義される:
・急性心筋梗塞の証拠なし;および
・以下基準のうちのいずれか1つ:
・新しい病理学的Q波。臨床症状または心筋梗塞の病歴がない場合は、確証的ECGが推奨される;
・非虚血性の原因がない場合に、薄くなって収縮に失敗する生存可能な心筋の喪失領域のイメージング証拠;および/または
・治癒されたもしくは治癒しているMIの検死証拠。
【0306】
エバネッセントQ波の場合、最後のECGは無症候性梗塞が発生したかどうかを決定する。
【0307】
心筋梗塞のサブ分類:一般的なMIの定義には、異なる種類のMIの臨床分類、心電図の特徴、およびバイオマーカー評価によるものが含まれ、各々の定義を以下に提供する。
【0308】
異なる種類の心筋梗塞の臨床分類には以下が含まれる:
・種類1:プラークのびらんおよび/もしくは破裂、亀裂、または解離などの原発性冠動脈イベントによる虚血に関連する自然発症心筋梗塞;
・種類2:酸素需要の増加または供給の減少のいずれかによる虚血に続発する心筋梗塞、例えば、冠動脈攣縮、冠動脈塞栓症、貧血、不整脈、高血圧、または低血圧;
・種類3:おそらく新しいST上昇、または新しいLBBB、または血管造影および/もしくは検死による冠動脈の新鮮な血栓の証拠を伴う、心筋虚血を示唆する症状を伴うことが多いが、血液試料が採取され得る前、または血液中の心臓バイオマーカーの出現前の時点で発生する死である、心停止を含む突然の予期せぬ心臓死;
・種類4a:経皮的冠動脈インターベンション(PCI)に関連する心筋梗塞;
・種類4b:血管造影によってまたは検死で文書化されるステント血栓症に関連する心筋梗塞;
・種類4c:血管造影によってまたは検死で検出されるステント再狭窄に関連する心筋梗塞;および
・種類5:CABGに関連する心筋梗塞。
【0309】
心電図による特徴には以下が含まれる:
・ST上昇MI(STEMI)。STEMIの追加のカテゴリには、Q波、非Q波、または不明(ECGなしまたはECG解釈不可)が含まれる;
・非ST上昇MI(NSTEMI)。追加のカテゴリNSTEMIには、Q波、非Q波、または不明(ECGなしまたはECG解釈不可)が含まれ得る;および
・不明(ECGなしまたはECG解釈不可)。
【0310】
MIと判定された全てのイベントは、STEMI、NSTEMI、または不明として分類した;しかしながら、周術期(PCIまたはCABG)イベントのかなりの割合が、ECG文書が欠落しているか、不十分であるか、または解釈不能であり得ることが認められている。
【0311】
バイオマーカーの上昇(一般的なMIの定義ごと):心臓バイオマーカーの上昇の大きさは、ピークバイオマーカー値を99パーセンタイルURLで除算した比率として計算することができる。バイオマーカーの上昇は、様々なMIサブタイプに提供することができる。
【0312】
不安定狭心症による入院の定義:入院を必要とする不安定狭心症は、以下のように定義される:
・安静時、または徐々に減少する運動能力に関連する頻繁な発作を伴う加速パターンで発生する≧10分の持続時間の虚血性不快感(狭心症、または同等と考えられる症状);
・最近の症状から24時間以内に予定外の入院を促す;入院は、入院患者病棟への入院、または少なくとも24時間の滞在(または入院/退院の時間が利用できない場合は日付の変更)をもたらす救急部門への来院として定義される;および
・以下のうちの少なくとも1つ:
・安静時のECGにおける新たなまたは悪化しているSTまたはT波の変化(LBBBまたはLVHなどの交絡因子がない場合);
・一過性ST上昇(持続時間<20分):カットオフポイント:リードV2〜V3において男性で≧0.2mV(<40歳の男性で>0.25mV)もしくは女性で≧0.15mVおよび/または他のリードにおいて≧0.1mVを含む2つの解剖学的に連続するリードにおけるJ点での新しいST上昇。
・ST低下およびT波は、2つの連続するリードにおいて新しい水平もしくは下降傾斜ST低下≧0.05mVおよび/または2つの隣接するリードにおいて≧0.1mVの新しいT反転を変化させる。
・以下によって示される誘導性心筋虚血の明確な証拠:
・ST上昇または5メッツ前の≧2mmのST低下として定義される、初期陽性運動負荷試験;または次のうちの少なくとも1つ:負荷心エコー検査(可逆性壁運動異常);心筋シンチグラフィ(可逆性血流欠損);またはMRI(薬理学的ストレス下の心筋血流障害)。
・心筋虚血症状/徴候の原因であると考えられている心外膜冠動脈の新しいまたは悪化した≧70%の病変および/または血栓の血管造影的証拠;ならびに
・推定される原因病変(複数可)に対する冠血行再建術(PCIまたはCABG)の必要性。この基準は、血行再建が、予定外の入院中に、または自宅への退院を介さずに別の施設への転院後に実施された場合に満たされる;
・陰性の心臓バイオマーカー、および急性MIの証拠なし。
【0313】
一般的な考慮事項には、以下が含まれる。
【0314】
静脈内硝酸塩またはβ遮断薬の投与量の増加など、虚血に対する薬物療法の段階的拡大は、不安定狭心症の診断を支援するものと見なされる。しかしながら、薬物療法の段階的拡大を伴う典型的な掲示および入院は、カテゴリ3に列挙される追加の所見のうちのいずれもなしで、不安定狭心症による入院としての分類を支持するには単独では不十分である。
【0315】
対象が不安定狭心症の疑いにより入院し、その後の試験で非心臓性または非虚血性の病因が明らかになった場合、このイベントは不安定狭心症による入院として記録されるべきではなかった。心筋梗塞の基準を満たす潜在的な虚血性イベントは、不安定狭心症と判断されるべきではなかった。
【0316】
不安定狭心症の基準を満たさなかった患者における選択的血行再建の実施のための計画された入院または再入院は、不安定狭心症による入院と見なされるべきではなかった。例えば:外来患者の負荷試験で陽性となった冠動脈造影およびPCIのための安定労作性狭心症を有する患者の入院は、不安定狭心症による入院と見なされるべきではなかった;または、安定化し、退院し、その後血行再建のため再入院した不安定狭心症の基準を満たす患者の再入院は、不安定狭心症による2回目の入院とはならない。
【0317】
偶発的な冠動脈疾患が発見された選択的カテーテル法を受け、その後冠動脈血行再建を受けた患者は、不安定狭心症評価項目による入院を満たすとは見なされなかった。
【0318】
一過性虚血発作:一過性虚血性発作(TIA)は、急性梗塞のない限局性の脳、脊髄、または網膜虚血によって引き起こされる神経学的機能障害の一過性発作(<24時間)として定義される。
【0319】
脳卒中:脳卒中は、限局性または全体的な脳、脊髄、または網膜血管損傷によって引き起こされる神経学的機能障害の急性発作として定義される。
【0320】
虚血性脳卒中:虚血性脳卒中は、中枢神経系組織の梗塞によって引き起こされる限局性の脳、脊髄、または網膜機能障害の急性発作として定義される。出血は虚血性脳卒中の結果であり得る。この状況では、出血性変化を伴う虚血性脳卒中であり、出血性脳卒中ではない。
【0321】
出血性脳卒中:出血性脳卒中は、非外傷性の実質内、脳室内、またはくも膜下出血によって引き起こされる限局性または全体的な脳または脊髄機能障害の急性発作として定義される。しかしながら、T2強調MRIイメージング、硬膜下および硬膜外出血で見られる微小出血は、出血性脳卒中とは見なされない。
【0322】
未決定の脳卒中:未決定の脳卒中は、出血または梗塞の結果として脳、脊髄、または網膜血管損傷と推定されるが、虚血性または出血性として分類するための情報が不十分である、限局性または全体的な神経学的機能障害の急性発作として定義される。
【0323】
脳卒中障害:脳卒中障害は、全ての場合において、信頼できる有効な尺度で測定するべきであり、典型的には、各来院時およびイベント後90日間である。例えば、以下の表13に示す変更されたランキンスケールは、この要件に対処するために使用してもよい。
【0324】
【表14】
【0325】
追加の考慮事項:認識された神経学的機能障害のない血管中枢神経系損傷の証拠が観察され得る。例としては、微小出血、無症候性梗塞、および無症候性出血が挙げられる。硬膜下血腫は頭蓋内出血イベントであり、脳卒中ではない。一過性虚血性発作および虚血性脳卒中の違いは、梗塞の存在である。症状の持続は、急性梗塞の許容される指標である。
【0326】
心不全イベントの定義:以下の基準の全てを満たすイベントとして定義される:
・患者はHFの一次診断で入院する;
・患者の入院期間は、少なくとも24時間以上延長する(または入院および退院時間が利用できない場合は暦日での変更);
・患者は、次のうちの少なくとも1つを含む、掲示時のHFによる文書化された新しいまたは悪化している症状を呈する:呼吸困難(労作性呼吸困難、安静時の呼吸困難、起坐呼吸、発作性夜間呼吸困難)、運動耐性の低下、疲労、または悪化した末端器官血流もしくは容量過負荷の他の症状(プロトコルによって指定および説明されなければならない);
・患者は、少なくとも2つの身体検査の所見または1つの身体検査の所見および少なくとも1つの検査室基準からなる、新しいまたは悪化しているHFの客観的な証拠を有し、以下を含む:
・心不全に起因すると考えられる身体検査の所見;新しいまたは悪化している末梢性浮腫、腹部膨満または腹水(原発性肝疾患がない場合)の増加、Sギャロップ、水分貯留に関連すると考えられる臨床的に重要もしくは急速な体重増加;または
・提示から24時間以内に得られた場合、心不全の代償不全と一致する増加したB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)/N末端プロBNP(NT−proBNP)濃度(BNP>500pg/mLまたはNT−proBNP>2,000pg/mLなど)を含む、新しいまたは悪化しているHFの検査室による証拠。慢性的に上昇したナトリウム利尿ペプチドを有する患者では、ベースライン、肺うっ血の放射線学的証拠、または臨床的に重要な左または右側の心室充満圧上昇もしくは心拍出量低下の非侵襲的または侵襲的診断証拠よりも著しい増加に注意するべきである。例えば、心エコー検査基準には、E/e’>15もしくはD優位肺静脈流入パターン、吸気時の最小の虚脱を伴う多血性下大静脈、または減少された左室流出路(LVOT)の1分間のストローク距離(時間速度積分[TVI])もしくは肺動脈楔入圧(肺動脈閉塞圧)≧18mmHgを示す右心カテーテル検査、中心静脈圧≧12mmHg、または心臓指数<2.2L/分/mが含まれることができた。
・患者は、以下:経口利尿療法、静脈利尿薬、変力薬、または血管拡張療法の大幅な増強、または機械的もしくは外科的インターベンションのうちの少なくとも1つを含む、特にHFの治療の開始または強化を受ける。機械的循環補助(例えば、大動脈内バルーンポンプ、心室補助装置)および/または機械的流体除去(例えば、限外濾過、血液濾過、透析)を含む機械的または外科的インターベンション。
【0327】
入院を必要としない新しい心不全/心不全:次の全てを満たすイベントとして定義される:患者は、HFの一次診断のために救急の予定外のオフィス/診療所または救急部門に来院したが、HFによる入院の基準を満たしていなかった;HFによる入院の全ての兆候および症状は、上記の心不全による入院に定義されるように満たされなければならない;ならびに患者は、経口利尿療法を除いて上の段落で詳述されるように、HFに特異的な治療の開始または強化を受けたが、不十分であった。
【0328】
インターベンショナル心臓学の定義
臨床定義:
臨床的に駆動される標的病変血行再建:定量的冠動脈造影(QCA)により標的病変の直径狭窄が>50%であり、かつ対象が別の自己冠動脈またはバイパス移植病変では説明することができない臨床的または機能的虚血を有する場合、血行再建は臨床的に駆動される。臨床的または機能的虚血には、以下:おそらく標的血管に関連する狭心症の病歴;おそらく標的血管に関連する安静時(心電図の変化)または運動試験中(または同等)の虚血の客観的兆候;およびあらゆる侵襲的機能診断試験の異常な結果(例えば、冠血流予備能[CFR]または冠血流予備量比[FFR])のうちのいずれかが含まれる。
【0329】
非標的病変および非標的病変血行再建:それぞれ、血行再建が試みられていない病変、または非研究装置を使用して血行再建が行われている病変。
【0330】
非標的血管および非標的血管血行再建:それぞれ、血行再建が試みられていない血管、または非研究装置を使用して血行再建が行われている血管。
【0331】
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)状態には以下が含まれる:
・選択的:外来患者扱いで、またはその後の入院中に、心筋梗塞(MI)または死の重大なリスクなしにこの処置を行うことができる。安定した入院患者については、この処置は、便宜および予定の容易さのためにこの入院中に行われ、患者の臨床状況が退院前の処置を要求するためではない。
・救急:心筋虚血、MI、および/または死のリスクがあるという重大な懸念があるため、この処置は入院患者扱いで退院前に行うべきである。心臓カテーテル検査が要求された時に外来患者または緊急部門にいる患者は、それらの臨床症状に基づいて入院を必要とする。
・緊急:進行中の心筋虚血および/またはMIが死をもたらし得るという重大な懸念があるため、この処置を可能な限り早く行うべきである。「可能な限り早く」とは、予定されたケースを取り消しして、診療時間中に次の利用可能な部屋ですぐにこの処置を行うか、または診療時間外にこれ発生した場合、オンコールチームを活動させるほど十分重大な患者を指す。
・救済:処置が最終手段である。患者は、PCI開始時(すなわち、最初のガイドワイヤーまたは冠動脈内装置が、機械的血行再建の目的のために冠動脈またはバイパス移植に導入される時)または開始前の最後の10分間以内、または症例の診断部分の間に心原性ショックに陥り、患者はまた胸部圧迫を受けていたか、または予期しない循環補助(例えば、大動脈内バルーンポンプ、体外機械的酸素化、または心肺補助)を受けていた。
【0332】
経皮的冠動脈インターベンション(PCI):血管形成術ガイドワイヤー、バルーン、または他の装置(例えば、ステント、アテローム切除カテーテル、近接照射療法送達装置、または血栓除去カテーテル)の、機械的冠動脈血行再建の目的のための自己冠状動脈または冠動脈バイパス移植への配置。血管内超音波、CFR、またはFFRの使用を伴う冠状病変の重症度の評価では、ガイドワイヤーの挿入はPCIとは見なされなかった。
【0333】
末梢血管インターベンションの定義:
末梢血管インターベンションの定義:末梢血管インターベンションは、末梢動脈または静脈の血流を改善するか、またはそうでなければ血管導管を変更または修正するように設計されたカテーテルベースまたは切開外科的処置である。処置には、これらに限定されないが、バルーン血管形成術、ステント留置術、血栓摘出術、血栓除去、塞栓除去、アテローム切除、解離修復、動脈瘤の除外、透析導管の治療、様々な装置の留置、血管内血栓溶解または他の薬物療法、および切開外科的バイパスもしくは開腹術の修正が含まれ得る。一般に、経皮的末梢血管インターベンションを行う意図は、末梢動脈または静脈へのガイドワイヤーの挿入によって示される。標的血管(複数可)および血行再建術の種類(例えば、外科的バイパス、血栓除去、血栓内膜摘除術、経皮的血管形成術、ステント留置術、血栓塞栓除去、および血栓溶解)を特定し、記録するべきである。簡単にするために、この定義は、頭蓋外頸動脈ならびに他の非心臓動脈および静脈に適用され、頭蓋内血管およびリンパ管は除外される。
【0334】
処置的状態には以下が含まれる:
・非選択的:非選択的処置には、緊急および救急の処置が含まれる。非選択的処置は、処置が差し迫って行われるべきであるという臨床的コンセンサスがあるため、遅延なく行われる処置である。非選択的処置は、患者のある程度の不安定性、医学的状態の救急度、または致命的病変の不安定性を伴う。
・緊急:医学的状態(例えば、急性四肢虚血、急性大動脈解離)の急性の性質、および治療の一時的な遅延に関連する罹患率または死亡率の増加のために、直ちに行われる処置。
・救急:救急処置は、緊急ではないが、適時に(≦24時間)行う必要があるものである(例えば、急性四肢虚血の初期治療後に安定している患者であり、最終的な処置が今後24時間以内に行われるべきであるという臨床的コンセンサスがある)。
・選択的:選択的処置は、安定した疾患を有する患者、または計画された処置に関連する救急性および/または罹患率もしくは死亡率の増加がない患者に対して予定され、行われる処置である。
【0335】
あらゆる血行再建術の定義:あらゆる血行再建術には、冠動脈、末梢動脈、もしくは頸動脈の経皮的または外科的インターベンションを含む、虚血の治療または主要な虚血性イベントの予防のために行われるあらゆる動脈血管インターベンションが含まれる。動脈瘤修復、解離修復、動静脈瘻、または移植片の配置もしくは修復、または高血圧もしくは腎機能障害に対する腎動脈インターベンションは含まれない。
【0336】
入院を必要とする心不整脈の定義:治療の最後の発作の終了時または終了後24時間以内に入院(≧24時間)するか、または以下のうちのいずれか1つを含む治療のために継続的な入院を必要とする不整脈:
・心房不整脈−心房細動、心房粗動、心臓除細動、薬物療法を必要とするか、または1分を超えて持続する上室性頻拍;
・心室不整脈−心臓除細動および/または静脈内抗不整脈薬を必要とする心室頻拍もしくは心室細動;ならびに/または
・徐脈−高レベルのAVブロック(第3度AVブロックまたは第2度AVブロックとして定義される)、接合部もしくは心室補充調律、または重度の洞性徐脈(典型的には、心拍数<30bpm)。徐脈は、一時的または永続的なペーシングを必要としなければならない。
【0337】
心停止の定義(心臓突然死):推定される心原性の検出可能な脈拍、無反応、および無呼吸(または死戦期、あえぎ呼吸)の不在によって確認される、心臓機械的活動の停止による突然の予期せぬ死。この可能性が高い場合、病院の記録および検死データを含む入手可能な情報に基づいて、停止は心臓による(すなわち、心臓疾患に関連する)と推定される。心停止は次のいずれかにさらに分類される:心血管以外の明らかな原因がない場合に、新たな症状の発症から60分以内に発生していることが目撃される;または既存の他の非心血管の死因がない場合に、生存が観察されてから24時間以内に目撃されていない;
【0338】
薬物の過剰摂取、自殺、溺死、低酸素症、失血、脳血管障害、くも膜下出血、または外傷などの心停止の非心臓性の原因が存在してはならない。
【0339】
蘇生される心停止の定義:蘇生される心停止は、組織的電気活動および自発循環の回復をもたらす組織的機械活動の両方の回復がある場合(蘇生努力の開始後いつでも測定可能な脈拍および血圧の文書化された存在として定義される)に存在する。
【0340】
代謝症候群の診断の基準:代謝症候群の診断には、表1で定義され、以下に列挙されるパラメータのカットポイント、および表14にさらに従う胴囲カットポイントを含む以下の基準を使用する以下の5つの特定の構成要素のうちの3つの存在を必要とする。
・全ての女性、およびアジア系、ヒスパニック系、またはラテン系の男性については、胴囲≧35インチ(88cm)、ならびに他の全ての男性については、胴囲≧40インチ(102cm);
・TGの上昇(TG≧150mg/dL);
・HDL−Cの低減(男性の場合、HDL−C<40mg/dL、女性の場合、HDL−C<50mg/dL);
・血圧の上昇(収縮期≧130mmHgおよび/もしくは拡張期≧85mmHg、または高血圧の病歴を伴う降圧療法);および
・空腹時グルコースの上昇(空腹時グルコース≧100mg/dL、またはグルコースの上昇により薬物療法を受けている)。
【0341】
【表15】
【0342】
統計学的分析
このイベント駆動型試験では、プラセボグループよりもAMR101グループの主要複合評価項目の15%低いリスクを検出するために、90%の検出力を提供するために約1612の判定された主要評価項目イベントが必要であると推定した。これにより、主要評価項目の数に到達するための推定試料サイズは約7990名の患者となった。主要有効性分析は、無作為化から、主要複合評価項目の任意の構成要素の第1の発生までの時間に基づいていた。主要評価項目でのAMR101の投与による相対リスク低減が有意であった場合(最終的な両側アルファレベル=0.0437;2つのプロトコルの事前指定された中間有効性分析を考慮した後にLan−DeMetsアルファ消費関数を使用して生成されたO’Brien−Fleming境界から決定される)、階層的方法で、主要な副次評価項目および他の事前指定された副次評価項目は、0.0437の同じ最終的なアルファレベルで試験された。全ての主要有効性分析は、治療対象の原則に従った。HRおよび95%CIを、共変量として治療するCox比例ハザードモデルを使用して生成し、心血管リスクカテゴリ、地理的領域別、およびエゼチミブの使用によって層別化した。2つの治療グループでのイベントのタイミングを評価するために、3つの無作為化因子によって層別化されたカプランマイヤー分析からログランクP値を報告した。
【0343】
結果
対象者の内訳:治療グループごとの対象の内訳を図2に示す。合計19,212名の患者をスクリーニングし、そのうち8,179名(43%)を無作為化した。データベースロックの時点で、バイタルステータスは99.8%で利用可能であった;152名(1.9%)の患者は最終的な研究来院を完了せず、578名(7.1%)の患者は同意を取り消した。人口統計学的およびベースラインの疾患特性:無作為化を受けた患者の中で、70.7%を二次予防に基づいて登録し(すなわち、患者は確立された心血管疾患を有した)、一次予防に29.3%を登録した(すなわち、患者は糖尿病および少なくとも1つの追加のリスク因子を有した)。平均年齢は64歳であり、28.8%が女性であり、38.5%が米国出身であった。ベースラインで、平均LDLコレステロールは75.0mg/dLであり、HDLコレステロールは40.0mg/dLであり、トリグリセリドは216.0mg/dLであった。患者のベースライン特性を以下の表16に提供する。
【0344】
【表16】

【0345】
試験経過観察期間の平均は4.9年で、最大6.2年であった。ベースラインから1年までのトリグリセリドの平均変化は、AMR101グループで−18.3%(−39.0mg/dL)、およびプラセボグループで+2.2%(4.5mg/dL)であった;ベースラインからの平均低減(ホッジスレーマンアプローチを使用して推定される)は、AMR101グループでプラセボグループよりも19.7%大きかった(44.5mg/dL[0.50mmol/L]大きい低減;P<0.001)。ベースラインからのLDLコレステロールレベルの平均変化は、AMR101グループで3.1%(2.0mg/dL[0.05mmol/L])の増加、およびプラセボグループで10.2%(7.0mg/dL[0.18mmol/L])の増加であり、AMR101ではプラセボよりも6.6%(5.0mg/dL[0.13mmol/L])低い増加(P<0.001)であった。
【0346】
主要複合評価項目の分析:
合計1606の判定された主要評価項目の第1のイベントが存在した。図3Aは、AMR101およびプラセボグループにおける心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の第1の発生までの時間の主要有効性評価項目のカプランマイヤーイベント曲線を示し、差込図は、拡大されたy軸のデータを示す。全ての患者が分析に含まれ、2つ以上の種類の評価項目イベントを経験している患者は、各イベントの種類でのそれらの第1の発生にカウントした。図3Aに示される主要評価項目は、4.9年の平均経過観察期間にわたって4.8%(95%CI、3.1〜6.5%)の絶対リスク低減(AAR)および21(95%CI、15〜33)の治療必要数(NNT)で、AMR101患者の17.2%、対してプラセボ患者の22.0%(HR、0.75;95%CI、0.68〜0.83;P<0.001)で発生した。同様に、図3Bは、経時的な、主要複合評価項目の累積発生率のカプランマイヤー推定値を示す。重要なことに、図3Bは、5年間にわたる主要複合評価項目の25%の相対リスク低減を示す。
【0347】
図4は、各個別の評価項目の第1のイベントまでの時間として分析された主要評価項目の個々の構成要素を示す。主要複合評価項目イベント(心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症いずれかの第1の発生までの時間)のHRおよび95%CIが、図4の最初に示される。主要複合評価項目イベントに寄与しているかどうかに関係なく、個別の主要評価項目構成要素のイベントの各種類の第1の発生までの時間のHRおよび95%CIが、図4の下に別々に示される。
【0348】
主要な副次評価項目の分析:
図5Aは、AMR101およびプラセボグループにおける心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の第1の発生までの時間の主要な副次有効性評価項目のカプランマイヤーイベント曲線を示し、差込図は、拡大されたy軸のデータを示す。全ての患者が分析に含まれ、2つ以上の種類の評価項目イベントを経験している患者は、各イベントの種類でのそれらの第1の発生にカウントした。図5Aに示される主要な副次有効性評価項目は、4.9年の平均経過観察期間にわたって3.6%(95%CI、2.1〜5.0%)の絶対リスク低減および28(95%CI、20〜47)の治療必要数で、AMR101患者の11.2%、対してプラセボ患者の14.8%(HR、0.74;95%CI、0.65〜0.83;P<0.001)で発生した。同様に、図5Bは、経時的な、主要な副次複合評価項目の累積発生率のカプランマイヤー推定値を示す。重要なことに、図5Bは、5年間にわたる主要な副次複合評価項目の26%の相対リスク低減を示す。
【0349】
事前指定されたサブグループの分析
選択事前指定されたサブグループの主要有効性転帰を、AMR101およびプラセボグループで選択事前指定されたサブグループからの心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の第1の発生までの時間の主要有効性評価項目の対応するHRおよび95%CIとともに、図6および7に示す。選択事前指定されたサブグループの主要な副次有効性転帰を、AMR101およびプラセボグループの選択事前指定されたサブグループからの心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の第1の発生までの時間の主要な副次有効性評価項目の対応するHRおよび95%CIとともに、図8および9に示す。重要なことに、図6〜9は、対象のベースライントリグリセリドレベル(例えば、≧150対<150mg/dL、または≧200もしくは<200mg/dL)が、主要または主要な副次有効性評価項目に影響しなかったことを示す。
【0350】
この結論は、図10Aおよび10Bの組み合わせによってさらに実証され、それは、1年での150mg/dL超または150mg/dL以下の治療中のトリグリセリドレベルの達成が、AMR101対プラセボの有効性に影響しなかったことを示す。特に、図10Aおよび10Bは、1年での達成されたトリグリセリドレベル(例えば、150mg/dL超または150mg/dL以下)による主要および主要な副次評価項目を示す(例えば、AMR101を受けていた1年後に150mg/dL超または150mg/dL以下のトリグリセリドレベルを有する患者)。図10Aは、1年での達成されたトリグリセリドを有する患者のAMR101治療グループ、およびプラセボグループにおける心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の第1の発生までの時間の主要評価項目のカプランマイヤー曲線である。反対に、図10Bは、1年での達成されたトリグリセリドを有する患者のAMR101治療グループ、およびプラセボグループにおける心血管死、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の第1の発生までの時間の主要な副次評価項目のカプランマイヤーイベント曲線である。重要なことに、図10Aおよび10Bは、1年目の対象のトリグリセリドレベルに関係なく、対象が、心血管死、非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中、冠動脈血行再建、または不安定狭心症の第1の発生までの時間の統計的に有意な低減を経験したことを示す。無作為化後1年での150mg/dL以上または150mg/dL未満のトリグリセリドレベルの達成はまた、主要または主要な副次有効性評価項目に関して、プラセボと比較してAMR101の有効性に影響はなかった。事後分析では、プラセボを受けた患者に、1年でLDLコレステロールレベルの増加があったか、またはLDLコレステロールレベルの変化なしもしくは減少があったかどうかに従う主要評価項目に関して、プラセボを比較したAMR101の利益の実質的な差は観察されなかった。
【0351】
図11は、評価項目の事前指定された階層的試験を示す;あらゆる原因による死(総死亡率とも称される)の最後の階層的副次評価項目を除き、心血管死を含む、他の全ての個別および複合虚血評価項目は、AMR101によって著しく低減された(4.3%対5.2%;HR、0.80;95%CI、0.66〜0.98;P=0.03)。総死亡率は、それぞれ、AMR101およびプラセボグループで、6.7%対7.6%(HR、0.87;95%CI、0.74〜1.02;P=0.09)であった。図11の事前指定された評価項目の各々について、1日あたり4gのイコサペントエチルは、主要複合評価項目の25%、副次複合評価項目の26%、心血管死または非致死性心筋梗塞の複合の25%、致死性または非致死性心筋梗塞の31%、緊急または救急血行再建の35%、心血管死の20%、不安定狭心症による入院の32%、致死性または非致死性脳卒中の28%のRRR、総死亡率、非致死性心筋梗塞、または非致死性脳卒中の複合の23%の低減、および最後に、総死亡率の13%の低減を提供する。
【0352】
選択された三次転帰の結果を表17に示す。三次評価項目の、判定された心臓突然死は、2.1%対1.5%であった(HR、0.69;95%CI、0.50〜0.96)。
【0353】
【表17】
【0354】
ベースラインからの追加のバイオマーカーの分析:
1年目までの追加のバイオマーカーへの影響を表18に示す。
【0355】
【表18】
【0356】
ITT集団の経時的な脂質、リポタンパク質、および炎症マーカーへの影響を表19に示す。
【0357】
【表19】


【0358】
安全性の結果
この研究の結果は、以下の表&#